JP2024077400A - 青ひげ様部位対策化粧料シミュレーション用プログラム、青ひげ様部位対策化粧料シミュレーション装置及び方法、並びに青ひげ様部位対策化粧料の製造方法 - Google Patents

青ひげ様部位対策化粧料シミュレーション用プログラム、青ひげ様部位対策化粧料シミュレーション装置及び方法、並びに青ひげ様部位対策化粧料の製造方法 Download PDF

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【課題】従来技術とは異なるアプローチによる、所定の色による加色を伴う、新規な青ひげ様部位対策化粧料の、シミュレーション用プログラム、シミュレーション装置、及びシミュレーション方法、並びに該シミュレーション方法に基づく青ひげ様部位対策化粧料の製造方法を提供する。
【解決手段】本開示の青ひげ様部位対策化粧料シミュレーション用プログラムは、青ひげ様部位及びその周辺領域を含む画像における、青ひげ様部位、青ひげ様部位の周辺領域、又はそれらの両方に所定の色を加色する画像処理を行い、そして、画像処理をした画像を表示させる処理をコンピュータに実行させる。
【選択図】図6

Description

本開示は、シミュレーション用プログラム、シミュレーション装置及び方法、並びにシミュレーションに基づいて化粧料を製造する方法に関する。
近年、化粧品の分野において、メイクアップをシミュレーションする装置などが開発されている。
特許文献1には、顔画像に化粧シミュレーションを行う化粧シミュレーションシステムであって、顔画像の構成パーツの種類の指定を受ける構成パーツ種類指定受付手段と、指定を受けた構成パーツの輪郭上に、複数の特徴点の指定をプロットにより受け付ける特徴点指定受付手段と、プロットにより指定された複数の特徴点に基づいて、構成パーツの輪郭を描画する輪郭描画手段とを備える、化粧シミュレーションシステムが記載されている。
特許文献2には、化粧を施されたユーザの化粧顔画像を取得する化粧顔画像取得手段と、化粧顔画像から化粧情報を検出する化粧情報検出手段と、化粧に用いたい化粧品の色を選択する化粧品色選択手段と、化粧情報に基づいて、化粧を施されたユーザの化粧顔画像の色を、化粧品色選択手段によって選択された化粧品の色に変更することによって、第2の化粧顔画像を生成する化粧顔画像合成生成手段と、第2の化粧顔画像を表示する表示手段とを備える、メイクアップシミュレーション装置が記載されている。
国際公開第2017/179134号 特開2021-144582号公報
近年、美容意識のさらなる向上等に伴い、例えば、ひげ、眉等における毛を剃った後にその領域が青く見える現象の改善が望まれている。
従来の技術によれば、このような青く見える領域に対し、二酸化チタン等の顔料級粒子を含む隠蔽力の高い化粧料を適用することによって、青く見える現象を目立たなくすることが一般的であった。
したがって、本開示の主題は、従来技術とは異なるアプローチによる、所定の色による加色を伴う、新規な青ひげ様部位対策化粧料の、シミュレーション用プログラム、シミュレーション装置、及びシミュレーション方法、並びに該シミュレーション方法に基づく青ひげ様部位対策化粧料の製造方法を提供することである。
〈態様1〉
青ひげ様部位及びその周辺領域を含む画像における、青ひげ様部位、青ひげ様部位の周辺領域、又はそれらの両方に所定の色を加色する画像処理を行い、そして
画像処理をした前記画像を表示させる処理、
をコンピュータに実行させる、青ひげ様部位対策化粧料シミュレーション用プログラム。
〈態様2〉
前記青ひげ様部位に加色するとき、加色する前記色は、赤色系の色であり、前記青ひげ様部位の周辺領域に加色するとき、加色する前記色は、黄色系の色である、態様1に記載のプログラム。
〈態様3〉
加色する前記色が、所定の濃度及び色調の色である、態様1又は2に記載のプログラム。
〈態様4〉
前記画像処理が、青ひげ様部位の色及び青ひげ様部位の周辺領域の色を用いる色対比法に従う処理である、態様1~3のいずれかに記載のプログラム。
〈態様5〉
前記画像処理が、CIE 1976(L、a、b)色空間に準拠し、x軸をa及びy軸をbとするグラフに前記青ひげ様部位の色及び前記青ひげ様部位の周辺領域の色をプロットし、座標(0、0)と、前記青ひげ様部位の周辺領域の色座標とを結ぶ直線を基準線とし、前記青ひげ様部位の色の色座標を、前記基準線に近づかせるようにして加色するための色を決定する処理である、態様1~4のいずれかに記載のプログラム。
〈態様6〉
前記画像処理が、CIE 1976(L、a、b)色空間に準拠し、x軸をa及びy軸をbとするグラフに前記青ひげ様部位の色及び前記青ひげ様部位の周辺領域の色をプロットし、座標(0、0)と、前記青ひげ様部位の色の色座標とを結ぶ直線を基準線とし、前記青ひげ様部位の周辺領域の色座標を、前記基準線に近づかせるようにして加色するための色を決定する処理である、態様1~4のいずれかに記載のプログラム。
〈態様7〉
前記青ひげ様部位における色が、青ひげ様部位の色を平均化した色であり、かつ、前記青ひげ様部位の周辺領域の色が、青ひげ様部位の周辺領域の色を平均化した色である、態様5又は6に記載のプログラム。
〈態様8〉
画像処理をする前の前記画像を表示させる処理をコンピュータに更に実行させる、態様1~7のいずれかに記載のプログラム。
〈態様9〉
青ひげ様部位及びその周辺領域を含む画像における、青ひげ様部位、青ひげ様部位の周辺領域、又はそれらの両方に所定の色を加色する画像処理を行う画像処理部、及び、
画像処理をした前記画像を表示する表示部、
を有する、青ひげ様部位対策化粧料シミュレーション装置。
〈態様10〉
前記青ひげ様部位に加色するとき、加色する前記色は、赤色系の色であり、前記青ひげ様部位の周辺領域に加色するとき、加色する前記色は、黄色系の色である、態様9に記載の装置。
〈態様11〉
青ひげ様部位及びその周辺領域を含む画像を取得する撮影部を更に有する、態様9又は10に記載の装置。
〈態様12〉
画像処理部が、取得した青ひげ様部位及びその周辺領域を含む画像における、青ひげ様部位、青ひげ様部位の周辺領域、又はそれらの両方に所定の色を加色する画像処理を行い、そして
表示部が、画像処理をした前記画像を表示させる、
青ひげ様部位対策化粧料シミュレーション方法。
〈態様13〉
前記青ひげ様部位に加色するとき、加色する前記色は、赤色系の色であり、前記青ひげ様部位の周辺領域に加色するとき、加色する前記色は、黄色系の色である、態様12に記載の方法。
〈態様14〉
撮影部が青ひげ様部位及びその周辺領域を含む画像を取得する、態様12又は13に記載の方法。
〈態様15〉
態様12~14のいずれかに記載の方法に基づいて青ひげ様部位対策化粧料を製造する、青ひげ様部位対策化粧料の製造方法。
本開示によれば、従来技術とは異なるアプローチによる、所定の色による加色を伴う、新規な青ひげ様部位対策化粧料の、シミュレーション用プログラム、シミュレーション装置、及びシミュレーション方法、並びに該シミュレーション方法に基づく青ひげ様部位対策化粧料の製造方法を提供することができる。
