JP2024088900A - インク吐出装置、画像形成装置 - Google Patents

インク吐出装置、画像形成装置

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Abstract

【課題】インク滴の吐出タイミングを増やすことなく、副走査方向におけるノズルの配置の自由度を向上可能なインク吐出装置、及び画像形成装置を提供すること。
【解決手段】画像形成装置は、主走査方向及び副走査方向の両方に対して交差する方向に沿って並んで配置される複数のノズルと、前記ノズルごとに設けられ、前記ノズルからインク滴を吐出させる圧電素子50と、前記ノズルごとに設けられ、前記ノズルの前記副走査方向における位置に基づいて前記ノズルに対応する圧電素子50に入力される駆動信号の変化時間を延長可能な信号調整部80と、を備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、インク吐出装置、及び画像形成装置に関する。
圧電素子を用いてノズルからインク滴を吐出する画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、所謂ラインプリント型の前記画像形成装置が知られている。この種の前記画像形成装置は、主走査方向において印刷解像度に対応するドット間距離ごとに配置された複数の前記ノズルを備える。例えば、複数の前記ノズルは、前記主走査方向に沿ったノズル列を形成するように配置される。
特開2014-172348号公報
ところで、前記ノズル列を前記主走査方向に対して傾斜させることにより、印刷解像度を向上させることが可能である。しかしながら、従来の技術では、2つの前記ノズルが副走査方向において前記ドット間距離の整数倍とは異なる間隔をあけて配置される場合に、前記ノズルごとに前記インク滴の吐出タイミングを設けることなく、その2つの前記ノズルのうちの一方によって形成される画像が他方によって形成される画像に対して前記副走査方向にずれることを回避することができない。
本発明の目的は、インク滴の吐出タイミングを増やすことなく、副走査方向におけるノズルの配置の自由度を向上可能なインク吐出装置、及び画像形成装置を提供することにある。
本発明の一の局面に係るインク吐出装置は、複数のノズルと、圧電素子と、信号調整部とを備える。複数の前記ノズルは、主走査方向及び前記主走査方向に直交する副走査方向の両方に対して交差する方向に沿って並んで配置される。前記圧電素子は、前記ノズルごとに設けられ、前記ノズルからインク滴を吐出させる。前記信号調整部は、前記ノズルごとに設けられ、前記ノズルの前記副走査方向における位置に基づいて前記ノズルに対応する前記圧電素子に入力される駆動信号の変化時間を延長可能である。
本発明の他の局面に係る画像形成装置は、前記インク吐出装置を用いて画像を形成する。
本発明によれば、インク滴の吐出タイミングを増やすことなく、副走査方向におけるノズルの配置の自由度を向上させることが可能である。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。 図2は、本発明の実施形態に係る画像形成装置のラインヘッドの構成を示す図である。 図3は、本発明の実施形態に係る画像形成装置のノズル群の構成を示す図である。 図4は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の記録ヘッドの構成を示す図である。 図5は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の信号調整部の構成を示す図である。 図6は、駆動信号の立ち上がり時間とインク滴の吐出速度との関係を示す図である。 図7は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の圧電素子に入力される駆動信号を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
[画像形成装置100の構成]
