JP2024509298A - 乳製品およびその加工 - Google Patents

乳製品およびその加工 Download PDF

Info

Publication number
JP2024509298A
JP2024509298A JP2023555409A JP2023555409A JP2024509298A JP 2024509298 A JP2024509298 A JP 2024509298A JP 2023555409 A JP2023555409 A JP 2023555409A JP 2023555409 A JP2023555409 A JP 2023555409A JP 2024509298 A JP2024509298 A JP 2024509298A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cheese
casein
weight
product
starch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023555409A
Other languages
English (en)
Inventor
ジューン パーヤー コーカー クリスチャン
キャンベル ウィームズ レイド デイビッド
ポール ヒル ジェレミー
キース レッグ アンドリュー
トーマス ダイビング スティーブン
キショール リーナ
ジェイムズ ハーパー サミュエル
Original Assignee
フォンテラ コ-オペレイティブ グループ リミティド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from AU2021900710A external-priority patent/AU2021900710A0/en
Application filed by フォンテラ コ-オペレイティブ グループ リミティド filed Critical フォンテラ コ-オペレイティブ グループ リミティド
Publication of JP2024509298A publication Critical patent/JP2024509298A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23CDAIRY PRODUCTS, e.g. MILK, BUTTER OR CHEESE; MILK OR CHEESE SUBSTITUTES; MAKING THEREOF
    • A23C19/00Cheese; Cheese preparations; Making thereof
    • A23C19/06Treating cheese curd after whey separation; Products obtained thereby
    • A23C19/09Other cheese preparations; Mixtures of cheese with other foodstuffs
    • A23C19/0917Addition, to cheese or curd, of whey, whey components, substances recovered from separated whey, isolated or concentrated proteins from milk
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23CDAIRY PRODUCTS, e.g. MILK, BUTTER OR CHEESE; MILK OR CHEESE SUBSTITUTES; MAKING THEREOF
    • A23C19/00Cheese; Cheese preparations; Making thereof
    • A23C19/02Making cheese curd
    • A23C19/05Treating milk before coagulation; Separating whey from curd
    • A23C19/054Treating milk before coagulation; Separating whey from curd using additives other than acidifying agents, NaCl, CaCl2, dairy products, proteins, fats, enzymes or microorganisms
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23CDAIRY PRODUCTS, e.g. MILK, BUTTER OR CHEESE; MILK OR CHEESE SUBSTITUTES; MAKING THEREOF
    • A23C19/00Cheese; Cheese preparations; Making thereof
    • A23C19/06Treating cheese curd after whey separation; Products obtained thereby
    • A23C19/09Other cheese preparations; Mixtures of cheese with other foodstuffs
    • A23C19/093Addition of non-milk fats or non-milk proteins
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23CDAIRY PRODUCTS, e.g. MILK, BUTTER OR CHEESE; MILK OR CHEESE SUBSTITUTES; MAKING THEREOF
    • A23C19/00Cheese; Cheese preparations; Making thereof
    • A23C19/02Making cheese curd
    • A23C19/055Addition of non-milk fats or non-milk proteins, polyol fatty acid polyesters or mineral oils
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23CDAIRY PRODUCTS, e.g. MILK, BUTTER OR CHEESE; MILK OR CHEESE SUBSTITUTES; MAKING THEREOF
    • A23C19/00Cheese; Cheese preparations; Making thereof
    • A23C19/06Treating cheese curd after whey separation; Products obtained thereby
    • A23C19/068Particular types of cheese
    • A23C19/08Process cheese preparations; Making thereof, e.g. melting, emulsifying, sterilizing
    • A23C19/082Adding substances to the curd before or during melting; Melting salts
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23CDAIRY PRODUCTS, e.g. MILK, BUTTER OR CHEESE; MILK OR CHEESE SUBSTITUTES; MAKING THEREOF
    • A23C19/00Cheese; Cheese preparations; Making thereof
    • A23C19/06Treating cheese curd after whey separation; Products obtained thereby
    • A23C19/09Other cheese preparations; Mixtures of cheese with other foodstuffs
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23CDAIRY PRODUCTS, e.g. MILK, BUTTER OR CHEESE; MILK OR CHEESE SUBSTITUTES; MAKING THEREOF
    • A23C19/00Cheese; Cheese preparations; Making thereof
    • A23C19/06Treating cheese curd after whey separation; Products obtained thereby
    • A23C19/09Other cheese preparations; Mixtures of cheese with other foodstuffs
    • A23C19/0925Addition, to cheese or curd, of colours, synthetic flavours or artificial sweeteners, including sugar alcohols
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23CDAIRY PRODUCTS, e.g. MILK, BUTTER OR CHEESE; MILK OR CHEESE SUBSTITUTES; MAKING THEREOF
    • A23C20/00Cheese substitutes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23JPROTEIN COMPOSITIONS FOR FOODSTUFFS; WORKING-UP PROTEINS FOR FOODSTUFFS; PHOSPHATIDE COMPOSITIONS FOR FOODSTUFFS
    • A23J1/00Obtaining protein compositions for foodstuffs; Bulk opening of eggs and separation of yolks from whites
    • A23J1/20Obtaining protein compositions for foodstuffs; Bulk opening of eggs and separation of yolks from whites from milk, e.g. casein; from whey
    • A23J1/202Casein or caseinates
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23JPROTEIN COMPOSITIONS FOR FOODSTUFFS; WORKING-UP PROTEINS FOR FOODSTUFFS; PHOSPHATIDE COMPOSITIONS FOR FOODSTUFFS
    • A23J3/00Working-up of proteins for foodstuffs
    • A23J3/04Animal proteins
    • A23J3/08Dairy proteins
    • A23J3/10Casein

Abstract

本発明は、αs-カゼイン、β-カゼインまたはそれらの組み合わせ約0.2~約6重量%と、1種以上の澱粉を含む1種以上のハイドロコロイド少なくとも約5重量%と、を含むチーズおよびチーズ様製品に関し、前記チーズまたはチーズ様製品は、風味、味、香り、コク、外観、食感、硬さ、取り扱い、密度、構造、凝固、結合性、膨化性、通気性、起泡性、乳化性、弾力性、粘弾性、融解性、クリーミー性および口当たりなどの乳製品の1種以上の特性を有する。

