JP2024088114A - 活性エネルギー線重合性樹脂組成物および積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた接着性を有し、湿度に対する耐久性に優れ、屈曲の繰り返しにおいても剥がれが発生しない積層体を形成できる活性エネルギー線重合性樹脂組成物および積層体を提供すること。
【解決手段】本願の課題は、(A)水酸基を有するエチレン性不飽和二重結合基含有化合物(ただし、(B)を除く)、(B)ベンゼン環を2つ以上有するエチレン性不飽和二重結合基含有化合物、(C)重量平均分子量が1,000~60,000かつウレタン構造と2つのエチレン性不飽和二重結合基の全てと、反応性官能基を有しケイ素原子上にアルコキシ基を有するシラン化合物(D)と、光酸発生剤(E)とを含む、活性エネルギー線重合性樹脂組成物により解決される。
【選択図】なし

Description

本発明は、接着剤に好適な活性エネルギー線重合性樹脂組成物およびその積層体に関する。
活性エネルギー線重合性樹脂組成物は、重合速度が速く、また一般に無溶剤で使用できるため、作業性に優れ、さらに重合時に必要となるエネルギーが極めて低い等の優れた特性を有している。活性エネルギー線重合性樹脂組成物としては、ラジカル系、カチオン系、またはラジカル系とカチオン系の併用系(ハイブリッド系)の活性エネルギー線重合性樹脂組成物が挙げられ、接着剤やコート剤等の幅広い分野で使用されている。
液晶表示関連分野などに用いられる偏光子は、通常ポリビニルアルコール(PVA)にヨウ素や染料を吸着させたものを一軸延伸して製造される。このポリビニルアルコール系偏光子は、熱や水分により収縮し、偏光性能の低下をきたす。そこで、PVA系偏光子の表面に保護フィルムを貼合せたものが偏光板として用いられている。
PVA系偏光子と保護フィルムの貼り合わせには、水系接着剤や活性エネルギー線重合性樹脂組成物が使用されており、なかでも保護フィルムに用いられる基材の汎用性や、生産面における効率化や省エネルギー化の観点から、接着剤として、活性エネルギー線重合性樹脂組成物の利用が進んでいる。
活性エネルギー線重合性樹脂組成物には、PVA系偏光子と保護フィルムの貼り合わせに十分な接着性、PVA系偏光子の偏光性能低下を抑制するための耐熱性、耐湿性、耐水性などの性能が求められる。
特許文献1には、ノルボルネン系樹脂フィルムなどのトリアセチルセルロースより透湿度の低いフィルムを保護フィルムに用いた偏光板の接着強度などの課題に対して、芳香環を含まないエポキシ樹脂を主成分とするカチオン系の活性エネルギー線重合性接着剤が開示されている。
特許文献2には、ノルボルネン系樹脂のみならず、アクリル系樹脂やトリアセチルセルロースのフィルムにも強固に接合する接着剤として、2-ヒドロキシブチルアクリレートと1,3-ビス(N,N-ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサンを併用したハイブリッド系の活性エネルギー線重合性接着剤が開示されている。
特許文献3には、耐水性などの課題に対して、アクリロイルモルホリンと炭素数10~20のアルキルアクリレートを併用するラジカル系の活性エネルギー線重合性接着剤が開示されている。
一方、有機ELディスプレイ分野においても、偏光板にλ/4位相差フィルムを積層させることで円偏光板として使用されている。近年では、屈曲可能な有機ELディスプレイの開発も進んでおり、偏光板の屈曲性を改善する目的で従来よりも薄膜の保護フィルムが用いられてきている。しかし、保護フィルムが薄膜化するほど、その透湿度は上昇する傾向にあり耐湿性が悪化してしまうため、屈曲耐性と耐湿性の両立が必要とされる。
これに対し従来の接着剤では、屈曲耐性、耐湿性を満足することはできていなかった。
特開2004-245925号公報 特開2010-018722号公報 特開2017-194572号公報
本発明は、優れた接着性を有し、湿度に対する耐久性に優れ、屈曲の繰り返しにおいても剥がれが発生しない積層体を形成できる活性エネルギー線重合性樹脂組成物および積層体の提供を目的とする。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す活性エネルギー線重合性組成物により前記目標達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
[1]下記の化合物(A)、(B)および(C)の全てと、反応性官能基を有しケイ素原子上にアルコキシ基を有するシラン化合物(D)と、光酸発生剤(E)とを含む、活性エネルギー線重合性樹脂組成物。
(A)水酸基を有するエチレン性不飽和二重結合基含有化合物(ただし、(B)を除く)
(B)ベンゼン環を2つ以上有するエチレン性不飽和二重結合基含有化合物
(C)重量平均分子量が1,000~60,000かつウレタン構造と2つのエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物
[2]化合物(B)が、下記(b1)と(b2)の少なくとも一方を含む[1]記載の活性エネルギー線重合性樹脂組成物。
(b1)ベンゼン環を2つ有しエチレン性不飽和二重結合基を1つ有する化合物
(b2)ベンゼン環を3つ以上有するエチレン性不飽和二重結合基含有化合物
[3]化合物(D)が、エポキシ基を有しケイ素原子上にアルコキシ基を有するシラン化合物である、[1]または[2]記載の活性エネルギー線重合性樹脂組成物。
[4]さらに、脂環構造を有するエチレン性不飽和二重結合基含有化合物(F)を含み、
化合物(F)が、単環の脂肪族炭化水素環を2個以上有する化合物、または脂肪族多環構造を有する化合物である、[1]~[3]いずれか記載の活性エネルギー線重合性樹脂組成物。
[5]活性エネルギー線重合性樹脂組成物100質量%中、化合物(A)を10~60質量%、化合物(B)を5~65質量%、化合物(C)を1~20質量%、化合物(D)を2~20質量%、化合物(F)を5~40質量%含有する[4]記載の活性エネルギー線重合性樹脂組成物。
[6][1]~[5]いずれか記載の活性エネルギー線重合性樹脂組成物からなる層と、基材とを備えた積層体。
本発明により、優れた接着性を有し、湿度に対する耐久性に優れ、屈曲の繰り返しにおいても剥がれが発生しない積層体を形成できる活性エネルギー線重合性樹脂組成物および積層体の提供ことができる。
以下に本発明の好ましい実施形態を説明する。本明細書では、「(メタ)アクリル」、と表記した場合には、特に断りがない限り、それぞれ「アクリルまたはメタクリル」を表す。また、水酸基を有するエチレン性不飽和二重結合基含有化合物(A)を化合物(A)、ベンゼン環を2つ以上有するエチレン性不飽和二重結合基含有化合物(B)(ただし、水酸基を有する化合物は除く)を化合物(B)、ウレタン構造と2つのエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物(C)を化合物(C)、反応性官能基を有しケイ素原子上にアルコキシ基を有するシラン化合物(D)を化合物(D)と略記する場合がある。
本明細書において、特に記載がない限り、「~」を用いて特定される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値の範囲として含むものとする。
また、本明細書において重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によって求めたポリスチレン換算の重量平均分子量、数平均分子量である。
《活性エネルギー線重合性樹脂組成物》
本発明の活性エネルギー線重合性樹脂組成物は、水酸基を有するエチレン性不飽和二重結合基含有化合物(A)と、ベンゼン環を2つ以上有するエチレン性不飽和二重結合基含有化合物(B)(ただし、水酸基を有する化合物は除く)と、ウレタン構造と2つのエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物(C)と、反応性官能基を有しケイ素原子上にアルコキシ基を有するシラン化合物(D)と、光酸発生剤(E)を含む。
これにより湿度に対する耐久性に優れ、屈曲の繰り返しにおいても剥がれが発生しない積層体を形成できる活性エネルギー線重合性樹脂組成物とすることができ、接着剤に好適に用いることができる。
<水酸基を有するエチレン性不飽和二重結合基含有化合物(A)>
化合物(A)は、水酸基とエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物である。樹脂組成物中に化合物(A)を含むことで、基材の親水性官能基等と水素結合を形成し、接着力が向上する。化合物(A)は、重量平均分子量1,000未満が好ましい。化合物(A)は重量平均分子量が1,000未満であると樹脂組成物の粘度が高くなりすぎず、塗工時の膜厚制御が容易になる。また、化合物(A)は、接着力の観点でエチレン性不飽和二重結合基を1つ有することが好ましい。
化合物(A)の含有率は、活性エネルギー線重合性樹脂組成物100質量%中、10~60質量%であることが好ましく、15~50質量%がより好ましい。10質量%以上であれば接着力がより向上し、60質量%以下であると接着力と耐湿性のバランスが良くなる。
