JP2024094638A - 電動作業機、及び電動作業機の制御方法 - Google Patents

電動作業機、及び電動作業機の制御方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2024094638000001
【課題】複数のバッテリパックの残容量を効率良く使用する。
【解決手段】電動作業機は、複数のバッテリパックと、バッテリパックから供給される電力によって作動する作動機器と、複数のバッテリパックの各残容量に基づいて、バッテリパックの放電の制御を行う制御装置と、を備え、制御装置は、複数のバッテリパックのうち、いずれか1つを作動機器に電力を供給する放電用バッテリパックとして決定し、放電用バッテリパックの残容量が制限閾値未満である場合に、放電用バッテリパックから作動機器に供給する電力を制限する制限処理を行い、複数のバッテリパックのうち、放電用バッテリパックとは異なるバッテリパックの中に残容量が所定の第2閾値以上であるものが存在する場合と存在しない場合とで、制限閾値及び/又は制限処理の内容を異ならせる。
【選択図】図1

Description

本発明は、バッテリの電力で動作する電動作業機、及び電動作業機の制御方法に関する。
特許文献1には、電動モータと、互いに並列に接続された複数のバッテリを有し、電動モータに電力を供給するバッテリユニットと、電動モータに駆動されて作動油を吐出する油圧ポンプと、作動油によって駆動される油圧機器と、油圧機器により動作する作業装置と、複数のバッテリの残り容量を検出する容量検出部と、バッテリの容量低下を報知する報知装置と、を備えた電動作業機が開示されており、制御装置は、出力バッテリとして選択しているバッテリの残り容量が第1閾値未満に低下したときに、報知装置に出力バッテリの切換を促す報知を行わせる。
特開2021-80703号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、出力バッテリの残り容量が第1閾値未満に低下したときに、報知装置が出力バッテリの切換を促すが、いずれのバッテリにおいても第1閾値未満になったタイミングで出力バッテリを切り換えると、複数のバッテリの残り容量を適切に使い切ることができない場合がある。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、複数のバッテリパックの残容量を効率良く使用することができる電動作業機、及び電動作業機の制御方法の提供を目的とする。
本発明の一態様に係る電動作業機は、複数のバッテリパックと、前記バッテリパックから供給される電力によって作動する作動機器と、複数の前記バッテリパックの各残容量に基づいて、前記バッテリパックの放電の制御を行う制御装置と、を備え、前記制御装置は、複数の前記バッテリパックのうち、いずれか1つを前記作動機器に電力を供給する放電用バッテリパックとして決定し、前記放電用バッテリパックの残容量が制限閾値未満である場合に、前記放電用バッテリパックから前記作動機器に供給する電力を制限する制限処理を行い、複数の前記バッテリパックのうち、前記放電用バッテリパックとは異なるバッテリパックの中に残容量が所定の第2閾値以上であるものが存在する場合と存在しない場合とで、前記制限閾値及び/又は前記制限処理の内容を異ならせる。
上記電動作業機、及び電動作業機の制御方法によれば、複数のバッテリパックの残容量を効率良く使用できる。
電動作業機の電気ブロック図である。 電動作業機の油圧回路図である。 変形例における電動作業機の油圧回路図である。 第1バッテリパックに対応する制限閾値及び制限処理の内容、並びに第2バッテリパックに対応する制限閾値及び制限処理の内容の例を示す図である。 制御装置の放電制御の一連の流れを説明する図である。 電動作業機の全体側面図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
先ず、電動作業機1の全体構成について説明する。
図6は、電動作業機1の全体側面図である。電動作業機1は、バックホーであり、機体
(旋回台)2と走行装置10と作業装置20等を備えている。機体2の上には、作業者が着座する運転席4と、運転席4を前後、左右、及び上方から保護する保護機構6が設けられている。
以下の説明において、運転席4に着座した作業者が向く方向(図6の矢印A1方向)を前方、その反対方向(図6の矢印A2方向)を後方という。また、作業者の左側(図6の手前側)を左方、作業者の右側(図6の奥側)を右方という。また、前後方向(機体前後方向)に直交する方向である水平方向を機体幅方向として説明する。
図6に示す保護機構6は、運転席4が保護機構6内に配置されている構成(キャビン仕様)である。なお、保護機構6は、キャビン仕様に限定されず、運転席4の上方が屋根(キャノピ)で覆われた構成(キャノピ仕様)であってもよく、運転席4の前後方向、機体幅方向、及び上方が外部に開放された構成であってもよい。キャビン仕様の保護機構6は、運転席4の周囲の空間と外部とを仕切っている。即ち、保護機構6により、運転席4を有する運転室4Rが形成されている。
保護機構6の内部(運転室4R)における運転席4の周囲には、電動作業機1を操作するための操作装置5が設けられている。
走行装置10は、機体2を走行させる装置であって、走行フレーム(トラックフレーム)11と、走行機構12と、を有している。走行フレーム11は、周囲に走行機構12を取り付け、且つ上部に機体2を支持する構造体である。
走行機構12は、例えばクローラ式の走行機構である。走行機構12は、走行フレーム11の左側と右側にそれぞれ設けられている。走行機構12は、アイドラ13と、駆動輪14と、複数の転輪15と、無端状のクローラベルト16と、走行モータML,MRと、を有している。
アイドラ13は、走行フレーム11の前部に配置されている。駆動輪14は、走行フレーム11の後部に配置されている。複数の転輪15は、アイドラ13と駆動輪14との間に設けられている。クローラベルト16は、アイドラ13、駆動輪14、及び転輪15に亘って巻掛けられている。
左用走行モータMLは、走行フレーム11の左側にある走行機構12に含まれている。右用走行モータMRは、走行フレーム11の右側にある走行機構12に含まれている。これら走行モータML,MRは、油圧モータから構成されている。各走行機構12では、走行モータML,MRの動力により、駆動輪14が回転駆動して、クローラベルト16を周方向に循環回走させる。
機体2は、走行フレーム11上に旋回ベアリング3を介して、旋回軸心X回りに回転可能に支持されている。機体2の内部には、旋回モータMTが設けられている。旋回モータMTは、油圧モータ(油圧アクチュエータ)から構成されている。機体2は、旋回モータMTの動力により旋回軸心X回りに旋回する。
作業装置20は、機体2の前部に支持されている。作業装置20は、ブーム21と、アーム22と、バケット(作業具)23と、ドーザ装置25と、油圧シリンダ(油圧アクチュエータ)C1~C5と、を有している。ブーム21の基端側は、スイングブラケット24に横軸(機体2の幅方向に延伸する軸心)廻りに回動可能に枢着されている。このため、ブーム21は上下方向(鉛直方向)に揺動可能になっている。アーム22は、ブーム21の先端側に横軸廻りに回動可能に枢着されている。このため、アーム22は、前後方向或いは上下方向に揺動可能になっている。バケット23は、アーム22の先端側にスクイ動作及びダンプ動作が可能に設けられている。
電動作業機1は、バケット23に代えて、或いは加えて、油圧アクチュエータにより駆動可能な他の作業具(油圧アタッチメント)を装着することが可能である。この他の作業具としては、油圧ブレーカ、油圧圧砕機、アングルブルーム、アースオーガ、パレットフォーク、スイーパー、モア、及びスノーブロア等が例示できる。
スイングブラケット24は、機体2内に備えられたスイングシリンダC1の伸縮によって左右に揺動する。ブーム21は、ブームシリンダC2の伸縮によって上下(前後)に揺動する。アーム22は、アームシリンダC3の伸縮によって上下(前後)に揺動する。バ
ケット23は、バケットシリンダ(作業具シリンダ)C4の伸縮によってスクイ動作及びダンプ動作を行う。スイングシリンダC1、ブームシリンダC2、アームシリンダC3、及びバケットシリンダC4は、油圧シリンダ(油圧アクチュエータ)から構成されている。
ドーザ装置25は、走行装置10の前部に装着されている。ドーザ装置25は、ドーザシリンダC5の伸縮によって上下に揺動する。ドーザシリンダC5は、走行フレーム11に取り付けられている。ドーザシリンダC5は、油圧シリンダ(油圧アクチュエータ)から構成されている。
電動作業機1は、上述した走行モータML,MRを有する走行装置10によって走行を行い、油圧シリンダC1~C5を有する作業装置20や旋回モータMTにより作業を行う。つまり、旋回モータMTは、電動作業機1が作業を行うための作業装置20といえる。また、以下の説明において、走行モータML,MRのことを走行系の油圧アクチュエータということがあり、油圧シリンダC1~C5、及び旋回モータMTのことを作業系の油圧アクチュエータということがある。
次に、電動作業機1の電気的構成について説明する。図1は、電動作業機1の電気ブロック図である。図1に示すように、電動作業機1は、制御装置30と、記憶装置31と、バッテリユニット40と、充電口42と、充電器43と、ジャンクションボックス44と、インバータ45と、電動モータ46と、DC/DCコンバータ47と、低圧バッテリ48と、を備えている。
制御装置30は、機体2又は保護機構6の内部に設けられていて、電気・電子回路、CPU、メモリ等に格納されたプログラム等から構成された装置である。制御装置30は、電動作業機1が有する車載ネットワークNに接続された様々な機器を制御する。制御装置30は、図1に示すような、電動作業機1に備わる各部の動作を制御する。
