JP2501374Y2 - ケ―ブル架線用ドラム架台 - Google Patents

ケ―ブル架線用ドラム架台

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JP2501374Y2
JP2501374Y2 JP1991021146U JP2114691U JP2501374Y2 JP 2501374 Y2 JP2501374 Y2 JP 2501374Y2 JP 1991021146 U JP1991021146 U JP 1991021146U JP 2114691 U JP2114691 U JP 2114691U JP 2501374 Y2 JP2501374 Y2 JP 2501374Y2
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wedge
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案はケーブル架線工事に使
用するケーブル架線用ドラム架台に係り、特にケーブル
引き通し工法に使用するケーブル架線用ドラム架台に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】通信ケーブルの架線工事においては、通
信ケーブルを地上障害物に接触させることなく、連続安
定した延線を行うために種々の工法が案出されている。
【0003】一般的な架線工法には、ドラム架台に回転
自在にケーブルドラムを設け、コンクリート柱に延線ワ
イヤ及び延線ケーブルを案内して通過させるための金車
を設け、ケーブルワイヤに接続した延線ワイヤを低張力
で牽引することにより、コンクリート柱径間にケーブル
を引き通すようにしたケーブル引き通し工法や、一定長
の連結ロープで連結した多数の吊り金車を、一旦その連
結ロープを折畳んだ状態でメッセンジャーワイヤに吊架
し、その後これら吊り金車にケーブル先端側を掛け渡し
てそのケーブル先端を先頭の吊り金車と一体的に連結
し、その先頭の吊り金車を延線ワイヤで牽引することに
より、ケーブルを各金車に支持させた状態で延線するよ
うにした吊り金車(移動金車)工法などがある。しか
し、これらの工法を採用してもケーブルドラム重量は、
ケーブル延線の進行に伴い減少していき、逆にコンクリ
ート柱径間に掛け渡されたケーブルの総重量がケーブル
ドラム重量を上回ってしまった時に、その重量差によっ
てケーブルドラムが繰り出し方向に勝手に回転され、ケ
ーブルが地上物と接触してしまうという問題がある。そ
こで本出願人は、先に、ケーブルのドラム軸穴に挿入さ
れ、ケーブルドラムをドラム架台に回転自在に支承する
ためのドラム軸に、ドラム軸の外周面とドラム軸穴との
間にケーブルドラムとドラム軸とを一体化するためのく
さびを嵌入して設け、枕ブレーキによりドラム軸を制動
してケーブルドラムの勝手な回転を防止し、かつその制
動力を調節して低い張力でバックテンション延線を行え
るようにした「ケーブル架線用ドラム架台」(特願昭2
ー139676号)を提案している。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところでケーブル架線
工事には、新しく建柱されたコンクリート柱に新規ケー
ブル(新設線)を架設する工事の他に、既設ケーブル
(既設線)を撤去して新設線を掛け替える工事があり、
このため従来は、上記ケーブル架線用ドラム架台の他に
別にケーブル巻き取り用のドラム架台を設置したり、ま
たはケーブル架線用ドラム架台に、ケーブル巻き取り用
のドラムを設置して、これら架台のドラムを人力により
巻き取り方向に回し既設線を回収していた。
【0005】しかし、既設線の回収のためにケーブル架
線用ドラム架台の他、専用のケーブル巻き取り用のドラ
ム架台を設置することは、搬送面で、また使用できる用
地が制限されているという点で工事に適しておらず、そ
して基本的に既設線の回収に多くの労力を必要とすると
いう問題があった。
