以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
先ず、作業機1の全体構成について説明する。図23に示すように、作業機1は、例えば旋回台(機体)2と、下部走行体10と、作業装置20と、を備えているバックホー等の旋回作業機である。また、旋回作業機1は、電力によって駆動する電動作業機である。旋回台2上には作業者が着座する運転席8が設けられており、当該運転席8の周囲は、保護機構80によって覆われている。
なお、本実施形態においては、旋回作業機1の運転席8に着座した作業者の前側(図23、図24の矢印A1方向)を前方、作業者の後側(図23、図24の矢印A2方向)を後方、作業者の左側(図23の手前側、図24及び図25の矢印B1方向)を左方、作業者の右側(図23の奥側、図24及び図25の矢印B2方向)を右方として説明する。また、前後方向に直交する方向である水平方向を幅方向(図24及び図25参照)として説明する。旋回台2の幅方向の中央部から右部、或いは、左部へ向かう方向を幅方向外方として説明する。運転席8の周囲には、操作可能な操作装置5が設けられており、旋回作業機1は、操作装置5を操作することによって操作される。
旋回台2は、上下方向に延びる旋回軸心(縦軸)X廻りに回転可能である。具体的には、旋回台2は、下部走行体10上に旋回ベアリング3を介して旋回軸心X廻りに回転可能(左側及び右側に旋回可能)に支持されている。旋回ベアリング3の中心は、旋回軸心X(旋回中心)であり、旋回台2には、後述する旋回モータ(旋回装置)MTが取り付けられている。この旋回モータMTは、油圧ポンプPが吐出した作動油によって駆動する油圧機器Mであり、旋回台2を旋回軸心X廻りに回転駆動するモータである。旋回モータMTは、保護機構80の下方であって、運転席8の前部の下方に設けられており、後述の旋回基板60に取り付けられている。旋回台2には、外装カバー(カバー)70、ブラケット、及びステー等が設けられている。外装カバー70は、旋回台2の後部において機器、タンク類、その他の部品等を配置する空間(後部ルーム)Rを形成する。ブラケットやステー等は、上記部品等を取り付ける部材である。
図23、図24に示すように、下部走行体10は、走行フレーム11と、走行機構12と、を有する。走行フレーム(トラックフレーム)11は、走行機構12が取り付けられ、且つ上部に旋回台2を支持する構造体である。
走行機構12は、例えば、クローラ式である。図25に示すように、走行機構12は、走行フレーム11の幅方向の一方側(左側)の走行部11aと、他方側(右側)の走行部11bと、にそれぞれ設けられている。走行機構12は、アイドラ13と、駆動輪14と、複数の転輪15と、無端状のクローラベルト16と、油圧ポンプPが吐出した作動油によって駆動する走行系の油圧機器M(走行モータML,MR)と、を有する。アイドラ13は、走行フレーム11の前部に配置され、駆動輪14は、走行フレーム11の後部に配置されている。複数の転輪15は、アイドラ13と駆動輪14との間に設けられている。クローラベルト16は、アイドラ13、駆動輪14、及び転輪15に亘って巻掛けられている。走行モータML,MR17は、油圧モータから構成されており、駆動輪14を駆動することでクローラベルト16を周方向に循環回走させる。下部走行体10の前部には、ドーザ装置18が装着されている。ドーザ装置18は、走行フレーム11の前部に枢支され、支持アームによって揺動自在である。支持アームは、油圧シリンダ(油圧アクチュエータ)であるドーザシリンダC5の伸縮によって上下駆動する。
図23、図24に示すように、作業装置20は、旋回台2の前側に設けられており、作動油によって駆動する。また、作業装置20は、旋回台2の幅方向の中心線Lに対して他方側(右側)に配置されている。作業装置20は、操作装置5によって操作される。図23に示すように、作業装置20は、ブーム21と、アーム22と、バケット(作業具)23とを有する。ブーム21の基端側は、スイングブラケット24に横軸(機体幅方向に延伸する軸心)廻りに回動可能に枢着されており、ブーム21が上下方向(鉛直方向)に揺動可能とされている。アーム22は、ブーム21の先端側に横軸廻りに回動可能に枢着されており、アーム22が前後方向或いは上下方向に揺動可能とされている。バケット23は、アーム22の先端側にスクイ動作及びダンプ動作可能に設けられている。旋回作業機1は、バケット23に代えて、或いは加えて、作動油によって駆動可能な他の作業具(油圧アタッチメント)を装着することが可能である。この他の作業具としては、油圧ブレーカ、油圧圧砕機、アングルブルーム、アースオーガ、パレットフォーク、スイーパー、モア、スノーブロア等が例示できる。
図23に示すように、旋回作業機1は、油圧ポンプPが吐出した作動油によって動作する作業系の油圧機器Mを備えており、作業装置20は、当該作業系の油圧機器Mの駆動によって動作する。本実施形態において、油圧機器Mは、スイングシリンダC1、ブームシリンダC2、アームシリンダC3、及びバケットシリンダC4を含んでいる。スイングシリンダC1、ブームシリンダC2、アームシリンダC3、及びバケットシリンダC4は、油圧シリンダ(油圧アクチュエータ)によって構成されている。図23に示すように、スイングブラケット24は、旋回台2の右側に備えられたスイングシリンダC1の伸縮によって揺動可能とされている。ブーム21は、ブームシリンダC2の伸縮によって揺動可能とされている。アーム22は、アームシリンダC3の伸縮によって揺動可能とされている。バケット23は、バケットシリンダC4の伸縮によってスクイ動作及びダンプ動作可能とされている。
以下、旋回作業機1の油圧系回路について説明する。図1に示すように、旋回作業機1の油圧系回路は、油圧機器Mと、油圧ポンプPと、作動油タンクTと、コントロールバルブVと、油路40と、オイルクーラ30と、を備えている。油圧ポンプPは、旋回台2に搭載され且つ動力を出力する駆動源によって駆動される。油圧ポンプPは、第1油圧ポンプP1と、第2油圧ポンプP2と、第3油圧ポンプP3と、第4油圧ポンプP4と、を含んでいる。
第1油圧ポンプP1、第2油圧ポンプP2、及び第3油圧ポンプP3は、作業装置20を駆動させる作業系の油圧機器M、及び下部走行体10を駆動させる走行系の油圧機器Mに作動油を吐出するポンプである。具体的には、第1油圧ポンプP1は、スイングシリンダC1、ブームシリンダC2、及び走行モータMLを駆動させる作動油を供給する。第2油圧ポンプP2は、アームシリンダC3、ドーザシリンダC5、及び走行モータMRを駆動させる作動油を供給する。第3油圧ポンプP3は、バケットシリンダC4及び旋回モータMTを駆動させる作動油を供給する。第1油圧ポンプP1、第2油圧ポンプP2、及び第3油圧ポンプP3は、斜板等のポンプ容量制御機構を備えた可変容量型油圧ポンプである。
第4油圧ポンプP4は、信号用又は制御用等の作動油、即ち、パイロット油を供給するポンプである。なお、油圧ポンプPは、油圧機器Mを動作させる作動油及び当該油圧機器Mを制御するパイロット油を吐出することができればよく、その構成は、上記構成に限定されない。
作動油タンクTは、作動油を貯留するタンクである。
図1に示すように、コントロールバルブVは、制御弁V1~V8を有しており、制御弁V1~V8は、油圧ポンプPから油圧機器Mに出力する作動油を調整する。コントロールバルブVは、スイングシリンダC1を制御するスイング制御弁V1と、ブームシリンダC2を制御するブーム制御弁V2と、アームシリンダC3を制御するアーム制御弁V3と、バケットシリンダC4を制御するバケット制御弁V4と、ドーザシリンダC5を制御するドーザ制御弁V5と、左側の走行機構12の走行モータMLを制御する左用走行制御弁V6と、右側の走行機構12の走行モータMRを制御する右用走行制御弁V7と、旋回モータMTを制御する旋回制御弁V8と、を有している。
制御弁V1~V8は、操作装置5が有する操作レバー(操作部材)5aの操作によるリモコン弁(操作弁)PV1~PV6の操作量に比例して、パイロット油が作用することでスプールが動かされる。言い換えると、操作装置5は、制御弁V1~V8に作用する作動油(パイロット油)を調整して制御弁V1~V8を制御することにより油圧機器Mを操作できる。制御弁V1~V8は、該スプールの動かされた量に比例する量の作動油を制御対象の油圧機器M(スイングシリンダC1、ブームシリンダC2、アームシリンダC3、バケットシリンダC4、ドーザシリンダC5、走行モータML,MR、及び旋回モータMT)に供給する。
オイルクーラ30は、油路40を流れる作動油を冷却する装置である。オイルクーラ30は、回転駆動するオイルクーラファン30aによって冷却される。オイルクーラファン30aは、オイルクーラ30の周囲の空気を吸い込み、吸い込んだ空気を外装カバー70が形成する後部ルームRの内部から外部へ排出する。
図1に示すように、油路40は、油圧機器M、油圧ポンプP、及び制御弁V1~V8(コントロールバルブV)等をそれぞれ接続し、作動油やパイロット油を流す。油路40は、第1管路41と、第2管路42と、第3管路44と、第2吐出油路45と、を含んでいる。
図1に示すように、第1管路(第1吐出油路)41は、油圧ポンプP(第1油圧ポンプP1、第2油圧ポンプP2、及び第3油圧ポンプP3)が吐出した作動油を油圧機器Mに向かって流す。具体的には、第1管路41は、第1油圧ポンプP1と接続された第1供給油路41aと、第1供給油路41aから複数に分岐している複数の第2供給油路41bと、を含んでいる。複数の第2供給油路41bは、それぞれ制御弁V1~V8と接続されている。つまり、第1管路41を流れる作動油は、第1供給油路41a、第2供給油路41b、及び制御弁V1~V8を通って油圧機器Mに供給される。なお、本実施形態において、第1管路41は、第1供給油路41aと、複数の第2供給油路41bと、を含んでいるが、第1管路41は、少なくとも油圧ポンプPが吐出した作動油を油圧機器Mに向かって流す油路であればよく、制御弁V1~V8と油圧機器Mとを接続する油路を含んでいてもよく、上記構成に限定されない。
図1に示すように、第2管路42は、油圧機器Mから排出された作動油を流す。具体的には、第2管路42は、一端側が制御弁V1~V8と接続されており、中途部で合流し、他端側がオイルクーラ30と接続されている。このため、油圧機器Mから排出された作動油は、制御弁V1~V8を通って第2管路42に戻り、オイルクーラ30に流れる。なお、本実施形態において、第2管路42は、制御弁V1~V8と接続されているが、少なくとも油圧機器Mから排出された作動油を流す油路であればよく、制御弁V1~V8と油圧機器Mとを接続し油圧機器Mから排出された作動油を流す油路を含んでいてもよく、上記構成に限定されない。
図1に示すように、第3管路44は、オイルクーラ30と油圧ポンプP(第1油圧ポンプP1、第2油圧ポンプP2、及び第3油圧ポンプP3)とを接続し、オイルクーラ30から第1油圧ポンプP1、第2油圧ポンプP2、及び第3油圧ポンプP3に作動油を流す。具体的には、第3管路44は、オイルクーラ30で冷却された作動油を作動油タンクTに流す排出油路44aと、作動油タンクTの作動油を第1油圧ポンプP1、第2油圧ポンプP2、及び第3油圧ポンプP3が吸入する吸入油路44bと、を含んでいる。このため、オイルクーラ30で冷却された作動油は、排出油路44aを通って作動油タンクTに戻され、作動油タンクTに貯留されている作動油は、吸入油路44bを通って第1油圧ポンプP1、第2油圧ポンプP2、及び第3油圧ポンプP3に供給される。
図1に示すように、第2吐出油路45は、油圧ポンプP(第4油圧ポンプP4)と、リモコン弁PV1~PV6とを接続し、第4油圧ポンプP4が吐出した作動油をリモコン弁PV1~PV6に流す。第2吐出油路45は、中途部で複数に分岐しており、それぞれリモコン弁PV1~PV6の一次側のポート(一次ポート)に接続されている。
図1に示すように、旋回作業機1は、作業装置20の駆動を禁止または制限する駆動制限装置47を備えている。駆動制限装置47は、油圧ポンプPから油圧機器Mへの作動油の供給を遮断することにより油圧機器Mの駆動を禁止または制限する。例えば、駆動制限装置47は、リモコン弁PV1~PV6への作動油の供給を許容して制御弁V1~V8の操作、即ち油圧機器Mの操作を可能とする許容状態と、リモコン弁PV1~PV6への作動油の供給を停止して制御弁V1~V8の操作、即ち油圧機器Mの操作を禁止または制限する状態と、を切り換えることができる。これにより、駆動制限装置47は、油圧機器Mの駆動を禁止または制限、即ち作業装置20の駆動を禁止または制限する。
本実施形態において駆動制限装置47は、第2吐出油路45に設けられたアンロード弁48と、当該アンロード弁48を操作するアンロードレバー(アンロード操作具)5bと、を含んでいる。アンロード弁48は、供給位置48aと、遮断位置48bとに切り換え可能な2位置切換弁である。アンロード弁48は、供給位置48aである場合、第2吐出油路45を流れる作動油をリモコン弁PV1~PV6に供給する。アンロード弁48は、遮断位置48bである場合、リモコン弁PV1~PV6への作動油の供給を遮断、即ち、第2吐出油路45の作動油をリモコン弁PV1~PV6に供給することを停止する。
アンロード弁48は、バネによって遮断位置(アンロード位置)48bに切り換えられる方向に付勢されていてソレノイドが消磁されることで遮断位置48bとされ、ソレノイドが励磁されることにより供給位置48aに切り換えられる。具体的には、アンロード弁48は、アンロード操作具5bを下げた位置で励磁され、アンロード操作具5bを引き上げることにより消磁される。
したがって、アンロード操作具5bを下げると、アンロード弁48は供給位置48aに切り換わり、第4油圧ポンプP4から吐出した作動油(吐出油)は、アンロード弁48を介してリモコン弁PV1~PV6の一次側ポートに供給される。
アンロード操作具5bを引き上げると、アンロード弁48は遮断位置48bに切り換わり、リモコン弁PV1~PV6に作動油(パイロット油)が供給されなくなり、油圧機器Mの操作ができなくなる。
なお、本実施形態において、駆動制限装置47は、油圧ポンプPから油圧機器Mへの作動油の供給を遮断することにより油圧機器Mの駆動を禁止または制限するアンロード弁48であるが、油圧機器M(作業装置20)を操作するための操作装置5(操作レバー5a)に操作可能な係止片(図示略)を取りつけて当該操作レバー5aの動作を拘束することにより油圧機器Mの駆動を禁止または制限するような構成であってもよい。斯かる場合、駆動制限装置47は、操作レバー5aの動作を拘束するレバーロックである。
以下、旋回台2について説明する。図2、図3に示すように、旋回台2は、旋回基板(基板)60と、複数の縦リブ(第1縦リブ61及び第2縦リブ62)と、支持ブラケット63と、仕切り板64と、支持フレーム65と、を有する。旋回基板60は、厚板鋼板等から形成され、板面が上下方向を向くように配置されている。旋回基板60は、旋回ベアリング3を介して下部走行体10上に旋回軸心X廻りに回転可能に支持される。