例えば、制御装置30は、バッテリユニット40が電動作業機1に備わる各部に電力を供給(放電)する放電の制御(放電制御)と、バッテリユニット40の充電の制御(充電制御)と、を行うことができる。制御装置30は、電力によって作動する作動機器E(例えば後述の電動モータ46等)に電力を供給する放電モードと、バッテリユニット40の充電を行う充電モードと、に切り替えることができ、放電モードにおいて放電制御を行い、充電モードにおいて充電制御を行う。
電動作業機1の操作装置5のうち、少なくとも一部の操作部材は、制御装置30と通信可能に接続されている。制御装置30は、操作装置5から出力された操作信号に基づいて、電動作業機1に備わる各部の動作を制御する。図1に示すように、操作装置5は、制御装置30と接続された操作部材として、操作レバー5aと操作スイッチ5bとを有している。操作レバー5aと操作スイッチ5bは、運転席4に着座した作業者が操作可能になっている。図1では、便宜上、操作レバー5aと操作スイッチ5bをそれぞれ1つのブロックで示しているが、実際には、操作レバー5aと操作スイッチ5bはそれぞれ複数設けられている。
図1に示すように、操作スイッチ5bは、モード切替スイッチ5b1を含んでいる。モード切替スイッチ5b1は、制御装置30の放電モードと充電モードとの切り替え指示を入力するためのスイッチである。
制御装置30には、スタータスイッチ32が接続されている。スタータスイッチ32は、保護機構6の内部に設けられ、運転席4に着座した作業者が操作可能になっている。スタータスイッチ32は、電動作業機1を始動させたり停止させたりするために操作される。制御装置30は、スタータスイッチ32のオン操作に応じて電動作業機1に備わる各部を始動させ、スタータスイッチ32のオフ操作に応じて電動作業機1に備わる各部を停止させる。
また、図1に示すように、制御装置30には、電動作業機1の状態を検出する状態検出装置35が接続されている。状態検出装置35は、検出した電動作業機1の状態を検出信号として制御装置30に出力する。状態検出装置35は、例えば、回転センサ35aを含んでいる。回転センサ35aは、電動モータ46の回転数を検出するセンサであり、制御
装置30は、回転センサ35aから入力された検出信号に基づいて、電動モータ46の回転数を演算する。
記憶装置31は、SSD(ソリッド・ステート・ドライブ)、HDD(ハードディスクドライブ)等の記憶媒体であり、電動作業機1に関する様々な情報を記憶している。
バッテリユニット40は、蓄電可能であり、蓄電した電力を放電(出力)する構造体である。バッテリユニット40は、複数のバッテリパック41を有している。当該バッテリパック41はいずれも同じ仕様(放電容量等が同一)である。図1に示す例においては、バッテリユニット40には、例えば2つのバッテリパック41が設けられている。なお、バッテリユニット40が有するバッテリパック41の数は2つに限定されず、3つ以上でもよい。また、複数のバッテリパック41の放電容量は同一でなくてもよい。
複数のバッテリパック41は、作動機器Eに電力を供給する。各バッテリパック41は、少なくとも1つのバッテリから構成されたリチウムイオン電池等の二次電池(蓄電池)である。各バッテリパック41を複数のバッテリから構成した場合、当該複数のバッテリは電気的に直列及び/又は並列(直接及び並列の少なくとも一方)に接続される。また、各バッテリパック41を構成するバッテリは、内部に複数のセルを有しており、当該複数のセルが電気的に直列及び/又は並列に接続されて構成されている。複数のバッテリパック41は、電動作業機1の各部を所定時間稼働可能な放電容量を有している。複数のバッテリパック41同士は、並列に接続されている。
また、複数のバッテリパック41には、それぞれBMU(battery management unit;バッテリ監視装置)41aが設けられている。BMU41aは、それぞれ対応するバッテリパック41内に設けられている。なお、BMU41aは、それぞれ対応するバッテリパック41に内蔵されていてもよいし、又はバッテリパック41の外側に設置されていてもよい。
BMU41aは、対応するバッテリパック41を制御する。BMU41aは、バッテリパック41の内部に備わるリレーの開閉を制御して、バッテリパック41からの電力供給の開始及び停止を制御する。また、BMU41aは、対応する各バッテリパック41の状態を検出(監視)する。BMU41aは、バッテリパック41の温度、電圧、電流、又は内部のセルの端子電圧等を検出する。
さらに、BMU41aは、例えばバッテリパック41の内部のセルの端子電圧に基づいて、電圧測定方式によりバッテリパック41の残容量(充電率)を検出する。本実施形態において、BMU41aは、バッテリパック41の残容量を百分率で検出する。
なお、バッテリパック41の残容量の検出方法は、電圧測定方式に限定されず、クーロン・カウンタ方式、電池セル・モデリング方式、インピーダンス・トラック方式などのような他の方式であってもよい。また、バッテリパック41の残容量を検出する容量検出部を、BMU41aとは別に設けてもよい。
充電口42は、充電ケーブル(図示略)が嵌合されるコネクタ(図示略)と、接続検出装置(接続検出センサ)42aと、を有している。充電口42には、充電ケーブルを経由して外部電源(商用電源等)が接続される。
なお、操作装置5が有するモード切替スイッチ5b1に代えて、或いは加えて充電口42には、外部電源が接続されているか否かを検出する接続検出装置42aが設けられていてもよい。接続検出装置42aは、充電口42に充電ケーブルが嵌合されて、外部電源が接続されたことを検出するセンサ等を有している。このため、制御装置30は、接続検出装置42aが充電口42に充電ケーブルが接続されていると検出した場合に、充電モードへ切り替え、接続検出装置42aが充電口42に充電ケーブルが接続されていないと検出した場合に、放電モードへ切り替える。
また、制御装置30の放電モード及び充電モードの切り替えは、モード切替スイッチ5b1及び接続検出装置42aによらず、他の例として、例えば制御装置30は、スタータスイッチ32でオン操作(電動作業機1の始動操作)が行われた場合に、放電モードに切り替えたり、オン操作が行われていない場合に、充電モードに切り替えたりしてもよいし、走行装置10や作業装置20を操作する操作レバー5aや操作スイッチ5bに対する操
作状態に基づいて、放電モード又は充電モードに切り替えてもよい。
充電器43は、充電口42及びジャンクションボックス44と電気的に接続されており、外部電源から充電ケーブル及び充電口42を経由して入力された三相交流電力を直流電力に変換し、当該直流電力をジャンクションボックス44に供給する。充電器43は、三相交流電力を直流電力に変換する整流器(図示略)と、ジャンクションボックス44に供給する直流電力の電流及び電圧を調整する電子回路(図示略)と、を有している。電子回路は、例えばスイッチング素子、ダイオード、抵抗器、及び電解コンデンサ等から構成される。
ジャンクションボックス44は、バッテリユニット40と、充電器43と、インバータ45と、DC/DCコンバータ47と、に電気的に接続されている。ジャンクションボックス44は、充電器43から入力された電力をバッテリユニット40に出力する。また、ジャンクションボックス44は、バッテリユニット40から出力された電力をインバータ45やDC/DCコンバータ47に出力する。
インバータ45は、電動モータ46及びジャンクションボックス44と電気的に接続されており、バッテリユニット40からジャンクションボックス44を経由して入力された直流電力を三相交流電力に変換し、当該三相交流電力を電動モータ46に供給する。また、インバータ45は、電動モータ46に供給する電力の周波数や電圧を任意に調整可能である。
電動モータ46は、バッテリパック41から電力を供給され、供給された電力によって駆動し、動力を発生させる。電動モータ46は、インバータ45と電気的に接続されており、当該インバータ45を介してバッテリユニット40(バッテリパック41)から供給された電力によって駆動する。電動モータ46は、電動作業機1の駆動源であって、例えば永久磁石埋込式の三相交流同期モータから構成されている。電動モータ46は、回転可能なロータ(回転子)と、ロータを回転させるための力を発生させるステータ(固定子)とを有する。
電動モータ46の回転数は、操作装置5である回転数操作具5cによって操作される。図1に示すように、回転数操作具5cは、制御装置30に接続されており、制御装置30に操作信号を出力する。回転数操作具5cは、例えば、複数の切替位置を有したセレクタスイッチ等のダイヤル状のスイッチであり、複数の切替位置には、電動モータ46の回転数の目標値が割り当てられている。回転数操作具5cは、電動モータ46の回転数の目標値の範囲を1500~2600rpm/minの範囲で設定操作可能である。
制御装置30は、回転数操作具5cから出力された操作信号に応じて、インバータ45に指示信号を送信する。インバータ45は、制御装置30から出力された指示信号に応じて、電動モータ46に供給する電力の周波数や電圧を調整し、電動モータ46のモータ回転数を変更する。
なお、電動モータ46は、他の種類の同期モータであっても、交流モータでも直流モータでもよい。また、電動モータ46の回転数の操作は、回転数操作具5cに限定されず、操作装置5が有する他の部材であってもよい。例えば、電動モータ46の回転数は、操作装置5の操作量に応じて、予め設定されたテーブルに基づいて操作されるようなものであってもよい。
