JP2500149C - - Google Patents

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JP2500149C
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fluorocarbon
water
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oil
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は、撥水撥油性を必要とする電化製品や自動車、産業機器等で用いる撥
水撥油コーティング膜及びその製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】 電化製品、自動車、産業機器、鏡、眼鏡レンズ等には、耐熱性、耐候性、耐摩
耗性の超薄膜コーティングが要望されている。 【0003】 従来より撥水撥油を目的とした広く用いられているコーティング膜の製造方法
は、一般に、Al基体などの表面をブラスト処理、ワイヤーブラシや化学エッチ
ング等で荒し、表面を粗面化処理し、さらにプライマー等を塗布した後、ポリ4
フッ化エチレン等のフロロカーボン系微粉末をエタノール等に懸濁させた弗素エ
ナメル等の塗料を塗布し乾燥後、400℃程度で1時間程度ベーキング(焼き付
け処理)をおこない、基体表面にフロロカーボン系ポリマーを焼き付ける方法が
用いられてきた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、この方法では製造が容易である反面、ポリマーと基体は単にア
ンカー効果でのみ接着されているに過ぎないため、基体との密着性に限界があり
、また、コーティング膜表面は400℃の高温ベーキングをおこなうため表面が
平坦化されて良好な撥水撥油面が得られなかった。従って、電化製品や自動車、
産業機器等の撥水撥油性のコーティング膜を必要とする機器の製造方法としては
不十分であった。 【0005】 本発明は前記従来技術の課題を解決するため、基体と密着性よく且つピンホー
ルが無く、しかも表面にミクロンオーダの小さな凸凹があり撥水撥油性、耐久性
が優れたフッ素を含有するコーティング膜を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】 前記目的を達成するため、本発明の撥水撥油性被膜は、基材の表面に形成され
た撥水撥油性被膜であって、前記被膜は少なくとも親水性の直径が0.5〜50
ミクロンの微粒子と、フロロカーボン基およびシロキサン基を含むポリマーとで
形成され、前記ポリマーの膜厚は前記微粒子の直径よりも薄くかつ前記微粒子の
表面を覆い、被膜全体として凸凹な膜であることを特徴とする。 【0007】 前記構成においては、凸凹を有する膜が、シロキサン結合によって基体と化学
結合してなるものである。 【0008】 また本発明の撥水撥油性被膜の製造方法は、表面に水酸基を含む基体を用意し
、フロロカーボン基及びクロロシリル基を含む物質と表面が親水性の直径が0.
5〜50ミクロンの微粒子を混合した非水系の溶媒を塗布する工程またはフロロ
カーボン基及びアルコキシシリル基を含む物質と表面が親水性の直径が0.5〜
50ミクロンの微粒子を混合した溶媒を塗布する工程と、基体を加熱ベーキング
を行なう工程を含み、被膜全体として凸凹な膜に形成することを特徴とする。 【0009】 前記構成においては、表面に水酸基を含む基体として金属またはセラミックを
用いることが好ましい。 【0010】 前記構成においては、表面に水酸基を含む基体として、予め表面を酸素を含む
プラズマ雰囲気で処理して親水性化したプラスチックを用いることもできる。 【0011】 前記構成においては、フロロカーボン基及びクロロシリル基を含む物質として
、CF3−(CF2n−R−SiXpCl3-p(nは0または整数、Rはアルキレ
ン基、エチレン基、アセチレン基(エチニル基と同一)、Siまたは酸素原子を
含む置換基、XはHまたはアルキル基の置換基、pは0または1または2)を用