【0006】本考案の目的は、ケーブル架線用ドラム架
台に、既設線巻き取り用ドラムを巻き取り方向に機械的
に回転させる装置を設け、作業員の削減と疲労軽減を図
ったケーブル架線用ドラム架台を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案に係るケーブル架線用ドラム架台は、軸穴が
形成されたケーブルドラムと、ケーブルドラムの軸穴内
に挿抜自在に形成されたドラム軸と、そのドラム軸を回
転自在に支持するドラム架台と、上記軸穴とドラム軸と
の間に嵌入させて設けられくさび力を付勢してこれらを
一体的に連結するくさび手段と、上記ドラム軸を制動す
べく上記ドラム架台に設けられた枕ブレーキ手段と、上
記ドラム架台に上記ケーブルドラムの鍔を摩擦駆動すべ
く回転自在に設けられた摩擦車と、この摩擦車の軸にク
ラッチを介して設けられた動力伝達装置とを備えたもの
である。
【0008】
【作用】ケーブルドラムの軸穴にドラム軸を挿入してド
ラム架台にケーブルドラムを回転自在に設置した後、く
さび手段によりドラム軸とケーブルドラムとを一体的に
連結する。この結果、ケーブルドラムはドラム軸と一体
となって回転する。ケーブル延線時、枕ブレーキ手段の
制動力をドラム軸に対して調節してドラム軸の回転を適
正に規制すると、ケーブルドラムから繰り出されるケー
ブルには、その制動力に応じたバックテンションがかか
る。このため、ケーブルのディップは良好に調節され、
ケーブルドラムの勝手な回転が防止される。
【0009】ケーブルの延線前に、既設線を撤去する必
要がある場合は、延線用のケーブルドラムとは別の、空
の撤去用のケーブルドラムを用意し、くさび手段によ
り、撤去用のケーブルドラムとドラム軸とを一体化す
る。その後、既設線の先端を撒去用のケーブルドラムに
固定した後、動力伝達装置を駆動し、ドラム軸が自由に
回転できるように枕ブレーキ手段を解放した状態でクラ
ッチを接続する。この結果、撤去用のケーブルドラムは
巻き取り方向に駆動され、既設線はケーブルドラムに順
次巻き取られる。
【0010】
【実施例】以下にこの考案の好適実施例を添付図面に基
づいて説明する。
【0011】本考案に係るケーブル延線用ドラム架台
は、大別してドラム軸,ドラム架台,枕ブレーキ手段,
張力検出器,制御器及びドラム駆動手段から構成されて
いる。
【0012】ドラム軸… ケーブルドラムは、ケーブルの種別により、ドラム幅,
胴径,軸穴が規格化されて形成されている。従って通常
はケーブルドラムの軸穴径に適合するドラム軸を挿入し
てケーブルドラムをドラム架台に軸支し、ケーブル架線
を行っているが、このように特定のケーブルドラム専用
のドラム軸を用意すること、ドラム架台を各種のドラム
軸を使用できる構造に構成すること自体、装置の構成,
コスト及び管理上、好ましくない。
【0013】そこで本考案では図2に示されているよう
に通常使用される最小規格のケーブルドラムの軸穴径よ
り適当に小さな外径で、強度的に十分な肉厚を有する管
(機械構造用炭素鋼管等)を用い、その管体の軸長を、
最小規格のケーブルドラムのドラム幅より適当に短くし
てドラム軸本体2を形成し、そのドラム軸本体2の両端
に、軸部材3,4をそれぞれ同軸的に、かつ一体的に取
付けてドラム軸1を構成している。
【0014】一方の軸部材3は、その一端側に上記ドラ
ム軸本体2に、同軸的に嵌合する軸部5を有して形成さ
れていると共に、その軸部5の嵌合位置を規定するため
の鍔部6を有して形成され、さらにその鍔部6より他端
側を2段階に縮径させて鍔部6より他端側にドラム嵌合
軸部7、回転軸部8を順次形成して構成されている。
【0015】他方の軸部材4は、一方の軸部材3と同一
の加工素材(丸棒)から形成され、その一端側に上記ド
ラム軸本体2の内に同軸的に嵌合する軸部9を有すると
共に、その軸部9の嵌合位置を規定するための鍔部10
を有して形成され、さらにその鍔部10より他端側に矩
形断面の軸部11が形成され、その軸部11より他端側
を2段階に縮径させて軸部11より他端側に、上記ドラ
