JP2024166370A - Pacapの安定化ペプチド - Google Patents

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Abstract

【課題】安定性を高めたPACAPペプチドの提供を目的とする。【解決手段】PACAPの配列中の3位及び8位のアスパラギン酸を、テトラゾール置換アスパラギン酸(Tz)、テトラゾール置換グルタミン酸(egTz)、テトラゾール置換ホモグルタミン酸(nvTz)、スルホキシ置換アスパラギン酸(cya)、及びオキサジアゾロン置換アスパラギン酸(5Oxa)からなる群から選ばれる少なくとも1のアミノ酸に置換することにより、安定性が有意に亢進することを見いだしたことに基づき、本発明に至った。【選択図】なし

Description

PACAPの生理活性を有する安定化ペプチド、当該ペプチドを含む神経保護剤、血管内皮機能改善剤、角膜神経突起形成促進剤、涙液分泌促進剤、ドライアイ治療剤、角膜上皮又は角膜内皮障害治療剤、神経栄養性角膜炎治療剤、抗炎症剤、又は医薬組成物に関する。
神経細胞は、中枢神経系と末梢神経系に大別される神経系を構成する細胞である。神経細胞は、脳卒中、脳梗塞などの脳血管障害などの外的要因や、異常タンパク質の蓄積、酸化ストレス、炎症などの内的要因などにより障害を受けやすい一方で、その再生能が低いことから、ひとたび障害が生じると、その患者のQOLを著しく低下させる要因となる。中枢神経系の神経変性および脱落を伴う神経変性疾患としては、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症などの神経変性疾患の他に、緑内障、視神経症などの視神経の変性疾患や、神経性難聴などの感覚神経変性疾患が挙げられる。
神経科学の発展により、各種の神経保護因子が発見されてきており、神経障害の予防又は治療薬としての開発が期待される。神経変性を引き起こすフリーラジカルや興奮性アミノ酸を減少させる薬剤や、神経細胞を保護及び/又は修復することができる薬剤(例えば神経栄養因子や免疫抑制剤などのイムノフィリンリガンドなど)が神経保護作用を有することが見いだされている。一方で、下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ポリペプチド(PACAP)、CD44やヒト脳カルボキシペプチダーゼB(HBCPB)などの生体内タンパク質が、神経保護作用を有することが見いだされてきている(特許文献1及び2)。
下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ポリペプチド(PACAP)は、ヒツジ視床下部抽出物から発見された神経ペプチドである。PACAPは、下垂体前葉細胞においてcAMP形成を刺激する活性を有しうる。PACAPとしては、38個のアミノ酸残基からなるPACAP38と、27個のアミノ酸残基からなるPACAP27が存在しており、両者とも同等の作用を有する(非特許文献1及び2)。PACAPは、血管作動性腸ポリペプチド(VIP)/セクレチン/グルカゴンスーパーファミリーに属しており、ヒトPACAP27の配列は、血管作動性腸ポリペプチド(VIP)と68%の同一性を有する。PACAPとVIPは、PAC1受容体(PAC1R)、VPAC1受容体(VPAC1R)及びVPAC2受容体(VPAC2R)に結合するが、これらの受容体に対する親和性の点で異なっている。PAC1Rは、PACAPに対して高い選択性を持って結合する。PAC1RのPACAPに対する親和性は、PAC1RのVIPに対する親和性と比較して1000倍以上高い。一方で、VPAC1R及びVPAC2Rは共に、PACAPとVIPに対して同程度の親和性を有する。PACAPは、多様な生理作用を有しており、神経保護物質、免疫抑制因子、血管拡張因子、外分泌線分泌促進因子(特許文献3)、神経突起形成促進因子(特許文献4)としての生理作用を有することが知られている。
PACAPの有する多様な生理活性を利用して、医薬品の開発が行われてきている。しかしながら、PACAPのようなペプチドは、水溶液中において不安定であることが多く、またプロテアーゼ耐性を欠如することに起因して半減期が短いといった問題が知られている。
特表2014-510101号公報 特開2012-232952号公報 特開2009-269818号公報 WO2005/102375号パンフレット
S. Bourgault (2009) Current Medicinal Chemistry 16, 4462-4480 Louise Dickson (2009) Pharmacology & Therapeutics, 12, 294-316
本発明は、水溶液中で安定性の高いPACAPの安定化ペプチド、当該ペプチドを含む神経保護剤、神経突起形成促進剤、涙腺分泌促進剤、ドライアイ治療又は予防用医薬組成物、角膜上皮又は角膜内皮障害治療又は予防用医薬組成物、神経障害治療又は予防用医薬組成物、又は神経栄養性角膜炎治療又は予防用組成物を提供することを目的とする。
本発明者らが、PACAPの水溶液中での安定性を高めるために鋭意研究を行った結果、PACAPペプチド中に存在する、3位及び8位のアスパラギン酸を、それぞれ独立に、テトラゾール置換アスパラギン酸(Tz)、テトラゾール置換グルタミン酸(egTz)、テトラゾール置換ホモグルタミン酸(nvTz)、スルホキシ置換アスパラギン酸(cya)、及びオキサジアゾロン置換アスパラギン酸(5Oxa)からなる群から選ばれる残基に置換することで、水溶液中での安定性を大幅に高めることができることを見いだし、本発明に至った。
そこで、本発明は以下のものに関する:
[1] H-X1-D-G-X2-F-X3-D-X4-Y-X5-R-Y-R-K-X6-X7-A-V-K-K-Y-L-A-A-V-L(配列番号3)
{式中、
1は、中性アミノ酸であり、
2は、中性アミノ酸であり、
3は、中性アミノ酸であり、
4は、アラニン、セリン、Ai又はCnであり、
5は、アラニン、セリン、Ai又はCnであり、
6は、グルタミン又はアラニンであり
7は、非極性アミノ酸である}
で表される配列の3位及び8位において、アスパラギン酸がそれぞれ独立に、テトラゾール置換アスパラギン酸(Tz)、テトラゾール置換グルタミン酸(egTz)、テトラゾール置換ホモグルタミン酸(nvTz)、スルホキシ置換アスパラギン酸(cya)、及びオキサジアゾロン置換アスパラギン酸(5Oxa)からなる群から選ばれる残基に置換される配列、又はその改変配列からなるペプチドであって、前記ペプチドがPAC1R、VPAC1Rへの結合性を有し、前記改変配列が、配列番号3の配列において、1又は複数個のアミノ酸が欠失又は付加された配列である、前記ペプチド。
[2] X1が、セリン又はアラニンである、項目1に記載のペプチド。
[3] X2が、イソロイシン又はアラニンである、項目1又は2に記載のペプチド。
[4] X3が、アラニン又はスレオニンである、項目1~3のいずれか一項に記載のペプチド。
[5] X7は、メチオニン、ロイシン、ノルロイシン、又はアラニンである、項目1~4のいずれか一項に記載のペプチド。
[6] 3位及び8位のアミノ酸が、それぞれテトラゾール置換アスパラギン酸(Tz)、テトラゾール置換グルタミン酸(egTz)、又はテトラゾール置換ホモグルタミン酸(nvTz)である場合、これらのアミノ酸がL体、D体又はラセミ体である、項目1~5のいずれか一項に記載のペプチド。
[7] 前記ペプチドにおいて、N末端が保護基により修飾されている、項目1~6のいずれか一項に記載のペプチド。
[8] 前記保護基が、アシル基である、項目7に記載のペプチド。
[9] 前記ペプチドにおいて、C末端が保護基により修飾されている、項目1~8のいずれか一項に記載のペプチド。
[10] 前記保護基が、アミド基、又はエステル基である、項目9に記載のペプチド。
[11] 前記改変配列が、C末端において前記配列から1~3個のアミノ酸が欠失された配列である、項目1~10のいずれか一項に記載のペプチド。
[12] 前記改変配列が、N末端において前記配列から1~3個のアミノ酸が付加された配列である、項目1~10のいずれか一項に記載のペプチド。
[13] 前記改変配列が、以下の:
GKRYKQRVKNK(配列番号43);
GKRYKQRVKN(配列番号44);
GKRYKQRVK(配列番号45);
GKRYKQRV(配列番号46);
GKRYKQR(配列番号47);
GKRYKQ(配列番号48);
GKRYK(配列番号49);
GKRY(配列番号50)
GKR;
GRR;
GK;及び
GR
G;
からなる群から選択される1の配列を前記配列のC末端に付加された配列である、項目1~10又は12のいずれか一項に記載のペプチド。
[14] 項目1~13のいずれか一項に記載のペプチドを含む、神経保護剤。
[15] 項目1~13のいずれか一項に記載のペプチドを含む、涙液分泌促進剤。
[16] 項目1~13のいずれか一項に記載のペプチドを含む、抗炎症剤。
[17] 項目1~13のいずれか一項に記載のペプチドを含む、血管内皮機能改善剤。
[18] 項目1~13のいずれか一項に記載のペプチドを含む、角膜上皮又は角膜内皮障害治療剤。
[19] 項目1~13のいずれか一項に記載のペプチドを含む、ドライアイ治療剤。
[20] 項目1~13のいずれか一項に記載のペプチドを含む、医薬組成物。
[21] 神経保護を必要とする対象における神経保護方法であって、項目1~13のいずれか一項に記載のペプチドの有効量を当該対象に投与することを含む、前記方法。
[22] 涙液分泌を必要とする対象における涙液分泌促進方法であって、項目1~13のいずれか一項に記載のペプチドを当該対象に投与することを含む、前記方法。
[23] 血管内皮機能の改善を必要とする対象における血管内皮機能改善方法であって、項目1~13のいずれか一項に記載のペプチドを投与することを含む、前記方法。
[24] 炎症を患う対象において炎症を抑制する方法であって、項目1~13のいずれか一項に記載のペプチドを投与することを含む、前記方法。
[25] 角膜上皮又は角膜内皮障害を患う対象において、角膜上皮又は角膜内皮障害を改善するための方法であって、項目1~13のいずれか一項に記載のペプチドを投与することを含む、前記方法。
[26] ドライアイを患う対象において、ドライアイを治療又は予防する方法であって、項目1~13のいずれか一項に記載のペプチドを投与することを含む、前記方法。