図2、図3に示すように、第1縦リブ61及び第2縦リブ62は、旋回基板60を補強する部材であって、旋回基板60の前部から後部へと延伸して設けられている。第1縦リブ61及び第2縦リブ62は、旋回基板60上に立設され、幅方向に離反して並設されている。第1縦リブ61は、旋回基板60の左側に配置されており、第2縦リブ62は、旋回基板60の右側に配置されている。
図2、図3に示すように、支持ブラケット63は、第1縦リブ61及び第2縦リブ62の前部に設けられている。図4に示すように、支持ブラケット63と第1縦リブ61及び第2縦リブ62の前部とは、旋回基板60の幅方向の中央から右方に偏倚した位置に設けられている。図23に示すように、支持ブラケット63には、スイングブラケット24が、縦軸(上下の方向に延伸する軸心)廻りに揺動可能に取り付けられている。スイングブラケット24には、作業装置20(ブーム21)の基端側が横軸回りに回動可能に取り付けられている。
図2に示すように、仕切り板64は、後部ルームRの前面下部を仕切る部材である。仕切り板64は、板面が前後方向に向いており、旋回基板60の後部において幅方向の一方側(左側)から他方側(右側)に亘って配置されている。
図2、図3、図4に示すように、支持フレーム65は、旋回基板60の後部であって、仕切り板64よりも後方に立設されている。支持フレーム65の後部は、下部走行体10の後部よりも後方に位置している。具体的には、支持フレーム65は、後部ルームR内に配置されていて、外装カバー70及び外装カバー70の内部に配置された周辺部品を支持する。支持フレーム65は、旋回基板60に立設された複数の脚部材(第1脚65a、第2脚65b、第3脚65c及び第4脚65d)と、これら複数の脚部材の上部に固定された杆部材65eと、を有する。
図2、図3に示すように、第1脚65aは、第1支柱部65a1と、第1延出部65a2と、を有する。第1支柱部65a1は、後部ルームRの前部左側に立設されており、上下方向に延びている。具体的には、第1支柱部65a1の下端は、仕切り板64の後面左側に取り付けられている。第1延出部65a2は、第1支柱部65a1の上端から後上方に延出されており、中途部で屈曲し、後方に延びている。
図2、図3に示すように、第2脚65bは、第2支柱部65b1と、第2延出部65b2と、を有する。第2支柱部65b1は、後部ルームRの前部右側に立設されており、上下方向に延びている。具体的には、第2支柱部65b1の下端は、仕切り板64の右側に取り付けられている。つまり、第2支柱部65b1の下端は、第1支柱部65a1よりも前方に位置している。第2延出部65b2は、第2支柱部65b1の上端から後上方に延出されており、中途部で屈曲し、後方に延びている。
図2、図3に示すように、第3脚65cは、第3支柱部65c1と、第3延出部65c2と、を有する。第3支柱部65c1は、後部ルームRの後部左側に立設されており、上下方向に延びている。第3支柱部65c1の後部は、下部走行体10の後部よりも後方に位置している。第3延出部65c2は、第3支柱部65c1の上端から前上方に延出されており、中途部で屈曲し、前方に延びている。
図2、図3に示すように、第4脚65dは、第4支柱部65d1と、第4延出部65d2と、を有する。第4支柱部65d1は、後部ルームRの後部に立設されており、上下方向に延びている。第4支柱部65d1の後部は、下部走行体10の後部よりも後方に位置している。第4延出部65d2は、第4支柱部65d1の上端から前上方に延出されており、中途部で屈曲し、前方に延びている。
図2、図3に示すように、杆部材65eは、板面が上下方向を向き、幅方向に延びて配置されている。杆部材65eは、第1延出部65a2の上端、第2延出部65b2の上端、第3延出部65c2、及び第4延出部65d2の上端に亘って載置され、且つこれら各延出部に固定されている。具体的には、図6に示すように、杆部材65eは、第1延出部65a2の上端から左方に延び、左端部で下方に屈曲し、第2延出部65b2の上端に達している。
図7、図8に示すように、外装カバー70は、ボンネット71を有している。ボンネット71は、ボンネットセンタ72と、後部ボンネット73と、第1側部ボンネット74と、第2側部ボンネット75と、を含んでいる。ボンネットセンタ72は、後部ルームRの上方及び前方を形成するカバー部材であり、保護機構80の内部(室内)側と後部ルームR側とを遮断している。ボンネットセンタ72は、杆部材65eの上部に取り付けられ、ボンネットセンタ72の下部は、仕切り板64の上部に取り付けられている。後部ボンネット73は、後部ルームRの後方を形成するカバー部材であり、支持フレーム65に取り付けられている。第1側部ボンネット74は、後部ルームRの左方を形成するカバー部材である。第2側部ボンネット75は、後部ルームRの右方を形成するカバー部材である。第2側部ボンネット75には、後部ルームR(ボンネット71)内と外部とを連通する開口が形成されている。
以下、旋回台2に設けられ、且つ運転席8を覆う保護機構80について説明する。図23、図24に示すように、保護機構80は、旋回台2の前部寄りに搭載されており、運転席8を保護している。保護機構80は旋回台2の幅方向の中心線Lに対して一方側(左側)に配置されている。図9に示すように、保護機構80は、支柱81と、当該支柱81に支持されたルーフ84と、を有している。本実施形態において、支柱81は、旋回台2の幅方向の一方側(左側)に配置された第1支柱82と、幅方向の他方側(右側)に配置された第2支柱83と、を有しており、保護機構80は、キャビンである。なお、保護機構80の構造は、上記構成に限定されず、2柱構造或いは3柱構造のキャビンであってもよく、キャノピであってもよい。
図9に示すように、第1支柱82は、旋回台2の幅方向の一方側(左側)の前部に配置された第1前支柱82aと、旋回台2の左側の後部に配置された第1後支柱82bと、第1前支柱82aの上端及び第1後支柱82bの上端を連結する第1上連結部82cと、含んでいる。第1前支柱82a及び第1後支柱82bは、旋回台2の左側において前後方向に互いに間隔を隔てて設けられ、それぞれ上下方向に延びている。第1上連結部82cは、第1前支柱82aの上端から後方に湾曲し、中途部で下方に湾曲して第1後支柱82bの上端に達している。
図9に示すように、第2支柱83は、旋回台2の幅方向の他方側(右側)の前部に配置された第2前支柱83aと、旋回台2の右側の後部に配置された第2後支柱83bと、第2前支柱83aの上端及び第2後支柱83bの上端を連結する第2上連結部83cと、含んでいる。第2前支柱83a及び第2前支柱83aは、旋回台2の右側において前後方向に互いに間隔を隔てて設けられ、それぞれ上下方向に延びている。第2上連結部83cは、第2前支柱83aの上端から後方に湾曲し、中途部で下方に湾曲して第2後支柱83bの上端に達している。
図9に示すように、ルーフ84は、運転席8の上方に配置された平面視で略板状の構造体であり、板面が上下方向を向くように、支柱81の上部に支持されている。ルーフ84は、第1上連結部82c及び第2上連結部83cの間に亘って設けられており、旋回台2の前部から後部に亘って延び、且つ旋回台2の幅方向の一方側(左側)から他方側(右側)に亘って延びている。
図9に示すように、保護機構80の前部の下端部には、前下枠85が設けられている。前下枠85は、第1前支柱82aの下端部と、第2前支柱83aの下端部との間に亘って設けられている。前下枠85は、幅方向に延びており、複数の支持マウント(図示略)を介して旋回台2の前側上部に取り付けられている。
図9に示すように、保護機構80の後部の下端部には、後下枠86が設けられている。後下枠86は、第1後支柱82bの下端部と第2後支柱83bの下端部との間に亘って設けられている。後下枠86は、前下枠85よりも高い位置に設けられている。後下枠86は、幅方向に延びており、複数の支持マウント(図示略)を介してボンネットセンタ72の上部に取り付けられ、杆部材65eの上部に配置されている。
以下、旋回台2の後部ルームRに搭載された機器について説明する。図11に示すように、旋回作業機1は、バッテリユニット90と、電動モータ91と、電装品92と、充電口93と、ラジエータ94と、を備えており、図4、図5、図6に示すように、バッテリユニット90、電動モータ91、電装品92、充電口93、及びラジエータ94は、旋回台2に設けられている。バッテリユニット90は、蓄電可能であり、蓄電した電力を出力する構造体である。
電動モータ91は、バッテリユニット90が出力する電力によって駆動する駆動源である。電動モータ91は、永久磁石埋込式の三相交流同期モータである。電動モータ91は、回転可能なロータ(回転子)と、ロータを回転させるための力を発生させるステータ(固定子)とを有する。電動モータ91の回転数は、例えば回転数操作具5cによって操作される。回転数操作具5cは、操作装置5の操作に応じて変化する電流値に応じて電動モータ91のモータ回転数を設定する場合の電動モータ91のモータ回転数の範囲を設定可能である。回転数操作具5cは、例えば、複数の切換位置を有したセレクタスイッチ等のダイヤル状のスイッチであり、複数の切換位置には、電動モータ91の回転数の目標値が割り当てられている。回転数操作具5cは、電動モータ91の回転数の目標値の範囲を1500~2600rpm/minの範囲で設定操作可能である。なお、電動モータ91は、他の種類の同期モータであっても、交流モータでも直流モータでもよい。また、電動モータ91の回転数の操作は、回転数操作具5cに限定されず、操作装置5が有する他の部材であってもよい。例えば、電動モータ91の回転数は、操作装置5の操作量に応じて、予め設定されたテーブルに基づいて操作されるようなものであってもよい。
電動モータ91は、バッテリユニット90から供給された電力によって駆動軸を回転させ、駆動軸から油圧ポンプPに駆動力を伝達する。油圧ポンプPは、電動モータ91の駆動軸と連結されており、当該駆動軸から伝達された駆動力で駆動される。つまり、油圧ポンプPは、電動モータ91の駆動によって駆動して、作動油を吐出する。
電装品92は、バッテリユニット90と直接的又は間接的に接続され、バッテリユニット90が供給する電力を伝達、又は当該電力によって動作する機器等である。電装品92は、例えばジャンクションボックス92a、インバータ92b、DC/DCコンバータ92cである。ジャンクションボックス92aは、バッテリユニット90やインバータ92bを含む他の機器と接続されており、バッテリユニット90から供給された電力を他の機器に伝達する。
インバータ92bは、バッテリユニット90から電動モータ91への電力供給経路132に設けられ、電動モータ91に出力する電力を調整する。本実施形態において、インバータ92bは、ジャンクションボックス92a及び電動モータ91と接続されている。インバータ92bは、電動モータ91を駆動させる装置であり、直流電力を三相交流電力に変換して、当該三相交流電力を電動モータ91に供給する。インバータ92bは、電動モータ91に供給する電力の電流や電圧を任意に変更可能である。
DC/DCコンバータ92cは、入力された直流電流の電圧を異なる電圧に変換する。本実施形態において、DC/DCコンバータ92cは、入力された電圧から低い電圧に変換を行う降圧コンバータである。DC/DCコンバータ92cは、例えば旋回作業機1に設けられ、電子機器に電源を供給する車載バッテリ96に電力の供給を行う。
充電口93は、外部から電力を供給されバッテリユニット90に蓄電を行うケーブルが接続されるソケットである。図6に示すように、充電口93は、支持フレーム65の後部に取り付けられている。支持フレーム65は、第3支柱部65c1の上下方向の中途部と、第4支柱部65d1の上下方向の中途部と、に亘って取り付けられた支持ステー66に取り付けられている。支持ステー66は、幅方向に延びて配置されており、幅方向の中央部に充電口93を支持する。図8に示すように、充電口93は、外部から電力を供給するケーブルと接続する際に、後部ボンネット73に取り付けられた充電リッド(蓋部材)73aを開けて、外装カバー70から露出させる。充電リッド73aは、ヒンジ等によって、後部ボンネット73や支持フレーム65に揺動可能に連結されており、当該ヒンジの揺動軸廻りに開閉可能となっている。なお、後部ボンネット73は、少なくとも充電口93と対応する箇所が開閉可能であり、その開閉方法は、上述した充電リッド73aに限定されず、例えばスライドさせることで開閉可能な蓋部材であってもよい。
ラジエータ94は、電動モータ91、バッテリユニット90、及び電装品92等を冷却する冷却水(冷媒)を冷却する装置である。ラジエータ94は、ラジエータファン94aによって冷却(除熱)される。ラジエータファン94aは、回転駆動することで冷却風を発生させ、ラジエータ94の除熱を行う。ラジエータファン94aは、ラジエータ94の周囲の空気を吸い込み、後部ルームRの内部から外装カバー70の開口を介して後部ルームRの外部に排出する。これにより、ラジエータ94と熱交換して、温度が上昇した冷却風は、外部に排出される。
図12に示すように、旋回作業機1は、ラジエータ94、電動モータ91、バッテリユニット90、及び電装品92(例えば、インバータ92b及びDC/DCコンバータ92c)等を接続し、ラジエータ94で冷却した冷媒、並びに電動モータ91、バッテリユニット90、及び電装品92で熱交換を行った冷媒を流す水冷経路95を備えている。水冷経路95には、冷却水を吐出し、且つ当該冷却水を冷媒として循環させる冷却用ポンプ95aが設けられている。本実施形態において、水冷経路95は、ラジエータ94からインバータ92b、DC/DCコンバータ92c、及び電動モータ91を通って、ラジエータ94に冷却水を循環させる。具体的には、水冷経路95は、送り水路95bと、戻り水路95cと、第1水路95dと、第2水路95eと、を含んでいる。
図12に示すように、送り水路95bは、電装品92及び電動モータ91等からラジエータ94へ冷媒を送る水路であり、詳しくは、送り水路95bは、電動モータ91とラジエータ94とを接続し、電動モータ91からラジエータ94へ向かう冷媒を流す。戻り水路95cは、冷媒をラジエータ94から電装品92及び電動モータ91等に戻す水路であり、詳しくは、ラジエータ94とインバータ92bとを接続し、ラジエータ94からインバータ92bへ向かう冷媒を流す。
第1水路95dは、インバータ92bとDC/DCコンバータ92cとを接続し、インバータ92bからDC/DCコンバータ92cへ向かう冷媒を流す。第2水路95eは、DC/DCコンバータ92cと電動モータ91とを接続し、DC/DCコンバータ92cから電動モータ91へ向かう冷媒を流す。即ち、ラジエータ94で冷却された冷却水は、ラジエータ94から戻り水路95c、インバータ92b、第1水路95d、DC/DCコンバータ92c、第2水路95e、電動モータ91、及び送り水路95bを通って、ラジエータ94に戻る。
