JP2025041297A - 硬化性組成物および硬化膜の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基材の変形への追従性と、裁断部の近くでの割れの抑制とを両立した硬化膜、特には複数枚重ねて裁断したときの基材ごとの品質の変化を抑制した硬化膜、を作製できる硬化性組成物を提供すること。
【解決手段】融点が25℃以下である単官能の重合性化合物の含有量が5質量%以上50質量%以下であり、多官能の重合性化合物の含有量が50質量%以上95質量%以下であり、厚み8μmの塗膜を、積算光量400mJ/m2の活性線照射により得られる硬化膜が、ナノインデンテーション評価装置を使用して、前記硬化膜に圧子を厚み方向に100nm押し込んだときに要した荷重量をP1、押し込んだ状態を2秒保持した後の荷重量をP2としたときに、条件(1)および(2)を満たす、活性線の照射により硬化する硬化性組成物。
(1)P2が20μN以下
(2)式((P1-P2)/P1×100)により求められる緩和率が15%以上
【選択図】図1
【解決手段】融点が25℃以下である単官能の重合性化合物の含有量が5質量%以上50質量%以下であり、多官能の重合性化合物の含有量が50質量%以上95質量%以下であり、厚み8μmの塗膜を、積算光量400mJ/m2の活性線照射により得られる硬化膜が、ナノインデンテーション評価装置を使用して、前記硬化膜に圧子を厚み方向に100nm押し込んだときに要した荷重量をP1、押し込んだ状態を2秒保持した後の荷重量をP2としたときに、条件(1)および(2)を満たす、活性線の照射により硬化する硬化性組成物。
(1)P2が20μN以下
(2)式((P1-P2)/P1×100)により求められる緩和率が15%以上
【選択図】図1
Description
本発明は、硬化性組成物および硬化膜の製造方法に関する。
重合性化合物を含む硬化性組成物を塗布し、活性線の照射により硬化させて形成される硬化膜は、膜の高度が高く、耐スクラッチ性が高いという特徴を有する。そのため、硬化性組成物から形成される硬化膜は、画像や各種電子機器などの様々な分野に使用されている。
一方で、硬化性組成物から形成された硬化膜は、基材が変形したときに追従して変形しにくい。そのため、上記硬化膜は、折加工時などに破断しやすい。硬化膜の強度を維持しつつ、基材の変形への追従性を高め得る硬化性組成物として、特許文献1には、ガラス転位温度(Tg)が高い単官能のモノマーと、Tgが低い単官能のモノマーを組み合わせた、単官能モノマーリッチの硬化性組成物が記載されている。
特許文献1には、この文献に記載された組成物から得られる硬化膜は、強度と基材の変形への追従性(延伸性)とが両立されると記載されている。本発明者らの検討によると、特許文献1に記載の組成物から得られた硬化膜は、基材の変形への追従性はあるものの、一方で硬化膜が形成された基材(たとえば画像が形成された印刷紙)を裁断したときに、裁断部の近くで割れが発生しやすかった。特に、画像を形成した複数枚の印刷紙を重ねて裁断したときなどに、一番上の画像と、2枚目以降の画像と、で裁断部の品質に違いが生じやすかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、基材の変形への追従性と、裁断部の近くでの割れの抑制とを両立した硬化膜、特には複数枚重ねて裁断したときの基材ごとの品質の変化を抑制した硬化膜、を作製できる硬化性組成物を提供することを、その目的とする。また、本発明は、当該硬化性組成物を用いた硬化膜の製造方法を提供することを、その目的とする。
上記課題を解決するための、本発明の一態様は、下記[1]~[9]の硬化性組成物に関する。
[1]重合性化合物を含み、活性線の照射により硬化する硬化性組成物であって、
前記重合性化合物の全質量に対する、融点が25℃以下である単官能の重合性化合物の含有量が5質量%以上50質量%以下であり、
前記重合性化合物の全質量に対する、多官能の重合性化合物の含有量が50質量%以上95質量%以下であり、
前記硬化性組成物を基材に付与して形成した平均厚み8μmの塗膜を、積算光量400mJ/m2の活性線照射により硬化させて得られる硬化膜が、ナノインデンテーション評価装置を使用して、前記硬化膜に圧子を厚み方向に100nm押し込んだときに要した荷重量をP1、前記押し込んだ状態を2秒保持した後の荷重量をP2としたときに、下記条件(1)および(2)をいずれも満たす、硬化性組成物。
(1)P2が20μN以下である
(2)式((P1-P2)/P1×100)により求められる緩和率が15%以上である
[2]前記硬化膜は、前記緩和率が20%以上である、
[1]に記載の硬化性組成物。
[3]前記硬化膜は、P2が10μN以下である、
[1]または[2]に記載の硬化性組成物。
[4]前記重合性化合物は、環状構造を有する化合物を含む、
[1]~[3]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[5]前記重合性化合物は、芳香環を有する化合物を含む、
[1]~[4]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[6]前記重合性化合物は、ベンゼン環を有する化合物を含む、
[1]~[5]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[7]前記単官能の重合性化合物は、融点が25℃以下であり、かつ分子量が280以上である単官能の重合性化合物を含む、
[1]~[6]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[8]ゲル化剤を含む、
[1]~[7]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[9]インクジェットインクである、
[1]~[8]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[1]重合性化合物を含み、活性線の照射により硬化する硬化性組成物であって、
前記重合性化合物の全質量に対する、融点が25℃以下である単官能の重合性化合物の含有量が5質量%以上50質量%以下であり、
前記重合性化合物の全質量に対する、多官能の重合性化合物の含有量が50質量%以上95質量%以下であり、
前記硬化性組成物を基材に付与して形成した平均厚み8μmの塗膜を、積算光量400mJ/m2の活性線照射により硬化させて得られる硬化膜が、ナノインデンテーション評価装置を使用して、前記硬化膜に圧子を厚み方向に100nm押し込んだときに要した荷重量をP1、前記押し込んだ状態を2秒保持した後の荷重量をP2としたときに、下記条件(1)および(2)をいずれも満たす、硬化性組成物。
(1)P2が20μN以下である
(2)式((P1-P2)/P1×100)により求められる緩和率が15%以上である
[2]前記硬化膜は、前記緩和率が20%以上である、
[1]に記載の硬化性組成物。
[3]前記硬化膜は、P2が10μN以下である、
[1]または[2]に記載の硬化性組成物。
[4]前記重合性化合物は、環状構造を有する化合物を含む、
[1]~[3]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[5]前記重合性化合物は、芳香環を有する化合物を含む、
[1]~[4]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[6]前記重合性化合物は、ベンゼン環を有する化合物を含む、
[1]~[5]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[7]前記単官能の重合性化合物は、融点が25℃以下であり、かつ分子量が280以上である単官能の重合性化合物を含む、
[1]~[6]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[8]ゲル化剤を含む、
[1]~[7]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[9]インクジェットインクである、
[1]~[8]のいずれかに記載の硬化性組成物。
