JP2500518Y2 - 無段変速機の潤滑装置 - Google Patents

無段変速機の潤滑装置

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JP2500518Y2
JP2500518Y2 JP40468190U JP40468190U JP2500518Y2 JP 2500518 Y2 JP2500518 Y2 JP 2500518Y2 JP 40468190 U JP40468190 U JP 40468190U JP 40468190 U JP40468190 U JP 40468190U JP 2500518 Y2 JP2500518 Y2 JP 2500518Y2
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lubricating oil
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belt
lubricating
continuously variable
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一浩 山田
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Nissan Motor Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は潤滑効率および潤滑油利
用効率を向上させることのできる、無段変速機の潤滑装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】無段変速機の潤滑装置の従来例として
は、例えば実開昭63−30662 号公報に記載されたものが
ある。この従来装置は、無段変速機において入出力プー
リ間に巻き掛けられるVベルトに潤滑(冷却)のための
潤滑油を噴射する際に、その油量を前記プーリの何れか
一方の回転速度に応じて制御する潤滑油量制御装置を具
備している。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
装置にあっては、潤滑油の油量制御を行っているが潤滑
油の噴射方向を常に同一方向としているため、無段変速
機の変速に伴い入力プーリ(駆動プーリ)および出力プ
ーリ(従動プーリ)の有効径が変化して両プーリおよび
Vベルトが移動することから、最も潤滑油を必要とする
Vベルトとプーリとの接触部(すなわちVベルトの巻き
掛け開始位置)を常時潤滑(冷却)することはできず、
潤滑効率が低下してVベルトおよびプーリの耐摩耗性、
耐久性を低下させてしまう。
【0004】本考案は前記プーリの何れか一方の軸方向
の移動に伴い潤滑油噴射方向が常にVベルトの巻き掛け
開始位置に向くよう変更するように潤滑装置を構成する
ことにより、上述した問題を解決することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的のため、本考案
の無段変速機の潤滑装置は、有効径が可変の2組のプー
リと、これらに巻き掛けられるVベルトとを有する無段
変速機の潤滑装置において、前記潤滑装置は、径方向の
突起を有し前記プーリの何れか一方の軸方向の移動に伴
い軸方向に移動する移動部材と、前記突起に係合する
溝、および潤滑油ノズルを有し前記プーリの軸方向の移
動に伴い回動して潤滑油噴射方向を変更する回動部材と
を具え、前記潤滑装置の潤滑油噴射方向が常にVベルト
の巻き掛け開始位置に向くようにしたことを特徴とする
ものである。
【0006】
【作用】本考案によれば、Vベルトにより駆動結合され
る2組のプーリ(入出力プーリ)の有効径が変速に伴い
変化する間、移動部材は前記プーリの何れか一方(例え
ば入力プーリ)の軸方向の移動に伴い軸方向に移動し、
この移動部材に設けた径方向の突起は回動部材の溝に係
合してこの回動部材を回動させ、この回動に伴い、回動
部材の潤滑油ノズルも回動して潤滑油噴射方向が変更さ
れる。このとき、前記回動部材の溝を、変速比範囲の全
域に亘って前記プーリの軸方向移動量と、潤滑油噴射方
向を決定する潤滑油ノズル方向角との関係が適正になる
ように設定することにより、潤滑油噴射方向が常にVベ
ルトの巻き掛け開始位置に向くように潤滑装置を構成す
ることができる。これによりVベルトの巻き掛け開始位
置が常時潤滑(冷却)されて潤滑効率が高まり、Vベル
