JP2024518527A - 金属化フィルムを含む集電体 - Google Patents

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Abstract

二軸配向されたポリマー基材層と、ポリマー基材層の面上の第1の金属層とを含む集電体であって、ポリマー基材層は、横方向(TD)及び縦方向(MD)のそれぞれにおいて、200℃での空気中で正の熱膨張を示す。ポリマー基材層は12μm以下の厚さを有し、第1の金属層は1000nm以下の厚さを有する。【選択図】なし

Description

本発明は、集電体において使用するためのポリマーフィルム、集電体及びそれから製造された他の物品、ならびにそれらを製造する方法に関する。特に、本発明は、電池、特にリチウムイオン電池に使用するための集電体に関する。
リチウムイオン電池は、コンシューマエレクトロニクス及び再生可能エネルギーの貯蔵に対する高まる需要などから、予見可能な将来にわたって成長し続けるであろう充電式電池の分野において広く使用されている。電池の動作(すなわち、充電及び放電の間)では、リチウムイオンがアノード材料とカソード材料との間で移動する。市販のリチウムイオン電池は、典型的には、金属箔が各活性固体電極と接触して配置されている金属箔集電体を含む。一般的に、アルミニウム系箔は、カソード集電体として使用され、カソードに接触して配置されているのに対し、銅系箔は、アノード集電体として使用され、アノードに接触して配置されている。一部の構成では、カソード材料は、カソード集電体上にコーティングされ得、及び/またはアノード材料は、アノード集電体上にコーティングされ得る。
しかしながら、このような既存の金属箔集電体には問題がある。第1に、金属箔集電体は、高い導電率を有し、この高い導電率は、電池全体の過剰な電流の流れに寄与し、短絡及び過熱の熱暴走をもたらし、火災を引き起こし得る。第2に、金属箔集電体は、比較的厚く、密であり、かつ重く(典型的には12μmを超える厚さを有する)、したがって、電池の全体的な質量に著しく寄与する。エネルギー密度を高めかつ電池のサイズ及び質量を最小限にするために、より薄い及び/またはより軽い集電体を提供することが望ましい。しかしながら、その機械的強度に悪影響を与えることなしに、より薄い集電体を提供することは困難である。そのために、金属化ポリマーフィルムの集電体が開発されてきた。このような集電体は、絶縁性または誘電性のポリマー基材層と、その表面(複数可)上の導電性金属層(複数可)とを含む。当技術分野において公知のように、このような集電体は、過剰な電流の流れ及び熱の逃げを回避するために、所定の熱負荷及び/または電気負荷において破損する電気化学的ヒューズとして機能する。金属層は、典型的には、複数の堆積工程を必要とし得る金属堆積プロセスによって形成される。前記金属堆積プロセスの間、及びその後の電池の加工の間、集電体(及び集電体内のポリマー基材層)は、高温の条件に長時間曝され、この条件により、フィルムの過熱及びフィルムの永続的な損傷、例えば変形及びシワが生じ、その結果、金属層とポリマー基材層との間の接着が失われる可能性がある。
本発明の目的は、上述の問題の1つ以上に対処することである。特に、本発明の目的は、電池に使用するための、好ましくはリチウムイオン電池に使用するための改良された集電体を提供することである。本発明の特定の目的は、特に、例えば、製造、後続の加工工程及び/または最終用途における長時間の高温への暴露後に、ポリマー基材層と金属層(複数可)との間の改善された付着性を示す集電体を提供することである。本発明の特定の目的はまた、既存の金属箔集電体のエネルギー密度を、少なくとも維持する、好ましくは改善する、集電体を提供することである。
本発明の第1の態様によれば、集電体が提供され、集電体は、二軸配向ポリマー基材層と、ポリマー基材層の面上の第1の金属層とを含み、ポリマー基材層は、横方向(TD)及び縦方向(MD)のそれぞれにおいて、200℃での空気中で正の熱膨張を示し(及び、好ましくは、3.0%以下)、ポリマー基材層は、12μm以下の厚さを有し、第1の金属層は、1000nm以下の厚さを有する。
好ましくは、この集電体は、さらに第2の金属層を含み、第1の金属層及び第2の金属層は、ポリマー基材層の反対側にあり、層順序は、第1の金属層/ポリマー基材層/第2の金属層である。存在する場合、第2の金属層は1000nm以下の厚さを有する。
本発明者らは、そのような集電体が、高温に長時間暴露された後であっても、二軸配向ポリマー基材層と第1の金属層、及び存在する場合、第2の金属層との間で、優れた耐剥離性を示すことを予想外にも見出した。このことは、製造中及び使用時にこのような条件にさらされやすいリチウムイオン電池の分野で特に有利である。
第1の金属層、及び存在する場合、第2の金属層は、集電体の最外層である。
したがって、集電体は、少なくとも2つの層を含む。好ましくは、第1の金属層(A)は、ポリマー基材層(B)の第1の表面上に直接配置されてAB層構造を形成し、すなわち、金属層とポリマー基材層との間に介在層が存在せず、従って、この実施形態では、集電体は2つの層からなる。
好ましくは、集電体は、少なくとも3つの層を含む。好ましくは、第1の金属層(A)は、ポリマー基材層(B)の第1の表面上に直接配置され、第2の金属層(C)は、基材層の反対側の第2の表面上に直接配置されて、ABC層構造を形成し、すなわち、金属層とポリマー基材層との間に介在層が存在せず、したがって、この実施形態では、集電体は3層からなる。
基材層は、自立性フィルムであり、これは、支持基材の非存在下で独立して存在することができるフィルムを意味する。
本明細書で使用されるポリマーという用語は、ポリマーまたはコポリマーを指す。
熱可塑性ポリマー材料が好ましい。そのような材料には、1-オレフィン(例えばエチレン、プロピレン及びブタ-1-エン)、ポリアミド、ポリカーボネート、PVC、PVA、ポリアクリレート、セルロース及びポリエステルのホモポリマーまたはコポリマーが挙げられる。ポリオレフィン及びポリエステル、特にポリエステル、特に線状ポリエステルが好ましい。
本明細書で使用されるポリエステルという用語は、少なくとも1つが脂肪族ジオールである1つ以上のジオール、及び少なくとも1つが芳香族ジカルボン酸である1つ以上のジカルボン酸に由来するホモポリエステルまたはコポリエステルを指す。好適なジカルボン酸には、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,5-、2,6-または2,7-ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、4,4’-ジフェニルジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸または1,2-ビス-p-カルボキシフェノキシエタン(場合により、ピバル酸などのモノカルボン酸を含む)が挙げられる。好適なジオールには、脂肪族ジオール及び脂環式ジオール、例えば、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール及び1,4-シクロヘキサンジメタノールが挙げられる。好ましくは、芳香族ジカルボン酸は、テレフタル酸及び2,5-、2,6-または2,7-ナフタレンジカルボン酸から選択され、好ましくは、テレフタル酸及び2,6-ナフタレンジカルボン酸から選択される。好ましくは、脂肪族ジオールはエチレングリコールである。好ましくは、ポリエステルはホモポリエステルである。
好ましいポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリエチレンナフタレート(PEN)ポリエステルは、任意で、1つ以上のコモノマーとして、他のジカルボン酸及び/またはジオールに由来する1つ以上の残基を、比較的少量(好ましくは、10重量%未満または5重量%未満)含み得る。他のジカルボン酸としては、イソフタル酸、フタル酸、1,4-、2,5-、または2,7-ナフタレンジカルボン酸、4,4’-ジフェニルジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、1,10-デカンジカルボン酸、及び一般式Cn2n(COOH)2(n=2~8)の脂肪族ジカルボン酸、例えば、コハク酸、グルタル酸、セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、スベリン酸またはピメリン酸が挙げられる。他のジオールとしては、脂肪族及び脂環式グリコール、例えば、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、及び1,4-シクロヘキサンジメタノールが挙げられる。好ましくは、ポリエステルは、1つのみのジカルボン酸、すなわち、テレフタル酸または2,6-ナフタレンジカルボン酸、好ましくはテレフタル酸を含有する。好ましくは、ポリエステルは、1つのみのジオール、すなわち、エチレングリコールを含有する。
好ましいポリオレフィンは、ポリエチレンまたはポリプロピレン、好ましくはポリプロピレンから選択される。
好ましいポリアミドは、直鎖脂肪族ポリアミドであり、好ましくはナイロン6,6、ナイロン6、ナイロン6.66、ナイロン6,10、ナイロン6,4、及びそれらのブレンド及び混合物から選択される。ナイロン6及びナイロン6,6が特に好ましいポリアミドであり、ナイロン6,6が最も好ましい。
好ましくは、ポリマー基材層は、PETフィルムまたはPENフィルムである。