図1は、シミュレーションに用いた、ひげを模した黒色繊維と皮膚を模した人工皮膚とによる青ひげ様部位モデルの模式断面図である。 図2は、ひげを模した黒色繊維と人工皮膚とを用い、人工皮膚に埋め込む繊維の本数(繊維密度)と、皮膚表面から内部への繊維の深さとを変更したときの青ひげ様部位モデルのシミュレーション画像の一覧表である。 図3は、CIE 1976(L、a、b)色空間に準拠し、x軸をa及びy軸をbとするグラフにおける、各青ひげ様部位と、ひげのない部位(青ひげ様部位の周辺領域)の色座標を示すグラフである。 図4は、青ひげ様部位の色の色座標を、基準線に近づかせるようにして加色するための色を決定する画像処理において用いられるグラフの一例である。 図5は、ひげのない部位(青ひげ様部位の周辺領域)の色の色座標を、基準線に近づかせるようにして加色するための色を決定する画像処理において用いられるグラフの一例である。 図6は、取得した画像の青ひげ様部位に対し、赤色系の色を呈する青ひげ様部位対策化粧料を適用して加色する画像処理を施したときのシミュレーション結果を模式化した図面である。
以下、本開示の実施の形態について詳述する。本開示は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、発明の本旨の範囲内で種々変形して実施できる。
本開示の青ひげ様部位対策化粧料シミュレーション用プログラム(単に「プログラム」と称する場合がある。)は、青ひげ様部位及びその周辺領域を含む画像における、青ひげ様部位、青ひげ様部位の周辺領域、又はそれらの両方に所定の色を加色する画像処理を行い、そして画像処理をした画像を表示させる処理をコンピュータに実行させるプログラムである。
原理によって限定されるものではないが、本開示のプログラム等によれば、毛を剃った後の領域が青く見える現象を目立たなくすることができる青ひげ様部位対策化粧料をシミュレートし得る作用原理は以下のとおりであると考える。なお、この青く見える現象の代表例としては、男性の青ひげが該当するため、本開示においては、このように青く見える部位を「青ひげ様部位」と称している。
まず、本発明者は、毛をきれいに剃ったにもかかわらず、その剃った領域がなぜ青く見える場合があるのかについて、ひげを模した黒色の繊維と人工皮膚とを用いてコンピュータシミュレーションにより検討したところ、図2に示すように、皮膚表面から内部への繊維の深さ(皮膚表面から内部に残存する繊維の長さ)が大きくなるほど、また、人工皮膚に埋め込んだ繊維の本数の割合(繊維密度)が多くなるほど、青く見える傾向にあることを見出した。
次いで、毛(例えばひげ)による可視光の吸収及び散乱についてさらに検討したところ、短波長側の光(例えば450nm)と長波長側の光(例えば620nm)、特に長波長側の光は肌の内部に拡散するため、その拡散した光は肌の深部で毛(例えばひげ)に吸収されやすいことが判明した。
これらの結果を踏まえて、図3に示すように、CIE 1976(L、a、b)色空間に準拠し、x軸をa及びy軸をbとするグラフに、各青ひげ様部位の色と青ひげ様部位の周辺領域の色(図3ではひげのない領域の色)とをプロットしたところ、意外にも、青ひげ様部位の色相は、青ではなく黄色側にシフトすることが判明した。つまり、毛を剃った領域が青く見えるのは、黄色側にシフトした各青ひげ様部位の色と、かかる領域よりも赤色側にある毛(例えばひげ)を有さない青ひげ様部位の周辺領域の色との相違、すなわち色対比効果(色相対比効果)による影響が原因であると考えられる。
本開示のプログラムは、青ひげ様部位対策化粧料(単に「化粧料」と称する場合がある。)を青ひげ様部位等に適用したときに反映され得る所定の色を青ひげ様部位等に加色し得る画像処理をコンピュータに実行させ、かつ、その画像処理をした画像を表示させる処理をコンピュータに実行させることができるため、青ひげ様部位対策化粧料を青ひげ様部位等に適用したときの状態をシミュレートすることができると考えている。
なお、青ひげ様部位と青ひげ様部位の周辺領域における色の相違を、所定の色を加色して低減させる画像処理としては、例えば、黄色側にシフトした青ひげ様部位に対し、赤色系の色を加色する画像処理、青ひげ様部位よりも赤色側にある青ひげ様部位の周辺領域に対し、黄色系の色を加色する画像処理、及びこれらを組み合わせた画像処理などを挙げることができる。
本開示における用語の定義は以下のとおりである。
本開示において「青ひげ様」とは、毛(例えばひげ)が伸びている状態ではなく、毛をシェーバー又はカミソリ等で剃った後に、その剃った領域が、剃った後の残存する毛の影響で、目視において男性の青ひげのように青く見える状態を意図する。したがって、「青ひげ様」とは、男性の青ひげに限らず、例えば、腕、脚、及び胸等における体毛、眉毛、髪の毛などの毛を剃ったときに、その剃った領域が青く見える状態も包含する。また、本開示における「青ひげ様」は、図2のように、毛を剃った状態をモデル化して青く見えるようにした状態も包含する。毛を剃ったときに青く見える状態に関しては、毛(例えばひげ)を剃った直後から、毛が伸びるまでの、概ね、2日以内、1日以内、又は半日以内に生じ得る傾向にある。なお、例えば、青あざ及び静脈のように、剃った後の残存する毛以外の影響で青く見える状態は、本開示の「青ひげ様」には包含されない。
本開示において「青ひげ様部位」とは、剃った後の毛(例えばひげ)が皮膚表面から内部にわたって残存し、青ひげのように見える領域を意図する。また、「青ひげ様部位」とは、図2のように、毛を剃った状態をモデル化して青ひげのように見える領域も意図することができる。かかる領域は、ヒトの体表においては、個人差又は部位差が存在するが、典型的には、例えば、剃った後の毛(例えばひげ)の密度が、10本/cm以上、20本/cm以上、若しくは30本/cm以上の箇所、及び/又は、剃った後の毛(例えばひげ)の深さ(皮膚表面から内部に残存する毛の長さ)が、平均して、0.1mm以上、0.3mm以上、又は0.5mm以上の箇所を意図することができる。図2のように青ひげ様部位を人工的に作製した場合においても、毛を模した繊維が上記割合で含まれることを意図することができる。
本開示において「青ひげ様部位の周辺領域」とは、青ひげ様部位の周り、例えば、青ひげ様部位の端から、5cm以内、3cm以内、1cm以内、又は0.5cm以内に位置し、青ひげのようには見えにくい領域を意図する。かかる領域は、典型的には、毛(例えばひげ)が存在しない領域、或いは、青ひげ様部位よりも、毛(例えばひげ)の密度が少ない領域(例えば10本/cm未満、8本/cm以下又は5本/cm以下の箇所)及び/又は剃った後に皮膚表面から内部に残存する毛(例えばひげ)の深さが浅い領域(例えば、平均して、0.1mm未満、0.08mm以下、又は0.05mm以下の箇所)を意図することができる。図2のように青ひげ様部位を人工的に作製した場合においても、毛を模した繊維が上記割合で含まれることを意図することができる。
本開示において「可視光領域」とは、380~780nmの範囲を意図する。
本開示において「色材」とは、白色以外の色を呈し、化粧料を発色させることができる材料を意図する。
本開示において「顔料級」とは、顔料として機能し得る大きさであることを意図する。顔料級粒子と、顔料級粒子以外の他の粒子とは、例えば、それらの大きさによって区別することができる。例えば、顔料級粒子の大きさは、静的光散乱法によって算出される平均粒子径によって規定することができ、かかる大きさとしては、例えば、100nm以上、150nm以上、200nm以上、250nm以上、300nm以上、350nm以上、又は400nm以上とすることができ、また、800nm以下、700nm以下、600nm以下、500nm以下、400nm以下、又は300nm以下とすることができる。したがって、例えば、同種の二酸化チタン粒子であっても、例えば、平均粒子径が300nmの二酸化チタンは顔料級粒子として扱うことができ、80nmの二酸化チタンは紫外線散乱粒子として扱うことができる。
