JP2024517391A - 複合無鉛保護層を有するサーマルプリントヘッド基板及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

複合無鉛保護層を有するサーマルプリントヘッド基板及びその製造方法を開示する。該サーマルプリントヘッド基板には、絶縁基板(1)、蓄熱保温下地釉層(2)、電極層(3)、発熱抵抗体層(4)及び保護層(5)が設けられており、保護層は、少なくとも2層のサブ保護層を備え、そのうち、絶縁基板に近いサブ保護層は、第1保護層(5A)であり、第1保護層の外側には、第2保護層(5B)が複合され、第1保護層及び第2保護層の熱膨張係数は、50×10-7/℃~70×10-7/℃であり、且つ第2保護層の膨張係数は、第1保護層の膨張係数以下であり、第1保護層のウェブスター硬さは、600~900HVであり、第1保護層のガラス釉組成物は、質量百分率で計算すると、B2O35~15%、Al2O325~50%、SiO25~30%、ガラスフラックス10~30%、の成分を含み、ガラスフラックスは、BaO、ZnO及びCaOである。該サーマルプリントヘッド基板は、無鉛、耐摩耗、耐腐蝕の特質を有する。【選択図】図1

Description

本願の実施例は、サーマルプリントヘッド製造の技術分野、例えば無鉛、耐摩耗、耐腐蝕の特質を有する複合無鉛保護層のサーマルプリントヘッド基板及びその製造方法に関する。
周知のように、サーマルプリントヘッドは、絶縁耐熱材料からなる基板を備え、基板には、蓄熱のための下地釉層が設けられ、下地釉層及び基板の表面には、リード電極が設けられ、電極の表面には、発熱抵抗体層が設けられており、発熱抵抗体層には、保護層が被覆される。
関連サーマルプリントヘッド保護層の製造プロセスは、鉛含有ケイ酸塩材料により調製された保護層スラリーを選出し、印刷又はスプレーコーティングなどの厚膜プロセスを採用して発熱抵抗体層及び電極層の表面に均一に塗布し、ベルト式焼結炉又はボックス式焼結炉を採用して焼結し、焼結後に緻密膜層を形成するものである。関連サーマルプリントヘッドは、耐摩耗保護層に往々にして焼結フラックスとしてPbOが添加されたものを採用しているため、ガラス軟化点を低下させて、低い温度で焼成されたガラス釉を実現可能である。酸化鉛を焼結フラックスとするガラス釉は、広い焼成温度区間及び優れた焼結成膜品質を有し、優れた総合性能を有し、広く応用されており、しかし、鉛は、人類及び環境に優しくない元素に属し、環境によくない。人々の環境保護意識が徐々に高まるにつれて、鉛による人類への毒害及び環境への汚染はますます各方面から重視されており、電子製品から鉛含有物質が排除されつつある。
厚膜サーマルプリントヘッド用の金属電極スラリーには、その焼結温度を低下させるために、一般的に何らかのフラックスが添加されており、関連サーマルプリントヘッドによく使われる厚膜保護層スラリーの焼成温度区間は、約600~850℃である。普通の無鉛ケイ酸塩保護層は往々にして、PbOの融解促進作用が乏しく、その焼成温度は一般的に850℃以上であるため、関連厚膜導体スラリーが関連無鉛ガラスプロセスに対応しなくなり、これにより、低融点無鉛ケイ酸塩ガラスの開発が非常に必要になっている。
関連無鉛ガラス体系は通常、リン酸塩系低融点無鉛ガラスが複雑であり且つ線膨張係数がその化学的安定性と矛盾し、バナジン酸塩ガラスは構造が層状構造であり、水分を吸収して、気泡を形成しやすく、低融点ホウケイ酸塩系無鉛ガラスにおける酸化ホウ素がガラス熱安定性及び化学的安定性を高め、且つ焼結時の高温粘度を低下させることができ、優れた高温流動性を有し、緻密な膜層を形成可能である、という特質があるため、幅広く研究及び普及されている。
