JP2501527Y2 - 燃料噴射ノズル - Google Patents
燃料噴射ノズルInfo
- Publication number
- JP2501527Y2 JP2501527Y2 JP1989108351U JP10835189U JP2501527Y2 JP 2501527 Y2 JP2501527 Y2 JP 2501527Y2 JP 1989108351 U JP1989108351 U JP 1989108351U JP 10835189 U JP10835189 U JP 10835189U JP 2501527 Y2 JP2501527 Y2 JP 2501527Y2
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- Japan
- Prior art keywords
- needle
- fuel
- injection hole
- seat
- nozzle
- Prior art date
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Description
【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は燃料噴射ノズルに関し、燃料を燃焼室内に噴
くタイプの内燃機関に利用される。
くタイプの内燃機関に利用される。
[従来の技術] 燃料を燃焼室内に噴く、たとえばディーゼルエンジン
等の、内燃機関の燃料噴射ノズルにおいて、ノズル噴孔
部を軸芯まわりに回転可能に設け、燃料の噴射の反力を
利用してノズル噴孔部を回転させ、燃料の噴霧をノズル
噴孔部回転方向に広い範囲に拡げる、燃料噴射ノズルは
知られている(たとえば実開昭62−132273号公報)。
等の、内燃機関の燃料噴射ノズルにおいて、ノズル噴孔
部を軸芯まわりに回転可能に設け、燃料の噴射の反力を
利用してノズル噴孔部を回転させ、燃料の噴霧をノズル
噴孔部回転方向に広い範囲に拡げる、燃料噴射ノズルは
知られている(たとえば実開昭62−132273号公報)。
[考案が解決しようとする課題] しかし、従来の、ノズル噴孔部を回転させるタイプの
燃料噴射ノズルでは、ノズル噴孔部が燃料噴射時に回転
運動を行うのみなので、噴霧の拡がる方向が一円錐面だ
けであって噴霧が2次元面内に限られ、燃料の拡散、空
気利用率が未だ不十分である。
燃料噴射ノズルでは、ノズル噴孔部が燃料噴射時に回転
運動を行うのみなので、噴霧の拡がる方向が一円錐面だ
けであって噴霧が2次元面内に限られ、燃料の拡散、空
気利用率が未だ不十分である。
本考案は、燃料噴射方向を3次元的に変化させ、空気
利用率を向上させることを目的とする。
利用率を向上させることを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記目的は、本考案によれば、次の燃料噴射ノズルに
よって、達成される。すなわち、 接線方向成分をもつように設けた噴孔を有するニード
ルを、ノズルボデーに対し回転および往復動可能に支持
し、該ニードルをスプリングによってノズルボデーに設
けたシートに離着座可能に押しつけ、前記シートの下流
側で前記ニードルの内部にサック容積部を形成し、前記
噴孔を該サック容積部から直線状に延ばしたことを特徴
とする燃料噴射ノズル。
よって、達成される。すなわち、 接線方向成分をもつように設けた噴孔を有するニード
ルを、ノズルボデーに対し回転および往復動可能に支持
し、該ニードルをスプリングによってノズルボデーに設
けたシートに離着座可能に押しつけ、前記シートの下流
側で前記ニードルの内部にサック容積部を形成し、前記
噴孔を該サック容積部から直線状に延ばしたことを特徴
とする燃料噴射ノズル。
[作用] 上記本考案の燃料噴射ノズルにおいては、燃料の圧力
が上昇して開弁圧に達すると、ニードルがシートからリ
フトし燃料流路が開いて燃料が噴孔から噴射され、その
反力によってニードルが回転する。ニードルは回転およ
び往復動が可能でスプリングによるシートへの押しつけ
構造となっているから、燃料の圧力の変化によってスプ
リングの撓み量が変化して軸方向にも往復動し、燃料噴
射方向は3次元的に変化される。したがって、燃料の拡
散は従来よりさらに拡がり、空気利用率が向上される。
また、シート下流でニードル内部にサック容積部を形成
したので、上流側の高い燃圧がサック容積部まで導か
れ、噴孔の出入口間の差圧が大きくなる。この大きな差