まず、図1を参照しつつ、本発明の実施形態に係る画像形成装置100の構成について説明する。ここで、図1は、画像形成装置100のシステム構成を示すブロック図である。
画像形成装置100は、インクジェット方式でシートに画像を形成可能なプリンターである。画像形成装置100は、所謂ラインプリント型の画像形成装置である。なお、本発明は、インクジェット方式でシートに画像を形成可能なファクス装置、コピー機、及び複合機などの画像形成装置に適用されてもよい。
図1に示されるように、画像形成装置100は、シート搬送部1、画像形成部2、操作表示部3、通信部4、及び制御部5を備える。
シート搬送部1は、画像形成部2によって画像が形成されるシートを搬送する。シート搬送部1は、給紙カセットと、複数の搬送ローラーとを備える。
画像形成部2は、シート搬送部1によって搬送されるシートに画像を形成する。
操作表示部3は、画像形成装置100のユーザーインターフェイスである。操作表示部3は、表示部及び操作部を備える。前記表示部は、制御部5からの制御指示に応じて各種の情報を表示する。例えば、前記表示部は、液晶ディスプレーである。前記操作部は、ユーザーの操作に応じて制御部5に各種の情報を入力する。例えば、前記操作部は、タッチパネルである。
通信部4は、パーソナルコンピューターなどの外部の情報処理装置との間で有線又は無線によるデータ通信を実行する通信インターフェイスである。
制御部5は、画像形成装置100を統括的に制御する。図1に示されるように、制御部5は、CPU11、ROM12、及びRAM13を備える。CPU11は、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。ROM12は、CPU11に各種の処理を実行させるための制御プログラムなどの情報が予め格納される不揮発性の記憶装置である。RAM13は、CPU11が実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される揮発性又は不揮発性の記憶装置である。CPU11は、ROM12に予め格納された各種の制御プログラムを実行することにより、画像形成装置100を統括的に制御する。なお、制御部5は、集積回路(ASIC)などの電子回路で構成されていてもよい。
制御部5は、印刷対象の画像データに基づいて、画像形成部2に入力される印刷用データを生成する。前記印刷用データは、画像形成部2によってシートに形成される画像を構成する複数のドットに対応する複数のドットデータを含む。前記ドットデータは、前記ドットの有無、及びサイズを示すデータである。制御部5は、生成した前記印刷用データを画像形成部2の駆動制御部22に送信する。
[画像形成部2の構成]
次に、図1~図7を参照しつつ、画像形成部2の構成について説明する。ここで、図2は、ラインヘッド21をノズル面32側から見た図である。また、図4は、記録ヘッド31に含まれる構成を示すブロック図である。また、図5は、増幅回路70、及び信号調整部80の構成を示す回路図である。また、図7は、FIRE信号S1の出力に応じて各圧電素子50に入力される駆動信号S3の波形を示すタイミングチャートである。
画像形成部2は、ラインヘッド21(図2参照)、及び駆動制御部22(図1、及び図4参照)を備える。
ラインヘッド21は、シート搬送部1によって搬送方向D3(図2参照)へ搬送されるシートに対してインク画像を形成する。
図2に示されるように、ラインヘッド21は、搬送方向D3(図2参照)に直交する主走査方向D1(図2参照)に長尺である。ラインヘッド21は、主走査方向D1に沿って並ぶ6つの記録ヘッド31を備える。記録ヘッド31各々は、共通の構成を備える。画像形成部2は、6つの記録ヘッド31を用いて画像を形成する。なお、ラインヘッド21に含まれる記録ヘッド31の数は、6つに限られなくてよい。記録ヘッド31は、本発明のインク吐出装置の一例である。
図2に示されるように、記録ヘッド31各々は、内角が非直角の平行四辺形状に形成されたノズル面32を有する。記録ヘッド31各々は、ノズル面32を底面とする角柱状に形成される。
