JP5775356B2 - 神経保護作用を有するペプチド及びこれを含む薬剤 - Google Patents
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Description
[1]配列番号2記載のアミノ酸配列からなるペプチドもしくはその部分配列からなるペプチド又はその塩を有効成分として含有することを特徴とする神経保護作用剤;
[2]配列番号2記載のアミノ酸配列の部分配列からなるペプチドが、配列番号2記載のアミノ酸配列のN末端側の3アミノ酸残基(Ser−Asn−Pro)を有するものである前記[1]記載の神経保護作用剤;
[3]配列番号2記載のアミノ酸配列の部分配列からなるペプチドが、配列番号3から12のいずれか記載のアミノ酸配列からなる、又はSer−Asn−Proで表されるペプチドである前記[1]又は[2]記載の神経保護作用剤;
[4]神経保護作用が、Aβ蛋白誘発神経毒性及び/又はグルタミン酸神経毒性に対する保護作用である前記[1]〜[3]のいずれかに記載の神経保護作用剤;
[5]配列番号2記載のアミノ酸配列からなるペプチドもしくはその部分配列からなるペプチド又はその塩を有効性成分として含有することを特徴とする、神経変性疾患の予防又は治療剤;
[6]配列番号2記載のアミノ酸配列の部分配列からなるペプチドが、配列番号2記載のアミノ酸配列のN末端側の3アミノ酸残基(Ser−Asn−Pro)を有するものである前記[5]記載の予防又は治療剤;
[7]配列番号2記載のアミノ酸配列の部分配列からなるペプチドが、配列番号3から12のいずれか記載のアミノ酸配列からなる、又はSer−Asn−Proで表されるペプチドである前記[5]又は[6]記載の予防又は治療剤;
[8]神経変性疾患が、Aβ蛋白誘発神経毒性及び/又はグルタミン酸神経毒性に関連する疾患である前記[5]〜[7]のいずれかに記載の予防又は治療剤;
[9]神経変性疾患が、脳神経変性疾患、眼神経変性疾患、全身性ALアミロイドーシス、神経芽細胞腫、褐色細胞腫及びアミロイド性糖尿病から選択される少なくとも1の疾患である前記[5]〜[8]のいずれかに記載の予防又は治療剤;
[10]神経変性疾患が、脳神経変性疾患又は眼神経変性疾患である前記[5]〜[8]のいずれかに記載の予防又は治療剤;
[11]脳神経変性疾患が、認知症、脳血管障害後亜急性期神経変性症、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病、脊髄小脳変性症、進行性核上性球麻痺、ハンチントン病、クロイツフェルド・ヤコブ病、狂牛病、神経線維腫瘍から選択される少なくとも1の疾患である前記[9]又は[10]記載の予防又は治療剤;
[12]眼神経変性疾患が、網膜色素変性症、黄斑変性症及び緑内障から選択される少なくとも1の疾患である前記[9]又は[10]記載の予防又は治療剤;
[13]注射剤である前記[1]〜[12]のいずれかに記載の剤;及び
[14]注射剤が静脈内注射用である前記[13]に記載の剤;
に関する。
[15]配列番号3から5、7から12のいずれか記載のアミノ酸配列からなるペプチド、もしくはSer−Asn−Proで表されるペプチド、又はその塩;
[16]神経保護作用又は神経変性疾患の予防もしくは治療作用を有する配列番号3から5、7から12のいずれか記載のアミノ酸配列からなるペプチド、もしくはSer−Asn−Pro、又はその塩;及び
[17]配列番号3から5、7から12のいずれか記載のアミノ酸配列からなるペプチド、もしくはSer−Asn−Pro又はその塩を製造する方法、
に関する。
また、本発明に係るペプチドは、極めて高度な中枢神経移行性と安定性が期待できる。本発明に係るペプチドは、肝臓で合成される血清蛋白の1つであり、同時に脳脈絡膜細胞で産生される主要な髄液蛋白であり、甲状腺ホルモンやレチノイン酸の運搬を担うTTRと複合体を形成し、血中運搬されると考えられる。このため、TTRに結合したペプチドは、従来のペプチド薬の欠点である血中プロテアーゼによる分解や、ペプチド自身のリンパ球感作による抗体産生等の副作用機序を原理的にブロックできる優位性を有する。一方、本発明に係るペプチドは、血中に投与した場合、短い物ほど神経脳関門や血液脳関門、血液眼関門を通過できる可能性が高いことは他のペプチド系薬物と同様である。一方TTR結合能という本発明に係るペプチドの特殊性から、神経毒性により変性をきたした中枢神経部や網膜を含む眼底とは異なる遠位部に投与して血中から、変性をきたした中枢神経部や網膜を含む眼底に運搬できる。