《青ひげ様部位対策化粧料シミュレーション用プログラム》
本開示の青ひげ様部位対策化粧料シミュレーション用プログラムは、青ひげ様部位及びその周辺領域を含む画像における、青ひげ様部位、青ひげ様部位の周辺領域、又はそれらの両方(これらを総称して単に「青ひげ様部位等」と称する場合がある。)に所定の色を加色する画像処理を行い、そして、画像処理をした画像を表示させる処理をコンピュータに実行させるプログラムである。かかるプログラムによれば、青ひげ様部位等に対する青ひげ様部位対策化粧料の適用状態をシミュレートすることができる。
〈所定の色を加色する画像処理〉
本開示のプログラムは、青ひげ様部位及びその周辺領域を含む画像における、青ひげ様部位、青ひげ様部位の周辺領域、又はそれらの両方に所定の色を加色する画像処理をコンピュータに実行させる。
上述したように、黄色側にシフトした青ひげ様部位の色と、かかる領域よりも赤色側にある毛(例えばひげ)を有さない青ひげ様部位の周辺領域の色との相違が、毛を剃った領域を青く見せている主要因である。本開示の画像処理は、青ひげ様部位対策化粧料を青ひげ様部位等に適用したときに反映され得る所定の色を青ひげ様部位等に加色する処理である。かかる画像処理により、適用する青ひげ様部位対策化粧料が、毛を剃った後の青く見える現象の低減に寄与するかをシミュレートすることができる。
画像処理の加色時に採用する色としては特に制限はなく、青ひげ様部位が目立たなくなるような色を適宜採用することができる。青ひげ様部位をより目立たなくする観点から、かかる色としては、例えば、青ひげ様部位に加色するときには、赤色系の色、すなわち、可視光領域における590nm超780nm以下の範囲に最大反射ピークを呈する色を採用することが好ましく、また、青ひげ様部位の周辺領域に加色するときには、黄色系の色、すなわち、可視光領域における550nm超590nm以下の範囲に最大反射ピークを呈する色を採用することが好ましい。
いくつかの実施形態において、加色する色は、所定の濃度及び色調の色を採用することができる。例えば、化粧料の購入を検討している者(「購入検討者」と称する場合がある。)に対し、青ひげ様部位対策化粧料の適用の有無を簡易的に瞬時に表示させたいときには、予め所定の濃度及び色調に調整しておいた色を、青ひげ様部位等に適用して加色する画像処理が有利な場合がある。かかる画像処理は、青ひげ様部位を目立たなくする効果の正確さには欠ける場合があるが、ある程度の効果を瞬時に実感させることは可能である。このような所定の濃度及び色調の色は、例えば、青ひげ様部位等に応じて本開示の効果を奏し得る平均的な濃度及び色調の色とすることができる。ここで、「平均的な濃度及び色調の色」とは、例えば、パネル50名の同一箇所の青ひげ様部位(例えば顎のひげ部)に対して効果を奏した各色の平均的な濃度及び色調の色とすることができる。
いくつかの実施形態において、本開示の画像処理としては、青ひげ様部位の色及び青ひげ様部位の周辺領域の色を用いる色対比法に従う処理を採用することができる。上述したように、黄色側にシフトした青ひげ様部位の色と、かかる領域よりも赤色側にある毛(例えばひげ)を有さない青ひげ様部位の周辺領域の色との相違が、毛を剃った領域を青く見せている主要因である。色対比法に従う画像処理は、この現象を逆手にとって実施する処理である。この色対比法に従う画像処理としては次に制限されないが、その一例を以下に説明する。
まず、青ひげ様部位に適用する色対比法に従う画像処理について説明する。かかる画像処理としては、例えば、CIE 1976(L、a、b)色空間に準拠し、x軸をa及びy軸をbとするグラフに青ひげ様部位の色及び青ひげ様部位の周辺領域の色をプロットし、座標(0、0)と、青ひげ様部位の周辺領域の色座標とを結ぶ直線を基準線とし、青ひげ様部位の色の色座標を基準線に近づかせるようにして加色するための色を決定する画像処理などを挙げることができる。
この画像処理についてさらに以下に詳述する。ひげを模した黒色繊維と皮膚を模した人工皮膚とを用いて、図1に示すようなシミュレーション用の青ひげ様部位モデルを作製する。ここで、人工皮膚としては次のものに限定されないが、例えば、特開2014-73333号公報に記載されるような図1に示すいくつかの層構造を有する人工皮膚を採用することができる。このような人工皮膚は、例えば、図1の上から第1層を角層に対応する層とし、第2層及び第3層に肌色を構成する代表的な色素成分であるメラニンとヘモグロビンの吸収に対応する層をそれぞれ配置し、第4層目以降の層に淡色層をそれぞれ設けるとよい。図2は、作製した青ひげ様部位モデルを上方から見たときのシミュレーション画像であるが、例えば、このような気になる青ひげ様部位とその周囲の画像を撮影する。次いで、取得した画像の青ひげ様部位における平均分光反射率から、CIE 1976(L、a、b)色空間に準拠し、a及びbを算出する。同様に、青ひげ様部位の周辺領域における平均分光反射率から、CIE 1976(L、a、b)色空間に準拠し、a及びbを算出する。ここで、平均分光反射率から算出されるa及びbに関する色は、青ひげ様部位又はその周辺領域における色を平均化した色に相当すると言える。
x軸をa及びy軸をbとするグラフに、算出したa及びbに基づいて、青ひげ様部位とその周辺領域の結果を反映させる。そして、図4に示すように、青ひげ様部位の周辺領域のプロット(図4における髭なしの白抜きのプロット)と、色座標(0,0)の点を通るように直線(基準線)を引く。そして、かかる画像処理では、青ひげ様部位の色の色座標を基準線に近づかせるようにして加色するための色を決定し、その決定した色で青ひげ様部位を加色する処理を実施する。
次いで、青ひげ様部位の周辺領域に適用する色対比法に従う画像処理について説明する。かかる画像処理としては、例えば、CIE 1976(L、a、b)色空間に準拠し、x軸をa及びy軸をbとするグラフに青ひげ様部位の色及び青ひげ様部位の周辺領域の色をプロットし、座標(0、0)と、青ひげ様部位の色の色座標とを結ぶ直線を基準線とし、青ひげ様部位の周辺領域の色座標を基準線に近づかせるようにして加色するための色を決定する画像処理などを挙げることができる。
この画像処理についてさらに以下に詳述する。上述した青ひげ様部位に適用する色対比法に従う画像処理と同様にして、x軸をa及びy軸をbとするグラフに、算出したa及びbに基づいて、青ひげ様部位とその周辺領域の結果を反映させる。そして、図5に示すように、青ひげ様部位のプロット(図5における×印のプロット)と、色座標(0,0)の点を通るように直線(基準線)を引く。そして、かかる画像処理では、青ひげ様部位の周辺領域の色の色座標を基準線に近づかせるようにして加色するための色を決定し、その決定した色で青ひげ様部位の周辺領域を加色する処理を実施する。
(青ひげ様部位及びその周辺領域を含む画像)
