JP2024080905A - 樹脂組成物、成形体、トレイ、積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】卵殻粉を含有しながらも、成形後の黄色度が低く、及び、臭気も少なくできる組成物を提供する。【解決手段】樹脂組成物は、卵殻粉と、ポリプロピレン系重合体と、を含み、前記卵殻粉の卵殻膜除去率が90質量%以上である。【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂組成物、成形体、トレイ、積層体に関する。
従来より、卵殻粉と、樹脂原料とを混合した樹脂組成物が知られている。例えば、特許文献1では、特定の粒径まで湿式粉砕した卵殻由来炭酸カルシウムと、樹脂原料とを混合した成形品が開示されている。特許文献2では、熱可塑性樹脂中に卵殻粉末が高充填された成形品が開示されている。特許文献3では、熱可塑性合成樹脂と、卵殻ミクロパウダーと、生分解性有機物とを配合した生分解性樹脂組成物か開示されている。
特開2011-256260号公報 WO2021/192427号公報 特開2021-25021号公報
近年では、廃棄物の有効利用の観点から、卵殻粉を含む樹脂組成物を、食品の容器に用いたいという要望がある。
しかしながら、発明者らが検討したところ、従来の卵殻粉を含む樹脂組成物を熱成形して容器にした場合、容器に黄色の着色が生じたり、容器から臭気が生じたりするという不具合が判明した。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、卵殻粉を含有しながらも、成形後の黄色度が低く、及び、臭気も少なくできる組成物を提供することを目的とする。
[1]:卵殻粉と、ポリプロピレン系重合体と、を含み、前記卵殻粉の卵殻膜除去率が90質量%以上である、樹脂組成物。
[2]:さらに、リン・フェノール系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、シリカ亜鉛粒子を内包するシリカアルミナゲル粉からなる群から選択される少なくとも1種を含む、[1]に記載の樹脂組成物。
[3]:[1]又は[2]に記載の樹脂組成物の成形体。
[4]:[1]又は[2]に記載の樹脂組成物のトレイ。
[5]:[1]又は[2]に記載の樹脂組成物の中間層と、前記中間層の一方の主面を被覆する第1被覆層と、前記中間層の他方の主面を被覆する第2被覆層と、を備え、前記第1被覆層及び前記第2被覆層は卵殻粉を含まない樹脂組成物の層である、積層体。
[6]:[3]に記載の積層体から形成されたトレイ。
本発明によれば、卵殻粉を含有しながらも、成形後の黄色度が低く、及び、臭気も少なくできる組成物を提供できる。
製造できる。
実施形態に係る積層体の断面模式図である。 実施形態に係る積層体のトレイの断面模式図である。
以下、本発明のいくつかの実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
(組成物)
本実施形態に係る組成物は、卵殻粉と、ポリプロピレン系重合体と、を含む。
(卵殻粉)
卵殻粉は、動物の卵の粉砕物である。動物の例は、ニワトリなどの鳥類である。
卵殻粉は、炭酸カルシウムを主成分とするが、卵殻膜などの不純物を含む。
本実施形態においては、卵殻膜の除去率が90質量%以上である卵殻粉を用いる必要がある。好ましくは、卵殻膜の除去率が95質量%以上、より好ましくは卵殻膜の除去率が98質量%以上、さらに好ましくは卵殻膜の除去率が99質量%以上である。
通常市販されている卵殻粉における卵殻膜の除去率は80質量%程度であることが多い。卵殻膜の除去率を90%以上にするには、卵殻を粗粉砕等して卵殻粉を調製する際に、遠心分離、酵素処理等の卵殻粉からの卵殻膜の除去処理を入念に行うことが必要である。
卵殻膜の除去率の測定方法については、例えば、卵殻膜を除去していない卵殻粉に含まれる窒素の量D0と、卵殻膜を除去した卵殻粉に含まれる窒素の量D1とを測定し、D1/D0により計算できる。卵殻粉に含まれる窒素の量は、卵殻粉中の卵殻膜を卵殻膜分解酵素により分解し、卵殻膜由来の窒素を水に可溶化することで、定量できる。具体的には、卵殻粉を所定濃度で水に懸濁させ、pH調整し、卵殻膜分解酵素を添加してから加熱攪拌し、その後、遠心分離機により固形分と上清に分離し、その上清の窒素量を燃焼式全窒素測定装置またはケルダール式全窒素測定装置を用いて可溶性窒素として測定することが好適である。