さらに、上記TTRの作用効果は、TTRの結合ポケット(例えば、Aβ、レチノイン酸や、甲状腺ホルモンのサイレキシン、本発明に係るペプチドとの結合ポケット)の解析・加工により、脳内移行性や眼内移行性に難点があった他の有用な低分子化合物の創薬展開が期待できる。
第1工程:ペプチドのC末端になるアミノ酸のα-アミノ基以外のすべての官能基を保護する。
第2工程:アミノ酸配列でその隣のアミノ酸の主鎖のカルボキシ基以外のすべての官能基を保護する。
第3工程:第2工程で調製したアミノ酸のカルボキシ基を活性化する。
第4工程:第1工程で調製したアミノ酸のアミノ基を第3工程で活性化されたカルボキシ基と反応させアミノ酸が結合したペプチドとする。
第5工程:第4工程で生成されたペプチドの、次のアミノ酸と反応させるα-アミノ基のみを脱保護する。
第6工程:N末端のアミノ酸に到達するまで、第2工程〜第5工程を繰り返す。
第7工程:すべての官能基を脱保護(Deprotection)する。
なお、以下の略号は、アミノ酸を表す。
Asn:L−アスパラギン
Glu:L−グルタミン酸
Leu:L−ロイシン
Lys:L−リジン
Pro:L−プロリン
Ser:L−セリン
Val:L−バリン
Fmoc:9−フルオレニルメチルオキシカルボニル
tBu:t−ブチル
Trt:トリチル
Boc:t−ブチルオキシカルボニル
Fmoc−Asn(Trt)−OH:Nα−9−フルオレニルメチルオキシカルボニル−N−γ−トリチル−L−アスパラギン
Fmoc−Glu(OtBu)−OH:Nα−9−フルオレニルメチルオキシカルボニル−L−グルタミン酸−γ−t−ブチルエステル
Fmoc−Ser(tBu)−OH:Nα−9−フルオレニルメチルオキシカルボニル−O−t−ブチル−L−セリン
HBTU:2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスフェート
HOBt:N−ヒドロキシベンゾトリアゾール
DIEA:ジイソプロピルエチルアミン
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
TFA:トリフルオロ酢酸
BSA:ウシ血清アルブミン(Bovine serum albumin)
1.細胞培養用Plateのコーティング
(1)コーティング液の調整
ポリエチレンイミン2mLを0.15Mホウ酸緩衝液(ホウ酸18.54g/2L純水(RO水))200mLに加え、コーティング原液として4℃で保存した。保存したコーティング原液を0.15Mホウ酸緩衝液で5倍に希釈してコーティング液とした。
(2)プレートのコーティング
クリーンベンチでコーティング液を滅菌フィルター(ポアサイズ:0.22μm;ミリポア社製)を用い、フィルター滅菌した。滅菌したコーティング液を、プレート(48穴プレート)に加え、一晩静置してコーティングした。コーティングしたプレートを滅菌水で2回洗浄した。アスピレータを用いてポリエチレンイミンを吸引し、滅菌水でプレートを洗浄し、紫外線ランプを照射しながら、クリーンベンチ内で、乾燥させた。
2.培地の調整
培地は、神経細胞培養用培地を用いた。具体的には、1%ペニシリン・ストレプトマイシン(イーライ・リリー社製)を添加したNeurobasal(インビトロジェン社製)50mLに、B−27 Supplement(ギブコ社製)1mL及びL−グルタミン125μL(最終濃度:0.5mM)を加え、FBSを10%濃度となるよう添加して調製した。
3.被験薬
被験薬として、インビトロジェン株式会社にて合成されたHBCPB/C14、EP1、EP1N3、EP1N4、EP1N5及びEP1N6を用いた。被験薬は、10μM濃度となるようリン酸緩衝液(カルシウム無添加)に溶解したものを培地に添加した。陽性対象として、NMDA受容体アンタゴニストであるMK801(マレイン酸ジゾシルピン;和光純薬社製)を用いた。
(1)マウス胎児大脳皮質由来細胞の調製
