JP2024504424A - 哺乳動物における体重減少を引き起こすための外因性ケトンエステルの使用 - Google Patents

哺乳動物における体重減少を引き起こすための外因性ケトンエステルの使用 Download PDF

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Abstract

種々の実施形態において、哺乳動物において体重減少を引き起こす方法および組成物が提供される。特定の実施形態において、前記方法は、有効量の脂肪酸β-ヒドロキシエステル化合物および/または1つ以上のブタンジオールのエステルを哺乳動物に投与することを含む。

Description

発明の詳細な説明
〔関連出願との相互参照〕
本出願は、2021年1月26日に出願されたUSSN 63/141,754の利益および優先権を主張するものであり、その全体があらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
〔政府支援声明〕
[該当なし]
〔背景〕
ケトン食およびケトン体は、てんかん、認知症および加齢性疾患を含む、ヒトのさまざまな障害の治療のために注目されている。ケトン体は脂肪から作られる小さな化合物であり、絶食時や激しい運動時など、身体のエネルギー貯蔵が枯渇したときに糖の代用品として機能する。ケトン食は、砂糖または他の炭水化物をほとんど含まないことで、ケトン体の産生を促す。ヒトにおける主なケトン体は、アセトアセテート(AcAc)およびβ-ヒドロキシブチラート(BHB)である。ケトン食はてんかんの治療法として臨床的に用いられているが、長期間の継続が困難な場合が多い。脂肪含量が極めて高い(炭水化物含量は低い)ため、ケトン食の食品は口に合わないことがあり、胃腸障害、腎臓結石、高コレステロールおよび他の副作用を引き起こすこともある。
BHBは細胞エネルギーを生成するための通貨である代謝中間体であるが、エネルギー産生とは別にいくつかのシグナル伝達機能も有している。BHBがヒトの疾病に影響を及ぼすためには、エネルギー機能とシグナル伝達機能のいずれか、あるいは両方が重要であり得る。グルコースが不足しているとき、例えば絶食中または激しい運動中には、BHBは、脂肪組織に蓄積されたエネルギーを、全身の細胞がその機能を維持するために使用できる燃料に変える通貨となる。脂肪組織から動員された脂肪は肝臓に運ばれ、BHBに変換される。BHBは血液中を循環して全組織に行き渡る。細胞内に吸収された後、BHBはミトコンドリアで分解されてアセチル-CoAを生成し、さらにATPに代謝される。これがBHBの正統的な「エネルギー通貨」機能である。
加えて、BHBはいくつかのシグナル伝達機能を有し得る。これらのほとんどは、BHB分子自体の作用であり、通常、アセチル-CoAおよびATPへの代謝による二次的な作用ではないという点で、エネルギー通貨としての機能とは独立したものである。シグナル伝達機能には以下のようなものがある:1)クラスIおよびIIaヒストン脱アセチル化酵素を阻害し、その結果、ヒストン修飾および遺伝子発現が変化し、非ヒストンタンパク質のアセチル化状態および活性が変化する;2)アセチル-CoAへの代謝は、アセチルトランスフェラーゼ酵素の基質となるアセチル-coAの細胞内産生の増加をもたらし、その結果、脱アセチル化酵素阻害と同様にヒストンおよび非ヒストンタンパク質のアセチル化が変化する;3)リジンアセチル化と同様の効果をもたらす、リジン-β-ヒドロキシブチリル化の形でのヒストンおよびおそらく他のタンパク質への共有結合;4)脂肪組織代謝に変化をもたらす、ヒドロキシカルボン酸受容体2(HCAR2)受容体の結合および活性化;5)交感神経系の活性化および全身の代謝率に変化をもたらす、遊離脂肪酸受容体3(FFAR3)受容体の結合および阻害;ならびに6)NOD様受容体3(NLRP3)インフラマソームの阻害。
〔概要〕
本明細書において企図される様々な実施形態は、以下のうちの1つ以上を含み得るが、これらに限定される必要はない:
実施形態1:哺乳動物において体重減少を引き起こす方法であって、前記哺乳動物に、有効量の
式Iに従う化合物:

、またはその塩、溶媒和物、もしくは水和物;ならびに/あるいは
式IIに従う化合物:

、またはその塩、溶媒和物もしくは水和物、
(式中、Rは、HまたはC(1-6)アルキルもしくは置換アルキルであり;
およびRは、独立して、非置換または置換のC(1-30)アルキルであり;
は、HまたはC(1-6)アルキルもしくは置換アルキルであり;ならびに
およびRは、独立して、非置換または置換のC(1-30)アルキルである。)
を投与すること、または投与させることを含む、前記方法。
実施形態2:哺乳動物における腸内マイクロバイオームを変化させる方法であって、前記哺乳動物に、有効量の
式Iに従う化合物:

、またはその塩、溶媒和物、もしくは水和物;ならびに/あるいは
式IIに従う化合物:

、またはその塩、溶媒和物もしくは水和物、
(式中、Rは、HまたはC(1-6)アルキルもしくは置換アルキルであり;
およびRは、独立して、非置換または置換のC(1-30)アルキルであり;
は、HまたはC(1-6)アルキルもしくは置換アルキルであり;ならびに
およびRは、独立して、非置換または置換のC(1-30)アルキルである。)
を投与すること、または投与させることを含む、前記方法。
実施形態3:前記腸内マイクロバイオームを変化させることが、腸内ビフィドバクテリウムの減少を含む、実施形態2の方法。
実施形態4:哺乳動物において血中グルコースを減少させる方法であって、前記哺乳動物に、有効量の
式Iに従う化合物:

、またはその塩、溶媒和物、もしくは水和物;ならびに/あるいは
式IIに従う化合物:

、またはその塩、溶媒和物もしくは水和物、
(式中、Rは、HまたはC(1-6)アルキルもしくは置換アルキルであり;
およびRは、独立して、非置換または置換のC(1-30)アルキルであり;
は、HまたはC(1-6)アルキルもしくは置換アルキルであり;ならびに
およびRは、独立して、非置換または置換のC(1-30)アルキルである。)
を投与すること、または投与させることを含む、前記方法。
実施形態5:哺乳動物の腸における腸内Th17細胞の蓄積および/または炎症を低減する方法であって、前記哺乳動物に、有効量の
式Iに従う化合物:

、またはその塩、溶媒和物、もしくは水和物;ならびに/あるいは
式IIに従う化合物:

、またはその塩、溶媒和物もしくは水和物、
(式中、Rは、HまたはC(1-6)アルキルもしくは置換アルキルであり;
およびRは、独立して、非置換または置換のC(1-30)アルキルであり;
は、HまたはC(1-6)アルキルもしくは置換アルキルであり;ならびに
およびRは、独立して、非置換または置換のC(1-30)アルキルである。)を投与すること、または投与させることを含む、前記方法。
実施形態6:前記化合物は、式Iの化合物:

、またはその塩、溶媒和物もしくは水和物を含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の方法。
実施形態7:前記化合物は、式Iaの化合物である、実施形態6の方法:
実施形態8:前記化合物は、式Ibの化合物である、実施形態6の方法:
実施形態9:Rは、Hである、実施形態6~8のいずれか1つに記載の方法。
実施形態10:Rは、C(1-6)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態6~8のいずれか1つに記載の方法。
実施形態11:Rは、C(1)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態10の方法。
実施形態12:Rは、C(2)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態10の方法。
実施形態13:Rは、C(3)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態10の方法。
実施形態14:Rは、C(4)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態10の方法。
実施形態15:Rは、C(5)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態10の方法。
実施形態16:Rは、C(6)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態10の方法。
実施形態17:Rは、非置換アルキルである、実施形態6~8および10~16のいずれか1つに記載の方法。
実施形態18:Rは、直鎖アルキルである、実施形態6~8および10~17のいずれか1つに記載の方法。
実施形態19:Rは、C(1-18)またはC(1-6)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態6~18のいずれか1つに記載の方法。
実施形態20:Rは、C(1)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態19の方法。
実施形態21:Rは、C(2)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態19の方法。
実施形態22:Rは、C(3)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態19の方法。
実施形態23:Rは、C(4)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態19の方法。
実施形態24:Rは、C(5)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態19の方法。
実施形態25:Rは、C(6)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態19の方法。
実施形態26:Rは、C(7)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態19の方法。
実施形態27:Rは、C(8)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態19の方法。
実施形態28:Rは、非置換アルキルである、実施形態6~27のいずれか1つに記載の方法。
実施形態29:Rは、直鎖アルキルである、実施形態6~28のいずれか1つに記載の方法。
実施形態30:Rは、C(1-18)またはC(1-6)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態6~29のいずれか1つに記載の方法。
実施形態31:Rは、C(1)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態30の方法。
実施形態32:Rは、C(2)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態30の方法。
実施形態33:Rは、C(3)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態30の方法。
実施形態34:Rは、C(4)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態30の方法。
実施形態35:Rは、C(5)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態30の方法。
実施形態36:Rは、C(6)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態30の方法。
実施形態37:Rは、C(7)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態30の方法。
実施形態38:Rは、C(8)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態30の方法。
実施形態39:Rは、非置換アルキルである、実施形態6~38のいずれか1つに記載の方法。
実施形態40:Rは、直鎖アルキルである、実施形態6~39のいずれか1つに記載の方法。
実施形態41:前記化合物は、以下からなる群より選択される、実施形態1~5のいずれか1つに記載の方法。
実施形態42:前記化合物は、式

を有する、実施形態41の方法。
実施形態43:前記化合物は、式IIの化合物:

、またはその塩、溶媒和物もしくは水和物を含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の方法。
実施形態44:前記化合物は、式IIaの化合物である、実施形態43の方法。
実施形態45:前記化合物は、式IIbの化合物である、実施形態43の方法。
実施形態46:Rは、Hである、実施形態43~45のいずれか1つに記載の方法。
実施形態47:Rは、C(1-6)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態43~45のいずれか1つに記載の方法。
実施形態48:Rは、C(1)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態47の方法。
実施形態49:Rは、C(2)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態47の方法。
実施形態50:Rは、C(3)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態47の方法。
実施形態51:Rは、C(4)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態47の方法。
実施形態52:Rは、C(5)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態47の方法。
実施形態53:Rは、C(6)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態47の方法。
実施形態54:Rは、非置換アルキルである、実施形態43~45および47~53のいずれか1つに記載の方法。
実施形態55:Rは、直鎖アルキルである、実施形態43~45および47~54のいずれか1つに記載の方法。
実施形態56:Rは、C(1-18)またはC(1-8)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態43~55のいずれか1つに記載の方法。
実施形態57:Rは、C(1)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態56の方法。
実施形態58:Rは、C(2)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態56の方法。
実施形態59:Rは、C(3)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態56の方法。
実施形態60:Rは、C(4)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態56の方法。
実施形態61:Rは、C(5)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態56の方法。
実施形態62:Rは、C(6)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態56の方法。
実施形態63:Rは、C(7)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態56の方法。
実施形態64:Rは、C(8)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態56の方法。
実施形態65:Rは、非置換アルキルである、実施形態43~64のいずれか1つに記載の方法。
実施形態66:Rは、直鎖アルキルである、実施形態43~65のいずれか1つに記載の方法。
実施形態67:Rは、C(1-18)またはC(1-8)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態43~66のいずれか1つに記載の方法。
実施形態68:Rは、C(1)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態67の方法。
実施形態69:Rは、C(12アルキルまたは置換アルキルである、実施形態67の方法。
実施形態70:Rは、C(3)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態67の方法。
実施形態71:Rは、C(4)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態67の方法。
実施形態72:Rは、C(5)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態67の方法。
実施形態73:Rは、C(6)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態67の方法。
実施形態74:Rは、C(7)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態67の方法。
実施形態75:Rは、C(8)アルキルまたは置換アルキルである、実施形態67の方法。
実施形態76:Rは、非置換アルキルである、実施形態43~75のいずれか1つに記載の方法。
実施形態77:Rは、直鎖アルキルである、実施形態43~76のいずれか1つに記載の方法。
実施形態78:前記化合物は、以下からなる群より選択される、実施形態1~5のいずれか1つに記載の方法。
実施形態79:前記化合物は、ケトン食の成分として投与される、実施形態1~78のいずれか1つに記載の方法。
実施形態80:前記ケトン食は、約2:1~約10:1の、脂肪とタンパク質および炭水化物との質量比を含む、実施形態79の方法。
実施形態81:前記ケトン食は、約3:1~約6:1の、脂肪とタンパク質および炭水化物との質量比を含む、実施形態80の方法。
実施形態82:前記化合物は製剤中で投与され、前記製剤は、ケトン塩および/またはケトン遊離酸をさらに含む、実施形態1~78のいずれか1つに記載の方法。
実施形態83:前記製剤は、ケトン塩を含む、実施形態82の方法。
実施形態84:前記ケトン塩は、前記化合物のケトン塩である、実施形態83の方法。
実施形態85:前記ケトン塩は、ビスヘキサノイル(R)-1,3-ブタンジオールのケトン塩である、実施形態84の方法。
実施形態86:前記製剤は、約0.5:1重量/重量(化合物:ケトン塩)~約3:1(化合物:ケトン塩)の範囲の比率で、または約1:1重量/重量(化合物:ケトン塩)~約2:1重量/重量(化合物:ケトン塩)の範囲の比率で、前記化合物および前記ケトン塩を含む、実施形態83~85のいずれか1つに記載の方法。
実施形態87:前記製剤は、約2:1重量/重量(化合物:ケトン塩)の比率で、前記化合物および前記ケトン塩を含む、実施形態86の方法。
実施形態88:前記製剤は、ケトン遊離酸を含む、実施形態82~87のいずれか1つに記載の方法。
実施形態89:前記製剤は、前記化合物のケトン遊離酸を含む、実施形態88の方法。
実施形態90:前記製剤は、ビスヘキサノイル(R)-1,3-ブタンジオールのケトン遊離酸を含む、実施形態89の方法。
実施形態91:前記製剤は、約0.5:1重量/重量(化合物:ケトン遊離酸)~約3:1(化合物:ケトン遊離酸)の範囲の比率で、または約1:1重量/重量(化合物:ケトン遊離酸)~約2:1重量/重量(化合物:ケトン遊離酸)の範囲の比率で、前記化合物および前記ケトン遊離酸を含む、実施形態88~90のいずれか1つに記載の方法。
実施形態92:前記製剤は、約2:1重量/重量(化合物:ケトン遊離酸)の比率で、前記化合物および前記ケトン遊離酸を含む、実施形態91の方法。
実施形態93:前記製剤は、クエン酸をさらに含む、実施形態82~92のいずれか1つに記載の方法。
実施形態94:前記製剤は、リンゴ酸をさらに含む、実施形態82~93のいずれか1つに記載の方法。
実施形態95:前記製剤は、香料をさらに含む、実施形態82~94のいずれか1つに記載の方法。
実施形態96:前記製剤は、甘味料をさらに含む、実施形態82~95のいずれか1つに記載の方法。
実施形態97:前記甘味料は、モンクフルーツ抽出物を含む、実施形態96の方法。
実施形態98:前記製剤は、保存剤をさらに含む、実施形態82~97のいずれか1つに記載の方法。
実施形態99:前記製剤は、ソルビン酸カリウム、および安息香酸ナトリウムからなる群より選択される保存剤をさらに含む、実施形態98の方法。
〔定義〕
本明細書において互換的に使用される用語「個体」、「対象」、「宿主」、および「患者」は、マウス(ラット、マウス)、非ヒト霊長類、ヒト、イヌ、ネコ、有蹄動物(例えば、ウマ、ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギ)、ラゴモルフなどを含むがこれらに限定されない哺乳動物を指す。
「治療上有効な量」または「有効量(efficacious amount)」または「有効量(effective amount)」とは、哺乳動物またはその他の対象に投与した場合に、所望の生物学的効果(例えば、体重減少)をもたらすのに十分な化合物の量をいう。「治療上有効な量」は、化合物および/または治療対象の年齢、体重、性別などによって異なる。
「活性剤」とは、生理学的作用を発揮し、本明細書に記載されるような1つまたは複数の状態/疾患を治療、予防または改善し、および/または1つまたは複数の生物学的結果(例えば、体重減少)を引き起こすことができる化学物質または化合物を指す。興味のある活性剤の例には、脂肪酸β-ヒドロキシエステル化合物(例えば、β-ヒドロキシブチラートの脂肪酸エステル)およびブタンジオールの脂肪酸エステルが含まれる。
特定の化合物または置換基の命名法は、Loudon, Organic Chemistry, Fourth Edition, New York: Oxford University Press, 2002, pp. 360-361, 1084-1085; Smith and March, March's Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms, and Structure, Fifth Edition, Wiley-Interscience, 2001.を含むがこれらに限定されない化学文献に記載されているような、従来の意味で使用される。
本明細書で使用する場合、用語「アルキル」は、それ自体または他の置換基の一部として、親アルカンの1個の炭素原子から1個の水素原子を除去することによって誘導される飽和分枝鎖または直鎖一価炭化水素ラジカルを指す。典型的なアルキル基としては、メチル;エチル、プロパン-1-イルまたはプロパン-2-イルなどのプロピル;およびブタン-1-イル、ブタン-2-イル、2-メチルプロパン-1-イルまたは2-メチル-プロパン-2-イルなどのブチルが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、アルキル基は、1~30個の炭素原子(C(1-30))を含む。特定の例示的であるが非限定的な実施形態において、アルキル基は、1~20個または1~10個の炭素原子を含む。特定の実施形態において、アルキル基は、1~8個の炭素原子、または1~6個の炭素原子、または1~4個の炭素原子を含む。
「置換された」という用語は、1つ以上の水素原子が、独立して、同一または異なる置換基で置換された基を指す。例示的な置換基としては、アルキレンジオキシ(メチレンジオキシなど)、-M、-R60、-O、=O、-OR60、-SR60、-S、=S、-NR6061、=NR60、-CF、-CN、-OCN、-SCN、-NO、-NO、=N、-N、-S(O)、-S(O)OH、-S(O)60、-OS(O)、-OS(O)60、-P(O)(O、-P(O)(OR60)(O)、-OP(O)(OR60)(OR61)、-C(O)R60、-C(S)R60、-C(O)OR60、-C(O)NR6061、-C(O)O、-C(S)OR60、-NR62C(O)NR6061、-NR62C(S)NR6061、-NR62C(NR63)NR6061および-C(NR62)NR6061が挙げられるが、これらに限定されない。ここで、Mはハロゲンであり;R60、R61、R62およびR63は、独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、置換シクロヘテロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールであるか、あるいは任意にR60およびR61は、それらが結合している窒素原子と共に、シクロヘテロアルキルまたは置換シクロヘテロアルキル環を形成する;およびR64およびR65は、独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、置換シクロヘテロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールもしくは置換ヘテロアリールであるか、または任意にR64およびR65は、それらが結合している窒素原子と共に、シクロヘテロアルキルもしくは置換シクロヘテロアルキル環を形成する。特定の実施形態において、置換基は、-M、-R60、=O、-OR60、-SR60、-S、=S、-NR6061、=NR60、-CF、-CN、-OCN、-SCN、-NO、-NO、=N、-N、-S(O)60、-OS(O)、-OS(O)60、-P(O)(O、-P(O)(OR60)(O)、-OP(O)(OR60)(OR61)、-C(O)R60、-C(S)R60、-C(O)OR60、-C(O)NR6061、-C(O)O、-NR62C(O)NR6061を含む。特定の実施形態において、置換基は、-M、-R60、=O、-OR60、-SR60、-NR6061、-CF、-CN、-NO、-S(O)60、-P(O)(OR60)(O)、-OP(O)(OR60)(OR61)、-C(O)R60、-C(O)OR60、-C(O)NR6061、-C(O)Oを含む。特定の実施形態において、置換基は、-M、-R60、=O、-OR60、-SR60、-NR6061、-CF、-CN、-NO、-S(O)60、-OP(O)(OR60)(OR61)、-C(O)R60、-C(O)OR60、-C(O)Oを含み、ここで、R60、R61およびR62は、上記で定義されたとおりである。例えば、置換された基は、メチレンジオキシ置換基、またはハロゲン原子、C(1-4)アルキル基およびC(1-4)アルコキシ基から選択される1個、2個もしくは3個の置換基を有していてもよい。
本明細書に記載の化合物は、1つ以上のキラル中心および/または二重結合を含むことができ、したがって、二重結合異性体(すなわち、幾何異性体)、エナンチオマーまたはジアステレオマーなどの立体異性体として存在することができる。したがって、立体異性体的に純粋な形態(例えば、幾何異性体的に純粋、エナンチオマー的に純粋またはジアステレオマー的に純粋)およびエナンチオマーおよび立体異性体の混合物を含む、化合物のすべての可能なエナンチオマーおよび立体異性体は、本明細書の化合物の説明に含まれる。エナンチオマーおよび立体異性体の混合物は、当業者に周知の分離技術またはキラル合成技術を使用して、それらの構成成分であるエナンチオマーまたは立体異性体に分割することができる。化合物はまた、エノール体、ケト体およびそれらの混合物を含むいくつかの互変異性体で存在し得る。従って、本明細書に描かれた化学構造は、例示された化合物の全ての可能な互変異性体を包含する。記載されている化合物には、1つ以上の原子が自然界で従来見出されている原子質量とは異なる原子質量を有する同位体標識化合物も含まれる。本明細書に開示した化合物に組み込むことができる同位体の例としては、H、H、11C、13C、14C、15N、18O、17Oなどが挙げられるが、これらに限定されない。化合物は、非溶媒和形態だけでなく、水和形態を含む溶媒和形態でも存在し得る。一般に、化合物は水和物でも溶媒和物でもよい。ある種の化合物は、複数の結晶または非晶質形態で存在することができる。一般に、全ての物理的形態は、本明細書で企図される用途にとって等価であり、本開示の範囲内であることが意図される。
エナンチオマーに関して使用される場合、用語「実質的に純粋な」は、1つの特定のエナンチオマー(例えば、Sエナンチオマー)がその立体異性体を実質的に含まないことを示す。種々の実施形態において実質的に純粋とは、特定のエナンチオマーが精製化合物の少なくとも70%、または少なくとも80%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または少なくとも98%、または少なくとも99%であることを示す。実質的に純粋なエナンチオマーを製造する方法は当業者に周知である。
〔図面の簡単な説明〕
図1は、マウスの平均体重に対する外因性ケトンエステル(KE)添加の効果を示す。飼料変更1=コントロール食品からコントロール食品とKE食品との混合物へ。飼料変更2=コントロール食品とKE食品との混合物から20%KE食品単独へ。
図2のパネルA~Bは、オスマウス(パネルA)およびメスマウス(パネルB)の平均体重に対する外因性ケトンエステル(KE)添加の効果を示す。
図3は、25gのケトンエステル(KE)を毎日摂取した場合の、7週間にわたる覚醒時体重(ポンド)を示している。
〔詳細な説明〕
種々の実施形態において、哺乳動物において体重減少を引き起こすための方法および組成物が提供される。特定の実施形態において、体重減少は、本明細書に記載される1つ以上の脂肪酸β-ヒドロキシエステル化合物および/または本明細書に記載される1つ以上のブタンジオールのエステルを、哺乳動物に投与することによって哺乳動物において誘発される。いくつかの実施態様において、対象に投与される1つ以上の脂肪酸β-ヒドロキシエステル化合物および/または1つ以上のブタンジオールのエステルの量は、哺乳動物において体重減少を引き起こすのに十分である。
種々の実施形態において、本明細書に記載される1つ以上の脂肪酸β-ヒドロキシエステル化合物および/または本明細書に記載される1つ以上のブタンジオールのエステルを哺乳動物に投与して、腸内の免疫細胞に対して付随する効果を伴って腸内マイクロバイオームを変化させることができる。特定の理論に束縛されることなく、本明細書に記載の化合物の投与は、(例えば、腸内ビフィドバクテリウムの減少によって例示されるように)腸内のマイクロバイオームを調節することができ、付随する下流の有益な効果(例えば、炎症の軽減)を伴うことができると考えられる。いくつかの実施態様において、対象に投与される1つ以上の脂肪酸β-ヒドロキシエステル化合物および/または1つ以上のブタンジオールのエステルの量は、哺乳動物においてマイクロバイオームを変化させるおよび/または腸の炎症を軽減するのに十分である。
種々の実施形態において、本明細書に記載の1つ以上の脂肪酸β-ヒドロキシエステル化合物および/または本明細書に記載の1つ以上のブタンジオールのエステルを哺乳動物に投与して、哺乳動物の腸内Th17細胞の蓄積および/または炎症を低減することができる。いくつかの実施態様において、対象に投与される1つ以上の脂肪酸β-ヒドロキシエステル化合物および/または1つ以上のブタンジオールのエステルの量は、哺乳動物の腸における腸内Th17細胞の蓄積および/または炎症を低減するのに十分である。
〔活性剤-ケトンエステル〕
種々の実施形態において、本明細書に記載される方法において使用される活性剤は、式Iに従う1つ以上の化合物:

またはその塩、溶媒和物もしくは水和物(式中、Rは、HまたはC(1-8)もしくはC(1-6)アルキルもしくは置換アルキルであり;且つRおよびRは、独立して、非置換または置換のC(1-30)、もしくはC(1-12)、もしくはC(1-8)、もしくはC(1-6)アルキルである);ならびに/あるいは式IIに従う1つ以上の化合物

またはその塩、溶媒和物もしくは水和物(式中、Rは、HまたはC(1-8)もしくはC(1-6)非置換アルキルもしくは置換アルキルであり;且つRおよびRは、独立して、非置換もしくは置換のC(1-30)、またはC(1-12)、またはC(1-8)、またはC(1-6)アルキルである)を含む。
特定の実施形態において、前記化合物は、式Iの化合物を含む。特定の実施形態において、前記化合物は、エナンチオマーの混合物を含む。特定の実施形態において、前記化合物は、主として(例えば、少なくとも80重量%、または少なくとも90重量%、または少なくとも95重量%、または少なくとも98重量%)、式Iaの化合物を含む:
特定の実施形態において、前記化合物は、主として(例えば、少なくとも80重量%、または少なくとも90重量%、または少なくとも95重量%、または少なくとも98重量%)、式Ibの化合物を含む:
特定の実施形態において、Rは、Hである。特定の実施形態において、Rは、C(1-6)アルキルまたは置換アルキルである。特定の実施形態において、Rは、C(1)、またはC(2)、またはC(3)、またはC(4)、またはC5)、またはC6の置換アルキルまたは置換アルキルである。特定の実施形態において、Rは、非置換アルキルである。特定の実施形態において、Rは、直鎖アルキルである。特定の実施形態において、Rは、C(1)、またはC(2)、またはC(3)、またはC(4)、またはC(5)、またはC(6)、またはC(7)、またはC(8)の非置換アルキルまたは置換アルキルである。特定の実施形態において、Rは、非置換アルキルである。特定の実施形態において、Rは、直鎖アルキルである。特定の実施形態において、Rは、C(1)、またはC(2)、またはC(3)、またはC(4)、またはC(5)、またはC(6)、またはC(7)、またはC(8)の非置換アルキルまたは置換アルキルである。特定の実施形態において、Rは、非置換アルキルである。特定の実施形態において、Rは、直鎖アルキルである。
特定の実施形態において、前記化合物は、以下からなる群より選択される:
特定の実施形態において、前記化合物は、ビスヘキサノイル(R)-1,3-ブタンジオール(BH-BD)である:
特定の実施形態において、前記化合物は、式IIの化合物を含む。特定の実施形態において、前記化合物は、エナンチオマーの混合物を含む。特定の実施形態において、前記化合物は、主として(例えば、少なくとも80重量%、または少なくとも90重量%、または少なくとも95重量%、または少なくとも98重量%)、式IIaの化合物を含む:
特定の実施形態において、前記化合物は、主として(例えば、少なくとも80重量%、または少なくとも90重量%、または少なくとも95重量%、または少なくとも98重量%)、式IIbの化合物を含む:
特定の実施形態において、Rは、Hである。特定の実施形態において、Rは、C(1-8)、またはC(1-6)アルキルまたは置換アルキルである。特定の実施形態において、Rは、C(1)、またはC(2)、またはC(3)、またはC(4)、またはC(5)、またはC(6)の非置換アルキルまたは置換アルキルである。特定の実施形態において、Rは、非置換アルキルである。特定の実施形態において、Rは、直鎖アルキルである。特定の実施形態において、Rは、C(1-18)またはC(1-8)アルキルまたは置換アルキルである。特定の実施形態において、Rは、C(1)、またはC(2)、またはC(3)、またはC(4)、またはC(5)、またはC(60、またはC(7)、またはC(8)のアルキルまたは置換アルキルである。特定の実施形態において、Rは、非置換アルキルである。特定の実施形態において、Rは、直鎖アルキルである。特定の実施形態において、Rは、C(1-18)もしくはC(1-8)アルキルまたは置換アルキルである。特定の実施形態において、Rは、C(1)、またはC(2)、またはC(3)、またはC(4)、またはC(5)、またはC(6)、またはC(7)、またはC(8)のアルキルまたは置換アルキルである。特定の実施形態において、Rは、非置換アルキルである。特定の実施形態において、Rは、直鎖アルキルである。特定の実施形態において、前記化合物は、以下からなる群より選択される化合物を含む:
本明細書に記載される化合物(例えば、ケトンエステル)は、当業者に公知の化学合成プロトコルによって調製され得る(例えば、Green et al., “Protective Groups in Organic Chemistry,” (Wiley, 2nd ed. 1991); Harrison et al., “Compendium of Synthetic Organic Methods,” Vols. 1 8 (John Wiley and Sons, 1971 1996); “Beilstein Handbook of Organic Chemistry,” Beilstein Institute of Organic Chemistry, Frankfurt, Germany; Feiser et al., “Reagents for Organic Synthesis,” Volumes 1 17, (Wiley Interscience); Trost et al., “Comprehensive Organic Synthesis,” (Pergamon Press, 1991); “Theilheimer’s Synthetic Methods of Organic Chemistry,” Volumes 1 45, (Karger, 1991); March, “Advanced Organic Chemistry,” (Wiley Interscience), 1991; Larock “Comprehensive Organic Transformations,” (VCH Publishers, 1989); Paquette, “Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis,” (John Wiley & Sons, 1995), Bodanzsky, “Principles of Peptide Synthesis,” (Springer Verlag, 1984); Bodanzsky, “Practice of Peptide Synthesis,” (Springer Verlag, 1984)を参照)。さらに、出発物質は、市販の供給源から、または十分に確立された合成手順によって得ることができる。
特に、本明細書に記載される化合物の詳細な合成プロトコルは、PCT特許公開番号:WO2017/213999 A1(PCT/US2017.035826)において提供されており、これは、そこに記載される合成プロトコルおよび化合物について参照により本明細書に組み込まれる。そこに教示されるように、例示的であるが非限定的な実施形態において、本明細書に記載されるβ-ヒドロキシエステル化合物は、以下に一般的に例示されるような合成経路を介して得ることができる:
スキーム1において、β-ヒドロキシエステルHE-1のヒドロキシル基を弱塩基(例えば、ピリジン)で脱プロトン化し、置換アシルクロリドと反応させて、アシル置換β-ヒドロキシエステルAHE-1を得る。Rは、Hまたは置換もしくは非置換のアルキル(例えば、C(1-8)アルキル、C(1-6)アルキルなど)であり、RおよびRは、独立して、置換もしくは非置換のアルキル(例えば、C(1-30)アルキル、またはC(20-20)アルキルなど)である。
スキーム2において、ナトリウムβ-ヒドロキシエステルHE-2を極性非プロトン性溶媒(例えば、ジメチルホルムアミド)中で臭化アルキルと反応させて、アルキルβ-ヒドロキシエステルHE-3を得る。β-ヒドロキシエステルKE-3のヒドロキシル基を弱塩基(例えば、ピリジン)で脱プロトン化し、置換アシルクロリドと反応させると、アシル置換β-ヒルドキシエステルAHE-2が得られる。Rは、Hまたは置換もしくは非置換のアルキル(例えば、C(1-12)、C(1-8)、C(1-6)アルキル)であってもよく、RおよびRは、独立して、置換もしくは非置換のアルキル(例えば、C(1-30)、またはC(2-20)アルキル)である。
また、特許公開番号:WO2017/213999 A1に教示されているように、本明細書に記載の1,3-ブタンジオールエステルは、以下に一般的に例示されるような合成経路を介して得ることができる:
スキーム3では、1,3-ブタンジオールBD-1のヒドロキシル基を弱塩基(例えば、ピリジン)で脱プロトン化し、少なくとも2当量の置換アシルクロリドと反応させて、ホモ-アシル-置換1,3-ブタンジオールエステルBDE-1を得る。Rは、Hまたは置換もしくは非置換のアルキル(例えば、C1-8)、C(1-6)、アルキル)であってよく、Rは、置換もしくは非置換のアルキル(例えば、C(1-30)、またはC(2-20)、またはC(4-14))アルキルである。
スキーム4において、1,3-ブタンジオールBD-1の各ヒドロキシル基を弱塩基(例えば、ピリジン)で段階的に脱プロトン化し、1当量の第1の置換アシルクロリドおよび1当量の第2の置換アシルクロリドと反応させて、ヘテロ-アシル-置換1,3-ブタンジオールエステルBDE-2を得る。Rは、Hまたは置換もしくは非置換のアルキル(例えば、C(1-8)またはC(1-6)アルキル)であってもよく、RおよびRは、独立して、置換もしくは非置換のアルキル(例えば、C(1-30)、またはC(2-20)アルキル)である。
これらの合成スキームは例示であり、且つ非限定的である。本明細書およびPCT公開番号:WO2017/213999 A1で提供される教示を使用して、多数の他の合成プロトコルが当業者に利用可能であろう。
〔ケトン食の成分〕
種々の実施形態において、本明細書に記載の化合物は、ケトン食の成分として投与される。ケトン食は、超低炭水化物、高脂肪食である。ケトン食の実施には、炭水化物の摂取を大幅に減らすこと、およびそれを脂肪に置き換えることが含まれる。そうすると、身体はエネルギー産生のために脂肪を効率的に利用するようになり、肝臓で脂肪をケトンに変えて脳にエネルギーを供給できるようになる。
