JP2024501562A - 一連のピペリジン置換安息香酸系化合物及びその使用 - Google Patents

一連のピペリジン置換安息香酸系化合物及びその使用 Download PDF

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Abstract

一連のピペリジン置換安息香酸系化合物及びその使用に関し、具体的には、式(I)で表される化合物及びその薬学的に許容される塩を開示する。【化1】TIFF2024501562000073.tif5360【選択図】なし

Description

本発明は下記の優先権を主張する:
CN202011610857.7、出願日は2020年12月30日であり、
CN202110266011.4、出願日は2021年03月11日であり、
CN202110751316.4、出願日は2021年07月02日であり、
CN202111234085.6、出願日は2021年10月22日である。
本発明は、一連のピペリジン置換安息香酸系化合物に関し、具体的には、式(I)で表される化合物及びその薬学的に許容される塩に関する。
免疫疾患(immune diseases)は、免疫調節の不均衡が体の免疫応答に影響を与えて引き起こす疾患である。補体系は免疫系の重要な構成であり、通常は一群の不活性状態で存在するタンパク質を含み、即ち補体である。補体は、副活性化経路においてリポ多糖、多糖、ペプチドグリカン、テイコ酸並びに凝縮IgA及びIgG4などの物質によって活性化され、免疫応答及び炎症反応を媒介する。ここで、活性化物質はC3を直接に活性化して、C5からC9までの各成分の連鎖反応を完了させる。C3活性化因子前駆体としても称される、補体因子B(complement factor B)は、補体因子DによってBa、Bbの2つのフラグメントに切断されることができ、BbはC3bと結合して副経路のC3転換酵素を形成して機能する。補体因子BはAP経路に作用し、因子Bの活性を阻害することでCP及びLP経路を干渉することなくAPI経路の活性化を防ぐことができるため、補体系の阻害による感染リスクの増加を回避することができる。
現在、市場には小分子の因子B阻害剤はなく、Novartisの因子B阻害剤LNP023は、第III相臨床研究段階にあり、PNH、IgAN、C3Gなどの疾患の治療に使用されている。従って、当技術分野では、新しい補体系の小分子因子B阻害剤を開発して、臨床研究及び検証を増やし、補体異常によって引き起こされる様々な疾患の治療に使用することが緊急に必要とされている。
本発明は、式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
Figure 2024501562000002
ただし、
Lは、単結合、NR及びOから選択され、
は、フッ素、塩素、C1-5アルキル、C3-6シクロアルキル、3~6員ヘテロシクロアルキル、-C1-3アルキル-C1-3アルコキシ、-C1-3アルキル-C3-6シクロアルキル及び-C1-3アルキル-3~6員ヘテロシクロアルキルから選択さ
れ、前記C1-5アルキル、C3-6シクロアルキル、3~6員ヘテロシクロアルキル、-C1-3アルキル-C1-3アルコキシ、-C1-3アルキル-C3-6シクロアルキル及び-C1-3アルキル-3~6員ヘテロシクロアルキルは、それぞれ独立して任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、
、R及びRは、それぞれ独立してH及びC1-5アルキルから選択され、前記C1-5アルキルは、任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、
各R及びRは、それぞれ独立してH、F、Cl、Br及びIから選択され、
条件は、Rが、非置換C1-5アルキルから選択される場合、R及びRは、同時にHから選択されないことである。
本発明の一部の形態において、前記化合物又はその薬学的に許容される塩は、下記の式から選択される。
Figure 2024501562000003
ただし、
L、R、R及びRは、本発明で定義された通りであり、
「*」の付いた炭素原子はキラル炭素原子であり、(R)又は(S)単一エナンチオマー形態又はエナンチオマーを豊かに含む形態で存在する。
本発明の一部の形態において、上記の化合物又はその薬学的に許容される塩は、下記から選択される。
Figure 2024501562000004
ただし、L、R、R及びRは、本発明で定義された通りである。
本発明の一部の形態において、前記Rは、C3-6シクロアルキル、3~6員ヘテロシクロアルキル、-C1-3アルキル-C1-3アルコキシ、-C1-3アルキル-C3-6シクロアルキル及び-C1-3アルキル-3~6員ヘテロシクロアルキルから選択され、前記C3-6シクロアルキル、3~6員ヘテロシクロアルキル、-C1-3アルキル-C1-3アルコキシ、-C1-3アルキル-C3-6シクロアルキル及び-C1-3アルキル-3~6員ヘテロシクロアルキルは、それぞれ独立して任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、他の変量は本発明で定義された通りである。
本発明の一部の形態において、前記Rは、フッ素、塩素、CH、CHCH、CHCHCH、CH(CH
Figure 2024501562000005
から選択され、前記CH、CHCH、CHCHCH、CH(CH
Figure 2024501562000006
は、それぞれ独立して任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、他の変量は本発明で定義された通りである。
本発明の一部の形態において、前記Rは、CH、CF、CHCH、CHCHF、CHCF
Figure 2024501562000007
から選択され、他の変量は本発明で定義された通りである。
本発明の一部の形態において、前記Rは、
Figure 2024501562000008
から選択され、他の変量は本発明で定義された通りである。
本発明の一部の形態において、前記Rは、C1-5アルキルから選択され、Rは、H及びC1-5アルキルから選択され、Rは、C1-5アルキルから選択され、他の変量は本発明で定義された通りである。
本発明の一部の形態において、前記Rは、CHCHから選択され、Rは、H及びCHから選択され、Rは、CHF及びCHから選択され、他の変量は本発明で定義された通りである。
本発明の一部の形態において、前記Rは、H及びCHから選択され、前記CHは、任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、他の変量は本発明で定義された通りである。
本発明の一部の形態において、前記Rは、H、CH及びCHFから選択され、他の変量は本発明で定義された通りである。
本発明の一部の形態において、前記Rは、H及びCHから選択され、他の変量は本発明で定義された通りである。
本発明の一部の形態において、前記Rは、H及びCHから選択され、他の変量は本発明で定義された通りである。
本発明の一部の形態において、前記Lは、単結合及び0から選択され、他の変量は本発明で定義された通りである。
本発明の一部の形態において、前記構造単位
Figure 2024501562000009
は、
Figure 2024501562000010
から選択され、他の変量は本発明で定義された通りである。
本発明の一部の形態において、前記構造単位
Figure 2024501562000011
は、
Figure 2024501562000012
から選択され、他の変量は本発明で定義された通りである。
本発明の一部の形態において、前記構造単位
Figure 2024501562000013
は、
Figure 2024501562000014
から選択され、他の変量は本発明で定義された通りである。
本発明は、式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
Figure 2024501562000015
ただし、
Lは、単結合、NR及びOから選択され、
は、フッ素、塩素、C1-5アルキル、C3-6シクロアルキル、3~6員ヘテロシクロアルキル、-C1-3アルキル-C1-3アルコキシ、-C1-3アルキル-C3-6シクロアルキル及び-C1-3アルキル-3~6員ヘテロシクロアルキルから選択され、前記C1-5アルキル、C3-6シクロアルキル、3~6員ヘテロシクロアルキル、-C1-3アルキル-C1-3アルコキシ、-C1-3アルキル-C3-6シクロアルキル及び-C1-3アルキル-3~6員ヘテロシクロアルキルは、それぞれ独立して任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、
、R及びRは、それぞれ独立してH及びC1-5アルキルから選択され、前記C1-5アルキルは、任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、
各R及びRは、それぞれ独立してH、F、Cl、Br及びIから選択され、
条件は、Rが、C1-5アルキルから選択される場合、R及びRは、同時にHから選択されないことである。
本発明の更なる一部の形態は、上記の各変量を任意に組み合わせすることによって得られる。
本発明は、更に下記の式で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
Figure 2024501562000016
本発明の一部の形態において、上記の化合物又はその薬学的に許容される塩は、下記か
ら選択される。
Figure 2024501562000017
Figure 2024501562000018
Figure 2024501562000019
本発明は、補体因子Bに関連する医薬の製造における、前記化合物又はその薬学的に許容される塩の使用を提供する。
本発明は、更に下記の試験方法を提供する。
方法1.受動ハイマン腎炎(PHN)の薬効試験
1.1 実験目的:タンパク尿レベルの低下及び腎組織損傷の改善を評価することを含む、Sheep Anti-Rat Fx1A Serum(ヤギ抗マウスFx1A血清)により誘発されるラットハイマン腎炎における本発明の化合物の腎機能を改善能力を調べるためである。
1.2 実験動物:オスSDラット、7~10週齢、体重200~300g
1.3 実験プロセス:
1.3.1 モデリング:投与前のD-2日に、ラットの尿を収集する。D1は実験の初日であり、対照群(第1群)の動物には尾静脈から5mL/kgのSheep Non-Immune serumを1回注射し、モデル群及び投与群(第2~6群)の動物には
尾静脈から5mL/kgのSheep Anti-Rat Fx1A Serumを1回注射する。
1.3.2 投与:
投与方法は、1日2回、8時間の投与間隔で胃内投与し、投与体積は10mL/kgである。D1日目、モデリング1時間前に、第1群及び第2群の動物にブランク溶媒20%のPEG400/10%のSolutol/70%のwaterを投与し、第3群の動物にLNP023(60mpk)を投与し、第4~6群に異なる濃度の化合物4B(5mpk、20mpk及び60mpk)を投与し、初回投与間隔から8時間後、各群に初回と同様な投与量と投与体積を再び投与する。D2~D14日目に、各群の動物にD1日の投与量、体積、投与方法及び頻度に従って、異なる化合物又は溶媒を14日間(1日目を含む)連続投与する。
1.3.3 試料の収集:
(1)採尿:投与前のD-2日、及び投与後D4、D6、D8、D11、D14日に、初回投与後の2~4時間及び4~6時間後にラットの尿を採取してEPチューブに移し、-80℃~-60℃の冷蔵庫で保存し、ラットの尿タンパク質とクレアチニンの検出に使用した。
(2)腎臓組織の採取:すべての動物は投与後のD15日目に、CO吸入麻酔により安楽死させ、両側の腎臓を採取する。左腎臓を横方向に切断し、右腎臓を縦方向に切断し、横方向に切断した半分(左側)と縦方向に切断した半分(右側)をホルマリンに入れて固定し(同じEPチューブに入れる)、残りの横方向に切断した半分(左側)と縦方向に切断した半分(右側)は、切断面を下に向けてOCTに埋め込まれる(同じ包埋カセットに入れる)。包埋後、できる限り早く-80℃~-60℃の冷蔵庫に保管し、病理組織学的スコアリングに使用した。
1.3.4 試料分析:
分析機器HITACHI LST008 AS(P)で尿タンパク質とクレアチニンのデータを読み取る。腎糸球体症(糸球体の肥大、基底膜及びボーマン嚢の肥厚、足細胞の肥大/円形を特徴とする)は病理組織学的分析によってスコア付けされ、尿細管変性スコアは病理組織学的分析によってスコア付けされ、分析ではIHC又はIF染色によって糸球体C3沈着についてスコア付けされた。
本発明の化合物は、ヒト血清の副経路の活性化に対して有意な阻害活性を示し、LPSによって刺激される補体活性化を有意に阻害し、尿タンパク質レベルを低下させ、腎機能を改善することができ;PK結果では、本発明の化合物が、より長い半減期とより高い薬物曝露量を示し、in vivo薬物動態特性が優れ、優れた創薬特性を有していることを示している。
定義及び説明
別途に説明しない限り、本明細書で用いられる下記の用語及び連語は以下の意味を含む。一つの特定の用語又は連語は、別途に定義されない場合、不確定又は不明瞭ではなく、普通の定義として理解されるべきである。本明細書で商品名が出た場合、相応の商品又はその活性成分を指す。
本明細書で用いられる「薬学的許容される」は、それらの化合物、材料、組成物及び/又は剤形に対するもので、これらは信頼できる医学判断の範囲内にあり、ヒト及び動物の組織との接触に適し、毒性、刺激性、アレルギー反応又はほかの問題又は合併症があまりなく、合理的な利益/リスク比に合う。
用語「薬学的に許容される塩」とは、本発明の化合物の塩で、本発明で発見された特定の置換基を有する化合物と比較的に無毒の酸又は塩基とで製造される。本発明の化合物に比較的に酸性の官能基が含まれる場合、単独の溶液又は適切な不活性溶媒において十分な量の塩基でこれらの化合物と接触させることで塩基付加塩を得ることができる。薬学的許容される塩基付加塩は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム、有機アミン又はマグネシウム塩あるいは類似の塩を含む。本発明の化合物に比較的塩基性の官能基が含まれる場合、単独の溶液又は、適切な不活性溶媒において十分な量の酸でこれらの化合物と接触させることで酸付加塩を得ることができる。薬学的に許容される酸付加塩の実例は、無機酸塩及び有機酸塩、さらにアミノ酸(例えば、アルギニンなど)の塩、及びグルクロン酸のような有機酸の塩を含み、上記無機酸は、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、炭酸水素イオン、リン酸、リン酸一水素イオン、リン酸二水素イオン、硫酸、硫酸水素イオン、ヨウ化水素酸、亜リン酸などを含み、上記有機酸は、例えば酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、乳酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、クエン酸、酒石酸やメタンスルホン酸などの類似の酸を含む。本発明の一部の特定的の化合物は、塩基性及び酸性の官能基を含有するため、任意の塩基付加塩又は酸付加塩に転換することができる。