Description

本発明は、乳製品の調製における機能性成分として1つ以上のカゼインを含むタンパク質組成物の使用に関する。本発明は、特に、チーズ、チーズ様製品およびそのような製品、特にプロセスチーズおよびプロセスチーズ様製品の製造方法に関する。
チーズ製造では、乳成分を分別して、乳タンパク質、脂肪、無機塩を濃縮し、保存、保管、輸送が容易な栄養価が高く風味豊かな食品にする。従来のチーズの製造方法では、乳タンパク質、主にカゼインを凝固させてカードを製造する。
プロセスチーズの製造は、ナチュラルチーズと塩(または塩化ナトリウム)、乳化塩、着色料、香料などの他の許可された成分とのブレンドを粉砕、ブレンド、加熱または調理することによって進められる。この乳化塩は、プロセスチーズの製造に不可欠であり、カゼインを乳化性乳脂肪に変性して遊離脂肪を除去するために使用される。チーズ様製品は、一般的に、カゼイン源(例えば、レンネットカゼイン)と、乳および/または植物性脂肪、澱粉、乳化塩、塩、香料および他の許容される成分とをブレンドすることによって製造される。このような製品の製造は通常、プロセスチーズ調理器で行われ、存在するデンプンを糊化する熱およびせん断処理が使用される。したがって、チーズ様製品の製造における調理ステップは、プロセスチーズの製造似ている。(Bachmann、H.P.2001.チーズ類似体:レビュー.Int.Dairy J.11:505-515.)
優れた栄養価と満足できる風味にもかかわらず、一部の消費者は、チーズ、プロセスチーズ、および多くのチーズ類似製品は乳製品や動物性タンパク質から作られているため、拒否している。このような潜在的な顧客は、自分自身を「ベジタリアン」または「ビーガン」であると認識している可能性がある。そのような顧客は、最小限の量の乳タンパク質、または乳由来ではない組換え乳タンパク質を使用して製造されたチーズ、プロセスチーズ、および/またはチーズ様製品の入手可能性を歓迎するかもしれない。
本発明の目的は、改良されたまたは代替されたチーズおよび/またはチーズ様製品を提供すること、または少なくとも公衆に有用な選択肢を提供することである。
本明細書では、通常、発明の特徴を説明する背景を提供するために、特許明細書および他の文献を含む外部情報源が参照されている。いかなる国・地域においても、別段の記載がない限り、そのような情報源への引用は、そのような情報源が先行技術であること、またはその分野の共通の常識の一部を構成することを認めるものと解釈してはならない。
したがって、本発明は、α-カゼインおよび/またはβ-カゼインと、澱粉またはガムのうちの少なくとも1種を含む1種以上のハイドロコロイドと、任意の1種以上の非乳タンパク質と、任意の1種以上の乳化塩と、を含み、風味、味、香り、コク、外観、食感、硬さ、取り扱い、密度、構造、凝固、結合性、膨化性、通気性、起泡性、乳化性、弾力性、粘弾性、融解性、クリーミー性および口当たりなどの乳製品の1種以上の特性を有するチーズまたはチーズ様製品を概して含む。
一態様では、本発明は、
a)約0.2~約35重量%のα-カゼインであって、α-カゼインはαs1-カゼインおよび/またはαs2-カゼインを含むものと、
b)澱粉またはガムのうちの少なくとも1種を含む1種以上のハイドロコロイドと、
c)任意の1種以上の非乳タンパク質と、
d)任意の1種以上の乳化塩と、
e)約15~約65重量%の任意の水分と、
f)約0.05~約35重量%の任意の脂質と、を含む、チーズまたはチーズ様製品に関する。
一態様では、本発明は、
a)約0.2~約6重量%のα-カゼインであって、α-カゼインは、αs1-カゼインおよび/またはαs2-カゼインを含むものと、
b)澱粉またはガムのうちの少なくとも1種を含む1種以上のハイドロコロイドと、
c)任意の1種以上の非乳タンパク質と、
d)任意の1種以上の乳化塩と、
e)約15~約65重量%の任意の水分と、
f)約0.05~約35重量%の任意の脂質と、を含む、チーズまたはチーズ様製品に関する。
一態様では、本発明は、
a)約0.2~約35重量%のα-カゼインであって、α-カゼインはαs1-カゼインおよび/またはαs2-カゼインを含むものと、
b)澱粉またはガムのうちの少なくとも1種を含む1種以上のハイドロコロイドと、
c)任意の1種以上の非乳タンパク質と、
d)任意の1種以上の乳化塩と、
e)約15~約65重量%の水分と
f)約0.05~約35重量%の脂質と、を含む、チーズまたはチーズ様製品に関する。
一態様では、本発明は、
a)約0.2~約6重量%のα-カゼインであって、α-カゼインはαs1-カゼインおよび/またはαs2-カゼインを含むものと、
b)澱粉またはガムのうちの少なくとも1種を含む1種以上のハイドロコロイドと、
c)任意の1種以上の非乳タンパク質と、
d)任意の1種以上の乳化塩と、
e)約15~約65重量%の水分と
f)約0.05~約35重量%の脂質と、を含む、チーズまたはチーズ様製品に関する。
別の態様では、本発明は、
a)約0.2~約6重量%のα-カゼイン、β-カゼインまたはそれらの組み合わせと、
b)少なくとも約5重量%の、1種以上の澱粉を含む1種以上のハイドロコロイドと、
c)約0.2~約20重量%の総乳タンパク質と、を含み、
チーズまたはチーズ様製品中の総カゼインは、
i)少なくとも約55重量%のα-カゼイン、および/または
ii)少なくとも約40重量%のβ-カゼインを含む、チーズまたはチーズ様製品を提供する。
別の態様では、本発明は、
a)約0.2~約6重量%のα-カゼインと、
b)少なくとも約5重量%の、1種以上の澱粉を含む1種以上のハイドロコロイドと、
c)約0.2~約20重量%の総乳タンパク質と、を含み、
チーズまたはチーズ様製品中の総カゼインは、少なくとも約55重量%のα-カゼインを含む、チーズまたはチーズ様製品を提供する。
別の態様では、本発明は、
a)約0.2~約6重量%のβ-カゼインと、
b)少なくとも約5重量%の、1種以上の澱粉を含む1種以上のハイドロコロイドと、
c)約0.2~約20重量%の総乳タンパク質と、を含み、
チーズまたはチーズ様製品中の総カゼインは、少なくとも約40重量%のβ-カゼインを含む、チーズまたはチーズ様製品を提供する。
一態様では、本発明は、
a)約0.2~約6重量%のα-カゼインと、
b)少なくとも約5重量%、少なくとも1種の澱粉を含む1種以上のハイドロコロイドと、
c)約0.5~約20重量%の総タンパク質と、を含み、
α-カゼインは、
i)チーズまたはチーズ様製品中のカゼインの少なくとも約60%、および/または
ii)チーズまたはチーズ様製品中の総タンパク質の少なくとも約55重量%を含む、チーズまたはチーズ様製品を提供する。
別の態様では、本発明は、
a)チーズまたはチーズ様製品を調製するための方法であって、
i)α--カゼインであって、αカゼインはαs1-カゼインおよび/またはαs2-カゼインを含むものと、
ii)澱粉またはガムのうちの少なくとも1種を含む1種以上のハイドロコロイドと、
iii)任意の1種以上の脂質と、
iv)任意の1種以上の非乳タンパク質と、
v)任意の1種以上の乳化塩と、
vi)任意の1種以上の追加成分と、を含む、組成物を提供するステップと、
b)加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を製造するのに十分な温度および時間で組成物を加熱するステップと、
c)加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を冷却して、チーズまたはチーズ様製品を製造するステップと、を含み、
チーズまたはチーズ様製品は、
1.約0.2~約35重量%のα-カゼインと、
2.約15~約65重量%の任意の水分と、
3.約0.05~約35重量%の任意の脂質と、を含む、方法に関する。
別の態様では、本発明は、
a)チーズまたはチーズ様製品を調製するための方法であって、
i)α-カゼインであって、α-カゼインはαs1-カゼインおよび/またはαs2-カゼインを含むものと、
ii)澱粉またはガムのうちの少なくとも1種を含む1種以上のハイドロコロイドと、
iii)任意の1種以上の脂質と、
iv)任意の1種以上の非乳タンパク質と、
v)任意の1種以上の乳化塩と、
vi)任意の1種以上の追加成分と、を含む、組成物を提供するステップと、
b)加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を製造するのに十分な温度および時間で組成物を加熱するステップと、
c)加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を冷却して、チーズまたはチーズ様製品を製造するステップと、を含み、
チーズまたはチーズ様製品は、
1.約0.2~約6重量%のα-カゼインと、
2.約15~約65重量%の任意の水分と、
3.約0.05~約35重量%の脂質と、を含む、方法に関する。
別の態様では、本発明は、
a)チーズまたはチーズ様製品を調製するための方法であって、
i)α-カゼインであって、α--カゼインはαs1-カゼインおよび/またはαs2-カゼインを含むものと、
ii)澱粉またはガムのうちの少なくとも1種を含む1種以上のハイドロコロイドと、
iii)1種以上の脂質と、
iv)任意の1種以上の非乳タンパク質と、
v)任意の1種以上の乳化塩と、
vi)任意の1種以上の追加成分と、を含む、組成物を提供するステップと、
b)加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を製造するのに十分な温度および時間で組成物を加熱するステップと、
c)加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を冷却して、チーズまたはチーズ様製品を製造するステップと、を含み、
チーズまたはチーズ様製品は、
1.約0.2~約35重量%のα-カゼインと、
2.約15~約65重量%の水分と
3.約0.05~約35重量%の脂質と、を含む、方法に関する。
別の態様では、本発明は、
a)チーズまたはチーズ様製品を調製するための方法であって、
i)α-カゼインであって、α-カゼインはαs1-カゼインおよび/またはαs2-カゼインを含むものと、
ii)澱粉またはガムのうちの少なくとも1種を含む1種以上のハイドロコロイドと、
iii)1種以上の脂質と、
iv)任意の1種以上の非乳タンパク質と、
v)任意の1種以上の乳化塩と、
vi)任意の1種以上の追加成分と、を含む、組成物を提供するステップと、
b)加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を製造するのに十分な温度および時間で組成物を加熱するステップと、
c)加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を冷却して、チーズまたはチーズ様製品を製造するステップと、を含み、
チーズまたはチーズ様製品は、
1.約0.2~約6重量%のα-カゼインと、
2.約15~約65重量%の水分と、
3.約0.05~約35重量%の脂質と、を含む、方法に関する。
一態様では、本発明は、
a)チーズまたはチーズ様製品を調製するための方法であって、
i)α-カゼイン、β-カゼインまたはこれらの組み合わせと、
ii)1種以上の澱粉を含む1種以上のハイドロコロイドと、
iii)任意の1種以上の脂質と、
iv)任意の1種以上の追加成分と、を含むチーズ組成物を提供するステップと、
b)加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を製造するのに十分な温度および時間で組成物を加熱するステップと、
c)加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を冷却して、チーズまたはチーズ様製品を製造するステップと、を含み、
チーズまたはチーズ様製品は、
i)約0.2~約6重量%のα-カゼイン、β-カゼインまたはそれらの組み合わせと、
ii)少なくとも約5重量%の1種以上のハイドロコロイドと、
iii)約0.2~約20重量%の総乳タンパク質と、を含み、
チーズまたはチーズ様製品中の総カゼインは、
1.少なくとも約55重量%のα-カゼイン、および/または
2.少なくとも約40重量%のβ-カゼインを含む、方法を提供する。
別の態様では、本発明は、
a)チーズまたはチーズ様製品を調製するための方法であって、
i)α--カゼインと、
ii)1種以上の澱粉を含む1種以上のハイドロコロイドと、
iii)任意の1種以上の脂質と、
iv)任意の1種以上の追加成分と、を含む、チーズ組成物を提供するステップと、
b)加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を製造するのに十分な温度および時間で組成物を加熱するステップと、
c)加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を冷却して、チーズまたはチーズ様製品を製造するステップと、を含み、
チーズまたはチーズ様製品は、
i)約0.2~約6重量%のα-カゼインと、
ii)少なくとも約5重量%の1種以上のハイドロコロイドと、
iii)約0.2~約20重量%の総乳タンパク質と、を含み、
チーズまたはチーズ様製品中の総カゼインは、少なくとも約55重量%のα-カゼインを含む、方法を提供する。
別の態様では、本発明は、
a)チーズまたはチーズ様製品を調製するための方法であって、
i)β-カゼインと、
ii)1種以上の澱粉を含む1種以上のハイドロコロイドと、
iii)任意の1種以上の脂質と、
iv)任意の1種以上の追加成分と、を含む、チーズ組成物を提供するステップと、
b)加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を製造するのに十分な温度および時間で組成物を加熱するステップと、
c)加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を冷却して、チーズまたはチーズ様製品を製造するステップと、を含み、
チーズまたはチーズ様製品は、
i)約0.2~約6重量%のβ-カゼインと
ii)少なくとも約5重量%の1種以上のハイドロコロイドと、
iii)約0.2~約20重量%の総乳タンパク質と、を含み、
チーズまたはチーズ様製品中の総カゼインは、少なくとも約40重量%のβ-カゼインを含む、方法を提供する。
さらに別の態様では、本発明は、
a)チーズまたはチーズ様製品を調製するための方法であって、
i)α-カゼインと、
ii)少なくとも1種の澱粉を含む1種以上のハイドロコロイドと、
iii)任意の1種以上の脂質と、
iv)任意の1種以上の追加成分と、を含むチーズ組成物を提供するステップと、
b)加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を製造するのに十分な温度および時間で組成物を加熱するステップと、
c)、加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を冷却して、チーズまたはチーズ様製品を製造するステップと、を含み、
チーズまたはチーズ様製品は、
i)約0.2~約6重量%のα-カゼインと、
ii)少なくとも約5重量%の1種以上のハイドロコロイドと、
iii)約0.5~約20重量%の総タンパク質と、を含み、
α-カゼインは、
a.チーズまたはチーズ様製品中のカゼインの少なくとも約60%、および/または
b.チーズまたはチーズ様製品中の総タンパク質の少なくとも約55重量%を含む、方法を提供する。
以下の実施形態は、上記のいずれかの態様に関連してもよい。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、約0.2%w/w~約6%w/wのα-カゼイン、β-カゼイン、またはそれらの組み合わせを含む。様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、少なくとも約0.2、0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5または少なくとも約6重量%のα-カゼイン、β-カゼインまたはそれらの組み合わせを含み、適切な範囲は、カゼイン、β-カゼインまたはそれらの組み合わせのこれらの値のうちのいずれか2つ、例えば、約0.2~約5.5、約0.2~約5、約0.2~約4.5、約0.2~約4、約0.2~約3.5、約0.2~約3、約0.2~約2.5、約0.2~約2、約0.2~約1.5、約0.2~約1、約0.5~約5.5、約0.5~約5、約0.5~約4.5、約0.5~約4、約0.5~約3.5、約0.5~約3、約0.5~約2.5、約0.5~約2、約0.5~約1.5、約0.5~約1、約1~約5.5、約1~約5、約1~約4.5、約1~約4、約1~約3.5、約1~約3、約1~約2.5、約1~約2、約1~約1.5、約1.5~約5.5、約1.5~約5、約1.5~約4.5、約1.5~約4、約1.5~約3.5、約1.5~約3、約1.5~約2.5、または約1.5~約2%のα-カゼイン、β-カゼイン、またはこれらの組み合わせから選択されてもよい。
様々な実施形態では、α-カゼインは、αs1-カゼイン、αs2-カゼイン、またはそれらの組み合わせを含む。様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、約0.2%w/w~約6%w/wのα-カゼインを含む。例えば、チーズまたはチーズ様製品は、約0.5%w/w~約5.5%w/wのα-カゼイン、約0.5%w/w~約5.0%w/wのα-カゼイン、約0.5%w/w~約4.5%w/wのα-カゼイン、約0.5%w/w~約4%w/wのα-カゼイン、約0.5%w/w~約3.5%w/wのα-カゼイン、約0.5%w/w~約3%w/wのα-カゼイン、約0.5%w/w~約2.5%w/wのα-カゼイン、または約0.5%w/w~約2%w/wのα-カゼインを含む。
他の代表的な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、約1%w/w~約5.5%w/wのα-カゼイン、約1%w/w~約5.0%w/wのα-カゼイン、約1%w/w~約4.5%w/wのα-カゼイン、約1%w/w~約4%w/wのα-カゼイン、約1%w/w~約3.5%w/wのα-カゼイン、約1%w/w~約3%w/wのα-カゼイン、約1%w/w~約2.5%w/wのα-カゼイン、または約1%w/w~約2%w/wのα-カゼインを含む。
他の代表的な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、約1.5%w/w~約5.5%w/wのα-カゼイン、約1.5%w/w~約5.0%w/wのα-カゼイン、約1.5%w/w~約4.5%w/wのα-カゼイン、約1.5%w/w~約4%w/wのα-カゼイン、約1.5%w/w~約3.5%w/wのα-カゼイン、約1.5%w/w~約3%w/wのα-カゼイン、約1.5%w/w~約2.5%w/wのα-カゼイン、または約2%w/wのα-カゼインを含む。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、約0.2%w/w~約6%w/wのβ-カゼインを含む。例えば、チーズまたはチーズ様製品は、約0.5%w/w~約5.5%w/wのβ-カゼイン、約0.5%w/w~約5.0%w/wのβ-カゼイン、約0.5%w/w~約4.5%w/wのβ-カゼイン、約0.5%w/w~約4%w/wのβ-カゼイン、約0.5%w/w~約3.5%w/wのβ-カゼイン、約0.5%w/w~約3%w/wのβ-カゼイン、約0.5%w/w~約2.5%w/wのβ-カゼイン、または約0.5%w/w~約2%w/wのβ-カゼインを含む。
他の代表的な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、約1%w/w~約5.5%w/wのβ-カゼイン、約1%w/w~約5.0%w/wのβ-カゼイン、約1%w/w~約4.5%w/wのβ-カゼイン、約1%w/w~約4%w/wのβ-カゼイン、約1%w/w~約3.5%w/wのβ-カゼイン、約1%w/w~約3%w/wのβ-カゼイン、約1%w/w~約2.5%w/wのβ-カゼイン、または約1%w/w~約2%w/wのβ-カゼインを含む。
他の代表的な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、約1.5%w/w~約5.5%w/wのβ-カゼイン、約1.5%w/w~約5.0%w/wのβ-カゼイン、約1.5%w/w~約4.5%w/wのβ-カゼイン、約1.5%w/w~約4%w/wのβ-カゼイン、約1.5%w/w~約3.5%w/wのβ-カゼイン、約1.5%w/w~約3%w/wのβ-カゼイン、約1.5%w/w~約2.5%w/wのβ-カゼイン、または約2%w/wのβ-カゼインを含む。
α-カゼインは、通常、牛乳中のカゼインの約45~50%を占める。いくつかの実施形態では、α-カゼインは、チーズまたはチーズ様製品中のカゼインの少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または95%を含む。好ましくは、α-カゼインは、チーズまたはチーズ様製品中のカゼインの少なくとも50%、好ましくは少なくとも65%を含む。いくつかの実施形態では、チーズまたはチーズ様製品中のカゼインはα-カゼインのみを含み、特にαs2-カゼインのみを含んでもよい。様々な実施形態では、α-カゼインは、αs1-カゼイン、αs2-カゼイン、またはそれらの組み合わせを含むか、またはこれらからなる。チーズまたはチーズ様製品中のα-カゼインは、0%~100%のαs1-カゼイン、αs2-カゼイン、またはこれらの組み合わせを含んでもよい。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、少なくとも約0、0.01、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、16、17、18、19、20、25、または少なくとも約30重量%のカゼインを含む。チーズまたはチーズ様製品中の総カゼインは、チーズまたはチーズ様製品中のすべてのカゼイン含有成分が寄与するすべてのカゼインの総和である。様々な範囲はこれらの値の間から選択されてもよい、例えば、チーズまたはチーズ様製品は、約0~約30、約0.01~約30、約0.1~約30、約0.2~約30、約0.5~約30、約1~約30、約0~約25、0.01~約25、約0.1~約25、約0.2~約25、約0.5~約25、約0~約20、0.01~約20、約0.1~約20、約0.2~約20、約0.5~約20、約0.2~約19、約0.5~約19、約1~約19、約0.2~約18、約0.5~約18、約1~約18、約0.2~約17、約0.5~約17、約1~約17、約0.1~約17、約0.2~約16、約0.5~約16、約1~約16、約0.2~約15、約0.5~約15、約1~約25、約2~約25、約3~約25、約5~約25、約1~約20、約2~約20、約3~約20、約5~約20、約0~約10、約0.01~約10、約0.2~約10、約0.5~約10、約1~約10重量%の総カゼインを含んでもよい。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品中の総カゼインは、少なくとも約55%、56重量%、57重量%、58重量%、59重量%、60重量%、61重量%、62重量%、63重量%、64重量%、65重量%、70重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%、または100重量%のα-カゼインを含み、適切な範囲はこれらの値の任意の2つの間から選択されてもよい。例えば、様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品中の総カゼインは、約55重量%~約100重量%、約56重量%~約100重量%、約57重量%~約100重量%、約58重量%~約100重量%、約59重量%~約100重量%、約60重量%~約100重量%、約61重量%~約100重量%、約62重量%~約100重量%、約63重量%~約100重量%、約64重量%~約100重量%、約65重量%~約100重量%、約70重量%~約100重量%、約75重量%~約100重量%、約80重量%~約100重量%、約85重量%~約100重量%、約90重量%~約100重量%、約95重量%~約100重量%、約55重量%~約95重量%、約56重量%~約95重量%、約57重量%~約95重量%、約58重量%~約95重量%、約59重量%~約95重量%、約60重量%~約95重量%、約61重量%~約95重量%、約62重量%~約95重量%、約63重量%~約95重量%、約64重量%~約95重量%、約65重量%~約95重量%、約70重量%~約95重量%、約75重量%~約95重量%、約80重量%~約95重量%、約85重量%~約95重量%、約90重量%~約95重量%、約55重量%~約90重量%、約56重量%~約90重量%、約57重量%~約90重量%、約58重量%~約90重量%、約59重量%~約90重量%、約60重量%~約90重量%、約61重量%~約90重量%、約62重量%~約90重量%、約63重量%~約90重量%、約64重量%~約90重量%、約65重量%~約90重量%、約70重量%~約90重量%、約75重量%~約90重量%、約80重量%~約90重量%、約85重量%~約90重量%、約55重量%~約85重量%、約56重量%~約85重量%、約57重量%~約85重量%、約58重量%~約85重量%、約59重量%~約85重量%、約60重量%~約85重量%、約61重量%~約85重量%、約62重量%~約85重量%、約63重量%~約85重量%、約64重量%~約85重量%、約65重量%~約85重量%、約70重量%~約85重量%、約75重量%~約85重量%、約80重量%~約85重量%、約55重量%~約80重量%、約56重量%~約80重量%、約57重量%~約80重量%、約58重量%~約80重量%、約59重量%~約80重量%、約60重量%~約80重量%、約61重量%~約80重量%、約62重量%~約80重量%、約63重量%~約80重量%、約64重量%~約80重量%、約65重量%~約80重量%、約70重量%~約80重量%、約75重量%~約80重量%、約55重量%~約75重量%、約56重量%~約75重量%、約57重量%~約75重量%、約58重量%~約75重量%、約59重量%~約75重量%、約60重量%~約75重量%、約61重量%~約75重量%、約62重量%~約75重量%、約63重量%~約75重量%、約64重量%~約75重量%、約65重量%~約75重量%、約70重量%~約75重量%、約55重量%~約70重量%、約56重量%~約70重量%、約57重量%~約70重量%、約58重量%~約70重量%、約59重量%~約70重量%、約60重量%~約70重量%、約61重量%~約70重量%、約62重量%~約70重量%、約63重量%~約70重量%、約64重量%~約70重量%、約65重量%~約70重量%、約55重量%~約65重量%、約56重量%~約65重量%、約57重量%~約65重量%、約58重量%~約65重量%、約59重量%~約65重量%、約60重量%~約65重量%、約61重量%~約65重量%、約62重量%~約65重量%、約63重量%~約65重量%、約64重量%~約65重量%、約55重量%~約60重量%、約56重量%~約60重量%、約57重量%~約60重量%、約58重量%~約60重量%、または約59重量%~約60重量%のα-カゼインを含む。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品中のα--カゼインは、約50%~約100%のαs1-カゼインを含む。いくつかの場合、チーズまたはチーズ様製品は、α-カゼインを含み、総カゼインはαs1-カゼインを100%含む。いくつかの場合、チーズまたはチーズ様製品は、α-カゼインを含み、総カゼインはαs1-カゼインを少なくとも50%含む。チーズまたはチーズ様製品中のα-カゼインは、50%のαs1-カゼイン~70%のαs1-カゼイン、50%のαs1-カゼイン~90%のαs1-カゼイン、50%のαs1-カゼイン~100%のαs1-カゼイン、70%のαs1-カゼイン~90%のαs1-カゼイン、70%のαs1-カゼイン~100%のαs1-カゼイン、または90%のαs1-カゼイン~100%のαs1-カゼインを含んでもよい。チーズまたはチーズ様製品中のα-カゼインは、約50%のαs1-カゼイン、70%のαs1-カゼイン、90%のαs1-カゼイン、または100%のαs1-カゼインを含んでもよい。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品中のα-カゼインは、αs2-カゼインを約50%~100%含む。いくつかの場合、チーズまたはチーズ様製品は、α-カゼインを含み、総α-カゼインはαs2-カゼインの100%を含む。いくつかの場合、チーズまたはチーズ様製品は、α-カゼインを含み、総カゼインはαs2-カゼインを少なくとも50%含む。