JP2024506844A - Cbl-b阻害剤としてのアミド - Google Patents

Cbl-b阻害剤としてのアミド Download PDF

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マルコム ヒュエスティス,
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シヤオチン ワン,
アルン ヤーダブ,
ジェイソン ロバート ズビーグ,
ファビオ ブロカテッリ,
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Abstract

C-Cblに選択的なものを含む、Cbl-Bに結合する様々なアミド化合物、およびその製造方法および使用方法。代表的なアミド化合物としては、以下の式に入る分子が挙げられる。TIFF2024506844000085.tif120170【選択図】 図1

Description

優先権主張
本出願は、2021年2月3日に出願された米国仮特許出願第63/145,401号に対する優先権の利益を主張し、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書に記載の技術は、一般にCbl-Bの阻害剤に関するものであり、C-Cblに対する活性も有するか、またはC-Cblに対して選択的であり得るものであり、さらに、その作製方法および使用方法に関する。
カシタスB系統リンパ腫-b(Cbl-b)は、RINGE3ユビキチンリガーゼのCblファミリーのメンバーである。Cblファミリータンパク質の一般的な機能は、受容体チロシンキナーゼシグナル伝達の負の調節である。Cbl-b阻害は免疫活性化をもたらすので、Cbl-b阻害剤は複数の腫瘍学的適応症において広く活性である可能性があると予想されている。
Cblタンパク質は、3つの主要ドメイン:保存されたN末端チロシンキナーゼ結合(TKB)ドメイン、短いリンカー領域、およびRINGフィンガー(RF)ドメインを含む。次に、TKBドメインは、3つのサブドメイン:4ヘリックスバンドル(4H)、EFハンドフォールドを有するカルシウム結合ドメイン、および変異体Src相同領域2(SH2)ドメインから構成され、これらの3つはすべてホスホチロシン結合に関与している。TKBドメインは、ホスホチロシンモチーフを含有するZAP70などの基質に結合する。
内因性E3リガーゼ活性を有する保存されたRFドメインは、E2ユビキチン結合酵素を動員し、基質へのユビキチンの転移を媒介し得る。
リンカードメイン内のY363におけるCbl-bのリン酸化は、TKBドメインによるRFドメインのマスキングを除去することによって、そのE3ユビキチンリガーゼ活性を調節する。
T細胞では、Cbl-bは、細胞の活性化を直接調節する重要な寛容原性因子である。具体的には、Cbl-bは、マウスおよびヒトのCD4+およびCD8+T細胞で高度に発現され、活性化閾値および共刺激の必要性を制御することによってT細胞活性化の強力な負の調節因子として機能する。機構的には、Cbl-bは、ZAP70を含むT細胞受容体(TCR)の下流の複数の基質をユビキチン化することによって作用し、TCRの内在化およびシグナル伝達の終結をもたらす。T細胞におけるCbl-bの欠損により、TCR表面発現の延長がもたらされ、TCR刺激と組み合わせて、CD25などの活性化マーカーの発現、サイトカイン産生および増殖の増加がもたらされる。
マウスモデルにより、驚くべきことに、Cbl-bの欠損が、T細胞エフェクター機能の増強ならびにナチュラルキラー(NK)細胞活性の増加によって媒介される、適応性および先天性抗腫瘍免疫の増加をもたらすことが実証された。Cbl-b欠損マウスは、自然発生固形腫瘍および造血性悪性腫瘍を含む様々な癌腫瘍を、CD8T細胞依存的に自然に拒絶する。Cbl-b-/-CD8+T細胞の養子移入は腫瘍を拒絶するのに十分であり、Cbl-bがT細胞媒介性抗腫瘍活性の調節において非冗長な役割を有することを実証している。
結果として、Cbl-bを阻害するための小分子アプローチを開発することは、癌免疫療法のための有望ではあるが困難な目標である。
それにもかかわらず、Cbl-bと密接に関連するファミリーメンバーであるc-Cblは、TKBおよびRINGドメインを含むN末端においてCbl-bと高い配列相同性を共有する。c-Cblは、Flt3およびc-Kitを含むいくつかの成長因子受容体のシグナル伝達を負に調節する。特に、c-Cbl欠損マウスは、骨髄において造血幹細胞および多能性前駆細胞の増殖を示す。c-CblおよびCbl-bが、いずれも条件付きで欠損しているマウスでは、この欠陥が増幅され、マウスは、約8週齢までに脾腫を伴う急速進行性かつ致死的な骨髄増殖性疾患を発症する。成長因子受容体調節におけるc-Cblの広範囲の機能、およびc-CblおよびCbl-bの両方が存在しない場合のこれらの経路の調節不全における強力な増幅を考えると、c-CblよりもCbl-bに対する選択性を有する化合物は、癌免疫療法剤として非常に望ましい可能性が高い。「pan-cbl」と呼ばれ得る、Cbl-bおよびc-Cblの両方に対して活性を有する化合物は、Cbl-bに対するそれらの阻害効果が十分に強力である場合には、依然として有益であることが証明され得る。
したがって、Cbl-bを阻害し、c-Cblへの結合よりも選択性を示すか、またはc-Cblに対して活性が知られている化合物が必要とされている。
本明細書における背景の説明は、本技術の文脈を説明するために含まれる。これは、言及された資料のいずれかが、本明細書に添付された特許請求の範囲のいずれかの優先日に、公的に利用可能であった、既知であった、または共通の一般知識の一部であったことを認めるものと解釈されるべきではない。
本出願の説明および特許請求の範囲を通して、「含む(comprise)」という語および「含む(comprising)」および「含む(comprises)」などのその変形は、他の添加剤、成分、整数または工程を排除することを意図するものではない。
本開示は、C-Cbl受容体に対する阻害活性も示し、場合によってはC-Cbl受容体に対して選択的である、Cbl-B受容体を阻害するための化合物に関する。特に、本開示は、多数のそのような化合物およびその使用方法を含む。
本開示はさらに、式(II-A)、(II-B)、(II-C)、(II-D)、(II-E)および(II-F)の化合物を提供する:
Figure 2024506844000002
式(II-A)、(II-B)、(II-C)、(II-D)、(II-E)および(II-F)において、Qは、1つ以上のアルキル基、シクロアルキル基またはハロアルキル基によって置換されていてもよい5員のヘテロアリール基である。
本開示は、式(II-A)、(II-B)、(II-C)、(II-D)、(II-E)および(II-F)の化合物を製造する方法を含む。
本開示はさらに、式(II-A)、(II-B)、(II-C)、(II-D)、(II-E)および(II-F)の化合物を、場合によりチェックポイント阻害剤などの別の薬剤と組み合わせて、がんに罹患している患者に投与することを含む治療方法を含む。
図1は、本明細書に記載の化合物の例示的な合成スキームを示す。
図2は、本明細書に記載の化合物の例示的な合成スキームを示す。
図3は、本明細書に記載の化合物の例示的な合成スキームを示す。
図4は、本明細書に記載の化合物の例示的な合成スキームを示す。
図5A~図5Hは、本明細書に記載の化合物の合成における中間体化合物の例示的な合成スキームを示す。
図6~図20は、本明細書に記載の種々の例示的な化合物の例示的な合成スキームを示す。
様々な図面における同様の参照符号は、同様の要素を示す。
本開示は、Cbl-b阻害剤に結合し、C-Cblに対する選択性を示すか、またはc-Cblに対する阻害活性を有する化合物に関する。そのような化合物を製造する方法、ならびにそれらの効力および選択性、ならびに代謝特性および透過性特性を評価するためのアッセイも本明細書に記載される。
構造
式(II-A)、
Figure 2024506844000003
(式中、
Qは、1つ以上のアルキル基、シクロアルキル基、またはハロアルキル基によって置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり;
は、CH、CF、またはNであり;
、Rは、独立してH、ハロゲン、アルキル、CN、OH、アルコキシおよびハロアルキルから選択され;
は、H、ハロ、またはL-R10(Lは、-N(R11)-、-C(=O)N(R11)-、O、S、カルボニル、または結合であり、R10およびR11は、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、R10およびR11は、ハロ、CN、アミノ、カルボニル、OH、アルコキシ、アルキル、またはハロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択される1つ以上の基によって置換されていてもよい)から選択され;
およびXは、独立して、H、ハロ、ハロアルキルまたはシクロアルキルであり、XおよびXの少なくとも一方は、Hではなく;
ならびに
およびZの一方はHであり、他方は-LNRであり、
ここで、
は、-C(H)R-、または-C(=O)-、または結合であり;
=H、アルキル、シクロアルキルまたはハロアルキルであり;
およびRは、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロシクリルおよびハロアルキルから選択され、
ここで、RまたはRのいずれかがシクロアルキルまたはヘテロシクリルである場合、シクロアルキルまたはヘテロシクリル基は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、シアノ、カルボキシアルキル、またはハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
あるいは
およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
3~8員の飽和単環式環を形成し;
ここで、飽和単環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、またはハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
ただし、
がCHであり、R=R=R=Hであり、LがCHであり、X=CFであり、X=Hであり、Z=Hであり、Qが2-メチルトリアゾール-1-イルである場合、置換された飽和単環式環は、3-フルオロ-ピロリジン-1-イルまたは2-メチルモルホリン-4-イルではなく;
あるいは
およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
3~8員の飽和スピロ環式環を形成し、
飽和スピロ環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、またはハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
ただし、
がCHであり、R=R=R=Hであり、LがCHであり、X=CFであり、X=Hであり、Z=Hであり、Qが2-メチルトリアゾール-1-イルである場合、置換された飽和スピロ環式環は5-アザスピロ[2.4]ヘプタ-5-イルではなく;
あるいは
およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
3~8員の飽和縮合二環式環を形成し、
飽和縮合二環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキルまたはハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく、
ただし、
がCHであり、R=R=R=Hであり、LがCHであり、X=CFであり、X=Hであり、Qが2-メチルトリアゾール-1-イルである場合、縮合二環は2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ-2-イル、6,6-ジフルオロ-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ-3-イル、または6-オキサ-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ-3-イルではなく;
あるいは
およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
3~8員の飽和架橋二環式環を形成し、
飽和架橋二環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、またはハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
あるいは、ZおよびZの一方がHであり、他方が
Figure 2024506844000004
であり、
ここで、
は、-C(H)R-、-N(R)-、O、Sまたは結合であり;
Jは、飽和3~10員の単環式環、スピロ環式環、架橋二環式環、もしくは縮合二環式環、5員もしくは6員のヘテロ芳香環、または3員~10員の縮合ヘテロ芳香環系であり、Jは、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、またはハロアルキル基によって置換されていてもよく;
=H、アルキル、シクロアルキル、アミノアルキル、ハロアルキルまたはカルボキシアルキルであり;
また、
=Z=Hである)
の化合物、またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーもしくは薬学的に許容される塩。
式(II-A)のいくつかの実施形態も以下のように含まれ、任意の特定の実施形態は、そのような特徴が競合する場合を除いて、他の実施形態のいずれか1つ以上の特徴をさらに含み得ることを理解されたい。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-A)を有し、Z=X=Hである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-A)を有し、Qは2-メチルトリアゾール-1-イルまたはイミダゾリルである。
いくつかの実施形態では、化合物は(II-A)を有し、RはHである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-A)を有し、Y=CHである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-A)を有し、X=CFである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-A)を有し、Zは-LNRであり、LはCHまたはC(H)Meである。
いくつかの実施形態では、化合物は、式(II-A)を有し、Zは、-C(H)RNRであり、RおよびRは、それらが両方とも結合している窒素原子と一緒になって、メチル、フルオロメチル、ヒドロキシエチル、クロロメチル、ヒドロキシル、プロピル、イソプロピル、メトキシ、メトキシメチル、ジフルオロメチル、メトキシエチル、ビニル、メチルスルホニル、2-フルオロエチル、アセチルおよび1,1,1-トリフルオロエチルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよい3~8員の飽和単環式環を形成する。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-A)を有し、Zは-LNRであり、LはCHまたはC(H)Meであり、RおよびRならびにそれらが両方とも結合している窒素は、アルキル、スルホニル、アセチル、ハロアルキル、シクロアルキル、およびオキセタニルから選択される1つ以上の基で置換されたピペラジン-1-イル環を形成する。
式(II-B)、
Figure 2024506844000005
ここで、
Figure 2024506844000006
であり;
=CH、CF、またはNであり;
、R、R、Rは、独立してH、ハロ、アルキル、シクロアルキル、CN、OH、アルコキシおよびハロアルキルから選択され;
およびRは、それらがそれぞれ結合している炭素原子と一緒になって、ハロ、OH、アルコキシ、アルキルまたはフルオロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよい3~6員のシクロアルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロアリール環を形成し;
は、H、ハロ、またはL-R10(Lは、-N(R11)-、-C(=O)N(R11)-、O、S、カルボニル、または結合であり、R10およびR11は、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、R10およびR11は、ハロ、CN、アミノ、カルボニル、OH、アルコキシ、アルキル、またはハロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択される1つ以上の基によって置換されていてもよい)から選択され;
Qは、1つ以上のアルキルまたはフルオロアルキルによって置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり;
およびXは、独立して、H、ハロ、ハロアルキルまたはシクロアルキルであり、XおよびXの少なくとも一方は、Hではなく;
およびZの一方はHであり、他方は-C(H)(R)NRであり、ここで、
=H、アルキル、シクロアルキルまたはハロアルキルであり;
およびRは、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロシクリルおよびハロアルキルから選択され、
あるいは
およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
3~8員の飽和単環式環を形成し;
ここで、飽和単環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、またはハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
ただし、
がCHであり、R=R=R=Hであり、LがCHであり、X=CFであり、X=Hであり、Z=Hであり、Aが置換ピリミジニル環であり、Qが2-メチルトリアゾール-1-イルである場合、置換飽和単環式環は3-フルオロ-ピロリジン-1-イルではなく;
あるいは
およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
3~8員の飽和スピロ環式環を形成し、
飽和スピロ環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、またはハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
あるいは
およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
3~8員の飽和縮合二環式環を形成し、
飽和縮合二環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキルまたはハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
あるいは
およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
3~8員の飽和架橋二環式環を形成し、
飽和架橋二環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、またはハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
あるいは、ZおよびZの一方がHであり、他方が
Figure 2024506844000007
であり、
ここで、
は、-C(H)R-、-N(R)-、O、Sまたは結合であり;
Jは、飽和3~10員の単環式環、スピロ環式環、架橋二環式環、もしくは縮合二環式環、5員もしくは6員のヘテロ芳香環、または3員~10員の縮合ヘテロ芳香環系であり、Jは、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、またはハロアルキル基によって置換されていてもよく;
=H、アルキルまたはカルボキシアルキルであり;
または、Z=Z=Hである)
化合物、またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーもしくは薬学的に許容される塩。
式(II-B)のいくつかの実施形態も以下のように含まれ、任意の特定の実施形態は、そのような特徴が競合する場合を除いて、他の実施形態のいずれか1つ以上の特徴をさらに含み得ることを理解されたい。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-B)を有し、XおよびZはいずれもHである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-B)を有し、Qは2-メチルトリアゾール-1-イルまたはイミダゾリルである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-B)を有し、RはHである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-B)を有し、Rは、H、アルキルまたはシクロアルキルである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-B)を有し、Y=CHである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-B)を有し、X=CFである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-B)を有し、ZはLNRであり、LはCHまたはC(H)Meである。
いくつかの実施形態では、化合物は、式(II-B)を有し、式中、Zは、
-C(H)RNRおよびRおよびRは、それらが両方とも結合している窒素原子と一緒になって、メチル、フルオロメチル、ヒドロキシエチル、クロロメチル、ヒドロキシル、プロピル、イソプロピル、メトキシ、メトキシメチル、ジフルオロメチル、メトキシエチル、ビニル、メチルスルホニル、2-フルオロエチル、アセチルおよび1,1,1トリフルオロエチルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよい3~8員の飽和単環式環を形成する。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-B)を有し、Zは-LNRであり、LはCHまたはC(H)Meであり、RおよびRならびにそれらが両方とも結合している窒素は、アルキル、スルホニル、アセチル、ハロアルキル、シクロアルキル、およびオキセタニルから選択される1つ以上の基によって置換されたピペラジン-1-イル環を形成する。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-B)を有し、A=2-ピリジルである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-B)を有し、Rはメチルまたはフルオロであり、RはHである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-B)を有し、Rはメチルであり、Rはフルオロであり、Rはフルオロであり、RはHである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-B)を有し、Rはフルオロであり、RはHである。
式(II-C)、
Figure 2024506844000008
ここで、
Qは、1つ以上のアルキル基、シクロアルキル基、またはハロアルキル基によって置換されていてもよい5員のヘテロアリール環であり;
Figure 2024506844000009
であり;
は、CH、CF、またはNであり;
、Rは、独立して、H、ハロゲン、アルキル、CN、OH、アルコキシ、およびハロアルキルから選択され、RおよびRの少なくとも一方はハロゲンであり;
は、H、ハロ、またはL-R10(Lは、-N(R11)-、-C(=O)N(R11)-、O、S、カルボニル、または結合であり、R10およびR11は、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、R10およびR11は、ハロ、CN、アミノ、カルボニル、OH、アルコキシ、アルキル、またはハロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択される1つ以上の基によって置換されていてもよい)から選択され;
およびXは、独立して、H、ハロ、ハロアルキルまたはシクロアルキルであり、XおよびXの少なくとも一方は、Hではなく;
ならびに
およびZの一方はHであり、他方はLNR、-LC(=O)NR、または-LCR(OH)であり;
ここで、
は、-C(H)R6a-、-C(H)CH(R6b)、または-C(=O)-、または結合であり;
=H、アルキル、シクロアルキルまたはハロアルキルであり;
6b=シクロアルキルまたはハロであり;
およびRは、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロシクリルおよびハロアルキルから選択され、
ここで、RまたはRのいずれかがシクロアルキルまたはヘテロシクリルである場合、シクロアルキルまたはヘテロシクリル基は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、シアノ、カルボキシアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
あるいは
およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
3~8員の飽和単環式環を形成し;
ここで、飽和単環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
あるいは
およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
3~8員の飽和スピロ環式環を形成し、
ここで、飽和スピロ環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
あるいは
およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
3~8員の飽和縮合二環式環を形成し、
ここで、飽和縮合二環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
あるいは
およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
3~8員の飽和架橋二環式環を形成し、
ここで、飽和架橋二環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
あるいは、ZおよびZの一方がHであり、他方が
Figure 2024506844000010
であり、
ここで、
は、-C(H)R-、-N(R)-、O、Sまたは結合であり;
Jは、飽和3~10員の単環式環、スピロ環式環、架橋二環式環、もしくは縮合二環式環、5員もしくは6員のヘテロ芳香環、または3員~10員の縮合ヘテロ芳香環系であり、Jは、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、またはハロアルキル基によって置換されていてもよく;
=H、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキルまたはカルボキシアルキルであり;
また、
=Z=Hである)
の化合物、またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーもしくは薬学的に許容される塩。
式(II-C)のいくつかの実施形態も以下のように含まれ、任意の特定の実施形態は、そのような特徴が競合する場合を除いて、他の実施形態のいずれか1つ以上の特徴をさらに含み得ることを理解されたい。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-C)を有し、Z=X=Hである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-C)を有し、Qは2-メチルトリアゾール-1-イルまたはイミダゾリルである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-C)を有し、RはHである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-C)を有し、Y=CHである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-C)を有し、X=CFである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-C)を有し、Zは-LNRであり、LはCHまたはC(H)Meである。
いくつかの実施形態では、化合物は、式(II-C)を有し、Zは、-C(H)RNRであり、RおよびRは、それらが両方とも結合している窒素原子と一緒になって、メチル、フルオロメチル、ヒドロキシエチル、クロロメチル、ヒドロキシル、プロピル、イソプロピル、メトキシ、メトキシメチル、ジフルオロメチル、メトキシエチル、ビニル、メチルスルホニル、2-フルオロエチル、アセチルおよび1,1,1-トリフルオロエチルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよい3~8員の飽和単環式環を形成する。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-C)を有し、Zは-LNRであり、LはCHまたはC(H)Meであり、RおよびRならびにそれらが両方とも結合している窒素は、アルキル、スルホニル、アセチル、ハロアルキル、シクロアルキル、およびオキセタニルから選択される1つ以上の基で置換されたピペラジン-1-イル環を形成する。
いくつかの実施形態では、化合物は、式(II-C)を有し、A=2-ピリジルである。
式(II-D)、
Figure 2024506844000011
ここで、
Figure 2024506844000012
であり;
Qは、1つ以上のアルキル基、シクロアルキル基、またはハロアルキル基によって置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり;
は、CH、CF、またはNであり;
およびTは、それぞれ:[-C(R)(R)-]、-O-、
独立して、-C(R)(R)-O-、>C=O、-C(R)(R)-C(=O)-、-C(R)(R)-S(=O)-、および>S(=O)から選択され、ただし、TおよびTは一緒になって、-CH-O-、-O-O-、または-O-C(=O)-O-ではなく;
ここで、n=0、1または2であり、RおよびRのそれぞれは、独立して、H、ハロ、アルキル、アルケニル、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、シクロアルキル、ヒドロキシアルキルおよびハロアルキルから選択され、ただし、TおよびTが一緒になって-CHC(R)(R)CH-である場合、RおよびRはいずれもシアノではなく;
または、RおよびRは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、シクロアルキルまたはヘテロシクリル環を形成し;
およびRは、H、およびハロ、アルキル、CN、OH、アルコキシ、およびハロアルキルから独立して選択され;
は、H、ハロ、またはL-R10(Lは、-N(R11)-、-C(=O)N(R11)-、O、S、カルボニル、または結合であり、R10およびR11は、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、R10およびR11は、ハロ、CN、アミノ、カルボニル、OH、アルコキシ、アルキル、またはハロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択される1つ以上の基によって置換されていてもよい)から選択され;
およびXは、独立して、H、ハロ、ハロアルキルまたはシクロアルキルであり、XおよびXの少なくとも一方は、Hではなく;
およびZの一方はHであり、他方は-LNRであり、
ここで、
は、-C(H)R-、-C(=O)-、または結合であり;
=H、アルキル、シクロアルキルまたはハロアルキルであり;
およびRは、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロシクリルおよびハロアルキルから選択され、
ここで、RまたはRのいずれかがシクロアルキルまたはヘテロシクリルである場合、シクロアルキルまたはヘテロシクリル基は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、シアノ、カルボキシアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
あるいは
およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
3~8員の飽和単環式環を形成し;
ここで、飽和単環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
あるいは
およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
3~8員の飽和スピロ環式環を形成し、
ここで、飽和スピロ環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
あるいは
およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
3~8員の飽和縮合二環式環を形成し、
ここで、飽和縮合二環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
あるいは
およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
3~8員の飽和架橋二環式環を形成し、
ここで、飽和架橋二環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
あるいは、ZおよびZの一方がHであり、他方が
Figure 2024506844000013
であり、
ここで、
は、-C(H)R-、-N(R)-、O、Sまたは結合であり;
Jは、飽和3~10員の単環式環、スピロ環式環、架橋二環式環、もしくは縮合二環式環、5員もしくは6員のヘテロ芳香環、または3員~10員の縮合ヘテロ芳香環系であり、Jは、1つ以上のスルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、およびハロアルキル基によって置換されていてもよく;
=H、アルキル、シクロアルキル、アミノアルキル、ハロアルキルまたはカルボキシアルキルであり;
また、
=Z=Hである)
の化合物、またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーもしくは薬学的に許容される塩。
式(II-D)のいくつかの実施形態も以下のように含まれ、任意の特定の実施形態は、そのような特徴が競合する場合を除いて、他の実施形態のいずれか1つ以上の特徴をさらに含み得ることを理解されたい。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-D)を有し、X=Z=Hである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-D)を有し、Qは2-メチルトリアゾール-1-イルまたはイミダゾリルである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-D)を有し、RはHである。
いくつかの実施形態では、化合物は、式(II-D)を有し、Y=CHである。
いくつかの実施形態では、化合物は、式(II-D)を有し、X=CFである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-D)を有し、Zは-LNRであり、LはCHまたはC(H)Meである。
いくつかの実施形態では、化合物は、式(II-D)を有し、Zは、-C(H)RNRであり、RおよびRは、それらが両方とも結合している窒素原子と一緒になって、メチル、フルオロメチル、ヒドロキシエチル、クロロメチル、ヒドロキシル、プロピル、イソプロピル、メトキシ、メトキシメチル、ジフルオロメチル、メトキシエチル、ビニル、メチルスルホニル、2-フルオロエチル、アセチルおよび1,1,1-トリフルオロエチルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよい3~8員の飽和単環式環を形成する。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-D)を有し、Zは-LNRであり、LはCHまたはC(H)Meであり、RおよびRならびにそれらが両方とも結合している窒素は、アルキル、スルホニル、アセチル、ハロアルキル、シクロアルキル、およびオキセタニルから選択される1つ以上の基で置換されたピペラジン-1-イル環を形成する。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-D)を有し、R10はHである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-D)を有し、A=2-ピリジルである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-D)を有し、TおよびTは、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、3,3-ジフルオロ-1-シクロブチル;および3-フルオロ-1-シクロブチルから選択される。
式(II-E)、
Figure 2024506844000014
ここで、
Qは、1つ以上のアルキル基、シクロアルキル基、またはハロアルキル基によって置換されていてもよい5員のヘテロアリール基であり;
およびYは、独立して、CH、CF、またはNであり;
、R、R、Rは、H、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、CN、OH、アルコキシおよびハロアルキルから独立して選択され;または
およびRは、それらが両方とも結合している炭素原子と一緒になって、ハロゲン、CN、OH、スルホニル、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、ヒドロキシアルキル、もしくはハロアルキルから独立して選択される1つ以上の基で置換されていてもよい3~5員のシクロアルキルまたはヘテロシクリルを形成し;または
およびRは、それらがそれぞれ結合している2個の炭素原子と一緒になって、ハロゲン、OH、アルコキシ、シアノ、スルホニル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキル、シクロアルキルまたはアルコキシアルキルから独立して選択される1つ以上の基で置換されていてもよい3~6員のシクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール環を形成し;
は、H、ハロ、またはL-R10(Lは、-N(R11)-、-C(=O)N(R11)-、O、S、カルボニル、または結合であり、R10およびR11は、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、R10およびR11は、ハロ、CN、アミノ、カルボニル、OH、アルコキシ、アルキル、またはハロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択される1つ以上の基によって置換されていてもよい)から選択され;
およびXは、独立して、H、ハロ、ハロアルキルまたはシクロアルキルであるが、XおよびXの少なくとも一方は、Hではなく;
は、-C(H)R17-、-C(=O)-、または結合であり、R17=H、アルキル、シクロアルキル、またはハロアルキルであり;
12、R13、R14、R15およびR16は、それぞれ:独立して、H、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシルアルキルおよびハロアルキルから選択され;R12、R13、R14、R15またはR16のいずれかがアルキル、アルケニルまたはハロアルキルである場合、アルキル、アルケニルまたはハロアルキルは、1つ以上のシクロアルキルまたはヘテロシクリル基によって置換されていてもよく;
ただし、YおよびYがいずれもCHであり、R=F、R=メチル、R=R=F、R=H、R13=R14=R15=H、X=CF、X=Hであり、Qが2-メチルトリアゾール-1-イルであり、Lが結合である場合、R12はメチルではなく、R16はHまたはメチルではない)
の化合物、またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーもしくは薬学的に許容される塩。