雌性マウス(妊娠18日齢)にネンブタール麻酔を施した。クリーンベンチにアルミ箔をひき、その上に麻酔をしたマウスを置き、開腹して胎児を取り出し、10cm細胞培養ディッシュに入れた。はさみで胎児の頭を切り取り、新しい10cm細胞培養ディッシュに入れた。次いで、頭部をピンセットで抑え、はさみで頭を切り開き、薬さじで脳を取り出した。実体顕微鏡下で大脳皮質部を取り出した。大脳皮質部からピンセットで脳膜を除去し、大脳皮質(cortex)をハンクス液が入っている細胞培養ディッシュに入れた。前記大脳皮質(cortex)とハンクス液を50mLチューブに移し、1000rpmで5分間遠心分離した。遠心した上清を捨て、トリプシン溶液4mLを入れ、37℃で20分間、トリプシン処理した。その後、培地16mLを入れ、細胞をよく懸濁させた後、1000rpmで5分間遠心分離して上清を捨てた。細胞の入ったチューブに培地を加え、細胞を再懸濁させた後トリパンブルーを用いて染色されていない生細胞数をカウントし、コーティングした48穴プレートに細胞数が1.2〜1.5×105細胞/well(1well当たりの用量:0.9−1.2ml)となるように、細胞を播種した。
(2)グルタミン酸神経毒性アッセイ
グルタミン酸神経毒性アッセイは、マウス胎児大脳皮質由来細胞の初代培養細胞を用いてその細胞毒性をLDHアッセイで測定した。すなわち、調製した細胞の入ったwellに、本発明に係るペプチド及びグルタミン酸(最終濃度:10μM又は30μM)を添加し、37℃で3日間、5%CO2インキュベータで培養した。培養3日目に、グルタミン酸を含まない培地に交換し、さらに培養を行った。培養7日又は8日目にグルタミン酸により障害を受けた細胞(又は溶解した細胞)から放出された乳酸脱水素酵素(LDH)をLDHアッセイ法で測定した。LDHアッセイは、LDH Cytotoxicity Assay Kit(Cayman Chemical社製)を用いた。陽性コントロールは、MK801(ジゾシルピン)1μMを用いた。細胞毒性は、グルタミン酸及び被験薬フリーの培地で測定した細胞から放出されるLDH量(ネガティブコントロール)を100%としたときのLDHの相対量(%)で示した。
(1)マウス胎児海馬由来細胞の調製
ICRマウス(妊娠15日齢)を頚椎脱臼法により屠殺した。クリーンベンチにアルミ箔をひき、その上にマウスを置き、開腹して胎児を取り出し、10cm細胞培養ディッシュに入れた。はさみで胎児の頭を切り取り、新しい10cm細胞培養ディッシュに入れた。次いで、実体顕微鏡下で脳を取り出し、脳の背側を上にして脳膜をはがした後、海馬を切り取り、カルシウム無添加リン酸緩衝液に入れた。前記海馬と等張緩衝液を50mLチューブに移し、1000rpmで5分間遠心分離した。遠心した上清を捨て、トリプシン溶液4mLを入れ、37℃で20分間、トリプシン処理した。その後、培地16mLを入れ、細胞をよく懸濁させた後、1000rpmで5分間遠心分離して上清を捨てた。細胞の入ったチューブに培地を加え、細胞を再懸濁させた後トリパンブルーを用いて染色されていない生細胞数をカウントし、コーティングした48穴プレートに細胞数が1.2〜1.5×105細胞/well(1well当たりの用量:0.9−1.2ml)となるように、細胞を播種した。
(2)グルタミン酸神経毒性アッセイ
グルタミン酸神経毒性アッセイは、マウス胎児海馬由来細胞の初代培養細胞を用いてその細胞毒性をLDHアッセイで測定した。すなわち、調製した細胞の入ったwellに、本発明に係るペプチド及びグルタミン酸(最終濃度:10μM又は30μM)を添加し、37℃で3日間、5%CO2インキュベータで培養した。培養3日目に、グルタミン酸を含まない培地に交換し、さらに培養を行った。培養7日又は8日目にグルタミン酸により障害を受けた細胞(又は溶解した細胞)から放出された乳酸脱水素酵素(LDH)をLDHアッセイ法で測定した。LDHアッセイは、LDH Cytotoxicity Assay Kit(CaymanChemical社製)を用い、キットに添付のマニュアルに従い測定した。陽性コントロールは、MK801(ジゾシルピン)1μMを用いた。細胞毒性は、グルタミン酸及び被験薬フリーの培地で測定した細胞から放出されるLDH量(ネガティブコントロール)を100%としたときのLDHの相対量(%)で示した。