本発明の薬学的許容される塩は、酸基又は塩基性基を含む母体化合物から通常の化学方法で合成することができる。通常の場合、このような塩の製造方法は、水又は有機溶媒あるいは両者の混合物において、遊離酸又は塩基の形態のこれらの化合物を化学量論量の適切な塩基又は酸と反応させて製造する。
本発明の化合物は、特定の幾何又は立体異性体の形態が存在してもよい。本発明は、全てのこのような化合物を想定し、シス及びトランス異性体、(-)-及び(+)-エナンチオマー、(R)-及び(S)-エナンチオマー、ジアステレオマー、(D)-異性体、(L)-異性体、及びそのラセミ混合物並びに他の混合物、例えばエナンチオマー又は非エナンチオマーを多く含有する混合物を含み、全てのこれらの混合物は本発明の範囲内に含まれる。アルキル等の置換基に他の不斉炭素原子が存在してもよい。全てのこれらの異性体及びこれらの混合物はいずれも本発明の範囲内に含まれる。
別途に説明しない限り、用語「エナンチオマー」又は「光学異性体」とは互いに鏡像の関係にある立体異性体である。
別途に説明しない限り、用語「シス-トランス異性体」又は「幾何異性体」とは二重結合又は環構成炭素原子の単結合が自由に回転できないことによるものである。
別途に説明しない限り、用語「ジアステレオマー」とは分子が二つ又は複数のキラル中心を有し、かつ分子同士は非鏡像の関係にある立体異性体である。
別途に説明しない限り、「(+)」は右旋性を意味し、「(-)」は左旋性を意味し、「(±)」はラセミ体を意味する。
別途に説明しない限り、楔形実線結合(
Figure 2024501562000020
)及び楔形点線結合(
Figure 2024501562000021
)で1つの立体中心の絶対配置を、棒状実線結合(
Figure 2024501562000022
)及び棒状点線結合(
Figure 2024501562000023
)で立体中心の相対配置を、波線(
Figure 2024501562000024
)で楔形実線結合(
Figure 2024501562000025
)又は楔形点線結合(
Figure 2024501562000026
)を、或いは波線(
Figure 2024501562000027
)で棒状実線結合(
Figure 2024501562000028
)及び棒状点線結合(
Figure 2024501562000029
)を表す。
別途に説明しない限り、用語「互変異性体」又は「互変異性体の形態」とは室温において、異なる官能基の異性体が動的平衡にあり、かつ快速に互いに変換できることを指す。互変異性体は可能であれば(例えば、溶液において)、互変異性体の化学的平衡に達することが可能である。例えば、プロトン互変異性体(proton tautomer)(プロトトロピー互変異性体(prototropic tautomer)とも呼ばれる)は、プロトンの移動を介する相互変換、例えばケト-エノール異性化やイミン-エナミン異性化を含む。原子価互変異性体(valence tautomer)は、一部の結合電子の再構成による相互変換を含む。中では、ケト-エノール互変異性化の具体的な実例は、ペンタン-2,4-ジオンと4-ヒドロキシペント-3-エン-2-オンの二つの互変異性体の間の相互変換である。
別途に説明しない限り、用語「1つの異性体に富む」、「異性体豊富な」、「1つのエナンチオマーに富む」又は「エナンチオマー豊富な」とは、1つの異性体又はエナンチオマーの含有量が100%未満で、且つこの異性体又はエナンチオマーの含有量が60%以上、又は70%以上、又は80%以上、又は90%以上、又は95%以上、又は96%以上、又は97%以上、又は98%以上、又は99%以上、又は99.5%以上、又は99.6%以上、又は99.7%以上、又は99.8%以上、又は99.9%以上であることを意味する。
別途に説明しない限り、用語「異性体過剰率」又は「エナンチオマー過剰率」とは、2つの異性体又は2つのエナンチオマーの相対百分率の間の差を意味する。例えば、1つの異性体又はエナンチオマーの含有量が90%であり、もう1つの異性体又はエナンチオマ
ーの含有量が10%である場合、異性体又はエナンチオマー過剰率(ee値)は80%である。
本発明の化合物は、化合物を構成する1つ又は複数の原子には、非天然の原子同位元素が含まれてもよい。例えば三重水素(H)、ヨウ素-125(125I)又はC-14(14C)のような放射性同位元素で化合物を標識することができる。又、例えば重水素を水素に置換して重水素化薬物を形成することができ、重水素と炭素で形成された結合は、通常の水素と炭素で形成された結合よりも強く、重水素化されていない薬物と比較して、重水素化された薬物には、毒性の副作用が軽減され、薬物の安定性が増し、治療効果が向上され、薬物の生物学的半減期が延ばされるという利点がある。本発明の化合物の同位体組成の変換は、放射性であるかいやかに関わらず、本発明の範囲に含まれる。
用語「任意」又は「任意に」は後記の事項又は状況によって可能であるが必ずしも現れるわけではなく、且つ当該記述はそれに記載される事項又は状況が生じる場合によってその事項又は状況が生じない場合を含むことを意味する。
用語「置換された」は特定の原子における任意の一つ又は複数の水素原子が置換基で置換されたことで、特定の原子価状態が正常で且つ置換後の化合物が安定していれば、置換基は重水素及び水素の変形体を含んでもよい。置換基が酸素(即ち=O)である場合、2つの水素原子が置換されたことを意味する。酸素による置換は、芳香族基では生じない。用語「任意選択で置換される」は、置換されてもよく、置換されなくてもよく、別途に定義しない限り、置換基の種類と数は化学的に安定して実現できれば任意である。
変量(例えばR)のいずれかが化合物の組成又は構造に1回以上現れた場合、その定義はいずれの場合においても独立である。そのため、例えば、1つの基が0~2個のRにより置換された場合、上記基は任意に2つ以下のRで置換され、且ついずれの場合においてもRは独立して選択肢を有する。また、置換基及び/又はその変形体の組み合わせは、このような組み合わせであれば安定した化合物になる場合のみ許容される。
連結基の数が0の場合、例えば、-(CRR)-は、当該連結基が単結合であることを意味する。
そのうち1つの変量が単結合である場合、それで連結する2つの基が直接連結し、例えばA-L-ZにおけるLが単結合を表す場合、この構造は実際にA-Zになる。
挙げられた連結基がほかの連結方向を明示しない場合、その連結方向は任意であり、例えば、
Figure 2024501562000030
における連結基Lは-M-W-であり、この時-M-W-は左から右への読み取る順序と同じ方向に環Aと環Bを構成
Figure 2024501562000031
することができ、また、左から右への読み取る順序と逆方向に環Aと環Bを構成
Figure 2024501562000032
することもできる。上記連結基、置換基及び/又はその変形体の組み合わせは、このような組み合わせであれば安定した化合物になる場合のみ許容される。
特に明記しない限り、ある基が1つ以上の結合可能な部位を有する場合、該基の任意の1つ以上の部位は、化学結合によって他の基に結合することができる。該化学結合の結合方式が非局在であり、且つ結合可能な部位にH原子が存在する場合、化学結合を結合すると、該部位のH原子の個数は、結合された化学結合の個数に応じて相応の価数の基に減少する。前記部位が他の基と結合する化学結合は、直線実線結合(
Figure 2024501562000033
)、直線破線結合(
Figure 2024501562000034
)、又は波線(
Figure 2024501562000035
)で表すことができる。例えば、-OCHの直線実線結合は、該基の酸素原子を介して他の基に結合されていることを意味する。
Figure 2024501562000036
中の直線の破線結合は、該基内の窒素原子の両端が他の基に結合されていることを意味する。
Figure 2024501562000037
中の波線は、当該フェニル基の部位1と2の炭素原子を介して他の基に結合されていることを意味する。
Figure 2024501562000038
は、当該ピペリジニル基の任意の結合可能な部位が1つの化学結合によって他の基に結合できることを意味し、少なくとも
Figure 2024501562000039
の4つの結合形態を含み、H原子が-N-に描かれていても、
Figure 2024501562000040
には
Figure 2024501562000041
この結合形態の基が含まれるが、1つの化学結合が接続されると、その部位のHは1つ減少して対応する一価ピペリジン基になる。
別途に定義しない限り、用語「C1-3アルキル」は単独で又は他の用語と組み合わせて、それぞれ直鎖又は分枝鎖の1~3個の炭素原子で構成された飽和炭化水素基を表す。
前記C1-3アルキルにはC1―2とC2―3アルキルなどが含まれ、それは1価(例えばメチル)、2価(例えばメチレン)及び多価(例えばメチン)であってもよい。C1-3アルキルの実例は、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(n-プロピル及びイソプロピルを含む)を含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、用語「C1-5アルキル」は単独で又は他の用語と組み合わせて、それぞれ直鎖又は分枝鎖の1~5個の炭素原子で構成された飽和炭化水素基を表す。上記C1-5アルキルにはC1-4、C1-3、C1-2、C2-5、C2-4とCアルキルなどが含まれ、それは1価(例えばメチル)、2価(例えばメチレン)及び多価(例えばメチン)であってもよい。C1―5アルキルの実例は、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(n-プロピル及びイソプロピルを含む)、ブチル(n-ブチル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチルを含む)、ペンチル(n-ペンチル、イソペンチル及びネオペンチルを含む)などを含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、用語「C1―3アルコキシ」は単独で又は他の用語と組み合わせて、それぞれ酸素原子を介して分子の残り部分に連結した1~3個の炭素原子を含むアルキルを表す。前記C1-3アルコキシは、C1-2、C2-3、C及びCアルコキシなどが含まれる。C1-3アルコキシの実例はメトキシ、エトキシ、プロポキシ(n―プロポキシ又はイソプロポキシを含む)などを含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、「C3-6シクロアルキル」は単独で又は他の用語と組み合わせて、それぞれ3~6個の炭素原子から構成された飽和単環式環状炭化水素基であり、上記C3-6シクロアルキルはC3-5、C4-5又はC5-6シクロアルキルなどが含まれ;それは一価、二価又は多価であってもよい。C3-6シクロアルキルの実例はシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどを含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、用語「3~6員ヘテロシクロアルキル」自体又は他の用語と組み合わせは、それぞれ3~6個の環原子で構成された飽和単環式環状基を表し、その1、2、3及び4個の環原子は独立してO、S及びNのヘテロ原子から選ばれ、残りは炭素原子である。窒素原子が任意に四級化されており、窒素及び硫黄ヘテロ原子は任意に酸化される(即ち、NO及びS(O)、pは1又は2である。)。更に、「3~6員ヘテロシクロアルキル」に関して、ヘテロ原子はヘテロシクロアルキルと分子他の部分の連結位置を占めることができる。前記3~6員ヘテロアリール基は4~6員、5~6員、4員、5員及び6員ヘテロアリール基などを含む。3~6員のヘテロアリール基の実例は、ヘテロブチル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、テトラヒドロチエニル(テトラヒドロチオフェン-2-イル及びテトラヒドロチオフェン-3-イルなどを含む)、テトラヒドロピラン、ピペリジニル(1-ピペリジニル、2-ピペリジニル及び3-ピペリジニルなどを含む)、ピペラジニル(1-ピペラジニル及び2-ピペラジニルなどを含む)、モルホリニル(3-モルホリニル及び4-モルホリニルなどを含む)、ジオキサニル、ジチアニル、イソキサゾリジニル、イソチアゾリジニル、1,2-オキサジニル、1,2-チアジニル又はヘキサヒドロピリダジニルを含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、Cn-n+m又はC-Cn+mはn~n+m個の炭素の任意の1つの具体的な様態を含み、例えば、C1-12はC、C、C、C、C、C、C、C、C、C10、C11、及びC12を含み、n~n+mのうちの任意の1つの範囲も含み、例えば、C1-12はC1-3、C1-6、C1-9、C3-6、C3-9、C3-12、C6-9、C6-12、及びC9-12等を含む。同様に、n員~n+m員は環における原子数がn~n+m個であることを表し、例えば、3~12員環は
3員環、4員環、5員環、6員環、7員環、8員環、9員環、10員環、11員環、及び12員環を含み、n~n+mのうちの任意の一つの範囲も含み、例えば、3~12員環は3~6員環、3~9員環、5~6員環、5~7員環、6~7員環、6~8員環、及び6~10員環等を含む。
本発明の化合物は当業者に熟知の様々な合成方法によって製造することができ、以下に挙げられた具体的な実施形態、他の化学合成方法と合わせた実施形態及び当業者に熟知の同等の代替方法を含み、好適な実施形態は本発明の実施例を含むが、これらに限定されない。
本発明に使用されたすべての溶媒は市販品から得ることができる。