卵殻粉の粒径分布に特に限定はないが、レーザ回折法に基づく体積基準の頻度分布のD50が0.1~30μmであることが好適である。D50は、0.5μm以上でもよく、1μm以上でもよく、2μm以上でもよく、5μm以上でもよく、10μm以上でもよい。また、D50は25μm以下でもよく、20μm以下でもよい。
卵殻粉は、レーザ回折法において100μm以上の粒子を持たないことが好適である。
(ポリプロピレン系重合体)
ポリプロピレン系重合体とは、重合体を構成する全構成単位100モル%中に、プロピレン単位を50モル%より多く100モル%以下含む重合体をいう。プロピレン単位の割合は60%以上でもよく、70%以上でもよく、80%以上でもよく、90%以上でもよく、95%以上でもよい。ポリプロピレン系重合体は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、例えば、プロピレンの単独重合体であるホモポリプロピレン、ポリプロピレンとエチレンを共重合したランダムポリプロピレン、ポリプロピレン重合時にエチレン・プロピレン共重合体のエラストマー成分をブレンドしたブロックポリプロピレン等を単独で又は複数種類組み合わせて含有することができる。
プロピレンに共重合可能な他のモノマーとしては、例えば、エチレン、α-オレフィンを挙げることができる。α-オレフィンは、炭素数4以上であり、好ましくは、炭素数4~12のα-オレフィンである。炭素数4~12のα-オレフィンの具体例を挙げれば、例えば、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-デセンなどの直鎖状モノオレフィン類;3-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテンなどの分岐状モノオレフィン類;ビニルシクロヘキサンなどである。プロピレンとこれに共重合可能な他のモノマーとの共重合体は、ランダム共重合体であってもよいし、ブロック共重合体であってもよい。
共重合体の具体例としては、プロピレン-エチレン共重合体、プロピレン-1-ブテン共重合体、及びプロピレン-エチレン-1-ブテン共重合体などプロピレンとエチレン、及び炭素数4~12のα-オレフィンからなる群より選ばれる1種又は2種以上のモノマーとの二元ないし三元の共重合体などが挙げられる。
またプロピレン単独重合体、及びプロピレン系共重合体の立体規則性はアイソタクチック、シンジオタクチック、アタクチックでもよいが、フィルムに成形した後の剛性や透明性のバランスに優れるという観点では、アイソタクチック性の高いポリプロピレンが好ましい。
(ポリエチレン系重合体)
組成物は、さらに、ポリエチレン系重合体を含んでもよい。
ポリエチレン系重合体とは、樹脂を構成する全構成単位100モル%中に、エチレン単位を50モル%より多く100モル%以下含む樹脂をいう。エチレン単位の割合は60%以上でもよく、70%以上でもよく、80%以上でもよく、90%以上でもよく、95%以上でもよい。
ポリエチレン系重合体は、エチレン単独重合体でもよいし、エチレンとαオレフィンとの共重合体でもよい。αオレフィンの例は、ポリプロピレン系重合体で説明したものである。
ポリエチレン系重合体の例は、低密度ポリエチレン(LDPE:高圧法により測定される密度(以下、単に密度ということがある)が900~945kg/mであるポリエチレン)、高密度ポリエチレン(HDPE:密度が945kg/mより大きいポリエチレン)、及び線状低密度ポリエチレン(LLDPE:シングルサイト又はマルチサイト触媒を用いて低圧法により製造され、かつ密度が900~945kg/mであるポリエチレン)である。
ポリエチレン系重合体は、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)と高密度ポリエチレン(HDPE)との混合物であってもよい。
(添加剤)
組成物は、さらに各種の添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、消臭剤などを挙げることができる。
酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤などが挙げられる。1分子中、フェノール系の酸化防止機構とリン系の酸化防止機構とを併せ持つユニットを有する複合型の酸化防止剤であるリン・フェノール系酸化防止剤の使用も好ましい。