図2に示されるように、記録ヘッド31各々は、4つの印刷色(ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー)に対応する4つのノズル群33(33A、33B、33C、33D)を備える。具体的に、ノズル群33Aは、ブラックの印刷色に対応している。また、ノズル群33Bは、マゼンタの印刷色に対応している。また、ノズル群33Cは、シアンの印刷色に対応している。また、ノズル群33Dは、イエローの印刷色に対応している。4つのノズル群33は、互いに印刷色が異なる点を除けば、共通の構成を備える。4つのノズル群33は、記録ヘッド31のノズル面32に設けられる。
図2、及び図3に示されるように、ノズル群33各々は、第1ノズル列34、及び第2ノズル列35を備える。
図3に示されるように、第1ノズル列34は、予め定められた特定方向D4(図3参照)に沿って等間隔で並ぶ複数のノズル40(41-1、41-2、41-3、・・・、41-n(nは任意の整数))を備える。特定方向D4は、主走査方向D1、及び副走査方向D2の両方に対して交差する方向である。第1ノズル列34は、本発明のノズル列の一例である。また、第1ノズル列34に含まれる複数のノズル40は、本発明の複数のノズルの一例である。
第1ノズル列34は、第1ノズル列34に含まれる特定方向D4に隣接する2つのノズル40の主走査方向D1における離間距離が第1距離X1(図3参照)の2倍となるように形成される。第1距離X1は、画像形成装置100の印刷解像度に対応するドット間距離と同じ距離である。例えば、画像形成装置100の印刷解像度が600dpiである場合の前記ドット間距離は、約42.3μm(マイクロメートル)である。
また、第1ノズル列34は、第1ノズル列34に含まれる特定方向D4に隣接する2つのノズル40の副走査方向D2における離間距離が第2距離X2(図3参照)となるように形成される。第2距離X2は、前記ドット間距離とは異なる距離である。例えば、第2距離X2は、前記ドット間距離よりも短い距離である。具体的に、画像形成装置100では、第1ノズル列34に含まれる特定方向D4に隣接する2つのノズル40の副走査方向D2における離間距離が第2距離X2(図3参照)となるように、主走査方向D1に対する第1ノズル列34の傾斜角度θ(図3参照)、つまり特定方向D4が設定される。
図3に示されるように、第2ノズル列35は、特定方向D4(図3参照)に沿って等間隔で並ぶ複数のノズル40(42-1、42-2、42-3、・・・、42-n)を備える。第2ノズル列35は、本発明のノズル列の一例である。また、第2ノズル列35に含まれる複数のノズル40は、本発明の複数のノズルの一例である。
第2ノズル列35に含まれる複数のノズル40は、第1ノズル列34に含まれる複数のノズル40と同じ間隔で配置される。そのため、第2ノズル列35に含まれる特定方向D4に隣接する2つのノズル40の主走査方向D1における離間距離は、第1距離X1(図3参照)の2倍となる。また、第2ノズル列35に含まれる特定方向D4に隣接する2つのノズル40の副走査方向D2における離間距離は、第2距離X2(図3参照)となる。
第2ノズル列35は、第1ノズル列34よりも副走査方向D2(図3参照)の下流側に配置される。副走査方向D2は、搬送方向D3とは逆の方向である。
具体的に、第2ノズル列35は、第1ノズル列34に対して主走査方向D1へ第1距離X1だけずれるように配置される。これにより、ノズル群33に含まれる複数のノズル40は、主走査方向D1において前記ドット間距離ごとに配置される。
また、第2ノズル列35は、第1ノズル列34との間の副走査方向D2における離間距離が第3距離X3(図3参照)となるように配置される。第3距離X3は、前記ドット間距離の整数倍の距離である。つまり、第1ノズル列34、及び第2ノズル列35は、副走査方向D2に沿って前記ドット間距離の整数倍の間隔で並んで配置される。