式(II-E)のいくつかの実施形態も以下のように含まれ、任意の特定の実施形態は、そのような特徴が競合する場合を除いて、他の実施形態のいずれか1つ以上の特徴をさらに含み得ることを理解されたい。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-E)を有し、X=Hである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-E)を有し、Qは2-メチルトリアゾール-1-イルまたはイミダゾリルである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-E)を有し、RはHである。
いくつかの実施形態では、化合物は、式(II-E)を有し、式中、Y=CHである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-E)を有し、X=CFである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-E)を有し、R10はHである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-E)を有し、RおよびRは、それらが両方とも結合している炭素原子と一緒になって、オキセタン-3-イルであり、Rはフルオロである。
式(II-F)、
Figure 2024506844000015
ここで、
Qは、1つ以上のアルキル基、シクロアルキル基、またはハロアルキル基によって置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり;
は、CH、CF、またはNであり;
はアルキルであり、RはHであるか、またはRおよびRは一緒になって-CHOCH-であり;
は、Hまたはアルキルであり;
は、H、ハロ、またはL-R10(Lは、-N(R11)-、-C(=O)N(R11)-、O、S、カルボニル、または結合であり、R10およびR11は、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、R10およびR11は、ハロ、CN、アミノ、カルボニル、OH、アルコキシ、アルキル、またはハロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択される1つ以上の基によって置換されていてもよい)から選択され;
およびXは、独立して、H、ハロ、ハロアルキルまたはシクロアルキルであり、XおよびXの少なくとも一方は、Hではなく;
ならびに
およびZの一方はHであり、他方は-LNRであり、
ここで、
は、-C(H)R-、-C(=O)-、または結合であり;
=H、アルキル、シクロアルキルまたはハロアルキルであり;
およびRは、独立してH、アルキル、シクロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、ヘテロシクリルおよびハロアルキルから選択され、
ここで、RまたはRのいずれかがシクロアルキルまたはヘテロシクリルである場合、前記シクロアルキルまたはヘテロシクリル基は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、シアノ、カルボキシアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
あるいは
およびRは、それらが両方とも結合している窒素原子と一緒になって、スルホニル、ハロ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、カルボキシルアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよい3~8員の飽和単環式環を形成し;
あるいは
およびZの一方がHであり、他方が
Figure 2024506844000016
であり、
ここで、
は、-C(H)R-、-N(R)-、O、Sまたは結合であり;
Jは、飽和3~10員の単環式環、スピロ環式環、架橋二環式環、もしくは縮合二環式環、5員もしくは6員のヘテロ芳香環、または3員~10員の縮合ヘテロ芳香環系であり、Jは、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、またはハロアルキル基によって置換されていてもよく;
=H、アルキル、アミノアルキル、ハロアルキルまたはカルボキシアルキルである)
の化合物、またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーもしくはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
式(II-F)のいくつかの実施形態も以下のように含まれ、任意の特定の実施形態は、そのような特徴が競合する場合を除いて、他の実施形態のいずれか1つ以上の特徴をさらに含み得ることを理解されたい。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-F)を有し、Z=X=Hである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-F)を有し、Qは2-メチルトリアゾール-1-イルまたはイミダゾリルである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-F)を有し、RはHである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-F)を有し、Y=CHである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-F)を有し、X=CFである。
いくつかの実施形態では、化合物は式(II-F)を有し、Zは-LNRであり、LはCHまたはC(H)Meである。
いくつかの実施形態では、化合物は、式(II-F)を有し、Zは、-C(H)RNRであり、RおよびRは、それらが両方とも結合している窒素原子と一緒になって、メチル、フルオロメチル、ヒドロキシエチル、クロロメチル、ヒドロキシル、プロピル、イソプロピル、メトキシ、メトキシメチル、ジフルオロメチル、メトキシエチル、ビニル、メチルスルホニル、2-フルオロエチル、アセチルおよび1,1,1-トリフルオロエチルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよい3~8員の飽和単環式環を形成する。
いくつかの実施形態では、化合物は、式(II-A)、(II-B)、(II-C)、(II-D)、(II-E)もしくは(II-F)、または本明細書の式の前述の実施形態のいずれかを有し、Qは4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イルである。
いくつかの実施形態では、化合物は、式(II-A)、(II-B)、(II-C)、(II-D)もしくは(II-F)、または本明細書におけるこれらの式の前述の実施形態のいずれかを有し、RおよびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル、フルオロアゼチジン-1-イル、および3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イルから選択される基を形成する。
いくつかの実施形態では、化合物は、式(II-A)、(II-B)、(II-C)、(II-D)もしくは(II-E)、または本明細書中の式の前述の実施形態のいずれかを有し、A=イミダゾリルであり、R10=メチルもしくはHである。
本明細書で明示的に特定される任意の化合物もまた、本発明の範囲内であると考えられるべきであり、それには以下が含まれるが、これらに限定されない:
Figure 2024506844000017
Figure 2024506844000018
Figure 2024506844000019
Figure 2024506844000020
Figure 2024506844000021
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
本開示は、がんを治療する方法であって、治療有効量の(II-A)、(II-B)、(II-C)、(II-D)、(II-E)もしくは(II-F)の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を、治療を必要とする対象に投与することを含む方法を、さらに含む。
定義
「a」または「an」オブジェクトという用語は、そのオブジェクトのうちの1つ以上を指す場合があることに留意されたい。このようにして、「a」(または「an」)、「1つ以上」および「少なくとも1つ」という用語は、本明細書では相互交換可能に使用し得る。
本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本明細書で特に定義されない限り、当業者にそれぞれ理解されるものと同じ意味を有する。使用された数(例えば、量、温度など)に関して正確性を確保するための努力がなされてきたが、本開示を読むときにはいくつかの実験誤差および偏差を考慮するべきである。
本明細書および特許請求の範囲全体にわたって、「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、および「含む(comprising)」という用語は、文脈上他の意味を必要とする場合を除いて、非排他的な意味で使用される。本明細書に記載の実施形態は、「からなる」および/または「から本質的になる」実施形態を含み、排他的に定義されるいくつかの態様を指すことを理解されたい。
本明細書で使用される場合、値を指すときの用語「約」とは、特定の量から、いくつかの実施形態では±50%、いくつかの実施形態では±20%、いくつかの実施形態では±10%、いくつかの実施形態では±5%、いくつかの実施形態では±1%、いくつかの実施形態では±0.5%、およびいくつかの実施形態では±0.1%の変動を包含することを意味し、それによって、開示された方法を実施するために、または開示された組成物を使用するために適切である。
値の範囲が提供される場合、文脈が明確に指示しない限り、範囲の上限と下限との間の下限の単位の10分の1までの各介在値も開示され、その記載された範囲内の任意の他の記載値または介在値も本発明に含まれることが理解される。より小さい範囲(rangers)に独立して含まれ得るこれらの小さな範囲の上限および下限も、記載された範囲内のいずれかの具体的に除外された制限に従うことを条件として、本発明内に包含される。記載された範囲が制限の一方または双方を含む場合は、包含された制限の一方または双方を除いた範囲もまた、本発明に含まれる。
化学構造は、有機化学の慣用的な表示原理に従って本明細書に示されており:具体的には、炭素原子は、非水素原子との結合のみで示されており;炭素原子に結合した水素原子は示されていない(立体化学を特定するために必要な場合を除く)。これに対応して、式中の特定の位置を占める代替の置換基または基を考慮する場合、通常の原子価が満たされるように十分な数の水素原子(別段特定されない場合)が存在すると仮定されるべきである。炭素の通常の価数は4である。
「ジェミナル」は、同じ原子に付着されている2つの部分間の関係を表す。例えば、部分-CH-CR-において、RおよびRは互いにジェミナルであり、RはRに対するジェミナルR基と呼ばれ得る。
「ビシナル」は、隣接する原子に付着されている2つの部分間の関係を表す。例えば、残基-CHR-CHR-において、RおよびRはビシナルであり、Rは、Rに対するビシナルなR基と呼ばれることがある。
特に明記しない限り、「置換されていてもよい」とは、基が非置換であってもよいこと、または置換基が互いに同じであっても異なっていてもよいように、1つ以上(例えば、1、2、3、4または5)の非水素原子もしくは一価基によって置換されていてもよいことを意味する。一実施形態では、置換されていてもよい基は、1つの置換基を有する。別の実施形態では、置換されていてもよい基は、2つの置換基を有する。別の実施形態では、置換されていてもよい基は、3つの置換基を有する。別の実施形態では、置換されていてもよい基は、4つの置換基を有する。いくつかの実施形態では、置換されていてもよい基である基は、1~2個、1~3個、1~4個または1~5個の置換基を有する。基が、それ自体が1つを超える置換基を受け入れ得る原子(例えば、環炭素原子、または末端メチル基)を含む場合、その基に適用される「置換されていてもよい」は、1つの原子が適用可能な2つ以上の置換基で置換されている基を含む。
ヘテロ原子は、炭素または水素以外のあらゆる原子を指す。有機低分子に見られる典型的なヘテロ原子は、窒素、酸素、フッ素、リン、硫黄、塩素、臭素から選択される。ヘテロ原子が環の可能なメンバーとして(または別の二価の状況で)指定される場合、その場合、ハロゲンなどの一価原子は除外されることを理解されたい。
本明細書で使用される場合、「アルキル」は、親アルカンの1つの炭素原子から1つの水素原子を除去することによって得られる飽和直鎖(すなわち、非分枝)または分岐一価炭化水素官能基を指す。n個の炭素原子を有するアルキル基は、ラジカルとして、式C2n+1を有する。所与の数の炭素原子を有するアルキル基は、以下のように指定し得る:n個の炭素原子を有するあらゆるアルキル基を表すC-アルキル、またはn1~n2個の炭素原子を有するあらゆるアルキル基を表すCn1-n2-アルキル。したがって、C1-10は、1~10個の炭素原子を有するあらゆるアルキル基を意味する。本明細書において関心のある特定のアルキル基は、1~20個の炭素原子を有するもの(「C1-20-アルキル」)、1~12個の炭素原子を有するもの(「C1-12-アルキル」)、1~6個の炭素原子を有するもの(「C1-6-アルキル」)、2~6個の炭素原子を有するもの(「C2-6-アルキル」)、または1~4個の炭素原子を有するもの(「C1-4-アルキル」)である。アルキル基の例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチル、sec-ブチルが挙げられるが、これらに限定されない。アルキル基は、その構造中のあらゆる炭素原子で別の基または部分に結合し得ることが理解されるべきである。したがって、例えば、ブタン-1-イル(n-ブチル)およびブタン-2-イル(sec-ブチル)が本明細書の定義によって企図される。
アルキルアミノは、少なくとも1つのアルキル置換基を有するアミノ基を指す。ジアルキルアミノは、アルキルアミノの特別な事例である。
本明細書で使用される場合、「アルケニル」は、オレフィン不飽和の少なくとも1つの部位を有する、すなわち、炭素-炭素二重結合の少なくとも1つの実例(式C=Cで表される)を有し、指定された数の炭素原子を有する不飽和直鎖(すなわち、非分枝)または分岐一価炭化水素官能基を指す。n個の炭素原子および単一の二重結合をラジカルとして有するアルケニル基は、式C2n-1を有し、親アルケンの1つの炭素原子から水素原子を1つ除去することによって得られる。所与の数の炭素原子を有するアルケニル基は、以下のように指定し得る:n個の炭素原子を有する任意のアルケニルラジカルを示すためのC-アルケニル、またはn1~n2個の炭素原子を有する任意のアルケニルラジカルを示すためのCn1-n2-アルケニル。したがって、C2-10-アルケニルは、2~10個の炭素原子を有するアルケニル基を意味する。アルケニル基は、所与の二重結合に関して「シス」もしくは「トランス」配置、または「E」もしくは「Z」配置の構成炭素原子を含み得る。具体的なのアルケニル基は、2~20個の炭素原子を有するもの(「C20-アルケニル」)、2~8個の炭素原子を有するもの(「C2-8-アルケニル」)、2~6個の炭素原子を有するもの(「C2-6-アルケニル」)、または2~4個の炭素原子を有するもの(「C2-4-アルケニル」)である。好ましいアルケニル基は、1つの二重結合を有する。他のアルケニル基は、2つの二重結合を有し得る(ジエニルと称され得る)。1つを超える二重結合を有するアルケニル基では、一対の二重結合は1つの炭素-炭素単結合によって分離されていてもよく、その場合、その配置は「共役」と呼ばれ、またはそれらは1つを超える炭素-炭素単結合によって分離されていてもよい。アルケニル基の例としては、限定されないが、エテニル(またはビニル)、プロパ-1-エニル、プロパ-2-エニル(またはアリル)、2-メチルプロパ-1-エニル、ブタ-1-エニル、ブタ-2-エニル、ブタ-3-エニル、ブタ-1,3-ジエニル、2-メチルブタ-1,3-ジエニル、それらの同族体および異性体などの基が挙げられる。
本明細書で使用される場合、「アルキニル」は、アセチレン不飽和の少なくとも1つの部位を有する、すなわち、炭素-炭素三重結合の少なくとも1つの実例(式C≡Cによって表される)を有し、指定された数の炭素原子を有する不飽和直鎖(すなわち、非分枝)または分岐一価炭化水素を指す。n個の炭素原子および1つの二重結合をラジカルとして有するアルケニル基は、式C2n-3を有し、親アルケンの1つの炭素原子から水素原子を1つ除去することによって得られる。所与の数の炭素原子を有するアルキニル基は、以下のように指定し得る:n個の炭素原子を有する任意のアルキニルラジカルを示すためのC-アルキニル、またはn1~n2個の炭素原子を有する任意のアルキニルラジカルを示すためのCn1-n2-アルキニル。特定のアルキニル基は、2~20個の炭素原子を有するもの(「C2-20-アルキニル」)、2~8個の炭素原子を有するもの(「C2-8-アルキニル」)、2~6個の炭素原子を有するもの(「C2-6-アルキニル」)、または2~4個の炭素原子を有するもの(「C2-4-アルキニル」)である。アルキニル基の例としては、エチニル(またはアセチレニル)、プロパ-1-イニル、プロパ-2-イニル(またはプロパルギル)、ブタ-1-イニル、ブタ-2-イニル、ブタ-3-イニル、それらの同族体および異性体などの基が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「アルキレニル」は、指定された数の炭素原子を有する飽和直鎖(すなわち、非分枝)または分岐二価炭化水素基を指す。n個の炭素原子をラジカルとして有するアルキレン基は、式-C2n-を有する。特定のアルキレン基は、1~6個の炭素原子を有するもの(「C1-6-アルキレン」)、1~5個の炭素原子を有するもの(「C1-5-アルキレン」)、1~4個の炭素原子を有するもの(「C1-4-アルキレン」)、または2~3個の炭素原子を有するもの(「C2-3-アルキレン」)である。アルキレン基の例としては、メチレン(-CH-)、エチレン(-CH-CH-)、プロピレン(-CH-CH-CH-)、ブチレン(-CH-CH-CH-CH-)、sec-ブチレン(-CH(CH)-CH-CH-)などが挙げられるが、これらに限定されない。
環式(環含有)部分は、環内で一緒に結合した原子を含み、1つ以上の環原子に結合した水素原子以外の1つ以上の置換基を有する。環内の各原子は、多角形の頂点を規定する。環式ラジカル(シクリルと示される)は、1つの環原子から1つの水素原子を除去することによって得られる。
環式部分は、炭素環式または複素環式であり得る。環式部分としては、単環式、縮合環系、スピロ環系および架橋環系が挙げられる。
2つの環原子は、それらが同じ環内で互いに結合している場合、それらの環は互いに隣接している。4個以上の環原子を有する環では、隣接する原子は互いに結合しているが、同じ環内の他の原子には結合していない。3員環では、各原子は環内で必ず互いに結合している。2つの隣接する環原子は、環の1つの「縁部」を規定する。
2つ以上の環式部分は、複数の環を含む環系を形成するために、いくつかの方法のうちの1つで互いに結合し得る。二環式環系は、互いに結合した2つ以上の環を含むものである。
2つの環原子が両方の環において互いに隣接し、両方の環に共通である場合、2つの環は互いに縮合している。そのようなリングは「縁部」を共有すると言われている。
スピロ環系は、単一の頂点を共有する一対の環を含む。そのような系は、2つの環が単一の環原子を共有する環接合を含む。スピロ環系は、環原子として1つ以上のヘテロ原子を含んでいてもよい。
架橋環系は、2つ以上の隣接していない環原子が2つ以上の環によって共有されている少なくとも1対の環を含む。問題の2つの隣接していない環原子は「架橋頭部」原子と呼ばれ、架橋頭部原子の対は3つの異なる環のメンバーであるが、最も単純なそのような環系は通常「架橋二環式環」と呼ばれる。架橋二環式環を含む炭素環式ラジカルの例は、ノルボルニルおよびアダマンチルである。架橋二環式環系は、環原子として1つ以上のヘテロ原子を含有し得る。
連鎖環系は、互いに結合しているが、共通の環原子を共有していない2つの環を含む:一方の環は他方の置換基であり、逆もまた同様である。ビフェニルは、鎖状環系の一例である。
環系は、互いに融合または鎖状、スピロ結合または架橋された、または3つ以上の環の場合、それらの方法の組み合わせで結合された環の対を含み得る。
本明細書で使用される場合、「炭素環」は、指定された数の環状(すなわち、環)炭素原子を有する芳香族、飽和または不飽和環状一価炭化水素基を指す(すなわち、C10は、3~10個の環状炭素原子を意味する)。炭素環基は、1つの環(「単環」)または1つを超える環(「二環」、「三環」、またはより一般的には多環)を有する。2つ以上の炭素環式環は、本明細書の他の箇所にさらに記載されるように、縮合、スピロ、架橋または鎖状連結によって互いに結合されてもよい。
本明細書では、炭素環という用語は、間に二重結合が存在する1つ以上の隣接する対の環原子を有する基を包含し、1つを超えるそのような二重結合が存在する場合、二重結合は環内に共役系を形成しても形成しなくてもよいことが意図される。したがって、炭素環は、それらが完全に飽和している(「シクロアルキル」)か、少なくとも部分的に不飽和である(「シクロアルケニル」)か、または完全に共役している(「芳香族」または「アリール」)かによってより明確に指定され得る。シクロアルキル基は、完全に飽和した基であり、親シクロアルカンの1つの炭素原子から1つの水素原子を除去することによって得られる。特定のシクロアルキル基は、3~12個の環状炭素原子を有するもの(C3-12-シクロアルキル)である。好ましいシクロアルキルは、3~8個の環状炭素原子を有する単環式炭化水素(「C3-8-シクロアルキル」)、または3~6個の炭素原子を有する単環式炭化水素(「C3-6-シクロアルキル」)である。単環シクロアルキルラジカルは、式C2n-1を有する。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルが挙げられるが、これらに限定されない。シクロアルケニル基は、隣接する環炭素原子間に1つ以上の二重結合を有する。シクロアルケニル基の例としては、1-シクロヘキサ-1-エニルおよび1-シクロヘキサ-3-エニルが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「アリール」は、芳香族単環(例えば、フェニル)または互いに縮合した複数の芳香族環(例えば、ナフチル)を有する炭素環式基を指す。好ましくは、アリール基は、6~20個の炭素原子、より好ましくは6~12個の炭素原子を含む。特に好ましいアリール基は、6~14個の環状炭素原子を有するもの(「C6-14-アリール」)である。芳香族という用語は、有機化学で典型的に使用されるように本明細書で使用され、いくつかの理解されている例外を除いて、環状原子が非局在化分子軌道のセットに合計(4n+2)個のπ電子を与える環および環系を意味し、nはゼロではない正の整数である。
典型的なアリール基としては、アセアントリレン、アセナフチレン、アセフェナントリレン、アントラセン、アズレン、ベンゼン、クリセン、コロネン、フルオランテン、ヘプタフェン、ヘキサセン、ヘキサフェン、as-インダセン、s-インダセン、インデン、ナフタレン(ヘキサレン)、オクタセン、オクタフェン、オクタレン、オバレン、ペンタセン、ペンタレン、ペンタフェン、ペリレン、フェナレン、フェナントレン、ピセン、プレイアデン、ピレン、ピラントレン、ルビセン、テトラフェニレン、トリフェニレンおよびトリナフタレンなどの1つ以上の芳香環を含む縮合環系または共役環系から得られる基が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「複素環式」または「ヘテロシクリル」基は、少なくとも1つの炭素原子および1個または複数のヘテロ原子を含む1個または複数の環を有する飽和または不飽和であるが非芳香族の環式基を指す。典型的には、そのような環は、1~14個の環炭素原子と、互いに同じであっても異なっていてもよい1~6個の環ヘテロ原子とを有する。そのような基は、典型的には、親複素環の1つの環原子から1つの水素原子を除去することによって得られる。したがって、ヘテロシクリル基は、環炭素原子または窒素原子などの環ヘテロ原子のいずれかを介して骨格上の位置に結合し得る。本明細書では、ヘテロシクリルという用語は、隣接する環原子間に1つ以上の二重結合を有する基を包含し、1つを超えるそのような二重結合が存在する場合、二重結合は環内に共役系を形成しないことが意図される。
特に好ましいヘテロシクリル基は、1~13個の環状炭素原子と、窒素、リン、酸素および硫黄から独立して選択される1~6個の環状ヘテロ原子とを有する3~14員環;1~11個の環状炭素原子と、窒素、リン、酸素および硫黄から独立して選択される1~6個の環状ヘテロ原子とを有する3~12員環;1~9個の環状炭素原子と、窒素、リン、酸素および硫黄から独立して選択される1~4個の環状ヘテロ原子とを有する3~10員環;1~7個の環状炭素原子と、窒素、リン、酸素および硫黄から独立して選択される1~4個の環状ヘテロ原子とを有する3~8員環;ならびに1~5個の環状炭素原子と、窒素、リン、酸素および硫黄から独立して選択される1~4個の環状ヘテロ原子を有する3~6員環である。一変形例では、ヘテロシクリルは、1~2個、1~3個、1~4個、1~5個または1~6個の環状炭素原子と、窒素、リン、酸素および硫黄から独立して選択される1~2個、1~3個または1~4個の環状ヘテロ原子と、を有する単環式3、4、5、6または7員環を含む。別の変形例では、ヘテロシクリルは、1~12個の環状炭素原子と、窒素、リン、酸素および硫黄から独立して選択される1~6個の環状ヘテロ原子と、を有する多環非芳香族環を含む。例示的な複素環式環としては、アジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピペラジン、ピペリジン、オキセタン、テトラヒドロフランおよびモルホリンが挙げられる。
複素環式環は、縮合、スピロまたは架橋結合を形成してもよく、または1つ以上の他の環へのそのような結合の任意の組み合わせを形成してもよい。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」または「ヘテロ芳香族」は、1~14個の環炭素原子および少なくとも1つの環ヘテロ原子(窒素、リン、酸素および硫黄などのヘテロ原子を含むがこれらに限定されない)を有する芳香族環式基を指す。この用語は、親ヘテロ芳香族環系の単環原子から1つの水素原子を除去することによって得られる一価ヘテロ芳香族ラジカルを指す。ヘテロアリール基は、単環(例えば、ピリジル、フリル)または複数の縮合環(例えば、インドリジニル、ベンゾチエニル)を有し得る。特定のヘテロアリール基とは、1~12個の環状(すなわち、環)炭素原子と、窒素、リン、酸素、および硫黄から独立して選択される1~6個の環状(すなわち、環)ヘテロ原子と、を有する5~14員環;1~8個の環状炭素原子と、窒素、リン、酸素、および硫黄から独立して選択される1~4個の環状ヘテロ原子とを有する5~10員環;ならびに、1~5個の環状炭素原子と、窒素、リン、酸素、および硫黄から独立して選択される1~4個の環状ヘテロ原子とを有する5、6、または7員環である。一変形例では、ヘテロアリールは、1~6個の環状炭素原子と、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1~4個の環状ヘテロ原子とを有する単環芳香族5、6、または7員環を含む。別の変形では、ヘテロアリールとしては、1~12個の環状炭素原子、ならびに窒素、リン、酸素および硫黄から独立して選択される1~6個の環状ヘテロ原子を有する、多環式芳香族環が挙げられる。
典型的なヘテロアリール基としては、アクリジン、アルシンドール、カルバゾール、β-カルボリン、クロマン、クロメン、シンノリン、フラン、イミダゾール、インダゾール、インドール、インドリン、インドリジン、イソベンゾフラン、イソクロメン、イソインドール、イソインドリン、イソキノリン、イソチアゾール、イソオキサゾール、ナフチリジン、オキサジアゾール、オキサゾール、ペリミジン、フェナントリジン、フェナントロリン、フェナジン、フタラジン、プテリジン、プリン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、キナゾリン、キノリン、キノリジン、キノキサリン、テトラゾール、チアジアゾール、チアゾール、チオフェン、トリアゾール、キサンテンなどが挙げられる。好ましいヘテロアリール基は、チオフェン、ピロール、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、インドール、ピリジン、キノリン、イミダゾール、オキサゾールおよびピラジンから得られるものである。
異なるカテゴリーの環は、縮合、スピロもしくは架橋、連結、またはそれらの組み合わせなどによって互いに連結されていてもよい。そのような環系は、「混合」環系と呼ばれ得る。
例えば、多環系の少なくとも1つの環はそれ自体芳香族であり得るが、残りの縮合環の1つ以上は芳香族でなくてもよい。少なくとも1つの芳香環および少なくとも1つの部分飽和環を含む縮合環系の例としては、フルオレン、インダンおよびビフェニレンが挙げられる。
少なくとも1つの環が芳香族であり、少なくとも1つの環が非芳香族である1つを超える環を有する混合環系は、芳香族環原子または非芳香族環原子のいずれかに結合することによって別の構造に結合され得る。
少なくとも1つの環が非芳香族である1つを超える環を有するヘテロアリール基は、芳香環位置または非芳香環位置のいずれかで別の構造に接続していてもよい。
同様に、炭素環基および複素環基は、複数の環を含む環系を形成するためにいくつかの方法のうちの1つで互いに結合し得る。
「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素から選択される原子を指す。「ハロゲン化物」または「ハロ」という用語は、置換基としてのハロゲンを指し、それぞれ個別にフルオロ、クロロ、ブロモ、および/またはヨード、または「フッ化物」、「塩化物」、「臭化物」、または「ヨウ化物」と呼ばれる。1つ以上の水素原子がハロゲン原子によってそれぞれ置換されているアルキル基は、「ハロアルキル」と呼ばれる。例えば、「C1-6-ハロアルキル」は、少なくとも1個の水素原子がハロゲン原子によって置換されている1~6個の炭素原子を有するアルキル基を指す。ある部分が所与のハロゲン原子の2つ以上の実例で置換されている場合、それは、結合しているハロゲン部分の数に対応する接頭辞を使用することによって言及されてもよく、例えば、ジハロアリール、トリハロアリールは、2つ(「ジ」)または3つ(「トリ」)のハロ基でそれぞれ置換されたアリール基を指す。複数のハロ基が存在する場合、それらは必ずしも互いに同じではないことを理解されたい。したがって、4-クロロ-3-フルオロフェニルは、ジハロアリールの範囲内である。全ての水素がハロゲン原子で置換されたアルキル基は、「ペルハロアルキル」と呼ばれる。好ましいペルハロアルキル基はトリフルオロメチル(-CF)である。同様に、「ペルハロアルコキシ」とは、アルコキシ基のアルキル部分を構成する炭化水素中の各Hの代わりにハロゲンが位置するアルコキシ基を指す。ペルハロアルコキシ基の例は、トリフルオロメトキシ(-OCF)である。
「カルボニル」とは、基C=Oを指す。
「チオカルボニル」とは、基C=Sを指す。
「オキソ」は、部分=O、すなわち、酸素以外の第2の原子に二重結合した酸素原子を指す。オキソ部分に結合している鎖または環中の炭素原子は、カルボニル基とも呼ばれる。鎖または環中の硫黄原子は、2つのオキソ置換基を受け入れ得る。
「プロドラッグ」 は、活性薬物を放出するために体内での変換、通常は代謝変換を必要とする薬物分子の薬理学的に不活性な誘導体を指す。
「プロ成分」は、薬物分子内の官能基をマスクするために使用されると、薬物をプロドラッグに変換する保護基の形態を指す。典型的には、プロ成分は、インビボで酵素的または非酵素的手段によって切断される結合を介して薬物に結合する。理想的には、プロドラッグからの切断時にプロ成分が体内から迅速に除去される。
「保護基」とは、分子中の反応性基に結合したときに、その反応性をマスク、低減または防止する原子の分類を指す。保護基の例は、Greenら,「Protective Groups in Organic Chemistry」(Wiley,第2版1991)およびHarrisonら,「Compendium of Synthetic Organic Methods」,Vols.1-8(John Wiley and Sons,1971-1996)に見出し得る。代表的なアミノ保護基としては、ホルミル、アセチル、トリフルオロアセチル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル「(「CBZ」)、tert-ブトキシカルボニル(「Boc」)、トリメチルシリル(「TMS」)、2-トリメチルシリル-エタンスルホニル(「SES」)、トリチル基および置換トリチル基、アリルオキシカルボニル、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(「FMOC」)、ニトロ-ベラトリルオキシカルボニル(「NVOC」)などが挙げられるが、これらに限定されない。代表的なヒドロキシ保護基としては、ヒドロキシ基がアシル化またはアルキル化されているもの、例えば、ベンジルおよびトリチルエーテル、ならびにアルキルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテル、トリアルキルシリルエーテルおよびアリルエーテルが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に記載の式(II-A)、(II-B)、(II-C)、(II-D)、(II-E)および(II-F)の化合物、まとめて「式(II-A)~(II-F)」、またはその塩もしくは溶媒和物は、立体異性体(例えば、そのような化合物は、1つ以上の不斉炭素原子を含有する)で存在し得る。個々の立体異性体(精製エナンチオマーおよびジアステレオマーなど)およびこれらの混合物またはエナンチオマー的/ジアステレオマー的に濃縮された混合物は、本明細書に開示される主題の範囲内に含まれる。
式(II-A)~(II-F)の化合物または塩は、式に示されるもの以外の互変異性形態で存在してもよく、これらも本明細書に開示される主題の範囲内に含まれることがさらに理解される。
本明細書に開示される主題はまた、本明細書に記載される化合物の同位体標識形態、すなわち、1つ以上の構成原子が、自然界で通常見られる原子質量もしくは質量数とは異なる原子質量もしくは質量数を有する原子および/または自然界で通常見られない存在量で置き換えられているという事実を除いて、本明細書に示される式を有する化合物を含む。そのような同位体の自然分布とは異なるレベルで本明細書に記載の化合物およびその薬学的に許容される塩に組み込み得る同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、ヨウ素および塩素の同位体、例えばH、H、11C、13C、14C、15N、17O、18O、31P、32P、35S、18F、36Cl、123I、および125Iが挙げられる。
本明細書に開示される主題は、式(II-A)~(II-F)の化合物のプロドラッグ、代謝産物、および薬学的に許容される塩をさらに含む。式(II-A)~(II-F)の化合物の代謝産物としては、式(II-A)~(II-F)の化合物をその代謝産物が得られるのに十分な期間にわたって哺乳動物と接触させることを含む方法により産生される化合物が挙げられる。
いくつかの態様において、本発明の化合物の塩は、薬学的に許容される塩である。「薬学的に許容される塩」は、遊離(非塩)化合物の生物学的活性の少なくとも一部を保持し、薬物または医薬品として対象に投与し得る塩である。このような塩としては、例えば、(1)酸付加塩;(2)酸性プロトンが金属イオンに置換されたときに形成される塩;または(3)有機塩基との酸性プロトン座標。薬学的に許容される塩は、製造過程においてインサイチュで、またはその遊離酸もしくは塩基形態の精製された本発明の化合物を、それぞれ、適切な有機もしくは無機塩基もしくは酸と別個に反応させ、その後の精製の間に、このように形成された塩を単離することによって調製し得る。
式(II-A)~(II-F)の化合物が塩基である場合、所望の薬学的に許容される塩は、当該技術分野で利用可能な任意の適切な方法、例えば、遊離塩基を、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸、リン酸などの無機酸、あるいは酢酸、マレイン酸、コハク酸、マンデル酸、フマル酸、プロピオン酸、マロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、グリコール酸、サリチル酸、ピラノシジル酸、例えば、グルコン酸またはガラクツロン酸などの有機酸、クエン酸または酒石酸などのアルファヒドロキシ酸、アスパラギン酸またはグルタミン酸などのアミノ酸、安息香酸または桂皮酸などの芳香族酸p-トルエンスルホン酸またはエタンスルホン酸などなどのスルホン酸、および同様の特性の他のものと処理することによって調製され得る。
式(II-A)~(II-F)の化合物が酸である場合、存在する1種以上の酸性プロトンは、金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、またはアルミニウムイオンによって置換され得る。次いで、所望の薬学的に許容される塩は、任意の適切な方法、例えば、アミン(一次、二次または三次)、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物などの無機または有機塩基での遊離酸の処理によって調製し得る。適切な塩の例としては、グリシンおよびアルギニンなどのアミノ酸、アンモニア、ならびにピペリジン、モルホリンおよびピペラジンなどの環状アミン、エタノールアミン、ジエタノールアミンおよびトリエタノールアミンなどのアルコールアミンに由来する有機塩、ならびにナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、アルミニウムおよびリチウムに由来する無機塩が挙げられるが、これらに限定されない。許容される無機塩基としては、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどが挙げられる。
本明細書の化合物はまた、化学量論的であってもなくてもよい比で、対応する量の溶媒分子で結晶化されるなど、溶媒和物として存在してもよい。好ましい実施形態では、溶媒は水であり、この場合、溶媒和物は水和物である。好ましい実施形態では、1種上の溶媒分子は、化合物の分子に対して化学量論比で存在する。
式(II-A)~(II-F)の化合物はまた、インビボで代謝され得る部分を有する化合物を含む「プロドラッグ」の形態であり得る。一般に、プロドラッグは、エステラーゼまたは他の機構によってインビボで代謝されて、患者の体内で活性薬物を形成する。プロドラッグおよびその使用の例は、当技術分野において周知である(例えば、Bergeら(1977)”Pharmaceutical Salts”,J.Pharm.Sci.66:1-19参照)。プロドラッグは、化合物の最終的な単離および精製の間に、またはその遊離の酸の形態またはヒドロキシルの精製された化合物を適切なエステル化剤と別個に反応させることによって、インサイチュで調製し得る。ヒドロキシル基は、カルボン酸との処理を介して、エステルへと変換させ得る。プロドラッグ部分の例としては、置換されたおよび置換されていない、分岐または非分岐の低級アルキルエステル部分(例えば、プロピオン酸エステル)、低級アルケニルエステル、ジ低級アルキルアミノ低級アルキルエステル(例えば、ジメチルアミノエチルエステル)、アシルアミノ低級アルキルエステル(例えば、アセチルオキシメチルエステル)、アシルオキシ低級アルキルエステル(例えば、ピバロイルオキシメチルエステル)、アリールエステル(フェニルエステル)、アリール低級アルキルエステル(例えば、ベンジルエステル)、(例えば、メチル、ハロまたはメトキシ置換基で)置換されたアリールおよびアリール低級アルキルエステル、アミド、低級アルキルアミド、ジ低級アルキルアミドおよびヒドロキシアミドが挙げられる。インビボでその他の機序を通じて、活性な形態へ変換されるプロドラッグも含まれる。複数の態様では、本発明の化合物は本明細書中の式のいずれかのプロドラッグである。
本明細書に記載される主題は、本明細書に記載される特定のカテゴリ(例えば、塩形態、互変異性体、立体異性体形態)の組み合わせおよびサブセットを含むことも理解されたい。
「治療する」および「治療」という用語は、治療的処置を指し、目的は、関節炎またはがんの発症または広がりなどの望ましくない生理学的変化または障害を減速、減少または減弱することである。本開示の目的のために、有益なまたは所望の臨床結果としては、検出可能であろうと検出不能であろうと、1つ以上の症状の緩和、疾患の程度の縮小、疾患の状態の安定化(すなわち、悪化しない)、疾患進行の遅延または遅延、疾患状態の改善または緩和、および寛解(部分的であろうと全体的であろうと)が挙げられるが、これらに限定されない。「治療」はまた、治療を受けていない場合の患者の予想される生存と比較して、生存を延長することを意味し得る。治療を必要とする者としては、状態または障害を有する者が挙げられ、さらに、1つ以上の典型的な症状がまだ現れていない可能性がある障害または疾患の初期段階のみを経験している者が挙げられる。