図4、図5に示すように、後部ルームRには、バッテリユニット90、電動モータ91、油圧ポンプP、及び電装品92に加え、オイルクーラ30と、作動油タンクTと、コントロールバルブV(制御弁V1~V8)と、が設けられている。以下、バッテリユニット90、電動モータ91、油圧ポンプP、電装品92、作動油タンクT、及びコントロールバルブVの配置について説明する。バッテリユニット90は、旋回台2の後部に配置され、詳しくは、バッテリユニット90は、旋回台2の前後方向の中途部から旋回台2の後部に亘って配置されている。つまり、バッテリユニット90の後部は、下部走行体10の後部よりも後方に位置している。また、図24に示すように、バッテリユニット90は重心位置が旋回台2の幅方向の中心線Lに対して一方側(左側)に配置されており、保護機構80の後方に配置されている。
バッテリユニット90が電力を出力するコネクタ90bは、バッテリユニット90の前部に位置するよう配置されている。コネクタ90bは、バッテリユニット90の前部において、前方に突出している。
図4に示すように、バッテリユニット90の前方には、第2脚65bの第2支柱部65b1が位置しており、バッテリユニット90の後方には、第3脚65cの第3支柱部65c1及び第4脚65dの第4支柱部65d1が位置している。バッテリユニット90の上方には、第2延出部65b2、第3延出部65c2、第4延出部65d2、及び杆部材65eが位置している。さらに、バッテリユニット90の左方には、第1脚65aが位置しており、バッテリユニット90の外周は、支持フレーム65によって囲まれている。
図24に示すように、電動モータ91及び油圧ポンプPは、旋回台2の幅方向の中心線Lに対して他方側且つ図4、図5に示すように、バッテリユニット90の側方において前後方向に並んで配置されている。具体的には、電動モータ91及び油圧ポンプPは、バッテリユニット90の側方(右方)の下側に配置されている。電動モータ91は、油圧ポンプPの後方に位置しており、駆動軸が前後方向を向くように配置されている。油圧ポンプPは、電動モータ91の前方に位置している。電動モータ91の後端は、バッテリユニット90の後端と略一致し、油圧ポンプPの前端は、バッテリユニット90の前端と略一致している。
図4、図10に示すように、電装品92は、バッテリユニット90の上方において、幅方向に並んで配置されている。言い換えると、電装品92の下方には、バッテリユニット90が配置されており、旋回台2、バッテリユニット90、及び電装品92は、下側から上方に向かって旋回台2、バッテリユニット90、及び電装品92の順に配置されている。即ち、比較的重量が大きいバッテリユニット90は、電装品92よりも下方に配置されており、旋回作業機1における位置が低くなっている。
図5に示すように、ラジエータ(冷却機構)94及びオイルクーラ(冷却機構)30は、油圧ポンプP及び電動モータ91の上方に配置されている。これにより、ラジエータファン94a及びオイルクーラファン30aは、バッテリユニット90が放熱した空気を含む当該バッテリユニット90の周囲の空気、及び油圧ポンプP及び電動モータ91から放熱され、上方へ移動した空気を吸い込み、機体外部へ排出する。
図4、図5、図24に示すように、バッテリユニット90、電動モータ91、油圧ポンプP、ラジエータ94、及びオイルクーラ30は、旋回軸心Xよりも後方に配置されている。
図4、図24に示すように、作動油タンクT及びコントロールバルブVは、バッテリユニット90よりも前方に配置されている。作動油タンクTは、旋回台2において幅方向の中心線Lに対して他方側(右側)の前側に配置されており、第2縦リブ62の右方に配置されている。また、作動油タンクTは、且つ電動モータ91及び油圧ポンプPの前方に配置されている。作動油タンクT及び油圧ポンプPは、旋回台2の右側において前後方向に並んで配置されている。
図4、図24に示すように、コントロールバルブVは、旋回台2において幅方向の中心線Lに対して一方側(左側)の前側に配置されており、第1縦リブ61の左方に配置されている。また、コントロールバルブVは、保護機構80の下方に配置されている。なお、作動油タンクT及びコントロールバルブVは、旋回軸心Xよりも前方に配置されている。
以下、バッテリユニット90、電動モータ91、油圧ポンプP、及び電装品92の取り付けについて詳しく説明する。図10に示すように、旋回作業機1は、支持基板100と、連結部102と、立設フレーム103と、を備えている。支持基板100は、バッテリユニット90、電動モータ91、及び油圧ポンプPを旋回台2の後部で支持する構造体である。
図13、図14に示すように、支持基板100は、厚板鋼板等から形成され、板面が上下方向を向くように旋回台2に配置されている。支持基板100は、第1載置部100aと、第2載置部100bと、を含んでいる。第1載置部100aは、平面視において略矩形状又は略長方形状の部分であり、バッテリユニット90が載置される。第1載置部100aは、支持基板100の幅方向の一方側(左側)の部分であり、バッテリユニット90を取り付け固定する取付ブラケット100a1が取り付けられている。
図14に示すように、取付ブラケット100a1は、バッテリユニット90の幅方向の一端側(左側)から他端側(右側)に亘って延びており、第1載置部100aの前部と後部において、それぞれ上方に延設されている。取付ブラケット100a1は、ボルト等の締結部材によってバッテリユニット90の後部の下側と取り付け固定される。また、第1載置部100aの中央部には、複数の第1連通孔100a2が形成されている。複数の第1連通孔100a2は、上下方向に貫通する孔であり、バッテリユニット90と対応する位置において等間隔に位置しており、バッテリユニット90から放出された熱を放出することができる。なお、複数の第1連通孔100a2は、その数や形状、位置は上記構成に限定されない。
図15に示すように、第2載置部100bは、電動モータ91及び油圧ポンプPが取り付けられる部分である。第2載置部100bは、第1載置部100aから側方に延出している部分である。具体的には、第2載置部100bは、第1載置部100aの前後方向の中途部であって且つ幅方向の他方側(右側)から右方に延出している。
図14に示すように、支持基板100は、複数のマウント装置101を介して旋回台2に取り付けられている。複数のマウント装置101は、弾性変形可能な弾性部材等から構成された防振機構である。複数のマウント装置101は、前部マウント装置101aと、後部マウント装置101bと、中間マウント装置101cと、を含んでいる。前部マウント装置101aは、支持基板100の前側において、幅方向に一対配置されている。左側の前部マウント装置101aは、支持基板100の左前端を旋回台2に対して支持する。一方、右側の前部マウント装置101aは、支持基板100の右前端を旋回台2に対して支持する。
図14に示すように、後部マウント装置101bは、支持基板100の後側において、幅方向に一対配置されている。左側の後部マウント装置101bは、支持基板100の左後端を旋回台2に対して支持する。一方、右側の後部マウント装置101bは、支持基板100の右後端を旋回台2に対して支持する。
図14に示すように、中間マウント装置101cは、後部マウント装置101bの間に配置されており、支持基板100の後端の中央部を旋回台2に対して支持する。中間マウント装置101cは、後部マウント装置101bよりも後方に位置している。言い換えると、中間マウント装置101cは、後部マウント装置101bに対して後方にオフセットして位置している。
図5、図10、図15に示すように、連結部102は、電動モータ91と油圧ポンプPとを連結するカップリングである。連結部102は、電動モータ91の駆動軸が油圧ポンプPと連結されるよう、電動モータ91と油圧ポンプPとを連結する。図15に示すように、連結部102は、筒状部102aと取付部102bとを含んでいる。筒状部102aは、前後方向に延びており、内部において電動モータ91の駆動軸と油圧ポンプPの入力軸とが連結される。取付部102bは、第2載置部100bに載置される部分であり、例えば側方視で略L字形状の部分である。取付部102bは、ボルト等の締結部材で第2載置部100bに取り付け固定されている。取付部102bの前側には、筒状部102aが設けられており、筒状部102aの反対側(後側)には、電動モータ91がボルト等の締結部材で取り付け固定されている。
図10、図13に示すように、立設フレーム103は、バッテリユニット90の一側面(左面)及び他側面(右面)を支持し、バッテリユニット90の上方に電装品92を支持する構造体である。立設フレーム103は、第1立設部103Lと、第2立設部103Rと、連結ステー103Uと、を有している。第1立設部103Lは、旋回台2の上部に立設しており、バッテリユニット90の一側面を支持する。具体的には、第1立設部103Lは、支持基板100の上部に固定されている。第1立設部103Lは、支持基板100のうち第1載置部100aの左側と固定されている。図12に示すように、第1立設部103Lの前端は、バッテリユニット90の前面と略面一であり、第1立設部103Lの後端は、バッテリユニット90の後面と略面一である。このため、第1立設部103Lは、バッテリユニット90の幅方向の一方側(左側)において、前後方向に亘ってバッテリユニット90を支持する。
一方、図10、図13に示すように、第2立設部103Rは、旋回台2の上部に立設しており、バッテリユニット90の他側面(右面)を支持する。具体的には、第2立設部103Rは、支持基板100の上部に固定されている。第2立設部103Rは、支持基板100のうち第1載置部100aの右側と固定されている。図12に示すように、第2立設部103Rの前端は、バッテリユニット90の前面と略面一であり、第2立設部103Rの後端は、バッテリユニット90の後面と略面一である。このため、第2立設部103Rは、バッテリユニット90の幅方向の他方側(右側)において、前後方向に亘ってバッテリユニット90を支持する。つまり、バッテリユニット90は、幅方向において第1立設部103L及び第2立設部103Rによって挟持されている。
図13に示すように、第1立設部103L及び第2立設部103Rは、それぞれ揺れ止め部104と、延設部105と、を有している。揺れ止め部104は、前後方向に亘ってバッテリユニット90に取り付けられている。揺れ止め部104は、第1載置部100aの左側及び右側にそれぞれ設けられている。第2立設部103Rの揺れ止め部104は、連結部102とバッテリユニット90との間に立設しており、バッテリユニット90の他側面(右面)に取り付けられている。また、第1立設部103Lの揺れ止め部104は、バッテリユニット90の一側面(左面)において、第1載置部100a(旋回台2)の上部に立設し、第2立設部103Rの揺れ止め部104とは別にバッテリユニット90の一側面に取り付けられている。
本実施形態において、揺れ止め部104は、複数の棒状部材を連結することで構成されている。例えば、図13に示すように、揺れ止め部104は、複数の第1横桟104aと、複数の第1縦桟104bと、を有している。複数の第1横桟104aは、前後方向に延びて配置されており、揺れ止め部104の上部と下部とにそれぞれ離反して配置されている。複数の第1横桟104aとバッテリユニット90とはボルト等の締結部材により取り付け固定されている。
図13に示すように、複数の第1縦桟104bは、上下方向に延び、前後方向に離反して配置され、上側の第1横桟104aと下側の第1横桟104aとを連結する部材である。具体的には、複数の第1縦桟104bは、揺れ止め部104の前部と中途部と後部とにそれぞれ離反して配置されている。前側の第1縦桟104bは、第1横桟104aの前端同士を連結し、中途部の第1縦桟104bは、第1横桟104aの中途部同士を連結し、後側の第1縦桟104bは、第1横桟104aの後端同士を連結する。複数の第1縦桟104bとバッテリユニット90とはボルト等の締結部材により取り付け固定されている。
図13に示すように、延設部105は、揺れ止め部104から上方に延びている部分である。図12、図13に示すように、延設部105は、揺れ止め部104よりも前後方向の長さが短い。延設部105は、複数の第2縦桟105aと、第2横桟105bと、を有している。複数の第2縦桟105aは、上下方向に延び、前後方向に離反して配置されている。複数の第2縦桟105aのうち、前側の第2縦桟105aは、揺れ止め部104の前側の第1縦桟104bよりも後方に位置しており、後側の第2縦桟105aは、揺れ止め部104の後側の第1縦桟104bよりも前方に位置している。複数の第2縦桟105aのうち、中途部の第2縦桟105aは、前側の第2縦桟105a及び後側の第2縦桟105aの間に位置している。
図13に示すように、第2横桟105bは、前後方向に延びて配置されており、複数の第2縦桟105aの上部を連結する。第2横桟105bは、前側の第2縦桟105aから後側の第2縦桟105aに亘って配置されている。
図12、図13に示すように、連結ステー103Uは、第1立設部103Lの上部及び第2立設部103Rの上部を連結し、電装品92を支持するステーである。つまり、連結ステー103Uは、第1立設部103L及び第2立設部103Rの補強と、電装品92の支持を兼用する。具体的には、連結ステー103Uは、例えば厚板鋼板等から形成され、板面が上下方向を向くように配置されている。連結ステー103Uは、前後方向の長さよりも幅方向の長さが長く、前後方向の長さは、バッテリユニット90の前後方向の長さよりも短い。連結ステー103Uの幅方向の一方側の端部(左端部)は、第1立設部103Lの上部、即ち第2横桟105bに取り付けられている。連結ステー103Uの左端部は、第2横桟105bとボルト等の締結部材で取り付け固定されている。一方、連結ステー103Uの幅方向の他方側の端部(右端部)は、第2立設部103Rの上部、即ち第2横桟105bに取り付けられている。連結ステー103Uの右端部は、第2横桟105bとボルト等の締結部材で取り付け固定されている。
図12、図13に示すように、連結ステー103Uの上部には、電装品92が幅方向に並んで載置されている。電装品92は、連結ステー103Uの上部において幅方向の一方側(左側)からインバータ92b、ジャンクションボックス92a、DC/DCコンバータ92cの順に配置されている。電装品92と連結ステー103Uとは、ボルト等の締結部材で取り付け固定されている。図13に示すように、連結ステー103Uには、電装品92と対応する位置に、複数の第2連通孔103U1が形成されている。複数の第2連通孔103U1は、上下方向の貫通する孔であり、連結ステー103Uに載置された電装品92に接続されたケーブルを配策することができる。また、複数の連通孔は、電装品92から放出された熱を放出することができる。なお、複数の第2連通孔103U1は、電装品92に接続されたケーブルを配策できればよく、その数や形状、位置は上記構成に限定されない。