いることが好ましい。 【0012】 また前記構成においては、フロロカーボン基及びアルコキシシリル基を含む物
質として、CF3−(CF2n−R−SiYq(OA)3-q{nは0または整数、
Rはアルキレン基、エチレン基、アセチレン基(エチニル基)、Siまたは酸素
原子を含む置換基、YはHまたはアルキル基の置換基、OAはアルコキシ基(た
だし、AはHまたはアルキル基)、qは0または1または2}を用いることが好
ましい。 【0013】 また前記構成においては、フロロカーボン基及びクロロシリル基を含む物質を
混合した非水系の溶媒中に、前記物質の架橋剤としてSiXsCl4-s(XはHま
たはアルキル基の置換基、sは0または1または2)を添加することが好ましい
。 【0014】 また前記構成においては、フロロカーボン基及びアルコキシシリル基を含む物
質を混合した溶媒中に架橋剤としてSiYt(OA)4-t(Yはアルキル基の置換
基、OAはアルコキシ基、(ただし、AはHまたはアルキル基)tは0または1
または2)を添加することが好ましい。 【0015】 【作用】 前記本発明の撥水撥油性被膜の構成によれば、基材の表面に形成された撥水撥
油性被膜であって、前記被膜は少なくともミクロンオーダーの親水性微粒子と、
フロロカーボン基およびシロキサン基を含むポリマーとで形成されているので、
基体と密着性よく且つピンホールが無く、しかも表面にミクロンオーダの小さな
凸凹があり撥水撥油性、耐久性が優れたフッ素を含有するコーティング膜とする
ことができる。 【0016】 また前記本発明の製造方法の構成によれば、表面に親水性の水酸基(−OH)
を含む基体を用い、フロロカーボン基及びクロロシリル基を含む物質と表面が親
水性の微粒子を混合した非水系の溶媒、あるいはフロロカーボン基及びアルコキ
シシリル基を含む物質と表面が親水性の微粒子を混合した溶媒を塗布し、基体と
ともに水分を含む雰囲気中で加熱ベーキングを行なうと、前記基体表面に存在し
たOH基とが脱塩酸あるいは脱アルコール反応を生じ、フロロカーボン基を有す
るポリマーが、基体表面存在したOH基のOを介して基体に化学結合されたフロ
ロカーボン系コーティング膜が前記表面が親水性の微粒子を取り込んだ形で作成
できる。このとき、フロロカーボン基を有するポリマーは−O−を介して基体と
化学結合されているため、極めて密着性が優れている。さらに、ここで、フロロ
カーボン系コーティング膜の厚みを前記表面が親水性の微粒子の直径より薄くし
ておけば、当然前記表面は親水性の微粒子により表面が凸凹となり、しかもこの
とき表面が親水性の微粒子の表面も含め同様にフロロカーボン系のコーティング
膜でおおわれるので、きわめて撥水撥油性の優れた表面に任意の凸凹のあるフロ
ロカーボン系コーティング膜を形成できる。 【0017】 なお、このとき表面の凸凹の荒さは、添加する微粒子の直径と添加量で制御で
きる。また、表面に水酸基を含む基体としては、自然酸化膜で覆われた金属また
はセラミックやガラスを用いることができるが、プラスチックのような酸化膜を
持たない物質であれば、予め表面を酸素を含むプラズマ雰囲気で処理して親水性
化しておけばよい。 【0018】 また、表面に水酸基を含む微粒子としては、自然酸化膜で覆われた金属または
セラミック、ガラス等を用いることができるが、プラスチックのような酸化膜を
持たない物質であれば、予め表面を酸素を含むプラズマ雰囲気で処理して親水性
化しておけばよい。 【0019】 フロロカーボン基及びクロロシリル基を含む物質としては、CF3−(CF2
n−R−SiXpCl3-p(nは0または整数、Rはアルキレン基、エチレン基、
アセチレン基、Siまたは酸素原子を含む置換基、XはHまたはアルキル基の置
換基、pは0または1または2)、さらにフロロカーボン基及びアルコキシシリ
ル基を含む物質としてはCF3−(CF2n−R−SiYq(OA)3-q{nは0
または整数、Rはアルキレン基、エチレン基、アセチレン基、Siまたは酸素原
子を含む置換基、YはHまたはアルキル基などの置換基、OAはアルコキシ基(
ただし、AはHまたはアルキル基)、qは0または1または2}などを用いるこ
とが可能である。 【0020】 さらに、形成されたフロロカーボン系コーティング膜の硬度を調節するために