化合物(A)としては、水酸基とエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物であれば特に制限はなく、例えば、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸1-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6-ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8-ヒドロキシオクチル、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸10-ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12-ヒドロキシラウリル、(メタ)アクリル酸エチル-α-(ヒドロキシメチル)、単官能(メタ)アクリル酸等の脂肪酸エステル系(メタ)アクリル酸エステル、あるいは、前記水酸基含有エチレン性不飽和二重結合基を有する化合物に対してε-カプロラクトンラクトンの開環付加により末端に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルや、前記水酸基含有エチレン性不飽和二重結合基を有する化合物に対してエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを繰り返し付加したアルキレンオキサイド付加(メタ)アクリル酸エステル等の水酸基含有の脂肪族(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシオクチルビニルエーテル、ヒドロキシデシルビニルエーテル、ヒドロキシドデシルビニルエーテル、ヒドロキシオクタデシルビニルエーテル、グリセリルビニルエーテル、あるいはエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの繰り返し付加した末端に水酸基を有するアルキレンオキサイド付加系ビニルエーテル等の水酸基含有の脂肪族ビニルエーテル類;
例えば、(メタ)アリルアルコール、イソプロペニルアルコール、ジメチル(メタ)アリルアルコール、ヒドロキシエチル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシプロピル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシブチル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシヘキシル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシオクチル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシデシル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシドデシル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシオクタデシル(メタ)アリルエーテル、グリセリル(メタ)アリルエーテル、あるいはエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの繰り返し付加した末端に水酸基を有するアルキレンオキサイド付加系(メタ)アリルエーテル等の水酸基含有の脂肪族(メタ)アリルアルコール類ないしは(メタ)アリルエーテル類;
例えば、プロペンジオール、ブテンジオール、ヘプテンジオール、オクテンジオール、ジ(メタ)アクリル酸グルセロール等の複数の水酸基を有するエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物類;
例えば、N-ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド〔N-ヒドロキシエチルアクリルアミドとN-ヒドロキシエチルメタクリルアミドとを併せて「N-ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド」と表記する。以下同様。〕、N-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシオクチル(メタ)アクリルアミド等の水酸基含有の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、ビニルアルコール等の水酸基とエテニル基を有する単量体類等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
化合物(A)としては、基材との密着性の面より、炭素数1~6のジオールのアクリル酸エステルが好ましく、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチルが特に好ましい。
<ベンゼン環を2つ以上有するエチレン性不飽和二重結合基含有化合物(B)>
化合物(B)は、2つ以上の芳香族基とエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物である。樹脂組成物中に化合物(B)を含むことで、耐湿性が向上する。化合物(B)は、重量平均分子量1,000未満が好ましい。化合物(B)は重量平均分子量が1,000未満であると樹脂組成物の粘度が高くなりすぎず、塗工時の膜厚制御が容易になる。
化合物(B)は、ベンゼン環を2つ有しエチレン性不飽和二重結合基を1つ有する化合物(b1)、ベンゼン環を3つ以上有するエチレン性不飽和二重結合基含有化合物(b2)、ベンゼン環を2つ有しエチレン性不飽和二重結合基を2つ有する化合物(b3)に分類される。化合物(B)は、化合物(b1)および化合物(b2)の少なくとも一方を含むことが好ましい。化合物(b1)は耐湿性と屈曲性のバランスが良く、化合物(b2)はテープ剥離と耐湿性に優れる。化合物(b1)を含むことがより好ましい。
化合物(B)の含有率は、活性エネルギー線重合性樹脂組成物100質量%中、5~65質量%であることが好ましく、10~55質量%がより好ましい。5質量%以上であれば耐湿性がより向上し、65質量%以下であると接着力、屈曲性、耐湿性のバランスが良くなる。
化合物(b1)としては、ベンゼン環を2つ有しエチレン性不飽和二重結合基を1つ有する化合物であれば特に制限はなく、例えば、フェノキシベンジル(メタ)アクリレート、エトキシ化フェノキシベンジル(メタ)アクリレート、o-フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール変性o-フェニルフェノキシ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェニルフェノキシプロピルアクリレート、p-クミルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、1-ナフチルメチル(メタ)アクリレート、2-ナフチルアクリレート、フルオレノール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸2-オキソ-1,2-ジフェニルエチル等が挙げられる。ナフチル基は2つのベンゼン環が縮合したものとみて、ベンゼン環を2つ有するものとする。
化合物(b2)としては、ベンゼン環を3つ以上有するエチレン性不飽和二重結合基含有化合物であれば特に制限はなく、例えば、エトキシ化ビスフェニルフルオレンジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール変性ビスフェニルフルオレンジ(メタ)アクリレート、2-アントリル(メタ)アクリレート、アントリルメチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。アントリル基は3つのベンゼン環が縮合したものとみて、ベンゼン環を3つ有するものとする。
化合物(b3)としては、ベンゼン環を2つ有しエチレン性不飽和二重結合基を2つ有する化合物であれば特に制限はなく、例えば、ビスフェノールAジアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、エトキシ化プロポキシ化ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールFジアクリレート、エトキシ化ビスフェノールFジアクリレート、エトキシ化プロポキシ化ビスフェノールFジアクリレート、4,4’-ビスアクリルオキシメチルビフェニル等が挙げられる。
<ウレタン構造と2つのエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物(C)>
化合物(C)は、重量平均分子量が1,000~60,000かつウレタン構造と2つのエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物であり、一般にウレタンアクリレートといわれる化合物である。化合物(C)は極性の大きいウレタン結合を有すること、重量平均分子量が1,000~60,000であることから塗膜の靭性と基材密着性が良く耐屈曲性が向上する。化合物(C)の重量平均分子量は、重合塗膜の相溶性や耐屈曲性の観点から、5,000~50,000の範囲が特に好ましい。
化合物(C)の含有率は、活性エネルギー線重合性樹脂組成物100質量%中、1~20質量%であることが好ましく、2~10質量%がより好ましい。1質量%以上であれば屈曲耐性がより向上し、20質量%以下であれば、粘度が高くなりすぎず、塗工時の膜厚の制御が容易になる。