例示的ではあるが、非限定的なケトン食は、以下を含むが、これらに限定されるものではない:1)標準的なケトン食(低炭水化物、中程度タンパク質、および高脂肪食であり、通常、約70%の脂肪、約20%のタンパク質、およびわずか約10%の炭水化物を含む);ならびに2)高タンパク質ケトン食(標準的なケトン食に類似しているが、より多くのタンパク質を含み、通常、約60%の脂肪、約35%のタンパク質、および約5%の炭水化物の比率を含む。例示的なケトン食およびその成分は、例えば米国特許第6,207,856号に記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
前述のケトン食は例示であり、且つ非限定的であり、本明細書に提供される教示を用いて、本明細書に記載される化合物は、多数のケトン食における成分として容易に使用できることが認識されるであろう。
〔医薬品および/または食事製剤〕
特定の実施形態において、本明細書に記載の化合物(例えば、ビスヘキサノイル(R)-1,3-ブタンジオール(BH-BD))は、栄養学的または薬学的に許容される担体または賦形剤と混合することにより、医薬品またはダイエタリーサプリメントに製剤化することができる。種々の実施形態において、このような担体または賦形剤は、溶媒、分散媒体、コーティング、等張化剤または吸収遅延剤、甘味料などを含み得るが、これらに限定されない。これらには、任意のおよび全ての溶媒、分散媒体、コーティング、等張化剤および吸収遅延剤、甘味剤などが含まれる。適切な担体は、希釈剤、結合剤および接着剤、滑沢剤、崩壊剤、着色剤、増量剤、香味剤、甘味剤、ならびに特定の剤形を調製するために必要となり得る緩衝剤および吸着剤などの多岐にわたる材料を含むがこれらに限定されない、広範な材料から調製することができる。薬学的に活性な物質に対するこのような媒体および薬剤の使用は、当技術分野で周知である。
本明細書に記載の化合物(例えば、BH-BD)は、「ネイティブ」形態で投与することができるが、所望により、誘導体が薬理学的に適切である(例えば、本方法において有効である)ことを条件として、誘導体の形態で投与することもできる。本明細書に記載の化合物の誘導体は、有機合成化学の当業者に公知の標準的手順を使用して調製することができ、例えば、March (1992) Advanced Organic Chemistry; Reactions, Mechanisms and Structure, 4th Ed. N.Y. Wiley-Interscienceに記載されている。
本明細書に記載の化合物を塩、エステル、遊離酸、アミドなどとして薬学的に製剤化する方法は、当業者に周知である。特定の塩としては、例えば、ハロゲン化物塩を挙げることができる。特定の塩基性塩としては、アルカリ金属塩、例えばナトリウム塩、および銅塩が挙げられる。例示的なアニオン塩の形態としては、酢酸塩、安息香酸塩、ベンジル酸塩、重酒石酸塩、臭化物、炭酸塩、塩化物、クエン酸塩、エデト酸塩、エジシル酸塩、エストレート、ギ酸塩、フマル酸塩、グルセプター酸塩、グルコン酸塩、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヨウ化物、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、臭化メチル、硫酸メチル、ムチン酸塩、ナプシル酸塩、硝酸塩、パモ酸塩(エンボネート)、リン酸塩および二リン酸塩、サリチル酸塩およびジサリチル酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩、トリエチオジド、吉草酸塩などが挙げられるが、これらに限定されない。適切なカチオン塩の形態としては、アルミニウム、ベンザチン、カルシウム、エチレンジアミン、リジン、マグネシウム、メグルミン、カリウム、プロカイン、ナトリウム、トロメタミン、亜鉛などが挙げられるが、これらに限定されない。
アミドは、当業者に公知の技術または関連文献に記載された技術を用いて調製することもできる。例えば、アミドは、適切なアミン反応物を使用して、エステルから調製され得るか、またはそれらは、アンモニアまたは低級アルキルアミンとの反応によって、無水物または酸塩化物から調製され得る。
種々の実施形態において、本明細書で特定される化合物は、本明細書に記載される1つ以上の病態/適応症(例えば、アミロイド原性病態)の予防的および/または治療的処置のための、エアロゾルまたは経皮などによる、非経口、局所(topical,)、経口、鼻腔(またはそうでなければ吸入)、直腸、または局所(local)投与に有用である。
本明細書に記載の活性剤(例えば、BH-BD)は、薬学的に許容される担体(賦形剤)と組み合わせて薬理学的組成物を形成することもできる。薬学的に許容される担体は、例えば、組成物を安定化させるか、または化合物の吸収を増加または減少させるように作用する、1つ以上の生理学的に許容される化合物を含むことができる。生理学的に許容される化合物としては、例えば、グルコース、スクロース、またはデキストランなどの炭水化物、アスコルビン酸またはグルタチオンなどの抗酸化剤、キレート剤、低分子量タンパク質、脂質などの保護および取り込み促進剤、本明細書に記載される化合物のクリアランスまたは加水分解を低減する組成物、または賦形剤もしくは他の安定化剤および/または緩衝剤を挙げることができる。
その他の生理学的に許容される材料、特に錠剤、カプセル剤、ゲルキャップ剤などの調製に使用される材料としては、結合剤、希釈剤/充填剤、分散剤、滑沢剤、懸濁化剤などが挙げられるが、これらに限定されない。
特定の実施形態において、経口剤形(例えば、錠剤)を製造するために、賦形剤(例えば、ラクトース、スクロース、デンプン、マンニトールなど)、任意の崩壊剤(例えば、炭酸カルシウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスポビドンなど)、結合剤(例えば、α-デンプン、アラビアゴム、微結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、シクロデキストリンなど)、および任意の滑沢剤(例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール6000など)を、例えば、本明細書に記載の活性剤(例えば、BH-BD)に添加し、得られた組成物を圧縮する。必要に応じて、圧縮された製品は、例えば、味をマスキングするため、または腸溶もしくは徐放のために公知の方法でコーティングされる。適切なコーティング材料としては、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリオキシエチレングリコール、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、およびEudragit(Rohm&Haas社、ドイツ;メタクリル-アクリル共重合体)などが挙げられるが、これらに限定されない。
他の生理学的に許容される化合物には、湿潤剤、乳化剤、分散剤、または微生物の増殖または作用を防止するために特に有用な防腐剤が含まれる。 種々の防腐剤は周知であり、例えば、フェノールおよびアスコルビン酸が挙げられる。当業者であれば、生理学的に許容される化合物を含む薬学的に許容される担体の選択は、例えば、本明細書に記載の活性剤の投与経路および薬剤の特定の物理化学的特性に依存することを理解するであろう。
特定の実施形態において、賦形剤は無菌であり、通常、望ましくない物質を含まない。これらの組成物は、従来の周知の滅菌技術によって滅菌することができる。錠剤およびカプセル剤のような種々の経口剤形の賦形剤については、無菌性は要求されない。通常はUSP/NF規格で十分である。
医薬組成物は、投与方法に応じて様々な単位剤形で投与することができる。適切な単位剤形としては、粉末、錠剤、丸薬、カプセル剤、トローチ剤、坐剤、パッチ、鼻腔用スプレー、注射剤、移植可能な徐放性製剤、粘膜接着フィルム、局所用ワニス、脂質複合体などが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に記載の化合物を含む医薬組成物は、従来の混合、溶解、造粒、糖衣錠作製、微粉末化(levigating)、乳化、カプセル化、封入または凍結乾燥プロセスの手法によって製造することができる。医薬組成物は、薬学的に使用可能な製剤への化合物の加工を容易にする、1つ以上の生理学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤または助剤を用いて、従来の方法で製剤化することができる。適切な製剤化は、選択された投与経路に依存する。
全身製剤には、注射(例えば、皮下注射、静脈内注射、筋肉内注射、髄腔内注射または腹腔内注射)による投与のために設計されたもの、ならびに経皮投与、経粘膜経口投与または肺投与のために設計されたものが含まれるが、これらに限定されない。注射のために、本明細書に記載の化合物は、水溶液、好ましくはハンクス溶液、リンゲル液、または生理的食塩水緩衝液のような生理学的に適合する緩衝液中、および/または特定のエマルジョン中に処方することができる。溶液は、懸濁剤、安定化剤および/または分散剤のような処方剤を含むことができる。特定の実施形態において、本明細書に記載される化合物は、使用前に適切なビヒクル(例えば、滅菌パイロジェンフリー水)で構成するための粉末形態で提供され得る。経粘膜投与のために、浸透させるバリアに適合する浸透剤を、製剤において使用することができる。このような浸透剤は、当該技術分野で一般に知られている。
経口投与のために、化合物は、当技術分野で周知の薬学的に許容される担体と当該化合物とを組み合わせることによって容易に製剤化することができる。このような担体は、本明細書に記載の化合物を、治療すべき患者が経口摂取するための、錠剤、丸薬、糖衣錠、カプセル剤、液剤、ゲル剤、シロップ剤、スラリー剤、懸濁剤などとして製剤化することを可能にする。例えば、粉末、カプセル剤、錠剤などの経口固形製剤のために、適切な賦形剤としては、ラクトース、スクロース、マンニトール、およびソルビトールなどの糖類などの充填剤;トウモロコシデンプン、小麦デンプン、米デンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントガム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよび/またはポリビニルピロリドン(PVP)などのセルロース製剤;造粒剤;ならびに結合剤が挙げられる。所望により、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、アルギン酸またはアルギン酸ナトリウムなどのその塩などの崩壊剤を添加してもよい。所望により、固形剤形は、標準的な技術を用いて糖衣または腸溶コーティングを施してもよい。