実施例1の4.(2)におけるグルタミン酸(最終濃度:10μM又は30μM)の代わりにAβ42(最終濃度:5μM)を添加する以外は実施例1と同様に試験を行った。
実施例2の(2)におけるグルタミン酸(最終濃度:10μM又は30μM)の代わりにAβ42(最終濃度:5μM)を添加する以外は実施例2と同様に試験を行った。
マウス尾静脈にEP1を20mg/kg、投与した。2カ月間飼育観察した。その結果、マウスの生活状況、習性、記憶学習機能等に変化を窺わせる所見はみられなかった。このことから、EP1は、安全に使用できる医薬になり得ると考えられた。
免疫組織化学的研究に使用されるサンプルは、ラット脳を用い、定法に従い、10%ホルムアルデヒドで固定後、厚さ5μmのパラフィン切片を調製した。免疫組織化学的分析は、アビジン・ビオチン・複合体(ABC)法で行った。すなわち、パラフィン切片のパラフィンを除去し、3%過酸化水素水に5分間浸し、内因性ペルオキシダーゼ活性を抑制した。切片はクエン酸ナトリウム緩衝液に入れ、次いでリン酸緩衝生理食塩水に浸した。切片は一次抗体(1%BSAを含むリン酸緩衝生理食塩水で100倍希釈)とともにモイストチャンバー内で、4℃で一晩インキュベートした。反応生成物は、3,3−ジアミノベンジジンで呈色し、光学顕微鏡下で観察した。一次抗体は、EP1に対するモノクロナル抗体(mab)の中から特異性の良好なクローン60(cl60)を選択し、抗EP1 mab−cl.60抗体(以下、抗EP1抗体という。)として用い、また、TTRに対する一次抗体は、抗TTRポリクロナール抗体(Santa Cruz社製又は和光純薬株式会社製)を使用した。
Fmoc−NHlが結合した担体樹脂を自動合成機(島津製作所)の反応容器に入れ、DMFを加えて3分間攪拌し溶液を排出した後、島津製作所の合成プログラムに従い次の操作を行う。
(a)30%ピペリジン−DMF溶液を加えて混合物を4分間攪拌し、該溶液を排出し、この操作をもう1回繰り返す。
(b)担体樹脂をDMFで1分間洗浄し、該溶液を排出し、この操作を5回繰り返す。
(c)Fmoc−Pro−OH、HBTU、HOBt・1水和物及びDIEAをDMF中で3分間攪拌し、得られた溶液を樹脂に加えて混合物を60分間攪拌し、溶液を排出する。
(d)担体樹脂を600μLのDMFで1分間洗浄後溶液を排出し、これを5回繰り返した。こうして、Fmoc−Pro−NH が担体上に合成される。
(e)次に、(a)及び(b)の工程の後、(c)の工程でFmoc−Asn(Trt)−OHを用いて縮合反応を行い、(d)の洗浄工程を経て、Fmoc−Pro−Asn(Trt)−NHが担体上に合成される。
(f)工程(c)において、Fmoc−Ser(tBu)−OHを用いて、(a)〜(d)を繰り返した後、(a)(b)の脱保護、洗浄工程を経て、メタノール、ブチルエーテルで順次洗浄し、減圧下12時間乾燥して、側鎖保護ペプチドの結合した担体樹脂を得る。これに、TFA(90%)、チオアニソール(5%)及び1,2−エタンジチオール(5%)からなる混合溶液を加えて室温で2時間放置し、側鎖保護基を除去するとともに樹脂よりペプチドを切り出る。樹脂を濾別後、得られた溶液にエーテルを加え、生成した沈澱を遠心分離及びデカンテーションにより回収し、粗ペプチドを取得する。この粗生成物全量を酢酸水溶液に溶解後、逆相カラム(資生堂製、CAPCELL PAK C18 30mmI.D.X250mm)を用いたHPLCで精製する。0.1%TFA水溶液に、TFA0.1%を含む90%アセトニトリル水溶液を加えていく直線濃度勾配法で溶出し、220nmで検出し、EP1N3を含む画分を得る。この画分を凍結乾燥して、EP1N3を得る。
実施例7の工程(c)のFmoc−アミノ酸として、Fmoc−Pro−OHを用い、(e)のFmoc−アミノ酸として、Fmoc−Pro−OHを用い、工程(f)のFmoc−アミノ酸として、Fmoc−Asn(Trt)−OH及びFmoc−Ser(tBu)−OHを順次用いて実施例1と同様にペプチド鎖を合成し、精製しEP1N4を得る。
実施例7の工程(c)のFmoc−アミノ酸として、Fmoc−Val−OHを用い、(e)のFmoc−アミノ酸として、Fmoc−Pro−OHを用い、工程(f)のFmoc−アミノ酸として、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Asn(Trt)−OH及びFmoc−Ser(tBu)−OHを順次用いて実施例1と同様にペプチド鎖を合成し、精製しEP1N5を得る。