画像形成装置100では、第1ノズル列34、及び第2ノズル列35のそれぞれが、主走査方向D1において前記ドット間距離の2倍の距離ごとに配置される複数のノズル40により形成される。また、第2ノズル列35が、第1ノズル列34に対して主走査方向D1へ前記ドット間距離だけずれるように配置される。これにより、ノズル群33に含まれる複数のノズル40が一列に並ぶ構成と比較して、印刷解像度を向上させることが可能である。
また、画像形成装置100では、第1ノズル列34、及び第2ノズル列35のそれぞれが、主走査方向D1に対して傾斜するように配置される。これにより、第1ノズル列34、及び第2ノズル列35のそれぞれが、主走査方向D1に対して平行となるように配置される構成と比較して、印刷解像度を向上させることが可能である。
ここで、従来の技術では、2つのノズル40が副走査方向D2において前記ドット間距離の整数倍とは異なる間隔をあけて配置される場合に、ノズル40ごとにインク滴の吐出タイミングを設けることなく、その2つのノズル40のうちの一方によって形成される画像が他方によって形成される画像に対して副走査方向D2にずれることを回避することができない。
これに対し、本発明の実施形態に係る画像形成装置100では、以下に説明するように、前記インク滴の吐出タイミングを増やすことなく、副走査方向D2におけるノズル40の配置の自由度を向上させることが可能である。
記録ヘッド31各々は、記録ヘッド31に含まれる複数のノズル40に対応する複数の圧電素子50(図4参照)、及び複数の駆動部60(図4参照)を備える。また、記録ヘッド31各々は、記録ヘッド31に含まれる複数のノズル40に対応する複数の信号調整部80(図5参照)を備える。
なお、図4には、一つのノズル群33(図3参照)に対応する複数の圧電素子50、及び複数の駆動部60が示されている。具体的に、図4には、第1ノズル列34(図3参照)に含まれる複数のノズル40(41-1、41-2、41-3、・・・、41-n)に対応する複数の圧電素子50(51-1、51-2、51-3、・・・、51-n)、及び複数の駆動部60(61-1、61-2、61-3、・・・、61-n)が示されている。また、図4には、第2ノズル列35(図3参照)に含まれる複数のノズル40(42-1、42-2、42-3、・・・、42-n)に対応する複数の圧電素子50(52-1、52-2、52-3、・・・、52-n)、及び複数の駆動部60(62-1、62-2、62-3、・・・、62-n)が示されている。
駆動制御部22は、前記印刷用データに基づいて、ラインヘッド21の駆動を制御する。
具体的に、駆動制御部22は、制御部5から送信される前記印刷用データを格納するメモリー(不図示)を備える。また、駆動制御部22には、予め定められた吐出周期T0(図7参照)でFIRE信号S1(図4、及び図7参照)が入力される。例えば、FIRE信号S1は、制御部5によって出力される。駆動制御部22は、FIRE信号S1の入力に応じて、前記メモリーから主走査方向D1の1ライン分の前記ドットデータを読み出して、読み出された1ライン分の前記ドットデータに対応する複数のドットデータ信号S2(図4参照)を出力する。駆動制御部22から出力されるドットデータ信号S2各々は、そのドットデータ信号S2に対応する駆動部60に入力される。
駆動部60は、ノズル40ごとに設けられる。駆動部60各々は、駆動部60に入力されたドットデータ信号S2に基づいて駆動信号S3を生成し、生成された駆動信号S3を駆動部60に対応する圧電素子50に入力する。例えば、駆動信号S3は、ドットデータ信号S2に対応するパルス幅を有するパルス信号である。例えば、駆動部60各々は、ドットデータ信号S2の入力に応じて、第1時間T1(図7参照)、第2時間T2(図7参照)、又は第3時間T3(図7参照)のパルス幅を有する駆動信号S3を出力する。
例えば、駆動部60各々は、DAコンバーター(不図示)と、増幅回路70(図5参照)とを含む。前記DAコンバーターは、デジタルのドットデータ信号S2をアナログ信号に変換する。増幅回路70は、前記DAコンバーターから入力されるアナログ信号を増幅し、増幅後のアナログ信号を駆動信号S3として出力する。