ム嵌合軸部7と対応するねじ軸部12、回転軸部13を
順次形成して構成されている。
【0016】上記鍔部6,10と上記ドラム軸本体2の
端面との間に溶接を施すことにより、これら軸部材3,
4は、ドラム軸本体2に一体化され、一体のドラム軸1
を構成する。
【0017】そしてこのように構成されたドラム軸1に
は、規格によって異なる穴寸法の軸穴14にドラム軸1
を固定するために軸固定手段たるくさび手段が取付けら
れている。
【0018】すなわち一方の軸部材3のドラム嵌合軸部
7には、軸穴14側へ向かって直径を順次縮径させてコ
ーン体状に形成された第1くさび部材15が固定されて
いる。この第1くさび部材15には、その軸心にドラム
嵌合軸部7と嵌まり合う嵌合穴16が形成され、その嵌
合後に第1くさび部材15を半径方向に貫通するピン部
材17によりドラム嵌合軸部7に固定されている。
【0019】他方の軸部材4には、そのねじ軸部12に
螺合され軸方向に移動自在に筒状リテーナ18が設けら
れ、上記軸部11には、その軸部11に対して移動自在
に嵌合される角穴19を有して形成されたスリーブ20
が設けられている。スリーブ20より軸穴14側には、
軸部11に対して移動自在に嵌合する角穴21を有して
コーン体状に形成された第2くさび部材22が設けら
れ、また、スリーブ20及び第2くさび部材22には、
これらの対向端側外周面を半径方向に延出させて鍔部2
3,24がそれぞれ形成されている。これら鍔部23,
24にはそれぞれ図3に示されているように円周方向に
間隔をおいてスプリング収容部25が形成され、これら
スプリング収容部25には、スリーブ20及び上記第2
くさび部材22との間で両方向に弾発力を付勢させるた
めに圧縮コイルばね26が掛渡して設けられている。
【0020】さらにスリーブ20の回転軸13側の端部
は一定の傾斜角で斜めに切り落とされて形成され、その
傾斜面27と筒状リテーナ18の直角な端面 28との
間には、上記圧縮コイルばね26に抗して筒状リテーナ
18を、上記軸穴14側へ移動させるためのくさび29
が取付けられている。くさび29は、その長手方向に沿
って上記ねじ軸部12と嵌合する長穴30を有して形成
され、上記ねじ軸部12に対し半径方向に移動自在に形
成される。31は、スリーブ20と第2くさび部材22
との外周面に嵌合され掛渡されて、第2くさび部材22
に対してスリーブ20を鍔部10側へ移動自在に案内す
るための筒状連結部材であり、この筒状連結部材31の
回転軸部13側の端部には、上記鍔部23と係合してス
リーブ20の離脱を阻止すべく半径方向内方へ延出させ
て突起32が設けられている。
【0021】次に、上述のように構成したドラム軸1の
取付け工程を説明する。
【0022】まず筒状リテーナ18、くさび29、スリ
ーブ20及び第2くさび部材22を取外し、ドラム軸1
を一方の軸穴14側から他方の軸穴14側へ挿入する。
第1くさび部材が一方の軸穴14に当接した位置で、ド
ラム軸1に第2くさび部材及びスリーブ20、くさび2
9、筒状リテーナ18を取付け、その筒状リテーナ18
を他方の軸穴14側へ移動させて第2くさび部材22を
他方の軸穴14に当接させ、この後に、くさび29を上
記傾斜面27に対してくさび力の発生方向に打ち込む。
つまり、くさび29のくさび力によって圧縮コイルばね
26を圧縮方向に撓ませ、その結果として蓄積された圧
縮コイルばね26のばね力がそのまま軸穴14に作用し
てドラム軸1とケーブルドラムとが一体化され、また第
1くさび部材15と第2くさび部材22の調心作用によ
って偏心回転なくドラム軸1の回転が可能になる。
【0023】なお上記第1,第2くさび部材15,22
のくさび角は、適用するケーブルドラムの最大規格と最
小規格のケーブルドラムの軸穴寸法に対応して決定さ
れ、上記くさび29のくさび角も第1,第2くさび部材
15,22のくさび角に基づいて一義的に決定される。
【0024】ドラム架台… ドラム架台33は、図4に示されているようにドラム架
台33は、幅方向に間隔をおいて設置された2本のサイ