実施例7の工程(c)のFmoc−アミノ酸として、Fmoc−Glu(OtBu)−OHを用い、(e)のFmoc−アミノ酸として、Fmoc−Val−OHを用い、工程(f)のFmoc−アミノ酸として、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Asn(Trt)−OH及びFmoc−Ser(tBu)−OHを順次用いて実施例1と同様にペプチド鎖を合成し、精製しEP1N6を得る。
実施例7の工程(c)のFmoc−アミノ酸として、Fmoc−Lys−OHを用い、(e)のFmoc−アミノ酸として、Fmoc−Glu(OtBu)−OHを用い、工程(f)のFmoc−アミノ酸として、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Asn(Trt)−OH及びFmoc−Ser(tBu)−OHを順次用いて実施例1と同様に順次ペプチド鎖を合成し、精製し、EP1を得る。
実施例7の工程(c)のFmoc−アミノ酸として、Fmoc−Lys−OHを用い、(e)のFmoc−アミノ酸として、Fmoc−Leu−OHを用い、工程(f)のFmoc−アミノ酸として、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Leu−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Leu−OH、Fmoc−Leu−OH、Fmoc−Lys−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Asn(Trt)−OH及びFmoc−Ser(tBu)−OHを順次用いて実施例1と同様にペプチド鎖を合成し、精製しHBCPB−C14を得る。
Claims (9)
- 配列番号2記載のアミノ酸配列からなるペプチドもしくはその部分配列からなるペプチド又はその塩を有効成分として含有することを特徴とする神経保護作用剤であって、
配列番号2記載のアミノ酸配列の部分配列からなるペプチドが、配列番号2記載のアミノ酸配列のN末端側の3アミノ酸残基(Ser−Asn−Pro)を有するものであり、
神経保護作用が、βアミロイド蛋白誘発神経毒性及び/又はグルタミン酸神経毒性に対する保護作用である神経保護作用剤。 - 配列番号2記載のアミノ酸配列の部分配列からなるペプチドが、配列番号3から12のいずれか記載のアミノ酸配列からなる、又はSer−Asn−Proで表されるペプチドである、請求項1記載の神経保護作用剤。
- 配列番号2記載のアミノ酸配列からなるペプチドもしくはその部分配列からなるペプチド又はその塩を有効性成分として含有することを特徴とする、神経変性疾患の予防又は治療剤であって、
配列番号2記載のアミノ酸配列の部分配列からなるペプチドが、配列番号2記載のアミノ酸配列のN末端側の3アミノ酸残基(Ser−Asn−Pro)を有するものであり、
神経変性疾患が、βアミロイド蛋白誘発神経毒性及び/又はグルタミン酸神経毒性に関連する疾患である神経変性疾患の予防又は治療剤。 - 配列番号2記載のアミノ酸配列の部分配列からなるペプチドが、配列番号3から12のいずれか記載のアミノ酸配列からなる、又はSer−Asn−Proで表されるペプチドである請求項3記載の予防又は治療剤。
- 神経変性疾患が、脳神経変性疾患又は眼神経変性疾患である請求項3又は4記載の予防又は治療剤。
- 脳神経変性疾患が、認知症、脳血管障害後亜急性期神経変性症、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病、脊髄小脳変性症、及び進行性核上性球麻痺から選択される少なくとも1の疾患である請求項5記載の予防又は治療剤。
- 眼神経変性疾患が、網膜色素変性症、黄斑変性症及び緑内障から選択される少なくとも1の疾患である請求項5記載の予防又は治療剤。
- 注射剤である請求項1〜7のいずれかに記載の剤。
- 注射剤が静脈内注射用である請求項8に記載の剤。
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