JP2500509B2 - 穿孔装置における画像認識の歪み補正方法 - Google Patents

穿孔装置における画像認識の歪み補正方法

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JP2500509B2
JP2500509B2 JP6715392A JP6715392A JP2500509B2 JP 2500509 B2 JP2500509 B2 JP 2500509B2 JP 6715392 A JP6715392 A JP 6715392A JP 6715392 A JP6715392 A JP 6715392A JP 2500509 B2 JP2500509 B2 JP 2500509B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、穿孔装置において、画
像認識を行なう際に生じる画像の歪みを補正する方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より穿孔装置として、電磁波照射手
段および撮像手段を有し、画像認識によりワークの識別
マーク位置を検出して穿孔を行なうものがある。すなわ
ち、ワークにX線などの電磁波を照射し、その画像をX
線カメラなどの撮像手段により撮像して画像認識し、そ
の画像認識結果に基づいて識別マークの位置を検出し
て、それに基づいて穿孔すべき位置を決定し穿孔を行な
っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の方法では、
電磁波照射手段および撮像手段によって識別マークが正
確に画像認識されることを前提としており、この前提に
基づいて、対象物に電磁波を照射し画像認識を行なって
いる。しかし、照射手段や撮像手段の精度が悪いと、画
像認識時に歪みを生じて、対象物の位置や寸法などの測
定が全く狂ってしまうという問題点がある。
【0004】特にX線を照射する照射手段を用いる場合
に、撮像手段として用いられるビジコンカメラは、その
構造上あまり高い精度が望めず、外部の磁気などの影響
を受けある程度の歪みを生じることは避けられない。従
って、画像認識の精度が低くなり、その後の穿孔などの
作業に支障をきたしている。
【0005】また、従来からX軸方向またはY軸方向の
伸縮率を求めて認識画像から実際の位置関係を割り出そ
うとするものはあったが、ビジコンカメラの構造上生じ
る歪みは、X軸やY軸に沿って均一なものでなく、比較
的不均一な歪み方をする傾向があるため、従来の方法で
は適正な補正はできない。
【0006】そこで本発明の目的は、穿孔装置におい
て、画像認識時に生じる歪みを補正することにより、電
磁波照射手段や撮像手段の精度に影響されることなく、
極めて正確な画像認識を可能にするとともに、不均一な
歪みに対しても簡単に効果的な補正を行なえる方法を提
供することにある。
【0007】また本発明のもう一つの目的は、このよう
な画像認識時の歪み補正を、人手による作業上の誤差を
含まずに正確に行なえるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明においては、電磁波照射手段と、撮像手段
と、穿孔手段と、穿孔手段を移動させる穿孔手段移動機
構とを有する穿孔装置を用い、穿孔装置に誤差測定用基
板をセットし、穿孔手段移動機構により穿孔手段を初期
位置から予め設定された所定距離だけ移動させた状態
で、誤差測定用基板に誤差測定用孔を穿孔し、電磁波照
射手段および撮像手段を用いて誤差測定用孔を画像認識
してその位置を検出する。このような誤差測定用孔穿孔
工程および位置検出工程を、初期位置を中心として直交
するX軸およびY軸によって画像領域を分割した4象限
のそれぞれにおいて行ない、その結果に基づいて各象限
ごとにそれぞれの補正データを作成しておく。そして、
ワークを穿孔装置にセットし、電磁波照射手段および撮
像手段によりワークを画像認識し、認識画像を4象限に
分割し、各象限ごとにそれぞれの補正データに基づいて
補正を行なう。
【0009】この誤差測定用孔は、初期位置を中心とす
