JP2024521757A - 新規なアシル化インスリンアナログ - Google Patents

新規なアシル化インスリンアナログ Download PDF

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JP2024521757A JP2023572618A JP2023572618A JP2024521757A JP 2024521757 A JP2024521757 A JP 2024521757A JP 2023572618 A JP2023572618 A JP 2023572618A JP 2023572618 A JP2023572618 A JP 2023572618A JP 2024521757 A JP2024521757 A JP 2024521757A
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Abstract

それは、新規なアシル化インスリンアナログを提供し、具体的には、アシル化インスリンアナログを調製するために使用することができる側鎖化合物、アシル化インスリンアナログ及びその医薬組成物、医学的使用、投与方法及び調製方法を提供する。アシル化インスリンアナログは、糖尿病の処置に使用することができる。これは、週1回調製物又は長時間作用型インスリン調製物としての効果を有し、1週間に1回又はより少ない頻度で処置のために使用することができ、糖尿病患者のコンプライアンスを高める。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、全体が参照により本明細書に組み込まれる、2021年5月24日に中国の国家知識産権局に出願された、中国特許出願第202110570030.6号の優先権及び利益を主張する。
本発明はバイオ医薬品の分野に関する。具体的には、本発明は新規なアシル化インスリンアナログに関する。より具体的には、本発明は、アシル化インスリンアナログを調製するために使用することができる側鎖化合物、アシル化インスリンアナログ、並びにその医薬組成物、医学的使用、投与方法及び調製方法に関する。
I型とII型の両方の糖尿病の処置は、いわゆる強力なインスリン療法にますます依存している。このレジメン下では、患者は、基礎インスリンの必要性を満たすために1日1回又は2回の長時間作用型インスリン注射を使用することを含む、複数回の毎日のインスリン注射で処置され、食事関連のインスリンの必要性を満たすために大量の速効性インスリンを補充される。
多くの糖尿病患者は、インスリン注射を1日2~4回、毎週、毎月及び毎年このように必要とする。患者のコンプライアンスは低く、長期の皮下注射は皮膚にいくらかの損傷を引き起こし、毎日の大量注射の不快感は、より長時間作用型インスリンアナログを使用することによって軽減することができるため、少なくとも1週間に1回注射することができるインスリンアナログが必要である。
中国特許第105636979号は、インスリンアナログの新たな誘導体を開示しているが、その作用時間は依然として理想的ではなく、1週間に1回又は更に低い頻度で投与される基礎インスリン調製物が依然として緊急に必要とされている。
中国特許第105636979号
Glendorf T、Sorensen AR、Nishimura E、Pettersson I、及びKjeldsen T:Importance of the Solvent-Exposed Residues of the Insulin B chain α-Helix for Receptor Binding:Biochemistry.2008;47(16):4743-51
本発明の目的は、先行技術の少なくとも1つの欠点を克服若しくは改善すること、又は有用な代替物を提供することである。
本発明の第1の態様では、式(I):
W-X-Y-Z-R (I)
(式中、
Wは10~20個の炭素原子を有する脂肪酸又は脂肪二酸であり、その構造は-CO(CH2)nCOOHであり、nは10~20の間の整数であり;
Xはカルボン酸基を含有するジアミノ化合物であり、カルボン酸基を接続する炭素原子は、キラル炭素又はアキラル炭素であることができ、式(a1)、(a2)及び(a3)
(式中、sは2~20の間の整数であり;一部の実施形態では、sが2~10であり;他の実施形態では、sが2~8であり;更に他の実施形態では、sが4である)に示される構造を有し;X中のアミノ基の1つは、W中のアシル基の1つと接続してアミド結合を形成し;
Yは-A(CH2)mB-(式中、mは1~10の間の整数であり;一部の実施形態では、mが1~6の間の整数であり;一部の実施形態では、mが2であり;A及びBは非存在である、又は-CO-である)であり;
Zは-(OEG)pであり、pは1~3の間の整数であり;一部の実施形態では、pが2であり、OEG構造は
である;又はnは4~30の間の整数であることもでき、Rは脱離基であり;一部の実施形態では、Rが活性化エステル基であり;
W、X、Y及びZの間の連結基はアミドペプチド結合又はペプチド結合である)
に示される構造を有する新規な側鎖化合物が本明細書で提供される。
更に、本発明の側鎖化合物は、以下の構造式:
(式中、nは14~20の間の整数であり、sは2~4の間の整数であり、mは1~4の間の整数であり、pは2であり、
Rは以下の基:
から選択される)
を有し得る。
本発明の一部の実施形態では、nが14~20の間の整数であり、sが2~4の間の整数であり、mが2であり、pが2であり、
Rが
である。
本発明の一部の実施形態では、側鎖化合物が、以下の構造式:
(式中、nは16~18の間の整数であり、Rは
である)
を有する。
本発明の一部の実施形態では、本発明の側鎖化合物が、以下の化合物:
(式中、Rは
である)
のうちのいずれか1つから選択される。
本発明の更に他の実施形態では、側鎖化合物が、以下の構造式:
(式中、Rは
である)
を有する。
本発明の更に他の実施形態では、側鎖化合物が、以下の構造式:
(式中、Rは
である)
を有する。
本発明の第2の態様では、本発明の側鎖化合物とヒトインスリンアナログとの間のアシル化反応によって得られる、新規なアシル化インスリンアナログが提案され、その構造は式(II):
W-X-Y-Z-M (II)
(式中、
Wは10~20個の炭素原子を有する脂肪酸又は脂肪二酸であり、その構造は-CO(CH2)nCOOHであり、nは10~20の間の整数であり;
Xはカルボン酸基を含有するジアミノ化合物であり、カルボン酸基を接続する炭素原子は、キラル炭素又はアキラル炭素であることができ、式(a1)、(a2)及び(a3)
(式中、sは2~20の間の整数であり、一部の実施形態では、sが2~10であり、他の実施形態では、sが2~8である)に示される構造を有し、X中のアミノ基の1つは、W中のアシル基の1つと接続してアミド結合を形成し;
Yは-A(CH2)mB-(式中、mは1~10の間の整数であり、一部の実施形態では、mが1~6の間の整数であり、A及びBは非存在である、又は-CO-である)であり;
Zは-(OEG)pであり、pは1~3の間の整数であり、一部の実施形態では、pが2であり、OEG構造は
であり;他の実施形態では、pが4~30の間の整数であることができ;
W、X、Y及びZの間の連結基はアミド(ペプチド)結合であり;
Mはヒトインスリンアナログである)
に示される。
本発明の一部の実施形態では、アシル化インスリンアナログが、以下の構造:
(式中、nは14~20の間の整数であり、sは2~8の間の整数であり、mは1~6の間の整数であり、pは1~3の間の整数である)
の側鎖化合物を有する。
本発明の一部の実施形態では、アシル化インスリンアナログが、以下の構造:
(式中、nは14~20の間の整数であり、sは2~8の間の整数であり、mは1~6の間の整数であり、pは1~3の間の整数である)
の側鎖化合物を有する。
本発明のアシル化インスリンアナログは、本発明の側鎖化合物とヒトインスリンアナログとの間のアシル化反応によって得られ、ヒトインスリンアナログはA鎖及びB鎖を有し、A鎖のアミノ酸配列は配列番号1に示され、B鎖のアミノ酸配列は配列番号2又は配列番号3に示され、ヒトインスリンアナログは、B29位でリジン残基のε窒素を通してアミド結合によって側鎖化合物に接続されている。
A鎖:GIVEQCCTSICSLEQLENYCN(配列番号1)
B鎖:FVNQHLCGSHLVEALELVCGERGFHYTPK(配列番号2)
B鎖:FVNQHLCGSHLVEALHLVCGERGFHYTPK(配列番号3)
本発明の一部の実施形態では、本発明のアシル化インスリンアナログが、以下の構造式:
A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)nCO-NHC(COOH)(CH2)SCH2NH-CO(CH2)mCO-(OEG)p),desB30ヒトインスリンアナログ、又は
A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)nCO-NHC(COOH)(CH2)SCH2NH-CO(CH2)mCO-(OEG)p),desB30ヒトインスリンアナログ
(式中、nは14~20の間の整数であり、sは2~8の間の整数であり、mは1~6の間の整数であり、pは2である)を有し;-NHC(COOH)(CH2)SCH2NH-中のカルボキシル基を接続するC原子がD型、L型又はラセミ型であることができることに留意すべきである。
本発明の一部の実施形態では、nが14~18の間の整数であり、sが3~4の間の整数であり、mが2~4の間の整数であり、pが2である。
更に、本発明のアシル化インスリンアナログは、以下の化合物:
A14E,B16E,25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-D-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-D-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)14CO-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)14CO-D-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)14CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Dab-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-L-Dab-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)14CO-L-Dab-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)3CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-L-Lys-CO(CH2)3CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Dab-CO(CH2)3CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)4CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Dab-CO(CH2)4CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-L-Dab-CO(CH2)4CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-D-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-D-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)14CO-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)14CO-D-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)14CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Dab-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-L-Dab-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)14CO-L-Dab-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)3CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-L-Lys-CO(CH2)3CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Dab-CO(CH2)3CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)4CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Dab-CO(CH2)4CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-L-Dab-CO(CH2)4CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ
のうちのいずれか1つから選択され;
「-Lys-」はアキラルリジンを介した接続を意味し、「-L-Lys-」はLキラルリジンを介した接続を意味し、「-D-Lys-」はDキラルリジンを介した接続を意味し;
「Dab」は2,4-ジアミノ酪酸を意味し、「-L-Dab-」はLキラルDabを介した接続を意味し、「-D-Dab-」はDキラルDabを介した接続を意味する。
本発明の一部の実施形態では、アシル化インスリンアナログが、以下の化合物:
A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ;
A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ
のうちのいずれか1つから選択される。
本発明の更に他の実施形態では、アシル化インスリンアナログが、以下の化合物:
A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ
のうちのいずれか1つから選択され得る。
ここでは、A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログが、以下の式:
に示される構造を有し、A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログが、以下の式:
に示される構造を有する。
本発明の第3の態様は、本発明の側鎖化合物と、アシル化インスリンアナログとを含む医薬組成物を提案する。
本発明の第4の態様は、対象の糖尿病を処置又は予防するための医薬の製造における、本発明の側鎖化合物、アシル化インスリンアナログ及び医薬組成物の使用を提案し;
糖尿病はI型及びII型糖尿病を指す。
本発明の第4の態様は、対象の糖尿病を処置又は予防する方法であって、治療有効量の本発明の側鎖化合物、アシル化インスリンアナログ及び医薬組成物を対象に投与する工程を含む方法を提案し;
糖尿病はI型及びII型糖尿病を指す。
本発明の第4の態様は、対象の糖尿病を処置又は予防するのに使用するための、本発明の側鎖化合物、アシル化インスリンアナログ及び医薬組成物を提案し;
糖尿病はI型及びII型糖尿病を指す。
本発明の第5の態様は、本発明の側鎖化合物、アシル化インスリンアナログ及び医薬組成物の投与方法であって、化合物、アシル化インスリンアナログ及び医薬組成物が1週間に2回、1週間に1回、又はより少ない頻度で投与される、投与方法を提案する。
本発明の第6の態様は、式(II)の新規なアシル化インスリンアナログを調製する方法を提案し、本方法は、式(I)の側鎖化合物及びヒトインスリンアナログを使用してアシル化反応を行う工程を含み;ヒトインスリンアナログはA鎖及びB鎖を有し、A鎖のアミノ酸配列は配列番号1に示され、B鎖のアミノ酸配列は配列番号2又は配列番号3に示される。
本発明は、先行技術と比較して、以下の有益な効果を有する:
本発明は、糖尿病の処置に使用することができ、現在の1日1回調製物(インスリンデグルデク)と比較して、グルコースを制御するためのより長い作用時間を有する、新規なアシル化ヒトインスリンアナログを提供する。これは、1週間に1回又はより少ない頻度で皮下投与することができる、週1回調製物又はより長時間作用型インスリン調製物として使用することができ、基礎インスリン療法を必要とする糖尿病患者に満足な治療効果をもたらし、患者のコンプライアンスを改善する。
本発明を説明するプロセスにおいて、この記事における関連する用語が説明及び例示されるが、これらはスキームの理解の簡便性のためのものにすぎず、本発明の保護スキームに対する限定とみなされるべきではない。
本明細書で使用される場合、「インスリンアナログ」は、ヒトインスリン構造の分子構造などの、天然に存在するインスリンに存在する少なくとも1個のアミノ酸残基の欠失及び/若しくは交換によって、並びに/又は天然に存在するインスリンに由来する少なくとも1個のアミノ酸残基の付加によって得ることができる形態を有するポリペプチドを指す。
「desB30インスリン」及び「desB30ヒトインスリン」は、B30アミノ酸残基を欠く天然インスリン又はそのアナログを指す。
「糖尿病」という用語は、I型糖尿病、II型糖尿病、妊娠糖尿病(妊娠中)及び高血糖を引き起こす他の状態を含む。この用語は、膵臓が不十分な量のインスリンを産生する代謝障害、又は体の細胞がインスリンに適切に反応することができず、細胞がグルコースを吸収することを妨げる代謝障害に使用される。結果として、グルコースが血液中に蓄積する。インスリン依存性糖尿病(IDDM)又は若年発症型糖尿病としても知られる、I型糖尿病は、しばしば絶対的インスリン欠乏をもたらすB細胞破壊によって引き起こされる。非インスリン依存性糖尿病(NIDDM)及び成人発症型糖尿病としても知られる、II型糖尿病は、重大なインスリン抵抗性、したがって、インスリン抵抗性による相対的なインスリン欠乏及び/又は重大なインスリン分泌異常を伴う。
「A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-エイコサンジオイル-L-Lys-コハク酸-2xOEG),desB30ヒトインスリン」は、ヒトインスリンのA14位のアミノ酸YがEに変異しており、ヒトインスリンのB16位のアミノ酸YがEに変異しており、ヒトインスリンのB25位のアミノ酸FがHに変異しており、ヒトインスリンのB29位のアミノ酸Kが、B29位のリジン残基のε窒素(Nεと呼ばれる)上でエイコサンジオイル-L-Lys-コハク酸-2xOEG残基によるアシル化によって修飾されており、ヒトインスリンのB30位のアミノ酸Tが欠失されていることを意味する。
「OEG」は[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]エチルカルボニルであり;2xOEG又は(OEG)2は共に2つのOEGを指す。
「Su」はスクシンイミジル-1-イル=2,5-ジオキソ-ピロリジン-1-イルである。
「Osu」はスクシンイミジル-1-イルオキシ=2,5-ジオキソ-ピロリジン-1-イルオキシを指す。
単回皮下投与後のC57マウスにおける血中グルコースの変化を示す図である。 SDラットのI.V.PKにおける時間及び薬物濃度データを示す図である。 T1DMマウスへの反復投与のランダム血中グルコース変化曲線を示す図である。 T1DMマウスへの反復投与のランダム血中グルコース変化曲線を示す図である。 SDラットのSC.PKにおける時間及び薬物濃度曲線を示す図である。 C57BL6マウスのS.C.PKにおける時間及び薬物濃度曲線を示す図である。 ビーグルのI.V.PKにおける時間及び薬物濃度曲線を示す図である。
本発明の解決策を、実施形態と併せて以下に説明する。このような実施形態の例は、図面に例示されており、同じ又は類似の参照番号は、全体を通して同じ若しくは類似の成分又は同じ若しくは類似の機能を有する成分を指す。実施例に具体的な技術も条件も示されていない場合は、当技術分野の文献又は製品仕様書に記載されている技術又は条件が使用される。製造業者の表示なしに使用される試薬又は機器は、市場から入手できる従来製品である。当業者であれば、以下の実施例が本発明を例示するためにのみ使用され、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではないことを理解するであろう。
(実施例1)
インスリン変異体アナログ(A14E,B16E,B25H,B29K,desB30ヒトインスリンアナログ)の調製
インスリンアナログ用のベクターの構築、酵母発現、プロセシング及び精製は、当業者によって容易に認識される標準的な技術を使用して実施することができる。インスリンアナログの調製の非限定的な例は、以前に記載された(Glendorf T、Sorensen AR、Nishimura E、Pettersson I、及びKjeldsen T:Importance of the Solvent-Exposed Residues of the Insulin B chain α-Helix for Receptor Binding:Biochemistry.2008;47(16):4743-51)。要するに、酵母発現系を使用して、人工的に設計されたCペプチドを通して長時間作用型インスリンのA一本鎖とB一本鎖を接続し、スペーサーペプチドを付加して前駆体タンパク質の安定性を高め、標的タンパク質の発現を増加させた。酵素切断及びその後の精製を通して、スペーサーペプチドとCペプチドの両方を下流精製プロセスで切断して、長時間作用型インスリンアナログを得た。二本鎖DesB30アナログへの完全な変換をMALDI-TOF MSによって検証し、その純度を酸性及び中性条件下でRP-HPLCによって試験した。遺伝子導入された宿主細菌をスクリーニングすることによって得られた操作された菌株は、高い発現レベル及び低い発酵コストで、高密度で発酵させることができる。設計された遺伝子は、単純で且つ効率的な精製プロセスの開発を容易にする。
1)組換え発現ベクターの構築
General Biosystems (Anhui) Co., Ltd.社に委託して標的遺伝子の全合成を行い、標的遺伝子配列及びベクターpPIC9Kを制限酵素BamHI及びEcoRI(TAKARA社)で消化し、消化産物を精製し、製造業者の指示に従ってゲル抽出キットを使用して回収した。ベクターを、製造業者の指示に従ってDNAライゲーションキットVer2.1(TAKARA社)を使用してライゲーションし、コンピテント細胞DH5aに形質転換した。プレート上の単一コロニーをランダムに選び取り、Guangzhou Aike Biotechnology Co.,Ltd.社に委託して標的遺伝子の配列決定を行って、正確性を検証し、次いで、Omegaプラスミド抽出キットを使用して、正しい発現ベクターを抽出し、検証した。制限酵素SalI(Takara社)による線形化後、発現ベクターを精製し、製造業者の指示に従ってゲル抽出キットで回収し、将来の使用のために-20℃で保存した。
2)組換えエンジニアリング株の構築及びタンパク質発酵発現
上記線状化組換え発現プラスミドを、電気ショック法により形質転換したピキア・パストリス(Pichia pastoris)GS115コンピテント細胞(Invitrogen社)に添加し、MicroPulser(Bio-Rad社、165-2100)装置を用いて電気ショックを実施した。電気ショック後、1mLの予め冷却した1mol/Lソルビトールを添加し、細菌懸濁液を滅菌遠心管に移し、シェーカー内において30℃、220rpmで2時間回収及び培養し、次いで、MD培地プレートでコーティングし、インキュベーター内において30℃で倒置培養した(inverted cultured)。プレート上で増殖した形質転換体を、Geneticin G418(merck社)を用いて高コピー組換え体についてスクリーニングした。
