JP2024080749A - 端子付き電線、および端子付き電線の製造方法 - Google Patents

端子付き電線、および端子付き電線の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】水の浸入による腐食を抑制することができる端子付き電線を提供する。【解決手段】端子付き電線1は、芯線21と、芯線を覆う被覆22とを有し、かつ芯線の一部が被覆の末端22aから突出している被覆電線2と、被覆の末端に装着されたゴム栓3と、芯線における被覆から突出した突出部21aに加締められた第一圧着部41と、ゴム栓に加締められた第二圧着部42と、第一圧着部と第二圧着部とをつなぐ半筒形状の中間部43と、を有し、かつ中間部によって芯線の突出部を収容する圧着端子4と、中間部の内壁面と芯線の突出部との間に充填された湿気硬化樹脂5と、芯線の突出部を湿気硬化樹脂の側とは反対側から覆う紫外線硬化樹脂6と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、端子付き電線、および端子付き電線の製造方法に関する。
従来、防食剤が塗布された端子付き電線がある。特許文献1には、防食剤の塗布が、接続部の下方から接続部に防食剤を接触させ、接続部に防食剤を浸透させることにより行われた端子付き電線及びその製造方法が開示されている。
特開2016-225111号公報
端子付き電線の防食性能を向上させる点において、なお改良の余地がある。たとえば、芯線の露出部と端子の底壁との隙間が空気層である場合、水の浸入による芯線等の腐食が生じやすくなる。
本発明の目的は、水の浸入による腐食を抑制することができる端子付き電線、および端子付き電線の製造方法を提供することである。
本発明の端子付き電線は、芯線と、前記芯線を覆う被覆とを有し、かつ前記芯線の一部が前記被覆の末端から突出している被覆電線と、前記被覆の前記末端に装着されたゴム栓と、前記芯線における前記被覆から突出した突出部に加締められた第一圧着部と、前記ゴム栓に加締められた第二圧着部と、前記第一圧着部と前記第二圧着部とをつなぐ半筒形状の中間部と、を有し、かつ前記中間部によって前記芯線の前記突出部を収容する圧着端子と、前記中間部の内壁面と前記芯線の前記突出部との間に充填された湿気硬化樹脂と、前記芯線の前記突出部を前記湿気硬化樹脂の側とは反対側から覆う紫外線硬化樹脂と、を備えることを特徴とする。
本発明の端子付き電線の製造方法は、芯線における被覆から突出した突出部に加締められた第一圧着部と、前記被覆の末端に装着されたゴム栓に加締められた第二圧着部と、前記第一圧着部と前記第二圧着部とをつなぐ半筒形状の中間部と、を有する圧着端子に湿気硬化樹脂を充填する工程と、前記芯線の前記突出部に対して紫外線硬化樹脂を塗布する工程と、を含み、前記湿気硬化樹脂を充填する工程において、前記中間部の内壁面と前記芯線の前記突出部との隙間に対して、前記圧着端子の幅方向における何れか一方の開口部から前記湿気硬化樹脂が注入され、前記紫外線硬化樹脂を塗布する工程では、前記芯線の前記突出部に対して前記湿気硬化樹脂の側とは反対側から前記紫外線硬化樹脂が塗布されることを特徴とする。
本発明に係る端子付き電線は、被覆電線と、被覆の末端に装着されたゴム栓と、芯線における被覆から突出した突出部に加締められた第一圧着部と、ゴム栓に加締められた第二圧着部と、第一圧着部と第二圧着部とをつなぐ半筒形状の中間部と、を有し、かつ中間部によって芯線の突出部を収容する圧着端子と、中間部の内壁面と芯線の突出部との間に充填された湿気硬化樹脂と、芯線の突出部を湿気硬化樹脂の側とは反対側から覆う紫外線硬化樹脂と、を備える。
本発明に係る端子付き電線の製造方法は、芯線における被覆から突出した突出部に加締められた第一圧着部と、被覆の末端に装着されたゴム栓に加締められた第二圧着部と、第一圧着部と第二圧着部とをつなぐ半筒形状の中間部と、を有する圧着端子に湿気硬化樹脂を充填する工程と、芯線の突出部に対して紫外線硬化樹脂を塗布する工程と、を含み、湿気硬化樹脂を充填する工程において、中間部の内壁面と芯線の突出部との隙間に対して、圧着端子の幅方向における何れか一方の開口部から湿気硬化樹脂が注入され、紫外線硬化樹脂を塗布する工程では、芯線の突出部に対して湿気硬化樹脂の側とは反対側から紫外線硬化樹脂が塗布される。