上記課題を解決するための、本発明の別態様は、下記[10]~[13]の硬化膜の製造方法に関する。
[10][1]~[9]のいずれかに記載の硬化性組成物を基材の表面に付与する工程と、
活性線の照射により、前記付与された硬化性組成物を硬化させる工程と、
を有する、硬化膜の製造方法。
[11]前記硬化性組成物の付与は、インクジェット法により行われる、
[10]に記載の硬化膜の製造方法。
[12]前記付与時の前記硬化性組成物の温度は、60℃以上である、
[10]または[12]に記載の硬化膜の製造方法。
[13]前記照射される前記活性線の光量は、600mJ/cm2以下である、
[10]~[12]のいずれかに記載の硬化膜の製造方法。
[10][1]~[9]のいずれかに記載の硬化性組成物を基材の表面に付与する工程と、
活性線の照射により、前記付与された硬化性組成物を硬化させる工程と、
を有する、硬化膜の製造方法。
[11]前記硬化性組成物の付与は、インクジェット法により行われる、
[10]に記載の硬化膜の製造方法。
[12]前記付与時の前記硬化性組成物の温度は、60℃以上である、
[10]または[12]に記載の硬化膜の製造方法。
[13]前記照射される前記活性線の光量は、600mJ/cm2以下である、
[10]~[12]のいずれかに記載の硬化膜の製造方法。
本発明によれば、基材の変形への追従性と、裁断部の近くでの割れの抑制とを両立した硬化膜、特には複数枚重ねて裁断したときの基材ごとの品質の変化を抑制した硬化膜、を作製できる硬化性組成物、およびこれを用いた硬化膜の製造方法が提供される。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の形態に限定されるものではない。
1.硬化性組成物
本発明の一実施形態は、活性線の照射により重合する重合性化合物を含み、活性線を照射されたときに上記重合性化合物の重合により硬化する、硬化性組成物に関する。
本発明の一実施形態は、活性線の照射により重合する重合性化合物を含み、活性線を照射されたときに上記重合性化合物の重合により硬化する、硬化性組成物に関する。
1-1.重合性化合物
重合性化合物は、活性線の照射により重合する化合物であればよく、ラジカル重合性化合物であってもよいしカチオン重合性化合物であってもよい。これらのうち、ラジカル重合性化合物が好ましい。活性線の例には、電子線、紫外線、α線、γ線およびエックス線などが含まれる。これらのうち、紫外線および電子線が好ましく、紫外線がより好ましい。
重合性化合物は、活性線の照射により重合する化合物であればよく、ラジカル重合性化合物であってもよいしカチオン重合性化合物であってもよい。これらのうち、ラジカル重合性化合物が好ましい。活性線の例には、電子線、紫外線、α線、γ線およびエックス線などが含まれる。これらのうち、紫外線および電子線が好ましく、紫外線がより好ましい。
ラジカル重合性化合物としての第1の重合性化合物の例には、不飽和カルボン酸エステル、および(メタ)アクリレートが含まれる。これらのうち、(メタ)アクリレートが好ましい。なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートまたはメタアクリレートを意味し、「(メタ)アクリル」は、アクリルまたはメタクリルを意味する。
そして、上記硬化性組成物は、これを基材に付与して形成した平均厚み8μmの塗膜を、積算光量400mJ/m2の活性線照射により硬化させたときに、ナノインデンテーション評価装置を使用して、前記硬化膜を厚み方向に100nm押し込んだときに要した荷重量をP1、前記押し込んだ状態を2秒保持した後の荷重量をP2としたときに、下記条件(1)および(2)をいずれも満たす硬化膜が得られる組成物である。
(1)式((P1-P2)/P1×100)により求められる緩和率が15%以上である
(2)P2が20μN以下である
(1)式((P1-P2)/P1×100)により求められる緩和率が15%以上である
(2)P2が20μN以下である
特許文献1に記載のように単官能モノマーを多く配合した硬化性組成物は、これから形成した硬化膜の柔軟性を高めることができる。そのため、このような組成物からは、基材への追従性が高い硬化膜を形成することができる。一方で、硬化膜の柔軟性を高めると、硬化膜が形成された基材を複数枚重ねて裁断したときに、裁断部の近くに割れが生じやすくなった。
本発明者らの知見によると、一番上の基材に形成された硬化膜には、裁断刃が当接して押し込まれていく間に、継続的な応力が発生すると考えられる。一方で、2枚目以降の基材に形成された硬化膜には、積層された硬化膜および基材を切断していく裁断刃の移動により、大きなずり応力が瞬間的に発生すると考えられる。このように、一番上の基材に形成された硬化膜と、2枚目以降の基材に形成された硬化膜とでは、破断の原因となる応力の質が異なるため、異なる破断が生じやすく、そのため、裁断部の品質に違いが生じやすいと考えられる。
そして、一番上の基材に形成された硬化膜は、上記した継続的な応力による割れを抑制するため、裁断刃の押し込みに応じて変形しやすい程度の柔軟性があり、この変形によって上記応力を緩和できることが望ましい。
また、2枚目以降の基材に形成された硬化膜は、上記した瞬間的な応力による割れを抑制するため、瞬間的な荷重に耐え得る程度の強度があることが望ましい。つまり、2枚目以降の基材に形成されたときに裁断時の割れを抑制するためには、硬化膜は、切断刃を押し込む瞬間に必要な荷重が大きい(強度が高い)という特性を有することが望ましい。
これらの特性は、ナノインデンテーション評価装置により、硬化膜に圧子を押し込んで、押し込んだ状態を維持したときの荷重量を測定して、確認することができる。
図1Aは、従来の硬化性組成物から形成した硬化膜に対してナノインデンテーション評価装置による荷重測定を行ったときの典型的な結果を示すグラフであり、図1Bは、特許文献1に記載のように柔軟性を高めた硬化膜に対してナノインデンテーション評価装置による荷重測定を行ったときの典型的な結果を示すグラフであり、図1Cは、本実施形態に関する硬化性組成物から形成した硬化膜に対してナノインデンテーション評価装置による荷重測定を行ったときの典型的な結果を示すグラフである。図1A~図1Cの横軸は、圧子を押し込み始めてからの時間を示し、縦軸は、そのときの荷重量を示す。硬化膜に対して圧子を100nm押し込んだ時点を時間Xとし、時間Xから、圧子を100nm押し込んだ状態を2秒保持した後の時点を時間Yとする。
図1Aに示すような、従来の硬化性組成物から形成した硬化膜は、強度が高いため時間Xにおける荷重量P1は大きいが、時間Yにおける荷重量P2も同様に大きい。このような硬化膜は、応力を緩和しにくい((P1-P2)が小さい)ため、硬化膜が形成された基材を重ねて裁断すると、一番上の基材に形成された硬化膜において裁断部の近くに割れが生じやすい。また、このような硬化膜は、P2が大きく柔軟性が低いため、基材の変形に追従しにくく、折加工時などに破断しやすい。
図1Bに示すような、柔軟性を高めた硬化膜は、時間Xにおける荷重量P1も、時間Yにおける荷重量P2もいずれも低い。このような硬化膜は、柔軟性が高い(P2が低い)ため、基材の変形に追従しやすく、折加工時などに破断しにくい。しかし、このような硬化膜は、応力を緩和しにくい((P1-P2)が小さい)ため、硬化膜が形成された基材を重ねて裁断すると、一番上の基材に形成された硬化膜において裁断部の近くに割れが生じやすい。また、硬化膜の強度が低い(P1が小さい)ため、裁断時の裁断刃によるずり応力で破断されやすく、2枚目以降の基材に形成された硬化膜に割れが生じやすい。
これに対し、本実施形態に関する硬化性組成物は、時間Xにおける荷重量P1が高く、時間Yにおける荷重量P2が低い硬化膜を形成することができる。このような硬化膜は、硬化膜が柔軟である(P2が低い)ため、基材の変形に追従しやすく、折加工時などに破断しにくい。また、応力緩和性が高い((P1-P2)が大きい)ため、一番上の基材に形成された硬化膜に割れが生じにくい。さらには、膜の強度が高い(P1が高い)ため、硬化膜が形成された基材を重ねて裁断したときに、2枚目以降の基材に形成された硬化膜が裁断時の裁断刃によるずり応力で破断されにくく、割れが生じにくい。さらには、応力緩和率が高い硬化膜は、耐擦過性が高い。