「治療有効量」という語句は、所望の治療結果をもたらすのに十分な本発明の化合物またはその塩の量を意味する。そのような量は、(i)特定の疾患、状態、もしくは障害を治療し、(ii)特定の疾患、状態、もしくは障害の1つ以上の症状(例えば、生化学的、組織学的および/または行動的)を減弱、改善、もしくは排除し、(iii)本明細書に記載の特定の疾患、状態、もしくは障害の1つ以上の症状の発症を予防もしくは遅延させ、または(iv)疾患、状態、もしくは障害の1つ以上の症状の重症度もしくは持続期間を減少させる、重症度を安定化させ、もしくは排除するのに十分である。治療的使用の他の有益なまたは所望の結果としては、例えば、疾患に起因する1つ以上の症状(その合併症および疾患の発症中に現れる中間病理学的表現型を含む)を減少させること、疾患に罹患している人の生活の質を高めること、疾患を治療するのに必要な他の薬物の用量を減少させること、別の薬物の効果を増強すること、疾患の進行を遅延させること、および/または患者の生存を延長することが挙げられる。がんの場合、薬物の治療有効量は癌細胞の数を減少し;腫瘍サイズを減少させ、またはその成長速度をチェックし;末梢器官への癌細胞の浸潤を阻害し(すなわち、ある程度遅く、好ましくは停止する);腫瘍転移を阻害し(すなわち、ある程度遅く、好ましくは停止する);腫瘍成長をある程度阻害し;および/またはがんに関連する1つ以上の症状をある程度軽減し得る。既存の癌細胞の成長を防止する、および/またはそれらを死滅させ得る程度まで、薬物は、細胞増殖抑制性および/または細胞傷害性であり得る。がん療法に関しては、有効性は、例えば、疾患の進行に対する時間(time to disease progression:TTP)の評価および/または応答速度(response rate:RR)の判定によって測定され得る。様々な実施形態において、前記量は、がんの症候の1つまたは複数を軽減し、和らげ、弱め、および/または遅延させるのに十分である。
「がん」という用語は、典型的には制御されない細胞増殖および浸潤性を特徴とする哺乳動物における生理的状態を指し、癌性細胞は局所浸潤および/または非隣接部位への転移が可能である。本明細書において使用される場合、「癌細胞」、「癌性細胞」または「腫瘍細胞」は、この制御されない細胞増殖および浸潤性特性によって特徴付けられる細胞を表す。「腫瘍」は、1つを超える癌性細胞を含む。がんは、液体型または固体型にさらに分け得る。本明細書で使用される場合、「がん」という用語は、一般に、特定の文脈に従うすべての種類のがんを包含する。がんの例としては、癌腫、黒色腫、リンパ腫、芽細胞腫、肉腫および白血病またはリンパ性悪性腫瘍が挙げられるが、これらに限定されない。そのようながんのより具体的な例としては、扁平上皮がん(例えば、上皮扁平上皮がん)、小細胞肺がん、非小細胞肺がん(「NSCLC」)、肺腺がん、および肺がんの扁平上皮がんを含む肺がん、腹膜のがん、肝細胞がん、胃腸がんを含む胃がん(gastriccancer)または胃がん(stomachcancer)、膵臓がん、神経膠芽腫、子宮頸がん、卵巣がん、肝臓がん、膀胱がん、肝がん、乳がん、結腸がん、直腸がん、結腸直腸がん、食道がん、子宮内膜がんまたは子宮がん、唾液腺がん、腎臓がんまたは腎がん、前立腺がん、外陰部がん、甲状腺がん、肝がん、肛門がん、陰茎がん、ユーイング肉腫、髄芽腫、ならびに頭頸部がんが挙げられる。
「化学療法剤」は、がんの治療において有用な化学的化合物または生物製剤である。化学療法剤は免疫療法剤であり得る。本明細書で使用する場合、「免疫療法薬」とは、がんとの戦いを、特異的または非特異的に補助する、免疫系を増強させる化合物である。免疫療法としては、免疫系を増強するモノクローナル抗体および非特異的免疫療法が挙げられる。
本明細書で使用される場合、「併用療法」は、同時にまたは一時に投与される2種以上の異なる化合物を含む療法である。典型的には、2種以上の異なる化合物のそれぞれは、異なる作用機構を有する。したがって、一態様では、本明細書に詳述されている化合物と別の化合物とを含む併用療法が提供される。いくつかの変形において、併用療法は、1つまたは複数の、薬学的に許容される担体もしくは添加物、非薬学的に活性な化合物および/または不活性物質を必要に応じて含む。併用療法は、錠剤などの単一の送達ビヒクル中に2種以上の化合物を含み得、または異なる錠剤などの別個の製剤中の用量、または錠剤および注射液を含み得る。
本明細書で使用される場合、「有効量」という用語は、有効性および毒性のパラメータと組み合わせて、所与の投与形態で有効であるべき本発明の化合物の量を意味する。当技術分野において理解されているとおり、有効量は、1つまたは複数の用量であり得る、すなわち、所望の治療評価項目を達成するために、単一用量または複数用量が必要とされ得る。有効量は、1種以上の治療剤を投与することとの関連で考慮され得、単剤は、1種以上の他の薬剤と併せて、望ましいまたは有益な結果が達成され得るか、または達成されれば、有効量で与えられるとみなされ得る。同時投与された化合物のいずれかの適切な用量は、化合物の複合作用(例えば、相加的または相乗的効果)のために、必要に応じて低下され得る。
「予防有効量」は、感受性のあるおよび/または疾患もしくは障害を発症し得る対象に投与した場合に、疾患または障害の1つ以上の将来の症状の重症度を予防または軽減するのに十分な化合物またはその薬学的に許容される塩の量を指す。予防的使用に関して、有益なまたは望ましい結果としては、例えば、リスクの除去もしくは低下、将来的な疾患の重症度の低下、または、疾患の開始の遅延(例えば、疾患の将来的な進展の間に提示する、疾患、その合併症、および中間の病理学的表現型の、生化学的、組織学的、および/または行動的症状の遅延)などの結果が挙げられる。
予防有効量を含む本明細書に開示される化合物またはその薬学的に許容される塩の有効量は、対象が疾患または障害の病歴を有し、一般に(必ずしもそうとは限らないが)手術(例えば、外科的切除)、放射線療法、および化学療法を含むがこれらに限定されない治療に応答してきた臨床現場を指すアジュバント療法において対象に与えられ得ることが理解される。しかしながら、疾患または障害の患者らまたは患者らの家族の病歴のために、これらの対象は、それを発症するリスクがあると考えられる。「補助状況」における治療または投与は、治療の補助的様式(subsequent mode)を表す。
本明細書で使用される場合、「単位剤形」は、単位投与量として適した物理的に別個の単位を指し、各単位は、必要な医薬担体または添加物と組み合わせて、所望の治療効果を生じるように計算された所定量の活性成分を含有する。単位剤形は、単一の化合物または併用療法を含有し得る。
本明細書で使用される場合、「制御放出」という用語は、医薬品の放出が即時ではない活性医薬成分を含有する製剤またはその画分を指す。したがって、「制御放出」製剤では、対象への投与は、対象の循環中への薬物の即時放出をもたらさない。本用語は、長期にわたって、薬物化合物を徐々に放出するように設計されたデポ製剤を包含する。制御放出製剤は、一般に、薬物化合物を所望の放出特性を有する担体、ポリマーまたは他の化合物と混合すること(例えば、pH依存性またはpH非依存性の溶解度、異なる程度の水溶性など)、および所望の送達経路に従って混合物を製剤化すること(例えば、コーティングされたカプセル、移植可能なリザーバ、生分解性カプセルを含有する注射可能な溶液など)を含む、多種多様な薬物送達系を含み得る。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される」、または「薬理学的に許容される」とは、生物学的に、または別様において望ましくないものではない材料を意味し、例えば、材料を、あらゆる望ましくない生物学的効果を引き起こすことなく、または、それが含有される組成物のその他の成分のいずれかと有害な様式で相互作用することなく、患者に投与される医薬組成物に組み込み得る。薬学的に許容される担体または添加物は、好ましくは毒物学的および製造試験の必要な基準を満たしており、および/または米国食品医薬品局によって作成および更新された不活性成分ガイドに含まれている。
本明細書において使用される用語「添加物」は、活性成分として本発明の化合物を含有する錠剤など、薬物または医薬品の製造において使用され得る不活性なまたは活性でない物質を意味する。結合剤、崩壊剤、コーティング、打錠/被包補助、クリームもしくはローション、潤滑剤、非経口投与用溶液、咀嚼錠用材料、甘味剤もしくは着香剤、懸濁/ゲル化剤または湿式造粒剤として使用される任意の物質を含むがこれらに限定されない様々な物質が、添加物という用語によって包含され得る。結合剤としては、例えば、カルボマー、ポビドンまたはキサンタンガムが挙げられる。コーティングとしては、例えば、酢酸フタル酸セルロース、エチルセルロース、ジェランガム、マルトデキストリン、腸溶コーティングが挙げられる。圧縮/カプセル化助剤としては、例えば、炭酸カルシウム、デキストロース、フルクトースdc(dcは「直接圧縮可能」を意味する)、ハチミツdc、ラクトース(無水物または一水和物;場合によりアスパルテーム、セルロースまたは微結晶セルロースと組み合わせて)、デンプンdc、スクロースが挙げられる。崩壊剤としては、例えば、クロスカルメロースナトリウム、ジェランガム、デンプングリコール酸ナトリウムが挙げられる。クリームまたはローションとしては、例えば、マルトデキストリン、カラギーナンが挙げられる。滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウムが挙げられる。チュアブル錠の材料としては、例えば、デキストロース、フルクトースdc、ラクトース(場合によりアスパルテームまたはセルロースと組み合わせた一水和物)が挙げられる。懸濁剤/ゲル化剤としては、例えば、カラギーナン、デンプングリコール酸ナトリウム、キサンタンガムが挙げられる。甘味料としては、例えば、アスパルテーム、デキストロース、フルクトースdc、ソルビトール、スクロースdcが挙げられ;湿式造粒剤としては、例えば、炭酸カルシウム、マルトデキストリン、微結晶セルロースなどが挙げられる。場合によっては、「添加物」および「担体」という用語は互換的に使用される。
「対象」または「患者」という用語は、成人、若年または乳児にかかわらずヒトを指すが、哺乳動物などの他の高等動物も包含し得、その場合、この用語は、霊長類、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウスを含み得るが、これらに限定されない。
式(II-A)、(II-B)、(II-C)、(II-D)、(II-E)および(II-F)による代表的なアミド化合物を表1に示す。式I-A~I-Gに入るさらなる化合物を実施例に提供する。個々のエナンチオマーおよびジアステレオマーは、適用可能な場合、以下の表に含まれることが理解される。特定の分子の単一の特定のエナンチオマーまたはジアステレオマーの包含は、そのパートナーエナンチオマーまたは別の立体異性体が本開示に包含されることを排除しないことをさらに理解されたい。特定の数または数の配列の使用または省略のいずれをも含む、本明細書における化合物の番号付け(表1の第1列など)は任意である。
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医薬組成物および製剤
本明細書に開示されている化合物は、薬学的に許容される担体または添加物とともに、薬学的組成物へと製剤化し得る。この態様によれば、薬学的に許容される添加物、希釈剤または担体と組み合わせて式(II-A)~(II-F)の化合物を含む医薬組成物が提供される。
式(II-A)~(II-F)の化合物の製剤は、本明細書に詳述する投与経路に適したものを含む。それらは、単位剤形で好都合に提供され得、医薬組成物として標準的な製薬慣行に従って製剤化され得る。本明細書における使用に一般的かつ適切な技術および製剤は、Remington’s Pharmaceutical Sciences(第16版,Osol,A.編(1980);Mack Publishing Co.,Easton,PA)に見られる。かかる方法は、活性成分を1種以上の副成分を構成する添加物または担体と一緒にする工程を含む。一般に、製剤は、活性成分を液体添加物もしくは担体、または微粉化固体添加物もしくは担体、またはその両方と均一かつ密接に会合(association)させ、次いで、必要に応じて、生成物を成形することによって調製される。
典型的な製剤は、式(II-A)~(II-F)の化合物と、担体、希釈剤または添加物とを混合することによって調製される。適切な担体、希釈剤および添加物は、当業者に周知であり、炭水化物、ワックス、水溶性および/または膨潤性ポリマー、親水性または疎水性物質、ゼラチン、油、溶媒、水等の物質を含む。使用される特定の担体、希釈剤または添加物は、式(II-A)~(II-F)の化合物が適用されている手段および目的に依存する。溶媒は、一般的に、哺乳動物に投与することが安全(GRAS)であると当業者によって認識されている溶媒に基づいて選択される。一般的に、安全な溶媒は、水および水に可溶性または混和性である他の非毒性溶媒等の非毒性水性溶媒である。好適な水性溶媒としては、水、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(例えば、PEG400、PEG300)等、およびそれらの混合物を含む。製剤はまた、1種以上の緩衝剤、安定化剤、界面活性剤、湿潤剤、滑沢剤、乳化剤、懸濁化剤、防腐剤、酸化防止剤、不透明化剤、流動促進剤、加工助剤、着色剤、甘味料、芳香剤、香味剤、および薬物(すなわち、式(II-A)~(II-F)の化合物、またはその医薬組成物)の優雅な提示を提供するための、または医薬品(すなわち、医薬)の製造を補助するための他の既知の添加剤を含み得る。
製剤は、従来の溶解および混合手順を使用して調製されてもよい。例えば、原薬物質(すなわち、式(II-A)~(II-F)の化合物、または式(II-A)~(II-F)の化合物の安定化された形態(例えば、シクロデキストリン誘導体または他の既知の錯化剤との錯体)を、1種以上の上記添加物の存在下で適切な溶媒に溶解する。式(II-A)~(II-F)の化合物は、典型的には、薬剤の容易に制御可能な投与量を提供し、患者が処方されたレジメンを遵守することを可能にするために医薬剤形に製剤化される。
適用のための医薬組成物(または製剤)は、薬物を投与するために使用される方法に応じて、多様な様式で包装されてもよい。一般的に、分配用物品は、薬学的製剤をその中に適した形態で配置した容器を含む。好適な容器は、当業者に周知であり、瓶(プラスチックおよびガラス)、小袋(sachets)、アンプル、プラスチック製バッグ、金属シリンダーなどの材料が挙げられる。容器は、パッケージの内容物への不用意なアクセスを防止するための不正開封防止アセンブリを含んでもよい。それに加えて、容器は、容器の内容物を説明するラベルをその上に配置している。ラベルは、適切な注意書きも含み得る。
薬学的製剤は、様々な投与の経路および種類に対して調製され得る。例えば、所望の純度を有する式(II-A)~(II-F)の化合物は、場合により、凍結乾燥製剤、粉砕粉末または水溶液の形態で、薬学的に許容される希釈剤、担体、添加物または安定剤(Remington’s Pharmaceutical Sciences(1980)第16版,Osol,A.編)と混合してもよい。製剤化は、周囲温度で、適切なpHで、および所望の度合いの純度で、生理学的に許容される添加物または担体、すなわち、用いられる用量および濃度においてレシピエントに対して非毒性である添加物または担体と混合することによって行われ得る。製剤のpHは、具体的な用途および化合物の濃度に主に依存するが、約3~約8の範囲であってもよい。pH5の酢酸塩緩衝液中の製剤は、適切な実施形態である。
式(II-A)~(II-F)の化合物は無菌であり得る。特に、インビボ投与用に使用されるべき製剤は、無菌性とすべきであるかかる無菌化は、無菌濾過膜を通じた濾過によって容易に達成される。
式(II-A)~(II-F)の化合物は、通常、固体組成物、凍結乾燥製剤または水溶液として保存し得る。
式(II-A)~(II-F)の化合物を含む医薬組成物は、優れた医療行為に合致する様式、すなわち、量、濃度、スケジュール、経過、ビヒクルおよび投与経路で製剤化、投薬および投与し得る。この文脈において考慮すべき要因としては、治療される特定の障害、治療される特定の哺乳動物、個々の患者の臨床的症状、障害の原因、薬剤の送達部位、投与方法、投与スケジューリング、および医師に既知の他の要因が挙げられる。投与されるべき化合物の「治療有効量」は、このような考慮によって管理され、凝固因子によって媒介される障害を予防、軽減または治療するために必要な最小の量である。いくつかの態様において、量は、宿主に対して毒性である量または宿主をより出血させ易くする量を下回る。
許容される希釈剤、担体、添加物および安定化剤は、用いられる投与量および濃度においてレシピエントに対して非毒性であり、ホスフェート、シトレートおよびその他の有機酸などの緩衝剤;アスコルビン酸およびメチオニンを含む抗酸化剤;防腐剤(オクタデシルジメチルベンジル塩化アンモニウム;塩化ヘキサメトニウム;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム;フェノール、ブチルまたはベンジルアルコール;メチルまたはプロピルパラベンなどのアルキルパラベン;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3-ペンタノール;およびm-クレゾールなど);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチンもしくは免疫グロブリンなどのタンパク質;ポリビニルピロリドンなどの親水性ポリマー;グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニンもしくはリジンなどのアミノ酸;グルコース、マンノースもしくはデキストリンを含む単糖類、二糖類およびその他の炭水化物;EDTAなどのキレート剤;ショ糖、マンニトール、トレハロースもしくはソルビトールなどの糖;ナトリウムなどの塩形成対イオン;金属錯体(例えば、Zn-タンパク質錯体);ならびに/またはTWEEN(商標)、PLURONICS(商標)もしくはポリエチレングリコール(PEG)などの非イオン性界面活性剤を含む。活性な薬学的成分は、例えばコアセルベーション技法によってまたは界面重合によって調製されたマイクロカプセル、例えば、それぞれヒドロキシメチルセルロースもしくはゼラチン-マイクロカプセルおよびポリ-(メチルメタチレート(methylmethacylate))マイクロカプセル中に、コロイド薬物送達系(例えば、リポソーム、アルブミンマイクロスフェア、マイクロエマルジョン、ナノ粒子およびナノカプセル)中にまたはマクロエマルジョン中に取り込まれてもよい。このような技術は、Remington’s Pharmaceutical Sciences 16th edition,Osol,A.Ed.(1980)に開示されている。
式(II-A)~(II-F)の化合物の徐放性調製物を調製してもよい。徐放性調製物の適切な例としては、式(II-A)~(II-F)の化合物を含有する固体疎水性ポリマーの半透性マトリックスが挙げられ、このマトリックスは成形物品、例えばフィルムまたはマイクロカプセルの形態である。持続放出性マトリックスの例としては、ポリエステル、ヒドロゲル(例えば、ポリ(2-ヒドロキシエチル-メタクリレート)、またはポリ(ビニルアルコール))、ポリラクチド(米国特許第3,773,919号)、L-グルタミン酸とガンマ-L-グルタミン酸エチルとのコポリマー、非分解性エチレン酢酸ビニル、LUPRON DEPOT(商標)などの分解性の乳酸-グリコール酸コポリマー(乳酸-グリコール酸コポリマーおよび酢酸ロイプロリドから構成される注射用ミクロスフェア)、ならびにポリ-D-(-)-3-ヒドロキシ酪酸が挙げられる。
経口投与に適した式(II-A)~(II-F)の化合物の製剤は、それぞれが所定量の式(II-A)~(II-F)の化合物を含有する丸薬、カプセル、カシェまたは錠剤などの別個の単位として調製され得る。
圧縮錠剤は、任意に、結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤、防腐剤、表面活性剤または分散剤と混合された、粉末または顆粒などの自由流動形態の活性成分を好適な機械内で圧縮することよって調製され得る。成形された錠剤は、湿らせた粉末化活性成分と不活性液体希釈剤との混合物を好適な機械内で成形することによって作製され得る。錠剤は、任意にコーティングされまたは溝を入れられてもよく、活性成分の錠剤からの緩徐化されたまたは制御された放出を提供するように製剤化されてもよい。
錠剤、トローチ、薬用キャンディー(lozenge)、水性または油性懸濁液、分散性粉末もしくは顆粒、エマルジョン、硬もしくは軟カプセル、例えば、ゼラチンカプセル、シロップまたはエリキシル剤が経口使用のために調製され得る。経口使用を意図した式(II-A)~(II-F)の化合物の製剤は、医薬組成物の製造のための当技術分野で公知の任意の方法に従って調製し得、そのような組成物は、口当たりのよい調製物を提供するために、甘味剤、香味剤、着色剤および保存剤を含む1種以上の薬剤を含有してもよい。錠剤の製造に適した非毒性の薬学的に許容可能な添加物と混合した有効成分を含有する錠剤が許容され得る。これらの添加物は、例えば、炭酸カルシウムもしくは炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムもしくはリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤、コーンスターチまたはアルギン酸などの顆粒化剤および崩壊剤、デンプン、ゼラチンまたはアラビアゴムなどの結合剤、ならびにステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクなどの潤滑剤であり得る。錠剤はコーティングされていなくてもよく、または胃腸管での崩壊および吸収を遅らせるためのマイクロカプセル化を含む既知の技法によりコーティングされてもよく、コーティングによって、より長い期間にわたって持続的作用を与える。例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延材料を、単独で、またはワックスと共に用いてもよい
眼または他の外部組織、例えば、口および皮膚の治療のために、製剤は、好ましくは、0.075~20%w/wの量の活性成分を含有する局所軟膏またはクリームとして塗布される。軟膏中に製剤化される場合、活性成分は、パラフィン性または水混和性軟膏基剤のいずれかとともに使用され得る。あるいは、活性成分は、水中油型クリーム基剤とともにクリーム中に製剤化され得る。
所望する場合、クリーム基剤の水性相は、多価アルコール、すなわち、プロピレングリコール、ブタン1,3-ジオール、マンニトール、ソルビトール、グリセロール、ポリエチレングリコール(PEG400を含む)およびこれらの混合物など、2つ以上のヒドロキシル基を有するアルコールを含み得る。局所用製剤は、所望により、皮膚または他の患部を通した活性成分の吸収または浸透を増強する化合物を含み得る。このような皮膚浸透促進剤の例としては、ジメチルスルホキシドおよび関連アナログが挙げられる。
エマルジョンの油性相は、既知の様式で、既知の成分から構成され得る。この相は乳化剤のみを含み得るが、少なくとも1種の乳化剤と脂肪もしくは油との、または脂肪および油の両方との混合物も含み得る。親油性乳化剤とともに含まれる親水性乳化剤は、安定化剤として作用し得る。まとめると、安定化剤を伴う、または伴わない乳化剤は、いわゆる乳化ワックスを構成し、油および脂肪と共にワックスは、クリーム製剤の油性分散相を形成する、いわゆる乳化軟膏基剤を構成する。製剤において使用するのに好適な乳化剤およびエマルジョン安定化剤としては、Tween(登録商標)60、Span(登録商標)80、セトステアリルアルコール、ベンジルアルコール、ミリスチルアルコール、モノステアリン酸グリセリルおよびラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。
式(II-A)~(II-F)の化合物の水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に適した添加物と混合して活性材料を含有する。このような添加物としては、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、クロスカルメロース、ポビドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガム、およびアカシアガム等の懸濁化剤、天然に存在するホスファチド(例えば、レシチン)、アルキレンオキシドと脂肪酸(例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン)との縮合生成物、エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコール(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)との縮合生成物、エチレンオキシドと脂肪酸および無水ヘキシトール由来の部分エステル(例えば、ポリエチレンソルビタンモノオレエート)との縮合生成物等の分散剤または湿潤剤が挙げられる。水性懸濁液は、1種以上の防腐剤、例えば、p-ヒドロキシ安息香酸エチルまたはn-プロピル、1種以上の着色剤、1種以上の香味剤およびスクロースまたはサッカリンなどの1種以上の甘味剤も含有し得る。
式(II-A)~(II-F)の化合物の医薬組成物は、滅菌注射製剤、例えば無菌注射用水性または油性懸濁液の形態であってもよい。この懸濁液は、上述されているこれらの好適な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用して、既知の技術に従って製剤化され得る。滅菌注射可能調製物は、1,3-ブタンジオールなどの非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の滅菌注射可能溶液または懸濁液でもあり得る。滅菌注射可能調製物は、凍結乾燥された粉末としても調製され得る。利用され得る許容され得る添加物および溶媒には、水、リンゲル液および等張性塩化ナトリウム溶液がある。加えて、滅菌の不揮発性油が、溶媒または懸濁媒として慣習的に用いられ得る。この目的のために、合成モノグリセリドまたは合成ジグリセリドを含むいかなる無刺激の不揮発性油も採用され得る。加えて、オレイン酸などの脂肪酸が、注射剤の調製において同様に使用され得る。
単一剤形を作製するために添加物または担体材料と組み合わされ得る活性成分の量は、治療される宿主および特定の投与様式に依存して変化する。例えば、ヒトへの経口投与を意図した徐放性製剤は、総組成物の約5~約95%(重量:重量)まで変化し得る、適切かつ都合のよい量の添加物または担体材料と配合される、約1~1000mgの活性材料を含有し得る。医薬組成物は、投与のために容易に測定可能な量を提供するように調製され得る。例えば、静脈内注入が意図される水溶液は、約30mL/時間の速度での好適な容量の注入が起こり得るように、1ミリリットルの溶液あたり約3~500μgの活性成分を含有し得る。
非経口投与に適した製剤には、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、および製剤を対象とするレシピエントの血液と等張にする溶質を含有し得る水性および非水性の無菌注射溶液、ならびに懸濁化剤および増粘剤を含み得る水性および非水性の無菌懸濁液が含まれる。
眼への局所投与に適した製剤としては、活性成分が適切な添加物または担体、特に活性成分の水性溶媒に溶解または懸濁されている点眼剤も挙げあれる。活性成分は、好ましくは、約0.5~20%w/w、例えば、約0.5~10%w/w、例えば約1.5%w/wの濃度でかかる製剤中に存在する。
口の局所投与に適した製剤には、風味付けされた基剤、通常スクロースおよびアカシアまたはトラガカント中に活性成分を含むロゼンジ、ゼラチンおよびグリセリンなどの不活性基剤またはスクロースおよびアカシア中に活性成分を含む香錠、ならびに好適な液体担体中に活性成分を含む洗口剤が含まれる。
直腸投与のための製剤は、例えば、ココアバターまたはサリチレートを含む好適な基剤と共に坐剤として提示され得る。
肺内または鼻腔投与に適した製剤は、例えば、0.1~500ミクロンの範囲の粒径(0.5、1、30ミクロン、35ミクロン等のミクロンの単位で、0.1~500ミクロンの範囲の粒径を含む)を有し、これは、肺胞嚢に達するように、鼻孔からの迅速な吸入により、または口からの吸入により投与される。適切な製剤としては、有効成分の水性または油性溶液が挙げられる。エアロゾルまたは乾燥粉末投与に適した製剤は、従来の方法に従って調製され得、以下に記載される障害の治療または予防においてこれまでに使用された化合物などの他の治療剤とともに送達され得る。
膣投与に適した製剤は、活性成分に加えて、当技術分野において適切であることが公知である添加物または担体を含有する、ペッサリー、タンポン、クリーム、ジェル、ペースト、泡またはスプレー製剤として提示され得る。
製剤は、単位用量または複数回用量容器、例えば、密封アンプルおよびバイアル中に包装されてもよく、使用直前に注射するために、無菌液体添加物または担体、例えば水を添加するだけでよいフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保管され得る。即時型の注射溶液および懸濁液を、前述の種類の滅菌粉末、顆粒および錠剤から調製する。好ましい単位投与量製剤は、活性成分の本明細書に上記した一日用量または一日単位副用量、またはその適切な画分を含有するものである。
本主題は、上で定義されているとおりの少なくとも1つの活性成分と、活性成分用の(therefore)獣医用添加物または担体を共に含む、獣医用組成物をさらに提供する。獣医用添加物または担体は、組成物を投与する目的のために有用な物質であり、その他の点で不活性であるかまたは獣医学の技術分野において許容され、かつ活性成分と適合性のある、固体、液体または気体物質であり得る。これらの獣医用組成物は、非経口で、経口で、または任意の他の所望の経路によって投与され得る。
特定の態様において、本明細書に開示されている化合物を含む薬学的組成物は、化学療法剤をさらに含む。これらの態様のいくつかにおいて、化学療法剤は免疫療法剤である。
キット
本明細書に詳述される方法を実施するためのキットがさらに提供され、このキットは、本明細書に記載の1種以上の化合物または本明細書に記載の化合物を含む医薬組成物を含む。キットは、本明細書に開示されている化合物のいずれをも利用し得る。1つの変形では、キットは、本明細書に記載されている化合物または薬学的に許容されるその塩を利用する。キットは、本明細書に記載される1種以上の使用のために使用され得、したがって、がんなどの障害の治療における使用のための説明書を含んでいてもよい。いくつかの態様において、キットは、がんの治療における使用のための説明書を含有する。
キットは、一般に、適切な包装を備える。キットは、本明細書に記載されている任意の化合物を含む1つ以上の容器を備え得る。各成分(1種より多くの成分が存在する場合)は別個の容器中に梱包し得、または交叉反応性および保存可能期間が許容する場合には、いくつかの成分が1つの容器中で組み合わせ得る。キットの1つまたは複数の成分は無菌であり得、および/または無菌の包装内に含有され得る。
キットは、単位投薬形態、バルクパッケージ(例えば、複数投与パッケージ)または副単位(sub-unit)用量であり得る。例えば、長期間、例えば1週間、2週間、3週間、4週間、6週間、8週間、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、またはそれ以上のいずれかの期間、個体の有効な治療を提供するのに十分な用量(例えば、治療有効量)の本明細書に記載の化合物、および/または障害(例えば、がん)に有用な第2の薬学的に活性な化合物を含むキットが提供され得る。キットはまた、複数の単位用量の化合物および使用説明書を含み得、薬局(例えば、病院薬局および調剤薬局)での保管および使用に十分な量で包装され得る。
キットは、任意に、一連の説明書、一般には、本発明の方法の成分の使用に関する書面の説明書を含み得るが、指示を含む電子記憶媒体(例えば、フロッピーディスクまたは光ディスク)も許容される。キットとともに含まれる説明書は、一般に、成分および被験体へのその投与についての情報を含む。
使用方法
本開示の化合物は、Cbl-Bの活性を阻害するのに使用される。化合物の多くは、C-cblの阻害効果よりも大きい阻害効果をさらに示す。
一実施形態では、本明細書に記載の主題は、Cbl-Bを阻害する方法であって、活性Cbl-Bタンパク質を含有する1種以上の細胞を、有効量の式(II-A)~(II-F)の化合物、または本明細書に記載の医薬組成物と接触させることを含む方法に関する。「接触させる」とは、化合物がCbl-Bに結合してその活性を阻害し得るように、化合物を単離されたCbl-B酵素またはCbl-Bを発現する細胞(例えば、T細胞、B細胞、樹状細胞)に十分に近接させることを意味する。化合物を対象に投与することによって、インビトロまたはインビボで化合物をCbl-Bと接触させ得る。
一実施形態では、本明細書に記載の主題は、免疫応答の増強を必要とする対象において免疫応答を増強する方法であって、有効量の式(II-A)~(II-F)の化合物または本明細書に記載の医薬組成物を対象に投与することを含む方法に関する。この態様のある態様では、対象体中のT細胞は、化合物または医薬組成物の投与前に比して、増強された準備刺激(priming)、増強された活性化、増強された遊走、増強された増殖、増強された生存および増強された細胞溶解活性の少なくとも1つを有する。この実施形態の特定の態様では、T細胞活性化は、化合物または医薬組成物の投与前と比較して、y-IFN+CDST細胞の頻度の上昇、y-IFN+CD4T細胞の頻度の上昇、またはT細胞によるIL-2もしくはグランザイムB産生のレベルの上昇を特徴とする。この態様のある態様では、化合物または薬学的組成物の投与前に比して、T細胞の数が上昇される。この実施形態の特定の態様では、T細胞は抗原特異的CDS T細胞である。この実施形態の特定の態様では、T細胞は抗原特異的CD4 T細胞である。この実施形態の特定の態様では、被験体中の抗原提示細胞は、化合物または薬学的組成物の投与前に比して、増強された成熟および活性化を有する。この実施形態の特定の態様では、抗原提示細胞は樹状細胞である。この実施形態の特定の態様では、抗原提示細胞の成熟は、CD83+樹状細胞の増加した頻度によって特徴付けられる。この実施形態の特定の態様では、抗原提示細胞の活性化は、樹状細胞上でのCD80およびCD86の上昇した発現によって特徴付けられる。いくつかの態様では、式(II-A)~(II-F)の化合物もしくはその変形、またはその医薬組成物は、抗ウイルス/腫瘍免疫を増強/生成するための腫瘍またはウイルスに対する免疫応答(すなわち、ワクチン)の一般的なプライミングを提供する。
別の実施形態では、本明細書に記載の主題は、がんを治療する方法であって、治療を必要とする対象に、有効量の本明細書にさらに記載される式(II-A)~(II-F)の化合物またはその医薬組成物を投与することを含む方法に関する。化合物は、体内でのその起源にかかわらず、癌細胞を死滅させ得る活性化T細胞をもたらす様式でCbl-Bを阻害することによって機能することが理解される。この実施形態の特定の態様では、がんは、結腸直腸がん、黒色腫、非小細胞肺がん、卵巣がん、乳がん、膵臓がん、血液悪性病変および腎細胞癌腫からなる群より選択される少なくとも1つのがんを含む。この実施形態の特定の態様では、がんは、上昇したT細胞浸潤レベルを有する。この実施形態の特定の態様では、被験体中の癌細胞は、化合物または組成物の投与前に比して、MHCクラスI抗原発現の上昇した発現を選択的に有する。
本明細書に記載の方法では、方法は、治療薬または化学療法薬を対象に投与することをさらに含み得る。例えば、そのような薬剤は、PD-L1/PD-1の阻害剤であってもよい。この実施形態の特定の態様では、治療薬または化学療法薬は、化合物または組成物と同時に対象に投与される。この実施形態の特定の態様では、治療薬または化学療法薬は、化合物または組成物の投与前に対象に投与される。この実施形態の特定の態様では、治療薬または化学療法薬は、化合物または組成物の投与後に対象に投与される。
本明細書で使用する場合、「免疫応答を増強すること」とは、抗原に対する任意の免疫原性応答の改善を意味する。抗原に対する免疫原性応答の改善の非限定的な例としては、樹状細胞の成熟または遊走の増強、T細胞(例えば、CD4 T細胞、CDS T細胞)の活性化の増強、T細胞(例えば、CD4 T細胞、CDS T細胞)増殖の増強、B細胞増殖の増強、T細胞および/またはB細胞の生存の増加、抗原提示細胞(例えば、樹状細胞)による抗原提示の改善、抗原クリアランスの改善、T細胞によるサイトカイン(例えば、インターロイキン-2)の産生の増加、プロスタグランジンE2誘導性免疫抑制に対する耐性の増強、ならびにCDS T細胞のプライミングおよび/または細胞溶解活性の増強が挙げられる。
いくつかの実施形態では、対象のCDS T細胞は、式(I)の化合物、またはその変形、例えば式(IA)、(IB)および(IC)、あるいはそれらの薬学的に許容される塩、プロドラッグ、代謝産物もしくは誘導体の投与前と比較して、プライミング、活性化、増殖および/または細胞溶解活性の増強を示す。いくつかの実施形態では、CDS T細胞プライミングは、CDS T細胞におけるCD44発現の上昇および/または細胞溶解活性の増強を特徴とする。いくつかの実施形態では、CDS T細胞活性化は、高頻度のy-IFN+CDS T細胞を特徴とする。いくつかの実施形態では、CDS T細胞は抗原特異的T細胞である。
いくつかの実施形態では、対象のCD4 T細胞は、式(II-A)~(II-F)の化合物またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、代謝産物もしくは誘導体の投与前と比較して、プライミング、活性化、増殖および/または細胞溶解活性が増強されている。いくつかの実施形態では、CD4 T細胞プライミングは、CD4 T細胞におけるCD44発現の上昇および/または細胞溶解活性の増強を特徴とする。いくつかの実施形態では、CD4 T細胞活性化は、高頻度のy-IFN+CD4 T細胞を特徴とする。いくつかの実施形態では、CD4 T細胞は抗原特異的T細胞である。
したがって、式(II-A)~(II-F)の本開示の化合物またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、代謝産物もしくは誘導体は、T細胞機能不全障害の治療に有用である。「T細胞機能不全障害」とは、抗原刺激への減少した応答性を特徴とするT細胞の障害または状態である。
したがって、本明細書に開示されている化合物は、がんの治療のために腫瘍免疫原性を増加させるなど、免疫原性の増強が所望される症状を治療する上で使用し得る。
「免疫原性」とは、免疫応答を誘発する特定の物質の能力を指す。腫瘍は、免疫原性であり、腫瘍免疫原性を増強させることは、免疫応答による腫瘍細胞の排除を助ける。ウイルスも免疫原性であり得、免疫原性を増強/活性化させることは、免疫応答によるウイルス粒子の排除を助け得る。
「腫瘍免疫」とは、腫瘍が免疫認識および排除を回避する過程を指す。したがって、治療的概念として、腫瘍免疫は、そのような回避が減弱し、腫瘍が免疫系によって認識かつ攻撃されるときに「治療される」。腫瘍認識の例としては、腫瘍結合、腫瘍収縮、および腫瘍クリアランスが挙げられる。