本発明は以下の略語を使用する。aqは水を表し;eqは当量、等量を表し;DCMはジクロロメタンを表し;PEは石油エーテルを表し;DMSOはジメチルスルホキシドを表し;EtOAcは酢酸エチルを表し;EtOHはエタノールを表し;MeOHはメタノールを表し;DMFはN,N-ジメチルホルムアミドを表し;CBzはアミン保護基であるベンジルオキシカルボニルを表し;BOCはアミン保護基であるtert-ブトキシカルボニルを表し;r.t.は室温を表し;RTは保持時間を表し;O/Nは一晩行うことを表し;THFはテトラヒドロフランを表し;BocOは二炭酸ジ-tert-ブチルを表し;TFAはトリフルオロ酢酸を表し;HClは塩酸を表し;DIPEAはジイソプロピルエチルアミンを表し;TEAはトリエチルアミンを表し;NBSはN-ブロモスクシンイミドを表し;iPrOHは2-プロパノールを表し;mpは融点を表し;Pd(PPhはテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを表し;Pd(dppf)Cl CHClは[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン錯体を表し;Pd(dppf)Clは[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)を表し;PPAはポリリン酸を表し;NMPはN-メチルピロリドンを表し;TBSClはtert-ブチルジメチルシリルクロリドを表し;n-BuLiはn-ブチルリチウムを表し;TBAFはフッ化テトラブチルアンモニウムを表し;psiはポンド/平方インチを表し;COは二酸化炭素を表し;DEAはジエチルアミンを表し;PEG300はポリエチレングリコール300を表し;Cremphor ELはポリオキシエチレンヒマシ油を表し;PBSはリン酸緩衝液を表す。
本発明の化合物の構造は、当業者に周知の従来の方法によって確認することができ、本発明が化合物の絶対配置に関する場合、絶対配置は、当業者の従来の技術的手段によって確認することができる。例えば、単結晶X線回折(SXRD)、培養単結晶はBruker D8 venture回折計によって収集され、光源はCuKα放射線、走査方法:φ/ω走査、関連データを収集した後、更に直接法は(Shelxs97)結晶構造解析により、絶対配置を確認できる。
マウスにおけるLPS誘導補体活性化のin vivo PDモデルの実験結果である。 ラットにおける受動性ヘイマン腎炎のin vivo薬力学モデルの実験結果である。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明の不利な制限を意味するものではない。本発明は本明細書で詳細に説明されており、その特定の実施形態も開示されており、当業者にとって、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本発明の特定
の実施形態において様々な変更及び修正を行うことができることは明らかである。
参照例1:中間体M-2及びM-1の製造
Figure 2024501562000042
ステップ1
20℃で、化合物M-A(5.00g)のアセトニトリル(30.0mL)溶液に4-ジメチルアミノピリジン(3.79g)及び二炭酸ジ-tert-ブチル(8.12g)を加え、反応溶液を20℃で1時間撹拌し、酢酸エチル(100.0mL)を加えて希釈し、順次に1Nの塩酸(30.0mL)、飽和食塩水(50.0mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して化合物M-Bを得た。H NMR(400 MHz,CDCl) δ 7.52 (d,J=4.0Hz,1H),6.87
(d,J=2.4Hz,1H),6.75 (d,J=2.4Hz,1H),6.48
(d,J=4.0Hz,1H),3.85 (s,3H),2.64 (s,3H),1.65 (s,9H)。
ステップ2
20℃で、N-メチルホルムアニリド(5.59g)のジクロロメタン(50.0mL)溶液に塩化オキサリル(5.25g)を加えた。反応溶液を窒素ガスの雰囲気下20℃で14時間撹拌した。当該反応溶液を定圧滴下ロートに移し、-14℃で化合物M-B(9.00g)のジクロロメタン(50.0mL)溶液にゆっくりと滴下し、反応溶液を窒素ガスの雰囲気下-14℃で3時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム(50.0mL)を加えて反応をクエンチングさせ、飽和食塩水(50mL×2)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、残留物をエタノール(20.0mL)で洗浄し、濾過し、ケーキを乾燥させて化合物M-2を得た。H NMR (400MHz,CDCl) δ 10.62(s,1H),7.62 (d,J=3.6
Hz,1H),7.47 (d,J=3.6Hz,1H),6.73 (s,1H),3.95 (s,3H),2.68 (s,3H),1.63(s,9H);LC-MS:m/z=290.1[M+H]
ステップ3
0℃で、化合物M-2(3.00g、10.37mmol、1eq)のメタノール(10.0mL)溶液に水素化ホウ素ナトリウム(980.7mg)を加え、反応溶液を0℃で2時間撹拌した。反応完了後、0℃で反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液(200.0mL)を加えた。次に水(100.0mL)で希釈し、混合物を酢酸エチル(20.0mL×2)で抽出し、水(50.0mL)、飽和食塩水(50.0mL)で洗浄し、有機相を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル=2.2:1)で分離・精製して化合物M-Cを得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ 7.5
3(d,J=.60Hz,1H),6.74(s,1H),6.61(d,J=3.60Hz,1H),4.89(s,2H),3.90(s,3H),2.63(s,3H),1.62(s,9H)。
ステップ4
20℃で、化合物M-C(1.60g)のメタノール(1.2mL)及びジクロロメタン(20.0mL)溶液に(クロロメチレン)ジメチルアンモニウムクロリド(1.41g)を加え、反応溶液を保温して1時間撹拌した。0℃に冷却させ、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20.0mL)を加えてクエンチングさせ、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(20.0mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過し、濾液を減圧濃縮して化合物M-1を得た。
実施例1 化合物1A、1B、1C及び1Dの製造
Figure 2024501562000043
Figure 2024501562000044
ステップ1
化合物1-1(3.20g)をテトラヒドロフラン(30mL)に溶解させ、反応溶液を-78℃に置き、窒素ガスの保護下でリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1M、10.5mL)を加え、反応系を保温して1時間撹拌した後0℃に昇温させ、化合物1,1,1-トリフルオロ-N-フェニル-N-((トリフルオロメチル)スルホニル)メタンスルホンアミド(5.10g)を加えた。反応溶液を30℃に昇温させ、12時間撹拌した。水(15mL)を加えてクエンチングさせ、酢酸エチル(40mL×3)で抽出し、有機相を飽和食塩水(40mL×1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=1:0~2:1)で分離・精製して化合物1-2を得た。H NMR (400
MHz,CDCl) δ 7.56-7.58(m,2H),7.28-7.38(m,6H),7.17-7.23(m,1H),5.89(br s,1H),5.01-5.19(m,3H),4.22(br s,1H),2.92-2.99(m,1H),2.58-2.73(m,1H),2.20-2.38(m,1H);LC-MS:m/z=467.0[M+H]
ステップ2
20℃で、化合物1-2(0.50g)及びシクロブチルボロン酸(139.3mg)のトルエン(10mL)溶液に1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体(175.1mg)及び炭酸セシウム(1.05g)を加えた。反応溶液を110℃に昇温させ、窒素ガスの雰囲気下14時間撹拌した。反応を室温に冷却させ、氷水(20mL)を加えてクエンチングさせ、酢酸エチル(25mL×3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、残余物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル=1:10)で分離・精製して化合物1-3を得た。H NMR(400 MHz,CDCl) δ ppm 7.30-7.67(m,9H),5.37-5.78(m,2H),5.18-5.24(m,1H),5.06-5.17(m,1H),4.17-4.38(m,1H),2.86-3.01(m,2H),2.16-2.28(m,1H),2.08-2.17(m,2H),1.88-2.02(m,4H),1.71-1.82(m,1H);LC-MS:m/z=373.1[M+H]
ステップ3
化合物1-3(0.34g)のイソプロパノール(2mL)、ジオキサン(2mL)及び水(4mL)の混合溶液に水酸化バリウム(1.16g)を加え、反応溶液を100℃に昇温させ、20時間撹拌した。反応溶液を室温に冷却させ、50%の硫酸水素カリウム水溶液でpH<7に調節し、酢酸エチル(40mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、順次に水(30mL)、飽和食塩水(25mL)で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過し、減圧濃縮して化合物1-4を得た。LC-MS:m/z=392.1[M+H]
ステップ4
20℃で、化合物1-4(0.36g)のメタノール(1.2mL)及びトルエン(3.6mL)の混合溶液にトリメチルシリルジアゾメタン(2M、919μL)を加え、反応溶液を20℃で1時間撹拌した。反応溶液を0℃に冷却させ、酢酸を加えてクエンチングさせ、水(40mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(35mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、順次に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(25mL)、水(25mL)、飽和食塩水(25mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル=1:3)で分離・精製して化合物1-5を得た。LC-MS: m/z =406.1[M+H]
ステップ5
20℃で、化合物1-5(0.24g)のエタノール(4mL)溶液に湿式パラジウム炭素(10%、0.20g)及び塩化水素-ジオキサン溶液(4M、0.04mL)を加え、反応溶液を20℃で、水素ガスの雰囲気下(15psi)1時間撹拌した。反応溶液を濾過し、濾液を減圧濃縮して化合物1-6を得た。LC-MS:m/z=274.1[M+H]
ステップ6
20℃で、化合物1-6(0.55g)のN,N-ジメチルホルムアミド(15mL)溶液に化合物M-1(1.01g)、炭酸セシウム(1.64g)及びヨウ化カリウム(334.0mg)を加えた。反応溶液を20℃で15時間撹拌し、反応溶液を水(80mL)にゆっくりと注ぎ、酢酸エチル(90mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル=1:1)で分離・精製して得られた粗生成物を更に高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Gemini-NX 80×30mm×3μm;移動相:[水(10mMの炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル];勾配:アセトニトリル%:57%~87%)で分離・精製して化合物1-7を得、更に、キラル(カラム:DAICEL CHIRALPAK AD(250mm×30mm、10μm;移動相:A:二酸化炭素、B:[0.1%のアンモニウム水-イソプロパノール];勾配:B%:35%~35%)分離して化合物1-7A、化合物1-7B、化合物1-7C及び化合物1-7Dを得た。
SFC分析・検出方法:カラム:Chiralpak AD-3 150mm×4.6mm I.D.,3μm、移動相:A:二酸化炭素、B:イソプロパノール(0.05%のジエチルアミン)、勾配:B%:5%~40%で5分間グラディエントフロー、40%で5分間維持、5%で2.5分間維持、流速:2.5mL/分。化合物1-7Aの保持時間:4.238分、ee:100%;化合物1-7Bの保持時間:4.946分、ee:100%;化合物1-7Cの保持時間:5.530分、ee:99.4%;化合物1-7Dの保持時間:5.954分、ee:100%。
二次元NMRで測定して、化合物1-7Cのピペリジン環が4員シクロブチルに結合する炭素-水素結合は、安息香酸に結合する炭素-水素結合とNOE相関があることが確認され、シス構造であった。化合物1-7Dのピペリジン環が4員シクロブチルに結合する炭素-水素結合は、安息香酸に結合する炭素-水素結合とNOE相関があることが確認され、シス構造であった。LC-MS:m/z=547.2[M+H]
ステップ7
化合物1-7A(15.0mg)のメタノール(1mL)及びテトラヒドロフラン(0.5mL)の混合溶液に水酸化リチウム一水和物(3.5mg)を加え、反応溶液を50℃で18時間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮し、残留物を高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Gemini-NX C18(80×30mm×3μm);移動相:[水(10mMの炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル];アセトニトリル%:16%~86%)で分離・精製して化合物1Aを得た。LC-MS:m/z=433.2[M+H]
