JP2014009564A - 作業機械 - Google Patents

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淳二 津村
Takashi Ikimi
高志 伊君
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Abstract

【課題】オペレータの操作性や作業効率を低下させることなく、蓄電装置の電力により達成できる作業量を多くすることを目的とする。
【解決手段】本発明の作業機械は、動力源としての電動機22の運転速度を設定速度として設定する運転速度設定部42と、電動機22に電力を供給するバッテリ21から電動機22に出力される電流の電流値を検出する電流値検出部41と、電流値ごとに、設定速度に対する電動機22の運転速度を制限するための値を記憶するテーブル記憶部51と、電流値検出部41が検出している電流値と運転速度設定部42が設定している設定速度とに基づいてテーブル記憶部51から運転速度を制限するための値を取得して、運転速度を制限するための制限速度以下の速度で電動機22を運転させる運転速度制限部52と、を備えている。
【選択図】 図6

Description

本発明は、所定の作業を行う作業機械であって、動力源として電動機を用いる電動式の作業機械に関するものである。
所定の作業を行う作業機械として、油圧ショベル等の建設機械がある。油圧ショベルは、クローラ式またはホイール式の走行手段を有する下部走行体と下部旋回体に対して旋回可能な上部旋回体とを有している。上部旋回体には運転室(キャブ)が設けられており、上部旋回体に対して俯抑動作可能に連結したブームと、ブームの先端に上下方向に回動可能に連結したアームと、土砂の掘削等の作業を行うバケットとが作業手段として上部旋回体に設けられている。
下部走行体の走行および上部旋回体の旋回は油圧モータにより駆動され、作業手段としてのブーム、アームおよびバケットは油圧シリンダにより駆動される。油圧モータおよび油圧シリンダは油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される。油圧ポンプを駆動する手段としては主にエンジンがある。ただし、エンジンを用いた駆動は、排気ガスや騒音等の問題があることから、近年ではバッテリから供給される電力を用いて、これを動力源として油圧ポンプを駆動する方式が使用されるようになっている。
電動式の油圧ショベルの場合、バッテリの使用量が重要になる。エンジン式の油圧ポンプの場合、燃料残量が減少したときには、燃料を運搬して油圧ショベルの燃料タンクに補給することは容易である。一方、電動式の油圧ショベルの場合、バッテリ残量が少なくなると、作業を中断して、充電設備の場所まで油圧ショベルを走行させて、バッテリの充電を行う必要がある。
油圧ショベルの作業現場の近傍に充電設備が存在している場合はともかく、土木工事等のような場合には、作業現場は充電設備から遠方に位置となることが多い。従って、少なくとも充電設備の位置まで走行可能な電力をバッテリに残しておく必要があり、このためにバッテリ残量の管理が必要となる。この点、バッテリ残量の管理を行う技術は既知であるが、そのうちバッテリ残量が低下したとしても、作業内容に応じて目標回転数を制限する技術が特許文献1に開示されている。
特開2009−256988号公報
特許文献1の技術は、単にバッテリ残量が低下したことを検出するだけでなく、バッテリ残量が低下したとしても、作業内容に応じて電動機の回転数を制限して油圧ショベルを稼動させることが可能な点で極めて高い効果を奏する技術になる。そして、特許文献1では、バッテリ残量が低下したときだけでなく、バッテリ残量が十分に残存している場合であっても、電動機の回転数を作業内容に応じて任意に設定することで、省エネルギを達成している。
電動機を動力源とする油圧ショベルにおいては、1回のバッテリの充電で油圧ショベルを用いて多くの作業量を達成することが重要である。これは、所定の作業量が完了する前にバッテリ残量が不足すると、作業を中断して、バッテリの再充電を行う必要があるためである。このために、充電設備まで油圧ショベルを往復させる必要があり、作業効率が大幅に低下する。