図5に示されるように、増幅回路70は、電源71、第1トランジスタ72、及び第2トランジスタ73を含む。第1トランジスタ72は、PNP型のトランジスタである。第1トランジスタ72のベース端子は、前記DAコンバーターに接続される。第1トランジスタ72のコレクタ端子は、可変抵抗器81を介して圧電素子50に接続される。第1トランジスタ72のエミッタ端子は、電源71に接続される。第2トランジスタ73は、NPN型のトランジスタである。第2トランジスタ73のベース端子は、前記DAコンバーターに接続される。第2トランジスタ73のコレクタ端子は、可変抵抗器81を介して圧電素子50に接続される。第2トランジスタ73のエミッタ端子は、グランドに接続される。
圧電素子50は、ノズル40ごとに設けられる。圧電素子50各々は、圧電素子50に対応する駆動部60からの駆動信号S3の入力に応じて、圧電素子50に対応するノズル40から前記インク滴を吐出させる。具体的に、圧電素子50各々は、駆動信号S3の立ち上がりに応じてノズル40に通じる圧力室を収縮させる。これにより、ノズル40から前記インク滴が吐出される。また、圧電素子50各々は、駆動信号S3の立ち下がりに応じて前記圧力室を膨張させる。これにより、ノズル40から吐出された量と同量のインクが前記圧力室に補充される。
信号調整部80は、ノズル40ごとに設けられ、ノズル40の副走査方向D2における位置に基づいてノズル40に対応する圧電素子50に入力される駆動信号S3の変化時間を延長可能である。
例えば、信号調整部80各々は、信号調整部80に対応するノズル40とそのノズル40を含むノズル列(第1ノズル列34、又は第2ノズル列35)における基準ノズルとの間の副走査方向D2における距離に応じて前記変化時間を延長可能である。前記基準ノズルは、特定方向D4に沿って並ぶ複数のノズル40(第1ノズル列34、又は第2ノズル列35)のうち副走査方向D2の最下流に位置するノズル40である。つまり、第1ノズル列34における前記基準ノズルは、ノズル41-n(図3参照)である。また、第2ノズル列35における前記基準ノズルは、ノズル42-n(図3参照)である。なお、信号調整部80各々は、信号調整部80に対応するノズル40と前記基準ノズルよりも副走査方向D2の下流側の基準位置との間の副走査方向D2における距離に応じて前記変化時間を延長可能であってもよい。
具体的に、信号調整部80各々は、信号調整部80に対応する圧電素子50を含むRC回路である(図5参照)。
図5に示されるように、信号調整部80各々は、信号調整部80に対応する圧電素子50に直列に接続される可変抵抗器81を含む。
可変抵抗器81の電気抵抗値が大きくなると、RC回路の時定数が大きくなる。これにより、圧電素子50に入力される駆動信号S3の立ち上がり時間、及び立ち下がり時間、つまり前記変化時間が延長される。
ここで、圧電素子50に入力される駆動信号S3の立ち上がり時間と、ノズル40による前記インク滴の吐出速度との間には、図6に示されるような比例関係がある。そのため、可変抵抗器81の電気抵抗値を調整することにより、その可変抵抗器81を含む信号調整部80に対応するノズル40による前記インク滴の吐出速度を調整することが可能である。
例えば、可変抵抗器81各々の電気抵抗値は、可変抵抗器81に対応するノズル40とそのノズル40を含むノズル列(第1ノズル列34、又は第2ノズル列35)における前記基準ノズルとの間の副走査方向D2における距離が増加するほどそのノズル40に対応する駆動信号S3の立ち上がり時間が長くなるように、調整される。
例えば、第1ノズル列34における副走査方向D2の最上流に位置するノズル41-1(図3参照)に対応する可変抵抗器81の電気抵抗値は、圧電素子51-1に入力される駆動信号S3の立ち上がり時間が第1立ち上がり時間T11(図7参照)となるように調整される。
また、第1ノズル列34に含まれるノズル41-m(mは1とnとの中間値に対応する整数)に対応する可変抵抗器81の電気抵抗値は、圧電素子51-mに入力される駆動信号S3の立ち上がり時間が第2立ち上がり時間T12(図7参照)となるように調整される。第2立ち上がり時間T12は、第1立ち上がり時間T11よりも短い時間である。