本明細書の化合物は、患者を治療する過程で、1種以上の化学療法剤と組み合わせて使用してもよい。「化学療法剤」は、がんの治療において有用な化学的化合物または生物製剤である。化学療法剤の例としては、チオテパおよびシクロホスファミド(CYTOXAN(登録商標))などのアルキル化剤;ブスルファン、インプロスルファン、およびピポスルファンなどのアルキルスルホネート;ベンゾドパ、カルボコン、メトレドパ、ウレドパなどのアジリジン類;アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホラミド、トリエチレンチオホスホラミド、およびトリメチロールメラミンを含むエチレンイミンおよびメチルアメラミン;アセトゲニン(特にブラタシンおよびブラタシノン);デルタ-9-テトラヒドロカンナビノール(ドロナビノール、MARINOL(登録商標);ベータ-ラパコン;ラパコール;コルヒチン;ベツリン酸;カンプトテシン(合成類似体トポテカン(HYCAMTIN(登録商標))、CPT-11(イリノテカン、CAMPTOSAR(登録商標))、アセチルカンプトテシン、スコポレクチン、9-アミノカンプトテシンを含む);ブリオスタチン;ペメトレキセド;カリスタチン;CC-1065(そのアドゼレシン、カルゼレシンおよびビゼレシン合成類似体を含む);ポドフィロトキシン;ポドフィリン酸;テニポシド;クリプトフィシン(特にクリプトフィシン1およびクリプトフィシン8);ドラスタチン;デュオカルマイシン(合成類似体、KW-2189およびCBl-TMlを含む);エレウテロビン;パンクラチスタチン;TLK-286;経口アルファ-4インテグリン阻害剤であるCDP323;サルコジクチン;スポンジスタチン;クロラムブシル、クロルナファジン、クロロフォスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩、メルファラン、ノベンビチン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロフォスファミド、ウラシルマスタードなどのナイトロジェンマスタード;カルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、およびラニムスチンなどのニトロソ尿素;エンジイン系抗生物質(例えば、カリケアマイシン、特にカリケアマイシンガムオールおよびカリケアマイシンオメゴール(例えば、Nicolaouら,Angew.Chem Intl.編.Engl.,33:183-186 1994)を参照されたい);ダイネマイシンAを含むダイネマイシン;エスペラマイシン;ならびにネオカルジノスタチン発色団および関連する色素タンパク質エンジイン抗生物質発色団)、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン;メトトレキサート、ゲムシタビン(GEMZAR(登録商標))、テガフール(UFTORAL(登録商標))、カペシタビン(XELODA(登録商標))、エポチロン、および5-フルオロウラシル(5-FU)などの代謝拮抗剤;デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキセートなどの葉酸類似体;フルダラビン、6-メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニンなどのプリン類似体;アンシタビン、アザシチジン、6-アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、およびフロクシウリジンなどのピリミジン類似体;アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタンなどの抗副腎剤;フォリン酸などの葉酸補充剤;アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;エニルウラシル;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトレキサート;デフォファミン;デメコルチン;ジアジクオン;エフロルニチン;エリプチニウムアセテート;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロニダミン;メイタンシンおよびアンサマイトシンなどのメイタンシノイド;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダンモール;ニトラエリン;ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ロソキサントロン;2-エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標)多糖類複合体(JHS Natural Products,オレゴン州、ユージーン);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジクオン;2,2’,2”-トリクロロトリエチルアミン;トリコテセン(特にT-2毒素、ベラキュリンA、ロリジンAおよびアングイジン);ウレタン;ビンデシン(ELDISINE(登録商標)、FILDESIN(登録商標));ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン;アラビノシド(「Ara-C」);チオテパ;タキソイド、例えば、パクリタキセル(TAXOL(登録商標))、パクリタキセルのアルブミン組換ナノ粒子製剤(ABRAXANE(商標))、およびドセタキセル(TAXOTERE(登録商標));クロラムブシル;6-チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;シスプラチンおよびカルボプラチンなどの白金類似体;ビンブラスチン(VELBAN(登録商標));白金;エトポシド(VP-16);イホスファミド;ミトキサントロン;ビンクリスチン(ONCOVIN(登録商標));オキサリプラチン;ロイコボビン;ビノレルビン(NAVELBINE(登録商標));ノバントロン;エダトレキサート;ダウノマイシン;アミノプテリン;イバンドロネート;トポイソメラーゼ阻害剤RFS 2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイン酸などのレチノイド;ならびに上記のいずれかの薬学的に許容される塩、酸または誘導体;ならびにCHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、およびプレドニゾロンの併用療法の略称)、ならびにFOLFOX(5-FUおよびロイコボビンと組み合わせた、オキサリプラチン(ELOXATIN(商標))による治療レジメンの略称)などの、上記のうちの2つ以上の組み合わせが挙げられる。
本明細書のCbl-B阻害剤化合物を含む治療プロトコルに配合し得る化学療法剤のさらなる例としては、がんの増殖を促進し得るホルモンの効果を調節、低減、遮断または阻害するように作用する抗ホルモン剤が挙げられ、しばしば全身または全身治療の形態である。化学療法剤はホルモン自体であってもよい。例としては、例えば、タモキシフェン(NOLVADEX(登録商標)タモキシフェンを含む)、ラロキシフェン(EVISTA(登録商標))、ドロロキシフェン、4-ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LYll7018、オナプリストン、およびトレミフェン(FARESTON(登録商標)を含む、抗エストロゲン剤および選択的エストロゲン受容体モジュレータ(SERM);抗プロゲステロン;エストロゲン受容体下方制御物質(ERD);フルベストラント(FASLODEX(登録商標))などのエストロゲン受容体アンタゴニスト;卵巣を抑制または閉じる機能を果たす薬剤、例えば、酢酸ロイプロリド(LUPRON(登録商標)およびELIGARD(登録商標))、酢酸ゴセレリン、酢酸ブセレリン、およびトリプトレリンなどの黄色形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)アゴニスト;フルタミド、ニルタミド、およびビカルタミドなどの抗アンドロゲン剤、ならびに例えば、4(5)-イミダゾール、アミノグルテチミド、酢酸メゲストロール(MEGASE(登録商標))、エキセメスタン(AROMASIN(登録商標))、ホルメスタニ、ファドロゾール、ボロゾール(RIVISOR(登録商標))、レトロゾール(FEMARA(登録商標))、アナストロゾール(ARIMIDEX(登録商標))などの、副腎でエストロゲン産生を制御する、酵素アロマターゼを阻害するアロマターゼ阻害剤が挙げられる。さらに、このような定義の化学療法剤としては、クロドロネート(例えばBONEFOS(登録商標)もしくはOSTAC(登録商標))、エチドロネート(DIDROCAL(登録商標))、NE-58095、ゾレドロン酸/ゾレドロネート(ZOMETA(登録商標))、アレンドロネート(FOSAMAX(登録商標))、パミドロネート(AREDIA(登録商標))、チルドロネート(SKELID(登録商標))、またはリセドロネート(ACTONEL(登録商標));ならびにトロキサシタビン(1,3-ジオキソランヌクレオシドシトシン類似体);アンチセンスオリゴヌクレオチド、特に、接着性細胞増殖にて示唆されるシグナル伝達経路における遺伝子の発現を阻害するもの、例えば、PKC-アルファ、Raf、H-Ras、および上皮成長因子受容体(EGF-R)など;THERATOPE(登録商標)ワクチン、および遺伝子治療ワクチン、例えば、ALLOVECTIN(登録商標)ワクチン、LEUVECTIN(登録商標)ワクチン、およびVAXID(登録商標)ワクチンなどのワクチン;トポイソメラーゼ1阻害剤(例えば、LURTOTECAN(登録商標));フルベストラントなどの抗エストロゲン剤;エルロチニブまたはセツキシマブなどのEGFR阻害剤;ベバシズマブなどの抗VEGF阻害剤;アリノテカン;rmRH(例えば、ABARELIX(登録商標));17AAG(熱ショックタンパク質(Hsp)90毒であるゲルダナマイシン誘導体)、ならびに、上記のいずれかの薬学的に許容される塩、酸、または誘導体が挙げられる。
「化学療法剤」の定義には、以下もまた含まれる:化学療法剤には、例えば、抗エストロゲン剤および選択的エストロゲン受容体調節剤(SERM)などの、腫瘍に対してホルモン作用を制御または阻害するように作用する抗ホルモン剤(例えば、タモキシフェン(NOLVADEX(登録商標)、タモキシフェンクエン酸塩を含む)、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、4-ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LYll7018、オナプリストン、およびFARESTON(登録商標)(トレミフェンクエン酸塩を含む);副腎におけるエストロゲン産生を制御する酵素、アロマターゼを阻害するアロマターゼ阻害剤(例えば、4(5)-イミダゾール、アミノグルテチミド、MEGASE(登録商標)(酢酸メゲストロール)、AROMASIN(登録商標)(エキセメスタン、Pfizer)、フォルメスタニー、ファドロゾール、RIVISOR(登録商標)(ボロゾール)、FEMARA(登録商標)(レトロゾール、Novartis)、およびARIMIDEX(登録商標)(アナストロゾール、AstraZeneca)など);フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、ロイプロリド、およびゴセレリンなど)の抗アンドロゲン剤;ならびにトロキサシタビン(1,3-ジオキソランヌクレオシドシトシン類似体)、タンパク質キナーゼ阻害剤;脂質キナーゼ阻害剤;アンチセンスオリゴヌクレオチド、特に、異常な細胞増殖に関与するシグナル伝達経路における遺伝子の発現を阻害するもの(例えば、PKC-アルファ、Ralf、およびH-Rasなど)、リボザイム(VEGF発現阻害剤(例えば、ANGIOZYME(登録商標)およびHER2発現阻害剤など)、遺伝子療法ワクチンなどのワクチン(例えば、ALLOVECTIN(登録商標)、LEUVECTIN(登録商標)、およびVAXID(登録商標)、PROLEUKIN(登録商標)、rIL-2)、LURTOTECAN(登録商標)などのトポイソメラーゼ1阻害剤;、ABARELIX(登録商標)rmRH;ベバシズマブ(AV ASTIN(登録商標),Genentech);ならびに上記のいずれかの薬学的に許容される塩、酸、および誘導体が含まれる。
いくつかの態様では、化学療法剤は免疫治療剤である。本明細書で使用する場合、「免疫療法薬」とは、がんとの戦いを、特異的または非特異的に補助する、免疫系を増強させる化合物である。免疫治療薬としては、サイトカイン、インターロイキン(例えばIL-2、IL-7、IL-12、IL-15、IL-21)、インターフェロン(例えばIFN-α、IFN-β、IFN-γ)、GM-CSF、サリドマイド(THALOMID(登録商標),Celgene)、レナリドミド(REVLIMID(登録商標),Celgene)、ポマリドミド(POMALYST(登録商標),Celgene)、イミキモド(ZYCLARA(登録商標),Valeant)などの、免疫系をブーストするモノクローナル抗体および非特異的免疫療法が挙げられる。化学療法剤として有用なモノクローナル抗体の非限定的な例としては、トラスツズマブ(HERCEPTIN(登録商標)、Genentech)、ベバシズマブ(AV ASTIN(登録商標)、Genentech)、セツキシマブ(ERBITUX((登録商標)、Bristol-Myers Squibb)、パニツムマブ(VECTIBIX(登録商標)、Amgen)、イピリムマブ(YERVOY(登録商標)、Bristol-Myers Squibb)、リツキシマブ(RITUXAN(登録商標)、Genentech)、アレムツズマブ(CAMPATH(登録商標)、Genzyme)、オファツムマブ(ARZERRA(登録商標)、Genmab)、ゲムツズマブオゾガマイシン(MYLOTARG(登録商標)、Wyeth)、ブレンツキシマブベドチン(ADCETRIS(登録商標)、Seattle Genetics)、90 Y標識イブリツモマブチウキセタン(ZEVALIN(登録商標)、Biogen Idec)、131 I標識トシツモマブ(BEXXAR(登録商標)、GlaxoSmithKline)、アドトラスツズマブエムタンシン(KADCYLA(登録商標)、Genentech)、ブリナツモマブ(BLINCYTO(登録商標)、Amgen)、ペルツズマブ(PERJETA(登録商標)、Genentech)、オビヌツズマブ(GAZYVA(登録商標)、Genentech)、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標))、Bristol-Myers Squibb)、ペムブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標)、Merck)、ピジリズマブ(CureTech)、チラゴルマブ(Roche/Genentech、WHOドラッグインフォーメーション(薬物についての国際一般名)、Proposed INN:List 117,Vol.31,No.2,June 9,2017(第343頁に記載されている)),MPDL3280A(アテゾリズマブ、Roche/Genentech)、MDX-1105(WO2007/005874に記載されている)、およびMEDI4736(IMFINZI(登録商標)、デュルバルマブ、Medarex)が挙げられる。別の有用な免疫療法剤はAMP-224(国際公開第2010/027827および第2011/066342号記載されている)である。
いくつかの実施形態では、化合物は、約0.001μg/kg~約1000mg/kg(約0.001μg/kg、約0.01μg/kg、約0.05μg/kg、約0.1μg/kg、約0.5μg/kg、約1μg/kg、約10μg/kg、約25μg/kg、約50μg/kg、約100μg/kg、約250μg/kg、約500μg/kg、約1mg/kg、約5mg/kg、約10mg/kg、約25mg/kg、約50mg/kg、約100mg/kgおよび約200mg/kgが含まれるが、これらに限定されない)の用量で対象に投与される。
例示的な合成方法
式(II-A)~(II-F)の化合物は、1つ以上の一般的合成スキームA~Dを介して個別に合成し得る。他の合成経路も考案し得、本明細書に記載の合成方法は排他的でも限定的でもないことが、当業者によって理解されるであろう。
スキームA(図1)は、式II-A、II-B、II-CおよびII-Dの化合物を合成する第1の方法を示す。スキームAでは、YおよびYは、本明細書中の他の箇所に記載される通りであり;X、X、Z、ZおよびZは、本明細書の他の箇所に記載されている通りであり;R、RおよびRは、本明細書の他の箇所に記載されている通りである。R’はHまたはメチルであり、YはNまたはCHである。
アルデヒドA1と、A2をnBuLiで処理した場合に生成されるアリールリチウムとの反応により、中間体A3が得られる。次いで、A3をアニリンA4に変換する。これに続いて、A4のフッ素化反応が行われ、中間体A5が得られる。中間体A5を酸(A8)とカップリングさせて、化合物A9を得ることが可能である。
スキームB(図2)は、式II-A、II-B、II-CおよびII-Dに含まれる化合物を合成する第2の方法を示す。スキームBでは、YおよびYは、本明細書中の他の箇所に記載される通りであり;X、X、Z、ZおよびZは、本明細書の他の箇所に記載されている通りであり;R、R、R、RおよびRは、本明細書の他の箇所に記載されている通りである。R’はHまたはメチルであり、YはNまたはCHである。
スキームBでは、中間体A3を酸化してケトンB1を得ることが可能である。B1をフッ素化試薬で処理すると、ジフルオロ中間体B2が得られ、これは続いてアニリンB3に変換される。中間体B3を酸(A8)とカップリングさせて、アミドB5を得ることが可能である。
スキームC(図3)は、式II-A、II-B、II-CおよびII-Dの化合物を合成する第3の方法を示す。スキームCでは、YおよびYは、本明細書中の他の箇所に記載される通りであり;X、X、Z、ZおよびZは、本明細書の他の箇所に記載されている通りであり;R、RおよびRは、本明細書の他の箇所に記載されている通りである。R’はHまたはメチルであり、YはNまたはCHである。
スキームCでは、中間体A3を脱酸素して中間体C1を得、これをアニリンC2に変換し得る。C2と酸(A8)とのアミドカップリング反応により、化合物C4が得られる。
スキームDは、式II-A、II-B、II-C、II-DおよびII-Eの化合物を合成する第4の方法を示す。スキームDでは、YおよびYは、本明細書中の他の箇所に記載される通りであり;X、X、Z、ZおよびZは、本明細書の他の箇所に記載されている通りであり;R、R、R、RおよびRは、本明細書の他の箇所に記載されている通りである。R’はHまたはメチルであり、YはNまたはCHである。
スキームDでは、中間体D1を酸(D0)とカップリングさせて中間体D2を得ることが可能である。その後、Br中間体D2を、遷移金属触媒カップリング反応(D4を用いる)または光レドックス反応を介して化合物D3に変換し得る。
以下の実施例は、限定するものではなく、例証として提供されている。
本発明の様々な化合物の合成は、実施例1~15に開示されているように、様々な中間体を利用することによって達成し得る。
実施例1:中間体A(メチル5-ブロモ-2-(ブロモメチル)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾエート)
中間体Aは、スキーム1、図5Aに従って合成し得る。
Figure 2024506844000032
工程A-1は、メチル2-メチル-3-(トリフルオロメチル)ベンゾエートの合成を含む。2-メチル-3-(トリフルオロメチル)安息香酸(10.0g、49.0mmol)のメタノール(196mL)中溶液に硫酸(5.0mL、93.1mmol)を添加し、得られた混合物を65℃で23時間加熱した。反応物を室温に冷却し、濃縮し、水(250mL)/飽和重炭酸ナトリウム水溶液(250mL)を添加し、EtOAc(3×200mL)で抽出した。有機物を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、フィルタにかけ、蒸発させて、メチル2-メチル-3-(トリフルオロメチル)ベンゾエート(10.3g、収率97%)を得た。H NMR(400 MHz,CDCl)δ 7.91(d,J=7.8 Hz,1H),7.76(d,J=7.8 Hz,1H),7.33(t,J=7.9 Hz,1H),3.92(s,3H),2.64(q,J=1.4 Hz,3H).
工程A-2は、メチル5-ブロモ-2-メチル-3-(トリフルオロメチル)ベンゾエートの合成を含む。メチル2-メチル-3-(トリフルオロメチル)ベンゾエート(10.3g、47.3mmol)の酢酸(65mL)中溶液に、HNO、70%水溶液(21.1mL、473mmol)および臭素(2.67mL、52.0mmol)を添加し、次いで水(24.6mL、61.5mmol)中硝酸銀2.5Mを添加漏斗を用いて滴下した。次いで、混合物を、室温で17時間撹拌した。次いで、反応混合物を氷上に注ぎ、1N NaOH(200mL)で希釈し、EtOAc(3×100mL)で抽出した。有機物を合わせ、水(3×100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、フィルタにかけ、蒸発させた。未精製の混合物をEtOAc(200mL)で希釈し、飽和NaHCO(5×100mL)および飽和NaCO(2×100mL)で洗浄して、AcOHを除去した。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、フィルタにかけ、蒸発させ、メチル5-ブロモ-2-メチル-3-(トリフルオロメチル)ベンゾエート(14.4g、収率100%)を得た。生成物をそれ以上精製することなく次の工程に使用した。H NMR(400 MHz,CDCl)δ 8.06(d,J=2.0 Hz,1H),7.88(d,J=1.9 Hz,1H),3.93(s,3H),2.58(q,J=1.5 Hz,3H).
工程A-3は、メチル5-ブロモ-2-(ブロモメチル)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾエートの製造を含む。メチル5-ブロモ-2-メチル-3-(トリフルオロメチル)ベンゾエート(9.87g、33.2mmol)、N-ブロモスクシンイミド(17.7g、99.7mmol)および過酸化ベンゾイル(3.22g、13.3mmol)の四塩化炭素(111mL)中の混合物を75℃に加熱し、20時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、フィルタにかけ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィー(100%ヘプタン)により精製し、メチル5-ブロモ-2-(ブロモメチル)-3-(トリフルオロメチル)ベンゾエート(11.29g、収率90%)を得た。H NMR(400 MHz,CDCl)δ 8.18(d,J=2.1 Hz,1H),7.94(d,J=2.1 Hz,1H),3.99(s,3H).
実施例2:中間体B(6-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-2-シクロプロピルピリミジン-4-カルボン酸)
中間体Bは、スキーム2、図5Bに従って合成し得る。
Figure 2024506844000033
工程B-1では、エチル6-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-2-シクロプロピルピリミジン-4-カルボキシレートを以下のように製造する。メタノール(6.8mL)中のエチル2-シクロプロピル-6-ホルミルピリミジン-4-カルボキシレート(300mg、1.36mmol)に、5-アザスピロ[2.4]ヘプタン塩酸塩(310mg、2.32mmol)および酢酸ナトリウム(340mg、4.09mmol)を添加した。反応混合物を室温で15分間攪拌し、次いで、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(858mg、4.09mmol)を添加した。反応物を室温で16時間撹拌した。反応物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(25mL)で希釈し、DCM(3×25mL)で抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、フィルタにかけ、減圧濃縮し、エチル6-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-2-シクロプロピルピリミジン-4-カルボキシレートを得、これをさらに精製することなく使用した。
工程B-2では、6-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-2-シクロプロピルピリミジン-4-カルボン酸を以下のように製造する。メタノール(10mL)中で予め得られたエチル6-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-2-シクロプロピルピリミジン-4-カルボキシレートに、1M水酸化リチウム(10mL、10.0mmol)を添加した。反応混合物を室温で50分間撹拌した。反応物を、pH7に達するまで1M HClで希釈し、混合物を全体積約2mLまで濃縮した。残渣をC18シリカゲルのクロマトグラフィー(重炭酸アンモニウム中0~60%アセトニトリル、pH=10)により精製し、6-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-2-シクロプロピルピリミジン-4-カルボン酸(246mg、66%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:274.2 [M+H]+.1H NMR(400 MHz,CD3OD)7.66(s,1H),3.75(s,2H),2.85(t,J=6.9 Hz,2H),2.61(s,2H),2.37-2.18(m,1H),1.85(t,J=6.9 Hz,2H),1.27-1.13(m,2H),1.12-0.96(m,2H),0.65-0.45(m,4H).
実施例3:中間体C(2-シクロプロピル-6-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピリミジン-4-カルボン酸)
中間体Cは、スキーム3、図5Cに従って合成し得る。
Figure 2024506844000034
工程C-1では、エチル2-シクロプロピル-6-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピリミジン-4-カルボキシレートを以下のように製造する。メタノール(6.8mL)中のエチル2-シクロプロピル-6-ホルミルピリミジン-4-カルボキシレート(300mg、1.36mmol)に、3-フルオロ-3-メチル-アゼチジン塩酸塩(288mg、2.32mmol)およびトリエチルアミン(0.32mL、2.32mmol)を添加した。反応混合物をマイクロ波中100℃で1分間攪拌し、室温に冷却した。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(171mg、2.72mmol)を添加し、反応物をマイクロ波中100℃で2時間攪拌した。反応混合物を次の工程で直接使用した。
工程C-2では、2-シクロプロピル-6-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピリミジン-4-カルボン酸を以下のように製造する。予め得られたエチル2-シクロプロピル-6-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピリミジン-4-カルボキシレートを含む混合物をメタノール(4mL)で希釈し、1M水酸化リチウム(12mL、12.0mmol)を添加した。反応混合物を室温で50分間撹拌した。反応物を、pH7に達するまで1M HClで希釈し、全体積約2mLまで濃縮した。残渣をC18シリカゲルのクロマトグラフィー(重炭酸アンモニウム中0~70%アセトニトリル、pH=10)により精製し、2-シクロプロピル-6-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピリミジン-4-カルボン酸(90mg、25%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:266.1 [M+H]+.H NMR(400 MHz,CDOD)7.57(s,1H),3.79(s,2H),3.59-3.37(m,4H),2.33-2.17(m,1H),1.62(t,J=26.3 Hz,3H),1.23-1.13(m,2H),1.08-1.00(m,2H).
実施例4:中間体D(3-(1-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)シクロプロピル)アニリン)
中間体Dは、スキーム4、図5Dに従って合成し得る。
Figure 2024506844000035
工程D-1では、1-(3-ブロモフェニル)シクロプロパンカルボニトリルを以下のように製造する。2-(3-ブロモフェニル)アセトニトリル(6.00g、30.6mmol)、1-ブロモ-2-クロロエタン(3.82mL、45.9mmol)およびベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(139mg、0.61mmol)の6N水酸化ナトリウム水溶液(38.3mL、223mmol)中の混合物を50℃で18時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(200mL)および水(200mL)で希釈した。層を分離し、水相をEtOAc(200mL)で抽出し、合わせた有機相を1NHCl(100mL)で洗浄し、1N炭酸カリウム水溶液(100mL)で洗浄し、食塩水(100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、フィルタにかけ、減圧濃縮し、1-(3-ブロモフェニル)シクロプロパンカルボニトリル(6.57g、収率97%)を暗褐色固体として得た。H NMR(400 MHz,CDCl)7.44-7.40(m,2H),7.27-7.20(m,2H),1.77-1.73(m,2H),1.43-1.39(m,2H).
工程D-2では、1-(3-ブロモフェニル)シクロプロパンカルバルデヒドを以下のように製造する。ヘキサン中、DIBAL-H、1.0M(51.6mL、51.6mmol)を、1-(3-ブロモフェニル)シクロプロパンカルボニトリル(7.64g、34.4mmol)のジエチルエーテル(115mL)中溶液に-78℃でゆっくり添加した。得られた混合物を同じ温度で2時間撹拌した。反応物を50mLの10%HCl水溶液で慎重にクエンチし、室温に加温した。反応混合物をEtOAc(200mL)および水(200mL)で希釈した。層を分離し、水相をEtOAc(200mL)で抽出し、合わせた有機相を飽和重炭酸ナトリウム(100mL)で洗浄し、水(100mL)で洗浄し、食塩水(100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、フィルタにかけ、減圧濃縮し、1-(3-ブロモフェニル)シクロプロパンカルバルデヒド(7.62g、収率98%)を橙色の油状物として得た。H NMR(400 MHz,DMSO-d6)13.48(s,1H),9.91(s,1H),8.77-8.75(m,1H),8.09-8.05(m,2H),7.63(t,J=8.0 Hz,1H),6.54(s,1H).
工程D-3では、(1-(3-ブロモフェニル)シクロプロピル)(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メタノールを以下のように製造する。2.64Mのn-ブチルリチウムのヘキサン(12.7mL、33.6mmol)中溶液を、4-メチル-1,2,4-トリアゾール(2.79g、33.6mmol)の無水DME(600mL)溶液に-50℃で滴下した。得られた混合物を-50℃で1時間撹拌した後、1-(3-ブロモフェニル)シクロプロパンカルバルデヒド(6.88g、30.6mmol)のDME(25mL)中溶液を滴下した。反応物を1時間にわたって徐々に0℃に加温した。反応物を水(100mL)でクエンチし、DMEを減圧下で濃縮乾固した。残渣を4:1 CHCl/IPA(200mL)で希釈した。層を分離し、水相を4:1 CHCl/IPA(4×200mL)で抽出し、合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、フィルタにかけ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィー(DCM中2~12%MeOH)によって精製し、(1-(3-ブロモフェニル)シクロプロピル)(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メタノール(4.82g、収率51%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:308.2/310.2 [M+H](Br pattern).H NMR(400 MHz,CDCl)7.81(s,1H),7.37-7.33(m,2H),7.11-7.04(m,2H),5.83(s,1H),4.70(s,1H),3.07(s,3H),1.22-1.16(m,1H),1.15-1.10(m,1H),0.93-0.87(m,1H),0.84-0.78(m,1H).
工程D-4では、(1-(3-アミノフェニル)シクロプロピル)(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メタノールを以下のように製造する。酸化銅(I)(278mg、1.95mmol)を、(1-(3-ブロモフェニル)シクロプロピル)(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メタノール(1.00g、3.25mmol)および濃アンモニア水(6.0mL)のアセトニトリル(6.5mL)中の混合物に、マイクロ波バイアル中、窒素下で添加した。バイアルを密封し、反応物を100℃で18時間攪拌した。反応物を4:1 CHCl/IPA(50mL)、水(25mL)および濃アンモニア水(25mL)で希釈した。層を分離し、水相を4:1 CHCl3/IPA(10×50mL)で抽出し、合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、フィルタにかけ、減圧濃縮した。残渣をC18シリカゲルのクロマトグラフィー(重炭酸アンモニウム中0~50%アセトニトリル、pH=10)により精製し、(1-(3-アミノフェニル)シクロプロピル)(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メタノール(472mg、収率60%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:245.2 [M+H]
工程D-5では、3-(1-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)シクロプロピル)アニリンを以下のように製造する。(1-(3-アミノフェニル)シクロプロピル)(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メタノール(652mg、2.67mmol)のDCM(27mL)中溶液に、Deoxo-Fluor(トルエン中50%w/w)(3.91mL、8.84mmol)を0℃で滴下した(内部温度が5℃未満であることを監視)。反応物を室温に加温させ、1時間撹拌した。反応物を0℃に冷却し、水(25mL)をゆっくり添加してクエンチした。反応混合物を4:1 CHCl/IPA(6×50mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた。残渣をC18シリカゲルのクロマトグラフィー(ギ酸アンモニウム中0~50%アセトニトリル、pH=4)により精製し、3-(1-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)シクロプロピル)アニリン(393mg、収率60%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:247.3 [M+H]
実施例5:中間体E(3-(1,1-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)アニリン)
中間体Eは、スキーム5、図5Eに従って合成し得る。
Figure 2024506844000036
工程E-1では、1-ブロモ-3-(1-メトキシプロパ-1-エン-2-イル)ベンゼンは以下のように製造する。メトキシメチルトリフェニルホスホニウムクロリド(111g、324mmol)のジエチルエーテル(1.1L)中攪拌懸濁液に、0℃でカリウムtert-ブトキシド(38.8g、346mmol)を一部ずつ添加した。30分後、3’-ブロモアセトフェノン(28.6mL、216mmol)のジエチルエーテル(150mL)中溶液を反応混合物に滴下し、次いで、これを室温まで加温し、17時間撹拌した。反応混合物を減圧下で約600mLに濃縮し、飽和塩化アンモニウム水溶液(200mL)で洗浄した。有機層を分離し、減圧濃縮し、固体懸濁液を得た。この固体懸濁液をヘプタン(300mL)で希釈し、30分間撹拌した。沈殿物を砂でフィルタにかけ、ヘプタンで洗浄した。濾液を減圧濃縮し、5%酢酸エチルのヘプタン溶液で溶出するシリカゲルパッドに通して、1-ブロモ-3-(1-メトキシプロパ-1-エン-2-イル)ベンゼン(47.0g、収率96%)を得た。
工程E-2では、2-(3-ブロモフェニル)プロパナールを以下のように製造する。HBr、48%の水溶液(25.8mL、228mmol)を、1-ブロモ-3-(1-メトキシプロパ-1-エン-2-イル)ベンゼン(47.0g、207mmol)のアセトン(200mL)および0℃に冷却した水(51mL)中溶液に滴下した。次いで、反応物を室温に加温し、3日間撹拌した。次いで、反応物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液クエンチし、アセトンを蒸発させた。得られた水性混合物をDCM(3×200mL)で抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、フィルタにかけ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィー(ヘプタン中0~30%DCM)により精製し、2-(3-ブロモフェニル)プロパナール(32.0g、収率73%)を得た。H NMR(400 MHz,CDCl)9.67(d,J=1.4 Hz,1H),7.44(ddd,J=8.0,1.9,1.0 Hz,1H),7.37(t,J=1.8 Hz,1H),7.25(t,J=8.0 Hz,1H),7.16-7.12(m,1H),3.61(qd,J=7.1,1.1 Hz,1H),1.45(t,J=8.0 Hz,1H).
工程E-3では、2-(3-ブロモフェニル)-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-1-オールを以下のように製造する。2.5Mのn-ブチルリチウムのヘキサン(16.5mL、41.3mmol)中溶液を、4-メチル-1,2,4-トリアゾール(3.43g、41.3mmol)の無水DME(375mL)溶液に-50℃で滴下した。得られた混合物を-50℃で1時間撹拌した後、2-(3-ブロモフェニル)プロパナール(8.0g、37.6mmol)のDME(30mL)中溶液を滴下した。反応物を1時間にわたって徐々に0℃に加温した。反応物を水(100mL)でクエンチし、DMEを減圧下で濃縮乾固した。残渣を4:1 CHCl/IPA(200mL)で希釈した。層を分離し、水相を4:1 CHCl/IPA(4×200mL)で抽出し、合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、フィルタにかけ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィー(DCM中0~15%MeOH)により精製し、2-(3-ブロモフェニル)-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-1-オール(6.20g、収率56%)を得た。LCMS(ESI)m/z:296.1/298.2 [M+H](Br pattern).
工程E-4では、2-(3-ブロモフェニル)-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-1-オンを以下のように製造する。DMP(17.8g、42mmol)を、室温で、2-(3-ブロモフェニル)-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-1-オール(6.22g、21.0mmol)のDCM(100mL)中溶液に一度に添加した。得られた混合物を同じ温度で20時間撹拌した。反応物を水(100mL)でクエンチし、4:1 CHCl/IPA(100mL)で希釈した。層を分離し、水相を4:1 CHCl/IPA(3×100mL)で抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、フィルタにかけ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィー(DCM中0~100%EtOAc)により精製し、2-(3-ブロモフェニル)-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-1-オン(5.20g、収率84%)を得た。LCMS(ESI)m/z:294.2/296.1 [M+H](Br pattern).
工程E-5では、3-(2-(3-ブロモフェニル)-1,1-ジフルオロプロピル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾールを以下のように製造する。DAST(25mL、189mmol)および2-(3-ブロモフェニル)-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-1-オン(2.70g、9.18mmol)の混合物を60℃で60時間撹拌した。反応物を0℃に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液でpH8に達するまでクエンチし、DCM(100mL)で希釈した。層を分離し、水相をDCM(2×100mL)で抽出し、合わせた有機相を食塩水(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、フィルタにかけ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィー(DCM中0~100%EtOAc)により精製し、3-(2-(3-ブロモフェニル)-1,1-ジフルオロプロピル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール(900mg、収率31%)を得た。LCMS(ESI)m/z:316.1/318.12 [M+H](Br pattern).
