JP2500496B2 - 自動演奏装置 - Google Patents

自動演奏装置

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JP2500496B2
JP2500496B2 JP5111805A JP11180593A JP2500496B2 JP 2500496 B2 JP2500496 B2 JP 2500496B2 JP 5111805 A JP5111805 A JP 5111805A JP 11180593 A JP11180593 A JP 11180593A JP 2500496 B2 JP2500496 B2 JP 2500496B2
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直太 片田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動演奏装置に関し、
特にその演奏テンポを操作子の操作によって演奏中に任
意に変更可能な自動演奏装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動演奏装置には、自動リズム演奏装置
や電子オルガン等の電子楽器に組込まれてリズム演奏や
自動伴奏あるいはメロディ演奏を行なったりする種々の
ものがある。その自動演奏のテンポは、パネル部に設け
られたダイアル等によって調整でき、演奏開始前にそれ
を手で調整して所望のテンポに設定していた。 しかし、
手動演奏と自動演奏を一緒に行なうような場合には、演
奏中に任意にテンポを速めたり遅くしたりしたい場合が
ある。
【0003】そのため、例えば実開昭58−5092号
公報や特開昭57−63595号公報等に見られるよう
に、フットレバーやニーレバー等の操作子の操作に応じ
てテンポクロックの周期を変化させられるようにし、両
手で演奏している時でも足などでこの操作子を操作して
自動演奏のテンポを任意に制御できるようにした自動演
奏装置も開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の自動演奏装置では、フットレバーやニーレバ
ー等の操作子の操作位置に対するテンポの変化量すなわ
ち変化率の特性が固定されており、常に操作量とテンポ
の変化の関係が一定であるため、演奏者の好みや演奏内
容に応じた最適なテンポ変化を必ずしも実現できなかっ
た。この発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、
演奏中にも任意に自動演奏のテンポを変化させることが
でき、且つそのための操作子の位置に対するテンポの変
化量の特性も変えられるようにして、演奏者の好みや演
奏内容に応じて最適な変化率で演奏テンポを変化させら
れるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、複数の自動演奏データを記憶した演奏デ
ータ記憶手段と、テンポクロックを発生するテンポクロ
ック発生手段と、上記演奏データ記憶手段に記憶された
複数の自動演奏データのうちのいずれかを指示 する指示
手段と、上記テンポクロックに基づいて演奏データ記憶
手段から上記指示手段で指示された自動演奏データを読
出す読出手段と、その読出された自動演奏データに基づ
き楽音信号を発生する音源手段と、所定範囲内で連続的
に変位可能な操作子と、この操作子の操作位置に対する
テンポクロックの周期の変化量を表す変化率データの特
性を設定する変化率設定手段と、上記操作子の操作位置
および変化率設定手段で設定された変化率データに基づ
きテンポクロック発生手段が発生するテンポクロックの
周期を制御するテンポ制御手段とを備えた自動演奏装置
を提供するものである。また、上記変化率設定手段は、
上記操作子の操作位置に対する変化率データの特性が異
なる複数の変換テーブルを記憶した記憶手段と、この記
憶手段に記憶された複数の変換テーブルのうちの何れか
を選択する選択手段とによって構成することができる。
記操作子は、非操作時に中点位置に自動的に復帰する
機構を有するのが望ましい。
【0006】
【作用】このように構成したこの発明による自動演奏装
置は、上記操作子が操作されない時は、指示手段によっ
て指示された自動演奏データをテンポクロック発生手段
が発生する所定の周期のテンポクロックに基づいて演奏
データ記憶手段から読出して、所定のテンポで自動演奏
を行なう。 そして、上記操作子が操作されると、その操
作子の操作位置および変化率設定手段によって設定され
た変化率データに基づいて、テンポ制御手段がテンポク
ロック発生手段が発生するテンポクロックの周期を制御
するため、自動演奏のテンポが設定された変化率で変化
する。 したがって、演奏者の好みや演奏内容等に応じ
て、操作子による演奏テンポの変化率を変えることがで
き、自動演奏のテンポ制御の操作性が向上し、演奏表現
を多様化することもできる。 また、上記変化率データの
設定を、操作子の操作位置に対する変化率データの特性
が異なる複数の変換テーブルの選択によって簡単に行な
うことができる。 上記操作子として、非操作時に中点位
置に自動的に復帰する機構を有するものを使用すれば、
操作子の操作後、それを離すだけで元のテンポに復帰す
るので、ア・テンポやテンポ・プリモといった音楽表現