る正方形の各頂点にあたる位置に穿孔された孔と、隣り
合う頂点間の2等分点にあたる位置に穿孔された孔とを
含むものである。
【0010】
【作用】本発明によると、誤差測定用孔を穿孔し、この
誤差測定用孔が画像上のどのような位置に認識されるか
を測定する。特に、X軸,Y軸上だけではなく、初期位
置を中心とする正方形の各頂点の位置がどれだけの誤差
を含んで画像認識されるかを測定する。そしてこれをX
軸,Y軸で分割される4象限に分けて行ない、それぞれ
について補正データを算出するため、極めて効果的な補
正データを得ることができる。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1に本発明に係る穿孔装置の一例を示し
ている。この穿孔装置は、本体ケース1内に後述する撮
像手段,穿孔手段などが格納されており、その上部にワ
ークテーブル4が配設されプリント基板56などが載置
可能になっている。ワークテーブル4上には、台座5を
介して保護カバー6,7が設けられており、この保護カ
バー6,7内には、電磁波を照射する電磁波照射手段が
内蔵されている。本実施例では、電磁波照射手段として
X線発生装置8を用いている。さらに、操作パネル9が
設けられており、使用者が穿孔,画像認識などの作業を
行なうための各種スイッチ10や、画像表示を行なうC
RTディスプレイ11が設けられている。
【0012】この穿孔装置の要部断面を図2〜4に、ブ
ロック図を図5にそれぞれ示している。図面上方が保護
カバー6の内部を示しており、X線発生装置8と、この
下方に固定されておりX線の通路部13aを有する保護
筒13と、X線発生装置8および保護筒13を支持する
とともに図示しない駆動機構により上下動可能な支持部
材14が設けられている。この保護カバー6,7および
保護筒13によりX線12が外部に漏れる恐れはない。
【0013】図面下方に本体ケース1の内部を示してい
る。図3に示すように、本体ケース1に固定されている
1対の脚部15上に、中央部に孔部を有する支持板1
6,17が固着されている。図2に示すように、支持板
16,17の一端部(図2左方)にはモータ保持部材1
8が固着されており、このモータ保持部材18によって
モータ19が保持されている。モータ19の駆動軸には
カップリング20を介してリードスクリュー21が連結
されており、リードスクリュー21は支持板17により
回転可能に支持されている。このリードスクリュー21
の上方にはベース板22が配設してあり、このベース板
22の下面に固着されているナット23がリードスクリ
ュー21に螺合している。また、図3に示すように、支
持板17上にはレール24が敷設してあり、ベース板2
2の下面に固着されているスライダ25がレール24に
嵌合している。このような構成であるため、モータ19
の駆動によりリードスクリュー21が回転し、ナット2
3およびスライダ25と一体的にベース板22が図2左
右方向に移動する。
【0014】ベース板22上には、電磁波の照射を受け
る対象物の画像を映し出す撮像手段が、支持板27,2
8,29を介して固定されている。本実施例では電磁波
としてX線を用いているため、撮像手段としてX線カメ
ラ26を用いている。X線カメラ26は画像処理回路
(図5参照)30に接続されている。
【0015】また、ベース板22上には、穿孔手段移送
機構としてのXYテーブル機構31が配設されている。
その構成を以下に説明する。ベース板22の一端部(図
2左方)にはモータ保持部材32が固着されており、こ
のモータ保持部材32にはモータ33が保持されてい
る。モータ33の駆動軸にはカップリング34を介して
X軸リードスクリュー35が連結されており、X軸リー
ドスクリュー35は支持部材36,37により回転可能
に支持されている。このX軸リードスクリュー35の上
方にはXテーブル38が配設してあり、このXテーブル
38の下面に固着されているナット39がX軸リードス
クリュー35に螺合している。また、図3に示すよう
に、ベース板22上にはレール40が敷設してあり、X
テーブル38の下面に固着されているスライダ41がレ