工程E-6では、3-(1,1-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)アニリンを以下のように製造する。酸化銅(I)(462mg、3.23mmol)を、密閉管中、窒素下、3-(2-(3-ブロモフェニル)-1,1-ジフルオロプロピル)-4-メチル-4H-1、2,4-トリアゾール(1.70g、5.38mmol)および濃アンモニア水溶液(35mL)のアセトニトリル(15mL)中の混合物に添加した。管を密封し、反応物を100℃で18時間攪拌した。反応物を4:1 CHCl/IPA(100mL)、水(50mL)および濃アンモニア水(50mL)で希釈した。層を分離し、水相を4:1 CHCl3/IPA(4×100mL)で抽出し、合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、フィルタにかけ、減圧濃縮し、3-(1,1-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)アニリン(1.20g、収率88%)を得た。LCMS(ESI)m/z:253.3 [M+H]
実施例6:中間体F(3-(1-フルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)アニリン)
中間体Fは、スキーム6、図5Fに従って合成し得る。
Figure 2024506844000037
工程F-1では、3-(2-(3-ブロモフェニル)-1-フルオロプロピル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾールを以下のように製造する。2-(3-ブロモフェニル)-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-1-オール(3.13g、10.6mmol)(中間体Eの合成においてあらかじめ調製)のDCM(151mL)中溶液に、Deoxo-Fluor(トルエン中50%w/w)(10.2mL、23.3mmol)を0℃で滴下した(内部温度が5℃未満であることを監視)。反応物を室温に加温させ、1時間撹拌した。反応物を0℃に冷却し、水(100mL)をゆっくり添加してクエンチした。反応混合物をDCM(3×100mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィー(DCM中0~5%MeOH)によって精製し、3-(2-(3-ブロモフェニル)-1-フルオロプロピル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール(2.09g、収率66%)を得た。LCMS(ESI)m/z:298.2/300.1 [M+H](Br pattern).
工程F-2では、3-(1-フルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)アニリンを以下のように製造する。酸化銅(I)(602mg、4.21mmol)を、密閉管中、窒素下、3-(2-(3-ブロモフェニル)-1-フルオロプロピル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール(2.09g、7.00mmol)および濃アンモニア水(35mL)のアセトニトリル(14mL)中の混合物に添加した。管を密封し、反応物を100℃で18時間攪拌した。反応物を4:1 CHCl/IPA(100mL)、水(50mL)および濃アンモニア水(50mL)で希釈した。層を分離し、水相を4:1 CHCl3/IPA(5×100mL)で抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、フィルタにかけ、減圧濃縮し、3-(1-フルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)アニリン(1.82g、収率100%)を得た。LCMS(ESI)m/z:235.3 [M+H]
実施例7:中間体G((S)-3-(2-フルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)アニリン)
中間体Gは、スキーム7、図5Gに従って合成し得る。
Figure 2024506844000038
工程G-1では、(R)-2-(3-ブロモフェニル)-2-フルオロプロパン-1-オールを以下のように製造する。重炭酸ナトリウム(840mg、10.0mmol)およびN-フルオロベンゼンスルホンイミド(3.15g、10.0mmol)を、室温で、2-(3-ブロモフェニル)プロパナール(2.13g、10.0mmol)、N-[(1R,2R)-2-アミノシクロヘキシル]-2、6-ジフェニル-ベンズアミド(741mg、2.00mmol)およびトリフルオロ酢酸(154uL、2.00mmol)のTHF(30mL)中の混合物に順次添加した。得られた混合物を室温で4時間撹拌し、MeOH(100mL)で希釈し、0℃に冷却した。水素化ホウ素ナトリウム(3.78g、100mmol)を10分間にわたって3回に分けて添加し、反応物を室温に加温させ、90分間撹拌した。反応物を飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)でクエンチし、酢酸エチル(250mL)で希釈し、得られた混合物を30分間撹拌した。層を分離し、水相をEtOAc(4×100mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、フィルタにかけ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィー(ヘプタン中0~60%EtOAc)によって精製し、(R)-2-(3-ブロモフェニル)-2-フルオロプロパン-1-オール(1.89g、収率81%)を無色の油状物として得た。H NMR(400 MHz,CDCl)7.58-7.52(m,1H),7.48-7.42(m,1H),7.31-7.23(m,2H),3.86-3.68(m,2H),1.67(d,J=22.6 Hz,3H).%eeは80%であると決定された(分析カラム:ChiralPak IA、250mm×4.6mm内径、5μm;移動相:5:95 EtOH:ヘキサン(0.1% DEA);定流量:1mL/分(圧力は54.4バール);カラム温度約26℃;実行時間:18分。波長:220nm;RTピーク#1=RT1=8.3分(中間高さでの幅=W1=0.1469分);RTピーク#2=RT2=14.6分(中間高さでの幅=W2=0.2974分。))。
工程G-2では、(R)-2-(3-ブロモフェニル)-2-フルオロプロパナールを以下のようにして製造する。DMP(3.78g、8.92mmol)を室温で(R)-2-(3-ブロモフェニル)-2-フルオロプロパン-1-オール(1.89g、8.11mmol)のDCM(25mL)中溶液に一度に添加した。得られた混合物を同じ温度で1時間撹拌した。反応物をシリカゲルのパッドを通してフィルタにかけ(100mLのDCMで溶出)、濾液を減圧濃縮し、(R)-2-(3-ブロモフェニル)-2-フルオロプロパナール(1.72g、収率92%)を得た。H NMR(400 MHz,CDCl)9.70(d,J=4.7 Hz,1H),7.58(t,J=1.8 Hz,1H),7.50(dt,J=7.3,1.5 Hz,1H),7.31(ddd,J=14.2,9.6,4.8 Hz,2H),1.77(d,J=22.7 Hz,3H).
工程G-3では、(2R)-2-(3-ブロモフェニル)-2-フルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-1-オールを以下のように製造する。2.5Mのn-ブチル-リチウムのヘキサン中溶液(1.90mL、4.76mmol)を、4-メチル-1,2,4-トリアゾール(396mg、4.76mmol)の無水DME(60mL)中溶液に-50℃で滴下した。得られた混合物を-50℃で1時間撹拌した後、(R)-2-(3-ブロモフェニル)-2-フルオロプロパナール(1.00g、4.33mmol)のDME(5mL)中溶液を滴下した。反応物を1時間にわたって徐々に0℃に加温した。反応物を水(25mL)でクエンチし、DMEを減圧下で濃縮乾固した。残渣を4:1 CHCl/IPA(50mL)で希釈した。層を分離し、水相を4:1 CHCl/IPA(4×50mL)で抽出し、合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、フィルタにかけ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィー(DCM中0~15%MeOH)によって精製し、(2R)-2-(3-ブロモフェニル)-2-フルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-1-オール(675mg、収率50%)を得た。LCMS(ESI)m/z:314.0/316.0 [M+H](Br pattern).
工程G-4では、O-((2R)-2-(3-ブロモフェニル)-2-フルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロピル)1H-イミダゾール-1-カルボチオエートを以下のように製造する。1,1’-チオカルボニルジイミダゾール(82uL、0.61mmol)を、(2R)-2-(3-ブロモフェニル)-2-フルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-1-オール(160mg、0.51mmol)およびDMAP(3.1mg、0.030mmol)の無水DCM(3mL)中溶液に20℃でゆっくり添加した。得られた混合物を20℃で1時間撹拌した。反応物をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM中0~10%MeOH)によって直接精製し、O-((2R)-2-(3-ブロモフェニル)-2-フルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロピル)1H-イミダゾール-1-カルボチオエート(200mg、収率93%)を得た。LCMS(ESI)m/z:424.0/426.0(Br pattern).
工程G-5では、(S)-3-(2-(3-ブロモフェニル)-2-フルオロプロピル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾールを以下のように製造する。O-((2R)-2-(3-ブロモフェニル)-2-フルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロピル)1H-イミダゾール-1-カルボチオエート(260mg、0.61mmol)、トリブチルスズヒドリド(1.65mL、6.13mmolおよびAIBN(15.1mg、0.090mmol)の無水トルエン(10mL)中の混合物を80℃で1時間撹拌した。反応混合物にフッ化カリウム(2g)およびシリカゲル(20g)を添加し、得られた混合物を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM中0~20%MeOH)によって直接精製し、(S)-3-(2-(3-ブロモフェニル)-2-フルオロプロピル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール(98mg、収率54%)を得た。LCMS(ESI)m/z:298.0/300.0(Br pattern).
工程G-6では、(S)-3-(2-フルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)アニリンを以下のように製造する。酸化銅(I)(28.22mg、0.2000mmol)を、加圧フラスコ中、窒素下、4-メチル-3-[(2S)-2-(3-ブロモフェニル)-2-フルオロ-プロピル]-1,2,4-トリアゾール(98mg、0.3300mmol)の濃NH(5mL)水溶液/MeCN(2mL)中溶液に添加した。フラスコを密封し、反応物を110℃で5時間攪拌した。LCMSにより、排出副産物の存在下で完全な変換が示された。反応物をEtOAc/水(20mL/5mL)で希釈した。有機層を分離し、水相をEtOAc(4×20mL)で抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、フィルタにかけ、減圧濃縮して未精製の生成物を得た。未精製の生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0%MeOH(0.5%TEA)~DCM中15%MeOH(0.5%TEA)まで、TEAで前処理したシリカ)によって精製し、4-メチル-3-[(2S)-2-(3-ブロモフェニル)-2-フルオロ-プロピル]-1,2,4-トリアゾール(98mg、収率99%)を得た。LCMS(ESI)[M+H]=235.2.
実施例8:中間体N(6-シクロプロピル-N-(3-(1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)-4-ホルミルピコリンアミド)
中間体Nは、スキーム8、図5Hに従って合成し得る。
Figure 2024506844000039
単一の工程1では、中間体Nを以下のように製造する。スキーム4(図6D)に概説されている化学と同様に調製した3-[1,2-ジフルオロ-1-メチル-2-(4-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル)エチル]アニリン(220mg、0.87mmol)、6-シクロプロピル-4-ホルミル-ピリジン-2-カルボン酸(167mg、0.87mmol)およびプロピルホスホン酸無水物溶液(EtOAc中50%)(1.23mL、1.74mmol)をアセトニトリル(4.4mL)に溶解した後、ピリジン(0.14mL、1.74mmol)を添加した。得られた反応混合物を室温で18時間撹拌した。反応物を水(15mL)で希釈し、CHCl(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(30mL)、食塩水(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィー(CHCl中0~10%メタノール)によって精製し、6-シクロプロピル-N-[3-[1,2-ジフルオロ-1-メチル-2-(4-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル)エチル]フェニル]-4-ホルミル-ピリジン-2-カルボキサミド(64mg、収率17%)を桃色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:465.0 [M+H]
実施例9~28は、本発明による様々な例示的なピコリンアミド化合物の合成を記載する。
実施例9:化合物1および2
Figure 2024506844000040
化合物1((S)-4-(1-(3-フルオロアゼチジン-1-イル)エチル)-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド)および2((R)-4-(1-(3-フルオロアゼチジン-1-イル)エチル)-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド)は、スキーム9(図6)に従って合成し得、様々な中間体は以下のように合成される。
第1の中間体(1-(2-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)エタン-1-オン)を以下のように製造する。2-クロロ-4-ヨード-6-(トリフルオロメチル)ピリジン(5.00g、16.26mmol;CAS番号:205444-22-0)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(570.8mg、0.81mmol)のトルエン(90mL)中の混合物に、トリブチル(1-エトキシビニル)スタンナン(6.6mL、19.38mmol)を添加した。反応混合物を窒素保護下110℃で16時間攪拌し、次いで、室温に冷却した。混合物にHCl溶液(4.0M水溶液、20.33mL、81.32mmol)を添加し、室温で3時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(200mL)で希釈し、これを水(2×100mL)で洗浄した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/石油エーテル、勾配0%~40%)により精製し、1-(2-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)エタン-1-オン(3.10g、収率85%)を黄色の油状物として得た。LCMS [M+H]=223.7.
第2の中間体、メチル4-アセチル-6-(トリフルオロメチル)ピコリネートは、以下のようにして製造する。1-(2-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)エタン-1-オン(2.70g、12.08mmol)のメタノール(20mL)およびN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)中溶液に、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(441.8mg、0.60mmol)およびトリエチルアミン(5.0mL、36.23mmol)を添加した。反応混合物をCO(2.0MPa)雰囲気下にて80℃で16時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドでフィルタにかけ、水(100mL)で希釈した。混合物を酢酸エチル(2x100mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/石油エーテル、勾配0%~10%)により精製し、メチル4-アセチル-6-(トリフルオロメチル)ピコリネート(1.25g、収率42%)を白色固体として得た。H NMR(400 MHz,メタノール-d):δ 8.71(s,1H),8.40(d,J=1.2 Hz,1H),4.04(s,3H),3.31(s,3H).
さらなる中間体、4-アセチル-6-(トリフルオロメチル)ピコリン酸を以下のように製造する。メチル4-アセチル-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-カルボキシレート(1.25g、5.06mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)および水(20mL)中溶液に、水酸化リチウム水和物(193.8mg、8.09mmol)を添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌し、次いで、水(20mL)で希釈した。1M HCl溶液を慎重に添加することによって、混合物をpH=6に調整した。残渣を酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。有機層を合わせ、減圧濃縮して、未精製の4-アセチル-6-(トリフルオロメチル)ピコリン酸(1.03g、収率88%)を白色固体として得た。
最終中間体、4-アセチル-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミドを以下のように製造する。4-アセチル-6-(トリフルオロメチル)ピコリン酸(1.03g、4.42mmol)および3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)アニリン(国際公開第2019148005号に示されるように合成;1.18g、4.86mmol)のアセトニトリル(40mL)中溶液に、2,4,6-トリプロピル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリホスホリナン-2,4,6-トリオキシド(4.21g、6.63mmol、酢酸エチル中50%)およびピリジン(2.23mL、22.09mmol)を添加した。反応混合物を25℃で16時間撹拌し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン、勾配0%~20%)によって精製し、4-アセチル-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド(1.30g、収率63%)を白色固体として得た。H NMR(400 MHz,DMSO-d):δ 10.48(s,1H),8.68(s,1H),8.44(d,J=1.2 Hz,1H),8.20(s,1H),7.81(d,J=8.0 Hz,1H),7.49(s,1 H),7.30(t,J=8.0 Hz,1H),6.70(d,J=7.6 Hz,1H),4.94(d,J=6.0 Hz,2H),4.87(d,J=6.0 Hz,2H),3.50(s,2H),2.93(s,3H),2.77(s,3 H).LCMS [M+H]=459.9.
4-アセチル-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド(250.0mg、0.54mmol)のメタノール(5mL)中溶液に、3-フルオロアゼチジン塩酸塩(309.6mg、2.78mmol)およびトリエチルアミン(0.37mL、2.67mmol)を添加した。反応混合物をマイクロ波還流下、100℃で1分間加熱し、室温まで冷却した。次いで、混合物にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(61.5mg、0.98mmol)を添加し、マイクロ波照射下、80℃でさらに30分間加熱した。反応物を1M HCl溶液でクエンチし、飽和NaHCO溶液の添加によってpH=7に調整した。得られた溶液をジクロロメタンで抽出した(3×20mL)。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン、勾配0%~10%)によって精製し、4-(1-(3-フルオロアゼチジン-1-イル)エチル)-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド(150.0mg、収率53%)を無色の油状物として得た。LCMS [M+H]=519.3.
上記ラセミ体を、0.1%水酸化アンモニウム-35%メタノール-二酸化炭素)を含むキラルSFC(カラム=Phenomenex-Cellulose-2;カラム寸法=250mm×30mm×5μm;検出波長=220nm;流量=55mL/分;実行時間=10分;カラム温度=25℃)によってさらに精製して、1および2を得た。
(S)-4-(1-(3-フルオロアゼチジン-1-イル)エチル)-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド(ピーク2、保持時間=7.657分)(48.5mg、収率32%)を白色固体として得た(1)。H NMR(400 MHz,メタノール-d):δ 8.41(s,1H),8.19(s,1H),8.02(s,1H),7.72(d,J=8.0 Hz,1H),7.46-7.12(m,2H),6.75-6.51(m,1H),5.26-4.97(m,5H),3.80-3.67(m,2H),3.64(s,2H),3.58-3.47(m,1H),3.30-3.11(m,2H),2.87(s,3H),1.30(d,J=6.8 Hz,3H).LCMS [M+H]または[M-H]:519.1.
(R)-4-(1-(3-フルオロアゼチジン-1-イル)エチル)-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド(ピーク1、保持時間=7.267分)(50.4mg、収率32.2%)を白色固体として得た(2)。H NMR(400 MHz,メタノール-d):δ 8.40(s,1H),8.18(s,1H),8.00(s,1H),7.73-7.69(m,1H),7.35-7.30(m,2H),6.64(d,J=7.6 Hz,1H),5.23-5.02(m,5H),3.76-3.70(m,2H),3.63(s,2H),3.57-3.46(m,1H),3.30-3.25(m,2H),2.86(s,3H),1.29(d,J=6.4 Hz,3H).LCMS [M+H]または [M-H]:519.1.
実施例10 化合物3および4
化合物3((S)-4-(1-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)エチル)-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド)および4((R)-4-(1-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)エチル)-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド)は、図7のスキーム10に従って合成し得る。
Figure 2024506844000041
3 4
実施例16のように調製し得る4-アセチル-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド(300.0mg、0.65mmol)のメタノール(4mL)中溶液に、5-アザスピロ[2.4]ヘプタン塩酸塩(445.0mg、3.33mmol)およびトリエチルアミン(0.44mL、3.20mmol)を添加した。混合物をマイクロ波照射下、100℃で1分間加熱し、室温まで冷却した。次いで、反応混合物にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(73.9mg、1.18mmol)を添加し、マイクロ波照射下、80℃でさらに30分間加熱した。反応物を1M HCl溶液でクエンチし、飽和NaHCO溶液の添加によってpH=7に調整した。得られた溶液をジクロロメタンで抽出した(3×20mL)。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン、勾配0%~10%)によって精製し、4-(1-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)エチル)-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド(130.0mg、収率37%)を無色の油状物として得た。LCMS [M+H]=541.3.
上記ラセミ体(150.0mg、0.28mmol)を、0.1%水酸化アンモニウム-55%メタノール-二酸化炭素)を含むキラルSFC(カラム=Daicel Chiralpak IC;カラム寸法=250mm×30mm×10μm;検出波長=220nm;流量=80mL/分;実行時間=14分;カラム温度=25℃)によってさらに精製し、
(S)-4-(1-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)エチル)-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド(ピーク2、保持時間=9.089分)(3)(68.9mg、収率45%)を白色固体として得た。H NMR(400 MHz,メタノール-d):δ 8.46(s,1H),8.19(s,1H),8.08(s,1H),7.72(d,J=8.0 Hz,1H),7.44-7.22(m,2H),6.65(d,J=7.6 Hz,1H),5.12-4.97(m,4H),3.71-3.54(m,3H),2.93-2.77(m,4H),2.71-2.55(m,2H),2.44(d,J=9.2 Hz,1H),1.97-1.79(m,2H),1.45-1.43(m,3H),0.64-0.49(m,4H).LCMS [M+H]または[M-H]:541.1.
(R)-4-(1-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)エチル)-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド(ピーク1、保持時間=7.828分)(56.9mg、収率36.8%)を白色固体として得た(4)。H NMR(400 MHz,メタノール-d):δ 8.46(s,1H),8.19(s,1H),8.08(s,1H),7.72(d,J=8.0 Hz,1H),7.36-7.31(m,2H),6.65(d,J=7.6 Hz,1H),5.08-5.03(m,4H),3.64-3.57(m,3H),2.88-2.82(m,4H),2.65-2.60(m,2H),2.44(d,J=9.2 Hz,1H),1.89-1.83(m,2H),1.44(d,J=6.8 Hz,3H),0.62-0.54(m,4H).LCMS [M+H]または[M-H]:541.2.
実施例11:化合物5および6
化合物5((R)-4-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-6-シクロプロピル-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)ピコリンアミド)および6((S)-4-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-6-シクロプロピル-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)ピコリンアミド)は、図8のスキーム11のように合成し得る。
Figure 2024506844000042
中間体(6-シクロプロピル-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-4-ホルミルピコリンアミド)は、以下のように合成し得る。3-[3-[フルオロ-(4-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル]オキセタン-3-イル]アニリン(国際公開第2019148005号に示されるように合成;500mg、1.91mmol)および6-シクロプロピル-4-ホルミル-ピリジン-2-カルボン酸(380mg、2.00mmol)のアセトニトリル(18mL)中の混合物に、2,4,6-トリプロピル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリホスホリナン-2,4,6-トリオキシド(1.82g、2.86mmol、酢酸エチル中50%)およびピリジン(0.46mL、5.72mmol)を添加した。反応混合物を25℃で12時間撹拌し、フィルタにかけた。集めた固体を石油エーテル(15mL)で洗浄し、乾燥させ、6-シクロプロピル-N-[3-[3-[フルオロ-(4-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル]オキセタン-3-イル]フェニル]-4-ホルミル-ピリジン-2-カルボキサミド(470.0mg、収率57%)を白色固体として得た。LCMS [M+H]=436.2.
6-シクロプロピル-N-[3-[3-[フルオロ-(4-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル]オキセタン-3-イル]フェニル]-4-ホルミル-ピリジン-2-カルボキサミド(180mg、0.41mmol)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(175mg、0.83mmol)、トリエチルアミン(0.09mL、0.62mmol)および5-アザスピロ[2.4]ヘプタン塩酸塩(66.3mg、0.50mmol)のジクロロメタン(5.5mL)中の混合物を25℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(25mL)で希釈し、酢酸エチル(3×25mL)で抽出した。合わせた有機物を食塩水(2×25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン、勾配0%~10%)によって精製し、4-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-6-シクロプロピル-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)ピコリンアミド(130mg、収率61%)を白色固体として得た。LCMS [M+H]=517.2.
上記ラセミ体(130mg、0.25mmol)を、0.1%水酸化アンモニウム-40%メタノール-二酸化炭素)を含むキラルSFC(カラム=Daicel Chiralpak OD-H;カラム寸法=250mm×30mm×5μm;検出波長=220nm;流量=60mL/分;実行時間=4分;カラム温度=25℃)によってさらに精製し、化合物5および6を得た。
(R)-4-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-6-シクロプロピル-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)ピコリンアミド(ピーク1、保持時間=1.719分)(25.5mg、収率20%)を白色固体として得た(5)。H NMR(400 MHz,メタノール-d):δ 8.28(s,1H),7.95(d,J=1.2 Hz,1H),7.70(dd,J=1.2,8.0 Hz,1H),7.44(d,J=1.2 Hz,1H),7.43(t,J=1.6 Hz,1H),7.35(t,J=8.0 Hz,1H),6.78(d,J=8.0 Hz,1H),6.29(d,J=45.2 Hz,1H),5.47(d,J=6.4 Hz,1H),5.30(d,J=6.4 Hz,1H),5.19(dd,J=2.0,6.8 Hz,1H),5.01(dd,J=4.0,6.4 Hz,1H),3.74(s,2H),3.07(s,3H),2.81(t,J=6.8 Hz,2H),2.55(s,2H),2.27-2.18(m,1H),1.87(t,J=6.8 Hz,2H),1.18-1.06(m,4H),0.58(d,J=6.4 Hz,4H).LCMS [M+H]または[M-H]:517.2.
(S)-4-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-6-シクロプロピル-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)ピコリンアミド(ピーク2、保持時間=1.918分)(30.7mg、収率24%)を白色固体として得た(6)。H NMR(400 MHz,メタノール-d):δ 8.28(s,1H),7.95(d,J=1.2 Hz,1H),7.70(dd,J=1.2,8.4 Hz,1H),7.45(d,J=1.2 Hz,1H),7.43(t,J=2.0 Hz,1H),7.35(t,J=8.0 Hz,1H),6.78(d,J=8.0 Hz,1H),6.29(d,J=45.2 Hz,1H),5.47(d,J=6.4 Hz,1H),5.30(d,J=6.4 Hz,1H),5.19(dd,J=1.6,6.4 Hz,1H),5.01(dd,J=4.0,6.0 Hz,1H),3.76(s,2H),3.07(s,3H),2.83(t,J=6.8 Hz,2H),2.57(s,2H),2.27-2.18(m,1H),1.88(t,J=6.8 Hz,2H),1.18-1.06(m,4H),0.58(d,J=6.4 Hz,4H).LCMS [M+H]または[M-H]:517.2.
実施例12:化合物7および8
化合物7((R)-6-シクロプロピル-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-4-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピコリンアミド)および8((S)-6-シクロプロピル-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-4-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピコリンアミド)は、スキーム12(図9)に従って製造し得る。
Figure 2024506844000043
実施例18のように合成し得る6-シクロプロピル-N-[3-[3-[フルオロ-(4-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル]オキセタン-3-イル]フェニル]-4-ホルミル-ピリジン-2-カルボキサミド(180.0mg、0.41mmol)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(175.2mg、0.83mmol)、トリエチルアミン(0.09mL、0.62mmol)および3-フルオロ-3-メチル-アゼチジン塩酸塩(62.3mg、0.50mmol)のジクロロメタン(5.0mL)中の混合物を25℃で12時間撹拌した。反応物を水(25mL)で希釈し、酢酸エチル(3×25mL)で抽出した。有機物を食塩水(2×25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、フィルタにかけ、濃縮した。残渣をシリカでのクロマトグラフィー(溶媒勾配:ジクロロメタン中0%~6%メタノール)により精製し、6-シクロプロピル-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-4-ホルミルピコリンアミド(120.0mg、収率57.1%)を無色の油状物として得た。
上記ラセミ体(120mg、0.28mmol)を、0.1%水酸化アンモニウム-40%エタノール-二酸化炭素)を含むSFC(カラム=Phenomenex-Cellulose-2;カラム寸法=250mm×30mm×5μm;検出波長=220nm;流量=50mL/分;実行時間=7分;カラム温度=25°C)によって精製し、
(R)-6-シクロプロピル-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-4-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピコリンアミド(ピーク1、保持時間=3.095分)(28.27mg、収率20%)を白色固体として得た(7)。H NMR(400 MHz,メタノール-d):δ 8.28(s,1H),7.89(d,J=1.2 Hz,1H),7.70(dd,J=1.2 Hz,8.4 Hz,1H),7.43(t,J=2.0 Hz,1H),7.38(br.s,1H),7.35(t,J=8.0 Hz,1H),6.79(d,J=7.6 Hz,1H),6.30(d,J=45.2 Hz,1H),5.47(d,J=6.4 Hz,1H),5.30(d,J=6.4 Hz,1H),5.19(dd,J=1.6,6.4 Hz,1H),5.01(dd,J=3.6,6.4 Hz,1H),3.81(s,2H),3.48-3.36(m,4H),3.07(s,3H),2.26-2.18(m,1H),1.59(d,J=22.0 Hz,3H),1.18-1.12(m,2H),1.12-1.06(m,2H).LCMS [M+H]または[M-H]:509.2.
(S)-6-シクロプロピル-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-4-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピコリンアミド(ピーク2、保持時間=4.599分)(39.6mg、収率28%)を白色固体として得た(8)。H NMR(400 MHz,メタノール-d):δ 8.28(s,1H),7.89(d,J=1.2 Hz,1H),7.70(dd,J=1.2,8.0 Hz,1H),7.43(t,J=2.0 Hz,1H),7.38(br.s,1H),7.35(t,J=7.6 Hz,1H),6.78(d,J=7.6 Hz,1H),6.29(d,J=45.2 Hz,1H),5.47(d,J=6.4 Hz,1H),5.30(d,J=6.4 Hz,1H),5.19(dd,J=2.0,6.8 Hz,1H),5.01(dd,J=4.0,6.0 Hz,1H),3.80(s,2H),3.48-3.36(m,4H),3.07(s,3H),2.26-2.17(m,1H),1.59(d,J=22.4 Hz,3H),1.18-1.12(m,2H),1.12-1.06(m,2H).LCMS [M+H]または[M-H]:509.2.
実施例13:化合物16
化合物16(N-(3-(3,3-ジフルオロ-1-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)シクロブチル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド)を、スキーム13、図10に従って合成し、様々な中間体を以下のように調製した。
Figure 2024506844000044
第1の中間体、エチル2-(3-(ベンジルオキシ)シクロブチリデン)アセテートは、以下のようにして製造し得る。3-(ベンジルオキシ)シクロブタン-1-オン(10.0g、56.75mmol)のジクロロメタン(300mL)中溶液に、エチル2-(トリフェニル-ホスファニリデン)アセテート(19.8g、56.75mmol)を0℃で添加した。得られた混合物を25℃で16時間撹拌し、水(2×100mL)で洗浄した。分離した有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/石油エーテル、勾配0%~5%)によって精製し、エチル2-(3-ベンジルオキシシクロブチリデン)アセテート(10.0g、収率72%)を無色の油状物として得た。
第2の中間体、エチル2-(3-(ベンジルオキシ)-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)アセテートを以下のように製造する。クロロ(1,5-シクロオクタジエン)ロジウム(I)二量体(900.9mg、1.83mmol)の1,4-ジオキサン(36mL)中溶液に、水酸化カリウム水溶液(1.5M、3.7mL、5.48mmol)を添加した。混合物を20℃で30分間撹拌し、(3-ニトロフェニル)ボロン酸(9.39g、56.23mmol)の1,4-ジオキサン(90mL)および水(18mL)中溶液を添加した。得られた混合物を20℃で30分間撹拌した後、エチル2-(3-ベンジルオキシシクロブチリデン)アセテート(9.0g、36.54mmol)の1,4-ジオキサン(30mL)中溶液を滴下した。添加後、混合物を25℃で1時間撹拌し、別の部分の(3-ニトロフェニル)ボロン酸(9.39g、56.23mmol)を添加した。得られた混合物を20℃で16時間撹拌し、水(200mL)で希釈した。混合物を酢酸エチル(2x200mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/石油エーテル、勾配0%~10%)によって精製し、エチル2-[3-ベンジルオキシ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル]アセテート(1.8g、収率13%)を黄色の油状物として得た。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 8.09-8.03(m,2H),7.51-7.47(m,2H),7.35-7.31(m,5H),4.45(s,2H),3.97-3.93(m,2H),2.93-2.88(m,2H),2.74(s,2H),2.44-2.41(m,2H),1.11-1.06(m,3H).
第3の中間体、エチル2-(3-ヒドロキシ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)アセテートは、以下の工程で製造し得る。エチル2-[3-ベンジルオキシ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル]アセテート(1.5g、4.06mmol)のジクロロメタン(60mL)中の混合物に、トリブロモボラン(1.5mL、15.57mmol)を-40℃で添加した。混合物を3時間撹拌し、メタノール(10mL)の添加によってゆっくりクエンチした。溶液を減圧濃縮し、残渣を分取TLC(移動相:石油エーテル中20%酢酸エチル)によって精製し、エチル2-[3-ヒドロキシ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル]アセテート(550mg、収率49%)を黄色の油状物として得た。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 8.08-8.01(m,2H),7.52-7.47(m,2H),4.56-4.50(m,1H),3.97-3.92(m,2H),2.98-2.93(m,2H),2.73(s,2H),2.34-2.29(m,2H),1.07(t,J=7.2 Hz,3H).
第4の中間体、エチル2-(1-(3-ニトロフェニル)-3-オキソシクロブチル)アセテートは、以下の工程で製造し得る。エチル2-[3-ヒドロキシ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル]アセテート(550.0mg、1.97mmol)のジクロロメタン(50mL)中の混合物に、Dess-Martinペルヨージナン(1.67g、3.94mmol)を0℃で添加した。混合物を0℃で2時間撹拌し、飽和NaSO水溶液(5mL)の添加によってクエンチした。溶液をジクロロメタン(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/石油エーテル、勾配0%~20%)によって精製し、エチル2-[1-(3-ニトロフェニル)-3-オキソ-シクロブチル]アセテート(500.0mg、収率92%)を黄色の油状物として得た。
第5の中間体、エチル2-(3,3-ジフルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)アセテートは、以下の工程で製造し得る。エチル2-[1-(3-ニトロフェニル)-3-オキソ-シクロブチル]アセテート(400.0mg、1.44mmol)のジクロロメタン(15mL)中の混合物に、DAST(697.6mg、4.33mmol)を18℃で添加した。混合物を16時間撹拌し、飽和NaHCO水溶液(15mL)の添加によってクエンチした。溶液をジクロロメタン(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣を分取TLC(移動相:石油エーテル中20%酢酸エチル)によって精製し、エチル2-[3,3-ジフルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル]アセテート(300mg、収率70%)を白色固体として得た。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 8.14-8.09(m,2H),7.64-7.48(m,2H),4.02-3.96(m,2H),3.16-3.02(m,4H),2.91(s,2H),1.12(t,J=7.2 Hz,3H).
第6の中間体(2-(3,3-ジフルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)アセトヒドラジド)を以下のように調製する。エチル2-[3,3-ジフルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル]アセテート(300.0mg、1.0mmol)のエタノール(5mL)中溶液に、ヒドラジン一水和物(3.0mL、52.0mmol)を添加した。混合物を80℃で16時間加熱し、次いで、減圧濃縮して、未精製の2-[3,3-ジフルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル]アセトヒドラジド(285.0mg、収率99%)を黄色の油状物として得た。LCMS [M+H]=286.1.
第7の中間体(2-(2-(3,3-ジフルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)アセチル)-N-メチルヒドラジンカルボチオアミド)は、以下のようにして調製し得る。2-[3,3-ジフルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル]アセトヒドラジド(285.0mg、1.0mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)中の混合物に、メチルイソチオシアネート(146.1mg、2mmol)を25℃で添加した。混合物を、25℃で4時間撹拌し、減圧濃縮して、未精製の2-(2-(3,3-ジフルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)アセチル)-N-メチルヒドラジンカルボチオアミド(356mg、収率99%)を黄色固体として得た。LCMS [M+H]=359.1.