化合物1-7B(20.0mg)のメタノール(1mL)及びテトラヒドロフラン(0.5mL)の混合溶液に水酸化リチウム一水和物(4.6mg)を加え、反応溶液を50℃で18時間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮し、残留物を高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Gemini-NX C18(80×30mm×3μm);移動相:[水(10mMの炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル];アセトニト
リル%:16%~86%)で分離・精製して化合物1Bを得た。LC-MS:m/z=433.3[M+H]
化合物1-7C(0.10g)のメタノール(1mL)及びテトラヒドロフラン(0.5mL)の混合溶液に水酸化リチウム一水和物(23.0mg)を加え、反応溶液を50℃で15時間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮し、残留物を高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Gemini-NX C18(80×30mm×3μm);移動相:[水(10mMの炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル];アセトニトリル%:16%~86%)で分離・精製して化合物1Cを得た。H NMR (400
MHz,DMSO-d) δ ppm 10.80(s,1H),7.95(d,J=8.80Hz,2H),7.64(d,J=7.60Hz,2H),7.24(t,J=2.80Hz,1H),6.65(s,1H),6.45(t,J=2.40Hz,1H),3.70(s,3H),3.54(d,J=12.00Hz,1H),3.10-3.30(m,2H),2.78-2.81(m,1H),2.50-2.55(m,1H),2.41(s,3H),1.56-2.01(m,8H),1.48-1.51(m,1H),1.34(m,1H),1.02-1.11(m,1H),0.81-0.93(m,1H);LC-MS:m/z=433.3[M+H]
化合物1-7D(0.10g)のメタノール(1mL)及びテトラヒドロフラン(0.5mL)の混合溶液に水酸化リチウム一水和物(23.0mg)を加え、反応溶液を50℃で15時間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮し、残留物を高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Gemini-NX C18(80×30mm×3μm);移動相:[水(10mMの炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル];アセトニトリル%:16%~86%)で分離・精製して化合物1Dを得た。H NMR(400 MHz,DMSO-d) δ ppm 10.80(s,1H),7.95(d,J=8.40Hz,2H),7.64(d,J=7.60Hz,2H),7.24(t,J=2.80Hz,1H),6.65(s,1H),6.43-6.47(m,1H),3.70(s,3H),3.54(d,J=11.60Hz,1H),3.10-3.30(m,2H),2.78-2.81(m,1H),2.50-2.55(m,1H),2.41(s,3H),1.54-2.01(m,8H),1.50(m,1H),1.34(m,1H),1.02-1.11(m,1H),0.81-0.96(m,1H);LC-MS:m/z=433.2[M+H]
実施例2 化合物2A、2B、2C及び2Dの製造
Figure 2024501562000045

Figure 2024501562000046
ステップ1
0℃で、四塩化チタンのジクロロメタン溶液(1M、1.2mL)をテトラヒドロフラン(1mL)に溶解させ、化合物1-1(0.20g)及びマレイン酸ジメチル(79.0mg)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液を加え、反応溶液を0℃で1時間撹拌し、ピリジン(236.6mg)を加え、反応溶液を20℃で15時間撹拌し続けた。反応溶液を10%のクエン酸に注ぎ、pH<7に調節し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、残余物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル=1:3)で分離・精製して化合物2-2を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm 7.52(d,J=8.40Hz,2H),7.08-7.32(m,7H),5.23-5.42(m,1H),5.06-5.12(m,1H),4.94-5.05(m,1H),4.01-4.11(m,1H),3.66-3.72(m,6H),3.29-3.39(m,1H),3.16-3.27(m,1H),2.74-2.90(m,2H),2.54-2.65(m,1H);LC-MS:m/z=449.1[M+H]
ステップ2
0℃で、化合物2-2(0.20g)のメタノール(2mL)溶液に水素化ホウ素ナト
リウム(16.9mg)を加えた。反応溶液を25℃に昇温させ、3時間撹拌した。氷水(30mL)を加えてクエンチングさせ、ジクロロメタン(30mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して化合物2-3を得た。LC-MS:m/z=451.4[M+H]
ステップ3
25℃で、化合物2-3(1.10g)のエタノール(15mL)溶液に水素化ホウ素ナトリウム(923.7mg)を加えた。反応溶液を70℃に昇温させ、2時間撹拌した。反応溶液を室温に冷却させ、氷水(50mL)を加えてクエンチングさせ、酢酸エチル(50mL)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル=1:0)で分離・精製して化合物2-4を得た。LC-MS:m/z=395.1[M+H]
ステップ4
0℃で、化合物2-4(0.50g)のテトラヒドロフラン(6mL)溶液に水素ナトリウム(純度:60%、60.8mg)を加えた。反応溶液を0℃で0.5時間撹拌し、メタンスルホニルクロリド(0.24g)を加え、反応溶液を25℃に昇温させ、1.5時間撹拌した。氷水(5mL)を加えてクエンチングさせ、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過し、濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル=2:1)で分離・精製して化合物2-5を得た。LC-MS:m/z=473.1[M+H]
ステップ5
0℃で、化合物2-5(1.30g)のテトラヒドロフラン(40mL)溶液に水素ナトリウム(純度:60%、330.1mg)を加え、反応溶液を20℃に昇温させ、1時間撹拌した。次に、60℃に加熱させ、16時間撹拌した。反応溶液を室温に冷却させ、氷水(60mL)を加えてクエンチングさせ、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル=2:1)で分離・精製して化合物2-6を得た。LC-MS:m/z=377.1[M+H]
ステップ6
化合物2-6(0.55g)のイソプロパノール(2mL)、ジオキサン(2mL)及び水(4mL)の混合溶液に水酸化バリウム(1.85g)を加え、反応溶液を100℃に昇温させ、14時間撹拌した。反応溶液を室温に冷却させ、50%の硫酸水素カリウム水溶液を加えてpH<7に調節し、酢酸エチル(40mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、順次に水(40mL)、飽和食塩水(45mL)で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過し、濾液を減圧濃縮して化合物2-7(0.58g)を得た。LC-MS:m/z=396.1[M+H]
ステップ7
20℃で、化合物2-7(0.58g)のメタノール(1.5mL)及びトルエン(4.5mL)の混合溶液に(トリメチルシリル)ジアゾメタン(2M、1.47mL)を加え、反応溶液を20℃で2時間撹拌した。0℃に冷却させ、酢酸を加えてクエンチングさせ、水(40mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(45mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、順次に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(45mL)、水(45mL)、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル=2:1)で
分離・精製して化合物2-8を得た。LC-MS:m/z=410.1[M+H]
ステップ8
20℃で、化合物2-8(0.40g)のメタノール(5mL)溶液に湿式パラジウム炭素(含有量:10%、0.2g)を加え、反応溶液を20℃で、水素ガスの雰囲気下(15psi)1時間撹拌した。反応溶液を濾過し、濾液を減圧濃縮して化合物2-9を得た。LC-MS:m/z=276.1[M+H]
ステップ9
20℃で、化合物2-9(0.26g)のN,N-ジメチルホルムアミド(6mL)溶液に化合物M-1(0.65g)、炭酸セシウム(769.2mg)及びヨウ化カリウム(156.8mg)を加えた。反応溶液を20℃で16時間撹拌した。反応溶液を水(50mL)にゆっくりと注ぎ、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、残留物をまずは、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル=1:2)で精製し、更に高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Gemini-NX C18(80×30mm×3μm);移動相:[水(10mMの炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル];アセトニトリル%:57%~87%)で分離・精製して化合物2-10を得、キラル(カラム:DAICEL CHIRALPAK AD(250mm×30mm、10μm);移動相:A相:二酸化炭素、B相:[0.1%のアンモニア水-イソプロパノール];B%:40%~40%)分離して化合物2-10A、化合物2-10B、化合物2-10C及び化合物2-10Dを得た。
SFC分析・検出方法:カラム:Chiralpak AD-3 150mm×4.6mm I.D.,3μm、移動相:A:二酸化炭素、B:イソプロパノール(0.05%のジエチルアミン)、勾配:移動相B:5%~40%で5分間グラディエントフロー、40%で5分間維持、5%で2.5分間維持、流速:2.5mL/分。化合物2-10Aの保持時間:4.333分、ee:100%);化合物2-10Bの保持時間:4.835分、ee:99.5%;化合物2-10Cの保持時間:5.299分、ee:99.1%;化合物2-10Dの保持時間:5.698分、ee:98.1%。LC-MS:m/z=549.2[M+H]
ステップ10
化合物2-10A(80.0mg)のメタノール(3mL)及びテトラヒドロフラン(1.5mL)の混合溶液に水酸化リチウム一水和物(18.4mg)を加え、反応溶液を50℃に昇温させ14時間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮し、残留物を高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Gemini-NX C18(80×30mm×3μm);移動相:[水(10mMの炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル];アセトニトリル%:15%~45%)で分離・精製して化合物2Aを得た。H NMR (400 MHz,CDOD) δ ppm 8.12(d,J=8.0Hz,1H),8.12(d,J=8.0Hz,1H),7.61(d,J=8.0Hz,2H),7.31(d,J=2.4Hz,1H),6.77(s,1H),6.33(br s,1H),4.93-4.96(m,2H),4.63(s,1H),4.44-4.80(m,2H),4.22-4.32(m,1H),4.03-4.09(m,1H),3.77(s,3H),3.67-3.75(m,1H),3.06-3.30(m,2H),2.51(s,3H),2.42-2.51(m,1H),2.20-2.37(m,1H),1.96-2.09(m,1H),1.72-1.81(m,1H),1.54-1.63(m,1H);LC-MS:m/z=435.2[M+H]
化合物2-10B(80.0mg)のメタノール(3mL)及びテトラヒドロフラン(
1.5mL)の混合溶液に水酸化リチウム一水和物(18.4mg)を加え、反応溶液を50℃で14時間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮し、残留物を高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Gemini-NX C18(80×30mm×3μm);移動相:[水(10mMの炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル];アセトニトリル%:15%~45%)で分離・精製して化合物2Bを得た。二次元NMRで測定して、ピペリジンと4員エポキシドとの炭素-水素結合はエクアトリアル結合であり、安息香酸との炭素-水素結合はアキシアル結合であり、化合物2Bはトランス構成であった。H NMR (400 MHz, CDOD) δ ppm 8.13 (d,J=8.4Hz,2H), 7.61 (d,J=8.4 Hz,2H),7.30(d,J=3.2Hz,1H),6.72(s,1H),6.31(d,J=2.8Hz,1H),4.85-4.91(m,2H),4.36-4.46(m,3H),4.27(d,J=12.8Hz,1H),4.03(d,J=12.8Hz,1H),3.74(s,3H),3.66-3.72(m,1H),3.16-3.25(m,2H),2.50(s,3H),2.42-2.47(m,1H),2.27-2.30(m,1H),2.03-2.10(m,1H),1.78-1.81(m,1H),1.59-1.63(m,1H);LC-MS:m/z=435.2[M+H]