ところで、電動機を高速に運転して、油圧ポンプを高速に駆動すると、油圧ショベルを用いて行う所定の作業量の作業を短時間で行うことができる。ただし、電動機の運転速度を高速にするほど、電力損失や動力損失等の損失が大きくなる。このため、1回の充電で目標とする作業量を達成できなくなる場合を生じる。この場合には、油圧ショベルを充電設備まで走行させて再充電を行う必要がある。つまり、油圧ショベルを走行させて、作業現場と充電設備とを往復させる必要がある。これにより、作業効率が大幅に低下する。特に、充電設備と作業現場とが離間している場合には、往復に長時間を要するために、作業効率が著しく低下する。
従って、電力損失や動力損失等の損失のみを考慮すると、電動機の運転速度はできる限り低速にすることが望ましい。一方、油圧ショベルの本来の目的は掘削作業等の所定の作業であり、電動機の運転速度を過剰に低速に制限すると、作業効率が著しく低下すると共に、オペレータの操作性が低下する。このため、損失のみを考慮して、電動機の運転速度を過剰に制限することは、却って作業効率の観点から望ましくない。
そこで、本発明は、オペレータの操作性や作業効率を低下させることなく、蓄電装置の電力により達成できる作業量を多くすることを目的とする。
以上の課題を解決するため、本発明の作業機械は、動力源としての電動機の運転速度を設定速度として設定する運転速度設定部と、前記電動機に電力を供給する蓄電装置から前記電動機に出力される電流の電流値を検出する電流値検出部と、前記電流値ごとに、前記設定速度に対する前記電動機の運転速度を制限するための値を記憶する記憶部と、前記電流値検出部が検出している電流値と前記運転速度設定部が設定している設定速度とに基づいて前記記憶部から前記運転速度を制限するための制限速度以下の速度で前記電動機を運転させる運転速度制限部と、を備えている。
また、前記運転速度制限部は前記制限速度で前記電動機を運転させるようにしてもよい。
また、前記運転速度制限部の機能を解除する制限解除部を備えるようにしてもよい。
本発明は、電流値ごとに設定速度に対する制限速度を決定しており、この制限速度以下となるように電動機の運転を制御している。作業効率やオペレータの操作性と電力損失や動力損失等の影響を抑制するように制限速度を設定することで、作業効率や操作性を向上させつつ、1回の充電で多くの作業量を達成することができる。
電動式の油圧ショベルの側面図である。 油圧ショベルの駆動回路の一例を示す回路図である。 電流値と放電可能量との関係を示すグラフである。 電動機の運転速度と放電可能量との関係を示すグラフである。 電動機の運転速度と総作業量との関係を示すグラフである。 運転速度を制限する制御を行う各ブロックを示すブロック図である。 電流値と設定速度と係数との関係を示すグラフである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。本実施形態では、作業機械として油圧ショベルを例示して説明するが、所定の作業を行う機械であれば任意の作業機械を用いることができる。作業機械は電動機を動力源とする電動式の作業機械であり、従って本実施形態の油圧ショベルも電動式の油圧ショベルである。以下において、単に油圧ショベルとして説明するが、当該油圧ショベルは電動式である。
図1は油圧ショベル1を示している。油圧ショベル1は、下部走行体2と旋回装置3と上部旋回体4と運転室5と作業手段6とを備えている。下部走行体2はクローラ式の走行体であり、下部走行体2により油圧ショベル1は自走する。同図ではクローラ式を示しているが、ホイール式であってもよい。旋回装置3は下部走行体2に対して上部旋回体4を旋回させる装置である。
上部旋回体4には運転室5および作業手段6が設けられている。運転室5には油圧ショベル1を操作する各種の操作手段が設けられており、オペレータは運転室5に搭乗して油圧ショベル1の操作を行う。作業手段6は所定の作業を行うものであり、ブーム7とアーム8とバケット9とを備えて構成している。ここでは、作業アタッチメントとして、バケット9を示しているが、他のアタッチメントを装着してもよい。また、ブーム7とアーム8とバケット9とをそれぞれ駆動するための油圧シリンダ7Aと8Aと9Aとが設けられている。