上記スクリーニングした組換え体をシェーカーフラスコ内で培養し、発酵させ、単一コロニーを選び取り、培養のためにYPD培地に接種し、シェーカー内において30℃、220rpmで約2日間振盪し、培養によって得られた種液を1:100の比でBMGY培地(緩衝グリセロール複合体培地)に接種し、シェーカー内において30℃、220rpmで約24時間振盪しながらインキュベートし、次いで、無水メタノールを発酵培地の体積の1%で添加してタンパク質の発現を誘導し、無水メタノールを12時間毎に補充し、次いで、120時間の誘導後に発酵を終了した。発酵ブロスを回収し、6000rpmで6分間遠心分離し、上清を回収した。上清液を、カチオンクロマトグラフィー、酵素消化、ポリマークロマトグラフィー、限外濾過、及びフリーズドライに供した。フリーズドライ試料の純度をHPLCによって90%検出し、分子量をMALDI-TOF MSによって検出した。A14E,B16E,B25H,Des(B30)ヒトインスリンアナログの分子量の検出値は5628.41Daであり、理論値は5628.39Daであり、検出値は理論値と一致していた;A14E,B16H,B25H,Des(B30)ヒトインスリンアナログの分子量の検出値は5637.06Daであり、理論値は5636.31Daであり、検出値は理論値と一致していた。
(実施例2)
長時間作用型インスリンの調製
2.1 A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログの調製
(1)COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2-OSu側鎖化合物の調製プロセス
a)ZCX-A00(40g、58.39mmol)、ZCX-B00(31.80g、233.56mmol)、Dowex50 WX2-100酸性カチオン樹脂(60g)及び360mLのn-オクタンを三つ口丸底フラスコに添加し、温度を110℃に上げた後、混合物を攪拌し、72時間還流で維持した。加熱電源をオフにし、混合物を攪拌し続け、室温に戻した。濾液を吸引濾過によって廃棄して濾過残渣を得て、次いで、360mLのジクロロメタンを濾過残渣に添加し、室温で2時間攪拌し、次いで、濾過残渣を吸引濾過によって廃棄し、得られた濾液を真空中で濃縮乾固して、固体粗生成物を得た。60mLのイソプロパノールを固体粗生成物に添加して再結晶させて、16.19gの生成物ZCX-01を得た。
ESI-MS m/z:433.33[M+H]+、これは理論値と一致していた。
b)ZCX-01(10.0g、23.11mmol)及び130mLのジクロロメタンを250mL一つ口フラスコに添加し、次いで、N-ヒドロキシスクシンイミド(2.93g、25.42mmol)及びジシクロヘキシルカルボジイミド(5.72g、27.72mmol)を添加し、混合物を30℃で24時間反応させた。次いで、混合物を濾過して沈殿を除去し、蒸留し、濃縮乾固して、固体粗生成物を得た。60mLのイソプロパノール及び60mLのn-ヘプタンを固体粗生成物に添加して再結晶させ、10.15gの生成物ZCX-02を得た。
ESI-MS m/z:530.32[M+H]+、これは理論値と一致していた。
c)ZCX-02(10.6g、20mmol)、ZCX-C00(リジン誘導体、8.2g、22mmol)及び150mLのジクロロメタンを250mL一つ口丸底フラスコに添加し、混合物を室温で攪拌し、次いで、5.5mLのトリエチルアミンを添加した。2N塩酸溶液を混合物に添加して、pHを1~2に調整し、混合物を30分間攪拌し続け、次いで、分離し、水性相を廃棄し、有機相を真空中で濃縮乾固し、カラムクロマトグラフィーによって精製して、生成物Nα-(長脂肪族鎖二酸)-L-Lys-1-ベンジルエステル-6-Bocを得た。
ESI-MS m/z:752.52[M+H]+、これは理論値と一致していた。
d)ZCX-03のH NMRデータは、得られた構造が標的生成物ZCX-03であることを示した。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.37 (s, 10H), 6.08 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 5.19 (dd, J = 26.8, 13.8 Hz, 4H), 4.66 (dd, J = 12.5, 7.4 Hz, 1H), 4.54 (s, 1H), 3.07 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 2.37 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 2.29 - 2.17 (m, 2H), 1.87 (d, J = 34.8 Hz, 1H), 1.73 (d, J = 14.2 Hz, 1H), 1.68 - 1.58 (m, 4H), 1.46 (s, 11H), 1.28 (d, J = 12.9 Hz, 30H).
ZCX-03(11.5g、15mmol)、55mLのトリフルオロ酢酸及び55mLのジクロロメタンを一つ口丸底フラスコに添加し、次いで、フラスコを0℃低温タンクに入れ、混合物を1時間攪拌し、反応させた。反応がTLC検出によって基本的に完了した後、反応系を真空中で濃縮乾固して、粘性液体を得て、次いで、200mLのジクロロメタンを添加して溶解させ、混合物を飽和NaHCO3溶液で洗浄し、次いで、分離し、有機相を飽和ブラインで2回洗浄し、分離し、有機相を真空中で濃縮乾固し、無水エタノールで再結晶させ、8.35gの生成物ZCX-C04を得た。
ESI-MS m/z:651.56[M+H]+、これは理論値と一致していた。
e)ZCX-C04(8.00g、12.31mmol)、150mLのジクロロメタン及び3mLのトリエチルアミンを一つ口丸底フラスコに添加し、混合物を室温で攪拌して溶解させ、次いで、無水コハク酸(2.46g、24.62mmol)を添加した。添加後、混合物を30℃で24時間攪拌し、反応させた。反応がTLC検出によって基本的に完了した後、10mLの2N HCl溶液を添加してpHを1~2に調製し、次いで、混合物を30分間攪拌し、分離し、水性相を廃棄し、有機相を飽和ブラインで1回洗浄し、次いで、分離し、有機相を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濾液を真空中で濃縮乾固して、粗固体生成物を得た。粗固体生成物を無水エタノールで再結晶させ、8.9gの生成物ZCX-C05を得た。
ESI-MS m/z 751.03[M+H]+、これは理論値と一致していた。
ZCX-05のH NMRデータは、得られた構造が標的生成物ZCX-05であることを示した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.38 (d, J = 3.7 Hz, 10H), 6.39 - 6.26 (m, 2H), 5.19 (q, J = 12.2 Hz, 2H), 5.13 (s, 2H), 4.66 (td, J = 8.4, 4.6 Hz, 1H), 3.24 (d, J = 59.8 Hz, 2H), 2.74 - 2.65 (m, 2H), 2.51 (dd, J = 10.4, 5.6 Hz, 2H), 2.37 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 2.30 - 2.23 (m, 2H), 1.85 (d, J = 34.4 Hz, 1H), 1.65 (d, J = 24.7 Hz, 5H), 1.52 (d, J = 36.5 Hz, 2H), 1.38 - 1.22 (m, 30H).
f)ZCX-05(8.5g、11.32mmol)及び130mLのジクロロメタンを250mL一つ口フラスコに添加し、次いで、N-ヒドロキシスクシンイミド(1.95g、16.98mmol)及びジシクロヘキシルカルボジイミド(3.50g、16.98mmol)を添加した。混合物を30℃で24時間連続的に反応させ、次いで、濾過して沈殿を除去し、蒸留し、濃縮乾固して、粗固体生成物ZCX-06を得て、これを精製することなく次の工程に直接使用した。
前の工程で得られた固体粗生成物ZCX-06に、[2-(2-{2-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]アセチルアミノ}エトキシ)エトキシ]酢酸(代替名はH-2xOEG-OHである)(3.73g、11.32mmol)及び130mLのジクロロメタンを添加し、混合物を室温で10分間攪拌し、次いで、2.4mLのトリエチルアミンを添加した。添加後、混合物を30℃で24時間攪拌し、反応させた。反応がTLC検出によって基本的に完了した後、10mLの2N HCl溶液を混合物に添加し、30分間攪拌し、次いで、分離し、水性相を廃棄し、有機相を飽和ブラインで2回洗浄し、分離し、水性相を廃棄し、有機相を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濾液を真空中で濃縮乾固して、粗固体生成物を得た。粗固体生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製して、5.50gの生成物ZCX-07を得た。
ESI-MS m/z 1042.59[M+H]+、これは理論値と一致していた。
g)ZCX-07(5.00g、4.80mmol)及び130mLのジクロロメタンを250mL一つ口フラスコに添加し、次いで、N-ヒドロキシスクシンイミド(0.83g、7.2mmol)及びジシクロヘキシルカルボジイミド(1.49g、7.2mmol)を添加した。混合物を30℃で24時間連続的に反応させ、次いで、濾過して沈殿を除去し、蒸留し、濃縮乾固して、固体粗生成物を得た。固体粗生成物に、50mLのイソプロパノール及び50mLのn-ヘプタンを添加して再結晶させ、4.30gの生成物ZCX-08を得た。
ESI-MS m/z 1139.10[M+H]+、これは理論値と一致していた。
ZCX-08のH NMRデータは、得られた構造が標的生成物ZCX-08であることを示した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.36 (s, 10H), 7.27 - 7.22 (m, 1H), 6.63 (s, 1H), 6.29 (dd, J = 11.9, 6.7 Hz, 2H), 5.18 (t, J = 9.8 Hz, 2H), 5.12 (s, 2H), 4.61 (td, J = 7.9, 5.1 Hz, 1H), 4.51 (s, 2H), 4.02 (s, 2H), 3.83 - 3.76 (m, 2H), 3.70 - 3.66 (m, 4H), 3.61 (dd, J = 8.7, 4.0 Hz, 4H), 3.56 - 3.48 (m, 4H), 3.47 - 3.40 (m, 2H), 3.23 - 3.12 (m, 2H), 2.87 (s, 4H), 2.52 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 2.47 (d, J = 5.4 Hz, 2H), 2.36 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 2.23 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.80 (s, 1H), 1.64 (dd, J = 14.5, 7.3 Hz, 5H), 1.53 - 1.44 (m, 2H).
