JP2024500564A - 硬組織補修用接着性組成物 - Google Patents

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Abstract

重合性単量体(A)、ポリマー粉末(B)と重合開始剤(C)を含む硬組織補修用接着性組成物であって、重合開始剤(C)が、下記式で表さ、[CH3(CH2)m-]2B-O(CH2)nCH3(式中、m, nはそれぞれ独立して、1~4の整数、かつ2m+n≦10である)である硬組織補修用接着性組成物。上記重合開始剤は、空気中で紙や多孔繊維物等に触れても焦げや発火性を示さず、流動性が高く、正確な少量採取が容易となり、人体への不良影響を低減することができ、さらに重合性組成物に高い重合性をもたらし、重合性組成物に短時間内に硬化させ、硬組織補修用に適した接着性組成物を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、硬組織補修用接着性組成物およびそのために用いられる重合開始剤に関する。さらに詳しくは、高い硬化性能と接着性能を有する硬組織補修用接着性組成物およびそのために用いられる、紙等に付着した場合の発火に対する安全性が改良された重合開始剤に関する。
トリブチルホウ素を重合開始剤とした接着性組成物は生体硬組織に対して良好な接着性能を有することが知られている(特許文献1に参照)。しかしながら、トリアルキルホウ素は、空気中では極めて不安定な物質であり、空気中に暴露すれば酸素と急激に反応して発火するので、通常の臨床使用には適さない。そのために、トリアルキルホウ素の発火に対する安全性を改良した各種の技術が提案されている。
特許文献2にはトリアルキルホウ素またはその誘導体にワセリン、パラフィン、シリコーン(シリコンオイル)など疎水性で粘性を持つ物質を、必要に応じてケイ酸、アルミナなどの吸着剤をも加えてペーストとし、発火に対する安全性を改良する方法が開示されている。
特許文献3には、重合開始剤としてトリアルキルホウ素に対して酸素を0.3~0.9モル反応させた生成物(部分酸化トリアルキルホウ素)を使用した歯科用または外科用接着剤が開示されている。特許文献3の発明は、トリアルキルホウ素の活性を出来るだけ抑えて発火に対する安全性を改良した重合開始剤を提案したものであるが、この重合開始剤はトリブチルホウ素と酸素との液/気相反応であるため、安定な生成物を得るには難しく、接着組成物の安定な硬化速度に影響を及ぼす。また発火性を完全に抑制できなかった。
特許文献4には有機ホウ素化合物にシリコンオイル、ワックス、オリゴエステル、オリゴアミドなどの有機オリゴマーあるいは有機ポリマーを加えて均一な混合物とした重合開始剤が提案されているが、大量の添加物により重合開始剤の活性低下を招くと同時に、粘度が上昇し、正確な使用量の採取に影響を及ぼす。
特許文献5、6には、トリブチルホウ素または部分酸化トリブチルホウ素に、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの重合物を加えペーストとして発火に対する安全性を改良する方法が提案されているが、添加物の大量添加で重合開始剤の活性低下を招く傾向にあると同時に、ペースト状の開始剤組成物で正確な使用量の採取に困難を生じる場合がある。
特許文献7には、トリアルキルホウ素の発火性に対して、トリアルキルホウ素とアルキルアルコールとの反応により得られたアルキルアルコキシドホウ素を主成分とした混合物、またはさらに極性有機化合物または不活性希釈材の添加により安全性を改良した重合開始剤を提案しているが、それでも十分とは言えなかった。
特許文献8には、トリブチルホウ素または部分酸化トリブチルホウ素に非プロトン性溶媒、またはさらに不活性な液状もしくは固体状有機オリゴマーまたはポリマーを添加して安全性を改良する方法が提案されているが、添加物の大量添加で重合開始剤の活性低下を招く傾向にあると同時に、有機オリゴマーまたはポリマーの添加により、開始剤組成物の粘度が上昇し、正確な使用量の採取に困難を生じる場合がある。
特許文献9には、トリブチルホウ素または部分酸化トリブチルホウ素に特定のアルカンとアルコールを添加して発火性を抑制し、安全性を改良する方法が提案されている。しかしながら、重合開始剤に含まれる人体が吸収分解できないアルカンの人体健康への影響が不明である一方、添加物の大量添加で重合開始剤の活性低下を招く傾向にある。
:特公昭42-14318 :特開昭48-11892 :特開昭49-5143 :特開昭58-084803 :特開平3-264509 :CN1642933A :特開平5-253284 :特開平9-110913 :CN1909870A
このように、従来の硬組織補修用接着性組成物には使用安全性、便利性及び生体安全性に関して改善の余地がある。
発明内容
本発明の目的は、空気中で紙や多孔繊維物等に触れても焦げや発火性を示さず、流動性が高く、正確な少量採取が容易となり、人体への不良影響を低減することができ、さらに重合性組成物に高い重合性をもたらし、重合性組成物に短時間内に硬化させ、硬組織補修用に適した重合開始剤と接着性組成物を提供することにある。
上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、高純度の特定有機ホウ素化合物を採用することにより、発火性を抑制し、高流動性と高い重合活性が維持できることを見出し、本発明を完成した。本発明採用の技術は下記の通り。
すなわち、本発明の硬組織補修用接着性組成物は、重合性単量体(A)、ポリマー粉末(B)と重合開始剤(C)を含有し、重合開始剤(C)は、下記式(1)で表され;
[CH3(CH2)m-]2B-O(CH2)nCH3 (1)
(式中、m, nはそれぞれ独立して、1~4の整数、かつ2m+n≦10である)
重合性単量体(A)は、(メタ)アクリレート、または(メタ)アクリレートと酸性基を有する重合性単量体との組み合わせでもよい;ポリマー粉末(B)は、アルキル(メタ)アクリレートの均一重合体、アルキル(メタ)アクリレートの共重合体、アルキル(メタ)アクリレートとその他重合性単量体の共重合体、アルキル(メタ)アクリレートとアルキレンジ(メタ)アクリレートとの共重合体、及びアルキル(メタ)アクリレートとブタジエン系重合単量体の共重合体群から選ばれる少なくとも一種の重合体である。