油圧ショベル1は電動式であり、充電は充電設備10により行われる。図1に示すように、充電設備10から電源コード11が引き出されており、油圧ショベル1を電源コード11により充電可能な位置まで自走させて、電源コード11を油圧ショベル1に接続する。そして、充電設備10から電源コード11を介して電力を油圧ショベル1に供給することにより充電を行う。従って、油圧ショベル1には蓄電装置としてのバッテリが搭載されている。このバッテリに充電設備10から供給される電力により充電が行われる。
次に、図2を用いて、油圧ショベル1の駆動回路20について説明する。駆動回路20にはバッテリ21が設けられている。バッテリ21は充電設備10より電力が充電される蓄電装置である。電動機22は、バッテリ21に蓄電されている電力を動力源として油圧ショベル1を駆動する。バッテリ21からの電力供給の制御は電動機制御部23が行っている。電動機22は油圧ポンプ24〜26を駆動する。油圧ポンプ24および25はメインポンプであり、油圧ポンプ26は補助ポンプである。油圧ポンプ24および25は作動油タンク27から作動油を吸い込んで加圧して、油圧ショベル1の作動各部に設けた各油圧アクチュエータ28に供給されて、これらの油圧アクチュエータ28が駆動される。
油圧アクチュエータ28は、前述した油圧シリンダ7A、8A、9A、油圧モータ29、30、31を有して構成している。油圧シリンダ7Aはブーム7を駆動するブームシリンダであり、油圧シリンダ8Aはアーム8を駆動するアームシリンダであり、油圧シリンダ9Aはバケット9を駆動するバケットシリンダである。油圧モータ29、30は左右の走行体から構成される下部走行体2の走行駆動を行い、油圧モータ31は旋回装置3の旋回駆動を行う。油圧ポンプ24および25は油圧アクチュエータ28に対して圧油の供給を行うことで、油圧シリンダ7A〜9Aや油圧モータ29〜31を駆動する。
油圧アクチュエータ28の制御を行うために制御弁ユニット32が設けられている。運転室5には油圧アクチュエータ28の作動指令を出力する操作レバー33〜38が設けられている。これらの操作レバー33〜39はコントローラ39を介して制御弁ユニット32に接続されている。コントローラ39はバッテリ21を電源とするものであり、操作レバー33〜39からは油圧パイロット信号ではなく、電気信号として制御弁ユニット32を構成する各制御弁の電磁パイロット部に入力される。操作レバー33、34は走行用の油圧モータ30、31の作動を制御するものである。また、各油圧シリンダ7A、8A、9Aは操作レバー36〜38を操作することにより動作制御がされる。
バッテリ21と電動機制御部23との間はケーブル40により接続されており、このケーブル40には電流検出部41が設けられている。電流検出部41はバッテリ21から電動機22に出力される電流の電流値を検出する電流計である。コントローラ39には運転速度設定部42と制限解除ボタン43とが接続されている。運転速度設定部42はオペレータが電動機22を運転させる運転速度を設定するものであり、例えばダイアルにより運転速度を設定することができる。制限解除ボタン43は運転速度を制限する機能を無効にするためのボタンである。運転速度の制限については後述する。
以上が構成である。次に、動作について説明する。油圧ショベル1の動力源は電動機22であり、この電動機22を運転させるためにバッテリ21から電力を供給する。基本的には、充電設備10によりバッテリ21の容量に完全に充電がされる。従って、充電直後にはバッテリ21に蓄電された電力はバッテリ21の容量と等しくなっている。
油圧ショベル1は、バッテリ21に蓄電された電力を消費して、掘削作業等の所定の作業を行う。すなわち、バッテリ21から電動機22に電力を供給して、油圧ポンプ24および25を駆動させて、制御弁ユニット32の制御により油圧アクチュエータ28を駆動させる。これにより、所定の作業を行う。また、下部走行体2の走行時にもバッテリ21の電力を消費する。
油圧ショベル1が掘削作業を行うときには、作業負荷が生じる。例えば、掘削時の地盤の強度が強固なときや、掘削した土砂の重量が重いときには、重負荷となる。また、掘削された土砂重量がそれほど重くないときや、掘削抵抗が小さい作業を行うときには、中負荷となる。そして、均し作業のような作業を行う場合には作業負荷が非常に軽くなるため、軽負荷の作業となる。つまり、油圧ショベル1を用いて行う作業の作業負荷は一定ではなく、作業負荷に応じてバッテリ21から電動機22に供給される電力は変化する。最も電力が消費されるのは重負荷作業であり、次に中負荷作業、そして軽負荷作業が消費する電力が最小となる。