圧と、噴孔が直線状に延びていることとによって、噴孔
から噴出する燃料の微粒化が促進され、かつ噴出流速も
大になってニードル回転力も大になり、噴射燃料と空気
の混合が促進される。
が上昇して開弁圧に達すると、ニードルがシートからリ
フトし燃料流路が開いて燃料が噴孔から噴射され、その
反力によってニードルが回転する。ニードルは回転およ
び往復動が可能でスプリングによるシートへの押しつけ
構造となっているから、燃料の圧力の変化によってスプ
リングの撓み量が変化して軸方向にも往復動し、燃料噴
射方向は3次元的に変化される。したがって、燃料の拡
散は従来よりさらに拡がり、空気利用率が向上される。
また、シート下流でニードル内部にサック容積部を形成
したので、上流側の高い燃圧がサック容積部まで導か
れ、噴孔の出入口間の差圧が大きくなる。この大きな差
圧と、噴孔が直線状に延びていることとによって、噴孔
から噴出する燃料の微粒化が促進され、かつ噴出流速も
大になってニードル回転力も大になり、噴射燃料と空気
の混合が促進される。
[実施例] 以下に、本考案に係る燃料噴射ノズルの望ましい実施
例を、図面を参照して説明する。図面中、第1図、第2
図は本考案の第1実施例を示し、第3図は本考案の第2
実施例を示す。
例を、図面を参照して説明する。図面中、第1図、第2
図は本考案の第1実施例を示し、第3図は本考案の第2
実施例を示す。
まず、第1実施例、第2実施例に共通な構成を、第1
図および第2図を参照して説明する。第1図は、燃料を
燃焼室内に噴くタイプの内燃機関に用いられる燃料噴射
ノズル2のニードル近傍部の断面を示しており、ニード
ル近傍部より燃料流れ方向上流側の構造は従来構造と同
じものが利用できるのでその部分は省略して示してあ
る。第1図において、燃料噴射ノズル2のニードル近傍
部は、ノズルボデー4と、ニードル6と、スプリング8
と、ベアリング10とから成る。ノズルボデー4はニード
ル摺接面12、シート16を有し、ニードル6はニードル先
端部20、噴孔22、サック容積部24、燃料通路孔26を有す
る。
図および第2図を参照して説明する。第1図は、燃料を
燃焼室内に噴くタイプの内燃機関に用いられる燃料噴射
ノズル2のニードル近傍部の断面を示しており、ニード
ル近傍部より燃料流れ方向上流側の構造は従来構造と同
じものが利用できるのでその部分は省略して示してあ
る。第1図において、燃料噴射ノズル2のニードル近傍
部は、ノズルボデー4と、ニードル6と、スプリング8
と、ベアリング10とから成る。ノズルボデー4はニード
ル摺接面12、シート16を有し、ニードル6はニードル先
端部20、噴孔22、サック容積部24、燃料通路孔26を有す
る。
さらに詳しくは、ノズルボデー4はほぼ筒状体から成
り、その下端部の内面に、ニードル6が回転および往復
動可能に摺接する、ニードル摺接面12を有し、ニードル
摺接面12のすぐ上側に、半径方向内方に突出する環状突
出部14を有している。環状突出部14の下面は、半径方向
外方に向って下方に傾斜するテーパ面に形成された、ニ
ードル6が離着座するシート16となっており、環状突出
部14の上面は軸芯と直交する面内にあってスプリングシ
ート18となっている。
り、その下端部の内面に、ニードル6が回転および往復
動可能に摺接する、ニードル摺接面12を有し、ニードル
摺接面12のすぐ上側に、半径方向内方に突出する環状突
出部14を有している。環状突出部14の下面は、半径方向
外方に向って下方に傾斜するテーパ面に形成された、ニ
ードル6が離着座するシート16となっており、環状突出
部14の上面は軸芯と直交する面内にあってスプリングシ
ート18となっている。
ニードル6は、ノズルボデー4と、互いに軸芯を合わ
せて、ノズルボデー4の内側に設けられる。ニードル6
は、その下端に、半径方向外方に膨出したニードル先端
部20を有する。ニードル先端部20の外周側面28は、ノズ
ルボデー4のニードル摺接面12に摺接され、これによっ
て、ニードル6は、ノズルボデー4に回転および往復動
可能に、支持される。ニードル6のニードル先端部20の
内部には、シート16より下流に、空間からなるサック容
積部24が形成されている。ニードル先端部20は、外周側
面28の下端および上端にそれぞれ連らなるニードル先端
部下面30およびニードル先端部上面32を有する。ニード
ル6は、ニードル先端部上面32において、ノズルボデー
4に形成したシート16に離着座する。ニードル先端部20