上記重合開始剤(C)は、純度97%以上(97%含)のアルコキシジアルキルホウ素である;上記重合開始剤(C)は、純度98%以上(98%含)のアルコキシジアルキルホウ素である;上記重合開始剤(C)は、ブトキシジブチルホウ素である。
上記硬組織補修用接着性組成物は、重合性単量体(A)20~70重量部、ポリマー粉末(B)20~70重量部、及び重合開始剤(C)1~20重量部((A)、(B)、及び(C)の合計100重量部)を含有する。
上記硬組織補修用接着性組成物は、重合性単量体(A)、ポリマー粉末(B)及び重合開始剤(C)の合計量100重量部に対して、さらに充填剤(D)を通常は20~150重量部を含有する。充填剤(D)は、重合性単量体(A)に溶解しないまたは膨潤しない無機充填剤、有機充填剤、または有機無機複合充填剤である。
本発明によれば、空気中で紙や多孔繊維物等に触れても焦げや発火性を示さず、流動性と少量採取性が優れ、人体への不良影響を低減させ、重合性組成物に高い重合性をもたらす重合開始剤が得られ、それを用いることにより硬組織補修用に適した接着性組成物が得られる。
アルキルホウ素に関する一般知識として、アルキルホウ素と酸素との反応活性、すなわちアルキルホウ素と酸素接触時の発火性は、通常その重合開始能と比例すると考えられている。しかし、本発明において、驚くことに、本発明の高純度アルコキシジアルキルホウ素は、トリアルキルホウ素及びその部分酸化物よりも発火性が低いにもかかわらず、トリアルキルホウ素及びその部分酸化物と同等の重合活性を示している。その原因は必ずしもはっきりしないが、要因の一つとして、トリアルキルホウ素及びその部分酸化物に対して本発明のアルコキシジアルキルホウ素は酸素との反応が比較的にマイルドのため、酸素との反応により発生した初期ラジカル種にお互い反応して重合開始に寄与しない部分が相対的に少なく、有効に重合開始に使用されると推測される。
表1の実施例1と比較例1,比較例2に示すように、トリブチルホウ素の部分酸化物及びブトキシジブチルホウ素混合物がろ紙と接触する際にろ紙の焦げひいては発火させることに対して、本発明の高純度ブトキシジブチルホウは、ろ紙と接触する際にろ紙の焦げ及び発火させないにもかかわらず、トリブチルホウ素部分酸化物及びブトキシジブチルホウ素混合物と同等の重合活性を示している。
発明を実施するための形態
重合性単量体(A)
本発明の重合性単量体(A)としては、後述する重合開始剤組成物(C)により重合可能であれば特に制限なく使用できる。また、重合性単量体(A)としては使用目的に応じ、単官能重合性単量体、多官能重合性単量体いずれも使用できる。
上記重合性単量体(A)としては、(メタ)アクリレート、その他ビニル化合物などが挙げられる。これら重合性単量体(A)の中でも、人体への刺激が比較的低いという点では、(メタ)アクリレートが好ましい(なお、(メタ)アクリレートは、アクリレート及びメタクリレートを総称する。)。また、硬組織及び硬組織修復用チタンなど金属への接着性が優れるという点では、重合性単量体(A)の中でも酸性基を有する重合性単量体と組み合わせて用いることが好ましい。
酸性基を有さない単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸-2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸イソボルニルなどの(メタ)アクリル酸アルキル;2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5-ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、1,2-ジヒドロキシプロピルモノ(メタ)アクリレート、1,3-ジヒドロキシプロピルモノ(メタ)アクリレート、エリスリトールモノ(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル;ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどのポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート;エチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル(メタ)アクリレートなどの(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート;パーフルオロオクチル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸のフルオロアルキルエステル;γ-(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルトリ(トリメチルシロキシ)シランなどの(メタ)アクリロキシアルキル基を有するシラン化合物;及びテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートなどの複素環を有する(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
酸性基を有さない多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、へキシレングリコールジ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトールテトラ(メタ)アクリレートなどのアルカンポリオールのポリ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエ リスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどのポリオキシアルカンポリオールポリ(メタ)アクリレート;
下記式(2)で表される脂環系又は芳香族ジ(メタ)アクリレート