ドフレーム34,34相互を、その前後端部において2
本のクロスフレーム35,35で連結して矩形枠状に形
成され、そして各サイドフレーム34,34にドラムジ
ャッキ36を立設して構成されている。ドラムシャッキ
36は、内周面に送りねじ(図示せず)を有して形成さ
れた筒状のジャッキシリンダ37と、そのジャッキシリ
ンダ37の送りねじに螺合されジャッキシリンダ37に
対して相対的に出没自在に形成されたジャッキロッド3
8とから構成されている。このジャッキシリンダ37
は、その基部にベース板39を一体的に有し、その側部
に斜め下方向きのステー部材40を一体的に有して形成
されている。ベース板39は上記サイドフレーム34の
上面に溶接され固定される。そして一方のジャッキロッ
ド38の先端には、図2及び図5に示されている構造の
軸受部41が取付けられ、他方のジャッキロッド38の
先端には、軸制動手段として図4,図6及び図7に示さ
れている構造の枕ブレーキ手段42が取付けられてい
る。
【0025】軸受部41は、図2および図5に示されて
いるように矩形体状に形成されたベース43を溶接によ
り一方のジャッキロッド38の先端に一体的に取付け、
そのベース43の外側の側面に軸受フレーム44を取付
け、さらにベース43の後端側の端面に矩形体状の押さ
えフレーム45を取付けて形成されており、軸受フレー
ム44にはその上部に水平方向に適宜間隔をおいて2つ
のラジアル軸受46が取付けられている。ベース43の
上面には下向きにねじ穴47が形成されており、そのね
じ穴47にはノブボルト48が螺合されている。そして
上記押さえフレーム45は、ノブボルト48のねじ部を
遊嵌する穴を有して形成されていると共に、上記軸受4
6と対面する部分に階段状の軸押さえ部49を有して形
成されている。
【0026】従って上記ドラム軸1を回転支持するため
に上記ノブボルト48を緩め、押さえフレーム45を回
動させて上記ラジアル軸受46間を解放し、これらラジ
アル軸受46に回転軸部8を回転支持させた後に押さえ
フレーム45を回転軸部8上の位置に回動してノブボル
ト48を締付けることによって回転軸部8の離脱が防止
されるようになる。
【0027】枕ブレーキ手段… 図4,図6及び図7に示されているように他方のジャッ
キロッドの先端には、矩形体状に形成されたベース部材
50が溶接されて取付られており、ドラム軸1の軸方向
におけるベース部材50の端面にはそれぞれレバ支持板
51が溶接されて取付けられている。これらレバ支持板
51には、上下方向に間隔を有して支軸52が掛渡して
設けられいる。これら支軸52には、制動レバ53の支
点部が軸支されて設けられている。これら制動レバ53
は、その長手方向の中間側に上記回転軸部13を挟みこ
むための制動溝54を有して形成されている。下側に配
置された一方の制動レバ53の力点部には図7に示され
ているようにコ字形に切り欠いて枢支部55が形成され
ており、この枢支部55には円周方向に沿って揚程を変
化させて形成したカム56が介設される。このカム56
は枢支部55に掛渡して設けられた回動軸57に、固定
ピン58により一体的に取付けられ、その回動軸57の
回動に伴って揚程を変化させるように構成されている。
上記制動レバ53,53は図2及び図6に示されている
ように上記回転軸部13を係合した状態において矩形枠
59内に収容されるように構成されている。この矩形枠
59は、その側板中央部に上下方向に沿って短長の長穴
58aがそれぞれ形成されこれら長穴58aには上記回
動軸57が掛渡されて取付けられている。つまり、上記
回動軸57は上記長穴58aに対して回転自在にかつ矩
形枠59の転倒を容易にするために長穴58aに沿って
移動自在に設けられる。また上記矩形枠59は、上記2
つの制動レバ53に対してかなりな余裕をもって回動を
許容する寸法に形成されている。矩形枠59を構成する
上板60には、一方(上側)の制動レバ53を他方(下
側)の制動レバ53側へ回動させるためのノブボルト6
1が螺合して設けられている。つまり、このノブボルト