は、さらに、サック容積部24とニードル先端部下面30ま
たはニードル先端部外周側面28との間にわたって貫通し
て直線状に延びる噴孔22と、サック容積部24とニードル
先端部上面32との間にわたって貫通して延びる燃料通路
孔26を、有する。燃料通路孔26は、ニードルリフト時
(ニードル6がシート16から下方に離れた時)に、上流
側から燃料をサック容積部24に流し、噴孔22はサック容
積部24内の燃料を内燃機関の燃焼室内に噴射する。噴孔
22は、第2図に示すように、サック容積部24に対して接
線方向の成分をもつように延びており、これによって、
燃料が噴孔22を通して噴射される時に、燃料噴射の反力
を利用してニードル6が回転される。噴孔22は、第1図
に示すように、半径方向外側に斜め下方に向かうよう
に、傾斜されている。
せて、ノズルボデー4の内側に設けられる。ニードル6
は、その下端に、半径方向外方に膨出したニードル先端
部20を有する。ニードル先端部20の外周側面28は、ノズ
ルボデー4のニードル摺接面12に摺接され、これによっ
て、ニードル6は、ノズルボデー4に回転および往復動
可能に、支持される。ニードル6のニードル先端部20の
内部には、シート16より下流に、空間からなるサック容
積部24が形成されている。ニードル先端部20は、外周側
面28の下端および上端にそれぞれ連らなるニードル先端
部下面30およびニードル先端部上面32を有する。ニード
ル6は、ニードル先端部上面32において、ノズルボデー
4に形成したシート16に離着座する。ニードル先端部20
は、さらに、サック容積部24とニードル先端部下面30ま
たはニードル先端部外周側面28との間にわたって貫通し
て直線状に延びる噴孔22と、サック容積部24とニードル
先端部上面32との間にわたって貫通して延びる燃料通路
孔26を、有する。燃料通路孔26は、ニードルリフト時
(ニードル6がシート16から下方に離れた時)に、上流
側から燃料をサック容積部24に流し、噴孔22はサック容
積部24内の燃料を内燃機関の燃焼室内に噴射する。噴孔
22は、第2図に示すように、サック容積部24に対して接
線方向の成分をもつように延びており、これによって、
燃料が噴孔22を通して噴射される時に、燃料噴射の反力
を利用してニードル6が回転される。噴孔22は、第1図
に示すように、半径方向外側に斜め下方に向かうよう
に、傾斜されている。
ベアリング10は、スラストベアリングからなり、上側
レース34と、下側レース36と、両レース間に転動自在に
設けたボール38と、を有する。上側レース34は、ニード
ル6の上端部に螺合されたベアリング押え40によって、
ニードル6に対する上方への動きを拘束されている。下
側レース36はボール38によって上側レース34に対し回転
自在になっている。ニードル6に固定されたベアリング
押え40は、その上方の燃料通路部材42の下端面に着脱自
在に当接しており、ニードルリフト時に燃料通路部材42
から離れて、ニードル6と共に回転可能である。
レース34と、下側レース36と、両レース間に転動自在に
設けたボール38と、を有する。上側レース34は、ニード
ル6の上端部に螺合されたベアリング押え40によって、
ニードル6に対する上方への動きを拘束されている。下
側レース36はボール38によって上側レース34に対し回転
自在になっている。ニードル6に固定されたベアリング
押え40は、その上方の燃料通路部材42の下端面に着脱自
在に当接しており、ニードルリフト時に燃料通路部材42
から離れて、ニードル6と共に回転可能である。
スプリング8は、ノズルボデー4の環状突出部14の上
面からなるスプリングシート18とベアリング10の下側レ
ース36との間に介装され、ベアリング10を介してニード
ル6を常時上方に付勢している。スプリング8によるニ
ードル6の上方への動きは、ニードル6のニードル先端
部上面32がノズルボデー4のシート16に当接したときに
止められ、このとき燃料噴射ノズルの燃料噴射は、ニー
ドル6のシート16への着座によって、停止される。燃料
の圧力がニードル6のニードル先端部上面32にかかって
ニードル6が下方にリフトすると、燃料は噴孔22を通し
て噴射され、このときには、ベアリング10の上側レース
34が下側レース36に対してボール38を介して回転自在の
ため、スプリング8は回転が許されないに拘らず、ニー
ドル6は自由に回転可能である。
面からなるスプリングシート18とベアリング10の下側レ