チーズまたはチーズ様製品中のα-カゼインは、50%のαs2-カゼイン~70%のαs2-カゼイン、50%のαs2-カゼイン~90%のαs2-カゼイン、50%のαs2-カゼイン~100%のαs2-カゼイン、70%のαs2-カゼイン~90%のαs2-カゼイン、70%のαs2-カゼイン~100%のαs2-カゼイン、または90%のαs2-カゼイン~100%のαs2-カゼインを含んでもよい。チーズまたはチーズ様製品中のα-カゼインは、約50%のαs2-カゼイン、70%のαs2-カゼイン、90%のαs2-カゼイン、または100%のαs2-カゼインを含んでもよい。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品中のα-カゼインは、αs1-カゼインとαs2-カゼインとの混合物である。チーズまたはチーズ様製品中のカゼインは、例えば、1%のαs2-カゼイン~99%のαs2-カゼイン、および99%のαs1-カゼイン~1%のαs1-カゼインをそれぞれ含んでもよい。いくつかの実施形態では、チーズまたはチーズ様製品中のα-カゼインは、αs1-カゼインとαs2-カゼインとの10:90、20:80、30:70、40:60、50:50、60:40、70:30、80:20、または90:10の比の混合物である。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品中の総カゼインは、30重量%、32重量%、34重量%、35重量%、36重量%、38重量%、40重量%、41重量%、42重量%、43重量%、44重量%、45重量%、46重量%、47重量%、48重量%、49重量%、50重量%、52重量%、54重量%、55重量%、60重量%、65重量%、70重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%、または100重量%のβ-カゼインを含み、適切な範囲はこれらの値のいずれかから選択されてもよい。例えば、様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品中の総カゼインは、約30重量%~約100重量%、32重量%~約100重量%、約34重量%~約100重量%、約35重量%~約100重量%、約36重量%~約100重量%、約38重量%~約100重量%、約40重量%~約100重量%、約41重量%~約100重量%、約42重量%~約100重量%、約43重量%~約100重量%、約44重量%~約100重量%、約45重量%~約100重量%、約46重量%~約100重量%、約47重量%~約100重量%、約48重量%~約100重量%、約49重量%~約100重量%、約50重量%~約100重量%、約55重量%~約100重量%、約60重量%~約100重量%、約30重量%~約95重量%,約40重量%~約95重量%、約45重量%~約95重量%、約50重量%~約95重量%、約52重量%~約95重量%、約55重量%~約95重量%、約60重量%~約95重量%、約65重量%~約95重量%、約70重量%~約95重量%、約75重量%~約95重量%、約80重量%~約95重量%、約85重量%~約95重量%、約90重量%~約95重量%、約30重量%~約90重量%、約35重量%~約90重量%、約40重量%~約90重量%、約42重量%~約90重量%、約44重量%~約90重量%、約45重量%~約90重量%、約47重量%~約90重量%、約50重量%~約90重量%、約55重量%~約90重量%、約60重量%~約90重量%、約65重量%~約90重量%、約70重量%~約90重量%、約75重量%~約90重量%、約80重量%~約90重量%、約85重量%~約90重量%、約30重量%~約85重量%、約35重量%~約85重量%、約40重量%~約85重量%、約42重量%~約85重量%、約44重量%~約85重量%、約45重量%~約85重量%、約46重量%~約85重量%、約47重量%~約85重量%、約48重量%~約85重量%、約50重量%~約85重量%、約55重量%~約85重量%、約60重量%~約85重量%、約65重量%~約85重量%、約70重量%~約85重量%、約75重量%~約85重量%、約80重量%~約85重量%、約30重量%~約80重量%、約35重量%~約80重量%、約40重量%~約80重量%、約42重量%~約80重量%、約44重量%~約80重量%、約45重量%~約80重量%、約50重量%~約80重量%、約55重量%~約80重量%、約60重量%~約80重量%、約62重量%~約80重量%、約65重量%~約80重量%、約70重量%~約80重量%、約75重量%~約80重量%、約30重量%~約75重量%、約35重量%~約75重量%、約40重量%~約75重量%、約42重量%~約75重量%、約44重量%~約75重量%、約45重量%~約75重量%、約48重量%~約75重量%、約50重量%~約75重量%、約55重量%~約75重量%、約60重量%~約75重量%、約65重量%~約75重量%、約70重量%~約75重量%、約30重量%~約70重量%、約35重量%~約70重量%、約40重量%~約70重量%、約42重量%~約70重量%、約44重量%~約70重量%、約45重量%~約70重量%、約47重量%~約70重量%、約50重量%~約70重量%、約55重量%~約70重量%、約60重量%~約70重量%、約65重量%~約70重量%、約30重量%~約65重量%、約35重量%~約65重量%、約40重量%~約65重量%、約42重量%~約65重量%、約44重量%~約65重量%、約45重量%~約65重量%、約47重量%~約65重量%、約50重量%~約65重量%、約55重量%~約65重量%、約60重量%~約65重量%、約35重量%~約60重量%、約40重量%~約60重量%、約45重量%~約60重量%、約50重量%~約60重量%、または約55重量%~約60重量%のβ-カゼインを含む。
様々な実施形態では、α-カゼインは、チーズまたはチーズ様製品中の総タンパク質重量の少なくとも約1、2、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、99、または少なくとも約100重量%を含み、様々な範囲はこれらの値のいずれかから選択されてもよい。組成物中の総タンパク質は、組成物中のすべてのタンパク質含有成分が寄与するすべてのタンパク質の総和である。例えば、α-カゼインは、チーズまたはチーズ様製品の総タンパク質含量の約30%~約90%、約50%~約95%、または約30%~約100%w/wを含んでもよい。いくつかの実施形態では、α-カゼインは、チーズまたはチーズ様製品の総タンパク質含量の少なくとも30%w/wを含んでもよい。いくつかの実施形態では、α-カゼインは、チーズまたはチーズ様製品の総タンパク質含量の少なくとも50%w/wを含んでもよい。いくつかの実施形態では、α-カゼインは、チーズまたはチーズ様製品の総タンパク質含量の少なくとも90%または少なくとも95%w/wを含んでもよい。いくつかの実施形態では、α-カゼインは、チーズまたはチーズ様製品の総タンパク質含量の30%~35%、30%~40%、30%~50%、30%~55%、30%~70%、30%~75%、30%~80%、30%~85%、30%~90%、35%~40%、35%~50%、35%~55%、35%~70%、35%~75%、35%~80%、35%~85%、35%~90%、40%~50%、40%~55%、40%~70%、40%~75%、40%~80%、40%~85%、40%~90%、50%~55%、50%~70%、50%~75%、50%~80%、50%~85%、50%~90%、55%~70%、55%~75%、55%~80%、55%~85%、55%~90%、70%~75%、70%~80%、70%~85%、70%~90%、75%~80%、75%~85%、75%~90%、80%~85%、80%~90%、85%~90%、または90~95%w/wを含んでもよい。α-カゼインは、チーズまたはチーズ様製品の総タンパク質含有量の30%、35%、40%、50%、55%、70%、75%、80%、85%、90%、95%または99%w/wを含んでもよい。α-カゼインは、チーズまたはチーズ様製品の総タンパク質含量の少なくとも30%、35%、40%、50%、55%、70%、75%、80%、85%、または90%w/wを含んでもよい。α-カゼインは、チーズまたはチーズ様製品の総タンパク質含有量の40%、50%、55%、70%、75%、80%、85%、90%または95%w/w以下を含んでもよい。
様々な実施形態では、β-カゼインは、チーズまたはチーズ様製品中の総タンパク質重量の少なくとも約1、2、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、99、または少なくとも約100重量%を含み、様々な範囲はこれらの値のいずれかから選択されてもよい。例えば、β-カゼインは、チーズまたはチーズ様製品の総タンパク質含量の約30%~約90%、約50%~約95%、または約30%~約100%w/wを含んでもよい。いくつかの実施形態では、β-カゼインは、チーズまたはチーズ様製品の総タンパク質含量の少なくとも30%w/wを含んでもよい。いくつかの実施形態では、β-カゼインは、チーズまたはチーズ様製品の総タンパク質含量の少なくとも50%w/wを含んでもよい。いくつかの実施形態では、β-カゼインは、チーズまたはチーズ様製品の総タンパク質含量の少なくとも90%または少なくとも95%w/wを含んでもよい。いくつかの実施形態では、β-カゼインは、チーズまたはチーズ様製品の総タンパク質含量の30%~35%、30%~40%、30%~50%、30%~55%、30%~70%、30%~75%、30%~80%、30%~85%、30%~90%、35%~40%、35%~50%、35%~55%、35%~70%、35%~75%、35%~80%、35%~85%、35%~90%、40%~50%、40%~55%、40%~70%、40%~75%、40%~80%、40%~85%、40%~90%、50%~55%、50%~70%、50%~75%、50%~80%、50%~85%、50%~90%、55%~70%、55%~75%、55%~80%、55%~85%、55%~90%、70%~75%、70%~80%、70%~85%、70%~90%、75%~80%、75%~85%、75%~90%、80%~85%、80%~90%、85%~90%、または90~95%w/wを含んでもよい。β-カゼインは、チーズまたはチーズ様製品の総タンパク質含有量の30%、35%、40%、50%、55%、70%、75%、80%、85%、90%、95%または99%w/wを含んでもよい。β-カゼインは、チーズまたはチーズ様製品の総タンパク質含量の少なくとも30%、35%、40%、50%、55%、70%、75%、80%、85%、または90%w/wを含んでもよい。β-カゼインは、チーズまたはチーズ様製品の総タンパク質含有量の40%、50%、55%、70%、75%、80%、85%、90%または95%w/w以下を含んでもよい。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、約5、4、3、2、または約1重量%未満の非乳動物性タンパク質を含んでもよい。様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、約0~約5%、約0~約4%、約0~約3%、約0~約2%、または約0~約1重量%の非乳動物性タンパク質を含んでもよい。いくつかの実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、非乳動物性タンパク質を含まなくてもよい。
様々な実施形態では、α-カゼインおよび/またはβ-カゼインは、αs-カゼイン富化画分、β-カゼイン富化画分、組換えαs1-カゼイン、組換えαs2-カゼイン、組換えβ-カゼイン、またはそれらの任意の2種以上の組み合わせを含むタンパク質成分から提供される。
様々な実施形態では、α-カゼインは、α-カゼイン富化画分、組換えαs1-カゼイン、組換えαs2-カゼイン、またはそれらの任意の2種以上の任意の組み合わせを含むタンパク質成分を含むか、またはそれらから提供される。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、κ-カゼイン、β-カゼイン、またはそれらの任意の組み合わせをさらに含む。様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、κ-カゼイン、β-カゼイン、p-κ-カゼイン、またはそれらの任意の2種以上の任意の組み合わせをさらに含む。
α-カゼインを乳原料から供給する場合には、α-カゼイン富化画分を含むことが好ましい。様々な実施形態では、原料中の総カゼインの少なくとも約15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、90、95、99、または100%がα-カゼイン富化カゼインによって提供され、様々な範囲はこれらの値のうちの任意の2つの間から選択されてもよい。好ましくは、原料中の総カゼインは、α-カゼイン富化カゼインを少なくとも20%、好ましくは少なくとも40%、最も好ましくは少なくとも60%含む。
様々な実施形態では、β-カゼインは、β-カゼイン富化画分、組換えβ-カゼイン、またはそれらの組み合わせを含むタンパク質成分を含むか、またはタンパク質成分によって提供される。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、κ-カゼイン、α-カゼイン、またはそれらの任意の組み合わせをさらに含む。様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、κ-カゼイン、αカゼイン、p-κ-カゼイン、またはそれらの任意の2種以上の任意の組み合わせをさらに含む。
乳原料からβ-カゼインを供給する場合、乳原料はβ-カゼイン富化画分を含むことが好ましい。様々な実施形態では、原料中の総カゼインの少なくとも約15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、90、95、99、または100%がβ-カゼイン富化画分によって提供され、様々な範囲はこれらの値の任意の2つの間から選択されてもよい。好ましくは、原料中の総カゼインは、β-カゼイン富化カゼインを少なくとも20%、好ましくは少なくとも40%、最も好ましくは少なくとも60%含む。
様々な実施形態では、タンパク質成分は、α-カゼイン富化画分を含む、および、
a)タンパク質成分中の総カゼインは、α-カゼインの少なくとも約50%、55%、60%、65%、70%、80%、85%、90%または95重量%を含む、および/または
b)タンパク質成分は、α-カゼインとβ-カゼインを少なくとも約50:50、55:45、60:40、65:35、70:30、75:25、または少なくとも約80:20の重量比で含んでもよい。
様々な実施形態では、タンパク質成分は、β-カゼイン富化画分と、β-カゼイン富化画分とを含む、および、
a)β-カゼイン富化画分中の総カゼインは、少なくとも約30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、80%、85%、90%、または95重量%を含み、および/または、β-カゼインの少なくとも約30%、35%、40%、45%、50%、60%、65%、70%、80%、85%、90%、または95重量%のβ-カゼインを含む、および/または
b)β-カゼイン富化画分は、β-カゼインとα-カゼインとを少なくとも約50:50、55:45、60:40、65:35、70:30、75:25、または少なくとも約80:20の重量比含んでもよい。
チーズまたはチーズ様製品の総カゼイン濃度は、好ましくは1~30%(w/w)の範囲内であり、より好ましくは2~20%(w/w)である。様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品の総カゼイン濃度は、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、または約19%w/wである。様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品の総カゼイン濃度は、約1~約25、約1~約20、約1~約15、約1~約10、約1~約6、約2~約25、約2~約20、約2~約15、約2~約10、または約2~約6重量%である。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、少なくとも約0、0.01、0.1、0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、または少なくとも約30重量%の総タンパク質を含み、様々な範囲は、たとえば、約0~約30、約0.01~約30、約0.2~約30、約0.5~約30、約1~約30、約0~約25、0.01~約25、約0.1~約25、約0.2~約25、約0.5~約25、約0~約20、0.01~約20、約0.1~約20、約0.2~約20、約0.5~約20、約0.1~約15、約0.2~約15、約0.5~約15、約1~約15、約1~約25、約2~約25、約3~約25、約5~約25、約1~約20、約2~約20、約3~約20、約5~約20、約0~約10、約0.01~約10、約0.2~約10、約0.5~約10、約1~約10%、約0.2~約7%、約0.5~約7%、約1~約7%、約0.2~約5%、約0.5~約5%、約1~約5%、約0.2~約4%、約0.5~約4%、約1~約4%、約0.2~約3%、約0.5~約3%、または約1~約3重量%の値の間から選択されてもよい。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、少なくとも約0、0.01、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、16、17、18、19、20、25、または少なくとも約30重量%の総乳タンパク質を含む。チーズまたはチーズ様製品中の総乳タンパク質は、チーズまたはチーズ様製品中の総乳タンパク質含有成分が寄与する総乳タンパク質の総和である。様々な範囲はこれらの値の間から選択されてもよく、例えば、チーズまたはチーズ様製品は、約0~約30、約0.01~約30、約0.1~約30、約0.2~約30、約0.5~約30、約1~約30、約0~約25、0.01~約25、約0.1~約25、約0.2~約25、約0.5~約25、約0~約20、0.01~約20、約0.1~約20、約0.2~約20、約0.5~約20、約0.2~約19、約0.5~約19、約1~約19、約0.2~約18、約0.5~約18、約1~約18、約0.2~約17、約0.5~約17、約1~約17、約0.1~約17、約0.2~約16、約0.5~約16、約1~約16、約0.2~約15、約0.5~約15、約1~約25、約2~約25、約3~約25、約5~約25、約1~約20、約2~約20、約3~約20、約5~約20、約0~約10、約0.01~約10、約0.2~約10、約0.5~約10、約1~約10重量%の総乳タンパク質を含む。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、1種以上の非乳タンパク質を含む。様々な実施形態では、1種以上の非乳タンパク質は、1種以上の植物性タンパク質または加水分解植物性タンパク質を含むか、またはそれらからなってもよい。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、少なくとも約0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、または少なくとも約5%w/wのハイドロコロイドを含む。適切な範囲は、例えば、チーズまたはチーズ様製品の約0.1~約5、0.1~約4、0.1~約3、0.1~約2、約0.1~約1、約0.1~約0.75、約0.1~約0.5、約0.1~約0.3、約0.15~約1、約0.15~約0.75、約0.15~約0.5、約0.15~約0.3、約2~約1、約0.2~約0.75、約0.2~約0.5、約0.2~約0.3、約0.3~約1、約0.3~約0.75、約0.3~約0.5、約0.5~約1、約0.5~約0.75、または約0.75~約1%w/wなどのいずれかの値から選択されてもよい。様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、1種類のハイドロコロイドを含む。しかしながら、本明細書では、複数のハイドロコロイドを含むチーズまたはチーズ様製品についても検討する。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、少なくとも約5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、22、24、25、26、28、30、35、または40重量%のハイドロコロイドを含む。適切な範囲はこれらの値のいずれかから選択されてもよく、例えば、チーズまたはチーズ様製品は、約5~約40重量%、約6~約40重量%、約7~約40重量%、約8~約40重量%、約9~約40重量%、約10~約40重量%、約11~約40重量%、約12~約40重量%、約13~約40重量%、約14~約40重量%、約15~約40重量%、約16~約40重量%、約17~約40重量%、約18~約40重量%、約19~約40重量%、約20~約40重量%、約22~約40重量%、約24~約40重量%、約25~約40重量%、約26~約40重量%、約28~約40重量%、約30~約40重量%、約35~約40重量%、約5~約35重量%、約6~約35重量%、約7~約35重量%、約8~約35重量%、約9~約35重量%、約10~約35重量%、約11~約35重量%、約12~約35重量%、約13~約35重量%、約14~約35重量%、約15~約35重量%、約16~約35重量%、約17~約35重量%、約18~約35重量%、約19~約35重量%、約20~約35重量%、約22~約35重量%、約24~約35重量%、約25~約35重量%、約26~約35重量%、約28~約35重量%、約30~約35重量%、約5~約30重量%、約6~約30重量%、約7~約30重量%、約8~約30重量%、約9~約30重量%、約10~約30重量%、約11~約30重量%、約12~約30重量%、約13~約30重量%、約14~約30重量%、約15~約30重量%、約16~約30重量%、約17~約30重量%、約18~約30重量%、約19~約30重量%、約20~約30重量%、約22~約30重量%、約24~約30重量%、約25~約30重量%、約26~約30重量%、約28~約30重量%、約5~約28重量%、約6~約28重量%、約7~約28重量%、約8~約28重量%、約9~約28重量%、約10~約28重量%、約11~約28重量%、約12~約28重量%、約13~約28重量%、約14~約28重量%、約15~約28重量%、約16~約28重量%、約17~約28重量%、約18~約28重量%、約19~約28重量%、約20~約28重量%、約22~約28重量%、約24~約28重量%、約25~約28重量%、約26~約28重量%、約5~約26重量%、約6~約26重量%、約7~約26重量%、約8~約26重量%、約9~約26重量%、約10~約26重量%、約11~約26重量%、約12~約26重量%、約13~約26重量%、約14~約26重量%、約15~約26重量%、約16~約26重量%、約17~約26重量%、約18~約26重量%、約19~約26重量%、約20~約26重量%、約22~約26重量%、約24~約26重量%、約25~約26重量%、約5~約24重量%、約6~約24重量%、約7~約24重量%、約8~約24重量%、約9~約24重量%、約10~約24重量%、約11~約24重量%、約12~約24重量%、約13~約24重量%、約14~約24重量%、約15~約24重量%、約16~約24重量%、約17~約24重量%、約18~約24重量%、約19~約24重量%、約20~約24重量%、約22~約24重量%、約5~約22重量%、約6~約22重量%、約7~約22重量%、約8~約22重量%、約9~約22重量%、約10~約22重量%、約11~約22重量%、約12~約22重量%、約13~約22重量%、約14~約22重量%、約15~約22重量%、約16~約22重量%、約17~約22重量%、約18~約22重量%、約19~約22重量%、約20~約22重量%、約5~約20重量%、約6~約20重量%、約7~約20重量%、約8~約20重量%、約9~約20重量%、約10~約20重量%、約11~約20重量%、約12~約20重量%、約13~約20重量%、約14~約20重量%、約15~約20重量%、約16~約20重量%、約17~約20重量%、約18~約20重量%、約19~約20重量%、約5~約18重量%、約6~約18重量%、約7~約18重量%、約8~約18重量%、約9~約18重量%、約10~約18重量%、約11~約18重量%、約12~約18重量%、約13~約18重量%、約14~約18重量%、約15~約18重量%、約16~約18重量%、約17~約18重量%、約5~約16重量%、約6~約16重量%、約7~約16重量%、約8~約16重量%、約9~約16重量%、約10~約16重量%、約11~約16重量%、約12~約16重量%、約13~約16重量%、約14~約16重量%、約15~約16重量%、約5~約14重量%、約6~約14重量%、約7~約14重量%、約8~約14重量%、約9~約14重量%、約10~約14重量%、約11~約14重量%、約12~約14重量%、約13~約14重量%、約5~約12重量%、約6~約12重量%、約7~約12重量%、約8~約12重量%、約9~約12重量%、約10~約12重量%、約11~約12重量%、約5~約10重量%、約6~約10重量%、約7~約10重量%、約8~約10重量%、約9~約10重量%、約5~約8重量%、約6~約8重量%、約7~約8%、または約5~約6重量%のハイドロコロイドを含んでもよい。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、1種以上の澱粉を含む。様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、2種以上の澱粉を含む。様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、3種類以上の澱粉を含む。様々な実施形態では、澱粉は、ジャガイモ澱粉、トウモロコシ澱粉、米澱粉、タピオカ(キャッサバ)澱粉、小麦澱粉、エンドウ豆澱粉、サツマイモ澱粉、バナナ澱粉、大麦澱粉、オーツ麦澱粉、サゴ澱粉、アマランサス澱粉、葛澱粉、カンナ澱粉、ソルガム澱粉またはこれらの任意の2種以上の組み合わせを含む。様々な実施形態では、澱粉は、ジャガイモ澱粉、トウモロコシ澱粉、米澱粉、タピオカ(キャッサバ)澱粉、小麦澱粉、エンドウ豆澱粉、サツマイモ澱粉、バナナ澱粉、大麦澱粉、オーツ麦澱粉、サゴ澱粉、アマランサス澱粉、葛澱粉、カンナ澱粉、ソルガム澱粉、チアシード澱粉、ソラマメ澱粉、ジャックフルーツ澱粉、竹澱粉、ひよこ豆澱粉、キャッサバ澱粉、ニンジン澱粉、またはこれらの任意の2種以上の任意の組み合わせを含む。特に好ましい澱粉としては、トウモロコシ澱粉、ジャガイモ澱粉、キャッサバ澱粉、および米澱粉が挙げられる。
様々な実施形態では、澱粉は、変性澱粉、例えば、アルファ化澱粉、薄沸騰澱粉、酸化澱粉、またはオクテニルコハク酸無水物(OSA)変性澱粉などの変性澱粉を含む。