具体的には、本実施形態に関する硬化性組成物から上記した条件で形成される硬化膜は、P2が20μN以下である。荷重量P2は、10μN以下であることが好ましく、8μN以下であることがより好ましい。P2の下限は特に限定されないものの、1μN以上とすることができる。
また、上記硬化膜は、式((P1-P2)/P1×100)により求められる緩和率が15%以上である。上記緩和率は、20%以上であることが好ましく、25%以上であることがより好ましい。上記緩和率の上限は特に限定されないものの、40%以下とすることができる。
本実施形態では、硬化性組成物が含む重合性化合物の全質量に対して、融点が25℃以下である単官能の重合性化合物の含有量が5質量%以上50質量%以下とし、多官能の重合性化合物の含有量が50質量%以上95質量%以下とする。
融点が25℃以下である単官能の重合性化合物は、重合したときに硬化膜を柔軟にして、荷重量P2を低くする。これは、上記重合性化合物は、重合したときに結晶性が低い側鎖を形成するためだと考えられる。この側鎖は、硬化膜中では移動可能な状態で存在しており、硬化膜に継続的な荷重を付与されたときには、硬化膜中で動いて荷重の方向に応じた安定状態をとる。この側鎖の移動により、硬化膜は応力を緩和しつつ変形する。そのため、上記重合性化合物は、硬化膜の緩和率を大きくし、P2を低くすることができる。
一方で、多官能の重合性化合物は、硬化膜の強度を高め、荷重量P1を高くする。そして、融点が25℃以下である単官能の重合性化合物により荷重量P2が低くなり、多官能の重合性化合物によりP1が高くなることで、上記条件(1)および(2)をいずれも満たす硬化膜が得られると考えられる。
これらのバランスを取る観点から、融点が25℃以下である単官能の重合性化合物の含有量は、重合性化合物の全質量に対して10質量%以上60質量%以下であることが好ましく、20質量%以上40質量%以下であることがより好ましい。また、多官能の重合性化合物の含有量は、20質量%以上90質量%以下であることが好ましく、40質量%以上70質量%以下であることがより好ましい。
融点が25℃以下である単官能の重合性化合物の例には、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t-ブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2-メトキシエチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、2-エトキシエチルアクリレート、3-メトキシブチルアクリレート、エトキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、ジプロピレングリコールアクリレート、β-カルボキシルエチルアクリレート、エチルジグリコールアクリレート、トリメチロールプロパンフォルマルモノアクリレート、イミドアクリレート、イソアミルアクリレート、エトキシ化コハク酸アクリレート、トリフルオロエチルアクリレート、ω-カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート、N-ビニルホルムアミド、シクロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、メチルフェノキシエチルアクリレート、4-t-ブチルシクロヘキシルアクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリルアクリレート、トリブロモフェニルアクリレート、エトキシ化トリブロモフェニルアクリレート、2-フェノキシエチルアクリレート(あるいは、そのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド付加モノマー)、アクリロイルモルホリン、イソボルニルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、ビニルカプロラクタム、ビニルピロリドン、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレート、1,4-シクロヘキサンジメタノールモノアクリレートなどが含まれる。
結晶性が低く移動可能な部位を側鎖に形成して、硬化膜をより柔軟にする(P2をより低くする)観点からは、上記単官能の重合性化合物は、融点が25℃以下であり、かつ分子量が280以上である単官能の重合性化合物を含むことが好ましい。また、このような比較的分子量が大きい単官能の重合性化合物の割合を多くすることで、硬化膜の耐擦過性を高め、かつインクジェットヘッドから硬化性組成物を吐出するときの連続吐出安定性を高めることもできる。この単官能の重合性化合物は、分子量が300以上であることが好ましい。上記分子量の上限は特に限定されないものの、1000以下とすることができる。
融点が25℃以下であり、かつ分子量が280以上である単官能の重合性化合物の含有量は、重合性化合物の全質量に対して10質量%以上60質量%以下であることが好ましく、20質量%以上40質量%以下であることがより好ましい。
多官能の重合性化合物の例には、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、およびトリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレートなどの2官能の(メタ)アクリレート、ならびに、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、およびペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレートなどの3官能以上の(メタ)アクリレートなどが含まれる。
結晶性が低く移動可能な部位を硬化膜中に形成して、硬化膜をより柔軟にする(P2をより低くする)観点からは、重合性化合物は、環状構造を有する化合物であることが好ましい。上記環状構造の種類は特に限定されず、脂環式であってもよいし芳香環であってもよいが、芳香環であることが好ましく、ベンゼン環であることがより好ましい。環状構造を有する重合性化合物は、単官能の重合性化合物であってもよいし多官能の重合性化合物であってもよい。これらのうち、移動可能な環状構造を側鎖に形成して応力緩和性をより高める観点から、単官能の重合性化合物が好ましい。
環状構造を有する重合性化合物の例には、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、クミルフェノキシルエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、(5-エチル-1,3-ジオキサン-5-イル)メチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、t-ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、およびN-ビニルカプロラクタム等が含まれる。
環状構造を有する重合性化合物の含有量は、重合性化合物の全質量に対して10質量%以上60質量%以下であることが好ましく、20質量%以上40質量%以下であることがより好ましい。
なお、重合性化合物は、融点が25℃より高い単官能の重合性化合物を含んでもよい。融点が25℃より高い単官能の重合性化合物の例には、オクタデシル(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸トリス(2-(メタ)アクリロイルオキシエチル)、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレートなどが含まれる。
硬化膜の荷重量P2をより低くする観点から、融点が25℃より高い単官能の重合性化合物の含有量は、重合性化合物の全質量に対して3質量%未満であることが好ましく、1質量%未満であることがより好ましく、0.1質量%未満であることがさらに好ましい。