は、フロロカーボン基及びクロロシリル基を含む物質を混ぜた非水系の溶媒の場
合は、前記物質の架橋剤としてSiXsCl4-s(XはHまたはアルキル基などの
置換基、sは0または1または2)を添加して用い、フロロカーボン基及びアル
コキシシリル基を含む物質を混ぜた溶媒の場合は、架橋剤としてSiYt(OA
4-t(Yはアルキル基などの置換基、OAはアルコキシ基、(ただし、AはH
またはアルキル基)tは0または1または2)を用いることで、作成されたフロ
ロカーボン系コーティング膜内の3次元架橋密度が調整でき、表面に任意の凸凹
のあるフロロカーボン系コーティング膜の硬度を制御できる作用がある。 【0021】 【実施例】 以下、実施例を図面を用いて説明する。なお本発明は下記の実施例によって限
定されるものではない。 【0022】 実施例1 例えば、図1に示すように、親水性基体1{ガラス等のセラミクス、AlやC
u等の金属、表面を親水化したプラスチック基板(プラスチックの様な表面に酸
化膜を持たない物質であれば、予め表面を酸素を含むプラズマ雰囲気中で、例え
ば100Wで20分処理して親水性化即ち表面に水酸基を導入しておけばよい(
図1)}の表面に、フロロカーボン基及びクロロシリル基を含む物質と表面に親
水性のOH基を含むシリカ微粒子2を混ぜた非水系の溶媒(例えば、CF3−(
CF2n−R−SiXpCl3-p(nは0または整数、Rはアルキレン基、エチレ
ン基、アセチレン基(エチニレン基)、Siまたは酸素原子を含む置換基、Xは
Hまたはアルキル基の置換基、pは0または1または2)を数重量パーセント(
以下、重量パーセントは単に%で示す)の濃度でノルマルヘキサデカン90%、
クロロホルム10%の溶媒に溶解したもの)を塗布し(図2)、水分を含む雰囲
気中で200℃、30分程度ベーキングを行なうと、基体1および表面が親水性
の微粒子は表面に−OH基が露出しているため、フッ素を含むクロロシラン系界
面活性剤のクロロシリル基と−OH基が脱塩酸反応して表面に……Si(O−)
3の結合が生成され、基板および微粒子表面にフッ素を含むシロキサンフロロカ
ーボン系ポリマー膜3が基板と化学結合した状態で形成される(図3)。 【0023】 たとえば、CF3CH2O(CH215SiCl3を1%、および直径が0.5〜
50ミクロン(さらに好ましくは1〜10ミクロン)の表面に、親水性の−OH
基を含むシリカ微粒子2を10%程度の濃度で溶解または懸濁した80%n−ヘ
キサデカン、12%四塩化炭素、8%クロロホルム溶液を調整し、前記表面にS
iOH結合を数多く持つポリシロキサン塗膜の形成された基板表面に塗布し、水
分を含む雰囲気中で200℃、30分程度ベーキングを行なうとCF3CH2O(
CH215Si(O−)3の結合が生成され、0.5〜50ミクロン(さらに好ま
しくは1〜10ミクロン)凸凹を持つ1〜5ミクロン厚さのフロロカーボン系コ
ーティング膜3が製造できた(図4)。この図4のA部拡大図が図3である。な
お、このコーティング膜は碁番目試験を行なっても全く剥離すること がなかった。 【0024】 このときまた、フロロカーボン基及びクロロシリル基を含む物質を混ぜた非水
系の溶媒中に前記物質の架橋剤としてSiXsCl4-s(XはHまたはアルキル基
などの置換基、sは0または1または2)を添加(例えば、SiCl4を3重量
パーセント)しておけば、CF3CH2O(CH215Si(O−)3の結合が……
Si(O−)3の結合を介して3次元的に架橋されて、SiCl4を添加してない
場合に比べ約2倍の硬度のフロロカーボン系コーティング膜が製造できた。 【0025】 ちなみに、このようにして作成された表面に10ミクロン程度の凹凸があるフ
ロロカーボン系コーティング膜の水に対する濡れ角度はおよそ130〜140度
であった。 【0026】 また上記実施例では試薬として、CF3CH2O(CH215SiCl3、CF3
(CF25(CH22SiCl3を用いたが、アルキル鎖部分にエチレン基やア
セチレン基(エチニレン基)を付加したり組み込んでおけば、塗膜形成後5メガ
ラド程度の電子線照射で架橋できるのでさらに10倍程度の硬度の塗膜も容易に
得られる。また、フロロカーボン系界面活性剤として上記のもの以外にもCF3