ール40に嵌合している。このような構成であるため、
モータ33の駆動によりX軸リードスクリュー35が回
転し、ナット39およびスライダ41と一体的にXテー
ブル38が図2左右方向に移動する。
【0016】図3に示すように、Xテーブル38にも同
様にモータ保持部材42によりモータ43が固定され、
タイミングベルト44を介してY軸リードスクリュー4
6が連結されている。Y軸リードスクリュー46は、支
持部材47,48により回転可能に支持されており、Y
テーブル49に固着されているナット50が螺合してい
る。また、Y軸リードスクリュー46の両側部には1対
のレール51が敷設してあり、Yテーブル49に固着さ
れているスライダ52が嵌合している。このような構成
であるため、モータ43の駆動によりY軸リードスクリ
ュー46が回転し、ナット50およびスライダ52と一
体的にYテーブル49が図3左右方向に移動する。この
ようにしてXYテーブル機構31が構成されており、Y
テーブル49はベース板22に対して移動自在である。
【0017】Yテーブル49には、保持フレーム53お
よび切屑カバー54を介して穿孔手段55が取り付けら
れている。この穿孔手段55は、スピンドルモータ55
aと、その上端に固着してあるコレットチャック55b
と、コレットチャック55bに保持されるドリル55c
などの穿孔部材とから構成されている。そして、スピン
ドルモータ55aの駆動によりドリル55cが回転しな
がら上昇し、後述するプリント基板56などのワークを
穿孔するものである。
【0018】以上の構成であるため、X線カメラ26お
よび穿孔手段55がベース板22と一体的に本体ケース
1に対し図2左右方向(X軸方向)に移動可能であると
ともに、穿孔手段55はさらにベース板22上で移動自
在である。
【0019】この本体ケース1上にはワークテーブル4
が設けられており、その上に穿孔すべきワークであるプ
リント基板56が載置される。ワークテーブル4には孔
部4aが穿設されており、X線カメラ26または穿孔手
段55は孔部4aおよびプリント基板56を介して前述
のX線発生装置8と対向可能である。すなわち、図4に
おいてはX線カメラ26が孔部4aおよびプリント基板
56を介してX線発生装置8と対向する状態であり、こ
の状態からモータ19を作動させてベース板22を移動
させ、穿孔手段55を孔部4aおよびプリント基板56
を介してX線発生装置8と対向させた状態を図4に示し
ている。なお、図4においては、図示しない駆動機構に
より支持部材14を下降させ、保護筒13をプリント基
板56に密着させている。これにより、穿孔時にプリン
ト基板56が移動しないように保持される。通路部13
aは筒状なので、ドリル55cにより損傷する恐れはな
い。
【0020】次に、この穿孔装置における画像認識の歪
み補正データの作成方法について、図2〜6を参照して
説明する。まず、ドリル55cが正確な原点位置(X線
発生装置8の中心と対向する位置)にあるか否かを確認
し、ドリル55cがずれていた場合は、モータ19,3
3,43を駆動して、ドリル55cをX線発生装置8の
中心と対向するように移動させ、ここを初期位置として
改めて設定する(A)。これによって、画像処理におけ
る原点と穿孔手段55の原点(初期位置)とを一致させ
る。
【0021】次に、誤差測定用基板70(図7参照)に
穿孔すべき孔の位置を選択する(B)。具体的には、本
実施例では図8に示すように、原点71iを中心とする
正方形の頂点をなす4点(71a〜71d)と、隣り合
う頂点の2等分点にあたる4点(71e〜71h)と
の、合計8点についてのデータを求めて、それに基づい
て補正データを作成するようにしている。そこで、上記
8点のうちのどの点の穿孔および座標認識を行なうか
を、使用者がスイッチ10(図1参照)から入力し記憶
回路60(図5参照)に記憶させる。
【0022】そして、誤差測定用基板70(図7参照)
をワークテーブル4上に載置し(C)、穿孔手段55に
より基板70に穿孔する(D)。例えばステップBにお
いて誤差測定用孔71aを選択した場合、原点位置71