重合性化合物の含有量は、硬化性組成物の全質量に対して、1質量%以上97質量%以下とすることができ、30質量%以上95質量%以下であることが好ましく、50質量%以上95質量%以下であることがより好ましく、70質量%以上95質量%以下であることがさらに好ましい。
1-2.その他の成分
硬化性組成物は、重合開始剤、ゲル化剤、顔料、染料、界面活性剤、蛍光増白剤、および重合禁止剤などのその他の成分をさらに含有してもよい。
硬化性組成物は、重合開始剤、ゲル化剤、顔料、染料、界面活性剤、蛍光増白剤、および重合禁止剤などのその他の成分をさらに含有してもよい。
重合開始剤は、活性線の照射により重合性化合物の重合を開始させる化合物であればよい。たとえば、重合性化合物がラジカル重合性化合物を有するときは、重合開始剤はラジカル重合開始剤とすることができ、重合性化合物がカチオン重合性化合物を有するときは、重合開始剤はカチオン系の重合開始剤(光酸発生剤)とすることができる。なお、電子線の照射により硬化性組成物を硬化させるときなど、重合開始剤がなくても硬化性組成物が十分に硬化できるときは、重合開始剤は不要である。
ラジカル重合開始剤は、分子内結合開裂型のラジカル重合開始剤であってもよいし、分子内水素引き抜き型のラジカル重合開始剤であってもおい。
分子内結合開裂型のラジカル重合開始剤の例には、ジエトキシアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、ベンジルジメチルケタール、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル-(2-ヒドロキシ-2-プロピル)ケトン、1-ヒドロキシシクロヘキシル-フェニルケトン、2-メチル-2-モルホリノ(4-メチルチオフェニル)プロパン-1-オン、および2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-ブタノンなどを含むアセトフェノン系の開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、およびベンゾインイソプロピルエーテルなどを含むベンゾイン類、2,4,6-トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシドなどを含むアシルホスフィンオキシド系の開始剤、ならびに、ベンジルおよびメチルフェニルグリオキシエステルなどが含まれる。
分子内水素引き抜き型のラジカル重合開始剤の例には、ベンゾフェノン、o-ベンゾイル安息香酸メチル、4-フェニルベンゾフェノン、4,4’-ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4-ベンゾイル-4’-メチル-ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3’,4,4’-テトラ(t-ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、および3,3’-ジメチル-4-メトキシベンゾフェノンなどを含むベンゾフェノン系の開始剤、2-イソプロピルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、2,4-ジクロロチオキサントンなどを含むチオキサントン系の開始剤、ミヒラーケトン、4,4’-ジエチルアミノベンゾフェノンなどを含むアミノベンゾフェノン系の開始剤、10-ブチル-2-クロロアクリドン、2-エチルアンスラキノン、9,10-フェナンスレンキノン、ならびにカンファーキノンなどが含まれる。
カチオン系の重合開始剤の例には、光酸発生剤が含まれる。光酸発生剤の例には、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、およびホスホニウムなどを含む芳香族オニウム化合物のB(C6F5)4
-、PF6
-、AsF6
-、SbF6
-、CF3SO3
-塩など、スルホン酸を発生するスルホン化物、ハロゲン化水素を光発生するハロゲン化物、ならびに鉄アレン錯体などが含まれる。
重合開始剤の含有量は、活性線(例えば紫外線)の照射によって硬化性組成物が十分に硬化する範囲であれば、特に限定されない。例えば、重合開始剤の含有量は、硬化性組成物の全質量に対して、0.1質量%以上20質量%以下であることが好ましく、1質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。
ゲル化剤は、硬化性組成物を常温(25℃)ではゲル状態とし、加熱時(たとえば80℃)にはゾル状態とする化合物である。たとえば、ゲル化剤は、硬化性組成物のゲル化温度より高い温度で硬化性組成物に含有される液体成分(重合性化合物および有機溶剤など)に溶解し、硬化性組成物のゲル化温度以下の温度で結晶化する化合物であることが好ましい。ゲル化温度とは、加熱によりゾル化または液体化した硬化性組成物を冷却したときに、硬化性組成物がゾルからゲルに相転移し、硬化性組成物の粘度が急変する温度を意味する。具体的には、ゾル化または液体化した硬化性組成物を、レオメータ(たとえばAnton Paar社製、MCR300)で粘度を測定しながら冷却していったときに、粘度が急激に上昇した温度を、その硬化性組成物のゲル化温度とすることができる。
ゲル化剤は、硬化膜の柔軟性を高めて荷重量P2を低くすることができる。また、これにより(P1-P2)を大きくして硬化膜の応力緩和性を高めることができる。
ゲル化剤は、硬化性組成物のゲル化温度以下の温度で、硬化性組成物中で結晶化して、板状に結晶化したゲル化剤によって形成された三次元空間に重合性化合物が内包された構造を形成することが好ましい(このような構造を、以下「カードハウス構造」という。)。カードハウス構造を形成するゲル化剤は、硬化膜を折加工時などに破断されにくくすることができる。また、カードハウス構造を形成するゲル化剤は、硬化性組成物をインクジェット法により基材に付与したときなどのピニング性が高まり、より微細にパターン化されたり高精細にドットが配置されたりする硬化膜を形成することができる。
カードハウス構造を形成しやすいゲル化剤の例には、脂肪族ケトン、脂肪族エステル、石油系ワックス、植物系ワックス、動物系ワックス、鉱物系ワックス、硬化ヒマシ油、変性ワックス、高級脂肪酸、高級アルコール、ヒドロキシステアリン酸、N-置換脂肪酸アミドおよび特殊脂肪酸アミドを含む脂肪酸アミド、高級アミン、ショ糖脂肪酸のエステル、合成ワックス、ジベンジリデンソルビトール、ダイマー酸ならびにダイマージオールが含まれる。
脂肪族ケトンの例には、ジリグノセリルケトン、ジベヘニルケトン、ジステアリルケトン、ジエイコシルケトン、ジパルミチルケトン、ジラウリルケトン、ジミリスチルケトン、ミリスチルパルミチルケトンおよびパルミチルステアリルケトンが含まれる。
脂肪族エステルの例としては、ベヘニン酸ベヘニル、イコサン酸イコシル、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸パルミチル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、パルミチン酸オレイル等のモノアルコールの脂肪酸エステル;グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、およびポリオキシエチレン脂肪酸エステル等の多価アルコールの脂肪酸エステルが含まれる。
上記脂肪族エステルの市販品の例には、EMALEXシリーズ(日本エマルジョン株式会社製(「EMALEX」は同社の登録商標))、リケマールシリーズおよびポエムシリーズ(理研ビタミン株式会社製(「リケマール」および「ポエム」はいずれも同社の登録商標))が含まれる。
高級脂肪酸の例には、ベヘン酸、アラキジン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸,ラウリン酸、オレイン酸、およびエルカ酸が含まれる。
高級アルコールの例には、ステアリルアルコールおよびベヘニルアルコールが含まれる。
これらのうち、強固なカードハウス構造を形成して折加工時などにより破断されにくくする観点から、ゲル化剤は、脂肪族ケトン、脂肪族エステル、高級脂肪酸、および高級アルコールであることが好ましく、下記一般式(G1)で表される脂肪族ケトン、または下記一般式(G2)で表される脂肪族エステルであることがより好ましい。ゲル化剤は、1種のみ含まれていてもよく、2種以上が組み合わされて含まれていてもよい。