h)ZCX-08(1.40g、1.22mmol)、10%Pd/C(0.12g)、0.1mLのトリフルオロ酢酸、30mLのTHF及び10mLのメタノールを一つ口丸底フラスコに添加し、フラスコを水素で3回置換し、水素バルーンで密封し、混合物を30℃に置き、水素化及び脱ベンジル化のために6時間攪拌した。反応がTLC検出によって基本的に完了した後、混合物を濾過して10%Pd/Cを除去し、120mLのn-ヘプタンを有機濾液に滴加し、攪拌し続けた。滴加中、固体が沈殿し、滴下が完了した後、混合物を室温で0.5時間攪拌し、濾過して0.83gのCOOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2-Osu脂肪族側鎖である生成物ZCX-09を得た。
ESI-MS m/z 959.45[M+H]+、これは理論値と一致していた。
ZCX-09のH NMRデータは、得られた構造が標的生成物ZCX-09であることを示した。
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 4.63 (d, J = 25.1 Hz, 2H), 3.88 (s, 2H), 3.28 (dd, J = 11.5, 5.7 Hz, 2H), 3.19 (dd, J = 11.3, 5.6 Hz, 2H), 2.83 (s, 3H), 2.22 - 2.14 (m, 2H), 2.10 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 1.60 - 1.42 (m, 4H), 1.26 (d, J = 24.8 Hz, 26H).
(2)A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログの調製
A14E,B16E,B25H,Des(B30)ヒトインスリン(60mg、0.01mmol)を5mLの純水と2mLのDMFの溶液に溶解し、混合物を10℃低温反応浴に入れ、次いで、100μlのトリエチルアミンを滴加してpHを11.50に調整した。COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2-OSu側鎖化合物(14.37mg、0.015mmol)を3mLのDMFに溶解して側鎖混合溶液を形成し、攪拌下で、側鎖混合溶液を上記反応系に迅速に添加し、1N NaOH溶液を使用して反応系のpHを11.00~11.50で一定に維持した。添加後、タイミングを開始し、1.0時間の反応後、溶液のpHを1N HCl溶液で7.0~7.5に調整した。反応を終了して、反応性タンパク質のアシル化の粗生成物溶液を得て、反応プロセスをRP-HPLCによって制御した。
(3)A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログの精製
上記タンパク質アシル化粗生成物溶液を水で希釈して、有機相含有量を約15%(v/v)にし、0.45μm濾過膜で濾過し、次いで、RP-HPLCによって精製して、精製された溶液を得た。
(4)A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログの限外濾過及び凍結乾燥
上記精製された溶液を、限外濾過膜パッケージシステムを使用して注射用水で置換し、次いで、フリーズドライして23mgの凍結乾燥生成物を得たところ、得られたヒトインスリンアナログの分子構造は以下の通りであった:
(5)A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログの構造確認
A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログの測定された質量スペクトルは6471.42Daであり、これは6471.64Daの理論的分子量と一致していた。インスリン-a3と略すことができる、A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログが首尾よく調製されることが示された。
2.2 A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログの調製
(1)COOH(CH2)16CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2-OSu側鎖化合物の調製プロセス
COOH(CH2)16CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2-Osu側鎖(ZCY-09と呼ばれる)の調製方法は、実施例2.1のCOOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2-OSu側鎖化合物の調製方法と同様であり、調製された標的生成物の構造及びMS試験は以下に示される。
ESI-MS m/z 931.40[M+H]+、これは理論値と一致していた。
ZCY-09のH NMRデータは、得られた構造が標的生成物ZCY-09であることを示した。
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 4.60 (s, 2H), 3.85 (d, J = 26.1 Hz, 2H), 2.83 (d, J = 4.1 Hz, 5H), 2.28 (p, J = 7.9 Hz, 4H), 2.18 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 2.10 (t, J = 7.3 Hz, 2H).
(2)A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログの調製
A14E,B16E,B25H,Des(B30)ヒトインスリン(60mg、0.01mmol)を、5mLの純水と2mLのDMFの溶液に溶解し、混合物を10℃低温反応浴に入れ、次いで、100μlのトリエチルアミンを滴加してpHを11.50に調整した。COOH(CH2)16CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2-Osu側鎖(13.95mg、0.015mmol)を3mLのDMFに溶解して、側鎖混合溶液を形成した。攪拌下で、側鎖混合溶液を上記反応系に迅速に添加し、1N NaOH溶液を使用して、反応系のpHを11.00~11.50で一定に維持した。添加後、タイミングを開始し、1.0時間の反応後、溶液のpHを1N HCl溶液で7.0~7.5に調整した。反応を終了して、反応性タンパク質のアシル化の粗生成物溶液を得て、反応プロセスをRP-HPLCによって制御した。
(3)A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログの精製
上記タンパク質アシル化粗生成物溶液を水で希釈して有機相含有量を約15%(v:v)にし、0.45μm濾過膜で濾過し、次いで、RP-HPLCによって精製して、精製された溶液を得た。
(4)A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログの限外濾過及び凍結乾燥
上記精製された溶液を、限外濾過膜パッケージシステムを使用して注射用水で置換し、次いで、フリーズドライして18mgの凍結乾燥生成物を得たところ、得られたヒトインスリンアナログの分子構造は以下の通りであった:
(5)A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログの構造確認
A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログの測定された質量スペクトルは6443.40Daであり、これは6443.41Daの理論的分子量と一致していた。インスリン-a2と略すことができる、A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログが首尾よく調製されることが示された。
2.3 A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログの調製
COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2-OSu側鎖の調製方法は、実施例2.1のCOOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2-OSu側鎖化合物の調製方法と同じである。
A14E,B16H,B25H,Des(B30)ヒトインスリン(60mg、0.01mmol)を5mLの純水と2mLのDMFの溶液に溶解し、混合物を10℃低温反応浴に入れ、次いで、100μLのトリエチルアミンを滴加して、pHを11.50に調整した。Nα-(エイコサン二酸)-Nε-(OCCH2CH2CO-(2xOEG-OSu)-L-Lys側鎖(14.37mg、0.015mmol)を3mLのDMFに溶解して、側鎖混合溶液を形成した。側鎖混合溶液を攪拌下で上記反応系に迅速に添加し、1N NaOH溶液を使用して、反応系のpHを11.00~11.50で一定に維持した。添加後、タイミングを開始した。1.0時間の反応後、溶液のpHを1N HCl溶液で7.0~7.5に調整した。反応を終了して、反応性タンパク質のアシル化の粗生成物溶液を得て、反応プロセスをRP-HPLCによって制御した。
上記タンパク質アシル化粗生成物溶液を水で希釈して、有機相含有量を約15%(v:v)にし、0.45μm濾過膜で濾過し、次いで、RP-HPLCによって精製して、精製された溶液を得た。
上記精製された溶液を、限外濾過膜パッケージシステムを使用して注射用水で置換し、次いで、フリーズドライして16mgの凍結乾燥生成物を得たところ、得られたヒトインスリンアナログの分子構造は以下の通りであった:
A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログの測定された質量スペクトルは6480.10Daであり、これは6480.10Daの理論的分子量と一致していた。インスリン-a10と略すことができる、A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログが首尾よく調製されることが示された。
2.4 A14E,B16E,B25H,B29K(Nε-エイコサンジオイル-gGlu-2xOEG),DesB30ヒトインスリンアナログの調製
(1)19-((S)-1-tert-ブトキシカルボニル-3-{2-[2-({2-[2-(2,5-ジオキソ-ピロリジン-1-イルオキシカルボニルメトキシ)エトキシ]エチルカルバモイル}メトキシ)エトキシ]エチルカルバモイル}プロピルカルバモイル)ノナデカン酸tert-ブチルエステルの調製:
(代替名はtBu-エイコサンジオイル-gGlu)(OtBu)-2xOEG-Osuである)