[27] 医薬として使用するための項目1~13のいずれか一項に記載のペプチド。
[28] 神経障害の治療において使用するための項目1~13のいずれか一項に記載のペプチド。
[29] 神経保護を介した神経障害の治療又は予防において使用するための項目1~13のいずれか一項に記載のペプチド。
[30] ドライアイおよびドライアイを伴う疾病の治療又は予防において使用するための項目1~13のいずれか一項に記載のペプチド。
[31] 角膜上皮又は角膜内皮障害の治療又は予防において使用するための、項目1~13のいずれか一項に記載のペプチド。
[32] 炎症性疾患の治療又は予防において使用するための、項目1~13のいずれか一項に記載のペプチド
[33] 血管内皮障害治療又は予防において使用するための、項目1~13のいずれか一項に記載のペプチド。
[34]神経保護剤、涙液分泌促進剤、抗炎症剤、血管内皮機能改善剤、角膜上皮又は角膜内皮障害治療剤、ドライアイ治療剤からなる群から選ばれる医薬の製造のための、項目1~13のいずれか一項に記載のペプチドの使用。
本発明により、水溶液中で不安定であったPACAPを、大幅に安定化することができる。
本発明は、PACAPの3位及び8位のアスパラギン酸残基が、それぞれ独立に、テトラゾール置換アスパラギン酸(Tz)、テトラゾール置換グルタミン酸(egTz)、テトラゾール置換ホモグルタミン酸(nvTz)、スルホキシ置換アスパラギン酸(cya)、及びオキサジアゾロン置換アスパラギン酸(5Oxa)からなる群から選ばれる残基に置換された配列、又は配列の一部が改変された配列とからなるペプチドに関し、かかるペプチドは、PACAPと比較して、PAC1R、VPAC1R、及び/又はVPAC2Rへの同程度の結合性を有する。同程度の結合性とは、ペプチドのそれぞれの受容体へのEC50値がPACAPと比較して100倍以内であればよい。PACAPは、38の残基からなるPACAP38、又は27残基からなるPACAP27のいずれであってもよい。PACAP38及びPACAP27は、下記の配列を有する:
PACAP38:HSDGIFTDSYSRYRKQMAVKKYLAAVLGKRYKQRVKNK(配列番号1)
PACAP27:HSDGIFTDSYSRYRKQMAVKKYLAAVL(配列番号2)
本発明において、テトラゾール置換アスパラギン酸(Tz)、テトラゾール置換グルタミン酸(egTz)、及びテトラゾール置換ホモグルタミン酸(nvTz)とは、それぞれアスパラギン酸、グルタミン酸、及びホモグルタミン酸の側鎖のカルボキシ基を、カルボキシ基のアイソスターであるテトラゾールへと置換された構造を有する非天然アミノ酸残基を意味する。具体的に、下記の式により表される:
本発明において、スルホキシ置換アスパラギン酸(cya)、及びオキサジアゾロン置換アスパラギン酸(5Oxa)は、それぞれアスパラギン酸の側鎖のカルボキシ基を、カルボキシ基のアイソスターであるスルホキシ基又は1,2,4-オキサジアゾール―5-オン(オキサジアゾロン)に置換された構造を有する残基を意味する。具体的に、下記の式により表される:
3位及び8位のアスパラギン酸が置換される非天然アミノ酸残基は、PACAPと同程度の生理活性を有する限りにおいて、L体、D体、又はラセミ体であってもよい。特に、L体のテトラゾール置換アスパラギン酸に置換されたペプチドと、D体のテトラゾール置換アスパラギン酸に置換されたペプチドとは、PAC1R、VPAC1R、及び/又はVPAC2Rに対して同程度の結合性を有する。理論に限定されることを意図するものではないが、D体のアミノ酸が含まれることで、酵素により分解されにくくなり、安定性が高まりうる。タンパク質構成アミノ酸以外の非天然アミノ酸についても、タンパク質構成アミノ酸と同様に、Fmoc法などの方法により、保護基を導入して、ペプチド中へと導入することができる。
本発明において、配列の一部が改変された配列とは、元の配列に対して1又は複数のアミノ酸が置換、欠失、付加された配列のことをいう。より好ましくは、配列の一部が改変された配列とは、元の配列に対して1又は数個のアミノ酸が置換、欠失、又は付加された配列のことをいう。
アミノ酸の置換は、配列の一部が改変された配列からなるペプチドのPAC1R、VPAC1R、及び/又はVPAC2Rへの結合性を変更しない限りにおいて、任意の場所で生じうる。配列の一部が改変された配列からなるペプチドにおいて、結合性を維持する観点から、PACAP27の、2位、5位、7位、9位、11位、16位、及び17位の位置において、アミノ酸置換が生じうる。特に好ましい態様では、下記の配列:
H-X1-D-G-X2-F-X3-D-X4-Y-X5-R-Y-R-K-X6-X7-A-V-K-K-Y-L-A-A-V-L (配列番号3)
において、X1~X7で示される位置のアミノ酸が置換されうる。
したがって、本発明の1の態様は、下記の式:
H-X1-D-G-X2-F-X3-D-X4-Y-X5-R-Y-R-K-X6-X7-A-V-K-K-Y-L-A-A-V-L (配列番号3)
{式中、
X1~X6は中性アミノ酸であり、
X7は非極性アミノ酸である}
で表される配列において、3位及び8位のアスパラギン酸が、それぞれ独立に、テトラゾール置換アスパラギン酸(Tz)、テトラゾール置換グルタミン酸(egTz)、テトラゾール置換ホモグルタミン酸(nvTz)、スルホキシ置換アスパラギン酸(cya)、及びオキサジアゾロン置換アスパラギン酸(5Oxa)からなる群から選ばれる残基に置換された配列、又はその改変配列からなるペプチドであって、PAC1R、VPAC1R、及び/又はVPAC2Rへの結合性を有するペプチドに関する。
同じ属性を有するアミノ酸によって、保存的に置換されうる。一例として、保存的置換は、下記のグループの内のアミノ酸の置換をいう:
(i)非極性アミノ酸:Val、Leu、Ile、Met、Phe、Trp、Pro、Nle、Ala
(ii)中性アミノ酸:Ala、Ser、Thr、Tyr、Cys、Asn、Gln、Gly
(iii)塩基性アミノ酸:Lys、Arg、His
(iv)酸性アミノ酸:Asp、Glu
中性アミノ酸のうち、アラニンの代わりに、アラニンのα位にメチル基が置換したαアミノイソ酪酸(Ai)、又はアラニンのβ位の水素がシアノ基に置換されたβシアノアラニン(Cn)を使用することができる。特に、9位及び11位中性アミノ酸として、αアミノイソ酪酸(Ai)及びβシアノアラニン(Cn)を使用しうる。αアミノイソ酪酸(Ai)及びβシアノアラニン(Cn)は、以下の構造を有する:
本発明の配列番号3で表される配列において、X1~X7で表されるアミノ酸は、好ましくは以下のとおりである:
X1における中性アミノ酸は、特にアラニン又はセリンである。
X2における中性アミノ酸は、特にイソロイシン又はアラニンである。
X3における中性アミノ酸は、特にアラニン又はスレオニンである。
X4及びX5における中性アミノ酸は、特にアラニン、セリン、αアミノイソ酪酸、又はβシアノアラニンである。
X6における中性アミノ酸は、特にグルタミン又はアラニンである。
X7における非極性アミノ酸は、特にメチオニン、ロイシン、ノルロイシン、又はアラニンである。
本発明において、改変配列とは、元の配列に対して1又は複数のアミノ酸が置換、欠失、付加された配列のことをいう。より好ましくは、配列の一部が改変された配列とは、元の配列に対して1又は数個のアミノ酸が置換、欠失、又は付加された配列のことをいう。
アミノ酸置換は、1又は複数個のアミノ酸が置換されていてもよいが、活性を維持する観点から、1~10の任意の数、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10個のアミノ酸が置換されうる。なかでも、1~4個のアミノ酸の置換が特に好ましく、より好ましくは3個のアミノ酸が置換され、さらにより好ましくは2個のアミノ酸が置換され、特に好ましくは1のアミノ酸が置換される。
アミノ酸の欠失は、配列の一部が改変された配列からなるペプチドのPAC1R、VPAC1R、及び/又はVPAC2Rへの結合性を変更しない限りにおいて、任意の場所で生じうる。欠失されるアミノ酸の数は、1~10の任意の数、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10から選ばれる。結合性を変化させない観点から、1又は2個のアミノ酸の欠失、さらには1個のアミノ酸欠失が特に好ましい。アミノ酸の欠失は、元の配列のN末端側又はC末端側から欠失されてもよいし、配列の内部から欠失されてもよい。PACAP27とPACAP38は、それぞれ同等のPAC1R、VPAC1R、及び/又はVPAC2Rへの結合性を有していることから、PACAP38のC末端側に存在するアミノ酸は欠失されても結合性に影響が少ないと考えられる。
アミノ酸の付加は、配列の一部が改変された配列からなるペプチドのPAC1R、VPAC1R、及び/又はVPAC2Rへの結合性を変更しない限りにおいて、任意の場所で生じうる。付加されるアミノ酸の数は、1~10の任意の数、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10から選ばれる。アミノ酸は、元の配列のN末端側又はC末端側に付加されてもよいし、配列の内部に付加されてもよい。PACAP27とPACAP38は、それぞれ同等のPAC1R、VPAC1R、及び/又はVPAC2Rへの結合性を有していることから、PACAP27のC末端に任意のアミノ酸を付加されても結合性に影響が少ないと考えられる。
配列番号3の配列において、3位及び8位のアスパラギン酸残基が、それぞれ独立に、テトラゾール置換アスパラギン酸(Tz)、テトラゾール置換グルタミン酸(egTz)、テトラゾール置換ホモグルタミン酸(nvTz)、スルホキシ置換アスパラギン酸(cya)、及びオキサジアゾロン置換アスパラギン酸(5Oxa)からなる群から選ばれる残基に置換された配列の改変配列としては、好ましくは配列番号3で表されるアミノ酸配列に対して1又は複数個のアミノ酸が欠失又は付加された配列である。より好ましくは、配列番号3で表されるアミノ酸配列に対して1又は2個のアミノ酸が欠失されうるし、配列番号3で表されるアミノ酸配列に対して下記のC末端付加配列が付加されうる。また、配列番号3で表されるアミノ酸配列に対して、N末端に1~3個のアミノ酸(例えばメチオニン)が付加されうる。