ポリマーは、ポリマー基材層の主成分であり、ポリマー基材層の総重量の少なくとも60重量%、好ましくは少なくとも70重量%、好ましくは少なくとも80重量%を占める。例えば、ポリマーは、ポリマー基材層の総重量の少なくとも85重量%、少なくとも90重量%、または少なくとも95重量%を占め得る。
ポリマー基材層は、ポリマーフィルムの製造で通常使用されるその他の添加剤をさらに含み得る。このような従来の添加剤は、層の総重量に対して、わずかな割合で、典型的には35重量%以下、典型的には20重量%以下、典型的には5重量%以下、典型的には2重量%以下で存在し得る。したがって、粒子状充填剤、加水分解安定剤、酸化防止剤、UV安定剤、架橋剤、染料、潤滑剤、ラジカル捕捉剤、熱安定剤、表面活性剤、滑り助剤、ブロッキング防止剤、難燃剤、光沢向上剤、劣化防止剤、粘度調整剤、及び分散安定剤などの薬剤が適宜組み込まれ得る。製造中の取り扱い及び巻取り性を向上させるために粒子状充填剤が特に有用であることが当技術分野で周知である。粒子状充填剤は、典型的には、粒子状無機充填剤(例えば、炭酸カルシウム、クレー、シリカ、ゼオライト、シリコーンビーズ(例えば、官能化ポリジメチルシロキサン)、リン酸二カルシウム、リン酸三カルシウム、セノスフィア、ゼオスフィア、タルク、二酸化チタン、硫酸バリウム、及びチタン酸バリウム)である。充填剤粒径分布は、単峰性、二峰性、及び三峰性であり得る。好ましくは、体積加重平均粒径(D(4,3))は、単峰性分布、二峰性分布及び三峰性分布の場合には、0.1~10μmの範囲である。好ましくは、充填剤粒径分布は、2つの最大ピークが存在するような二峰性である。好ましくは、第1の粒子の最大値は、約0.5±0.3μmの体積加重平均粒径(D(4,3))を有し、第2の粒子の最大値は、約1.5±0.5μmの体積加重平均粒径(D(4,3))を有する。充填剤粒子の粒径は、レーザー光の回折によって適切に測定される。粒状無機充填剤は、比較的少量で、典型的には5.0重量%未満、典型的には2.0重量%未満、典型的には1.0重量%未満で存在する。
ポリマーの形成は、当技術分野で周知の従来の合成方法によって容易に達成される。例えば、ポリエステルは、直接エステル化またはエステル交換の第1の工程と、それに続く重縮合の第2の工程とによって製造され得る。好ましくは、この合成手順は、当技術分野で周知のように、ポリマーの分子量を増加させる固相重合(SSP)工程をさらに含む。好適な固相重合技術は、例えば、EP-A-0419400に開示されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。したがって、SSPは、典型的には、ポリマーの結晶融点(TM)より10~50℃低いが、ガラス転移温度(Tg)より高い温度(またはポリエステルが、複数のガラス転移温度を示す場合、最高ガラス転移温度より高い温度)で実施される。劣化を防止するために、乾燥窒素の不活性雰囲気または真空が使用される。好ましい実施形態において、固相重合は、真空下にて220℃で16時間にわたり実施される。
本発明での使用に好適なポリエステルの固有粘度は、少なくとも0.5dL/g、好ましくは少なくとも0.55dL/g、好ましくは少なくとも0.6dL/g、好ましくは少なくとも0.7dL/g、好ましくは少なくとも0.8dL/gである。
ポリマー基材層は、好ましくは単層フィルムである。
有利には、フィルムは空気中で製造され得る、及び好ましくは空気中で製造され、すなわち、フィルムは、不活性ガス(例えば、窒素、またはアルゴンなどの希ガス)の雰囲気下で製造されない(押出、キャスティング及び延伸工程を含む)。したがって、本明細書に記載されるポリマー組成物及びフィルムは熱的に安定であり、製造または貯蔵中に、特別な取り扱い条件、特に不活性雰囲気を必要としない。
膜の形成は、当技術分野で周知の従来の押出技術によって行われ得る。一般的に、本プロセスは、溶融ポリマーの層を、ポリマーの溶融温度に適した範囲内、例えば、約270~約300℃(または典型的には、ポリマーの結晶融点から約15℃を超えない、好ましくは約10℃を超えない温度)で押し出し、次いでポリマーが確実にアモルファス状態にクエンチされるように押出物をクエンチする工程を含む。次いで、クエンチされた押出物は、機械的特性と物理的特性との十分な組み合わせを達成するために、ポリマーのガラス転移温度(複数可)を上回る温度でフィルムの平面内で互いに垂直な2方向に延伸することにより二軸配向される。二軸配向は、逐次的または同時二軸配向によって達成され得る。本発明において、フィルムは、有利には、例えば管状プロセスにおいて、熱可塑性ポリマーチューブを押し出すことによって、同時二軸配向によって製造され、この熱可塑性ポリマーチューブは、引き続きクエンチされ、再加熱され、次いで内部ガス圧によって膨張されて、横方向の配向を引き起こし、長手方向の配向を引き起こす速度で引き出される。特に好適な同時二軸配向プロセスは、EP-2108673-A及びUS-2009/0117362-A1に開示されており、それらのプロセスの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
延伸は一般的に、配向フィルムの寸法が、延伸の各方向においてその元の寸法の2~7、好ましくは2~5、より好ましくは2.5~4.5、より好ましくは3.0~4.5、より好ましくは3.0~4.0倍であるように行われる。好ましくは、フィルムは、縦方向(MD)に元の寸法の3.2~3.6倍、好ましくは、横方向(TD)に元の寸法の3.3~3.8倍延伸される。延伸は、ポリマー組成物のTgより高い温度、好ましくはTgより少なくとも約5℃高い、好ましくは少なくとも約15℃高い温度、好ましくは約Tg+5℃~約Tg+75℃、好ましくは約Tg+5℃~Tg+30℃の範囲で行われる。したがって、通常、延伸は、約5~約155℃、好ましくは約5~約145℃の範囲の温度で行われる。ポリマー組成物がPETである場合、延伸は、通常、約85~約110℃、好ましくは約95~約100℃の範囲の温度で行われる。ポリマー組成物がPENである場合、延伸は、通常、約130~約155℃、好ましくは約140~約145℃の範囲の温度で行われる。縦方向及び横方向に等しく延伸する必要はないが、これはバランスのとれた特性が望まれる場合に好ましい。
次いで、延伸されたフィルムは、寸法的に安定させられる。第1の工程において、フィルムを寸法支持体(または拘束手段)下でアニーリングして、ポリマーの所望の結晶性を誘発する。少なくとも約200℃の温度が好ましい。好ましくは、使用される温度は、ポリマーのガラス転移温度(複数可)を上回るが、その溶融温度(ΤM)を下回る。これらの制約内で、好ましいアニーリング温度は、典型的には、フィルムの溶融温度から約80℃低い温度(すなわちTM-80℃)~TMから10℃低い温度(すなわちTM-10℃)、好ましくは約TM-70℃~約TM-20℃である。したがって、アニーリング温度は、好適には約200~約245℃、好ましくは約215~約245℃、好ましくは約220~約245℃の範囲、好ましくは約220~約240℃の範囲である。この温度でフィルムを保持する時間は、好ましくは0~60秒の範囲、好ましくは0.1~10秒、好ましくは0.5~5秒、好ましくは0.7~3秒である。
寸法拘束下でアニーリングした後に、フィルムは、横方向(TD)及び縦方向(MD)の両方で寸法緩和を受ける。寸法緩和は、逐次的または同時寸法緩和、好ましくは逐次的に達成され得る。緩和工程は、好適にはインライン式緩和工程、すなわちフィルム製造ライン中の一段階である。フィルムの緩和は、横方向(TD)及び縦方向(MD)の各々において、約0.5~約5.0%、好ましくは約1.0~約4.0%、好ましくは約1.0~3.0%、好ましくは約1.0~約2.0%である。縦方向及び横方向の緩和度は同じであり得る。しかしながら、バランスのとれた特性が望まれる場合、縦方向と横方向の緩和度とは同じでないことが好ましい。緩和工程では、フィルムは、好ましくは直前のアニーリング工程の温度以下で加熱され、より低いMD及びTD張力を用いる。MD緩和は、フィルムラインの速度を低下させることによって制御され、TD緩和は、フィルムの相対する側縁のフィルムクランプ間の距離を減少させることによって制御され、その結果、各々は、関連する寸法のフィルムが製造のこの段階で受ける張力の低下をもたらす。少なくとも約200℃の温度が好ましく、好ましくは約200℃~約250℃、好ましくは約200℃~約245℃、好ましくは約200℃~約240℃、好ましくは約210℃~約230℃、好ましくは約215℃~約230℃、好ましくは約215℃~225℃である。緩和工程の加熱時間は、使用される温度に依存するが、通常は、0~30秒の範囲、好ましくは0.1~10秒、好ましくは0.4~4秒、好ましくは0.9~3.8秒である。
次いで、好ましくは第2の緩和工程が実施される(この場合、上述の緩和工程は第1の緩和工程と称される)。第2の緩和工程は、第1の緩和工程について説明したものと同様の方法で行われる。少なくとも約195℃の温度が好ましく、少なくとも約200℃の温度が最も好ましい。第2の緩和工程は、第1の緩和工程と同様の温度で行われ得る。代替的には、第2の緩和工程は、第1の緩和工程よりも低い温度で、好ましくは少なくとも約5℃低い温度で実施され得る。したがって、好ましくは、第2の緩和工程は、約195℃~約245℃、好ましくは約195℃~約240℃、好ましくは約195℃~約235℃、好ましくは約195℃~約230℃、好ましくは約195℃~約220℃、好ましくは約195℃~約215℃の範囲で実施される。第2の緩和工程の加熱時間は、使用される温度に依存するが、通常は、0~30秒の範囲、好ましくは0.1~10秒、好ましくは0.4~3.5秒、好ましくは0.7~3.0秒である。