(上記式(2)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、m及びnは同一又は異なっていてもよい0~10の数を表し、R1
Figure 2024500564000002

のいずれかを表わす。);
下記式(3)で表わされる、分子内にヒドロキシル基を有する脂肪族または芳香族ジ(メタ)アクリレート

(上記式(3)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、nは0~10の数を表し、R1
Figure 2024500564000004

のいずれかを表わす。);および下記式(4)で表わされる分子中にウレタン結合を有する多官能(メタ)アクリレートなど
Figure 2024500564000005

(上記式(4)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、R1

のいずれかを表わす。);などが挙げられる。
これら(メタ)アクリレートの中でも、単官能(メタ)アクリレートとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸アルキル;2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1,3-ジヒドロキシプロピルモノ(メタ)アクリレート、エリスリトールモノ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル;トリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどが好ましい。
また、多官能(メタ)アクリレートとしては、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の分子内にエチレングリコール鎖を有するジ(メタ)アクリレート;下記式(2)-aで表される化合物:
Figure 2024500564000007

(式(2)-a中、R、m及びnの定義は式(2)と同様);
下記式(3)-aで表される化合物:

(式(3)-a中、Rの定義は式(3)と同様);
下記式(4)-aで表される化合物

(式(4)-a中、Rの定義は式(4)と同様);などが好ましい。
これら(メタ)アクリレートは、単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
酸性基を有する重合性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸及びその無水物、1,4-ジ(メタ)アクリロキシエチルピロメリット酸、6-(メタ)アクリロキシエチルナフタレン、1,2,6-トリカルボン酸、N-(メタ)アクリロイル-p-アミノ安 息 香 酸、N-(メタ)アクリロイル-o-アミノ安息香酸、N-(メタ)アクリロイル-m-アミノ安息香酸、N-(メタ)アクリロイル-5-アミノサリチル酸、N-(メタ)アクリロイル-4-アミノサリチル酸、4-(メタ)アクリロキシエチルトリメリット酸及びその無水物、4-(メタ)アクリロキシブチルトリメリット酸及びその無水物、4-(メタ)アクリロキシヘキシルトリメリット酸及びその無水物、4-(メタ)アクリロキシデシルトリメリット酸及びその無水物、2-(メタ)アクリロイルオキシ安息香酸、3-(メタ )アクリロイルオキシ安息香酸、4-(メタ)アクリロイルオキシ安息香酸、β-(メタ )アクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、β-(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンマレエート、β-(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンフタレート、11-(メタ)アクリロイルオキシ-1,1-ウンデカンジカルボン酸、p-ビニル安息香酸等のカルボン酸基又はその無水物基を有するモノマー;(2-(メタ)アクリロキシエチル)ホスホリック酸、(2-(メタ)アクリロキシエチルフェニル)ホスホリック酸、10-(メタ)アクリロキシデシルホスホリック酸等の燐酸基を有するモノマー;及び、p-スチレンスルホン酸、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸等のスルホン酸基を有する重合性単量体などが挙げられる。
これら酸性基を有する重合性単量体の中でも、4-メタアクリロキシエチルトリメリット酸及びその無水物が好ましい。これら酸性基を有する重合性単量体は、単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
重合性単量体(A)において、単官能(メタ)アクリレート系単量体の配合量は、好ましくは80重量部以上、より好ましくは90重量部以上、さらに好ましくは95重量部以上である。重合性単量体(A)に酸性基を有する重合性単量体を配合する場合には、本発明の硬組織補修用接着組成物に含まれる重合性単量体の合計100重量部に対して、好ましくは1~20重量部の量含まれる。