例えば、懸濁剤、エリキシル剤、溶液などの経口液体製剤のために、適切な担体、賦形剤または希釈剤としては、水、グリコール、油、アルコールなどが挙げられる。さらに、香味剤、保存剤、着色剤などを添加することができる。口腔投与のために、組成物は、従来の方法で製剤化された錠剤、トローチ剤などの形態をとることができる。
吸入による投与のために、本明細書に記載の化合物は、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素または他の適切な気体のような、適切な推進剤を使用して、加圧パックまたはネブライザーからのエアロゾルスプレーの形態で都合良く送達される。加圧エアロゾルの場合、投与単位は、計量された量を供給するバルブを設けることによって決定することができる。吸入器または送気器において使用するための、例えばゼラチンのカプセルおよびカートリッジは、化合物の粉末ミックスと、ラクトースまたはデンプンなどの適切な粉末基剤とを含むように処方することができる。
種々の実施形態において、本明細書に記載の化合物は、例えば、ココアバターまたは他のグリセリドなどの従来の坐剤基剤を含む、坐剤または停留浣腸などの直腸組成物または膣組成物に製剤化することができる。
先に記載した製剤に加えて、本明細書に記載した化合物は、デポー製剤として製剤化することもできる。このような長時間作用型製剤は、移植(例えば皮下または筋肉内)または筋肉内注射によって投与することができる。従って、例えば、化合物は、適切な高分子物質もしくは疎水性物質(例えば、許容される油中のエマルジョンとして)またはイオン交換樹脂と共に、あるいは難溶性の誘導体として(例えば、難溶性の塩として)製剤化され得る。
あるいは、他の医薬送達システムを採用することもできる。リポソームおよびエマルジョンは、薬学的に活性な化合物を保護および送達するために使用され得る送達ビヒクルの周知の例である。ジメチルスルホキシドのようなある種の有機溶媒も使用できるが、通常は毒性が高くなる。さらに、治療薬を含む固体ポリマーの半透性マトリックスなどの徐放性システムを用いて化合物を送達することもできる。徐放性材料の様々な用途が確立されており、当業者には周知である。徐放性カプセルは、その化学的性質に応じて、数週間から100日を超えて化合物を放出することができる。治療試薬の化学的性質および生物学的安定性に応じて、タンパク質の安定化のための追加的な戦略を採用することができる。
特定の実施形態において、本明細書に記載の化合物(例えば、BH-BD)および/または本明細書に記載の製剤は、経口投与される。これは、錠剤、カプレット、トローチ剤、液剤などの使用によって容易に達成される。
特定の実施形態において、本明細書に記載の化合物および/または製剤は、当業者に周知の標準的な方法に従って、全身的に(例えば、経口的に、または注射剤として)投与される。他の実施形態において、薬剤はまた、従来の経皮薬物送達システム、例えば、経皮「パッチ」を使用して、皮膚を通して送達され得る。経皮「パッチ」において、本明細書に記載の化合物および/または製剤は、典型的には、皮膚に貼付される薬物送達デバイスとして機能する積層構造内に含まれる。このような構造において、薬物組成物は、典型的には、上部バッキング層の下にある層、すなわち「リザーバ」に含まれる。この文脈における「リザーバ」という用語は、皮膚表面への送達に最終的に利用可能な「有効成分」の量を指すことが理解されよう。したがって、例えば、「リザーバ」は、パッチのバッキング層上の接着剤中に、または当業者に公知の種々の異なるマトリックス製剤中に、有効成分を含むことができる。パッチは単一のリザーバを含んでいてもよいし、または複数のリザーバを含んでいてもよい。
1つの例示的な実施形態において、リザーバは、薬物送達中にシステムを皮膚に固定する役割を果たす、薬学的に許容される接触接着材料のポリマーマトリックスを含む。適切な皮膚接触接着材料の例としては、ポリエチレン、ポリシロキサン、ポリイソブチレン、ポリアクリレート、ポリウレタンなどが挙げられるが、これらに限定されない。あるいは、薬物含有リザーバおよび皮膚接触接着剤は、別個の区別できる層として存在し、接着剤がリザーバの下にあり、この場合、上記のようなポリマーマトリックスであってもよいし、液体またはヒドロゲルのリザーバであってもよいし、他の形態をとってもよい。これらの積層体におけるバッキング層は、装置の上面として機能し、好ましくは「パッチ」の主要な構造要素として機能し、装置にその柔軟性の多くを提供する。バッキング層に選択される材料は、化合物および存在する他の材料に対して実質的に不透過性であることが好ましい。
特定の実施形態において、本明細書に記載される1つ以上の化合物は、「濃縮物」として、例えば、希釈の準備が整った保存容器中で(例えば、予め計量された体積において)、または水、アルコール、過酸化水素、もしくは他の希釈剤の体積に添加する準備が整った可溶性カプセル中で提供され得る。
特定の実施形態において、本明細書に記載の化合物は経口投与に適している。種々の実施形態において、経口組成物中の化合物は、コーティングまたは非コーティングのいずれかであり得る。腸溶性コーティング粒子の調製は、例えば、米国特許第4,786,505号明細書および米国特許第4,853,230号明細書に開示されている。
種々の実施形態において、本明細書で企図される組成物は、典型的には、過度の副作用なしに薬理学的効果または治療的改善(例えば、体重減少の誘発)を達成するのに有効な量で、本明細書に記載される化合物の1つ以上を含む。例示的な薬理学的効果または治療的改善には、1箇所以上での骨吸収速度の減少または停止、骨密度の増加、腫瘍体積の減少、関節炎病態の減少などが含まれるが、これらに限定されない。
種々の実施形態において、本明細書に記載の化合物(例えば、BH-BD)の典型的な1日用量は様々であり、治療される対象の個々の要件などの様々な要因に依存する。特定の実施形態において、化合物の1日用量は、100~1,000mg/kgの範囲、または約200~700mg/kgの範囲、または約300~600mg/kgの範囲とすることができる。ある例示的な実施形態において、組成物中に存在する上述の化合物の標準的な概算量は、典型的には、約1~約10g、または2~約5g、または約2~約4gであり得る。特定の実施形態において、化合物は、1回のみ、または必要に応じてフォローアップのために投与される。特定の実施形態において、化合物および/またはその製剤は、1日1回投与され、特定の実施形態において1日2回投与され、特定の実施形態において1日3回投与され、特定の実施形態において、1日4回、または1日6回、または1日6回もしくは7回、または1日8回投与される。
特定の実施形態において、本明細書に記載の活性剤(例えば、BH-BD)は、全ての有効成分を含む単一の経口剤形に製剤化される。このような経口製剤には、固体剤形および液体剤形が含まれる。固体製剤は、一般に、液体製剤と比較して安定性が改善され、しばしば患者のコンプライアンスを向上させることができることに留意されたい。
例示的な一実施形態において、本明細書に記載の化合物の1つ以上は、単層または多層の錠剤、懸濁錠剤、発泡錠剤、粉末、ペレット、顆粒、または複数のビーズを含むカプセル、ならびにカプセル内カプセルまたは複室カプセルなどの単一の固体剤形に製剤化される。別の実施形態において、本明細書に記載の化合物(例えば、BH-BD)は、すべての有効成分を含む懸濁剤または使用前に再構成する乾燥懸濁剤などの単一の液体剤形に製剤化することができる。
特定の実施形態において、本明細書に記載の化合物は、胃液との接触を避けるために、腸溶性コーティング遅延放出顆粒として、または非腸溶性時間依存性放出ポリマーでコーティングされた顆粒として製剤化される。適切なpH依存性腸溶性コーティングポリマーの非限定的な例としては、例えば、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、メタクリル酸コポリマー、シェラック、ヒドロキシプロピルメチルセルロースサクシネート、セルロースアセテートトリメリテート、および前述のいずれかの混合物が挙げられる。適切な市販の腸溶性材料は、例えば、EUDRAGIT L 100-55(登録商標)の商標で販売されている。このコーティングは基材にスプレーコーティングすることができる。
例示的な非腸溶性コーティング時間依存性放出ポリマーには、例えば、胃液からの水の吸収を介して胃内で膨潤し、それによって粒子のサイズを大きくして厚いコーティング層を形成する、1つ以上のポリマーが含まれる。時間依存性放出コーティングは一般に、外部水性媒体のpHに依存しない、浸食および/または拡散特性を有する。従って、有効成分は、拡散によって粒子から、または胃内での粒子の緩慢な侵食に従って、ゆっくりと放出される。
例示的な非腸溶性時間依存性放出コーティングは、例えば:セルロース誘導体(例えば、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシエチルセルロースなど)、および/またはEUDRAGIT(登録商標)ブランドのポリマーの非腸溶性形態を含むアクリルポリマーなどの、フィルム形成化合物である。他のフィルム形成材料は、単独で、または互いに組み合わせてもしくは上記のものと組み合わせて使用することができる。これらの他のフィルム形成材料としては、一般に、例えば、ポリ(ビニルピロリドン)、ゼイン、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(酢酸ビニル)、およびエチルセルロース、ならびに他の薬学的に許容される親水性および疎水性のフィルム形成材料が挙げられる。これらのフィルム形成材料は、ビヒクルとしての水、あるいは溶媒系を用いて基材コアに適用することができる。水-アルコール系もまた、フィルム形成のためのビヒクルとして使用することができる。