消費電力を左右するファクターは、作業負荷の大小だけではない。電動機22の運転速度によってもバッテリ21の電力消費は変化する。電動機22の運転速度を高速に設定することにより、油圧ポンプ24および25を高速に駆動することができる。これにより、所定の作業量を短時間で行うことができる。一方、電動機22の運転速度を低速に設定することにより、油圧ポンプ24および25の駆動速度も低速になる。これにより、所定の作業量を行うための時間は長くなる。
ところで、バッテリ21には内部抵抗が存在し、消費電力が大きいとき、つまりバッテリ21から出力する電流値(放電電量)が大きいときには、内部抵抗による電気的な電力損失を生じる。また、バッテリ21からの出力電流が増大すると、油圧回路の流量も増大し、それに応じて油圧回路による動力損失も増大する。従って、バッテリ21の消費電力が大きくなるに応じて、電力損失や動力損失等の損失の効果が加算されて、バッテリ21から放電可能な電力量が少なくなる。図3はその関係性を示している。
図3において、バッテリ21から出力される電流値が少ないときには放電可能な電力量(図中では放電可能量)は大きいが、電流値が大きくなるに応じて放電可能量が減少する。つまり、電流値が大きくなると、損失の影響が大きくなり、作業に必要な電力消費に損失の影響による電力消費が加算されて、多くの電力を消費することになる。作業負荷が大きくなると、油圧ポンプ24および25を駆動させるために、出力される電流値は大きくなる。このため、軽負荷作業と比べて重負荷作業を行う方が放電可能量は減少する。
また、作業速度を高速にするために、電動機22を高速に運転させると、一般にバッテリ21から出力される電流値も増大する。従って、この場合も、電動機22の運転速度を高速にするに応じて、損失の効果の影響が大きくなり、放電可能量が少なくなる。図4はその関係性を示している。この図に示すように、電動機22の運転速度が高速になるに応じて、放電可能量が減少する。
電動機22を高速に運転させることにより、油圧ショベル1の作業速度を高速にさせることができ、所定の作業量を短時間で行うことができる。ただし、図4に示したように、電動機22の運転速度を高速にすると、放電可能量が少なくなる。その結果、バッテリ21に蓄電されていた電力により達成できる総作業量は少なくなる。その関係性を図5に示している。つまり、電動機22の運転速度を高速にすることにより短時間で作業を行うことができるが、その分、放電可能量が減少することで、総作業量は少なくなる。
従って、短時間で作業を行うことのみを目的とした場合、電動機22の運転速度は高速に設定される。ただし、この場合には、放電可能量が減少することで、バッテリ21に対する1回の充電で達成可能な作業量を達成できなくなる。このため、バッテリ21の電力が大幅に低下したときに作業を中断して、油圧ショベル1を充電設備10まで走行させる。そして、バッテリ21に充電を行った後に、再び作業を開始する。つまり、作業現場と充電設備10との間を油圧ショベル1が往復しなければならず、両者の距離が離れている場合等には、大幅に作業効率が低下する。
図3乃至図5の関係性から、バッテリ21から出力される電流値、すなわち消費電力を極力低減することで、損失を最小限に抑制することができ、総作業量は大きくなる。これにより、作業現場と充電設備10との間を往復することなく、1回の充電で所定の作業量を行うことができる。油圧ショベル1は掘削作業等の所定の作業を行うことから、1回の充電で達成可能な総作業量を多くすることは重要である。
損失を最小限に抑制して、総作業量を大きくすることは重要であるが、それのみを主眼とすると、電動機22の運転速度を最低限に低速にして、消費電力を極力抑制する必要がある。この場合、電動機22の運転速度は最低限の速度になるため、やはり作業効率が低下する。つまり、1回のバッテリ21の充電で達成できる総作業量は多くなるが、所定の作業量を行うために長時間を要する。また、油圧ショベル1の操作はオペレータが行うものであり、電動機22の運転速度が過剰に制限されると、操作性が著しく低下する。