フェノール系酸化防止剤の例は、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール、n-オクタデシル-3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2-tert-ブチル-6-(3-tert-ブチル-2-ヒドロキシ-5-メチルベンジル)-4-メチルフェニルアクリレート、テトラキス[メチレン-3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(イルガノックス1010)等が挙げられる。
リン系酸化防止剤の例は、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)フォスファイト(イルガホス168)、トリス[2-[[2,4,8,10-テトラ-tert-ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェフィン-6-イル]オキシ]エチル]アミン、ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、ビス[2,4-ビス(1,1-ジメチルエチル)-6-メチルフェニル]エチルエステル亜リン酸、テトラキス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)[1,1-ビフェニル]-4,4’-ジイルビスホスフォナイト等が挙げられる。
リン・フェノール系酸化防止剤としては、分子中にリン原子とフェノール構造とをそれぞれ1以上有する化合物を用いることができる。リン・フェノール系酸化防止剤の例は、(6-[3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロポキシ]-2,4,8,10-テトラ-tert-ブチルジベンズ[d,f][1.3.2]ジオキサホスフェピン)(スミライザーGP)等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、2-ヒドロキシベンゾフェノンの誘導体やヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール誘導体などの公知の紫外線吸収剤で紫外線吸収剤、ベンゾエート系の紫外線遮断剤などが挙げられる。
帯電防止剤は、ポリマー型、オリゴマー型、モノマー型のいずれであってもよい。
滑剤としては、エルカ酸アミドやオレイン酸アミドなどの高級脂肪酸アミド、ステアリン酸などの高級脂肪酸及びその塩などが挙げられる。
アンチブロッキング剤としては、球状あるいはそれに近い形状の微粒子が、無機系、有機系を問わず使用できる。
消臭剤としては、シリカ亜鉛粒子を内包するシリカアルミナゲル粉(ZnO・SiOx・Al2O3・nH2O)が挙げられる。
組成物は、上記の重合体以外の樹脂を含んでいてもよい。
(組成物の組成比)
卵殻粉の質量割合に特に限定はないが、ポリプロピレン系重合体100質量部に対し、卵殻粉を20~120質量部とすることができ、25~90質量部とすることが好適である。
ポリエチレン系重合体の質量割合に特に限定はないが、ポリプロピレン系重合体100質量部に対し、ポリエチレン系重合体を0~80質量部とすることができ、65質量部以下とすることが好適である。
組成物において、ポリプロピレン系重合体及びポリエチレン系重合体の合計の質量割合は、70質量%以上でもよく、45質量%以上でもよい。
組成物において、添加剤の添加量に特に限定はない。それぞれ、組成物に対して1質量%以下とすることができる。
酸化防止剤、消臭剤の量は、卵殻粉の質量に対して、0.002~0.05質量%とすることができる。
(組成物の製造方法)
上記の組成物は、卵殻粉と、ポリプロピレン系重合体と、必要に応じて添加される、ポリエチレン系重合体、添加剤等を、を溶融混練することで得ることができる。
混練時の温度は210℃以下、205℃以下が好ましく、200℃以下が好ましく、195℃以下が好ましく、190℃以下も好ましい。温度は、180℃以上が好ましく、185℃でもよい。
組成物はペレット化して成形原料とすることができる。
(成形体)
成形体は、上記の樹脂組成物の成形品であり、樹脂組成物のペレット、樹脂組成物をTダイを用いて押出成形して得られるシート(単層でも積層体でもよい)、当該シートの真空成形、真空圧空成形などにより得られるトレイ、樹脂組成物の射出成形により得られる立体成形品、樹脂組成物のブロー成形により得られる中空ボトル状品、及び異形押出成形により得られるチューブ・パイプ状品などが挙げられる。形状は特に限定されない。
