JP2024071105A - ロールスクリーン - Google Patents
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Abstract
【課題】スクリーンの昇降操作のための紐体を必ずしも必要とせず、かつ、スクリーンの停止位置を調整しやすいロールスクリーンを提供する。【解決手段】スクリーン12の巻き取り軸に連動して回転する回転軸25と、前記スクリーン12を巻き取る方向に前記回転軸25を付勢する付勢手段26と、前記回転軸25の回転を抑制可能な抑制手段30と、前記回転軸25と前記抑制手段30とを結ぶ動力伝達経路に配置され、前記スクリーン12を引き出す方向にのみ動力伝達を行うワンウェイ機構35と、を備え、前記付勢手段26のトルクは、前記スクリーン12の重さによるトルクよりも小さく設定されており、前記抑制手段30によるトルクは、前記スクリーン12の重さによるトルクから前記付勢手段26のトルクを引いたトルクよりも大きく設定されている。【選択図】図3
Description
この発明は、ロールスクリーンの昇降装置に関する。
ロールスクリーンの昇降装置として、ボールチェーン等の紐体を用いて手動でスクリーンの巻き取り軸を正逆に回転させるものが知られている(例えば特許文献1参照)。
また、スクリーンの巻き取り軸にコイルスプリング等を接続し、スクリーンを引き下げるときにコイルスプリングに蓄勢するものが知られている(例えば特許文献2参照)。こうしたロールスクリーンは、内部にクラッチを備えており、引き下げ操作されたときにクラッチに係合することでその位置に停止する。そして、スクリーンを少しだけ引き下げることでクラッチが解除されるため、そこで手を離せば、コイルスプリングの蓄勢力で巻き取り軸が回転し、スクリーンが自動的に引き上げられる。
しかしながら、ボールチェーン等の紐体を用いたロールスクリーンは、ループした紐体がスクリーン横に垂れ下がることになり、意匠性が悪いという問題があった。また、ループした紐体が人体に絡まり、事故を招くおそれもあった。
この点、特許文献2に記載されているような構造であればボールチェーン等の紐体は不要である。しかしながら、特許文献2に記載の構造では、スクリーンを引き上げるには、一旦スクリーンを引き下げてから手を離す必要があった。また、スクリーンはクラッチに係合する位置でしか停止できないため、停止位置の微調整ができないという問題があった。
そこで、本発明は、スクリーンの昇降操作のための紐体を必ずしも必要とせず、かつ、スクリーンの停止位置を調整しやすいロールスクリーンを提供することを課題とする。
上記した課題を解決するため、本発明は、スクリーンと、前記スクリーンの巻き取り軸に連動して回転する回転軸と、前記スクリーンを巻き取る方向に前記回転軸を付勢する付勢手段と、前記回転軸の回転を抑制可能な抑制手段と、前記回転軸と前記抑制手段とを結ぶ動力伝達経路に配置され、前記スクリーンを引き出す方向にのみ動力伝達を行うワンウェイ機構と、を備え、前記付勢手段のトルクは、前記スクリーンの重さによるトルクよりも小さく設定されており、前記抑制手段によるトルクは、前記スクリーンの重さによるトルクから前記付勢手段のトルクを引いたトルクよりも大きく設定されている。
本発明は上記の通りであり、回転軸と抑制手段とを結ぶ動力伝達経路に、スクリーンを引き出す方向にのみ動力伝達を行うワンウェイ機構を備える。このため、スクリーンを引き出そうとするときにのみ抑制手段が働き、回転軸の回転が抑制される。一方、スクリーンを巻き上げようとするときには抑制手段は働かない。
また、付勢手段のトルク(巻き取り方向のトルク)は、スクリーンの重さによるトルク(引き下げ方向のトルク)よりも小さく設定されている。このため、付勢手段によって、スクリーンが自動的に巻き上げられることはない。
一方、抑制手段によるトルク(回転を抑制するトルク)は、スクリーンの重さによるトルク(引き下げ方向のトルク)から付勢手段のトルク(巻き取り方向のトルク)を引いたトルクよりも大きく設定されている。このため、抑制手段が働くことで、スクリーンの重さによってスクリーンが自動的に引き下げられることもない。
このようなロールスクリーンによれば、スクリーンが自動的に巻き上げられることはなく、また、スクリーンが自動的に落ちていくこともない。このため、引き下げ操作した位置にスクリーンを停止させることができる。