(CH22Si(CH32(CH215SiCl3、F(CF24(CH22Si
(CH32(CH29SiCl3、CF3COO(CH215SiCl3等が利用で
きる。 【0027】 実施例2 例えば、図5に示すように、実施例1と同様に親水性基板11を、フロロカー
ボン基及びアルコキシシリル基を含む物質と表面に親水性の−OH基を含む微粒
子12を混ぜたアルコール溶媒(例えば、CF3−(CF2n−R−SiYq(O
A)3-q{nは0または整数、Rはアルキレン基、エチレン基、アセチレン基(
エチニレン基)、Siまたは酸素原子を含む置換基、YはHまたはアルキル 基などの置換基、OAはアルコキシ基(ただし、AはHまたはアルキル基)、q
は0または1または2}を塗布し(図6)、200℃、30分程度ベーキングを
行なうと基体11および表面が親水性の微粒子12は表面に−OH基が露出して
いるため、フッ素を含むアルコキシシラン系界面活性剤のアルコキシ基と−OH
基が脱アルコール反応して、基板表面に…Si(O−)3の結合が生成され、基
板および微粒子表面にフッ素を含むシロキサンフロロカーボン系ポリマー膜13
が基板と化学結合した状態で形成される(図7)。 【0028】 例えば、CF3CH2O(CH215Si(OCH33を1%、および直径が0
.5〜50ミクロン(さらに好ましくは1〜10ミクロン)の表面に親水性の−
OH基を含むシリカ微粒子12を10%程度の濃度で溶解または懸濁したエタノ
ール溶液を調整し、前記基板表面に塗布し、200℃30分程度ベーキングを行
なうと、CF3CH2O(CH215Si(O−)3の結合が生成され、0.5〜5
0ミクロン(さらに好ましくは1〜10ミクロン)の凸凹のある1〜5ミクロン
厚さのフロロカーボン系コーティング膜13が製造できた(図8)。図8のB部
拡大図が図7である。なお、この塗膜は碁番目試験を行なっても全く剥離するこ
とがなかった。 【0029】 またこのとき、フロロカーボン基及びアルコキシシリル基を含む物質を混ぜた
溶媒中に前記物質の架橋剤としてSiYt(OA)4-t(Yはアルキル基などの置
換基、OAはアルコキシ基、(ただし、AはHまたはアルキル基)tは0または
1または2)を添加(例えば、Si(OCH34を5重量パーセント)しておけ
ば、CF3CH2O(CH215Si(O−)3の結合が…Si(O−)3の結合を
介して3次元的に架橋されて、Si(OCH34を添加してない場合に比べ約2
〜2.5倍の硬度のフロロカーボン系コーティング膜が製造できた。 【0030】 ちなみに、このようにして作成された表面に10ミクロン程度の凹凸があるフ
ロロカーボン系コーティング膜の水に対する濡れ角度はおよそ135〜140度
であった。 【0031】 このときまた、フロロカーボン基及びアルコキシシリル基を含む物質を混ぜた
溶媒中に前記物質の架橋剤としてSi(OC374を10重量パーセント添加
しておいた場合、約4倍の硬度のフロロカーボン系コーティング膜が製造できた
。 【0032】 また、同様のコーティングをフロロカーボン系ポリマー(ポリ4フッ化エチレ
ン)の微粒子をさらに20%分散添加したフロロカーボン基及びアルコキシシリ
ル基を含む物質を混合した非水系の溶媒を用いて行なった場合、硬度は従来並と
なったが従来に比べて極めて密着性の優れたフロロカーボン系コーティング膜が
製造できた。 【0033】 さらにまた、上記実施例では試薬としてCF3CH2O(CH215Si(OC
33、CF3(CF25(CH22Si(OC253を用いたが、アルキル鎖
部分にエチレン基やアセチレン基(エチニレン基)を付加したり組み込んでおけ
ば、塗膜形成後5メガラド程度の電子線照射で架橋できるのでさらに10倍程度
の硬度の塗膜も容易に得られる。 【0034】 また、フロロカーボン系界面活性剤として上記のもの以外にもCF3(CH2
2Si(CH32(CH215Si(OCH33、F(CF24(CH22Si(
CH32(CH29Si(OCH33、CF3COO(CH215Si(OC25
3等が利用できる。 【0035】 【発明の効果】 以上説明したように本発明によれば、親水性基板表面に撥水撥油性膜の優れた
