JP2501281B2 - 高臨界電流密度の超伝導体を製造する方法 - Google Patents

高臨界電流密度の超伝導体を製造する方法

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    • H10N60/01Manufacture or treatment
    • H10N60/0268Manufacture or treatment of devices comprising copper oxide
    • H10N60/0801Processes peculiar to the manufacture or treatment of filaments or composite wires

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高臨界電流密度の超伝
導体の製造方法と、この方法による製品に関する。本発
明は特に、長い超伝導線を製造するのに適している。
【0002】
【従来の技術】1987年以来、液体窒素の沸点より高
い超伝導遷移温度(Tc)を持つYBa2Cu3
6+x(「1−2−3」超伝導体として知られている)お
よび他の超伝導酸化物を利用して実用的な工学材料を製
造するために多大な努力が払われてきた。しかし、基本
的な材料上の問題のために、この努力は実を結んでいな
い。
【0003】超伝導酸化物は、もろいセラミックなの
で、多くの応用分野で必要なたわみ線またはテープに形
成するのが難しい。初期には、研究者はいわゆる「パウ
ダー・イン・チューブ」法を使用してこの問題の解決を
図った。この方法では、超伝導酸化物を粉末にして、金
属管の内部に入れる。次に、管を延伸または圧延により
長い線にして高温で焼結すると、金属被覆内に連続した
細長い超伝導酸化物が形成される。YBa2Cu36+x
のパウダー・イン・チューブ処理には通常、銀製の管が
使用されている。これは、銀が、高温処理中にYBa2
Cu36+xと化学的に反応しない、数少ない金属の1つ
だからである。さらに、酸素が銀中をかなり容易に拡散
する。YBa2Cu36+xが90Kの超伝導体になるの
は、最後の高温処理段階の後に材料を酸素中で徐々に冷
却することにより、十分に酸化したときだけなので(す
なわち、YBa2Cu36+xでxが約0.8〜1.
0)、このことは重要である。
【0004】従来のYBa2Cu36+xのパウダー・イ
ン・チューブ処理の研究については、マッカラム(McCa
llum)ら、Adv. Ceram. Mater.、第2巻、388頁(1987
年)、オカダら、Jpn. J. Appl. Phys.、第27巻、L185頁
(1988年)、オカダら、Jpn.J. Appl. Phys.、第27巻、L
1715(1988年)、イシイら、Jpn. J. Appl. Phys.、第2
8巻、L1793頁(1989年)、およびウルフ(Woolf)ら、A
ppl. Phys. Lett.、第58巻、534頁(1991年)に記載さ
れている。
【0005】実際、パウダー・イン・チューブ処理によ
りYBa2Cu36+xを含有するたわみ線を製造できた
が、これらの線は臨界電流密度(すなわち、材料が超伝
導状態を保持できる最大電流密度)が低すぎる(磁界を
印加しない場合、77Kで〜103A/cm2)ため、役
には立たなかった。また、磁界を印加すると、臨界電流
密度が急激に低下した。焼結したYBa2Cu36+x
臨界電流密度が低いのは、もう1つの材料上の問題、つ
まり、YBa2Cu36+x結晶間の高角結晶粒界におけ
る「ウィーク・リンク」が原因である。
【0006】研究者たちは、融解処理技術を開発してウ
ィーク・リンク問題を解決しようとした。これらの技術
では通常、YBa2Cu36+xを融点より高い温度に加
熱し、温度勾配により再凝固させてから、温度を下げた
状態で完全に酸化している。単一方向に凝固すると、十
分密度が高くきわめてきめの細かい微細構造が得られ、
大きなプレート形のYBa2Cu36+x粒子が低角粒界
によって分離される。この微細構造は、固相焼結により
製造される、ランダムに配向した微粒子状微細構造とは