また、スクリーンを巻き上げたいときには、スクリーンを任意の位置まで持ち上げればよい。この場合も、トルクのつり合いによってスクリーンをその位置に停止させることができる。なお、このようにスクリーンを持ち上げているときに、付勢手段によって回転軸が回転し、スクリーンがたるみなく巻き取られる。すなわち、スクリーンを持ち上げているときにはスクリーンの重さによるトルク(引き下げ方向のトルク)が働かず、また、スクリーンを巻き取る方向には抑制手段によるトルク(回転を抑制するトルク)が働かないため、付勢手段が回転軸を回転させて、スクリーンを巻き取ることができる。
このように、本発明のロールスクリーンは、スクリーンを直接操作して引き出しまたは巻き上げることが可能であり、スクリーンの昇降操作のための紐体を必ずしも必要としない。また、スクリーンが引き出しまたは巻き上げられたときに、スクリーンが引き出しまたは巻き上げ操作された任意の位置で停止するように構成されているため、停止位置の調整も容易である。
本発明の実施形態について、図を参照しながら説明する。
本実施形態に係るロールスクリーン10は、窓のブラインド、室内の間仕切り、業務用冷蔵棚などの冷気漏れ止め、屋内・屋外での飛散防止用の遮蔽体などとして使用可能なものである。このロールスクリーン10は、図1および図2に示すように、支持部材11、スクリーン12、フリーストップ装置20、を備える。
本実施形態に係るロールスクリーン10は、窓のブラインド、室内の間仕切り、業務用冷蔵棚などの冷気漏れ止め、屋内・屋外での飛散防止用の遮蔽体などとして使用可能なものである。このロールスクリーン10は、図1および図2に示すように、支持部材11、スクリーン12、フリーストップ装置20、を備える。
支持部材11は、ロールスクリーン10を構造物に取り付けるためのフレームである。本実施形態の支持部材11は、平面視コ字形に形成されており、背面板11aと、背面板11aの長手方向の両端部から前方に突出する一対の側面板11bと、を備えている。背面板11aを構造物(窓の上枠、躯体表面など)に固定することで、ロールスクリーン10を任意の場所に設置することができる。本実施形態のロールスクリーン10は、スクリーン12を下方に引き出せるように、スクリーン12の巻き取り軸(図示せず)が水平となるように設置される。
一対の側面板11bの間には、スクリーン12の巻き取り軸が回転可能に保持されている。また、一方の側面板11bの内側には、フリーストップ装置20が配置されている。フリーストップ装置20は、スクリーン12と側面板11bとの間に配置されている。
スクリーン12は、巻き取り軸に巻き付けられており、下端に操作バー13を備える。ユーザは、この操作バー13を引き下げまたは押し上げることでスクリーン12を昇降操作することができる。操作バー13の中央には、操作バー13を持って操作しやすいように、把手14が設けられている。この操作バー13は、スクリーン12の幅とほぼ同じ長さである。操作バー13の重みによりスクリーン12が下方に引っ張られ、スクリーン12がまっすぐに張られるようになっている。また、この操作バー13は、後述するトルクのつり合いをとるために適切な重さに設定されている。
フリーストップ装置20は、スクリーン12が任意の位置で停止できるようにするための装置である。本実施形態のフリーストップ装置20は、スクリーン12の巻き取り軸の少なくとも一端に配置される。ただし、フリーストップ装置20は、必ずしもスクリーン12の側部に配置する必要はない。例えば、スクリーン12の巻き取り軸の内部に、フリーストップ装置20の全部または一部を配置してもよい。本実施形態のフリーストップ装置20は、図3に示すように、箱形のケース21の内部に、回転軸25、ゼンマイ26、抑制手段30、ワンウェイギア35を内蔵している。
ケース21は、図3に示すように、第1カバー部22と、第2カバー部23と、仕切り部24と、を備える。第1カバー部22は、スクリーン12に隣接する位置に配置される。仕切り部24は、第1カバー部22の外側(スクリーン12の反対側)に配置される。第2カバー部23は、仕切り部24の更に外側に配置される。第1カバー部22と第2カバー部23と仕切り部24とは、重ね合わせた状態で、ビスなどの固定手段で固定される。ケース21は、内蔵物のほとんどを露出しないように覆うが、回転軸25の一部(後述するスクリーン係合部25a)と、抑制手段30の一部(後述するボルト31の先端とナット32)は、ケース21の外部に露出している。