本発明に係る端子付き電線、および端子付き電線の製造方法によれば、水の浸入による腐食を抑制することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態の端子付き電線を示す平面図である。 図2は、実施形態の端子付き電線の断面図である。 図3は、実施形態の端子付き電線の断面図である。 図4は、実施形態の充填工程の断面図である。 図5は、実施形態の充填工程の断面図である。 図6は、実施形態の充填工程の断面図である。 図7は、実施形態の塗布工程の断面図である。 図8は、実施形態の端子付き電線の断面図である。
以下に、本発明の実施形態に係る端子付き電線、および端子付き電線の製造方法につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態]
図1から図7を参照して、実施形態について説明する。本実施形態は、端子付き電線、および端子付き電線の製造方法に関する。図1は、実施形態の端子付き電線を示す平面図、図2および図3は、実施形態の端子付き電線の断面図、図4から図6は、実施形態の充填工程の断面図、図7は、実施形態の塗布工程の断面図である。図2には、図1のII-II断面が示されている。図3には、図1のIII-III断面が示されている。
図1から図3に示すように、本実施形態の端子付き電線1は、被覆電線2と、ゴム栓3と、圧着端子4と、湿気硬化樹脂5と、紫外線硬化樹脂6と、を有する。被覆電線2は、図3に示すように、芯線21および被覆22を有する。芯線21は、導電性を有する金属で形成されており、例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金で形成される。例示された芯線21は、複数の素線を有する。被覆22は、絶縁性の合成樹脂で形成される。被覆22は、芯線21を覆う。芯線21は、被覆22の末端22aから突出した突出部21aを有する。
以下の説明では、端子付き電線1における被覆電線2の軸方向を「第一方向X」と称する。第一方向Xは、圧着端子4の長手方向である。また、圧着端子4の幅方向を「第二方向Y」と称し、圧着端子4の高さ方向を「第三方向Z」と称する。第二方向Yは、第一方向Xと直交し、第三方向Zは、第一方向Xおよび第二方向Yの何れとも直交する。
図3に示すように、ゴム栓3は、被覆22の末端22aに装着されている。ゴム栓3は、シリコン等の合成樹脂により成型される。ゴム栓3は、被覆22と比較して軟質であってもよい。例示されたゴム栓3の形状は、円筒形状である。ゴム栓3は、第一筒部31および第二筒部32を有する。第一筒部31は、ゴム栓3における軸方向の一端に設けられている。第一筒部31は、ゴム栓3に被覆電線2が挿入された場合に被覆22に密着するように形成されている。被覆電線2は、第一筒部31に対して第二筒部32が突出部21aの側とは反対側に位置するようにゴム栓3に挿入される。言い換えると、被覆電線2は、第一筒部31から突出部21aが突出するようにゴム栓3に挿入される。
例示された第一筒部31の厚さは、被覆22の厚さよりも大きい。第一筒部31の先端には、環状の隆起部31aが設けられている。隆起部31aは、第二圧着部42の抜け止めとして機能する。また、隆起部31aは、第二圧着部42の底壁42bによって圧縮される。隆起部31aは、底壁42bに密着するリップとして機能し、水の浸入を抑制することができる。
第二筒部32は、例えば、コネクタハウジングの貫通孔やホルダの貫通孔に挿入される。第二筒部32は、貫通孔の内壁面と被覆22との間を水密にシールするシール部である。例示されたゴム栓3では、第一筒部31よりも第二筒部32が肉厚である。第二筒部32の外周面には、環状のリップ32aが設けられている。また、第二筒部32の内周面には、環状のリップ32bが設けられている。