関連する無鉛保護層のガラスは、一般的にホウケイ酸塩ガラス材料を採用して調製されてなり、ガラス骨格として酸化ホウ素、酸化ケイ素を採用し、優れた化学的安定性を有するが、ホウケイ酸塩ガラスは往々にして、フラックスとしてliO、NaO、KOなどのアルカリ金属酸化物を採用しており、その高温粘度が大きいため、ガラスの溶融後の流動性が悪く、焼成後の膜面が粗く、さらに、その硬度が不足し、耐摩耗性が弱いため、感熱紙の磨損に対処できない。無鉛ケイ酸塩ガラスの物理的硬度を高めるために、往々にして、ホウケイ酸塩の母材ガラスの中に酸化アルミニウム又は他の高硬度物質フィラーを添加しているが、酸化アルミニウム又は他の高硬度物質フィラーは、ガラス網目の中に入らず、ケイ酸塩保護層の内部の網目構造が粗目になり、その化学的安定性が低下し、耐酸アルカリ及び耐水侵蝕性が悪くなり、サーマルプリントヘッド保護層の耐腐蝕などの要求を満たしにくい、というマイナス影響をもたらす。出願番号201910933628.Xでは、Alフィラーの含量を低下させ、SiOの含量を増加させ、即ちガラス骨格の組成SiO:フィラーAlの含量の比例を高めることにより、その緻密性を高めてその絶縁性及び耐腐蝕性を高めているが、サーマルプリントヘッド保護層の分野に応用されると、往々にして、その内部の高硬度フィラーAlはガラス骨格SiO及びBなどよりも、割合が低いため、耐摩耗性が不足し、耐摩耗、耐腐蝕を解決する無鉛保護層材料及び構造が非常に必要になっている。
以下は、本稿について詳細に説明するテーマの概述である。本概述は、特許請求の保護範囲を制限するためのものではない。
本願の実施例は、絶縁基板の耐腐蝕、耐摩耗性を有効に高めて、サーマルプリントヘッドの使用寿命を保証することができる複合無鉛保護層を有するサーマルプリントヘッド基板及びその製造方法を提出する。
本願の実施例は、以下の措置により達成される。
表面に、蓄熱保温下地釉層、金属材料により形成された電極層、半導体材料により形成された発熱抵抗体層及び耐腐蝕耐摩耗の保護層が下から上へと順次設けられた絶縁基板が設けられており、前記保護層は、少なくとも2層のサブ保護層を備え、そのうち、絶縁基板に近いサブ保護層は、第1保護層であり、第1保護層の外側には、第2保護層が複合され、前記第1保護層及び第2保護層の熱膨張係数は、50×10-7/℃~70×10-7/℃であり、且つ第2保護層の膨張係数は、第1保護層の膨張係数以下であり、
前記第1保護層のウェブスター硬さは、600~900HVであり、第1保護層のガラス釉組成物は、質量百分率で計算すると、B 5~15%、Al 25~50%、SiOの含量範囲5~30%、ガラスフラックスの含量10~30%、の成分を含み、前記ガラスフラックスは、BaO、ZnO及びCaOである、複合無鉛保護層を有するサーマルプリントヘッド基板である。
本願の実施例に記載の第1保護層のガラス釉組成物は、組成物の総質量百分率で計算すると、Bが8~13%で、Alが40~45%で、SiOの含量範囲が21~30%である。
本願の実施例の第1保護層を形成するためのガラス釉組成物において、前記ガラスフラックスは、組成物の総質量百分率で計算すると、BaOの含量範囲が3~8%で、ZnOの含量範囲が2~6%で、CaOの含量範囲が5~20%である。
本願の実施例は、ガラス膜層の硬度及び耐摩耗性を高めるために、往々にして、内部のフィラーとして一定の含量のAlを添加しており、前記Alは、球状又は片状のAlを採用し、粒子径が約0.1~1μmであり、Alの含量が高すぎる場合、その膜層の表面粗さが高く、且つ膜層の結合力が悪く、Alの含量が低すぎる場合、その硬度が不足し、耐摩耗性が弱い。
本願の実施例に記載の第2保護層のガラス釉組成物は、質量百分率で計算すると、Bの含量10~30%、Alの含量20~50%、SiOの含量範囲30~50%、ガラス釉フラックスの含量1~5%、の成分を含み、前記ガラス釉フラックスは、NaO、KOである。
さらに、本願の実施例に記載の第2保護層のガラス釉組成物は、組成物の総質量百分率で計算すると、酸化ホウ素Bの含量が10~30%で、酸化アルミニウムAlの含量が25~40%で、二酸化ケイ素SiOの含量範囲が40~45%で、ガラス釉フラックスにおけるNaOの含量が2.5~5%で、KOの含量が0~5%である。
本願の実施例において、第2保護層の外側に複合され、炭化物、窒化物又はケイ化物により形成された超高硬度保護層であり、物理的特徴がビッカース硬さ≧1200Hvである第3保護層がさらに設けられている。