シートの厚みは0.1~1.0mmとすることができる。
成形体は、特に、食品用途であることが好適であり、食品用包装フィルム、食品用トレイ、などが好適である。
このような成形品は、冷凍処理、冷凍輸送などの低温から、電子レンジ調理などの高温条件での使用も可能である。
組成物のペレットを得てから、ペレットを再度溶融混練して成形体を得てもよいが、卵殻粉と、ポリプロピレン系重合体と、必要に応じて添加される、ポリエチレン系重合体、添加剤等を、を溶融混練し、そのまま、成形して成形体を得ることもできる。
(積層体)
本実施形態に係る積層体の一例を示す。
図1に示すように、本実施形態に係る積層体100は、上記の樹脂組成物の中間層20と、中間層20の一方の主面を被覆する第1被覆層10と、中間層20の他方の主面を被覆する第2被覆層30と、を備える。
中間層20の厚みは、例えば、80~950μmとすることができる。
第1被覆層10及び第2被覆層30は、卵殻粉を含まない樹脂組成物の層である。樹脂組成物の組成に特に限定はなく、卵殻粉を含まない以外は、上記の組成物で例示した物と同様であることができる。卵殻粉の含有の有無以外の点において、第1被覆層及び第2被覆層の組成は、中間層20と同一であってもよいが異なっていてもよい。また、第1被覆層10と第2被覆層30とで組成が同一でもよいが異なっていてもよい。
例えば、第1被覆層10及び第2被覆層30はブロックポリプロピレンなどのポリプロピレン系重合体を含むことが好ましく、さらに、HDPE,LLDPE等のポリエチレン系重合体を含むことができる。
第1被覆層10及び第2被覆層30の厚みは10~100μmであり、厚みも互いに同一でもよく異なっていてもよい。
このような積層体は、Tダイからの共押出、3つのシートの熱ラミネート等の公知の積層シートの製造法により得ることができる。
積層体の製造時の樹脂の温度は、210℃以下、205℃以下が好ましく、200℃以下が好ましく、195℃以下が好ましく、190℃以下も好ましい。温度は、180℃以上が好ましく、185℃でもよい。
(トレイ)
本実施形態に係るトレイは、上述の積層体又は上記組成物の単層シート50から形成される。図2は、積層体に係るトレイ200の一実施形態を示す断面図である。図2に示されるトレイ200は凹部を備える。
トレイは、例えば、シートを熱成形することによって製造することができる。熱成形方法としては、例えば、真空成型法、圧空成形法、真空圧空成形法、熱板圧空成形法などが挙げられる。具体的には、フリードローイング法、プラグアンドリング成形法、リッジ成形法、マッチドモールド成形法、ストレート成形法、ドレープ成形法、リバースドロー成形法、エアスリップ成形法、プラグアシスト成形法、プラグアシストリバースドロー成形法、接触加熱圧空成形法などが挙げられる。
(実施例A1)
ブロックポリプロピレン、LLDPE、及び、卵殻粉(卵殻膜除去率90質量%)を46.5:19.9:33.6の質量比で190℃で溶融混合し、Tダイから押し出してシートを得た。シートの厚みは400μmとした。
(実施例A2)
溶融温度を185℃とする以外は実施例A1と同様とした。
(比較例A1)
卵殻膜除去率が80質量%である卵殻粉を用いる以外は実施例A1と同様とした。
(実施例A3)
リン・フェノール系酸化防止剤(住友化学スミライザーGP(構造式を以下に示す))を、卵殻粉の質量に対する割合が0.0024となるように(全体に対して約800ppm)となるように添加する以外は実施例A1と同様とした。
Figure 2024080905000002
(実施例A4)
リン・フェノール系酸化防止剤(住友化学スミライザーGP)を、卵殻粉の質量に対する割合が0.0048となるように(全体に対して約1600ppm)となるように添加する以外は実施例A1と同様とした。
(実施例A5)
リン・フェノール系酸化防止剤(住友化学スミライザーGP)を、卵殻粉の質量に対する割合が0.0071となるように(全体に対して約2400ppm)となるように添加する以外は実施例A1と同様とした。
(実施例A6~A8)
卵殻膜除去率が99質量%である卵殻粉を用いる以外は、実施例A3~A5とそれぞれ同様とした。
(実施例A9~A11)
リン・フェノール系酸化防止に変えて、フェノール系酸化防止剤(BASFイルガノックス1010(構造式を以下に示す)を用いる以外は、実施例A3~A5と同様とした。
Figure 2024080905000003
(実施例A12~A14)