第8の中間体、5-((3,3-ジフルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-チオールは、以下のように調製し得る。1-[[2-[3,3-ジフルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル]アセチル]アミノ]-3-メチル-チオ尿素(358.0mg、1.0mmol)の水酸化ナトリウム水溶液(1M、20.0mL、20.0mmol)中の混合物を25℃で1時間撹拌した。反応混合物を1M HClの添加によってpH=5に調整し、減圧濃縮し、未精製の5-[[3,3-ジフルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル]メチル]-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-チオール(335mg、収率99%)を黄色固体として得た。LCMS [M+H]=341.1.
第9の中間体、3-((3,3-ジフルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾールを以下のように調製する。5-((3,3-ジフルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-チオール(340.0mg、1.00mmol)の水(10mL)およびアセトニトリル(9mL)中溶液に、亜硝酸ナトリウム(689.3mg、9.99mmol)を添加し、続いて1M硝酸(10.0mL、10.0mmol)を0で滴下した。添加後、混合物を20℃で1時間撹拌した。で1時間撹拌し、飽和NaHCO水溶液(10mL)の添加によってクエンチした。得られた混合物をジクロロメタン(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(30mL)で洗浄し、乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン、勾配0%~10%)によって精製し、3-((3,3-ジフルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール(250.0mg、収率81%)を褐色の油状物として得た。H NMR(400 MHz,メタノール-d):δ 8.20(s,1H),8.15-8.10(m,1H),7.90(s,1H),7.57-7.53(m,1H),7.43-7.42(m,1H),3.40(s,2H),3.36-3.33(m,2H),3.12-2.88(m,2H),2.87(s,3H).LCMS [M+H]=309.1.
最終中間体3-(3,3-ジフルオロ-1-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)シクロブチル)アニリンを以下のように調製する。3-[[3,3-ジフルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル]メチル]-4-メチル-1,2,4-トリアゾール(60.0mg、0.19mmol)のエタノール(3mL)および水(3mL)中の混合物に、鉄粉(195.7mg、3.50mmol)および塩化アンモニウム(155mg、2.92mmol)を添加した。混合物を窒素雰囲気下、80℃で2時間撹拌した。冷却後、混合物をフィルタにかけ、濾液を減圧濃縮した。残渣をジクロロメタン/メタノール(10/1、30mL)に溶解し、フィルタにかけた。ケーキをジクロロメタン(2×10mL)で洗浄した。合わせた有機層を減圧濃縮し、残渣を分取TLC(移動相:ジクロロメタン中10%メタノール)によって精製し、未精製の3-(3,3-ジフルオロ-1-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)シクロブチル)アニリン(50mg、収率92%)を黄色の油状物として得た。LCMS [M+H]=279.1.
化合物16は、以下のように、最終中間体から単一工程で調製される。3-(3,3-ジフルオロ-1-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)シクロブチル)アニリン(50.0mg、0.18mmol)および2-トリフルオロメチル-6-ピリジンカルボン酸(68.7mg、0.36mmol)のアセトニトリル(3mL)中溶液に、2,4,6-トリプロピル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリホスホリナン-2,4,6-トリオキシド(酢酸エチル中50重量%、0.25mL、0.36mmol、)およびピリジン(0.07mL、0.90mmol)を添加した。反応物を20°Cで3時間撹拌し、減圧濃縮した。残渣をRP-HPLC(水0.05%NHO+10mMNHHCO)-ACN35%~65%)により精製し、N-(3-(3,3-ジフルオロ-1-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)シクロブチル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド(19.6mg、収率24%)を白色固体として得た。H NMR(400 MHz,メタノール-d):δ 8.45(d,J=8.0 Hz,1H),8.32-8.27(m,1H),8.17(s,1H),8.05(d,J=7.6 Hz,1H),7.73-7.70(m,1H),7.48(s,1H),7.35-7.31(m,1H),6.74(d,J=8.0 Hz,1H),3.35(s,2H),3.28-3.24(m,2H),3.08-3.00(m,2H),2.76(s,3H).LCMS [M+H]または[M-H]:452.2.
実施例14:化合物18および19
化合物18(N-(3-((1R,3S)-3-フルオロ-1-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)シクロブチル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド)および19(N-(3-((1S,3R)-3-フルオロ-1-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)シクロブチル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド)をスキーム14、図11に従って合成する。
Figure 2024506844000045
第1の中間体、エチル2-((1S,3S)-3-ヒドロキシ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)アセテートは、以下のようにして製造し得る。エチル2-[3-ベンジルオキシ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル]アセテート(3.00g、8.12mmol)のジクロロメタン(115mL)中の混合物に、トリブロモボラン(3.0mL、31.14mmol)を-40℃で添加した。混合物を-40℃で3時間撹拌し、メタノール(10mL)をゆっくり添加することによってクエンチした。得られた混合物を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/石油エーテル、勾配0%~20%)によって精製し、エチル2-(3-ヒドロキシ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)アセテート(1.80g、収率79%)を黄色固体として得た。上記ラセミ体(1.80g、6.45mmol)を、0.1%水酸化アンモニウム-30%エタノール-二酸化炭素)を含むキラルSFC(カラム=Daicel Chiralcel OJ-H;カラム寸法=250mm×30mm×5μm;検出波長=250nM;流量=60mL/分;実行時間=4分;カラム温度=25°C)によってさらに精製して、エチル2-((1S,3S)-3-ヒドロキシ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)アセテート(ピーク1、保持時間=2.122分)(900.0mg、収率50%)を白色固体として得た。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 8.06-8.02(m,1H),7.99-7.98(m,1H),7.50-7.43(m,2H),4.54-4.45(m,1H),3.93(q,J=7.2 Hz,2H),2.95-2.89(m,2H),2.71(s,2H),2.32-2.26(m,2H),1.06(t,J=7.2 Hz,3H).
第2の中間体、エチル2-((1R,3S)-3-フルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)アセテートは、以下のようにして製造し得る。エチル2-((1S,3S)-3-ヒドロキシ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)アセテート(300.0mg、1.07mmol)およびペルフルオロブタンスルホニルフルオリド(486.7mg、1.61mmol)のジクロロメタン(10mL)中溶液に、2-tert-ブチル-1,1,3,3-テトラメチルグアニジン(331.2mg、1.93mmol)を25℃で添加した。混合物を16時間撹拌し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/石油エーテル、勾配0%~20%)によって精製し、エチル2-((1R,3S)-3-フルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)アセテート(200mg、収率66%)を無色の油状物として得た。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 8.15(s,1H),8.10(d,J=8.4 Hz,1H),7.64(d,J=7.6 Hz,1H),7.55-7.45(m,1H),5.11-4.85(m,1H),3.98(q,J=7.2 Hz,2H),3.06-2.94(m,2H),2.92(s,2H),2.81-2.58(m,2H),1.12(t,J=7.2 Hz,3H).構造をNOEによって割り当てた。
第3の中間体、2-((1R,3S)-3-フルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)アセトヒドラジドを以下のように製造する。エチル2-((1R,3S)-3-フルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)アセテート(490.0mg、1.74mmol)のメタノール(5mL)中溶液に、ヒドラジン一水和物(0.64mL、17.42mmol)を添加した。混合物を80℃で12時間加熱し、減圧濃縮して、未精製の2-((1R,3S)-3-フルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)アセトヒドラジド(465.0mg、収率99%)を黄色の油状物として得た。LCMS [M+H]=268.0.
第4の中間体、2-(2-((1R,3S)-3-フルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)アセチル)-N-メチルヒドラジンカルボチオアミドは、以下の工程で第3の中間体から製造し得る。エチル2-((1R,3S)-3-フルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)アセトヒドラジド(465.0mg、1.74mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)中の混合物に、メチルイソチオシアネート(152.7mg、2.09mmol)を25℃で添加した。混合物を25℃で16時間撹拌し、減圧濃縮し、未精製の2-(2-((1R,3S)-3-フルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)アセチル)-N-メチルヒドラジンカルボチオアミド(590.0mg、収率99%)を黄色固体として得た。LCMS [M+H]=341.1.
第5の中間体、5-(((1R,3S)-3-フルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-チオールは、以下の方法で第4の中間体から製造し得る。2-(2-((1R,3S)-3-フルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)アセチル)-N-メチルヒドラジンカルボチオアミド(590.0mg、1.73mmol)の水酸化ナトリウム水溶液(1M、5.0mL、5.0mmol)中の混合物を25℃で1時間撹拌し、次いで、1MHCl溶液を添加することによってpH=5に調整した。形成された固体を濾過によって回収し、乾燥させて、未精製の5-(((1R,3S)-3-フルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-チオール(555mg、収率99%)を黄色固体として得た。LCMS [M+H]=323.0.
第6の中間体、3-((3-フルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾールは、以下の方法で第5の中間体から製造し得る。5-(((1R,3S)-3-フルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-チオール(555.0mg、1.72mmol)の水(5mL)およびアセトニトリル(2mL)中溶液に、亜硝酸ナトリウム(590mg、8.61mmol)を添加し、引き続いて1M硝酸(8.6mL、8.6mmol)を0℃で滴加した。添加後、混合物を20℃でさらに1時間撹拌し、飽和NaHCO水溶液(13mL)の添加によってクエンチした。得られた混合物をジクロロメタン(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(20mL)で洗浄し、乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン、勾配0%~10%)によって精製し、3-((3-フルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール(400mg、収率80%)を黄色固体として得た。H NMRにより、生成物がこの段階でシス/トランス混合物の2/3混合物であることが示された。H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.10-7.88(m,3H),7.50-7.39(m,1H),7.37-7.35(m,0.6H),7.16-7.14(m,0.4H),5.47-5.26(m,0.4H),5.10-4.90(m,0.6H),3.34-3.09(m,3H),3.09-2.78(m,6H),2.68-2.57(m,1H).
化合物18および19、3-(3-フルオロ-1-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)シクロブチル)アニリンへの図12の経路上の最終中間体は、以下のように製造し得る。3-((3-フルオロ-1-(3-ニトロフェニル)シクロブチル)メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール(200.0mg、0.69mmol)のエタノール(10mL)および水(10mL)中の混合物に、鉄粉(384.8mg、6.89mmol)および塩化アンモニウム(368.5mg、6.89mmol)を添加した。混合物を窒素雰囲気下にて80℃で2時間撹拌した。冷却後、混合物をフィルタにかけ、濾液を減圧濃縮した。残渣をジクロロメタン/メタノール(v/v=10/1、30mL)に溶解し、フィルタにかけ、濾液ケーキをジクロロメタン(2×10mL)で洗浄した。合わせた有機層を減圧濃縮した。残渣を分取TLC(移動相:ジクロロメタン中10%メタノール)によって精製し、3-(3-フルオロ-1-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)シクロブチル)アニリン(140mg、収率78%)を黄色の油状物として得た。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 7.85(s,1H),7.04-6.99(m,1H),6.54-6.49(m,1H),6.38-6.24(m,1H),6.18-6.04(m,1H),5.45-5.24(m,0.5H),5.03-4.85(m,0.5H),3.21(s,1H),3.16-3.10(m,1H),3.01(s,1H),2.88-2.77(m,2H),2.69-2.61(m,3H),2.58-2.43(m,1H).LCMS [M+H]=261.1.
化合物18および19は、以下の方法で最終中間体から製造し得る。3-(3-フルオロ-1-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)シクロブチル)アニリン(70.0mg、0.27mmol)および2-トリフルオロメチル-6-ピリジンカルボン酸(102.8mg、0.54mmol)のアセトニトリル(10mL)中の混合物に、2,4,6-トリプロピル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリホスホリナン-2,4,6-トリオキシド(酢酸エチル中50重量%、0.38mL、0.54mmol)およびピリジン(0.1mL、1.34mmol)を添加した。混合物を20℃で16時間撹拌し、減圧濃縮した。残渣を分取TLC(移動相:ジクロロメタン中10%メタノール)によって精製し、N-(3-(3-フルオロ-1-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)シクロブチル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド(90mg、収率77%)を黄色固体として得た。
上記ラセミ体を、0.1%水酸化アンモニウム-40%エタノール-二酸化炭素を含むキラルSFC(カラム=Daicel Chiralpak OJ-H;カラム寸法=250mm×30mm×10μm;検出波長=220nm;流量=70mL/分;実行時間=7分;カラム温度=25℃)によってさらに精製し、以下の化合物18および19を得た。
黄色固体としてのN-(3-((1S,3R)-3-フルオロ-1-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)シクロブチル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド(ピーク1、保持時間=3.518分)(28mg、収率24%)(18)。H NMR(400 MHz,メタノール-d):δ 8.47-8.45(m,1H),8.31-8.30(m,1H),8.20(d,J=4.0 Hz,1H),8.07(d,J=7.2 Hz,1H),7.70-7.68(m,1H),7.43(d,J=2.0 Hz,1H),7.34-7.30(m,1H),6.71-6.69(m,1H),5.48-5.27(m,1H),3.22(s,2H),3.19-3.14(m,2H),2.76(s,3H),2.74-2.54(m,2H).LCMS [M+H]または[M-H]:434.1.
黄色固体としてのN-(3-((1R,3S)-3-フルオロ-1-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)シクロブチル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド(ピーク2、保持時間=3.773分)(38.0mg、収率33%)(19)。H NMR(400 MHz,メタノール-d):δ 8.45(d,J=7.9 Hz,1H),8.29(t,J=7.9 Hz,1H),8.17(s,1H),8.06(d,J=7.6 Hz,1H),7.68(d,J=8 Hz,1H),7.57(s,1H),7.34-7.30(m,1H),6.85(d,J=7.6 Hz,1H),5.03-4.96(m,1H),3.35(s,2H),3.03-2.92(m,2H),2.83(s,3H),2.82-2.70(m,2H).LCMS [M+H]または[M-H]:434.1.
実施例15:化合物20および21
化合物20((R)-2-シクロプロピル-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピリミジン-4-カルボキサミド)および化合物21(2-シクロプロピル-6-[(3-フルオロ-3-メチル-アゼチジン-1-イル)メチル]-N-[3-[3-[(S)-フルオロ-(4-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル]オキセタン-3-イル]フェニル]ピリミジン-4-カルボキサミド)は、図12に示すスキーム15に従って製造し得る。
Figure 2024506844000046
第1の中間体、メチル2-シクロプロピル-6-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピリミジン-4-カルボキシレートは、以下のようにして製造し得る。エチル2-シクロプロピル-6-ホルミルピリミジン-4-カルボキシレート(150.0mg、0.68mmol)のメタノール(5mL)中の溶液に、3-フルオロ-3-メチル-アゼチジン塩酸塩(128.3mg、1.02mmol)およびトリエチルアミン(142.0μL、1.02mmol)を添加した。混合物をマイクロ波照射下、100℃で1分間加熱し、室温まで冷却した。次いで、混合物にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(64.2mg、1.02mmol)を添加し、マイクロ波照射下、80℃でさらに45分間加熱した。反応物を1M HCl溶液でクエンチし、飽和NaHCO溶液の添加によってpH=7に調整した。得られた溶液をジクロロメタンで抽出した(3×20mL)。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。残渣を分取TLC(移動相:ジクロロメタン中10%メタノール)によって精製し、メチル2-シクロプロピル-6-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピリミジン-4-カルボキシレート(170mg、収率89.4%)を黄色の油状物として得た。LCMS [M+H]=280.1.
第2の中間体、2-シクロプロピル-6-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピリミジン-4-カルボン酸は、以下のように調製し得る。メチル2-シクロプロピル-6-[(3-フルオロ-3-メチル-アゼチジン-1-イル)メチル]ピリミジン-4-カルボキシレート(170.0mg、0.61mmol)のメタノール(3mL)および水(3mL)中溶液に、水酸化リチウム水和物(38.3mg、0.91mmol)を添加した。反応混合物を25℃で16時間撹拌し、次いで、飽和KHSO溶液の添加によってpH=6に調整した。混合物を減圧濃縮して、未精製の2-シクロプロピル-6-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピリミジン-4-カルボン酸(160mg、収率99.1%)を淡黄色固体として得た。LCMS [M+H]=266.1.
化合物20および21は、第2の中間体から出発して、以下のように製造し得る。
(R)-3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)アニリン(国際公開第2019148005号に示されているように合成)(50.0mg、0.19mmol)および2-シクロプロピル-6-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピリミジン-4-カルボン酸(55.63mg、0.21mmol)のアセトニトリル(3mL)中の混合物に、2,4,6-トリプロピル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリホスホリナン-2,4,6-トリオキシド(酢酸エチル中50重量%、0.27mL、0.38mmol)およびピリジン(0.05mL、0.57mmol)を添加した。反応混合物を25℃Cで2時間撹拌し、減圧濃縮した。残渣をRP-HPLC(水(0.2%ギ酸)-ACN12%~42%)によって精製し、(R)-2-シクロプロピル-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピリミジン-4-カルボキサミド(5.6mg、収率5.7%)を白色固体として得た(20)。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 9.80(s,1H),7.91(s,2H),7.77-7.69(m,1H),7.35-7.28(m,2H),6.71-6.68(m,1H),6.47(d,J=45.6 Hz,1H),5.30-5.20(m,3H),5.00-4.96(m,1H),4.18-3.84(m,4H),3.76-3.59(m,2H),3.00(s,3H),2.40-2.35(m,1H),1.70(d,J=22.0 Hz,3H),1.23-1.15(m,4H).LCMS [M+H]or [M-H]=510.1.
3-[3-[(S)-フルオロ-(4-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル]オキセタン-3-イル]アニリン(国際公開第2019148005号に示されているように合成)(50.0mg、0.19mmol)および2-シクロプロピル-6-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピリミジン-4-カルボン酸(55.63mg、0.21mmol)のアセトニトリル(3mL)中の混合物に、2,4,6-トリプロピル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリホスホリナン-2,4,6-トリオキシド(酢酸エチル中50重量%、0.27mL、0.38mmol)およびピリジン(0.05mL、0.57mmol)を添加した。反応混合物を25℃で2時間攪拌し、次いで、減圧濃縮した。残渣をRP-HPLC(水(0.2%ギ酸)-ACN12%~42%)によって精製し、2-シクロプロピル-6-[(3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル]-N-[3-[3-[(S)-フルオロ-(4-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル]オキセタン-3-イル]フェニル]ピリミジン-4-カルボキサミド(21)(4.93mg、収率5%)を白色固体として得た。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 9.81(s,1H),7.92(s,2H),7.74-7.71(m,1H),7.37-7.29(m,2H),6.72-6.70(m,1H),6.48(d,J=46 Hz,1H),5.32-5.22(m,3H),5.02-4.98(m,1H),4.19-3.90(m,4H),3.81-3.63(m,2H),3.00(s,3H),2.42-2.36(m,1H),1.72(d,J=22.0 Hz,3H),1.27-1.18(m,4H).LCMS [M+H]または[M-H]=510.1.
実施例16:化合物22および23
化合物22,4-((S)-1-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)エチル)-6-シクロプロピル-N-(3-(3-((R)-フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)ピコリンアミド、および23,4-((R)-1-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)エチル)-6-シクロプロピル-N-(3-(3-((R)-フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)ピコリンアミドは、図13のスキーム16に従って合成し得る。
Figure 2024506844000047
22 23
第1の中間体、2,6-ジクロロ-N-メトキシ-N-メチルイソニコチンアミドは、以下のようにして形成し得る。2,6-ジクロロイソニコチン酸(5.0g、26.04mmol)および1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム-3-オキシドヘキサフルオロホスフェート(12.4g、32.55mmol)のジクロロメタン(100mL)中溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(12.9mL、78.13mmol)およびN,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(3.2g、32.55mmol)を添加した。混合物を窒素下にて25℃で1時間撹拌し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/石油エーテル、勾配0%~2%)によって精製し、2,6-ジクロロ-N-メトキシ-N-メチルイソニコチンアミド(5.5g、収率89.8%)を無色の油状物として得た。
第2の中間体、1-(2,6-ジクロロピリジン-4-イル)エタノンは、以下のように、第1の中間体から製造し得る。2,6-ジクロロ-N-メトキシ-N-メチルイソニコチンアミド(3.3g、14.04mmol)のテトラヒドロフラン(60.0mL)中溶液に、メチルマグネシウムブロミド(テトラヒドロフラン中3.0M、6.3mL、18.95mmol)を-78℃で添加した。得られた混合物を-78℃で1時間撹拌し、水(100mL)の添加によってクエンチした。溶液を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機相を食塩水(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/石油エーテル、勾配0%~8%)によって精製し、1-(2,6-ジクロロピリジン-4-イル)エタノン(2.5g、収率93.7%)を無色の油状物として得た。
第4の中間体、1-(2-クロロ-6-シクロプロピルピリジン-4-イル)エタノンを以下のように製造する。第2の中間体(1-(2,6-ジクロロ-4-ピリジル)エタノン)、(500.0mg、2.63mmol)およびシクロプロピルボロン酸(248.6mg、2.89mmol)のトルエン(30mL)および水(3mL)中混合物に、酢酸パラジウム(II)(59.1mg、0.26mmol)、トリシクロヘキシルホスファン(147.6mg、0.53mmol)およびピロリン酸カリウム(2.0g、9.47mmol)を添加した。得られた混合物を100℃で8時間撹拌し、フィルタにかけた。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/石油エーテル、勾配0%~5%)によって精製し、1-(2-クロロ-6-シクロプロピルピリジン-4-イル)エタノン(250.0mg、収率48.6%)を無色の油状物として得た。LCMS [M+H]=196.1.
第4の中間体、メチル4-アセチル-6-シクロプロピルピコリネートは、以下のようにして製造し得る。1-(2-クロロ-6-シクロプロピル-4-ピリジル)エタノン(1.5g、7.67mmol)のメタノール(20.0mL)およびN,N-ジメチルホルムアミド(5.0mL)中溶液に、1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン-パラジウム(II)(561.0mg、0.77mmol)およびトリメチルアミン(3.2mL、230mmol)を添加した。混合物をCO(45psi)下にて80℃で16時間撹拌し、冷却した。混合物を水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(3x100mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/石油エーテル、勾配0%~10%)によって精製し、メチル4-アセチル-6-シクロプロピルピコリネート(1.1g、収率65.4%)を黄色固体として得た。LCMS [M+H]=220.1.
第5の中間体、4-アセチル-6-シクロプロピルピコリン酸は、第4の中間体から以下のように製造し得る。メチル4-アセチル-6-シクロプロピル-ピリジン-2-カルボキシレート(290.0mg、1.32mmol)および水酸化リチウム水和物(126.7mg、5.29mmol)のメタノール(10mL)および水(1mL)中混合物を25℃で12時間撹拌し、減圧濃縮した。残渣を水(15mL)で希釈し、1M HClの添加によりpH=5に調整した。得られた溶液を酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機相を食塩水(2×15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、4-アセチル-6-シクロプロピルピコリン酸(160.0mg、収率58.9%)を淡黄色固体として得た。LCMS [M+H]=206.1.
第6の中間体、(R)-4-アセチル-6-シクロプロピル-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)ピコリンアミドは、以下の方法で合成し得る。4-アセチル-6-シクロプロピル-ピリジン-2-カルボン酸(150.0mg、0.73mmol)および3-[3-[(R)-フルオロ-(4-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル]オキセタン-3-イル]アニリン(国際公開第2019148005号に記載されているように合成、200.0mg、0.76mmol)のアセトニトリル(40mL)中溶液に、2,4,6-トリプロピル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリホスホリナン-2,4,6-トリオキシド(酢酸エチル中50重量%、606.6mg、0.95mmol)およびピリジン(153.4uL、1.91mmol)を添加した。反応物を25℃で16時間撹拌し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン、勾配0%~5%)によって精製し、(R)-4-アセチル-6-シクロプロピル-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)ピコリンアミド(220.0mg、収率64.2%)を黄色固体として得た。LCMS [M+H]=450.1.
最後に、化合物22および23のラセミ混合物を以下のように製造し得る。第6の中間体、4-アセチル-6-シクロプロピル-N-[3-[3-[rac-(R)-フルオロ-(4-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル]オキセタン-3-イル]フェニル]ピリジン-2-カルボキサミド(100.0mg、0.22mmol)のメタノール(5mL)中溶液に、5-アザスピロ[2.4]ヘプタン塩酸塩(53.5mg、0.40mmol)およびトリエチルアミン(0.12mL、0.89mmol)を添加した。混合物をマイクロ波照射下、100℃で1分間加熱し、室温まで冷却した。次いで、混合物にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(55.9mg、0.89mmol)を添加し、マイクロ波照射下、80℃でさらに30分間加熱した。反応物を1M HCl溶液でクエンチし、得られた溶液を飽和NaHCO溶液の添加によってpH=7に調整した。得られた溶液をジクロロメタンで抽出した(3×20mL)。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。残渣を分取TLC(移動相:ジクロロメタン中10%メタノール)によって精製し、4-(1-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)エチル)-6-シクロプロピル-N-(3-(3-((R)-フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)ピコリンアミド(100.0mg、収率84.7%)を黄色固体として得た。LCMS [M+H]=531.2.
上記ラセミ体(130mg、0.25mmol)をキラルSFC[(カラム=Daicel Chiralpak IC;カラム寸法=250mm×30mm×5μm;検出波長=250nM;流量=60mL/分;実行時間=12分;カラム温度=25℃)0.1%水酸化アンモニウム-45%EtOH-二酸化炭素]によりさらに精製して、以下の化合物22および23を得た。
白色固体としての6-シクロプロピル-4-[(1S)-1-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)エチル]-N-[3-[3-[(R)-フルオロ-(4-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル]オキセタン-3-イル]フェニル]ピリジン-2-カルボキサミド(ピーク1、保持時間=8.39分)(11.27mg、収率11%)(22)。H NMR(400 MHz,メタノール-d):δ 8.28(s,1H),7.97(s,1H),7.70(d,J=8.0 Hz,1H),7.46-7.43(m,2H),7.37-7.33(m,1H),6.80-6.78(m,1H),6.30(d,J=40.0 Hz,1H),5.48-5.00(m,4H),3.42-3.40(m,1H),3.07(s,3H),2.66-2.62(m,1H),2.60-2.59(m,2H),2.43-2.40(m,1H),2.23-2.22(m,1H),1.87-1.83(m,2H),1.41(d,J=8.0 Hz,3H),1.15-1.09(m,4H),0.58-0.54(m,4H).LCMS [M+H]または[M-H]=531.2.
白色固体としての6-シクロプロピル-4-[(1R)-1-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)エチル]-N-[3-[3-[(R)-フルオロ-(4-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル]オキセタン-3-イル]フェニル]ピリジン-2-カルボキサミド(ピーク2、保持時間=9.678分)(11.93mg、収率11.6%)(23)。H NMR(400 MHz,メタノール-d):δ 8.28(s,1H),7.97(s,1H),7.70(d,J=8.0 Hz,1H),7.46-7.43(m,2H),7.37-7.33(m,1H),6.80-6.78(m,1H),6.30(d,J=40 Hz,1H),5.48-5.00(m,4H),3.42-3.40(m,1H),3.07(s,3H),2.66-2.62(m,1H),2.60-2.59(m,2H),2.43-2.40(m,1H),2.23-2.22(m,1H),1.87-1.83(m,2H),1.41(d,J=8.0 Hz,3H),1.15-1.09(m,4H),0.60-0.57(m,4H).LCMS [M+H]または[M-H]=531.2.
実施例17:化合物24および25
化合物24、4-((S)-1-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)エチル)-6-シクロプロピル-N-(3-(3-((S)-フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)ピコリンアミド、および25,4-((R)-1-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)エチル)-6-シクロプロピル-N-(3-(3-((S)-フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)ピコリンアミドは、図14のスキーム17に従って製造し得る。
Figure 2024506844000048
24 25
スキーム23の第6の中間体の(S)異性体(フッ素化炭素でのキラリティによって定義される)、(S)-4-アセチル-6-シクロプロピル-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)ピコリンアミドは、以下のようにして製造し得る。4-アセチル-6-シクロプロピル-ピリジン-2-カルボン酸(300.0mg、1.46mmol)および3-[3-[(S)-フルオロ-(4-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル]オキセタン-3-イル]アニリン(国際公開第2019148005号、383.4mg、1.46mmol)のアセトニトリル(10mL)中溶液に、2,4,6-トリプロピル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリホスホリナン-2,4,6-トリオキシド(酢酸エチル中50重量%、1.4g、2.19mmol)およびピリジン(443.06uL、4.39mmol)を添加した。反応物を25℃で16時間撹拌し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン、勾配0%~8%)によって精製し、(S)-4-アセチル-6-シクロプロピル-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)ピコリンアミド(600mg、収率91.3%)を白色固体として得た。LCMS [M+H]=450.1.
化合物24および25のラセミ体は、以下のように製造し得る。4-アセチル-6-シクロプロピル-N-[3-[3-[rac-(S)-フルオロ-(4-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル]オキセタン-3-イル]フェニル]ピリジン-2-カルボキサミド(180.0mg、0.40mmol)のメタノール(4mL)中溶液に、5-アザスピロ[2.4]ヘプタン塩酸塩(160.5mg、1.2mmol)およびトリエチルアミン(101.3mg、1.0mmol)を添加した。混合物をマイクロ波照射下、100℃で1分間加熱し、室温まで冷却した。次いで、混合物にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(45.3mg、0.72mmol)を添加し、マイクロ波照射下、80℃でさらに30分間加熱した。反応物を1M HCl溶液でクエンチし、飽和NaHCO溶液の添加によってpH=7に調整した。得られた溶液をジクロロメタンで抽出した(3×20mL)。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:メタノール/ジクロロメタン、勾配0%~8%)によって精製し、4-(1-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)エチル)-6-シクロプロピル-N-(3-(3-((S)-フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)ピコリンアミド(160.0mg、収率75.3%)を黄色固体として得た。LCMS [M+H]=531.2.
上記ラセミ体(130mg、0.25mmol)をキラルSFC[(カラム=Daicel Chiralcel OD;カラム寸法=250mm×30mm×5μm;検出波長=220nm;流量=60mL/分;実行時間=8分;カラム温度=25℃)0.1%水酸化アンモニウム-40%EtOH-二酸化炭素]によりさらに精製して、以下の化合物24および25を得た。
4-((S)-1-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)エチル)-6-シクロプロピル-N-(3-(3-((S)-フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)ピコリンアミド(ピーク1、保持時間=3.986分)(35.0mg、収率21.9%)を白色固体として得た(24)。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 9.89(s,1H),7.97(s,1H),7.89(s,1H),7.61(br d,J=8.0 Hz,1H),7.43(br s,1H),7.33-7.28(m,2H),6.59(d,J=7.6 Hz,1H),6.48(d,J=45.6 Hz,1H),5.30-5.21(m,3H),4.98(t,J=6.0 Hz,1H),3.35(br s,1H),2.94(s,3H),2.79(br s,1H),2.70-2.50(m,2H),2.43(br s,1H),2.15(br d,J=6.8 Hz,1H),1.86-1.83(m,2H),1.40(br d,J=6.0 Hz,3H),1.12-1.10(m,4H),0.55(s,4H).LCMS [M+H]または[M-H]=531.2.
4-((R)-1-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)エチル)-6-シクロプロピル-N-(3-(3-((S)-フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)ピコリンアミド(ピーク2、保持時間=4.140分)(30.0mg、収率18.8%)を白色固体として得た(25)。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 9.90(s,1H),7.97(s,1H),7.88(s,1H),7.62(br d,J=8.0 Hz,1H),7.42(s,1H),7.34-7.28(m,2H),6.59(d,J=7.6 Hz,1H),6.48(d,J=45.6 Hz,1H),5.30-5.21(m,3H),4.98(t,J=6.0 Hz,1H),3.35(br d,J=6.0 Hz,1H),2.94(s,3H),2.81(br d,J=7.6 Hz,1H),2.63(br d,J=7.2 Hz,1H),2.55(br d,J=8.8 Hz,1H),2.42(m,1H),2.22-2.11(m,1H),1.83(br d,J=6.0 Hz,2H),1.40(br d,J=6.4 Hz,3H),1.12-1.09(m,4H),0.55(s,4H).LCMS [M+H]または[M-H]=531.2.