一般式(G1):Ra-CO-Rb
一般式(G2):Rc-COO-Rd
一般式(G2):Rc-COO-Rd
一般式(G1)におけるRaおよびRbは独立して、炭素数12以上26以下の、分岐鎖を有してもよい直鎖状の炭化水素基を示し、一般式(G2)におけるRcおよびRdは独立して、炭素数12以上26以下の、分岐鎖を有してもよい直鎖状の炭化水素基を示す。
一般式(G1)および(G2)に示すゲル化剤は、Ra~Rdの炭素数が12以上であるため結晶性が高く、かつ、上記カードハウス構造の内部に十分に広い空間を生じる。そのため、重合性化合物(A)の内包による対折り割れ性の向上効果がより十分に奏される。
また、一般式(G1)および(G2)に示すゲル化剤は、Ra~Rdの炭素数が26以下であるため、融点が適度に低く、インクジェットインクとしたときの硬化性組成物のゾル化温度を高めすぎない。そのため、吐出時のインクジェットインクの加熱温度を低くすることができる。
一般式(G1)で表される脂肪族ケトンの例には、ジリグノセリルケトン(炭素数:23-24)、ジベヘニルケトン(炭素数:21-22)、ジステアリルケトン(炭素数:17-18)、ジエイコシルケトン(炭素数:19-20)、ジパルミチルケトン(炭素数:15-16)、ジミリスチルケトン(炭素数:13-14)、ジラウリルケトン(炭素数:11-12)、ラウリルミリスチルケトン(炭素数:11-14)、ラウリルパルミチルケトン(11-16)、ミリスチルパルミチルケトン(13-16)、ミリスチルステアリルケトン(13-18)、ミリスチルベヘニルケトン(13-22)、パルミチルステアリルケトン(15-18)、バルミチルベヘニルケトン(15-22)およびステアリルベヘニルケトン(17-22)などが含まれる。なお、上記括弧内の炭素数は、カルボニル基で分断される2つの炭化水素基それぞれの炭素数を表す。
一般式(G1)で表される化合物の市販品の例には、18-Pentatriacontanon、およびHentriacontan-16-on(いずれもAlfa Aeser社製)、ならびにカオーワックスT1(花王株式会社製)などが含まれる。
一般式(G2)で表される脂肪族エステルの例には、ベヘニン酸ベヘニル(炭素数:21-22)、イコサン酸イコシル(炭素数:19-20)、ステアリン酸ステアリル(炭素数:17-18)、ステアリン酸パルミチル(炭素数:17-16)、ステアリン酸ラウリル(炭素数:17-12)、パルミチン酸セチル(炭素数:15-16)、パルミチン酸ステアリル(炭素数:15-18)、ミリスチン酸ミリスチル(炭素数:13-14)、ミリスチン酸セチル(炭素数:13-16)、ミリスチン酸オクチルドデシル(炭素数:13-20)、オレイン酸ステアリル(炭素数:17-18)、エルカ酸ステアリル(炭素数:21-18)、リノール酸ステアリル(炭素数:17-18)、オレイン酸ベヘニル(炭素数:18-22)およびリノール酸アラキジル(炭素数:17-20)などが含まれる。なお、上記括弧内の炭素数は、エステル基で分断される2つの炭化水素基それぞれの炭素数を表す。
一般式(G2)で表される脂肪族エステルの市販品の例には、ユニスターM-2222SL、スパームアセチ、ニッサンエレクトールWEP-2およびニッサンエレクトールWEP-3(いずれも日油株式会社製、「ユニスター」および「ニッサンエレクトール」はいずれも同社の登録商標)、エキセパールSSおよびエキセパールMY-M(いずれも花王株式会社製、「エキセパール」は同社の登録商標)、EMALEX CC-18およびEMALEX CC-10(日本エマルジョン株式会社製、「EMALEX」は同社の登録商標)、ならびにアムレプスPC(高級アルコール工業株式会社製、「アムレプス」は同社の登録商標)などが含まれる。これらの市販品は、2種類以上の混合物であることが多いため、必要に応じて分離・精製して硬化性組成物に含ませてもよい。
ゲル化剤の含有量は、硬化性組成物の全質量に対して、0.5量%以上10質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上8質量%以下であることがより好ましく、1質量%以上6質量%以下であることがさらに好ましい。ゲル化剤の含有量が多いほど、硬化膜を折加工時などにより破断されにくくし、かつ硬化性組成物のピニング性をより高めることができる。
顔料の例には、公知の赤色顔料、黄色顔料、青色顔料、黒色顔料、白色顔料などが含まれる。染料の例には、公知の赤色染料、黄色染料、黒色染料、青色染料などが含まれる。
界面活性剤の例には、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、および脂肪酸塩類などのアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類およびポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類などのノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、および第四級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤、ならびにシリコーン系やフッ素系の界面活性剤などが含まれる。
界面活性剤の含有量は特に限定されないが、たとえば硬化性組成物の全質量に対して0.001質量%以上1.0質量%未満とすることができる。
重合禁止剤の例には、N-オキシル系重合禁止剤、フェノール系重合禁止剤、キノン系重合禁止剤、アミン系重合禁止剤、ジチオカルバミン酸銅系重合禁止剤などが含まれる。重合禁止剤は、硬化性組成物中に1種のみ含まれてもよいし、2種以上が組み合わされて含まれてもよい。
N-オキシル系重合禁止剤の例には、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-N-オキシル(TEMPO)、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-ピペリジン-N-オキシル、4-オキソ-2,2,6,6-テトラメチル-ピペリジン-N-オキシル、4-メトキシ-2,2,6,6-テトラメチル-ピペリジン-N-オキシル、4-アセトキシ-2,2,6,6-テトラメチル-ピペリジン-N-オキシルなどが含まれる。N-オキシル系重合禁止剤の市販品の例には、Irgastab UV10(BASF社製(「Irgastab」は同社の登録商標))が含まれる。
フェノール系重合禁止剤の例には、2,6-ジ-tert-ブチルフェノール、2,4-ジ-tert-ブチルフェノール、2-tert-ブチル4,6-ジメチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール、2,4,6-トリ-tert-ブチルフェノール、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール(ブチル化ヒドロキシトルエン:BHT)、4-メトキシフェノール、2-メトキシ-4-メチルフェノールなどが含まれる。
キノン系重合禁止剤の例には、ハイドロキノン、メトキシヒドロキノン、ベンゾキノン、1,4-ナフトキノン、p-tert-ブチルカテコールなどが含まれる。
アミン系重合禁止剤の例には、アルキル化ジフェニルアミン、N,N′-ジフェニル-p-フェニレンジアミン、フェノチアジンなどが含まれる。
ジチオカルバミン酸銅系重合禁止剤の例には、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジエチルジチオカルバミン酸銅、ジブチルジチオカルバミン酸銅などが含まれる。
重合禁止剤の含有量は特に限定されないが、たとえば硬化性組成物の全質量に対して0.01質量%以上0.5質量%以下とすることができる。
1-3.硬化性組成物の物性
硬化性組成物は、インクジェットヘッドのノズルから吐出可能なインクジェットインクであってもよいし、ディスペンサー、バーコーター、スクリーンローラー、およびスプレー塗布などの方法により基材に塗布可能な組成物であってもよい。