アニーリング工程及び緩和工程(複数可)の後、フィルムは急速に冷却される。
本発明者らは、得られたポリマーフィルムが、高温で高い寸法安定性を示し、200℃で横方向(TD)及び縦方向(MD)のそれぞれで正の熱膨張を示すことを見出した。したがって、縦方向及び横方向のそれぞれにおけるポリマー基材層の熱応答は、金属層(複数可)の熱応答と一致し、本発明の集電体は、高温での後続の処理の間(例えば、金属堆積中またはその後の電池形成中)に変形、反りまたは剥離が生じることなく、高い寸法安定性を示す。対照的に、本明細書に記載のアニーリング及び緩和プロセスを使用してポリマー基材層が製造されていない先行技術の集電体は、収縮及び寸法不安定性を示し、高温での後続の処理中に変形及び反りが観察され、不十分な耐剥離性を示す。
好ましくは、ポリマー基材層は、200℃での空気中で、横方向(TD)及び縦方向(MD)のそれぞれで0%超~3.0%以下、好ましくは0%超~2.0%以下、好ましくは0.1%~2.0%、好ましくは0.2%~1.5%の熱膨張を示す。好ましくは、ポリマー基材層は、等方的な熱膨張を示し、すなわち、層は、TD及びMDにおいて同量だけ膨張する。
本発明者らは、製造工程、特に本明細書に記載されるアニーリング及び緩和プロセスは、ポリマー基材フィルムが等方的な熱膨張を示すように実施できることを見出した。特に、本明細書に記載される緩和プロセスにおけるMD及びTDの寸法緩和の程度を制御することができる。例えば、前の製造工程から生じるMDまたはTDの残留変形に対抗するために、MD及びTDで生じる寸法緩和の程度を異ならせることができ、その結果、最終的に得られるポリマーフィルムは、バランスのとれた特性を示し、したがって等方的な熱膨張を示す。
好ましくは、ポリマー基材層は、横方向(TD)及び縦方向(MD)のそれぞれにおいて、空気中で32℃~200℃の範囲にわたって正の線熱膨張係数(CLTE)、好ましくは20×10-5/℃未満の正のCLTE、好ましくは17×10-5/℃未満の正のCLTE、好ましくは10×10-5/℃未満の正のCLTE、好ましくは9×10-5/℃未満の正のCLTE、好ましくは8.5×10-5/℃未満の正のCLTEを示す。
ポリマー基材層の厚さは、12.0μm以下、好ましくは10.0μm以下、好ましくは8.0μm以下、好ましくは6.0μm以下である。ポリマー基材層の厚さは、好ましくは少なくとも1.0μm、好ましくは少なくとも2.0μm、好ましくは少なくとも3.0μm、好ましくは少なくとも4.0μmである。したがって、ポリマー基材層の厚さは、好ましくは1.0~12.0μm、好ましくは2.0~8.0μm、好ましくは4.0~8.0μm、好ましくは4.0~約6.0μmである。
第1の金属層、及び存在する場合、第2の金属層は、それぞれ、金属導電性材料から形成される。好ましくは、第1及び第2の金属層は、同じ金属導電性材料を含む。代替的に、第1の金属層と第2の金属層とは、異なる金属導電性材料を含み得る。金属導電性材料は、好ましくは、アルミニウム、銅、ニッケル、チタン、銀、ニッケル-銅合金、またはアルミニウム-ジルコニウム合金のうちの少なくとも1つから選択される。好ましくは、金属導電性材料はアルミニウムまたは銅である。集電体がカソード集電体である場合、第1の金属層、及び存在する場合、第2の金属層は、好ましくはアルミニウムを含む。集電体がアノード集電体である場合、第1の金属層、及び存在する場合、第2の金属層は、好ましくは銅を含む。
第1の金属層、及び存在する場合、第2の金属層がアルミニウムを含む場合、好ましくはポリマー基材層は、PETフィルムである。第1の金属層、及び存在する場合、第2の金属層が、銅を含む場合、好ましくはポリマー基材層は、PENフィルムである。
金属層(複数可)は、好ましくは少なくとも90重量%、好ましくは少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも98重量%、好ましくは少なくとも99重量%の上述した金属導電性材料を含み、金属導電性材料の記載された重量は、金属層の総重量に対する重量パーセントである。好ましい実施形態では、金属層は金属導電性材料から成る。
金属層(複数可)は、正の熱膨張係数を示す。好ましくは、本発明の集電体における第1の金属層、及び存在する場合、第2の金属層は、独立して、200℃での空気中で、0%超~2.0%以下、好ましくは0%超~1.0%以下、好ましくは0.25%~0.75%、好ましくは0.3%~0.5%の熱膨張を示す。本発明の集電体における各金属層は、好ましくは、等方的な熱膨張を示し、すなわち、層は、直交方向、例えばポリマー基材層の縦方向及び横方向に対応する方向に同じ量だけ膨張する。好ましくは、第1の金属層及び第2の金属層は、200℃において互いに同じ膨張を示す。
好ましくは、ポリマー基材層の横方向の200℃での空気中の熱膨張と第1及び第2の金属層のそれぞれの200℃での空気中の熱膨張との比は、1:5~5:1、好ましくは2:1~1:2、好ましくは1.5:1~1:1.5、好ましくは1.2:1~1:1.2:1、好ましくは約1:1である。
好ましくは、ポリマー基材層の縦方向の200℃での空気中の熱膨張と第1及び第2の金属層のそれぞれの200℃での空気中の熱膨張との比は、1:5~5:1、好ましくは1.5:1~1:1.5、好ましくは1.2:1~1:1.2、好ましくは約1:1である。
好ましくは、第1の金属層、及び存在する場合、第2の金属層は、独立して、100℃での空気中で約10×10-6/℃~約30×10-6/℃、好ましくは約12×10-6/℃~約18×10-6/℃の正の線熱膨張係数(CLTE)を示す。
好ましくは、第1の金属層、及び存在する場合、第2の金属層の厚さは、それぞれ独立して、約50nm~約1000nm、好ましくは約100nm~約1000nm、好ましくは約100nm~約800nm、好ましくは約150nm~約700nmの範囲内にある。
第1の金属層、及び存在する場合、第2の金属層はそれぞれ、ポリマー基材層上に適切に堆積される。金属化フィルムの製造に当技術分野で周知の任意の好適な堆積技術を使用することができ、これには、蒸着及び無電解めっきの少なくとも1つが含まれる。好ましくは、第1の金属層及び第2の金属層は、独立して、蒸着及び無電解めっきの少なくとも1つによってポリマー基材層上に堆積される。蒸着は、物理蒸着(PVD)、仮想カソード蒸着(VCD)または化学蒸着(CVD)のうちの少なくとも1つであり得る。
好ましくは、物理蒸着は、蒸発堆積及びスパッタリング蒸着のうちの少なくとも1つから選択される。蒸発堆積は、好ましくは、真空蒸発、熱蒸発、または電子ビーム蒸発技術のうちの少なくとも1つである。スパッタリング蒸着は、好ましくはマグネトロンスパッタリングである。好適なプロセスには、例えば、プラズマ支援電子ビーム蒸発技術などのプラズマ支援蒸着技術、及びプラズマ支援スパッタリング技術が挙げられる。
好ましくは、金属層(複数可)を配置するために、熱蒸発堆積、電子ビーム蒸発、または仮想カソード蒸着が使用される。
通常、熱蒸発堆積は、真空チャンバ内にポリマー基材及び原料を配置することを含む。原料を、蒸発するまで真空下(好ましくは10-4Pa未満)及び高温下で加熱する。蒸発した原料粒子は基材に向かって分散し、基材表面において凝縮して薄膜を形成する。典型的には、粉末または固体バーの形態の抵抗コイルに、大きな直流(好ましくは100~150mAの範囲で10~15秒間)が印加され、これにより、原料を蒸発させるために使用される熱が発生する。好適な装置には、Balzers AG(Liechtenstein)から「BAE370」の名称で市販されているもの、またはBuhler及びApplied Materialsから市販されている装置が挙げられる。
典型的には、電子ビーム蒸発は、高エネルギーの電子の強いビームで原料を蒸発させることを含む。ホットフィラメントを使用して電子を熱電子放出させ、それを加速させて原料を蒸発させる。
典型的には、仮想カソード蒸着は、高エネルギー密度電子ビーム(好ましくはエネルギーは100MW/cm2超)を生成するために、仮想プラズマカソードに高電圧パルスを供給することを含む。高エネルギー密度電子ビームは、固体ターゲットをアブレーションし、アブレーションされたターゲット材料の一部(例えば、約0.001mm3)がプラズマを形成する。プラズマは、プラズマフルームの形態でポリマー基材に向かって伝播する。プラズマフルームは、最大約50km/秒の速度を有し得る。ターゲット材料のプラズマは基材表面で凝縮して薄膜を形成する。例えば、400cm2で1パルスあたり最大厚さ0.1nmの薄膜が形成され得る。高電圧パルス(例えば、最大約600Hzの周波数)を繰り返し、及び/または複数の仮想カソード群を含む装置を使用することにより、所望の厚さに達するまで堆積された膜を成長させることができる。好適な仮想カソード蒸着方法及び装置は周知であり、例えば、WO-2016/042530-A及びUS-2020/0095129-Aで論じられているような方法及び装置を含み、前記方法及び装置の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
堆積技術は、所望の厚さの金属層を堆積させるために、シングルパスまたはマルチパス(例えばダブルパス)を必要とし得る。好ましくは、堆積技術はシングルパスを必要とし、これは有利には、製造効率を高め、ポリマー基材が高温の条件に長時間曝されることを最小限に抑える。