DC/DCコンバータ47は、バッテリユニット40からジャンクションボックス44を経由して入力された直流電力の電圧を、異なる電圧に変換する電圧変換装置である。本実施形態では、DC/DCコンバータ47は、バッテリユニット40の高電圧を、電動作業機1に備わる電装品に応じた所定の低電圧に変換する降圧コンバータである。DC/DCコンバータ47は、電圧変換後に低圧バッテリ48へ電力を供給する。上記電装品は、DC/DCコンバータ47及び低圧バッテリ48を介して、バッテリユニット40から供給された電力によって作動する作動機器Eである。電装品は、例えば制御装置30、ラジエータ50のファンモータ50a、オイルクーラ52のファンモータ52a、空調装置55、及び各種ランプ(室内灯、作業灯、前照灯、信号ライト、操作部材のライト等)58が含まれている。
低圧バッテリ48は、バッテリユニット40より低電圧の蓄電池である。低圧バッテリ48は、DC/DCコンバータ47から供給される電力により充電される。低圧バッテリ48は、電動作業機1に備わる電装品に電力を供給する。
制御装置30は、バッテリ監視装置41aが検出する各状態を取得し、当該各状態に基づいて、バッテリパック41の充電及び放電を制御する。制御装置30は、放電モードにおいて作動機器Eに電力を供給する放電用バッテリパックや、充電モードにおいて充電する充電用バッテリパックを決定したり、切り替えたりする。図1に示すように、制御装置30は、放電制御や充電制御を行う制御部30aを有している。制御部30aは、CPUやメモリ等に格納されたプログラム等から構成されている。
制御部30aは、電動作業機1が備える接続切替装置の接続状態と遮断状態とに切り替えて、放電モードにおける放電用バッテリパックや充電モードにおける充電用バッテリパックを決定したり、切り替えたりする。接続切替装置は、バッテリパック41が有する接続切替部41bと、ジャンクションボックス44と、を含んでいる。接続切替部41bは、例えばリレー又はスイッチ等から構成されていて、接続状態と遮断状態とに切り替わり可能である。
制御部30aは、放電モードでは、複数のバッテリパック41のうち、いずれか1つを放電用バッテリパックとして決定したり、放電用バッテリパックを他のバッテリパック41に切り替えたりする。制御部30aは、放電モードにおいて、接続切替部41bのうち、一方の接続切替部41bを接続状態に切り替えて、他方の接続切替部41bを遮断状態に切り替える。これにより、制御部30aは、複数のバッテリパック41のうち、一方のバッテリパック41からジャンクションボックス44に電力を出力させ、他方のバッテリパック41からの電力の出力を停止させる。制御部30aは、ジャンクションボックス44を制御して、各バッテリパック41に対してインバータ45、DC/DCコンバータ47を接続させ、各バッテリパック41に対して充電器43(充電口42)を切断させる。
また、制御部30aは、充電モードでは、複数のバッテリパック41のうち、いずれか1つを充電する充電用バッテリパックとして決定したり、充電用バッテリパックを他のバッテリパック41に切り替えたりする。制御部30aは、充電モードにおいて、接続切替部41bのうち、一方の接続切替部41bを接続状態に切り替えて、他方の接続切替部41bを遮断状態に切り替える。制御部30aは、ジャンクションボックス44を制御して、各バッテリパック41に対してインバータ45、DC/DCコンバータ47を切断させ、各バッテリパック41に対して充電器43(充電口42)を接続させる。これにより、制御部30aは、複数のバッテリパック41のうち、一方のバッテリパック41へジャンクションボックス44から入力された電力を出力させ、他方のバッテリパック41への電力の入力を停止させる。
以上のように、制御部30aは、複数のバッテリパック41への電力の入力と入力停止とを制御する。
以下、低圧バッテリ48が電力を供給する電装品又は当該電装品が設けられた機器の一例として、ラジエータ50、オイルクーラ52、及び空調装置55について説明する。
ラジエータ50は、バッテリユニット40、インバータ45、電動モータ46、及びDC/DCコンバータ47等の高発熱型の電気機器を冷却するための冷却水を冷却する。高発熱型の電気機器とは、電力で動作することにより、電動作業機1に備わる他の電気機器より高い熱を発する電気機器のことである。冷却水は、単なる水ではなく、例えば寒冷地でも凍らないような液体から構成されている。
ラジエータ50は、ファンモータ50aと、当該ファンモータ50aの動力により回転駆動するラジエータファン(図示略)及び熱交換部(図示略)と、を有している。ファンモータ50aは、低圧バッテリ48から供給された電力で駆動する。
冷却用ポンプ51は、ラジエータ50及び上記の高発熱型の電気機器と共に、機体2内に配設された冷却水路(図示略)に設けられている。冷却用ポンプ51は、その冷却水路に対して冷却水を吐出及び循環させる。
オイルクーラ52は、前述した油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C5や、
後述する油圧ポンプP1,P2及びコントロールバルブVといった油圧機器を通過した作動油を冷却する。オイルクーラ52は、ファンモータ52aと、当該ファンモータ52aの動力により回転駆動するオイルクーラファン(図示略)及び熱交換部(図示略)と、を有している。ファンモータ52aは、低圧バッテリ48の電力で駆動する。
空調装置55は、低圧バッテリ48の電力により作動して、運転席4の周囲(運転室4R)の空調を行う装置である。空調装置55は、運転室4Rの暖房及び冷房の少なくともいずれか一方を行うことができる。本実施形態においては、空調装置55は、暖房を行う電動暖房装置56と、冷房を行う電動冷房装置57と、を含んでいる。
電動暖房装置56は、低圧バッテリ48の電力により作動して、保護機構6の内部の暖房を行う。電動暖房装置56は、例えば電気ヒータである。電動暖房装置56は、電熱線56aと、ファンモータ56bと、暖房ファン(図示略)と、を有している。電熱線56aは、通電されることにより高熱を発する。ファンモータ56bは、暖房ファンを回転駆動させる。暖房ファンは、電熱線56aにより暖められた周囲の空気を保護機構6の内部に向かって送風する。ファンモータ56bは、低圧バッテリ48の電力で駆動する。
電動冷房装置57は、低圧バッテリ48の電力により駆動して、保護機構6の内部の冷房を行う。電動冷房装置57は、例えばエアコンである。
次に、電動作業機1に備わる油圧回路Kについて説明する。図2は、電動作業機1の油圧回路図である。図2に示すように、油圧回路Kには、油圧アクチュエータC1~C5,ML,MR,MT、コントロールバルブV、油圧ポンプP1,P2、作動油タンクT、オイルクーラ52、操作弁PV1~PV6、アンロード弁66、及び油路60等の油圧機器が設けられている。
複数設けられた油圧ポンプP1,P2のうち、一方は作動用油圧ポンプP1であり、他方はコントロール用油圧ポンプP2である。これらの油圧ポンプP1,P2は、電動モータ46の動力により駆動する。
作動用油圧ポンプP1は、作動油タンクTに貯留された作動油を吸引し、コントロールバルブVへ作動油を吐出する。図2では、便宜上、作動用油圧ポンプP1を1つ図示しているが、これに限らず、各油圧アクチュエータC1~C5,ML,MR,MTに作動油を供給する作動用油圧ポンプP1を適宜数設けてもよい。
コントロール用油圧ポンプP2は、作動油タンクTの作動油を吐出することにより、信号用又は制御用等の油圧を出力する。即ち、コントロール用油圧ポンプP2はパイロット油を供給(吐出)する。コントロール用油圧ポンプP2も適宜数設ければよい。
コントロールバルブVは、複数の制御弁V1~V8を有している。各制御弁V1~V8は、油圧ポンプP1,P2から各油圧アクチュエータC1~C5,ML,MR,MTに出力する作動油の流量を制御(調整)する。スイング制御弁V1は、スイングシリンダC1に供給する作動油の流量を制御する。ブーム制御弁V2は、ブームシリンダC2に供給する作動油の流量を制御する。アーム制御弁V3は、アームシリンダC3に供給する作動油の流量を制御する。バケット制御弁V4は、バケットシリンダC4に供給する作動油の流量を制御する。ドーザ制御弁V5は、ドーザシリンダC5に供給する作動油の流量を制御する。左用走行制御弁V6は、左側の走行モータMLに供給する作動油の流量を制御する。右用走行制御弁V7は、右側の走行モータMRに供給する作動油の流量を制御する。旋回制御弁V8は、旋回モータMTに供給する作動油の流量を制御する。
操作弁PV1~PV6は、操作装置5に備わる各種の操作レバー5aの操作に応じて作動する。各操作弁PV1~PV6の作動量(操作量)に比例して、パイロット油が各制御弁V1~V8に作用することで、各制御弁V1~V8のスプールが動かされる。そして、各制御弁V1~V8のスプールの動かされた量に比例する量の作動油が、制御対象の油圧アクチュエータC1~C5,ML,MR,MTに供給される。さらに、各油圧アクチュエータC1~C5,ML,MR,MTが、各制御弁V1~V8から供給された作動油の供給量に応じて駆動する。
言い換えれば、操作レバー5aが操作されることで、制御弁V1~V8に作用する作動油(パイロット油)が調整されて、制御弁V1~V8が制御される。そして、制御弁V1
~V8から油圧アクチュエータC1~C5,ML,MR,MTに供給される作動油の量が調整されて、油圧アクチュエータC1~C5,ML,MR,MTの駆動と停止とが制御される。
油路60は、油圧回路Kに設けられた各部を接続し、各部に対して作動油又はパイロット油を流す流路である。油路60には、第1油路61、第2油路62、第1吸引油路63、第2吸引油路64、及び制限油路65が含まれている。
