JP2024076669A - 等方圧加圧装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】超高圧下においても被処理物にHIP処理を施すことが可能な等方圧加圧装置を提供する。【解決手段】HIP装置1は、中心線CLを有するピストン20Aと、前記中心線の軸方向に沿って前記ピストンを受け入れる加圧室12Hを有する加圧用圧力容器12と、前記加圧用圧力容器から見て前記軸方向において前記ピストンの反対側に配置され、被処理物Wを収容する処理室10Hを有する処理用圧力容器10と、軸方向において加圧用圧力容器12と処理用圧力容器10との間に配置される中間部材14であって、軸方向に沿って加圧室12Hと処理室10Hとを連通する連通路14Hを含む中間部材14と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、等方圧加圧装置に関する。
従来、HIP法(Hot Isostatic Pressing法:熱間等方圧加圧装置を用いたプレス方法)では、数10~200MPa程度の高圧の処理圧力に設定された雰囲気の圧媒ガスのもと、焼結製品(セラミックス等)や鋳造製品等の被処理物が、その再結晶温度以上の高温に加熱され処理される。
特許文献1には、被処理物を収容する処理空間を含む圧力容器と、当該圧力容器に摺動可能に内嵌されたピストンと、を備えるHIP装置が開示されている。HIP処理時には、前記ピストンを前記圧力容器内に挿入することで、前記圧力容器内が処理圧力まで昇圧される。
特開昭62-172181号公報
特許文献1に記載されたようなHIP装置では、広い処理空間を確保しつつ、超高圧下で被処理物に対してHIP処理を施すことが難しいという問題があった。具体的に、特許文献1のような従来の技術では、圧力容器内に被処理物を収容する処理空間に加え、ピストンを受け入れる空間を確保する必要がある。一方、300MPaを超える超高圧に耐えるためには、圧力容器に高強度材料を用いる必要があるが、このような材料を用いて製造可能な圧力容器のサイズには限界がある。このため、従来のHIP装置では、広い処理空間を確保しつつ、例えば300MPaを超えるような超高圧下でHIP処理を行うことが困難であった。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、超高圧下においても広い処理空間を確保しつつ、被処理物にHIP処理を施すことが可能な等方圧加圧装置を提供することを目的とする。
本発明の一の局面に係る等方圧加圧装置は、圧媒ガスを用いて被処理物に対して等方圧加圧処理を行う等方圧加圧装置であって、中心線を有するピストンと、前記中心線の軸方向に沿って前記ピストンを受け入れる加圧室を有する加圧用圧力容器と、前記加圧用圧力容器から見て前記軸方向において前記ピストンの反対側に配置され、前記被処理物を収容する処理室を有する処理用圧力容器と、前記軸方向において前記加圧用圧力容器と前記処理用圧力容器との間に配置される中間部材であって、前記軸方向に沿って前記加圧室と前記処理室とを連通する連通路を含む中間部材と、を備える。
本構成によれば、ピストンを受け入れる加圧用圧力容器と、被処理物を収容する処理用圧力容器とを軸方向において独立して配置することで、従来のように一つの圧力容器によってピストンを受け入れるとともに被処理物を収容する構成と比較して、各々の圧力容器の軸方向の寸法を小さくすることができる。このため、超高圧に耐えうる高強度材料製の圧力容器の寸法に限界がある場合でも、当該材料を用いて広い処理室を確保しつつ、超高圧下でHIP処理を行うことが可能になる。
上記の構成において、前記中間部材は、前記軸方向において前記ピストンの反対側から前記加圧室を塞ぐように前記加圧室に挿入される第1蓋部と、前記軸方向において前記第1蓋部の反対側に配置され、前記処理室を塞ぐように前記処理室に挿入される第2蓋部と、を有し、前記連通路は、前記軸方向において前記第1蓋部から前記第2蓋部に至るまで配設されているものでもよい。