第1カバー部22は、主に抑制手段30およびワンウェイギア35を収容するための空間を形成している。この第1カバー部22は、スクリーン12の端部に臨む面に、異形穴22aおよび支持穴22bが貫通形成されている。異形穴22aは、後述するボルト31の切欠き軸部31dを貫通させるための穴であり、ボルト31の回転止めができるように非円形(本実施形態においては略D形)で形成されている。また、支持穴22bは、回転軸25を貫通させるための穴であり、回転軸25を回転自在に支持している。この支持穴22bには、回転軸25をスムーズに回転させるためにベアリング等を配置してもよい。
第2カバー部23は、ゼンマイ26を収容するための空間(ゼンマイ収納部23a)を形成している。このゼンマイ収納部23aの周縁には、ゼンマイ26の外側の端部を保持するゼンマイ保持部23bが形成されている。ゼンマイ収納部23aに収容されたゼンマイ26は、外側の端部をゼンマイ保持部23bに保持され、中心側の端部を後述する回転軸25に保持される。これにより、スクリーン12を引き出す方向に回転軸25が回転したときに、ゼンマイ26に回転力を蓄えることができる。
仕切り部24は、第1カバー部22の収容空間と第2カバー部23の収容空間とを仕切る壁となる部材である。この仕切り部24には、回転軸25を貫通させるための貫通穴24aが形成されている。
回転軸25は、スクリーン12の巻き取り軸に連動して回転する部材である。本実施形態の回転軸25は、スクリーン12の巻き取り軸と同じ軸で回転するように連結されており、スクリーン12の巻き取り軸と一体的に回転する。この回転軸25は、一端部にスクリーン係合部25aを備え、他端部にゼンマイ係合部25bを備える。スクリーン係合部25aは、スクリーン12の巻き取り軸に接続するための部位である。本実施形態のスクリーン係合部25aは、角柱状に形成されており、スクリーン12の巻き取り軸に形成された角穴に挿入されることで巻き取り軸に接続される。また、ゼンマイ係合部25bは、ゼンマイ26に係合する部位である。本実施形態のゼンマイ係合部25bは、ゼンマイ26の中心側の端部を保持するスリット25cを有している。このスリット25cに、ゼンマイ26の中心側の端部を挿入することで、ゼンマイ26の中心側の端部が保持される。
ゼンマイ26は、薄板の鋼を巻いて作った渦巻ばねであり、スクリーン12を巻き取る方向に回転軸25を付勢する付勢手段として機能する。このゼンマイ26は、すでに説明したように、第2カバー部23の内部のゼンマイ収納部23aに収容され、外側の端部がゼンマイ保持部23bに保持され、中心側の端部が回転軸25のゼンマイ係合部25bに保持されている。そして、スクリーン12を引き出す方向に回転軸25が回転すると、この回転力がゼンマイ26に復元力として蓄積され、スクリーン12を巻き取る方向に回転軸25が付勢される。そして、引き出されたスクリーン12が持ち上げられてスクリーン12がたるむと、ゼンマイ26に蓄積された復元力によって回転軸25が回転し、スクリーン12が巻き取られるようになっている。
なお、本実施形態においては、付勢手段としてゼンマイ26を使用しているが、付勢手段はゼンマイ26に限らず、他の手段を使用してもよい。例えば、付勢手段としてコイルスプリングなどの他のバネ部材を使用してもよい。また、この付勢手段をスクリーン12の巻き取り軸の内部に配置してもよい。
抑制手段30は、回転軸25の回転を抑制可能な機構である。すなわち、回転軸25の回転を妨げるように作用し、回転軸25の回転に必要なトルクを増大させるための機構である。この抑制手段30は、後述するワンウェイ機構と組み合わされることで、一方向(スクリーン12を引き出す方向)にのみ回転軸25の回転を妨げるように作用する。本実施形態の抑制手段30は、ギアを介して回転軸25と連結されている。この抑制手段30は、抑制ギア33、ボルト31、ナット32、を備える。
抑制ギア33は、回転軸25の回転力を受けて回転可能な回転部を構成している。この抑制ギア33は、後述するワンウェイ機構を介して回転軸25の回転力が伝達されることで、回転軸25に連動して回転する。