第1吸引油路63は、作動用油圧ポンプP1が作動油タンクTから吸引した作動油を流す流路である。第2吸引油路64は、コントロール用油圧ポンプP2が作動油タンクTから吸引した作動油を流す流路である。
第1油路61は、作動用油圧ポンプP1が吐出した作動油をコントロールバルブVの制御弁V1~V8に向かって流す流路である。第1油路61は、コントロールバルブV内で複数に分岐して、各制御弁V1~V8に接続されている。
第2油路62は、制御弁V1~V8を通過した作動油を作動油タンクTに向かって流す流路である。作動油タンクTは作動油を貯留する。第2油路62には、往復油路62aと排出油路62bとが含まれている。
往復油路62aは、各制御弁V1~V8と制御対象の油圧アクチュエータC1~C5,ML,MR,MTとを2本1対で接続するように複数設けられている。往復油路62aは、接続された制御弁V1~V8から油圧アクチュエータC1~C5,ML,MR,MTに作動油を供給したり、油圧アクチュエータC1~C5,ML,MR,MTから制御弁V1~V8に作動油を戻したりする流路である。排出油路62bの一端側は複数に分岐して、各制御弁V1~V8に接続されている。排出油路62bの他端部は、作動油タンクTに接続されている。
第1油路61を通っていずれかの制御弁V1~V8に流れた作動油の一部は、当該制御弁V1~V8を通過して往復油路62aの一方を通り、制御対象の油圧アクチュエータC1~C5,ML,MR,MTに供給される。そして、その油圧アクチュエータC1~C5,ML,MR,MTから排出された作動油は、往復油路62aの他方を通って接続された制御弁V1~V8に戻り、当該制御弁V1~V8を通過して、排出油路62b流れる。
また、第1油路61を通っていずれかの制御弁V1~V8に流れた作動油の他部は、油圧アクチュエータC1~C5,ML,MR,MTへ供給されることなく、当該制御弁V1~V8を通過して排出油路62bに流れる。排出油路62bには、オイルクーラ52が設けられている。オイルクーラ52は、いずれかの制御弁V1~V8から排出油路62bを通って流れて来た作動油を冷却する。
オイルクーラ52で冷却された作動油は、排出油路62bを通って作動油タンクTに戻る。上述したように、油路61,62,63は、作動油を作動油タンクTと油圧ポンプP1とコントロールバルブVの制御弁V1~V8と(一部の作動油は油圧アクチュエータC1~C5,ML,MR,MTも)に対して循環させるように配設されている。
制限油路65は、コントロール用油圧ポンプP2が吐出した作動油を操作弁PV1~PV6に流す流路である。制限油路65の一端部は、コントロール用油圧ポンプP2に接続され、他端側は複数に分岐して、各操作弁PV1~PV6の一次側のポート(一次ポート)に接続されている。
制限油路65には、アンロード弁66が設けられている。アンロード弁66は、作動用油圧ポンプP1から油圧アクチュエータC1~C5,ML,MR,MTに対する作動油の供給を遮断することにより、油圧アクチュエータC1~C5,ML,MR,MTの駆動、即ち走行装置10及び作業装置20の駆動を禁止する。
アンロード弁66は、制御装置30からの指示信号に応じて供給位置と遮断位置とに切り替えられる。制御装置30は、操作レバー5aに含まれるアンロードレバー(図示略)から出力された操作信号に基づいて、アンロード弁66の消磁と励磁とを切り替える。アンロード弁66は、バネによって遮断位置(アンロード位置)に切り替えられる方向に付勢されていてソレノイドが消磁されることで遮断位置とされ、ソレノイドが励磁されることにより供給位置に切り替えられる。アンロード弁66は、アンロードレバーを下げた位
置で励磁され、アンロードレバーを引き上げることにより消磁される。
アンロード弁66が供給位置に切り替わることで、コントロール用油圧ポンプP2から制限油路65に吐出された作動油が操作弁PV1~PV6に供給されて、制御弁V1~V8の操作が可能になる。これにより、油圧アクチュエータC1~C5,ML,MR,MT、走行装置10、及び作業装置20の操作も可能となる。操作弁PV1~PV6から排出された作動油は、別の排出油路(図示略)を通って作動油タンクTに戻る。
一方、アンロード弁66が遮断位置に切り替わることで、コントロール用油圧ポンプP2から制限油路65に吐出された作動油が作動油タンクTに排出されて、操作弁PV1~PV6に供給されなくなり(供給停止)、制御弁V1~V8の操作が禁止される。また、これにより、油圧アクチュエータC1~C5,ML,MR,MT、作業装置20、及び走行装置10の操作も禁止される。
なお、上述した実施形態では、バッテリパック41から供給された電力で電動モータ46を駆動させ、電動モータ46の動力で油圧ポンプP1,P2を駆動させ、油圧ポンプP1,P2から吐出される作動油により油圧アクチュエータC1~C5,ML,MR,MTを駆動させ、油圧アクチュエータC1~C5,ML,MR,MTの動力で走行装置10及び作業装置20を駆動させる構成について説明したが、これに限るものではない。例えば、走行装置10及び作業装置20は、バッテリパック41から供給された電力で駆動すればよく、走行装置10及び作業装置20に設けられたアクチュエータのうち一部又は全部を電動アクチュエータで構成し、当該電動アクチュエータをバッテリパック41の電力で駆動させて、当該電動アクチュエータの動力で走行装置10、作業装置20を駆動させる構成にしてもよい。
以下、電動作業機1の制御方法のうち、放電制御について詳しく説明する。
制御部30a(制御装置30)は、放電制御として、選択具5dの操作に応じて、放電用バッテリパックを決定する。選択具5dは、複数のバッテリパック41のうち、いずれか1つの選択操作を受け付ける操作部材である。本実施形態においては、選択具5dは、電動作業機1の状態(例えば電動モータ46の回転数やバッテリパック41の残容量)を表示するメータパネルに設けられている。メータパネルは、表示装置7aであり、液晶パネル、タッチパネル、その他のパネルのいずれかの表示画面を有している。メータパネルは、電動作業機1の状態を画像として表示することができ、選択具5dは、表示画面に表示される表示画像である。表示装置7aは、制御装置30と通信可能に接続されており、選択具5dの操作信号は、制御装置30(制御部30a)に出力される。制御部30aは、選択具5dから出力された操作信号に基づいて、複数のバッテリパック41から、いずれか1つを放電用バッテリパックとして決定する。
また、放電モードにおいて、制御装置30は、BMU41aが検出した複数のバッテリパック41の各残容量を取得し、当該各残容量に基づいて、放電制御を行う。制御装置30は、放電制御として放電用バッテリパックの残容量が制限閾値未満である場合に、放電用バッテリパックから作動機器Eに供給する電力を制限する制限処理を行う。作動機器Eは、放電用バッテリパックから電力を供給される電動モータ46を含んでいる。作動機器Eは、バッテリパック41から供給される電力によって作動する機器であればよく、バッテリパック41から電力を供給された電動モータ46が発生させた動力によって駆動する機器(例えば、走行装置10及び作業装置20)を含んでいてもよい。また、作動機器Eは、バッテリパック41から電力を供給された低圧バッテリ48から供給された電力によって作動する機器(例えばラジエータ50、オイルクーラ52、空調装置55、又は各種ランプ58)を含んでいてもよい。
図1に示すように、制御装置30は、制限処理部30bを有している。制限処理部30bは、BMU41aから放電用バッテリパックの残容量を取得し、当該残容量が制限閾値未満であるか否かを判断する。また、制限処理部30bは、放電用バッテリパックの残容量が制限閾値未満であると判断した場合、所定の制限処理を行う。制限処理部30bは、CPUやメモリ等に格納されたプログラム等から構成されている。制限処理部30bが実行する制限処理は、放電用バッテリパックから作動機器Eに出力する電力の消費を抑制す
る処理である。
制限処理部30bは、複数のバッテリパック41のうち、放電用バッテリパックとは異なるバッテリパック41の中に残容量が所定の第2閾値以上であるものが存在する場合と存在しない場合とで、制限閾値及び/又は制限処理(制限閾値及び制限処理の少なくとも一方)の内容を異ならせる。具体的には、制限処理部30bは、複数のバッテリパック41のうち、放電用バッテリパックとは異なるバッテリパック41の中に残容量が第2閾値以上であるものが存在する場合には制限閾値を第1閾値に設定し、存在しない場合には制限閾値を第2閾値、又は第3閾値に設定する。第1閾値、第2閾値、及び第3閾値は、例えば記憶装置31に予め記憶された所定の値である。
以下の説明においては、放電用バッテリパックとは異なるバッテリパック41の中に残容量が第2閾値以上であるものが存在しないときに、制限処理部30bが制限閾値を第3閾値に設定する場合を例に説明する。
第1閾値は、第2閾値よりも少ない値である。第1閾値は、残容量が零の近傍の値に定義されている。第2閾値は、第1閾値よりも多い値に定義されている。第3閾値は、第1閾値よりも多く且つ第2閾値以下の値である。本実施形態においては、第1閾値は、15%に定義され、第2閾値は、20%に定義されている。また、第3閾値も20%に定義されている。
このため、放電用バッテリパックとは異なるバッテリパック41の中に残容量が第2閾値以上のバッテリパック41が存在する場合、存在しない場合に比べて残容量を第1閾値と第3閾値(又は第2閾値)の差だけ多く使用することができる。また、放電用バッテリパックとは異なるバッテリパック41の中に第2閾値以上のバッテリパック41がない場合には、電動作業機1は、比較的多くの残容量を残して制限処理を行うため、バッテリパック41の残量が急になくなって、電動作業機1が突然停止してしまうことを抑制できる。