トおよびプーリの耐摩耗性、耐久性が向上する。
【0007】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は本考案の無段変速機の潤滑装置の第1
実施例の構成を示す断面図であり、図中10は入力プー
リ、11は出力プーリを示す。本例の無段変速機12は、入
力軸13の軸線上に配置される入力プーリ(駆動プーリ)
10を構成する、固定円錘部材14および可動円錘部材15
と、出力軸16の軸線上に配置される出力プーリ(従動プ
ーリ)11を構成する、固定円錘部材17および可動円錘部
材18と、Vベルト19とを具えるとともに、実開昭63−30
662 号公報に記載されたような図示しない動力伝達機構
を具える他、以下に詳述する、本考案による潤滑装置20
をも具えて成るものである。
【0008】潤滑装置20は、図1およびそのI−I線断
面図である図2(説明の都合上、プーリ10, 11およびV
ベルト19の部分は簡略化して表してある) に示すよう
に、軸21によって軸方向(入力軸13、出力軸16と平行を
なす方向)に摺動可能に支持される移動部材22と、軸21
と平行をなす潤滑油パイプ23と、該潤滑油パイプに回動
可能に支持される回動部材24と、図示しない潤滑油供給
装置等を具えて成るものである。移動部材22は、入力プ
ーリ10の可動円錘部材15に形成した円周状の溝15aに嵌
合される突起22aを径方向(軸21と直交する方向) に形
成され、この嵌合状態において変速により可動円錘部材
15が軸方向に移動するのに伴い軸方向に移動する。移動
部材22にはさらに、径方向に延在する突起22bが形成さ
れ、この突起22b は回動部材24に設けた溝24a に係合さ
れる。
【0009】回動部材24は、その外周面に設けた斜め方
向の溝24aに係合する移動部材22の突起22bによって、
潤滑油パイプ23を中心にして回動することはできるが軸
方向の移動はできないように支持されている。また回動
部材24は、図示しない支持部材によって潤滑油パイプ23
に対し回動可能に支持されており、回動部材の外周面に
結合した径方向の潤滑油ノズル24bは、回動部材24が回
動してもその内部に設けた図示しない油路を介して潤滑
油パイプ23に接続されるため、潤滑油をVベルト19に向
って噴射することができる。
【0010】次に本例の潤滑装置の作用について詳細に
説明する。例えば図1および図2に示す状態から変速に
伴いVベルト19の入力プーリ10、出力プーリ11への巻付
半径が変化するとともに両プーリの有効径が変化する際
には、入力側の可動円錘部材15が入力軸13の軸線上を移
動する。この可動円錘部材15の移動は、図1の左方向へ
の移動により固定円錘部材14から離間するときプーリ10
の有効径を減少させ、接近するとき有効径を増加させる
(同様に可動円錘部材18の、出力軸16上における移動
は、固定円錘部材17から離間する、図1の右方向への移
動のときプーリ11の有効径を減少させ、接近するとき有
効径を増加させる) 。この可動円錘部材15の移動に伴
い、その溝15a に突部22a を嵌合された移動部材22も軸
方向に移動する。この移動に伴い、移動部材22に設けた
径方向の突起22b は回動部材24の溝24aに係合している
ため、この回動部材24を潤滑油パイプ23の周りに回動さ
せる。この回動に伴い、回動部材24に設けた径方向の潤
滑油ノズル24b も回動して潤滑油噴射方向が変更され
る。この際、溝24a を以下に示すように構成しておけば
潤滑油噴射方向が常にVベルト19の巻き掛け開始位置に
向くことになり、Vベルトの巻き掛け開始位置を常時潤
滑(冷却)し得る、潤滑効率および潤滑油利用効率の高
い潤滑装置を構成することができ、Vベルト19およびプ
ーリ10, 11の耐摩耗性、耐久性が向上する。
【0011】上記回動部材24の溝24a の構成について具
体例を挙げて詳細に説明する。本例の無段変速機12を図
3に示すように、入出力プーリの軸間距離a=180(mm)
、Vベルト19の周長l=700(mm) 、プーリ半シーブ角
β=11(deg) 、変速比範囲 0.4≦iP ≦2.5 に設定した
場合、変速比がiP =0.4 のとき入力プーリ10の軸方向
移動量をl1 とすると、 l1 =2 (R10−R1) tanβ −(1) と表わすことができる。ここでR1 は入力プーリの有効
径 (入力半径) 、R10は基準入力半径であり、上記各設
定値よりiP =0.4 に対応するR10=74.76(mm)が求ま