上記重合性単量体(A)の配合量は、重合性単量体(A)、ポリマー粉末(B)及び重合開始剤(C)の合計100重量部に対して、好ましくは20~70重量部、より好ましくは30~65重量部、さらに好ましくは35~60重量部である。
重合性単量体の添加量が上記範囲未満である場合には、操作性及び接着組成物への浸透性が乏しくなる傾向にある。重合性単量体の添加量が上記範囲を超える場合には、早期接着強度、機械物性が乏しくなる傾向にある。
ポリマー粉末(B)
本発明におけるポリマー粉末(B)は、特に制限がなく、重合性単量体(A)に溶解または膨潤するポリマー粉末であれば使用できる。かかるポリマー(B)としては、アルキル(メタ)アクリレート系重合体及びその他エチレン基系重合体を使用することができる。その中に、アルキル(メタ)アクリレート系ポリマー、例えば、アルキル(メタ)アクリレートの均一重合体、アルキル(メタ)アクリレートの共重合体、アルキル(メタ)アクリレートとその他重合性単量体の共重合体、アルキル(メタ)アクリレートとアルキレンジ(メタ)アクリレートとの共重合体、及びアルキル(メタ)アクリレートとブタジエン系重合単量体が好ましく用いられる。これらポリマー粉末は、単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
アルキル(メタ)アクリレート系重合体の具体例としては、例えば、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート・エチル(メタ)アクリレート共重合体、メチル(メタ)アクリレート・ブチル(メタ)アクリレート共重合体、メチル(メタ)アクリレート・スチレン共重合体などの非架橋性ポリマー;メチル(メタ)アクリレート・エチレングリコールジ(メタ)アクリレート共重合体、メチル(メタ)アクリレート・トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸メチルとブタジエン系モノマーとの共重合体などの架橋性ポリマーを挙げることができる。
上記ポリマー粉末(B)の配合量は、重合性単量体(A)、ポリマー粉末(B)及び重合開始剤(C)の合計100重量部に対して、好ましくは20~70重量部、より好ましくは30~65重量部、さらに好ましくは35~60重量部である。
重合開始剤(C)
本発明の重合開始剤(C)は、下記式(1)で表されるアルコキシジアルキルホウ素[CH3(CH2)m-]2B-O(CH2)nCH3 (1)
(式中、m, nはそれぞれ独立して、1~4の整数、かつ2m+n≦10である)。
上記アルコキシジアルキルホウ素の具体例としては、エトキシジエチルホウ素、エトキシジプロピルホウ素、エトキシジブチルホウ素、エトキシジペンチルホウ素、プロポキシジエチルホウ素、プロポキシジプロピルホウ素、プロポキシジブチルホウ素、プロポキシジペンチルホウ素、ブトキシジエチルホウ素、ブトキシジプロピルホウ素、ブトキシジブチルホウ素が挙げられる。これらアルコキシジアルキルホウ素の中でも、エトキシジブチルホウ素、プロポキシジブチルホウ素、ブトキシジブチルホウ素が好ましい。より好ましく、プロポキシジブチルホウ素、ブトキシジブチルホウ素、特に好ましくブトキシジブチルホウ素である。
これらアルコキシジアルキルホウ素は、単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
本発明のアルコキシジアルキルホウ素の純度は、97%以上が好ましい。より好ましく、98%以上、特に好ましく98.5%以上である。驚くことに、本発明のアルコキシジアルキルホウ素の純度がある程度以上に達すると、その発火性が明確に抑制されると同時に同程度の重合活性を示している。
アルコキシジアルキルホウ素の調製は、式(1)中相応m数のトリアルキルホウ素と相応n数のアルコールとの反応により得られる。トリアルキルホウ素とアルコールとの反応によるアルコキシジアルキルホウ素の調製は、酸素遮蔽の条件下で行う必要がある一方、反応温度にも影響を受けるため、通常は、目標のアルコキシジアルキルホウ素を主成分とした混合物(初級生成物)がしか得られない。本発明の高純度アルコキシジアルキルホウ素は、上記初級生成物をさらに減圧蒸留の工程を経て得られる。
アルコキシジアルキルホウ素の調製は、トリアルキルホウ素と酸素などの酸化剤との反応にも得られる。酸素を用いたトリアルキルホウ素の酸化反応の場合には、気液異相反応のため、酸素の吹き込む速度、液の攪拌速度等の反応条件を厳密にコントロール必要がある。酸素によるトリアルキルホウ素の酸化反応で得られる反応生成物は、通常目標のアルコキシジアルキルホウ素を主成分とした混合物である。本発明の高純度アルコキシジアルキルホウ素は、上記混合物をさらに減圧蒸留の工程を経て得られる。
重合開始剤(C)の配合量は、重合性単量体(A)、ポリマー粉末(B)及び重合開始剤(C)の合計100重量部に対して、好ましくは1~20重量部、より好ましくは2~15重量部、さらに好ましくは3~10重量部である。