実施例18:化合物26
化合物26、(R)-5-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-N-(3-(1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-カルボキサミドは、スキーム18、図15に従って合成し得る。
Figure 2024506844000049
26
第1の中間体、エチル4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-カルボキシレートを、エタノール(150mL)に懸濁した4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-カルボン酸(5.50g、30.54mmol)から合成し、これに塩化チオニル(22.16mL、305.42mmol)を水浴下で慎重に滴下した。得られた混合物を90℃で16時間加熱し、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(200mL)で希釈し、水(3×100mL)、食塩水(100mL)で洗浄し、乾燥させ、減圧濃縮して、未精製のエチル4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-カルボキシレート(6.30g、収率99.1%)を白色固体として得た。
第2の中間体、エチル5-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-カルボキシレートを以下のように製造した。エチル4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-カルボキシレート(4.00g、19.22mmol)にN,N-ジメチルホルムアミド(130mL)中溶液に、1-ブロモ-2,5-ピロリジンジオン(6.84g、38.44mmol)を25℃で添加した。反応物を25℃で16時間撹拌し、酢酸エチル(100mL)で希釈した。溶液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(150mL)、食塩水(150mL)で洗浄し、乾燥させ、濃縮して、未精製のエチル5-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-カルボキシレート(5.5g、収率99.7%)を淡黄色の油状物として得た。
第3の中間体、エチル4-(トリフルオロメチル)-5-ビニル-1H-イミダゾール-2-カルボキシレートを、以下のように、第2の中間体から製造した。エチル5-ブロモ-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-カルボキシレート(1.60g、5.57mmol)の1,4-ジオキサン(32mL)および水(8mL)中混合物に、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウムジクロリド(407.9mg、0.56mmol)、ビニルトリフルオロホウ酸カリウム(1.34g、10.03mmol)および炭酸カリウム(1.54g、11.15mmol)を添加した。反応混合物を窒素保護下にて90℃で16時間撹拌し、セライトパッドを通してフィルタにかけた。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/石油エーテル、勾配0%~8%)によって精製し、エチル4-(トリフルオロメチル)-5-ビニル-1H-イミダゾール-2-カルボキシレート(330.0mg、収率25.3%)を暗黄色の油状物として得た。
第4の中間体、エチル5-ホルミル-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-カルボキシレートを以下のように製造した。エチル4-(トリフルオロメチル)-5-ビニル-1H-イミダゾール-2-カルボキシレート(400.0mg、1.71mmol)の水(6mL)およびテトラヒドロフラン(12mL)中溶液に、四酸化オスミウム(173.7mg、0.68mmol)を添加した。反応混合物を25℃で16時間攪拌し、酢酸エチル(25mL)で希釈した。溶液をセライトパッドを通してフィルタにかけ、濾液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/石油エーテル、勾配0%~30%)によって精製し、エチル5-ホルミル-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-カルボキシレート(110mg、収率27.3%)を淡黄色の油状物として得た。
第5の中間体、エチル5-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-カルボキシレートを、以下のように第4の中間体から製造した。エチル5-ホルミル-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-カルボキシレート(110.0mg、0.47mmol)のメタノール(4mL)中溶液に、トリエチルアミン(188.3uL、1.35mmol)および5-アザスピロ[2.4]ヘプタン塩酸塩(193.0mg、1.44mmol)を添加した。反応混合物をマイクロ波刺激下で100℃で1分間加熱し、次いで、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(32.2mg、0.51mmol)を添加した。反応混合物をマイクロ波刺激下、80℃で45分間加熱し、冷却した。混合物を1M HClの添加によってクエンチし、飽和重炭酸ナトリウム溶液の添加によってpH=7に調整した。得られた溶液を酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣を分取TLC(移動相:石油エーテル中70%酢酸エチル)によって精製し、エチル5-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-カルボキシレート(30.0mg、収率21.2%)およびメチル5-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-カルボキシレート(20.0mg、収率13.5%)の両方を無色の油状物として得た。
ビス(トリメチルアルミニウム)-1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン付加物(50.7mg、0.20mmol)を含有するバイアルに、テトラヒドロフラン(0.3mL)中の3-[(1R)-1-メチル-2-(4-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル)エチル]アニリン(42.8mg、0.20mmol)を添加した。反応混合物を40℃で1時間撹拌し、次いで、第5の中間体、エチル5-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-カルボキシレート(20.0mg、0.06mmol)およびメチル5-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-カルボキシレート(20.0mg、0.07mmol)のテトラヒドロフラン(0.3mL)中溶液を添加した。反応混合物を70℃で16時間撹拌し、メタノール(10mL)で希釈した。溶液をセライトパッドを通してフィルタにかけ、メタノール(20mL)ですすいだ。合わせた濾液を減圧濃縮した。残渣をRP-HPLC(水(0.05%NHO+10mMNHHCO)-ACN26%~49%)によって精製し、(R)-5-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-N-(3-(1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-カルボキサミド、化合物26(3.7mg、収率11.4%)を白色固体として得た。H NMR(400 MHz,CDCl):δ 8.92(br s,1H),7.95(s,1H),7.56(s,1H),7.53(d,J=8.0 Hz,1H),7.31-7.24(m,1H),6.94(d,J=7.2 Hz,1H),3.88(s,2H),3.47-3.33(m,1H),3.24(s,3H),3.10(dd,J=6.8 Hz,14.8 Hz,1H),2.93(dd,J=6.8 Hz,14.8 Hz,1H),2.84(t,J=7.2 Hz,2H),2.59(s,2H),1.87(t,J=6.8 Hz,2H),1.44(d,J=6.8 Hz,3H),0.59(s,4H).LCMS [M+H]または[M-H]=488.2.
実施例19:化合物35、化合物36、化合物37および化合物38
互いに立体異性体である化合物35、36、37および38は、スキーム19、図16に従って合成し得る。
Figure 2024506844000050
第1の工程では、酢酸ナトリウム(37mg、0.451mmol)を、室温で6-シクロプロピル-N-(3-(1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)-4-ホルミルピコリンアミド(スキーム14、図6Nからの中間体N;64mg、0.150mmol)および5-アザスピロ[2.4]ヘプタン塩酸塩(40mg、0.301mmol)のメタノール(1.5mL)中混合物に添加した。反応物を15分間撹拌後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(95mg、0.451mmol)を添加し、得られた混合物を室温で16時間撹拌した。3滴の飽和重炭酸ナトリウム水溶液を添加し、反応物を減圧濃縮した。残渣をC18シリカゲル(重炭酸アンモニウム中0~100%アセトニトリル、pH=10)でのクロマトグラフィーによって精製した。キラル分離後[第1パス-2つの主要なピークの単離:分析カラム:ChiralPakIA、250mm×4.6mmID、5μm、移動相:5:20:75 MeOH:DCM:ヘキサン(0.1%DEA)、定流量:1mL/分(圧力は54.5バール)。カラム温度約26℃、実行時間:14分][第2パス-2つの小さなピークの単離):分析カラム:ChiralPakIA、250mm×4.6mmID、5μm、移動相:15:5:80 MeOH:DCM:ヘキサン(0.1%DEA)、定流量:0.8mL/分(圧力は45.5バール)、カラム温度、約26℃、実行時間:18分]所望の生成物が得られ、以下のように特性評価した。
4-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-6-シクロプロピル-N-(3-((1S,2R)-1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)ピコリンアミド(5.2mg、収率6.8%)、化合物35。H NMR(400 MHz,DMSO-d6)δ 10.24(s,1H),8.50(s,1H),7.97-7.77(m,3H),7.61-7.36(m,2H),7.19(d,J=8.0 Hz,1H),6.32(dd,J=43.6,21.1 Hz,1H),3.68(s,2H),3.49(s,3H),2.74-2.64(m,2H),2.30-2.21(m,1H),1.87-1.71(m,5H),1.22-1.13(m,5H),1.08-1.00(m,2H),0.52(d,J=6.7 Hz,4H).LCMS [M+H]または[M-H]=507.3.
4-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-6-シクロプロピル-N-(3-((1S,2S)-1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)ピコリンアミド(4.4mg、収率5.8%)。(36)H NMR(400 MHz,DMSO-d6)δ 10.24(s,1H),8.50(s,1H),8.01-7.73(m,3H),7.55-7.34(m,2H),7.19(d,J=7.3 Hz,1H),6.32(dd,J=43.6,21.1 Hz,1H),3.68(s,2H),3.49(s,3H),2.74-2.63(m,2H),2.32-2.21(m,1H),1.87-1.69(m,5H),1.32-1.15(m,5H),1.10-1.00(m,2H),0.52(d,J=6.8 Hz,4H).LCMS [M+H]または[M-H]=507.3.
4-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-6-シクロプロピル-N-(3-((1R,2S)-1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)ピコリンアミド(8.5mg、収率11%)。(37)H NMR(400 MHz,DMSO-d6)δ 10.18(s,1H),8.41(s,1H),7.98-7.65(m,2H),7.62-7.30(m,2H),7.07(d,J=7.9 Hz,1H),6.28(dd,J=42.5,22.3 Hz,1H),3.66(s,2H),3.51(s,3H),2.95-2.82(m,1H),2.78-2.55(m,1H),2.31-2.17(m,1H),1.90(dd,J=23.4,1.7 Hz,3H),1.83-1.65(m,1H),1.40-0.92(m,7H),0.61-0.43(m,4H).LCMS [M+H]または[M-H]=507.3.
4-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-6-シクロプロピル-N-(3-((1R,2R)-1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)ピコリンアミド(6.5mg、収率8.5%)。(38)H NMR(400 MHz,DMSO-d6)δ 10.19(s,1H),8.43(s,1H),7.97-7.65(m,3H),7.36(t,J=8.0 Hz,1H),7.09(d,J=7.6 Hz,1H),6.29(dd,J=42.5,22.3 Hz,1H),3.67(s,2H),3.53(s,3H),2.96-2.89(m,1H),2.81-2.61(m,2H),2.30-2.18(m,1H),1.92(d,J=23.4 Hz,3H),1.87-1.74(m,2H),1.25-1.09(m,5H),1.09-0.95(m,2H),0.65-0.44(m,4H).LCMS [M+H]または[M-H]=507.3.
実施例20:化合物39、化合物40、化合物41および化合物42
立体異性体である化合物39、40、41および42は、スキーム20、図17に従って合成し得る。
Figure 2024506844000051
第1の工程では、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.22mL、1.24mmol)を、3-(1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)アニリン(110mg、0.434mmol)、6-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-2-シクロプロピルピリミジン-4-カルボン酸(中間体B、スキーム2、図6B;113mg、0.413mmol)およびHATU(314mg、0.827mmol)のDMF(2.1mL)中溶液に室温で添加し、得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応物を水(10mL)およびDCM(10mL)で希釈した。層を分離し、水相をDCM(2×10mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をC18シリカゲル(ギ酸アンモニウム中0~100%アセトニトリル、pH=4)でのクロマトグラフィーによって精製した。キラル分離[分析カラム:ChiralPakIA、250mm×4.6mmID、5μm、移動相:5:15:80MeOH:DCM:ヘキサン(0.1%DEA)、定流量:1mL/分(圧力は40.5バール)、カラム温度:約26℃、実行時間:25分]後、所望の生成物を得、以下のように特徴付けた。
6-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-2-シクロプロピル-N-(3-((1S,2R)-1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)ピリミジン-4-カルボキサミド(15mg、収率7.0%)、(39)。H NMR(400 MHz,DMSO-d6)δ 10.54(s,1H),8.51(s,1H),7.98-7.83(m,3H),7.42(t,J=8.0 Hz,1H),7.23(d,J=7.8 Hz,1H),6.31(dd,J=43.7,21.0 Hz,1H),3.78(ap s,2H),3.51-3.45(m,3H),2.77(ap s,2H),2.54(ap s,2H),2.40-2.30(m,1H),1.86-1.69(m,5H),1.28-1.17(m,2H),1.17-1.07(m,2H),0.53(d,J=5.9 Hz,4H).LCMS [M+H]または[M-H]=508.3.
6-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-2-シクロプロピル-N-(3-((1S,2S)-1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)ピリミジン-4-カルボキサミド(12mg、収率5.7%)、(40)。H NMR(400 MHz,CDOD)δ 8.46(s,1H),7.99(s,1H),7.93-7.75(m,2H),7.45(t,J=8.0 Hz,1H),7.24(d,J=8.3 Hz,1H),6.16(dd,J=43.2,20.5 Hz,1H),3.89(s,2H),3.58(s,3H),2.93(t,J=6.9 Hz,2H),2.68(s,2H),2.48-2.35(m,1H),1.90-1.84(m,2H),1.84-1.70(m,3H),1.32-1.22(m,3H),1.22-1.05(m,2H),0.63-0.53(m,4H).LCMS [M+H]または[M-H]=508.3.
6-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-2-シクロプロピル-N-(3-((1R,2S)-1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)ピリミジン-4-カルボキサミド(16mg、収率7.4%)、(41)。H NMR(400 MHz,DMSO-d6)δ 10.49(s,1H),8.43(s,1H),7.93-7.79(m,3H),7.37(t,J=7.9 Hz,1H),7.13(d,J=7.9 Hz,1H),6.29(dd,J=42.5,22.1 Hz,1H),3.76(ap s,2H),3.53(s,3H),2.75(ap s,2H),2.39-2.30(m,1H),1.92(dd,J=23.4,1.7 Hz,3H),1.78(t,J=6.8 Hz,2H),1.28-1.04(m,5H),0.53(d,J=6.0 Hz,4H).LCMS [M+H]または[M-H]=508.3.
6-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-2-シクロプロピル-N-(3-((1R,2R)-1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)ピリミジン-4-カルボキサミド(12mg、収率5.7%)、(42)。H NMR(400 MHz,DMSO-d6)δ 10.48(s,1H),8.43(s,1H),7.94-7.71(m,3H),7.37(t,J=8.0 Hz,1H),7.12(d,J=8.0 Hz,1H),6.29(dd,J=42.5,22.1 Hz,1H),3.76(s,2H),3.53(s,3H),2.75(t,J=6.8 Hz,2H),2.52(s,2H),2.41-2.25(m,1H),1.92(dd,J=23.4,1.9 Hz,3H),1.78(t,J=6.8 Hz,2H),1.26-1.03(m,5H),0.56-0.48(m,4H).LCMS [M+H]または[M-H]=508.3.
実施例21:化合物43、化合物44、化合物45および化合物46
立体異性体である化合物43、44、45および46は、図18のスキーム21に従って合成し得る。
Figure 2024506844000052
単一工程で、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.18mL、1.01mmol)を、3-(1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)アニリン(90.0mg、0.357mmol)、2-シクロプロピル-6-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピリミジン-4-カルボン酸(中間体C、図6C、スキーム3;89.7mg、0.340mmol)およびHATU(257mg、0.680mmol)のDMF(1.8mL)中溶液に室温で添加し、得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応物を水(10mL)およびDCM(10mL)で希釈した。層を分離し、水相を4:1 CHCl/IPA(3×10mL)で抽出し、有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をC18シリカゲル(ギ酸アンモニウム中0~100%アセトニトリル、pH=4)でのクロマトグラフィーによって精製した。キラル分離[分析カラム:ChiralPakIA、250mm×4.6mmID、5μm、移動相:10:15:75 MeOH:DCM:ヘキサン(0.1%DEA)、定流量:0.8mL/分(圧力は48.5バール)。カラム温度、:約26℃、実行時間:18分]後、所望の生成物を得て、以下のように特徴付けた。
2-シクロプロピル-N-(3-((1S,2R)-1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)-6-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピリミジン-4-カルボキサミド(5.4mg、収率3.0%)、(43)。H NMR(400 MHz,DMSO-d6)δ 10.54(s,1H),8.50(s,1H),7.97(s,1H),7.91(d,J=7.8 Hz,1H),7.76(s,1H),7.42(t,J=7.9 Hz,1H),7.22(d,J=8.1 Hz,1H),6.31(dd,J=43.7,21.0 Hz,1H),3.82(s,2H),3.54-3.38(m,6H),2.39-2.29(m,1H),1.81(d,J=23.6 Hz,3H),1.56(d,J=22.3 Hz,3H),1.31-0.89(m,5H).LCMS [M+H]または[M-H]=500.3.
2-シクロプロピル-N-(3-((1S,2S)-1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)-6-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピリミジン-4-カルボキサミド(4.5mg、収率2.5%)、(44)。H NMR(400 MHz,DMSO-d6)δ 10.52(s,1H),8.48(s,1H),7.95(t,J=1.9 Hz,1H),7.88(dd,J=8.1,1.5 Hz,1H),7.74(s,1H),7.40(t,J=7.8 Hz,1H),7.20(d,J=7.9 Hz,1H),6.29(dd,J=43.6,20.9 Hz,1H),3.80(s,2H),3.52-3.33(m,6H),2.37-2.29(m,1H),1.79(d,J=23.4 Hz,3H),1.54(d,J=22.4 Hz,3H),1.25-0.99(m,5H).LCMS [M+H]または[M-H]=500.3.
2-シクロプロピル-N-(3-((1R,2S)-1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)-6-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピリミジン-4-カルボキサミド(5.3mg、収率3.0%)、(45)。H NMR(400 MHz,DMSO-d6)δ 10.49(s,1H),8.43(s,1H),7.98-7.79(m,1H),7.74(s,1H),7.37(t,J=8.0 Hz,1H),7.12(d,J=8.5 Hz,1H),6.29(dd,J=42.4,22.0 Hz,1H),3.82(s,2H),3.53-3.36(m,6H),2.45-2.29(m,1H),1.91(dd,J=23.4,1.9 Hz,3H),1.56(d,J=22.4 Hz,3H),1.26-0.87(m,5H).LCMS [M+H]または[M-H]=500.2.
2-シクロプロピル-N-(3-((1R,2R)-1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)-6-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピリミジン-4-カルボキサミド(4.5mg、収率2.5%)、(46)。H NMR(400 MHz,DMSO-d6)δ 10.47(s,1H),8.41(s,1H),7.87-7.76(m,2H),7.72(s,1H),7.35(t,J=7.8 Hz,1H),7.10(d,J=7.7 Hz,1H),6.26(dd,J=42.4,22.0 Hz,1H),3.79(s,2H),3.53-3.34(m,6H),2.35-2.27(m,1H),1.89(dd,J=23.5,1.9 Hz,3H),1.54(d,J=22.4 Hz,3H),1.18-0.92(m,5H).LCMS [M+H]または[M-H]=500.3.
実施例22:化合物506
化合物506,4-(2-ヒドロキシエチル)-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミドは、スキーム22、図19に従って合成し得る。
Figure 2024506844000053
第1の中間体、メチル4-(2-(ベンジルオキシ)エチル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリネートは、以下のように合成し得る。密閉管中、((ビニルオキシ)メチル)ベンゼン(708.6mg、5.28mmol)、10-フェニルフェノチアジン(29.1mg、0.11mmol)、重炭酸ナトリウム(532.4mg、6.34mmol)、メチル4-ブロモ-6-(トリフルオロメチル)ピコリネート(600.0mg、2.11mmol)およびシクロヘキシルメルカプタン(0.01mL、0.11mmol)のジメチルスルホキシド(6mL)および水(0.3mL)中混合物に、窒素保護下、ファンからの冷却を行いながら(バイアル温度は37℃に達した)、34W青色LEDランプ(Kessil KSH 150B LED Grow Light)を16時間照射した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、次いで、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/石油エーテル、勾配0%~15%)によって精製し、メチル4-(2-(ベンジルオキシ)エチル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリネート(300.0mg、収率42%)を黄色の油状物として得た。LCMS [M+H]+=340.1.
第2の中間体、4-(2-(ベンジルオキシ)エチル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリン酸は、以下のように合成し得る。メチル4-(2-(ベンジルオキシ)エチル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリネート(300.0mg、0.88mmol)および水酸化リチウム(111.3mg、2.65mmol)の水(1mL)およびメタノール(2mL)中混合物に。混合物を25℃で4時間撹拌し、塩酸(1M)でpH=6に調整した。固体を濾過によって回収し、乾燥させて、未精製の4-(2-(ベンジルオキシ)エチル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリン酸(280.0mg、収率97%)を黄色固体として得た。LCMS [M+H]=326.1.
第3の中間体、4-(2-(ベンジルオキシ)エチル)-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミドは、以下のように合成し得る。4-(2-(ベンジルオキシ)エチル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリン酸(280.0mg、0.86mmol)および3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)アニリン(231.6mg、0.95mmol)のアセトニトリル(7mL)中溶液に、ピリジン(0.21mL、2.6mmol)および2,4,6-トリプロピル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリホスフィナン2,4,6-トリオキシド(酢酸エチル中50%、0.94mL、1.34mmol)を添加した。混合物を25℃で12時間撹拌し、次いで、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:メチルアルコール/ジクロロメタン、勾配0%~6%)によって精製し、4-(2-(ベンジルオキシ)エチル)-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド(174.4mg、収率37%)を黄色の油状物として得た。LCMS [M+H]=552.2.
次いで、化合物506を以下のようにして形成する。4-(2-(ベンジルオキシ)エチル)-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド(154.0mg、0.28mmol)、パラジウム(炭素上10%、234.9mg、0.03mmol)および水酸化パラジウム(77.7mg、0.03mmol)のメタノール(10mL)中混合物を25℃で2時間水素化(15psi)し、フィルタにかけた。その濾液を減圧濃縮した。残渣をRP-HPLC(アセトニトリル20~50/0.05% NH O水溶液)により精製して、4-(2-ヒドロキシエチル)-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド(13.8mg、収率10%)を白色固体として得た。H NMR(400 MHz,メタノール-d)δ 8.35(s,1H),8.19(s,1H),7.97(d,J=1.2 Hz,1H),7.75-7.69(m,1H),7.39-7.30(m,1H),6.67-6.61(m,1H),5.10-5.01(m,1H),4.62(s,1H),3.95-3.86(m,1H),3.65(s,1H),3.07(t,J=6.0 Hz,1H),2.87(s,1H).LCMS [M+H]=462.2.
実施例23:化合物507
化合物507,4-(2-アミノ-2-オキソエチル)-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミドは、スキーム23、図20に従って合成し得る。
Figure 2024506844000054
第1の中間体、メチル4-(2-(tert-ブトキシ)-2-オキソエチル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリネートは、以下のように合成し得る。メチル4-ブロモ-6-(トリフルオロメチル)ピコリネート(1.0g、3.52mmol)、(tert-ブトキシカルボニル)亜鉛(II)ブロミド(テトラヒドロフラン中1.0M、5.28mL、5.28mmol)、ジシクロヘキシル(2’,4’,6,-トリイソプロピル-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)ホスフィン(336mg、0.70mmol)およびトリ(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(322mg、0.35mmol)のテトラヒドロフラン(25mL)中混合物を窒素保護下にて40℃で16時間撹拌した。反応溶液を飽和クエン酸水溶液(5mL)の添加によってクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機相を水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/石油エーテル、勾配0%~15%)によって精製し、メチル4-(2-(tert-ブトキシ)-2-オキソエチル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリネート(828.0mg、収率74%)を黄色の油状物として得た。LCMS [M+H]=320.1.
第2の中間体、2-(2-(メトキシカルボニル)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)酢酸は、以下のように合成し得る。メチル4-(2-(tert-ブトキシ)-2-オキソエチル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリネート(820mg、2.57mmol)および塩化水素(酢酸エチル中4M、0.64mL、2.57mmol)の酢酸エチル(20mL)中混合物を25℃で12時間撹拌し、減圧濃縮し、未精製の2-(2-(メトキシカルボニル)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)酢酸(675mg、収率99%)を黄色固体として得た。LCMS [M+H]=264.0.
第3の中間体、メチル4-(2-アミノ-2-オキソエチル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリネートは、以下のように合成し得る。2-(2-(メトキシカルボニル)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)酢酸(300mg、1.14mmol)、HATU(650mg、1.71mmol)および酢酸アンモニウム(264mg、3.42mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)中溶液に、N-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(0.6mL、3.42mmol)を添加した。混合物を25℃で16時間撹拌した。得られた混合物を水(30mL)で希釈し、次いで、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(30mL)で洗浄し、減圧濃縮した。残渣を分取TLC(溶媒勾配:酢酸エチル)によって精製し、メチル4-(2-アミノ-2-オキソエチル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリネート(75mg、収率25%)を黄色の油状物として得た。LCMS [M+H]=263.1.
第4の中間体、4-(2-アミノ-2-オキソエチル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリン酸は、以下のように合成し得る。メチル4-(2-アミノ-2-オキソエチル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリネート(70mg、0.23mmol)の水(1mL)およびメタノール(2mL)中混合物に、水酸化リチウム(34mg、0.69mmol)を添加した。混合物を25℃で4時間撹拌し、塩酸(1M)の添加によってpH=6に調整した。次いで、混合物を減圧濃縮し、4-(2-アミノ-2-オキソエチル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリン酸(65mg、収率99%)を黄色固体として得た。LCMS [M+H]=249.1.
化合物507は、以下のようにして形成し得る。3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)アニリン(70.5mg、0.29mmol)および2,4,6-トリプロピル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリホスフィナン2,4,6-トリオキシド(0.29mL、0.41mmol、酢酸エチル中50%)のアセトニトリル(3mL)中溶液に、4-(2-アミノ-2-オキソエチル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリン酸(65.0mg、0.26mmol)およびピリジン(0.06mL、0.79mmol)を添加した。混合物を25℃で12時間撹拌し、次いで、減圧濃縮した。残渣をRP-HPLC(20%~50%ACN/(0.05%NHO水溶液))によって精製し、4-(2-アミノ-2-オキソエチル)-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド(15.4mg、収率12%)を白色固体として得た。H NMR(400 MHz,メタノール-d)δ 8.38(s,1H),8.20(s,1H),8.01(s,1H),7.72(d,J=8.0 Hz,1H),7.40-7.27(m,2H),6.64(d,J=7.6 Hz,1H),5.12-5.00(m,4H),3.82(s,2H),3.64(s,2H),2.86(s,3H).LCMS [M+H]=475.1.