化合物(C)は、2個以上のイソシアネート基を有する化合物と、化合物(A)を反応させて得られる化合物、あるいは2個以上のイソシアネート基を有する化合物と多価アルコールとを反応させて得られる末端イソシアネート基のウレタンプレポリマーと、化合物(A)を反応させて得られる化合物、あるいは2個以上のイソシアネート基を有する化合物と多価アルコールとを反応させて得られる末端イソシアネート基のウレタンプレポリマーと、2個以上のアミノ基を有する化合物とを反応させて得られる末端イソシアネート基のウレタンプレポリマーと、化合物(A)とを反応させて得られる化合物などが例として挙げられる。
化合物(C)は、2個以上のイソシアネート基を有する化合物と多価アルコールと化合物(A)とを2:1:2のモル比で反応させて得られる化合物(C)であることが好ましい。上記比率で反応させることで、理論的に1分子の両末端にアクリレート基を有する構造となるため、柔軟さと架橋密度のバランスがよく、基材密着性と靭性が優れるため屈曲耐性が良好になるためである。
2個以上のイソシアネート基を有する化合物としては、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート等が挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、より具体的に、例えば、1,3-フェニレンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルジイソシアネート、1,4-フェニレンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、4,4’-トルイジンジイソシアネート、2,4,6-トリイソシアネートトルエン、1,3,5-トリイソシアネートベンゼン、ジアニシジンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’,4”-トリフェニルメタントリイソシアネート等を挙げることができる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(別名:HDI)、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2-プロピレンジイソシアネート、2,3-ブチレンジイソシアネート、1,3-ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等を挙げることができる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、ω,ω’-ジイソシアネート-1,3-ジメチルベンゼン、ω,ω’-ジイソシアネート-1,4-ジメチルベンゼン、ω,ω’-ジイソシアネート-1,4-ジエチルベンゼン、1,4-テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,3-テトラメチルキシリレンジイソシアネート等を挙げることができる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、3-イソシアネートメチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(別名:IPDI)、1,3-シクロペンタンジイソシアネート、1,3-シクロヘキサンジイソシアネート、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、メチル-2,4-シクロヘキサンジイソシアネート、メチル-2,6-シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,4-ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等を挙げることができる。
また一部上記ポリイソシアネートの2-メチルペンタン-2,4-ジオールアダクト体、イソシアヌレート環を有する3量体等も併用することができる。ポリフェニルメタンポリイソシアネート(別名:PAPI)、ナフチレンジイソシアネート、及びこれらのポリイソシアネート変性物等を使用し得る。なおポリイソシアネート変性物としては、カルボジイミド基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、水と反応したビュレット基、イソシアヌレート基のいずれかの基、またはこれらの基の2種以上を有する変性物を使用できる。ポリオールとジイソシアネートの反応物も少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物として使用することができる。
イソシアネート基を有する化合物は脂肪族ジイソシアネートまたは脂環族ジイソシアネート化合物が屈曲耐性の観点で好ましい。
また、多価アルコールとしては、数平均分子量(Mn)が約50~500の低分子量のポリオール類や、数平均分子量(Mn)が500~30,000の高分子量のポリオール類が挙げられ、それぞれ、特に制限が無く使用できる。
低分子量のポリオール類としては、より具体的には、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ブチレングリコール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2,4-ジエチル-1,5-ペンタンジオール、2-メチル-1,8-オクタンジオール、3,3’-ジメチロールヘプタン、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、ポリオキシエチレングリコール(付加モル数10以下)、ポリオキシプロピレングリコール(付加モル数10以下)、プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、オクタンジオール、ブチルエチルペンタンジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール,トリシクロデカンジメタノール、シクロペンタジエンジメタノール、ダイマージオール等の脂肪族又は脂環式ジオール類;
1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,2-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、4,4’-メチレンジフェノール、4,4’-(2-ノルボルニリデン)ジフェノール、4,4’-ジヒドロキシビフェノール、o-,m-及びp-ジヒドロキシベンゼン、4,4’-イソプロピリデンフェノール、ビスフェノールにアルキレンオキサイドを付加させた付加型ビスフェノール等の芳香族ジオール類等を挙げることができる。
付加型ビスフェノールの原料ビスフェノールとしては、ビスフェノールA、ビスフェノールF等が挙げられ、原料アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等が挙げられる。
高分子量のポリオール類としては、より具体的には、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリアミドポリオール、ポリカーボネートポリオール及びポリウレタンポリオールが挙げられる。ポリカーボネートポリオールは、上記の低分子量のジオールと炭酸エステル又はホスゲンとの反応によって得られる。
上記ポリエステルポリオールの市販品としては、例えば、東洋紡績社製のバイロンシリーズ、クラレ社製のクラレポリオールPシリーズ、協和発酵ケミカル社製のキョーワポールシリーズが挙げられる。
上記ポリアミドポリオールの市販品としては、富士化成工業社製のTPAE617等を使用できる。
上記ポリカーボネートポリオールの市販品としては、例えば、パーストープ社製のオキシマーN112、旭化成ケミカルズ社製のPCDLシリーズ、クラレ社製のクラレポリオールPMHCシリーズ、クラレポリオールCシリーズ等が挙げられる。
上記ポリウレタンポリオールの市販品としては、例えば、東洋紡績社製のバイロンURシリーズ、三井化学ポリウレタン社製のタケラックE158(水酸基価=20,酸価<3)、タケラックE551T(水酸基価=30,酸価<3)、及び、タケラックY2789(水酸基価=10,酸価<2)等が挙げられる。
その他に、ポリカプロラクトンジオール、ポリ(β-メチル-γ-バレロラクトン)ジオール、ポリバレロラクトンジオール等のラクトン類を開環重合して得られるポリエステルポリオール等も、高分子量ポリオールに含まれる。
多価アルコールは高分子量ポリエーテルジオールまたは高分子量ポリエステルジオールが密着性の観点で好ましい。
またアミノ基を有するアミン類としては、より具体的には、例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、トリアミノプロパン、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジアミン、2-ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン2-ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N-(2-ヒドロキシエチル)プロピレンジアミン、(2-ヒドロキシエチルプロピレン)ジアミン、(ジ-2-ヒドロキシエチルエチレン)ジアミン、(ジ-2-ヒドロキシエチルプロピレン)ジアミン、(2-ヒドロキシプロピルエチレン)ジアミン、(ジ-2-ヒドロキシプロピルエチレン)ジアミン、ピペラジン等の脂肪族ポリアミン;
イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン-4,4’-ジアミン等の脂環式ポリアミン;
フェニレンジアミン、キシリレンジアミン、2,4-トリレンジアミン、2,6-トリレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン,3,3’-ジクロロ-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ビス-(sec-ブチル)ジフェニルメタン等の芳香族ジアミンなどが使用できる。
<脂環構造を有するエチレン性不飽和二重結合基含有化合物(F)>
本発明の樹脂組成物は、さらに脂環構造を有するエチレン性不飽和二重結合基含有化合物(F)(以下化合物(F)と称す)を含むことが好ましい。
化合物(F)は、2個以上の単環の脂肪族炭化水素環がアルキル基やエーテル結合、エステル結合などによって連結されている構造を有する化合物(f1)(以下、化合物(f1)という)、およびノルボルナンやノルボルネン骨格、アダマンタン骨格といった橋かけ構造を有する脂肪族多環構造を有する化合物(f2)(以下、化合物(f2)という)が好ましい。これらの中でも接着性、耐湿性に優れるため化合物(f2)がより好ましい。
化合物(f1)は、例えば水添ビフェノールAジアクリレートやEO変性水添ビフェノールAジアクリレート等が挙げられる。
化合物(f2)は、1個以上のノルボルネン骨格、ノルボルナン骨格およびアダマンタン骨格のうちいずれか1つの構造と、エチレン性不飽和二重結合を1個以上有していればよく、例えばジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシ-1-アダマンチル(メタ)アクリレート、2-メチル-2-アダマンチル(メタ)アクリレート、2-エチル-2-アダマンチル(メタ)アクリレート、2-プロピル-2-アダマンチル(メタ)アクリレート、3,5-ジヒドロキシ-1-アダマンチル(メタ)アクリレート、1,3-アダマンチルジオールジ(メタ)アクリレート、1,3,5-アダマンチルトリ(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシ-1,5-アダマンチルジ(メタ)アクリレート、3,5-ジヒドロキシ-1-アダマンチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中でも接着性が優れる面からジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジ(メタ)アクリレートが好ましい。
なお、ノルボルネン骨格、ノルボルナン骨格、アダマンタン骨格のうちいずれか1つの構造と、エチレン性不飽和二重結合を1個以上有している化合物は、水酸基を有している場合でも(f2)に含むものとする。
化合物(F)の含有率は、活性エネルギー線重合性樹脂組成物100質量%中、5~40質量%が好ましい。前記範囲であると接着力がより優れるため好ましい。
本発明の樹脂組成物は、更に、その他エチレン性不飽和二重結合基を有する化合物化合物(M)を含んでも良い。化合物(M)は、アルキレングリコールを主鎖に有しエチレン性不飽和二重結合基を2つ有する化合物(m1)、エチレン性不飽和二重結合基を3つ有する化合物(m2)、それ以外のエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物(m3)に分類できる。
化合物(m1)としては、例えば、ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸プロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ジプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸2,2-ジメチルプロピルジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,5-ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2-オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2-ジエチル-1,3-プロパンジオール、およびジ(メタ)アクリル酸2,5-ジメチル-2,5-ヘキサンジオール等の2官能(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。
化合物(m2)としては、例えば、トリ(メタ)アクリル酸1,2,3-プロパントリオール、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールヘキサン、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールオクタン、およびトリ(メタ)アクリル酸1,1,1-トリスヒドロキシメチルエタン、イソシアヌル酸トリス(2-アクリロイルオキシエチル)等の3官能(メタ)アクリル酸エステル類が挙げられる。
化合物(m3)としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、および(メタ)アクリル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;
(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1-メチル-1-シクロペンチル、および2-(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタレート等の、1個のシクロアルカン骨格、またはシクロアルケン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル;
ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールプロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の1個の芳香族環と1個のアクリロイル基を有する(メタ)アクリル酸エステル;
テトラ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール、テトラ(メタ)アクリル酸2,2-ビス(ヒドロキシメチル)1,3-プロパンジオール、およびヘプタ(メタ)アクリル酸ジ2,2-ビス(ヒドロキシメチル)1,3-プロパンジオールポリアルキレンオキサイド等の4官能以上の(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。
化合物(M)は、単独または2種類以上を併用できる。
中でも、化合物(m1)、化合物(m2)を含むと、未反応物が残りにくく接着性、耐水性に優れるため好ましい。
化合物(m1)の含有率は、活性エネルギー線重合性樹脂組成物100質量%中、0~60質量%が好ましく、5~50質量%がより好ましい。60質量%以下であると接着性、耐水性が特に優れる。化合物(m2)の含有率は、活性エネルギー線重合性樹脂組成物100質量%中、0~50質量%が好ましく、5~40質量%がより好ましい。50質量%以下であると接着性、耐水性が特に優れる。また、化合物(m1)、化合物(m2)の合計の含有率は、活性エネルギー線重合性樹脂組成物100質量%中、0~60質量%が好ましく、5~50質量%がより好ましい。60質量%以下であると接着性、耐水性が特に優れる。化合物(m1)、化合物(m2)はどちらか一方であっても、両方含んでも良い。
<反応性官能基を有しケイ素原子上にアルコキシ基を有するシラン化合物(D)>
化合物(D)は、反応性官能基とアルコキシシリル部位の2か所の反応部位を有する化合物である。アルコキシシリル部位は加水分解によりアルコールが脱離し、次いで脱水縮合によりシロキサン結合が形成され、これが繰り返されることで硬化する。アルコキシシリル部位の一部は化合物(A)の水酸基や、基材が水酸基を有する場合には基材の水酸基と架橋するものと考えられる。
反応性官能基は例えば、(メタ)アクリロキシ基、ビニル基、メルカプト基、エポキシ基、イソシアナト基が挙げられる。反応性官能基が(メタ)アクリロキシ基、ビニル基、メルカプト基である場合は、化合物(A)、化合物(B)、化合物(C)、化合物(F)、化合物(M)が有するエチレン性不飽和二重結合基と架橋可能であり、反応性官能基がエポキシ基、イソシアナト基である場合は化合物(A)の水酸基や、基材が水酸基を有する場合には基材の水酸基と架橋可能である。
本発明の樹脂組成物は、化合物(D)を含むことで優れた耐湿性を発現する。これは、化合物(D)の反応性官能基が樹脂組成物の構成成分が含有する水酸基やエチレン性不飽和二重結合基と架橋して接着剤塗膜の架橋密度が高くなることによるものと推測される。また、基材が水酸基を有する場合には、化合物(D)と樹脂組成物の構成成分との架橋に加えて、アルコキシシリル部位と基材の水酸基とが架橋することにより接着性、耐湿性が向上する。中でも化合物(D)の反応性官能基が水酸基と架橋可能なエポキシ基、イソシアナト基である場合は、接着性、耐湿性向上の効果がより高くなる。
シラン化合物は、例えば、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリブトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等のメタクリロキシ基とアルキル基とアルコキシ基を2つ有するシラン化合物;、