圧着端子4は、被覆電線2に対して圧着される端子である。例示された圧着端子4は、角筒形状の接続部40を有するメス端子である。圧着端子4は、導電性を有する金属で形成されており、例えば、銅または銅合金で形成される。圧着端子4は、接続部40、第一圧着部41、第二圧着部42、および中間部43を有する。接続部40は、圧着端子4における長手方向の端部に形成されている。接続部40は、相手方のオス端子を受け入れる形状を有している。接続部40の内部には、バネ部40aが配置されている。
第一圧着部41、中間部43、および第二圧着部42は、接続部40の側からこの順序で第一方向Xに並んでいる。第一圧着部41は、接続部40に隣接している。第一圧着部41は、芯線21に対して加締められる一対のバレル片41aを有している。第一圧着部41は、芯線21の突出部21aの先端部に対して圧着される。本実施形態の第一圧着部41は、Bクリンプと称される形態で芯線21に対して圧着される。
第二圧着部42は、ゴム栓3に対して加締められる一対のバレル片42aを有している。第二圧着部42は、第一方向Xと直交する断面における断面形状が円弧形状となるように第一筒部31に対して圧着される。一対のバレル片42aの先端同士は、隙間をあけて対向する。すなわち、圧着後の第二圧着部42の断面形状は、略C字形状である。バレル片42aは、隆起部31aとリップ32aとの間に圧着される。
図1に示すように、中間部43は、第一圧着部41と第二圧着部42とをつなぐ半筒形状の部分であり、第一方向Xに延在する。平面視における中間部43の形状は、第二圧着部42から第一圧着部41へ向かうに従って第二方向Yの幅が狭くなるテーパ形状である。図2に示すように、中間部43の断面形状は円弧形状である。すなわち、例示された中間部43の形状は、略半円筒形状である。
図3に示すように、本実施形態の圧着端子4では、第一圧着部41と第二圧着部42との間に第三方向Zの段差が設けられている。より詳しくは、第一圧着部41の底壁41bと、第二圧着部42の底壁42bとが第三方向Zにずれている。底壁42bは、底壁41bに対して芯線21の側とは反対側に位置している。この段差により、ゴム栓3の第一筒部31を収容するスペースが形成されている。
中間部43の底壁43bは、第一方向Xに対して傾斜している。つまり、図3の断面図に示す中間部43の形状は、第二圧着部42から第一圧着部41へ向かうに従って第三方向Zの高さが低くなるテーパ形状である。中間部43は、芯線21の突出部21aの一部を収容する。より詳しくは、中間部43は、突出部21aのうち、被覆22に近い基端側の部分を収容する。
図2および図3に示すように、湿気硬化樹脂5は、中間部43の内壁面43cと芯線21の突出部21aとの間に充填される。湿気硬化樹脂5は、空気中の水分と反応して硬化する湿気硬化型の合成樹脂である。湿気硬化樹脂5は、例えば、絶縁性を有している。本明細書では、圧着端子4に湿気硬化樹脂5を充填する工程を単に「充填工程」と称する。充填工程は、被覆電線2およびゴム栓3に対して圧着端子4が圧着された後に実行される。
図4に示すように、圧着端子4の中間部43と芯線21との間には、隙間8がある。中間部43は、底壁43b、および一対の側壁43aを有する。一対の側壁43aは、芯線21を間において第二方向Yにおいて互いに対向している。底壁43bおよび一対の側壁43aは、断面形状が円弧形状をなすように連続的に湾曲している。
図4の断面における隙間8の形状は、中間部43の内壁面43cの形状と対応している。例示された隙間8の断面形状は、円弧形状である。隙間8は、第二方向Yの両側に開口部8aを有する。湿気硬化樹脂5は、何れか一方の開口部8aから注入される。湿気硬化樹脂5の注入は、注入装置7によって実行される。注入装置7は、湿気硬化樹脂5を吐出するノズル71を有している。注入装置7は、ノズル71から隙間8に湿気硬化樹脂5を注入する。このときに、注入装置7は、ノズル71の先端を隙間8の開口部8aに挿入してもよい。注入された湿気硬化樹脂5は、中間部43の内壁面43cに沿って底壁43bに向けて流れる。