61は一方(上側)の制動レバ53の制動レバ53の上
面に当接されて螺合を進めることにより矩形枠59の回
動(転倒)を阻止すると同時に、上記回転軸部13に対
する上記制動溝54の間隔を決定する。また矩形枠59
を構成している下板62には、上記カム56のカム面と
当接させて先端にコーン状の受け部63が取付けられた
支軸部材64が取付けられている。この支軸部材64
は、下板62を貫通させて取付けられると共に、受け部
63と反対側の端部に半径方向に貫通させてピン部材
(スプリングピン等)65が取付けられている。上記受
け部63と下板62との間には受け部63を上記カム面
に当接させるために弾発力を付勢するスプリング26a
が設けられている。
【0028】さらにベース部材50には図6に示されて
いるように上記制動溝54と同軸的な位置に上記2つの
ラジアル軸受46を回転自在に軸支させて設けた軸受フ
レーム66が取付けられ、図7に示されているように上
記回動軸57の一端側にはこの回動軸57を回動させて
上記カム56の揚程を変化させ、その結果として一方の
制動レバ53を他方の制動レバ53に対して相対的に制
動力増減方向へ駆動するための制御レバ67が一体的に
取付けられている。この制御レバ67には、油圧複動式
のアクチュエータ手段68が取付けられている。アクチ
ュエータ手段68のピストンロッド69は、その先端が
上記制御レバ67の力点部と連結され、シリンダ70の
基端は、上記ベース部材50に取付けたブラケット金具
71に枢支させて取付けられている。
【0029】従ってアクチュエータ手段68を、制動方
向に伸縮させることによって一方の制動レバ67に形成
された制動溝54と、他方の制動レバ67に形成された
制動溝54との間隔が増減されて回転軸部11に作用す
る制動トルクが増減され、結果的にドラム軸1と一体の
ケーブルドラム72の架線張力が増減されるようにな
る。
【0030】張力検出器… 図4に示されているように、上記ドラム架台33の前部
のクロスメンバ35には、その中央位置にポール73が
立設されており、ポール73の上端には、ケーブル74
の実張力を検出するために張力検出器75が取付けられ
ている。ポール73の上端にはベース板76が溶接され
て取付けられており、このベース板76の一側には、ケ
ーブル74の牽引方向に沿うように形成されたベースフ
レーム77が垂直に取付けられている。このベースフレ
ーム77はその両端側位置に水平フレーム部78が一体
的に形成され、中央位置には垂直フレーム79が一体的
に形成されて構成されている。ベースフレーム77には
上記ポール73の軸心を中心とする軸対称の位置にそれ
ぞれ水平に第1ローラ80が取付けられ、水平フレーム
78,78には、ケーブル74の水平方向に間隔をおい
て垂直に2本の第2ローラ81が取付けられている。そ
してベースフレーム77には第2ガイドローラ81と近
接する位置の上下に第3ローラ82が水平に取付けら
れ、その第3ローラ82より上記第1ローラ80側のベ
ース板76より上方の位置には、水平に第4ローラ83
が取付けられている。これら第1〜第4ローラ80,8
1,82,83は、上記ベースフレーム77,水平フレ
ーム78に対して基端が一体的に固定された固定軸に軸
受を介して回転自在に軸支されて設けられ、固定軸は各
ローラの脱落を防止するためにこれら第1〜第4ローラ
80,81,82,83を取付けた後、先端にカシメ加
工を施される。そして上記垂直フレーム79には、その
上・下位置に上記水平フレーム78と同一方向に延出さ
せて検出器支持フレーム84,85が一体的に形成され
ている。上位の検出器支持フレーム84には、ノブボル
ト86が上下方向に移動自在に螺合され、そのノブボル
ト86の先端にはブラケット87を介して圧縮荷重を検
出するために構成されたロードセル88が取付けられて
いる。
【0031】このロードセル88の荷重入力部には、矩
形体状のブロック89が一体的に取付けられている。下
位の検出器支持フレーム85は、そのブロック89を昇