TSTU(1.50g)及びDIPEA(0.91mL)を、アセトニトリル(60ml)中19-((S)-1-tert-ブトキシカルボニル-3-{2-[2-({2-[2-(2,5-ジオキソ-ピロリジン-1-イルオキシカルボニルメトキシ)エトキシ]エチルカルバモイル}メトキシ)エトキシ]エチルカルバモイル}プロピルカルバモイル)ノナデカン酸tert-ブチルエステル(3.0g、Shanghai Topbiochem Technology Co.,Ltd.社から購入)を含有する溶液に添加し、混合物を室温で一晩攪拌し、次いで、真空中で濃縮した。0.1N HCl水溶液(100mL)及び酢酸エチル(200mL)を残渣に添加し、次いで、分離し、水性相を酢酸エチル(50mL)で抽出し、有機相を合わせ、飽和ブラインで1回洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空中で濃縮して、3.21gの油性液体を得た。
ESI-MS m/z 972.30[M+H]+、これは理論値と一致していた。
(2)19-((S)-1-カルボキシ-3-{2-[2-({2-[2-(2,5-ジオキソ-ピロリジン-1-イルオキシカルボニルメトキシ)エトキシ]エチルカルバモイル}メトキシ)エトキシ]エチルカルバモイル}プロピルカルバモイル)ノナデカン酸:
(代替名はエイコサンジオイル-gGlu-2xOEG-Osuである)
tBu-エイコサンジオイル-gGlu)(OtBu)-2xOEG-Osu(3.0g)をトリフルオロアセテート(66mL)に添加し、混合物を室温で45分間攪拌した。反応がTLC検出によって完了した後、混合物を真空中で濃縮して油性液体を得て、次いで、トルエンを用いて3回濃縮して固体を得た。イソプロピルアルコールを使用して再結晶させ、濾過して、2.35gの白色固体を得た。
ESI-MS m/z 860.60[M+H]+、これは理論値と一致していた。
(3)(A14E,B16E,B25H,B29K(Nε-エイコサンジオイル-gGlu-2xOEG),DesB30ヒトインスリンアナログの調製
A14E,B16E,B25H,Des(B30)ヒトインスリン(60mg、0.01mmol)を5mlの純水と2mLのDMFの溶液に溶解し、混合物を10℃低温反応浴に入れ、次いで、100μLのトリエチルアミンを滴加して、pHを11.50に調整した。エイコサンジオイル-gGlu-2xOEG-Osu脂肪族側鎖(15.00mg、0.017mmol)を3mLのDMFに溶解して、側鎖混合溶液を形成し、攪拌下で、側鎖混合溶液を上記反応系に迅速に添加し、1N NaOH溶液を使用して、反応系のpHを11.00~11.50で一定に維持した。添加後、タイミングを開始し、1.0時間の反応後、溶液のpHを1N HCl溶液で7.0~7.5に調整した。反応を終了して、反応性タンパク質のアシル化の粗生成物溶液を得て、反応プロセスをRP-HPLCによって制御した。
(4)A14E,B16E,B25H,B29K(Nε-エイコサンジオイル-gGlu-2xOEG)DesB30ヒトインスリンアナログの調製
上記タンパク質アシル化粗生成物溶液を水で希釈して有機相含有量を約15%(v:v)にし、0.45μm濾過膜で濾過し、次いで、RP-HPLCによって精製して、精製された溶液を得た。
(5)A14E,B16E,B25H,B29K(Nε-エイコサンジオイル-gGlu-2xOEG),DesB30ヒトインスリンアナログの限外濾過及び凍結乾燥
上記精製された溶液を、限外濾過膜パッケージシステムを使用して注射用水で置換し、次いで、フリーズドライして9.3mgの凍結乾燥生成物を得たところ、得られたヒトインスリンアナログの分子構造は以下の通りであった:
(6)A14E,B16E,B25H,B29K(Nε-エイコサンジオイル-gGlu-2xOEG),DesB30ヒトインスリンアナログの構造確認
A14E,B16E,B25H,B29K(Nε-エイコサンジオイル-gGlu-2xOEG),DesB30ヒトインスリンアナログの測定された質量スペクトルは6372.28Daであり、これは6372.33Daの理論的分子量と一致していた。インスリン-a1と略すことができる、A14E,B16E,B25H,B29K(Nε-エイコサンジオイル-gGlu-2xOEG),DesB30ヒトインスリンアナログの標的生成物が首尾よく調製されることが示された。
2.5 A14E,B16H,B25H,B29K(Nε-エイコサンジオイル-gGlu-2xOEG),DesB30ヒトインスリンアナログの調製
(1)19-((S)-1-tert-ブトキシカルボニル-3-{2-[2-({2-[2-(2,5-ジオキソ-ピロリジン-1-イルオキシカルボニルメトキシ)エトキシ]エチルカルバモイル}メトキシ)エトキシ]エチルカルバモイル}プロピルカルバモイル)ノナデカン酸tert-ブチルエステルの調製:
(代替名はtBu-エイコサンジオイル-gGlu)(OtBu)-2xOEG-Osuである)
TSTU(1.50g)及びDIPEA(0.91mL)を、アセトニトリル(60mL)中19-((S)-1-tert-ブトキシカルボニル-3-{2-[2-({2-[2-(2,5-ジオキソ-ピロリジン-1-イルオキシカルボニルメトキシ)エトキシ]エチルカルバモイル}メトキシ)エトキシ]エチルカルバモイル}プロピルカルバモイル)ノナデカン酸tert-ブチルエステル(3.0g、Shanghai Topbiochem Technology Co.,Ltd.社から購入)を含有する溶液に添加し、混合物を室温で一晩攪拌し、次いで、真空中で濃縮した。0.1N HCl水溶液(100mL)及び酢酸エチル(200mL)を残渣に添加し、次いで、分離し、水性相を酢酸エチル(50mL)で抽出し、有機相を合わせ、飽和ブラインで1回洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空中で濃縮して、3.21gの油性液体を得た。
ESI-MS m/z 972.30[M+H]+、これは理論値と一致していた。
(2)19-((S)-1-カルボキシ-3-{2-[2-({2-[2-(2,5-ジオキソ-ピロリジン-1-イルオキシカルボニルメトキシ)エトキシ]エチルカルバモイル}メトキシ)エトキシ]エチルカルバモイル}プロピルカルバモイル)ノナデカン酸:
(代替名はエイコサンジオイル-gGlu-2xOEG-Osuである)
tBu-エイコサンジオイル-gGlu)(OtBu)-2xOEG-Osu(3.0g)をトリフルオロアセテート(66mL)に添加し、混合物を室温で45分間攪拌した。反応がTLC検出によって完了した後、混合物を真空中で濃縮して油性液体を得て、次いで、トルエンを用いて3回濃縮して固体を得た。イソプロピルアルコールを使用して再結晶させ、濾過して2.35gの白色固体を得た。
ESI-MS m/z 860.60[M+H]+、これは理論値と一致していた。
(3)(A14E,B16H,B25H,B29K(Nε-エイコサンジオイル-gGlu-2xOEG),DesB30ヒトインスリンアナログの調製
A14E,B16H,B25H,Des(B30)ヒトインスリン(60mg、0.01mmol)を5mLの純水と2mLのDMFの溶液に溶解し、混合物を10℃低温反応浴に入れ、次いで、100μLのトリエチルアミンを滴加してpHを11.50に調整した。エイコサンジオイル-gGlu-2xOEG-OSu脂肪族側鎖(15.00mg、0.017mmol)を3mLのDMFに溶解して、側鎖混合溶液を形成し、攪拌下で、側鎖混合溶液を上記反応系に迅速に添加し、1N NaOH溶液を使用して、反応系のpHを11.00~11.50で一定に維持した。添加後、タイミングを開始し、1.0時間の反応後、溶液のpHを1N HCl溶液で7.0~7.5に調整した。反応を終了して、反応性タンパク質のアシル化の粗生成物溶液を得て、反応プロセスをRP-HPLCによって制御した。
上記タンパク質アシル化粗生成物溶液を水で希釈して有機相含有量を約15%(v:v)にし、0.45μm濾過膜で濾過した。
上記精製された溶液を、限外濾過膜パッケージシステムを使用して注射用水で置換し、次いで、フリーズドライして13.21mgの凍結乾燥生成物を得たところ、得られたヒトインスリンアナログの分子構造は以下の通りであった:
A14E,B16H,B25H,B29K(Nε-エイコサンジオイル-gGlu-2xOEG),DesB30ヒトインスリンアナログの測定された質量スペクトルは6381.01Daであり、これは6381.51Daの理論的分子量と一致していた。イコデク(Icodec)と略すことができる、A14E,B16H,B25H,B29K(Nε-エイコサンジオイル-gGlu-2xOEG),DesB30ヒトインスリンアナログの標的生成物が首尾よく調製されることが示された。
(実施例3)
インスリンのインビトロ生物活性試験
本発明のアシル化インスリンアナログは、インスリン受容体Bでトランスフェクトされた細胞を活性化して、インスリン受容体自己リン酸化を生成することができ、ヒト血清アルブミン(HSA)に可逆的に結合することもできる。インスリン受容体Bのリン酸化レベルを、Cisbio社のRhospho-IRベータ(Tyr1150/1151)キット法によって検出して、インスリンの生物活性を評価した。細胞を96ウェルプレートに一晩播種し、培地中の血清を除去した後、40μlの無血清培地を培養物に約4時間添加した。次いで、ブランク溶液(0.6%カゼイン、0.06mg/mL EDTA、1xDPBS)を用いてインスリン誘導体の希釈系列を調製し、CO2インキュベーター(37℃、5%CO2)内で96ウェルプレート中の細胞と5分間インキュベートした。96ウェルプレート中の液体を注ぎ出し、溶解緩衝液(2% Triton X-100、150mM NaCl、50mM HEPES、pH=7)と阻害剤(キット内のブロッキング試薬)の100μLの混合物を添加して細胞を溶解し、次いで、プレートを350rpmで30分間振盪した。細胞溶解後の上清中のインスリン受容体リン酸化レベルを測定し、Graphpad Prism 5ソフトウェアで非線形回帰を使用してデータに曲線を適合させることによって、相対活性(パーセント(%))を評価した。生理学的条件をシミュレートするために、ブランク溶液が1.5% HSAも含有する、関連するアッセイも使用した。本発明のインスリン活性化インスリン受容体のリン酸化レベルの変化を、アルブミン結合活性の間接的反映として検出した。
備考:(1)A14E,B16E,B25H,B29K(Nε-エイコサンジオイル-gGlu-2xOEG),DesB30ヒトインスリンアナログ、この化合物はインスリン-a1と略される。
(2):A14E,B16H,B25H,B29K(Nε-エイコサンジオイル-gGlu-2xOEG),DesB30ヒトインスリンアナログ、この化合物はイコデクと略される。