理論によって限定されることを意図するものではないが、PACAP27とPACAP38は、それぞれ同等のPAC1R、VPAC1R、及び/又はVPAC2Rへの結合性を有していることから、PACAP27においてC末端側へのアミノ酸付加は、PAC1Rへの結合性に影響しない。したがって、本発明の改変配列のペプチドとしては、PACAP27と同様に配列番号3のアミノ酸配列のC末端に、C末端付加配列を含むことができる。C末端付加配列は、1~11の任意のアミノ酸からなる配列をいう。C末端付加配列は、PACAP38の28位~38位のアミノ酸に対応することが好ましい。したがって、C末端配列としては下記の配列が挙げられる:
GKRYKQRVKNK(配列番号43);
GKRYKQRVKN(配列番号44);
GKRYKQRVK(配列番号45);
GKRYKQRV(配列番号46);
GKRYKQR(配列番号47);
GKRYKQ(配列番号48);
GKRYK(配列番号49);
GKRY(配列番号50)
GKR;
GRR;
GK;及び
GR;
G。
本発明に係るペプチドは、PAC1R、VPAC1R、及び/又はVPAC2Rに対する結合性が失われない限りにおいて、D体またはL体のアミノ酸を用いることができ、あるいはラセミ体のアミノ酸を用いてもよい。また、同様に、本発明に係るペプチドは、2-アミノイソ酪酸のような非天然アミノ酸で構成されていてもよく、N末端のアミノ基、C末端のカルボキシ基又はアミノ酸側鎖の官能基が任意に修飾された誘導体が含まれる。修飾の例としては、アミノ基への保護基の付加(例えば、アシル化(ホルミル化、アセチル化、プロピオニル化、ブチリル化、イソブチリル化等)、メシル化、ウレア化、カルバメート化、Boc化、Fmoc化)、カルボキシ基のエステル化(エチル化など)などが挙げられる。また、通常生体内で生じうる修飾、例えばリン酸化、アミド化、メチル化、エステル化、アセチル化などの他、合成過程で生じるか、又は精製を容易にする修飾、例えばビオチン化が含まれてもよい。また、ペプチドの生体内半減期を延長する目的で、PEG化などの修飾が行われてもよい。特に、安定性を高める観点から、N末端のアミノ酸の遊離アミノ基が保護基(例えばアシル基)により保護されうる。例えば、N末端のアミノ酸の遊離アミノ基は、アシル化(例えばアセチル化、プロピオニル化、ブチリル化、イソブチリル化)又はメシル化されうる。同様に、C末端のアミノ酸の遊離カルボキシル基が保護基(例えばアミド基、エステル基)により保護されうる。例えば、C末端のアミノ酸の遊離カルボキシル基はアミド化又はエステル化されうる。本発明に係るペプチドにおいて、N末端がアセチル化またはメシル化されることにより、安定性が更に向上する。C末端はカルボキシ基(-COOH)、カルボキシレート(-COO-)、アミド(-CONH2)またはエステル(-COOR)の何れであってもよい。本発明に係るペプチドはさらに糖鎖付加されていてもよい(例えばWO2017/027848を参照)。
本発明の具体的な態様では、本発明は下記表1に示される配列を有するペプチド、又はそれらの改変配列に関する:
表中、Tzは、テトラゾール置換アスパラギン酸、egTzは、テトラゾール置換グルタミン酸、nvTzは、テトラゾール置換ホモグルタミン酸、cyaは、スルホキシ置換アスパラギン酸、(5Oxa)は、オキサジアゾロン置換アスパラギン酸、Aiは、αアミノイソ酪酸、又はCnは、βシアノアラニンを指す。Tz(D)は、テトラゾール置換アスパラギン酸がD体であることを示す。
本発明に係るペプチドは、任意の製造方法により製造することができる。例えば、Boc法又はFmoc法等を用いて固相合成又は液相合成を行うことにより製造することができる。また、別法では、本発明のペプチドをコードする核酸を遺伝子導入法により、宿主細胞に導入し、宿主細胞により合成させることにより製造することができる。この場合ペプチドの末端にポリヒスチジンタグ等のタグペプチドを付加するように設計することで、発現後に精製を容易にすることができる。
本発明に係るペプチドは、医薬上許容される塩が含まれる。医薬上許容される塩としては、無機酸との塩(例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等)、有機酸との塩(例えば、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩、マロン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、リンゴ酸塩等)、又は塩基との塩(例えば、アンモニウム塩、メチルピリジニウム塩、アセチルピリジニウム塩等)が挙げられる。本発明に係るペプチドは、水和物、又は溶媒和物も含まれる。
アミノ酸(アスパラギン酸)の側鎖カルボキシル基を、カルボキシル基のアイソスターであるテトラゾールへと置換されたFmoc-N保護アミノ酸は、それぞれFmoc-N保護アスパラギンを開始物質として、反応式1に示される方法又はこれに準じた方法により製造することができる。
{式中、
Trtはトリチル基をし、
また、テトラゾール上のN1またはN2にH又はTrt基が置換される}
反応式1の方法では、工程Aにおいて、(I)で表される化合物(例えば、Fmocでアミノ基が保護されたアスパラギン)を塩基存在下でEDCIを反応させることにより、化合物(II)を生成する。工程Aにおいて、塩基は化合物(I)に対して、1~50当量、好ましくは10~25当量使用される。用いる塩基は、ピリジン、4-ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルモルホリン等が挙げられ、好ましくはピリジンを挙げることができる。EDCIは1~10当量、好ましくは1~2当量使用される。溶媒は反応に影響を及ぼさない限り特に限定されず、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、トルエン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等が挙げられ、好ましくはアセトニトリルを挙げることができる。反応温度は通常-10~60℃、好ましくは0~30℃であり、反応時間は0.5~12時間、好ましくは、1~5時間である。
工程Bにおいて、化合物(II)をトルエン中、トリメチルシリルアジド、ジブチルすずオキシドを反応させることにより、化合物(III)を生成する。トリメチルシリルアジドは化合物(II)に対して、1~5当量、好ましくは2~4当量使用される。ジブチルすずオキシドは化合物(II)に対して、0.3~1当量、好ましくは0.7~0.95当量使用される。溶媒は反応に影響を及ぼさない限り特に限定されず、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられ、好ましくはトルエンを挙げることができる。反応時間は通常0.5~24時間であり、好ましくは0.5~2時間である。反応時間は通常80~150℃、好ましくは80~100℃である。加熱方法は、オイルバス、マイクロウェーブ等が挙げられ、好ましくはマイクロウェーブが挙げられる。
次いで、工程Cにおいて、塩基存在下でトリチルクロリドを反応させることにより化合物(IV)を製造することができる。工程Cに用いられる塩基はピリジン、4-ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルモルホリン等が挙げられ、好ましくはN-メチルモルホリンを挙げることができる。用いる塩基の量は化合物(IX)に対して1~3当量、好ましくは、1~1.5当量使用される。トリチルクロリドは1~3当量、好ましくは1.05~1.1当量使用される。溶媒は反応に影響を及ぼさない限り特に限定されず、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、トルエン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等が挙げられ、好ましくはテトラヒドロフランを挙げることができる。反応温度は通常-10~60℃、好ましくは0~30℃である。反応時間は0.5~12時間、好ましくは、1~2時間である。
アミノ酸のα位から炭素数3のアルキルを介してテトラゾールが結合したFmoc-nvTz(Trt)-OHは反応式2に示される方法又はこれに準じた方法により製造することができる。
反応式2の方法の工程Dでは、一般式化合物(V)で表される化合物を塩基存在下、Boc2Oを反応させることにより、化合物(VI)を生成する。塩基は化合物(V)に対して1~10当量、好ましくは1~2当量使用される。用いる塩基は、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルアミン、N-メチルモルホリン、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムなどが挙げられ、好ましくは水酸化ナトリウムである。Boc2Oは化合物(V)に対して、1~10当量、好ましくは1~2当量使用される。溶媒は反応に影響を及ぼさない限り特に限定されず、THF、DMF、1,4-ジオキサン等が挙げられ、好ましくは1,4-ジオキサンを用いる。反応温度は通常0~25℃、好ましくは10~25℃である。反応時間は1~24時間、好ましくは18~24時間である。また,反応に影響を及ぼさない限り、過剰量のBocOを処理するために、N-メチルピペラジンを加えても良い。
次いで工程Eでは、化合物(VI)を硫酸ニッケル六水和物、ペルオキソ二硫酸ナトリウムおよび水酸化ナトリウムを反応させることにより化合物(VII)を生成する。工程Eでは、ペルオキソ二硫酸ナトリウムは化合物(VI)に対して、1~4当量、好ましくは1~2当量使用される。硫酸ニッケル六水和物は化合物(VI)に対して、0.01~0.1当量、好ましくは0.08~0.1当量である。用いる塩基は水酸化ナトリウムが挙げられ、化合物(VI)に対して、全体で1~10当量、好ましくは6~8当量使用される。溶媒は水を用いる。反応温度は10~40℃、好ましくは10~25℃である。反応時間は通常1~24時間、好ましくは12~24時間である。