実施例24:追加のピコリンアミド化合物の定量データ
追加のアミド(ピコリンアミドなど)化合物は、本明細書の方法に従って合成し得る。このような化合物の例の定量的データを表2に示す。
Figure 2024506844000055
Figure 2024506844000056
Figure 2024506844000057
Figure 2024506844000058
Figure 2024506844000059
Figure 2024506844000060
Figure 2024506844000061
実施例25:Cbl-bおよびC-cbl LCK Ub TR-FRETアッセイ
化合物を384ウェルのポリプロピレンプレート(#P-05525-BC;Labcyte)中DMSOで3倍段階希釈して、各化合物の10種の濃度、最高濃度=2mMのソースプレートを作製した。80nLのDMSOまたは化合物を、Labcyte Echoを使用して黒色の384ウェルのProxiPlate(#6008260;PerkinElmer)の各ウェルに移した。1×アッセイ緩衝液(50mM HEPES pH7.0、100mM NaCl、0.01% BSA、0.01% Triton-X 100、1mM DTT)、2×酵素溶液(1×アッセイ緩衝液中16nMビオチン-Cbl-bまたは12nMビオチン-c-Cbl)、2×キナーゼ混合物(アッセイ緩衝液中120nM His-LCK、1mM ATP、10mM MgCl)および2.33×検出混合物(4.66 x溶液1:163nMの抗HA-D2抗体(#610 HADAB;PerkinElmer)、27.96nMストレプトアビジン-EU(#AD 0062;PerkinElmer)、1xアッセイ緩衝液中1.398mM EDTA+4.66x溶液2:1xアッセイ緩衝液中2.796μM UBE2D2/メチル化HA-ユビキチンチオエステル付加物(BostonBiochem))を調製した。4μLの2×酵素溶液を、化合物を含有する各ウェルに添加し、短時間遠心分離して混合し、室温で60分間インキュベートした。4μLの2×キナーゼ混合物を添加し、短時間遠心分離して混合し、室温で90分間インキュベートした。6μLの検出混合物を全てのウェルに添加し、短時間遠心分離した後、室温で20分間インキュベートした。励起340nm、発光615nmおよび665nm、ウェルあたり4回のフラッシュでEnvisionを使用して、TR-FRETについてプレートを読み取った。IC50は、低対照としてLCKを使用せず、高対照としてDMSOを使用して生成した。
実施例26:PBMC IL-2アッセイ
本明細書に記載の化合物に対する免疫応答は、以下のプロトコルに従って行われるPBMC IL-2アッセイによって評価し得る。PBMC(#A19K379053、A19K261022;TPCS)を解凍して完全培地:1640培地(#2085568;Gibco)、10% FBS(#SH30084.03;HyClone)、および1×pen/strepとした。Tecan EVOを使用して化合物を384ウェルのポリプロピレンプレート(#P-05525-BC;Labcyte)中DMSOで3倍段階希釈して、10種の濃度の各化合物、最高濃度=4mMを含むソースプレートを生成する。Labcyte Echoを使用して、化合物を96ウェルプレート(#6005680;PerkinElmer)に分注し、各対照および化合物の最終分配量は1000nLとした(最終DMSO=0.5%)。一晩回収した後、細胞を、化合物を含有する96ウェルプレートに2×10細胞/ウェルで播種し、37℃、5% COで30分間インキュベートする。細胞を、完全培地で希釈した20μL/ウェルの1/10 TransAct(#130-111-160;Miltenyi)を添加することによって刺激し、600rpmで2分間シェーカーにかけ、37℃、5% COで24時間インキュベートする。プレートを1200rpmで5分間遠心分離し、120μLの細胞上清を回収する。上清を10倍希釈し、IL-2 MSDキット(#K151AHB-4;MSD)を製造者の説明書に従って使用して、各サンプルのIL-2濃度を測定する。
実施例27:肝ミクロソーム代謝安定性アッセイ
試験化合物の代謝安定性を、プールされたラット、マウス、イヌおよびカニクイザルの肝臓ミクロソーム(BD Biosciences、カリフォルニア州サンノゼ)で評価した。インキュベーション条件は以下の通りであった:0.1Mリン酸カリウム緩衝液(pH7.4)中1μMの試験化合物、1mM NADPH、0.5mg/mLミクロソームタンパク質。5分間のプレインキュベーション期間後、NADPHおよび試験化合物をリン酸緩衝生理食塩水で希釈したミクロソームに添加することによって酵素反応を開始した。混合物を37℃で0、20、40および60分間インキュベートした。
化合物濃度をLC-MS/MSによって評価した。ミクロソーム安定性データに基づく固有クリアランスを基質枯渇法を用いて測定し、十分撹拌したモデルを用いて肝クリアランスにスケーリングした(Obach,R.S.;Baxter,J.G.;Liston,T.E.;Silber,B.M.;Jones,B.C;MacIntyre,F.;Rance,D.J.;Wastall,P.,”The Prediction of Human Pharmacokinetic Parameters from Preclinical and in vitro Metabolism Data”,J.Pharmacol.Exp.Ther.,(1997),283(1),46-58)。
実施例28:肝細胞代謝安定性アッセイ
試験化合物の代謝安定性アッセイを、凍結保存したプールされたラット、マウス、イヌおよびカニクイザル肝細胞(CellzDirect;米国ノースカロライナ州ダーラム)において評価した。細胞の膜完全性をトリパンブルー排除によって評価した。試験化合物(0.1%ジメチルスルホキシドを含む1.0μM)を、細胞(500,000個細胞/mL)と共に37℃、95%空気/5%CO雰囲気で0、20、40、または60分間インキュベートした。肝細胞インキュベーションにおける試験化合物の濃度をLC/MS/MSによって測定した。内因性クリアランスを、基質枯渇法を使用して測定し、肝臓ミクロソーム代謝安定性アッセイについて上記のように十分撹拌したモデルを使用して肝臓クリアランスにスケーリングした。
実施例29:インビトロ血漿タンパク質結合
インビトロ血漿タンパク質結合(n=2)を、8000ダルトンの分子量カットオフを有する迅速平衡透析(RED)装置(Pierce Biotechnology/Thermo Fisher Scientific;イリノイ州ロックフォード)を使用した平衡透析によって、プールされたマウス、ラット、およびヒト血漿(Bioreclamation,Inc.,ニューヨーク州、ヒックスヴィル)において測定した。試験化合物を血漿に添加した。血漿サンプルをリン酸緩衝生理食塩水を用いて37℃で4時間平衡化した。透析後の血漿および緩衝液サンプル中の化合物濃度をLC-MS/MSによって測定した。各化合物の血漿中の未結合画分割合は、透析後緩衝液中の化合物濃度を透析後血漿中で測定した化合物濃度で除し、100%を乗じることによって算出した。
実施例30:gMDCK(Madin-Darbyイヌ腎臓)細胞におけるインビトロ透過性アッセイ
試験化合物の透過性は、gMDCK細胞(アメリカ合衆国培養細胞系統保存機関;バージニア州、マナッサス)で測定し得る。使用の4日前に、MDCK細胞を24ウェルプレートに2.5×10細胞/mLの密度で播種した。化合物を、10mM HEPESを含むハンクス平衡塩溶液(Invitrogen Corporation、ニューヨーク州、グランドアイランド)からなる輸送緩衝液に10μMの濃度で溶解し、3時間のインキュベーション後に、頂端から基底外側(A-B)および基底外側から頂端(B-A)方向の透過性を評価した。ルシファーイエロー(Sigma Aldrich、ミズーリ州セントルイス)を細胞単層完全性マーカーとして使用した。ドナー区画および受容区画における試験化合物濃度をLC-MS/MSによって測定した。試験化合物の見かけの透過性(Papp)を以下のように測定した:
app=(dQ/dt)*(1/AC
式中、dQ/dtは受容区画内の化合物の出現率であり、Qは化合物の量であり、Cはドナーコンパートメント内の濃度であり、Aは挿入物の表面積である。流出比は、Papp、B-A/Papp、A-Bとして計算した。
実施例31:可逆的CYP阻害
本明細書に記載の化合物による可逆的CYP阻害は、参照により本明細書に組み込まれる、Halladay,J.S.;Delarosa,E.M.;Tran,D.;Wang,L.;Wong,S.;Khojasteh,S.C.,”High-Throughput,384-Well,LC-MS/MS CYP Inhibition Assay Using Automation,Cassette-Analysis Technique,and Streamlined Data Analysis”,Drug.Metab.Lett.2011,5(3),220-230に記載されたプロトコルによる測定し得る。
実施例32:CYP3A時間依存性阻害(TDI)
本明細書に記載の化合物による時間依存性阻害は、様々な方法によって測定し得る。CYP3A自動化AUCシフト希釈TDIアッセイおよび最終的なK/Kinact TDIアッセイのための例示的なプロトコルは、Kenny,J.R.;Mukadam,S.;Zhang,C.;Tay,S.;Collins,C.;Galetin,A.;Khojasteh,S.C.,”Drug-Drug Interaction Potential of Marketed Oncology Drugs:in vitroAssessment of Time-Dependent Cytochrome P450 Inhibition,Reactive Metabolite Formation and Drug-Drug Interaction Prediction,”Pharm.Res.2012,29(7),1960-1976によって記載されている。
実施例33:インビボ薬物動態(PK)
試験化合物の薬物動態は、並行試験デザインを使用して、雄カニクイザル、ビーグル犬、またはスプラーグドーリーラットに0.2~1mg/kgの用量の溶液を単回静脈内ボーラス投与(IV)し、1~5mg/kgの用量の溶液/懸濁液を経口投与(PO)した後に評価した。IV用量群の血液サンプルを、投与前(投与前)ならびに投与後0.033、0.083、0.25、0.5、1、3、6、9および24時間に採取した。PO用量群の血液サンプルを、投与前(投与前)ならびに投与後0.083、0.25、0.5、1、3、6、9および24時間に収集した。IV群については、投与前ならびに投与後0~6および6~24時間に各動物から尿を収集した。IV用量群に使用したビヒクルは、PEG400とクエン酸緩衝液(pH5.0)またはPEG400/CremphorとDMSO/HOとの組み合わせであり、PO群はMCTであった。
血漿濃度および尿濃度を、検証されていないLC/MS/MS法を使用してGenentechInc.で定量した。血漿および尿アッセイの定量下限(LLOQ)は0.005μMであった。PKパラメータを、WinNonlin(バージョン5.2、Pharsight Corporation(カリフォルニア州マウンテンビュー))を使用する非コンパートメント法によって測定した。
実施例34:薬力学(PD)試験;Cbl-b阻害剤の存在下での全身抗CD3投与に応答したCD4およびCD8 T細胞活性化の増強
雌のC57BL/6またはBalb/cマウスに抗CD3抗体(2ug/マウス、クローン2C11)を投与するか、またはアイソタイプ対照(2μg/マウス、ハムスターIgG)を尾静脈注射によって投与する。Cbl-b阻害剤を、時間0(抗CD3投与の直前)から開始して、再び8時間後にPO投与する。抗CD3投与の4時間後、マウスから採血し、Luminexを介して血清中のサイトカインを定量する。抗CD3投与の24時間後、マウスを安楽死させ、脾臓および血液中のCD4およびCD8 T細胞の活性化を定量する。4-1BB、CD25、CD40LおよびCD69の発現ならびに細胞表面TCRレベルをフローサイトメトリーによって定量する。Luminexによるサイトカイン分析のために血清を収集する。
実施例35:腫瘍PD/有効性試験;Cbl-b阻害剤で予防的または治療的に治療した同系腫瘍を有するマウスにおける腫瘍成長および免疫細胞浸潤の評価
6週齢~12週齢の雌のC57Bl/6マウスの第5の乳房脂肪体に、手動拘束下で100マイクロリットルのHBSS+マトリゲル中の100,000個のEO771細胞を皮下接種する。予防的研究では、Cbl-b阻害剤を、腫瘍接種の1時間前から開始して3週間にわたって経口投与する。腫瘍接種の3週間後、マウスを安楽死させ、腫瘍、脾臓、血液および排出リンパ節を採取し、免疫細胞浸潤および表現型をフローサイトメトリーによって評価する。Luminexによるサイトカイン分析のために様々な時点で血清を取得する。治療有効性評価のために、腫瘍を上記のように接種し、腫瘍が中央値で120~250mmの体積に達するまで成長させる。次いで、Cbl-b阻害剤の投与を上記のように開始し、試験の終了まで継続する。腫瘍体積ならびにマウスの体重および状態を、試験の終了まで必要に応じて週2回またはそれ以上記録する。Cbl-b阻害剤の有効性は、CT26およびTC-1を含む追加の同系腫瘍モデルでも評価し得る。
Figure 2024506844000062
Figure 2024506844000063
Figure 2024506844000064
表3のCbl-b Lck HTRFデータは、本明細書の実施例25に従って測定され、C-cbl Lck HTRFデータは、本明細書の実施例25に従って測定される。
実施例36:Cbl-bおよびc-cbl SPRアッセイ
本明細書に記載の化合物のCbl-bおよびc-Cblへの結合の親和性は、以下のプロトコルに従って表面プラズモン共鳴(SPR)によって評価し得る。全ての実験は、Biacore(商標)8KまたはBiacore(商標)8K+(Cytiva)で記録し、表面処理および実験測定は、50mM HEPES、pH7.5、0.15M NaCl、0.001%(v/v)Tween(登録商標)20、0.2mMトリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン、0.025%(w/v)カルボキシメチル化デキストラン(平均MW 10kDa)、0.2%(w/v)PEG3350および2%DMSOからなるアッセイ緩衝液中、20℃で行った。
ヒトCbl-b(残基40~426)またはc-Cbl(残基47~435)を、BirAによる大腸菌での共発現によってビオチン化されたN末端アビタグを介して、SeriesSセンサチップSA(Cytiva29104992)に不可逆的に捕捉した。1300~1500RUのタンパク質の表面捕捉範囲を両方のアイソフォームに使用した。
SPR測定では、2倍連続希釈を有する6種の濃度を、二重参照のために各シリーズに隣接するブランクで測定した。試験化合物の予想される親和性に応じて、20M~0.5μMの初期濃度を使用した。SPRセンサーグラムはマルチサイクル・キネティクス形式で記録され、接触時間は60秒、流速は40μl/minで、解離時間は測定された相互作用の半減期が4-5回になるように120-1200秒の間で変化させた。
Biacore(商標)Incyte評価ソフトウェア(Cytiva)を使用して、1:1結合モデルに適合するマルチサイクル速度論データから速度論パラメータおよび親和性パラメータを抽出した。
マルチポイントチェーサーSPRアッセイのバリエーション
この種の実験の目的のために、「チェイサー化合物」という用語は、使用される濃度で飽和近くまで結合し、120秒以内に完全に解離する、調査中の化合物の低親和性類似体を指す。本明細書に提示される試験では、チェイサー化合物は((S)-6-((2-イソプロピル-4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-2-(3-(3-((5-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-4-(トリフルオロメチル)イソインドリン-1-オン)である。
本明細書に記載の強力な化合物(10nM未満のKd)に対するCbl-bおよびc-Cblへの結合の親和性を、「Chaser」アッセイフォーマットを使用して表面プラズモン共鳴(SPR)によって評価した。
「Chaser」アッセイは、120秒の接触時間、50μl/分の流速および450秒の解離時間を有する単一サイクル速度論SPR実験を利用する。単一サイクル速度論滴定は、最初のブランク注入と、最大濃度500nMの2倍段階希釈を有する5種の濃度を利用し、二重参照のために先行する6ポイントのブランク単一サイクル速度論注入にブランクをかけた。
強力な化合物の場合、タンパク質-化合物半減期は、単一サイクル滴定データの日常的フィッティングを使用して正確に測定できない。kは、SPRによって測定されたチェイサー化合物の結合を測定することによって、非占有化合物結合部位の割合を経時的に決定することによって独立して測定される。
チェイサー結合を、20秒の接触時間、30μl/分の流速および120秒の解離時間を使用して、多サイクル速度論SPR実験によって測定した。直前のブランク注入による15μMの単一チェーサー濃度の7回の注入を、最後の単一サイクル速度論滴定注入の674秒後から30,263秒後の間で間隔を空けて記録した。所与の時間で結合した化合物の%は、以下に定義する単一サイクル速度論滴定に先行するチェーサーの単回注射との比較によって決定した。
結合した化合物の%=(1-(RUT/RUT0))*100
式中、RUTは、時間Tにおけるチェイサー注入について観察されたSPRシグナルであり、RUT0は、調査中の化合物の滴定前に注入されたチェイサーについて観察されたSPRシグナルである。
結合した化合物の%を秒単位で時間に対してプロットし、単一指数に当てはめ、指数は化合物-タンパク質複合体のkdを表す。次いで、化合物の単一サイクル動態実験を、チェイサーを使用して決定された固定kdに当てはめる。
SPRおよびLCK生化学アッセイは直交アッセイである。SPRはタンパク質結合アッセイであり、LCKアッセイは酵素活性アッセイである。SPRはCBL-B/C-CBLに対する化合物結合親和性を測定し、LCKアッセイはCBL-B/C-CBLユビキチン転移活性の化合物阻害を測定する。
実施例37:LCMS方法
以下のLCMS方法を使用して、本明細書の他の箇所に記載されている化合物の質量分析データを得た。
LC-MS法A:5-95AB_1.5min_220および254_Shimadzu
Figure 2024506844000065
説明
移動相:水中の1.5mL/4LのTFA(溶媒A)、およびアセトニトリル中の0.75mL/4LのTFA(溶媒B)、溶出勾配5%~95%(溶媒B)を用いて0.7分間、95%で0.4分間、流速1.5mL/分を保持;
カラム:MERCK、RP-18e 25-3mm;
波長:UV220nm、254nm;
カラム温度:50℃MSイオン化:ESI
LC-MS法B:10-80 CD_3MIN_220および254_Shimadzu
Figure 2024506844000066
説明
移動相:水中の0.8mL/4LのNH・HO(溶媒A)およびアセトニトリル(溶媒B)、溶出勾配10%~80%(溶媒B)を2分間使用し、80%で0.48分間、流速1ml/分を保持;
カラム:XBridge C18 5um、2.1*50mm;
波長:UV220nmおよび254nm;
カラム温度:50°C;MSイオン化:ESI
LC-MS法C:5-95AB_1分_220および254_Agilent
Figure 2024506844000067
説明
移動相:水中の1.5mL/4LのTFA(溶媒A)およびアセトニトリル中0.75mL/4LのTFA(溶媒B),溶出勾配5%~95%(溶媒B)を0.4分間使用し、95%で0.3分間、流速2.0ml/分を保持;
カラム:Agilent Poroshell 120 EC-C18 2.7um 3.0*30mm;
波長:UV220nmおよび254nm;
カラム温度:50°C;
MSイオン化:ESI
LC-MS法D:5-95AB_220および254_Agilent
Figure 2024506844000068
説明
移動相:水中の1.5mL/4LのTFA(溶媒A)およびアセトニトリル中0.75mL/4LのTFA(溶媒B),溶出勾配5%~95%(溶媒B)を0.7分間使用し、95%で0.4分間、流速1.5ml/分を保持。
カラム:MERCK,RP-18e 25-2mm;
波長:UV220nmおよび254nm;
カラム温度:50°C;
MSイオン化:ESI。
LC-MS法E:10-80AB_7分_220および254_Shimadzu
Figure 2024506844000069
説明
移動相:水中の1.5mL/4LのTFA(溶媒A)およびアセトニトリル中の0.75mL/4LのTFA(溶媒B),溶出勾配10%~80%を6分間使用し、80%で0.5分間、流速0.8ml/minを保持;
カラム:Xtimate C18 2.1*30mm,3um;
波長UV220nm、254nm
カラム温度:50℃;
MSイオン化ESI
実施例38:比較活性および物理化学的データ
表4は、当技術分野で公知の化合物と比較した、本明細書の様々な化合物の比較効力および選択性のデータを示す。一態様では、本開示の化合物は、当技術分野の化合物よりも高いヒト肝臓ミクロソーム安定性(LM(H))を有する。
Figure 2024506844000070
表4において、ePBPK(ヒト)データは、5g用量における、PBMC細胞EC50を超える12時間における、予測されるヒトの非結合濃度である。
CYP3A4測定では、効力はあまり望ましくない。本実施例の化合物は、当技術分野における参照化合物よりも効力が低い。
本明細書で引用されているすべての参照文献は、その全体が参照により援用される。
前述の説明および関連する図面は、本技術の様々な態様を例示することを意図している。本明細書に提示される例は、添付の特許請求の範囲を限定するものではない。本発明は完全に説明されたが、添付の特許請求の範囲の主旨または範囲から逸脱することなく、多くの変更および修正を行うことができることが当業者には明らかであろう。

Claims (9)

  1. 式(II-A)、
    Figure 2024506844000071
    ここで、
    Qは、1つ以上のアルキル基、シクロアルキル基、またはハロアルキル基によって置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり;
    は、CH、CF、またはNであり;
    、Rは、独立してH、ハロゲン、アルキル、CN、OH、アルコキシおよびハロアルキルから選択され;
    は、H、ハロ、またはL-R10(Lは、-N(R11)-、-C(=O)N(R11)-、O、S、カルボニル、または結合であり、R10およびR11は、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、R10およびR11は、ハロ、CN、アミノ、カルボニル、OH、アルコキシ、アルキル、またはハロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択される1つ以上の基によって置換されていてもよい)から選択され;
    およびXは、独立して、H、ハロ、ハロアルキルまたはシクロアルキルであり、XおよびXの少なくとも一方は、Hではなく;
    ならびに
    およびZの一方はHであり、他方は-LNRであり、
    ここで、
    は、-C(H)R-、または-C(=O)-、または結合であり;
    =H、アルキル、シクロアルキルまたはハロアルキルであり;
    およびRは、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロシクリルおよびハロアルキルから選択され、
    ここで、RまたはRのいずれかがシクロアルキルまたはヘテロシクリルである場合、前記シクロアルキルまたはヘテロシクリル基は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、シアノ、カルボキシアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
    あるいは
    およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
    3~8員の飽和単環式環を形成し;
    ここで、飽和単環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
    ただし、
    がCHであり、R=R=R=Hであり、LがCHであり、X=CFであり、X=Hであり、Z=Hであり、Qが2-メチルトリアゾール-1-イルである場合、置換された飽和単環式環は、3-フルオロ-ピロリジン-1-イルまたは2-メチルモルホリン-4-イルではなく;
    あるいは
    およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
    3~8員の飽和スピロ環式環を形成し、
    ここで、飽和スピロ環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
    ただし、
    がCHであり、R=R=R=Hであり、LがCHであり、X=CFであり、X=Hであり、Z=Hであり、Qが2-メチルトリアゾール-1-イルである場合、置換された飽和スピロ環式環は5-アザスピロ[2.4]ヘプタ-5-イルではなく;
    あるいは
    およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
    3~8員の飽和縮合二環式環を形成し、
    ここで、飽和縮合二環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキルおよびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく、
    ただし、
    がCHであり、R=R=R=Hであり、LがCHであり、X=CFであり、X=Hであり、Qが2-メチルトリアゾール-1-イルである場合、縮合二環式環は2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ-2-イル、6,6-ジフルオロ-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ-3-イル、または6-オキサ-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ-3-イルではなく;
    あるいは
    およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
    3~8員の飽和架橋二環式環を形成し、
    ここで、飽和架橋二環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
    あるいは、ZおよびZの一方がHであり、他方が
    Figure 2024506844000072
    であり、
    ここで、
    は、-C(H)R-、-N(R)-、O、Sまたは結合であり;
    Jは、飽和3~10員の単環式環、スピロ環式環、架橋二環式環、もしくは縮合二環式環、5員もしくは6員のヘテロ芳香環、または3員~10員の縮合ヘテロ芳香環系であり、Jは、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、またはハロアルキル基によって置換されていてもよく;
    =H、アルキル、シクロアルキル、アミノアルキル、ハロアルキルまたはカルボキシアルキルであり;
    また、
    =Z=Hである)
    の化合物、またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーもしくはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  2. 式(II-B)、
    Figure 2024506844000073
    ここで、
    Figure 2024506844000074
    であり;
    =CH、CF、またはNであり;
    、R、R、Rは、独立してH、ハロ、アルキル、シクロアルキル、CN、OH、アルコキシおよびハロアルキルから選択され;
    およびRは、それらがそれぞれ結合している炭素原子と一緒になって、ハロ、OH、アルコキシ、アルキルまたはフルオロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよい3~6員のシクロアルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロアリール環を形成し;
    は、H、ハロ、またはL-R10(Lは、-N(R11)-、-C(=O)N(R11)-、O、S、カルボニル、または結合であり、R10およびR11は、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、R10およびR11は、ハロ、CN、アミノ、カルボニル、OH、アルコキシ、アルキル、またはハロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択される1つ以上の基によって置換されていてもよい)から選択され;
    Qは、1つ以上のアルキルまたはフルオロアルキルによって置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり;
    およびXは、独立して、H、ハロ、ハロアルキルまたはシクロアルキルであり、XおよびXの少なくとも一方は、Hではなく;
    およびZの一方はHであり、他方は-C(H)(R)NRであり、ここで、
    =H、アルキル、シクロアルキルまたはハロアルキルであり;
    およびRは、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロシクリルおよびハロアルキルから選択され、
    あるいは
    およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
    3~8員の飽和単環式環を形成し;
    ここで、飽和単環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
    ただし、
    がCHであり、R=R=R=Hであり、LがCHであり、X=CFであり、X=Hであり、Z=Hであり、Aが置換ピリミジニル環であり、Qが2-メチルトリアゾール-1-イルである場合、置換された飽和単環式環は3-フルオロ-ピロリジン-1-イルではなく;
    あるいは
    およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
    3~8員の飽和スピロ環式環を形成し、
    ここで、飽和スピロ環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
    あるいは
    およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
    3~8員の飽和縮合二環式環を形成し、
    ここで、飽和縮合二環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキルおよびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく、
    あるいは
    およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
    3~8員の飽和架橋二環式環を形成し、
    ここで、飽和架橋二環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
    あるいは、ZおよびZの一方がHであり、他方が
    Figure 2024506844000075
    であり、
    ここで、
    は、-C(H)R-、-N(R)-、O、Sまたは結合であり;
    Jは、飽和3~10員の単環式環、スピロ環式環、架橋二環式環、もしくは縮合二環式環、5員もしくは6員のヘテロ芳香環、または3員~10員の縮合ヘテロ芳香環系であり、Jは、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、またはハロアルキル基によって置換されていてもよく;
    =H、アルキルまたはカルボキシアルキルであり;
    または、Z=Z=Hである)
    の化合物、またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーもしくはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  3. 式(II-C)、
    Figure 2024506844000076
    ここで、
    Qは、1つ以上のアルキル基、シクロアルキル基、またはハロアルキル基によって置換されていてもよい5員のヘテロアリール環であり;
    Figure 2024506844000077
    であり;
    は、CH、CF、またはNであり;
    、Rは、独立して、H、ハロゲン、アルキル、CN、OH、アルコキシ、およびハロアルキルから選択され、RおよびRの少なくとも一方はハロゲンであり;
    は、H、ハロ、またはL-R10(Lは、-N(R11)-、-C(=O)N(R11)-、O、S、カルボニル、または結合であり、R10およびR11は、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、R10およびR11は、ハロ、CN、アミノ、カルボニル、OH、アルコキシ、アルキル、またはハロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択される1つ以上の基によって置換されていてもよい)から選択され;
    およびXは、独立して、H、ハロ、ハロアルキルまたはシクロアルキルであり、XおよびXの少なくとも一方は、Hではなく;
    ならびに
    およびZの一方はHであり、他方は-LNR、-LC(=O)NR、または-LCR(OH)であり;
    ここで、
    は、-C(H)R6a-、-C(H)CH(R6b)、または-C(=O)-、または結合であり;
    6a=H、アルキル、シクロアルキルまたはハロアルキルであり;
    6b=シクロアルキルまたはハロであり;
    およびRは、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロシクリルおよびハロアルキルから選択され、
    ここで、RまたはRのいずれかがシクロアルキルまたはヘテロシクリルである場合、前記シクロアルキルまたはヘテロシクリル基は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、シアノ、カルボキシアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
    あるいは
    およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
    3~8員の飽和単環式環を形成し;
    ここで、飽和単環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
    あるいは
    およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
    3~8員の飽和スピロ環式環を形成し、
    ここで、飽和スピロ環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
    あるいは
    およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
    3~8員の飽和縮合二環式環を形成し、
    ここで、飽和縮合二環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキルおよびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく、
    あるいは
    およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
    3~8員の飽和架橋二環式環を形成し、
    ここで、飽和架橋二環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
    あるいは、ZおよびZの一方がHであり、他方が
    Figure 2024506844000078
    であり、
    ここで、
    は、-C(H)R-、-N(R)-、O、Sまたは結合であり;
    Jは、飽和3~10員の単環式環、スピロ環式環、架橋二環式環、もしくは縮合二環式環、5員もしくは6員のヘテロ芳香環、または3員~10員の縮合ヘテロ芳香環系であり、Jは、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、またはハロアルキル基によって置換されていてもよく;
    =H、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキルまたはカルボキシアルキルであり;
    また、
    =Z=Hである)
    の化合物、またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーもしくはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  4. 式(II-D)、
    Figure 2024506844000079
    ここで、
    Figure 2024506844000080
    であり;
    Qは、1つ以上のアルキル基、シクロアルキル基、またはハロアルキル基によって置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり;
    は、CH、CF、またはNであり;
    およびTは、それぞれ独立して、[-C(R)(R)-]、-O-、
    独立して、-C(R)(R)-O-、>C=O、-C(R)(R)-C(=O)-、-C(R)(R)-S(=O)-、および>S(=O)から選択される基であり、ただし、TおよびTは一緒になって、-CH-O-、-O-O-、または-O-C(=O)-O-ではなく;
    ここで、n=0、1または2であり、RおよびRのそれぞれは、独立して、H、ハロ、アルキル、アルケニル、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、シクロアルキル、ヒドロキシアルキルおよびハロアルキルから選択され、ただし、TおよびTが一緒になって-CHC(R)(R)CH-である場合、RおよびRはいずれもシアノではなく;
    または、RおよびRは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、シクロアルキルまたはヘテロシクリル環を形成し;
    およびRは、独立してH、およびハロ、アルキル、CN、OH、アルコキシ、およびハロアルキルから選択され;
    は、H、ハロ、またはL-R10(Lは、-N(R11)-、-C(=O)N(R11)-、O、S、カルボニル、または結合であり、R10およびR11は、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、R10およびR11は、ハロ、CN、アミノ、カルボニル、OH、アルコキシ、アルキル、またはハロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択される1つ以上の基によって置換されていてもよい)から選択され;
    およびXは、独立して、H、ハロ、ハロアルキルまたはシクロアルキルであり、XおよびXの少なくとも一方は、Hではなく;
    およびZの一方はHであり、他方は-LNRであり、
    ここで、
    は、-C(H)R-、-C(=O)-、または結合であり;
    =H、アルキル、シクロアルキルまたはハロアルキルであり;
    およびRは、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロシクリルおよびハロアルキルから選択され、
    ここで、RまたはRのいずれかがシクロアルキルまたはヘテロシクリルである場合、前記シクロアルキルまたはヘテロシクリル基は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、シアノ、カルボキシアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
    あるいは
    およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
    3~8員の飽和単環式環を形成し;
    ここで、飽和単環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
    あるいは
    およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
    3~8員の飽和スピロ環式環を形成し、
    ここで、飽和スピロ環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
    あるいは
    およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
    3~8員の飽和縮合二環式環を形成し、
    ここで、飽和縮合二環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキルおよびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく、
    あるいは
    およびRは、それらの両方が結合している窒素原子と一緒になって、
    3~8員の飽和架橋二環式環を形成し、
    ここで、飽和架橋二環式環は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
    あるいは、ZおよびZの一方がHであり、他方が
    Figure 2024506844000081
    であり、
    ここで、
    は、-C(H)R-、-N(R)-、O、Sまたは結合であり;
    Jは、飽和3~10員の単環式環、スピロ環式環、架橋二環式環、もしくは縮合二環式環、5員もしくは6員のヘテロ芳香環、または3員~10員の縮合ヘテロ芳香環系であり、Jは、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、またはハロアルキル基によって置換されていてもよく;
    =H、アルキル、シクロアルキル、アミノアルキル、ハロアルキルまたはカルボキシアルキルであり;
    また、
    =Z=Hである)
    の化合物、またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーもしくはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  5. (II-E)、
    Figure 2024506844000082
    ここで、
    Qは、1つ以上のアルキル基、シクロアルキル基、またはハロアルキル基によって置換されていてもよい5員のヘテロアリール基であり;
    およびYは、独立して、CH、CF、またはNであり;
    、R、R、Rは、H、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、CN、OH、アルコキシおよびハロアルキルから独立して選択され;あるいは
    およびRは、それらが両方とも結合している炭素原子と一緒になって、ハロゲン、CN、OH、スルホニル、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、ヒドロキシアルキル、またはハロアルキルから独立して選択される1つ以上の基で置換されていてもよい3~5員のシクロアルキルまたはヘテロシクリルを形成し;あるいは
    およびRは、それらがそれぞれ結合している2個の炭素原子と一緒になって、ハロゲン、OH、アルコキシ、シアノ、スルホニル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキル、シクロアルキルまたはアルコキシアルキルから独立して選択される1つ以上の基で置換されていてもよい3~6員のシクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール環を形成し;
    は、H、ハロ、またはL-R10(Lは、-N(R11)-、-C(=O)N(R11)-、O、S、カルボニル、または結合であり、R10およびR11は、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、R10およびR11は、ハロ、CN、アミノ、カルボニル、OH、アルコキシ、アルキル、またはハロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択される1つ以上の基によって置換されていてもよい)から選択され;
    およびXは、独立して、H、ハロ、ハロアルキルまたはシクロアルキルであるが、XおよびXの少なくとも一方は、Hではなく;
    は、-C(H)R17-、-C(=O)-、または結合であり、R17=H、アルキル、シクロアルキル、またはハロアルキルであり;
    12、R13、R14、R15およびR16は、それぞれ:独立して、H、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシルアルキルおよびハロアルキルから選択され;R12、R13、R14、R15またはR16のいずれかがアルキル、アルケニルまたはハロアルキルである場合、前記アルキル、アルケニルまたはハロアルキルは、1つ以上のシクロアルキルまたはヘテロシクリル基によって置換されていてもよく;
    ただし、YおよびYがいずれもCHであり、R=F、R=メチル、R=R=F、R=H、R13=R14=R15=H、X=CF、X=Hであり、Qが2-メチルトリアゾール-1-イルであり、Lが結合である場合、R12はメチルではなく、R16はHまたはメチルではない)
    の化合物、またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーもしくはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  6. 式(II-F)、
    Figure 2024506844000083
    ここで、
    Qは、1つ以上のアルキル基、シクロアルキル基、またはハロアルキル基によって置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり;
    は、CH、CF、またはNであり;
    はアルキルであり、RはHであるか、またはRおよびRは一緒になって-CHOCH-であり;
    は、Hまたはアルキルであり;
    は、H、ハロ、またはL-R10(Lは、-N(R11)-、-C(=O)N(R11)-、O、S、カルボニル、または結合であり、R10およびR11は、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、R10およびR11は、ハロ、CN、アミノ、カルボニル、OH、アルコキシ、アルキル、またはハロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択される1つ以上の基によって置換されていてもよい)から選択され;
    およびXは、独立して、H、ハロ、ハロアルキルまたはシクロアルキルであり、XおよびXの少なくとも一方は、Hではなく;
    ならびに
    およびZの一方はHであり、他方は-LNRであり、
    ここで、
    は、-C(H)R-、-C(=O)-、または結合であり;
    =H、アルキル、シクロアルキルまたはハロアルキルであり;
    およびRは、独立してH、アルキル、シクロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、ヘテロシクリルおよびハロアルキルから選択され、
    ここで、RまたはRのいずれかがシクロアルキルまたはヘテロシクリルである場合、前記シクロアルキルまたはヘテロシクリル基は、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、シアノ、カルボキシアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
    あるいは
    およびRは、それらが両方とも結合している窒素原子と一緒になって、スルホニル、ハロ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、カルボキシルアルキル、およびハロアルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよい3~8員の飽和単環式環を形成し;
    あるいは
    およびZの一方がHであり、他方が
    Figure 2024506844000084
    であり、
    ここで、
    は、-C(H)R-、-N(R)-、O、Sまたは結合であり;
    Jは、飽和3~10員の単環式環、スピロ環式環、架橋二環式環、もしくは縮合二環式環、5員もしくは6員のヘテロ芳香環、または3員~10員の縮合ヘテロ芳香環系であり、Jは、スルホニル、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、オキソ、カルボキシアルキル、またはハロアルキル基によって置換されていてもよく;
    =H、アルキル、アミノアルキル、ハロアルキルまたはカルボキシアルキルである)
    の化合物、またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーもしくはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  7. 以下からなる群から選択される化合物:
    (S)-4-(1-(3-フルオロアゼチジン-1-イル)エチル)-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド
    (R)-4-(1-(3-フルオロアゼチジン-1-イル)エチル)-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド
    (S)-4-(1-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)エチル)-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド
    (R)-4-(1-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)エチル)-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド
    (R)-4-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-6-シクロプロピル-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)ピコリンアミド
    (S)-4-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-6-シクロプロピル-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)ピコリンアミド
    (R)-6-シクロプロピル-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-4-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピコリンアミド
    (S)-6-シクロプロピル-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-4-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピコリンアミド
    N-(3-(3,3-ジフルオロ-1-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)シクロブチル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド
    N-(3-((1R,3S)-3-フルオロ-1-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)シクロブチル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド
    N-(3-((1S,3R)-3-フルオロ-1-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)シクロブチル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド
    (R)-2-シクロプロピル-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピリミジン-4-カルボキサミド
    2-シクロプロピル-6-[(3-フルオロ-3-メチル-アゼチジン-1-イル)メチル]-N-[3-[3-[(S)-フルオロ-(4-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル]オキセタン-3-イル]フェニル]ピリミジン-4-カルボキサミド
    4-((S)-1-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)エチル)-6-シクロプロピル-N-(3-(3-((R)-フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-ピコリンアミド
    4-((R)-1-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)エチル)-6-シクロプロピル-N-(3-(3-((R)-フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-ピコリンアミド
    4-((S)-1-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)エチル)-6-シクロプロピル-N-(3-(3-((S)-フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-ピコリンアミド
    4-((R)-1-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)エチル)-6-シクロプロピル-N-(3-(3-((S)-フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)ピコリンアミド
    (R)-5-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-N-(3-(1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-カルボキサミド
    4-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-6-シクロプロピル-N-(3-((1S,2R)-1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)ピコリンアミド
    4-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-6-シクロプロピル-N-(3-((1S,2S)-1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)ピコリンアミド
    4-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-6-シクロプロピル-N-(3-((1R,2S)-1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)ピコリンアミド
    4-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-6-シクロプロピル-N-(3-((1R,2R)-1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)ピコリンアミド
    6-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-2-シクロプロピル-N-(3-((1S,2R)-1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)ピリミジン-4-カルボキサミド
    6-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-2-シクロプロピル-N-(3-((1S,2S)-1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)ピリミジン-4-カルボキサミド
    6-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-2-シクロプロピル-N-(3-((1R,2S)-1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)ピリミジン-4-カルボキサミド
    6-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イルメチル)-2-シクロプロピル-N-(3-((1R,2R)-1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)ピリミジン-4-カルボキサミド
    2-シクロプロピル-N-(3-((1S,2R)-1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)-6-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピリミジン-4-カルボキサミド
    2-シクロプロピル-N-(3-((1S,2S)-1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)-6-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピリミジン-4-カルボキサミド
    2-シクロプロピル-N-(3-((1R,2S)-1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)-6-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピリミジン-4-カルボキサミド
    2-シクロプロピル-N-(3-((1R,2R)-1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)-6-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピリミジン-4-カルボキサミド
    (R)-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-4-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド
    (S)-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-4-((3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド
    (R)-6-((5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)メチル)-2-シクロプロピル-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)ピリミジン-4-カルボキサミド
    (S)-6-((5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)メチル)-2-シクロプロピル-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)ピリミジン-4-カルボキサミド
    (R)-4-(アミノメチル)-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミドホルメート
    (S)-4-(アミノメチル)-N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミドホルメート
    4-((ジメチルアミノ)メチル)-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド
    4-((5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)メチル)-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド
    6-シクロプロピル-N-(3-(3-((R)-フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-4-((S)-1-(3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)エチル)ピコリンアミド
    6-シクロプロピル-N-(3-(3-((R)-フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-4-((R)-1-(3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)エチル)ピコリンアミド
    6-シクロプロピル-N-(3-(3-((S)-フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-4-((S)-1-(3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)エチル)ピコリンアミド
    6-シクロプロピル-N-(3-(3-((S)-フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-4-((R)-1-(3-フルオロ-3-メチルアゼチジン-1-イル)エチル)ピコリンアミド
    (R)-1-メチル-N-(3-(1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-カルボキサミド
    (R)-4-シクロプロピル-N-(3-(1-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)プロパン-2-イル)フェニル)-1H-イミダゾール-2-カルボキサミド
    N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-カルボキサミド
    N-(3-(3-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-カルボキサミド
    6-シクロプロピル-N-(3-(3,3-ジフルオロ-1-((S)-フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)シクロブチル)フェニル)-4-(((S)-2-イソプロピル-4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ピコリンアミド
    (S)-6-シクロプロピル-N-(3-(3,3-ジフルオロ-1-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)シクロブチル)フェニル)-4-((2-イソプロピル-4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ピコリンアミド
    6-シクロプロピル-N-(3-(3,3-ジフルオロ-1-((R)-フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)シクロブチル)フェニル)-4-(((S)-2-イソプロピル-4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ピコリンアミド
    6-シクロプロピル-N-(3-(3,3-ジフルオロ-1-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)シクロブチル)フェニル)-4-((3-ヒドロキシ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピコリンアミド
    6-シクロプロピル-N-(3-(3,3-ジフルオロ-1-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)シクロブチル)フェニル)-4-((3-(ヒドロキシメチル)-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピコリンアミド
    (R)-6-シクロプロピル-N-(3-(3,3-ジフルオロ-1-(フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)シクロブチル)フェニル)-4-((3-(ヒドロキシメチル)-3-メチルアゼチジン-1-イル)メチル)ピコリンアミド
    (S)-6-シクロプロピル-4-((2-イソプロピル-4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)ピコリンアミド
    6-シクロプロピル-N-(3-(3-((R)-フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-4-(((S)-2-イソプロピル-4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ピコリンアミド
    6-シクロプロピル-N-(3-(3-((S)-フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-4-(((S)-2-イソプロピル-4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)ピコリンアミド
    N-(3-((S)-2-((S)-フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-2-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド
    N-(3-((S)-2-((R)-フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-2-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド
    N-(3-((R)-2-((S)-フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-2-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド
    N-(3-((R)-2-((R)-フルオロ(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-2-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド
    4-(2-シクロプロピル-1-(5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-イル)エチル)-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド
    4-(2-ヒドロキシエチル)-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)-ピコリンアミド;および
    4-(2-アミノ-2-オキソエチル)-N-(3-(3-((4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メチル)オキセタン-3-イル)フェニル)-6-(トリフルオロメチル)ピコリンアミド;
    またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  8. 請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物を、1種以上の薬学的に許容される添加物と組み合わせて含む医薬組成物。
  9. がんを治療する方法であって、治療有効量の請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物または組成物を、がんの治療を必要とする対象に投与することを含む、方法。
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