降自在に、かつブロック89の回転を阻むように係合し
てブロック89をガイドする矩形状開口部90を有して
形成されている。そしてブロック89には、上記開口部
90に係合された状態においてその先端にケーブル74
の牽引方向からみて下向きコ字形に形成されたローラフ
レーム91が一体的に取付けられており、そのローラフ
レーム91にはこれに回転自在に押さえローラ92が取
付けられている。またブラケット87には、図9に示さ
れているように基端部がこれに一体的に取付けられて先
端が上位の検出器支持フレーム84に形成された穴93
を貫通させてゲージ94が取付けられている。ゲージ9
4は棒状に形成され軸方向に間隔をおいて目盛り95が
形成されたもので、上位の検出器支持フレーム84の上
面に対するブラケット87の移動量を計測して上記押さ
えローラ92の移動位置を調節するようにしたものであ
る。
【0032】従って前後に配置された第2ローラ81と
第3ローラ82とが形成するケーブル通過部にケーブル
74を挿通し、第1ローラ80にケーブル74を回転支
持させ、そして上記ゲージ94を使用して上記ノブボル
ト86を調節し、上記第1ローラ80間のケーブル74
を、押さえローラ92によりケーブル74の許容曲げ率
範囲内で屈曲させた後に、ケーブル74を架線すると、
架線時におけるケーブル74の復帰方向の分力をロード
セル88が検出する。
【0033】制御器… 図10に示されているように制御器96は、張力設定回
路97と、張力検知回路98と、制動トルク制御回路9
9から構成されている。張力設定回路97は、架線工事
に使用するケーブル74の種別に応じてケーブル74の
架線張力F1 を設定可能に構成され、張力検知回路98
は上記ロードセル88と電気的に接続されてロードセル
88が検出する荷重fを制動トルク制御回路99に入力
するように構成されている。制動トルク制御回路99
は、張力設定回路97により設定された値F1 に基づい
て基本的に上記アクチュエータ手段68の制動ストロー
クを決定し、ピストンロッド69のストロークを調節す
る。そしてピストンロッド69の制動直後、押さえロー
ラ92の抱き角θと荷重fとからケーブルの実張力F2
を式(1) に基づいて求めるように構成されている。また
設定張力F1 に対する実張力値F2 の差△Tを演算する
と同時にそして△Tの正負を判定し、△Tが“0”とな
るようにアクチュエータ手段68の作動方向と、そのス
トロークとを求め、アクチュエータのストローク調節を
行うように構成されている。
【0034】 F2 =f/2sin θ …(1) 以下、本考案のケーブル74の架線装置のシステムと架
線工法について説明する。
【0035】先ず所定間隔ごとに建柱されたコンクリー
ト柱(図示せず)に対してウインチ側とドラム側とを決
定し、ウインチ側に車両ウインチ(図示せず)を装備し
た車両を設置し、ドラム側に本考案に係る上記ドラム架
台33を設置する。そして各コンクリート柱には、その
架線位置にケーブル74を案内するためのガイドローラ
(図示せず)を装柱する。車両ウインチには、車軸から
出力を直接取出す形式のウインチ,車両の油圧源から出
力を直接取出す形式のウインチ,車両の発電電源から駆
動電源を得る形式のウインチなどがあるが、ウインチは
任意に選択する。次にウインチワイヤを上記ガイドロー
ラに掛け渡し、その先端とドラム架台33に設置したケ
ーブルドラム72の先端とをスイーベル等を介して接続
する。この状態で上記制御器96に直流電源を投入し、
張力設定回路97に、使用ケーブル74に適した設定張
力F1 を入力した状態で、車両ウインチを巻き取り方向
に駆動しケーブル74を架線する。この時、予め設定し
た設定値F1 に応じケーブル74に張力が加えられてケ
ーブルドラム72がバックテンションを与えられた状態
で架線が開始される。この時、ロードセル88が検出す
るケーブル74の実張力F 2 に対し制動トルク制御回
路99は図11のフローチャートに示す制御を実行す
る。すなわち、ステップ100において設定張力F1