隙間8に注入された湿気硬化樹脂5は、隙間8を充填していく。図5に示すように、注入口とは反対側の液面81は、他方の開口部8aに向けて上昇する。つまり、湿気硬化樹脂5は、矢印AR1で示すように、芯線21の外側を回り込みながら隙間8に充填される。よって、隙間8に残存している空気(空気溜り)が湿気硬化樹脂5によって外部空間に押し出される。また、気泡が発生したとしても、その気泡が隙間8から押し出される。例えば、充填工程の初期に湿気硬化樹脂5に気泡が発生したとしても、その気泡は出口側の開口部8aに向けて押し出される。また、芯線21の周りに気泡が発生したとしても、その気泡は出口側の開口部8aに向けて押し出される。よって、本実施形態の充填工程は、充填後の湿気硬化樹脂5における気泡の存在を抑制することができる。
図6に示すように、注入装置7は、注入口とは反対側の液面81が他方の開口部8aに上昇するまで湿気硬化樹脂5を隙間8に注入する。液面81が他方の開口部8aに到達すると、湿気硬化樹脂5の注入が終了する。所望の位置まで湿気硬化樹脂5が充填されたか否かの確認は、例えば、目視により実行される。この確認は、カメラによって撮像された画像に基づいてなされてもよい。注入された湿気硬化樹脂5は、空気中の水分と反応して硬化し、第一保護層を形成する。
図3に示すように、湿気硬化樹脂5は、被覆22の端面およびゴム栓3の端面を覆うように充填される。底壁43bは、第一圧着部41の底壁41bから第二圧着部42の底壁42bへ向けて傾斜している。これにより、隙間8に注入される湿気硬化樹脂5は、傾斜に従って底壁42bに向けて流れる。つまり、湿気硬化樹脂5は、ゴム栓3の端面を伝わりながら隙間8に充填される。ゴム栓3は、湿気硬化樹脂5を留める壁となり、湿気硬化樹脂5の流出を規制する。例えば、ゴム栓3は、第一筒部31と底壁42bとの間に湿気硬化樹脂5が流れ込むことを規制する。
湿気硬化樹脂5が硬化した後に、図7に示すように、芯線21の突出部21aに対して紫外線硬化樹脂6が塗布される。紫外線硬化樹脂6は、紫外光が照射されることにより硬化する紫外線硬化型の合成樹脂である。紫外線硬化樹脂6は、例えば、絶縁性を有している。本明細書では、突出部21aに対して紫外線硬化樹脂6を塗布する工程を単に「塗布工程」と称する。塗布工程は、塗布装置9によって実行される。塗布装置9は、紫外線硬化樹脂6を吐出するノズル91を有している。塗布装置9は、芯線21および圧着端子4を一体に覆う紫外線硬化樹脂6の層を形成する。紫外線硬化樹脂6の層は、例えば、図1に示すように、第一圧着部41、中間部43、および芯線21の突出部21aを一体に覆う。
図2および図7に示すように、紫外線硬化樹脂6は、芯線21の突出部21aに対して湿気硬化樹脂5の側とは反対側から塗布される。図2では、湿気硬化樹脂5が突出部21aを下側から覆い、紫外線硬化樹脂6が突出部21aに対して上側から塗布される。塗布される紫外線硬化樹脂6は、芯線21、湿気硬化樹脂5、および中間部43の端面43dを一体に覆う。端面43dは、側壁43aの端面であり、第三方向Zを向いている。このように、本実施形態の端子付き電線1では、芯線21の突出部21aが湿気硬化樹脂5および紫外線硬化樹脂6によって挟み込むように覆われる。
図3に示すように、紫外線硬化樹脂6は、芯線21の先端から被覆22までの範囲に塗布されてもよい。第一圧着部41に塗布された紫外線硬化樹脂6は、一対のバレル片41aの間に形成される溝部に充填される。
紫外線硬化樹脂6が塗布されると、紫外線硬化樹脂6を硬化させる硬化工程が実行される。硬化工程では、紫外線硬化樹脂6に対して紫外光が照射される。紫外線硬化樹脂6が硬化すると、端子付き電線1の製造が完了する。