硬化性組成物は、インクジェットヘッドのノズルから吐出可能なインクジェットインクであってもよいし、ディスペンサー、バーコーター、スクリーンローラー、およびスプレー塗布などの方法により基材に塗布可能な組成物であってもよい。
インクジェットインクであるとき、硬化性組成物の60℃における粘度は、10mPa・s以上25mPa・s以下であることが好ましい。これにより、インクジェットヘッドにおいて、インクを加熱してインクを射出する際の射出性を高めることができる。
上記粘度は、レオメータによって測定することができる。例えば、上記プレコート剤を100℃に加熱し、ストレス制御型レオメータ(AntonPaar社製、Physica MCR301(コーンプレートの直径:75mm、コーン角:1.0°)によって粘度を測定しながら、剪断速度11.7(1/s)、降温速度0.1℃/sの条件で20℃までインクを冷却して、粘度の温度変化曲線を得る。上記粘度は、得られた温度変化曲線から、80℃における粘度を読み取ることで、求めることができる。
1-4.硬化性組成物の調製方法
硬化性組成物は、上述した重合性化合物と、任意にその他の成分とを、加熱下において混合することにより調製することができる。この際、得られた混合液を所定のフィルターで濾過することが好ましい。なお、顔料を含有する硬化性組成物を調製する際は、顔料および重合性化合物を含む顔料分散液を調製し、その後、顔料分散液と他の成分とを混合することが好ましい。顔料分散液は、分散剤をさらに含んでもよい。
硬化性組成物は、上述した重合性化合物と、任意にその他の成分とを、加熱下において混合することにより調製することができる。この際、得られた混合液を所定のフィルターで濾過することが好ましい。なお、顔料を含有する硬化性組成物を調製する際は、顔料および重合性化合物を含む顔料分散液を調製し、その後、顔料分散液と他の成分とを混合することが好ましい。顔料分散液は、分散剤をさらに含んでもよい。
上記顔料分散液は、重合性化合物に顔料を分散して調製することができる。顔料の分散は、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカーなどを用いて行えばよい。
2.画像形成方法
上述した硬化性組成物は、当該硬化性組成物を基材に付与し、その後、活性線の照射により、付与された硬化性組成物を硬化させて、硬化膜を形成するために使用することができる。
上述した硬化性組成物は、当該硬化性組成物を基材に付与し、その後、活性線の照射により、付与された硬化性組成物を硬化させて、硬化膜を形成するために使用することができる。
基材への付与方法は限定されず、バーコート法、スプレーコート法、カーテンコート法、ロールコート法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、グラビア印刷法、ディスペンサー法、インクジェット法などの様々な方法で行うことができる。これらのうち、微細なパターンや高精細な画像を形成しやすいことから、インクジェット法が好ましい。
インクジェット法における、インクジェットヘッドからの吐出方式は、オンデマンド方式およびコンティニュアス方式のいずれでもよい。オンデマンド方式のインクジェットヘッドは、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型およびシェアードウォール型などの電気-機械変換方式、ならびにサーマルインクジェット型およびバブルジェット(「バブルジェット」はキヤノン社の登録商標)型などの電気-熱変換方式などのいずれでもよい。また、インクジェットヘッドは、スキャン式およびライン式のいずれのインクジェットヘッドでもよい。
上記硬化性組成物は、加熱されて基材に付与されることが好ましい。加熱温度は特に限定されないが、60℃以上とすることができる。また、硬化性組成物がゲル化剤を含むときは、加熱温度は硬化性組成物がゾル化する温度とすることが好ましく、ゲル化温度+10℃以上、ゲル化温度+30℃以下とすることがより好ましい。加熱温度は、インクジェット法により基材に付与するときはインクジェットヘッドからの吐出時の温度とすることができる。
基材は特に制限されず、紙、プラスチック、樹脂、金属などの様々な基材を用いることができる.紙としてはたとえば、通常の非コート紙、コート紙などの他、合成紙ユポ(「ユポ」は株式会社ユポ・コーポレーションの登録商標)などを使用することができる。プラスチックとしてはたとえば、PPフィルム、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルム、PEフィルム、TACフィルムなどのフィルムや、ポリカーボネート、(メタ)アクリル樹脂、ABS、ポリアセタール、PVA、ゴム類などの成形体を使用することができる。これらのプラスチックは、軟包装に用いられるフィルムであってもよい。
硬化性組成物は、基材に直接付与されてもよいし、中間転写体に付与された後に、中間転写体から基材に転写されて付与されてもよい。
基材に付与された硬化性組成物に照射する活性線は、電子線、紫外線、α線、γ線、およびエックス線などとすることができ、紫外線および電子線が好ましい。上記紫外線は、360nm以上410nm以下にピーク波長を有する光であることが好ましい。また、上記紫外線は、LED光源から照射されることが好ましい。LEDは従来の光源(例えばメタルハライドランプなど)と比較して、輻射熱が少ない。したがって、LEDは、活性線照射時に、硬化性組成物が溶け難く、光沢ムラなどを生じさせにくい。
照射する活性線の積算光量は、100mJ/cm2以上1000mJ/cm2以下とすればよい。なお、上記硬化性組成物は、硬化性が良好である。そのため、上記積算光量は600mJ/cm2以下とすることができ、100mJ/cm2以上600mJ/cm2以下とすることが好ましい。積算光量を少なくすると、硬化性組成物を短時間で硬化させることができ、たとえばインクジェット法による画像の高速印刷に対応しやすくなる。
3.硬化膜の形成装置
図2は、上述した硬化性組成物を用いて硬化膜を形成する装置100の構成を示す模式図である。図2に示されるように、装置100は、硬化性組成物を基材に付与する付与部110、搬送部120、および照射部130を有する。なお、図2に示した装置100は、インクジェット法により画像を形成する画像形成装置の例であり、付与部110はインクジェットヘッドである。また、図2において、矢印は基材の搬送方向を示す。
図2は、上述した硬化性組成物を用いて硬化膜を形成する装置100の構成を示す模式図である。図2に示されるように、装置100は、硬化性組成物を基材に付与する付与部110、搬送部120、および照射部130を有する。なお、図2に示した装置100は、インクジェット法により画像を形成する画像形成装置の例であり、付与部110はインクジェットヘッドである。また、図2において、矢印は基材の搬送方向を示す。
インクジェットヘッドである付与部110は、ノズル111の吐出口が設けられたノズル面113を搬送部120に対向する面に有しており、搬送部120によって搬送される基材200に対して硬化性組成物を吐出する。硬化性組成物の吐出性を高める観点から、付与部110は、硬化性組成物の温度を調整して硬化性組成物を低粘度に調整するための温度調整手段を有してもよい。温度調整手段の例には、パネルヒーター、リボンヒーターおよび保温水による加熱手段が含まれる。加熱温度は、たとえば60℃以上である。
付与部110は、基材の搬送方向に直行する方向の幅が基材200よりも小さいスキャン式のインクジェットヘッドでもよく、基材の搬送方向に直行する方向の幅が基材200よりも大きいライン式のインクジェットヘッドでもよい。
ノズル111は、ノズル面113に吐出口を有する。ノズル111の数は、画像形成に使用するインクの数(例えば4つ)以上であればよい。
搬送部120は、画像を形成する際に、付与部110の鉛直方向直下において、付与部110に対向する基材200が移動するように、基材200を搬送する。たとえば、搬送部120は、駆動ローラ121および従動ローラ122、ならびに搬送ベルト123を有する。