を容易に行なうことができる。
【0007】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1及び図2は、この発明の一実施例を示すブ
ロック回路図であり、図示の都合上分割して示してい
る。この実施例はこの発明を自動リズム演奏装置に適用
したものであり、マニュアル操作子によるテンポ設定手
段であるテンポ設定つまみ1を備え、その設定量に応じ
て、テンポデータ発生手段であるロータリエンコーダ2
がテンポデータTDを発生する。
【0008】それを後述する乗算回路12を介してテン
ポクロック発生手段3に入力してテンポクロックTCL
を発生させ、そのテンポクロックTCLを、後述する自
動演奏データであるリズムパターンを読み出す読出手段
であるアドレスカウンタ4のクロック端子に入力するよ
うになっている。
【0009】そして、スタート/ストップスイッチ5が
オンの時は、このアドレスカウンタ4はリセットされて
いるが、オフにするとそのリセットが解除されるのでテ
ンポクロックTCLをカウントし、そのカウント出力を
演奏データ記憶手段であるリズムパターンメモリ6に、
リズムパターン読出しアドレスである下位アドレスデー
タとして入力して、リズムセレクト回路7によって発生
されるリズム選択用の上位アドレスによって指定された
リズムパターンを順次読出す。
【0010】そして、リズム音源8がそのリズムパター
ンに応じて各種打楽器音信号を指定のタイミングで形成
し、アンプ及びスピーカ等からなるサウンドシステム9
によって発音させる。
【0011】これらの構成及び作用は、従来の自動リズ
ム演奏装置と略同様であるが、さらに、足で操作する操
作子であるペダル10と、このペダル10の踏込角に応
じた変化率データα(%)を発生する変化率データ発生
手段11と、ロータリエンコーダ2が発生するテンポデ
ータTDをその変化率データαによって変化させるテン
ポデータ可変手段である乗算回路12とを設けている。
これらが、所定範囲内で連続的に変位可能な操作子と、
変化率データの特性を設定する変化率設定手段と、テン
ポクロック発生手段3が発生するテンポクロックの周期
を制御するテンポ制御手段とを構成している。
【0012】ペダル10は、足による回動力がなくなっ
た時に回動範囲の中点に復帰するように、復帰用弾性部
材であるスプリングによって復帰力を与えられた中点復
帰型のペダルを使用するのが望ましい。
【0013】変化率データ発生手段11は、ペダル10
に組込まれて、その踏込角に応じて抵抗値が変化して出
力電圧を変化するボリューム13と、その出力電圧をデ
ジタル信号に変換するA/D変換器14と、そのデジタ
ル信号を変化率データαに変換するための2つの変換テ
ーブルメモリ(ROM)15,16と、その2つの変換
テーブルメモリ15,16のうちのいずれか一方を選択
して動作させるための変化率特性選択スイッチ17及び
トグル型フリップフロップ回路(以下「T−FF」と略
称する)とによって構成されている。
【0014】変換テーブルメモリ15,16には、それ
ぞれ図3に直線A(71%〜142%),B(50〜2
00%)で示すように、ペダル10の踏込角に対する変
化率の特性(カーブ)の異なる変換テーブルを記憶して
いる。そして、スイッチ17をオンにする毎にT−FF
18の出力Qと/Q(「/」は反転を示す)が交互に
“1”になり、2つの変換テーブルメモリ15,16を
交互に動作させる。
【0015】乗算回路12は、変換テーブルメモリ15
又は16によって変換されて出力される変換率データα
を、ロータリエンコーダ2からのテンポデータTDに乗
ずる演算(TD′=TD×α)を行なって、テンポデー
タTD′を出力する。
【0016】テンポクロック発生手段3は、この変化さ
れたテンポデータTD′を一時記憶するテンポレジスタ
20と、クロックパルスφをカウントするカウンタ21
と、テンポレジスタ20の記憶内容(テンポデータT
D′)とカウンタ21のカウントデータCDとを比較し
て、両者が一致した時に出力を“0”から“1”にする
コンパレータ22とからなる。
【0017】コンパレータ22の出力が“1”になる
と、テンポレジスタ20は新たなテンポデータTD′を
記憶し直し、カウンタ21はリセットされてカウントデ
ータCDを「0」にする。したがって、コンパレータ2
2の出力は“0”に戻る。このようにして、テンポデー
タTD′の大きさに応じた周期でテンポクロックTCL
が発生される。すなわち、このテンポクロック発生手段
3は、クロックパルスφに対する可変分周器としての作
用をなしている。
【0018】この実施例によれば、ペダル10が中点位
置にある時には、変換テーブルメモリ15,16のいず
れが選択されていても変換率データαは100%になっ
ているので、テンポ設定つまみ1によって設定されたテ
ンポデータTDと乗算回路12を介したテンポデータT
D′が等しくなり、テンポ設定つまみ1によって設定さ
れたとおりのテンポでリズム音が発生される。
【0019】その状態から、ペダル10を例えば矢示P
方向に踏み込むと、踏込角が増加して、変換テーブルメ
モリ15又は16から出力される変換率データが100
%より小さくなるので、乗算回路12によってそれを乗
算されたテンポデータTD′はテンポデータTDより小