著しく異なる。融解処理したサンプルの臨界電流密度は
通常、磁界を印加しない場合で104〜105A/cm2
の範囲である。さらに、高い磁界では臨界電流密度は比
較的大きな値を維持し、1Tより高い磁界では103
104A/cm2の範囲となる。
【0007】しかし、現在までのところ、融解処理技術
では、臨界電流密度が高い、長いYBa2Cu36+x
は製造できていない。この主な理由は、YBa2Cu3
6+x融解処理中に形成される、反応性がきわめて高い液
体を含む不活性基板がないことである。YBa2Cu3
6+xの場合とは対照的に、Bi2Ca1Sr2Cu28+x
よびBi2Ca2Sr2Cu310+xを含有する銀被覆線を
融解処理により製造する方法ははるかに成功率が高かっ
た。Superconductor Week、1991年2月4日号の4頁に
は、「ビスマス系の超伝導体は、銀の融点より低い温度
で融解成長できるので、従来のものよりはるかに進んで
いるが、(77Kでの)性能は1−2−3の方が上であ
る」と記載されている。
【0008】YBa2Cu36+xの従来の融解処理に関
する研究については、ジン(Jin)ら、Phys. Rev. B.、
第37巻、7850頁(1988年)、ジン(Jin)ら、Appl. Phy
s. Lett.、第52巻、2074頁(1988年)、サラマ(Salam
a)ら、Appl. Phys. Lett.、第54巻、2352頁(1989
年)、ムラカミら、JPn.J.Appl.Phys.、第28巻、1189頁
(1989年)、マクギン(McGinn)ら、Physica C、第165
巻、480頁(1990年)、およびメング(Meng)ら、Natur
e、第345巻、326頁(1990年)に記載されている。
【0009】YBa2Cu36+xの従来のパウダー・イ
ン・チューブ処理および融解処理の研究で無視されてい
る主要な変数は、高温処理中の酸素分圧である。従来技
術では、処理中に空気または1気圧の酸素を使用してい
る。1気圧の酸素中のYBa2Cu36+xの融点は10
35℃であり、一方銀の融点は931℃である。したが
って、パウダー・イン・チューブ処理の研究は、銀の被
覆が融解しないように931℃より低い温度で行われ
た。空気または1気圧の酸素中では、931℃より低い
温度では、管内のYBa2Cu36+x粉末は融解処理を
受けず(焼結のみ)、融解処理で生成される(さらに、
臨界電流密度を高くするのに役立つ)微細構造が形成さ
れない。これとは逆に、銀の融点は、空気または1気圧
の酸素中でYBa2Cu36+xの融点より低いので、銀
はYBa2Cu36+xの融解処理用の基板とはみなされ
ていなかった。したがって、従来の技術では、1−2−
3のような超伝導体から成る長い高臨界電流密度線が製
造できなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、導電
性基板上に臨界電流密度の高い酸化物超伝導体を製造す
るための改良された技術を提供することである。
【0011】本発明の別の目的は、導電性基板上に臨界
電流密度の高い超伝導線を製造するための、基板の融点
よりも低い温度で超伝導体を形成できる、改良された技
術を提供することである。
【0012】本発明の別の目的は、銀を含有する基板上
にREBa2CU36+x(「1−2−3」)超伝導体を
形成するための改良された技術を提供することである。
【0013】本発明の別の目的は、基板の融点より低い
温度に調整可能な融点を有する前駆物質を使用して、銀
を含有する基板上に1−2−3超伝導体を形成するため
の改良された技術を提供することである。
【0014】本発明の別の目的は、前駆物質を使用し、
超伝導体前駆物質の融点が確実に基板の融点より低くな
るプロセス条件を利用して、導電性基板上に酸化物超伝
導体を形成するための改良された技術を提供することで
ある。
【0015】本発明の別の目的は、超伝導体の臨界電流
密度を確実に高くするための処理条件が緩和されてい
る、銀を含有する基板上に1−2−3超伝導体を製造す
るための改良された技術を提供することである。
【0016】本発明の別の目的は、基板材料の融点より