本構成によれば、中間部材の第1蓋部が加圧用圧力容器の加圧室に挿入される一方、第2蓋部が処理用圧力容器の処理室に挿入される。このため、各蓋部の挿入方向に沿って、圧媒ガスの漏れを防ぐためのシール部を確保することが可能になる。また、各蓋部が各室に挿入されることによって、加圧用圧力容器、中間部材および処理用圧力容器の相対的な位置関係を安定して保持することができる。
上記の構成において、前記軸方向と直交する幅方向の前記連通路の寸法は、前記加圧室および前記処理室の各々の前記幅方向の寸法よりも小さく設定されているものでもよい。
本構成によれば、中間部材のうち連通路の周辺の領域を利用して、処理室やシール部の冷却作用を高めることができる。また、連通路が相対的に細く設定されることで、加圧室に対する処理室の独立性を高めることが可能になり、処理室がより定積になるため、処理室内の温度分布の予測が容易になる。
上記の構成において、前記軸方向と直交する幅方向の前記中間部材の最大寸法は、前記加圧用圧力容器および前記処理用圧力容器の各々の前記幅方向の最大寸法よりも小さく設定されているものでもよい。
本構成によれば、加圧用圧力容器、処理用圧力容器と比較して、中間部材が内側に窪んだ形状となるため、中間部材の材料費が低減されるとともに、前記窪んだ領域を利用して周辺装置を配置することが可能になる。また、前記窪んだ領域の表面積を利用して、処理室やシール部の冷却作用を高めることができる。
上記の構成において、前記中間部材には、冷却用流体が流れることを可能とする冷却流路が形成されているものでもよい。
本構成によれば、中間部材に積極的に冷却流路を形成することで、処理室やシール部の冷却作用を更に高めることができる。
本発明によれば、超高圧下においても広い処理空間を確保しつつ、被処理物にHIP処理を施すことが可能な等方圧加圧装置が提供される。
本発明の一実施形態に係る等方圧加圧装置の側断面図である。 図1の等方圧加圧装置の一部を拡大した拡大側断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係るHIP装置1(熱間等方圧加圧装置、等方圧加圧装置)について説明する。HIP装置1は、圧媒ガスを用いて所定の目標圧力で被処理物W(被処理物)に対して等方圧加圧処理を行う。図1は、本実施形態に係るHIP装置1の側断面図である。なお、HIP装置1は、概ね図1を中心線CL回りに回転させた構造を有する。
HIP装置1は、処理用圧力容器10と、加圧用圧力容器12と、中間部材14と、上蓋20と、下蓋30と、断熱層40と、ヒータ50と、を備える。
処理用圧力容器10は、上下方向に沿った中心線CLを有する円筒形状からなる。処理用圧力容器10の内部には外部から気密的に隔離された円筒状の処理室10Hが形成されている。処理用圧力容器10は、処理室10Hに被処理物Wを収容する。処理室10Hの上端および下端はそれぞれ開口されている。本実施形態では、処理用圧力容器10は、超高圧処理に耐えるために、多層構造とされている。特に、処理用圧力容器10の最内層に予圧縮応力を与えた構造とすることで、処理用圧力容器10の寿命を長く維持することができる。
加圧用圧力容器12は、処理用圧力容器10の上方に間隔をおいて配置される。加圧用圧力容器12は、処理用圧力容器10と同様に、上下方向に沿った中心線CLを有する円筒形状からなる。加圧用圧力容器12の内部には外部から気密的に隔離された円筒状の加圧室12Hが形成されている。加圧室12Hの上端および下端はそれぞれ開口されている。加圧室12Hは、中心線CLの軸方向に沿って上蓋20の上蓋ピストン部20Aを受け入れる。本実施形態では、加圧用圧力容器12も、処理用圧力容器10と同様に、超高圧処理に耐えるために、多層構造とされている。特に、加圧用圧力容器12の最内層に予圧縮応力を与えた構造とすることで、加圧用圧力容器12の寿命を長く維持することができる。なお、図1に示すように、前述の処理用圧力容器10は、加圧用圧力容器12から見て軸方向において上蓋ピストン部20Aの反対側に配置される。