化合物2-10C(0.02g)のメタノール(1mL)及びテトラヒドロフラン(0.5mL)の混合溶液に水酸化リチウム一水和物(4.6mg)を加え、反応溶液を50℃で14時間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮し、残留物を高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Gemini-NX 80×30mm×3μm;移動相:[水(10mMの炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル];アセトニトリル%:15%~45%)で分離・精製して化合物2Cを得た。二次元NMRで測定して、ピペリジンと4員エポキシドとの炭素-水素結合と安息香酸との炭素-水素結合はいずれもアキシアル結合であり、化合物2Cはシス構成であった。H NMR (400 MHz, CDOD) δ ppm 8.13(d,J=8.0Hz,2H),7.61(d,J=8.0Hz,2H),7.31(d,J=3.2Hz,1H),6.75(s,1H),6.32(s,1H),4.71-4.81(m,2H),4.47-4.56(m,2H),4.29-4.39(m,2H),3.93-3.958(m,1H),3.42-3.48(m,1H),3.75(s,3H),3.11-3.21(m,1H),2.79-2.83(m,1H),2.51(s,3H),2.16-2.29(m,1H),1.91-2.01(m,1H),1.79-1.85(m,1H),1.59-1.74(m,1H),1.39-1.46(m,1H);LC-MS:m/z=435.2[M+H]
化合物2-10D(0.02g)のメタノール(1mL)及びテトラヒドロフラン(0.5mL)の混合溶液に水酸化リチウム一水和物(4.6mg)を加え、反応溶液を50℃で14時間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮し、残留物を高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Gemini-NX C18(80×30mm×3μm);移動相:[水(10mMの炭酸水素アンモニウム)-アセトニトリル];アセトニトリル%:15%~45%)で分離・精製して化合物2Dを得た。二次元NMRで測定して、ピペリジンと4員エポキシドとの炭素-水素結合、及び安息香酸との炭素-水素結合はいずれもアキシアル結合であり、2Dはシス構成であった。H NMR(400 MHz,CDOD) δ ppm 8.14(d,J=8.0Hz,2H),7.62(d,J=8.0Hz,2H),7.31(d,J=3.2Hz,1H),6.75(s,1H),6.32(s,1H),4.71-4.81(m,2H),4.46-4.57(m,2H),4.26-4.45(m,2H),3.98-4.06(m,1H),3.76(s,3H),3.41-3.49(m,1H),3.14-3.26(m,1H),2.76-2.88(m,1H),2.51(s,3H),2.16-2.29(m,1H),1.95-2.05(m,1H),1.78-1.87(m,1H),1.56
-1.75(m,1H),1.36-1.51(m,1H);LC-MS:m/z=435.2[M+H]
実施例3 化合物3A、3B、3C及び3Dの製造
Figure 2024501562000047
Figure 2024501562000048
ステップ1
化合物1-2(66.0mg)及びシクロプロピルボロン酸(24.3mg)を1,4-ジオキサン(1mL)に溶解させ、リン酸カリウム(96.1mg)及び[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体(5.8mg)を加え、反応溶液を90℃で、窒素ガスの保護下で、4.5時間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮し、水(5mL)を加えてクエンチングさせ、酢酸エチル(10mL)で抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して濃縮した。残留物をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル
=2:1)で分離・精製して化合物3-3を得た。H NMR(400 MHz,CDCl) δ 7.38-7.61(m,2H),7.08-7.33(m,7H),5.44(br s,1H),4.94-5.18(m,2H),3.97-4.24(m,1H),2.75-2.96(m,1H),2.05-2.23(m,1H),1.77-1.80(m,1H),1.31-1.44(m,1H),1.11-1.28(m,1H),0.53-0.68(m,2H),0.37-0.52(m,2H);LC-MS:m/z=359.2[M+H]
ステップ2
化合物3-3(0.3g)をイソプロパノール、1,4-ジオキサン及び水の混合溶液(2mL:2mL:5mL)に溶解させ、反応溶液に水酸化バリウム(573.6mg)を加え、次に、100℃に加熱させ、保温して12時間撹拌した。反応溶液を室温に冷却させ、50%の硫酸水素カリウム水溶液を加えてpH=5~6に調節し、ジクロロメタン(30mL×3)を加えて抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して化合物3-4を得た。LC-MS:m/z=378.0[M+H]
ステップ3
化合物3-4(50.0mg)をメタノール(1.5mL)及びトルエン(0.5mL)の混合溶液に溶解させ、室温の条件で、(トリメチルシリル)ジアゾメタン(2M、199μL)を加え、反応溶液を保温して12時間撹拌した。酢酸(1mL)及び水(10mL)を加えてクエンチングさせ、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、有機相を飽和食塩水(10mL×1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して濃縮した。残留物をシリカゲル薄層クロマトグラフィープレート(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)で分離・精製して化合物3-5を得た。H NMR(400 MHz, CDCl) δ 7.95-7.97(m,2H),7.28-7.58(m,7H),5.55(br s,1H),5.03-5.24(m,2H),4.09-4.21(m,1H),3.92(s,3H),2.84-3.05(m,1H),2.11-2.19(m,1H),1.84-1.88(m,1H),1.63(br s,1H),1.37-1.53(m,1H),0.38-0.7(m,4H);LC-MS:m/z=392.2[M+H]
ステップ4
化合物3-5(250.0mg)をメタノール(3mL)及び酢酸エチル(3mL)の混合溶液に溶解させ、水酸化バリウム(0.10g)を加え、反応溶液を15℃、H(15Psi)の条件で2時間撹拌した。反応溶液を直接に濾過した後減圧濃縮し、残留物をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)で分離・精製して化合物3-6を得た。LC-MS:m/z=259.9[M+H]
ステップ5
化合物3-6(0.20g)を1,2-ジクロロエタン(5mL)に溶解させ、化合物M-2(133.9mg)及びトリアセチルシアノ水素化ホウ素ナトリウム(269.7mg)を加え、反応溶液を15℃で20時間撹拌した。水(3mL)を加えてクエンチングさせ、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、有機相を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、残留物を高速液体クロマトグラフィー(カラム:Boston Green ODS 150×30mm×5μm;移動相:[水(0.075%のトリフルオロ酢酸)-アセトニトリル];B(アセトニトリル)%:43%~73%、9分)で分離・精製して化合物3-7を得た。化合物3-7をSFCキラルカラムクロマトグラフィー(カラム:DAICEL CHIRALPAK AD(250mm×30mm、10μm);移動相:A相:二酸化炭素、B相:[0.1%のアンモニア水-エタノール];B%:35%~35%)で分離・精製して化合物3-7A
、化合物3-7B、化合物3-7C、及び化合物3-7Dを得た。
SFC検出方法:カラム:Chiralpak AD-3 150mm×4.6mm I.D.,3μm、移動相:A:二酸化炭素、B:イソプロパノール(0.05%のジエチルアミン)、勾配:B%:5%~40%で5分間グラディエントフロー、40%で5分間維持、5%で2.5分間維持、流速:2.5mL/分。化合物3-7Aの保持時間:3.781分、ee:100%;化合物3-7Bの保持時間:4.455分、ee:74.9%;化合物3-7Cの保持時間:5.030分、ee:100%;化合物3-7Dの保持時間:5.527分、ee:97.2%。
ステップ6
20℃で、化合物3-7A(10.0mg)をテトラヒドロフラン(0.2mL)及びメタノール(0.4mL)の混合溶液に溶解させ、次に、水酸化リチウム水溶液(1M、0.2mL)を加え、反応系を20℃で36時間撹拌した。50%の硫酸水素カリウム水溶液を加え、pH=6~7に調節し、酢酸エチル(10mL)で抽出し、有機相を収集し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、残留物を高速液体クロマトグラフィー(カラム:Boston Green ODS 150×30mm×5μm;移動相:[水(0.075%のトリフルオロ酢酸)-アセトニトリル];アセトニトリル%:20%~60%)で分離・精製して化合物3Aを得た。H NMR(400 MHz,CDOD) δ 8.24(d,J=8.2Hz,2H), 7.76 (d,J=8.2Hz,2H),7.35(d,J=3.2Hz,1H),6.78(s,1H),6.39(d,J=3.0Hz,1H),4.79-4.90(m,1H),4.17-4.48(m,2H),3.77(s,3H),3.42-3.70(m,2H),2.52(s,3H),2.21-2.39(m,1H),2.02-2.19(m,2H),1.91-1.96(m,1H),1.33-1.55(m,1H),1.03-1.12(m,1H),0.59-0.69(m,2H),0.09-0.19(m,2H);LC-MS:m/z=419.2[M+H]
20℃で、化合物3-7B(20.0mg)をテトラヒドロフラン(0.3mL)及びメタノール(0.6mL)の混合溶液に溶解させ、次に、水酸化リチウム一水化物水溶液(1M、0.3mL)を加え、反応系を20℃で36時間撹拌した。50%の硫酸水素カリウム水溶液を加え、pH=6~7に調節し、混合物を減圧濃縮し、残留物を高速液体クロマトグラフィー(カラム:Boston Green ODS 150×30mm×5μm;移動相:[水(0.075%のトリフルオロ酢酸)-アセトニトリル];アセトニトリル%:20%~60%)で分離・精製して化合物3Bを得た。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.24(d,J=8.2Hz,2H),7.76(d,J=8.2Hz,2H),7.35(d,J=3.0Hz,1H),6.78(s,1H),6.39(d,J=3.2Hz,1H),4.79-4.90(m,1H),4.19-4.44(m,2H),3.77(s,3H),3.44-3.71(m,2H),2.52(s,3H),2.27-2.39(m,1H), 2.03-2.17(m,2H),1.88-1.93(m,1H),1.42-1.53(m,1H),1.07-1.12(m,1H),0.62-0.73(m,2H),0.17-0.26(m,2H);LC-MS:m/z=419.2[M+H]
20℃で、化合物3-7C(18.0mg)をテトラヒドロフラン(0.3mL)及びメタノール(0.6mL)の混合溶液に溶解させ、次に、水酸化リチウム一水和物(1M、0.3mL)を加え、反応系を20℃で36時間撹拌した。50%の硫酸水素カリウム水溶液を加え、pH=6~7に調節し、混合物を減圧濃縮し、残留物を高速液体クロマトグラフィー(カラム:Boston Green ODS 150×30mm×5μm;移動相:[水(0.075%のトリフルオロ酢酸)-アセトニトリル];アセトニトリル%:20%~60%)で分離・精製して化合物3Cを得た。H NMR (400 M
Hz,CDOD) δ 8.23(d,J=8.0Hz,2H),7.67-7.80(m,2H), 7.33 (d,J=3.0Hz,1H),6.77 (s, 1H),6.34(d,J=3.0Hz,1H),4.45-4.55(m,1H),4.34(d,J=12.4Hz,1H),4.13(d,J=12.4Hz,1H),3.76(s,3H),3.53-3.66(m,1H),3.21-3.34(m,1H),2.51(s,3H),2.28-2.39(m,1H),1.88-2.04(m,2H),1.63-1.77(m,1H),1.04-1.21(m,1H),0.55-0.67(m,1H),0.36-0.50(m,2H),0.07-0.28(m,2H);LC-MS:m/z=419.2[M+H]
20℃で、化合物3-7D(20.0mg)をテトラヒドロフラン(0.3mL)及びメタノール(0.6mL)の混合溶液に溶解させ、次に、水酸化リチウム一水和物(1M、0.3mL)を加え、反応系を20℃で36時間撹拌した。50%の硫酸水素カリウム水溶液を加え、pH=6~7に調節し、混合物を減圧濃縮し、残留物を高速液体クロマトグラフィー(カラム:Boston Green ODS 150×30mm×5μm;移動相:[水(0.075%のトリフルオロ酢酸)-アセトニトリル];アセトニトリル%:20%~60%)で分離・精製して化合物3Dを得た。H NMR (400 MHz,CDOD) δ 8.24(br s,2H),7.75(br s,2H),7.33(br s,1H),6.76(br s,1H),6.34(br s,1H),4.24-4.58(m,2H),4.09-4.21(m,1H),3.76(br s,3H),3.50-3.66(m,1H),2.59-2.65(m,1H),2.50(br s,3H),2.09-2.30(m,1H),1.86-2.07(m,2H),1.59-1.79(m,1H),1.02-1.30(m,1H),0.35-0.77(m,3H),0.12-0.51(m,2H);LC-MS:m/z=419.2[M+H]
実施例4化合物4A及び4Bの製造