なお、第1閾値、第2閾値、及び第3閾値は、少なくとも第1閾値よりも第3閾値の方が多く、第3閾値が第2閾値以下に定義されていればよく(第1閾値<第3閾値≦第2閾値)、上述した値に限定されない。また、放電用バッテリパックとは異なるバッテリパック41のうち、残容量が第2閾値以上であるバッテリパック41の数に応じて、第3閾値を異ならせてもよい。斯かる場合、制限処理部30bは、当該残容量が第2閾値以上であるバッテリパック41の数が少なくなるにつれて第3閾値を少なく定義する。
また、第1閾値、第2閾値、及び第3閾値は、制御装置30に接続され、且つ情報を入力する入力装置(例えば表示装置7a等、図示略)を操作することで、任意の値に変更できてもよい。また、第1閾値、第2閾値、及び第3閾値は、チャタリングを抑制するために上限値と下限値を含む所定の値の範囲で定義されていてもよい。
つぎに、放電用バッテリパックとは異なるバッテリパック41の中に残容量が所定の第2閾値以上であるものが存在する場合と存在しない場合とで、制限処理部30bが制限処理の内容を異ならせる場合を説明する。制限処理部30bは、放電用バッテリパックとは異なるバッテリパック41の中に残容量が所定の第2閾値以上であるものが存在する場合、制限処理として所定の第1処理を行う。一方、放電用バッテリパックとは異なるバッテリパック41の中に残容量が所定の第2閾値以上であるものが存在しない場合、放電用バッテリパックから作動機器Eに供給する電力を第1処理よりも制限する第2処理を行う。
例えば、制限処理には、放電用バッテリパックの残容量が制限閾値未満である場合、作動機器E(電動モータ46)の回転数の上限値(上限回転数)を制限する処理(第1制限処理)が含まれている。制限処理部30bは、回転センサ35aから取得した検出信号に基づいて、電動モータ46の回転数を演算する。また、制限処理部30bは、回転数操作具5cから出力された操作信号に拘わらず、インバータ45へ出力する指示信号を補正し、電動モータ46の回転数を上限回転数未満に制限する。
制限処理部30b(制御装置30)は、第1処理で制限する回転数の上限値(第1上限回転数)よりも、第2処理で制限する回転数の上限値(第2上限回転数)を低く設定する(第2上限回転数<第1上限回転数)。第1上限回転数は、例えば1500rpmとして
定義され、第2上限回転数は、1300rpmとして定義されている。
なお、上限回転数は、上述した値に限定されず、入力装置を操作することで、記憶装置31に記憶されているテーブルを更新し、任意の値に変更できてもよい。
また、制限処理部30bは、第1上限回転数よりも第2上限回転数を低く設定すればよく、残容量が第2閾値以上であるバッテリパック41の数に応じて、第1上限回転数を異ならせてもよい。斯かる場合、制限処理部30bは、当該残容量が第2閾値以上であるバッテリパック41の数が少なくなるにつれて第1上限回転数を低く設定する。
制限処理は、放電用バッテリパックから作動機器Eに供給する電力を制限する処理であればよく、電動モータ46の上限回転数を制限する第1制限処理に限定されず、制限処理部30bは、第1処理及び第2処理として、第1制限処理に加え、或いは代えて他の制限処理を行ってもよい。以下、第1制限処理以外の制限処理について簡単に説明する。
なお、上述した第1制限処理では、電動モータ46の上限回転数を制限する場合、即ち電動モータ46に供給する電力を制限する場合を説明したが、制限処理部30bは、以下において説明する第2~第8制限処理として、作動機器Eに供給する電力を制限する処理に加え、作動機器Eに供給する電力を遮断して、当該作動機器Eの作動自体を禁止する処理を行ってもよい。
また、制限処理部30bは、第1処理及び第2処理のいずれかで作動機器Eの作動自体を禁止する処理を行う場合、複数の制限処理を組み合わせることで、第1処理及び第2処理の両方において放電用バッテリパックから作動機器Eに供給する電力を制限し、第2処理のほうが第1処理に比べてより制限する。さらに、制限処理部30bは、第1処理において、一又は複数の作動機器Eの作動自体を禁止する処理(例えば後述する第8制限処理)を行い、第2処理において、第1処理で作動を禁止する作動機器Eに加え、他の作動機器Eの作動自体を禁止する処理(例えば後述する第7制限処理)を行ってもよい。
例えば、制限処理部30bは、第1処理よりも、第2処理において放電用バッテリパックから空調装置55に供給する電力を制限してもよい(第2制限処理)。制限処理部30bは、制限処理として、放電用バッテリパックの残容量が制限閾値未満である場合に、作動機器E(空調装置55)の暖房又は冷房の出力を所定未満に制限する処理を行う。第2制限処理において、制限処理部30bは、暖房及び/又は冷房の(暖房及び冷房の少なくとも一方)出力を制限したり、空調装置55への電力の供給を遮断したりすることで空調装置55の暖房又は冷房の出力を所定未満に制限する。
また、制限処理部30bは、制限処理として、放電用バッテリパックの残容量が制限閾値未満である場合に、作動機器E(ファンモータ50a)の回転数の上限値を所定未満に制限する処理を行ってもよい(第3制限処理)。第3制限処理において、制限処理部30bは、第3制限処理を行わない場合に比べて、ファンモータ50aの回転数の上限値を低下させたり、ファンモータ50aへの電力の供給を遮断することでファンモータ50aの回転数を零に制限させたりする。
また、制限処理部30bは、制限処理として、放電用バッテリパックの残容量が制限閾値未満である場合に、作動機器E(ファンモータ52a)の回転数の上限値を所定未満に制限する処理を行ってもよい(第4制限処理)。第4制限処理において、制限処理部30bは、第4制限処理を行わない場合に比べて、ファンモータ52aの回転数の上限値を低下させたり、ファンモータ52aへの電力の供給を遮断することでファンモータ52aの回転数を零に制限させたりする。
また、制限処理部30bは、制限処理として、放電用バッテリパックの残容量が制限閾値未満である場合に、作動機器E(ランプ58)の出力を所定未満に制限する処理を行ってもよい(第5制限処理)。第5制限処理において、制限処理部30bは、低圧バッテリ48からランプ58に供給する電力を制限し、当該ランプ58の照度を減少させたり、消灯させたりする。
また、制限処理部30bは、制限処理として、放電用バッテリパックの残容量が制限閾値未満である場合に、作動機器E(走行装置10及び作業装置20)の駆動を制限する処理を行ってもよい(第6制限処理)。第6制限処理において、制限処理部30bは、アン
ロード弁66を遮断位置に切り替え、走行装置10及び作業装置20の駆動を制限する。
なお、上述した第6制限処理は、作業装置20及び走行装置10の駆動を制限する制限処理であるが、制限処理部30bは、例えば、少なくとも第2処理において、作業装置20及び/又は走行装置10(作業装置20及び走行装置10の少なくとも一方)の駆動を制限することができてもよく、作業装置20及び走行装置10のいずれか一方の駆動を制限するような処理を行ってもよい。斯かる場合、図3の変形例に示すように、制限油路65は、下流で複数に分岐し、且つ当該下流には、アンロード弁66が複数設けられ、制限処理部30bは、制限処理として、走行装置10の駆動と、作業装置20の駆動と、を別々に制限する処理を行う。図3は、変形例における電動作業機1の油圧回路図である。
まず、変形例における制限油路65及びアンロード弁66について説明する。図3に示すように、変形例において、制限油路65は、下流で複数に分岐し、操作弁PV1、PV2に接続される第1部分65aと、操作弁PV3~PV6に接続される第2部分65bを有し、第1部分65aには第1アンロード弁66Aが設けられ、第2部分65bには、第2アンロード弁66Bが設けられる。
第1アンロード弁66Aが供給位置に切り替えられた場合、操作弁PV1、PV2に作動油が供給され、走行装置10の操作が可能となる。一方、第1アンロード弁66Aが遮断位置に切り替えられた場合、操作弁PV1、PV2に作動油が供給されなくなり、走行系の油圧アクチュエータの操作が禁止される。このため、第1アンロード弁66Aの切替位置を変更することで、走行装置10の駆動の禁止、又は許可を変更することができる。
第2アンロード弁66Bが供給位置に切り替えられた場合、操作弁PV3~PV6に作動油が供給され、作業系の油圧アクチュエータの操作が可能となる。一方、第2アンロード弁66Bが遮断位置に切り替えられた場合、操作弁PV3~PV6に作動油が供給されなくなり、作業系の油圧アクチュエータの操作が禁止される。このため、第2アンロード弁66Bの切替位置を変更することで、作業装置20の駆動の禁止、又は許可を変更することができる。
次に、変形例における制限処理について説明する。変形例において、制限処理部30bは、制限処理として、放電用バッテリパックの残容量が制限閾値未満である場合に、作動機器E(走行装置10)の駆動を制限する処理を行う(第7制限処理)。第7制限処理において、制限処理部30bは、第1アンロード弁66Aを遮断位置に切り替え、走行装置10の駆動を制限する。
また、制限処理部30bは、制限処理として、放電用バッテリパックの残容量が制限閾値未満である場合に、作動機器E(作業装置20)の駆動を制限する処理を行う(第8制限処理)。第8制限処理において、制限処理部30bは、第2アンロード弁66Bを遮断位置に切り替え、作業装置20の駆動を制限する。
なお、変形例において、制限処理部30bは、第6制限処理を行う場合、第1アンロード弁66A及び第2アンロード弁66Bの両方を遮断位置に切り替え、走行装置10及び作業装置20の駆動を制限する。