γ-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ-アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等のアクリロキシ基とアルキル基とアルコキシ基を2つ有するシラン化合物;、
γ-メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、γ-アクリロキシメチルトリメトキシシランなどの(メタ)アクリロキシアルキル基とアルコキシ基を3つ有するシラン化合物;、
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルトリス(2-メトキシエトキシ)シラン等のビニル基を有するアルコキシシラン;、
γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、β-メルカプトメチルフェニルエチルトリメトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、6-メルカプトヘキシルトリメトキシシラン、10-メルカプトデシルトリメトキシシラン等のメルカプト基とアルコキシ基を有するシラン化合物;、
3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等のエポキシ基とアルコキシ基を有するシラン化合物;
3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアナト基とアルコキシ基を有するシラン化合物が挙げられる。
シラン化合物は、単独または2種類以上を併用できる。
上記シラン化合物のうち、エポキシ基、またはイソシアナト基を含むシラン化合物は耐湿性、親水性基材への接着性が向上するため好ましく、エポキシ基を含むシラン化合物がより好ましい。
シラン化合物の配合量は、重合性化合物100質量部に対して、2~20質量部が好ましく、5~20質量部がより好ましい。2質量部以上であれば耐湿性がより向上し、20質量部以下であれば、接着力と耐湿性のバランスが良い。
<光酸発生剤(E)>
酸発生剤(E)は、可視光線、紫外線、X線、または電子線のような活性エネルギー線の照射によって、酸を発生し、触媒的に作用してシラン化合物、カチオン重合性化合物の重合反応を開始するものである。酸発生剤としては、例えば、スルホニウム塩系酸発生剤(e1)、ヨードニウム塩系酸発生剤(e2)、ジアゾニウム塩系酸発生剤、アンモニウム塩系酸発生剤、ホスホニウム塩系酸発生剤などのオニウム塩系酸発生剤等を挙げることができる。
これらのなかでも、光分解効率に優れ、より硬化性に優れた活性エネルギー線重合性樹脂組成物とできる観点から、スルホニウム塩系酸発生剤(e1)、ヨードニウム塩系酸発生剤(e2)であることが好ましい。
酸発生剤(E)の含有率は、活性エネルギー線重合性樹脂組成物の硬化性の観点から、活性エネルギー線重合性樹脂組成物100質量%中、0.1質量%以上であることが好ましい。一方、耐湿熱性の観点から、20質量%以下であることが好ましく、0.5~10質量%であることがより好ましい。
[スルホニウム塩系酸発生剤(e1)]
スルホニウム塩系酸発生剤(e1)としては、トリアリールスルホニウム・ヘキサフルオロホスフェート、トリアリールスルホニウム・ヘキサフルオロアンチモネート、トリアリールスルホニウム・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
スルホニウム塩系酸発生剤(e1)の市販品としては、例えば、トリアリールスルホニウム・ヘキサフルオロホスフェート(CPI-110P、サンアプロ製)、UVACURE1590(ダイセル・サイテック製)などが挙げられる。
[ヨードニウム塩系酸発生剤(e2)]
ヨードニウム塩系酸発生剤(e2)としては、ビス(4-ターシャリーブチルフェニル)ヨードニウム・ヘキサフルオロホスファート、(4-メチルフェニル)[4(2-メチルプロピル)フェニル]ヨードニウム・ヘキサフルオロホスファート、(4-メチルフェニル)(4-イソプロピルフェニル)ヨードニウム・ヘキサフルオロホスファート、ジフェニルヨードニウム・ヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウム・テトラキス(ペンタフルオロ)ボレート等が挙げられる。
ヨードニウム塩系酸発生剤(e2)の市販品としては、例えば、ビス(4-ターシャリーブチルフェニル)ヨードニウム・ヘキサフルオロホスファート(WPI―170、和光純薬社製)、WPI-113(和光純薬社製)、IK-1(サンアプロ社製)、(4-メチルフェニル)[4(2-メチルプロピル)フェニル]ヨードニウム・ヘキサフルオロホスファート(Omnicat250、IGM resins)などが挙げられる。
<ラジカル重合開始剤(G)>
本発明の活性エネルギー線重合性樹脂組成物には更に、ラジカル重合開始剤(G)を含むことが好ましい。ラジカル重合開始剤(G)を使用することによって、ラジカル重合反応を促進することができる。
ラジカル重合開始剤(G)としては、公知のものから任意に選択し使用できるが、その具体例としては、例えば、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、キサントフルオレノン、ベンズアルデヒド、アントラキノン、3-メチルアセトフェノン、4-クロロベンゾフェノン、4,4’-ジアミノベンゾフェノン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、4-オキサントン、カンファーキノン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノプロパン-1-オン、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、等が挙げられる。市販品としては、例えば、イルガキュア-184,907,651,1700,1800,819,369,261、ダロキュア-TPO(BASF社製 2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド)、Omnirad819(IGM ResinsB.V社製 ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド)ダロキュア-1173(メルク社製)、エザキュア-KIP150、TZT(日本シイベルヘグナー社製)、カヤキュアBMS、カヤキュアDMBI(日本化薬社製)等が挙げられる。
フォトブリーチング性を有することから2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイドまたはビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイドが好ましい。
ラジカル開始剤(G)の含有率は、活性エネルギー線重合性樹脂組成物100質量%中、0.01~20質量%が好ましい。
<活性エネルギー線増感剤(H)>
また、酸発生剤(E)の反応性を向上させるために、活性エネルギー線増感剤(H)を併用しても良い。増感剤(H)は、例えばチオキサントン化合物、アントラセン化合物、ナフタレン化合物、アミノベンゾエート化合物、カルバゾール化合物、ペリレン、フェノチアジン、ローズベンガル等が挙げられる。
増感剤(H)は、例えば、2-イソプロピルチオキサントン、4-イソプロピルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、2-ヒドロキシチオキサントン、2-アセトキシチオキサントン、2-プロポキシチオキサントン等のチオキサントン系化合物;
9,10-ジメトキシアントラセン、9,10-エトキシアントラセン、9,10-ジプロポキシアントラセン、9,10-ジブトキシアントラセン等のアントラセン系化合物;
1,4-ジメトキシナフタレン、1,4-ジエトキシナフタレン、1,4-ジプロポキシナフタレン、1,4-ジブトキシナフタレン等のナフタレン系化合物が挙げられる。
<その他成分>
本発明の活性エネルギー線重合性樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で有れば、前記したような成分の他に添加剤を適宜配合することが可能である。例えば、重合硬化収縮率低減、熱膨張率低減、寸法安定性向上、弾性率向上、粘度調整、熱伝導率向上、強度向上、靭性向上、着色向上等の観点から有機又は無機の充填剤を配合できる。このような充填剤としては、ポリマー、セラミックス、金属、金属酸化物、金属塩、染顔料等を用いることができ、形状については粒子状、繊維状等特に限定されない。なお、上記ポリマーの配合に当っては、柔軟性付与剤、可塑剤、難燃化剤、保存安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、チクソトロピー付与剤、分散安定剤、流動性付与剤、消泡剤等、充填剤としてではなくポリマーブレンド、ポリマーアロイとして、活性エネルギー線重合性樹脂組成物中に溶解、半溶解又はミクロ分散させることも可能である。