照射部130は、搬送部120の上面に活性線を照射する。これにより、搬送される基材200上に着弾した活性線硬化型インクジェットインクの液滴に活性線を照射して、液滴を硬化させることができる。照射部130は、付与部110よりも下流側で搬送部120の直上に配設することができる。本実施形態において、照射部130は、紫外線を照射するLEDである。照射部130の光量は、硬化性組成物に照射される活性線の積算光量が100mJ/cm2以上1000mJ/cm2以下、好ましくは100mJ/cm2以上600mJ/cm2以下となる量とすることができる。
装置100は、上記構成以外にも、吐出前の活性線硬化型インクを貯蔵するためのインクタンク(不図示)、インクタンクと付与部110とをインクが流通可能に連通するインク流路(不図示)、ならびに、付与部110、搬送部120、および照射部130の動作を制御する制御部(不図示)を有していてもよい。
また、装置100は、中間転写体および転写部(いずれも不図示)を有してもよい。このとき、付与部110は、中間転写体に対して活性線硬化型インクジェットインクを吐出して中間転写体の表面に着弾させ、活性線硬化型インクジェットインクの液滴が集合してなる中間画像を中間転写体の表面に形成する。その後、転写部は、中間転写体の表面から基材の表面へと、中間画像を転写する。そして、照射部130は、基材の表面に転写された中間画像に活性線を照射して、活性線硬化型インクジェットインクの液滴を硬化させる。
以下において、実施例を参照して本発明を説明する。実施例によって、本発明の範囲は限定して解釈されない。
1.材料の用意/合成
硬化性組成物の調製に用いた材料を以下に示す。
硬化性組成物の調製に用いた材料を以下に示す。
1-1.顔料分散液
9質量部の顔料分散剤(EFKA-7701、BASF社製)と、71質量部のトリプロピレングリコールジアクリレートとをステンレスビーカーに入れ、ホットプレート上で65℃に加熱しながら1時間加熱撹拌した。そして、室温まで冷却し、撹拌後のステンレスビーカー内に、20質量部の下記顔料を加えた後、200gジルコニアビーズ(直径0.3mm、株式会社ニッカトー製)と共にガラス瓶に入れ密栓した。この顔料含有液を、ペイントシェーカーを用いて4時間分散処理した後、ジルコニアビーズを取り除き、顔料分散液を得た。
・シアン顔料:Pigment Blue 15:4(クロモファインブルー6332JC、大日精化工業株式会社製)
9質量部の顔料分散剤(EFKA-7701、BASF社製)と、71質量部のトリプロピレングリコールジアクリレートとをステンレスビーカーに入れ、ホットプレート上で65℃に加熱しながら1時間加熱撹拌した。そして、室温まで冷却し、撹拌後のステンレスビーカー内に、20質量部の下記顔料を加えた後、200gジルコニアビーズ(直径0.3mm、株式会社ニッカトー製)と共にガラス瓶に入れ密栓した。この顔料含有液を、ペイントシェーカーを用いて4時間分散処理した後、ジルコニアビーズを取り除き、顔料分散液を得た。
・シアン顔料:Pigment Blue 15:4(クロモファインブルー6332JC、大日精化工業株式会社製)
1-2.重合性化合物
(単官能の重合性化合物)
m1:4EO変性フェニルアクリレート
m2:4EO変性ノニルフェノールアクリレート
m3:(5-エチル-1,3-ジオキサン-5-イル)メチルアクリレート
m4:2-フェノキシエチルアクリレート
m5:ステアリルアクリレート
(単官能の重合性化合物)
m1:4EO変性フェニルアクリレート
m2:4EO変性ノニルフェノールアクリレート
m3:(5-エチル-1,3-ジオキサン-5-イル)メチルアクリレート
m4:2-フェノキシエチルアクリレート
m5:ステアリルアクリレート
(多官能の重合性化合物)
M1:トリプロピレングリコールジアクリレート
M2:ポリエチレングリコール#400ジアクリレート
M3:9EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート
M4:3EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート
M1:トリプロピレングリコールジアクリレート
M2:ポリエチレングリコール#400ジアクリレート
M3:9EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート
M4:3EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート
1-3.ゲル化剤
G1:ステアリン酸ベヘニル
G2:ステアロン
G1:ステアリン酸ベヘニル
G2:ステアロン
1-4.光重合開始剤
開始剤1(Omnirad TPO-L、IGM Resins B.V.社製)
開始剤2(Speedcure 2-ITX、Arkema社製)
開始剤1(Omnirad TPO-L、IGM Resins B.V.社製)
開始剤2(Speedcure 2-ITX、Arkema社製)
1-5.重合禁止剤
Irgasutab UV-10(BASF社製)
Irgasutab UV-10(BASF社製)
1-6.界面活性剤
KF-352A(信越化学工業株式会社製)
KF-352A(信越化学工業株式会社製)
2.硬化性組成物の調製
上記材料を表1~表3に記載の割合でステンレスビーカーに入れ、105℃で45分間撹拌した。その後、ADVANTEC社製テフロン(登録商標)3μmメンブランフィルターで濾過して、活性線硬化型インクジェットインクである硬化性組成物1を得た。材料の種類および量を変更した以外は同様にして、硬化性組成物2~18を得た。
上記材料を表1~表3に記載の割合でステンレスビーカーに入れ、105℃で45分間撹拌した。その後、ADVANTEC社製テフロン(登録商標)3μmメンブランフィルターで濾過して、活性線硬化型インクジェットインクである硬化性組成物1を得た。材料の種類および量を変更した以外は同様にして、硬化性組成物2~18を得た。
3.評価
硬化性組成物1~硬化性組成物18について、下記の方法でナノインデンテーション評価を行った。また、下記の基準で折加工時の割れ、裁断加工時の割れ、耐擦過性、および連続吐出安定性を評価した。
硬化性組成物1~硬化性組成物18について、下記の方法でナノインデンテーション評価を行った。また、下記の基準で折加工時の割れ、裁断加工時の割れ、耐擦過性、および連続吐出安定性を評価した。
なお、塗膜の形成は、1776個のノズルを有するコニカミノルタ社製インクジェットヘッドを使用し、解像度は600dpiとして行った。このとき、1滴の液滴量が3.5pl、液滴速度6m/secとなるように印加電圧を調整し、ヘッド2個を千鳥に配置して1200dpi×1200dpiの解像度の画像を記録した。dpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。画像の形成は、23℃、55%RHの環境下で行った
3-1.ナノインデンテーション評価
硬化性組成物1~硬化性組成物18について、平均厚み8μmの塗膜を王子製紙 OKトップコート+ A3Y目 127.9g上に形成した。この塗膜に、波長395nm、積算光量400mJ/m2の紫外線を照射して、硬化膜を得た。得られた硬化膜を、25℃60%RHの環境下に24時間放置した。その後、ナノインデンテーション評価装置(TriscopeHysitron社製、90°Cube Corner Tip圧子)を使用して、硬化膜を厚み方向に100nm押し込んだ。硬化膜の押し込みに必要な荷重量をP1、押し込んだ状態を2秒保持した後の荷重量をP2とした。
硬化性組成物1~硬化性組成物18について、平均厚み8μmの塗膜を王子製紙 OKトップコート+ A3Y目 127.9g上に形成した。この塗膜に、波長395nm、積算光量400mJ/m2の紫外線を照射して、硬化膜を得た。得られた硬化膜を、25℃60%RHの環境下に24時間放置した。その後、ナノインデンテーション評価装置(TriscopeHysitron社製、90°Cube Corner Tip圧子)を使用して、硬化膜を厚み方向に100nm押し込んだ。硬化膜の押し込みに必要な荷重量をP1、押し込んだ状態を2秒保持した後の荷重量をP2とした。
3-2.折加工時の割れ