本明細書に記載の化合物の時間依存性放出コーティングを製造するために適した他の材料としては、例として、限定するものではないが、水溶性多糖類ガム(例えば、カラギナン、フコイダン、ガティガム、トラガカント、アラビノガラクタン、ペクチン、およびキサンタンなど);多糖類ガムの水溶性塩(例えば、アルギン酸ナトリウム、トラガカンチンナトリウム、およびガティガムナトリウムなど);ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、およびヒドロキシプロピルセルロースなどの、アルキル基が炭素数1~7の直鎖または分岐である、水溶性ヒドロキシアルキルセルロース;合成水溶性セルロース系ラミナ形成剤(例えば、メチルセルロースおよびそのヒドロキシアルキルメチルセルロースセルロース誘導体(例えば、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびヒドロキシブチルメチルセルロースからなる群から選択されるメンバーなど)など);他のセルロースポリマー(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウムなど);および当業者に公知の他の材料が挙げられる。この目的に使用できる他のラミナ形成材料としては、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、ゼラチンとポリビニルピロリドンとのブレンド、ゼラチン、グルコース、単糖類、ポビドン、コポビドン、ポリ(ビニルピロリドン)-ポリ(酢酸ビニル)コポリマーなどが挙げられるが、これらに限定されない。
化合物およびその製剤ならびにその使用方法は、ヒトにおける使用に関して本明細書に記載されているが、それらは、動物、例えば獣医学的用途にも適している。特定の例示的な非ヒト生物としては、非ヒト霊長類、イヌ、ウマ、ネコ、ブタ、げっ歯類、有蹄動物、ラゴモルフなどが挙げられるが、これらに限定されない。
前述の製剤および投与方法は、例示であって限定することを意図していない。本明細書で提供される教示を用いて、他の適切な製剤および投与様式が容易に考案され得ることが理解されるであろう。
〔食品および/またはダイエタリーサプリメントへの配合〕
消費されると、本明細書に記載の化合物(例えば、BH-BD)は、2つの生成物、ヘキサン酸および1,3-ブタンジオール、に加水分解される。これらは、食品として分類され、且つ食品の一部を形成することができるカロリー源を提供することができる。
食品は、主要栄養素であるタンパク質、炭水化物および脂肪のうちの1つ以上から主に構成される食用材料であり、生物(例えば、哺乳類)の体内で、成長を維持し、損傷を修復し、生命活動を助け、またはエネルギーを供給するために使用される。食品はまた、ビタミンもしくはミネラルなどの微量栄養素、または香味料および着色料などの付加的な栄養成分を含んでいてもよい。
本明細書に記載の化合物またはその組成物/製剤を添加剤として組み込むことができる食品の例としては、スナックバー、ミールリプレイスメントバー、シリアル、菓子、およびヨーグルトを含むがこれらに限定されないプロバイオティクス製剤が挙げられるが、これらに限定されない。
飲料およびドリンクの例としては、ソフトドリンク、エネルギードリンク、ドライドリンクミックス、栄養飲料、食事または食品代替飲料、(例えば、運動中または運動後の)水分補給用組成物、および浸出液のためのお茶(例えば、ハーブティー)または水で煎じるためのハーブブレンドが挙げられるが、これらに限定されない。
特定の実施形態において、水分補給用組成物は、典型的には、水、糖(または非糖甘味料)、炭水化物および本明細書に記載される化合物の1つ以上を含む。特定の実施形態において、前記組成物はまた、当業者に理解されるように、適切な香味料、着色料および保存料を含んでもよい。炭水化物糖は、存在する場合、エネルギー源を提供することができ、適切な糖は、グルコースおよびトレハロースを含み、公知である。特定の実施形態において、食事または食品代替飲料は、減量レジメンにおける使用のために一般的に提唱されるタイプのものであってもよい。このような飲料製剤は、典型的には、適切な量の1つ以上の主要栄養素、すなわち、タンパク質源、脂肪源および/または炭水化物源と、可溶化剤、保存料、甘味剤、香味剤および着色剤などの任意選択の追加成分とを含む。
ニュートラシューティカル(nutraceutical)とは、疾病の予防および治療を含む、医学的または健康上の利益をもたらすと考えられている、食品成分、食品サプリメントまたは食品である。一般に、ニュートラシューティカルは、消費者に特定の健康上の利益を与えるように特別に調整されている。種々の実施形態において、ニュートラシューティカルは、典型的には、ビタミン、ミネラル、ハーブ、および/または植物化学物質のような微量栄養素を、対応する通常の(天然の)食品において見出されるよりも高いレベルで含む。そのレベルは、一食分として、または食事療法の一部としてもしくは栄養療法の過程として摂取した場合に、通常、ニュートラシューティカルの意図された健康上の利益を最適化するように選択される。特定の実施形態において、そのレベルは、脂肪酸の血漿レベルを低下させるのに有効なレベルであろう。
機能性食品とは、純粋な栄養を消費者に供給する以上の健康上の利点を提供するものとして販売されている食品である。機能性食品は、通常、上述の微量栄養素のような、栄養効果以外の特定の医学的または生理学的利益をもたらす成分を組み込んでいる。機能性食品は、通常、パッケージに健康強調表示を有している。
特定の実施形態において、ニュートラシューティカルまたは機能性食品は、典型的には、対象において遊離脂肪酸の血漿レベルを低下させるのに有効な量の、本明細書に記載の化合物を含む。特定の実施形態において、ニュートラシューティカルまたは機能性食品は、典型的には、血中グルコースを減少させるのに有効な量の、本明細書に記載の化合物を含む。より典型的には、ニュートラシューティカルまたは機能性食品は、対象において食欲を抑制し、および/または体重減少を引き起こすのに有効な量の化合物を含む。
ダイエタリーサプリメントは、対象者(例えば、ヒト対象)の通常の食事を補完することを意図した製品であり、ビタミン、ミネラル、ハーブもしくはその他の植物製品、またはアミノ酸などの栄養成分を含む。ダイエタリーサプリメントは、通常、単位用量形式で提示され、食品とともに、食品の前または後に摂取するように設計されているが、食品の代わりに摂取するものではない。そのため、ダイエタリーサプリメントは、錠剤もしくはカプセルとして、あるいは食品に対して振りかけるまたは水もしくは飲料に加えるための、乾燥粉末または顆粒として、提供されることが多い。
特定の実施形態において、本明細書に記載の式Iおよび/または式IIに従う化合物の1つ以上は、製剤がケトン塩および/またはケトン遊離酸をさらに含む製剤中で提供される。特定の実施形態において、製剤は、ケトン塩を含む。特定の実施形態において、製剤は、式Iまたは式IIの同じ化合物のケトン塩を含む。特定の実施形態において、ケトン塩は、ビスヘキサノイル(R)-1,3-ブタンジオールのケトン塩である。特定の実施形態において、製剤は、式Iおよび/または式IIの化合物とケトン塩とを、約0.5:1重量/重量(化合物:ケトン塩)から約3:1(化合物:ケトン塩)の範囲の比率で、または約1:1重量/重量(化合物:ケトン塩)から約2:1重量/重量(化合物:ケトン塩)の範囲の比率で含む。特定の実施形態において、製剤は、式Iおよび/または式IIの化合物とケトン塩とを、約2:1重量/重量(化合物:ケトン塩)の範囲の比率で含む。
特定の実施形態において、製剤は、ケトン遊離酸を含む。特定の実施形態において、製剤は、式Iおよび/または式IIの化合物のケトン遊離酸を含む。特定の実施形態において、製剤は、ビスヘキサノイル(R)-1,3-ブタンジオールのケトン遊離酸を含む。特定の実施形態において、製剤は、式Iおよび/または式IIの化合物とケトン遊離酸とを、約0.5:1重量/重量(化合物:ケトン遊離酸)から約3:1(化合物:ケトン遊離酸)の範囲の比率で、または約1:1重量/重量(化合物:ケトン遊離酸)から約2:1重量/重量(化合物:ケトン遊離酸)の範囲の比率で含む。特定の実施形態において、製剤は、式Iおよび/または式IIの化合物とケトン遊離酸とを、約2:1重量/重量(化合物:ケトン遊離酸)の比率で含む。
特定の実施形態において、製剤は、クエン酸および/またはリンゴ酸をさらに含む。特定の実施形態において、製剤は、香料(例えば、ラズベリー香料のような天然香料)をさらに含む。特定の実施形態において、製剤は、甘味料をさらに含む。特定の実施形態において、甘味料は、モンクフルーツ抽出物を含む。特定の実施形態において、製剤は、保存料(例えば、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウムなど)を含む。
〔実施例〕
以下の実施例は、説明のために提供されるが、特許請求される発明を限定するものではない。
実施例1
ケトンエステルは体重減少を引き起こす
11ヵ月齢(中齢)のオス(n=3)およびメス(n=3)のC57/BL6マウスに、CHO 78.5%、PRO 10.5%、およびFAT 12.5%を含むコントロールのチャウ食(chow diet)を1週間与えた。翌週、マウスに、コントロールおよび5%KE飼料ペレット(ビスヘキサノイル(R)-1,3-ブタンジオール(BH-BD)を含む)のどちらかを3日間与え、続いてコントロールおよび20%KE飼料ペレットのどちらかを4日間与えた。コントロールおよびKE飼料ペレットは、動物のフードホッパーにおいて一緒に混ぜ合わせた。すべてのマウスは、この1週間の馴化期間の後に、20%KE(重量比)を含む食餌に切り替えた。図1に示すように、オスおよびメスは、馴化期間中に安定した体重を維持し(おそらくコントロール食ペレットを選択的に食べたため)、3週目に20%KE飼料に切り替えると、体重が減少した。
オス(n=10)およびメス(n=10)のC57/BL6マウスにコントロール食を1週間与えた。次の週、n=5匹のオスマウスおよびn=5匹のメスマウスを、特注食に20%KE(重量比)を混合した食餌に交換した。すべての動物は、体重が減少した(図2、パネルAおよびB参照)。2匹のメス動物は、急激な体重減少のため死亡した。
〔実施例2〕
この実施例において、肥満(BMI=42.5kg/m)の58歳の白人男性における毎日のケトンエステル摂取の効果について説明する。この対象は、2021年11月15日に毎朝1回25gのKEの摂取を開始し、7週間にわたり毎朝の摂取を維持した。KEは市販の消費者向け飲料製剤(Juvenescence社、米国ニュージャージー州)を使用した。体重は、毎朝起床後に対象が記録した(例えば、表1および図3を参照)。対象は、毎日のケトンエステル摂取以外には、他に意図的な食事および生活習慣の変更はしなかった。この期間の最高体重は11/15/21(288ポンド)であり、最低体重は12/21/21日目(254ポンド)で、合計34ポンド(開始体重の11.8%)の体重減少であった。