このため、損失を最小限に抑制して、総作業量を大きくすることのみを考慮して、電動機22の運転速度を過剰に低速に制限することは望ましくない。従って、オペレータの操作性と作業効率とを良好にしつつ、損失を抑制して総作業量を大きくすることが望ましい。このために、電動機22の運転速度を最適にコントロールすることが望ましいが、電力損失や動力損失等の損失を決定するファクターは、電動機22の運転速度だけでなく、作業負荷も損失を左右する。運転室5に搭乗するオペレータは運転速度設定部42を用いて電動機22の運転速度を設定するが、作業負荷や作業効率等を考慮して、電動機22の運転速度を最適に設定することは難しい。
そこで、図6に示すように、コントローラ39にテーブル記憶部51と運転速度制限部52とを設けている。テーブル記憶部51は、図7に示す、速度制限テーブルを記憶する記憶部である。運転速度制限部52は、運転速度設定部42から設定された運転速度(設定速度)の値を入力し、電流検出部41が検出した電流値を入力する。そして、運転速度制限部52は、テーブル記憶部51の速度制限テーブルを参照して、入力した設定速度と電流値とに基づいて実際に電動機22を運転させる運転速度(制限速度)を得る。そして、電動機制御部23に対して、制限速度以下となるように電動機22を制御させるようにしている。
速度制限テーブルについて説明する。速度制限テーブルは設定速度と電流値と係数Kとの関係性を記憶している。これを3次元的な座標系で示したものが図7のグラフである。各軸は、それぞれ設定速度、電流値、係数Kを示している。このグラフは、電流値ごとに、設定速度に対する制限速度を決定する係数Kを示している。この係数Kは「0<K≦1」となる。図中の平面Lは、当該座標軸系における係数Kを決定する平面を示している。つまり、設定速度と電流値とに基づいて、平面Lから係数Kを得ることができる。
同図に示すように、「制限速度=係数K×設定速度」である。係数Kは1以下の値となっているため、制限速度は最大でも設定速度となり、通常は設定速度未満となる。従って、図7では、電流値と設定速度と係数Kとの関係を平面Lで示しているが、係数Kではなく、電流値と設定速度と制限速度との関係を平面Lで示してもよい。
オペレータは運転室5の運転速度設定部42により電動機22の運転速度を設定するが、運転速度設定部42はダイアル式のものが多い。従って、オペレータがダイアルを操作することで、設定速度が決定される。このダイアル操作は、電力損失や動力損失等の損失を考慮することなく行うことができる。
一方、バッテリ21から出力される電流値は電流検出部41が検出を行っている。重負荷作業であれば高い電流値を検出し、軽負荷作業であれば低い電流値を検出する。この電流値は、基本的に作業負荷によって大小が決まる。ただし、電流値を決定するファクターは、電動機22の運転速度によっても左右される。つまり、高速に運転する場合には、より大きい電流が流れ、低速に運転する場合には、電流値は小さくなる。
図7の平面Lは、各電流値に応じて、電動機22の運転速度の制限値を決定している。係数Kは設定速度に対して制限速度を決定する値であり、係数Kにより運転速度がどの程度制限されるかが決定される。係数Kは、電力損失や動力損失等を抑制しつつ、電動機22の運転速度、すなわち制限速度を最速にすることができる値である。
電流値と設定速度とに基づいて決定される係数Kを超過して電動機22を運転させると、損失の効果が加算されて、総作業量が減少する。一方、係数Kの値を乗じた設定速度(すなわち、制限速度)で電動機22を運転させると、損失の効果を抑制しつつ、電動機22を最速で運転させることができる。これにより、作業効率が良好になる。また、運転室5に搭乗して油圧ショベル1を操作するオペレータの操作性も向上する。
従って、図7の平面L、すなわち係数Kは、設定速度と電流値とに基づいて、損失の効果を抑制しつつ、良好な作業効率および操作性を得ることができるように設定される。この平面Lは、テーブル記憶部51に予め記憶されている。これは、油圧ショベル1の設計時に駆動回路20の機能等に基づいて固定的に設定されていてもよいし、後に変更可能なように構成してもよい。ただし、損失の効果の抑制と作業効率や操作性とのバランスが最適となるように設定される。つまり、損失の効果を抑制しつつ、作業効率や操作性が向上するように設定される。
運転速度制限部52は、運転速度設定部42から入力した設定速度と電流検出部41が検出した電流値とに基づいて、テーブル記憶部51を参照して、係数Kを得る。そして、運転速度制限部52は、「制限速度=K×設定速度」となるように、電動機22の運転速度を制限する。運転速度制限部52はあくまでも電動機22の運転速度の制限値を決定しているため、制限速度未満で電動機22を運転させるようにしてもよい。例えば、作業時間に余裕があるような場合には、運転速度制限部52は制限速度未満で運転させるように制御することができる。これにより、電力の消費量をより抑制することができる。