低い処理温度で、導電性基板上に臨界電流密度の高い1
−2−3超伝導体が形成できる、改良された方法と、そ
れによって形成される超伝導体製品を提供することであ
る。
【0017】本発明の別の目的は、超伝導体が高い臨界
電流密度を得るのに十分な結晶微細構造を有し、超伝導
体の形成に使用する前駆物質の融点が基板の融点よりも
低くなるように処理条件が選択された、導電性基板上に
高Tc酸化物超伝導体を形成するための方法と、それに
よって製造される製品を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、臨界電流密度
を確実に高める形で導電性基板上に酸化物超伝導体が形
成できる、改良された技術と、それによって製造される
製品に関するものである。具体的には、多くの場合、超
伝導体の形成に使用する前駆物質を融解することによ
り、高い臨界電流密度をもたらす超伝導体の微細構造を
得ることが好ましい。しかし、前駆物質が基板よりも高
い温度で融解する場合、所望の超伝導体特性の一部が悪
影響を受けることがある。本発明は、加熱段階中に低い
酸素圧力を使用して、前駆物質の融点が基板の融点より
確実に低くなるようにする。こうすると、高電流を搬送
できる超伝導線を形成するために、前駆物質と基板のさ
まざまな組合せが使えるようになる。
【0019】特定の例では、YBa2Cu36+xおよび
銀の融点は酸素の分圧によって変わる。酸素の圧力が下
がると、YBa2Cu36+xの融点が下がり、銀の融点
が上がる。実際に低い酸素圧力を使用すれば、YBa2
Cu36+xの融点を銀の融点より低くすることができ
る。したがって、銀製の不活性で延性の導電性基板また
は被覆上で、低酸素圧力により、YBa2Cu36+x
融解処理することができる。
【0020】本発明の上記その他の目的、特徴、利点
は、以下の実施例の詳細な説明から明らかになろう。
【0021】
【実施例】前述のとおり、本発明の技術は、以下の実施
例に示すとおり、高臨界電流密度の1−2−3高Tc超
伝導体の製造に特に適している。この方法は、(1)導
電性基板と、化学式REBa2Cu36+x(REはY、
Dy、Ho、Er、Tm、Yb、またはLu)で表され
る超伝導酸化物の前駆物質である固形物とを接触させる
段階と、(2)酸素の圧力を十分低く保ちながら、前記
基板と前駆物質を、前記基板の融点より低いが、REB
2Cu36+xの融点より高い温度まで加熱することに
より、REBa2Cu36+xの融点を確実に前記基板の
融点より低くする段階と、(3)温度を下げ、または凝
固に十分な圧力の酸素を加えることにより、融解された
材料を凝固させる段階と、(4)材料を、化学式REB
2Cu36+xで表される超伝導体を形成するのに十分
な時間および圧力条件で、酸素を含む空気にさらすこと
により、充分に酸化する段階とを含んでいる。上記のR
EBa2Cu36+xという化学式において、文字xは、
理想的には1である数字を意味するのに使用している。
導電性基板の好ましい実施例は銀である。
【0022】本発明は、低酸素圧力において銀製基板上
でREBa2Cu36+xを融解処理することにより、R
EBa2Cu36+xを使用する従来の融解処理法および
パウダー・イン・チューブ法の問題点を解決する。低酸
素圧力を使用するところが、本発明と従来の技術との大
きな相違点である。
【0023】酸素の圧力が下がると、REBa2Cu3
6+x酸化物の融点が下がる。(イデモトら、Jpn. J. App
l. Phys.、第29巻、2729頁(1990年)参照)たとえば、
1気圧の酸素中でのYBa2Cu36+xの融点は103
5℃である。(3×10-3気圧より低い)低い酸素圧力
を使用すると、銀と接触させたYBa2Cu36+xは、
931℃より低い温度で融解できることが分かってい
る。銀の融点は、真空では962℃であり、1気圧の酸
素中では931℃である。
【0024】低い酸素圧力(3×10-3気圧より低い圧
力の酸素)を使用する場合、YBa2Cu36+xは、銀
製基板上または銀の被覆中で、銀の融点より低い温度で
融解処理できる。他のREBa2Cu36+x型酸化物の