iから右上に所定距離移動した位置(図7に示す通り、
本実施例では右に2mm、上に2mmの位置)にドリル
55cが位置するように、XYテーブル機構31を作動
させる。そして、スピンドルモータ55aを作動させ
て、ドリル55cにより誤差測定用基板70に図7に示
す誤差測定用孔71aを穿孔する。穿孔したら、ドリル
55cはステップAにおいて設定した初期位置へ戻され
る。
【0023】次に、モータ19を作動させて、X線カメ
ラ26がX線発生装置8と対向するようにベース板22
を移動させる。そして、X線発生装置8から誤差測定用
基板70にX線を照射してそのX線像をX線カメラ26
で撮像し、画像処理回路30により誤差測定用孔71a
の座標を求める(E)。
【0024】本実施例では、所定枚数(n枚)の誤差測
定用基板について上記のような誤差測定用孔71aの穿
孔を行ない、その座標の平均をとるようにしている。そ
こで、n枚の誤差測定用基板の穿孔が完了したか否かを
判断し(F)、完了していない場合には、次の誤差測定
用基板(図示せず。)を穿孔装置にセットし(C)、穿
孔(D)、孔座標認識(E)を行なう。このようにして
誤差測定用基板を交換しながらステップC〜Eを繰り返
し、n枚の基板の穿孔および孔座標認識を完了させる。
ステップFにおいて、n枚の基板の穿孔および孔座標認
識が完了したことが確認されたら、これらn枚の基板に
ついてそれぞれ求めた孔の座標の平均をとり、この座標
の平均をこの誤差測定用孔71aの位置として記憶回路
60に記憶する(G)。以上で誤差測定用孔71aに関
する穿孔および画像認識が完了する。
【0025】次に、全ての誤差測定孔(本実施例では8
個)の穿孔および画像認識が完了したか否かを判定する
(H)。まだ全ての誤差測定孔の穿孔および画像認識が
完了していない場合は、ステップBに戻り次の孔位置を
選択する。ここでは、誤差測定用孔71b(図8参照)
を選択する。そして誤差測定用基板を交換してセットし
(C)、孔71bを穿孔すべき位置(本実施例では原点
71iからX方向右に2mmの位置)にドリル55cを
移動させ、誤差測定用基板70に誤差測定用孔71aを
穿孔する(D)。穿孔したら、ドリル55cを初期位置
へ戻す。それから、X線発生装置8,X線カメラ26お
よび画像処理回路30を用いて、誤差測定用孔71bの
座標を求める(E)。そして、穿孔した基板の枚数を確
認し(F)、所定枚数nに到達したら、それぞれの座標
の平均をとることにより誤差測定用孔71bの座標を定
め(E)、これを記憶回路(図5参照)に記憶させる。
【0026】このようにして、ステップB〜Hを繰り返
して、誤差測定用孔71a〜71hの全てについての座
標認識を行なう。モータ19,33,43は精度よく
(誤差は数μm程度)制御できるため、実際に穿孔した
誤差測定孔71a〜71hの位置は、1枚の基板上に穿
孔されたと仮定して示すと、図8のように均等間隔L
(本実施例では2mm)で正方形の輪郭に沿って並ぶよ
うに位置する。すなわち、孔71a,71b,71c,
71dは、正方形の各頂点にあたる位置に設けられてお
り、孔71a,71b,71c,71dを頂点として、
一辺の長さが2L(4mm)の正方形72が構成され
る。そして、隣り合う各頂点間を2等分する位置、すな
わち正方形72の4辺を2等分するように孔71e,7
1f,71g,71hがそれぞれ位置している。そして
この正方形の中心に原点71iが位置する。
【0027】ところが、従来の問題点として前述したよ
うに、X線カメラ26によって生じる歪みによって、ス
テップEにおいて認識しステップGにおいて平均を求め
た孔71a〜71hの画像上の座標は、正確な正方形を
構成せず、図9に示すようにゆがんた配列状態となる。
そこでこの座標データをもとにして画像の歪みを補正す
るための補正データを作成する(I)。その方法につい
て以下に説明する。なお、以下の説明において、孔71
a〜71iの画像上の位置は71a´〜71i´のよう
に「´」を付して示している。
【0028】図9に示すように、予めX線カメラ26に
設定してある十字状の基準線(X軸,Y軸)26a,2