図16に示すように、連結ステー103Uの下面とバッテリユニット90の上面との間には、間隙(配策スペース)Eが形成されている。当該配策スペースEには、旋回作業機1に設けられた電装品92と接続された様々なケーブルが配策される。本実施形態においては、配策スペースEには、インバータ92bの下部と接続され、電動モータ91と接続されるケーブル91aが配策される。
図4、図5、図6、図17に示すように、旋回作業機1は、ラジエータ94及びオイルクーラ30を油圧ポンプP及び電動モータ91の上方に配置するシュラウド110を備えている。シュラウド110は、ラジエータ94(ラジエータファン94a)及びオイルクーラ30(オイルクーラファン30a)の両方を囲み、且つ支持する構造体であり、ラジエータファン94aとオイルクーラファン30aが前後方向に並ぶように支持する。具体的には、シュラウド110は、ラジエータファン94aを前側に支持し、オイルクーラファン30aを後側に支持する。シュラウド110は、固定部111と、案内部112と、を有している。
図18、図19に示すように、固定部111は、ラジエータファン94a及びオイルクーラファン30aを囲い、且つラジエータ94及びオイルクーラ30を支持する。固定部111は、ラジエータファン94aの前側を覆い、オイルクーラファン30aの後側を覆う。また、固定部111は、ラジエータファン94a及びオイルクーラファン30aの上側及び下側を覆う。固定部111は、下板部111aと、上板部111bと、前板部111cと、後板部111dと、仕切り壁111eと、を有している。下板部111aは、固定部111の下側を構成する板状部分であり、板面が上下方向を向くように配置されている。
図18に示すように、上板部111bは、固定部111の上側を構成する板状部分であり、板面が上下方向を向くように配置されている。上板部111bは、下板部111aの上方に配置されており、上下方向において下板部111aと離反して対面配置されている。
図18に示すように、前板部111cは、固定部111の前側を構成する板状部分であり、下板部111aの前端から上方に延設されており、上板部111bの前端に達している。
図18に示すように、後板部111dは、固定部111の後側を構成する板状部分であり、下板部111aの後端から上方に延設されており、上板部111bの後端に達している。つまり、前板部111cと後板部111dは、前後方向に離反した対面配置されている。
図18、図19に示すように、仕切り壁111eは、ラジエータファン94aとオイルクーラファン30aとを仕切る壁である。仕切り壁111eは、上下方向に延びて配置されており、上板部111bの前後方向の中途部と下板部111aの前後方向の中途部とを連結する。
図18、図19に示すように、案内部112は、固定部111の前部から後方且つ幅方向外方に延設されており、ラジエータファン94aの駆動によって生じた冷却風及びオイルクーラファン30aの駆動により生じた冷却風の少なくとも一方を案内する。本実施形態において、案内部112は、ラジエータファン94aの駆動によって生じた冷却風を案内する。案内部112は、前板部111cから右後方に傾斜して延設された整流板であり、冷却風を板面に沿って案内する。案内部112の一端部(左前端部)は、前板部111cの幅方向外方(右側)の端部に設けられており、案内部112の他端部(右後端部)は、右後方に傾斜し、側方視において、オイルクーラファン30aの前後方向の中途部に達し、且つ外装カバー70の開口の前部に達している。即ち、案内部112によって案内された冷却風は、開口を通って後部ルームRから外部に排出される。
図4、図5、図6、図17に示すように、シュラウド110は、支持フレーム65の幅方向の他方側(右側)に配置されている。具体的には、図20A、図20Bに示すように、シュラウド110は、第1脚65aに取り付けられた固定ブラケット65Bに固定されている。固定ブラケット65Bは、第1延出部65a2から下方に延設されており、バッテリユニット90の右方且つ上側に達している。シュラウド110がボルト等の締結部材で取り付け固定されている。図20Aに示すように、シュラウド110は、オイルクーラ30及びラジエータ94と固定ブラケット65Bと締結部材で共締めされることで、オイルクーラ30及びラジエータ94を固定ブラケット65Bとともに支持する。本実施形態において、後板部111dは、オイルクーラ30の後側と固定ブラケット65Bの後側と共締め固定される。仕切り壁111eは、ラジエータ94の前側と固定ブラケット65Bの中途部と共締め固定される。前板部111cは、ラジエータ94の前側と固定ブラケット65Bの前側と共締め固定される。なお、オイルクーラ30及びラジエータ94の取り付けは、上記構成に限定されず、図20Bに示すように、シュラウド110とは別に固定ブラケット65Bに固定されていてもよい。
図11に示すように、旋回作業機1は、制御装置120と記憶部121とを備えている。制御装置120は、電気・電子回路、CPU等に格納されたプログラム等から構成された装置であり、旋回作業機1が有する様々な機器を制御する。例えば、制御装置120は、運転席8の周囲に設けられ、且つ操作可能な回転数操作具5cの操作に基づいて、電動モータ91の回転数を制御する。また、制御装置120は、運転席8の周囲に設けられ、且つ旋回作業機1を始動操作可能なスタータスイッチ7の操作に基づいて、旋回作業機1の始動制御を行う。
記憶部121は、不揮発性のメモリ等であり、制御装置120の制御に関する様々な情報等を記憶している。例えば、記憶部121は、回転数操作具5cの操作量に対する電動モータ91の回転数に関するテーブル等の情報を記憶している。
図11、図12等に示すように、バッテリユニット90は、複数のバッテリ90aを含んでいる。複数のバッテリ90aは、互いに並列に接続されている。バッテリ90aは、蓄電可能であり、例えばリチウムイオン電池や鉛蓄電池等の二次電池である。バッテリ90aは、内部に複数のセルを有しており、複数のセルが電気的に直列及び/又は並列に接続されている。本実施形態において、バッテリユニット90は、2つのバッテリ90aを有している。なお、バッテリユニット90が有するバッテリ90aの数は、複数であればよく、2つに限定されず、3つ以上であってもよい。
図11に示すように、旋回作業機1は、接続切換部131を備えている。接続切換部131は、バッテリ90aから電動モータ91への電力供給経路132を当該バッテリ90a毎に接続状態と遮断状態とに切り換える。接続切換部131は、例えば、電力供給経路132の少なくとも一部のリレー開閉操作を行うことで、接続状態と遮断状態とに切り換える。これにより、バッテリユニット90は、複数のバッテリ90aのうち接続状態であるバッテリ90aから電力を出力し、他の遮断状態であるバッテリ90aからの電力の出力を停止する。接続切換部131の制御、即ちバッテリユニット90から電力を出力するバッテリ90aの設定は、制御装置120が行う。
また、各バッテリ90aは、当該バッテリ90aを監視・制御するBMU(battery management unit)123を有している。BMU123は、バッテリ90aの電圧、温度、電流、内部のセルの端子電圧等を取得するとともに、バッテリ90aの残り容量を算出する。また、BMU123は、バッテリ90aの内部のリレー開閉制御が可能であり、バッテリ90aの電力供給の開始及び停止の制御が可能である。なお、BMU123は、各バッテリ90aに内蔵されていてもよく、各バッテリ90aの外部に設置されていてもよい。
制御装置120は、複数のバッテリ90aのうち、一のバッテリ90aを接続状態にしてバッテリユニット90から電力を出力する出力バッテリとして設定し、その他のバッテリ90aを遮断状態にして電力を出力しない停止バッテリとして設定する。制御装置120は、出力バッテリの切換制御を行うバッテリ制御部120aを有している。
バッテリ制御部120aは、接続切換部131と有線又は無線によって通信可能に接続されており、信号を送信することで接続切換部131を制御する。これにより、バッテリ制御部120aは、複数のバッテリ90aの接続状態及び遮断状態を切り換え、出力バッテリ及び停止バッテリの切換制御(切換処理)を行う。
バッテリ制御部120aは、所定の条件に基づいて、出力バッテリ及び停止バッテリの切換制御を行う。具体的には、バッテリ制御部120aは、駆動制限装置47が作業装置20の駆動を禁止または制限している場合に、制御装置120と通信可能に接続された選択具122や、複数のバッテリ90aのそれぞれの残り容量に基づいて出力バッテリ及び停止バッテリの設定を行う。言い換えると、バッテリ制御部120aは、出力バッテリを切り換える処理を、駆動制限装置47により作業装置20の駆動が禁止または制限されてから行う。
具体的には、制御装置120は、駆動制限装置47が作業装置20の駆動を許容している状態であるか、禁止または制限している状態であるかを示す情報を取得する状態取得部120dを有しており、バッテリ制御部120aは、状態取得部120dが取得した情報に基づいて、駆動制限装置47により作業装置20の駆動が禁止または制限されてから出力バッテリを切り換える処理を行う。状態取得部120dは、本実施形態においては、制御装置120と接続され且つアンロード操作具5bの操作状態を検出するセンサから取得した信号に基づいて、アンロード弁48が供給位置48aと、遮断位置48bとのいずれであるかを取得する。
なお、制御装置120は、作業装置20が駆動していない状態で出力バッテリ及び停止バッテリの設定を行えばよく、駆動制限装置47の動作とは別に作業装置20が駆動していない状態を検出し、出力バッテリ及び停止バッテリの設定を行うような構成であってもよい。例えば、制御装置120は、操作装置5の操作情報を取得して、油圧機器M及び作業装置20が駆動していないか否かの情報を取得してもよい。
バッテリ制御部120aは、選択具122を介して選択指示されたバッテリ90aを出力バッテリとして設定する。一方、バッテリ制御部120aは、選択具122を介して選択指示されていないバッテリ90aを停止バッテリとして設定する。
選択具122は、作業者の操作に基づいて、複数のバッテリ90aのうち1つのバッテリ90aを選択する。即ち、選択具122は、作業者から出力バッテリとするバッテリ90aの選択指示を受け付ける。例えば、選択具122は、運転席8の周囲に配置され、押圧操作可能な複数の操作スイッチである。複数の操作スイッチは、それぞれバッテリ90aと対応付けられており、一の操作スイッチを操作すると、当該一の操作スイッチと対応付けられた一のバッテリ90aが選択される。
なお、選択具122の構成は特に限定されるものではなく、複数のバッテリ90aのうち一のバッテリ90aを選択操作できればよい。また、選択具122は、表示装置124aと連動してバッテリ90aの選択操作を行うものであってもよい。選択具122は、表示装置124aに表示された複数のバッテリ90aのアイコンから一のバッテリ90aのアイコンをキーボタン操作、ジョグダイヤル操作、或いはタッチパネル操作等により選択操作するようなものであってもよい。
バッテリ制御部120aは、容量検出部が検出した残り容量に基づいて、選択具122により出力バッテリとして選択可能なバッテリ90aを残り容量が零より大きい値に設定される第1閾値以上であるバッテリ90aに制限する。
バッテリ制御部120aは、出力バッテリとして選択しているバッテリ90aの残り容量が不足(例えば残り容量が第1閾値未満)して電動モータ91への電力の供給が停止し、且つ他のバッテリ90aの中に電動モータ91への電力供給が可能な残り容量を有するバッテリ90aがある場合に、出力バッテリを残り容量を有するバッテリ90aのうちのいずれかに切り換える。
また、バッテリ制御部120aは、出力バッテリの残り容量が零であり且つ残り容量が零を超過し且つ第1閾値未満であるバッテリ90aがある場合に、選択具122により出力バッテリとして選択可能なバッテリ90aを残り容量が零を超過しているバッテリ90aに制限して、出力バッテリを電動モータ91への電力供給が可能な残り容量を有するバッテリ90aのうちのいずれかに切り換える。あるいは、出力バッテリの残り容量が零であり且つ残り容量が零を超過し且つ第1閾値未満であるバッテリ90aがある場合に、バッテリ制御部120aが、選択具122の選択によらず、残り容量が零を超過し且つ第1閾値未満であるバッテリ90aを出力バッテリとして自動で設定するようにしてもよい。
容量検出部は、バッテリ90aの残り容量をそれぞれ検出する。容量検出部は、有線又は無線によって、制御装置120と通信可能に接続されており、検出したバッテリ90aの残り容量に関する情報を制御装置120に出力する。なお、本実施形態では、容量検出部の機能を複数のバッテリ90aにそれぞれ設けられたBMU123が行っている。例えば、BMU123は、バッテリ90aの内部のセルの端子電圧と電圧測定方式を用いてバッテリ90aの残り容量を検出する。なお、バッテリ90aの残り容量の検出方法は、電圧測定方式に限定されず、クーロン・カウンタ方式、電池セル・モデリング方式、インピーダンス・トラック方式等の方式であってもよい。また、容量検出部をBMU123とは別に設けてもよい。
また、バッテリ制御部120aは、出力バッテリとして選択しているバッテリ90aの残り容量が第1閾値未満に低下し、且つ他のバッテリ90aの中に残り容量が第1閾値以上であるバッテリ90aがある場合に、出力バッテリを残り容量が第1閾値以上であるバッテリ90aのうちのいずれかに切り換える。図11に示すように、バッテリ制御部120aは、選択部120a1を有している。選択部120a1は、複数のバッテリ90aのうちの1つを出力バッテリとして選択する。具体的には、選択部120a1は、バッテリユニット90に残り容量が第1閾値以上のバッテリ90aがある場合、残り容量が第1閾値以上であるバッテリ90aのいずれかを出力バッテリとして選択する。言い換えると、選択部120a1は、バッテリユニット90に残り容量が第1閾値以上のバッテリ90aがある場合、残り容量が第1閾値未満であるバッテリ90aについては出力バッテリとして選択しない。この際、例えば、残り容量が第1閾値未満且つ零以上のバッテリ90aのうち、残り容量が最大のバッテリ90aを選択するようにしてもよい。