本願の実施例に記載の第1保護層、第3保護層は、電極層の有効領域を局所的又は全面的に被覆する。
本願の実施例は、上記のような複合無鉛保護層を有するサーマルプリントヘッド基板の製造方法をさらに提出し、複合保護層における第1保護層は、焼結が完成した後に、表面平坦化処理を行い、処理後に、表面粗さ≦0.2μmであり、前記表面平坦化処理は、500~3000メッシュ数、粒子径<50μmの酸化アルミニウム又は炭化ケイ素材質のつや出しサンドベルトを採用してつや出しを行うものであり、つや出し処理後の製品に対して表面の洗浄、乾燥を行い、第1保護層の調製を完成させ、そして、第1保護層の外側で、第2保護層のガラス釉組成物スラリーの印刷、焼結を行い、第2保護層を形成する。
本願の実施例は、マグネトロンスパッタリング又は他のプロセスを採用して、第2保護層の外側で、高硬度の炭化物又は窒化物を第3保護層の有効領域に調製し、第3保護層を形成することをさらに含む。
本願の実施例に記載の複合無鉛保護層を有するサーマルプリントヘッド基板の製造方法は、具体的に、
絶縁基板の表面に蓄熱下地釉層、金属電極層、発熱抵抗体層を順次調製し、そして、第1保護層スラリーを発熱抵抗体領域に印刷し、乾燥後に、焼結し、第1保護層を形成するステップ1と、
表面平滑プロセスを採用して処理し、即ち3000メッシュ数、粒子径が約5μmの酸化アルミニウム又は炭化ケイ素材質のつや出しサンドベルトを採用して往復のつや出し研磨を行い、つや出し処理後の製品に対して表面洗浄処理を行い、洗浄媒体として無水エタノールを採用して超音波洗浄を行い、洗浄後の製品に対して80~120℃の乾燥処理を行うステップ2と、
処理後の基板に対して第2保護層の印刷、乾燥焼結の工程を行い、第2保護層スラリーを電極被覆可能領域に印刷し、第2保護層である耐腐蝕保護層を形成するステップ3と、を含む。
本願は、関連技術と比べ、第1無鉛保護層が、ウェブスター硬さが高い耐摩耗ケイ酸塩ガラスを採用して調製され、第2無鉛保護層が、耐水性及び耐湿気侵蝕性に優れた無鉛ケイ酸塩ガラスを採用して調製され、第3保護層が、超高硬度保護層であり、本願は、腐蝕性又は高湿性の環境による腐蝕破壊に効果的に対処可能であり、3つの異なる機能の保護層は、それぞれ耐摩耗保護、耐腐蝕性保護及び耐傷付保護を果たすため、製品の確実性が高められる。
図面及び詳細な説明を閲読して理解してから、他の態様も理解できる。
図面は、本稿の技術案に対する更なる理解を提供するためのものであり、明細書の一部を構成し、本願の実施例と共に本稿の技術案を解釈するために用いられ、本稿の技術案を制限するものではない。
本願の実施例の1つの構造断面図である。 本願の実施例の他の1つの構造断面図である。 本願の実施例の3つ目の構造断面図である。 実施例1における異なる無鉛保護層の耐腐蝕性の保存性能の比較である。 実施例3における異なる無鉛保護層の耐摩耗性の比較である。 実施例3における異なる保護層についての等距離での保護層の摩耗の比較図である。
1・・・酸化アルミニウムセラミックス基板、2・・・底部保温釉層、3・・・金属電極層、4・・・発熱抵抗体層、5A・・・第1保護層、5B・・・第2保護層、5C・・・第3保護層。
以下、図面及び実施例を参照しながら、本願についてさらに説明する。
図1、図2に示すように、本願は、絶縁基板が設けられた複合無鉛保護層を有するサーマルプリントヘッド基板を提供し、絶縁基板の表面には、蓄熱保温下地釉層、金属材料により形成された電極層、半導体材料により形成された発熱抵抗体層及び耐腐蝕耐摩耗の保護層が下から上へと順次設けられており、前記保護層は、少なくとも2層のサブ保護層を備え、そのうち、絶縁基板に近いサブ保護層は、第1保護層であり、第1保護層の外側には、第2保護層が複合され、前記第1保護層及び第2保護層の熱膨張係数は、50×10-7/℃~70×10-7/℃であり、且つ第2保護層の熱膨張係数は、第1保護層の熱膨張係数以下であり、
上記設定の理由は、サーマルプリントヘッドが通常、酸化アルミニウムセラミックス基板を基層絶縁基板として採用し、その熱膨張係数が68×10-7/℃~78×10-7/℃であり、底層絶縁基板の熱膨張係数に適応させ、繰り返された昇温、降温に起因する冷熱衝撃による応力を低減させるために、その熱膨張係数が基板よりもやや低くなり、50×10-7/℃~70×10-7/℃である、からである。