また、制限処理部30bは、第6~第8制限処理においては、少なくとも走行装置10及び/又は作業装置20の駆動を制限すればよく、その制限方法は上述した方法に限定されない。例えば、操作弁PV1~PV6が制御装置30からの指示信号に応じて開度を変更する電磁弁で構成され、制御装置30が操作部材(例えば操作レバー5a)から入力された操作信号と、操作信号と指示信号とを対応付けた所定のテーブルに基づいて、操作弁PV1~PV6に指示信号を出力する場合、制限処理部30bは、操作弁PV1~PV6の開度が小さくなるよう、操作信号とテーブルに基づく指示信号を補正することで、走行装置10及び/又は作業装置20の駆動を制限してもよい。
なお、上述したように、第1~第8制限処理は、作動機器Eに供給する電力自体を制限する処理であるが、制限処理部30bは、第2処理のほうが第1処理に比べて、放電用バッテリパックから作動機器Eに供給する電力を制限することができればよい。このため、制限処理部30bは、第1処理においては、第1~第8制限処理のような処理を行わず、放電用バッテリパックの残容量が減少している旨の報知(警告報知)する制限処理(第9
制限処理)を行い、放電用バッテリパックから作動機器Eに供給する電力を制限してもよい。また、制限処理部30bは、第1~第8制限処理とともに第1処理として第9制限処理を行ってもよい。
図1に示すように、電動作業機1は、報知を行う報知装置7を備えている。制限処理部30bは、第1処理として、報知装置7に警告報知を実行させ、第2処理として、報知に加えて、或いは代えて放電用バッテリパックから作動機器Eに供給する電力を制限する処理(例えば第1~第8制限処理)を行う。例えば、図1に示すように、バッテリユニット40に2つのバッテリパック41が設けられている場合、一方のバッテリパック41Aが放電用バッテリパックであり、他方のバッテリパック41Bが当該一方のバッテリパック41Aに代えて放電用バッテリパックに切り替えられるとき、制限処理部30bは、第1処理として、電動モータ46の上限回転数を制限せずに、報知装置7に警告報知を実行させ、第2処理として、第1制限処理を行うような構成であってもよい。斯かる場合、他方のバッテリパック41Bの第2処理に対応する上限回転数は、1400rpmとして定義されている。
報知装置7は、制限処理部30bから出力された指示に応じて、作業者や管理者に警告情報を報知する装置である。報知装置7は、制御装置30と通信可能に接続されており、制御装置30によって制御される。報知装置7は、音、光、映像、或いはそれらの組み合わせによって、電動作業機1に搭乗する作業者に警告情報として、放電用バッテリパックの残容量の減少を報知する。報知装置7は、表示装置7a、音声出力装置7b、及び発光装置7cのうちのいずれか1つ以上である。具体的には、報知装置7が映像によって放電用バッテリパックの残容量を報知する場合、報知装置7は、電動作業機1に設けられ、画像を表示するモニター等の表示装置7aである。
また、報知装置7が音によってバッテリパック41の残容量を報知する場合、報知装置7は、音声で通知を行う音声出力装置(スピーカ)7bである。なお、報知装置7は、作業者や管理者にバッテリパック41の残容量を報知できればよく、報知装置7は、運転席4に周囲に設けられ、且つ複数の光源(例えば、LED電球)から構成された発光装置(インジケータ)7cであってもよく、表示装置7a、音声出力装置7b、及び発光装置7cのうちのいずれか1つ以上である。
放電用バッテリパックとは異なるバッテリパック41の中に残容量が所定の第2閾値以上であるものが存在する場合と、存在しない場合とにおける制限閾値及び制限処理の内容について説明する。なお、図4においては、放電用バッテリパックとは異なるバッテリパック41の中に残容量が所定の第2閾値(例えば20%)以上であるものが存在する場合における、放電用バッテリパックのことを第1バッテリパックといい、存在しない場合における放電用バッテリパックのことを第2バッテリパックとして説明する。図4は、第1バッテリパックに対応する制限閾値及び制限処理の内容、並びに第2バッテリパックに対応する制限閾値及び制限処理の内容の例を示す図である。
図4に示す第1例では、制限処理部30bは、第1バッテリパックと第2バッテリパックとで制限閾値を異ならせ、制限処理の内容を異ならせない。第1例における制限処理部30bは、第1バッテリパックに対して、当該第1バッテリパックの残容量が第1閾値(15%)未満である場合に制限処理を行う。また、制限処理部30bは、第2バッテリパックに対しては、当該第2バッテリパックの残容量が第3閾値(20%)未満である場合に制限処理を行う。また、第1例における制限処理部30bは、第1バッテリパック及び第2バッテリパックの両方に対して、上限回転数が1400rpmの第1制限処理を行う。
図4に示す第2例では、制限処理部30bは、第1バッテリパックと第2バッテリパックとで制限閾値が同一で、且つ制限処理の内容を異ならせる。第2例における制限処理部30bは、第1バッテリパックに対して、当該第1バッテリパックの残容量が制限閾値(15%)未満である場合に第1処理として、第1上限回転数が1500rpmの第1制限処理を行う。また、制限処理部30bは、第2バッテリパックに対しては、当該第2バッテリパックの残容量が制限閾値(15%)未満である場合に第2処理として、第2上限回
転数が1300rpmの第1制限処理を行う。
図4に示す第3例では、制限処理部30bは、第1バッテリパックと第2バッテリパックとで制限閾値を異ならせ、且つ制限処理の内容を異ならせる。第3例における制限処理部30bは、第1バッテリパックに対して、当該第1バッテリパックの残容量が第1閾値(10%)未満である場合に第1処理として、警告報知を行う第9制限処理を行う。また、制限処理部30bは、第2バッテリパックに対しては、当該第2バッテリパックの残容量が第3閾値(15%)未満である場合に第2処理として、警告報知を行う第9制限処理、上限回転数が1400rpmの第1制限処理を行う。
図4に示す第4例では、制限処理部30bは、第1バッテリパックと第2バッテリパックとで制限閾値を異ならせ、且つ制限処理の内容を異ならせる。第4例における制限処理部30bは、第1バッテリパックに対して、当該第1バッテリパックの残容量が第1閾値(10%)未満である場合に第1処理として、警告報知を行う第9制限処理、及び第1上限回転数が1500rpmの第1制限処理を行う。また、制限処理部30bは、第2バッテリパックに対しては、当該第2バッテリパックの残容量が第3閾値(15%)未満である場合に第2処理として、警告報知を行う第9制限処理、第2上限回転数が1300rpmの第1制限処理、及び空調装置55への電力の供給を遮断し、且つ当該空調装置55の駆動を禁止する第2制限処理を行う。
図4に示す第5例では、制限処理部30bは、第1バッテリパックと第2バッテリパックとで制限閾値を異ならせ、且つ制限処理の内容を異ならせる。第5例における制限処理部30bは、第1バッテリパックに対して、当該第1バッテリパックの残容量が第1閾値(15%)未満である場合に第1処理として、警告報知を行う第9制限処理を行う。また、制限処理部30bは、第2バッテリパックに対しては、当該第2バッテリパックの残容量が第3閾値(20%)未満である場合に第2処理として、警告報知を行う第9制限処理、ファンモータ50a、ファンモータ52a、及びランプ58への電力の供給を遮断し、当該ファンモータ50aの駆動を禁止する第3制限処理、ファンモータ52aの駆動を禁止する第4制限処理、及びランプ58の点灯を禁止する第5制限処理を行う。
図4に示す第6例では、制限処理部30bは、第1バッテリパックと第2バッテリパックとで制限閾値を異ならせ、且つ制限処理の内容を異ならせる。第6例における制限処理部30bは、第1バッテリパックに対して、当該第1バッテリパックの残容量が第1閾値(15%)未満である場合に第1処理として、警告報知を行う第9制限処理を行う。また、制限処理部30bは、第2バッテリパックに対しては、当該第2バッテリパックの残容量が第3閾値(20%)未満である場合に第2処理として、警告報知を行う第9制限処理、走行装置10及び作業装置20の駆動を禁止する第6制限処理を行う。
図4に示す第7例では、制限処理部30bは、第1バッテリパックと第2バッテリパックとで制限閾値を異ならせ、且つ制限処理の内容を異ならせる。第7例における制限処理部30bは、第1バッテリパックに対して、当該第1バッテリパックの残容量が第1閾値(15%)未満である場合に第1処理として、警告報知を行う第9制限処理、及び作業装置20の駆動を制限する第8制限処理を行う。また、制限処理部30bは、第2バッテリパックに対しては、当該第2バッテリパックの残容量が第3閾値(20%)未満である場合に第2処理として、警告報知を行う第9制限処理、走行装置10の駆動を制限する第7制限処理、及び作業装置20の駆動を禁止する第8制限処理を行う。
図4に示す第8例では、制限処理部30bは、第1バッテリパックと第2バッテリパックとで制限閾値を異ならせ、且つ制限処理の内容を異ならせる。第8例における制限処理部30bは、第1バッテリパックに対して、当該第1バッテリパックの残容量が第1閾値(15%)未満である場合に第1処理として、警告報知を行う第9制限処理を行い、第2バッテリパックに対しては、当該第2バッテリパックの残容量が第3閾値(20%)未満である場合に第2処理として、警告報知を行う第9制限処理、及び作業装置20の駆動を禁止する第8制限処理を行う。つまり、第8例では、制限処理部30bは、第2処理において、作業装置20の駆動を禁止し、且つ走行装置10の駆動を禁止しない。
なお、上述した第1バッテリパックに対応する制限閾値及び制限処理の内容、並びに第
2バッテリパックに対応する制限閾値及び制限処理の内容は、例示に過ぎず、他の組み合わせを採用してもよい。例えば、図4に示す第5例において制限処理部30bは、第1処理として、第9制限処理を行い、第2処理として、第9制限処理、第3制限処理、第4制限処理、及び第5制限処理を行うが、第1処理として、第9制限処理及び第1制限処理を行い、第2処理として、第9制限処理、第1制限処理、第3制限処理、第4制限処理、及び第5制限処理を行ってもよい。