また、旋回作業機1は、報知装置124を備えており、バッテリ制御部120aは、容量検出部(BMU123)が検出した残り容量に基づいて、出力バッテリとして選択しているバッテリ90aの残り容量が第1閾値未満に低下したときに、報知装置124に出力バッテリの切換を促す報知を行わせる。また、バッテリ制御部120aは、出力バッテリとして選択しているバッテリ90aの残り容量が第1閾値未満に低下し、且つ他のバッテリ90aの中に残り容量が第1閾値以上であるバッテリ90aがない場合に、報知装置124に充電を促す報知を行わせる。さらに、制御装置120は、出力バッテリとして選択しているバッテリ90aの残り容量が第1閾値より小さい第2閾値未満に低下したときに、報知装置124に残り容量切れの警告報知を行わせる。
報知装置124は、容量検出部(BMU123)が検出した複数のバッテリ90aの残り容量を作業者や管理者に報知する装置である。報知装置124は、制御装置120と通信可能に接続されており、制御装置120によって制御される。報知装置124は、音、光、映像、或いはそれらの組み合わせによって旋回作業機1に搭乗する作業者にバッテリ90aの残り容量を報知する。具体的には、報知装置124が映像によってバッテリ90aの残り容量を報知する場合、報知装置124は、旋回作業機1に設けられ、画像を表示するモニター等の表示装置124aである。
図21Aに示すように、バッテリ制御部120aは、表示装置124aにそれぞれのバッテリ90aの残り容量を表示させる。バッテリ制御部120aは、出力バッテリの残り容量の表示124a1と停止バッテリの残り容量の表示124a2との表示形態を異ならせて表示させる。例えば、停止バッテリの残り容量の表示124a2は、グレーアウトして表示される。図21Bに示すように、出力バッテリの残り容量が第1閾値未満に低下すると、バッテリ制御部120aは、当該出力バッテリの残り容量の表示124a1の近傍に、出力バッテリの切換を促す旨を表示させる。図21Cに示すように、出力バッテリの残り容量が第1閾値未満に低下し且つ他のバッテリ90aの中に残り容量が第1閾値以上であるバッテリ90aがない場合に、バッテリ制御部120aは、残り容量が第1閾値未満のバッテリ90aの残り容量の表示124a3、及び/又はその近傍に、出力バッテリとして切り換え不可である旨及び充電を促す旨を表示させる。また、図21Dに示すように、バッテリ制御部120aは、出力バッテリの残り容量が第2閾値未満に低下したときに、残り容量が第2閾値未満のバッテリ90aの残り容量の表示124a4、及び/又はその近傍に、出力バッテリに残り容量がない旨及び充電を促す旨を表示させる。
また、報知装置124が音によってバッテリ90aの残り容量を報知する場合、報知装置124は、音声で通知を行う音声出力装置124b(スピーカ)である。なお、報知装置124は、作業者や管理者にバッテリ90aの残り容量を報知できればよく、報知装置124は、運転席8に周囲に設けられ、且つ複数のランプ(例えば、LED電球)から構成された発光装置124c(インジケータ)であってもよく、表示装置124a、音声出力装置124b、及び発光装置124cのうちのいずれか1つ以上である。
バッテリ制御部120aは、第1処理と、第2処理と、第3処理と、を行って出力バッテリの切換処理を行う。具体的には、バッテリ制御部120aは、出力バッテリの切換処理を行う際に、まず出力バッテリを含む複数のバッテリ90aのうち全てのバッテリ90aを遮断状態にするよう接続切換部131に指示する(第1処理)。
バッテリ制御部120aは、第1処理の後に、出力バッテリとして設定するバッテリ90aを接続状態にするよう接続切換部131に指示する(第2処理)。また、制御装置120は、第2処理において出力バッテリとして選択したバッテリ90aとインバータ92bとを接続状態にする。
バッテリ制御部120aは、第2処理の後に、出力バッテリとして設定し接続状態となったバッテリ90aから電動モータ91への電力供給を開始させるようバッテリ90aに指示を行う。具体的には、バッテリ制御部120aは、複数のバッテリ90aにそれぞれ設けられたBMU123に電力供給を開始させるよう指示を行う。
以下、主に図22を用いて、制御装置120(バッテリ制御部120a)による出力バッテリ及び停止バッテリの設定の一連の流れについて説明する。まず、制御装置120は、アンロード弁48が遮断位置48bであるかを判断する(S1)。アンロード弁48が遮断位置48bではないと判断した場合(S1,No)、制御装置120は、S1の処理を継続し、アンロード弁48が遮断位置48bに切り換えられることを監視する。
アンロード弁48が遮断位置48bであると判断した場合(S1,Yes)、制御装置120は、スタータスイッチ7から入力された操作信号に基づいてスタータスイッチ7が操作されたか否かを判断する(S2)。スタータスイッチ7が操作されていない場合(S2,No)、制御装置120は、S2の処理を継続し、スタータスイッチ7が操作されることを監視する。
スタータスイッチ7が操作されたと判断した場合(S2,Yes)、バッテリ制御部120aは、出力バッテリを含む複数のバッテリ90aのうち全てのバッテリ90aを遮断状態にするよう接続切換部131に指示し、接続切換部131は、全てのバッテリ90aを遮断状態に切り換える(第1処理,S3)。
バッテリ制御部120aは、第1処理(S3)を行うと、BMU123が検出した残り容量に基づいて、選択具122により出力バッテリとして選択可能なバッテリ90aを残り容量が第1閾値以上であるバッテリ90aに設定し(S4)、選択可能に設定したバッテリ90aの中から作業者が選択具122を操作して指定したバッテリ90aを出力バッテリとして選択し、接続状態に切り換える(S5)。具体的には、バッテリ制御部120aは、出力バッテリとして設定するバッテリ90aを接続状態にするよう接続切換部131に指示し、接続切換部131は、当該バッテリ90aを接続状態に切り換え、制御装置120は、バッテリ90aとインバータ92bとを接続状態にする(第2処理)。
次に、バッテリ制御部120aは、第2処理の後に、出力バッテリとして設定し接続状態となったバッテリ90aから電動モータ91への電力供給を開始させるようBMU123に指示を行い、BMU123がバッテリ90aの内部のリレー開閉制御し、出力バッテリの電力供給を開始させる(第3処理,S6)。
その後、バッテリ制御部120aは、BMU123の検出した出力バッテリの残り容量に基づいて、当該出力バッテリの残り容量が第1閾値未満であるか否かを判断する(S7)。出力バッテリの残り容量が第1閾値以上であると判断した場合(S7,No)、バッテリ制御部120aはS15の処理に進む。
バッテリ制御部120aは、出力バッテリの残り容量は第1閾値未満であると判断した場合(S7,Yes)、BMU123の検出した出力バッテリの残り容量に基づいて、残り容量が第1閾値以上のバッテリ90aがあるか否かを判断する(S8)。
バッテリ制御部120aは、第1閾値以上のバッテリ90aがあると判断した場合(S8,Yes)、図21Bに示すように、例えば表示装置124aの出力バッテリの残り容量の表示124a1の近傍に、出力バッテリの切換を促す旨を表示させて、報知装置124に出力バッテリの切換を促す報知を行わせる(S9)。
その後、バッテリ制御部120aは、アンロード弁48が遮断位置48bであるかを判断する(S10)。アンロード弁48は遮断位置48bではないと判断した場合(S10,No)、バッテリ制御部120aは、S10の処理を継続し、アンロード弁48が遮断位置48bになることを監視する。
一方、バッテリ制御部120aは、アンロード弁48は遮断位置48bであると判断した場合(S10,Yes)、アンロード弁48が遮断位置48bに切り換えられてから所定時間が経過したか否かを判断する(S11)。バッテリ制御部120aは、所定時間が経過していないと判断した場合(S11,No)、S11の処理を継続し、所定時間が経過することを監視する。所定時間経過すると(S11,Yes)、バッテリ制御部120aは、出力バッテリを含む複数のバッテリ90aのうち全てのバッテリ90aを遮断状態にするよう接続切換部131に指示し、接続切換部131は、全てのバッテリ90aを遮断状態に切り換える(第1処理,S12)。
次に、選択部120a1は、バッテリユニット90に残り容量が第1閾値以上のバッテリ90aのいずれかを出力バッテリとして選択し、バッテリ制御部120aは、選択部120a1が選択したバッテリ90aを出力バッテリとして接続状態にするよう接続切換部131に指示し、接続切換部131は、当該バッテリ90aを接続状態に切り換え、制御装置120は、バッテリ90aとインバータ92bとを接続状態にする(第2処理,S13)。
次に、バッテリ制御部120aは、出力バッテリとして設定し接続状態となったバッテリ90aから電動モータ91への電力供給を開始させるようBMU123に指示を行い、BMU123がバッテリ90aの内部のリレー開閉制御し、出力バッテリの電力供給を開始させる(第3処理,S14)。その後、バッテリ制御部120aは、作業機1の稼働を終了するか否かを判断する(S15)。バッテリ制御部120aは、稼働を終了しないと判断した場合(S15,No)、S7の処理に戻る。
一方、バッテリ制御部120aは、稼働を終了すると判断した場合(S16,Yes)、出力バッテリの切換に関する一連の制御を終了し、所定の稼働停止処理を行う。なお、作業機1の稼働を終了するか否かの判断は、例えば、エンジン停止スイッチが操作されたか否かに基づいて行ってもよい。前記の稼働停止処理は、例えば、全てのバッテリ90aを遮断状態に切り換える処理を含んでいてもよい。
また、S8においてバッテリ制御部120aが第1閾値以上のバッテリ90aがないと判断した場合(S8,No)、図21Cに示すように、当該バッテリ制御部120aは、例えば表示装置124aの表示124a3、及び/又はその近傍に、出力バッテリが切り換えできない旨を表示させ、報知装置124に出力バッテリの切換ができない旨及び充電を促す報知を行わせる(S16)。
次に、バッテリ制御部120aは、BMU123から信号を取得して、充電処理が開始されたか否かを判断する(S17)。充電処理が開始された場合、バッテリ制御部120aは、出力バッテリの切換に関する一連の制御を終了する。
一方、充電処理が開始されていない場合(S17,No)、バッテリ制御部120aは、バッテリ制御部120aがBMU123の検出した出力バッテリの残り容量に基づいて、当該出力バッテリの残り容量が第2閾値未満であるか否かを判断する(S18)。出力バッテリの残り容量は第2閾値未満であると判断した場合(S18,No)、バッテリ制御部120aは、S16の処理に戻る。
バッテリ制御部120aが出力バッテリの残り容量は第2閾値未満であると判断した場合(S18,Yes)、図21Dに示すように、当該バッテリ制御部120aは、残り容量が第2閾値未満のバッテリ90aの残り容量の表示124a4、及び/又はその近傍に、出力バッテリに残り容量がない旨及び充電を促す旨を表示させる(S19)。
その後、バッテリ制御部120aは、バッテリ制御部120aがBMU123の検出した出力バッテリの残り容量に基づいて、当該出力バッテリの残り容量が零であるか否かを判断する(S20)。出力バッテリの残り容量が零ではないと判断した場合(S20,No)、バッテリ制御部120aは、S16の処理に戻る。
一方、出力バッテリの残り容量が零であると判断した場合(S20,Yes)、当該バッテリ制御部120aは、出力バッテリとして接続状態となっているバッテリ90aから電動モータ91への電力供給を停止させるようBMU123に指示を行い、BMU123がバッテリ90aの内部のリレー開閉制御し、出力バッテリの電力供給を停止させる(S21)。即ち、バッテリ制御部120aは、出力バッテリの残り容量が零である場合、リレー開閉制御によって、出力バッテリと電力供給経路(電力供給ライン)132との接続を遮断する。
また、バッテリ制御部120aは、図21Eに示すように、報知装置124にアンロード操作具5bの操作を促す旨の報知を行わせ(S22)、BMU123の検出した出力バッテリの残り容量に基づいて、残り容量が零以外のバッテリ90a、即ち残り容量が零を超過しているバッテリ90aがあるか否かを判断する(S23)。バッテリ制御部120aは、残り容量が零以外のバッテリ90aがないと判断した場合(S23,No)、出力バッテリの切換に関する一連の制御を終了する。
一方、バッテリ制御部120aは、残り容量が零以外のバッテリ90aがあると判断した場合(S23,Yes)、アンロード弁48が遮断位置48bであるかを判断する(S24)。バッテリ制御部120aは、アンロード弁48が遮断位置48bでないと判断した場合(S24,No)、S24の処理を継続し、アンロード弁48が遮断位置48bに切り換えられることを監視する。
バッテリ制御部120aは、アンロード弁48が遮断位置48bであると判断した場合(S24,Yes)、アンロード弁48が遮断位置48bに切り換えられてから所定時間が経過したか否かを判断する(S25)。バッテリ制御部120aは、所定時間が経過していないと判断した場合(S25,No)、S11の処理を継続し、所定時間が経過することを監視する。バッテリ制御部120aは、所定時間経過するとしたと判断した場合(S25,Yes)、出力バッテリを含む複数のバッテリ90aのうち全てのバッテリ90aを遮断状態にするよう接続切換部131に指示し、接続切換部131は、全てのバッテリ90aを遮断状態に切り換える(第1処理,S26)。
次に、バッテリ制御部120aは、BMU123が検出した残り容量に基づいて、選択具122により出力バッテリとして選択可能なバッテリ90aを残り容量が零以外であるバッテリ90aに設定し(S27)、選択可能に設定したバッテリ90aの中から作業者が選択具122を操作して指定したバッテリ90aを出力バッテリとして選択し、接続状態に切り換える(S28)。具体的には、バッテリ制御部120aは、出力バッテリとして設定するバッテリ90aを接続状態にするよう接続切換部131に指示し、接続切換部131は、当該バッテリ90aを接続状態に切り換え、制御装置120は、バッテリ90aとインバータ92bとを接続状態にする(第2処理)。
次に、バッテリ制御部120aは、第2処理の後に出力バッテリとして設定し接続状態となったバッテリ90aから電動モータ91への電力供給を開始させるようBMU123に指示を行い、BMU123がバッテリ90aの内部のリレー開閉制御し、出力バッテリの電力供給を開始させる(第3処理,S29)。
その後、バッテリ制御部120aは、作業機1の稼働を終了するか否かを判断し(S30)、稼働を終了すると判断した場合(S30,Yes)、S15と同様、出力バッテリの切換に関する一連の制御を終了し、所定の稼働停止処理を行う。バッテリ制御部120aは、稼働を終了しないと判断した場合(S30,No)、S16の処理に戻る。
図11に示すように、旋回作業機1は、オイルクーラファン30aを駆動させる第1駆動モータ30bと、ラジエータファン94aを駆動させる第2駆動モータ94bと、を備えており、オイルクーラファン30a及びラジエータファン94aは、電動モータ91とは別に、それぞれ独立して駆動することができる。以下、オイルクーラファン30a及びラジエータファン94aの制御について説明する。