ース36との間に介装され、ベアリング10を介してニード
ル6を常時上方に付勢している。スプリング8によるニ
ードル6の上方への動きは、ニードル6のニードル先端
部上面32がノズルボデー4のシート16に当接したときに
止められ、このとき燃料噴射ノズルの燃料噴射は、ニー
ドル6のシート16への着座によって、停止される。燃料
の圧力がニードル6のニードル先端部上面32にかかって
ニードル6が下方にリフトすると、燃料は噴孔22を通し
て噴射され、このときには、ベアリング10の上側レース
34が下側レース36に対してボール38を介して回転自在の
ため、スプリング8は回転が許されないに拘らず、ニー
ドル6は自由に回転可能である。
つぎに、各実施例の特有の構成について説明する。
第1実施例においては、第1図に示すように、噴孔22
は、サック容積部24とコーン状のニードル先端部下面30
との間にわたって、ニードル先端部壁を貫通して延びて
いる。噴孔22は、サック容積部24に、サック容積部24の
高い位置で、開口している。
は、サック容積部24とコーン状のニードル先端部下面30
との間にわたって、ニードル先端部壁を貫通して延びて
いる。噴孔22は、サック容積部24に、サック容積部24の
高い位置で、開口している。
第2実施例においては、第3図に示すように、噴孔22
は、サック容積部24と円筒面のニードル先端部外周側面
28との間にわたって、ニードル先端部壁を貫通して延び
ている。ノズルボデー4には、そのニードル摺接面12
の、ニードル6がシート16に着座したときに噴孔22の噴
出端に対応する部位に、内周側に向って開口する環状の
ポート44が設けられており、このポート44は、リーケー
ジ流路46を介して燃料タンクに接続されている。噴孔22
は、ニードルリフト時には、ノズルボデー4のニードル
摺接面12より下方に突出して燃料を噴射し、ニードル6
がシート16に着座したときには、ノズルボデー4によっ
て遮断され、噴孔22から垂れ出るかもしれない燃料はポ
ート44で受けられる。
は、サック容積部24と円筒面のニードル先端部外周側面
28との間にわたって、ニードル先端部壁を貫通して延び
ている。ノズルボデー4には、そのニードル摺接面12
の、ニードル6がシート16に着座したときに噴孔22の噴
出端に対応する部位に、内周側に向って開口する環状の
ポート44が設けられており、このポート44は、リーケー
ジ流路46を介して燃料タンクに接続されている。噴孔22
は、ニードルリフト時には、ノズルボデー4のニードル
摺接面12より下方に突出して燃料を噴射し、ニードル6
がシート16に着座したときには、ノズルボデー4によっ
て遮断され、噴孔22から垂れ出るかもしれない燃料はポ
ート44で受けられる。
つぎに、本考案実施例の作用を説明する。
まず、第1実施例、第2実施例に共通な作用を説明す
る。
る。
燃料は図示略の燃料ポンプから燃料噴射ノズル2に送
られる。燃料の圧力が開弁圧に達すると、ニードル6が
シート16から離れる方向に、スプリング8の付勢に抗し
て、動き、上流側から圧送されてくる燃料は、ニードル
6のニードル先端部上面32とノズルボデー4のシート16
との間を通って、燃料通路孔26を介してサック容積部24
に流入し、噴孔22から、内燃機関の燃料室内に噴射され
る。このときは、ニードル6がシート16および燃料通路
部材42から離れ、ノズルボデー4にニードル摺接面12の
みで回転、往復動自在に支持されているのみであるか
ら、接線方向成分をもつように設けた噴孔22から噴射さ
れる燃料の反力によって、ニードル6は回転され、かつ
燃料の圧力の上昇に応じてスプリング8の撓み量が変化
して軸方向にも往復動される。したがって、噴孔22から
の燃料噴射方向が、回転方向および軸方向に、3次元的
に変化され、燃料が燃焼室内の広い範囲に拡散され、燃
焼室内の広い範囲の空気と混合され、空気利用率が高ま
る。
られる。燃料の圧力が開弁圧に達すると、ニードル6が
シート16から離れる方向に、スプリング8の付勢に抗し
て、動き、上流側から圧送されてくる燃料は、ニードル
6のニードル先端部上面32とノズルボデー4のシート16
との間を通って、燃料通路孔26を介してサック容積部24
に流入し、噴孔22から、内燃機関の燃料室内に噴射され
る。このときは、ニードル6がシート16および燃料通路
部材42から離れ、ノズルボデー4にニードル摺接面12の
みで回転、往復動自在に支持されているのみであるか