本実施形態の端子付き電線1は、異種金属腐食の発生を抑制することができる。例えば、芯線21を覆う樹脂層は、隙間8に充填される第一保護層と、第一保護層の側とは反対側から芯線21を覆う第二保護層と、を有する。第一保護層および第二保護層は、硬化した樹脂の層であり、芯線21を外部空間から遮断する。本実施形態では、湿気硬化樹脂5が第一保護層を形成し、紫外線硬化樹脂6が第二保護層を形成する。第一保護層および第二保護層は、それぞれ適切な特性を有する樹脂によって形成されることが好ましい。
例えば、第一保護層の湿気硬化樹脂5は、隙間8に対して充填しやすい樹脂であることが好ましい。硬化前の湿気硬化樹脂5は、粘性が小さくてもよく、高い流動性を有していてもよい。湿気硬化樹脂5は、自然に硬化するため、硬化させるための専用の工程が不要である。よって、二種類の樹脂を用いることによる作業性の低下が抑制される。
硬化前の紫外線硬化樹脂6は、塗布された後に芯線21が露出しないように、湿気硬化樹脂5よりも高い粘度を有していてもよい。粘度が高い樹脂は、紫外光が照射されるまでの変形量が小さく、適度な厚さを維持することができる。
本実施形態に係る端子付き電線の製造方法では、短時間で紫外線硬化樹脂6の塗布を完了することができる。本実施形態に対する比較例として、第一保護層および第二保護層の両方が紫外線硬化樹脂6で形成される端子付き電線について検討する。比較例では、樹脂の充填および塗布に要する時間が長くなる。これに対して、第二保護層のみを紫外線硬化樹脂6で形成することで、塗布に要する時間が短縮される。よって、硬化が完了するまでの第二保護層の形状にばらつきが生じにくい。
また、本実施形態の端子付き電線1では、第二圧着部42がゴム栓3に対して圧着される。ゴム栓3は、以下に説明するように、隙間8への水の浸入を抑制することができる。被覆22は、温度変化によって収縮することがある。本実施形態に対する比較例として、被覆22に対して第二圧着部42が直接圧着されている端子付き電線について検討する。この比較例では、被覆22の収縮により被覆22の外周面が第二圧着部42から離間することがある。その結果、被覆22と第二圧着部42との間を通って外部から隙間8に水が浸入してしまう可能性がある。
これに対して、本実施形態の端子付き電線1では、第二圧着部42と被覆22との間にゴム栓3が介在している。ゴム栓3は、第二圧着部42によって被覆22に向けて圧縮されている。よって、被覆22が収縮した場合に、ゴム栓3が膨張することで隙間8への水の侵入が抑制される。
以上説明したように、本実施形態の端子付き電線1は、被覆電線2と、ゴム栓3と、圧着端子4と、湿気硬化樹脂5と、紫外線硬化樹脂6と、を有する。被覆電線2は、芯線21と、芯線21を覆う被覆22と、を有し、かつ芯線21の一部が被覆22の末端22aから突出している。ゴム栓3は、被覆22の末端22aに装着される。圧着端子4は、第一圧着部41と、第二圧着部42と、中間部43と、を有する。第一圧着部41は、芯線21における被覆22から突出した突出部21aに加締められる。第二圧着部42は、ゴム栓3に加締められる。中間部43は、半筒形状を有し、第一圧着部41と第二圧着部42とをつなぐ。圧着端子4は、中間部43によって芯線21の突出部21aを収容する。
湿気硬化樹脂5は、中間部43の内壁面43cと芯線21の突出部21aとの間に充填される。紫外線硬化樹脂6は、芯線21の突出部21aを湿気硬化樹脂5の側とは反対側から覆う。本実施形態の端子付き電線1では、隙間8に充填された湿気硬化樹脂5と、湿気硬化樹脂5の側とは反対側に塗布された紫外線硬化樹脂6と、によって芯線21の突出部21aが覆われる。各部位に応じた二つの樹脂によって芯線21が覆われることで、異種金属腐食の発生が適切に抑制される。
また、本実施形態の端子付き電線1では、第二圧着部42がゴム栓3に対して圧着される。ゴム栓3は、第二圧着部42の側から隙間8への水の浸入を抑制することができる。よって、本実施形態の端子付き電線1は、異種金属腐食の発生を抑制することができる。
本実施形態に係る端子付き電線の製造方法は、圧着端子4に湿気硬化樹脂5を充填する工程と、芯線21の突出部21aに紫外線硬化樹脂6を塗布する工程と、を含む。圧着端子4は、芯線21の突出部21aに加締められた第一圧着部41と、被覆22の末端22aに装着されたゴム栓3に加締められた第二圧着部42と、第一圧着部41と第二圧着部42とをつなぐ半筒形状の中間部43と、を有する。