Table 1(表1)のデータから、新たなインスリン薬物インスリン-a3及びインスリン-a10を調製するための新たな脂肪族側鎖アシル化のインビトロ活性が、0% HSA及び1.5% HSAの条件下で、組換えヒトインスリン又はインスリンデグルデクと比較して有意に低下していることが分かる。主な理由は、側鎖のアルブミンへの結合が強く、インスリン前駆体の受容体への結合が弱いので、側鎖がインビトロ活性に対するある特定の効果を有するためであり、これはまた新たなインスリン薬物とアルブミンの異なる結合能力も明らかにする。STZによってモデル化されたC57BL6マウスのこの反復投与実験では、対照インスリン-a1の有効グルコース制御効果を3日間/回維持することができ、インスリン-a3の有効グルコース制御効果を4~5日間/回維持することができることが分かる。インスリン-a3は、対照インスリン-a1よりも長いグルコース制御維持時間を有し、効果がより良好であることが分かる。したがって、インスリン前駆体が同じである場合、この可逆的結合力は、新たなインスリン薬物においてより良好である。
(実施例4)
正常なC57BL/6マウスに対する試験薬物の血糖降下効果
(1)試験製品
その中で、デグルデクはインスリンデグルデクを意味し、イコデクはA14E,B16H,B25H,B29K(Nε-エイコサンジオイル-gGlu-2xOEG),DesB30ヒトインスリンアナログを意味し、インスリン-a1は中国特許第105636979号に開示される長時間作用型インスリンA14E,B16E,B25H,B29K(Nε-エイコサンジオイル-gGlu-2xOEG),DesB30ヒトインスリンアナログを意味する。インスリン-a3はA14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログを意味する。インスリン-a4はA14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログを意味する。インスリン-a10はA14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログを意味する。
(2)試料構成
薬理学的実験で使用される異なるインスリンアナログAPIを、PBS緩衝液を使用して所望の濃度に調合した。
(3)実験動物
(4)実験方法
SPFグレードC57BL/6マウスを、20~26℃の飼育温度、40~70%の湿度、12時間/12時間の昼と夜の間の時間を有するバリア環境の適切な飼育箱内で飼育し、マウスは、標準的な食物及びオートクレーブ滅菌水への自由なアクセスを有した。3日間の隔離期間及び2日間の順応期間後、ランダム血中グルコースを測定し、マウスを計量した。ランダム血中グルコース及び体重に従ってマウスを6つの群に分けた。動物グループ分け及び投与をTable 4(表4)に示す:
単回皮下投与(S.C.)を使用して、対応するビヒクル又は薬物を投与した。対照群には、全過程で絶食させずにビヒクルPBSを投与し、マウスに自由に飲食させた。C57マウスのランダム血中グルコース値を、投与前並びに投与後0.25時間、0.5時間、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間、10時間、24時間、48時間、54時間、72時間及び96時間で測定した。
全ての生データをExcelファイルに入力し、平均±SEMとして表した。データの統計分析を、Graphpad Prism 7.0ソフトウェア、一元配置又は二元配置ANOVA比較法を使用して実施し、P<0.05を有意差の基準として使用した。
(5)結果
対照群と比較して、投与1時間後、インスリンデグルデク群、イコデク群、インスリン-a1群、インスリン-a3群、インスリン-a4群及びインスリン-a10群の血中グルコースは有意に低下し;投与2時間後、インスリンデグルデク群のマウスの血中グルコースは最低レベルに達し、その後、ゆっくり上昇したが、他の5つの群のマウスの血中グルコースはゆっくり低下し続け;投与10時間後、インスリンデグルデク群の血中グルコースは徐々に回復し、インスリン-a4群の血中グルコースは最低レベルに達し、徐々に回復し、イコデク群、インスリン-a1群、インスリン-a3群及びインスリン-a10群の血中グルコースは依然としてゆっくりした低下を維持し;投与24時間後、インスリンデグルデク群のマウスの血中グルコースは正常に戻り、インスリン-a4群の血中グルコースは徐々に回復し、インスリン-a1群及びインスリン-a3群の血糖は最低レベルに達し、両群の間に有意差はなく、血中グルコースはフォローアップ中に徐々に回復したが、イコデク群及びインスリン-a10群の血中グルコースはゆっくり低下し続け;投与48時間後、インスリン-a1群及びインスリン-a4群の血中グルコースは正常に戻り、インスリン-a3群の血中グルコースは上昇傾向を示したが、血中グルコースは依然として低レベルであり、イコデク群の血中グルコースは最低レベルに達し、徐々に回復したが、インスリン-a10群の血中グルコースはゆっくり低下し続け;投与72時間後、インスリン-a3群の血中グルコースは低いままであり、イコデク群の血中グルコースは徐々に回復したが、インスリン-a10群の血中グルコースは最低レベルに達し、その後、徐々に上昇し;投与96時間後、インスリン-a10群を除いた他の群の血中グルコースは正常レベルに戻り、インスリン-a10群の血中グルコースは徐々に上昇したが、まだ正常レベルに達していなかった。具体的なデータをTable 5(表5)及び図1に示す。
結果は、この正常なC57BL/6マウスの単回投与実験において、インスリンデグルデクの有効血中グルコース制御時間が24時間であり、インスリン-a4の有効血中グルコース制御時間が48時間であり、インスリン-a1の有効血中グルコース制御時間が72時間であり、イコデク及びインスリン-a3の有効血中グルコース制御時間が共に96時間であり、インスリン-a10の有効血中グルコース制御時間が96時間超であることを示している。イコデクと比較して、血中グルコース制御に対するインスリン-a3の効果はわずかに悪いが、依然としてイコデクと同じ有効血中グルコース制御時間を有する一方、血中グルコース制御に対するインスリン-a10の効果はイコデクの傾向と一致し、より長い時間維持することができる。
(実施例5)
C57BL/6マウスのSTZ誘発型I型糖尿病(T1DM)に対する試験薬物の血糖降下効果
(1)試験製品
(2)試料構成
薬理学的実験で使用される異なるインスリンアナログAPIを、PBS緩衝液を使用して所望の濃度に調合した。
(3)実験動物
(4)実験方法
SPFグレードC57BL/6マウスを、20~26℃の飼育温度、40~70%の湿度、12時間/12時間の昼と夜の間の時間を有するバリア環境の適切な飼育箱内で飼育し、マウスは、標準的な食物及びオートクレーブ滅菌水への自由なアクセスを有した。3日間の隔離期間及び2日間の順応期間後、マウスを12時間絶食させ、マウスに、130mg/kgのストレプトゾトシン溶液(STZ、13mg/mL、クエン酸緩衝液中)又はクエン酸緩衝液(対照群)を腹腔内注射した。ストレプトゾトシンの投与3日後及び7日後に、ランダム血中グルコース及び空腹時血中グルコースを検出し、25mmol/Lを超えるランダム血中グルコース値及び11.1mmol/Lを超える空腹時血中グルコース値をフォローアップ実験のためのT1DMモデルマウスとして選択した。投与前日に、ランダム血中グルコースを監視し、マウスを計量した。マウスをランダム血中グルコース及び体重に従って4つの群に分けた。
動物グループ分け及び投与は以下の通りである:
皮下投与(S.C.)を使用して、対応するビヒクル又は薬物を4~5日毎に1回、合計4回投与で投与した。実験中、マウスに自由に食べ、飲水させた。1回目の投与前、並びに投与0.25時間、0.5時間、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間、10時間、24時間、48時間、72時間及び96時間後のランダム血中グルコース、並びに2回目、3回目及び4回目の投与前、並びに投与1時間、2時間、4時間、6時間、8時間、24時間、48時間、72時間、96時間及び120時間後のランダム血中グルコースを評価した。
全ての生データをExcelファイルに入力し、平均±SEMとして表した。データの統計分析を、Graphpad Prism 7.0ソフトウェア、一元配置又は二元配置ANOVA比較法を使用して実施し、P<0.05を有意差の基準として使用した。
(5)結果
具体的なデータをTable 9(表9)及び図2に示す。
結果は、モデル群と比較して、インスリン-a1の血中グルコースが、各投与の24時間後に有意に低下し、最低レベルに達し、その後、ゆっくり上昇し、投与の72時間後に正常レベルに達し;1回目及び2回目の投与の24時間後に、インスリン-a3の血中グルコースが有意に低下し、最低レベルに達し、その後、ゆっくり上昇し、投与の96時間後に正常レベルに達することを示した。投与回数が増えるにつれて、インスリン-a3の有効グルコース制御時間が3回目及び4回目の投与後に延長され、投与のわずか120時間後に正常レベルに達し、各投与後に、インスリン-a3の血中グルコースに対する低下効果はインスリン-a1よりも良好であった。
結論として、インスリン-a3のグルコース制御効果及び有効グルコース制御時間は、インスリン-a1のグルコース制御効果及び有効グルコース制御時間よりも有意に良好であった。
(実施例6)
C57BL/6マウスのSTZ誘発型I型糖尿病(T1DM)に対する試験薬物の血糖降下効果
(1)試験製品
(2)試料構成
薬理学的実験で使用される異なるインスリンアナログAPIを、PBS緩衝液を使用して所望の濃度に調合した。
(3)実験動物
(4)実験方法
SPFグレードC57BL/6マウスを、20~26℃の飼育温度、40~70%の湿度、12時間/12時間の昼と夜の間の時間を有するバリア環境の適切な飼育箱内で飼育し、マウスは、標準的な食物及びオートクレーブ滅菌水への自由なアクセスを有した。3日間の隔離期間及び2日間の順応期間後、マウスを12時間絶食させ、マウスに、130mg/kgのストレプトゾトシン溶液(STZ、13mg/mL、クエン酸緩衝液中)を腹腔内注射した。ストレプトゾトシンの投与3日後及び7日後に、ランダム血中グルコース及び空腹時血中グルコースを検出し、25mmol/Lを超えるランダム血中グルコース値及び11.1mmol/Lを超える空腹時血中グルコース値をフォローアップ実験のためのT1DMモデルマウスとして選択した。投与前日に、ランダム血中グルコースを監視し、マウスを計量した。マウスをランダム血中グルコース及び体重に従って6つの群に分けた。
動物グループ分け及び投与をTable 12(表12)に示す:
皮下投与(S.C.)を使用して、対応するビヒクル又は薬物を4~5日毎に1回、合計3回投与で投与した。実験中、マウスに自由に食べ、飲水させた。1回目の投与前、並びに投与0.25時間、0.5時間、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間、10時間、24時間、48時間、72時間及び96時間後のランダム血中グルコース、並びに2回目及び3回目の投与前、並びに投与0.5時間、1時間、2時間、6時間、24時間、48時間、72時間、96時間及び120時間後のランダム血中グルコースを評価した。