青ひげ様部位及びその周辺領域を含む画像としては特に制限はなく、写真等の静止画に限らず、動画も包含することができる。かかる画像としては、典型的には、ヒトの体表において、青ひげ様に見える部位及びその周辺領域の画像を挙げることができる。このような画像を用いることで、個々人にあった画像処理を実施することができ、その結果、例えば、個々人にあったオーダーメードの化粧料の適用状態をシミュレートすることができる。なお、青ひげ様に見える部位及びその周辺領域の画像は、図6の左側の図に示すように、青ひげ様に見える部位とその周辺領域の全体が反映されている画像であってもよく、或いは、青ひげ様に見える部位とその周辺領域の一部が反映されている画像であってもよい。
ヒトの体表において青ひげ様部位となり得る部位としては特に制限はなく、典型的には毛を剃った後に青く見える部分を挙げることができる。このような部分としては、例えば、ひげ、もみあげ、髪、眉などを剃った部分、或いは、腕、脇、手、脚、足、指、胸、腹、尻、背中等における体毛を剃った部分を挙げることができる。
この他に、例えば、図2に示すような、ひげを模した黒色繊維と人工皮膚とを用いて調製した青ひげ様部位及びその周辺領域を含む画像を用いてもよい。このような青ひげ様部位をモデル化した画像を用いることで、各青ひげ様パターンにあった画像処理を実施することができ、その結果、各青ひげ様パターンにあった化粧料の適用状態をシミュレートすることができる。各青ひげ様パターンに適する化粧料を調製しておくことによって、化粧料の購入者は、自身の気になる青ひげ様部位がいずれのパターンにマッチするかを事前にチェックしておき、それに応じて最適な化粧料を入手することができる。
〈画像処理をした画像を表示させる処理〉
画像処理をした画像(例えば図6の右側のような画像)を表示させる処理としては特に制限はない。かかる処理としては、例えば、ディスプレイを通じて画像を表示させる処理であってもよく、或いは、スクリーンに対して投影画像を表示させる処理であってもよい。
ディスプレイとしては特に制限はなく、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ノート型パソコン、モニター、テレビ、ゴーグル型ディスプレイなどの各種ディスプレイを挙げることができる。
ディスプレイに表示される画像の表示形式については特に制限はなく、写真等の静止画及び/又は動画を表示してもよく、或いは、例えば、仮想空間(例えばメタバースを利用した3次元の仮想空間)における自身のアバター等に対して表示させてもよい。
(任意の処理)
本開示のプログラムは、上記以外の他の処理をコンピュータに実行させることもできる。かかる他の処理としては特に制限はなく、例えば、図6の左側の図に示すように、画像処理をする前の青ひげ様部位及びその周辺領域を含む画像を表示させる処理を挙げることができる。かかる画像の表示は、例えば、ディスプレイに単独で表示してもよく、或いは、加色後の画像と並べて表示してもよい。加色処理前の画像を表示することによって、購入検討者に化粧料の適用効果をより実感させることができる。
(コンピュータ)
本開示のプログラムを実行させ得るコンピュータとしては特に制限はなく、例えば、デスクトップ型又はノート型のパソコン、スマートフォン、タブレット型端末などを挙げることができる。
このようなコンピュータには、例えば、本開示のプログラムを実行させるためのアプリ等のソフトが備わっていてもよい。例えば、このようなアプリを開き、ディスプレイ等に表示される青ひげ様部位対策化粧料シミュレーションボタン等を押すことによって、上述した一連の処理が実行されるようにプログラムが構成されていてもよい。
《青ひげ様部位対策化粧料シミュレーション装置》
本開示の青ひげ様部位対策化粧料シミュレーション装置(単に「装置」と称する場合がある。)は、青ひげ様部位及びその周辺領域を含む画像における、青ひげ様部位、青ひげ様部位の周辺領域、又はそれらの両方に所定の色を加色する画像処理を行う画像処理部、及び、画像処理をした画像を表示する表示部を有する。かかる装置によれば、青ひげ様部位等に対する青ひげ様部位対策化粧料の適用状態をシミュレートすることができる。
本開示の装置は、典型的には、上述したプログラムによって稼働する装置であり、装置における画像処理部は、上述したプログラムの画像処理を実行し得る構成部であり、また、表示部は、上述したプログラムの画像処理をした画像を表示させる処理を実行し得る構成部である。したがって、本開示の装置は、上述したプログラムと同様の構成、例えば、色対比法に従う画像処理を実施する構成などを採用することができる。またこの他、本開示の装置における画像処理部においても、青ひげ様部位をより目立たなくする観点から、加色する色としては、例えば、青ひげ様部位に加色するときには、赤色系の色、すなわち、可視光領域における590nm超780nm以下の範囲に最大反射ピークを呈する色を採用することが好ましく、また、青ひげ様部位の周辺領域に加色するときには、黄色系の色、すなわち、可視光領域における550nm超590nm以下の範囲に最大反射ピークを呈する色を採用することが好ましい。
また、本開示の装置も、上述したプログラムと同様に、任意の他の処理を実行し得る構成部をさらに有することができる。かかる構成部としては、例えば、青ひげ様部位及びその周辺領域を含む画像を取得する撮影部を挙げることができる。かかる撮影部としては特に制限はなく、例えば、静止画又は動画等を撮影可能なカメラ機能を有する構成部を挙げることができる。撮影部等の他の処理を実行し得る構成部は、装置に一体として備わっていてもよく、或いはケーブル等を介して別体として備わっていてもよい。
本開示の装置の形態としては特に制限はなく、例えば、デスクトップ型又はノート型のパソコン、スマートフォン、タブレット型端末などを挙げることができる。
《青ひげ様部位対策化粧料シミュレーション方法》
本開示の青ひげ様部位対策化粧料シミュレーション方法(単に「シミュレーション方法」と称する場合がある。)は、画像処理部が、青ひげ様部位及びその周辺領域を含む画像における、青ひげ様部位、青ひげ様部位の周辺領域、又はそれらの両方に所定の色を加色する画像処理を行い、そして、表示部が、画像処理をした画像を表示させる方法である。かかるシミュレーション方法によれば、青ひげ様部位等に対する青ひげ様部位対策化粧料の適用状態をシミュレートすることができる。
本開示のシミュレーション方法は、典型的には、上述した装置を用いて実施され、また上述したプログラムにおける各処理を行う工程を備えている。したがって、シミュレーション方法における画像処理部の画像処理の工程は、上述したプログラム及び装置の画像処理及びそれを実行し得る構成部と対応しており、また、表示部により画像処理をした画像を表示させる工程は、上述したプログラム及び装置の画像処理をした画像を表示させる処理及びそれを実行し得る構成部と対応しているため、本開示のシミュレーション方法における各工程は、上述したプログラム及び装置と同様の構成、例えば、色対比法に従う画像処理を実施する構成などを採用することができる。またこの他、本開示のシミュレーション方法における画像処理部においても、青ひげ様部位をより目立たなくする観点から、加色する色としては、例えば、青ひげ様部位に加色するときには、赤色系の色、すなわち、可視光領域における590nm超780nm以下の範囲に最大反射ピークを呈する色を採用することが好ましく、また、青ひげ様部位の周辺領域に加色するときには、黄色系の色、すなわち、可視光領域における550nm超590nm以下の範囲に最大反射ピークを呈する色を採用することが好ましい。