リン・フェノール系酸化防止に変えて、リン系酸化防止剤(BASFイルガホス168(構造式を以下に示す))を用いる以外は、実施例A3~A5と同様とした。
Figure 2024080905000004
(実施例A15~A17)
リン・フェノール系酸化防止剤に変えて、シリカ亜鉛粒子を内包するシリカアルミナゲル粉消臭剤(水沢化学 ミズカナイトGP)を用い、順に、卵殻粉の質量に対する割合が0.0036となるように(全体に対して約1200ppm)となるように、卵殻粉の質量に対する割合が0.0100となるように(全体に対して約3360ppm)となるように、卵殻粉の質量に対する割合が0.0179となるように(全体に対して約6000ppm)となるように、添加する以外はる以外は、実施例A3~A5と同様とした。
(実施例A18)
リン・フェノール系酸化防止剤の卵殻粉の質量に対する割合が0.0063となるように(全体に対して約2160ppm)となるように添加し、混練温度を200℃とする以外は実施例A3と同様とした。
(評価)
得られた単層シートのYIを、ASTM D1925に基づいて測定した。また、得られた単層シートを50×50mmに切り出してジャム瓶に入れ、蓋をした状態で80℃×2h加熱し、その後ビン内の臭いをかぐことにより測定した。結果は5段階評価とし、数字が高いほど無臭に近く、数字が低いほど独特の臭気が強いことを示す。
条件及び結果を表1に示す。
Figure 2024080905000005
卵殻膜除去率が90質量%以上の卵殻粉を用いた組成物では、YI(黄色み)が低減され、また、臭気も抑えられた。
この理由は明らかでは無いが、残留する僅かの卵殻膜が、押出成形時の熱により酸化劣化し、着色し、臭気を発生することを抑制できたためと考えられる。
(実施例B1)
第1被覆層/中間層/第2被覆層という構造の積層体シートを190℃の共押出により作製した。
第1被覆層及び第2被覆層は、ブロックポリプロピレン、HDPE、LLDPEがそれぞれ70:20:10の質量比で含み、厚みは30μmであった。
中間層は、ブロックポリプロピレン、LLDPE、LDPE、卵殻粉(卵殻膜除去率90%を46.5:5.5:14.4:33.6の質量比で含み、さらに、リン・フェノール系酸化防止剤であるスミライザーGPを卵殻粉の質量に対して0.0071の割合(組成物全体に対して2400質量ppm)で含み、厚みは270μmであった。
得られた積層体シートの臭気を測定したところ、5と判定された。
(実施例B2)
第1被覆層/中間層/第2被覆層という構造の積層体シートを185℃の共押出により作製した。
第1被覆層及び第2被覆層は、ブロックポリプロピレン、HDPE、LLDPEがそれぞれ70:20:10の質量比で含み、厚みは50μmであった。
中間層は、ブロックポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、LLDPE、LDPE、卵殻粉(卵殻膜除去率99%)、炭酸カルシウム粉を31.5:15:5.5:14.4:12.6:21の質量比で含み、さらに、リン・フェノール系酸化防止剤であるスミライザーGPを卵殻粉の質量に対して0.0095の割合(組成物全体に対して1200質量ppm)で含み、厚みは450μmであった。
得られた積層体シートの臭気を測定したところ、5と判定された。
10…第1被覆層、20…中間層、30…第2被覆層、100…積層体(成形体)、200…トレイ(成形体)。

Claims (6)

  1. 卵殻粉と、ポリプロピレン系重合体と、を含み、前記卵殻粉の卵殻膜除去率が90質量%以上である、樹脂組成物。
  2. さらに、リン・フェノール系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、シリカ亜鉛粒子を内包するシリカアルミナゲル粉からなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の樹脂組成物の成形体。
  4. 請求項1又は2に記載の樹脂組成物のトレイ。
  5. 請求項1又は2に記載の樹脂組成物の中間層と、前記中間層の一方の主面を被覆する第1被覆層と、前記中間層の他方の主面を被覆する第2被覆層と、を備え、前記第1被覆層及び前記第2被覆層は卵殻粉を含まない樹脂組成物の層である、積層体。
  6. 請求項5に記載の積層体から形成されたトレイ。
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