ら、接線方向成分をもつように設けた噴孔22から噴射さ
れる燃料の反力によって、ニードル6は回転され、かつ
燃料の圧力の上昇に応じてスプリング8の撓み量が変化
して軸方向にも往復動される。したがって、噴孔22から
の燃料噴射方向が、回転方向および軸方向に、3次元的
に変化され、燃料が燃焼室内の広い範囲に拡散され、燃
焼室内の広い範囲の空気と混合され、空気利用率が高ま
る。
上記のようなニードル回転タイプの燃料噴射ノズルで
は、ニードル6の回転時に燃料に遠心力が生じるので、
この遠心力も燃料噴射力に利用する上で、サック容積部
24を、比較的大径を有する空間から構成することが望ま
しい。しかし、大容積の空間は、それだけ多くの燃料を
サック容積部24に溜めるので、閉弁時に、サック容積部
24に残っている燃料の自重による垂れ、すなわち後垂れ
を生じる原因となるが、噴孔22がサック容積部24に、サ
ック容積部24の高い位置で開口しているので、燃料の後
垂れが防止されている。
は、ニードル6の回転時に燃料に遠心力が生じるので、
この遠心力も燃料噴射力に利用する上で、サック容積部
24を、比較的大径を有する空間から構成することが望ま
しい。しかし、大容積の空間は、それだけ多くの燃料を
サック容積部24に溜めるので、閉弁時に、サック容積部
24に残っている燃料の自重による垂れ、すなわち後垂れ
を生じる原因となるが、噴孔22がサック容積部24に、サ
ック容積部24の高い位置で開口しているので、燃料の後
垂れが防止されている。
また、シート16下流でニードル6内部にサック容積部
24を形成したので、上流側の高い燃圧がサック容積部24
まで導かれ、サック容積部24と噴孔22の下流側出口との
差圧が大きくなる。この大きな差圧と、噴孔22が直線状
に延びていることとによって、噴孔22から噴出する燃料
の微粒化が促進され、かつ噴出流速も大になってニード
ル回転力も大になり、噴射燃料と空気の混合が促進され
る。
24を形成したので、上流側の高い燃圧がサック容積部24
まで導かれ、サック容積部24と噴孔22の下流側出口との
差圧が大きくなる。この大きな差圧と、噴孔22が直線状
に延びていることとによって、噴孔22から噴出する燃料
の微粒化が促進され、かつ噴出流速も大になってニード
ル回転力も大になり、噴射燃料と空気の混合が促進され
る。
つぎに各実施例に特有な作用について説明する。
第1実施例については、上記共通の作用のすべてを有
する。
する。
第2実施例については、上記共通の作用に加えてさら
につぎの作用を有する。第2実施例では、閉弁時には噴
孔22はノズルボデー4のニードル摺接面12によって閉塞
され、たとえ燃料が噴孔22から流下してきてもポート44
で受けられてリーケージ流路46を介して戻されるので、
燃料後垂れは防止される。
につぎの作用を有する。第2実施例では、閉弁時には噴
孔22はノズルボデー4のニードル摺接面12によって閉塞
され、たとえ燃料が噴孔22から流下してきてもポート44
で受けられてリーケージ流路46を介して戻されるので、
燃料後垂れは防止される。
[考案の効果] 本考案によれば、ニードルを回転と往復動の両方が可
能なように支持し、スプリングでニードルをシートに押
しつけたので、燃料の圧力が開弁圧に達した後は、ニー
ドルは接線方向成分をもつように設けた噴孔から噴射さ
れる燃料の反力により回転されるとともに、燃料の圧力
に応じてスプリングの撓み量が変化し軸方向にも往復動
され、これらの総合作用により燃料噴射方向が3次元的
に変化され、空気利用率が飛躍的に向上される、という
効果が得られる。
能なように支持し、スプリングでニードルをシートに押
しつけたので、燃料の圧力が開弁圧に達した後は、ニー
ドルは接線方向成分をもつように設けた噴孔から噴射さ
れる燃料の反力により回転されるとともに、燃料の圧力
に応じてスプリングの撓み量が変化し軸方向にも往復動
され、これらの総合作用により燃料噴射方向が3次元的
に変化され、空気利用率が飛躍的に向上される、という
効果が得られる。
また、シート下流でニードル内部にサック容積部を形
成したので、上流側の高い燃圧がサック容積部まで導か
れ、噴孔の出入口間の差圧が大きくなる。この大きな差
圧と、噴孔が直線状に延びていることとによって、噴孔
から噴出する燃料の微粒化が促進され、かつ噴出流速も
大になってニードル回転力も大になり、噴射燃料と空気
の混合が促進される。
成したので、上流側の高い燃圧がサック容積部まで導か