本発明の重合開始剤(C)の重合開始性能を影響しない前提において、必要に応じて、100重量部のアルコキシジアルキルホウ素に対して0.01~5重量部の沸点が60℃~120℃のアルコールを添加することができる。好ましく0.05~4重量部、より好ましく0.1~3重量部である。
充填剤(D)
本発明の充填剤(D)は、特に制限がなく、重合性単量体(A)に溶解しないまたは膨潤しない無機充填剤、有機充填剤、または有機無機複合充填剤を使用することができる。
無機充填材(D)の例としては、ジルコニウム酸化物、ビスマス酸化物、チタン酸化物、酸化亜鉛、酸化アルミニウム粒子などの金属酸化物粉末;炭酸カルシウム、炭酸ビスマス、リン酸カルシウム、リン酸ジルコニウム、硫酸バリウムなどの金属塩粉末;水酸化アパタイト、炭酸アパタイト、無水リン酸水素カルシウム;シリカガラス、アルミニウム含有ガラス、バリウム含有ガラス、ストロンチウム含有ガラス、ジルコニウムシリケートガラス等のガラスフィラー;銀イオン徐放性を有するフィラー、フッ素徐放性を有するフィラーなどを挙げることができる。これら無機充填材は単独であるいは組み合わせて使用することができる。
また、無機充填材と樹脂間に強固な結合を得るためには、シラン処理、ポリマーコートなどの表面処理を施した無機充填材を使用することが好ましい。
本発明の組成物における充填剤(D)の配合量は、重合性単量体(A)、ポリマー粉末(B)及び重合開始剤(C)の合計100重量部に対して、好ましくは20~150重量部、より好ましくは30~120重量部、さらに好ましくは35~100重量部、特に好ましくは40~80重量部である。
その他成分
本発明の硬組織補修用接着性組成物には、必要に応じて重合禁止剤が含まれていてもよい。重合禁止剤としては、ハイドロキノン、ジブチルハイドロキノン等のハイドロキノン化合物類、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2,6-ジ-tert-ブチルフェノール 、2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール等のフェノール類、カテコール、ピロガロール、ベンゾキノン、2-ヒドロキシベンゾキノン、p-メトキシフェノール、tert-ブチルカテコール、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン及びtert-ブチルヒドロキノンなどが挙げられる。重合禁止剤は、単独で使用しても、2種以上併用してもよい。これらの中でも、ハイドロキノンモノメチルエーテル及び2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾールの混合物が好ましく用いられる。
上記重合禁止剤は、通常重合性単量体(A)に添加する。重合禁止剤の添加量は、重合性単量体(A)に対して、好ましくは10~1000ppm、より好ましくは20~500ppm、さらに好ましくは25~200ppm添加する。
本発明の硬組織補修用接着性組成物には、必要に応じてさらに紫外線吸収剤が含まれていてもよい。紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール化合物などが挙げられる。紫外線吸収剤の添加量は、重合性単量体(A)に対して、好ましくは5~500ppm、より好ましくは10~200ppm、添加する。
本発明の硬組織補修用接着性組成物には、必要に応じてさらに抗感染剤、抗菌剤、抗ウィルス剤、止血剤、血小板活性剤、骨形成因子、骨成長因子、止血作用を有する合成ペプチド、及びその他薬学または治療成分などが含まれていてもよい。
本発明の硬組織補修用接着性組成物には、必要に応じてさらに補修用接着性組成物とその周囲の硬組織を視覚上明確に識別するための着色剤が含まれていてもよい。
本発明の硬組織補修用接着性組成物は、重合性単量体(A)、ポリマー粉末(B)、重合開始剤(C)、及びその他必要に応じて含まれる成分、または重合性単量体(A)、ポリマー粉末(B)、重合開始剤(C)、充填剤(D)及びその他必要に応じて含まれる成分を混合して調製される。
これら各成分を混合するには、混合される順序は限定されないが、得られる硬組織補修用接着性組成物の安定性がより優れるという点では、まず重合性単量体(A)及び重合開始剤(C)を混合し、続いてポリマー粉末(B)、またはポリマー粉末(B)と充填剤(D)を混合することが好ましい。
本発明の組成物各成分の保存方法として、例えば、重合性単量体(A)、ポリマー粉末(B)、重合開始剤(C)及びその他必要に応じて含まれる成分、または重合性単量体(A)、ポリマー粉末(B)、重合開始剤(C)、充填剤(D)及びその他必要に応じて含まれる成分を3つ以上に分割してそれぞれ3つ以上の部材に保存する方法などが挙げられる。使用に際し、それら各部材の成分を混合して調製される。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する、ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、以下で用いる略号はそれぞれ次の化合物を表す。