また、図1に示すように、電動作業機1は、制限処理の解除操作を受け付ける操作具5f(解除操作具5f)を備え、制御装置30(制限処理部30b)は、解除操作具5fから出力された解除操作を示す操作信号に基づいて、放電用バッテリパックの残容量が制限閾値未満であっても制限処理を解除してもよい。解除操作具5fは、操作装置5であり、表示装置7aに表示された表示画像や、解除操作具5fを操作している第1位置と、解除操作具5fを操作していない第2位置と、に切り替えることができる押しボタンスイッチ等である。
なお、解除操作具5fは、少なくとも制限処理の解除(無効)と有効との操作が可能であればよく、長押し操作されることで、制御処理の解除操作を受け付け、短押し操作されることで、制御処理の有効操作を受け付けるような構成であってもよいし、その操作方法及び操作部材の種類は、押しボタンスイッチに限定されない。
制限処理部30bは、解除操作具5fから制御装置30に出力された操作信号を取得し、解除操作具5fが操作されているか否かを判断する。制限処理部30bは、バッテリパック41の残量が制限閾値未満であり、且つ解除操作具5fが操作されていると判断した場合、第1処理及び第2処理を行わず、制限処理部30bは、バッテリパック41の残量が制限閾値未満であり、且つ解除操作具5fが操作されていないと判断した場合、第1処理及び第2処理を行う。
以下、図5を用いて、本実施形態における電動作業機1の制御方法のうち、放電制御の一連の流れを説明する。図5は、制御装置30の放電制御の一連の流れを説明する図である。図5に示す一連の処理は、制御装置30のメモリに予め記憶されたソフトウェアプログラムに基づいて、CPUにより実行される。また、図5では、便宜上、バッテリパック41を「BP」と示し、放電用バッテリパックを「放電用BP」と示している。
まず、制御部30aは、制御装置30の現在のモードが放電モードであるか、充電モードであるかを判断する(S101)。制御部30aは、充電口42に充電ケーブルが接続されているか否かに応じて、或いは作業者が放電モードと充電モードとを切り替えるためのモード切替スイッチ5b1の切替状態に応じて制御装置30の現在のモードが放電モードであるか、充電モードであるかを判断する。
制御部30aは、制御装置30の現在のモードが充電モードであると判断すると(S101:No)、充電処理を実行する(充電処理の一連の流れについての詳細な説明は省略する)。
一方、制御部30aは、制御装置30の現在のモードが放電モードであると判断すると(S101:Yes)、選択具5dから制御装置30に出力された操作信号を取得する(S102)。制御部30aは、取得した選択具5dの操作信号に応じて、複数のバッテリパック41から放電用バッテリパックを決定する(S103、第2ステップ)。
制御部30aは、複数のバッテリパック41から放電用バッテリパックを決定すると(S103)、接続切替部41b及びジャンクションボックス44を制御して、放電用バッテリパックの電力をインバータ45とDC/DCコンバータ47に供給(放電)する(S104)。なお、制御装置30は、DC/DCコンバータ47を制御して、DC/DCコンバータ47から低圧バッテリ48に電力を供給して、低圧バッテリ48を随時充電する(S105)。
つぎに、BMU41aが各バッテリパック41の状態(残容量)を検出し(S106,第1ステップ)、制限処理部30bは、複数のバッテリパック41の各残容量を取得する(S107)。制限処理部30bは、放電用バッテリパックとは異なるバッテリパック41の中に残容量が第2閾値以上であるものが存在するか判断する(S108)。
制限処理部30bは、放電用バッテリパックとは異なるバッテリパック41の中に残容量が第2閾値以上であるものが存在すると判断した場合(S108:Yes)、放電用バッテリパックの残容量が制限閾値(第1閾値)未満であるか否かを判断する(S109)。
制限処理部30bは、放電用バッテリパックの残容量が第1閾値未満であると判断した場合(S109:Yes)、第1処理(例えば第1~第9制限処理のいずれか)を行う(S110)。なお、制限処理部30bは、放電用バッテリパックの残容量が第1閾値未満でないと判断した場合(S109:No)、制限処理を実行せず、制御部30aが後述するS115の処理に進む。
一方、制限処理部30bは、放電用バッテリパックとは異なるバッテリパック41の中に残容量が第2閾値以上であるものが存在しないと判断した場合(S108:No)、放電用バッテリパックの残容量が制限閾値(本実施形態において第3閾値)未満であるか否かを判断する(S111)。
制限処理部30bは、放電用バッテリパックの残容量が第3閾値未満であると判断した場合(S111:Yes)、第2処理(例えば第1~第9制限処理のいずれか)を行う(S112)。なお、制限処理部30bは、放電用バッテリパックの残容量が第3閾値未満でないと判断した場合(S112:No)、制限処理を実行せず、制御部30aが後述するS115の処理を行う。
また、制限処理部30bは、S110で第1処理を行ったり、S112で第2処理を行ったりした場合、解除操作具5fから制御装置30に出力された操作信号を取得し、取得した操作信号に基づいて、解除操作具5fが操作されているか判断する(S113)。制限処理部30bは、解除操作具5fが操作されていると判断した場合(S113:Yes)、制限処理を解除(無効)する(S114)。制限処理部30bが制限処理を解除(無効)すると(S114)、制御部30aは、S115の処理に進む。制限処理部30bは、解除操作具5fが操作されていないと判断した場合(S113:No)、制限処理を解除せず、制限処理の有効を維持し、制御部30aがS115の処理を行う。
S115において、制御部30aは、選択具5dから制御装置30に出力される操作信号を取得して、選択具5dが操作されたかを判断する(S115)。
制御部30aは、取得した選択具5dの操作信号に応じて、選択具5dが操作されたと判断した場合(S115:Yes)、取得した選択具5dの操作信号に応じて、放電用バッテリパックを、複数のバッテリパック41のうちのいずれかに切り替え(S116)、S104の処理に進む。なお、制御部30aは、取得した選択具5dの操作信号に応じて、選択具5dが操作されていないと判断した場合(S115:No)、S106の処理に進む。
なお、上述したS110やS112のように、複数のバッテリパック41のうち、放電用バッテリパックの残容量が制限閾値未満である場合に、放電用バッテリパックから作動機器Eに供給する電力を制限する制限処理を行う処理を第3ステップという。
また、図5に示した電動作業機1の放電制御を示したフローチャートは、一例であって、上述した流れに限定されない。例えば、図5において、制御部30aは、放電モード又は充電モードを判断してから、放電用バッテリパックを決定しているが、逆に、放電用バッテリパックを決定してから放電モード又は充電モードを判断してもよい。
また、本実施形態では、各バッテリパック41の放電容量が同一である場合を想定しているが、これに限らず、各バッテリパック41の放電容量が異なっていてもよい。また、本実施形態では、第1~第3閾値及び制限閾値を、バッテリパック41の満充電容量に対する残容量の割合で設定しているが、これに限らず、残容量の容量値自体を用いて設定してもよい。
上述した実施形態の電動作業機1、及び電動作業機1の制御方法は、以下の効果を奏する。
上述した電動作業機1は、複数のバッテリパック41と、バッテリパック41から供給される電力によって作動する作動機器Eと、複数のバッテリパック41の各残容量に基づ
いて、バッテリパック41の放電の制御を行う制御装置30と、を備え、制御装置30は、複数のバッテリパック41のうち、いずれか1つを作動機器Eに電力を供給する放電用バッテリパックとして決定し、放電用バッテリパックの残容量が制限閾値未満である場合に、放電用バッテリパックから作動機器Eに供給する電力を制限する制限処理を行い、複数のバッテリパック41のうち、放電用バッテリパックとは異なるバッテリパック41の中に残容量が所定の第2閾値以上であるものが存在する場合と存在しない場合とで、制限閾値及び/又は制限処理の内容を異ならせる。
また、電動作業機1の制御方法は、複数のバッテリパック41と、バッテリパック41から供給される電力によって作動する作動機器Eと、を備えた電動作業機1の制御方法であって、複数のバッテリパック41の残容量を検出する第1ステップと、複数のバッテリパック41のうち、いずれか1つを作動機器Eに電力を供給する放電用バッテリパックとして決定する第2ステップと、複数のバッテリパック41のうち、放電用バッテリパックの残容量が制限閾値未満である場合に、放電用バッテリパックから作動機器Eに供給する電力を制限する制限処理を行う第3ステップと、を含み、第3ステップにおいて、複数のバッテリパック41のうち、放電用バッテリパックとは異なるバッテリパック41の中に残容量が所定の第2閾値以上であるものが存在する場合と存在しない場合とで、制限閾値及び/又は制限処理の内容を異ならせる。
上記電動作業機1及び電動作業機1の制御方法によれば、バッテリパック41の残容量に応じて、作動機器Eに供給する電力を制限しつつも、複数のバッテリパック41のうち、放電用バッテリパックとは異なるバッテリパック41の中に残容量が第2閾値以上であるものが存在する場合と存在しない場合とで、バッテリパック41の残容量を適切に使用することができる。