また、本開示のシミュレーション方法も、上述したプログラム及び装置と同様に、任意の他の処理を実施する工程をさらに備えることができる。かかる工程としては、例えば、撮影部が青ひげ様部位及びその周辺領域を含む画像を取得する工程を挙げることができる。シミュレーション方法における撮影部も装置同様に特に制限はなく、例えば、静止画又は動画等を撮影可能なカメラ機能を有する撮影部などを採用することができる。
《青ひげ様部位対策化粧料の製造方法》
本開示の青ひげ様部位対策化粧料の製造方法は、上述したシミュレーション方法に基づいて青ひげ様部位対策化粧料を製造する方法である。
上述したシミュレーション方法によれば、青ひげ様部位等に対する青ひげ様部位対策化粧料の適用状態をシミュレートすることができる。これは言い換えれば、このシミュレーション方法によれば、青ひげ様部位等を目立たなくさせ得る最適な色を見出すことができるとも言える。このシミュレーション方法、なかでも、上述したプログラムにも記載した、色対比法に従う画像処理によるシミュレーション方法に基づき、図4又は図5のようなグラフを用いて、化粧料の最適な色を決定し、その決定した色となるように、例えば、配合する色材の種類及びその配合量などを適宜調整して青ひげ様部位対策化粧料を製造することができる。
〈青ひげ様部位対策化粧料〉
このようにして製造され得る本開示の青ひげ様部位対策化粧料は、青ひげ様部位等を目立たなくさせるために、所定の色を呈している。
いくつかの実施形態において、本開示の化粧料は、青ひげ様部位をより目立たなくする観点から、赤色系色材及び黄色系色材からなる群から選択される少なくとも一種を含有する。本開示の化粧料は、このような色材を含むことによって、赤色系又は黄色系の色を呈することができる。青ひげ様部位を目立たなくする観点から、赤色系の色を呈する化粧料、すなわち、可視光領域における590nm超780nm以下の範囲に最大反射ピークを呈する化粧料は、青ひげ様部位に適用することが好ましく、黄色系の色を呈する化粧料すなわち、可視光領域における550nm超590nm以下の範囲に最大反射ピークを呈するは、青ひげ様部位の周辺領域に適用することが好ましい。
なお、本開示の化粧料は、従来の隠蔽性を呈する化粧料とは異なるアプローチ、すなわち、色対比に関するアプローチに基づいて青ひげ様部位を目立たなくすることができる。したがって、本開示の化粧料は、隠蔽性を呈しない構成であってもよい。隠蔽性の高い化粧料は、化粧を明らかにしている化粧感、或いは不自然な化粧感が生じやすいために好まれない場合がある。本開示の化粧料は隠蔽性を呈しない構成とすることもできるため、かかる化粧料は、化粧感を好まない使用者(例えば男性の使用者)に対し好適に使用することができる。例えば、化粧料中の顔料級二酸化チタン粒子及びパール剤のいずれか又はその両方の含有量を、10質量%未満にすることで、隠蔽性を呈しない構成とすることができる。
(赤色系色材)
赤色系色材は、化粧料を赤色系に発色させ得る色材であり、単独で又は二種以上組み合わせて使用することができる。かかる色材としては特に制限はなく、例えば、可視光領域における590nm超780nm以下の範囲に最大反射ピークを呈する色材、或いは、色材として赤色系色材のみが含まれる化粧料において、該化粧料の最大反射ピークを、可視光領域における590nm超780nm以下の範囲に発現させ得る色材を挙げることができる。このような性能を有する又は発現させ得る色材の材料としては特に制限はなく、例えば、無機顔料、有機顔料、染料及び色素と一般に称する材料を使用することができる。赤色系色材(例えば無機顔料)は、疎水化処理等の表面処理が適用されてもよい。
赤色系色材として使用可能な無機顔料(無機系の顔料級粒子)としては、例えば、赤色酸化鉄(ベンガラ)、及び無機褐色系顔料(例えば、γ-酸化鉄等)を挙げることができる。
赤色系色材として使用可能な有機顔料(有機系の顔料級粒子)としては、例えば、赤色201号、赤色202号、赤色203号、赤色204号、赤色205号、赤色206号、赤色207号、赤色208号、赤色214号、赤色215号、赤色219号、赤色220号、赤色221号、赤色228号、赤色230号、赤色231号、赤色232号、赤色404号、赤色405号、赤色502号、赤色504号、及び赤色505号を挙げることができる。
赤色系色材として使用可能な染料としては、例えば、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104号、赤色105号、赤色106号、赤色213号、赤色218号、赤色223号、赤色225号、赤色226号、赤色227号、赤色401号、赤色501号、赤色503号、及び赤色506号を挙げることができる。
赤色系色材として使用可能な色素としては、例えば、β-カロチン、コチニール色素、赤キャベツ色素、及びカンタキサンチンを挙げることができる。
赤色系色材の含有量は、青ひげ様部位及びその周辺領域の状態(例えば青ひげの濃さ等)、色材の発色性等に応じて適宜設定することができる。かかる含有量としては、例えば、化粧料全量に対し、0.01質量%以上、0.05質量%以上、0.1質量%以上、0.3質量%以上、0.5質量%以上、0.7質量%以上、1.0質量%以上、1.5質量%以上、又は2.0質量%以上とすることができる。赤色系色材の含有量の上限値としては特に制限はなく、例えば、10質量%未満、8.0質量%以下、5.0質量%以下、3.0質量%以下、2.0質量%以下、1.5質量%以下、又は1.0質量%以下とすることができる。赤色系色材が、隠蔽性を呈し得る顔料級の粒子であるとき、化粧感を低減させたい場合には、かかる色材の上限値はこのような範囲であることが好ましい。
(黄色系色材)
黄色系色材は、化粧料を黄色系に発色させ得る色材であり、単独で又は二種以上組み合わせて使用することができる。かかる色材としては特に制限はなく、例えば、可視光領域における550nm超590nm以下の範囲に最大反射ピークを呈する色材、或いは、色材として黄色系色材のみが含まれる化粧料において、該化粧料の最大反射ピークを、可視光領域における550nm超590nm以下の範囲に発現させ得る色材を挙げることができる。このような性能を有する又は発現させ得る色材の材料としては特に制限はなく、例えば、無機顔料、有機顔料、染料及び色素と一般に称する材料を使用することができる。黄色系色材(例えば無機顔料)は、疎水化処理等の表面処理が適用されてもよい。
黄色系色材として使用可能な無機顔料としては、例えば、黄色酸化鉄(黄酸化鉄)、及び黄土を挙げることができる。
黄色系色材として使用可能な有機顔料としては、例えば、黄色201号、黄色205号、黄色401号、黄色402号、黄色404号、及び黄色405号を挙げることができる。
黄色系色材として使用可能な染料としては、例えば、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色403号の(1)、黄色406号、及び黄色407号を挙げることができる。
黄色系色材として使用可能な色素としては、例えば、リボフラビン、クロシン、アントラキノン、及び紅花色素を挙げることができる。