融点に関する、特に酸素圧力の関数としての入手可能な
データ(限られている)から、この方法がREBa2
36+x(RE=Dy、Ho、Er、Tm、Yb、また
はLu)にも適用できることが示唆される。基本的YB
2Cu36+x構造に他の置換を行って融点を下げる方
法も、固形の銀の被覆中または銀製基板上での低酸素圧
融解処理に適合する。
【0025】REBa2Cu36+x材料では、化学式R
EBa2Cu36+xで表される超伝導体の前駆物質であ
る材料から出発する。つまり、これは、金属がRE1
2Cu3という比率になった材料である。金属は、Ba
Cu22のような還元酸化物として存在しているのがも
っとも好都合である。後から融解すると均質性が高まる
としても、徹底的に混合する方法が好ましい。出発材料
の正確な酸素含有量は重大ではない。それどころか、酸
素含有量を少なくした方が、前駆物質の融解が促進され
るので好都合である。もっとも重要な点は、前駆物質中
でRE、Ba、Cuが正確に1対2対3の比率になって
いること、および前駆物質が低酸素圧で基板の温度より
低い温度で融解することである。
【0026】前駆物質に粉末状の銀を少量加えるのが好
都合である。少量とは、約10〜20重量パーセントと
いうことである。このように銀を加えると、超伝導体の
機械的性質が向上する傾向がある。
【0027】前駆物質は、単に銀製基板上に置くだけで
プロセスにかけることができる。基板の縁を盛り上げ
て、融解した前駆物質が流れ出ないようにすることがで
きる。銀製基板は平坦にしてもよく、グラフォエピタキ
シを促進するパターンを付けてもよい。長い線を製造し
たいときは、銀を被覆として使って、前駆物質を完全に
包んでしまうとよい。本発明のプロセスは、銀製るつぼ
または銀で内張りしたるつぼを容器として使用して、単
結晶の超伝導体を製造する方法にも適用できる。
【0028】特に線を製造したいとき、1つまたは複数
の発熱素子を備えたゾーンで加熱するのが好都合であ
る。銀で被覆した前駆物質を、低酸素圧力の加熱ゾーン
を通過させて、融解する。この物質を凝固するには、一
定温度で酸素圧力を上げるか、あるいは低酸素圧力を維
持しながら温度を下げる。前述のとおり、銀には、最適
の温度で酸素を透過させるという利点があるため、銀の
被覆または基板によって酸化を行うことができる。銀に
はまた、超伝導体およびその前駆物質とは反応しないと
いう利点がある。酸素の透過速度を十分なものにするた
め、銀の被覆を0.1mm以下の厚さにすることが好ま
しい。前駆物質の厚さも約0.1mm程度である。
【0029】本発明の別の好ましい実施例では、ドープ
された二酸化ジルコニウムなどの酸素イオン透過性固体
電解質によって酸素を供給することができる。電解質
を、銀と接触させてもさせなくてもよい。いずれの場合
も、固体電極中に酸素イオンの流れを通過させれば、融
解物に酸素を除去または添加することができる。
【0030】材料が凝固したとき、化学式REBa2
36+xで表される超伝導体を形成するのに十分な時
間、1気圧以上の圧力の酸素にさらすことにより、充分
に酸化できる。たとえば、圧力1気圧、温度約400℃
〜約500℃の酸素に4時間以上さらして、この酸化を
実行できる。
【0031】この酸化は、銀の被覆を付けたままでも除
去した状態でも可能である。銀の被覆は、たとえば、1
気圧の酸素中で、1気圧の酸素中でのYBa2Cu3
6+xの融点より低い931℃で銀を融解させれば除去で
きる。この場合、銀を除去した後に超伝導材料を酸化す
る必要がある。
【0032】断面が基本的に円形ではなくて細長い長方
形の形状をした、長い連続した線またはテープを製造す
るのが有利である。なぜなら、長方形の断面を使用する
と、材料内の高角粒界の数が最小限で済むため、材料の
臨界電流密度が高くなるからである。
【0033】本発明をその特定の実施例に関して説明し
たが、本発明では、その趣旨および範囲から逸脱するこ
となく変更が可能であることは、当業者には明らかであ
ろう。たとえば、本発明の教示を、基板上に形成した任
意の種類の酸化物超伝導体に適用して、酸素圧力を変更
することにより、基板と超伝導体前駆物質の融解の順序