関連する無鉛ホウケイ酸塩ガラスは、優れた耐酸アルカリ及び耐水侵蝕の化学的安定性と優れた耐摩耗性とを兼有することが困難であり、往々にして二極化されているが、サーマルプリントヘッド保護層として使用されるケイ酸塩ガラスは往々にして、高湿、イオン化環境及び感熱紙における大粒子状物質の磨損に対処しており、
本願は、この現象に対し、ホウケイ酸ガラスにおける一定の含量の酸化ホウ素を利用して、安定した緻密なガラス網目を形成することで、その化学的安定性を高めるが、往々にして、その物理的硬度が低く、耐摩耗性が悪く、本願は、その強い化学的安定性を利用して耐腐蝕機能を有する第2保護層とし、そのうち、ホウケイ酸塩ガラスの中にCaO、BaO、ZnO及び酸化アルミニウムフィラーを添加し、CaO-B-SiOが主結晶相のセラミックガラス相(CBSセラミックガラス相と略称される)、BaO-B-SiOが主結晶相のセラミックガラス相を十分に利用し、表面に微細結晶粒子を析出させることで、その強度及び物理的硬度を高めて、その耐摩耗性を高めるが、Alが加えられることにより、Al3+がより大きな核電荷数を有し、フリー酸素と優先的に結合し、これにより、ホウ素酸素四面体の数が少なくなり、ホウ素酸素三角体が多くなり、ガラス網目構造が粗目になり、その化学的安定性の低下を引き起こし、且つAlが加えられることにより、その高温粘度が大きくなり、その流動性の低下を引き起こし、往々にして、緻密で、高い平滑性の膜層が形成されにくく、本願は、その高い物理的硬度及び膜層の強度を利用して耐摩耗機能を有する第1保護層とする。
本願に記載の第1保護層のウェブスター硬さは、600~900HVであり、第1保護層のガラス釉組成物は、質量百分率で計算すると、B 5~15%、Al 25~50%、SiOの含量範囲5~30%、ガラスフラックスであるBaO、ZnO、CaOの含量10~30%、の成分を含み、前記Alは、第1保護層における耐摩耗フィラーとして、球状又は片状の酸化アルミニウムAlを採用し、粒子径が約0.1~1μmであり、ガラス膜層の硬度及び耐摩耗性を高めるために、往々にして、内部のフィラーとして酸化アルミニウムを添加しているが、酸化アルミニウムの含量が高すぎる場合、その膜層の表面粗さが高く、且つ、膜層の結合力が悪く、酸化アルミニウムの含量が低すぎる場合、その硬度が不足し、耐摩耗性が不足する。
以下の表1に示すように、ガラス膜層の硬度及び耐摩耗性を高めるために内部のフィラーとして一定の含量の酸化アルミニウムを添加し、酸化アルミニウムの含量が高すぎる場合、その膜層の表面粗さが高く、且つ膜層の結合力が悪く、酸化アルミニウムの含量が低すぎる場合、その硬度が不足し、耐摩耗性が不足する。酸化アルミニウムの含量が25~50%の区間であれば、それは、通常、<0.4μmである相対的に低い表面粗さ、通常、>600Hvである高いビッカース硬さを有する。
以下の表2に示すように、CaO-B-SiOセラミックガラス相(CBSガラスと略称される)及びBaO-B-SiOセラミックガラス相(BBSガラス相と略称される)を形成するように、CaO及びBaOをドーピングし、1~30%の添加範囲内で、それは、良好な二相共融性を有し、CaSiO及びBaSiOの微細結晶粒を析出可能であるため、その膜層の強度が高められる。
表1 異なる組成の硬さ、表面粗さ、摩耗量の比較
表2 本願の第1保護層における異なるCaOの含量での硬さ、表面粗さ、摩耗量の比較
前記第2保護層のガラス釉組成物は、質量百分率で計算すると、酸化ホウ素Bの含量10~30%、酸化アルミニウムAlの含量20~50%、二酸化ケイ素SiOの含量範囲30~50%、ガラス釉フラックスの含量1~5%、の成分を含み、前記ガラス釉フラックスは、NaO、KOであり、