1〜10ミクロンの凸凹のあるフロロカーボン系コーティング膜を基板と化学結
合した状態で高密度にピンホール無く、かつ均一な厚みで、非常に薄く形成でき
る。従って、撥水撥油性が高く、耐久性の極めて高い高性能フロロカーボン系コ
ーティング膜を提供できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施例1の製造工程を説明するための断面概念図。 【図2】同、分子レベルの拡大断面図。 【図3】同、分子レベルの拡大断面図であり、図4のA部の分子レベルの拡大
断面図。 【図4】本発明の実施例1の被膜を説明するための断面概念図。 【図5】本発明の実施例2の製造工程を説明するための断面概念図。 【図6】同、分子レベルの拡大断面図。 【図7】同、分子レベルの拡大断面図であり、図8のB部の分子レベルの拡大
断面図。 【図8】本発明の実施例2の被膜を説明するための断面概念図。 【符号の説明】 1,11 親水性基板 2,12 微粒子 3,13 撥水撥油性被膜

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 基材の表面に形成された撥水撥油性被膜であって、前記被膜は
    少なくとも親水性の直径が0.5〜50ミクロンの微粒子と、フロロカーボン基
    およびシロキサン基を含むポリマーとで形成され、前記ポリマーの膜厚は前記微
    粒子の直径よりも薄くかつ前記微粒子の表面を覆い、被膜全体として凸凹な膜で
    あることを特徴とする撥水撥油性被膜。 【請求項2】 凸凹な膜層が、シロキサン結合によって基体と化学結合してな
    る請求項1記載の撥水撥油性被膜。 【請求項3】 表面に水酸基を含む基体を用意し、フロロカーボン基及びクロ
    ロシリル基を含む物質と表面が親水性の直径が0.5〜50ミクロンの微粒子を
    混合した非水系の溶媒を塗布する工程またはフロロカーボン基及びアルコキシシ
    リル基を含む物質と表面が親水性の直径が0.5〜50ミクロンの微粒子を混合
    した溶媒を塗布する工程と、基体を加熱ベーキングを行なう工程を含み、被膜全
    体として凸凹な膜に形成することを特徴とする撥水撥油性被膜の製造方法。 【請求項4】 表面に水酸基を含む基体として金属、シリカまたはセラミック
    を用いる請求項3記載の撥水撥油性被膜の製造方法。 【請求項5】 表面に水酸基を含む基体として、予め表面を酸素を含むプラズ
    マ雰囲気で処理して親水性化したプラスチックを用いる請求項3記載の撥水撥油
    性被膜の製造方法。 【請求項6】 フロロカーボン基及びクロロシリル基を含む物質として、CF
    3−(CF2n−R−SiXpCl3-p(nは0または整数、Rはアルキレン基、
    エチレン基、アセチレン基、Siまたは酸素原子を含む置換基、XはHまたはア
    ルキル基の置換基、pは0または1または2)を用いる請求項3記載の撥水撥油
    性被膜の製造方法。 【請求項7】 フロロカーボン基及びアルコキシシリル基を含む物質として、
    CF3−(CF2n−R−SiYq(OA)3-q(nは0または整数、Rはアルキ
    レン基、エチレン基、アセチレン基、Siまたは酸素原子を含む置換基、 YはHまたはアルキル基の置換基、OAはアルコキシ基(ただし、AはHまたは
    アルキル基)、qは0または1または2)を用いる請求項3記載の撥水撥油性被
    膜の製造方法。 【請求項8】 フロロカーボン基及びクロロシリル基を含む物質を混合した非
    水系の溶媒中に、前記物質の架橋剤としてSiXsCl4-s(XはHまたはアルキ
    ル基の置換基、sは0または1または2)を添加する請求項3記載の撥水撥油性
    被膜の製造方法。 【請求項9】 フロロカーボン基及びアルコキシシリル基を含む物質を混合し
    た溶媒中に架橋剤としてSiYt(OA)4-t(Yはアルキル基の置換基、OAは
    アルコキシ基(ただし、AはHまたはアルキル基)、tは0または1または2)
    を添加する請求項3記載の撥水撥油性被膜の製造方法。

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