本発明の活性エネルギー線重合性樹脂組成物は、実質的に水や有機溶剤を含まないことが乾燥設備や乾燥エネルギーの点で好ましい。しかし、光酸発生剤(E)またはラジカル開始剤(G)が化合物(A)、化合物(B)、化合物(D)、化合物(F)および化合物(M)に難溶性になったり、高粘度となったりする場合は、光酸発生剤(E)またはラジカル開始剤(GE)を溶解するため少量の水又は有機溶剤は含んでもよい。活性エネルギー線重合性樹脂組成物中の水又は有機溶剤の含有量は5質量%以内である。使用可能な有機溶剤として、特に限定はないが、具体的にはメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シクロヘキサン、トルエン、キシレンその他の炭化水素系溶媒等の有機溶媒や、水をさらに添加して、活性エネルギー線重合性樹脂組成物の粘度を調整することもできるし、活性エネルギー線重合性樹脂組成物を加熱して粘度を低下させることもできる。
≪積層体≫
本発明の積層体は、活性エネルギー線重合性樹脂組成物からなる層(以下、樹脂組成物層)と、基材とを備える。活性エネルギー線重合性樹脂組成物を基材の片面、または両面に塗工して形成した積層体のいずれであってもよい。活性エネルギー線重合性樹脂組成物を接着剤として使用する場合は、基材は複数必要である。また同様にコート剤として使用する場合は、基材は単独または複数でも良い。
積層体は、以下のようにして得ることができる。
フィルム状基材である透明フィルムの片面に活性エネルギー線重合性樹脂組成物を塗工して形成した被膜に、別の透明フィルムを貼り合せ、更にこの積層体の片面や両面に活性エネルギー線重合性樹脂組成物を塗工し、更に別の透明フィルム、ガラス、あるいは透明成形体に積層することによって、積層体を得ることができる。なお本発明の積層体が前記積層構成に限定されないことは言うまでもない。
本発明における活性エネルギー線重合性樹脂組成物から形成されてなる樹脂組成物層の膜厚は特に制限されず、使用用途によって適宜調整できる。これらの実施形態に係る粘度の調整及び樹脂組成物の塗工は、必要に応じて、活性エネルギー線重合性樹脂組成物に溶剤を加えることによって、容易に実施することができる。
樹脂組成物層の膜厚が、0.1~6μmの場合には、粘度は1~1500mPa・sであることが好ましく、10~1300mPa・sであることがより好ましく、20~1000mPa・sであることがさらに好ましい。粘度が1500mPa・s以下であれば、基材に塗工した場合、0.1~6μmの薄膜塗工が可能であり、透過率等の光学的特性にも優れる。一方、粘度が1mPa・s以上であれば樹脂組成物層の膜厚制御が容易になるために好ましい。
また、樹脂組成物層の膜厚が、6~300μmの場合には、粘度は1500~100,000mPa・sであることが好ましく、3,000~50,000mPa・sであることがより好ましい。
<塗工方法>
本発明の活性エネルギー線重合性樹脂組成物の塗工方法は、例えばマイヤーバー、アプリケーター、刷毛、スプレー、ローラー、グラビアコーター、ダイコーター、マイクログラビアコーター、リップコーター、コンマコーター、カーテンコーター、ナイフコーター、リバースコ-ター、スピンコーター等公知の塗工方法を利用できる。
<基材>
基材は、フィルム状基材、ガラス板、紙加工品等、特に制限はない。一方、本発明の活性エネルギー線重合性樹脂組成物を二つ以上の基材を貼り合わせる接着剤として使用する場合には、活性エネルギー線を照射して重合させるために、活性エネルギー線を透過し易い基材を使用する必要がある。この場合、透明フィルムや透明ガラス板を使用することが好ましい。なお貼り合わせる基材の一方に活性エネルギー線が透過し難い基材、例えば、木材、金属板、プラスチック板、紙加工品等を使用し、他方を透明フィルムや透明ガラス板を使用し、透明フィルムや透明ガラス板側から照射し、重合硬化を行うこともできる。
本発明の積層体においては、基材のうち、フィルム状基材を使用することが好ましい。フィルム状基材としては、セロハン、各種プラスチックフィルム、合成紙等のフィルム状基材が挙げられるが、透明な各種プラスチックフィルムの使用が好ましい。また、フィルム状基材としては、透明であれば、単層のものであってもよいし、複数の基材を積層してなる多層状態にあるものも用いることができる。
積層体において、樹脂組成物と基材を接着させるためには活性エネルギー線照射による樹脂組成物の重合反応が必要である。活性エネルギー線重合反応は、樹脂組成物の塗工時、あるいは積層する際、さらには積層した後に活性エネルギー線を照射して進行するが、積層した後に活性エネルギー線を照射して重合反応を進めることが好ましい。
<活性エネルギー線>
本発明の活性エネルギー線重合性樹脂組成物は、基材上に塗布し、形成した被膜に活性エネルギー線を照射することで、重合硬化する。活性エネルギー線の照射光源としては、150~550nm波長域の光を主体としたもので、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、ガリウムランプ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、LEDランプ、キセノンランプ等が挙げられる。その他、半導体レーザー、電子線等も活性エネルギー線として使用できる。
紫外線の照射強度は、10~3000mW/cmが好ましい。照射強度が前記範囲を満たすと迅速な硬化が容易になり、基材の劣化を最小限に抑制できる。照射強度と照射時間の積として表される積算照射量は、50~20,000mJ/cmが好ましい。積算照射量が前記積算照射量を満たすと短時間硬化が容易になり、生産性もより向上する。
(光学素子用積層体)
本発明の積層体は、光学用積層体として使用することが好ましく、光学素子用積層体がより好ましい。
光学用積層体の積層構成は、例えば透明フィルム/接着剤層/透明フィルム、透明フィルム/接着剤層/透明フィルム/接着剤層/透明フィルム等の複数の層を積層したシート状積層体が好ましい。また、透明フィルムの一部をガラス、あるいは光学成形体のような光学部材に置き換えることも可能である。
光学フィルムとして使用できる透明フィルムは、例えば透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮断性、および等方性等に優れる熱可塑性樹脂が好ましい。透明フィルムは、プラスチックフィルムやプラスチックシートともいい、例えばポリビニルアルコールフィルム、ポリトリアセチルセルロースフィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリシクロオレフィン、およびエチレン-酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系フィルム;ポリエチレンテレフタレート、およびポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系フィルム;ポリカーボネート系フィルム、ポリノルボルネン系フィルム、ポリアリレート系フィルム、ポリアクリル系フィルム、ポリフェニレンサルファイド系フィルム、ポリスチレン系フィルム、ポリビニル系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリイミド系フィルム、およびポリオキシラン系フィル等が挙げられる。
透明フィルムは、積層体として使用する場合、各フィルムは単独でも2種類以上併用しても良い。例えば、片面にポリシクロオレフィン系フィルムを使用し、もう一方の片面にポリアクリル系フィルムを使用しても良い。
透明フィルムの厚さは、適宜に決定しうるが、一般には強度や取扱性等の作業性、薄層性などの観点から、1~500μm程度であり、1~300μmが好ましく、5~200μmがより好ましく、5~150μmがさらに好ましい。
なお、光学フィルムである偏光板フィルムの偏光子の両側に透明フィルムを設ける場合、その表裏で同じポリマー材料からなる透明フィルムを用いてもよく、異なるポリマー材料等からなる透明フィルムを用いても良い。
本発明の積層体を光学素子用に用いる場合は、基材に光学フィルムを使用することが好ましい。光学フィルムは、上記透明フィルムに光学機能を有する塗工液を塗布したフィルムである。光学機能とは、光透過、光拡散、集光、屈折、散乱、HAZE等である。光学フィルムは、例えば、ハードコートフィルム、帯電防止コートフィルム、防眩コートフィルム、偏光フィルム、位相差フィルム、楕円偏光フィルム、反射防止フィルム、光拡散フィルム、輝度向上フィルム、プリズムフィルム(プリズムシートともいう)、および導光フィルム(導光板ともいう)等が挙げられる。これらは用途に応じて単独または2種類以上を併用できる。
上記偏光フィルムは、偏光板とも呼ばれ、ポリビニルアルコール系偏光子の両面を2枚のポリアセチルセルロース系フィルムであるポリトリアセチルセルロース系保護フィルム(以下、「TACフィルム」という)や、ポリビニルアルコール系偏光子の片面や両面をポリノルボルネン系フィルムであるポリシクロオレフィ系フィルム、ポリアクリル系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリエステル系フィルム等を、接着剤を介して積層した、多層構造のシート状の光学フィルムである。当該接着剤としては、本発明の活性エネルギー線重合性樹脂組成物が好適に使用できる。
本発明の活性エネルギー線重合性樹脂組成物を使用して積層された光学フィルムは、液晶表示装置、プラズマディスプレイパネル(PDP)モジュール、タッチパネルモジュール、有機ELモジュール等のガラス板、上記の各種プラスチックフィルム等の透明フィルムに、本発明の活性エネルギー線重合性樹脂組成物をさらに積層して貼着し、光学素子用積層体として使用されることが好ましい。