ら実張力F2 を減算して設定張力F 1 と実張力F2
等しいか否かを判断する。ステップ100での判断が等
しいと判定された場合は、ケーブル74の品質を損ね
ず、径間ディップを適正とする張力で架線されている場
合であるから、制動トルク制御回路99はステップ10
1で実張力F2 を制動トルクTに換算してアクチュエー
タ手段68の良好な制動を継続させる。ステップ100
において設定張力F1 と実張力F2 が等しくないと判定
された場合、制動トルク制御回路99はステップ102
において、新たに設定張力F1 から実張力F2 を減算
し、設定張力F1 に対する実張力F2 が“0”より大き
な値か否かを判定する。つまり設定張力F1 に対する実
張力F2 が“0”より大きな値である場合は、実張力F
2 がケーブルの架線に適した張力を越えてケーブル品質
を低下させてしまう側であり、実張力F2 がウインチワ
イヤ等の伸び等の要因により不足して設定張力F1 に対
する実張力F2 が“0”より小さな値である場合は、コ
ンクリート柱の径間におけるケーブルのディップが必要
以上に大きくなってしまうため、制動トルク制御回路9
9は、まずステップ102で現在の架線状態がいずれの
場合であるかを判定する。ステップ102の判定で実張
力F2 が設定張力F1 に対して過大であると判定された
場合、制動トルク制御回路99は、ステップ103,1
04で実張力F2 及び求めた差△Fをそれぞれ制動トル
クに換算し、そしてその実制動トルクTに差△Tを加算
または減算してケーブル74の実張力が初期設定張力と
等しくなるように逐次、制動トルクTを変更調整する。
つまりこの制御は、車両ウインチを停止した場合にも有
効に働きケーブルドラム72の勝手な回転を阻止してケ
ーブル74の逸走を防止するように機能する。このよう
に車両ウインチを一定の張力に設定した状態で架線ケー
ブル74は過大な張力を受けることなくまた過大なディ
ップを作ることなく架線されるようになり、ケーブル7
4の品質を損ねずに迅速で安全性が高く省力化された架
線を行うことが可能になる。
【0036】なお上記第1,2くさび部材15,22の
表面にウレタン等の摩擦パッドをライニングして摩擦力
をより一層高めておくことも当然可能であり、上記ポー
ル73の基部をクロスメンバ35に対して移動自在に取
り付けるように構成したり、クロスメンバ35に対する
ポール73、またはポール73に対するベース板76を
回転自在に取付けるように構成してケーブル74の架線
方向を自在に調整できるようにすることも可能である。
【0037】また使用ケーブル74の設定張力はF1
ケーブル74内に収容される線の直径と対数に応じて設
定されるものであるが、ケーブル74がCCPケーブル
である場合の実張力F2 は0〜100kgf の間で決定す
るようにしている。図4中、105は制御器96を風雨
から保護するための制御箱、図7中、106は上記アク
チュエータ手段68に圧油を供給する油圧モータであ
る。
【0038】ドラム駆動手段… さて上述の如く構成したケーブル架線用ドラム架台を、
既設ケーブルの撤去用としても使用できるように構成す
るために、ドラム架台33には、ドラム駆動手段107
が取付けられている。
【0039】図1に示す如くドラム駆動手段107は、
ケーブル撤去用のケーブルドラム72aを摩擦駆動する
ための摩擦車と、その摩擦車に駆動力を与えるための駆
動装置と、この駆動装置と摩擦車とを係脱自在に接続す
るためのクラッチとから構成されている。
【0040】具体的には、ドラム架台33に、その巻き
取り用のケーブルドラム72aの下側に駆動装置を固定
するためのフレーム111が溶接によって一体的に取付
られ、そのフレーム111に駆動装置たる減速ギヤ内臓
形、たとえば遊星歯車と太陽歯車とで構成された駆動モ
ータ109が一体的に取付けられている。そして駆動モ
ータ109の出力軸にはクラッチたる電磁クラッチ11
0を介して入力軸112が同軸的に取付けられ、その入
力軸112に摩擦車たるタイヤ113が一体的に取付け