本明細書に記載された実施例および実施形態は、例示を目的とするものであり、それに照らして当業者に様々な修正または変更が示唆され、本出願の精神および範囲、ならびに添付の特許請求の範囲に含まれることが理解される。本明細書において引用される全ての刊行物、特許および特許出願は、全ての目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
図1は、マウスの平均体重に対する外因性ケトンエステル(KE)添加の効果を示す。飼料変更1=コントロール食品からコントロール食品とKE食品との混合物へ。飼料変更2=コントロール食品とKE食品との混合物から20%KE食品単独へ。 図2のパネルA~Bは、オスマウス(パネルA)およびメスマウス(パネルB)の平均体重に対する外因性ケトンエステル(KE)添加の効果を示す。 図3は、25gのケトンエステル(KE)を毎日摂取した場合の、7週間にわたる覚醒時体重(ポンド)を示している。

Claims (99)

  1. 哺乳動物において体重減少を引き起こす方法であって、前記哺乳動物に、有効量の
    式Iに従う化合物:

    、またはその塩、溶媒和物、もしくは水和物;ならびに/あるいは
    式IIに従う化合物:

    、またはその塩、溶媒和物もしくは水和物、
    (式中、Rは、HまたはC(1-6)アルキルもしくは置換アルキルであり;
    およびRは、独立して、非置換または置換のC(1-30)アルキルであり;
    は、HまたはC(1-6)アルキルもしくは置換アルキルであり;ならびに
    およびRは、独立して、非置換または置換のC(1-30)アルキルである)
    を投与すること、または投与させることを含む、前記方法。
  2. 哺乳動物における腸内マイクロバイオームを変化させる方法であって、前記哺乳動物に、有効量の
    式Iに従う化合物:

    、またはその塩、溶媒和物、もしくは水和物;ならびに/あるいは
    式IIに従う化合物:

    、またはその塩、溶媒和物もしくは水和物、
    (式中、Rは、HまたはC(1-6)アルキルもしくは置換アルキルであり;
    およびRは、独立して、非置換または置換のC(1-30)アルキルであり;
    は、HまたはC(1-6)アルキルもしくは置換アルキルであり;ならびに
    およびRは、独立して、非置換または置換のC(1-30)アルキルである)
    を投与すること、または投与させることを含む、前記方法。
  3. 前記腸内マイクロバイオームを変化させることが、腸内ビフィドバクテリウムの減少を含む、請求項2に記載の方法。
  4. 哺乳動物において血中グルコースを減少させる方法であって、前記哺乳動物に、有効量の
    式Iに従う化合物:

    、またはその塩、溶媒和物、もしくは水和物;ならびに/あるいは
    式IIに従う化合物:

    、またはその塩、溶媒和物もしくは水和物、
    (式中、Rは、HまたはC(1-6)アルキルもしくは置換アルキルであり;
    およびRは、独立して、非置換または置換のC(1-30)アルキルであり;
    は、HまたはC(1-6)アルキルもしくは置換アルキルであり;ならびに
    およびRは、独立して、非置換または置換のC(1-30)アルキルである)
    を投与すること、または投与させることを含む、前記方法。
  5. 哺乳動物の腸における腸内Th17細胞の蓄積および/または炎症を低減する方法であって、前記哺乳動物に、有効量の
    式Iに従う化合物:

    、またはその塩、溶媒和物、もしくは水和物;ならびに/あるいは
    式IIに従う化合物:

    、またはその塩、溶媒和物もしくは水和物、
    (式中、Rは、HまたはC(1-6)アルキルもしくは置換アルキルであり;
    およびRは、独立して、非置換または置換のC(1-30)アルキルであり;
    は、HまたはC(1-6)アルキルもしくは置換アルキルであり;ならびに
    およびRは、独立して、非置換または置換のC(1-30)アルキルである)を投与すること、または投与させることを含む、前記方法。
  6. 前記化合物は、式Iの化合物:

    、またはその塩、溶媒和物もしくは水和物を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記化合物は、式Iaの化合物である、請求項6に記載の方法。
  8. 前記化合物は、式Ibの化合物である、請求項6に記載の方法。
  9. は、Hである、請求項6~8のいずれか1項に記載の方法。
  10. は、C(1-6)アルキルまたは置換アルキルである、請求項6~8のいずれか1項に記載の方法。
  11. は、C(1)アルキルまたは置換アルキルである、請求項10に記載の方法。
  12. は、C(2)アルキルまたは置換アルキルである、請求項10に記載の方法。
  13. は、C(3)アルキルまたは置換アルキルである、請求項10に記載の方法。
  14. は、C(4)アルキルまたは置換アルキルである、請求項10に記載の方法。
  15. は、C(5)アルキルまたは置換アルキルである、請求項10に記載の方法。
  16. は、C(6)アルキルまたは置換アルキルである、請求項10に記載の方法。
  17. は、非置換アルキルである、請求項6~8および10~16のいずれか1項に記載の方法。
  18. は、直鎖アルキルである、請求項6~8および10~17のいずれか1項に記載の方法。
  19. は、C(1-18)またはC(1-6)アルキルまたは置換アルキルである、請求項6~18のいずれか1項に記載の方法。
  20. は、C(1)アルキルまたは置換アルキルである、請求項19に記載の方法。
  21. は、C(2)アルキルまたは置換アルキルである、請求項19に記載の方法。
  22. は、C(3)アルキルまたは置換アルキルである、請求項19に記載の方法。
  23. は、C(4)アルキルまたは置換アルキルである、請求項19に記載の方法。
  24. は、C(5)アルキルまたは置換アルキルである、請求項19に記載の方法。
  25. は、C(6)アルキルまたは置換アルキルである、請求項19に記載の方法。
  26. は、C(7)アルキルまたは置換アルキルである、請求項19に記載の方法。
  27. は、C(8)アルキルまたは置換アルキルである、請求項19に記載の方法。
  28. は、非置換アルキルである、請求項6~27のいずれか1項に記載の方法。
  29. は、直鎖アルキルである、請求項6~28のいずれか1項に記載の方法。
  30. は、C(1-18)またはC(1-6)アルキルまたは置換アルキルである、請求項6~29のいずれか1項に記載の方法。
  31. は、C(1)アルキルまたは置換アルキルである、請求項30に記載の方法。
  32. は、C(2)アルキルまたは置換アルキルである、請求項30に記載の方法。
  33. は、C(3)アルキルまたは置換アルキルである、請求項30に記載の方法。
  34. は、C(4)アルキルまたは置換アルキルである、請求項30に記載の方法。
  35. は、C(5)アルキルまたは置換アルキルである、請求項30に記載の方法。
  36. は、C(6)アルキルまたは置換アルキルである、請求項30に記載の方法。
  37. は、C(7)アルキルまたは置換アルキルである、請求項30に記載の方法。
  38. は、C(8)アルキルまたは置換アルキルである、請求項30に記載の方法。
  39. は、非置換アルキルである、請求項6~38のいずれか1項に記載の方法。
  40. は、直鎖アルキルである、請求項6~39のいずれか1項に記載の方法。
  41. 前記化合物は、以下からなる群より選択される、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
  42. 前記化合物は、式

    を有する、請求項41に記載の方法。
  43. 前記化合物は、式IIの化合物:

    、またはその塩、溶媒和物もしくは水和物を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
  44. 前記化合物は、式IIaの化合物である、請求項43に記載の方法。
  45. 前記化合物は、式IIbの化合物である、請求項43に記載の方法。
  46. は、Hである、請求項43~45のいずれか1項に記載の方法。
  47. は、C(1-6)アルキルまたは置換アルキルである、請求項43~45のいずれか1項に記載の方法。
  48. は、C(1)アルキルまたは置換アルキルである、請求項47に記載の方法。
  49. は、C(2)アルキルまたは置換アルキルである、請求項47に記載の方法。
  50. は、C(3)アルキルまたは置換アルキルである、請求項47に記載の方法。
  51. は、C(4)アルキルまたは置換アルキルである、請求項47に記載の方法。
  52. は、C(5)アルキルまたは置換アルキルである、請求項47に記載の方法。
  53. は、C(6)アルキルまたは置換アルキルである、請求項47に記載の方法。
  54. は、非置換アルキルである、請求項43~45および47~53のいずれか1項に記載の方法。
  55. は、直鎖アルキルである、請求項43~45および47~54のいずれか1項に記載の方法。
  56. は、C(1-18)またはC(1-8)アルキルまたは置換アルキルである、請求項43~55のいずれか1項に記載の方法。
  57. は、C(1)アルキルまたは置換アルキルである、請求項56に記載の方法。
  58. は、C(2)アルキルまたは置換アルキルである、請求項56に記載の方法。
  59. は、C(3)アルキルまたは置換アルキルである、請求項56に記載の方法。
  60. は、C(4)アルキルまたは置換アルキルである、請求項56に記載の方法。
  61. は、C(5)アルキルまたは置換アルキルである、請求項56に記載の方法。
  62. は、C(6)アルキルまたは置換アルキルである、請求項56に記載の方法。
  63. は、C(7)アルキルまたは置換アルキルである、請求項56に記載の方法。
  64. は、C(8)アルキルまたは置換アルキルである、請求項56に記載の方法。
  65. は、非置換アルキルである、請求項43~64のいずれか1項に記載の方法。
  66. は、直鎖アルキルである、請求項43~65のいずれか1項に記載の方法。
  67. は、C(1-18)またはC(1-8)アルキルまたは置換アルキルである、請求項43~66のいずれか1項に記載の方法。
  68. は、C(1)アルキルまたは置換アルキルである、請求項67に記載の方法。
  69. は、C(12アルキルまたは置換アルキルである、請求項67に記載の方法。
  70. は、C(3)アルキルまたは置換アルキルである、請求項67に記載の方法。
  71. は、C(4)アルキルまたは置換アルキルである、請求項67に記載の方法。
  72. は、C(5)アルキルまたは置換アルキルである、請求項67に記載の方法。
  73. は、C(6)アルキルまたは置換アルキルである、請求項67に記載の方法。
  74. は、C(7)アルキルまたは置換アルキルである、請求項67に記載の方法。
  75. は、C(8)アルキルまたは置換アルキルである、請求項67に記載の方法。
  76. は、非置換アルキルである、請求項43~75のいずれか1項に記載の方法。
  77. は、直鎖アルキルである、請求項43~76のいずれか1項に記載の方法。
  78. 前記化合物は、以下からなる群より選択される、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
  79. 前記化合物は、ケトン食の成分として投与される、請求項1~78のいずれか1項に記載の方法。
  80. 前記ケトン食は、約2:1~約10:1の、脂肪とタンパク質および炭水化物との質量比を含む、請求項79に記載の方法。
  81. 前記ケトン食は、約3:1~約6:1の、脂肪とタンパク質および炭水化物との質量比を含む、請求項80に記載の方法。
  82. 前記化合物は製剤中で投与され、前記製剤は、ケトン塩および/またはケトン遊離酸をさらに含む、請求項1~78のいずれか1項に記載の方法。
  83. 前記製剤は、ケトン塩を含む、請求項82に記載の方法。
  84. 前記ケトン塩は、前記化合物のケトン塩である、請求項83に記載の方法。
  85. 前記ケトン塩は、ビスヘキサノイル(R)-1,3-ブタンジオールのケトン塩である、請求項84に記載の方法。
  86. 前記製剤は、約0.5:1重量/重量(化合物:ケトン塩)~約3:1(化合物:ケトン塩)の範囲の比率で、または約1:1重量/重量(化合物:ケトン塩)~約2:1重量/重量(化合物:ケトン塩)の範囲の比率で、前記化合物および前記ケトン塩を含む、請求項83~85のいずれか1項に記載の方法。
  87. 前記製剤は、約2:1重量/重量(化合物:ケトン塩)の比率で、前記化合物および前記ケトン塩を含む、請求項86に記載の方法。
  88. 前記製剤は、ケトン遊離酸を含む、請求項82~87のいずれか1項に記載の方法。
  89. 前記製剤は、前記化合物のケトン遊離酸を含む、請求項88に記載の方法。
  90. 前記製剤は、ビスヘキサノイル(R)-1,3-ブタンジオールのケトン遊離酸を含む、請求項89に記載の方法。
  91. 前記製剤は、約0.5:1重量/重量(化合物:ケトン遊離酸)~約3:1(化合物:ケトン遊離酸)の範囲の比率で、または約1:1重量/重量(化合物:ケトン遊離酸)~約2:1重量/重量(化合物:ケトン遊離酸)の範囲の比率で、前記化合物および前記ケトン遊離酸を含む、請求項88~90のいずれか1項に記載の方法。
  92. 前記製剤は、約2:1重量/重量(化合物:ケトン遊離酸)の比率で、前記化合物および前記ケトン遊離酸を含む、請求項91に記載の方法。
  93. 前記製剤は、クエン酸をさらに含む、請求項82~92のいずれか1項に記載の方法。
  94. 前記製剤は、リンゴ酸をさらに含む、請求項82~93のいずれか1項に記載の方法。
  95. 前記製剤は、香料をさらに含む、請求項82~94のいずれか1項に記載の方法。
  96. 前記製剤は、甘味料をさらに含む、請求項82~95のいずれか1項に記載の方法。
  97. 前記甘味料は、モンクフルーツ抽出物を含む、請求項96に記載の方法。
  98. 前記製剤は、保存剤をさらに含む、請求項82~97のいずれか1項に記載の方法。b
  99. 前記製剤は、ソルビン酸カリウム、および安息香酸ナトリウムからなる群より選択される保存剤をさらに含む、請求項98に記載の方法。

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