湿気硬化樹脂5を充填する工程において、中間部43の内壁面43cと芯線21の突出部21aとの隙間8に対して、圧着端子4の幅方向における何れか一方の開口部8aから湿気硬化樹脂5が注入される。紫外線硬化樹脂6を塗布する工程では、芯線21の突出部21aに対して湿気硬化樹脂5の側とは反対側から紫外線硬化樹脂6が塗布される。本実施形態に係る端子付き電線の製造方法によれば、湿気硬化樹脂5における気泡の残存が抑制され、異種金属腐食の発生が適切に抑制される。また、第二圧着部42がゴム栓3に加締められることで、異種金属腐食の発生が抑制される。
本実施形態に係る端子付き電線の製造方法は、更に、被覆電線2にゴム栓3を装着する工程、ゴム栓3が装着された被覆電線2に圧着端子4を圧着する工程、および紫外線硬化樹脂6を硬化させる工程を含んでもよい。
図8に示すように、湿気硬化樹脂5は、中間部43の端面43dを覆っていてもよい。図8では、端面43dにおける芯線21に近い側の領域が湿気硬化樹脂5によって覆われている。紫外線硬化樹脂6は、端面43dの残りの領域を覆うように塗布される。
なお、本実施形態では、芯線21の材料と圧着端子4の材料とが異種金属であったが、これには限定されない。例えば、芯線21と圧着端子4とが同種の金属で形成されてもよい。
上記の実施形態に開示された内容は、適宜組み合わせて実行することができる。
1:端子付き電線
2:被覆電線、 3:ゴム栓、 4:圧着端子、 5:湿気硬化樹脂
6:紫外線硬化樹脂、 7:注入装置、 8:隙間、 8a:開口部
9:塗布装置
21:芯線、 21a:突出部、 22:被覆、 22a:末端
31:第一筒部、 31a:隆起部、 32:第二筒部
40:接続部、 41:第一圧着部、 41a:バレル片、 41b:底壁
42:第二圧着部、 42a:バレル片、 42b:底壁
43:中間部、 43a:側壁、 43b:底壁、 43c:内壁面、 43d:端面
X:第一方向、 Y:第二方向、 Z:第三方向

Claims (2)

  1. 芯線と、前記芯線を覆う被覆とを有し、かつ前記芯線の一部が前記被覆の末端から突出している被覆電線と、
    前記被覆の前記末端に装着されたゴム栓と、
    前記芯線における前記被覆から突出した突出部に加締められた第一圧着部と、前記ゴム栓に加締められた第二圧着部と、前記第一圧着部と前記第二圧着部とをつなぐ半筒形状の中間部と、を有し、かつ前記中間部によって前記芯線の前記突出部を収容する圧着端子と、
    前記中間部の内壁面と前記芯線の前記突出部との間に充填された湿気硬化樹脂と、
    前記芯線の前記突出部を前記湿気硬化樹脂の側とは反対側から覆う紫外線硬化樹脂と、
    を備えることを特徴とする端子付き電線。
  2. 芯線における被覆から突出した突出部に加締められた第一圧着部と、前記被覆の末端に装着されたゴム栓に加締められた第二圧着部と、前記第一圧着部と前記第二圧着部とをつなぐ半筒形状の中間部と、を有する圧着端子に湿気硬化樹脂を充填する工程と、
    前記芯線の前記突出部に対して紫外線硬化樹脂を塗布する工程と、
    を含み、
    前記湿気硬化樹脂を充填する工程において、前記中間部の内壁面と前記芯線の前記突出部との隙間に対して、前記圧着端子の幅方向における何れか一方の開口部から前記湿気硬化樹脂が注入され、
    前記紫外線硬化樹脂を塗布する工程では、前記芯線の前記突出部に対して前記湿気硬化樹脂の側とは反対側から前記紫外線硬化樹脂が塗布される
    ことを特徴とする端子付き電線の製造方法。
JP2022193937A 2022-12-05 2022-12-05 端子付き電線、および端子付き電線の製造方法 Pending JP2024080749A (ja)

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