当業者によって認識されるように、集電体は、電池に配置される際に電気導電性を示すことが要求される。したがって、ポリマー基材層によって電気絶縁性が付与されるにもかかわらず、集電体の外表面間で導電性が許容されなければならない。例えば、第1の金属層と第2の金属層との間に配置されたポリマー基材層によって付与される電気絶縁性にかかわらず、第1の金属層から第2の金属層(存在する場合)への導電性が許容されなければならない。
本明細書で構成1と称される一実施形態では、集電体が、集電体が自身の一方の表面から他方の表面に電気導電性を示すように、第1の金属層と第2の金属層とを接続する少なくとも1つの導電性タブをさらに含む。このような導電性タブは当技術分野で周知であり、例えば、WO-2019/051123-A及びUS-10700339-Bに開示されている。好ましくは、タブは、集電体を電池内の他のコンポーネントと接続することができるように、集電体の周囲を超えて延在する。好ましくは、タブは、リチウムイオン電池の内部から外部まで延在し、その結果、タブは、電池を外部電源に接続することができる。
本明細書で構成2と称される別の実施形態では、ポリマー基材層は、第1の表面からその反対側の第2の表面まで延在するチャネルを含み、(i)チャネルの両側は、少なくとも部分的に、少なくとも1つの金属で被覆されており、及び/または(ii)チャネルは、少なくとも部分的に、少なくとも1つの金属で充填されており、好ましくは、第1の金属層と第2の金属層との間に導電性経路が生じる。このようなチャネルは当技術分野で周知であり、例えば、US-2019/0305320-Aに開示されている。チャネルは、約1μm~約5mmの範囲の開口サイズ(例えば、直径)を有し得る。チャネル開口で構成されているポリマー基材層の表面積の割合は、典型的には約0.01~約10%である。かかるチャネルによって、電池の重量をさらに低減することができ、また充放電速度及びサイクル寿命などの電気化学的特性を改善することができる。前記金属は、好ましくは上記の第1及び第2の金属層を堆積させるために使用される金属堆積工程(複数可)の間に、好ましくは仮想カソード蒸着技法の間に堆積される。構成2をさらに図1に示す。図1Aは、集電体構成の断面図を示す。集電体(10)は、二軸配向基材層(B)(3)と、第1の金属層(A)(1)と、第2の金属層(C)(2)とを有し、集電体は、ABC層構造を有する。基材層(B)は、金属(4)で充填された複数の有孔部を有する。金属は、第1の金属層(A)と第2の金属層(C)との間に連続的な接続を形成する。図1Bは、集電体構成における基材層(B)を上面図で示す。
構成1及び構成2は、同じ電池内に存在し得る。
本発明の集電体の全厚は、好ましくは約1μm~約12μm、好ましくは約2μm~約8μm、好ましくは約4μm~約8μm、好ましくは約4~約6μmである。
好ましくは、集電体は、約2.0Ωsq-1以下、好ましくは約1.5Ωsq-1以下、好ましくは約1.0Ωsq-1以下のシート抵抗を示す。好ましくは、集電体は、少なくとも約0.01Ωsq-1、好ましくは少なくとも約0.02Ωsq-1、好ましくは少なくとも約0.05Ωsq-1のシート抵抗を示す。好ましくは、集電体は、約0.01Ωsq-1~約2.0Ωsq-1、好ましくは約0.02Ωsq-1~約2.0Ωsq-1、好ましくは約0.02Ωsq-1~約1.5Ωsq-1、好ましくは約0.05Ωsq-1~約1.0Ωsq-1のシート抵抗を示す。
好ましくは、集電体は、約35A以下、好ましくは約30A以下、好ましくは約20A以下、好ましくは約10A以下、好ましくは約5A以下のブレークダウン電流を示す。好ましくは、集電体は、300℃以下、好ましくは約250℃以下、好ましくは約240℃以下、好ましくは約230℃以下、好ましくは約220℃以下のブレークダウン温度を示す。好ましい実施形態では、ブレークダウン温度は、ポリマー基材層の主成分を構成するポリマーの結晶融点(TM)以下であり、典型的には、ポリマー層が収縮し始める点に対応する。したがって、ポリマー基材層がPENフィルムである場合、集電体は、好ましくは約270℃以下、好ましくは約260℃以下、好ましくは約250℃以下、好ましくは約220℃以下のブレークダウン温度を示す。ポリマー基材層がPETフィルムである場合、集電体は、好ましくは約260℃以下、好ましくは約250℃以下、好ましくは約220℃以下のブレークダウン温度を示す。ブレークダウン電流及び温度は、集電体が故障する点、すなわち、フィルムが、電池内の過剰な電流の流れ及び熱伝播のリスクをうまく防止するための電気化学的ヒューズとして機能する点に対応する。
好ましくは、金属層とポリマー基材層との間の接着強度は、少なくとも600g/25mm、好ましくは少なくとも約700g/25mm、好ましくは少なくとも約800g/25mmである。
本発明の第2の態様によれば、本明細書に記載の集電体の製造方法が提供され、本方法は、
(i)二軸配向されたポリマー基材層を形成する工程、及び
(ii)前記基材層の第1の表面上に金属を堆積させて第1の金属層を形成する工程、を含む。
好ましくは、本方法は、
(iii)前記基材層の第2の表面上に金属を堆積させて第2の金属層を形成する工程をさらに含み、
それにより、層順序は、第1の金属層/ポリマー基材層/第2の金属層である。
金属層を適用する前に、二軸配向ポリマー基材層の露出表面は、必要に応じて、ポリマー基材層とその後に適用される層との間の結合を改善するための化学的または物理的表面改質処理に供されてもよい。金属層を堆積させる前に、ポリマー基材層の露出表面にこのような処理を施すことが特に有利である。
好ましい処理は、基材層の露出表面にプラズマ処理を施すことである。プラズマ処理は、低圧ガス雰囲気中で高電圧を印加して発生及び維持される放電、いわゆるグロー放電に表面を露出させることを含む。表面は、このグロー放電時に形成される電子、イオン、励起原子、励起分子、ラジカル、紫外線の活性粒子で処理される。当技術分野で周知の1種以上の薬剤がグロー放電中及び基材上に注入され得る。1種以上の薬剤を堆積させて、露出表面上に被覆を形成し得る。周知の薬剤には、有機分子、無機分子及び生体分子が挙げられる。好ましい薬剤には、アクリル酸とメタクリル酸無水物の混合物、(3-グリシジルオキシプロピル)トリメトキシシラン、N-(3-トリメトキシシリルプロピル)ジエチレントリアミンまたは(3-メルカプトプロピル)トリメトキシシランが挙げられる。例えば、好適なアクリル酸とメタクリル酸無水物の混合物には、75重量%のアクリル酸及び25重量%のメタクリル酸無水物を含む混合物、または50重量%のアクリル酸及び50重量%のメタクリル酸無水物を含む混合物が挙げられる。
好ましいプラズマ処理はコロナ処理(空気プラズマと称されることもある)であり、ポリマー基材層の露出表面に、コロナ放電を伴う高電圧電気応力が印加される。コロナ放電による好ましい処理は、好ましくは1~100kVの電位で1~20kWの電力出力を有する高周波の高電圧発生器を用いる従来の装置を用いて、大気圧の空気中で行われ得る。放電は、従来、放電ステーションにおいて、誘電体支持ローラ上にフィルムを、好ましくは毎分1.0~500mの線速度で通過させることによって達成される。放電電極は、移動フィルム表面から0.1~10.0mmの位置に置かれ得る。
プラズマ処理後、ポリマー基材層は、好ましくは約70°以下、好ましくは約65°以下、好ましくは約60°以下の水接触角を示す。プラズマ処理後、ポリマー基材層は、好ましくは少なくとも約5°、好ましくは少なくとも約10°、好ましくは少なくとも約14°の水接触角を示す。好ましくは、プラズマ処理後、ポリマー基材層は、約5°~約70°、好ましくは約10°~約65°、好ましくは約14°~約60°の水接触角を示す。
HPLCグレードの水の液滴とポリマー基材層との間の水接触角は、Surface Analyst 3001(BTG Labs)により測定され得る。
プラズマ処理後、ポリマー基材層は、好ましくは約30mN/m~約100mN/m、好ましくは約30~約80mN/mの表面エネルギーを示す。表面エネルギーは、ISO8296に従ったダインレベル試験などの、インクベースの表面エネルギー試験によって測定することができる。
第1の態様の説明及び選好は、第2の態様にも同様に当てはまる。
本発明の第3の態様によれば、第1の金属層をさらに含む集電体における基材としての二軸配向ポリマーフィルムの使用が提供され、前記使用は、前記基材と金属層との間に改善された接着強度及び/または耐剥離性を付与するためであり、前記二軸配向ポリマー基材層は、横方向(TD)及び縦方向(MD)のそれぞれにおいて200℃での空気中で正の熱膨張を示し、前記ポリマー基材層は12μm以下の厚さを有し、前記第1の金属層は1000nm以下の厚さを有する。
好ましくは、集電体は、さらに第2の金属層を含み、集電体層の順序は、第1の金属層/ポリマー基材層/第2の金属層であり、第2の金属層は、1000nm以下の厚さを有する。
第1及び第2の態様の説明及び選好は、第3の態様にも同様に当てはまる。
本発明の第4の態様によれば、アノード材料と、アノード集電体と、カソード材料と、カソード集電体と、アノード材料とカソード材料との間に配置されたセパレータとを備え、前記集電体のうちの少なくとも1つが、本明細書に記載されている集電体である、電池が提供される。