る。また図3に示すように入出力プーリの中心を結ぶ線
分の延長線上にx軸、入出力プーリの中心の中点を原点
O、原点を通りx軸と直交する方向にy軸を取る座標系
において、Vベルト19の巻き掛け開始位置Pの座標(x
B , yB )を、点Pとプーリ11の中心とを結ぶ線分のy
軸に対しなす角度をφとすると、xB ,yB は、 xB = a/2+R2 sinφ= a/2+R2 (R1−R2)/a −(2) yB = R2 cos φ=R2{1 − (R1−R2)2/a2 1/2 −(3) と表わすことができる。ここで回動部材24の回転中心を
原点Oと一致させた場合、潤滑油噴射方向を決定する方
向角をγとすると、tan γ=yB /xb より γ=tan -1( yB /xB ) −(4) と表わすことができる。
【0012】上記(1) 式においてl1 =0のときR1
10=74.76(mm) となり、変速比iP =0.4 よりR2
0.4×R1 =29.90(mm) となる。これらR1 , R2
(2),(3) , (4) 式に代入して計算すると、γ
=16.55(deg)が求まる。このような計算結果をまとめる
と図4に示す方向角γと入力プーリ10の軸方向移動量l
1 との関係が求まる。この結果に基づき、回動部材24の
溝24aを、図5の斜視図に一点鎖線で示すように、軸方
向距離が17.44mm 離間した円周上の方向角16.55 °の点
と方向角45.41 °の点とを結ぶ線分上に溝24aの中心線
が位置するように構成すればよい。
【0013】なお、上記実施例においては入力プーリ10
側に移動部材22を設けて入力プーリの軸方向の移動を利
用して回動部材24を回動させるようにしているが、出力
プーリ11側に移動部材22を設けて出力プーリの軸方向の
移動を利用するようにしてもよい。
【0014】
【考案の効果】かくして本考案の無段変速機の潤滑装置
は上述の如く、移動部材を係合する回動部材の溝を、変
速比範囲の全域に亘って前記プーリの軸方向移動量と、
潤滑油噴射方向を決定する潤滑油ノズル方向角との関係
が適正になるように設定することにより、潤滑油噴射方
向が常にVベルトの巻き掛け開始位置に向くように潤滑
装置を構成したから、Vベルトの巻き掛け開始位置が常
時潤滑(冷却)されて潤滑効率が高まり、Vベルトおよ
びプーリの耐摩耗性、耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の無段変速機の潤滑装置の第1実施例の
構成を示す断面図である。
【図2】図1のI−I線断面図である。
【図3】同例における潤滑油ノズルの方向角算出の説明
のための図である。
【図4】同例における潤滑油ノズルの方向角と入力プー
リの軸方向移動量との関係を示す図である。
【図5】同例における回動部材の溝の構成を示す斜視図
である。
【符号の説明】
10 入力プーリ (駆動プーリ) 11 出力プーリ (従動プーリ) 12 無段変速機 13 入力軸 16 出力軸 19 Vベルト 20 潤滑装置 22 移動部材 22b 突起 24 回動部材 24a 溝 24b 潤滑油ノズル

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有効径が可変の2組のプーリと、これら
    に巻き掛けられるVベルトとを有する無段変速機の潤滑
    装置において、 前記潤滑装置は、径方向の突起を有し前記プーリの何れ
    か一方の軸方向の移動に伴い軸方向に移動する移動部材
    と、前記突起に係合する溝、および潤滑油ノズルを有し
    前記プーリの軸方向の移動に伴い回動して潤滑油噴射方
    向を変更する回動部材とを具え、前記潤滑装置の潤滑油
    噴射方向が常にVベルトの巻き掛け開始位置に向くよう
    にしたことを特徴とする、無段変速機の潤滑装置。
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KR20080045723A (ko) * 2005-08-31 2008-05-23 울리히 로스 원뿔형 마찰 트랜스미션 또는 무한 가변 트랜스미션 및무한 가변 트랜스미션의 조절 또는 개방을 위한 방법
JP5315225B2 (ja) * 2009-12-21 2013-10-16 本田技研工業株式会社 ベルト式無段変速機の潤滑構造
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