ボルト31は、抑制ギア33(回転部)に摩擦力を付与して回転を制動する摩擦付与部を構成している。このボルト31が抑制ギア33を押さえ込むことで、抑制ギア33が回転しにくくなっている。このボルト31は、頭部31aと軸部31bを備えている。軸部31bは、丸軸部31cと、丸軸部31cの先端側に設けられた切欠き軸部31dと、を備える。丸軸部31cは、抑制ギア33の中心を貫通して抑制ギア33の回転軸として機能する。切欠き軸部31dは、断面が欠円形状であり、円弧を形成する周面にオネジがきられたオネジ部31fと、円柱を切り欠いた平坦な面である切欠き部31eと、を備える。オネジ部31fには、後述するナット32と螺合するオネジがきられている。切欠き部31eは、軸部31bの軸と平行な面を形成している。この切欠き部31eが設けられることで、切欠き軸部31dの断面形状が、第1カバー部22の異形穴22aとほぼ同じ形となっている。
このボルト31は、図3に示すように、軸部31bを抑制ギア33に貫通させ、更に異形穴22aから軸部31bの先端が突出するように取り付けられる。このとき、抑制ギア33は、頭部31aによって側面を押さえ込まれるとともに、丸軸部31cを回転軸として回転可能となっている。また、切欠き軸部31dは、第1カバー部22の異形穴22aを貫通し、ケース21の外部に突出している。切欠き軸部31dが異形穴22aに係合することで、ボルト31はケース21に対して回転不能となっている。
ナット32は、ボルト31(摩擦付与部)の摩擦力を調節するための調節部を構成している。このナット32は、ケース21の外部に突出した切欠き軸部31dに螺合している。このナット32を回転させると、それに伴いボルト31が軸方向に進退するので、これにより抑制ギア33の押さえ込みの強さを調節することができる。すなわち、ナット32を締結すると、ボルト31の頭部31aと第1カバー部22の内側面との間で抑制ギア33を押さえ込む力が強くなるため、抑制ギア33の回転に必要なトルクが大きくなる。一方、ナット32を緩めると、ボルト31の頭部31aと第1カバー部22の内側面との間で抑制ギア33を押さえ込む力が弱くなるため、抑制ギア33の回転に必要なトルクが小さくなる。このナット32は、外部から回転操作可能に露出しているため、部品を分解しなくてもトルク調節を行うことができる。
ワンウェイギア35は、回転軸25と抑制手段30とを結ぶ動力伝達経路に配置され、スクリーン12を引き出す方向にのみ動力伝達を行うワンウェイ機構を構成している。このワンウェイギア35は、回転軸25に取り付けられるワンウェイクラッチ部36と、ワンウェイクラッチ部36の外周に配置されたギア部37と、を備える。ワンウェイクラッチ部36の中央には、回転軸25が挿通される挿通穴36aが形成されている。ワンウェイクラッチ部36は、公知のワンウェイクラッチと同様の構成であり、一方の方向のみに回転力を伝達する。
具体的には、スクリーン12を引き出す方向に回転軸25が回転したときには、ワンウェイクラッチ部36の内部でクラッチが噛み合い、回転軸25の回転力がギア部37に伝達される。よって、ギア部37が回転軸25と一体的に回転する。
一方、スクリーン12を巻き上げる方向に回転軸25が回転したときには、ワンウェイクラッチ部36の内部でクラッチが解除され、回転軸25の回転力がギア部37に伝達されない。よって、回転軸25のみが回転し、ギア部37は回転しない。
次に、本実施形態に係るトルク設定について、図4を参照しつつ説明する。図4には、付勢手段26のトルク(1)、抑制手段30によるトルク(2)、スクリーン12の重さによるトルク(3)、スクリーン12の重さによるトルクから付勢手段26のトルクを引いたトルク(4)の4つが記載されている。グラフの縦軸はトルクの大きさを示している。また、グラフの横軸はスクリーン12の巻き取り軸の回転数を示しており、右に行くほどスクリーン12が引き出された状態である。このグラフ上で「使用範囲」として示した範囲が、実際のスクリーン12の引き出し範囲を示している。すなわち、「使用範囲」の左端部は、ロールスクリーン10が完全に巻き取られた位置を示しており、「使用範囲」の右端部は、ロールスクリーン10が完全に引き出された位置を示している。