電池は、リチウムイオン電池、リチウム硫黄(LiS)電池、リチウム空気(LiO2)電池またはナトリウムイオン電池から選択され得る。好ましくは、電池は、リチウムイオン電池、リチウム硫黄(LiS)電池、またはリチウム空気(LiO2)電池である。好ましくは、電池はリチウムイオン電池である。好ましくは、電池はナトリウムイオン電池である。
当技術分野で慣用されているような任意の好適なアノード材料、カソード材料及びセパレータが使用され得る。
アノード材料は、グラファイト及び/またはチタン酸リチウム(LTO)から選択され得る。
カソード材料は、リチウムまたはリチウムと他の金属(複数可)との混合酸化物、特にチタン酸リチウム(LTO)、リン酸鉄リチウム(LiFePO4、LFPとしても知られている)及び/またはリチウムニッケル-マンガン-コバルト酸化物(LiNiMnCoO2、NMCとしても知られている)から選択され得る。
セパレータは、ポリマー、セラミック、不織布、または織物のセパレータであり得る。好適なポリマーセパレータは、例えば、WO-2019/186173-A及びWO-2021/064359-Aに開示されており、それらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
電池(好ましくはリチウムイオン電池)は、さらに電解質を含み得る。存在する場合、電解質は、好ましくは、電池内に存在する他の材料を飽和させ、それによりイオンがアノードとカソードとの間を伝導するためのメカニズムを提供し得る導電性有機溶媒である。
代替的には、電池(好ましくは、リチウムイオン電池)は、乾電池であり得る。乾電池は、アノード材料とカソード材料との間に固体セパレータを備え、セパレータは、セパレータ及び電解質の両方として機能する。これにより、液体電解質が不要となる。
上述される構成1の実施形態では、集電体は、集電体が自身の一方の表面から他方の表面に電気導電性を示すように、第1の金属層と第2の金属層とを接続する少なくとも1つの導電性タブをさらに含む。好ましくは、タブは、集電体を電池内の他のコンポーネントと接続することができるように、集電体の周囲を超えて延在する。好ましくは、タブは、電池の内部から外部まで延在し、その結果、タブは、電池を外部電源に接続することができる。
好ましくは、電極材料は、集電体上にコーティングされるか、またはその他の方法で堆積される。
電池(好ましくはリチウムイオン電池)は、缶、パウチセル、角柱セル、コインセル、円筒形セル、巻回された角柱セル及び巻回されたパウチセルを含む当該技術分野で周知の任意の構成を有し得る。
第1~第3の態様の説明及び選好は、第4の態様にも同様に当てはまる。
本発明の第5の態様によれば、本明細書に記載される電池(好ましくは、リチウムイオン電池)における本明細書に記載される集電体の使用が提供される。
第1~第4の態様の説明及び選好は、第5の態様にも同様に当てはまる。
本発明の第6の態様によれば、本明細書に記載される電池(好ましくはリチウムイオン電池)の製造方法が提供され、この方法は、
(i)本明細書に記載される集電体を調製する工程と、
(ii)電池(好ましくは、リチウムイオン電池)を組み立てる工程であって、前記電池は、アノード材料、カソード材料、アノード材料とカソード材料との間のセパレータと、アノード集電体と、カソード集電体とを備え、前記集電体のうちの少なくとも1つが、工程(i)から得られた集電体である、組み立てる工程と、を含む。
好ましくは、アノードまたはカソード材料は、電極調製のために当技術分野において従来から用いられている任意の好適なコーティングまたは堆積技術を用いて、本明細書に記載されている集電体上にコーティングまたは堆積され得る。アノード材料は、アノード集電体の金属層の外面上にコーティングまたは他の方法で堆積されているのに対し、カソード材料は、カソード集電体の金属層の外面上にコーティングまたは他の方法で堆積されているものと理解されるであろう。このコーティングまたは堆積工程の間、高い処理温度(例えば、約200℃)が使用される。好ましい実施形態では、電極材料は、集電体上にコーティングされる。
電極/集電体アセンブリは、約50℃~約170℃、好ましくは約80℃~160℃の温度で適切に乾燥される。乾燥工程は、適切な加熱プロファイルを有する様々な異なる温度領域を含み得ることが理解されるであろう。
乾燥した電極/集電体アセンブリは好ましくは、例えば、回転するローラ対の間でのカレンダー加工により圧縮される。カレンダー加工中、前記アセンブリは、静電気放電に曝され、例えば、ブラシまたは空気流により洗浄され得る。任意に、コンパクション工程の全部または一部は、例えば、カレンダー加工プロセスでのセクション及び/またはローラの予熱により、例えば、約50℃~約250℃の温度まで加熱され得る。
第1~第5の態様の説明及び選好は、第6の態様にも同様に当てはまる。
本発明は、以下に説明するように、図面を参照してさらに説明される。
上述のように、構成2による集電体のアセンブリを示す。Aは、集電体の断面図を示す。Bは、集電体構成における基材層(B)を上面図で示す。 以下で説明するように、実施例5の約25℃~約200℃の熱緩和のTGAプロットを示す。 以下で説明するように、実施例6の約25℃~約200℃の熱緩和のTGAプロットを示す。 以下で説明するように、実施例7の約25℃~約200℃の熱緩和のTGAプロットを示す。
特性測定
本明細書に記載の集電体及び電池の特性を評価するために、以下の試験方法を使用した。
(i)二軸配向されたポリマー層の膨張
5mm×8mmの寸法を有する二軸配向ポリマー層の試料を、サーモメカニカル分析器(TA Instruments Inc.製TMA Q400)を使用してサーモメカニカル分析に供した。試料の長い方の寸法(すなわち8mmの寸法)は、膨張が試験された試料方向に対応する。試料を装置に取り付け、試料を縦方向(MD)または横方向(TD)で1N/mm2の負荷及び32℃から220℃まで10℃/分の昇温速度に供した。200℃の温度で空気中の熱膨張を測定した。200℃での空気中の熱膨張は、所与の方向(すなわち、MDまたはTD)におけるフィルムの寸法の変化%として定義され、(L1-L0)/L0×100として計算され、式中、L0は32℃での寸法であり、L1は200℃での寸法である。当業者に理解されるように、負の熱膨張は熱収縮を示す。
(ii)線熱膨張係数(CLTE)
(i)と同様の手法を用いた。線熱膨張係数(b)について、CLTE値は以下の式から得られた:
CLTE=(L1-L0)/(L0×(T2-T1))
式中、(L1-L0)は、温度範囲(T2-T1)に対する試料の長さの測定された変化であり、L0は、32℃での元の試料の長さである。好適には、T2は200℃であり、T1は32℃であった。このデータを、32℃に正規化された、温度に伴う試験片の長さの変化%の関数としてプロットすることができる。
(iii)シート抵抗
導電層のシート抵抗は、ASTM F390-98(2003)に準拠して、線状の4点プローブ(JandelモデルRM2)を使用して測定した。
(iv)ブレークダウン電流及びブレークダウン時の温度
50mm×10mmの寸法を有する集電体試料を、各端部において一対の導電性クランプの間に保持した。試料の各端部で10mm2をクランプ内に保持するように試料をクランプした。ブレークダウンが観察されるまで、2A/分の昇温速度で試料に電流を流した。ブレークダウン時の温度を決定するために、試験全体を通して熱画像カメラを使用して試料の温度プロファイルを監視した。
(v)集電体の付着強度
金属化ポリマー基材の、25μmの厚さを有するEAA(エチレンアクリル酸フィルム)(UCB Sidac DivisionからVistafix(TP)として市販)に対する接着強度を、以下のように評価した。集電体の試料及びEAAフィルムの試料を、金属化ポリマー基材層の外面がEAAフィルムの表面に接触するように一緒に配置した。試料を、Sentinel Model 12(Packaging Industries Group Inc.)機械を使用して50psiの圧力下で105℃(上顎)及び25℃(下顎)の条件下で10秒間ヒートシールした。シールされた試料を幅25mmのストリップに切断し、接着強度をInstron Model 4464を使用して決定した。顎を50mm離してセットした。上顎は、シールされた試料のEAA片を保持して300mm/分の速度で上昇し、下顎は、シールされた試料の集電体片を保持して静止していた。平均剥離力を測定し、5つの結果の平均値として報告した。接着破損の面も記載した。
金属層とポリマー基材層との間の接着強度が金属層とEEAフィルムとの間の接着強度(約800g/25mm)より低い場合、試験試料は金属層とポリマー基材層との界面に沿って剥離する。この場合、平均剥離力は、金属層とポリマー基材層との間の接着強度を表す。
金属層とポリマー基材層との間の接着強度が金属層とEEAフィルムとの間の接着強度(800g/25mm)より高い場合、試験試料は金属層とEEAフィルムとの界面に沿って剥離する。
別の破損面は、金属化層自体の内部でのコヒーレント破損であり、これはまた、金属層とポリマー基材層との間の接着強度が、コヒーレント破損を達成するのに必要な力よりも大きいことを示す(典型的には、金属層とポリマー基材層との間の接着強度は、したがって約800g/25mmよりも大きい)。
(vi)集電体の耐剥離性
耐剥離性は、集電体を加熱されたオーブンに配置することにより高温に暴露すること、すなわち200℃で5分または10分、続いて130℃で同じく5分または10分置くことにより評価した。接着強度を、典型的な電池製造プロセス中に使用される条件を表す高温条件に暴露後の集電体の耐剥離性を評価するために、前記熱処理の前後に上記の方法に従って測定した。耐剥離性は、以下のように定義される:
耐剥離性=100*((ATT-A0)/A0
式中、
TT=熱処理後の集電体の接着強度
0=熱処理前の集電体の接着強度
実験
実験1
市販のセルの形式及び仕様を用いて、ポリエステル(PETまたはPEN)フィルム基材上に第1及び第2の金属(CuまたはAl)層を有する本発明による集電体の性能を調査した。集電体は、ABC層構造を有しており、層Aは第1の金属層であり、層Bはポリエステルフィルム基材であり、層Cは第2の金属層である。各金属層の厚さは150nmであった。ポリエステルフィルム基材の厚さは6μmであった。性能を、12μmの厚さを有する金属箔(CuまたはAl)からなる集電体と比較した。
4つの市販のリチウムイオンセルを供給元の仕様に基づいて検討した。実施例1は、3.3V及び20Ahで、C/LFPセルの化学構造を有するChevrolet Spake EV(2012)のA123パウチセルに基づいている。実施例2は、2.4V及び2.9Ahで、LTO/NMCセルの化学構造を有するToshiba SciB高出力セルに基づいている。実施例3は、3.3V及び1.2Ahで、C/LFPセルの化学構造を有するA123円筒形18650セルに基づいている。実施例4は、3.9V及び3.8Ahで、C/NMCセルの化学構造を有する円筒形21700セルに基づいている。
本発明の集電体(実施例1~4)または従来の箔集電体(比較例1~4)のいずれかを備える各市販のセルについて、セル質量、エネルギー密度及び電力密度を求めた。結果を表1に示す(「n/m」は「測定なし」を意味する)。
表1のデータにより実証されたように、本発明の集電体は、金属箔からなる従来の集電体により作製されたセルと比較して、有意に低減された質量を有するセルの形成を可能にする。したがって、本発明の集電体を用いることにより、質量が低減され、エネルギー密度が向上し、かつ電力密度が向上したリチウムイオン電池を製造することができる。
実験2
熱膨張に対する後延伸熱処理の効果を調べるために、一連の二軸配向フィルムを作製した。比較例5、実施例7及び実施例16は、それぞれ6μmの厚さを有するPETフィルムであった。比較例6は、6μmの厚さを有するPENフィルムであった。表2に示す延伸比を使用してフィルムをMD及びTDで同時に延伸した。次いで、二軸延伸フィルムを寸法拘束下でアニーリングし、次いで表2に示す条件に従ってMD及びTD緩和に供した。比較例5、実施例7及び実施例16は2回の緩和工程に供し、一方で、比較例6は1回の緩和工程に供した。200℃での空気中の熱膨張と、MD及びTDの両方における線熱膨張係数をフィルムごとに評価し、結果を表2に示す(「n/m」は「測定なし」を意味する)。熱膨張の負の値は、収縮を示す。各実施例5~7の32℃~200℃の熱膨張のプロットは、それぞれ図2A~2Cに示されている。
表2及び図2に示すように、フィルムの熱膨張挙動は、緩和工程(または複数の緩和工程)中に使用される緩和の程度及び温度の関数である。例えば、比較例5(図2A)のフィルムは約180℃未満でTD膨張を示し、これは、TD緩和工程中に使用される最高温度に相当し、その後、より高い温度でTD収縮を示す。対照的に、実施例7のフィルム(図2C)及び実施例16のフィルムは、200℃でTD膨張を示し、これは、TD緩和工程中により高い温度が使用されたためである。
さらに、比較例5のフィルムは、より高い温度でTD及びMD収縮を示すため、TD及びMDのそれぞれにおいて、32℃~200℃の範囲にわたって負のCLTEを示す。対照的に、実施例7のフィルム(図2C)は、TD及びMDそれぞれにおいて、32℃~200℃の範囲にわたって正のCLTEを有利に示し、これはフィルムが200℃の高温を含む、この温度範囲にわたってTD及びMD膨張を示すためである。
実験3
一連の集電体を、一連の二軸配向ポリエステルフィルムを金属化することによって作製した。二軸配向基材のポリマー及び厚さを表3に示す。金属層の堆積の前に、二軸配向フィルムを、表3に示す延伸比を使用してMD及びTDに同時に延伸し、次いで表3に示す条件を使用してMD及びTDに緩和した(「-」はフィルムが前記緩和工程に供されなかったことを意味する)。緩和工程(または複数の緩和工程)の合計時間は0.4~4.7秒であった。次に、(表3に示すように)40~91nmの厚さを有するAlの金属層を、二軸配向基材の第1の表面上に堆積させた。次いで、比較例8~9及び実施例11~12のいずれについても、第1の金属層と同じ厚さを有するAlの第2の金属層を二軸配向基材の第2の表面上に堆積させ、ABC層構造を有する集電体を提供し、層Aは第1の金属層であり、層Bはポリエステルフィルム基材であり、層Cは第2の金属層である。MD及びTDにおけるフィルムの200℃での空気中の熱膨張及び集電体の耐剥離性を本明細書に記載されるように測定し、結果を表3に示す。
表3のデータによって実証されるように、基材層がMD及びTDのそれぞれにおいて正の熱膨張を示す集電体は、高温に暴露されたときに驚くほど改善された耐剥離性をもたらす。実施例11及び12のそれぞれのフィルムは、200℃で正のMD及びTD膨張を示し、驚くほど改善された耐剥離性をもたらす。特に、フィルムの接着強度は、接着強度の低下が非常に小さいため、高温に暴露された後に驚くべきことに保持される。したがって、全体として、高温に暴露された後に観察される接着度は依然として高い。それとは対照的に、比較例8~10のそれぞれのフィルムは、200℃で少なくともMD収縮を示し、当初の接着強度の少なくとも45%が高温に暴露された後に失われるため、耐剥離性に乏しい。
比較例10のフィルムのシート抵抗を本明細書に記載されるように測定した。シート抵抗は0.9~2Ωsq-1であることが判明した。したがって、集電体は良好なシート抵抗を示した。特に、約88nmのより高い金属層厚さを有する集電体は、1Ωsq-1未満のシート抵抗を有利に達成した。
参考実験4
予備的な一連の集電体を、PENポリエステル基材層と第1及び第2のCu金属層とを使用して作製した。二軸配向PENポリエステルフィルムは6μmの厚さを有していた。このフィルムを、MD延伸比3.35及びTD延伸比3.55で、MD及びTDに同時に延伸した。次いで、二軸配向PENポリエステルフィルムを寸法拘束下でアニーリングし、190℃の温度で2.8秒間にわたって-1%のTD緩和に供した。MD及びTDにおけるフィルムの200℃での空気中の熱膨張を本明細書に記載されるように測定したところ、それぞれ-0.45及び0.18であることが判明した。
比較例13及び14を提供するために、第1及び第2のCu金属層を、上記の仮想カソード蒸着プロセスを使用して二軸配向PENポリエステルフィルム上に堆積させた。比較例15は、Cuから作製された従来の金属箔であった。表4は、厚さならびにスルーフィルム抵抗(R)、シート抵抗(シートR)、本明細書に記載されるように測定されたブレークダウン時のブレークダウン電流及び温度を示す。
表4の結果は、金属化ポリマーフィルムに基づく集電体が、従来の金属箔集電体と比較して、有利により低いブレークダウン電流及びブレークダウン温度を示し、したがって、使用中に過大な電流が流れることを防止することができ、それにより、短絡または熱伝播のリスクを最小限に抑えることができることを実証する。シート抵抗は、銅層の面で良好な導電性を可能にするのに十分に低かった。
表4の結果は、金属化ポリマーフィルムに基づく集電体が、従来の金属箔集電体と比較して、有利により低いブレークダウン電流及びブレークダウン温度を示し、したがって、使用中に過大な電流が流れることを防止することができ、それにより、短絡または熱伝播のリスクを最小限に抑えることができることを実証する。シート抵抗は、銅層の面で良好な導電性を可能にするのに十分に低かった。
本開示は以下の実施形態を含む。
<実施形態1>
集電体であって、前記集電体は、二軸配向ポリマー基材層と、前記ポリマー基材層の面上の第1の金属層とを含み、前記ポリマー基材層は、横方向(TD)及び縦方向(MD)のそれぞれにおいて、200℃での空気中で正の熱膨張を示し、前記ポリマー基材層は、12μm以下の厚さを有し、前記第1の金属層は、1000nm以下の厚さを有する、前記集電体。
<実施形態2>
第2の金属層をさらに含み、前記第1の金属層及び前記第2の金属層は、前記ポリマー基材層の反対側にあり、前記第2の金属層は、独立して、1000nm以下の厚さを有する、実施形態1に記載の集電体。
<実施形態3>
前記ポリマー基材層の厚さが、1.0~12.0μm、好ましくは2.0~8.0μm、好ましくは4.0~8.0μm、好ましくは4.0~6.0μmである、実施形態1または2に記載の集電体。
<実施形態4>
前記ポリマー基材層が、ポリエステル基材層であり、好ましくは前記ポリエステルがポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレートである、実施形態1~3のいずれかに記載の集電体。
<実施形態5>
前記ポリマー基材層が、200℃での空気中で、前記横方向(TD)及び前記縦方向(MD)のそれぞれにおいて0%超~3.0%以下、好ましくは0.1%~2.0%、好ましくは0.2%~1.5%の熱膨張を示す、実施形態1~4のいずれかに記載の集電体。
<実施形態6>