中間部材14は、中心線CLの軸方向において加圧用圧力容器12と処理用圧力容器10との間に配置される。本実施形態では、中間部材14は、中心線CLを中心とする円板状の中央部が上下に円柱状に突出した形状からなる。具体的に、中間部材14は、本体部141と、上封止部142(第1蓋部)と、下封止部143(第2蓋部)と、連通路14Hとを有する。
本体部141は、中間部材14のうち加圧用圧力容器12と中間部材14との間に介在する円板状の部分である。すなわち、本体部141の上面部は、加圧用圧力容器12の下面部を支持する。また、本体部141の下面部は、処理用圧力容器10の上面部に支持される。
上封止部142は、本体部141の中央部から上方に突出した形状からなる。上封止部142は、前記軸方向において上蓋ピストン部20Aの反対側から加圧室12Hを塞ぐように加圧室12Hに下から挿入される。加圧室12Hに挿入される上封止部142の外周面には、上シール部142Sが配置されている。上シール部142Sは、加圧室12Hから圧媒ガスが漏れることを防止する。
下封止部143は、本体部141の中央部から下方に突出した形状からなる。下封止部143は、前記軸方向において上封止部142の反対側に配置され、処理室10Hを塞ぐように処理室10Hに上から挿入される。処理室10Hに挿入される下封止部143の外周面には、下シール部143Sが配置されている。下シール部143Sは、処理室10Hから圧媒ガスが漏れることを防止する。
連通路14Hは、上封止部142の上面部から下封止部143の下面部に至るまで配設された圧媒ガスの流路である。連通路14Hは、前記軸方向に沿って加圧室12Hと処理室10Hとを連通する。本実施形態では、連通路14Hは、中心線CL上に配置されている。なお、HIP装置1が一旦組み立てられると、処理用圧力容器10、加圧用圧力容器12および中間部材14は互いに固定された状態が維持される。
上蓋20は、加圧用圧力容器12の加圧室12Hの上側の開口を塞ぐ。具体的に、上蓋20は、上蓋ピストン部20A(ピストン)と、上蓋シール部20Sとを有する。
図1に示すように、上蓋ピストン部20Aは、中心線CLを中心とする円柱形状からなる。上蓋ピストン部20Aは、加圧用圧力容器12の内径(加圧室12Hの直径)に対応した外径を有する。上蓋ピストン部20Aは、簡易的に図示する油圧シリンダ100(駆動部)の駆動力を受けて、図1の二点鎖線で示す領域まで加圧室12H内に進入する(下降する)ことができる。この結果、加圧室12Hおよびこれに繋がる処理室10Hが昇圧される。
上蓋シール部20Sは、上蓋ピストン部20Aの先端部の外周面に配置されており、加圧室12Hから圧媒ガスが漏れることを防止する。
下蓋30は、処理用圧力容器10の処理室10Hの下側の開口を塞いでいる。下蓋30は、下蓋挿入部30Aと、下蓋シール部30Sと、ガス供給配管30Tと、バルブ30V(塞止弁)と、支持部32と、載置部34とを有する。
下蓋挿入部30Aは、中心線CLを中心とする円柱形状からなる。下蓋挿入部30Aは、処理用圧力容器10の内径(処理室10Hの直径)に対応した外径を有する。
下蓋シール部30Sは、下蓋挿入部30Aの先端部の外周面に配置されており、処理室10Hから圧媒ガスが漏れることを防止する。なお、下蓋30には、加圧室12Hに圧媒ガス(昇圧されたアルゴンガスや窒素ガス)を供給するため(初期圧力を封入するため)、あるいは、処理室10Hから圧媒ガスを排出するための不図示の流路が形成されている。当該経路は、加圧用圧力容器12、中間部材14および上蓋20の何れかに形成されてもよい。
ガス供給配管30Tは、処理室10H内を一次昇圧する際にガスを供給するための流路である。ガス供給配管30Tは、下蓋30の外部と処理室10Hとを連通する。なお、ガス供給配管30Tの上流側は、不図示の配管を介して外部圧縮機に接続されている。
バルブ30Vは、ガス供給配管30Tに配置されており、不図示の制御部からの指令信号を受けて開弁する。バルブ30Vが開くと、前記外部圧縮機からの圧縮ガスが処理室10Hに流入可能とされる。前述のガス供給配管30Tは、例えば200MPaまでの耐圧性能を有するものであるため、上蓋20の上蓋ピストン部20Aによる二次昇圧時には、200MPaを超える超高圧がガス供給配管30Tに作用しないように、バルブ30Vが閉じられる。