次いで工程Fでは、化合物(VII)とTFAを反応させた後、pHを塩基性に調整し、Fmoc-OSuと反応させることで化合物(VIII)を生成する。工程Fにおいて用いる酸は、塩酸、硫酸、トリフルオロ酢酸等が挙げられ、好ましくはトリフルオロ酢酸を用いる。溶媒は反応に影響を及ぼさない限り特に限定されず、THF、ジクロロメタン、1,4-ジオキサン等が挙げられ、好ましくはジクロロメタンを用いる。反応温度は0~25℃、好ましくは10~25℃である。反応時間は通常0.5~5時間、好ましくは0.5~2時間である。反応後のpHの調整および塩基として用いる無機塩基は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられ、好ましくは炭酸カリウムを用いる。Fmoc-OSuは化合物(VII)に対して、1~3当量、好ましくは1~1.5当量使用する。溶媒は反応に影響を及ぼさない限り特に限定されず、THF、N,N-ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、1,4-ジオキサン等が挙げられ、好ましくは1,4-ジオキサンを用いる。反応温度は0~25℃、好ましくは10~25℃である。反応時間は通常1~36時間、好ましくは1~24時間である。
次いで工程Gでは、化合物(VIII)をトルエン中、トリメチルシリルアジドおよびジブチルすずオキシドを反応させることにより、化合物(IX)を生成する。工程Gでは、トリメチルシリルアジドは化合物(II)に対して、1~10当量、好ましくは2~4当量使用される。ジブチルすずオキシドは化合物(II)に対して、0.3~1当量、好ましくは0.7~1.0当量使用される。溶媒は反応に影響を及ぼさない限り特に限定されず、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられ、好ましくはトルエンを挙げることができる。反応時間は通常0.5~48時間であり、好ましくは0.5~2時間である。反応時間は通常80~150℃、好ましくは80~100℃である。加熱方法は、オイルバス、マイクロウェーブ等が挙げられ、好ましくはマイクロウェーブが挙げられる。
次いで工程Hでは、化合物(IX)を塩基存在下、トリチルクロリドを反応させることにより化合物(X)を製造することができる。化合物(X)の製造において、塩基はピリジン、4-ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルモルホリン等が挙げられ、好ましくはN-メチルモルホリンを挙げることができる。用いる塩基の量は化合物(IX)に対して1~3当量、好ましくは、1~1.5当量使用される。トリチルクロリド化合物(IX)に対して1~3当量、好ましくは1.05~1.1当量使用される。溶媒は反応に影響を及ぼさない限り特に限定されず、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、トルエン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等が挙げられ、好ましくはテトラヒドロフランを挙げることができる。反応温度は通常-10~60℃、好ましくは20~30℃であり、反応時間は0.5~12時間、好ましくは、1~2時間である。
アスパラギン酸のカルボキシ基が、1,2,4-オキサジアゾール―5-オンに置換されたFmoc-(5Oxa)―OHは反応式3に示される方法又はこれに準じた方法により製造することができる。
反応式3の方法では、工程Iにおいて、一般式化合物(XI)で表される化合物をベンジルトリエチルアンモニウムクロリドおよび塩基存在下、2-ブロモ―2-メチルプロパンを反応させることにより、化合物(XII)を生成する。工程Iにおいてにおいて、塩基は化合物(XI)に対して、10~30当量、好ましくは10~25当量使用される。用いる塩基は炭酸カリウムを挙げることができる。ベンジルトリエチルアンモニウムクロリドは化合物(XI)に対して、1~3当量好ましくは1~1.2当量使用される。2-ブロモ―2-メチルプロパンは化合物(XI)に対して、10~50当量、好ましくは10~40当量使用される。溶媒はN,N-ジメチルアセトアミドを用いる。反応温度は通常1~24時間、好ましくは18~24時間である。反応時間は通常25-70℃、好ましくは25~55℃である。
次いで工程Jにおいて、化合物(XII)を塩基存在下、ヒドロキシルアミン塩酸塩を反応させることにより化合物(XIII)を生成する。工程Jにおいて、用いる塩基はトリエチルアミン、N,N―ジイソプロピルエチルアミン等が挙げられ、好ましくはトリエチルアミンを用いる。化合物(XII)に足して用いる塩基は、1~3当量、好ましくは1~2当量使用される。ヒドロキシルアミン塩酸塩は、化合物(XII)に対して1~2当量、好ましくは1~1.5当量使用される。溶媒は反応に影響を及ぼさない限り特に限定されず、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールが挙げられ、好ましくはエタノールを挙げることができる。反応温度は通常80~100℃、好ましくは80~95℃である。反応時間は通常1~6時間、好ましくは1~4時間である。
次いで工程Kにおいて化合物(XIII)とカルボニルジイミダゾールを反応させることにより化合物(XIV)を生成する。工程Kにおいて、カルボジイミダゾールは化合物(XIII)に対して1~2当量、好ましくは1~1.2当量使用される。溶媒は反応に影響を及ぼさない限り特に限定されず、THF、1,4-ジオキサン等が挙げられ、好ましくはTHFを挙げることができる。反応温度は40~60℃、好ましくは40~55℃である。反応時間は通常1~6時間、好ましくは1~3時間である。連続する環化反応において、溶媒は反応に影響を及ぼさない限り特に限定されず、トルエン、キシレン、ベンゼンなどが挙げられ、好ましくはトルエンを挙げることができる。反応温度は通常100~130℃、好まし100~120℃である。
次いで工程Lにおいて、化合物(XIV)とスカベンジャー存在下、TFAを反応させ、pHを塩基性に調整し、Fmoc-OSuと反応させることで(XV)を製造することができる。工程Lにおいて、用いる酸は、塩酸、硫酸、トリフルオロ酢酸等が挙げられ、好ましくはトリフルオロ酢酸を用いる。用いるスカベンジャーはトリエチルシラン、トリイソプロピルシランが挙げられ、好ましくはトリエチルシランを挙げることができる。溶媒は反応に影響を及ぼさない限り特に限定されず、THF、ジクロロメタン、1,4-ジオキサン等が挙げられ、好ましくはジクロロメタンを用いる。反応温度は0~25℃、好ましくは10~25℃である。反応時間は通常0.5~5時間、好ましくは0.5~3時間である。反応後のpHの調整および塩基で用いる無機塩基は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムが挙げられ、好ましくは炭酸水素ナトリウムを挙げることができる。Fmoc-OSuは化合物(VII)に対して、1~3当量、好ましくは1~1.5当量使用する。溶媒は反応に影響を及ぼさない限り特に限定されず、THF、N,N-ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン,1,4-ジオキサン等が挙げられ、好ましくは1,4-ジオキサンを用いる反応温度は0~25℃、好ましくは10~25℃である。反応時間は通常1~36時間、好ましくは1~24時間である。
本発明にかかるペプチドは、PAC1R、VPAC1R、及び/又はVPAC2Rへ結合することで、PACAPと同様の生理活性を発揮することができる。すなわち本発明にかかるペプチドは、一例として、神経保護物質、神経再生因子、創傷治癒促進因子、炎症抑制因子、外分泌線分泌促進因子としての生理作用を発揮することができる。したがって、本発明の別の態様では、本発明にかかるペプチドを含む、神経保護剤、神経再生剤、創傷治癒剤、炎症抑制剤、角膜上皮又は角膜内皮障害治療剤、ドライアイ治療剤又は外分泌線分泌促進剤、又は神経栄養性角膜炎治療剤に関してもよい。さらに別の態様では、本発明にかかるペプチドを含む医薬組成物にも関する。
本発明にかかる神経保護剤は、神経保護作用を有する薬剤のことをいう。したがって、神経保護剤は、神経細胞の損傷、変性及び/又は細胞死を伴う障害から神経を保護することができ、神経細胞死(アポトーシス及び/又はネクローシス)抑制剤、神経細胞変性抑制剤、神経細胞ストレス軽減剤、神経細胞毒性抵抗性の改善剤、神経細胞の生存性の改善剤、異常タンパク質蓄積抑制剤ということもできる。
本明細書において、神経保護作用とは、神経細胞をその損傷、変性、及び/又は細胞死から保護する作用のことをいい、好ましくは神経細胞死から保護する作用をいう。より具体的には、神経保護作用には、神経細胞死(アポトーシス及び/又はネクローシス)の抑制、神経細胞変性の抑制、神経細胞ストレスの軽減、神経細胞毒性の抵抗性の向上、神経細胞の生存性の向上、異常タンパク質蓄積抑制などが含まれてもよい。神経細胞は、物理的な損傷の他、神経毒性物質に対する暴露、酸素や栄養物質の欠乏により損傷を受け、損傷が一定のレベルを超えると細胞死が引き起こされる。また、神経細胞は、神経毒性物質を蓄積することで変性を受け、最終的に細胞死が引き起こされる。神経毒性物質は、外因性の毒性物質と内因性の毒性物質に大別される。外因性の毒性物質として、重金属や、アルコール、ボツリヌス毒素などの化学物質が挙げられる。内因性の毒性物質としては、活性酸素種、グルタミン酸などの神経伝達物質、異常タンパク質などが知られている。神経保護作用は、当業者であれば容易に測定することができる。一例として、各種ストレス、例えば低酸素負荷、神経毒性物質への暴露、栄養枯渇、紫外線照射などの条件下で、被験物質を含む培地(薬物群)又は被験物質を含まない培地(対照群)で神経細胞を培養し、培地中の生存細胞数と死細胞数を測定し、全細胞数に対する生存細胞数の割合を算出し、薬物群の生細胞数の割合が対照群の生細胞数の割合より高い場合に、被験物質が神経保護作用を有すると判断することができる。より好ましい態様では、神経保護作用を有することが知られている物質、例えばIGF-1やNGFなどを添加した陽性対照群と比較し、陽性対照群と同等又はそれ以上の保護作用を有するか否かにより測定することができる。別の例としてはin vivoの動物実験を行うことで神経保護作用を測定してもよい。