図11に示すように、第1駆動モータ30b及び第2駆動モータ94bは、それぞれ制御装置120と接続されており、制御装置120は、第1駆動モータ30b及び第2駆動モータ94bの駆動を制御するファン制御部120bを有している。ファン制御部120bは、第1駆動モータ30b(ラジエータファン94a)及び第2駆動モータ94b(オイルクーラファン30a)をそれぞれ独立して制御する。
図11に示すように、旋回作業機1は、水温検出部126と、油温検出部127と、を備えている。水温検出部126は、冷却水(冷媒)の温度を電圧値として検出するセンサである。水温検出部126は、例えば送り水路95bに設けられており、ラジエータ94に向かう冷却水の温度を検出する。水温検出部126は、制御装置120と有線又は無線により接続されており、検出した冷却水の温度情報を信号として当該制御装置120に出力する。
油温検出部127は、作動油の温度を電圧値として検出するセンサである。油温検出部127は、例えば第2管路42に設けられており、オイルクーラ30に向かう作動油の温度を検出する。油温検出部127は、制御装置120と有線又は無線により接続されており、検出した作動油の温度情報を信号として当該制御装置120に出力する。
ファン制御部120bは、水温検出部126が検出した冷却水の温度と予め設定された制御マップとに基づいて冷却水の温度が設定された温度を超えないようにラジエータファン94aの駆動を制御する。また、ファン制御部120bは、油温検出部127が検出した作動油の温度が所定値未満である場合、オイルクーラファン30aの駆動を停止させ、油温検出部127が検出した作動油の温度が所定値以上である場合、予め設定された制御マップに基づいて、作動油の温度が設定された温度を超えないよう制御する。
図11に示すように、操作装置5は、回転数操作具5cを有しており、制御装置120は、回転数制御部120cを有している。回転数操作具5cは、作業者からの電動モータ91の回転数レンジ(回転数の上限値及び下限値)の設定入力を受け付ける。具体的には、選択可能な回転数レンジが予め複数設定されており、作業者は回転数操作具5cを操作して所望する回転数レンジを選択することができる。
回転数制御部120cは、通常モードとAI(オートアイドル)モードとを有している。通常モードでは、回転数制御部120cは、電動モータ91の回転数を、作業装置20の動作状態に応じて変化する油圧ポンプPの負荷あるいは電動モータ91の消費電流に応じて、回転数操作具5cを用いて設定された回転数レンジ内で制御する。AIモードでは、回転数制御部120cは、電動モータ91の回転数を、回転数操作具5cを用いて設定可能な回転数の下限値(例えば1500rpm)よりも低く設定される所定のアイドリング回転数(例えば500rpm)に制御する。
回転数制御部120cは、バッテリユニット90又はインバータ92bから出力される電力の電流(電流値)を検出する電流検出部が検出した電流値に基づいて、通常モードとAIモードとの切換を行う。電動モータ91の負荷に応じてバッテリユニット90が出力する電流値の大きさを変更できる場合、電流検出部は、バッテリユニット90又はインバータ92bから出力される電流値を検出する。一方、電動モータ91の負荷に応じてバッテリユニット90が出力する電流値の大きさを変更できない場合、電流検出部は、インバータ92bから出力される電流値を検出する。電流検出部は、制御装置120と無線又は有線で通信可能に接続されており、検出した電流値を制御装置120に出力する。
本実施形態において、バッテリユニット90は、出力する電流値の大きさを変更可能であり、電流検出部は、バッテリユニット90から出力される電流値を検出するものであり、例えばバッテリユニット90に設けられたBMU123である。
例えば、操作レバー5aを操作すると、当該操作によってスプールが動かされ、制御弁V1~V8は、該スプールの動かされた量に比例する量の作動油を制御対象の油圧機器Mに供給する。これにより、作動油を吐出する油圧ポンプPの負荷が増大し、当該油圧ポンプPを駆動させる電動モータ91の電流消費量が増加する。このため、バッテリユニット90は、出力する電流値の大きさを増加させ、BMU123が検出する電流値が増加する。言い換えると、操作レバー5aの中立位置からの操作量が増加すると、BMU123が検出する電流値が増加する。
一方、操作レバー5aを操作した状態から中立位置側に操作すると、当該操作レバー5aの操作量が減少して、油圧ポンプPの負荷が減少し、当該油圧ポンプPを駆動させる電動モータ91の電流消費量が減少する。このため、バッテリユニット90は、出力する電流値の大きさを減少させ、BMU123が検出する電流値が減少する。言い換えると、操作レバー5aの中立位置からの操作量が減少すると、BMU123が検出する電流値が減少する。
なお、電流検出部がインバータ92bから出力される電流値を検出する場合、操作レバー5aを中立位置から操作、即ち当該操作レバー5aの操作量が増加すると、油圧ポンプPの負荷が増大し、当該油圧ポンプPを駆動させる電動モータ91の電流消費量が増加する。このため、インバータ92bは、出力する電流値の大きさを増加させ、電流検出部が検出する電流値が増加する。言い換えると、操作レバー5aの中立位置からの操作量が増加すると、電流検出部が検出する電流値が増加する。
一方、操作レバー5aを操作した状態から中立位置側に操作すると、当該操作レバー5aの操作量が減少して、油圧ポンプPの負荷が減少し、当該油圧ポンプPを駆動させる電動モータ91の電流消費量が減少する。このため、インバータ92bは、出力する電流値の大きさを減少させ、電流検出部が検出する電流値が減少する。言い換えると、操作レバー5aの中立位置からの操作量が減少すると、電流検出部が検出する電流値が減少する。
回転数制御部120cの通常モードとAIモードの切換について詳しく説明すると、回転数制御部120cは、電流検出部(BMU123)が検出した電流値が所定値(第3閾値)以上である場合、回転数操作具5cに対する設定操作に応じて電動モータ91のモータ回転数の範囲を設定する(通常モード)。一方、回転数制御部120cは、BMU123が検出した電流値が第3閾値未満である場合、AIモードに切り換え、電動モータ91のモータ回転数を所定のアイドリング回転数に設定する。
詳しくは、回転数制御部120cは、BMU123が検出した電流値が第3閾値未満である場合、電流値が第3閾値未満になってから所定時間(例えば3秒や4秒等)は電流検出部の検出する電流値に応じて電動モータ91のモータ回転数を回転数操作具5cで設定した範囲内で設定し、所定時間経過後、AIモードに切り換えて電動モータ91のモータ回転数を所定のアイドリング回転数に設定する。詳しくは、回転数制御部120cは、検出した電流値が第3閾値未満である場合、電流値が第3閾値未満になってから所定時間はモータ回転数を回転数操作具5cが設定した範囲の下限値に設定する。また、所定時間経過後、回転数制御部120cは、AIモードに切り換えて電動モータ91のモータ回転数を上記範囲の下限値よりも低い回転数であるアイドリング回転数に設定する。
つまり、回転数制御部120cは、通常モードにおいて、BMU123が検出した電流値が所定値未満になった場合、所定時間は通常モードを維持し、所定時間経過後にAIモードに切り換える。
一方、AIモードにおいて、BMU123が検出した電流値が所定値以上になった場合、回転数制御部120cは、即時に通常モードに切り換える。なお、第3閾値は、予め設定され記憶部121に記憶されている閾値であり、操作レバー5aが操作されておらず油圧機器M(作業装置20)が動作していない場合におけるバッテリユニット90又はインバータ92bから出力される電力の電流値に基づいて設定されており、制御装置120と通信可能に接続され、管理者や作業者が操作する外部端末によって任意に変更可能である。
図1に示すように、旋回作業機1の油圧系回路は、油圧系回路で使用される作動油を熱媒として保護機構80の内部の暖房を行う暖房回路Hを有している。暖房回路Hは、暖房装置130と、上述した第1管路41と、第2管路42と、を有している。
暖房装置130は、油路40を流れる作動油の熱と熱交換を行い保護機構80の内部の暖房を行う。暖房装置130は、油路40のうち、油圧ポンプPや油圧機器Mの駆動により温められた作動油が流れる油路と、周囲の空気等の媒体と、で熱交換を行う。暖房装置130は、油圧系回路のうち、第1管路41及び第2管路42のいずれか一方に設けられており、少なくともオイルクーラ30で冷却(除熱)された作動油が流れる油路40とは異なる油路40に設けられている。本実施形態においては、暖房装置130は、第2管路42の中途部に設けられている。第2管路42は、油圧機器Mから排出された作動油を暖房装置130に流す第1部分42aと、且つ暖房装置130から排出された作動油をラジエータ94に流す第2部分42bと、を含んでいる。
図1に示すように、暖房装置130は、熱交換部130aと、送風ファン130bと、を有している。熱交換部130aは、内部に作動油が流れ、周囲の空気等の媒体と熱交換を行う部分である。本実施形態においては、熱交換部130aは、複数のフィンである。複数のフィン130aは、所定方向を向いて、それぞれ平行に且つ所定間隔をあけて配置されている。複数のフィン130aは、内部が中空であり、一端側のフィンから他端側にフィンに向かって複数のフィン130aは、内部が連通している。つまり一端側のフィンには、第1部分42aから供給された作動油が流れ、当該作動油は、中途部のフィンの内部を通って他端側のフィンに向かって流れる。他端側のフィンに供給された作動油は、第2部分42bに排出される。
送風ファン130bは、電気によって駆動し、送風を行うファンである。送風ファン130bは、暖房装置130から保護機構80の内部に送風を行う。具体的には、送風ファン130bは、複数のフィン130aの周囲の空気を保護機構80の内部に送る。これにより、複数のフィン130aを介して作動油と熱交換され、温められた空気を保護機構80の内部に送り込むことで、当該保護機構80の内部の暖房を行うことができる。
また、旋回作業機1は、暖房装置130とは別に保護機構80の内部の暖房を行うことができる。具体的には、第1管路41及び第2管路42の少なくとも一方が、保護機構80の外側又は内側に配策されており、当該第1管路41及び第2管路42の周囲の空気と熱交換を行い、保護機構80の内部の暖房を行う。本実施形態において、第1管路41が保護機構80内部の床材(ステップ)の下側や運転席8の下側等に配策されており、床材に形成されたスリット等の孔を介して熱交換された空気が保護機構80の内部に流入する。なお、床材に形成された孔は、操作可能なシャッタ部材を有しており、任意に第1管路41の周囲と保護機構80の内部と連通する連通状態と、遮断する遮断状態と、に切り換えることができてもよい。また、第1管路41及び第2管路42の周囲に、送風を行うファンを設け、第1管路41及び第2管路42の周囲の熱交換された暖かい空気を保護機構80の内部に送り込むような構成であってもよい。
なお、図1に示すように、油圧系回路は、作動油を熱媒として使用して保護機構80の内部の暖房を行うことができればよく、第1管路41及び第2管路42の少なくとも一方に設けられ、且つ保護機構80の内部に配策され、保護機構80の内部の暖房を行うバイパス管路50を備えていてもよい。バイパス管路50は、中途部が保護機構80の内部に配策される油路であり、例えば第1管路41の油圧ポンプP側の部分(第3部分)から分岐し、第1管路41の油圧機器M側の部分(第4部分)に合流する。
第1管路41からバイパス管路50に分岐する分岐点には、作動弁51が設けられている。作動弁51は、例えば、電磁弁付き二位置切換弁であって、電磁弁のソレノイドを励磁又は消磁することにより、第1位置と第2位置とに切り換わる、第1位置は、第1管路41からバイパス管路50に流れる作動油を規制し、第1管路41の第3部分から第4部分に流れる作動油を許容する位置である。第2位置は、第1管路41からバイパス管路50に流れる作動油を許容し、第1管路41の第3部分から第4部分に流れる作動油を規制する位置である。即ち、作動弁51が第1位置に位置している場合、バイパス管路50に作動油を流さず、保護機構80の内部の暖房を行わない(非暖房状態)。一方、作動弁51が第2位置に位置している場合、バイパス管路50に作動油を流し、保護機構80の内部の暖房を行う(暖房状態)。
上述した旋回作業機1は、旋回台2と、旋回台2に設けられた作業装置20と、バッテリユニット90と、バッテリユニット90が出力する電力によって駆動する電動モータ91と、電動モータ91の駆動によって作動油を吐出する油圧ポンプPと、を備え、バッテリユニット90は、旋回台2の後部に配置され、電動モータ91及び油圧ポンプPは、バッテリユニット90の側方において前後方向に並んで配置されている。上記構成によれば、バッテリユニット90、電動モータ91、油圧ポンプPを旋回台2の後部に配置し、また、電動モータ91及び油圧ポンプPをバッテリユニット90の側方の空間に配置することができる。これによって、旋回台2の後部側に重心を位置させ、且つ電動モータ91及び油圧ポンプPをコンパクトに配置することができる。
また、旋回台2は、上下方向に延びる旋回軸心X廻りに回転可能であり、バッテリユニット90、電動モータ91、及び油圧ポンプPは、旋回軸心Xよりも後方に配置されている。上記構成によれば、旋回軸心Xの後方側に重心を位置させることで、旋回作業機1は、作業装置20が駆動している場合であっても姿勢を維持することができる。
また、旋回作業機1は、旋回台2を旋回軸心X廻りに支持し、且つ走行可能な下部走行体10を備え、バッテリユニット90の後部は、下部走行体10の後端部よりも後方に位置している。上記構成によれば、比較的重量があるバッテリユニット90を後方に位置することで、旋回作業機1の姿勢維持を容易にすることができる。
また、旋回作業機1は、バッテリユニット90の側方、且つ油圧ポンプP及び電動モータ91の上方に配置され、作動油及び電動モータ91の冷却を行う冷却機構30,94を備えている。上記構成によれば、冷却機構30,94をバッテリユニット90、油圧ポンプP、及び電動モータ91の余剰空間に位置することができる。
また、旋回作業機1は、バッテリユニット90、電動モータ91、及び油圧ポンプPを覆うカバー70を備え、冷却機構30,94は、カバー70が形成する空間から幅方向外方に空気を排出する。上記構成によれば、冷却機構30,94は、バッテリユニット90から側方に放出される熱や、電動モータ91及び油圧ポンプPから上方に放出される熱をカバー70の外部に排出することができる。