さくなる。したがって、テンポクロック発生手段3のコ
ンパレータ22が一致出力を出す周期、すなわちテンポ
クロックTCLの周期が短かくなるので、リズムパター
ンの読み出し速度が速くなり、発生するリズム音のテン
ポも速くなる。
【0020】逆に、ペダル10を踏込角が減少する方向
に回動すると、変化率データ発生手段11によって発生
される変化率データαが100%より大きくなり、それ
によって、可変されるテンポデータTD′がテンポデー
タTDより大きくなるので、テンポクロックTCLの周
期が長くなり、発生するリズム音のテンポが遅くなる。
【0021】このように、リズム演奏中に足でペダル1
0の踏込角を変化させることにより、所定変化幅の範囲
で発生するリズム音のテンポを任意に変えることができ
る。また、この実施例では、スイッチ17を押すことに
よって変換テーブルメモリ15,16の一方を選択し
て、ペダル10の踏込角の変化に対するテンポの変化度
すなわち変化率データの特性を選択設定することが
きる。
【0022】そして、足をペダル10から離すかあるい
は軽く載せておくだけにすれば、ペダル10が中点位置
に復帰し、リズム演奏はテンポ設定つまみ1によって設
定されたテンポに戻る。なお、テンポを速めるためのペ
ダルとテンポを遅くするためのペダルとを別々に設ける
ようにしてもよい。また、この発明は自動リズム演奏装
置に限らず、各種の自動演奏装置に適用できる。演奏テ
ンポを変化させるための操作子もペダルに限るものでは
ないし、変化率設定手段も上述した実施例に限るもので
はないことは勿論である。
【0023】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
る自動演奏装置は、予め設定された自動演奏のテンポを
ペダル等の操作子の操作によって変化させることがで
き、且つその操作子の操作量に対するテンポの変化率を
演奏者の好みや演奏内容に応じて変えることができる。
したがって、自動演奏のテンポ制御の操作性が向上し、
演奏者の意図する多様な演奏表現が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示すブロック回路図であ
る。
【図2】同じくその続きのブロック回路図である。
【図3】図1における変換テーブルメモリ15,16に
格納するテーブルの異なる変換率特性の例を示す線図で
ある。
【符号の説明】
1:テンポ設定つまみ(テンポ設定手段) 2:ロータリエンコーダ(テンポデータ発生手段) 3:テンポクロック発生手段 4:アドレスカウンタ(読出手段) 5:スタート/ストップスイッチ 6:リズムパターンメモリ(演奏データ記憶手段) 7:リズムセレクト回路(指示手段) 8:リズム音源(音源手段) 10:ペダル(操作子) 11:変化率データ発生手段(変化率設定手段) 12:乗算回路(テンポ制御手段)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の自動演奏データを記憶した演奏デ
    ータ記憶手段と、 テンポクロックを発生するテンポクロック発生手段と、 前記演奏データ記憶手段に記憶された複数の自動演奏デ
    ータのうちのいずれかを指示する指示手段と、 前記テンポクロックに基づいて前記演奏データ記憶手段
    から前記指示手段で指示された自動演奏データを読出す
    読出手段と、 該読出された自動演奏データに基づき楽音信号を発生す
    る音源手段と、 所定範囲内で連続的に変位可能な操作子と、 この操作子の操作位置に対する前記テンポクロックの周
    期の変化量を表す変化率データの特性を設定する変化率
    設定手段と、 前記操作子の操作位置および前記変化率設定手段で設定
    された変化率データに基づき前記テンポクロック発生手
    段が発生するテンポクロックの周期を制御するテンポ制
    御手段とを備えた ことを特徴とする自動演奏装置。
  2. 【請求項2】 前記変化率設定手段は、前記操作子の操
    作位置に対する前記変化率データの特性が異なる複数の
    変換テーブルを記憶した記憶手段と、この記憶手段に記
    憶された複数の変換テーブルのうちの何れかを選択する
    選択手段とにより構成されていることを特徴とする請求
    項1記載の自動演奏装置。
  3. 【請求項3】 前記操作子は、非操作時に中点位置に自
    動的に復帰する機構を有することを特徴とする請求項1
    又は2に記載の自動演奏装置。
JP5111805A 1993-05-13 1993-05-13 自動演奏装置 Expired - Lifetime JP2500496B2 (ja)

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JP3632411B2 (ja) * 1997-09-24 2005-03-23 ヤマハ株式会社 楽音信号生成方法、楽音信号生成装置及びプログラムを記録した媒体
JP2007279490A (ja) * 2006-04-10 2007-10-25 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd 電子楽器

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