同様に、硬化性組成物1~硬化性組成物18について、平均厚み8μmの塗膜を王子製紙 OKトップコート+ A3Y目 127.9g上に形成した。この塗膜に、波長395nm、積算光量400mJ/m2の紫外線を照射して、硬化膜を得た。得られた硬化膜を、25℃60%RHの環境下に24時間放置した。その後、印刷物を二つ折り(山折り)にし、折った部分の割れ具合を目視で評価した。
A:割れがなく白地の露出なし
B:割れがあるが白地の露出はわずか
C:割れがあり半分の領域で白地の露出あり
D:割れがあり全領域で白地の露出あり
同様に、硬化性組成物1~硬化性組成物18について、平均厚み8μmの塗膜を王子製紙 OKトップコート+ A3Y目 127.9g上に形成した。この塗膜に、波長395nm、積算光量400mJ/m2の紫外線を照射して、硬化膜を得た。得られた硬化膜を、25℃60%RHの環境下に24時間放置した。その後、印刷物を二つ折り(山折り)にし、折った部分の割れ具合を目視で評価した。
A:割れがなく白地の露出なし
B:割れがあるが白地の露出はわずか
C:割れがあり半分の領域で白地の露出あり
D:割れがあり全領域で白地の露出あり
3-3.裁断加工時の割れ
同様に、硬化性組成物1~硬化性組成物18について、平均厚み8μmの塗膜を王子製紙 OKトップコート+ A3Y目 127.9g上に形成した。この塗膜に、波長395nm、積算光量400mJ/m2の紫外線を照射して、硬化膜を得た。得られた硬化膜を、25℃60%RHの環境下に24時間放置した。その後、ホリゾン社製自動断裁機PC-P430を用いて印刷物を10枚重ねて断裁をし、断裁部を指で擦り、1枚目と5枚目と10枚目の剥がれ具合を目視で評価した。
A:剥がれなし
B:剥がれがあるが視認しにくい
C:剥がれがあり視認できる
D:大きく剥がれがあり明らかに視認できる
同様に、硬化性組成物1~硬化性組成物18について、平均厚み8μmの塗膜を王子製紙 OKトップコート+ A3Y目 127.9g上に形成した。この塗膜に、波長395nm、積算光量400mJ/m2の紫外線を照射して、硬化膜を得た。得られた硬化膜を、25℃60%RHの環境下に24時間放置した。その後、ホリゾン社製自動断裁機PC-P430を用いて印刷物を10枚重ねて断裁をし、断裁部を指で擦り、1枚目と5枚目と10枚目の剥がれ具合を目視で評価した。
A:剥がれなし
B:剥がれがあるが視認しにくい
C:剥がれがあり視認できる
D:大きく剥がれがあり明らかに視認できる
3-4.耐擦過性
同様に、硬化性組成物1~硬化性組成物18について、平均厚み8μmの塗膜を王子製紙 OKトップコート+ A3Y目 127.9g上に形成した。この塗膜に、波長395nm、積算光量400mJ/m2の紫外線を照射して、硬化膜を得た。得られた硬化膜を、25℃60%RHの環境下に24時間放置した。その後、1kg/2cm2の荷重をかけて、印刷していない紙面で硬化膜の表面を往復10回擦った。擦った後に、擦られた紙面と印刷していない紙面を目視で評価した。
A:擦られた紙面に変化なく、印刷していない紙面への色移りなし
B:擦られた紙面に傷がつくが、印刷していない紙面への色移りなし
C:印刷していない紙面へのわずかに色移りあり
D:色濃度低下が見られるほど印刷していない紙面への色移りあり
同様に、硬化性組成物1~硬化性組成物18について、平均厚み8μmの塗膜を王子製紙 OKトップコート+ A3Y目 127.9g上に形成した。この塗膜に、波長395nm、積算光量400mJ/m2の紫外線を照射して、硬化膜を得た。得られた硬化膜を、25℃60%RHの環境下に24時間放置した。その後、1kg/2cm2の荷重をかけて、印刷していない紙面で硬化膜の表面を往復10回擦った。擦った後に、擦られた紙面と印刷していない紙面を目視で評価した。
A:擦られた紙面に変化なく、印刷していない紙面への色移りなし
B:擦られた紙面に傷がつくが、印刷していない紙面への色移りなし
C:印刷していない紙面へのわずかに色移りあり
D:色濃度低下が見られるほど印刷していない紙面への色移りあり
3-5.連続吐出安定性
各試料の画像出力物について、10枚目と100枚目印刷時の100%印字部の白ヌケのスジ(吐出不良による白スジ)がないかを目視確認した。
A:白ヌケの発生なし
B:1,2箇所白ヌケがあるが、実用上問題ないレベル
C:白ヌケが多数発生
各試料の画像出力物について、10枚目と100枚目印刷時の100%印字部の白ヌケのスジ(吐出不良による白スジ)がないかを目視確認した。
A:白ヌケの発生なし
B:1,2箇所白ヌケがあるが、実用上問題ないレベル
C:白ヌケが多数発生
表4~表6に、硬化性組成物1~硬化性組成物18中の単官能の重合性化合物の量および多官能の重合性化合物、ナノインデンテーション評価で得られた荷重量P1およびP2から計算された緩和率((P1-P2)/P1×100)、およびP2の値、ならびに、折加工時の割れ、裁断加工時の割れ、耐擦過性、および連続吐出安定性の評価結果を示す。
硬化性組成物1~18の結果から、融点が25℃以下である単官能の重合性化合物の含有量が5質量%以上50質量%以下であり、多官能の重合性化合物の含有量が50質量%以上95質量%以下であり、ナノインデンテーション評価装置により測定した硬化膜のP2が20μN以下となり、式((P1-P2)/P1×100)により求められる緩和率が15%以上となる硬化性組成物は、折加工時に割れが生じにくく、断裁加工時にも割れが生じにくいことがわかる。
本発明の硬化性組成物は、基材の変形への追従性と、裁断部の近くでの割れの抑制とを両立した硬化膜、特には複数枚重ねて裁断したときの基材ごとの品質の変化を抑制した硬化膜、を作製できる。そのため、本発明は画像形成分野において有用である。
100 装置
110 付与部
120 搬送部
130 照射部
200 基材
110 付与部
120 搬送部
130 照射部
200 基材
Claims (13)
- 重合性化合物を含み、活性線の照射により硬化する硬化性組成物であって、
前記重合性化合物の全質量に対する、融点が25℃以下である単官能の重合性化合物の含有量が5質量%以上50質量%以下であり、
前記重合性化合物の全質量に対する、多官能の重合性化合物の含有量が50質量%以上95質量%以下であり、
前記硬化性組成物を基材に付与して形成した平均厚み8μmの塗膜を、積算光量400mJ/m2の活性線照射により硬化させて得られる硬化膜が、ナノインデンテーション評価装置を使用して、前記硬化膜に圧子を厚み方向に100nm押し込んだときに要した荷重量をP1、前記押し込んだ状態を2秒保持した後の荷重量をP2としたときに、下記条件(1)および(2)をいずれも満たす、硬化性組成物。
(1)P2が20μN以下である
(2)式((P1-P2)/P1×100)により求められる緩和率が15%以上である - 前記硬化膜は、前記緩和率が20%以上である、
請求項1に記載の硬化性組成物。 - 前記硬化膜は、P2が10μN以下である、
請求項1に記載の硬化性組成物。 - 前記重合性化合物は、環状構造を有する化合物を含む、
請求項1に記載の硬化性組成物。 - 前記重合性化合物は、芳香環を有する化合物を含む、
請求項1に記載の硬化性組成物。 - 前記重合性化合物は、ベンゼン環を有する化合物を含む、
請求項1に記載の硬化性組成物。 - 前記単官能の重合性化合物は、融点が25℃以下であり、かつ分子量が280以上である単官能の重合性化合物を含む、
請求項1に記載の硬化性組成物。 - ゲル化剤を含む、
請求項1に記載の硬化性組成物。 - インクジェットインクである、
請求項1に記載の硬化性組成物。 - 請求項1~9のいずれか一項に記載の硬化性組成物を基材の表面に付与する工程と、
活性線の照射により、前記付与された硬化性組成物を硬化させる工程と、
を有する、硬化膜の製造方法。 - 前記硬化性組成物の付与は、インクジェット法により行われる、
請求項10に記載の硬化膜の製造方法。 - 前記付与時の前記硬化性組成物の温度は、60℃以上である、
請求項10に記載の硬化膜の製造方法。 - 前記照射される前記活性線の光量は、600mJ/cm2以下である、
請求項10に記載の硬化膜の製造方法。
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