Figure 2024501562000049
Figure 2024501562000050
ステップ1
25℃で、窒素ガスの保護下で、カリウムtert-ブトキシド(1.40g)をトリメチルスルホキソニウムヨージド(2.50g)の1,2-ジクロロエタン(15.0mL)溶液に加え、反応溶液を保温して0.5時間撹拌し、温度を0℃に冷却させ、化合物1-1(3.50g)の1,2-ジクロロエタン(15.0mL)溶液を加え、反応系を25℃に昇温させ、12時間撹拌して反応させた。水(10.0mL)を加えてクエンチングさせ、酢酸エチル(50.0mL×3)で抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、石油エーテルの比率:100%~35%)で分離・精製して化合物4-2を得た。LC-MS:m/z=349.1[M+H]
ステップ2
化合物4-2(1.70g)をジクロロメタン(20.0mL)に溶解させ、次に、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル(1.04g)を加え、反応系を25℃で12時間撹拌した。水(5.0mL)を加えてクエンチングさせ、ジクロロメタン(20.0mL×3)で抽出し、有機相を飽和食塩水(20.0mL×1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=1:0~2:1)で分離・精製して化合物4-3を得た。LC-MS:m/z=349.1[M+H]
ステップ3
25℃で、窒素ガスの保護下でtert-ブトキシド(744.8mg)をヨウ化メチルトリフェニルホスホニウム(3.13g)のテトラヒドロフラン(15.0mL)溶液に加え、反応溶液を25℃で1時間撹拌した後、化合物4-3(1.80g)のテトラヒドロフラン(10.0mL)溶液を加え、反応溶液を継いて12時間撹拌した。水(10.0mL)を加えてクエンチングさせ、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=1:0~3:1)で分離・精製して化合物4-4を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.57-7.71(m,2H),7.29-7.47(m,7H),5.73-5.79(m,1H),5.63-5.70(m,1H),5.20(br s,2H),4.96-5.06(m,2H),4.14-4.35(m,1H),2.76-2.90(m,1H),2.36-2.39(m,1H),2.04-2.18(m,1H),1.79-1.83(m,1H),1.64-1.72(m,1H),1.25-1.46(m,1H);LC-MS:m/z=347.1[M+H]
ステップ4
20℃で、窒素ガスの保護下で、化合物4-4(1.20g)、亜鉛銅試薬(4.47g)及びオキシ塩化リン(584.3mg)をエチレングリコールジメチルエーテル(50.0mL)に溶解させ、トリクロロアセチルクロリド(3.15g)を加え、反応溶液を20℃で12時間撹拌した。減圧濃縮し、残留物をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル、酢酸エチルの比率:0~50%)で分離・精製して化合物4-5を得た。LC-MS:m/z=457,459[M+H]
ステップ5
20℃で、化合物4-5(1.50g)をジオキサン(2.0mL)に溶解させ、氷酢酸(15.75g)及び亜鉛粉末(2.14g)を加え、添加完了後、温度を80℃に昇温させ、保温して1時間撹拌した。反応溶液を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残留物をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル、酢酸エチルの比率:0~50%)で分離・精製して化合物4-6を得た。H NMR(400 MHz,CDCl) δ:7.63(d,J=8.4Hz,2H),7.21-7.48(m,7H),5.64(br s,1H),5.19(br s,2H),4.28(br s,1H),3.03-3.20(m,2H),2.64-2.87(m,3H),2.30-2.43(m,1H),2.02-2.19(m,1H),1.67(m,2H),1.21-1.41(m,2H)。
ステップ6
15℃で、化合物4-6(1.2g)をジクロロメタン(30.0mL)に溶解させ、温度を-15℃に冷却させ、ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(2.49g)を加え、温度を15℃にゆっくりと昇温させ、継いで12時間撹拌した。反応溶液を氷水(100.0mL)にゆっくりと注いでクエンチングさせ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpHを7に調節し、ジクロロメタン(100mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、減圧濃縮した。残留物をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル、酢酸エチルの比率:0~50%)で分離・精製して化合物4-7を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.64(d,J=8.4Hz,2H),7.10-7.50(m,7H),5.62(br s,1H),5.19(br s,2H),4.24(br s,1H),2.74-2.77(m,1H),2.52-2.72(m,2H),2.20-2.35(m,1H),2.06-2.22(m,2H),1.78-1.91(m,1H),1.59-1.68(m,1H),1.50-1.57(m,1H),1.23-1.39(m,1H),1.07-1.21(m,1H)。
ステップ7
20℃で、化合物4-7(1.00g)をイソプロパノール(5.0mL)、ジオキサン(5.0mL)及び水(10.0mL)の混合溶液に溶解させ、水酸化バリウム(960.1mg)を加え、温度を100℃に昇温させ、保温して12時間撹拌した。反応溶液を室温に冷却させ、水(100.0mL)に注いでクエンチングさせ、1Mの塩酸でpHを5~6に調節し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、減圧濃縮して化合物4-8を得た。LC-MS:m/z=430[M+H]
ステップ8
20℃で、化合物4-8(0.98g)をメタノール(5.0mL)及びトルエン(15.0mL)の混合溶液に溶解させ、次に、トリメチルシリルジアゾメタン(2M、2.45mL)をゆっくりと加え、反応系を20℃で0.5時間撹拌した。酢酸(2.0mL)をゆっくりと滴下してクエンチングさせ、次に、減圧濃縮した。濃縮物をフラッシュシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル、酢酸エチルの比率:0~50%)で分離・精製して化合物4-9を得た。二次元NMRスペクトル(HSQC、COSY、NOE)分析の結果により、ピペリジンとジフルオロシクロブタンが結合するC-Hはアキシアル結合であり、ベンゼン環のα位の2つの水素とNOE相関があることを示し、ジフルオロシクロブタンと安息香酸メチルの相対配置はトランス配置であると判断できる。H NMR(400 MHz,CDCl) δ 8.04(br d,J=8.4Hz,2H),7.10-7.50(m,7H),5.64(br s,1H),5.21(s, 2H),4.27(br s,1H),3.94(s,3H),2.77-2.92(m,1H),2.51-2.76(m,2H),2.27-2.41(m,1H),2.08-2.26(m,2H),1.73-1.92(m,1H),1.47-1.69(m,2H),1.30-1.45(m,1H),1.08-1.23(m,1H);LC-MS:m/z=444[M+H]
ステップ9
25℃で、化合物4-9(900.0mg)を酢酸エチル(15.0mL)に溶解させ、次に、水酸化パラジウム(180.0mg)のメタノール(5.0mL)溶液を加え、反応系を水素ガスで3回置換した後、水素ガスの圧力を15psiに維持し、保温して2時間撹拌した。濾過し、濾液を減圧濃縮して化合物4-10を得た。H NMR (400 MHz,CDCl) δ 8.00(d,J=8.4Hz,2H),7.45(d,J=8.4Hz,2H),3.92-3.98(m,1H),3.91(s,3H),2.953-2.96(m,2H),2.64-2.76(m,2H),2.38-2.52(m,1H),2.05-2.25(m,2H),1.80-1.90(m,1H),1.70-1.79(m,2H),1.61-1.68(m,1H),1.43-1.52(m,1H);LC-MS:m/z=310[M+H]
ステップ10
25℃で、化合物4-10(70.0mg)及び化合物M-1(180.0mg)をN,N-ジメチルホルムアミド(3.0mL)に溶解させ、次に、炭酸セシウム(221.2mg)及びヨウ化カリウム(37.6mg、226.28μmol、1eq.)を加え、反応溶液を保温して12時間撹拌した。反応溶液を水(100mL)に注いでクエンチングさせ、酢酸エチル(70mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、減圧濃縮した。残留物をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)で分離・精製して化合物4-11を得、更にキラル(キラルカラム:Phenomenex-Cellulose-2(250mm×30mm、10μm));移動相:[A:二酸化炭素、B:エタノール(0.1%のアンモア水)];勾配B%:20%~20%)分離して化合物4-11A及び化合物4-11Bを得た。
SFC分析・検出方法:カラム:Cellulose 2 150mm×4.6mm I.D.,5μm、移動相:A:二酸化炭素、B:エタノール(0.05%のジエチルアミン)、勾配:B%:5%~40%で5分間グラディエントフロー、40%で5分間維持、5%で2.5分間維持、流速:2.5mL/分。化合物4-11Aの保持時間:3.267分、化合物4-11Bの保持時間:3.514分。LC-MS:m/z=583[M+H]
ステップ11
化合物4A:
20℃で、化合物4-11A(50.0mg)をテトラヒドロフラン(1.0mL)、メタノール(2.0mL)及び水(1.0mL)の混合溶液に溶解させ、次に、水酸化リチウム(40.0mg)を加え、反応溶液を50℃に昇温させ、12時間撹拌した。反応溶液を水(20.0mL)に注ぎ、4Mの酢酸水溶液でpHを4~5に調節し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を収集し、飽和食塩水(20.0mL)で洗浄し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、残留物を水(10.0mL)及びアセトニトリル(2.0mL)の混合溶媒に溶解させ、凍結乾燥させて化合物4A(SFC検出方法:カラム:Chiralpak AD-3 150mm×4.6mm I.D.,3μm、移動相:A:二酸化炭素、B:イソプロパノール(0.05%のジエチルアミン)、勾配:B%:5%~40%で5.5分間グラディエントフロー、40%で3分間維持、5%で1.5分間維持、流速:2.5mL/分、保持時間:6.521分、ee:99.7%)を得た。H NMR(400MHz、DMSO-d)δ:10.80 (br s,1H),7.89(d,J=8.4Hz,2H),7.52(br d,J=8.0Hz,2H),7.24(t,J=2.8Hz,1H),6.64(s,1H),6.48(t,J=2.4Hz,1H),3.70(s,3H),3.50-3.60(m,2H),2.67-2.77(m,2H),2.41(s,3H),2.08-2.25(m,4H),1.71-1.80(m,1H),1.58-1.68(m,1H),1.48-1.58(m,3H),1.34-1.37(m,2H);LC-MS:m/z=469[M+H]
化合物4B:
20℃で、化合物4-11B(46.0mg)をテトラヒドロフラン(1.0mL)、メタノール(2.0mL)及び水(1.0mL)の混合溶液に溶解させ、次に、水酸化リチウム(40.0mg)を加え、反応溶液を50℃に昇温させ、12時間撹拌した。反応溶液を水(20.0mL)に注ぎ、4Mの酢酸水溶液でpHを4~5に調節し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を収集し、飽和食塩水(20.0mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、残留物を水(10.0mL)及びアセトニトリル(2.0mL)の混合溶媒に溶解させ、凍結乾燥させて化合物4B(SFC検出方法:カラム:Chiralpak AD-3 150mm×4.6mm I.D.,3μm、移動相:A:二酸化炭素、B:イソプロパノール(0.05%のジエチルアミン)、勾配:B%:5%~40%で5.5分間グラディエントフロー、40%で3分間維持、5%で1.5分間維持、流速:2.5mL/分、保持時間:4.832分、ee:96.0%)を得た。H NMR(400 MHz,DMSO-d) δ:10.80(br s,1H),7.93(d,J=8.0Hz,2H),7.61(br d,J=7.4Hz,2H),7.24(t,J=2.8Hz,1H),6.64(s,1H),6.48(t,J=2.0Hz,1H),3.70(s,3H),3.45-3.65(m,2H),2.67-2.78(m,2H),2.41(s,3H),2.11-2.28(m,4H),1.71-1.80(m,1H),1.62(br s,1H),1.45-1.58(m,3H),1.30-1.40(m,2H);LC-MS:m/z=469[M+H]
実施例5:化合物4Cの製造
Figure 2024501562000051
ステップ1
25℃で、化合物5-1(1.00kg)及び化合物5-2(919.93g)を2-メチルテトラヒドロフラン(10.0L)に溶解させ、テトラエトキシチタン(4.81kg)をバッチで加えた。反応溶液を窒素ガスの保護下で80℃に加熱させ、16時間撹拌した。反応溶液を氷水(15.0L)に注ぎ、濾過し、ケーキを2-メチルテトラヒドロフラン(2.0L×3)で洗浄し、濾液を収集し、飽和食塩水(3.0L)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して2-メチルテトラヒドロフラン(8.0L)を除去し、残りの溶液を0℃で石油エーテル(10.0L)に注ぎ、1時間撹拌し、濾過し、ケーキを石油エーテル(1.0L×3)で洗浄し、更に減圧乾燥させて化合物5-3を得た。H NMR (400 MHz,CDCl) δ:7.96-7.98(m,2H),7.73-7.75(m,2H),2.81(s,3H),1.34(s,9H)。