一実施形態では、澱粉は、変性ジャガイモ澱粉を含む。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、22、24、25、26、27、または少なくとも約30重量%の澱粉を含む。様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、約4~約30重量%、約5~約30重量%、約6~約30重量%、約7~約30重量%、約8~約30重量%、約9~約30重量%、約10~約30重量%、約12~約30重量%、約15~約30重量%、約18~約30重量%、約20~約30重量%、約5~約25重量%、約6~約25重量%、約7~約25重量%、約8~約30、25約9~約25重量%、約10~約25重量%、約12~約25重量%、約15~約25重量%、約18~約25重量%、または約20~約30重量%の澱粉を含む。様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、約4~約10%、約4~約9%、約4~約8%、約5~約7%、約5~約10%、約5~約9%、約6~約8%、約6~約13%、約6%~約12%、約6~約10%、約7~約15%、約7~約14%、約7~約12%、約8~約10%、約8~約15%、約8~約12%、約9~約18%、約9~約16%、約9~約14%、約10~約20%、約10~約18%、約10~約16%、約10~約14%、約12~約20%、約12~約18%、約12~約16%、約13~約20%、約13~約19%、約13~約18%、約13~約17%、約14~約16%、約14~約20%、約14~約19%、約14~約18%、約15~約17%、約15~約20%、約15~約19%、約15~約18%、約20~約30%、約20~約28%、約20~約26%、約20~約24%、約21~約23%、約22~約30%、約22~約28%、約22~約26%、約22~約24%、約24~約30%、約24~約28%、または約24~約26%w/wの澱粉を含む。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、1種以上のガムを含む。様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、2種以上のガムを含む。様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、3種類以上のガムを含む。様々な実施形態では、ガムは、キサンタンガム、グアーガム、ローカストビーンガム、トラガカントガム、アカシアゴム、カラヤガム、タラガム、ジェランガム、コンニャクガム(コンニャクマンナン)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、トラガカント、寒天、ペクチン、アルギン酸塩、カラギーナン(κ-カラギーナン、ι-カラギーナン、λ-カラギーナン)、アラビアゴム、またはそれらの任意の2種以上の組み合わせを含む。様々な実施形態では、ガムは、キサンタンガム、グアーガム、ローカストビーンガム、トラガカントガム、アカシアゴム、カラヤガム、タラガム、ジェランガム、コンニャクガム(コンニャクマンナン)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、トラガカント、寒天、ペクチン、アルギン酸塩、カラギーナン(κ-カラギーナン、ι-カラギーナン、λ-カラギーナン)、アラビアゴム、ペクチン、アルギン酸塩、亜麻仁ガム、グアーガム、またはそれらの任意の2種以上の組み合わせを含む。
様々な実施形態では、ガムは、1種以上のカラギーナン(κ-カラギーナン、κ-カラギーナン、λ-カラギーナン)、またはそれらの任意の2種以上の任意の組み合わせを含む。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、少なくとも約0、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、または約2.0重量%の1種以上のガムを含む。適切な範囲は、例えば、0~約1.9%、0~約1.8%、0~約1.7%、0~約1.6%、0~約1.5%、0~約1.4%、0~約1.3%、0~約1.2%、0~約1.1%、0~約1.0%、0~約0.9%、0~約0.8%、0~約0.7%、0~約0.6%、0~約0.5%、0~約0.4%、0~約0.3%、0~約0.2%、0~約0.1%、約0.1~約1.9%、約0.1~約1.8%、約0.1~約1.7%、約0.1~約1.6%、約0.1~約1.5%、約0.1~約1.4%、約0.1~約1.3%、約0.1~約1.2%、約0.1~約1.1%、約0.1~約1.0%、約0.1~約0.9%、約0.1~約0.8%、約0.1~約0.7%、約0.1~約0.6%、約0.1~約0.5%、約0.1~約0.4%、約0.1~約0.3%、または約0.1~約0.2%の1種以上のガムを含む。好ましい実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、0~約0.8%、より好ましくは約0.1~約0.24重量%の1種以上のガムを含む。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品のpHは、約3~約7、好ましくは約4~約6であってもよい。チーズまたはチーズ様製品のpHは、少なくとも4であってもよい。チーズまたはチーズ様製品のpHは6以下であってもよい。チーズまたはチーズ様製品のpHは、4~4.5、4~5、4~5.1、4~5.2、4~5.5、4~6、4.5~5、4.5~5.1、4.5~5.2、4.5~5.5、4.5~6、5~5.1、5~5.2、5~5.5、5~6、5.1~5.2、5.1~5.5、5.1~6、5.2~5.5、5.2~6、5.5~6、5.6~6、5.6~5.9、または5.6~5.8である。チーズまたはチーズ様製品のpHは、約3、約3.5、約4、約4.5、約5、約5.1、約5.2、約5.5、約5.6、約5.7、約6、約6.5、または約7であってもよい。チーズまたはチーズ様製品のpHは、少なくとも3、3.5、4、4.5、5、5.1、5.2、5.5、または5.7以上であってもよい。チーズまたはチーズ様製品のpHは、4.5、5、5.1、5.2、5.5、5.6、5.7、6、6.5、または7以下であってもよい。好ましくは、チーズまたはチーズ様製品のpHは、約4.6~約5.5、約4.6~約5.6、約4.6~約5.4、約4.6~約5.2、約4.6~約5.0、約4.7~約5.0、または約4.7~約4.9である。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、
a)1種以上の乳化塩と、
b)約15~約65重量%の水分と、
c)約0.05~約35重量%の脂質と、
d)a)~c)の任意の2種以上の任意の組み合わせと、を含む。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、1種以上の植物性または動物性脂質を含む。
いくつかの実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、少なくとも約0.01、0.1、0.25、0.5、0.75、1、2、2.5、3、4、5、6、7、7.5、8、9、10、11、12、12.5、13、14、15、16、17、17.5、18、19、20、21、22、22.5、23、24、25、26、27、27.5、28、29、30、31、32、33、34、または少なくとも約35重量%の脂質を含み、適切な範囲はこれらの値のいずれか、例えば、約0.01~約35%、約0.5~約35%、約1~約35%、約5~約35%、0.01~約30%、約0.5~約30%、約1~約30%、約5~約30%、0.01~約25%、約0.5~約25%、約1~約25%、または約5~約25重量%の脂質から選択されてもよい。
様々な実施形態では、チーズは、プロセスチーズであり、またはチーズ様製品は、プロセスチーズスプレッドまたは「スライスオンスライス」プロセスチーズなどのプロセスチーズ様製品である。他の実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、モッツァレラまたはモッツァレラ様製品、ピザチーズまたはピザチーズ類似物、またはスプレッドチーズなどのパスタフィラータチーズまたはパスタフィラータチーズ様製品である。
一実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、シュライバー溶融性試験値≧3を有するが、より好ましくは約6~約7の溶融性試験値を有する。
様々な実施形態では、方法は、
a)α-カゼイン、β-カゼインまたはそれらの組み合わせを含む水性組成物を提供するステップと、
b)1種以上のハイドロコロイド、脂質、および任意の1種以上の追加成分を水性組成物に加えてチーズ組成物を製造するステップと、
c)加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を製造するのに十分な温度および時間でチーズ組成物を加熱するステップと、
d)加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を冷却して、チーズまたはチーズ様製品を製造するステップと、を含む。
様々な実施形態では、方法は、
a)α-カゼイン、β-カゼインまたはそれらの組み合わせを含む水性組成物を提供するステップと、
b)この水性組成物に脂質を加えて混合し、エマルジョンを形成するステップと、
c)1種以上のハイドロコロイドおよび任意の1種以上の追加成分を含む第2水性組成物にエマルジョンを加え、チーズを製造するステップと、
d)加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を製造するのに十分な温度および時間でチーズ組成物を加熱するステップと、
e)加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を冷却して、チーズまたはチーズ様製品を製造するステップと、を含む。
様々な実施形態では、本方法は、α-カゼインおよび/またはβ-カゼインを約20~約50℃の温度の水に分散させて、α-カゼインおよび/またはβ-カゼインを実質的に完全に溶解させ、水性組成物を製造するステップを含んでもよい。
様々な実施形態では、本方法は、α-カゼインを約40~約55℃の温度の水に分散させて、α--カゼインを実質的に完全に溶解させ、水性組成物を製造するステップを含んでもよい。
様々な実施形態では、本方法は、β-カゼインを約15~約30℃または周囲温度の水に分散させてβ-カゼインを実質的に完全に溶解させ、水性組成物を製造するステップを含んでもよい。
様々な実施形態では、本方法は、α--カゼイン富化画分、β-カゼイン富化画分、組換えαs1-カゼイン、組換えαs2-カゼイン、組換えβ-カゼイン、またはそれらの任意の2種以上の組み合わせを含むタンパク質成分を含む水性組成物を提供するステップを含んでもよい。
様々な実施形態では、本方法は、少なくとも約70、75、80、85、90、95、100、105、110、115、または120℃の温度で加熱するステップを含み、適切な範囲は、任意の2つまたはこれらの値の間から、例えば、約70~約120℃、70~約110℃、約70~約100℃、約70~約95℃、約70~約90℃、約70~約85℃、約70~約80℃、約75~約120℃、75~約110℃、約75~約100℃、約75~約95℃、約75~約90℃、約75~約85℃、または約75~約80℃から選択されてもよい。
様々な実施形態では、本方法は、加熱中に組成物を撹拌しながら混合するステップを含んでもよい。
様々な実施形態では、本方法は、加熱中、加熱後、または加熱中および加熱後にpHを約4~約6に調整することを含む。
様々な実施形態では、本方法は、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、15、20、35、30、35、40、45、50、または60分間加熱するステップを含み、適切な範囲は、例えば、約1~約60分、約1~約45分、約1~約30分、約1~約15分、約3~約60分、約3~約45分、約3~約30分、約3~約15分、約3~約12分、または約3~約10分など、これらの値の任意の2つの間から選択されてもよい。
本明細書で使用される用語「変異体」は、任意の種からの任意の天然(野生型)αs1-カゼイン、αs2-カゼイン、またはβ-カゼインの配列と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、または少なくとも約99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むタンパク質を含んでもよいが、特に、SEQ ID NO:1~40を含む、任意の天然のウシ、ヒツジ、ヤギ、バッファロー、ウマ、ラクダ、またはヒトのαs1-カゼイン、αs2-カゼイン、またはβ-カゼイン配列である。いくつかの実施形態では、このような変異体のアミノ酸配列は、天然配列に対してN末端および/またはC末端に切断または伸長、例えば、約1~約10残基の伸長または切断を含んでもよいいくつかの実施形態では、変異体は、天然配列に対して、1~10個のアミノ酸の挿入、欠失、および/または置換(集合的に)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、変異体は、1種以上の残基のグリコシル化および/またはリン酸化を含む、天然のαs1-カゼイン、αs2-カゼインまたはβ-カゼインとは異なる1種以上の翻訳後修飾を含む。
本明細書および特許請求の範囲で使用される用語「含む(comprising)」は、「少なくとも部分的に含む」を意味する。本明細書および特許請求の範囲において「含む(comprising)」という用語を含む記載を解釈する場合、各記載においてその用語で始まる特徴に加えて、他の特徴が存在してもよい。「含む(comprise)」や「含まれる(comprised)」などの関連用語は、同様に解釈されるべきである。
本明細書で使用される用語「および/または」は、「および」または「または」、あるいはその両方を意味する。
本明細書に開示される数値の範囲(例えば、1から10)への言及は、その範囲内のすべての有理数(例えば、1、1.1、2、3、3.9、4、5、6、6.5、7、8、9、10)、およびその範囲内の有理数の任意の範囲(たとえば、2~8、1.5~5.5、および3.1~4.7)、したがって、本明細書で明示的に開示されるすべての範囲のすべての部分範囲はここに明示的に開示される。これらは特定の意図の一例にすぎず、列挙された最低値と最高値との間の数値の可能なすべての組み合わせは、同様の方法で本明細書に明示的に記載されているものとみなされる。
本発明の関連する分野の技術者にとって、本発明の構造、および異なる実施形態および用途の多くの変化は、添付の特許請求の範囲に定義された本発明の範囲を逸脱することなく現れる。ここで開示されている内容や説明は、純粋に説明的なものであり、いかなる意味においても限定することを意図したものではない。
本発明はまた、本出願の明細書において個別にまたは集合的に参照または示される部分、エレメントおよび特徴、および前記部分、エレメントまたは特徴の任意の2つ以上の任意またはすべての組み合わせからなる、と広義に言うこともできる。本発明が関連する技術分野において既知の等価物を有する特定の整数が本明細書で言及されている場合、そのような既知の等価物は、あたかも個別に記載されているかのように本明細書に組み込まれるものとみなされる。
本発明は、チーズ、チーズ様製品、およびそのような製品、特にプロセスチーズおよびプロセスチーズ様製品の製造における機能性成分として1つまたは複数のカゼインを含むタンパク質組成物の使用に関する好ましくは、本発明のチーズおよびチーズ様製品は、乳製品の摂取量を低減したい人、またはベジタリアンおよびビーガンであると考えられる人に許容されるチーズ様製品を製造するために、乳タンパク質または乳由来でない組換え乳タンパク質を使用して、最小量のチーズおよびチーズ様製品を製造する。本発明は、特に、α-カゼイン、β-カゼイン、および/またはα-カゼイン、β-カゼインの混合物、および場合により、デンプンおよび/またはと組み合わせた場合に、特定のα-カゼインおよび/またはβ-カゼイン画分を利用する。驚くほど少ない量のタンパク質を使用して、プロセスチーズのような構造、風味、口当たりを作り出す。
他のタンパク質、単純な炭水化物、複合炭水化物、油脂、ガム、乳化性剤、塩(塩化ナトリウムおよび/または塩化カリウム)、イオン(カチオンおよびアニオン)、澱粉および/または他のGRAS成分と相互作用するカゼインを利用して機能性成分および食品を製造する。
カゼインおよびカゼイン組成物
カゼインまたはカゼインの混合物、特にα-カゼインおよび/またはβ-カゼインを使用して、プロセスチーズおよびチーズ様製品のようなチーズを製造する。
乳腺組織でカゼインが合成された後、翻訳後リン酸化は、これらのカゼインの一次構造中の選択されたセリン残基上で起こる。その後、牛乳中のカゼインはリン酸カルシウムとイオン結合を形成し、他のカゼイン間の疎水性相互作用に結合し、カゼインミセルとして同定された凝集体を生成する。(Farrell、J.M.、Jr.、R.Jimenez-Flores、G.T.Bleck、E.M.Brown、J.E.Butler、L.K.Creamer、C.L.Hicks、C.M.Hollar、K.F.Ng-Kwai-Hang、およびH.E.Swaisgood.2004.牛乳のタンパク質の命名法、第6版。乳製品科学.87:1641-1674)。
本明細書で使用されるカゼインは、αs1-カゼイン、αs2-カゼイン、β-カゼイン、γ-カゼイン、κ-カゼイン、p-κ-カゼインおよび/またはその変異体を含んでもよい。様々な実施形態では、カゼインはα-カゼインまたはβ-カゼインであってもよい。
牛乳には通常、下記の表1に示すように、α-カゼインの約48%(総カゼインの割合)とβ-カゼインの約36%(総カゼインの割合)が含まれている(DaviesとLaw.1980.J.Dairy Res.47:83-90).
牛乳中のカゼインの平均比率は約αs1-カゼイン:αs2-カゼイン:β-カゼイン:κ-カゼインの3:0.8:3:1である(BrownとErnstrom.1988.凝乳酵素とチーズの化学 第一部:乳製品化学の基礎におけるラクチナーゼ 第3版;Schmidt、1982.カゼインとカゼインのミセル構造の会合.乳製品化学.第1欄.P.F.Fox、et.c Appl.Sci.ub.、Ltd.、Essex,英国)。
様々な実施形態では、αs-カゼインは、αs1-カゼイン、αs2-カゼイン、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。
様々な実施形態では、α--カゼインは、SEQ ID NOから選択されてもよい。少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、98%、または99%の配列同一性を有する1~26、またはその変異体。
様々な実施形態では、α-カゼインは、αs1-カゼインおよび/またはαs2-カゼインを含むかまたは豊富に含む成分、例えばα-カゼイン富化画分を含むか、またはそれらから提供される。
本明細書で使用される用語「α-カゼイン富化画分」とは、脱脂乳よりもα-カゼインのβ-カゼインに対する比率が大きい牛乳から単離された組成物(1:0.94、ポリアクリルアミドゲル電気泳動法により測定し、その後、コマスブルー染色と密度測定法により測定)を意味する。他の適切な分析方法も熟練した受信者には知られている。この比率は、好ましくは1.3:1より大きく、より好ましくは1.6:1より大きく、より好ましくは2:1より大きく、最も好ましくは3:1より大きい。α-カゼインを調製するカゼイン源(通常は牛乳)中のカゼインに関して、αs1およびαs2-カゼインの少なくとも一方(通常は両方)が富化する。
いくつかの実施形態では、α-カゼイン富化画分は、総カゼインに対して少なくとも約55重量%のα-カゼイン、好ましくは総カゼインに対して約60重量%、より好ましくは約65重量%、より好ましくは約70重量%、より好ましくは約75重量%、最も好ましくは約80重量%のα-カゼインを含む。好ましい実施形態では、α-カゼイン富化画分は、総カゼインに対して少なくとも約55重量%のα-カゼインを含む。
いくつかの実施形態では、α-カゼイン富化画分は、公開されたPCT出願WO2007/100264またはWO2009/108074(これらの全体は本明細書に組み込まれている)に記載されているように調製され得る。使用され得る他の方法は、当業者には明らかであろう。例えば、米国特許第5,169,666号に記載されているように、冷却精密濾過を濃縮または除去の少なくとも一部に使用することができる。
様々な実施形態では、本明細書の実施形態で説明されているように、乳酸カゼインを分画することによりα-カゼイン富化画分が調製される。簡単に言うと、殺菌された脱脂乳を乳製品スターターにより酸性条件下でインキュベートして乳酸カゼインを生産する。
乳酸カゼインを水に分散させてカゼインを溶解したスラリーを製造する。温度は約7℃未満に調整され、スラリーのpHは約pH10に調整される。スラリーに塩化カルシウム(二水和物)を加えて凝固物を製造する。α-カゼイン富化画分を得るために洗浄、乾燥されたカードを提供する。
様々な実施形態では、α-カゼインは、1種以上の組換えα-カゼインを含む。組換えタンパク質の使用は、動物由来の成分を含まないチーズまたはチーズ様製品の製造を提供する。
様々な実施形態では、組換えα-カゼインはα-カゼインの変異体を含む。
様々な実施形態では、組換えα-カゼインは、天然αs1-カゼイン、天然αs2-カゼイン、αs1-カゼインの変異体、αs2-カゼイン、またはそれらの組み合わせを含む。様々な実施形態では、組換えα-カゼインは、SEQ ID NO:1~26を有する。様々な実施形態では、αs1-カゼインまたはαs2-カゼインの変異体は、SEQ ID NO:1~26の配列と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、98%または99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を有する。
様々な実施形態では、β-カゼインは、SEQ ID NO:27~40から選択されたタンパク質配列、またはなくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、98%、または99%の配列同一性を有するその得る。変異体によってコードされてもよい。
様々な実施形態では、β-カゼインは、β-カゼインを含むかまたは豊富に含む成分、例えばβ-カゼイン富化画分を含むか、または、β-カゼイン富化画分から提供される。
本明細書で使用する「β-カゼイン富化画分」とは、脱脂乳(0.94:1、ポリアクリルアミドゲル電気泳動法により測定した後、クマシーブルー染色および密度測定法により測定した。他の適切な分析方法も熟練した受信者には知られている)よりもα-カゼインに対するβ-カゼインの比率が大きい乳から単離された組成物を指す。)。この比率は、1:1よりも高く、より好ましくは1.2:1よりも高く、より好ましくは1.4:1よりも高く、より好ましくは1.5:1よりも高く、より好ましくは1.6:1よりも高く、最も好ましくは1.7:1よりも高い。カゼイン富化画分は、βカゼインを調製するカゼイン源(典型的には牛乳)中のカゼインに対してβ-カゼインを豊富に含む。
いくつかの実施形態では、β-カゼイン富化画分は、総カゼインに対して少なくとも約40重量%のβ-カゼイン、好ましくは少なくとも約45重量%、より好ましくは少なくとも約50重量%、より好ましくは少なくとも約52重量%、最も好ましくは少なくとも約54重量%のβ-カゼインを含む。好ましい実施形態では、β-カゼイン富化画分は、総カゼインに対して少なくとも約40重量%のβ-カゼインを含む。
いくつかの実施形態では、β-カゼイン富化画分は、公開されたPCT出願WO2007/100264またはWO2009/108074(これらの全体は本明細書に組み込まれている)に記載されているように調製することができる。使用され得る他の方法は、当業者には明らかであろう。例えば、米国特許第5,169,666号に記載されているように、冷却精密濾過を濃縮または除去の少なくとも一部に使用することができる。
様々な実施形態では、本明細書の実施形態で説明されているように、乳酸カゼインを分画することによりβ-カゼイン富化画分が調製される。簡単に言うと、殺菌された脱脂乳を乳製品スターターにより酸性条件下でインキュベートして乳酸カゼインを生産する。
乳酸カゼインを水に分散させてカゼインを溶解したスラリーを製造する。温度は約7℃未満に調整され、スラリーのpHは約pH10に調整される。スラリーに塩化カルシウム(二水和物)を加えて凝固物を製造する。液体を得、pHを4.3~4.4に調整して第2凝固物を製造する。この第2凝固物を洗浄し、乾燥してβ-カゼイン富化画分を得る。
様々な実施形態では、β-カゼインは、1種以上の組換えβ-カゼインを含む。
様々な実施形態では、組換えβ-カゼインは、天然組換えβ-カゼイン、β-カゼインの変異体、またはそれらの組み合わせを含む。様々な実施形態では、組換えβ-カゼインは、SEQ ID NO:27~40を有する。様々な実施形態では、αs1-カゼインまたはαs2-カゼインの変異体は、SEQ ID NO:27~40の配列とは少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、98%または99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を有する。
組換え発現
チーズまたはチーズ様生成物を形成するための1種以上のタンパク質を組換えて製造することができる。α-カゼインおよび/またはβ-カゼインが組換えにより産生される場合もある。
αs1-カゼイン、αs2-カゼインおよび/またはβ-カゼインは、いずれの種からのアミノ酸配列を有していてもよい。例えば、組換えα-カゼインおよび/またはβ-カゼインは、ウシ、ヒト、ヒツジ、ヤギ、水牛、バイソン、ブタ、ウマまたはラクダのα-カゼインおよび/またはβ-カゼインのアミノ酸配列を有していてもよい。カゼインヌクレオチド配列は、生産効率を向上させるためにコドンを最適化してもよい。例示的なα-カゼイン配列は、SEQ ID NO:1~26として提供され、例示的なβ-カゼイン配列は、以下の表2において、SEQ ID NO:27~40として提供される。組換えα-カゼインおよび/またはβ-カゼインは、α-カゼインおよび/またはβ-カゼインの非天然に存在する変異体であってもよい。このような変異体は、天然カゼイン配列に対する1種以上のアミノ酸の挿入、欠失、または置換を含んでもよい。例えば、このような変異体は、天然のカゼイン配列に対してN末端および/またはC末端で切断されたアミノ酸配列またはペプチド、好ましくは1~10個のアミノ酸、例えば1、2、3または約5個のアミノ酸を含んでもよい。このような変異体は、天然のカゼイン配列に対してN末端および/またはC末端に伸長するアミノ酸配列またはペプチド、好ましくは1~10個のアミノ酸、例えば1、2、3または約5個のアミノ酸を含んでもよい。いくつかの実施形態では、変異体は、天然配列に対して、1~10個のアミノ酸の挿入、欠失、および/または置換(集合的に)を含んでもよい。例えば、そのような変異体は、天然配列に対して、1~約5個のアミノ酸の挿入、欠失、および/または置換(集合的に)を有してもよい。グリコシル化やその他の翻訳後修飾の程度と位置は、選択した宿主細胞と宿主細胞環境の性質によって異なる場合がある。α-カゼインおよび/またはβ-カゼインの部分加水分解生成物も「変異体」という用語に含まれる。
このような変異体は、SEQ ID NO:1~40と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有してもよい。アミノ酸配列に関して本明細書で使用される「配列同一性」という用語は、配列を整列させてギャップを導入した後、選択された配列内のアミノ酸残基と同一である候補配列内のアミノ酸残基のパーセンテージとして定義される。必要に応じて、配列同一性の最大パーセントを達成し、配列同一性の一部として保存的置換を考慮しない。アミノ酸配列同一性パーセントを決定する目的のためのアラインメントは、例えばBLAST、BLAST-2、ALIGN、ALIGN-2またはMegalign(DNASTAR)などの公的に入手可能なコンピュータソフトウェアを使用するなど、当業者の技術の範囲内である様々な方法で達成することができる業者は、比較される配列の全長にわたって最大のアライメントを達成するために必要な任意のアルゴリズムを含む、アライメントを測定するための適切なパラメータを決定することができる。
組換えα-カゼインおよび/またはβ-カゼインを宿主細胞で組換え発現させる。本明細書で使用される場合、「宿主」または「宿主細胞」は、所望の生成物を産生するために選択または遺伝子改変された任意のタンパク質産生宿主を意味する。例示的な宿主には、糸状菌などの真菌、ならびに細菌、酵母、藻類、植物、昆虫、および哺乳動物細胞が含まれる。
本明細書に開示された、発現構築物のような遺伝的構築物を含む宿主細胞は、当該分野に公知のポリペプチドの組換え生産用の方法において有用である。(e.g.Sambrookら、分子クローニング:実験室マニュアル、第2版.コールドスプリングハーバープレス、1987年;Ausubelら、分子生物学の現在のプロトコル、グリーン出版、1987)このような方法は、本明細書に開示されるポリヌクレオチドまたはポリペプチドの発現に適した、または発現を促進する条件で、適切な培地中で宿主細胞を培養することを含み得る。発現された組換えポリペプチドは、必要に応じて培養物中に分泌され得るが、その後、当技術分野で周知の方法によって培地、宿主細胞または培地から単離され得る。(例えば、Deutscher編、1990年、Methods in Enzymology、Vol 182、タンパク質精製ガイド)