黄色系色材の含有量は、青ひげ様部位及びその周辺領域の状態(例えば青ひげの濃さ等)、色材の発色性等に応じて適宜設定することができる。かかる含有量としては、例えば、化粧料全量に対し、0.01質量%以上、0.05質量%以上、0.1質量%以上、0.3質量%以上、0.5質量%以上、0.7質量%以上、1.0質量%以上、1.5質量%以上、又は2.0質量%以上とすることができる。黄色系色材の含有量の上限値としては特に制限はなく、例えば、10質量%未満、8.0質量%以下、5.0質量%以下、3.0質量%以下、2.0質量%以下、1.5質量%以下、又は1.0質量%以下とすることができる。黄色系色材が、隠蔽性を呈し得る顔料級の粒子であるとき、化粧感を低減させたい場合には、かかる色材の上限値はこのような範囲であることが好ましい。
(他の色材)
本開示の化粧料は、本発明の効果に悪影響を及ぼさない範囲において、他の色材を含んでもよい。他の色材は、単独で又は二種以上組み合わせて使用することができ、他の色材も、疎水化処理等の表面処理が適用されてもよい。他の色材の一例を以下に示す。
他の色材として使用可能な無機顔料としては、例えば、無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等)、無機紫色系顔料(例えば、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等)、無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等)、無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等)、無機白色系顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等)、金属粉末(例えば、アルミニウム、金、銀、銅等)を挙げることができる。
他の色材として使用可能な有機顔料としては、例えば、だいだい色201号、青色404号、及び緑色202号を挙げることができる。
他の色材として使用可能な染料としては、例えば、だいだい色205号、だいだい色401号、青色1号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、及び紫201号を挙げることができる。
他の色材の含有量としては、例えば、化粧料全量に対し、3.0質量%以下、2.0質量%以下、1.0質量%以下、0.5質量%以下、0.1質量%以下、0.05質量%以下、又は0.01質量%以下の範囲で使用することができる。他の色材の含有量の下限値としては特に制限はなく、例えば、0質量%以上又は0質量%超とすることができる。
(顔料級二酸化チタン粒子)
本開示の青ひげ様部位対策化粧料は、顔料級二酸化チタン粒子を含んでもよい。顔料級二酸化チタン粒子は、白色系顔料としても知られる粒子であり、化粧料の分野では、化粧料に隠蔽性を付与するために使用される場合が多い。従来の皮膚トラブル(例えばシミ、ソバカス、母斑、血管腫等)をカバーするための化粧料の場合には、隠蔽力に優れる顔料級二酸化チタン粒子は化粧料中に高濃度で含まれている。
本開示の化粧料も、顔料級二酸化チタン粒子を含み得るが、従来の化粧料とは対照的に本開示の化粧料は、顔料級二酸化チタン粒子の含有量を10質量%未満と少なくしても、皮膚トラブル等に類似する青ひげ様部位を目立たなくする効果を奏することができる。
本開示の化粧料中における顔料級二酸化チタン粒子の含有量は、さらに、9.5質量%以下、9.0質量%以下、8.0質量%以下、7.0質量%以下、5.0質量%以下、4.0質量%以下、4.0質量%未満、3.5質量%以下、3.0質量%以下、2.0質量%以下、1.5質量%以下、又は1.0質量%以下とすることができる。かかる含有量の下限値としては特に制限はなく、例えば、0質量%以上又は0質量%超とすることができる。
(パール剤)
本開示の化粧料は、パール剤を含んでもよい。パール剤も10質量%以上と高濃度に含まれると、隠蔽力が発現したり、光輝性が高まったりする結果、化粧感を高める傾向にある。したがって、化粧感を低減させたい場合には、パール剤の含有量は、10質量%未満とすることが好ましい。
本開示の化粧料中におけるパール剤の含有量は、さらに、9.5質量%以下、9.0質量%以下、8.0質量%以下、7.0質量%以下、5.0質量%以下、4.0質量%以下、4.0質量%未満、3.5質量%以下、3.0質量%以下、2.0質量%以下、1.5質量%以下、又は1.0質量%以下とすることができる。かかる含有量の下限値としては特に制限はなく、例えば、0質量%以上又は0質量%超とすることができる。
本開示の化粧料は、パール剤(「光輝性顔料」と称する場合もある。)を含み得る。パール剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用することができる。パール剤は、疎水化処理等の表面処理が適用されてもよい。
使用し得るパール剤としては特に制限はなく、例えば、雲母チタン(マイカチタン)、酸化鉄被覆雲母チタン、カルミン被覆雲母チタン、カルミン・コンジョウ被覆雲母チタン、酸化鉄・カルミン処理雲母チタン、コンジョウ処理雲母チタン、酸化鉄・コンジョウ処理雲母チタン、酸化クロム処理雲母チタン、黒酸化チタン処理雲母チタン、アクリル樹脂被覆アルミニウム末、シリカ被覆アルミニウム末、酸化チタン被覆マイカ、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、着色酸化チタン被覆マイカ、酸化チタン被覆合成マイカ、酸化チタン被覆シリカ、酸化チタン被覆アルミナ、酸化チタン被覆ガラス粉、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、マイカを酸化鉄と酸化チタンで被覆したベンガラ酸化チタン被覆マイカ等の酸化鉄酸化チタン被覆マイカ、マイカと酸化チタン被覆層との間にシリカをはさんだ粉体中空状の酸化チタン等を挙げることができる。
パール剤として、無色のパール剤も使用することができる。かかるパール剤としては、透明パール剤(透明光輝性顔料)として知られている公知のものを使用することができる。例えば、ガラス粒子を基材として、その表面に二酸化チタン等の高屈折率材料から構成される被膜を成形したパール剤を挙げることができる。
なお、パール剤が、上述した赤色系色材及び黄色系色材のように、化粧料を赤色系又は黄色系に発色させる性能を奏する場合には、このようなパール剤は、赤色系色材及び黄色系色材として扱うことができる。また、パール剤の大きさが顔料級に相当する場合には、このようなパール剤は、顔料級粒子として扱うこともできる。
(顔料級粒子の総含有量)
いくつかの実施態様において、本開示の化粧料は、顔料級粒子の総含有量を10質量%以下とすることができる。顔料級二酸化チタン粒子以外の顔料級粒子は、一般的には、顔料級二酸化チタン粒子に比べると隠蔽性能は劣る傾向にある。したがって、本開示の化粧料は、顔料級二酸化チタン粒子以外の他の顔料級粒子を単独で又は二種以上組み合わせて含んでもよいが、この場合、化粧料中における顔料級粒子の総含有量が10質量%以下であると、化粧料を肌に塗った後の化粧感をより低減させることができる。