れ、噴孔の出入口間の差圧が大きくなる。この大きな差
圧と、噴孔が直線状に延びていることとによって、噴孔
から噴出する燃料の微粒化が促進され、かつ噴出流速も
大になってニードル回転力も大になり、噴射燃料と空気
の混合が促進される。
第1図は、本考案の第1実施例に係る燃料噴射ノズルの
ニードル近傍部の断面図、 第2図は、第1図のうちニードルを第1図の下方から上
方に向ってみたときのニードルの下面図、 第3図は、本考案の第2実施例に係る燃料噴射ノズルの
ニードル近傍部の断面図、 である。 2……燃料噴射ノズル 4……ノズルボデー 6……ニードル 8……スプリング 10……ベアリング 12……ニードル摺接面 14……突出部 16……シート 18……スプリングシート 20……ニードル先端部 22……噴孔 24……サック容積部 26……燃料通路孔 28……ニードル先端部外周側面 30……ニードル先端部下面 32……ニードル先端部上面 44……ポート 46……リーケージ流路
ニードル近傍部の断面図、 第2図は、第1図のうちニードルを第1図の下方から上
方に向ってみたときのニードルの下面図、 第3図は、本考案の第2実施例に係る燃料噴射ノズルの
ニードル近傍部の断面図、 である。 2……燃料噴射ノズル 4……ノズルボデー 6……ニードル 8……スプリング 10……ベアリング 12……ニードル摺接面 14……突出部 16……シート 18……スプリングシート 20……ニードル先端部 22……噴孔 24……サック容積部 26……燃料通路孔 28……ニードル先端部外周側面 30……ニードル先端部下面 32……ニードル先端部上面 44……ポート 46……リーケージ流路
Claims (1)
- 【請求項1】接線方向成分をもつように設けた噴孔を有
するニードルを、ノズルボデーに対し回転および往復動
可能に支持し、該ニードルをスプリングによってノズル
ボデーに設けたシートに離着座可能に押しつけ、前記シ
ートの下流側で前記ニードルの内部にサック容積部を形
成し、前記噴孔を該サック容積部から直線状に延ばした
ことを特徴とする燃料噴射ノズル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989108351U JP2501527Y2 (ja) | 1989-09-18 | 1989-09-18 | 燃料噴射ノズル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989108351U JP2501527Y2 (ja) | 1989-09-18 | 1989-09-18 | 燃料噴射ノズル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0347463U JPH0347463U (ja) | 1991-05-02 |
JP2501527Y2 true JP2501527Y2 (ja) | 1996-06-19 |
Family
ID=31656992
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1989108351U Expired - Lifetime JP2501527Y2 (ja) | 1989-09-18 | 1989-09-18 | 燃料噴射ノズル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2501527Y2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS578361U (ja) * | 1980-06-13 | 1982-01-16 | ||
DE3115135A1 (de) * | 1981-04-15 | 1982-10-28 | Audi Nsu Auto Union Ag, 7107 Neckarsulm | Kraftstoffeinspritzventil fuer einspritz-brennkraftmaschinen |
-
1989
- 1989-09-18 JP JP1989108351U patent/JP2501527Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0347463U (ja) | 1991-05-02 |
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