を逆にすることも可能である。前駆物質は、各種の方法
で基板上に付着できる。前駆物質の組成を、超伝導相の
実際の陽イオンの化学量論量(たとえば、1−2−3)
からわずかに逸脱させて、第2相ピニング・センタの形
成を促進することができる。銀などの不活性導電性基板
が、実際には、別の基板上の緩衝層であってもよい。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−67818(JP,A) 特開 平3−285805(JP,A) 特開 平1−275408(JP,A) 特開 昭64−10518(JP,A) 特開 平2−80302(JP,A) 特開 平2−191381(JP,A) 特表 平2−504259(JP,A) JPN.J.APPL.PHYS., VOL.29 NO.12 P.2729−2731 (1990) APPL.PHYS.LETT.,V OL.52 NO.17 P.1441−1443 (1988)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】化学式REBa2Cu36+x(ただし、
    REは、元素Y、Dy、Ho、Er、Tm、Ybおよび
    LUから選択された元素を表わし、xは0.8ないし
    1.0である)で表される超伝導酸化物の固相の前駆物
    質と、大気中の酸素分圧では前記前駆物質よりも低い融
    点を有し、かつ、その前駆物質の液相に対して非反応性
    の導電性金属の基板とを接触状態に保持する段階と、 前記前駆物質の融点を前記基板の融点よりも低温度に変
    更する低酸素分圧の加熱雰囲気を選択し、この選択した
    低酸素分圧の加熱雰囲気の下で前記基板に接触状態の前
    記前駆物質をその融点以上の高温度に加熱して融解させ
    る段階と、 融解した前駆物質を凝固させる段階と、 凝固した前駆物質を、化学式REBa2Cu36+xで
    表される高Tcの超伝導体に変換するのに十分な高酸素
    分圧の加熱雰囲気に、曝らして酸化する段階と、 より成り、融解処理法を利用して高臨界電流密度の超伝
    導体を製造する方法。
  2. 【請求項2】化学式REBa2Cu36+x(ただし、
    REは、元素Y、Dy、Ho、Er、Tm、Ybおよび
    LUから選択された元素を表わし、xは、0.8ないし
    1.0である)で表される超伝導酸化物の固相の前駆物
    質に対して、大気中の酸素分圧では前記前駆物質よりも
    低い融点を融し、かつ、その前駆物質の液相に対して非
    反応性である導電性金属の被覆を形成する段階と、 前記前駆動物質の融点を前記被覆の融点よりも低温度に
    変更する低酸素分圧の加熱雰囲気を選択し、この選択し
    た低酸素分圧加熱雰囲気中を前記被覆された前駆物質を
    通過させ、その際、前記前駆物質をその融点温度以上に
    加熱して前記被覆内で融解する段階と、 融解した前駆物質を凝固させる段階と、 凝固した前駆物質を、化学式REBa2Cu36+xで
    表される高Tcの超伝導体に変換するのに十分な高酸素
    分圧の加熱雰囲気に、曝らして酸化する段階と、 より成り、融解処理法を利用して高臨界電流密度の超伝
    導線を製造する方法。
  3. 【請求項3】導電性金属が銀を含有することを特徴とす
    る請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】加熱温度を降下させ、または酸素分圧を凝
    固に必要な高酸素分圧に増加させ、あるいはその両方に
    よって、融解した材料を凝固させることを特徴とする請
    求項1または2に記載の方法。
  5. 【請求項5】酸素イオン透過性固体電解質によって酸素
    を供給することを特徴とする請求項1または2に記載の
    方法。
  6. 【請求項6】前駆物質に、その重量に対して最大30重
    量パーセントの量の粉末状の銀を添加することを特徴と
    する請求項1または2に記載の方法。
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