前記ポリマー基材層が、前記横方向(TD)及び縦方向(MD)のそれぞれにおいて、32℃~200℃の範囲にわたって、好ましくは20×10 -5 /℃未満、好ましくは17×10 -5 /℃未満、好ましくは10×10 -5 /℃未満、好ましくは9×10 -5 /℃未満、好ましくは8.5×10 -5 /℃未満の正の線熱膨張係数(CLTE)を示す、実施形態1~5のいずれかに記載の集電体。
<実施形態7>
前記第1の金属層(A)、及び存在する場合、前記第2の金属層(C)の厚さが、それぞれ独立して、50nm~1000nm、好ましくは100nm~1000nm、好ましくは100nm~800nm、好ましくは150nm~700nmである、実施形態1~6のいずれかに記載の集電体。
<実施形態8>
前記第1の金属層(A)、及び存在する場合、前記第2の金属層(C)が、それぞれ独立して、200℃での空気中で0%超~1.0%以下、好ましくは0.25%~0.75%、好ましくは0.3%~0.5%の等方的な熱膨張を示し、好ましくは、前記第1の金属層(A)及び前記第2の金属層(C)が200℃で互いに同じ熱膨張を示す、実施形態1~7のいずれかに記載の集電体。
<実施形態9>
前記第1の金属層(A)、及び存在する場合、前記第2の金属層(C)が、それぞれ独立して、100℃での空気中で10×10 -6 /℃~30×10 -6 /℃、好ましくは12×10 -6 ℃~18×10 -6 /℃の正の線熱膨張係数(CLTE)を示す、実施形態1~8のいずれかに記載の集電体。
<実施形態10>
前記第1の金属層(A)、及び存在する場合、前記第2の金属層(C)が、それぞれ独立して、アルミニウム、銅、ニッケル、チタン、銀、ニッケル-銅合金、またはアルミニウム-ジルコニウム合金のうちの少なくとも1つを含み、好ましくは前記第1の金属層及び前記第2の金属層が同じ材料から選択される、実施形態1~9のいずれかに記載の集電体。
<実施形態11>
前記第1の金属層及び前記第2の金属層が、両方ともアルミニウムまたは銅である、実施形態1~10のいずれかに記載の集電体。
<実施形態12>
金属層と前記ポリマー基材層との間の接着強度は、少なくとも600g/25mm、好ましくは少なくとも約700g/25mm、好ましくは少なくとも約800g/25mmである、実施形態1~11のいずれかに記載の集電体。
<実施形態13>
0.01Ωsq -1 ~2.0Ωsq -1 、好ましくは0.02Ωsq -1 ~2.5Ωsq -1 、好ましくは0.02Ωsq -1 ~2.0Ωsq -1 、好ましくは0.02Ωsq -1 ~1.5Ωsq -1 、好ましくは0.05Ωsq -1 ~1.0Ωsq -1 のシート抵抗を示す、実施形態1~12のいずれかに記載の集電体。
<実施形態14>
約30A以下のブレークダウン電流及び/または約300℃以下のブレークダウン温度を示す、実施形態1~13のいずれかに記載の集電体。
<実施形態15>
前記第1の金属層と前記第2の金属層とを接続する少なくとも1つのタブをさらに含む、実施形態2に記載の集電体、または実施形態2に従属する場合、実施形態3~14のいずれか一項に記載の集電体。
<実施形態16>
前記ポリマー基材層は、前記第1の表面からその反対側の前記第2の表面まで延在するチャネルを含み、(i)前記チャネルの両側は少なくとも部分的に少なくとも1種の金属でコーティングされている、及び/または(ii)前記チャネルは少なくとも部分的に少なくとも1種の金属で充填されている、実施形態1~15のいずれかに記載の集電体。
<実施形態17>
実施形態1~16のいずれか一項に記載の集電体の製造方法であって、前記方法は、
(i)二軸配向されたポリマー基材層を形成する工程、及び
(ii)前記基材層の第1の表面上に金属を堆積させて第1の金属層を形成する工程、
を含む、前記方法。
<実施形態18>
(iii)前記基材層の第2の表面上に金属を堆積させて第2の金属層を形成する工程、をさらに含み、
前記層順序は、第1の金属層/ポリマー基材層/第2の金属層である、実施形態17に記載の方法。
<実施形態19>
工程(i)が、溶融ポリマーの層を押し出し、前記押出物を、前記ポリマーのガラス転移温度(複数可)を上回る温度で二軸延伸に供することを含み、好ましくは、前記二軸延伸は、同時二軸延伸であり、好ましくは、前記配向フィルムの寸法が、各延伸方向において元の寸法の2~5倍になるように延伸される、実施形態17または実施形態18に記載の方法。
<実施形態20>
工程(i)が、前記ポリマーの前記ガラス転移温度(複数可)を上回るがその溶融温度(T M )を下回る温度で、寸法支持下でアニーリングすることにより、二軸延伸フィルムを寸法安定化することを含み、好ましくは、前記アニーリング温度は、約T M -80℃~約T M -10℃の範囲、好ましくは約200~約245℃の範囲、好ましくは約220~約240℃の範囲にある、実施形態17、実施形態18、または実施形態19に記載の方法。
<実施形態21>
工程(i)が、二軸延伸フィルムを横方向及び縦方向の両方で寸法緩和に供することを含み、緩和度が、横方向及び縦方向のそれぞれで、約0.5~約5.0%、好ましくは約1.0~約4.0%、好ましくは約1.0~3.0%、好ましくは約1.0~約2.0%であり、好ましくは前記縦方向及び横方向の緩和度は、同じではなく、好ましくは、緩和工程の温度は、先行アニーリング工程の温度以下、及び好ましくは約200℃~約245℃、好ましくは約200℃~約240℃、好ましくは約210℃~約230℃、好ましくは約215℃~約230℃であり、前記方法が実施形態20に記載のアニーリング工程を含む場合、前記寸法緩和はその後に行われる、実施形態17、18、19または20に記載の方法。
<実施形態22>
工程(i)が、実施形態21に記載の緩和工程の後に第2の緩和工程を含み、前記第2の緩和工程は、実施形態21に記載の緩和工程よりも低い温度、好ましくは少なくとも約5℃低い温度、及び好ましくは約195℃~約240℃、好ましくは約195℃~約235℃、好ましくは約195℃~約230℃、好ましくは約195℃~約220℃の範囲の温度で実施される、実施形態21に記載の方法。
<実施形態23>
前記ポリマー基材層の露出表面を表面改質処理に供することを含み、前記処理工程は、工程(i)の後かつ工程(ii)の前に行われ、好ましくは、前記処理は、前記ポリマー基材層の前記露出表面をプラズマ処理、好ましくはコロナ放電に供することを含む、実施形態17~22のいずれか一項に記載の方法。
<実施形態24>
工程(ii)及び/または工程(iii)が、熱蒸発堆積、電子ビーム蒸発堆積、または仮想カソード蒸着を使用して前記金属を堆積させることを含む、実施形態17~23のいずれか一項に記載の方法。
<実施形態25>
実施形態17~24のいずれか一項に記載の方法によって得られる集電体。
<実施形態26>
第1の金属層をさらに含む集電体における基材としての二軸配向ポリマーフィルムの使用であって、前記使用は、前記基材と金属層との間に改善された接着強度及び耐剥離性を付与するためであり、前記ポリマー基材層は、横方向(TD)及び縦方向(MD)のそれぞれにおいて200℃での空気中で正の熱膨張を示し、前記ポリマー基材層は12μm以下の厚さを有し、前記第1の金属層は1000nm以下の厚さを有し、好ましくは前記集電体は実施形態1~16または25のいずれかに記載される通りである、前記使用。
<実施形態27>
電池であって、アノード材料と、カソード材料と、前記アノード材料と前記カソード材料との間のセパレータと、アノード集電体と、カソード集電体とを含み、前記集電体のうちの少なくとも1つは、実施形態1~16または25のいずれか一項に記載される集電体である、前記電池。
<実施形態28>
前記電池は、リチウムイオン電池である、実施形態27に記載の電池。
<実施形態29>
前記アノード材料が、前記アノード集電体にコーティングされており、前記アノード集電体は、実施形態1~16または25のいずれか一項に記載の集電体である、実施形態27または実施形態28に記載の電池。
<実施形態30>
前記カソード材料が、前記カソード集電体にコーティングされており、前記カソード集電体は、実施形態1~16または25のいずれか一項に記載の集電体である、実施形態27、28または29に記載の電池。
<実施形態31>
実施形態27、28または29に記載の電池における、実施形態1~16または25のいずれか一項に記載の集電体の使用。
<実施形態32>
実施形態27~30のいずれか一項に記載の電池の製造方法であって、
(iii)実施形態1~16または25のいずれか一項に記載の集電体を調製または取得する工程と、
(iv)前記電池を組み立てる工程であって、前記電池は、アノード材料と、カソード材料と、前記アノード材料と前記カソード材料との間のセパレータと、アノード集電体と、カソード集電体とを含み、前記集電体のうちの少なくとも1つが、工程(i)から得られた前記集電体である、前記組み立てる工程と、
を含む、前記方法。

Claims (32)

  1. 集電体であって、前記集電体は、二軸配向ポリマー基材層と、前記ポリマー基材層の面上の第1の金属層とを含み、前記ポリマー基材層は、横方向(TD)及び縦方向(MD)のそれぞれにおいて、200℃での空気中で正の熱膨張を示し、前記ポリマー基材層は、12μm以下の厚さを有し、前記第1の金属層は、1000nm以下の厚さを有する、前記集電体。
  2. 第2の金属層をさらに含み、前記第1の金属層及び前記第2の金属層は、前記ポリマー基材層の反対側にあり、前記第2の金属層は、独立して、1000nm以下の厚さを有する、請求項1に記載の集電体。
  3. 前記ポリマー基材層の厚さが、1.0~12.0μm、好ましくは2.0~8.0μm、好ましくは4.0~8.0μm、好ましくは4.0~6.0μmである、請求項1または2に記載の集電体。