また、旋回作業機1は、旋回台2を旋回軸心X廻りに支持し、且つ走行可能な下部走行体10と、バッテリユニット90、電動モータ91、及び油圧ポンプPを覆うカバー70と、旋回台2に設けられ、且つカバー70を支持する支持フレーム65と、を備え、支持フレーム65の後部は、下部走行体10の後部よりも後方に位置している。上記構成によれば、支持フレーム65を下部走行体10の後方に位置することで、旋回作業機1の後部の強度を向上させることができる。
また、旋回作業機1は、旋回台2に設けられ、運転席8を保護する保護機構80を備え、保護機構80は、支持フレーム65に支持されている。上記構成によれば、保護機構80を旋回台2の後部に配置し、比較的強度が高い支持フレーム65で支持できる。これによって、旋回台2の後部側に重心を移動させ、保護機構80を強固に支持できる。
また、旋回作業機1は、作動油を貯留する作動油タンクTと、油圧ポンプPが吐出した作動油によって駆動する油圧機器Mと、旋回台2に搭載され、油圧ポンプPが吐出した作動油を調整し、油圧機器Mを制御する制御弁V1~V8と、を備え、作動油タンクT及び制御弁V1~V8は、バッテリユニット90よりも前方に配置されている。上記構成によれば、前後方向の重心バランスを適正に保つことができる。
また、旋回作業機1は、旋回台2に設けられ、運転席8を保護する保護機構80を備え、バッテリユニット90は重心位置が旋回台2の幅方向の中心線Lに対して一方側に配置され、保護機構80は中心線Lに対して一方側且つバッテリユニット90の前方に配置され、制御弁V1~V8は中心線Lに対して一方側且つ保護機構80の下方に配置され、電動モータ91及び油圧ポンプPは、中心線Lに対して他方側且つバッテリユニット90の側方に配置され、作動油タンクTは中心線Lに対して他方側且つ電動モータ91及び油圧ポンプPの前方に配置されている。上記構成によれば、保護機構80の下方に制御弁V1~V8を配置することで重心位置を低くすることができる。また、狭小な空間であっても、バッテリユニット90、制御弁V1~V8、電動モータ91、油圧ポンプP、及び作動油タンクTを配置することができ、旋回台2全体の重心バランスを適正に保つことができる。
また、バッテリユニット90は重心位置が旋回台2の幅方向の中心線Lに対して一方側に配置され、作業装置20は、中心線Lに対して他方側に配置されている。上記構成によれば、バッテリユニット90と作業装置20とで、幅方向の重心バランスを適正に保つことができる。
また、旋回作業機1は、旋回台2と、旋回台2に設けられた作業装置20と、バッテリユニット90と、バッテリユニット90が出力する電力によって駆動する電動モータ91と、電動モータ91の駆動によって作動油を吐出する油圧ポンプPと、バッテリユニット90の一側面及び他側面を支持し、当該バッテリユニット90の上方に電装品92を支持する立設フレーム103と、を備えている。上記構成によれば、バッテリユニット90を電装品92よりも下方に配置することで、重心位置を低くすることができる。さらに、立設フレーム103は、バッテリユニット90の一側面及び他側面を支持することで、バッテリユニット90を強固に支持できる。
また、立設フレーム103は、旋回台2の上部に立設し、バッテリユニット90の一側面を支持する第1立設部103Lと、旋回台2の上部に立設し、バッテリユニット90の他側面を支持する第2立設部103Rと、第1立設部103Lの上部及び第2立設部103Rの上部を連結し、電装品92を支持する連結ステー103Uと、を有している。上記構成によれば、立設フレーム103は、バッテリユニット90の一側面及び他側面を挟み込んで、当該バッテリユニット90を支持するため、バッテリユニット90に対する電装品92の相対位置の変動を抑制できる。
また、第1立設部103Lは、バッテリユニット90の幅方向の一方側において、前後方向に亘って当該バッテリユニット90を支持し、第2立設部103Rは、バッテリユニット90の幅方向の他方側において、前後方向に亘って当該バッテリユニット90を支持している。上記構成によれば、第1立設部103L及び第2立設部103Rは、バッテリユニット90を前後方向に亘って支持しているため、バッテリユニット90を強固に支持できる。
また、第1立設部103L及び第2立設部103Rは、バッテリユニット90の前後方向に亘って当該バッテリユニット90に取り付けられた揺れ止め部104と、揺れ止め部104から上方に延び、連結ステー103Uを支持し、且つ当該揺れ止め部104よりも前後方向の長さが短い延設部105と、を有している。上記構成によれば、揺れ止め部104は、バッテリユニット90を幅方向の揺れに対して強固に支持し、延設部105は、電装品92を比較的コンパクトに支持できる。
また、バッテリユニット90と連結ステー103Uとの間には、ケーブルを配策する配策スペースEが形成されている。上記構成によれば、連結ステー103Uは、バッテリユニット90に対する相対位置の変動が少ないため、配策スペースEに配策されたケーブルが振動等によって損傷することを抑制しつつ、当該ケーブルを配策できる。
また、旋回作業機1は、バッテリユニット90、電動モータ91、油圧ポンプP、第1立設部103L、及び第2立設部103Rを旋回台2の後部で支持する支持基板100を備え、支持基板100は、複数のマウント装置101を介して旋回台2に取り付けられている。上記構成によれば、バッテリユニット90、電動モータ91、油圧ポンプP、第1立設部103L、第2立設部103R、及び支持基板100は、単一のユニットとして旋回台2に取り付けられる。このため、バッテリユニット90、電動モータ91、油圧ポンプP、第1立設部103L、及び第2立設部103Rの取り付けが容易になる。さらに、旋回台2から伝達される振動がバッテリユニット90、電動モータ91、及び油圧ポンプPに達することを抑制できる。
また、複数のマウント装置101は、支持基板100の前側において、幅方向に一対配置された前部マウント装置101aと、支持基板100の後側において、幅方向に一対配置された後部マウント装置101bと、支持基板100の後側において、後部マウント装置101bの間に配置された中間マウント装置101cと、を含んでいる。上記構成によれば、複数のマウント部材が均等に配置されているため、支持基板100に支持されたバッテリユニット90、電動モータ91、油圧ポンプP、第1立設部103L、及び第2立設部103Rを強固に支持できる。
また、中間マウント装置101cは、後部マウント装置101bよりも後方に位置している。上記構成によれば、複数のマウント装置101のうち、中間マウント装置101cが最も後方に配置しているため、当該中間マウント装置101cは、前後方向の揺れに対して、バッテリユニット90、電動モータ91、油圧ポンプP、第1立設部103L、及び第2立設部103Rを強固に支持できる。
また、バッテリユニット90は、電力を出力するコネクタ90bを有しており、コネクタ90bは、バッテリユニット90の前部に設けられている。上記構成によれば、コネクタ90bを前部に配置することで、バッテリユニット90の後側に衝撃等が加わった場合に、コネクタ90bが損傷することを回避できる。
また、電装品92は、少なくともバッテリユニット90と接続されたジャンクションボックス92a及びインバータ92bのいずれか一方を含んでいる。上記構成によれば、バッテリユニット90と接続されたジャンクションボックス92aやインバータ92bをバッテリユニット90の近傍に配置し、且つ強固に支持できる。
また、旋回作業機1は、旋回台2と、旋回台2に設けられた作業装置20と、旋回台2に設けられた支持基板100と、バッテリユニット90と、バッテリユニット90が出力する電力によって駆動する電動モータ91と、電動モータ91の駆動によって作動油を吐出する油圧ポンプPと、電動モータ91及び油圧ポンプPを連結する連結部102と、を備え、支持基板100は、バッテリユニット90を載置する第1載置部100aと、連結部102を載置する第2載置部100bと、を有している。上記構成によれば、支持基板100は、バッテリユニット90と、連結部102に連結された電動モータ91及び油圧ポンプPを支持できる。言い換えると、バッテリユニット90、電動モータ91、及び油圧ポンプPは、支持基板100に支持された1つの構造体であり、旋回台2への取り付けを容易になる。
また、支持基板100は、複数のマウント装置101を介して旋回台2に取り付けられている。上記構成によれば、旋回台2から伝達される振動がバッテリユニット90、電動モータ91、及び油圧ポンプPに達することを抑制できる。
また、複数のマウント装置101は、支持基板100の前側において、幅方向に一対配置された前部マウント装置101aと、支持基板100の後側において、幅方向に一対配置された後部マウント装置101bと、支持基板100の後側において、後部マウント装置101bの間に配置された中間マウント装置101cと、を含んでいる。上記構成によれば、複数のマウント部材が均等な位置に配置されているため、支持基板100に支持されたバッテリユニット90、電動モータ91、油圧ポンプP、第1立設部103L、及び第2立設部103Rを強固に支持できる。
また、中間マウント装置101cは、後部マウント装置101bよりも後方に位置している。上記構成によれば、複数のマウント装置101のうち、中間マウント装置101cを最も後方に配置することで、前後方向の揺れに対して、バッテリユニット90、電動モータ91、油圧ポンプP、第1立設部103L、及び第2立設部103Rを強固に支持できる。
また、連結部102は、電動モータ91から油圧ポンプPに動力が伝達されるよう、当該電動モータ91及び油圧ポンプPを支持するカップリングである。上記構成によれば、電動モータ91と油圧ポンプPとの相対位置が変動することを抑制できる。このため、電動モータ91から油圧ポンプPへの動力の伝達において、動力の欠損を抑止できる。
また、旋回作業機1は、連結部102及びバッテリユニット90の間において、旋回台2の上部に立設し、且つバッテリユニット90の一側面に取り付けられた揺れ止め部104を備えている。上記構成によれば、バッテリユニット90が揺れることで、電動モータ91及び油圧ポンプPと接触することを抑制できる。
また、旋回作業機1は、バッテリユニット90の他側面において、旋回台2の上部に立設し、且つ揺れ止め部104とは別に当該バッテリユニット90の他側面に取り付けられた揺れ止め部104を備えている。上記構成によれば、バッテリユニット90は、一側面及び他側面を揺れ止め部104で支持されているため、バッテリユニット90が揺れることを一層抑制できる。
また、旋回作業機1は、旋回台2と、旋回台2に設けられた作業装置20と、ラジエータ94を冷却するラジエータファン94aと、ラジエータファン94aとは別に、オイルクーラ30を冷却するオイルクーラファン30aと、を備えている。上記構成によれば、ラジエータファン94aとオイルクーラファン30aとを個別に駆動させることができる。
また、旋回作業機1は、ラジエータファン94aの駆動及びオイルクーラファン30aの駆動を制御する制御装置120を備えており、制御装置120は、ラジエータファン94aとオイルクーラファン30aをそれぞれ独立して制御する。上記構成によれば、ラジエータ94の冷却とオイルクーラ30の冷却を別の制御で行うことができる。
また、旋回作業機1は、冷却水の温度を検出する水温検出部126と、作動油の温度を検出する油温検出部127と、を備え、制御装置120は、水温検出部126が検出した冷却水の温度に基づいてラジエータファン94aの駆動を制御し、油温検出部127が検出する作動油の温度に基づいてオイルクーラファン30aの駆動を制御する。上記構成によれば、冷却水の温度に応じてラジエータファン94aを駆動させ、作動油の温度に応じてオイルクーラファン30aを駆動させることができる。このため、ラジエータ94及びオイルクーラ30の一方の温度が低く冷却を要さず、他方の温度が高く冷却を必要とする場合には、それぞれの温度に応じた冷却を行うことができる。さらに、ラジエータファン94a及びオイルクーラファン30aを独立して制御することができるため、冷却を要さない場合に当該ラジエータファン94a及びオイルクーラファン30aが駆動することによる騒音を低減することができる。
また、制御装置120は、油温検出部127が検出した作動油の温度が所定未満である場合、オイルクーラファン30aの駆動を停止させる。上記構成によれば、作動油の温度が低く、当該作動油の暖機が必要な場合には、オイルクーラ30のファンの回転を停止させ、オイルクーラ30が暖機を妨げることを抑制し、暖機を促進することができる。
また、旋回作業機1は、ラジエータファン94a及びオイルクーラファン30aの両方を囲み、且つ支持するシュラウド110を備えている。上記構成によれば、ラジエータファン94aとオイルクーラファン30aの相対位置を固定し、且つラジエータファン94a及びオイルクーラファン30aと他の部材等が干渉することを抑制できる。
また、シュラウド110は、ラジエータファン94a及びオイルクーラファン30aを前後方向に並ぶよう支持する。上記構成によれば、暖気は上方に移動するため、ラジエータファン94a及びオイルクーラファン30aを前後方向に並べることでラジエータ94及びオイルクーラ30の一方の熱が他方に達することを抑制し、効率よく冷却することができる。
また、シュラウド110は、ラジエータファン94a及びオイルクーラファン30aを囲む固定部111と、固定部111の前部から後方且つ幅方向外方に延設され、ラジエータファン94aの駆動により生じた冷却風及びオイルクーラファン30aの駆動により生じた冷却風の少なくとも一方を案内する案内部112と、を有している。上記構成によれば、案内部112によって、冷却風を案内することでラジエータファン94a及びオイルクーラファン30aに周囲に空気が滞留することを抑制できる。これによって、ラジエータファン94a及びオイルクーラファン30aの除熱の効率性を向上させることができる。
また、旋回作業機1は、バッテリユニット90と、バッテリユニット90が出力する電力によって駆動する電動モータ91と、電動モータ91の駆動によって、作動油を吐出する油圧ポンプPと、を備え、電動モータ91及び油圧ポンプPは、バッテリユニット90の側方に配置され、ラジエータファン94a及びオイルクーラファン30aは、バッテリユニット90の側方、且つ油圧ポンプP及び電動モータ91の上方に配置されている。上記構成によれば、ラジエータファン94a及びオイルクーラファン30aをバッテリユニット90、油圧ポンプP、及び電動モータ91の余剰空間に位置することができる。
また、旋回作業機1は、バッテリユニット90、電動モータ91、及び油圧ポンプPを覆うカバー70を備えラジエータファン94a及びオイルクーラファン30aは、カバー70が形成する空間から幅方向外方に空気を排出する。上記構成によれば、ラジエータファン94a及びオイルクーラファン30aは、バッテリユニット90から側方に放出される熱や、電動モータ91及び油圧ポンプPから上方に放出される熱をカバー70の外部に排出できる。