6bに基づいて、画像を第1象限72a,第2象限72
b,第3象限72d,第4象限72cに分割する。以下
に、図10,11に基づいて、第1象限72aにおいて
補正データ(補正式)を求める方法を説明する。なお、
便宜上、画像認識を行なうべき点をPとし、これが画像
認識における歪みによりP´の位置に認識されたと仮定
する。そして、Pの座標を(X,Y)とし、P´の座標
を(X´,Y´)とする。
【0029】X軸方向について、原点71i´から2等
分点71f´までの距離dx1 と、2等分点71e´か
ら頂点71a´までの距離dx2 とを求める。そして、
Y軸方向について、原点71i´から2等分点71e´
までの距離dy1 ,2等分点71f´から頂点71a´
までの距離dy2 を求める。これに基づいて、まずX軸
方向についての補正式を求める。なお、X軸方向の補正
式を求める際には、Y軸方向の誤差は省略している。
【0030】図10には実際の各点の位置関係(歪みを
含まない状態)を示しており、図11には歪みを含んで
画像認識された位置関係を示している。図10において
は、点Pを通るX軸に平行な直線72を引き、この直線
72とY軸26bとの交点をR、頂点71aと2等分点
71fとを通る直線73と直線72との交点をQと表し
ている。図11においても同様に、点P´を通るX軸に
平行な直線74を引き、原点71i´と2等分点71e
´とを通る直線75aと直線74との交点をR´、頂点
71a´と2等分点71f´とを通る直線75bと直線
74との交点をQ´とする。
【0031】ここで、以下の関係式がなりたつ。 RP/RQ=R´P´/R´Q´…(1) X/L=X´/R´Q´……………(2) ところでこの計算においてはY軸方向の歪みを無視する
ため、原点71i´と2等分点71e´との距離をL
(2mm)と等しいとみなす。すなわち、点R´は原点
71i´と2等分点71e´とを結ぶ線分を、Y´:
(L−Y´)に内分する点であり、同様に点Q´は2等
分点71f´と頂点71a´とを結ぶ線分を、Y´:
(L−Y´)に内分する点であるとみなされる。従って
次式がなりたつ。 R´Q´={Y´×dx2 +(L−Y´)×dx1 }/L…(3) そこで、式(3) を式(2) に代入すると、点P´の座標X
´が求められる。 X=X´×L2 /{Y´×dx2 +(L−Y´)×dx1 } これにより、画像認識により求められた点P´の座標
(X´,Y´)および距離dx1 ,dx2 により実際の
点Pの座標Xが求められる。
【0032】また、これと同様の方法で点Pの座標Yを
計算すると以下の関係になる。 Y=Y´×L2 /{X´×dy2 +(L−X´)×dy1 } なお、この計算は、上記X軸方向の補正データを求める
例のX軸とY軸を入れ変えるだけで容易に行なえる。そ
してここでは、X軸方向の誤差は無視している。
【0033】X軸上およびY軸上の誤差は微小なもので
あるため、上記のように、X軸方向の座標を求める際に
はY軸方向の誤差を無視し、Y軸方向の座標を求める際
にはX軸方向の誤差を無視しても実質的に問題はない。
【0034】次に、図12,13に基づいて、第4象限
72cにおいて補正データ(補正式)を求める方法を説
明する。前述と同様に、画像認識を行なうべき点をUと
し、これが画像認識における歪みによりU´の位置に認
識されたと仮定する。そして、Uの座標を(X1,Y
1)とし、U´の座標を(X´1,Y´1)とする。な
お第4象限であるので、Y1およびY´1は負の値であ
る。
【0035】X軸方向について、前述の距離dx1 と、
2等分点71g´から頂点71b´までの距離dx3 を
求める。そして、Y軸方向について、原点71i´から
2等分点71g´までの距離dy3 ,2等分点71f´
から頂点71b´までの距離dy4 を求める。
【0036】図12には実際の各点の位置関係を示して
おり、図13には歪みを含んで画像認識された位置関係
を示している。図12において、点Uを通る直線76を
引き、この直線76とY軸26bとの交点をS、頂点7
1bと2等分点71fとを通る直線77と直線76との
交点をTとする。図13においても同様に、点U´を通