付勢手段26のトルク(1)は、具体的には、ゼンマイ26の復元力により発生するトルクである。ゼンマイ26の復元力は、スクリーン12を引き出すときとスクリーン12を巻き上げるときとで差があるため、グラフ上では循環した一本の線として表示されている。循環した一本の線のうち、上側の線がスクリーン12を引き出すときのトルクを示しており、下側の線がスクリーン12を巻き上げるときのトルクを示している。グラフが示すように、このトルクは、回転数が増加するに従い、徐々に大きくなっていく(ゼンマイ26が巻き込まれて、復元力が高まるため)。
抑制手段30によるトルク(2)は、抑制手段30によって生じる摩擦トルクである。このトルクは一定であり、上述したようにネジの締め込みを調節することで調節可能である。このトルクは、後述する条件を満たすように調節される。
スクリーン12の重さによるトルク(3)は、操作バー13を含むスクリーン12の重さによって生じるトルクである。すなわち、ロールスクリーン10を水平に設置し、スクリーン12が鉛直下方に引き出されるようにしたときに、スクリーン12自体の重さにより、スクリーン12の巻き取り軸を回転させようとするトルクである。グラフが示すように、このトルクは、回転数が増加するに従い、徐々に小さくなっていく。これは、スクリーン12が巻き上げられているときが最も巻き径が太くなり、モーメント的にスクリーン12の重さを一番受けるため、トルクが大きくなるからである。言い換えると、スクリーン12の巻き径が小さくなるに従って、このトルクは徐々に小さくなっていく。
スクリーン12の重さによるトルクから付勢手段26のトルクを引いたトルク(4)は、すなわち(3)から(1)を引いたものである。このトルクは、スクリーン12を引き出そうとするトルクを説明しているため、付勢手段26のトルク(1)としては、スクリーン12を引き出すときのトルク(グラフ上で循環表示された一本の線のうち、上側の線で示されたトルク)を使用している。
これらのトルクに関して、図4の矢印Aに示すように、付勢手段26のトルク(1)は、スクリーン12の重さによるトルク(3)よりも小さく設定されている((1)<(3))。このため、付勢手段26のトルクのみではスクリーン12を巻き上げられないように設定されている。なお、付勢手段26のトルク(1)は、回転数の増加に伴い大きくなるが、使用範囲において付勢手段26のトルク(1)が最大となった場合でも、(1)<(3)を満たすようにトルクが設定されている。
また、図4の矢印Bに示すように、抑制手段30によるトルク(2)は、スクリーン12の重さによるトルクから付勢手段26のトルクを引いたトルク(4)よりも大きく設定されている((2)>(4))。このため、スクリーン12を引き下げようとするトルク(4)よりも、それを抑制する摩擦トルク(2)の方が大きくなっており、スクリーン12が重みで落ちていかないように設定されている。なお、付勢手段26のトルク(1)は、回転数の増加に伴い大きくなり、かつ、スクリーン12の重さによるトルク(3)は、回転数の増加に伴い小さくなるが、使用範囲において付勢手段26のトルク(1)が最大となり、スクリーン12の重さによるトルク(3)が最小となった場合でも、(2)<(4)を満たすようにトルクが設定されている。
このような構成によれば、ユーザがスクリーン12を引き下げると、スクリーン12の巻き取り軸に連動して回転軸25が回転し、ゼンマイ26に復元力が蓄積される。このとき、ワンウェイ機構が抑制手段30に動力を伝達するので、抑制手段30による摩擦トルクが発生するが、摩擦トルクはユーザの操作を妨げるほどの大きさではないため(摩擦トルクが大きすぎる場合にはナット32を緩めることで調節可能)、操作に支障はない。
ユーザがスクリーン12を任意の位置で離すと、(1)<(3)を満たすため、スクリーン12は巻き上げられず、かつ、(2)>(4)を満たすため、スクリーン12が落ちていくこともない。すなわち、スクリーン12はその場所で停止する。
反対にユーザが操作バー13を持ち上げてスクリーン12を引き上げると、たるんだスクリーン12が自動的に巻き取られる。すなわち、スクリーン12を巻き上げる方向に回転軸25が回転するときには抑制手段30が働かないので、ゼンマイ26に蓄積された復元力によって回転軸25が回転し、スクリーン12を巻き取る。そして、ユーザがスクリーン12を任意の位置で離すと、スクリーン12はその場所で停止する。