本発明のペプチドは、PACAPが有する外分泌腺分泌促進作用を有する。外分泌腺として、涙腺、唾液腺などが挙げられることから、外分泌腺分泌促進剤、例えば涙液分泌促進剤や唾液分泌促進剤として使用することができる。理論に限定されることを意図するものではないが、PACAP、及び本発明のペプチドは、外分泌腺の腺房細胞において発現する受容体(PAC1R、VPAC1R、VPAC2R)に結合することで、唾液や涙液の分泌を促進する。涙液は角結膜の表面を覆い、その湿潤性を保つとともに、角膜表面の微絨毛による陥凹を涙液が満たして表面を平滑にするので鮮明な像を得ることが可能となる。また、角結膜の上皮細胞は活発に代謝を行ない、その最表面から不要となった細胞や代謝産物が脱落排出されているが、涙液はそれらを洗い流す一方で、必要な酸素や栄養分を供給している。さらに、涙液は角結膜表面に混入した異物を洗い流し、外界から進入したウイルス、細菌、真菌などに対しては涙液の静菌作用によって感染防御の役割を担っている。また、眼瞼と角結膜との間の滑液として瞬目や眼球運動がスムーズに行われるにように働いている。このように涙液は角結膜表面にわずかな薄膜を形成する微量の液体であるが、さまざまの精巧な仕組みにより角膜の透明性や恒常性の維持に欠かすことができないものである。涙液の分泌障害により角結膜表面に異常を生じた状態を一般にドライアイというが、ドライアイによる角結膜障害が起こった場合、涙液分泌を促進する化合物を創製することは、ドライアイおよびドライアイを伴う疾病に対して有用な予防治療薬となる。本発明にかかるペプチドは、涙液分泌促進剤として目薬などの点眼剤に配合することができる。
本発明のペプチドは、PACAPが有する炎症抑制作用を有することから、炎症抑制剤として使用することができる。理論に限定されることを意図するものではないが、PACAP、及び本発明のペプチドは、炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-6、IL-12等)の産生を抑制することができる。したがって、本発明にかかるペプチドを、抗炎症剤として、使用することができる。特に、PACAPの受容体であるVPAC1RとVPAC2Rは、消化管に広く分布し、さらに抗炎症作用を示すことから、特に炎症性腸疾患などの治療に使用しうる。
別の局面において、本発明は、上記のペプチドの治療有効量を含む医薬組成物にも関する。本発明の医薬組成物は、PACAPの生理作用により改善される疾患の治療又は予防に使用されうる。PACAPの生理作用により改善される疾患としては、神経障害、涙液減少に関連する疾患、炎症性疾患、神経栄養性角膜炎などが挙げられる。本発明の医薬組成物は、患者に対して投与することで、PACAPの生理作用により改善される疾患を治療することができるし、或いはこのような疾患を患う可能性のある患者に対し投与することで、疾患を予防することができる。また、「治療」とは、障害又は疾患が発症した際にそれらの状態の悪化を防止し、それらの状態を現状維持、軽減又は消退させることをいい、「予防」とは障害又は疾患の発症をその発症前に防止することをいう。
神経障害とは、神経細胞の変性・細胞死に起因して、その機能が損なわれる病態をいい、脳血管障害及び神経変性疾患が含まれる。
脳血管障害としては、出血性の障害、例えば脳出血、くも膜下出血と、脳血管の閉塞による障害、例えば脳血栓、脳梗塞、脳循環不全症などが挙げられる。出血性障害及び閉塞性障害のいずれの障害であっても、脳内の神経細胞は低酸素状態に置かれ、細胞死を生じる。したがって、こうした脳血管障害に対して、本発明に係るペプチド、神経保護剤又は医薬組成物は、治療又は予防の目的で投与することができる。
神経変性疾患としては、非限定的に、認知症、パーキンソン病、脊髄小脳変性症、クロイツフェルト・ヤコブ病、アルツハイマー病、ハンチントン舞踏病、多発性硬化症、狂牛病、てんかんなどの脳・中枢神経変性疾患、脊椎性進行性筋萎縮症、筋萎縮性側索硬化症、球脊椎性筋萎縮症などの運動神経変性疾患、及び知覚神経変性疾患が挙げられる。知覚神経変性疾患としては、非限定的に、視覚、聴覚、触覚、味覚及び嗅覚神経の変性疾患が挙げられ、視覚変性疾患としては、緑内障、網膜色素変性症、加齢性黄斑変性症、糖尿病性網膜症などが挙げられ、聴覚神経変性疾患としては、難聴などが挙げられる。
涙液減少に関連する疾患としては、非限定的に、ドライアイ、乾性角結膜炎、涙液減少症、などが挙げられる。
神経栄養性角膜炎とは、三叉神経の損傷が原因の変性角膜疾患であり、角膜上皮の損傷を引き起こす。最重症型では角膜の潰瘍・融解・穿孔をもたらす場合があり、患者の視認能力が損なわれる。
血管内皮機能改善剤とは、血管内皮の機能を改善する薬剤をいう。血管内皮細胞は、血管の最内層にある細胞であり、血管壁の収縮・弛緩(血管の硬さ・やわらかさ)をはじめとして、血管壁への炎症細胞の接着、血管透過性、凝固・線溶系の調節などを行う。本発明のペプチドは、PACAPの生理作用である、血管拡張作用を有することから、動脈硬化などの血管内皮障害を改善する作用を有する。
角膜上皮又は内皮障害とは、角膜上皮細胞及び角膜内皮細胞が障害される疾患である。角膜上皮細胞は、増殖性を有する細胞であるが、角膜上皮細胞障害では、増殖能が抑制されたり、上皮脱落が亢進すると上皮恒常性のバランスが崩れ発症する。角膜内皮細胞は、生体内では増殖せず、加齢に伴い減少する。また、角膜上皮又は角膜内皮障害とは、角膜潰瘍、角膜上皮剥離、糖尿病性角膜症、乾性角結膜炎、慢性表層角膜炎、点状表層角膜症、角膜糜爛、遷延性角膜上皮欠損などの内因性疾患、薬剤性、外傷、コンタクトレンズ装着等による外因性疾患、または物理的もしくは化学的障害によって、角膜上皮又は内皮が損傷を受けることを意味する。
ドライアイとは、様々な要因による涙液および角結膜上皮の慢性疾患であり、眼不快感や視機能異常を伴う疾患である。涙液の異常としては、涙液量が減少する量的異常と涙液の性質や涙液を保持する能力が変化する質的異常とがある。また、ドライアイとしては、例えば涙液減少症、涙液蒸発亢進型ドライアイ、シェーグレン症候群、スティーブンス-ジョンソン症候群、角膜上皮糜爛、眼瞼縁炎、眼類天疱瘡、春季カタル、アレルギー性結膜炎、ビタミンA欠乏症などに伴うドライアイなどが挙げられる。
炎症性疾患としては、非限定的に、喘息、アトピー性皮膚炎、じんま疹、花粉症、アナフィラキシーショック、副鼻腔炎(好酸球性副鼻腔炎を含む)、リウマチ、多発性硬化症、関節炎、全身性エリトマトーデス、乾癬、強直性脊椎炎、炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性大腸炎、クローン病、グルテン感受性腸疾患等)、シェーグレン症候群、慢性移植片対宿主病(GVHD)、角膜感染症、アレルギー性結膜炎、角膜外傷、多発性筋炎、皮膚筋炎、重症筋無力症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、強皮症などが挙げられる。
本発明にかかるペプチド、又は当該ペプチドを含む、神経保護剤、神経再生剤、炎症抑制剤、創傷治癒促進剤又は外分泌線分泌促進剤、或いは医薬組成物は、治療対象疾患に応じて非経口投与又は経口投与されうる。経口投与としては、舌下、口腔内、内服投与が挙げられる。非経口投与としては、例えば、静脈内、動脈内、皮下、局所、腹腔内、筋肉内、経鼻、経皮、経粘膜、髄膜内、経直腸、筋肉内、脳内、髄膜内、くも膜下、硬膜内、硬膜外、点眼、点耳、点鼻、眼内の経路で投与することができる。眼内経路としては、さらに具体的に、結膜下、テノン嚢下、硝子体内の経路が挙げられる。本発明にかかるペプチドを含む医薬組成物は、その投与経路に応じて適宜剤形することができ、例えば点眼剤、注射剤、粉末剤、輸液製剤、顆粒剤、錠剤、坐剤等いかなるものでもよいが、非経口投与する観点では、点眼剤、注射剤、輸液製剤、用時調製用の粉末剤等が好ましい。眼内投与用の製剤として、例えば硝子体内注射剤、結膜下注射剤、及びテノン嚢下注射剤が挙げられる。また、これらの製剤は製薬上許容される種々の補助剤、即ち、担体やその他の助剤、例えば、安定剤、防腐剤、無痛化剤、乳化剤等の添加剤を含有していてもよい。また、神経保護効果、炎症抑制効果又は外分泌線分泌効果を有する別の薬剤と組み合わせて使用することもできる。
本明細書において言及される全ての文献はその全体が引用により本明細書に取り込まれる。
以下に説明する本発明の実施例は例示のみを目的とし、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲の記載によってのみ限定される。本発明の趣旨を逸脱しないことを条件として、本発明の変更、例えば、本発明の構成要件の追加、削除及び置換を行うことができる。
実施例1A:Fmoc-(D)-Tz(Trt)-OH(化合物IV)の合成
下記の反応式に従って、Fmoc-D-Tz(Trt)-OH(化合物IV)を合成した。
工程A:Fmoc-D-Ala(β-CN)-OHの合成:
Fmoc-D-Asn-OH(5.04g、14mmol)のアセトニトリル(35mL)溶液に、ピリジン(30mL)および1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(3.96g、21mmol)のアセトニトリル(35mL)に懸濁した溶液を0℃下で加え、室温で4時間攪拌した。反応溶液を減圧下で濃縮し、残渣に酢酸エチルを加え、3M塩酸および飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧留去で溶媒を除いた。得られた粗生成物をアセトンに溶解し、ヘキサン/ジエチルエーテル(1/1)を加えて析出させ、減圧下で濃縮し,ろ過をし、目的化合物(4.76g,99%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.20 (1H, brs), 8.08 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.90 (2H, d, J = 7.6 Hz), 7.72 (2H, d, J = 7.2 Hz), 7.42 (2H, t, J = 7.2 Hz), 7.33 (2H, t, J = 7.6 Hz), 4.39-4.32 (3H, m), 4.25 (1H, t, J = 7.2 Hz), 2.98 (1H, dd, J = 16.8, 4.8 Hz), 2.88 (1H, dd, J = 16.8, 9.2 Hz).