いくつかの場合、α-、β-および/またはκ-カゼインの製造に、ラクトコッカス・ラクティス、枯草菌、または大腸菌などの細菌宿主細胞が使用され得る。他の細菌宿主、例えば、ラクトコッカス属、ラクトコッカス・ラクティス、枯草菌、バチルス・アミロリケファシエンス、バチルス・リケニフォルミスおよびバチルス・メガテリウム、ブレビバチルス・チョウシネンシス、スメグマチス菌、ロドコッカス・エリスロポリスおよびコリネバクテリウム・グルタミカム、ラクトバチルス属、ラクトバチルス・ファーメンタム、ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・アシドフィルス、ラクトバチルス・プランタルムおよびシネコシスティス属6803が含まれるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、宿主細胞は、出芽酵母、シゾサッカロミセス・ポンベ、ヤロウィア・リポリティカ、カンジダ・グラブラタ、アシュビャ・ゴシピイ、サイバーリンドネラ・ジャディニ、ピキア・パストリス、ピキア・メタノリカ、クルイベロミセス・ラクティス、ハンセヌラ・ポリモルファ、カンジダ・ボイディニ、アルクスラ・アデニボランス、キサントフィロミセス・デンドロホス、およびカンジダ・アルビカンス属からなるリストから選択される酵母細胞である。いくつかの実施形態では、酵母細胞は、酵母菌である。
いくつかの実施形態では、宿主細胞は、アスペルギルス種とトリコデルマ種からなるリストから選択される真菌細胞である。
的タンパク質の発現は、発現ベクター、プラスミド、宿主ゲノムに組み込まれた核酸、または他の手段によって提供され得る。たとえば、発現用のベクターには、(a)プロモーターエレメント、(b)シグナルペプチド、(c)異種カゼイン配列、および(d)ターミネーターエレメントが含まれてもよい。
遺伝的構築物および発現ベクターの製造方法および使用方法は、当業者において周知であり、(e.g.Sambrookら、分子クローニング:実験室マニュアル、第2版.コールドスプリングハーバープレス、1987年;Ausubelら、分子生物学の現在のプロトコル、グリーン出版、1987)に記載されている。
α-カゼインおよび/またはβ-カゼインを発現するために使用され得る発現ベクターは、(a)、(b)、(c)および(d)のエレメントを有する発現カセットを含む発現ベクターを含む。いくつかの実施形態では、シグナルペプチド(c)はベクターに含まれる必要はない。いくつかの場合、シグナルペプチドは、カゼインの天然シグナル配列の一部であってもよく、例えば、タンパク質は、SEQ ID NO:1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39に太字で示されている天然シグナル配列を含んでいてもよい。いくつかの場合、ベクターは、SEQ ID NO:1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39のようなタンパク質配列をコードするポリヌクレオチドを含む。いくつかの場合、ベクターは、SEQ ID NO:2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38または40は異種信号配列を有するような成熟タンパク質配列をコードするポリヌクレオチドを含んでもよい。一般に、発現カセットは、相同宿主微生物のゲノムに組み込まれる場合、または宿主細胞内に維持されているプラスミドまたは他の複製ベクター上に存在する場合に、トランスジェニックの転写を媒介するように設計されている。
宿主微生物への変換前にベクターの増幅を助けるために、複製原点(e)をベクターに含めることができる。発現ベクターで安定に形質転換された微生物の選択を助けるために、ベクターはさらに選択マーカー(f)を含んでもよい。発現ベクターはまた、宿主微生物への形質転換前に発現ベクターの線状化を可能にする制限エンドヌクレアーゼ部位(g)を含み、発現ベクターの宿主ゲノムへの安定な組込みを促進することができる。いくつかの実施形態では、発現ベクターは、エレメント(b)、(e)、(f)および(g)を含まないエレメント(b)、(e)、(f)および(g)の任意のサブセットを含んでもよい。当業者に知られている他の表現エレメントおよびベクトルエレメントは、本明細書に記載されているエレメントを組み合わせて使用することも、代替することもできる。例えば、多くの微生物はポリシストロン性mRNAから複数の遺伝子産物を発現できるため、必要に応じてそれらの微生物の単一の調節領域の制御下で複数のポリペプチドを発現させることができる。これらのタンパク質は、1種以上のα-カゼイン、1種以上のβ-カゼイン、1種以上の異なる乳タンパク質(例えば、1種以上のカゼイン)、および/または1種以上の非乳タンパク質を含んでもよい。
グラム陽性菌(例えば、ラクトコッカス・ラクティスおよび枯草菌)は標的タンパク質を培地に分泌するために使用されてもよく、グラム陰性菌(例えば、大腸菌)は、標的タンパク質をペリプラズムまたは培地に分泌するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、発現された細菌発現タンパク質は、翻訳後修飾(PTM)を有さない場合があり、これは、それらがグリコシル化されない、および/またはリン酸化されない可能性があることを意味する。
標的カゼインタンパク質は、構成的に発現されるだけでなく、ナイシン誘導性発現系(PnisAプロモーターによって制御される)、乳酸誘導性発現系(P170プロモーターによって制御される)または他の同様の誘導性システムの両方において、ラクトバチルス・ラクティスにおいて発現および生成され得る。このシステムでは両方とも、ベクターpNZ8149(lacF遺伝子補充/レスキュー原理)を使用するNZ3900などの食品グレードの選択株内にある。機能的タンパク質の分泌は、ラクトバチルス・ラクティスによって分泌される主要なSec依存性タンパク質であるUsp45(SP(usp45))のシグナルペプチドによって可能になる可能性がある。例えば、αs1-カゼインおよびαs2-カゼインは、合成オペロンを使用してラクトバチルス・ラクティスにおいて同時発現させることも、個別に発現させることもできる。
チーズおよびチーズ類製品
本発明は、一般的に、
a)約0.2~約6重量%のα-カゼイン、β-カゼインまたはそれらの組み合わせと、
b)少なくとも約5重量%の、1種以上の澱粉を含む1種以上のハイドロコロイドと、
c)約0.2~約20重量%の総乳タンパク質と、を含み、
チーズまたはチーズ様製品中の総カゼインは、
i)少なくとも約55重量%のα-カゼイン、および/または
ii)少なくとも約40重量%のβ-カゼインを含む、チーズまたはチーズ様製品に関する。
また、チーズおよびチーズ様製品についても説明した。
a)このチーズおよびチーズ様製品は、約0.2~約35重量%のα-カゼインと、
b)澱粉またはガムのうちの少なくとも1種を含む1種以上のハイドロコロイドと、を含む。
本発明は、特に、チーズおよびチーズ様製品、特にプロセスチーズおよびプロセスチーズ様製品を形成するのに必要な総カゼイン含量を減少させる一方で、そのようなチーズおよびチーズ様製品の所望の特性を依然として達成する。
本発明はまた、プロセスチーズおよび/または類似の製品を製造するために必要な乳化塩の量を低減または排除してもよい。プロセスチーズの製造では、乳化塩を使用してカゼインの立体構造を変更し、同時に乳脂肪を乳化し、同時に冷却時にゲルを生成して望ましいコクと食感を生み出す必要がある。しかしながら、本発明に係るα-カゼインおよび/またはβ-カゼインの使用は、乳化塩を使用することなく、脂肪を乳化性し、冷却時に所望のコクおよび食感を形成してもよい。
ここで使用される「チーズ様製品」とは、特定のチーズの特徴を1種以上有する製品、例えば、食べたときにチーズを食べているような感覚を与える製品をいう。いくつかの実施形態では、チーズ様製品は、食品法典基準などの特定のチーズの基準を満たしていない場合がある(http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/codex-texts/list-standards/en/参照)。いくつかの実施形態では、チーズ様製品は動物由来成分を含まない。この商品は一般的に「ビーガンチーズ」と呼ばれている。チーズ様製品は、乳脂肪のタンパク質および/または脂肪酸組成を複製するように遺伝子工学および/または膨化性により製造されたタンパク質、脂肪および/または脂質を含有していてもよい。
例示的な実施形態では、チーズ様製品は、取り扱いされたチーズ様製品である。
本明細書で使用する「プロセスチーズ様製品」という用語は、プロセスチーズの特徴の1つ以上を有する製品を指し、プロセスチーズスプレッドまたは類似チーズなどの製品が含まれる。本明細書で使用する場合、「プロセスチーズ」という用語は、チーズまたはチーズ混合物を調理し、溶解することによって調製されたチーズを意味し、本明細書の実施形態で説明されたように調製されたプロセスチーズを含む。加熱処理されたチーズが形成されると、均一なポンピング可能な流動チーズ材料であり、塊、パン、スライス、または他の所望の形態を製造するために、ロールおよび/または切断などの技術を用いて、流延またはシート化することができる。プロセスチーズは「プロセスチーズ」と呼ばれることがあり、この2つの用語は同義語である。
様々な実施形態では、チーズ様製品はベジタリアンまたはビーガンチーズである。
本発明はまた、チーズおよびチーズ様製品を製造するための異常に低い量のα-カゼインおよび/またはβ-カゼインの使用に関する。典型的なプロセスチーズ、例えば、本明細書の実施形態に記載されたものは、約12~25重量%の総タンパク質を含んでもよい。一方、本発明に従って製造されるチーズおよびチーズ様製品は、0.2~約10重量%の総タンパク質、0.2~約9重量%の総タンパク質、または約0.2~5重量%の総タンパク質を含んでもよい。
本発明の例示的なチーズまたはチーズ様製品は、
a)約0.05~約35%の脂質と、
b)約15~約65重量%の水分と、
c)約0.25重量%~約7.5重量%の単純な炭水化物と、
d)約0重量%~約45重量%の複合炭水化物と、
e)約0~約0.75重量%の1種以上のガムと、
f)約0.25%~約3.5%の塩と、
g)約0.15~約5.0重量%%のミネラル、カチオンおよび/またはアニオンと、を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、少なくとも約0.05、1、2、2.5、3、4、5、6、7、7.5、8、9、10、11、12、12.5、13、14、15、16、17、17.5、18、19、20、21、22、22.5、23、24、25、26、27、27.5、28、29、30、31、32、33、34、または35重量%の脂質を含んでもよく、有用な範囲は、これらの値のうちのいずれかの値(例えば、約0.05~約35重量%、1重量%~約30重量%、約5重量%~約30重量%、約10重量%~約30重量%、約17重量%~約20重量%、約20重量%~約30重量%、約25重量%~約30重量%、約27重量%~約30重量%、約27.5重量%~約30重量%、約1重量%~約27.5重量%、約5重量%~約27.5重量%、約10重量%~約27.5重量%、約17重量%~約27.5重量%、約17重量%~約27重量%、約20重量%~約25重量%、約1重量%~約22重量%、約5重量%~約22重量%、約10重量%~約22重量%、約17重量%~約22重量%、約1重量%~約20重量%、約5重量%~約20重量%、約10重量%~約20重量%、約1重量%~約10重量%、または約1重量%~約5重量%の脂質から選択されてもよい。
一実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、減脂肪チーズまたはチーズ様製品である。一実施形態では、減脂肪チーズまたはチーズ様製品は、約0.5重量%~約10重量%の脂質を含む。
いくつかの実施形態では、本発明のチーズおよびチーズ様製品は、標準的な方法で製造される同等のチーズに要求される風味、食感、外観、構造、食感、硬さ、繊維度、密度、弾力性、弾力性、融解性、伸び、水和性、クリーミー性および/または口当たりを有してもよい。さらに、タンパク質は、所望のゲル、凝固物、エマルジョン、泡などの形成などの特定の物理化学的タスクを実行してもよい。本発明のタンパク質ブレンドによって生成されるゲルの弾性および機能的特性により、チルロール、キャスティングベルト、フリースライスキャスティング装置などを含むプロセスチーズの製造および包装装置での加工が可能になり得る。全ての成分がビーガンの規格と期待に適合していることが望ましい。
一実施形態では、プロセスチーズまたはプロセスチーズ様製品は、シュライバー溶融性試験で約3~約10、好ましくは約6~約7の溶融値を有する。シュライバー溶融性試験は、プロセスチーズ製品、特に「スライス」プロセスチーズ製品に使用するために設計されている。
Park,J.,J.R.Rosenau,M.Peleg.1984.「チーズの溶融性を評価する4つの方法の比較」J.Food Sci49:1158-1162、&1170およびZehren、V、L.、およびD.D.Nusbaum、1962.加工チーズ.Cheese Reporter Publishing Co.,Inc.、ウィスコンシン州マディソンにおいてこれらの技術は説明された。
簡単に言うと、シュライバー溶融性試験は、
i)チーズのディスクを直径39.5ミリ、厚さ約4.7ミリにカットし、ガラス(100×20ミリの薄肉)のシャーレの底に入れ、
ii)サンプルの上にシャーレをかぶせ、4℃の冷蔵庫で10分間放置し、
iii)用意したサンプルを232℃に予熱した強制通風炉で5分間焼成し、
iv)30分冷却してから
v)シャーレの蓋を外し、シャーレをシュライバーの溶融性試験チャートの上に置き(図は直径39.5mmから始まる一連の同心円を含み、後続する各円の直径は2mm大きい)、
vi)同心円上にリストされたシュライバー溶融性試験のスコアを報告する(つまり、0~12の順序)ステップを実行する。
シュライバー溶融性試験における約6~約7の溶融値は、プロセスチーズの許容可能な性能を示す。シュライバー融解試験で6を超える融解性値は、チーズの性能が許容できないことを示している。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、
a)約1~約3.5%、好ましくは約1.5%~約2.5%w/wのα-カゼインと、
b)約15~約30%、好ましくは約18~約27%w/wの澱粉と、
c)約0.1~約0.24%、好ましくは約0.12~約0.2%w/wのガムと、
d)任意の1種以上の非乳タンパク質と、
e)任意の1種以上の乳化塩と、
f)約45~約65%、好ましくは約50~約60%w/wの水分と、
g)約12~約26%、好ましくは約15~約22%w/wの脂質と、を含む。
チーズまたはチーズ様製品の例としては、
a)約2%w/wのα-カゼインと
b)約22.5%w/wの澱粉と、
c)約0.16%w/wのカラギーナンと、
d)任意の1種以上の非乳タンパク質と、
e)任意の1種以上の乳化塩と、
f)約58%w/wの水分と、
g)約19w/wの植物性脂肪と
h)約1%w/wの塩と、を含む。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、
a)約1.0%~約5.0%の総タンパク質と、
b)約0.90~約5.0%の乳タンパク質と、
c)約0.5~約4.5%、好ましくは約0.8%~約2.5%w/wのα-カゼイン、および/または約1.0%~約2.0%、好ましくは約1.2%~約1.7%β-カゼインと、
d)約15~約30%、好ましくは約18~約27%w/wの澱粉であって、好ましくは、澱粉は、澱粉の総重量に対して約65%~約75%の酸化薄沸片澱粉、澱粉の総重量に対して約16%~約22%のOSA変性ジャガイモ澱粉、および澱粉の総重量に対して約11%~約16%のアセチル化リン酸二澱粉変性ジャガイモ澱粉を含む澱粉と、
e)約0.1~約0.24%、好ましくは約0.12~約0.2%w/wのガムと、
f)任意の1種以上の非乳タンパク質と、
g)任意の1種以上の乳化塩と、
h)約45~約65%、好ましくは約50~約60%w/wの水分と
i)約12~約26%、好ましくは約15~約22%w/wの脂質と、を含む。
チーズまたはチーズ様製品の例としては、
a)約1.0%w/wの総タンパク質と、
b)約1.0%w/wの乳タンパク質と、
c)約0.8%w/wのα-カゼインと、
d)約18.4%w/wの澱粉と、
e)約0.16%w/wのカラギーナンと、
f)任意の1種以上の非乳タンパク質と、
g)任意の1種以上の乳化塩と、
h)約56%w/wの水分と、
i)約19w/wの植物性脂肪と
j)約1%w/wの塩と、を含む。
別の例示的なチーズまたはチーズ様製品としては、
a)約3%w/wの総タンパク質と、
b)約3%w/wの乳タンパク質と、
c)約2.5%w/wのα-カゼインと、
d)約18.4%w/wの澱粉と、
e)約0.16%w/wのカラギーナンと、
f)任意の1種以上の非乳タンパク質と、
g)任意の1種以上の乳化塩と、
h)約56%w/wの水分と、
i)約19w/wの植物性脂肪と
j)約1%w/wの塩と、を含む。
別の例示的なチーズまたはチーズ様製品としては、
a)約3.0%w/wの総タンパク質と、
b)約3.0%w/wの乳タンパク質と、
c)約1.3%w/wの-カゼインと、
d)約1.3%w/wのβ-カゼインと、
e)約18.4%w/wの澱粉と、
f)約0.16%w/wのカラギーナンと、
g)任意の1種以上の非乳タンパク質と、
h)任意の1種以上の乳化塩と、
i)約56%w/wの水分と、
j)約19w/wの植物性脂肪と、
k)約1%w/wの塩と、を含む。
別の例示的なチーズまたはチーズ様製品としては、
a)約3.0%w/wの総タンパク質と、
b)約3.0%w/wの乳タンパク質と、
c)約1.6%w/wのβ-カゼインと、
d)約18.4%w/wの澱粉と、
e)約0.16%w/wのカラギーナンと、
f)任意の1種以上の非乳タンパク質と、
g)任意の1種以上の乳化塩と、
h)約56%w/wの水分と、
i)約19w/wの植物性脂肪と
j)約1%w/wの塩と、を含む。
別の例示的なチーズまたはチーズ様製品としては、
a)約5%w/wの総タンパク質と、
b)約5%w/wの乳タンパク質と、
c)約4.2%w/wのα-カゼインと、
d)約18.4%w/wの澱粉と、
e)約0.16%w/wのカラギーナンと、
f)任意の1種以上の非乳タンパク質と、
g)任意の1種以上の乳化塩と、
h)約56%w/wの水分と、
i)約19w/wの植物性脂肪と
j)約1%w/wの塩と、を含む。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、
a)約1.0%~約5.0%の総タンパク質と、
b)約0.90~約5.0%の乳タンパク質と、
c)約0.5~約6.0%、好ましくは約0.8%~約4.5%w/wのα-カゼインと、
d)約15~約30%、好ましくは約18~約27%w/wの澱粉であって、好ましくは、澱粉は、澱粉の総重量に対して約65%~約75%の酸化薄沸片澱粉、澱粉の総重量に対して約16%~約22%のOSA変性トウモロコシデンプン、および澱粉の総重量に対して約10%~約15%のヒドロキシプロピルリン酸二澱粉変性タピオカ澱粉を含む澱粉と、
e)約0.1~約0.24%、好ましくは約0.12~約0.2%w/wのガムと、
f)任意の1種以上の非乳タンパク質と、
g)任意の1種以上の乳化塩と、
h)約45~約65%、好ましくは約50~約60%w/wの水分と、
i)約12~約26%、好ましくは約15~約22%w/wの脂質と、を含む。
チーズまたはチーズ様製品の例としては、
a)約1.0%w/wの総タンパク質と、
b)約1.0%w/wの乳タンパク質と、
c)約0.8%w/wのα-カゼインと、
d)約18.5%w/wの澱粉と、
e)約0.15%w/wのローカストビーンガムと、
f)任意の1種以上の非乳タンパク質と、
g)任意の1種以上の乳化塩と、
h)約56%w/wの水分と、
i)約19w/wの植物性脂肪と
j)約1%w/wの塩と、を含む。
別の例示的なチーズまたはチーズ様製品としては、
a)約5.0%w/wの総タンパク質と、
b)約5.0%w/wの乳タンパク質と、
c)約4.1%w/wのα-カゼインと、
d)約18.5%w/wの澱粉と、
e)約0.15%w/wのローカストビーンガムと、
f)任意の1種以上の非乳タンパク質と、
g)任意の1種以上の乳化塩と、
h)約56%w/wの水分と、
i)約19w/wの植物性脂肪と
j)約1%w/wの塩と、を含む。
ハイドロコロイド
このハイドロコロイドは、食品中の増粘剤またはゲル化剤として有用である。
本明細書に記載のチーズまたはチーズ製品は、1種以上のハイドロコロイドを含む。様々な実施形態では、1種以上のハイドロコロイドは、1種以上の澱粉、1種以上のガム、またはそれらの組み合わせを含む。
様々な実施形態では、1種以上のハイドロコロイドは、1種以上の澱粉を含む。
様々な実施形態では、澱粉は、ジャガイモ澱粉、トウモロコシ澱粉、米澱粉、タピオカ(キャッサバ)澱粉、小麦澱粉、エンドウ豆澱粉、サツマイモ澱粉、バナナ澱粉、大麦澱粉、オーツ麦澱粉、サゴ澱粉、アマランサス澱粉、葛澱粉、カンナ澱粉、ソルガム澱粉、チアシード澱粉、ソラマメ澱粉、ジャックフルーツ澱粉、竹澱粉、ひよこ豆澱粉、キャッサバ澱粉、ニンジン澱粉、またはこれらの任意の2種以上の任意の組み合わせを含む。特に好ましい澱粉としては、トウモロコシ澱粉、ジャガイモ澱粉、キャッサバ澱粉、タピオカ澱粉、および米澱粉が挙げられる。
いくつかの実施形態では、澱粉は変性されていてもよい。澱粉は、物理的、化学的または酵素的に変性されて、ゲル化および/または回生に対する抵抗性、改善された安定性、加熱時の低粘度、改善されたゲル化および/または改善された脂肪乳化性などの、変化したおよび/または改善された特性を有する変性澱粉を製造してもよい。
様々な実施形態では、澱粉は、アルファ化澱粉、薄沸騰澱粉、酸化澱粉、オクテニルコハク酸無水物(OSA)変性澱粉、またはアセチル化リン酸二澱粉などの変性澱粉を含む。
様々な実施形態では、澱粉は、変性ジャガイモ澱粉、変性トウモロコシ澱粉および/または変性タピオカ澱粉を含む。様々な実施形態では、変性澱粉は、酸化薄沸騰ジャガイモ澱粉、オクテニルコハク酸無水物(OSA)変性ジャガイモ澱粉、アセチル化リン酸二澱粉、変性ジャガイモ澱粉、オクテニルコハク酸無水物(OSA)変性トウモロコシ澱粉、またはリン酸ヒドロキシプロピル二澱粉変性タピオカ澱粉、またはそれらの任意の2種以上の組み合わせからなる群から選択される。
様々な実施形態では、1種以上のガムは、キサンタンガム、グアーガム、ローカストビーンガム、トラガカントガム、アカシアゴム、カラヤガム、タラガム、ジェランガム、コンニャクガム(コンニャクマンナン)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、トラガカント、寒天、ペクチン、アルギン酸塩、カラギーナン(κ-カラギーナン、ι-カラギーナン、λ-カラギーナン)、アラビアゴム、ペクチン、アルギン酸塩、亜麻仁ガム、グアーガム、またはそれらの任意の2種以上の組み合わせを含む。
その他の有用なハイドロコロイドはカルボキシメチルセルロース(CMC)、キサンノコロイドおよび植物由来のハイドロコロイド、例えば寒天、アルギン酸塩、カラギーナン(κ-カラギーナン、κ-カラギーナン、λ-カラギーナン)、アラビアガムおよびそれらの混合物を含む。好ましいハイドロコロイドは、例えば、寒天、ペクチン、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース(CMC)、カラギーナン(κ-カラギーナン、κ-カラギーナン、λ-カラギーナン)およびそれらの混合物を含む。特に好ましいハイドロコロイドはカラギーナンである。
脂質
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、1種以上の植物性または動物性脂質を含む。
様々な実施形態では、1種以上の脂質は、1種以上の植物または動物脂質を含んでもよい。
植物油の例には、例えば、ココナッツ油、コーン油、綿実油、キャノーラ油、オリーブ油、パーム油、ナッツ油、サフラワー油、ゴマ油、大豆油、ヒマワリ油、ナッツ油、ヘーゼルナッツ油、アーモンド油、カシュー油、マカダミア油、ピーカン油、ピスタチオ油、クルミ油、メロンおよびひょうたん種子油、ひょうたん油、バッファローひょうたん油、かぼちゃ種子油、スイカ種子油、アサイー油、カシス種子油、ルリヂサ種子油、月見草油、イナゴマメ種子油、アマランサス油、アプリコット油、アルガン油、アーティチョーク油、アボカド油、ババス油、ベン油、ボルネオ獣脂ナッツ油、コフネ油、コリアンダーシード油、亜麻仁油、亜麻仁油、コリアンダーシード油、グレープシード油、ヘンプ油、カポック種子油、キウイフルーツ油、ラレマンシア油、亜麻仁油、マスタード油、オクラ種子油、シソ種子油、ペキ油、松の実油、ケシ油、プルーン核油、キヌア油、ラムティル油、米ぬか油、茶油、小麦胚芽油、硬化植物油、ココアバター、シアバターパーム核油、ココアバターまたはシアバターの任意の誘導体、例えば分別、部分的または完全な水素化および/または抽出によって得られる誘導体、またはこれらのいずれか2種以上の任意の組み合わせが含まれる。
様々な実施形態では、植物脂質は、1種以上の植物油、ココナッツ油、1種以上のレシチン、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
様々な実施形態では、植物油は、キャノーラ(菜種)油、コーン油、ヒマワリ油、オリーブ油、大豆油、またはこれらの任意の2種以上の組み合わせを含む。
様々な実施形態では、1種以上のレシチンは、大豆レシチンを含んでもよい。
様々な実施形態では、脂質源は、乳脂質であるか、または乳脂質を含む。好ましくは、乳脂質は、クリーム、高脂肪クリーム、プラスチッククリーム、ベータセラムまたは無水乳脂肪から選択される。
様々な実施形態では、植物または動物脂質は、天然由来のものであってもよい。他の実施形態では、植物脂質または動物脂質は組換えて産生することができる。
乳タンパク質
本明細書で使用される用語「乳タンパク質」とは、哺乳動物の乳中に天然に存在する任意のタンパク質、またはその任意の改変体を意味する。この用語には、精製されていないタンパク質と、部分的または完全に精製または単離されたタンパク質が含まれ、全長および加工された(成熟した)乳タンパク質、およびタンパク質断片が含まれる。この用語には、組換え発現乳タンパク質など、非乳源から生産された乳タンパク質も含まれる。
乳タンパク質は、αs1-カゼイン、αs2-カゼイン、β-カゼイン、κ-カゼインおよびp-κ-カゼインなどのカゼインと、β-ラクトグロブリン、α-ラクトグロブリン、血清アルブミン、免疫グロブリンなどのホエータンパク質とを含む。カゼインのいくつかの例を表2に示す。
非乳タンパク質
ここで使われる「非乳タンパク質」という用語は、乳タンパク質以外のタンパク質を意味する。ここで使用されている用語「非乳動物タンパク質」とは、動物の体内に天然に存在する非乳タンパク質のことである。非乳動物性タンパク質の例としては、ゼラチン(例えば、豚肉から生産されるゼラチン)やコラーゲンが挙げられる。
様々な実施形態では、非乳タンパク質は、藻類タンパク質、加水分解藻類タンパク質、植物性タンパク質または加水分解植物性タンパク質を含む。
様々な実施形態では、植物性タンパク質は、例えば、カノーラ(菜種)、豆類、穀類、ナッツ類、種子タンパク質、またはそれらの任意の2種以上の任意の組み合わせを含んでもよく、任意に、任意の1種以上の植物性タンパク質は加水分解植物性タンパク質である。様々な実施形態において、マメ科植物性タンパク質は、エンドウ豆、ひよこ豆、豆、ルピナス、レンズ豆、もしくは大豆タンパク質、またはそれらの任意の2種以上の任意の組み合わせを含み、任意に、植物性タンパク質の任意の1つ以上が加水分解された植物性タンパク質である。様々な実施形態では、穀物タンパク質は、米、小麦、ソルガム、トウモロコシ、トウモロコシ、オオムギタンパク質、またはそれらの任意の2種以上の任意の組み合わせを含み、任意に、植物性タンパク質のいずれか1種以上が加水分解植物性タンパク質である。様々な実施形態では、ナッツタンパク質は、アーモンドタンパク質またはカシュータンパク質、またはそれらの任意の組み合わせを含み、任意に、植物性タンパク質のいずれか1種以上が加水分解された植物性タンパク質である。様々な実施形態では、種子タンパク質は、チア、ヘンプ、または亜麻(亜麻仁)タンパク質、またはそれらの任意の2種以上の任意の組み合わせを含み、任意に、植物性タンパク質のいずれか1種以上が加水分解植物性タンパク質である。