支持部32は、処理室10Hの下端部を画定するように、下蓋30に装着されている。また、載置部34は、支持部32に支持されており、当該載置部34の上に被処理物Wが載置される。なお、支持部32、載置部34の構造および載置部34上に支持される被処理物Wの形状、数は、図1に示されるものに限定されない。
下蓋30は、不図示の駆動部によって処理用圧力容器10に対して上下に相対移動することができる。この結果、下蓋挿入部30Aが、処理用圧力容器10に対して着脱される。下蓋30の下蓋挿入部30Aが処理用圧力容器10の処理室10Hに下から挿入されると、被処理物Wが処理室10Hに配置され、HIP処理が可能となる。一方、下蓋挿入部30Aが処理室10Hから下方に移動されると、被処理物Wが処理室10Hから脱離される。この結果、載置部34から処理後の被処理物Wを取り外すとともに、新しい被処理物Wを載置部34に載置することができる。この際、下蓋30は前記駆動部によって横方向に移動され、被処理物Wの着脱作業が容易に行われても良い。
断熱層40は、支持部32に支持されており、被処理物Wを囲むように配置される逆コップ状の部材である。断熱層40には、ガス不透過性の耐熱材料が用いられる。なお、当該断熱層40には、カーボンファイバを編み込んだ黒鉛質材料やセラミックファイバなどの多孔質材料、繊維質材料などが充填されてもよい。
ヒータ50は、処理室10Hに配置され、発熱することで処理室10H(圧媒ガス)を加熱(昇温)する。ヒータ50の昇温も、処理室10Hの昇圧機能を有している。
上記のように、本実施形態では、上蓋20の上蓋ピストン部20A、加圧用圧力容器12、中間部材14、処理用圧力容器10および下蓋30の下蓋挿入部30Aが、中心線CL上に上下に並んで配置されている。
なお、上記のHIP装置1の構造のうち、少なくとも処理用圧力容器10および加圧用圧力容器12の材料には、高い耐圧性を有するためにSKD61またはSA723グレード3クラス4が好適に用いられる。SKD61は、JIS規格(G4404:合金工具鋼鋼材)に規定されている熱間金型用の合金鋼である。なお、中間部材14、上蓋ピストン部20Aおよび下蓋挿入部30Aについても、上記と同様の材料が用いられても良いが、処理用圧力容器10および上蓋20よりも耐圧性の低いその他の材料が用いられても良い。
上記のような構造を有するHIP装置1において、処理室10H内に被処理物Wが配置されると、不図示の真空ポンプなどを用いて処理室10H、加圧室12Hおよび連通路14Hが真空引きされる。その後、これらの領域に前記外部圧縮機からガス供給配管30Tを通じて圧媒ガスが封入されることで一次昇圧されるとともに、ヒータ50によって断熱層40の内部が加熱される。そして、図1の二点鎖線で示すように、上蓋20が降下すると、上蓋ピストン部20Aが加圧室12H内を下降することで、加圧室12H、連通路14Hおよび処理室10Hが二次昇圧される。この結果、所定の目標圧力において被処理物Wに対して等方圧加圧処理を施すことができる。
本実施形態では、上蓋ピストン部20Aを受け入れる加圧用圧力容器12と、被処理物Wを収容する処理用圧力容器10とを軸方向において独立して配置することで、従来のように一つの圧力容器によってピストンを受け入れるとともに被処理物Wを収容する構成と比較して、各々の圧力容器の軸方向の寸法を小さくすることができる。このため、超高圧に耐えうる高強度材料製の圧力容器の寸法に製造上の限界がある場合でも、当該材料を用いて広い処理室10Hを確保しつつ、超高圧下でHIP処理を行うことが可能になる。特に、300MPaを超える超高圧、更には500MPa以上の1GPa級の超高圧下での処理も可能となる。
なお、処理用圧力容器10および加圧用圧力容器12が、図1に示すように、互いに外径および内径の異なる複数の円筒部材を焼き嵌め処理することによって製造される場合、上記のように軸方向の寸法を抑えることで、焼き嵌め作業を容易に行うことが可能になる。この結果、当該作業における製造ミスを低減することも可能になる。