ステップ2
-20℃で、窒素ガスの保護下で、化合物5-3(5.00g)の2-メチルテトラヒドロフラン(100.0mL)溶液にリチウムジイソプロピルアミド(2Mのテトラヒドロフラン溶液、12.08mL)を滴下し、滴下完了後、反応溶液を-20℃~-10℃で0.5時間撹拌し、化合物5-4(5.74g)の2-メチルテトラヒドロフラン(25.0mL)溶液を加え、ゆっくりと昇温させ、-20~-10℃で7時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(30.00mL)を加えて反応をクエンチングさせ、水(200.0mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(100.0mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル、酢酸エチルの比率:0~20%)で分離・精製して化合物5-5を得た。LC-MS:m/z=439.1
ステップ3
0℃で、化合物5-5(5.00g)をテトラヒドロフラン(50.0mL)に溶解させ、水素化ホウ素ナトリウム(0.62g)を加え、反応系を0℃で3時間撹拌した。水(30.0mL)を加えてクエンチングさせ、酢酸エチル(30.0mL×2)で抽出し、有機相を飽和食塩水(30.0mL×1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル、酢酸エチルの比率:0~100%)で分離・精製して化合物5-6を得た。LC-MS:m/z=399.2[M+H]
ステップ4
25℃で、窒素ガスの保護下で、化合物5-6(600.0mg)のテトラヒドロフラン(15.0mL)溶液にトリフェニルホスフィン(1.18g)及びアゾジカルボン酸ジイソプロピル(913.3mg)を加えた。反応溶液を25℃で18時間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=0~50%)で分離・精製して化合物5-7を得た。LC-MS:m/z=381.1[M+H]
ステップ5
20℃で、窒素ガスの保護下で、化合物5-7(200.0mg)をメタノール(1.0mL)に溶解させ、濃HSO(1.0mL)を加えた。反応溶液を80℃に加熱させ、3時間撹拌した。反応溶液を室温に冷却させ、水(50.0mL)を加えて希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpHを7~8に調節し、酢酸エチル(50.0mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲル薄層クロマトグラフィー
プレート(ジクロロメタン:メタノール、メタノールの比率:0~10%)で分離・精製して化合物5-8を得た。LC-MS:m/z=310.2[M+H]
ステップ6
25℃で、化合物5-8(50.0mg)及び化合物M-2(51.4mg)の1,2-ジクロロエタン(1.0mL)に酢酸水素化ホウ素ナトリウム(137.0mg)を加えた。混合物を25℃で、16時間攪拌した。水(200.0mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(50.0mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、水(100.0mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル、酢酸エチルの比率:0~15%)で分離・精製して化合物5-9を得た。LC-MS:m/z=583.4[M+H]
ステップ7
25℃で、化合物5-9(30.0mg)をテトラヒドロフラン(0.5mL)及びメタノール(0.5mL)に溶解させ、水酸化リチウム一水和物(13.0mg)を加え、反応溶液を50℃で16時間撹拌した。反応溶液を室温に冷却させ、酢酸(0.1mL)を加えてクエンチングさせ、水(50.0mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(25.0mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧乾燥させて化合物4Cを得た。
LC-MS:m/z=469.1[M+H]
実施例6:化合物4Dの製造
Figure 2024501562000052
ステップ1
25℃で、化合物5-1(50.00g)及び化合物6-2(45.92g)を2-メチルテトラヒドロフラン(500.0mL)に溶解させ、テトラエトキシチタン(235.72g)をバッチで加えた。反応溶液を窒素ガスの保護下で80℃に加熱させ、16時間撹拌した。反応溶液を氷水(15.0L)に注ぎ、濾過し、ケーキを2-メチルテトラヒドロフラン(3.0L)で洗浄し、濾液を収集し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して2-メチルテトラヒドロフラン(400.0mL)を除去し、残りの溶液を0℃で石油エーテル(200.0mL)に注いで1時間撹拌し、濾過し、ケーキを収集し、減圧乾燥させて化合物6-3を得た。H NMR(400MHz,CDCl
) δ:7.95-7.97(d,J=8.0Hz,2H),7.72-7.74(d,J=8.0Hz,2H),2.79(s,3H),1.33(s,9H)。
ステップ2
-20℃で、窒素ガスの保護下で、化合物6-3(25.00g)の2-メチルテトラヒドロフラン(500.0mL)溶液にリチウムジイソプロピルアミド(2Mのテトラヒドロフラン溶液、60.40mL)を滴下し、滴下完了後、反応溶液を-20℃~-15℃で1時間撹拌し、化合物5-4(35.35g)の2-メチルテトラヒドロフラン(125.0mL)溶液を加え、ゆっくりと昇温させ、-20~-15℃で4時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(60.00mL)を加えて反応をクエンチングさせ、水(300.0mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(200.0mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、水(200.0mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル、酢酸エチルの比率:0~13%)で分離・精製して化合物6-5を得た。
ステップ3
0℃で、化合物6-5(5.20g)をテトラヒドロフラン(52.0mL)に溶解させ、水素化ホウ素ナトリウム(0.50g)を加え、反応系を0℃で1時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(50.0mL)を加えてクエンチングさせ、水(200.0mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(100.0mL×2)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル、酢酸エチルの比率:0~33%)で分離・精製して化合物6-6を得た。LC-MS:m/z=441.1[M+H]
ステップ4
-15℃で、化合物6-6(3.30g)をテトラヒドロフラン(15.0mL)に溶解させ、リチウムトリ-sec-ブチルボロヒドリド(lithium triisobutylhydroborate)(1Mのテトラヒドロフラン溶液、5.02mL)を加え、反応系を-15℃で4時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液(50.0mL)を加えてクエンチングさせ、水(200.0mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(50.0mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール,メタノールの比率:0~5%)で分離・精製して化合物6-7を得た。LC-MS:m/z=399.2[M+H]
ステップ5
25℃で、化合物6-7(2.30g)のテトラヒドロフラン(46.0mL)溶液にトリフェニルホスフィン(5.30g)及びアゾジカルボン酸ジイソプロピル(4.08g)を加えた。反応溶液を25℃で、窒素ガスの保護下で16時間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル、酢酸エチルの比率:0~40%)で分離・精製して化合物6-8を得た。LC-MS:m/z=381.1[M+H]
ステップ6
20℃で、窒素ガスの保護下で、化合物6-8(500.0mg)をメタノール(5.0mL)に溶解させ、濃HSO(5.0mL)を加えた。反応溶液を80℃に加熱させ、16時間撹拌した。反応溶液を室温に冷却させ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpHを7~8に調節し、酢酸エチル(50.0mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲル薄層クロマトグラフィープレート(ジクロロメタン:メタノール=0~10%)で分離・精製して
化合物6-9を得た。LC-MS:m/z=310.1[M+H]
ステップ7
25℃で、化合物6-9(130.0mg)及び化合物M-2(133.7mg)の1,2-ジクロロエタン(3.0mL)に酢酸水素化ホウ素ナトリウム(356.3mg)を加えた。混合物を25℃で、16時間攪拌した。水(200.0mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(50.0mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、水(100.0mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル、酢酸エチルの比率:0~15%)で分離・精製して化合物6-10を得た。LC-MS: m/z =583.4 [M+H]
ステップ8
25℃で、化合物6-10(30.0mg)をテトラヒドロフラン(0.5mL)及びメタノール(0.5mL)に溶解させ、水酸化リチウム一水和物(13.0mg)を加え、反応溶液を50℃16時間撹拌した。反応溶液を室温に冷却させ、酢酸(0.1mL)を加えてクエンチングさせ、水(50.0mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(25.0mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧乾燥させて化合物4Dを得た。LC-MS:m/z=469.1[M+H]
生物学的試験データ:
実験例1 Wieslab補体副経路活性化阻害(酵素活性検査)
本実験の目的は、Wieslab(R)補体系副経路キットを使用することにより、ヒト血清中の補体副経路に対する本発明の化合物の阻害活性を測定することである。
実験方法:
希釈剤で血清を希釈した(1:23)。希釈した血清に薬物を加え、8つの濃度勾配で、最大10mM又は50mMで、5倍勾配希釈した。室温で15分間培養した。化合物及び血清混合物をキット付属の96ウェルプレート(100μL/ウェル)に加え、37℃で1時間活性化させた。洗浄緩衝液で3回洗浄した。キット付属の検出抗体(100μL)を加え、室温で30分間培養した。洗浄緩衝液で3回洗浄した。基質(100μL)を加え、室温で30分間培養した。マイクロプレートリーダーで405nMでの吸光度を検出した。
実験結果:補体副経路に対する試験化合物の阻害活性結果は表1に示される通りである。
Figure 2024501562000053
結論:本発明の化合物は、ヒト血清中のバイパス経路の活性化に対して有意な阻害活性
を有する。
実験例2:マウスにおける薬物動態研究試験
試験目的:オスC57BL/6Jマウスにおける単回静脈内注射及び胃内投与後の本発明の化合物のin vivo血漿薬物動態を検出するためである。
実験動物:オスC57BL/6Jマウス、7~9週齢、体重:17~23g;サプライヤー:Shanghai Sippe-Bk Lab Animal Co.,Ltd。
実験プロセス:注射投与(IV):投与量:1mg/kg(溶媒:10%のPG/5%のSolutol/85%のPBS(1×pH7.4));経口投与(PO):投与量:10mg/kg(溶媒:30%のPEG300/10%のCremphor EL/60%のPBS(1×pH7.4))。
試料の収集:各時点で実験動物の伏在静脈穿刺で0.03mLの血液試料を採取し、実際の採血時間を記録した。すべての血液試料を1.5mLの市販のEDTA-K2抗凝固剤チューブ(サプライヤー:Jiangsu Kangjian Medical Apparatus Co.,Ltd.)に入れた。血液試料を採取後、30分以内に、4℃、3000gで10分間遠心分離して上清血漿を吸引し、速やかにドライアイスに置き、LC-MS/MS分析に使用するために-80℃の冷蔵庫に保存した。
データ分析:WinNonlinTMVersion6.3(Pharsight、MountainView、CA)薬物動態学ソフトの非コンパートメントモデルを使用して血漿濃度を処理し、線形対数ラダー法によって薬物動態パラメーターCl、T1/2、Cmax、AUC0-lastを計算し、結果は表2に示される通りである。
Figure 2024501562000054
実験結論:マウスにおける本発明の化合物の薬物動態研究の結果は、参照化合物よりも半減期が長く、参照化合物LNP023よりも経口血漿曝露量が有意に高く、本発明の化合物は良好な薬物動態特性を有していることを示す。
実験例3:ラットにおける薬物動態研究試験
試験目的:オスWistar Hanマウスにおける単回静脈内注射及び胃内投与後の本発明の化合物のin vivo血漿薬物動態を検出するためである。
実験動物:オスWistar Hanラット、7~9週齢、体重:231.03~243.2g;サプライヤー:Beijing Weitong Lihua Laboratory Animal Technology Co.、Ltd。
実験プロセス:注射投与(IV):投与量:1mpk(溶媒:30%のPEG300/10%のCremphor EL/60%のPBS(1×pH7.4));経口投与(PO):投与量:5mpk又は30mpk(溶媒:30%のPEG300/10%のCremphor EL/60%のPBS(1×pH7.4))。