様々な実施形態では、非乳タンパク質は、大豆タンパク質粉末、大豆タンパク質濃縮物、大豆タンパク質単離物、およびそれらの混合物のような大豆タンパク質材料を含む。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、少なくとも約0、0.01、0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、16、17、18、19、または少なくとも約20%w/wの非乳タンパク質を含み、様々な範囲は、これらの値の間から、例えば、約0~約17、約0~約15、約0~約10、約0~約8、約0~約5、約0.01~約17、約0.01~約15、約0.01~約10、約0.01~約8、約0.01~約5、約0.1~約17、約0.1~約15、0.1~約10、0.1~約8、1~約8、1~約5、または5~約8%w/wの非乳タンパク質から選択されてもよい。好ましくは、チーズまたはチーズ様製品は、約0、0.01、0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7または約8%w/wの非乳タンパク質を含み、適切な範囲はこれらの値のいずれかから選択されてもよい。一実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、非乳タンパク質を実質的に含まない。
様々な実施形態では、非乳タンパク質は、天然由来のものであってもよい。他の実施形態では、非乳タンパク質は組換え生産されてもよい。
乳化塩
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、1種以上の乳化塩を含む。様々な実施形態では、乳化塩は、1種以上のナトリウム乳化塩、1種以上のカリウム乳化塩、1種以上のカルシウム乳化塩、またはこれらの任意の組み合わせを含む。例えば、モノ、ジ、およびポリリン酸のナトリウム、カリウムおよび/またはカルシウム塩、クエン酸、クエン酸および/またはリン酸のナトリウム、カリウムおよび/またはカルシウム塩と炭酸水素ナトリウムおよび/または炭酸カルシウムを含んでもよい。
様々な実施形態では、カリウム乳化塩は、クエン酸カリウム、クエン酸三カリウム、オルソリン酸二水素カリウム、リン酸二カリウム、オルソリン酸二水素カリウム、オルソリン酸二水素カリウム3水和物、オルソリン酸二水素カリウム6水和物、二リン酸二水素二カリウム、オルソリン酸三カリウムとオルソリン酸三カリウム3水和物、オルソリン酸三カリウム6水和物、二リン酸四カリウム、二リン酸四カリウム3水和物、ピロリン酸四カリウム、三リン酸五カリウム、Kurroll塩((KPO3)n)またはこれらの任意の2種以上の組み合わせを含む。
様々な実施形態では、ナトリウム乳化塩は、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、メタリン酸ナトリウム(ヘキサメタリン酸ナトリウム)、酸式ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウム、リン酸アルミニウムナトリウム、クエン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、酒石酸カリウムナトリウム、およびこれらの任意の2種以上の任意の組み合わせを含む。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品はカルシウム塩を含んでもよい。カルシウム塩は、リン酸一カルシウム、リン酸二カルシウム、リン酸三カルシウム、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、クエン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、乳酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、酢酸カルシウム、それらの等価物および/またはそれらの組み合わせからなる群から選択されてもよい。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品中のカルシウム濃度は、約0mM~約260mMであってもよい。いくつかの実施形態では、チーズまたはチーズ様製品中のカルシウム濃度は、約10mM~約55mMであってもよい。いくつかの実施形態では、チーズまたはチーズ様製品中のカルシウム濃度は、少なくとも10mMまたは50mM以下であってもよい。いくつかの実施形態では、チーズまたはチーズ様製品中のカルシウム濃度は、28mM以下であってもよく、55mM以下であってもよい。チーズまたはチーズ様製品のカルシウム濃度は、10mM~15mM、10mM~20mM、10mM~25mM、10mM~30mM、10mM~35mM、10mM~40mM、10mM~45mM、10mM~50mM、10mM~55mM、15mM~20mM、15mM~25mM、15mM~30mM、15mM~35mM、15mM~40mM、15mM~45mM、15mM~50mM、15mM~55mM、20mM~25mM、20mM~30mM、20mM~35mM、20mM~40mM、20mM~45mM、20mM~50mM、20mM~55mM、25mM~30mM、25mM~35mM、25mM~40mM、25mM~45mM、25mM~50mM、25mM~55mM、30mM~35mM、30mM~40mM、30mM~45mM、30mM~50mM、30mM~55mM、35mM~40mM、35mM~45mM、35mM~50mM、35mM~55mM、40mM~45mM、40mM~50mM、40mM~55mM、45mM~50mM、45mM~55mM、または50mM~55mMであってもよい。チーズまたはチーズ様製品中のカルシウム濃度は、10mM、15mM、20mM、25mM、30mM、35mM、40mM、45mM、50mM、または55mMであってもよい。チーズまたはチーズ様製品中のカルシウム濃度は、少なくとも10mM、15mM、20mM、25mM、30mM、35mM、40mM、45mM、または50mMであってもよい。チーズまたはチーズ様製品中のカルシウム濃度は、15mM、20mM、25mM、30mM、35mM、40mM、45mM、50mM、または55mM以下であってもよい。
その他の成分
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、1種以上の追加成分を含んでもよい。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は乳タンパク質源を含んでもよい。
様々な実施形態では、乳タンパク質の由来は、
a)全脂肪乳、全乳保持液/濃縮液、半脱脂乳、スキムミルク、脱脂保持液/濃縮液、バターミルク、バターミルク保持液/濃縮液、およびホエータンパク質保持液/濃縮物;または
b)牛乳から作られた、全脂粉乳、脱脂粉乳、乳タンパク質濃縮粉末、ミセル乳タンパク質粉末、乳タンパク質単離粉末、乳清タンパク質濃縮粉末、乳清タンパク質単離粉末、酪乳粉末などの1種以上の粉末、または他の粉末の再構成または乾燥、単独または組み合わせから選択されてもよい。様々な実施形態では、乳タンパク質のソースは、チーズまたはカードを含んでもよい。
代替の実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は乳タンパク質源を含まない。いくつかの実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、カゼイン塩(カゼインナトリウムなど)、乳タンパク質濃縮物(MPC)、乳酸カゼインおよび/またはレンネットカゼインを含まない。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、
a)1種以上のマルトデキストリン、コーンシロップ、固形コーンシロップなどの1つ以上の複合炭水化物、
b)カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、マンガンおよび/または鉄化合物のような1種以上の1価、2価または多価のカチオンを含む1種以上のGRASカチオン化合物、
c)クエン酸塩、プロピオン酸塩、リン酸塩および/または炭酸塩などの1種以上のGRASアニオン化合物、
d)1種以上の鉱物塩、
e)乳酸、(L+)乳酸、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、プロピオン酸、リン酸、硫酸および/または塩酸の1種以上を含む1種以上のGRAS酸、および
f)保存剤(例えば、ソルビン酸カリウムなどのソルビン酸塩)、酸度調整剤、顔料、香料および流動剤などの色素および/または着色剤を含む1種以上の他のGRAS成分を含む。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、約0.25~約7.5重量%の単純な炭水化物と、約0~約45重量%の複合炭水化物とを含む。
様々な実施形態では、チーズまたはチーズ様製品は、1種以上の脂質代替物を含んでもよい。脂質代替物は、低脂肪または無脂肪のチーズまたはチーズ類似の製品に使用してもよい。いくつかの実施形態では、脂質代替物は、グリセリン、ソルビトール、アロキトース、エリスリトール、キシリトールおよび/またはマルチトールなどの1種以上の多価アルコールを含んでもよい。いくつかの実施形態では、脂質代替物は、イヌリン、ガラクトオリゴ糖(GOS)、フルクトオリゴ糖(FOS)、フルクトオリゴ糖および/またはポリグルコースなどの1種以上の長鎖炭水化物/繊維を含む。いくつかの実施形態では、脂質代替物は、多価アルコールおよび長鎖炭水化物/繊維を含む。
製造方法
本発明はまた、チーズまたはチーズ様製品を調製するための方法に関し、
a)この方法は、
i.α-カゼイン、β-カゼインまたはこれらの組み合わせと、
ii.1種以上の澱粉を含む1種以上のハイドロコロイドと、
iii.任意の1種以上の脂質と、
iv.任意の1種以上の追加成分と、を含むチーズ組成物を提供するステップと、
b)加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を製造するのに十分な温度および時間で組成物を加熱するステップと、
c)加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を冷却して、チーズまたはチーズ様製品を製造するステップと、を含み、
チーズまたはチーズ様製品は、
i.約0.2~約6重量%のα-カゼイン、β-カゼインまたはそれらの組み合わせと、
ii.少なくとも約5重量%の1種以上のハイドロコロイドと、
iii.約0.2~約20重量%の総乳タンパク質と、を含み、
チーズまたはチーズ様製品中の総カゼインは、
1.少なくとも約55重量%のα-カゼイン、および/または
2.少なくとも約40重量%のβ-カゼインを含む。
本明細書には、チーズまたはチーズ様製品を調製するための方法も記載されており、
a)この方法は、
i.α-カゼインであって、αs1-カゼイン、αs2-カゼイン、またはこれらの組み合わせを含む、α-カゼインと、
ii.澱粉またはガムのうちの少なくとも1種を含む1種以上のハイドロコロイドと、
iii.任意の1種以上の脂質と
iv.任意の1種以上の非乳タンパク質と、
v.任意の1種以上の乳化塩と、
vi.任意の1種以上の追加成分と、を含む組成物を提供するステップと、
b)加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を製造するのに十分な温度および時間で組成物を加熱するステップと、
c)加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を冷却して、チーズまたはチーズ様製品を製造するステップと、を含み、
チーズまたはチーズ様製品は、
1.約0.2~約35重量%のα-カゼインと、
2.約15~約65重量%の任意の水分と、
3.約0.05~約35重量%の脂質と、を含む。
一実施形態では、本発明は、プロセスチーズまたはプロセスチーズ製品を製造する方法に関する。本発明によるプロセスチーズまたはプロセスチーズの製造方法の例示的な実施形態を以下に説明する。本明細書に記載された実施形態の他の適切な変形または代替は、当業者にとって明らかであろう
様々な実施形態では、α-カゼインは、本明細書に記載されたα-カゼイン富化画分または凍結乾燥組換えα-カゼインを含む成分または組成物を含むか、またはそれらから提供される。様々な実施形態では、β-カゼインは、本明細書に記載されたβ-カゼイン富化画分または凍結乾燥組換えβ-カゼインを含む成分または組成物を含むか、またはそれらから提供される。
様々な実施形態では、α-カゼインおよび/またはβ-カゼインを、好ましくは約15~約55℃、より好ましくは約50℃の温度で水に分散させて、α-カゼインおよび/またはβ-カゼインを実質的に完全に溶解させるステップを含む。様々な実施形態では、α-カゼインを約40℃~約55℃、好ましくは約50℃の温度の水に分散させるステップを含む。様々な実施形態では、本方法は、β-カゼインを約15℃~約30℃、好ましくは約20℃の温度の水に分散させるステップを含む。
一実施形態では、α-カゼインおよび/またはβ-カゼインを加える前に、水のpHを約8.5に調整する。他の実施形態では、α-カゼインおよび/またはβ-カゼインを水に加え、次いでpHを約8.0に調整する。一実施形態では、クエン酸三ナトリウム等の塩をα-カゼインおよび/またはβ-カゼインと共に加える。
一実施形態では、α-カゼインおよび/またはβ-カゼインは、水に分散させた後、残りの成分の混合物に加えてもよいし、他の乾燥成分と共に脂質に加えてもよい。他の実施形態では、α-カゼインおよび/またはβ-カゼインは、他の乾燥成分と直接結合しているか、または脂質に直接加えられている。いくつかの実施形態では、乾燥成分を加える前に、脂質を水と混合してエマルジョンを形成する。
チーズの調製に通常使用される任意のミキサーまたはチーズクッカーを使用して、成分を組み合わせて組成物を製造することができる。適切な機器は当業者に周知である適切な調理器には、Vorwerk Thermomix やプロセスチーズ調理器などがある。均一な混合を確実にするために、成分を撹拌しながら組み合わせることが好ましい。
その後、組成物は、加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を製造するのに十分な温度および時間で、一定期間加熱(調理)される。好ましい実施形態では、組成物を少なくとも約70℃、好ましくは約80~約85℃の温度で少なくとも約3~約15分間加熱して、加熱されたチーズまたはチーズ様製品を製造する。好ましくは、組成物を撹拌しながら加熱する。
pHは、調理前、調理中、調理後などの適切な段階で調整されてもよい。
一実施形態では、加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊は、直ちに冷却され、包装される。他の実施形態では、加熱されたチーズは、例えば、スライスオンスライス(SOS)プロセスチーズまたはプロセスチーズ様製品を形成するために、巻かれ、スライスに成形される。
上記の方法は限定的とみなされるべきではなく、適切な変更または代替案は当業者にとって明白であろう。
実施例1
本実施例は、本発明のチーズおよびチーズ様製品を調製するためのカゼインの調製を記載する。
カゼインは、参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2009/108074号に記載されているように分画した。
生の全乳を分離して新鮮な生のスキムミルクを生成し、その後72.5℃で低温殺菌した。温度を約18℃に調節し、ラクトバチルス亜種ラクティスおよびラクトバチルス・ラクティス亜種クレモリスを含む標準乳製品スターター培地とともに脱脂乳を培養した。その後、次いで、微生物発酵によりpHが約4.6に低下し、酸性カゼインカードが生成されるまで、脱脂乳をインキュベートした。カードを切断し、調理し、ホエーから分離し、洗浄し、乾燥させて、標準的な手順により大量の乳酸カゼインを製造した。乳酸カゼインの組成を表3に示す。
約4.5kgの乳酸カゼインを十分なせん断力を用いて脱イオン水に分散させ、全固形分4%の乳酸カゼイン溶解スラリーを100L調製した。溶解した乳酸カゼインの温度を7℃未満に調整した後、水酸化ナトリウム(1Mol NaOH)を加えてpHを10.2に調整した。塩化カルシウム(二水和物)を混合し、調製したスラリーに溶解して、0.272kgのCaCl/kgの乳酸カゼインの均一な濃縮物を製造した。処理されたカゼインを一晩(約14時間)静置して凝固物を生成し、その中で離水により液体部分内に懸濁したカードを製造生した。デカンタ遠心単離機を用いて凝固物と液体を単離し、凝固物と液体を保持した。
カードを塩酸溶液で初期洗浄して残留カルシウムを除去した後、追加の酸洗浄(HSO)を行う。その後、カードを乾燥してα-カゼイン富化画分を製造した。
保持液のpHは、1.0Molの塩酸を加えて4.3~4.4に調整された。酸性化された混合物を、別の凝固物が形成されるまで静止した後、デカンタを用いて第2液体混合物から単離し、2回の酸洗浄処理(HSO)によって洗浄し、乾燥してβ-カゼイン富化画分を製造した。
乾燥カゼイン画分を別々に包装し、使用するまで周囲温度で保存した。
表3は、α-カゼインとβ-カゼインを豊富に含む乾燥画分の組成を示している。
実施例2
この実施例は、本発明のチーズおよびチーズ様製品と比較するための、標準的なスライスオンスライス(SOS)プロセスチェダーチーズの調製を説明する。
SOSプロセスチェダーチーズは以下の方法で調製した。
a)すべてのチーズが完全に解凍されるように、必要に応じてチーズを4~6℃にテンパリングした。
b)チーズをすりおろした。
c)クエン酸と水(周囲温度)を計量し、クエン酸を水に溶かした。
d)チーズを計量し、計量されたチーズを加工されたチーズ鍋に投入した。
e)選択したプロセスチーズ調理器で低速撹拌を開始した(ほとんどの試験は、ドイツ、ヴッパータールのVorwerk社のThermomixを使用し、速度を1に設定して実施した)。標準二軸スクリュー、レイダウンプロセスチーズ調理器における適切な撹拌は、約10~15rpmであった、
f)水/クエン酸混合物を調理器具内のチーズに均一に分散させた。
g)残りの乾燥原料をすべて計量して混合した。
h)鍋内のチーズ/水/クエン酸混合物に、混合された乾燥材料をゆっくりと加え、乾燥材料をチーズ混合物中に均一に分布させた。
i)加熱調理器の撹拌速度を適度に上げて均一な混合物を生成し、例えば、加熱調理器では速度を2に設定したり、2軸調理器では速度を約40rpmに設定したりした。
j)加熱調理鍋では4、二軸鍋では120rpmなどの速度に設定して、撹拌を増やして調理を開始した。
k)チーズ・材料混合温度を約17~22℃~約85℃まで約5分で一定の速度で加熱調理する。
l)一定速度で調理し、約5分以内にチーズと材料のブレンド温度を約17~22℃から約85℃まで上げた。
m)残りの調理中は最終的な撹拌速度を維持した。
n)チーズ混合物の温度が85℃に達したら加熱を停止し、最終撹拌速度で6分間加熱を維持した。
o)溶融したチーズを冷却包装システムに排出し、溶融した混合物を冷却して圧延し、必要な厚さ(通常2mm)のスライスを製造し、スライスし、適切な包装材料で包装した。
p)必要に応じて、包装されたSOSチーズを冷却し、さらに包装した。
q)評価前に冷蔵温度(4~6℃)に保持した。
表4は、SOSプロセスチーズを比較するための配合を示している。表5は、最終プロセスチーズの計算組成を示している。
実施例3
この実施例は、ジャガイモデンプン、カラギーナンガムおよびαα-カゼインを含む本発明のプロセスチーズ様製品の調製を記載する。本実施例はまた、本発明の生成物におけるpHの変化の影響を調べ、本発明の生成物の特性をα-カゼインを欠く対照チーズの特性と比較した。
出願人は、本発明で使用できる基剤配合物のいくつかの供給者としてEmsland-Starke GmbHを認めた。
製造方法
本発明のプロセスチーズ様製品は、以下のように調製された。
a)実施例1に従って調製したα-カゼイン富化画分を、配合物に必要な水の半分の量を量り、
i)周囲温度に調節することによって水中に分散させ、
ii)水中にリン酸三ナトリウム(TSP)を絶えず撹拌しなら加えて、pHを8.5まで増加させ(TSP添加中は溶液pHを連続測定し、pHが8.5に達した時点で直ちに停止した)。
iii)低せん断、低速混合により、高pH水/TSP溶液の温度を50℃まで上昇させ、かつ
iv)α-カゼイン富化画分を50℃の高pH水に加えて5分間混合し、粉末の分散と溶解を確実にし、
v)カゼインが確実に溶けるように5分間撹拌したままpHを8.0に調整した。
b)以下の方法により製造される油脂と粉末成分との混合物
i)ココナッツの脂肪を60℃に加熱して脂肪を溶かし、
ii)変性ジャガイモ澱粉、塩、カラギーナンおよびソルビン酸カリウムをそれぞれ混合して乾燥混合物とし、
iii)乾燥混合成分を1分間、溶融した脂肪に軽く混合し、滑らかで均一な混合物を作り、
c)材料を混ぜ合わせて、
i)残りの水、α-カゼインを豊富に含む溶かした留分、および脂肪-乾燥成分混合物を、チーズを加工した鍋の中で混ぜ合わせ、
ii)混合した成分を低せん断速度で85℃に加熱し(ホットミキシング機の速度を2に設定)。
iii)85℃に達したらすぐに混合速度を上げ(ホットミキシング機で速度を4.0に設定)、5分間混合し、
d)調理物のpHを次の方法で調整した。
i)製品のサブサンプルを取り出し、低せん断力で調理器内にてブレンドを混合し続けながら、サブサンプルを冷却し、
ii)サブサンプルの温度が65℃以下のときにpHを測定し、
iii)クエン酸を加えて加熱調理ブレンドサンプルを目標pHに低下させるか、リン酸三ナトリウムを加えて加熱調理ブレンドのpHを上昇させた。
iv)pH調整を含めた総調理時間は合計10分とした。
e)適切なプラスチック容器に熱調理した製品(85℃)を注ぎ、
f)容器を密閉させ、
g)さらにテストに使用するまで冷蔵し、必要に応じてスライスした。
プロセスチーズ様製品の配合および組成
表6は、実施例2の方法に従って調製されたプロセスチーズ様製品および標準プロセスチーズの配合を示し、表7は、計算された最終製品組成を示す。
溶融性および硬さ
本明細書で説明したシュライバー溶融性試験を使用して、繰り返しサンプル上で製品の溶融性を評価した。
溶融性試験を行う際に各製品のpHを測定した。
以下の針入計の手順では、サンプルを調製するために円筒形プローブを一定の速度で押し込むのに必要な力(ニュートンで測定)を決定することにより、チーズとチーズ様製品の硬さを測定した。力は、テクスチャアナライザ上のロードセルによって測定された。最大力を決定した。
ペネトロメーターの硬さは、TA HDplus Texture Analyzer(Stable Micro Systems、Ltd.Godalming、Surrey、UK)を使用し、13℃で6.3mmの円筒形プローブを使用し、以下の設定で測定した。
プリテスト速度1.0mm/s;
テスト速度1.0mm/s;
ポストテスト速度1.0mm/s;
距離10.0mm;
力0.1N;
ロードセル50kg;
トリガー:自動;
製品温度は13℃でテスト。各製品は、適切なブロックとして包装されるか、25枚の個別のスライスのスタックで構成された。
データはコンピュータ上で収集され、商用コンピュータプログラムによって分析された。結果を表8に示す。
粘弾性
以下の方法により、製品の粘弾性をレオロジーにより評価した。
各サンプルの振動測定(機械的スペクトル)は、各サンプルの線形粘弾性領域(0.5%)で妥協したひずみ値を使用して、0.1~50rad/sの周波数範囲で実行された。モジュール式コンパクトレオメーター(MCR300、Anton Paar)を使用してデータを収集した。使用したアタッチメントは20mm滑らかな平行板形状である。各サンプルの厚さに合わせてギャップを変更した(垂直力が0.5N未満であることを確認)。実験は25℃で行った。記録されたデータには、せん断弾性率G’(貯蔵弾性率)と粘性弾性率G”(損失弾性率)の成分が含まれている。G''をG'で割ることにより、成分tan(δ)を周波数1.2rad/sで計算した。
結果を表9に示す。
官能特性
調製されたサンプルの官能特性は、低温殺菌プロセスチーズスライスの格付けに経験のある8人の審査員チームによって評価されまた。審査員は、塩、酸、苦味、甘味、澱粉風味の強さ、酸化風味などの明らかな欠点を含むすべてのサンプルの風味を評価した。また、審査員はチーズサンプルの硬さや食感も評価した。
審査員は一般的に、発明品の感覚的特性が類似していることを発見した。
その他の意見は次のとおりである。
a)本発明のサンプルの風味は、対照製品と比較して「粉っぽさ」が少なく、デンプンの風味が減少した。
b)本発明のサンプルの破砕性および口当たりは、対照サンプルよりも典型的なチェダーSOSチーズによく似ていた。
c)本発明のサンプルの硬さと弾力性は、対照サンプルよりも典型的なチェダーSOSチーズによく似ていた。
実施例4
この実施例は、本発明のプロセスチーズ様製品の調製を説明する。
タンパク質由来
実施例1に記載のα-カゼイン富化画分およびβ-カゼイン富化画分を得た。これらの画分の総タンパク質、総カゼインおよびカゼイン画分含量は、表3に記載されている。
配合
表10は、以下に概説される方法に従って調製されたプロセスチーズ様製品の配合を示し、表11は、計算された最終製品組成を示す。
製造方法
プロセスチーズの製造方法は、次のとおりである。
a)個々のタンパク質源を水和する。
i)各タンパク質を適切な温度の水に分散させ、十分に撹拌して、約89.5%の水分と約10.5%の固形分を含む単離溶液を製造する。
ii)α-カゼイン富化カゼイン源溶液を、50℃に加熱し、TSPによりpH8に調整することにより調製する。
iii)これを20℃に加熱し、TSPによりpH8に調整することによりβ-カゼインに富むタンパク質源溶液を調製する。
iv)各溶液を4~5℃の冷蔵温度で寝かせる。
b)次の日もプロセスチーズの生産を持続する。
i)水素化ココナッツ脂肪(Confat 92)を完全に溶けるまで60℃に加熱する。
ii)必要な量のタンパク質溶液をThermomix調理器/ミキサーに移し、60℃に加熱する。
iii)タンパク質溶液に所望の量の溶融ココナッツ脂肪を加えた後、均一に混合して均一な混合物を製造する。残りの水を加え、60℃になるまでかき混ぜる。
iv)澱粉、カラギーナン、塩、ラクトース、ソルビン酸カリウムなどの残りの成分をすべて加え、60℃で均一なペースト状に混合する。
v)混合した成分を低せん断速度で85℃に加熱し(ホットミキシング機の速度を2に設定)、および
vi)85℃に達したらすぐに混合速度を上げ(Thermomixでは速度を4.0に設定)、5分間混合した、
c)調理物のpHを次の方法で調整する。
i)製品のサブサンプルを除去し、低剪断下で加熱調理器内にて混合物を混合し続けながら、サブサンプルを冷却する。
ii)pHは、サブサンプルの温度が65℃以下のときに測定される。
iii)クエン酸を加えて加熱調理ブレンドのサンプルを目標プロセスpHの5.2まで低下させるか、リン酸三ナトリウムを加えて加熱調理ブレンドのpHを増加させることにより、加熱調理ブレンドのサンプルを目標プロセスpHの5.2まで低下させる。
iv)pH調整を含めた総調理時間は合計10分とする。
d)適切なプラスチック容器に熱調理した製品(85℃)を注ぐ。
e)容器を密閉させる。
f)さらにテストに使用するまで冷蔵し、必要に応じてスライスする。
プロセスチーズ様製品の性能
表12は、チーズ様加工品の溶解度、硬さ、粘度を示したものである。
実施例5
本実施形態は、本発明のプロセスチーズ様製品の調製を説明する。
タンパク質源
実施例1に記載のα-カゼイン富化画分およびβ-カゼイン富化画分を得る。これらの画分の総タンパク質、総カゼイン、カゼイン画分含量およびラクトース含量は、表3を参照されたい。
製造方法
実施の形態4に記載のプロセスチーズを製造する。
プロセスチーズ様製品の配合および組成
本発明のプロセスチーズ様製品の処方は、表13に記載されている。
表14は、上記方法により製造されたプロセスチーズ様製品の目的組成を示している。
プロセスチーズ様製品の性能
上記実施例で説明したように、針入度測定法により硬さを測定した。溶融は、上で概説したシュライバー試験法を使用して測定した。
官能特性
調製されたサンプルの官能特性は、低温殺菌プロセスチーズスライスの格付けに経験のある6人の審査員チームによって評価された。審査員は、塩分、酸味、苦味、甘味、でんぷんの風味の強さ、酸化風味などの顕著な欠陥を含む風味について、すべてのサンプルを評価した。さらに、審査員はチーズサンプルの硬さと口当たりを評価した。
審査員らは一般的に、1%のタンパク質を含む製品が乳製品のSOS対照と最も似ていることを発見した。タンパク質のレベルが高いほど、より硬さが得られるが、これらの製品は口の中で溶けるのが遅くなり、口当たりが乾燥する傾向があった。
特許、特許出願、定期刊行物、書籍等を含むがこれらに限定されない本明細書に記載されている書類は、引用により全体として本明細書に組み込まれる。ここで使用されているセクションの見出しは、整理のみを目的としており、記載されている主題を限定するものとして解釈されるべきではない。
本発明は、例を用いて、特定の実施形態を参照して説明されたが、本発明の範囲または精神から逸脱することなく、修正および/または改良され得ることが理解されるべきである。