以下の表3に示すように、NaO、KOは、そのフラックスとして、遊離した酸素を提供してホウ素酸素三角体をホウ素酸素四面体に変換させることで、ホウ素の構造を層状構造から棚状構造に変換させて、緻密で均一なガラス架構の形成のために条件を作ることができる。酸化ホウ素の含量が10~30%である場合、該保護膜層は優れた化学的安定性を有し、その耐酸アルカリ性及び耐水侵蝕性に優れている。酸化ホウ素の含量の添加が過多又は過少となると、その内部に過多なホウ素酸素三角体が形成され、ガラス網目アーキテクチャが破壊されて、その化学的安定性を低下させる。
表3 異なる組成の耐酸アルカリ、耐水侵蝕性の減量比較
本願において、第3保護層がさらに設けられており、第3保護層は、第2保護層の外側に複合され、第3保護層は、炭化物、窒化物又はケイ化物により形成された超高硬度保護層であり、物理的特徴は、ビッカース硬さ≧1200Hvであり、前記第1保護層、第3保護層は、発熱抵抗体の上方を被覆する以外に、電極層の有効領域を局所的又は全面的に被覆してもよい。
本願は、複合保護層における第1保護層は、焼結が完成した後に、表面平坦化処理を採用し、平滑性処理後にその表面粗さ≦0.2μmであり、前記表面平坦化処理は、500~3000メッシュ数、粒子径<50μmの酸化アルミニウム材質のつや出しサンドベルトを採用してつや出しを行うものであり、つや出し処理後の製品に対して表面洗浄処理を行い、洗浄媒体として無水エタノール又は純水を採用して超音波洗浄を行い、洗浄後の製品に対して乾燥処理を行い、第1保護層が平滑処理された後の基板を完成させ、そして、第2保護層のガラス釉組成物スラリーの印刷、焼結を行い、第2保護層を形成する、ことを特徴とする上記のような複合無鉛保護層を有するサーマルプリントヘッド基板の製造方法をさらに提出する。
本願に記載の複合無鉛保護層を有するサーマルプリントヘッド基板の製造方法は、具体的に、
絶縁基板の表面に蓄熱下地釉層、金属電極層、発熱抵抗体層を順次調製し、そして、第1保護層スラリーを発熱抵抗体領域に印刷し、乾燥後に、焼結し、第1保護層を形成するステップ1と、
表面平滑プロセスを採用して処理し、即ち3000メッシュ数、粒子径が約5μmの酸化アルミニウム材質のつや出しサンドベルトを採用して往復のつや出し研磨を行い、つや出し処理後の製品に対して表面洗浄処理を行い、洗浄媒体として無水エタノールを採用して超音波洗浄を行い、洗浄後の製品に対して80~120℃の乾燥処理を行うステップ2と、
処理後の基板に対して第2保護層の印刷、乾燥焼結の工程を行い、第2保護層スラリーを電極被覆可能領域に印刷し、第2保護層である耐腐蝕保護層を形成するステップ3と、を含む。
本願は、マグネトロンスパッタリング又は他のプロセスを採用して、第2保護層の外側で、高硬度の炭化物又は窒化物を第3保護層の有効領域に調製し、第3保護層を形成するステップ4をさらに含む。
本願は、関連技術と比べ、第1無鉛保護層が、ビッカース硬さが高い耐摩耗ケイ酸塩ガラスを採用して調製され、第2無鉛保護層が、耐水性及び耐湿気侵蝕性に優れた無鉛ケイ酸塩ガラスを採用して調製され、第3保護層が、超高硬度保護層であり、本願は、腐蝕性又は高湿性の環境による腐蝕破壊に効果的に対処可能であり、3つの異なる機能の保護層は、それぞれ耐摩耗保護、耐腐蝕性保護及び耐傷付保護を果たすため、製品の確実性が高められる。
実施例1
本例は、1基板、2下地釉層、3電極層、4発熱抵抗層、及び5保護層からなるサーマルプリントヘッドを提供し、基板1は、耐熱、絶縁性を有し、一般的に酸化アルミニウムセラミックス基板であり、下地釉層2は、主に蓄熱、保温の作用を果たし、抵抗である発熱抵抗体4を基板1から隔離させて滑らかな表面を提供し、発熱抵抗体層の表面には、異なる機能の無鉛ケイ酸塩ガラスの複合保護層5である耐摩耗保護層が被覆され、上記各構成部分の構造及びそれらの間の相互接続関係は、関連技術と同じであり、ここでは繰り返し説明しない。
図1のように、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウムなどのうちの1つ又は1つ以上の成分を含有する下地釉スラリーを、スクリーン印刷又は他の厚膜プロセスを採用して、絶縁基板1の表面に印刷し、1100~1200℃の高温を採用して焼結した後に、発熱抵抗体の蓄熱下地釉層2を形成し、下地釉層2の表面においてスクリーン印刷機を採用して金属スラリーを蓄熱下地釉層の表面に印刷し、ベルト式焼結炉を採用して焼成し、基板の表面を金属化し、写真製版技術を採用して、金属電極をパターン化する。