る直線78を引き、原点71i´と2等分点71g´と
を通る直線79aと直線78との交点をS´、頂点71
b´と2等分点71f´とを通る直線79bと直線78
との交点をT´とする。
【0037】そこで、第1象限72aの場合と同様に計
算を行なうと、以下の関係式がなりたつ。 X1=X´1×L2 /{−Y´1×dx3 +(L+Y´1)×dx1 } Y1=Y´1×L2 /{X´1×dy4 +(L−X´1)×dy3 } このようにして、画像認識により求められた点U´の座
標(X´1,Y´1)および距離dx1 ,dx3 ,dy
3 ,dy4 により実際の点Uの座標(X1,Y1)が求
められる。同様にして、第2象限や第3象限に関して
も、歪みを補正するための計算式が得られる。
【0038】以上のように、図5に示す画像処理回路3
0で誤差測定用孔71a〜71hの画像認識を行ない、
演算回路63により各象限72a,72b,72c,7
2dのそれぞれの補正式を求め、記憶回路60に記憶さ
せておく。なお、これらの回路およびモータ19,3
3,43,25aの制御は制御回路(CPU)62によ
り行なわれる。
【0039】これらの工程を穿孔装置使用開始時の初期
動作として行なっておいて、それから、実際に穿孔すべ
きプリント基板56の穿孔を行なう。この穿孔工程のフ
ローチャートを図14に示している。
【0040】まず、前述のステップAと同様に、ドリル
55cの中心と画像上の原点とを一致させる(a)。そ
して、図2に示すように、ワークテーブル4上にプリン
ト基板56をセットし(b)、そして、X線発生装置
8,X線カメラ26,画像処理回路58によって識別マ
ーク61を画像認識する(c)。このとき、画像に歪み
を生じるので、図9と同様にX軸26a,Y軸26bに
より4つの象限72a,72b,72c,72dに分割
する。そして、演算回路63により、記憶回路60に記
憶させていたそれぞれの補正データに基づいて、各象限
ごとに補正する(d)。
【0041】その後、この補正の結果認識されたマーク
61の中心へ穿孔手段55を移動させる。すなわち、図
4に示すように、モータ19の駆動によりベース板22
を所定距離(X線カメラと穿孔手段間の間隔)だけ移動
するとともに、モータ33,43を駆動してXテーブル
38,Yテーブル49を移動させることにより、上記の
ようにして補正された正確な穿孔位置へ穿孔手段55を
移動させる。そしてスピンドルモータ55aに駆動され
るドリル55cにより、プリント基板56を穿孔する
(e)。これにより位置決め用マーク61の原点への正
確な穿孔が完了する。そこで穿孔作業を続行するか否か
を判断し(f)、続行する場合はステップb〜eを繰り
返し、ステップfにおいて穿孔作業を続行しないと判断
された時点で全工程を終了する。
【0042】以上のように本発明の方法によると、X線
カメラ26などの撮像手段の構造上の問題などに起因す
る画像認識時の歪みを補正することにより、正確な画像
認識を行なうことができる。特に、ビジコンカメラなど
による歪みは、X軸やY軸に沿って均一なものではな
く、不均一になる場合が多いが、4つの象限ごとに設定
された補正データに基づいて補正を行なうため、効果的
な補正が行なえ、極めて正確な画像認識が可能である。
【0043】しかも、標準ゲージなどを用いる必要がな
く、穿孔装置に備えられている穿孔手段によって穿孔し
た誤差測定用孔に基づいて補正データの作成を行なうた
め、他部材を用いる必要がないとともに、標準ゲージを
セットする工程がないため手作業による誤差も生じな
い。
【0044】また、撮像手段の中心軸とXYテーブルの
軸とが相対的に傾いているような場合に生じる誤差も、
本発明の方法に基づいて補正することができ、画像認識
が正確に行なえる。
【0045】補正データを求める作業は、画像認識装置
の使用開始時などに行なえば、その後しばらくは行なう
必要がなく、最初に求めた補正データに基づいて正確な
画像認識が可能である。
【0046】なお本発明は、電磁波照射手段と撮像手段
とを用いて画像認識を行なう穿孔装置全般について同様
な効果を達成することができる。X線を利用する場合に