られている。入力軸112は図示されているように片持
状に取付けてもよく、強度が必要な場合には両端回転支
持とする構造を採用しても構わない。また、駆動モータ
109及び電磁クラッチ110は、図示していない制御
ボックスの制御スイッチによって作動するように構成さ
れ、また制御器96は、その制御スイッチがオンの場合
は、その信号を受けてアクチュエータ手段68を制動力
をフリーとするように構成されている。
【0041】従って延線用のケーブルドラム72とは別
の、空の撤去用のケーブルドラム72aを用意し、くさ
び手段により、そのケーブルドラム72aとドラム軸1
とを一体化し、その後、既設線の先端を撤去用のケーブ
ルドラム72aに固定した後に、制御スイッチをオンと
して駆動モータ109,電磁クラッチ110を作動する
と、ドラム軸1がフリーとなり、タイヤ113は、スリ
ップなくケーブルドラム72aを、既設ケーブルの巻き
取り方向に回転させる。この結果、既設線はケーブルド
ラム72aに順次巻き取られるようになる。
【0042】尚、ドラム軸1にスプロケットを一体的に
取り付け且つ上記モータ109にスプロケットを取り付
けてドラム軸1を巻き取り方向にチェン駆動することも
当然可能であるが、このように構成すると、出力(軸ト
ルク)が大きなモータを採用せざるを得なくなり、ま
た、チェンに手を挾まれてしまうという不慮の事故が発
生する虞れもある。これに対し、本考案のようにケーブ
ルドラム72aの鍔端を駆動するように構成すると、軸
トルクの小さいモータを使用できるようになり、装置と
しての信頼性、耐久性、安全性は飛躍的に向上する。
【0043】
【考案の効果】以上説明したことから明らかなようにこ
の考案によれば次の如き優れた効果を発揮する。
【0044】(1)ケーブル架線工事において、繰り出
されるケーブルにバックテンションをかけ、新規ケーブ
ルドラムの空回転を防ぎながら延線できると共に、既設
ケーブルの撤去を容易に行うことができ、省力化に大き
く貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るケ−ブル延線用ドラム架台を示す
図である。
【図2】本考案に係るケーブル延線用ドラム架台のドラ
ム軸とその取付けを示す断面図である。
【図3】第2図のIII−III線断面図である。
【図4】本考案に係るドラム架台の斜視図である。
【図5】軸受部を示す側面図である。
【図6】枕ブレーキ手段の側面図である。
【図7】枕ブレーキ手段の要部拡大図
【図8】張力検出手段の要部を示す断面図である。
【図9】張力検出手段の要部を示す断面図である。
【図10】本考案に係るドラム架台のシステムを示す概
念図である。
【図11】制御器の制御内容を示すフローチャート図で
ある。
【符号の説明】
1 ドラム軸 14 軸穴 15 第1くさび部材(軸固定手段) 22 第2くさび部材(軸固定手段) 33 ドラム架台 42 枕ブレーキ手段(制動手段) 72a ケーブルドラム 110 電磁クラッチ(クラッチ) 109 駆動モータ(動力伝達装置) 112 駆動モータの入力軸 113 タイヤ(摩擦車)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸穴が形成されたケーブルドラムと、
    ーブルドラムの軸穴内に挿抜自在に形成されたドラム軸
    と、そのドラム軸を回転自在に支持するドラム架台と、
    上記軸穴とドラム軸との間に嵌入させて設けられくさび
    力を付勢してこれらを一体的に連結するくさび手段と、
    上記ドラム軸を制動すべく上記ドラム架台に設けられた
    枕ブレーキ手段と、上記ドラム架台に上記ケーブルドラ
    ムの鍔を摩擦駆動すべく回転自在に設けられた摩擦車
    と、該摩擦車の軸にクラッチを介して設けられた動力伝
    達装置とを備えたことを特徴とするケーブル架線用ドラ
    ム架台。
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