全ての生データをExcelファイルに入力し、平均±SEMとして表した。データの統計分析を、Graphpad Prism 7.0ソフトウェア、一元配置又は二元配置ANOVA比較法を使用して実施し、P<0.05を有意差の基準として使用した。
(5)結果
具体的なデータをTable 13(表13)及び図3に示す。
注:*P<0.05、**P<0.01、***P<0.001対モデル。モデル群と比較して、イコデク-250、500及び1000nmol/kgの3つの用量の血中グルコースは、各投与の24時間後に有意に低下し、最低レベルに達し、その後、ゆっくり上昇した。実験期間全体を通して、血中グルコースに対するイコデクの低下効果及び有効血中グルコース制御時間は用量依存的であった、すなわち、用量が高いほど、低下効果が強くなり、血中グルコース制御時間が長くなった。1000nmol/kgの用量で、有効血中グルコース制御時間は96時間に達することができる。
モデル群と比較して、インスリン-a3の血中グルコースは、各投与の24時間後に有意に低下し、最低レベルに達し、その後、ゆっくり上昇し、血中グルコースは、1回目及び2回目の投与の96時間後に正常レベルに戻った。投与回数が増えるにつれて、インスリン-a3の有効グルコース制御時間が3回目の投与後に延長され、投与のわずか120時間後に正常レベルに達した。同時に、インスリン-a10の血中グルコースは、各投与の24時間後に有意に低下し、最低レベルに達し、その後、ゆっくり上昇し、血中グルコースは、1回目の投与の96時間後に正常レベルに戻り、投与回数が増えるにつれて、インスリン-a10の有効グルコース制御時間は、2回目及び3回目の投与の後に延長され、投与のわずか120時間後に正常レベルに達した。イコデク-1000nmol/kg群と比較して、インスリン-a3のグルコース制御効果はわずかに悪かったが、イコデク-500nmol/kg群よりも良好であり、その有効グルコース制御時間を96~120時間維持することができ;インスリン-a10のグルコース制御効果は、イコデク-1000nmol/kgと同等であり、その有効グルコース制御時間を120時間維持することができる。
結論として、インスリン-a3及びインスリン-a10は、用量がイコデクの2倍よりも低い場合に、同等の又はより良好な血糖降下効果を依然として達成することができる。
(実施例7)
ラットにおける静脈内注射のPK試験
(1)試験製品
(2)試料構成
薬理学的実験で使用される異なるインスリンアナログAPIを、PBS緩衝液を使用して所望の濃度に調合した。
(3)実験動物
(4)実験方法
4匹の雄SDラット(2匹/群)に、10nmol/kgのインスリン-a1又はインスリン-a3の単回静脈内(i.v.)投与を投与し、投与後0.083時間、0.25時間、0.5時間、1時間、2時間、5時間、7時間、24時間で血液を回収し、血漿を遠心分離し、血漿中のインスリン-a1又はインスリン-a3の濃度をLC-MS/MS法によって検出した。
(5)実験結果
図4及びTable 16(表16)の結果は、インスリン-a1と比較して、インスリン-a3のAUClast及びCmaxがわずかに高いことを示し、より高いCmaxは、血漿結合がより高くなり得ることを示していた。更に、インスリン-a1及びインスリン-a3の半減期はそれぞれ、15.3±4.8時間及び11.2±1.9時間であった。結論として、インスリン-a3及びインスリン-a1は、ラットにおけるPKに対して同様の効果を有する。
(実施例8)
ラットにおけるインビボ皮下注射のPK試験
(1)試験製品
(2)試料構成
薬理学的実験で使用される異なるインスリンアナログAPIを、PBS緩衝液を使用して所望の濃度に調合した。
(3)実験動物
(4)実験方法
9匹のSDラット(3匹/群)に、10nmol/kgのインスリン-a1、インスリン-a10及びイコデクの単回皮下(SC.)投与を投与し、1時間、2時間、5時間、24時間、31時間、48時間、72時間、96時間及び120時間で血液を回収し、血漿を遠心分離し、血漿中のインスリン-a1、インスリン-a3及びイコデクの濃度を検出した。
(5)実験結果
図5及びTable 19(表19)の結果は、イコデクと比較して、インスリン-a1及びインスリン-a10のAUClast及びCmaxがわずかに高いことを示し、より高いCmaxは、血漿結合がより高くなり得ることを示していた。更に、インスリン-a1及びインスリン-a10の皮下半減期はそれぞれ、21時間及び17.2時間であった。結論として、マウスに対するインスリンa-10のPKにおける効果は、対照イコデクよりも良好である。
(実施例9)
C57BL6マウスにおける皮下注射のPK試験
(1)試験製品
(2)試料構成
薬理学的実験で使用される異なるインスリンアナログAPIを、PBS緩衝液を使用して所望の濃度に調合した。
(3)実験動物
(4)実験方法
6匹のC57マウス(3匹/群)に、10nmol/kgのインスリン-a1又はインスリン-a3の単回皮下(SC.)投与を投与し、投与1時間、2時間、5時間、24時間、31時間、55時間及び72時間後に血液を回収し、血漿を遠心分離し、血漿中のインスリン-a1又はインスリン-a3の濃度を検出した。
(5)実験結果
図6及びTable 22(表22)の結果は、インスリン-a1と比較して、インスリン-a3のAUClast及びCmaxがわずかに高いことを示し、より高いCmaxは、血漿結合がより高くなり得ることを示しており、1.5% HSAを添加したインスリン受容体活性試験では、インスリン-a3が、より長い有効性持続時間を反映する、より良好なアルブミン結合効果を有することも証明された。更に、インスリン-a1及びインスリン-a3の皮下半減期はそれぞれ、14.3時間及び18.6時間であった。結論として、マウスにおけるインスリンa-3のPKにおける効果は、対照インスリン-a1よりも劣っていない。
(実施例10)
ビーグル犬のPK実験
(1)試験製品
(2)試料構成
薬理学的実験で使用される異なるインスリンアナログAPIを、PBS緩衝液を使用して所望の濃度に調合した。
(3)実験動物
(4)実験方法
2匹のビーグル犬(各群1匹)を、ダブルサイクルクロスオーバー設計で使用し、ウォッシュアウト期間を1週間とし、各サイクルで後肢の側方小伏在静脈に10nmol/kgのイコデク又はインスリン-a10の単回投与を投与し、投与後0.083時間、0.25時間、0.5時間、1時間、2時間、6時間、8時間、24時間、30時間、48時間、72時間及び96時間で血液を回収し、血漿を遠心分離し、血漿中のイコデク又はインスリン-a10の濃度を検出した。
(5)実験結果
Table 25(表25)及び図7の結果は、イコデクと比較して、インスリン-a10のCmaxが同等であり、AUClastがわずかに低いが、インスリン-a10の半減期は46±10.8時間であり、これは35.7±6.7時間のイコデクの半減期よりも有意に長いことを示した。結論として、ビーグルにおけるインスリン-a10のCmaxはイコデクのCmaxに匹敵し、半減期はより長い。
本明細書全体を通して、「実施形態」、「一部の実施形態」、「一実施形態」、「別の例」、「例」、「具体的な例」又は「一部の例」への言及は、実施形態又は例に関連して説明される特定の特徴、構造、材料、又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態又は例に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体の様々な場所における「一部の実施形態では」、「一実施形態では」、「実施形態では」、「別の例では」、「例では」、「具体的な例では」、又は「一部の例では」などの語句の出現は、必ずしも本開示の同じ実施形態又は例を指しているわけではない。その上、特定の特徴、構造、材料、又は特性は、1つ又は複数の実施形態又は例においてあらゆる適切な方法で組み合わされ得る。更に、当業者は、互いに矛盾しない限り、異なる実施形態、例又はそれらの特徴を統合する及び組み合わせることができる。
説明的な実施形態が示され、説明されているが、上記実施形態は、本開示を限定すると解釈することはできず、本開示の精神、原理、及び範囲から逸脱することなく、実施形態に変更、代替、及び修正を行うことができることが当業者によって認識されるであろう。

Claims (18)

  1. 式(I):
    W-X-Y-Z-R (I)
    (式中、
    Wは10~20個の炭素原子を有する脂肪酸又は脂肪二酸であり、その構造は-CO(CH2)nCOOHであり、nは10~20の間の整数であり;
    Xはカルボン酸基を含有するジアミノ化合物であり、前記カルボン酸基を接続する炭素原子は、キラル炭素又はアキラル炭素であることができ、式(a1)、(a2)及び(a3)
    (式中、sは2~20の間の整数、好ましくは2~10、より好ましくは2~8である)に示される構造を有し、X中のアミノ基の1つは、W中のアシル基の1つと接続してアミド結合を形成し;
    Yは-A(CH2)mB-(式中、mは1~10の間の整数、好ましくは1~6の間の整数であり、A及びBは非存在である、又は-CO-である)であり;
    Zは-(OEG)pであり、pは1~3の間の整数、好ましくは2であり、前記OEG構造は
    であり;
    Rは脱離基、好ましくは活性化エステル基であり;
    W、X、Y及びZの間の連結基はアミドペプチド結合又はペプチド結合である)
    に示される構造を有する新規な側鎖化合物。
  2. 式(I):
    W-X-Y-Z-R (I)
    (式中、
    Wは10~20個の炭素原子を有する脂肪酸又は脂肪二酸であり、その構造は-CO(CH2)nCOOHであり、nは10~20の間の整数であり;
    Xはカルボン酸基を含有するジアミノ化合物であり、前記カルボン酸基を接続する炭素原子は、キラル炭素又はアキラル炭素であることができ、式(a1)、(a2)及び(a3)
    (式中、sは2~20の間の整数、好ましくは2~10、より好ましくは2~8である)に示される構造を有し、X中のアミノ基の1つは、W中のアシル基の1つと接続してアミド結合を形成し;
    Yは-A(CH2)mB-(式中、mは1~10の間の整数、好ましくは1~6の間の整数であり、A及びBは非存在である、又は-CO-である)であり;
    Zは-(OEG)pであり、pは4~30の間の整数であり、前記OEG構造は
    であり;
    Rは脱離基、好ましくは活性化エステル基であり;
    W、X、Y及びZの間の連結基はアミドペプチド結合又はペプチド結合である)
    に示される構造を有する新規な側鎖化合物。
  3. 以下の構造式:
    (式中、nは14~20の間の整数であり、sは2~4の間の整数であり、mは1~4の間の整数であり、pは2であり、
    Rは以下の基:
    から選択され;
    好ましくは、nは16~18の間の整数であり、sは2~4の間の整数であり、mは2であり、pは2であり、
    好ましくは、Rは
    である)
    を有する、請求項1に記載の化合物。
  4. 以下の化合物:
    (式中、Rは
    である)
    のうちのいずれか1つから選択され;
    好ましくは、以下の構造式:
    を有し;
    より好ましくは、以下の構造式:
    を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. 請求項1から5のいずれか一項に記載の側鎖化合物とヒトインスリンアナログとの間のアシル化反応によって得られ、式(II):
    W-X-Y-Z-M (II)
    (式中、
    Wは10~20個の炭素原子を有する脂肪酸又は脂肪二酸であり、その構造は-CO(CH2)nCOOHであり、nは10~20の間の整数であり;
    Xはカルボン酸基を含有するジアミノ化合物であり、前記カルボン酸基を接続する炭素原子は、キラル炭素又はアキラル炭素であることができ、式(a1)、(a2)及び(a3)
    (式中、sは2~20の間の整数、好ましくは2~10、より好ましくは2~8である)に示される構造を有し、X中のアミノ基の1つは、W中のアシル基の1つと接続してアミド結合を形成し;
    Yは-A(CH2)mB-(式中、mは1~10の間の整数、好ましくは1~6の間の整数であり、A及びBは非存在である、又は-CO-である)であり;
    Zは-(OEG)pであり、pは1~3の間の整数、好ましくは2であり、前記OEG構造は
    であり;
    W、X、Y及びZの間の連結基はアミド結合又はペプチド結合であり;
    Mはヒトインスリンアナログである)
    に示される構造を有する、新規なアシル化インスリンアナログ。
  6. 前記側鎖化合物が、以下の構造:
    を有する;
    好ましくは、前記側鎖化合物が、以下の構造:
    を有する
    (式中、nは14~20の間の整数であり、sは2~8の間の整数であり、mは1~6の間の整数であり、pは1~3の間の整数である)、
    請求項5に記載のアシル化インスリンアナログ。
  7. 前記ヒトインスリンアナログMがA鎖及びB鎖を有し、前記A鎖のアミノ酸配列が配列番号1に示され、前記B鎖のアミノ酸配列が配列番号2又は配列番号3に示され、前記ヒトインスリンアナログが、B29位でリジン残基のε窒素を通してアミド結合によって前記側鎖化合物に接続されている、請求項5に記載のアシル化インスリンアナログ。
  8. 以下の構造式:
    A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)nCO-NHC(COOH)(CH2)SCH2NH-CO(CH2)mCO-(OEG)p),desB30ヒトインスリンアナログ、又は
    A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)nCO-NHC(COOH)(CH2)SCH2NH-CO(CH2)mCO-(OEG)p),desB30ヒトインスリンアナログ
    (式中、nは14~20の間の整数であり、sは2~8の間の整数であり、mは1~6の間の整数であり、pは2である)
    を有する、請求項4に記載のアシル化インスリンアナログ。
  9. 以下の構造式:
    A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)nCO-NHC(COOH)(CH2)SCH2NH-CO(CH2)mCO-(OEG)p),desB30ヒトインスリンアナログ、又は
    A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)nCO-NHC(COOH)(CH2)SCH2NH-CO(CH2)mCO-(OEG)p),desB30ヒトインスリンアナログ
    (式中、nは14~18の間の整数であり、sは3~4の間の整数であり、mは2~4の間の整数であり、pは2である)
    を有する、請求項4に記載のアシル化インスリンアナログ。
  10. 以下の化合物:
    A14E,B16E,25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-D-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-D-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)14CO-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)14CO-D-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)14CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Dab-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-L-Dab-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)14CO-L-Dab-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)3CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-L-Lys-CO(CH2)3CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Dab-CO(CH2)3CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)4CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Dab-CO(CH2)4CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-L-Dab-CO(CH2)4CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-D-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-D-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)14CO-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)14CO-D-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)14CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Dab-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-L-Dab-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)14CO-L-Dab-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)3CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-L-Lys-CO(CH2)3CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Dab-CO(CH2)3CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)4CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Dab-CO(CH2)4CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)16CO-L-Dab-CO(CH2)4CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ
    のうちのいずれか1つから選択され;
    好ましくは、以下の化合物:
    A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ;
    A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ
    のうちのいずれか1つから選択され;
    より好ましくは、以下の化合物:
    A14E,B16E,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ、
    A14E,B16H,B25H,B29K(N(ε)-COOH(CH2)18CO-L-Lys-CO(CH2)2CO-(OEG)2),desB30ヒトインスリンアナログ
    のうちのいずれか1つから選択される、請求項6に記載のアシル化インスリンアナログ。
  11. 請求項1から4に記載の側鎖化合物と、請求項5から10に記載のアシル化インスリンアナログとを含む医薬組成物。
  12. 対象の糖尿病を処置又は予防するための医薬の製造における、請求項1から3に記載の側鎖化合物、請求項10に記載のアシル化インスリンアナログ及び請求項11に記載の医薬組成物の使用であって、
    前記糖尿病はI型及びII型糖尿病を指す、使用。
  13. 前記化合物、アシル化インスリンアナログ、及び医薬組成物が1週間に2回、1週間に1回、又はより少ない頻度で投与される、請求項12に記載の使用。
  14. 対象の糖尿病を処置又は予防する方法であって、治療有効量の請求項1から4に記載の側鎖化合物、請求項5から10に記載のアシル化インスリンアナログ及び請求項11に記載の医薬組成物を前記対象に投与する工程を含み;
    前記糖尿病はI型及びII型糖尿病を指す、方法。
  15. 前記化合物、アシル化インスリンアナログ、及び医薬組成物が1週間に2回、1週間に1回、又はより少ない頻度で投与される、請求項14に記載の方法。
  16. 対象の糖尿病を処置又は予防するのに使用するための、請求項1から4に記載の側鎖化合物、請求項5から10に記載のアシル化インスリンアナログ及び請求項11に記載の医薬組成物であって、
    前記糖尿病はI型及びII型糖尿病を指す、側鎖化合物、アシル化インスリンアナログ及び医薬組成物。
  17. 1週間に2回、1週間に1回、又はより少ない頻度で投与される、請求項16に記載の使用するための化合物、アシル化インスリンアナログ及び医薬組成物。
  18. 請求項5に記載の式(II)の新規なアシル化インスリンアナログを調製する方法であって、請求項1に記載の式(I)の側鎖化合物及びヒトインスリンアナログを使用してアシル化反応を行う工程を含み;
    前記ヒトインスリンアナログはA鎖及びB鎖を有し、前記A鎖のアミノ酸配列は配列番号1に示され、前記B鎖のアミノ酸配列は配列番号2又は配列番号3に示される、方法。
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