また、第1ノズル列34に含まれるノズル41-n(前記基準ノズル)に対応する可変抵抗器81の電気抵抗値は、圧電素子51-nに入力される駆動信号S3の立ち上がり時間が第3立ち上がり時間T13(図7参照)となるように調整される。第3立ち上がり時間T13は、第2立ち上がり時間T12よりも短い時間である。例えば、前記基準ノズルに対応する可変抵抗器81の電気抵抗値は、可変範囲の最小値に設定される。なお、前記基準ノズルに対応する可変抵抗器81の電気抵抗値は、可変範囲の最大値を除く任意の値に設定されてもよい。
これにより、ノズル40による前記インク滴の吐出速度を、そのノズル40とそのノズル40を含むノズル列(第1ノズル列34、又は第2ノズル列35)における前記基準ノズルとの間の副走査方向D2における距離が増加するほど遅くなるように設定することが可能である。そのため、特定方向D4に沿って並ぶ複数のノズル40から同時に前記インク滴が吐出された場合に、吐出された複数の前記インク滴のシートにおける着弾位置が副走査方向D2に広がることを抑制可能である。
ここで、可変抵抗器81各々の電気抵抗値は、可変抵抗器81に対応するノズル40による前記インク滴の吐出速度がそのノズル40に対応する予め定められた目標速度となるように調整されることが望ましい。ここで、いずれかのノズル40に対応する前記目標速度は、そのノズル40と前記基準ノズルとが同時に前記インク滴を吐出した場合に、吐出された2つの前記インク滴のシートにおける着弾位置が副走査方向D2における同じ位置となるような速度である。これにより、特定方向D4に沿って並ぶ複数のノズル40から同時に吐出された複数の前記インク滴のシートにおける着弾位置を副走査方向D2における同じ位置にそろえることが可能である。
なお、特定方向D4に沿って並ぶ複数のノズル40に対応する複数の可変抵抗器81は、互いに異なる電気抵抗値を有することが望ましいが、その複数の可変抵抗器81に含まれる2つ以上の可変抵抗器81が共通の電気抵抗値を有していてもよい。
このように、画像形成装置100では、ノズル40ごとに設けられた信号調整部80により、そのノズル40に対応する圧電素子50に入力される駆動信号S3の前記変化時間が、そのノズル40の副走査方向D2における位置に基づいて延長される。これにより、2つのノズル40が副走査方向D2において前記ドット間距離の整数倍とは異なる間隔をあけて配置される場合であっても、ノズル40ごとに前記インク滴の吐出タイミングを設けることなく、その2つのノズル40のうちの一方によって形成される画像が他方によって形成される画像に対して副走査方向D2にずれることを回避することが可能である。従って、前記インク滴の吐出タイミングを増やすことなく、副走査方向D2におけるノズル40の配置の自由度を向上させることが可能である。
また、画像形成装置100では、ノズル群33が、副走査方向D2に沿って前記ドット間距離の整数倍の間隔で並ぶ第1ノズル列34、及び第2ノズル列35により構成される。これにより、ノズル群33が第1ノズル列34、及び第2ノズル列35のいずれか一方のみにより構成される場合と比較して、印刷解像度(主走査方向D1におけるノズル40の密度)を向上させることが可能である。なお、ノズル群33は、副走査方向D2に沿って前記ドット間距離の整数倍の間隔で並ぶ3つ以上のノズル列により構成されてもよい。
また、画像形成装置100では、信号調整部80が可変抵抗器81を含む。これにより、信号調整部80が可変抵抗器81に替えて電気抵抗値を変更不能な抵抗器を含む構成と比較して、圧電素子50の静電容量の個体誤差などに応じてRC回路の時定数を微調整することが可能である。なお、信号調整部80は、可変抵抗器81に替えて電気抵抗値を変更不能な抵抗器を含んでいてもよい。また、RC回路の時定数は、圧電素子50に並列に接続されたコンデンサによって設定されてもよい。また、RC回路に含まれる抵抗成分として機能する部材は、抵抗器に限られず、電気抵抗値を有する任意の部材であってもよい。