  4. 前記ポリマー基材層が、ポリエステル基材層であり、好ましくは前記ポリエステルがポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレートである、請求項1~3のいずれかに記載の集電体。
  5. 前記ポリマー基材層が、200℃での空気中で、前記横方向(TD)及び前記縦方向(MD)のそれぞれにおいて0%超~3.0%以下、好ましくは0.1%~2.0%、好ましくは0.2%~1.5%の熱膨張を示す、請求項1~4のいずれかに記載の集電体。
  6. 前記ポリマー基材層が、前記横方向(TD)及び縦方向(MD)のそれぞれにおいて、32℃~200℃の範囲にわたって、好ましくは20×10-5/℃未満、好ましくは17×10-5/℃未満、好ましくは10×10-5/℃未満、好ましくは9×10-5/℃未満、好ましくは8.5×10-5/℃未満の正の線熱膨張係数(CLTE)を示す、請求項1~5のいずれかに記載の集電体。
  7. 前記第1の金属層(A)、及び存在する場合、前記第2の金属層(C)の厚さが、それぞれ独立して、50nm~1000nm、好ましくは100nm~1000nm、好ましくは100nm~800nm、好ましくは150nm~700nmである、請求項1~6のいずれかに記載の集電体。
  8. 前記第1の金属層(A)、及び存在する場合、前記第2の金属層(C)が、それぞれ独立して、200℃での空気中で0%超~1.0%以下、好ましくは0.25%~0.75%、好ましくは0.3%~0.5%の等方的な熱膨張を示し、好ましくは、前記第1の金属層(A)及び前記第2の金属層(C)が200℃で互いに同じ熱膨張を示す、請求項1~7のいずれかに記載の集電体。
  9. 前記第1の金属層(A)、及び存在する場合、前記第2の金属層(C)が、それぞれ独立して、100℃での空気中で10×10-6/℃~30×10-6/℃、好ましくは12×10-6℃~18×10-6/℃の正の線熱膨張係数(CLTE)を示す、請求項1~8のいずれかに記載の集電体。
  10. 前記第1の金属層(A)、及び存在する場合、前記第2の金属層(C)が、それぞれ独立して、アルミニウム、銅、ニッケル、チタン、銀、ニッケル-銅合金、またはアルミニウム-ジルコニウム合金のうちの少なくとも1つを含み、好ましくは前記第1の金属層及び前記第2の金属層が同じ材料から選択される、請求項1~9のいずれかに記載の集電体。
  11. 前記第1の金属層及び前記第2の金属層が、両方ともアルミニウムまたは銅である、請求項1~10のいずれかに記載の集電体。
  12. 金属層と前記ポリマー基材層との間の接着強度は、少なくとも600g/25mm、好ましくは少なくとも約700g/25mm、好ましくは少なくとも約800g/25mmである、請求項1~11のいずれかに記載の集電体。
  13. 0.01Ωsq-1~2.0Ωsq-1、好ましくは0.02Ωsq-1~2.5Ωsq-1、好ましくは0.02Ωsq-1~2.0Ωsq-1、好ましくは0.02Ωsq-1~1.5Ωsq-1、好ましくは0.05Ωsq-1~1.0Ωsq-1のシート抵抗を示す、請求項1~12のいずれかに記載の集電体。
  14. 約30A以下のブレークダウン電流及び/または約300℃以下のブレークダウン温度を示す、請求項1~13のいずれかに記載の集電体。
  15. 前記第1の金属層と前記第2の金属層とを接続する少なくとも1つのタブをさらに含む、請求項2に記載の集電体、または請求項2に従属する場合、請求項3~14のいずれか一項に記載の集電体。
  16. 前記ポリマー基材層は、前記第1の表面からその反対側の前記第2の表面まで延在するチャネルを含み、(i)前記チャネルの両側は少なくとも部分的に少なくとも1種の金属でコーティングされている、及び/または(ii)前記チャネルは少なくとも部分的に少なくとも1種の金属で充填されている、請求項1~15のいずれかに記載の集電体。
  17. 請求項1~16のいずれか一項に記載の集電体の製造方法であって、前記方法は、
    (i)二軸配向されたポリマー基材層を形成する工程、及び
    (ii)前記基材層の第1の表面上に金属を堆積させて第1の金属層を形成する工程、
    を含む、前記方法。
  18. (iii)前記基材層の第2の表面上に金属を堆積させて第2の金属層を形成する工程、をさらに含み、
    前記層順序は、第1の金属層/ポリマー基材層/第2の金属層である、請求項17に記載の方法。
  19. 工程(i)が、溶融ポリマーの層を押し出し、前記押出物を、前記ポリマーのガラス転移温度(複数可)を上回る温度で二軸延伸に供することを含み、好ましくは、前記二軸延伸は、同時二軸延伸であり、好ましくは、前記配向フィルムの寸法が、各延伸方向において元の寸法の2~5倍になるように延伸される、請求項17または請求項18に記載の方法。
  20. 工程(i)が、前記ポリマーの前記ガラス転移温度(複数可)を上回るがその溶融温度(TM)を下回る温度で、寸法支持下でアニーリングすることにより、二軸延伸フィルムを寸法安定化することを含み、好ましくは、前記アニーリング温度は、約TM-80℃~約TM-10℃の範囲、好ましくは約200~約245℃の範囲、好ましくは約220~約240℃の範囲にある、請求項17、請求項18、または請求項19に記載の方法。
  21. 工程(i)が、二軸延伸フィルムを横方向及び縦方向の両方で寸法緩和に供することを含み、緩和度が、横方向及び縦方向のそれぞれで、約0.5~約5.0%、好ましくは約1.0~約4.0%、好ましくは約1.0~3.0%、好ましくは約1.0~約2.0%であり、好ましくは前記縦方向及び横方向の緩和度は、同じではなく、好ましくは、緩和工程の温度は、先行アニーリング工程の温度以下、及び好ましくは約200℃~約245℃、好ましくは約200℃~約240℃、好ましくは約210℃~約230℃、好ましくは約215℃~約230℃であり、前記方法が請求項20に記載のアニーリング工程を含む場合、前記寸法緩和はその後に行われる、請求項17、18、19または20に記載の方法。
  22. 工程(i)が、請求項21に記載の緩和工程の後に第2の緩和工程を含み、前記第2の緩和工程は、請求項21に記載の緩和工程よりも低い温度、好ましくは少なくとも約5℃低い温度、及び好ましくは約195℃~約240℃、好ましくは約195℃~約235℃、好ましくは約195℃~約230℃、好ましくは約195℃~約220℃の範囲の温度で実施される、請求項21に記載の方法。
  23. 前記ポリマー基材層の露出表面を表面改質処理に供することを含み、前記処理工程は、工程(i)の後かつ工程(ii)の前に行われ、好ましくは、前記処理は、前記ポリマー基材層の前記露出表面をプラズマ処理、好ましくはコロナ放電に供することを含む、請求項17~22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 工程(ii)及び/または工程(iii)が、熱蒸発堆積、電子ビーム蒸発堆積、または仮想カソード蒸着を使用して前記金属を堆積させることを含む、請求項17~23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 請求項17~24のいずれか一項に記載の方法によって得られる集電体。
  26. 第1の金属層をさらに含む集電体における基材としての二軸配向ポリマーフィルムの使用であって、前記使用は、前記基材と金属層との間に改善された接着強度及び耐剥離性を付与するためであり、前記ポリマー基材層は、横方向(TD)及び縦方向(MD)のそれぞれにおいて200℃での空気中で正の熱膨張を示し、前記ポリマー基材層は12μm以下の厚さを有し、前記第1の金属層は1000nm以下の厚さを有し、好ましくは前記集電体は請求項1~16または25のいずれかに記載される通りである、前記使用。
  27. 電池であって、アノード材料と、カソード材料と、前記アノード材料と前記カソード材料との間のセパレータと、アノード集電体と、カソード集電体とを含み、前記集電体のうちの少なくとも1つは、請求項1~16または25のいずれか一項に記載される集電体である、前記電池。
  28. 前記電池は、リチウムイオン電池である、請求項27に記載の電池。
  29. 前記アノード材料が、前記アノード集電体にコーティングされており、前記アノード集電体は、請求項1~16または25のいずれか一項に記載の集電体である、請求項27または請求項28に記載の電池。
  30. 前記カソード材料が、前記カソード集電体にコーティングされており、前記カソード集電体は、請求項1~16または25のいずれか一項に記載の集電体である、請求項27、28または29に記載の電池。
  31. 請求項27、28または29に記載の電池における、請求項1~16または25のいずれか一項に記載の集電体の使用。
  32. 請求項27~30のいずれか一項に記載の電池の製造方法であって、
    (iii)請求項1~16または25のいずれか一項に記載の集電体を調製または取得する工程と、
    (iv)前記電池を組み立てる工程であって、前記電池は、アノード材料と、カソード材料と、前記アノード材料と前記カソード材料との間のセパレータと、アノード集電体と、カソード集電体とを含み、前記集電体のうちの少なくとも1つが、工程(i)から得られた前記集電体である、前記組み立てる工程と、
    を含む、前記方法。
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