スクリーン印刷を採用して発熱抵抗スラリーを有効領域に印刷し、焼結後に発熱抵抗体層4を形成し、厚膜プロセスを採用して第1保護層を調製するための無鉛ガラス釉組成物を発熱抵抗体領域に印刷し、乾燥後に、発熱抵抗体に焼結されて保護する必要がある電極領域が耐摩耗の第1保護層を形成し、
そのうち、第1保護層の無鉛ガラス釉組成物は、質量分率で記すと、各成分はそれぞれ、Bの含量13%、SiOの含量21%、Alの含量50%、BaOの含量6%、CaOの含量4%、ZnOの含量6%であり、そのうち、フィラーとして添加される球状のAlは、その粒子径D50が0.5μmであり、
調製された無鉛の第1保護層は、高いビッカース硬さを有し、約650Hvであり、図4に示すように、第1無鉛保護層は、焼結が完成した後に表面平滑プロセスを採用して処理し、即ち800メッシュ数、粒子径が約30μmの酸化アルミニウム材質のつや出しサンドベルトを採用して研磨してつや出しし、つや出し処理後の製品に対して表面洗浄処理を行い、純水を採用して洗浄を行い、洗浄後の製品に対して120℃の乾燥処理を行い、処理後の基板に対して第2無鉛保護層の印刷、乾燥焼結の工程を行い、
そのうち、表面平坦化処理を経た第1保護層は、高い表面平滑性を有し、その表面粗さが約0.15μmであり、第2無鉛保護層スラリーを電極被覆可能領域に印刷して第2保護層である耐腐蝕保護層を形成し、そのうち、第2保護層を調製するための無鉛保護層ガラス釉組成物は、質量分率で計算すると、Bの含量が20%で、Alの含量が30%で、SiOの含量範囲が45%で、NaOの含量が2.5%で、KOの含量が2.5%であり、調製された無鉛の第2保護層は、優れた耐酸アルカリ腐蝕性を有し、且つ無鉛の第2保護層は、高い平滑性の表面に成膜され、優れた成膜品質を有し、膜層の結合力が強い。
乾燥焼結を経た後に、本願の特許の実施例1のサーマルプリントヘッドが完成される。
本実施例は、表面平滑性が高く、且つ耐摩耗耐腐蝕性能に優れた発熱基板を得て、高湿、腐蝕環境での製品の使用寿命を有効に保証できる。
実施例2
図2のように、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウムなどのうちの1つ又は1つ以上の成分を含有する下地釉スラリーを、スクリーン印刷又は他の厚膜プロセスを採用して、絶縁基板1の表面に印刷し、1100~1200℃の高温を採用して焼結した後に、発熱抵抗体の蓄熱下地釉層2を形成し、下地釉層2の表面においてスクリーン印刷機を採用して金属スラリーを蓄熱下地釉層の表面に印刷し、ベルト式焼結炉を採用して焼成し、基板を金属化し、写真製版技術を採用して、金属電極をパターン化する。スクリーン印刷又は描画プロセスを採用して発熱抵抗スラリーを有効領域に印刷し、焼結後に発熱抵抗体層4を形成し、厚膜プロセスを採用して無鉛の第1保護層スラリーを発熱抵抗体領域に印刷し、乾燥後に、焼結し、そのうち、第1保護層の無鉛ガラス釉組成物、即ち第1保護層は、質量分率で記すと、各成分はそれぞれ、Bの含量5%、SiOの含量30%、Alの含量45%、BaOの含量8%、CaOの含量6%、ZnOの含量6%であり、そのうち、フィラーとして添加される球状のAlは、その粒子径D50が0.5μmである。該組成により調製された無鉛の第1保護層は、高いビッカース硬さを有し、約700Hvであり、
そして、第2保護層の無鉛スラリーを電極被覆可能領域に印刷して耐腐蝕の第2保護層を形成し、そのうち、第2保護層の無鉛ガラス釉組成物は、質量分率で記すと、各成分はそれぞれ、Bの含量10%、Alの含量35%、SiOの含量範囲50%、NaOの含量約5%であり、該組成により調製された無鉛保護層は、優れた耐酸アルカリ腐蝕性を有し、マグネトロンスパッタリング又は他のプロセスを採用して高硬度の炭化物又は窒化物を第3保護層の有効領域に調製する。これで本願の実施例2のサーマルプリントヘッドが完成される。