また、画像形成装置100では、信号調整部80がその信号調整部80に対応する圧電素子50を含むRC回路である。これにより、信号調整部80がその信号調整部80に対応する圧電素子50を含まないRC回路である構成と比較して、別途コンデンサを設ける必要がない分、装置の構成を簡素化させることが可能である。なお、信号調整部80は、増幅回路70の前段に設けられたRC回路であってもよい。
[発明の付記]
以下、上述の実施形態から抽出される発明の概要について付記する。なお、以下の付記で説明する各構成及び各処理機能は取捨選択して任意に組み合わせることが可能である。
<付記1>
主走査方向及び前記主走査方向に直交する副走査方向の両方に対して交差する方向に沿って並んで配置される複数のノズルと、前記ノズルごとに設けられ、前記ノズルからインク滴を吐出させる圧電素子と、前記ノズルごとに設けられ、前記ノズルの前記副走査方向における位置に基づいて前記ノズルに対応する前記圧電素子に入力される駆動信号の変化時間を延長可能な信号調整部と、を備えるインク吐出装置。
<付記2>
前記信号調整部各々は、前記信号調整部に対応する前記ノズルと複数の前記ノズルのうち前記副走査方向の最下流に位置する基準ノズルとの間の前記副走査方向における距離に応じて前記変化時間を延長可能である、付記1に記載のインク吐出装置。
<付記3>
前記信号調整部各々は、前記信号調整部に対応する前記圧電素子を含むRC回路である、付記1又は2に記載のインク吐出装置。
<付記4>
前記信号調整部各々は、前記信号調整部に対応する前記圧電素子に直列に接続される可変抵抗器を含む、付記3に記載のインク吐出装置。
<付記5>
複数の前記ノズルによって形成されるノズル列を複数備え、複数の前記ノズル列は、前記副走査方向に沿って自装置の印刷解像度に対応するドット間距離の整数倍の間隔で並んで配置される、付記1~4のいずれかに記載のインク吐出装置。
<付記6>
付記1~5のいずれかに記載のインク吐出装置を用いて画像を形成する、画像形成装置。
1 シート搬送部
2 画像形成部
3 操作表示部
4 通信部
5 制御部
21 ラインヘッド
22 駆動制御部
31 記録ヘッド
32 ノズル面
33 ノズル群
34 第1ノズル列
35 第2ノズル列
40 ノズル
50 圧電素子
60 駆動部
70 増幅回路
80 信号調整部
81 可変抵抗器
100 画像形成装置

Claims (6)

  1. 主走査方向及び前記主走査方向に直交する副走査方向の両方に対して交差する方向に沿って並んで配置される複数のノズルと、
    前記ノズルごとに設けられ、前記ノズルからインク滴を吐出させる圧電素子と、
    前記ノズルごとに設けられ、前記ノズルの前記副走査方向における位置に基づいて前記ノズルに対応する前記圧電素子に入力される駆動信号の変化時間を延長可能な信号調整部と、
    を備えるインク吐出装置。
  2. 前記信号調整部各々は、前記信号調整部に対応する前記ノズルと複数の前記ノズルのうち前記副走査方向の最下流に位置する基準ノズルとの間の前記副走査方向における距離に応じて前記変化時間を延長可能である、
    請求項1に記載のインク吐出装置。
  3. 前記信号調整部各々は、前記信号調整部に対応する前記圧電素子を含むRC回路である、
    請求項1に記載のインク吐出装置。
  4. 前記信号調整部各々は、前記信号調整部に対応する前記圧電素子に直列に接続される可変抵抗器を含む、
    請求項3に記載のインク吐出装置。
  5. 複数の前記ノズルによって形成されるノズル列を複数備え、
    複数の前記ノズル列は、前記副走査方向に沿って自装置の印刷解像度に対応するドット間距離の整数倍の間隔で並んで配置される、
    請求項1に記載のインク吐出装置。
  6. 請求項1~5のいずれかに記載のインク吐出装置を用いて画像を形成する、
    画像形成装置。
JP2022203941A 2022-12-21 インク吐出装置、画像形成装置 Pending JP2024088900A (ja)

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