以上のように、本実施形態に係るロールスクリーン10は、回転軸25と抑制手段30とを結ぶ動力伝達経路に、スクリーン12を引き出す方向にのみ動力伝達を行うワンウェイ機構(ワンウェイギア35)を備える。このため、スクリーン12を引き出そうとするときにのみ抑制手段30が働き、回転軸25の回転が抑制される。一方、スクリーン12を巻き上げようとするときには抑制手段30は働かない。
また、付勢手段(ゼンマイ26)のトルクは、スクリーン12の重さによるトルクよりも小さく設定されている。このため、付勢手段はスクリーン12を自動的に巻き上げることはできない。
一方、抑制手段30によるトルクは、スクリーン12の重さによるトルクから付勢手段のトルクを引いたトルクよりも大きく設定されている。このため、抑制手段30が働くことで、スクリーン12の重さによってスクリーン12が自動的に落ちないようになっている。
このようなロールスクリーン10によれば、スクリーン12を任意の位置まで引き下げたときに、付勢手段でスクリーン12が巻き上げられることはなく、抑制手段30が働くことでスクリーン12が自動的に落ちることもないので、スクリーン12をその位置に停止させることができる。
また、スクリーン12を巻き上げたいときには、スクリーン12を任意の位置まで持ち上げればよい。この場合でも、トルクのつり合いによってスクリーン12をその位置に停止させることができる。なお、このようにスクリーン12を持ち上げたときには、付勢手段によって回転軸25が回転し、スクリーン12がたるみなく巻き取られる。
このように、本実施形態に係るロールスクリーン10は、スクリーン12を直接操作して引き出しまたは巻き上げることが可能であり、直感的な操作でスクリーン12を昇降することができる。また、スクリーン12が引き出しまたは巻き上げられたときに、スクリーン12が引き出しまたは巻き上げ操作された任意の位置で停止するように構成されているため、停止位置の調整も容易である。よって、操作性の良いロールスクリーン10を提供することができる。
また、スクリーン12の昇降操作のための紐を備えないため、シンプルで意匠性の良いロールスクリーン10を提供することができる。
また、スクリーン12の昇降操作のための紐を備えないため、シンプルで意匠性の良いロールスクリーン10を提供することができる。
また、ワンウェイ機構は、回転軸25に取り付けられるワンウェイクラッチで実現されているため、機構部を小さくまとめることができ、小型化や意匠性の向上を図ることができる。
また、抑制手段30は、回転軸25の回転力を受けて回転可能な回転部(抑制ギア33)と、回転部に摩擦力を付与して回転を制動する摩擦付与部(ボルト31)と、を備える。このため、回転部に摩擦トルクを与える簡単な構成で機能を実現することができる。
また、摩擦付与部(ボルト31)は、ネジ式であり、ネジの締め込みを調節することで回転部(抑制ギア33)に付与する摩擦力を調節可能である。このため、経年使用などでトルクが変化した場合でも、容易にトルクを調節することができる。
また、摩擦付与部(ボルト31)の摩擦力を調節するための調節部(ナット32)が、外部から操作可能に露出している。このため、部品を分解しなくても、容易にトルクを調節することができる。
(変形例)
上記した実施形態においては、抑制手段30はギアを介して回転軸25と連結されているが、これに限らず、抑制手段30が回転軸25と同軸で回転を抑制するようにしてもよい。以下、抑制手段30が回転軸25と同軸で回転を抑制する態様の一例について説明する。なお、本変形例の基本的構成は上記した実施形態と相違しないため、重複する記載を避けて、相違する箇所のみを説明する。
上記した実施形態においては、抑制手段30はギアを介して回転軸25と連結されているが、これに限らず、抑制手段30が回転軸25と同軸で回転を抑制するようにしてもよい。以下、抑制手段30が回転軸25と同軸で回転を抑制する態様の一例について説明する。なお、本変形例の基本的構成は上記した実施形態と相違しないため、重複する記載を避けて、相違する箇所のみを説明する。
本変形例においては、上記した実施形態における抑制手段30およびワンウェイギア35の代わりに、図5に示すようなスナップリテーナ40およびホイール材41を使用している。