特に効果的なものではあるが、光を照射する装置などに
ついても適用できる。 また、補正データを求める方法
としては、本実施例における計算法に限られず、4つの
象限ごとに適切な補正データを算出することができれ
ば、いかなる計算法を用いても構わない。
【0047】なお、上記実施例においては、1枚の誤差
測定用基板に1個ずつの誤差測定用孔を形成している
が、これに限定されるものではなく、1枚の基板に多数
の孔を設けてもよい。また上記実施例では、複数枚の基
板の同一個所に孔を明けその平均をとることにより精度
を高めているが、これに限られるものではない。
【0048】
【発明の効果】以上のように本発明によると、画像認識
時に歪みを生じても、それを補正することにより正確な
画像認識を行なうことができ、特に、4つの象限ごとに
設定された補正データに基づいて補正を行なうため、極
めて効果的な補正が行なえ、画像認識の精度が非常に向
上する。
【0049】また、穿孔手段により穿孔した孔に基づい
て補正データを作成するため、誤差が生じる恐れも小さ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る穿孔装置を示す縮小斜視図
【図2】穿孔装置の要部断面図
【図3】図2のW−W線断面図
【図4】穿孔装置のベース板移動時の要部断面図
【図5】穿孔装置のブロック図
【図6】補正データ作成のフローチャート
【図7】誤差測定用孔を示す説明図
【図8】誤差測定用孔の実際の位置関係を示す説明図
【図9】誤差測定用孔の認識画像を示す説明図
【図10】誤差測定用孔の第1象限の実際の位置関係を
示す説明図
【図11】誤差測定用孔の第1象限の認識画像を示す説
明図
【図12】誤差測定用孔の第3象限の実際の位置関係を
示す説明図
【図13】誤差測定用孔の第3象限の認識画像を示す説
明図
【図14】プリント基板穿孔のフローチャート
【符号の説明】
8 電磁波照射手段(X線発生装置) 26 撮像手段(X線カメラ) 26a X軸 26b Y軸 55 穿孔手段 56 ワーク(プリント基板) 70 誤差測定用基板 71a〜71h 誤差測定用孔 72a 第1象限 72b 第2象限 72c 第4象限 72d 第3象限
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 3/00 H05K 3/00 K

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁波照射手段と、撮像手段と、穿孔手
    段と、上記穿孔手段を移動させる穿孔手段移動機構とを
    有する穿孔装置を用い、 上記穿孔装置に誤差測定用基板をセットし、上記穿孔手
    段移動機構により上記穿孔手段を初期位置から予め設定
    された所定距離だけ移動させた状態で、上記誤差測定用
    基板に誤差測定用孔を穿孔する工程と、 上記電磁波照射手段および上記撮像手段を用いて上記誤
    差測定用孔を画像認識してその位置を検出する工程とを
    含み、 上記初期位置を中心として直交するX軸およびY軸によ
    って画像領域を分割した4象限のそれぞれにおいて、上
    記誤差測定用孔の穿孔工程および上記位置検出工程を行
    ない、その結果に基づいて上記各象限ごとにそれぞれの
    補正データを作成しておき、 ワークを上記穿孔装置にセットし、上記電磁波照射手段
    および上記撮像手段により上記ワークを画像認識し、上
    記認識画像を上記4象限に分割し、各象限ごとにそれぞ
    れの上記補正データに基づいて補正を行なうことを特徴
    とする穿孔装置における画像認識の歪み補正方法。
  2. 【請求項2】 上記誤差測定用孔は、上記初期位置を中
    心とする正方形の各頂点にあたる位置に穿孔された孔
    と、隣り合う上記頂点間の2等分点にあたる位置に穿孔
    された孔とを含むことを特徴とする請求項1に記載の穿
    孔装置における画像認識の歪み補正方法。
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