Claims (32)

  1. チーズまたはチーズ様製品であって、
    a)約0.2~約6重量%のα-カゼイン、β-カゼインまたはそれらの組み合わせと、
    b)少なくとも約5重量%の、1種以上の澱粉を含む1種以上のハイドロコロイドと、
    c)約0.2~約20重量%の総乳タンパク質と、を含み、
    前記チーズまたはチーズ様製品中の総カゼインは、
    i)少なくとも約55重量%のα-カゼイン、および/または
    ii)少なくとも約40重量%のβ-カゼインを含む、チーズまたはチーズ様製品。
  2. 0.2~約6重量%のα-カゼインを含み、前記チーズまたはチーズ様製品中の総カゼインは、少なくとも約55重量%のα-カゼインを含む、請求項1に記載のチーズまたはチーズ様製品。
  3. β-カゼイン、κ-カゼイン、p-κ-カゼイン、またはこれらの任意の2種以上の任意の組み合わせをさらに含む、請求項1または2に記載のチーズまたはチーズ様製品。
  4. 0.2~約6重量%β-カゼインを含み、前記チーズまたはチーズ様製品中の総カゼインは少なくとも約40重量%のβ-カゼインを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のチーズまたはチーズ様製品。
  5. α-カゼイン、κ-カゼイン、p-κ-カゼイン、またはこれらの任意の2種以上の任意の組み合わせをさらに含む、請求項1または4に記載のチーズまたはチーズ様製品。
  6. 前記α-カゼインは、αs1-カゼイン、αs2-カゼインまたはこれらの組み合わせを含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のチーズまたはチーズ様製品。
  7. 約0.2~約15重量%または約0.2~約10重量%の総乳タンパク質を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載のチーズまたはチーズ様製品。
  8. 約0.2~約20重量%、約0.2~約15重量%、または約0.2~約10重量%の総カゼインを含む、請求項1~7のいずれか1項に記載のチーズまたはチーズ様製品。
  9. 前記α-カゼインおよび/またはβ-カゼインは、α-カゼイン富化画分、β-カゼイン富化画分、組換えαs1-カゼイン、組換えαs2--カゼイン、組換えβ-カゼイン、またはこれらの任意の2種以上の任意の組み合わせを含むタンパク質成分から提供される、請求項1~8のいずれか1項に記載のチーズまたはチーズ様製品。
  10. 少なくとも約10重量%、15重量%または20重量%の1種以上のハイドロコロイドを含む、請求項1~9のいずれか1項に記載のチーズまたはチーズ様製品。
  11. a)少なくとも約10重量%の澱粉、
    b)少なくとも約15重量%の澱粉、または
    c)約5~約30重量%の澱粉を含む、請求項1~10のいずれか1項に記載のチーズまたはチーズ様製品。
  12. 前記1種以上の澱粉は、ジャガイモ澱粉、トウモロコシ澱粉、米澱粉、タピオカ(キャッサバ)澱粉、小麦澱粉、エンドウ豆澱粉、サツマイモ澱粉、バナナ澱粉、大麦澱粉、オーツ麦澱粉、サゴ澱粉、アマランサス澱粉、葛澱粉、カンナ澱粉、ソルガム澱粉、チアシード澱粉、ソラマメ澱粉、ジャックフルーツ澱粉、竹澱粉、ひよこ豆澱粉、キャッサバ澱粉、ニンジン澱粉、およびそれらの任意の2つ以上の任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項1~11のいずれか1項に記載のチーズまたはチーズ様製品。
  13. 前記1種以上の澱粉は1種以上の変性澱粉を含む、請求項12に記載のチーズまたはチーズ様製品。
  14. 前記1種以上の変性澱粉は、アルファ化澱粉、薄沸騰澱粉、酸化澱粉、オクテニルコハク酸無水物(OSA)変性澱粉、またはそれらの任意の2種以上の組み合わせからなる群から選択される、請求項13に記載のチーズまたはチーズ様製品。
  15. 前記1種以上のハイドロコロイドは1種以上のガムをさらに含む、請求項1~14のいずれか1項に記載のチーズまたはチーズ様製品。
  16. 前記1種以上のガムは、キサンタンガム、グアーガム、ローカストビーンガム、トラガカントガム、アカシアゴム、カラヤガム、タラガム、ジェランガム、コンニャクガム(コンニャクマンナン)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、トラガカント、寒天、ペクチン、アルギン酸塩、カラギーナン(κ-カラギーナン、ι-カラギーナン、λ-カラギーナン)、アラビアゴム、ペクチン、アルギン酸塩、亜麻仁ガム、グアーガム、またはこれらの任意の2種以上の任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項15に記載のチーズまたはチーズ様製品。
  17. 約0.2~約10重量%、約0.2~約6重量%、約0.2~約5重量%、または約0.2~約3重量%の総タンパク質を含む、請求項1~16のいずれか1項に記載のチーズまたはチーズ様製品。
  18. 1種以上の非乳タンパク質を含む、請求項1~17のいずれか1項に記載のチーズまたはチーズ様製品。
  19. 前記1種以上の非乳タンパク質は、1種以上の植物性タンパク質または加水分解植物性タンパク質を含むか、またはそれらからなる請求項18に記載のチーズまたはチーズ様製品。
  20. a)1種以上の乳化塩、
    b)約15~約65重量%の水分、
    c)約0.05~約35重量%の脂質、または
    d)a)~c)の任意の2種以上の任意の組み合わせを含む、請求項1~19のいずれか1項に記載のチーズまたはチーズ様製品。
  21. チーズまたはチーズ様製品を調製するための方法であって
    a)
    i)α-カゼイン、β-カゼインまたはこれらの組み合わせと、
    ii)1種以上の澱粉を含む1種以上のハイドロコロイドと、
    iii)任意の1種以上の脂質と、
    iv)任意の1種以上の追加成分と、を含むチーズ組成物を提供するステップと、
    b)加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を製造するのに十分な温度および時間で前記組成物を加熱するステップと、
    c)前記加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を冷却して、チーズまたはチーズ様製品を製造するステップと、を含み、
    前記チーズまたはチーズ様製品は、
    i)約0.2~約6%重量のα-カゼイン、β-カゼインまたはそれらの組み合わせと、
    ii)少なくとも約5重量%の1種以上のハイドロコロイドと、
    iii)約0.2~約20重量%の乳タンパク質と、を含み、
    前記チーズまたはチーズ様製品中の総カゼインは、
    1.少なくとも約55重量%のα-カゼイン、および/または
    2.少なくとも約40重量%のβ-カゼインを含む、方法。
  22. a)α-カゼイン、β-カゼインまたはそれらの組み合わせを含む水性組成物を提供するステップと、
    b)1種以上のハイドロコロイド、脂質、および任意の1種以上の追加成分を前記水性組成物に加えて、チーズ組成物を製造するステップと、
    c)加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を製造するのに十分な温度および時間で前記チーズ組成物を加熱するステップと、
    d)前記加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を冷却して、前記チーズまたはチーズ様製品を製造するステップと、を含む、請求項21に記載の方法。
  23. a)α-カゼイン、β-カゼインまたはそれらの組み合わせを含む水性組成物を提供するステップと、
    b)前記水性組成物に脂質を加えて混合し、エマルジョンを形成するステップと、
    c)1種以上のハイドロコロイドおよび任意の1種以上の追加成分を含む第2水性組成物にエマルジョンを加え、チーズを製造するステップと、
    d)前記加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を製造するのに十分な温度および時間で前記チーズ組成物を加熱するステップと、
    e)前記加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を冷却して、チーズまたはチーズ様製品を製造するステップと、を含む、請求項21に記載の方法。
  24. 前記α-カゼインおよび/または前記β-カゼインを約20~約50℃の温度の水に分散させて、前記α-カゼインおよび/または前記β-カゼインを実質的に完全に溶解させ、水性組成物を製造するステップを含む、請求項21~23のいずれか1項に記載の方法。
  25. 前記α-カゼインを約40~約55℃の温度の水に分散させて、前記α-カゼインを実質的に完全に溶解させ、水性組成物を製造するステップを含む、請求項24に記載の方法。
  26. 前記β-カゼインを約15~約30℃または周囲温度の水に分散させて、前記β-カゼインを実質的に完全に溶解させ、水性組成物を製造するステップを含む、請求項24に記載の方法。
  27. α-カゼイン富化画分、β-カゼイン富化画分、組換えαs1-カゼイン、組換えαs2-カゼイン、組換えβ-カゼイン、またはそれらの任意の2種以上の組み合わせを含むタンパク質成分を含む水性組成物を提供するステップを含む、請求項21~26のいずれか1項に記載の方法。
  28. 前記タンパク質成分はα-カゼイン富化画分を含み、
    a)前記タンパク質成分中の総カゼインは、少なくとも約50重量%または少なくとも約75重量%のα-カゼインを含み、および/または
    b)前記タンパク質成分は、α-カゼインとβ-カゼインとを少なくとも約50:50、好ましくは少なくとも約80:20の重量比で含む、請求項9~19のいずれか1項に記載のチーズまたはチーズ様製品、または請求項26に記載の方法。
  29. 前記タンパク質成分はβ-カゼイン富化画分を含み、
    a)前記β-カゼイン富化画分中の総カゼインは、少なくとも約50重量%のβ-カゼインを含み、および/または、
    b)前記β-カゼイン富化画分は、β-カゼインとα-カゼインとを少なくとも約50:50の重量比で含む、請求項9~28に記載のいずれか1項に記載のチーズまたはチーズ様製品、または請求項26に記載の方法。
  30. 前記チーズまたはチーズ様製品は、プロセスチーズまたはプロセスチーズ様製品である、請求項1~29のいずれか1項に記載のチーズまたはチーズ様製品または方法。
  31. チーズまたはチーズ様製品であって、
    a)約0.2~約6重量%のα-カゼインと、
    b)少なくとも約5重量%の、少なくとも1種の澱粉を含む1種以上のハイドロコロイドと、
    c)約0.5~約20重量%の総タンパク質と、を含み、
    前記α-カゼインは、
    i)前記チーズまたはチーズ様製品中のカゼインの少なくとも約60%、および/または
    ii)前記チーズまたはチーズ様製品中の総タンパク質の少なくとも約55重量%と、を含む、チーズまたはチーズ様製品。
  32. チーズまたはチーズ様製品を調製するための方法であって
    a)
    i)α-カゼインと、
    ii)少なくとも1種の澱粉を含む1種以上のハイドロコロイドと、
    iii)任意の1種以上の脂質と、
    iv)任意の1種以上の追加成分と、を含む、チーズ組成物を提供するステップと、
    b)加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を製造するのに十分な温度および時間で前記組成物を加熱するステップと、
    c)前記加熱されたチーズ塊またはチーズ様塊を冷却して、チーズまたはチーズ様製品を製造するステップと、を含み、
    前記チーズまたはチーズ様製品は、
    i)約0.2~約6重量%のα-カゼインと、
    ii)少なくとも約5重量%の1種以上のハイドロコロイドと、
    iii)約0.5~約20重量%の総タンパク質と、を含み、
    前記α-カゼインは、
    c.前記チーズまたはチーズ様製品中のカゼインの少なくとも約60%、および/または
    d.前記チーズまたはチーズ様製品中の総タンパク質の少なくとも約55重量%を含む、方法。
JP2023555409A 2021-03-11 2022-03-11 乳製品およびその加工 Pending JP2024509298A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
AU2021900710 2021-03-11
AU2021900710A AU2021900710A0 (en) 2021-03-11 Dairy product and process
PCT/IB2022/052184 WO2022190045A1 (en) 2021-03-11 2022-03-11 Dairy product and process