工程B:Fmoc-D-Tz-OHの合成:
上の構造式で、テトラゾール上のN1またはN2のどちらかにHが結合していることを意味する。
Fmoc-D-Ala(β-CN)-OH(1.01g、3.0mmol)のトルエン(18mL)溶液に、ジブチルすずオキシド(0.710g、2.9mmol)およびトリメチルシリルアジド(1.8mL、14mmol)を加え、マイクロウェーブで100℃、1.5時間加熱した。反応溶液を室温に戻し、ろ過をした。得られたろ過物をトルエンおよびヘキサンで洗浄し、エタノール/ジクロロメタン(3/2.25mL)に溶解し、4℃に冷却した後、1M塩酸(5mL)を加え、室温で2時間15分攪拌した。反応溶液を1M塩酸および飽和食塩水で洗浄し、減圧留去で溶媒を除き、ヘキサンを加えて懸濁し、ろ過をし、目的化合物(1.03g、90%)の薄黄色固体を得た。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6) δ 16.00 (1H, brs), 13.07 (1H, brs), 7.89 (2H, d, H = 7.6 Hz), 7.83 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.65 (2H, t, J = 8.0 Hz), 7.41 (2H, t, J = 7.6 Hz), 7.31 (2H, t, J = 7.6 Hz), 4.53-4.48 (1H,m), 4.27-4.18 (3H, m), 3.40 (1H, dd, J = 15.2, 6.0 Hz), 3.28 (1H, dd, J = 15.2, 8.8 Hz).
工程C:Fmoc-D-Tz(Trt)-OHの合成:
上の構造式で、テトラゾール上のN1またはN2にTrt基が結合していることを意味する。
Fmoc-D-Tz-OH(1.99g、5.3mmol)のTHF(10mL)溶液に、N-メチルモルホリン(0.72mL、7.2mmol)およびトリチルクロリド(1.63g、5.9mmol)を加え、室温で1.5時間攪拌した。反応溶液をろ過し、ろ過物をTHFで洗浄し、ろ液と合わせ、減圧留去で溶媒を除いた。残渣をカラムクロマトグラフィー(ODS,H2O/CH3CN=80/20→30/70→20/80)で精製し,目的化合物が含まれたフラクションを酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧留去で溶媒を除き、60℃で真空乾燥を行い、目的化合物(1.29 g, 40%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.03 (1H, brs), 7.91 (2H, d, J = 7.6 Hz), 7.79 (1H,d, J = 8.8 Hz), 7.67 (2H, brd, J = 6.8 Hz), 7.44-7.23 (13H, m), 7.01-6.99 (6H, m), 4.52-4.46 (1H, m), 4.28-4.15 (3H, m), 3.40 (1H, dd, J = 15.2, 5.2 Hz), 3.27 (1H, dd, J = 15.2, 9.2 Hz).
実施例1B:Fmoc-nvTz(Trt)-OHの合成(化合物X)の合成
下記の反応式に従って、Fmoc-nvTz(Trt)-OH(化合物X)を合成した。
工程D:Boc-Nε-トリフルオロアセチル-L-リジンの合成:
ε-トリフルオロアセチル-L-リジン(10.0g、41mmol)の1,4-ジオキサン(70mL)溶液に1M水酸化ナトリウム水溶液(42mL、42mmol)およびBoc2O(30%THF溶液、49.8g、68mmol)を加え、室温で1日攪拌した。反応溶液にN-メチルピペラジン(3.5mL)を加え、室温で2時間攪拌した後、反応溶液に1M塩酸を加えpH2に調整し、酢酸エチルで抽出をし、飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧留去で溶媒を除き、表題化合物(15.9g、>100%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.69 (1H, brs), 5.12 (1H, d, J = 6.8 Hz), 4.30 (1H, brs), 3.38 (2H, q, J = 6.8 Hz), 1.94-1.86 (1H, m), 1.74-1.57 (3H, m), 1.52-1.41 (3H, m), 1.45 (9H, s).
工程E:(S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-5-シアノペンタン酸の合成
フラスコにBoc-Ne-トリフルオロアセチル-L-リジン(1.00g、2.9mmol)、水酸化ナトリウム(276.4mg、6.9mmol)および水(15mL)加え、さらに硫酸ニッケル(II)六水和物(77.0mg、0.29mmol)の水溶液(1.0mL)、ペルオキソ二硫酸ナトリウム(1.43g、6.0mmol)および水酸化ナトリウム(529.5mg、13mmol)を加え,室温で19.5時間攪拌した。反応溶液を1M塩酸でpH2に調整し、酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧留去で溶媒を除いた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=100/0→95/5)で精製し、表題化合物(661.5mg、86%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 Mz, DMSO-d6) δ 12.53 (1H, brs), 7.14 (1H, d, J = 8.4 Hz), 3.93-3.88 (1H, m), 2.53-2.48 (2H, m), 1.81-1.74 (1H, m), 1.69-1.56 (3H, m), 1.39 (9H, m)
工程G:(S)-2-({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}アミノ)-5-シアノペンタン酸の合成:
(S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-5-シアノペンタン酸(586.3g、2.4mmol)のジクロロメタン(2.5mL)の溶液を0℃に冷却し、トリフルオロ酢酸(2.5mL)を加え、室温で1時間攪拌した。反応溶液の溶媒を減圧留去で除いた。得られた残渣に1,4-ジオキサン(3.0mL)を加え、pH9になるまで10%炭酸カリウム水溶液および固体の炭酸カリウムを加えた後、Fmoc-OSu(1.26g、3.7mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応溶液を酢酸エチル/ヘキサン(1/1)溶液で希釈し,0.5M塩酸および飽和食塩水で洗浄し、得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧留去で溶媒を除いた。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=10/90→31/69)で精製し、表題化合物(731.1mg、83%)を白色固体として得た。
1H NMR (4000 MHz, CDCl3) δ 7.76 (2H, d, J = 7.2 Hz), 7.58 (2H, brd, J = 6.8 Hz), 7.40 (2H, t, J = 7.2 Hz), 7.31 (2H, t, J = 6.8 Hz), 5.38 (1H, d, J = 7.6 Hz), 4.64-4.36 (3H, m), 4.20 (1H, J = 6.4 Hz), 2.38 (1H, brt, J = 6.4 Hz), 2.28-2.07 (2H, m), 1.88-1.41 (3H, m)
工程H:Fmoc-nvTz-OHの合成
上の構造式で、テトラゾール上のN1またはN2のどちらかにHが結合していることを意味する
(S)-2-({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}アミノ)-5-シアノペンタン酸(851mg、2.3mmol)、ジブチルすずオキシド(581mg、2.3mmol)のトルエン(17mL)溶液にトリメチルシリルアジド(1.2mL、9.2mmol)を加え、マイクロウェーブで100℃、1.5時間加熱した。反応溶液を室温に戻し、ろ過をし、得られた固体をトルエンおよびヘキサンで洗浄し、薄橙色の固体を得た。その固体にエタノール/ジクロロメタン(3/2.50mL)を加え、0℃に冷却後、1M塩酸(5.0mL)を加え、室温で2時間攪拌した。反応溶液に酢酸エチルを加え、1M塩酸、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧留去で溶媒を除いた。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=100/0→95/5)で精製し、表題化合物(367mg、39%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.88 (2H, d, J = 7.6 Hz), 7.72 (2H, d, J = 7.2 Hz), 7.63 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.40 (2H, t, J = 7.6 Hz), 7.31 (2H, t, J = 7.2 Hz), 4.29-4.20 (3H, m), 4.01-3.96 (1H, m), 2.89 (2H, m), 1.78-1.46 (5H, m).
工程I:Fmoc-nvTz(Trt)-OHの合成
上の構造式で、テトラゾール上のN1またはN2のどちらかにTrt基が結合していることを意味する
Fmoc-nvTz-OH(365mg、0.89mmol)のTHF(4.0mL)溶液にN-メチルモルホリン(110μL、1.0mmol)およびトリチルクロリド(261mg、0.94mmol)を加え,室温で2時間攪拌した。反応終了後、ろ過をし、得られたろ液の溶媒を減圧留去で除き、表題化合物(540mg、93%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.67 (1H, s), 7.89 (2H, d, J = 7.2 Hz), 7.72 (2H, m), 7.66 (1H, brs), 7.39-7.19 (13H, m), 7.02-6.98 (6H, m), 4.34-4.20 (3H, m), 3.98-3.94 (1H, m), 2.88-2.83 (2H, m), 1.77-1.62 (4H, m)
実施例1C:(S)-2-({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}アミノ)-3-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)プロパン酸(化合物XV)の合成
下記の反応式に従って、(S)-2-({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}アミノ)-3-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)プロパン酸(化合物XV)を合成した。
工程I:tert-ブチル (S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-シアノプロパノエートの合成
Boc-Ala(CN)-OH(2.23g、10.4mmol)、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(2.38g、10.4mmol)および炭酸カリウム(37.0g、268mmol)のDMA(60mL)懸濁液に、2-ブロモ-2-メチルプロパン(46ml、409mmoL)を加え、55℃で1日攪拌した。反応溶液を室温に戻し、水を加え、酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧留去で溶媒を除いた。得られた残渣をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/0→1/4)で精製し、表題化合物(2.79g、99%)を透明油状物質として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.45 (1H, brd, J = 4.8 Hz), 4.37 (1H, brq, J = 5.2 Hz), 2.94 (1H, dd, J = 16.8, 5.2 Hz), 2.88 (1H, dd, J = 16.8, 4.8 Hz), 1.51 (9H, s), 1.45 (9H, s).