実施例3
図3のように、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウムなどのうちの1つ又は1つ以上の成分を含有する下地釉スラリーを、スクリーン印刷又は他の厚膜プロセスを採用して、絶縁基板1の表面に印刷し、1100~1200℃の高温を採用して焼結した後に、発熱抵抗体の蓄熱下地釉層2を形成し、下地釉層2の表面においてスクリーン印刷機を採用して金属スラリーを蓄熱下地釉層の表面に印刷し、ベルト式焼結炉8を採用して焼成し、基板の表面を金属化し、写真製版技術を採用して、金属電極をパターン化する。スクリーン印刷又は描画プロセスを採用して発熱抵抗スラリーを有効領域に印刷し、焼結後に発熱抵抗体層4を形成し、厚膜プロセスを採用して第1保護層スラリーを電極被覆可能領域に印刷し、乾燥後に、焼結する。そして、第2保護層スラリーを電極被覆可能領域に印刷して耐腐蝕の第2保護層を形成し、第1保護層及び第2保護層のガラス釉の組成は、実施例1の成分を採用してなり、繰り返し説明せず、マグネトロンスパッタリング又は他のプロセスを採用して高硬度の炭化物又は窒化物を第3保護層の有効領域に調製する。これで本願の実施例3のサーマルプリントヘッドが完成される。
図5に示すように、それぞれ実施例1、実施例2に対して耐湿耐イオン化試験を行い、90%湿度、Na、Kイオン環境での保存時間を比較し、第1保護層を単独で採用してその腐蝕環境での保存時間は、1/5B(H)であり、第2保護層を単独で採用してその腐蝕環境での保存時間は、2B(H)であり、複合構造無鉛保護層を採用して、その保存周期は、2B(H)である。耐腐蝕性能の複合構造保護層は、その耐腐蝕性能が第2保護層を単独で採用する場合に相当し、耐腐蝕性能は約、第1保護層を単独で使用する場合の10倍程度であり、関連加速係数に従って換算すると、複合構造を採用した2層の保護層及び3層の保護層は、いずれも製品寿命の1~3年の正常な使用を保証できる。
図6に示すように、同様の紙を採用して同等距離まで走行させた場合の保護層の摩耗を比較し、第1保護層を単独で採用してその摩耗は、A(μm/km)であり、第2保護層を単独で採用してその摩耗は、2A(μm/km)であり、複合構造無鉛保護層を採用してその摩耗は、約1.5A(μm/km)である。複合構造保護層(第3保護層を含む)である超高硬度保護層を採用して、同等距離でその摩耗は、約1/4A(μm/km)であり、製品の使用寿命に従って換算すれば、複合構造保護層を採用した2層の保護層及び3層の保護層は、それぞれ製品の使用寿命が約40~50KM、100~150KMであることを保証できる。
本願は、機能性が異なる無鉛保護層で複合構造を採用して調製されてなり、第1保護層が高い物理的硬度及び優れた平滑性を有することで、製品の耐摩耗性を保証し、第1保護層が表面平坦化処理を経た後に、優れた耐摩耗性を提供すると同時に第2保護層に1つの平滑な基底を与えることで、第2保護層である耐腐蝕保護層に優れた結合力及び付着力が発生可能であることを保証し、これにより、第2保護層の耐摩耗性を高めることができる。第3保護層が劣悪なプリント環境における大粒子状物質、例えば小石、砂岩などに対処することで、超高硬度防護を実現可能である。これにより、製品の使用寿命が保証され、その信頼確実性が高められる。

Claims (10)

  1. 表面に、蓄熱保温下地釉層、金属材料により形成された電極層、半導体材料により形成された発熱抵抗体層及び保護層が下から上へと順次設けられた絶縁基板が設けられており、前記保護層は、少なくとも2層のサブ保護層を備え、絶縁基板に近いサブ保護層は、第1保護層であり、第1保護層の外側には、第2保護層が複合され、前記第1保護層及び第2保護層の熱膨張係数は、50×10-7/℃~70×10-7/℃であり、且つ第2保護層の膨張係数は、第1保護層の膨張係数以下であり、
    前記第1保護層のウェブスター硬さは、600~900HVであり、第1保護層のガラス釉組成物は、質量百分率で計算すると、酸化ホウ素B 5~15%、酸化アルミニウムAl 25~50%、酸化ケイ素SiOの含量範囲5~30%、ガラスフラックスの含量10~30%、の成分を含み、前記ガラスフラックスは、酸化バリウムBaO、酸化亜鉛ZnO及び酸化カルシウムCaOである、