化粧料を肌に塗った後の化粧感をより低減させる観点から、顔料級二酸化チタン粒子を含む顔料級粒子の総含有量は、化粧料全量に対し、9.5質量%以下、9.0質量%以下、8.0質量%以下、7.0質量%以下、5.0質量%以下、4.0質量%以下、4.0質量%未満、3.5質量%以下、3.0質量%以下、2.0質量%以下、1.5質量%以下、又は1.0質量%以下とすることができる。かかる含有量の下限値としては特に制限はなく、例えば、0質量%以上又は0質量%超とすることができる。このように、顔料級粒子の配合量が少なく、顔料級粒子のみでは化粧料を十分に所定の色(例えば赤色系又は黄色系の色)に発色させることが難しい場合には、色材として、顔料級粒子以外の材料、例えば、染料及び色素などを使用して所望の色に発色させることができる。
(任意成分)
本開示の化粧料は、本開示の効果に悪影響を及ぼさない範囲で、各種成分を適宜配合することができる。各種成分としては、例えば、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、増粘剤、保湿剤、分散剤、水溶性高分子、油溶性高分子、シリコーン化多糖類等の皮膜形成剤、金属イオン封鎖剤、エタノール等の低級アルコール、エチレングリコール等の多価アルコール、高級アルコール、各種抽出液、糖、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、キレート剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、pH調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン、医薬品、医薬部外品、化粧品等に適用可能な水溶性薬剤、緩衝剤、防腐剤、酸化防止剤、安定化剤、噴射剤、有機系粉末、無機系粉末、水、油分、ワックス類等を挙げることができる。このような任意の成分は、単独で又は二種以上組み合わせて使用することができる。
(化粧料の剤型及び形態)
本開示の化粧料の剤型としては特に制限はなく、例えば、油相又は水相で構成された単相系、水中油型乳化組成物若しくは油中水型乳化組成物の形態で構成された二相系、又は非乳化型の水中油型若しくは油中水型の二相系の剤型を挙げることができる。これらの各剤型は、必要に応じて油分、界面活性剤、及び水などの公知の材料を用い、常法によって適宜調製することができる。ここで、また、非乳化型の二相系とは、水と油に分離した状態の液体を振とうさせることによって、油を含む分散媒中に水滴を強制的に分散させた油中水型の組成物、又は水を含む分散媒中に油滴を強制的に分散させた水中油型の組成物が包含され得る。
本開示の化粧料の形態としては特に制限はなく、例えば、固形状、乳液状、クリーム状、ジェル状、又は液状といった形態を採用することができる。
〈化粧料の適用部位〉
本開示の化粧料の適用部位としては、毛を剃った後に青く見える部分及び/又はその周辺領域であれば特に制限はない。毛を剃った後に青く見える部分としては、例えば、ひげ、もみあげ、髪、眉などを剃った部分、或いは、腕、脇、手、脚、足、指、胸、腹、尻、背中等における体毛を剃った部分を挙げることができる。
男性は化粧料の適用に伴う化粧感が生じることを好まない傾向が強い。本開示の化粧料は、化粧感が低いにもかかわらず、毛を剃った後に青く見える現象を目立たなくすることができるため、青ひげ様部位の中でも男性特有の青ひげに対し、すなわち、青ひげ対策用化粧料として好適に使用することができる。
以下に実施例を挙げて、本開示についてさらに詳しく説明を行うが、本開示はこれらに限定されるものではない。なお、以下、特に断りのない限り、配合量は質量%で示す。また、以下に示す評価方法は、実施例の構成に限らず、上述したすべての、シミュレーション用プログラム、シミュレーション装置及び方法、シミュレーションに基づいて化粧料を製造する方法、並びに化粧料などの構成に対しても同様に採用することができる。
下記に示す各試験を実施し、その結果を、表1及び図2~4にまとめる。
《試験例1:青ひげ様部位の発生メカニズムの検討》
試験例1では、青ひげ様部位の発生メカニズムについて検討した。その結果を図2に示す。
〈青ひげ様部位モデルの作製方法〉
約4cm×約4cmの人工皮膚、及びひげと仮定した約128μm×約128μmの角柱状で所定長の黒色繊維を用意した。この黒色繊維を、所定の繊維長さ毎に分けて、図2に示すように、人工皮膚の中央部(約2cm×約2cmの領域)に、所定の密度になるように埋め込み、青ひげ様部位モデルを各々作製した。なお、図2に示す深さとは、黒色繊維の繊維長さであって、人工皮膚表面から内部への繊維の深さ(人工皮膚表面から内部に残存する繊維の長さ)に該当する。
〈結果〉
図2から明らかように、人工皮膚表面から内部への繊維の深さ(人工皮膚表面から内部に残存する繊維の長さ)が大きくなるほど、また、人工皮膚に埋め込んだ繊維の本数の割合(繊維密度)が多くなるほど、青く見える傾向にあることが分かった。
《試験例2:青ひげ様部位における色変化》
試験例2では、青ひげ様部位における色変化について検討した。その結果を図3に示す。
〈評価方法〉
試験例1に記載した、ひげと仮定した繊維を有さない人工皮膚単体と、かかる繊維を埋め込んで調製した青ひげ様部位モデルを用い、これらについて中央部の平均分光反射率を求めた。次いで、得られた平均分光反射率から、CIE 1976(L、a、b)色空間に準拠し、a及びbを算出した。ここで、青ひげ様部位モデルは、繊維を55本/cmの割合で、繊維長(人工皮膚表面から内部への繊維の深さ)を、0.4mm、1.0mm、1.5mm、2.0mm、及び2.5mmに変更したものを採用した。
x軸をa及びy軸をbとするグラフに、算出したa及びbに基づいて、繊維を有さない人工皮膚単体と各青ひげ様部位モデルとの結果をプロットした。得られたグラフから、青ひげ様部位における色変化を評価した。
〈結果〉
図3の結果より、繊維長が長くなるほど、すなわち、青く見える傾向が強くなるほど、aの値が低くなる、すなわち、黄色側にシフトすることが確認できた。この結果より、青ひげ様部位が青く見えるのは、その部位が青色側に色がシフトするのではなく、黄色側にシフトした青ひげ様部位の色と、かかる領域よりも赤色側にある繊維を有さない領域(青ひげ様部位の周辺領域)の色との相違、すなわち色対比効果による影響が寄与していることが分かった。
《試験例3:青ひげ様部位対策化粧料のシミュレーション》
試験例3では、青ひげ様部位に青ひげ様部位対策化粧料を適用するシミュレーションについて検討した。その結果を図4に示す。
〈実施例1〉
試験例2に記載した、ひげと仮定した繊維を有さない人工皮膚単体と、繊維長2.5mmの繊維を用いて繊維密度55本/cmの割合で作製した青ひげ様部位モデルとを用い、試験例2と同様にして、x軸をa及びy軸をbとするグラフを作成した(図4)。ここで、図4に示すグラフには、繊維(ひげ)なしの白抜きのプロットと色座標(0,0)の点を通る直線(基準線)も記載した。
カメラで青ひげ様部位モデルを撮影し、取得した青ひげ様部位及びその周辺領域を含む画像の青ひげ様部位に対し、青ひげ様部位対策化粧料を適用したときに青ひげ様部位の色座標が基準線に近づくような所定の色(図4の「赤色:弱」の色座標の赤系の色)を加色する画像処理を行った後、ノート型パソコンのディスプレイに画像処理をした青ひげ様部位モデルの画像を表示した。
〈比較例1〉