工程J:tert-ブチル (S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-4-(ヒドロキシアミノ)-4-イミノブタノエートの合成
tert-ブチル (S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-シアノプロパノエート(2.79g、10mmol)のエタノール(30mL)溶液に、トリエチルアミン(2.8mL、20mmol)およびヒドロキシルアミン塩酸塩(1.08g、16mml)を加え、95℃で4時間攪拌した。反応溶液を室温に戻し、水を加え、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧留去で溶媒を除き、真空乾燥を行い、表題化合物(2.85g、91%)を白色のアモルファスとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.47 (1H, brs), 5.47 (1H, brs), 4.63 (2H, brs), 4.37 (1H, brs), 2.62-2.54 (2H, m), 1.46 (9H, s), 1.44 (9H, s).
工程K:tert-ブチル (S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)プロパノエートの合成
tert-ブチル (S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-4-(ヒドロキシアミノ)-4-イミノブタノエート(1.04g、3.4mmol)のTHF(20mL)の溶液に1,1-カルボニルジイミダゾール(627mg、3.9mmol)を加え、室温で1.5時間攪拌した。反応溶液を濃縮し、トルエン(20mL)加え、100℃で2時間攪拌した。反応溶液を室温に戻し、減圧留去で溶媒を除き、得られた残渣をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製し、表題化合物(658.9mg、58%)を白色のアモルファスとして得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d 6) δ 12.23 (1H, brs), 7.36 (1H, d, J = 8.0 Hz), 4.24 (1H, q, J = 8.0 Hz), 2.90 (1H, dd, J = 15.2, 7.2 Hz), 2.81 (1H, dd, J = 15.2, 8.4 Hz), 1.38 (9H, s), 1.37 (9H, s).
工程L:(S)-2-({[(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル}アミノ)-3-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)プロパン酸の合成
tert-ブチル(S)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-3-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)プロパノエート(658.9mg、2.0mmol)のジクロロメタン(4.0mL)の溶液に、トリエチルシラン(1.0mL)、トリフルオロ酢酸(5.0mL)を0℃で加え、その後、室温で3時間攪拌した。減圧留去で溶媒を除き、ジエチルエーテルおよびヘキサンを加え、再度、減圧留去で溶媒を除き、1,4-ジオキサン(10mL)を加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液をpH9になるまで加えた。その後、Fmoc-OSu(813mg、2.4mmmol)を0℃で加え、室温で一晩攪拌した。反応溶液に10%クエン酸水溶液を加え、pH3に調整し、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧留去で溶媒を除き、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=100/0→93/7)で精製し、表題化合物(465.3mg、59%)を白色のアモルファスとして得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.89 (2H, d, J = 7.2 Hz), 7.70-7.63 (3H, m), 7.42 (2H, t, J = 7.2 Hz), 7.32 (2H, t, J = 7.2 Hz), 4.33-4.20 (4H, m), 2.96 (1H, dd, J = 15.2, 5.6 Hz), 2.80 (1H, dd, 15.2, 8.8 Hz),
実施例2:ペプチド合成
ペプチドシンセサイザー(モデル:PSSM-8 島津製作所製)を用いてFmoc法による固相合成法により試験に用いたペプチドを合成した。固相合成で用いる非天然アミノ酸であるFmoc-Tz-OH、Fmoc-Tz(trt)-OH、およびFmoc-egTz(trt)-OHはAstatech社より購入し、Fmoc-cya-OHはAnaspec社より購入し、そして実施例1で合成した化合物(IV)、(X)および(XV)を使用した。また、F-moc-Ai-OHとFmoc-Cn-OHを渡辺化学工業より購入し、下記の配列を有するペプチド1~28を合成した。合成ペプチドの分子量は質量分析(MALDI TOF)を実施した。下記表2に示すように、いずれの測定値も理論値によく一致した。N末端及びC末端の修飾は、当業者に周知の方法により行った。
表中、Tzは、テトラゾール置換アスパラギン酸、egTzは、テトラゾール置換グルタミン酸、nvTzは、テトラゾール置換ホモグルタミン酸、cyaは、スルホキシ置換アスパラギン酸、(5Oxa)は、オキサジアゾロン置換アスパラギン酸、Aiは、αアミノイソ酪酸、又はCnは、βシアノアラニンを指す。Tz(D)は、テトラゾール置換アスパラギン酸がD体であることを示す。
ペプチド1~9について導入されるTzは、ラセミ体である。その他のペプチドについて使用されるアミノ酸は、特記がない限り、L体である。
実施例3:安定性試験1
[測定サンプルの調製1]
実施例2で合成したペプチド(ペプチド1~9)を秤量し,0.1%リン酸緩衝液(pH7.0)に溶解して、1.0mMのペプチド溶液を調製した。さらに1.0mMのペプチド溶液をリン酸緩衝液で100μMに希釈した。クロマトディスク(Merckmillipore社製 Millex-GV,0.22μm)でろ過し、ろ液をLCバイアル(Waters Deactivated Qsert Vial)に分注した。調製したペプチド溶液について、40℃の恒温槽内で1か月または2か月間インキュベートして、保存後サンプルを得た。また、同時に調製したペプチド溶液のうち保存に供さないサンプルを標準サンプル(イニシャルサンプル)とした。標準サンプル及び保存後サンプルを試料分析まで-30℃で保存した。
[水分透過率]
ペプチド水溶液と保存容器の合計重量を検体重量とし、保存前の検体重量を秤量し、各条件の保存後にも同様に保存後の検体重量を秤量した。また、保存容器の空重量を秤量し、下記の式に基づいて水分透過率を求めた。
標準サンプル及び保存後サンプルをボルテックスミキサーで撹拌後、HPLCバイアル(Waters社製 Deactivated Qsert vial)にペプチド溶液を移した。逆相HPLC(HPLCシステム:島津製作所製 Prominence)を下記表3の条件で作動して、ペプチド溶液の分析を行い、クロマトグラムを得た。
[HPLC分析条件]
カラム:Waters社製 XSelect CSH C18,5 μm,4.6×250 mm,
ガードカラム:Waters社製 XSelect CSH C18,5 μm,4.6×20 mm Guard Cartridge
検出波長:220nm
移動相A:0.1%ギ酸水溶液,
移動相B:0.1%ギ酸アセトニトリル溶液
測定時間:30分間
測定サンプル注入量:50 μL
流速1.0mL/min
カラム温度40℃
移動相の送液:移動相A及び移動相Bの混合比を、下記表3のように変えて直線濃度勾配制御した。
クロマトグラムにおいて、ペプチドのピーク面積値を求め、式(2)により残存率(水分補正前残存率)を算出した。また、水分補正前残存率に対し、式(3)にしたがって、容器の透過率を考慮に入れることで水分補正後残存率を算出した。
保存後サンプル中におけるペプチドの水分補正後残存率を表4に示した。
すべてのペプチドがPACAP27と比較して,40℃4週および8週において高い水溶液安定性を示した。
[測定サンプルの調製2]
実施例2で合成したペプチド(ペプチド13~16)について[測定サンプルの調製1]と同じ手法で調製したペプチド溶液について40℃の恒温槽内で2週間および8週間インキュベートして、保存後サンプルを得た。また、同時に調製したペプチド溶液のうち保存に供さないサンプルを標準サンプル(イニシャルサンプル)とした。標準サンプル及び保存後サンプルを試料分析まで-30℃で保存した。
[HPLC分析条件]
測定時間と移動相の送液条件のみを下記の通り変更し、その他は[測定サンプルの調製1]の欄の条件と同じ条件で測定を行った:
測定時間:20分間
移動相の送液:移動相A及び移動相Bの混合比を、下記表5のように変えて直線濃度勾配制御した。
保存後サンプル中におけるペプチドの水分補正後残存率を表6に示した。
テトラゾールの立体の違いおよびテトラゾールとペプチド主鎖間の長さの違うペプチドにおいても、PACAP27よりも高い安定性を示した。
[測定サンプルの調製3]
実施例2で合成したペプチド(ペプチド17~21)について[測定サンプルの調製1]と同じ手法で調製したペプチド溶液について、40℃の恒温槽内で4週間インキュベートして、保存後サンプルを得た。また、同時に調製したペプチド溶液のうち保存に供さないサンプルを標準サンプル(イニシャルサンプル)とした。標準サンプル及び保存後サンプルを試料分析まで-30℃で保存した。
[HPLC分析条件]
測定時間と移動相の送液条件のみを下記の通り変更し、その他は[測定サンプルの調製1]の欄の条件と同じ条件で測定を行った:
測定時間:20分間
移動相の送液:移動相A及び移動相Bの混合比を、下記表7のように変えて直線濃度勾配制御した。
保存後サンプル中におけるペプチドの水分補正後残存率を表8に示した。
N末端に異なるアシル基を置換したペプチドにおいて,PACAP27よりも高い安定性を示した。
[測定サンプルの調製4]
実施例2で合成したペプチド22について[測定サンプルの調製1]と同じ手法で調製したペプチド溶液について、40℃の恒温槽内で1週間および4週間インキュベートして、保存後サンプルを得た。また、同時に調製したペプチド溶液のうち保存に供さないサンプルを標準サンプル(イニシャルサンプル)とした。標準サンプル及び保存後サンプルを試料分析まで-30℃で保存した。
[HPLC分析条件]
測定時間と移動相の送液条件のみを下記の通り変更し、その他は[測定サンプルの調製1]の欄の条件と同じ条件で測定を行った:
測定時間:20分間