本発明の一態様に係る電動作業機(旋回作業機)1は、電動モータ91と、電動モータ91に電力を供給するバッテリユニット90と、電動モータ91に駆動されて作動油を吐出する油圧ポンプPと、作動油によって駆動される油圧機器Mと、油圧機器Mにより動作する作業装置20とを備えた旋回作業機1であって、バッテリユニット90は互いに並列に接続された複数のバッテリ90aを備えており、複数のバッテリ90aの中から電動モータ91に電力を供給する出力バッテリを設定する制御装置120と、バッテリ90aから電動モータ91への電力供給経路132をバッテリ毎に接続状態と遮断状態とに切り換える接続切換部131とを備え、制御装置120は、出力バッテリの切換処理を行う際、各バッテリ90aを遮断状態にする第1処理と、第1処理の後に出力バッテリとして設定するバッテリ90aを接続状態にする第2処理と、第2処理の後に出力バッテリとして設定したバッテリ90aから電動モータ91への電力供給を開始させる第3処理とを行う。上記構成によれば、出力バッテリの切換時に過剰な電流が流れることを確実に防止し、複数のバッテリ90aによって旋回作業機1の駆動時間を延伸することができる。
また、旋回作業機1は、作業者からの出力バッテリとするバッテリ90aの選択指示を受け付ける選択具122を備え、制御装置120は、選択具122を介して選択指示されたバッテリ90aを出力バッテリとして設定する。上記構成によれば、作業者は、選択具122によって出力バッテリとするバッテリ90aを簡単に切り換えることができる。
また、旋回作業機1は、複数のバッテリ90aの残り容量を検出する容量検出部123を備え、制御装置120は、選択具122により出力バッテリとして選択可能なバッテリ90aを、残り容量が第1閾値以上であるバッテリ90aに制限する。上記構成によれば、残り容量が所定未満であるバッテリ90aを出力バッテリとして選択することを抑止し、残り容量に余裕があるバッテリ90aを優先して使用することができる。
また、旋回作業機1は、バッテリ90aの容量低下を報知する報知装置124を備え、制御装置120は、出力バッテリとして選択しているバッテリ90aの残り容量が第1閾値未満に低下したときに、報知装置124に出力バッテリの切換を促す報知を行わせる。上記構成によれば、作業中に出力バッテリの残り容量が零になり旋回作業機1が停止してしまうことを抑止することができる。
また、制御装置120は、出力バッテリとして選択しているバッテリ90aの残り容量が第1閾値未満に低下し、且つ他のバッテリ90aの中に残り容量が第1閾値以上であるバッテリ90aがない場合に、報知装置124に充電を促す報知を行わせる。上記構成によれば、複数のバッテリ90aを適正なタイミングで充電でき、効率よく作業を行うことができる。
また、制御装置120は、出力バッテリとして選択しているバッテリ90aの残り容量が第1閾値より小さい第2閾値未満に低下したときに、報知装置124に残り容量切れの警告報知を行わせる。上記構成によれば、作業者は警告報知によってバッテリ90aの残り容量が切れているため、作業の継続が困難であり迅速に対応する必要があることを認識できる。
また、報知装置124は、表示装置124a、音声出力装置124b、及び発光装置124cのうちのいずれか1つ以上である。上記構成によれば、作業者は、バッテリ90aの残り容量を視覚や聴覚によって比較的容易に且つ即時に認識することができる。
制御装置120は、出力バッテリとして選択しているバッテリ90aの残り容量が第1閾値未満に低下し、且つ他のバッテリ90aの中に残り容量が第1閾値以上であるバッテリ90aがある場合に、出力バッテリを残り容量が第1閾値以上であるバッテリ90aのうちのいずれかに切り換える。上記構成によれば、作業者が操作しなくとも出力バッテリの残り容量が零になる前に、出力バッテリを残り容量に余裕があるバッテリ90aに切り換えることができる。これによって、旋回作業機1の駆動時間の延伸と利便性とを両立させることができる。
また、制御装置120は、出力バッテリとして選択しているバッテリ90aの残り容量が不足して電動モータ91への電力の供給が停止し、且つ他のバッテリ90aの中に電動モータ91への電力供給が可能な残り容量を有するバッテリ90aがある場合に、出力バッテリを電動モータ91への電力供給が可能な残り容量を有するバッテリ90aのうちのいずれかに切り換える。上記構成によれば、作業者が操作しなくとも出力バッテリが電動モータ91への電力の供給が停止すると、別のバッテリ90aで電動モータ91に電力を供給することができる。これによって、旋回作業機1の駆動時間の延伸と利便性とを両立させることができる。
また、作業装置20の駆動を禁止または制限する駆動制限装置47を備え、制御装置120は、出力バッテリを切り換える処理を、駆動制限装置47により作業装置20の駆動が禁止または制限されてから行う。上記構成によれば、作業装置20が駆動している間に、バッテリ90aからの電力の供給が途絶えることを回避できる。
また、駆動制限装置47は、油圧ポンプPから油圧機器Mへの作動油の供給を遮断することにより油圧機器Mの駆動を禁止または制限する。上記構成によれば、出力バッテリを切り換える際に油圧機器Mが動作することを確実に抑止できる。
また、駆動制限装置47は、作業者が油圧機器Mを操作するための操作部材の動作を拘束することにより油圧機器Mの駆動を禁止または制限する。上記構成によれば、作業者が不意に操作部材に接触したり、不注意によって操作部材を操作することで、出力バッテリを切り換える際に油圧機器Mが動作することを確実に抑止できる。
また、電力供給経路132に設けられ電動モータ91に出力する電力を調整するインバータ92bを備えており、制御装置120は、第2処理において出力バッテリとして選択したバッテリ90aとインバータ92bとを接続状態にする。上記構成によれば、電動モータ91に出力する電力を調整するインバータ92bよりも上流側でバッテリ90aと接続、及び接続の解除を行うため、バッテリ90aと電動モータ91との接続をより確実に切り換えることができる。
バッテリユニット90、電動モータ91、及び作業装置20が搭載された旋回台2と、旋回台2を旋回させる旋回装置(旋回モータ)MTとを備えている。上述した優れた効果を奏するバックホー等の旋回作業機1を実現することができる。
また、旋回作業機1は、旋回台2と、旋回台2に設けられ、運転席8を保護する保護機構80と、旋回台2に設けられた作業装置20と、バッテリユニット90と、バッテリユニット90が出力する電力によって駆動する電動モータ91と、電動モータ91の駆動によって作動油を吐出する油圧ポンプPと、油圧ポンプPが吐出した作動油によって駆動する油圧機器Mと、を有する油圧系回路と、作動油の熱によって保護機構80の内部の暖房を行う暖房装置130と、を備えている。上記構成によれば、暖房装置130が作動油の熱によって保護機構80の内部の暖房を行うため、バッテリユニット90の電力を消費せず、省エネルギー化を図ることができる。
また、油圧系回路は、作動油を流す油路40を有しており、暖房装置130は、油路40に設けられ、且つ当該油路40を流れる作動油の熱によって保護機構80の内部の暖房を行う。上記構成によれば、暖房装置130は、油路40を介して作動油の熱を取得することができる。これにより、暖房装置130は、容易に熱交換が可能になる。
また、油路40は、油圧ポンプPが吐出した作動油を油圧機器Mに向かって流す第1管路41と、油圧機器Mから排出された作動油を流す第2管路42と、を含んでおり、暖房装置130は、油圧系回路のうち、第1管路41及び第2管路42のいずれか一方に設けられている。上記構成によれば、暖房装置130は、油路40のうち比較的温度が高い作動油が流れる部分に設けられているため、暖房装置130は、効率よく熱交換が可能である。
また、油圧系回路は、第2管路42と接続され、且つオイルクーラファン30aを駆動させて当該第2管路42を流れる作動油を冷却するオイルクーラ30を有し、油路40は、オイルクーラ30と油圧ポンプPとを接続し、オイルクーラ30から油圧ポンプPに作動油を流す第3管路44を含んでいる。上記構成によれば、暖房装置130は、オイルクーラ30が設けられた第3管路44とは別の第1管路41に設けられており、少なくとも暖房装置130は、油圧ポンプPから吐出された作動油又は油圧機器Mから排出された作動油と熱交換を行うため、オイルクーラ30から排出された冷却された作動油と熱交換を行わない。このため、暖房装置130が比較的低温である作動油と熱交換することを抑制できる。
また、旋回作業機1は、オイルクーラファン30aの駆動を制御する制御装置120と、作動油の温度を検出する油温検出部127と、を備え、制御装置120は、油温検出部127が検出した油温を所定未満である場合、オイルクーラファン30aの駆動を停止する。上記構成によれば、オイルクーラファン30aは、作動油の温度が所定未満、即ち温度が比較的低い場合には、駆動を停止するため、オイルクーラ30が暖機を阻害することを抑止し、すみやかに暖気を行うことができる。このため、暖房装置130は、当該暖気された作動油を利用して早期に暖房を行うことができる。
また、暖房装置130は、第1管路41又は第2管路42の周囲に設けられ、保護機構80の内部に向かって送風を行う送風ファン130bを有している。上記構成によれば、送風ファン130bは、第1管路41又は第2管路42の内部を流れる作動油が温めた周囲の空気を保護機構80の内部の送出できる。これによって、暖房装置130は、簡単な構成で保護機構80の内部の暖房を行うことができる。
また、第1管路41及び第2管路42の少なくとも一方は、保護機構80に配策されている。上記構成によれば、油路40のうち、流れる作動油の温度が比較的高い第1管路41及び第2管路42の少なくとも一方が保護機構80に配策されていることで、熱交換された暖かい空気は、温度を維持したまま保護機構80の内部を温めることができる。
また、作業機1は、バッテリユニット90と、バッテリユニット90が出力する電力によって駆動される電動モータ91と、バッテリユニット90及び電動モータ91と接続され、電動モータ91に出力する電力を調整するインバータ92bと、電動モータ91によって駆動されて作動油を吐出する油圧ポンプPと、油圧ポンプPが吐出した作動油によって駆動される油圧機器Mと、油圧ポンプPから油圧機器Mに出力する作動油を調整する制御弁V1~V8と、制御弁V1~V8に作用するパイロット油を調整して制御弁V1~V8を制御することにより油圧機器Mを操作する操作装置5と、電動モータ91のモータ回転数を制御する制御装置120と、バッテリユニット90又はインバータ92bから出力される電流値を検出する電流検出部(BMU123)と、を備え、制御装置120は、BMU123が検出した電流値が所定値以上である場合、操作装置5の操作に応じて変化する電流値に対応して電動モータ91のモータ回転数を設定し、BMU123が検出した電流値が所定値未満である場合、電動モータ91のモータ回転数を所定のアイドリング回転数に設定する。上記構成によれば、バッテリユニット90又はインバータ92bから出力される電流値を検出することで、電動モータ91の負担、即ち油圧ポンプP及び油圧機器Mの駆動状態を検出できる。これによって、油圧機器Mが停止、又は多量の作動油を必要としない場合には、モータ回転数を一時的に低下させることができる。このため、バッテリユニット90又はインバータ92bから出力される電力の電流を検出するという比較的簡単な構成で、モータ回転数を自動的に変更でき、電動モータ91の省エネルギー化を実現できる。
また、制御装置120は、BMU123が検出した電流値が所定値未満である場合、電流値が所定値未満になってから所定時間は操作装置5の操作に応じて変化する電流値に対応して電動モータ91のモータ回転数を設定し、所定時間経過後、電動モータ91のモータ回転数を所定のアイドリング回転数に設定する。上記構成によれば、BMU123が検出した電流値が所定値未満、即ち油圧機器Mが停止、又は多量の作動油を必要としない場合に、所定時間は電動モータ91のモータ回転数を維持することで、油圧機器Mの応答性を向上させることができる。
また、作業機1は、操作装置5の操作に応じて変化する電流値に対応して電動モータ91のモータ回転数を設定する場合の電動モータ91のモータ回転数の範囲を設定する回転数操作具5cを備え、制御装置120は、BMU123が検出した電流値が所定値以上である場合、操作装置5の操作に応じて変化する電流値に応じて電動モータ91のモータ回転数を範囲内で設定し、アイドリング回転数を、回転数操作具5cを用いて設定可能なモータ回転数の範囲の下限値よりも低い回転数に設定する。上記構成によれば、油圧機器Mが駆動して電動モータ91の負担が増大している場合には、回転数操作具5cによって任意に設定したモータ回転数で電動モータ91を駆動させ、油圧機器Mが停止、又は多量の作動油を必要としない場合には、特別な操作をしなくとも回転数操作具5cで設定したモータ回転数の範囲よりも低い回転数に設定できる。このため、作業者の操作負担を増加させることなく容易にアイドリング回転数の設定ができる。
また、制御装置120は、BMU123が検出した電流値が所定値未満である場合、電流値が所定値未満になってから所定時間は電動モータ91のモータ回転数を回転数操作具5cにより設定された範囲におけるモータ回転数の下限値に設定し、所定時間経過後、電動モータ91のモータ回転数をアイドリング回転数に設定する。上記構成によれば、油圧機器Mが駆動して電動モータ91の負担が増大している場合には、回転数操作具5cによって任意に設定したモータ回転数で電動モータ91を駆動させ、油圧機器Mが停止、又は多量の作動油を必要としない場合には、制御装置120は、まずモータ回転数を回転数操作具5cで設定した範囲の下限値に設定し、所定時間経過後に当該下限値よりも低いアイドリング回転に設定する。これによって、段階的にモータ回転数を減少させることで電動モータ91の一層の省エネルギー化を実現できる。
また、電流検出部は、バッテリユニット90に設けられている。上記構成によれば、より低コストで電動モータ91の省エネルギー化を実現できる。
また、作業機1は、旋回台2と、旋回台2に搭載され、油圧機器Mによって動作する作業装置20とを備えている。上記構成によれば、上述した優れた効果を奏するバックホー等の作業機(旋回作業機)1を実現することができる。
以上、本発明について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
上述した実施形態では、本発明をバックホー等の旋回作業機に適用する場合の例について説明したが、本発明の適用対象はこれに限らず、例えば、ホイールローダ、コンパクトトラックローダ、スキッドステアローダ等の他の建設機械に適用してもよく、トラクター、コンバイン、田植機、芝刈機等の農業機械に適用してもよい。