スナップリテーナ40は、回転軸25の回転を抑制可能な抑制手段を構成している。スナップリテーナ40は、金属製の線材をだるま状に屈折させたものであり、略C字形に形成された頭部40aと、頭部40aに連続する一対の保持部40bと、保持部40bに連続する一対の脚部40cと、を備える。このスナップリテーナ40は、拡開した脚部40cの間からホイール材41を挿入可能であり、挿入したホイール材41を保持部40bによって両側から保持できるようになっている。このスナップリテーナ40の保持部40bは、回転部(後述するアウターホイール43)に摩擦力を付与して回転を制動する摩擦付与部を構成している。このスナップリテーナ40は、ケース21に固定される。具体的には、図6に示すように、第1カバー部22の裏側に凹設された保持溝50に対し、スナップリテーナ40の頭部40aおよび脚部40cを係合させることで、スナップリテーナ40が回転軸25と一緒に回転しないように固定されている。
ホイール材41は、回転軸25と抑制手段(スナップリテーナ40)とを結ぶ動力伝達経路に配置され、スクリーン12を引き出す方向にのみ動力伝達を行うワンウェイ機構を構成している。このホイール材41は、回転軸25に取り付けられるワンウェイクラッチ部42と、ワンウェイクラッチ部42の外周に配置されたアウターホイール43と、を備える。ワンウェイクラッチ部42の中央には、回転軸25が挿通される挿通穴42aが形成されている。ワンウェイクラッチ部42は、公知のワンウェイクラッチと同様の構成であり、一方の方向のみに回転力を伝達する。
具体的には、スクリーン12を引き出す方向に回転軸25が回転したときには、ワンウェイクラッチ部42の内部でクラッチが噛み合い、回転軸25の回転力がアウターホイール43に伝達される。よって、アウターホイール43が回転軸25と一体的に回転する。
一方、スクリーン12を巻き上げる方向に回転軸25が回転したときには、ワンウェイクラッチ部42の内部でクラッチが解除され、回転軸25の回転力がアウターホイール43に伝達されない。よって、回転軸25のみが回転し、アウターホイール43は回転しない。
アウターホイール43は、回転軸25の回転力を受けて回転可能な回転部を構成している。このアウターホイール43の外周には、全周に渡って周溝43aが形成されている。この周溝43aをスナップリテーナ40の保持部40bで挟み込むことで、所定の摩擦トルクが与えられるようになっている。すなわち、スナップリテーナ40は回転軸25と一緒に回転しないようにケース21に固定されているため、アウターホイール43が回転軸25と一緒に回転しようとすると、周溝43aと保持部40bとの間で摩擦トルクが生じるようになっている。
このような構成であっても、図4で説明したようなトルクに設定することで、スクリーン12を任意の位置に停止できるロールスクリーン10を提供することができる。すなわち、抑制手段によるトルク(スナップリテーナ40によるトルク)(2)が、スクリーン12の重さによるトルクから付勢手段26のトルクを引いたトルク(4)よりも大きく設定されるようにすれば、本発明の効果を得ることができる。
なお、本変形例では、手に入りやすい周知の部品としてスナップリテーナ40を使用したが、これに限らず、同様の機能を発揮する他の部品を使用してもよいことは言うまでもない。すなわち、アウターホイール43との間で摩擦トルクを生じさせるものであれば、その部品形状は問わない。
10 ロールスクリーン
11 支持部材
11a 背面板
11b 側面板
12 スクリーン
13 操作バー
14 把手
20 フリーストップ装置
21 ケース
22 第1カバー部
22a 異形穴
22b 支持穴
23 第2カバー部
23a ゼンマイ収納部
23b ゼンマイ保持部
24 仕切り部
24a 貫通穴
25 回転軸
25a スクリーン係合部
25b ゼンマイ係合部
25c スリット
26 ゼンマイ(付勢手段)
30 抑制手段
31 ボルト(摩擦付与部)
31a 頭部
31b 軸部
31c 丸軸部
31d 切欠き軸部
31e 切欠き部
31f オネジ部
32 ナット(調節部)
33 抑制ギア(回転部)
35 ワンウェイギア(ワンウェイ機構)
36 ワンウェイクラッチ部
36a 挿通穴
37 ギア部