実施例1と同様にして、青ひげ様部位モデルを作製し、基準線を記載したグラフを作成した。実施例1と同様に、カメラで青ひげ様部位モデルを撮影し、取得した青ひげ様部位及びその周辺領域を含む画像の青ひげ様部位に対し、青ひげ様部位対策化粧料を適用したときに青ひげ様部位の色座標が基準線から離れるような所定の色(図4の「赤色:強」の色座標の赤系の色)を加色する画像処理を行った後、ノート型パソコンのディスプレイに画像処理をした青ひげ様部位モデルの画像を表示した。
〈結果〉
実施例1のように、青ひげ様部位の色座標が基準線に近づくような所定の色で、青ひげ様部位を加色すると、青ひげ様部位が目立たなくなることが表示画像から確認できた。一方、比較例1のように、青ひげ様部位の色座標が基準線から離れるような所定の色で、青ひげ様部位を加色すると、青ひげ様部位が逆に赤色に目立ってしまうことが表示画像から確認できた。これらの結果から、青ひげ様部位に対する青ひげ様部位対策化粧料の適用結果をシミュレートし得ることが分かった。
なお、この結果に基づけば、青ひげ様部位ではなく、青ひげ様部位の周辺領域に対して青ひげ様部位対策化粧料を適用するシミュレーションにおいても、赤色側にシフトしている繊維(ひげ)なし領域の色を、図5に示すように、x軸をa及びy軸をbとするグラフを用い、そのグラフから得られる所定の直線(基準線)に近づけるように黄色側へ加色する画像処理を実施すれば、青ひげ様部位が同様に目立たなくなると予測されるため、青ひげ様部位の周辺領域に化粧料を適用するシミュレーションにおいても、同様のシミュレーション結果が得られることが予測され得る。
《試験例4:シミュレーション結果に基づく青ひげ様部位対策化粧料の検討》
試験例4では、試験例3のシミュレーション結果を踏まえて調製した青ひげ様部位対策化粧料について検討した。その結果を表1に示す。ここで、表1における「青ひげ様部位の軽減効果」では、試験例3と同様にして調製した青ひげ様部位モデルの青ひげ様部位に対して化粧料を適用したときに、目視で、青ひげ様部位が目立たないと感じられた場合を「合格」、青ひげ様部位が目立っていると感じられた場合を「不合格」と表記している。また、表1における「化粧感」では、青ひげ様部位モデルの青ひげ様部位に対して化粧料を適用したときに、目視で、化粧をしていないと感じられた場合を「無」、化粧をしていると感じられた場合を「有」と表記している。
〈化粧料の製造方法〉
(実施例2及び比較例2)
表1に示す処方に従い、下地剤の分野で一般的に採用されている常法により、クリーム状の化粧料を各々調製した。なお、実施例2の処方は、試験例3の実施例1のシミュレーション結果から得られた所定の色の色座標となるように調整した処方であり、比較例2の処方は、所定の色に調整していない一般的な下地剤の処方である。
〈結果〉
赤色を呈しない比較例2の化粧料を青ひげ様部位モデルの青ひげ様部位に適用しても、青ひげ様部位の軽減効果は見られなかった。一方、所定の赤色を呈するように調整した実施例2の化粧料を青ひげ様部位モデルの青ひげ様部位に適用した場合には、青ひげ様部位の軽減効果を奏することが確認できた。この結果から、試験例3に示すシミュレーション結果は、妥当な結果であることが分かった。また、このようなシミュレーション結果に基づいて、青ひげ様部位対策化粧料が調製し得ることも分かった。
また、実施例2の化粧料は、顔料級二酸化チタン粒子及びパール剤の含有量が10質量%未満と少なく、顔料級粒子の総含有量も10質量%以下と少ないため、化粧料を青ひげ様部位に適用しても、化粧をしているとは感じられず、自然な仕上がりを呈していた。

Claims (15)

  1. 青ひげ様部位及びその周辺領域を含む画像における、青ひげ様部位、青ひげ様部位の周辺領域、又はそれらの両方に所定の色を加色する画像処理を行い、そして
    画像処理をした前記画像を表示させる処理、
    をコンピュータに実行させる、青ひげ様部位対策化粧料シミュレーション用プログラム。
  2. 前記青ひげ様部位に加色するとき、加色する前記色は、赤色系の色であり、前記青ひげ様部位の周辺領域に加色するとき、加色する前記色は、黄色系の色である、請求項1に記載のプログラム。
  3. 加色する前記色が、所定の濃度及び色調の色である、請求項1又は2に記載のプログラム。
  4. 前記画像処理が、青ひげ様部位の色及び青ひげ様部位の周辺領域の色を用いる色対比法に従う処理である、請求項1又は2に記載のプログラム。
  5. 前記画像処理が、CIE 1976(L、a、b)色空間に準拠し、x軸をa及びy軸をbとするグラフに前記青ひげ様部位の色及び前記青ひげ様部位の周辺領域の色をプロットし、座標(0、0)と、前記青ひげ様部位の周辺領域の色座標とを結ぶ直線を基準線とし、前記青ひげ様部位の色の色座標を、前記基準線に近づかせるようにして加色するための色を決定する処理である、請求項1に記載のプログラム。
  6. 前記画像処理が、CIE 1976(L、a、b)色空間に準拠し、x軸をa及びy軸をbとするグラフに前記青ひげ様部位の色及び前記青ひげ様部位の周辺領域の色をプロットし、座標(0、0)と、前記青ひげ様部位の色の色座標とを結ぶ直線を基準線とし、前記青ひげ様部位の周辺領域の色座標を、前記基準線に近づかせるようにして加色するための色を決定する処理である、請求項1に記載のプログラム。
  7. 前記青ひげ様部位における色が、青ひげ様部位の色を平均化した色であり、かつ、前記青ひげ様部位の周辺領域の色が、青ひげ様部位の周辺領域の色を平均化した色である、請求項5又は6に記載のプログラム。
  8. 画像処理をする前の前記画像を表示させる処理をコンピュータに更に実行させる、請求項1又は2に記載のプログラム。
  9. 青ひげ様部位及びその周辺領域を含む画像における、青ひげ様部位、青ひげ様部位の周辺領域、又はそれらの両方に所定の色を加色する画像処理を行う画像処理部、及び、
    画像処理をした前記画像を表示する表示部、
    を有する、青ひげ様部位対策化粧料シミュレーション装置。
  10. 前記青ひげ様部位に加色するとき、加色する前記色は、赤色系の色であり、前記青ひげ様部位の周辺領域に加色するとき、加色する前記色は、黄色系の色である、請求項9に記載の装置。
  11. 青ひげ様部位及びその周辺領域を含む画像を取得する撮影部を更に有する、請求項9又は10に記載の装置。
  12. 画像処理部が、取得した青ひげ様部位及びその周辺領域を含む画像における、青ひげ様部位、青ひげ様部位の周辺領域、又はそれらの両方に所定の色を加色する画像処理を行い、そして
    表示部が、画像処理をした前記画像を表示させる、
    青ひげ様部位対策化粧料シミュレーション方法。
  13. 前記青ひげ様部位に加色するとき、加色する前記色は、赤色系の色であり、前記青ひげ様部位の周辺領域に加色するとき、加色する前記色は、黄色系の色である、請求項12に記載の方法。
  14. 撮影部が青ひげ様部位及びその周辺領域を含む画像を取得する、請求項12又は13に記載の方法。
  15. 請求項12又は13に記載の方法に基づいて青ひげ様部位対策化粧料を製造する、青ひげ様部位対策化粧料の製造方法。
JP2022189479A 2022-11-28 青ひげ様部位対策化粧料シミュレーション用プログラム、青ひげ様部位対策化粧料シミュレーション装置及び方法、並びに青ひげ様部位対策化粧料の製造方法 Pending JP2024077400A (ja)

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