移動相の送液:移動相A及び移動相Bの混合比を、下記表9のように変えて直線濃度勾配制御した。
保存後サンプル中におけるペプチドの水分補正後残存率を表10に示した。
3位及び8位において、テトラゾール置換アスパラギン酸の代わりに、オキサジアゾロン置換アスパラギン酸へと置換したペプチドは、PACAP27よりも高い安定性を示した。
[測定サンプルの調製5]
実施例2で合成したペプチド23~30を秤量し、トリス緩衝液(pH7.0)に溶解して、1.0mMのペプチド溶液を調製した。この溶液をクロマトディスク(Merckmillipore社製 Millex-GV,0.22μm)でろ過した。ろ液をトリス緩衝液(pH7.0)で100μMに希釈し、チューブ(eppendorf社製のProtein Lobind Tube)に分注した。調製したペプチド溶液を、40℃の恒温槽で4週または8週間,60℃の恒温槽内で1週間または2週間の間インキュベートして、保存後サンプルを得た。また、同時に調製したペプチド溶液のうち保存に供さないサンプルを標準サンプル(イニシャルサンプル)とした。試料分析まで標準サンプルは-30℃で、保存後サンプルは-30℃で保存した。
[HPLC分析条件1]
測定時間と移動相の送液条件のみを下記の通り変更し、その他は[測定サンプルの調製1]の欄の条件と同じ条件で測定を行った:
測定時間:20分間
移動相の送液:移動相A及び移動相Bの混合比を、下記表11のように変えて直線濃度勾配制御した。
ペプチド30のみ下記のグラジエント時間を用いた。
保存後サンプル中におけるペプチドの水分補正後残存率を表13に示した。
実施例4:安定性試験2
ペプチド1~16からなる群から選ばれるペプチドについて、N末端アシル化を施したペプチドを調製する。ペプチド17~30からなる群から選ばれるペプチドについて、N末端アシル化の修飾がないペプチドを調製する。N末端修飾されたペプチドと、N末端修飾されていないペプチドについて、それぞれトリス緩衝液(pH7.0)に溶解して、1.0mMのペプチド溶液を調製する。この溶液をクロマトディスク(Merckmillipore社製 Millex-GV,0.22μm)でろ過した。ろ液をトリス緩衝液(pH7.0)で100μMに希釈し、チューブ(eppendorf社製のProtein Lobind Tube)に分注した。調製したペプチド溶液を、60℃の恒温槽内で1週間または2週間インキュベートして、保存後サンプルを得る。また、同時に調製したペプチド溶液のうち保存に供さないサンプルを標準サンプル(イニシャルサンプル)とした。標準サンプル及び保存後サンプルを試料分析まで-30℃で保存する。
保存後サンプルを、適切なHPLC分析条件で分析し、実施例3と同様に保存後サンプル中におけるペプチドの水分補正後残存率を算出する。N末端修飾、特にN末端アシル化、さらにはアセチル化がされたペプチドにおいて、安定性が向上することが確認できる。
参考例:安定性試験3
調製された参考例1~6のペプチドを秤量し、トリス緩衝液(pH7.0)に溶解して、1.0mMのペプチド溶液を調製した。この溶液をクロマトディスク(Merckmillipore社製 Millex-GV,0.22μm)でろ過した。ろ液をトリス緩衝液(pH7.0)で100μMに希釈し、チューブ(eppendorf社製のProtein Lobind Tube)に分注した。調製したペプチド溶液を、60℃の恒温槽内で1週間または2週間インキュベートして、保存後サンプルを得た。また、同時に調製したペプチド溶液のうち保存に供さないサンプルを標準サンプル(イニシャルサンプル)とした。標準サンプル及び保存後サンプルを試料分析まで-30℃で保存した。
保存後サンプルを下記のHPLC分析条件にて測定し、実施例3と同様に保存後サンプル中におけるペプチドの水分補正後残存率を算出した。その結果を表15に示した。
[HPLC分析条件]
カラム:Waters社製 XSelect CSH C18、5 μm、4.6×250 mm
ガードカラム:Waters社製 XSelect CSH C18、5 μm、4.6×20 mm Guard Cartridge
検出波長:220nm
移動相A:0.1%ギ酸水溶液
移動相B:0.1%ギ酸アセトニトリル溶液
測定時間:20分間
測定サンプル注入量:50 μL
流速1.0mL/min
カラム温度40℃
サンプルクーラー:25℃
移動相の送液:移動相A及び移動相Bの混合比を、下記表14のように変えて直線濃度勾配制御する。
保存後サンプル中におけるペプチドの水分補正後残存率を表15に示した。
参考例1(PACAP)は、60℃で1週間保存後には、26.6%、2週間保存後には15.8%と極めて安定性が悪く、またPACAPのN末端をアセチル化した参考例2も同等の安定性でしかなかった。一方で、3位と8位のアスパラギン酸のカルボキシル基をテトラゾールに置換した参考例3及び4(参考例3では、さらに17位のメチオニンがノルロイシンに置換されており、参考例4では17位のメチオニンがさらにロイシンに置換されている)では、60℃で1週間保存後には、91.3%及び91.7%、2週間保存後には82.4%及び84.8%と安定性が大幅に向上した。さらに参考例3及び4のN末端をアセチル化された参考例5及び6では、60℃で1週間保存後には、98.1%及び98.4%、2週間保存後には92.9%及び92.8%とさらに安定性が向上した。ここで、60℃における1週間および2週間の加速試験は、室温(25℃)における、約1年および約2年に相当する。したがって、参考例5及び6は、室温で2年間(90%以上の残存率)安定であると期待される。
実施例5:PACAP27及びその改変ペプチドのcAMPアッセイ
[細胞培養]
マイトマイシン処理済みの凍結したCHO-K1細胞(PAC1またはVPAC1レセプター高発現細胞株:DiscoveRx社から購入)を、1.35×104cells/100μl/ウェルになるようCell plating reagent(DiscoveRx社製)で調製後、96ウェル培養プレートに播種した。細胞を、5%CO2インキュベーター内で18~24時間、37℃で培養して、プレートに細胞を接着させた。
[試薬調製]
実施例2で合成したペプチド1~30及び参考例1(PACAP)の粉末を0.1mMになるように水に溶解した後、20μMになるようにCell assay buffer(DiscoveRx社製)(0.5mMのIBMX、0.001%BSAを含む)で希釈した。そこから同じCell assay bufferで5倍希釈系列を作製し、アッセイに使用した。
[cAMPアッセイ]
cAMPアッセイは、Hit Hunter cAMP assay for Biologicsキット(DiscoveRx社製、Cat. No.90-0075LM25)を用いて、キット付属の説明書に従って行った。cAMP抗体溶液と希釈した各濃度のペプチド1~30溶液を混合し、ペプチド-cAMP抗体混合液を作製した。続いて、CHO-K1細胞の培養プレートから培地を除去し、PBSで洗浄後、ペプチド-cAMP抗体混合液を細胞に添加し、37℃の5%CO2雰囲気下で30分間インキュベートした。次にWorking detection solutionを添加し、培養プレートをアルミホイルで遮光後、25℃で1時間インキュベートした。インキュベート後、Solution Aを添加し、培養プレートをアルミホイルで遮光後、25℃で3時間インキュベートした。最後に、化学発光シグナルを、GloMax検出器(Promega社製)を用いて、Luminescence, Integration time(1 sec)の条件で検出した。得られたRelative luminescence unit(RLU)値をGraphPad Prism Ver 6.05(Graph Pad社製)にて解析し、各ペプチドにおけるEC50値を算出した。
以上の結果をまとめると、本発明にかかるペプチド(ペプチド1~30)は、PACAPと比較して、水溶液中での極めて改善された安定性を有するとともに、PACAPと同等の生理活性を維持する。特に、室温において2年を超える貯蔵寿命を有することにより、液体製剤、例えばバイアル、アンプル、点眼剤などの製品として開発が可能となる。
製剤例
本発明のペプチドを有効成分として含有する医薬は、例えば、次のような処方によって製造することができる。製剤例を挙げて本発明の薬剤をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの製剤例にのみ限定されるものではない。
1.カプセル剤
(1)ペプチド5 40mg
(2)ラクトース 70mg
(3)微結晶セルロース 9mg
(4)ステアリン酸マグネシウム 1mg
1カプセル 120mg
(1)、(2)、(3)の全量、および(4)の1/2を混和した後、顆粒化する。これに残りの(4)を加えて全体をゼラチンカプセルに封入する。
2.錠剤
(1)ペプチド6 40mg
(2)ラクトース 58mg
(3)コーンスターチ 18mg
(4)微結晶セルロース 3.5mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 0.5mg
1錠 120mg
(1)、(2)、(3)の全量、(4)の2/3および(5)の1/2を混和した後、顆粒化する。残りの(4)および(5)をこの顆粒に加えて錠剤に加圧成型する。
3.硝子体注射液
1ml中
(1)ペプチド5 40mg
(2)精製白糖 50mg
(3)塩化ナトリウム 2.34mg
(4)ポリソルベート80 適量
(5)リン酸水素二ナトリウム 適量
(6)リン酸二水素ナトリウム 適量
(7)滅菌精製水 適量
(1)~(6)を、(7)滅菌精製水に溶解して硝子体注射液を調製する。
4.目薬
100mL中
(1)ペプチド6 100mg
(2)トロメタモール 300mg
(3)塩化ナトリウム 900mg
(4)塩化ベンザルコニウム 適量
(5)滅菌精製水 適量
(1)~(4)を、(5)滅菌精製水に溶解して、pHを調整し、点眼液を調製する。

Claims (1)

  1. H-X1-D-G-X2-F-X3-D-X4-Y-X5-R-Y-R-K-X6-X7-A-V-K-K-Y-L-A-A-V-L (配列番号3)

    {式中、
    1は、中性アミノ酸であり、
    2は、中性アミノ酸であり、
    3は、中性アミノ酸であり、
    4は、アラニン、セリン、Ai又はCnであり、
    5は、アラニン、セリン、Ai又はCnであり、
    6は、グルタミン又はアラニンであり
    7は、非極性アミノ酸である}
    で表される配列の3位及び8位において、アスパラギン酸がそれぞれ独立に、テトラゾール置換アスパラギン酸(Tz)、テトラゾール置換グルタミン酸(egTz)、テトラゾール置換ホモグルタミン酸(nvTz)、スルホキシ置換アスパラギン酸(cya)、及びオキサジアゾロン置換アスパラギン酸(5Oxa)からなる群から選ばれる残基に置換される配列、又はその改変配列からなるペプチドであって、前記ペプチドがPAC1R、VPAC1Rへの結合性を有し、前記改変配列が、配列番号3の配列において、1又は複数個のアミノ酸が欠失又は付加された配列である、前記ペプチド。
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