    複合無鉛保護層を有するサーマルプリントヘッド基板。
  2. 前記第1保護層のガラス釉組成物は、組成物の総質量百分率で計算すると、酸化ホウ素Bが8~13%で、酸化アルミニウムAlが40~45%で、酸化ケイ素SiOの含量範囲が21~30%である、
    請求項1に記載の複合無鉛保護層を有するサーマルプリントヘッド基板。
  3. 前記第1保護層のガラス釉組成物におけるガラスフラックスは、組成物の総質量百分率で計算すると、酸化バリウムBaOの含量範囲が3~8%で、酸化亜鉛ZnOの含量範囲が2~6%で、酸化カルシウムCaOの含量範囲が5~20%である、
    請求項1に記載の複合無鉛保護層を有するサーマルプリントヘッド基板。
  4. 前記酸化アルミニウムAlは、第1保護層における耐摩耗フィラーとして、球状又は片状の酸化アルミニウムAlを採用し、粒子径が約0.1~1μmである、
    請求項1に記載の複合無鉛保護層を有するサーマルプリントヘッド基板。
  5. 前記第2保護層のガラス釉組成物は、質量百分率で計算すると、酸化ホウ素Bの含量10~30%、酸化アルミニウムAlの含量20~50%、二酸化ケイ素SiOの含量範囲30~50%、ガラス釉フラックスの含量1~5%、の成分を含み、前記ガラス釉フラックスは、NaO、KOである、
    請求項1に記載の複合無鉛保護層を有するサーマルプリントヘッド基板。
  6. 前記第2保護層のガラス釉組成物は、組成物の総質量百分率で計算すると、酸化ホウ素Bの含量が10~30%で、酸化アルミニウムAlの含量が25~40%で、二酸化ケイ素SiOの含量範囲が40~45%で、ガラス釉フラックスにおけるNaOの含量が2.5~5%で、KOの含量が0~5%である、
    請求項5に記載の複合無鉛保護層を有するサーマルプリントヘッド基板。
  7. 第2保護層の外側に複合され、炭化物、窒化物又はケイ化物により形成された超高硬度保護層であり、物理的特徴がビッカース硬さ≧1200Hvである第3保護層がさらに設けられている、
    請求項1に記載の複合無鉛保護層を有するサーマルプリントヘッド基板。
  8. 前記第1保護層、第3保護層は、電極層の有効領域を局所的又は全面的に被覆する、
    請求項7に記載の複合無鉛保護層を有するサーマルプリントヘッド基板。
  9. 複合保護層における第1保護層は、焼結が完成した後に、表面平坦化処理を採用し、平滑性処理後にその表面粗さ≦0.2μmであり、前記表面平坦化処理は、500~3000メッシュ数、粒子径<50μmの酸化アルミニウム材質のつや出しサンドベルトを採用してつや出しを行うものであり、つや出し処理後の製品に対して洗浄、乾燥を行い、そして、第1保護層の外側で、第2保護層のガラス釉組成物スラリーの印刷、焼結を行い、第2保護層を形成する、ことを含む、
    請求項1~8のいずれか1項に記載の複合無鉛保護層を有するサーマルプリントヘッド基板の製造方法。
  10. 絶縁基板の表面に蓄熱下地釉層、金属電極層、発熱抵抗体層を順次調製し、そして、第1保護層スラリーを発熱抵抗体領域に印刷し、乾燥後に、焼結し、第1保護層を形成するステップ1と、
    表面平滑プロセスを採用して処理し、即ち3000メッシュ数、粒子径が約5μmの酸化アルミニウム材質のつや出しサンドベルトを採用して往復のつや出し研磨を行い、つや出し処理後の製品に対して表面洗浄処理を行い、洗浄媒体として無水エタノールを採用して超音波洗浄を行い、洗浄後の製品に対して80~120℃の乾燥処理を行うステップ2と、
    処理後の基板に対して第2保護層の印刷、乾燥焼結の工程を行い、第2保護層スラリーを電極被覆可能領域に印刷し、第2保護層である耐腐蝕保護層を形成するステップ3と、を含む、
    請求項9に記載の複合無鉛保護層を有するサーマルプリントヘッド基板の製造方法。
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