また、処理用圧力容器10においては、内部の処理室10Hの容積が上蓋ピストン部20Aの動きに関わらず一定であるため(定積)、処理用圧力容器10内の温度分布を容易に推測することができる。更に、図1において、下蓋30を下降させることで、処理室10Hから被処理物Wを容易に取り出すことが可能になる。このため、HIP処理における作業性を高めることができる。
また、前述のように、処理用圧力容器10の軸方向における寸法を抑えることによって、HIP処理時に処理用圧力容器10の温度が定常状態になるまでの時間が短くなり、加熱に必要な電力を低減することも可能になる。また、1つの圧力容器を用いる場合と比較して、処理用圧力容器10および加圧用圧力容器12を備えることによって、各々の容器端面が増えるため、HIP処理後の冷却速度を大きくすることができる。このため、HIP処理終了後に、早期に被処理物Wを取り出すことが可能になるだけでなく、冷却速度増加による被処理物Wに対する焼入れ効果の付与も期待できる。
更に、本実施形態では、中間部材14の上封止部142が加圧用圧力容器12の加圧室12Hに挿入される一方、下封止部143が処理用圧力容器10の処理室10Hに挿入される。このため、各封止部(蓋部)の挿入方向に沿って、圧媒ガスの漏れを防ぐための上シール部142S、下シール部143S(いずれもシール部)を確保することが可能になる。また、各封止部が各室に挿入されることによって、加圧用圧力容器12、中間部材14および処理用圧力容器10の相対的な位置関係を安定して保持することができる。
また、本実施形態では、軸方向と直交する幅方向(左右方向)の連通路14Hの寸法は、加圧室12Hおよび処理室10Hの各々の前記幅方向の寸法よりも小さく設定されている。このような構成によれば、中間部材14のうち連通路14Hの周辺の領域を利用して、処理室10Hや前記シール部の冷却作用を高めることができる。また、連通路14Hが相対的に細く設定されることで、加圧室12Hに対する処理室10Hの独立性を高めることが可能になり、処理室10Hがより定積になるため、処理室10H内の温度分布の予測が更に容易になる。
更に、本実施形態では、幅方向の中間部材14の最大寸法は、加圧用圧力容器12および処理用圧力容器10の各々の幅方向の最大寸法よりも小さく設定されている。このような構成によれば、加圧用圧力容器12、処理用圧力容器10と比較して、中間部材14が内側に窪んだ形状となるため、中間部材14の材料費を低減することができるとともに、前記窪んだ領域を利用して周辺装置を配置することが可能になる。また、前記窪んだ領域の表面積を利用して、処理室10Hや前記シール部の冷却作用を更に高めることができる。
また、本実施形態のように、処理用圧力容器10と加圧用圧力容器12とを中間部材14によって接続する場合、公知の高圧配管による接続と比較して、中間部材14が各容器内の超高圧によってもたらされる大きな応力にも耐えることが可能になる。特に、本実施形態では、連通路14Hが公知の高圧配管ではなく、中実状の中間部材14の中心に形成されたガス流路である。すなわち、連通路14Hの径方向外側は、中間部材14の外周部に至るまで中実状であるため、高圧のガスが連通路14Hを流れても、連通路14Hの変形、破損が防止される。また、中間部材14の一部(上封止部142、下封止部143)がそれぞれ処理用圧力容器10および加圧用圧力容器12に挿入されているため、中間部材14の強度を高く維持することが可能になる。また、連通路14Hの入口側、出口側を加圧用圧力容器12および処理用圧力容器10が径方向外側から押さえる構造となるため、超高圧下での連通路14Hの損傷を抑止することができる。