40 スナップリテーナ(抑制手段)
40a 頭部
40b 保持部(摩擦付与部)
40c 脚部
41 ホイール材(ワンウェイ機構)
42 ワンウェイクラッチ部
42a 挿通穴
43 アウターホイール(回転部)
43a 周溝
50 保持溝
11 支持部材
11a 背面板
11b 側面板
12 スクリーン
13 操作バー
14 把手
20 フリーストップ装置
21 ケース
22 第1カバー部
22a 異形穴
22b 支持穴
23 第2カバー部
23a ゼンマイ収納部
23b ゼンマイ保持部
24 仕切り部
24a 貫通穴
25 回転軸
25a スクリーン係合部
25b ゼンマイ係合部
25c スリット
26 ゼンマイ(付勢手段)
30 抑制手段
31 ボルト(摩擦付与部)
31a 頭部
31b 軸部
31c 丸軸部
31d 切欠き軸部
31e 切欠き部
31f オネジ部
32 ナット(調節部)
33 抑制ギア(回転部)
35 ワンウェイギア(ワンウェイ機構)
36 ワンウェイクラッチ部
36a 挿通穴
37 ギア部
40 スナップリテーナ(抑制手段)
40a 頭部
40b 保持部(摩擦付与部)
40c 脚部
41 ホイール材(ワンウェイ機構)
42 ワンウェイクラッチ部
42a 挿通穴
43 アウターホイール(回転部)
43a 周溝
50 保持溝
Claims (6)
- スクリーンと、
前記スクリーンの巻き取り軸に連動して回転する回転軸と、
前記スクリーンを巻き取る方向に前記回転軸を付勢する付勢手段と、
前記回転軸の回転を抑制可能な抑制手段と、
前記回転軸と前記抑制手段とを結ぶ動力伝達経路に配置され、前記スクリーンを引き出す方向にのみ動力伝達を行うワンウェイ機構と、
を備え、
前記付勢手段のトルクは、前記スクリーンの重さによるトルクよりも小さく設定されており、
前記抑制手段によるトルクは、前記スクリーンの重さによるトルクから前記付勢手段のトルクを引いたトルクよりも大きく設定されている、
ロールスクリーン。 - 前記スクリーンの昇降操作のための紐を備えない、
請求項1に記載のロールスクリーン。 - 前記ワンウェイ機構は、前記回転軸に取り付けられるワンウェイクラッチで実現されている、
請求項1に記載のロールスクリーン。 - 前記抑制手段は、前記回転軸の回転力を受けて回転可能な回転部と、前記回転部に摩擦力を付与して回転を制動する摩擦付与部と、を備える、
請求項1に記載のロールスクリーン。 - 前記摩擦付与部は、ネジ式であり、ネジの締め込みを調節することで前記回転部に付与する摩擦力を調節可能である、
請求項4に記載のロールスクリーン。 - 前記摩擦付与部の摩擦力を調節するための調節部が、外部から操作可能に露出している、
請求項5に記載のロールスクリーン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022181865A JP2024071105A (ja) | 2022-11-14 | 2022-11-14 | ロールスクリーン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022181865A JP2024071105A (ja) | 2022-11-14 | 2022-11-14 | ロールスクリーン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2024071105A true JP2024071105A (ja) | 2024-05-24 |
Family
ID=91129096
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022181865A Pending JP2024071105A (ja) | 2022-11-14 | 2022-11-14 | ロールスクリーン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2024071105A (ja) |
-
2022
- 2022-11-14 JP JP2022181865A patent/JP2024071105A/ja active Pending
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