MMA:メタクリル酸メチル
4-META:4-メタクリロキシエチルトリメリット酸無水物
p-(MMA/BuMA):メタクリル酸メチルとメタクリル酸ブチルとの共重合体(粒径68μm、MMA含量約25重量%)
実施例1
(1)重合開始剤の調製
窒素雰囲気中、182gのトリブチルボランを反応容器内に注入し、反応内容物の温度を80℃以下に保ち、攪拌しながら74gの無水n-ブチルアルコールを滴下した後、攪拌状態でゆっくり昇温し反応物を還流状態にする。24時間後加熱を停止し、ブトキシジブチルホウ素混合物を得た。
窒素雰囲気中、上記ブトキシジブチルホウ素混合物を減圧蒸留し、92-94℃/8mmHg留分を採集した。ガスクロマットグラフにより、目標の重合開始剤である純度97.6%のブトキシジブチルホウ素であると判明した。得られた重合開始剤を窒素ボックス中に保管した。
(2)発火試験
上記(1)で得られた重合開始剤を23℃±2℃で、濾紙(whatman,No.3)上に0.5ml滴下し、発火、焦げの状況を観察した。
(3)採取性試験
シリンジから重合開始剤を滴下して滴下状態を目視判定した。一滴ずつ滴下、糸引き・気泡の混入なしは、採取性良好と判定する;液滴が連なって滴下または粘稠状の糸引きあり、または気泡の混入、あるいは滴下不可は、採取性不良と判定する。
(4)重合活性試験(硬化時間測定)
1)室温が25℃±2℃の室内にダッペンディッシュにMMA/4-META=95/5(重量比)からなる重合性モノマー8滴(0.18g)、重合開始剤2滴(0.011ないし0.015g)を取り、p-MMA(数平均分子量40万、平均粒径約25μm)0.16gを加えて10秒間軽く混和し、レジン泥とした。
2)ガラス板にワセリンを薄く塗布し、同様にワセリンを薄く塗布したテフロンリング(外径13mm、内径10mm、厚み5mm)を乗せ、レジン泥を流し込んだ。
3)混和開始後30秒以内に、温度37±2℃、湿度100%の定温器内に移し、ビガー針を試験体の面に静かに落とし、針跡がつくかどうかを調べた。混和を開始してから試験体に針跡がつかなくなるまでの時間を硬化時間とした。
結果を表1に示す。
比較例1
重合開始剤(C)として、実施例1のブトキシジブチルホウ素混合物を使用し、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
比較例2
参考1. 部分酸化トリブチルホウ素の調製
窒素雰囲気中、182gのトリブチルボランを反応容器内に注入し、反応内容物の温度を40℃超えないように、攪拌しながら反応液の表面に6時間をかけて0.5モル酸素当量の乾燥空気を吹き込み、部分酸化トリブチルホウ素(TBB・O)を得た。使用前に窒素ブックス中に保管。
重合開始剤(C)として、上記部分酸化トリブチルホウ素を使用し、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
比較例3~4
重合開始剤(C)として、上記部分酸化トリブチルホウ素を使用し、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
比較例5
重合開始剤(C)は、実施例1のn-ブチルアルコールの代わりにn-ヘキサノールを使用しトリブチルホウ素と反応した後、減圧蒸留の126-128℃/10mmHg留分を使用し、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
実施例2(硬組織との接着強度)
(1)注水下、粗エメリー紙で牛前歯の唇面側を切削して平坦なエナメル質面を出し、600番のエメリー紙で研磨して接着面を形成した。この接着面を乾燥した後、35重量%のリン酸を含むリン酸エッチング溶液で10秒間処理し、水洗10秒、エアブロー乾燥15秒間行い、その後直径4mmの円孔の空いたセロハンテープを接着面に貼付して接着面積を規定した。
(2)実施例1(4)の重合活性試験と同様の配合比でレジン泥を調製した。
(3)このレジン泥を(1)で準備した接着面に塗布して、アクリル棒を接着し、接着試験用サンプルとした。接着試験用サンプルを30分間室温に放置し、さらに37℃の蒸留水中に24時間浸漬した後引張り試験を行い、アクリル棒と歯質との接着強さを測定した。接着強さは5回の試験片で測定した値の平均値である。接着強さは10.2MPaであった。
上記のとおり、本発明によれば、空気中で紙や多孔繊維物等に触れても焦げや発火性を示さず、流動性が高く、正確な少量採取が容易となり、人体への不良影響を低減し、さらに重合性組成物に高い重合性をもたらし、重合性組成物に短時間内に硬化させ、硬組織補修用に適した重合開始剤と接着性組成物を提供することができる。
上記内容は、本発明における比較的に良い実施例であり、本発明を制限するものではない。本発明の考え方及び原則内のあらゆる修正、同等置き換え及び改良等は、本発明の保護範囲に含まれるものである。