活性エネルギー線重合性樹脂組成物を接着剤として使用した偏光板(偏光フィルム)は、より具体的には、以下のようにして得ることができる。
活性エネルギー線重合性接着剤を使用した偏光板(偏光フィルム)は、例えば、以下の(I)~(III)のいずれかの方法で作成することが好ましい。
(I)第1の透明フィルムである保護フィルムの一方の面に、活性エネルギー線重合性接着剤を塗工し、第1の重合性接着剤層を形成し、
透明フィルムである第2の保護フィルムの一方の面に、活性エネルギー線重合性接着剤を塗工し、第2の活性エネルギー線重合性接着剤層を形成し、
次いで、ポリビニルアルコール系偏光子の各面に、第1の活性エネルギー線重合性接着剤層面および第2の活性エネルギー線重合性接着剤層面を、同時に/または順番に重ね合わせた後、活性エネルギー線を照射し、第1の活性エネルギー線重合性接着剤層および第2の活性エネルギー線重合性接着剤層を重合硬化することによって製造する方法、
(II)ポリビニルアルコール系偏光子の一方の面に、活性エネルギー線重合性接着剤を塗工し、第1の活性エネルギー線重合性接着剤層を形成し、形成された第1の活性エネルギー線重合性接着剤層の表面を透明フィルムである第1の保護フィルムで覆い、次いでポリビニルアルコール系偏光子の他方の面に、活性エネルギー線重合性接着剤を塗工し、第2の活性エネルギー線重合性接着剤層を形成し、形成された第2の活性エネルギー線重合性接着剤層の表面を第2の保護フィルムで覆い、活性エネルギー線を照射し、第1の活性エネルギー線重合性接着剤層および第2の活性エネルギー線重合性接着剤層を重合硬化することによって製造する方法、および
(III)第1の透明フィルムである保護フィルムとポリビニルアルコール系偏光子を重ねた端部および、ポリビニルアルコール系偏光子の第1の保護フィルムがない面に重ねた第2の保護フィルムの端部に活性エネルギー線重合性接着剤をたらした後、ロールの間を通過させ各層間に接着剤を広げる。次に活性エネルギー線を照射し、活性エネルギー線重合性接着剤を重合硬化させることによって製造する方法等があるが、特に限定するものではない。
以下に、本発明の具体的な実施例を比較例と併せて説明するが、本発明は、下記実施例に限定されない。また、下記実施例及び比較例中、「部」及び「%」は、それぞれ「質量部」及び「質量%」を表し、「RH」は相対湿度を意味するものとする。
また、表中の配合量は、質量部であり、溶剤以外は、不揮発分換算値である。尚、表中の空欄は配合していないことを表す。
<重量平均分子量の測定方法>
「重量平均分子量」は、東ソー株式会社製ゲルパーミエーションクロマトグラフィー「HLC-8220GPC」を使用した測定した数値であり、分離カラム:東ソー株式会社製「TSK-GELSUPER H5000」、「TSK-GELSUPER H4000」、「TSK-GEL SUPER H3000」、及び「TSK-GEL SUPER H2000」を4本直列に繋ぎ、移動相に温度40℃のテトラヒドロフランを用いて、0.6ml/分の流速で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量である。
<水酸基価の測定方法>
水酸基価の測定は以下のとおりである。共栓三角フラスコ中に試料、約1gを精密に量り採り、トルエン/エタノール(容量比:トルエン/エタノール=2/1)混合液100mlを加えて溶解したのち、更にアセチル化剤(無水酢酸25gをピリジンで溶解し、容量100mlとした溶液)を正確に5ml加え、約1時間攪拌した。これに、フェノールフタレイン試液を指示薬として加え、30秒間攪拌を持続した。その後、溶液が淡紅色を呈するまで0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液で滴定し、水酸基価を次式により求めた。水酸基価は樹脂の乾燥状態の数値とした(単位:mgKOH/g)。
水酸基価(mgKOH/g)=[{(b-a)×F×28.25}/S]/(不揮発分濃度/100)+D
ただし、S:試料の採取量(g)
a:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
b:空実験の0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
F:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の力価
D:酸価(mgKOH/g)
実施例および比較例に用いた材料は以下の通りである。
<水酸基を有するエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物(A)>
4HBA:アクリル酸4-ヒドロキシブチル
CHDMMA:シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート
<ベンゼン環を2つ以上有するエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物(B)>
[ベンゼン環を2つ有しエチレン性不飽和二重結合基を1つ有する化合物(b1)]
POBA:フェノキシベンジルアクリレート
PPEA:o-フェニルフェノキシエチルアクリレート
NMTA:1-ナフタレンメタノールアクリレート
[ベンゼン環を3つ以上有するエチレン性不飽和二重結合基含有化合物(b2)]
BPEFDA:ビスフェニルフルオレンエトキシ変性ジアクリレート
[ベンゼン環を2つ有しエチレン性不飽和二重結合基を2つ有する化合物(b3)]
BisAEODA:ビスフェノールAエトキシ変性ジアクリレート
<ウレタン構造と2つのエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物(C)>
C1:下記の方法にて製造したウレタンアクリレート1を用いた。
C2:下記の方法にて製造したウレタンアクリレート2を用いた。
<ウレタンアクリレート1の製造>
撹拌機、還流冷却管、ガス導入管、温度計、滴下ロ-トを備えた5口セパラブルフラスコに、ポリテトラメチレングリコール(保土ヶ谷化学株式会社製:PTG850、水酸基価127.1mgKOH/g)を81.6部、イソホロンジイソシアネートを41.4部仕込み乾燥空気を導入しながら60℃に昇温した。ここへジブチル錫ジラウレートを0.05部添加し、1時間反応させた。別途、滴下ロートに4-ヒドロキシブチルアクリレートを27.0部、ハイドロキノンモノメチルエーテルを0.15部仕込み、1時間かけてセパラブルフラスコへ滴下した。滴下終了後、3時間80℃で攪拌を続けた後、赤外線吸収スペクトルにてイソシアナト基の吸収ピークがないことを確認し反応を終了しウレタンアクリレート1を得た。その重量平均分子量は4,000であった。
<ウレタンアクリレート2の製造>
撹拌機、還流冷却管、ガス導入管、温度計、滴下ロ-トを備えた5口セパラブルフラスコに、2-ヒドロキシエチルアクリレート1molにε-カプロラクトン2molを付加させた化合物(ダイセル化学製:プラクセルFA2D、水酸基価163.0mgKOH/g)を113.4部、イソホロンジイソシアネートを36.6部、ハイドロキノンモノメチルエーテルを0.15部仕込み、乾燥空気を導入しながら60℃に昇温した。ここへジブチル錫ジラウレートを0.04部添加し、温度を上げ約80℃で3時間反応させた。赤外線吸収スペクトルにてイソシアネート基の吸収ピークがないことを確認した時点で反応を終了し、ウレタンアクリレート2を得た。その重量平均分子量は1,300であった。
<脂環構造を有するエチレン性不飽和二重結合基含有化合物(F)>
[2個以上の単環の脂肪族炭化水素環が連結されている化合物(f1)]
HBPEDA:EO変性水添ビスフェノールAジアクリレート
[橋かけ構造を有する脂肪族多環式化合物(f2)]
IBXA:イソボルロニルアクリレート
DCPTEA:ジシクロペンテニルアクリレート
<エチレン性不飽和二重結合基を有するその他化合物(M)>
[アルキレングリコールを主鎖に有しエチレン性不飽和二重結合基を2つ有する化合物(m1)]
TPGDA:トリプロピレングリコールジアクリレート
[エチレン性不飽和二重結合基を3つ有する化合物(m2)]
INATA:イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート
[それ以外のエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物(m3)]
PEA:フェノキシエチルアクリレート
LA:ラウリルアクリレート
<シラン化合物(D)>
KBM-403:3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)社製)
KBM-303:2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)社製)
KBM-5103:3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)社製)
KBE-9007:3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業(株)社製)
TEMS:テトラメトキシシラン
<光酸発生剤(E)>
[スルホニウム塩系酸発生剤(e1)]
CPI-110P:サンアプロ社製 トリアリールスルホニウム・PF塩タイプの光酸発生剤
[ヨードニウム塩系酸発生剤(e2)]