また、制御装置30は、複数のバッテリパック41のうち、放電用バッテリパックとは異なるバッテリパック41の中に残容量が第2閾値以上であるものが存在する場合には制限閾値を第2閾値よりも少ない第1閾値に設定し、存在しない場合には制限閾値を第2閾値、又は第1閾値よりも多く且つ第2閾値以下の第3閾値に設定する。
上記構成によれば、残容量が第2閾値以上のバッテリパック41がある場合には、作業者は、制限処理を気にすることなく、放電用バッテリパックの残容量の多くを使用することができ、作業効率を維持することができる。また、第2閾値以上のバッテリパック41がない場合には、電動作業機1は、比較的多くの残容量を残して制限処理を行うため、バッテリパック41の残量が急になくなって、電動作業機1が突然停止してしまうことを抑制できる。
また、制御装置30は、複数のバッテリパック41のうち、放電用バッテリパックとは異なるバッテリパック41の中に残容量が第2閾値以上であるものが存在する場合には制限処理として所定の第1処理を行い、存在しない場合には制限処理として放電用バッテリパックから作動機器Eに供給する電力を第1処理よりも制限する第2処理を行う。
上記構成によれば、残容量が第2閾値以上のバッテリパック41がある場合に比べて、残容量が第2閾値以上のバッテリパック41がない場合のほうがより確実に消費する電力を抑制できる。一方で、残容量が第2閾値以上のバッテリパック41がない場合に比べて、残容量が第2閾値以上のバッテリパック41がある場合のほうが、放電用バッテリパックの残容量が減少していても、作業効率の低下を抑制できる。これにより、バッテリパック41の残容量を適切に使用することができる。
また、作動機器Eは、電動モータ46を含み、制御装置30は、制限処理として、電動モータ46の回転数の上限値を制限し、第1処理で制限する回転数の上限値よりも、第2処理で制限する回転数の上限値を少なく設定する。
上記構成によれば、残容量が第2閾値以上のバッテリパック41がある場合には、制限処理を行うまで多くの電力を使用することができ、電動モータ46が発生させる動力が低下することを抑制できる。一方で、残容量が第2閾値以上のバッテリパック41がない場合には、回転数の上限値を少なく設定することで、放電用バッテリパックの電力の消費をより確実に抑制できる。
また、作動機器Eは、作業装置20と、走行装置10と、を含み、制御装置30は、少なくとも第2処理において、作業装置20及び/又は走行装置10の駆動を制限する。
上記構成によれば、残容量が第2閾値以上のバッテリパック41がある場合よりも、残容量が第2閾値以上のバッテリパック41がない場合には、確実に電力の供給を制限することができる。
また、制御装置30は、第2処理において、作業装置20の駆動を禁止し、且つ走行装置10の駆動を禁止しない。
上記構成によれば、残容量が第2閾値以上のバッテリパック41がある場合よりも、残容量が第2閾値以上のバッテリパック41がない場合には、確実に電力の供給を制限することができる。また、第2処理において、走行装置10の駆動は制限しないため、電動作業機1は、第2処理下においても移動することができる。このため、電動作業機1は、制御装置30が第2処理を実行している場合であっても、バッテリパック41を充電する場所へ移動することができる。
また、電動作業機1は、作業者が着座する運転席4を備え、作動機器Eは、放電用バッテリパックから電力を供給され、且つ運転席4の周囲の空調を行う空調装置55を含み、制御装置30は、第1処理よりも、第2処理において放電用バッテリパックから空調装置55に供給する電力を制限する。
上記構成によれば、残容量が第2閾値以上のバッテリパック41がある場合よりも、残容量が第2閾値以上のバッテリパック41がない場合には、確実に電力の供給を制限することができる。
また、電動作業機1は、制限処理の解除操作を受け付ける操作具5fを備え、制御装置30は、操作具5fから出力された解除操作を示す操作信号に基づいて、制限処理を解除する。
上記構成によれば、作業者は、放電用バッテリパックが供給する電力が制限されている場合であっても、任意に制限を解除することができる。このため、例えば制御装置30が電動作業機1の走行や作業を制限する制限処理を実行し、電動作業機1の姿勢や位置等が不適切な場合であっても、作業者が操作具5fを操作することで、電動作業機1は、適切な姿勢や位置等に動作させることができる。
また、電動作業機1は、放電用バッテリパックを選択するための選択具5dを備え、制御装置30は、選択具5dから出力された操作信号に基づいて、複数のバッテリパック41から、いずれか1つを放電用バッテリパックとして決定する。
上記構成によれば、作業者は、選択具5dを操作するという簡単な動作で放電用バッテリパックの切り替えを行うことができる。
以上、本発明について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
上述した実施形態では、本発明をバックホー等の電動作業機1に適用する場合の例について説明したが、本発明の適用対象はこれに限らず、例えば、ホイールローダ、コンパクトトラックローダ、スキッドステアローダ等の他の建設機械に適用してもよく、トラクター、コンバイン、田植機、芝刈機等の農業機械に適用してもよい。
1 電動作業機
4 運転席
5d 選択具
5f 操作具
10 走行装置
20 作業装置
30 制御装置
41 バッテリパック
46 電動モータ
55 空調装置
E 作動機器

Claims (10)

  1. 複数のバッテリパックと、
    前記バッテリパックから供給される電力によって作動する作動機器と、
    複数の前記バッテリパックの各残容量に基づいて、前記バッテリパックの放電の制御を行う制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    複数の前記バッテリパックのうち、いずれか1つを前記作動機器に電力を供給する放電用バッテリパックとして決定し、前記放電用バッテリパックの残容量が制限閾値未満である場合に、前記放電用バッテリパックから前記作動機器に供給する電力を制限する制限処理を行い、
    複数の前記バッテリパックのうち、前記放電用バッテリパックとは異なるバッテリパックの中に残容量が所定の第2閾値以上であるものが存在する場合と存在しない場合とで、前記制限閾値及び/又は前記制限処理の内容を異ならせる電動作業機。
  2. 前記制御装置は、
    複数の前記バッテリパックのうち、前記放電用バッテリパックとは異なるバッテリパックの中に残容量が前記第2閾値以上であるものが存在する場合には前記制限閾値を前記第2閾値よりも少ない第1閾値に設定し、存在しない場合には前記制限閾値を前記第2閾値、又は前記第1閾値よりも多く且つ前記第2閾値以下の第3閾値に設定する請求項1に記載の電動作業機。
  3. 前記制御装置は、
    複数の前記バッテリパックのうち、前記放電用バッテリパックとは異なるバッテリパックの中に残容量が前記第2閾値以上であるものが存在する場合には前記制限処理として所定の第1処理を行い、
    存在しない場合には前記制限処理として前記放電用バッテリパックから前記作動機器に供給する電力を前記第1処理よりも制限する第2処理を行う請求項1に記載の電動作業機。
  4. 前記作動機器は、電動モータを含み、
    前記制御装置は、
    前記制限処理として、前記電動モータの回転数の上限値を制限し、
    前記第1処理で制限する前記回転数の上限値よりも、前記第2処理で制限する前記回転数の上限値を低く設定する請求項3に記載の電動作業機。
  5. 前記作動機器は、作業装置と、走行装置と、を含み、
    前記制御装置は、少なくとも前記第2処理において、前記作業装置及び/又は前記走行装置の駆動を制限する請求項3に記載の電動作業機。
  6. 前記制御装置は、前記第2処理において、前記作業装置の駆動を禁止し、且つ前記走行装置の駆動を禁止しない請求項5に記載の電動作業機。
  7. 作業者が着座する運転席を備え、
    前記作動機器は、前記運転席の周囲の空調を行う空調装置を含み、
    前記制御装置は、前記第1処理よりも、前記第2処理において前記放電用バッテリパックから前記空調装置に供給する電力を制限する請求項3に記載の電動作業機。
  8. 前記制限処理の解除操作を受け付ける操作具を備え、
    前記制御装置は、前記操作具から出力された前記解除操作を示す操作信号に基づいて、前記制限処理を解除する請求項1~7のいずれか1項に記載の電動作業機。
  9. 前記放電用バッテリパックを選択するための選択具を備え、
    前記制御装置は、前記選択具から出力された操作信号に基づいて、複数の前記バッテリパックから、いずれか1つを前記放電用バッテリパックとして決定する請求項1~7のいずれか1項に記載の電動作業機。
  10. 複数のバッテリパックと、前記バッテリパックから供給される電力によって作動する作動機器と、を備えた電動作業機の制御方法であって、
    複数の前記バッテリパックの残容量を検出する第1ステップと、
    複数の前記バッテリパックのうち、いずれか1つを前記作動機器に電力を供給する放電用バッテリパックとして決定する第2ステップと、
    複数の前記バッテリパックのうち、前記放電用バッテリパックの残容量が制限閾値未満である場合に、前記放電用バッテリパックから前記作動機器に供給する電力を制限する制限処理を行う第3ステップと、
    を含み、
    前記第3ステップにおいて、複数の前記バッテリパックのうち、前記放電用バッテリパックとは異なるバッテリパックの中に残容量が所定の第2閾値以上であるものが存在する場合と存在しない場合とで、前記制限閾値及び/又は前記制限処理の内容を異ならせる電動作業機の制御方法。
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