Claims (6)

  1. 重合性単量体(A)、ポリマー粉末(B)と重合開始剤(C)を含有する硬組織補修用接着性組成物であって、
    重合開始剤(C)は、下記式(1)で表され;
    [CH3(CH2)m-]2B-O(CH2)nCH3 (1)
    (式中、m, nはそれぞれ独立して、1~4の整数、かつ2m+n≦10である)
    重合性単量体(A)は、(メタ)アクリレート、または(メタ)アクリレートと酸性基を有する重合性単量体との組み合わせでもよく;
    ポリマー粉末(B)は、アルキル(メタ)アクリレートの均一重合体、アルキル(メタ)アクリレートの共重合体、アルキル(メタ)アクリレートとその他重合性単量体の共重合体、アルキル(メタ)アクリレートとアルキレンジ(メタ)アクリレートとの共重合体、及びアルキル(メタ)アクリレートとブタジエン系重合単量体の共重合体群から選ばれる少なくとも一種の重合体であることを特徴とする硬組織補修用接着性組成物。
  2. 上記重合開始剤(C)は、純度97%以上(97%含)のアルコキシジアルキルホウ素であることを特徴とする請求項1に記載の硬組織補修用接着性組成物。
  3. 上記重合開始剤(C)は、純度98%以上(98%含)のアルコキシジアルキルホウ素であることを特徴とする請求項1に記載の硬組織補修用接着性組成物。
  4. 上記重合開始剤(C)は、ブトキシジブチルホウ素であることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の硬組織補修用接着性組成物。
  5. 上記重合性単量体(A)20~70重量部、ポリマー粉末(B)20~70重量部、及び重合開始剤(C)1~20重量部((A)、(B)、及び(C)の合計100重量部)を含有することを特徴とする請求項1に記載の硬組織補修用接着性組成物。
  6. 上記重合性単量体(A)、ポリマー粉末(B)及び重合開始剤(C)の合計量100重量部に対して、さらに充填剤(D)を20~150重量部を含有する硬組織補修用接着性組成物であって、
    充填剤(D)は、重合性単量体(A)に溶解しないまたは膨潤しない無機充填剤、有機充填剤、または有機無機複合充填剤であることを特徴とする請求項1に記載の硬組織補修用接着性組成物。
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