試料の収集:各時点で実験動物の頸静脈穿刺で約0.3mLの血液試料を採取し、実際の採血時間を記録した。すべての血液試料を1.5mLの市販のEDTA-K2抗凝固剤チューブ(サプライヤー:Jiangsu Kangjian Medical Apparatus Co.,Ltd.)に入れた。血液試料を採取後、4℃、3200gで10分間遠心分離して上清血漿を吸引し、速やかにドライアイスに置き、LC-MS/MS分析に使用するために-80℃の冷蔵庫に保存した。
データ分析:Phoenix WinNonlin 6.3薬物動態学ソフトの非コンパートメントモデルを使用して血漿濃度を処理し、線形対数ラダー法によって薬物動態パラメーターCl、Cmax、T1/2、AUC0-lastを計算し、結果は表3に示される通りである。
Figure 2024501562000055
実験結論:ラットにおける本発明の化合物の薬物動態研究の結果は、参照化合物よりも半減期が長く、参照化合物LNP023よりも経口血漿曝露量が有意に高く、本発明の化合物は良好な薬物動態特性を有していることを示す。
実験例4:マウスにおけるLPS‐誘導補体活性化のin vivo PDモデル
実験目的:LPS刺激により誘導されるマウスにおける補体の活性化に対する本発明の化合物の阻害効果を検出するためである。
実験動物:メスC57BL/6Jマウス、7~9週齢、体重:17~23g;サプライヤー:Shanghai Sippe-Bk Lab Animal Co.,Ltd。
実験プロセス:ネズミチフス菌(Sigma)中のリポ多糖(LPS)100μgを100μLの滅菌PBSに溶解させて腹腔内注射して、マウスの補体活性化を誘導した。陰性対照動物には、100μLの滅菌PBSを腹腔内注射し、経管栄養(PO)により単独で投与した。陽性対照動物には、LPS及びPO薬物溶媒(0.5%(w/v)メチルセルロース及び0.5%(v/v)Tween80)を腹腔内注射した。投与時間及び血漿収集時間は下記に示される通りである:
Figure 2024501562000056
試料の収集:眼窩静脈叢から0.3mLの血液を採取した。すべての血液試料を1.5mLの市販のEDTA-K2抗凝固剤チューブ(サプライヤー:Jiangsu Kangjian Medical Apparatus Co.,Ltd.)に入れた。血液試料を採取後、30分以内に、4℃、3000gで10分間遠心分離して上清血漿を吸引し、速やかにドライアイスに置き、Westernblotで補体活性化後の下流C3dタンパク質レベルの分析に使用するために、-80℃の冷蔵庫に保存した。
試料分析:マウス血漿(5μL)+Lysis buffer(ライセート、27.5μL)+Loading buffer(ローディング緩衝液、12.5μL)+Reducing buffer(還元緩衝液、5μL)を均一に混合し、100℃で15分間培養し、ローディング量は5μL/ウェルであり、即ち、各ウェルの血漿のローディング量は0.5μLであった。
実験結果:本実験では、Novartis社のFactorB阻害剤LNP023を参照薬物として使用し、試験化合物は参照化合物LNP023、化合物3A及び化合物3Cであった。3つの薬物はすべて、C3dのレベルを有意に阻害することができ、即ち、LPSによって誘発される補体活性化を阻害することができ、化合物3A及び化合物3Cの阻害効果は、LNP023の阻害効果よりも優れた。具体的な実験結果は図1に示される通りであり、データは下記のように表された。Mean±SEM、n=5;###、p<0.001、通常群vsモデル群、t-test;****、p<0.0001、投与群vsモデル群、one-way ANOVA。
実験結論:本発明の化合物は、LPSにより刺激される補体活性化を有意に阻害することができ、且つその阻害効果はLNP023よりも良好である。
実験例5:ラットにおける受動性ヘイマン腎炎のin vivo薬力学モデル
実験目的:蛋白尿レベルの低下及び腎組織損傷の改善を評価することを含む、Sheep Anti-Rat Fx1A Serum(ヤギ抗マウスFx1A血清)により誘発されるラットハイマン腎炎に対する本発明の化合物の腎機能を改善能力を調べるためである。
実験動物:オスSDラット、7~10週齢、体重:200~300g;サプライヤー:Beijing Weitong Lihua Laboratory Animal Technology Co.、Ltd。
実験プロセス:
1.モデリング:
投与前のD-2日に、ラットの尿を収集した。D1は実験の初日であり、対照群(第1群)の動物には尾静脈を通じて5mL/kgのSheep Non-Immune serum(羊非免疫血清)を1回注射し、モデル群及び投与群(第2~6群)の動物には尾静脈を通じて5mL/kgのSheep Anti-Rat Fx1A Serumを1回注射した。
2、投与:
投与方法は、1日2回、8時間の投与間隔で胃内投与し、投与体積は10mL/kgであった。D1日目、モデリング1時間前に、第1群及び第2群の動物にブランク溶媒20%のPEG400/10%のSolutol/70%の水を投与し、第3群の動物にLNP023(60mpk)を投与し、第4~6群に異なる濃度の化合物4B(5mpk、20mpk及び60mpk)を投与し、初回投与間隔から8時間後、各群に最初と同様な投与量と投与体積で再び投与した。D2~D14日目、各群の動物にD1日の投与量、体積、投与方法及び頻度に従って、異なる化合物又は溶媒を14日間(1日目を含む)連続投与した。
3.試料の収集:
採尿:投与のD~2日前、及び投与後D4、D6、D8、D11、D14日目に、初回投与後の2~4時間及び4~6時間後にラットの尿を採取してEPチューブに移し、ラットの尿タンパク質とクレアチニンの検出に使用するために、-80℃~-60℃の冷蔵庫で保存した。
腎臓試料の収集:すべての動物は15日目に、CO吸入麻酔により安楽死させ、両側の腎臓を採取された。左腎臓を横方向に切断し、右腎臓を縦方向に切断し、横方向に切断した半分(左側)と縦方向に切断した半分(右側)をホルマリンに入れて固定させた(同じEPチューブに入れる)。
4.試料分析:
(1)ラットの尿クレアチニンuCREは、通常10倍に希釈(Decreaseモード)したもので、10μLの試料+90μLの生理食塩水(0.9%の生理食塩水)であり、検出上限を超えた場合は、20倍に希釈し(Increaseモード)、5μLの試料+95μLの生理食塩水(0.9%の生理食塩水)であり、ラットの尿総タンパク質uTPは元の倍数で検出され、検出上限を超えた場合は、まず10倍に希釈し(Decreaseモード)、10μLの試料+90μLの生理食塩水(0.9%の生理食塩水)であり、10倍希釈後も検出上限を超える場合は、100倍に希釈し(Increaseモード)、2μLの試料+198μLの生理食塩水(0.9%の生理食塩水);分析機器HITACHI LST008 AS(P)でデータを読み取った。
(2)腎臓病理学スコア:HE染色を使用して、ラット腎臓(パラフィン切片)に対する薬物の損傷程度を分析した。スコア基準:0は正常であることを意味し、1はメサンギウム内にわずかな細胞浸潤があることを意味し、2はメサンギウム内により多くの細胞浸潤があることを意味し、3はいくつかの糸球体メサンギウム細胞が増殖し、いくつかのメサンギウム細胞が浸潤したことを意味し、4は尿細管の萎縮、糸球体三日月の形成と硬化を意味する。
実験結果:Novartis社のFactorB阻害剤LNP023を、ラットにおける尿タンパク質及びクレアチニンの検出における参照薬物として使用した。LNP023及び化合物4Bは、いずれもラットの尿タンパク質レベルを有意に阻害し、ラットの腎機能を改善することができ、60mpkの投与量で化合物4BはLNP023より効果的であった。具体的な実験結果は図2に示される通りであり、データは下記のように表される
。Mean±SEM、n=5;###、p<0.001、通常群vsモデル群、t-test;****、p<0.0001、投与群vsモデル群、one-way ANOVA。
病理学的スコアの結果は表4に示される通りである。
Figure 2024501562000057
実験結論:病理学的スコア結果によると、モデル群と比較して、異なる投与量群の本発明の化合物は、モデル動物における腎臓病変の程度を有意に改善することができる。本発明の化合物は、ラットの尿中タンパク質レベルを低下させ、腎機能を改善することができ、且つLNP023よりも効果的である。

Claims (17)

  1. 式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩。
    Figure 2024501562000058
    (ただし、
    Lは、単結合、NR及びOから選択され、
    は、フッ素、塩素、C1-5アルキル、C3-6シクロアルキル、3~6員ヘテロシクロアルキル、-C1-3アルキル-C1-3アルコキシ、-C1-3アルキル-C3-6シクロアルキル及び-C1-3アルキル-3~6員ヘテロシクロアルキルから選択され、前記C1-5アルキル、C3-6シクロアルキル、3~6員ヘテロシクロアルキル、-C1-3アルキル-C1-3アルコキシ、-C1-3アルキル-C3-6シクロアルキル及び-C1-3アルキル-3~6員ヘテロシクロアルキルは、それぞれ独立して任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、
    、R及びRは、それぞれ独立してH及びC1-5アルキルから選択され、前記C1-5アルキルは、任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、
    各R及びRは、それぞれ独立してH、F、Cl、Br及びIから選択され、
    条件は、Rが、非置換C1-5アルキルから選択される場合、R及びRは、同時にHから選択されないことである。)
  2. 下記から選択される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
    Figure 2024501562000059
    (ただし、
    L、R、R及びRは、請求項1で定義された通りであり、
    「*」の付いた炭素原子はキラル炭素原子であり、(R)又は(S)単一エナンチオマー形態又はエナンチオマーを豊かに含む形態で存在する。)
  3. 下記から選択される、請求項2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
    Figure 2024501562000060
    (ただし、L、R、R及びRは、請求項2で定義された通りである。)
  4. は、C3-6シクロアルキル、3~6員ヘテロシクロアルキル、-C1-3アルキル-C1-3アルコキシ、-C1-3アルキル-C3-6シクロアルキル及び-C1-3アルキル-3~6員ヘテロシクロアルキルから選択され、前記C3-6シクロアルキル、3~6員ヘテロシクロアルキル、-C1-3アルキル-C1-3アルコキシ、-C1-3アルキル-C3-6シクロアルキル及び-C1-3アルキル-3~6員ヘテロシクロアルキルは、それぞれ独立して任意選択で1、2又は3つのRにより置換される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  5. は、フッ素、塩素、CH、CHCH、CHCHCH、CH(CH
    Figure 2024501562000061
    から選択され、前記CH、CHCH、CHCHCH、CH(CH
    Figure 2024501562000062
    が、それぞれ独立して任意選択で1、2又は3つのRにより置換される、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  6. が、CH、CF、CHCH、CHCHF、CHCF
    Figure 2024501562000063
    から選択される、請求項5に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  7. が、
    Figure 2024501562000064
    から選択される、請求項6に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  8. が、H及びCHから選択され、前記CHは、任意選択で1、2又は3つのRにより置換される、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  9. が、H、CH、CF及びCHFから選択される、請求項7に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  10. が、H及びCHから選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  11. が、H及びCHから選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  12. Lが、単結合及びOから選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  13. 構造単位
    Figure 2024501562000065
    が、
    Figure 2024501562000066
    から選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  14. 構造単位
    Figure 2024501562000067
    が、
    Figure 2024501562000068
    から選択される、請求項13に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  15. 下記の式で表される化合物又はその薬学的に許容される塩。
    Figure 2024501562000069
  16. 下記の式から選択される、請求項15に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
    Figure 2024501562000070
    Figure 2024501562000071
    Figure 2024501562000072
  17. 補体因子Bに関連する医薬の製造における、請求項1~16のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用。
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