Omnicat250:4-イソブチルフェニル(4-メチルフェニル)
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ヘキサフルオロフォスフェート (IGM resins B.V.社製)
<ラジカル重合開始剤(G)>
TPO:2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-ホスフィンオキサイト゛ (IGM resins B.V.社製 Omnirad TPO)
<活性エネルギー線増感剤(H)>
2-ITX:2-イソプロピルチオキサントン
UVS-1331:9,10-ジブトキシアントラセン
[実施例1]
水酸基を有するエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物(A)として4HBAを30部、ベンゼン環を2つ以上有するエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物(B)としてPOBAを36部、ウレタン構造と2つのエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物(C)としてウレタンアクリレート1を10部、脂環構造を有するエチレン性不飽和二重結合基含有化合物(F)としてIBXAを10部、シラン化合物(D)としてKBM-403を10部、光酸発生剤(E)としてCPI-110Pを2部、ラジカル重合開始剤(G)としてTPOを2部、を遮光された300mlのガラス瓶に仕込み、ディスパーにて十分に攪拌後、十分に脱泡を行い、活性エネルギー線重合性樹脂組成物を得た。
[実施例2~50、比較例1~8]
表1~3に示すように、組成および配合量(質量部)を変更した以外は、実施例1と同様にして、活性エネルギー線重合性樹脂組成物を得た。
《積層体の評価》
得られた活性エネルギー線重合性樹脂組成物を用いて下記積層体X1を作製し、積層体を下記の方法で評価した。結果を表1~3に示す。
<積層体X1(偏光板)の製造>
透明フィルム(1)として、厚み40μmの紫外線吸収剤含有ポリトリアセチルセルロース系(以下TACと略す)フィルムを用い、透明フィルム(2)として、厚み20μmの紫外線吸収剤を含有しないTACフィルムを使用した。透明フィルム(1)、(2)の片側の表面に300W・min/mの放電量でコロナ処理を行い、その後1時間以内に、表1~3に示す活性エネルギー線重合性接着剤を、各フィルムのコロナ処理面上に、ワイヤーバーコーターを用いて厚みが2μmとなるように塗工し、被膜を形成した。前記透明フィルム(1)、(2)に形成した活性エネルギー線重合性接着剤層との間にポリビニルアルコール系(以下PVAと略す)偏光子を挟み、透明フィルム(1)/接着剤層/PVA偏光子/接着剤層/透明フィルム(2)からなる積層体を得た。透明フィルム(1)がブリキ板に接するように、この積層体の四方をセロハンテープで固定し、ブリキ板に固定した。
活性エネルギー線照射装置(東芝社製 高圧水銀灯)で最大照度300mW/cm、積算光量300mJ/cmの紫外線を透明フィルム(2)側から照射して、積層体X1(偏光板)を作成した。
<接着力>
得られた積層体X1(偏光板)を、25mm×150mmのサイズにカッターを用いて裁断して測定用サンプルとした。サンプルの透明フィルム(2)の面に両面粘着テープ(トーヨーケム社製DF8712S)を貼り付け、ラミネータを用いて金属板上に貼り合わせて、偏光板と金属板との積層体を得た。得られた積層体を接着力測定用の積層体とした。偏光板には、透明フィルム(2)と偏光子の間に予め剥離のキッカケを設けておき、この測定用の積層体を23℃、50%RHの条件下で、300mm/分の速度で90°の角度で引き剥がし、剥離力とした。この際、PVA偏光子と透明フィルム(2)の剥離力を測定した。この剥離力を接着力として4段階で評価した。
[評価基準]
◎:剥離不可、あるいは偏光板破壊、非常に優れる
○:偏光板を破壊せずに剥離可能であり、剥離力が2.0(N/25mm)以上、優れる
△:剥離力が1.0(N/25mm)以上2.0(N/25mm)未満、実用可
×:剥離力が1.0(N/25mm)未満、実用不可
<テープ剥離>
積層体X1(偏光板)を、50mm×50mmのサイズにカッターを用いて裁断して測定用サンプルとした。サンプルの透明フィルム(2)の面に両面粘着テープ(トーヨーケム社製DF8712S)を貼り付けラミネータを用いてガラス板上に貼り付けて、偏光板とガラス板との測定用の積層体を得た。積層体の角にセロハンテープを貼り、しっかり密着させた後、テープの端を掴み、100mm/s以上の速度で一気に引き剥がした。セロハンテープは、幅25mmであり、25mm幅辺り5±0.5Nの付着強さのものを使用した。この試験を10回行い、PVA偏光子と透明フィルム(2)の間の剥がれについて4段階で評価した。
[評価基準]
◎:10回全て剥がれ無し、非常に優れる
○:10回中1~2回剥がれた、優れる
△:10回中3~4回剥がれた、実用可
×:10回中5回以上剥がれた、実用不可
<打ち抜き加工性>
ダンベル社製の100mm×100mmの刃を用い、作製した偏光板を保護フィルム(1)側から打ち抜いた。打ち抜いた偏光板端部の剥離距離を定規で測定し、以下の4段階で評価した。
◎:0mm、非常に優れる
○:0mmを超えて1mm以下、優れる
△:1mmを超えて3mm未満、実用可
×:3mm以上、実用不可
<耐湿試験>
積層体X1を温度25℃-90%RHの条件下で1000時間暴露した。暴露後に接着力、テープ剥離、打ち抜き加工性を初期と同様にしてそれぞれ評価した。
<耐屈曲性>
積層体X1(偏光板)を幅120mm×長さ200mmのサイズに切り出し、折り曲げ試験機(ユアサシステム機器社製)にて、折り曲げた時の内径(直径)が2mmになるように条件設定し、折り曲げと180°開放とを1サイクルとして30万サイクル繰り返し行った。屈曲性は、10万サイクル毎に装置を停止してサンプルの外観を確認し、下記観点で評価した。
外観:試験用積層体の気泡の有無および樹脂組成物層の浮きや剥がれの外観不良有無を以下の条件で目視評価した。
[評価基準]
◎:30万サイクル後に外観不良なし、非常に優れる
○:20万サイクル後までに外観不良なく、30万サイクル後に外観不良あり、優れる
△:10万サイクル後に外観不良なく、20万サイクル後に外観不良あり、実用可
×:10万サイクル後に外観不良あり、実用不可
表1~3に示すように、本発明の活性エネルギー線重合性樹脂組成物は、接着性に優れ、かつ高い耐湿性および優れた屈曲耐性を有することが確認できた。
<シラン化合物(D)>
KBM-403:3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)社製)
KBM-303:2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)社製)
KBM-5103:3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)社製)
KBE-9007:3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業(株)社製)
<その他シラン化合物>
MOS:テトラメトキシシラン
[実施例2~50、比較例1~8]
表1~3に示すように、組成および配合量(質量部)を変更した以外は、実施例1と同様にして、活性エネルギー線重合性樹脂組成物を得た。
但し、実施例39は参考例である。

Claims (6)

  1. 下記の化合物(A)、(B)および(C)の全てと、反応性官能基を有しケイ素原子上にアルコキシ基を有するシラン化合物(D)と、光酸発生剤(E)とを含む、活性エネルギー線重合性樹脂組成物。
    (A)水酸基を有するエチレン性不飽和二重結合基含有化合物(ただし、(B)を除く)
    (B)ベンゼン環を2つ以上有するエチレン性不飽和二重結合基含有化合物
    (C)重量平均分子量が1,000~60,000かつウレタン構造と2つのエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物
  2. 化合物(B)が、下記(b1)および(b2)の少なくとも一方を含む請求項1記載の活性エネルギー線重合性樹脂組成物。
    (b1)ベンゼン環を2つ有しエチレン性不飽和二重結合基を1つ有する化合物
    (b2)ベンゼン環を3つ以上有するエチレン性不飽和二重結合基含有化合物
  3. 化合物(D)が、エポキシ基を有しケイ素原子上にアルコキシ基を有するシラン化合物を含む、請求項1記載の活性エネルギー線重合性樹脂組成物。
  4. さらに、脂環構造を有するエチレン性不飽和二重結合基含有化合物(F)を含み、
    化合物(F)が、脂肪族炭化水素単環構造を2個以上有する化合物、および/または脂肪族炭化水素多環構造を有する化合物を含む、請求項1記載の活性エネルギー線重合性樹脂組成物。
  5. 活性エネルギー線重合性樹脂組成物100質量%中、化合物(A)を10~60質量%、化合物(B)を5~65質量%、化合物(C)を1~20質量%、化合物(D)を2~20質量%、化合物(F)を5~40質量%含有する請求項4記載の活性エネルギー線重合性樹脂組成物。
  6. 請求項1~5いずれか1項に記載の活性エネルギー線重合性樹脂組成物からなる層と、基材とを備えた積層体。



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