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024509298A true JP2024509298A (ja) 2024-02-29

Family

ID=80928925

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023555409A Pending JP2024509298A (ja) 2021-03-11 2022-03-11 乳製品およびその加工

Country Status (10)

Country Link
US (1) US20240148011A1 (ja)
EP (1) EP4304364A1 (ja)
JP (1) JP2024509298A (ja)
KR (1) KR20230154898A (ja)
CN (2) CN117941747A (ja)
AR (1) AR125078A1 (ja)
AU (1) AU2022234582A1 (ja)
BR (1) BR112023018172A2 (ja)
TW (1) TW202301985A (ja)
WO (1) WO2022190045A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IL301396A (en) 2020-09-30 2023-05-01 Nobell Foods Inc Recombinant milk proteins and food compositions containing them

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5068118A (en) * 1990-07-25 1991-11-26 Kraft General Foods, Inc. Method of making simulated cheese containing casein materials
US5169666A (en) 1991-11-14 1992-12-08 The United States Of America As Represented By The Secretary Of Agriculture Preparation of simulated human milk protein by low temperature microfiltration
US5807601A (en) * 1996-09-09 1998-09-15 Schreiber Foods, Inc. Imitation cheese composition and products containing starch
JP3410401B2 (ja) * 1999-09-01 2003-05-26 雪印乳業株式会社 プロセスチーズ
WO2007100264A1 (en) 2005-06-30 2007-09-07 Fonterra Co-Operative Group Limited Dairy product and process
NZ566358A (en) 2008-02-29 2010-11-26 Fonterra Co Operative Group Dairy product and process
JP2022531390A (ja) * 2019-05-02 2022-07-06 ニュー カルチャー インコーポレイテッド チーズおよびヨーグルト様組成物ならびに関連する方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20240148011A1 (en) 2024-05-09
AR125078A1 (es) 2023-06-07
AU2022234582A1 (en) 2023-09-21
KR20230154898A (ko) 2023-11-09
WO2022190045A1 (en) 2022-09-15
AU2022234582A9 (en) 2023-10-12
EP4304364A1 (en) 2024-01-17
CN117729855A (zh) 2024-03-19
TW202301985A (zh) 2023-01-16
CN117941747A (zh) 2024-04-30
BR112023018172A2 (pt) 2023-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11071312B2 (en) Heat-stable plant-based protein-product
EP2825054B1 (en) Improved dry blend for making analogue cheese
JP2022531390A (ja) チーズおよびヨーグルト様組成物ならびに関連する方法
RU2741528C2 (ru) Способ получения подкисленного белкового продукта из казеина и полученный таким образом продукт
KR20050071349A (ko) 유청 단백질 중합체로 제조된 크림 치즈
JP6828137B2 (ja) 熱安定性のフレッシュチーズ
JP2011512816A (ja) 乳タンパク質ゲル
Guinee et al. Textural and cooking properties and viscoelastic changes on heating and cooling of Balkan cheeses
Guinee Pasteurized processed and imitation cheese products
US20230067640A1 (en) Heat stable milk protein product and method for its manufacturing
WO2022098835A1 (en) Dairy-like compositions and related methods
JP2024509298A (ja) 乳製品およびその加工
CA3228478A1 (en) Dairy-like compositions and related methods
WO2022269549A2 (en) Recombinant proteins
JP2020054393A (ja) 再構成天然プロテイン・マトリクス
JP2010220585A (ja) プロセスチーズ様食品の製造法
ES2699957T3 (es) Queso untable de cuajada
WO2012023863A1 (en) Dairy product and process
WO2022239000A1 (en) Dairy analogues comprising beta-lactoglobulin
CA3127782A1 (en) Analogue cheese with whey protein cream
WO2024040180A1 (en) Dairy-like compositions and related methods
PL218500B1 (pl) Sposób wytwarzania kefiru