図2は、図1のHIP装置1の一部を拡大した拡大側断面図である。中間部材14には、冷却用流体が流れることを可能する冷却流路が形成されてもよい。図2では、中間部材14の右側と左側とで、異なる冷却流路の態様を図示している。具体的に、図2の左側では、冷却流路14Jが中心線CL(図1)を中心とする周方向に延びる態様を図示している。一方、図2の右側では、冷却流路14Kが中心線CLを中心とする径方向に延びる態様を図示している。このような構成によれば、中間部材14に積極的に冷却流路14J、14Kを形成することで、処理室10Hや周辺のシール部の冷却作用を更に高めることができる。なお、冷却流路の形状、配置は、図2に限定されるものではない。また、各冷却流路には、気体、液体など各種の冷却用流体を流すことができる。
以上、本発明の各実施形態に係るHIP装置1(等方圧加圧装置)について説明したが、本発明はこれらの形態に限定されるものではない。本発明に係る等方圧加圧装置として、以下のような変形実施形態が可能である。
(1)上記の実施形態では、加圧用圧力容器12が処理用圧力容器10の上方に配置され、上蓋ピストン部20AがHIP装置1の上端部において下降することで処理室10Hを加圧する態様にて説明したが、処理用圧力容器10および加圧用圧力容器12の位置関係は逆でも良く、HIP装置1の下端部において上蓋ピストン部20Aが上昇することで処理室10Hを加圧する態様でもよい。
(2)また、上記の各実施形態では、各容器が円筒形状を備える態様にて説明したが、各容器の形状は円筒形状に限定されるものではない。また、HIP装置1の中心線CLは鉛直方向を向くものに限定されず、水平方向を向くものでもよい。更に、本発明は、処理室10Hに配置され、発熱することで処理室10Hを加熱するヒータ50を備えるものに限定されない。すなわち、本発明は、熱間等方圧加圧装置以外の等方圧加圧装置にも適用することが可能である。
1 HIP装置(等方圧加圧装置)
10 処理用圧力容器
100 駆動部
10H 処理室
12 加圧用圧力容器
12H 加圧室
14 中間部材
141 本体部
142 上封止部(第1蓋部)
142S 上シール部(シール部)
143 下封止部(第2蓋部)
143S 下シール部(シール部)
14H 連通路
14J、14K 冷却流路
20 上蓋
20A 上蓋ピストン部
20S 上蓋シール部
30 下蓋
30A 下蓋挿入部
30S 下蓋シール部
32 支持部
34 載置部
40 断熱層
50 ヒータ
CL 中心線
W 被処理物

Claims (5)

  1. 圧媒ガスを用いて被処理物に対して等方圧加圧処理を行う等方圧加圧装置であって、
    中心線を有するピストンと、
    前記中心線の軸方向に沿って前記ピストンを受け入れる加圧室を有する加圧用圧力容器と、
    前記加圧用圧力容器から見て前記軸方向において前記ピストンの反対側に配置され、前記被処理物を収容する処理室を有する処理用圧力容器と、
    前記軸方向において前記加圧用圧力容器と前記処理用圧力容器との間に配置される中間部材であって、前記軸方向に沿って前記加圧室と前記処理室とを連通する連通路を含む中間部材と、
    を備える、等方圧加圧装置。
  2. 前記中間部材は、
    前記軸方向において前記ピストンの反対側から前記加圧室を塞ぐように前記加圧室に挿入される第1蓋部と、
    前記軸方向において前記第1蓋部の反対側に配置され、前記処理室を塞ぐように前記処理室に挿入される第2蓋部と、を有し、
    前記連通路は、前記軸方向において前記第1蓋部から前記第2蓋部に至るまで配設されている、請求項1に記載の等方圧加圧装置。
  3. 前記軸方向と直交する幅方向の前記連通路の寸法は、前記加圧室および前記処理室の各々の前記幅方向の寸法よりも小さく設定されている、請求項1または2に記載の等方圧加圧装置。
  4. 前記軸方向と直交する幅方向の前記中間部材の最大寸法は、前記加圧用圧力容器および前記処理用圧力容器の各々の前記幅方向の最大寸法よりも小さく設定されている、請求項1または2に記載の等方圧加圧装置。
  5. 前記中間部材には、冷却用流体が流れることを可能とする冷却流路が形成されている、請求項1または2に記載の等方圧加圧装置。
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