運転速度制限部52は、電動機制御部23に制限速度の情報を出力する。これにより、電動機制御部23は、電動機22が制限速度または制限速度未満となるように運転速度を制御する。従って、電動機22が制限速度を超過した速度で運転することがなくなる。つまり、電力損失や動力損失等の損失の影響を抑制することができる。損失と作業効率や操作性との関係から、電動機22は制限速度で運転することが最も望ましい。
以上のように、テーブル記憶部51に記憶されている速度制限テーブルに基づいて、運転速度制限部52が制限速度以下で電動機22を運転させることで、電力損失や動力損失等の損失を抑制しつつ、良好な作業効率や操作性を得ることができる。ところで、制限速度は、電流値と設定速度とに基づいて決定される。このために、実際の電流値を検出する必要があり、電流検出部41が検出している電流値を用いている。
電流検出部41は制限速度を得るために専用に設けたものではなく、バッテリ21の消費電力を検出するために設けているものを使用する。バッテリ21の残量をオペレータに認識させることは重要であり、バッテリ21の残量を得るために電流検出部41が設けられる。本実施形態では、バッテリ21の残量を得るための電流検出部41を利用して、電流値を得ている。従って、電流検出部41を格別に設ける必要がなくなる。
ところで、バッテリ21の蓄電量が十分であり、且つ総作業量がそれほど多くない場合には、電力損失や動力損失等の影響を許容して作業を可能に構成することができる。特に、作業時間が短時間に制限されているときには、制限速度を超過して電動機22を運転することが望ましい場合がある。このために、図2および図6に示す制限解除ボタン43を設けている。制限解除ボタン43は運転室5に設けられており、オペレータが押下可能になっている。
制限解除ボタン43を押下すると、運転速度制限部52は無効になる。つまり、運転速度制限部52は、テーブル記憶部51を参照することなく、運転速度設定部42により設定された設定速度をそのまま電動機制御部23に出力する。これにより、電動機制御部23は設定速度で電動機22を運転させる。つまり、電動機22の運転速度を制限速度に規制する機能は無効になる。このため、短時間での作業が可能になる。
従って、制限解除ボタン43により電動機22の運転速度を制限する機能を有効または無効にすることで、油圧ショベル1を用いて行う作業の状況に応じて柔軟な対応を行うことが可能になる。ここでは、制限解除ボタン43により電動機22の運転速度を制限する機能を有効または無効にしているが、これをモード選択としてもよい。つまり、モード選択ボタンを設けて、通常モードを選択した場合には運転速度の制限機能を無効にして、省エネルギモードを選択した場合には運転速度の制限機能を有効にするようにしてもよい。
10 充電設備
20 駆動回路
21 バッテリ
22 電動機
23 電動機制御部
28 油圧アクチュエータ
41 電流検出部
42 運転速度設定部
43 制限解除ボタン
51 テーブル記憶部
52 運転速度制限部

Claims (3)

  1. 動力源としての電動機の運転速度を設定速度として設定する運転速度設定部と、
    前記電動機に電力を供給する蓄電装置から前記電動機に出力される電流の電流値を検出する電流値検出部と、
    前記電流値ごとに、前記設定速度に対する前記電動機の運転速度を制限するための値を記憶する記憶部と、
    前記電流値検出部が検出している電流値と前記運転速度設定部が設定している設定速度とに基づいて前記記憶部から前記運転速度を制限するための値を取得して、前記運転速度を制限するための制限速度以下の速度で前記電動機を運転させる運転速度制限部と、
    を備えた作業機械。
  2. 前記運転速度制限部は前記制限速度で前記電動機を運転させる
    請求項1記載の作業機械。
  3. 前記運転速度制限部の機能を解除する制限解除部を備えた
    請求項1または2記載の作業機械。
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