JP2807632B2 - 軸の回転阻止機構およびこの回転阻止機構を用いた旗の巻上装置 - Google Patents

軸の回転阻止機構およびこの回転阻止機構を用いた旗の巻上装置

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JP2807632B2
JP2807632B2 JP11646994A JP11646994A JP2807632B2 JP 2807632 B2 JP2807632 B2 JP 2807632B2 JP 11646994 A JP11646994 A JP 11646994A JP 11646994 A JP11646994 A JP 11646994A JP 2807632 B2 JP2807632 B2 JP 2807632B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軸の回転阻止機構、お
よびこの回転阻止機構を適用した、ポールに旗を掲揚す
るときに用いる旗の巻上装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、旗は高いポールの先端に掲揚され
る。ポールには頂部に滑車が設けられ、この滑車にロー
プが装着され、このロープがポールの基端側に設けられ
たボビンによって巻き取られるようになっている。旗を
ロープに結着した状態でボビンを軸心回りに回転操作す
ることにより、旗をポールに沿って昇降させることがで
きる。
【0003】このような旗の巻上装置は、滑車に装着さ
れた往復2条のロープがポールの外側に露出され、かつ
ボビンもポールの外部に付設されたロープ外装方式と、
2条のロープの内の1条が円筒状のポールの内部に内装
されているとともに、ボビンもポールの内部に設けられ
るロープ内装方式との2種類に分類することができる。
ロープ外装方式は2条のロープがポールから垂れ下がっ
ているため、これらの外部に露出したロープが掲揚され
た旗の見栄えを損なうという欠点が存在する。従って最
近では好んでロープ内装方式の巻き上げ装置が採用され
る傾向にある。
【0004】図9は、従来のロープ内装方式の旗の巻上
装置を例示する断面図である。この図に示すように、巻
上装置10は、筒状のポールPの基端側に穿設された装
着孔P1に装着される装置本体20と、この装置本体2
0の内部に内装された回転機構30と、この回転機構3
0の軸心回りの回転をロックするロック機構40と、ポ
ールP内で回転機構30に軸心回りに回転可能に連設さ
れたボビン50と、回転機構30のポールPから露出し
た部分に着脱自在に設けられたハンドル60とから構成
されている。
【0005】上記装置本体20は、円筒状の胴部210
と、この胴部210の基端側(図9の右側)に設けられ
たフランジ部220と、このフランジ部220の上下に
先端側(図9の左側)に向かって立設された支持ロッド
230と、この支持ロッド230にネジ止めされた支持
板240とから構成されている。そして、上記胴部21
0の先端側が装着窓P1からポールP内に嵌入され、フ
ランジ部220がポールPの表面にネジ止めされた状態
で装置本体20がポールPに固定されている。
【0006】上記回転機構30は、装置本体20の胴部
210に、軸心回りに回転可能でかつ水平方向に摺動可
能に嵌入されたドラム310と、このドラム310の先
端側に共回り可能に設けられた歯車320とから構成さ
れている。歯車320の先端側にはロープRを巻き取る
ボビン50が同心で設けられているとともに、ドラム3
10の基端面には着脱自在のハンドル60が設けられて
いる。
【0007】上記ドラム310の先端側に径の小さい接
続部310aが延設されており、この接続部310aが
歯車320の軸心部分に穿設された接続孔にコイルバネ
を介して嵌入された状態で両者は結合されている。そし
て、上記ドラム310と接続部310aとの間には先端
側に向かって先細りの傾斜部310bが形成されてい
る。
【0008】上記歯車320は、装置本体20の胴部2
10の先端面と支持板240との間に挟持されており、
その径は胴部210の径より大きく寸法設定されてい
る。従って、歯車320の歯330は胴部210の外周
よりも径方向に外部に突出した状態になっている。
【0009】そして、上記ロック機構40は、フランジ
部220の根本部分のブラケットBに支持軸周りに回転
可能に軸支された板状のストッパ410と、胴部210
に上記ストッパ410に対応して穿孔された貫通孔21
0aに貫入されるピン420とから構成されている。ス
トッパ410はコイル状小バネ430の付勢力によって
支持軸回りに反時計方向に付勢されているとともに、そ
の下縁部は上記ピン420の頭部に当接するようになっ
ている。
【0010】従って、上記コイル状小バネ430の付勢
力によってピン420はストッパ410を介して貫通孔
210aに押し込まれた状態になる。この状態でピン4
20の先端部はドラム310の傾斜部310bの最下部
にある接続部310aの外周面に当接するように寸法設
定されている。
【0011】そして、ピン420の先端が接続部310
aの外周面に当接した状態で、ストッパ410の先端部
が上記歯車320の歯330に噛合するように寸法設定
されているため、普段はストッパ410の歯車320へ
の噛合によって回転機構30の回転は阻止された状態に
なっている。従って、図外の旗の重みでロープRに張力
が働いても回転機構30と共回りするボビン50は回転
せず、旗の高さ位置が設定された状態になっている。
【0012】旗を巻き上げる場合には、まずハンドル6
0を介してドラム310を押圧すればよい。そうすれ
ば、付勢手段の付勢力に抗してドラム310は左方に移
動する。この移動によって傾斜部310bが二点鎖線で
示すように左方に移動し、この移動に誘導されてピン4
20が貫通孔210a内を上昇し、その頭部がストッパ
410を上方に押し上げるので、ストッパ410と歯車
320との噛合状態が解除され、回転機構30は軸心回
りに回転可能になる。
【0013】従って、ストッパ410によるロックを解
除した状態、すなわちハンドル60で回転機構30を押
圧した状態でハンドル60を回転操作することによって
ボビン50を回転させることが可能になり、その結果図
外の旗をボビン50に巻き取ることが可能になる。ハン
ドル60の押圧操作を解除すれば、コイル状小バネ43
0の付勢力に基づくピン420の下降によってストッパ
410が支持軸回りに反時計方向に回動し、再度ストッ
パ410が歯車320に噛合し、回転機構30はロック
状態になる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の上記
のような巻上装置10にあっては、全体的に部品点数が
多くまた複雑な構造になっているため、部品コストがか
さむとともに、組み立てに手間がかかるなど総じて製造
コストが高くなるという問題点を有している。
【0015】また、ロック機構40は、細い小さなコイ
ル状小バネ430と、このコイル状小バネ430によっ
て付勢された板状のストッパ410と、このストッパ4
10を回転機構30の水平動によって昇降させるピン4
20とからなり、可動部分が非常に多い構造になってい
るため極めて故障し易い。通常旗の巻上装置10は屋外
に野晒し状態で設けられるため、雨滴の侵入などによっ
て内部の腐食が起こり易すく(特にコイル状小バネ43
0が腐食してバネの機能を果たさなくなることが多
い)、この腐食と構造の複雑さとの相乗作用によって故
障の発生がさらに助長される。
【0016】結局、図9に示すような従来の巻上装置1
0においては、ロック機構40に故障が発生する頻度が
多く、また耐用期間が短いため、ユーザーサイドにおい
て頻繁に点検修理を行わなければならず、メンテナンス
コストがかかるという不都合が存在するのである。
【0017】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、部品点数が少なく、従って
製造コストが廉価であり、しかも故障頻度を減少させる
ことが可能な軸の回転阻止機構およびこの回転阻止機構
を用いた旗の巻上装置を提供することを目的としてい
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記請求項1記載の軸の
回転阻止機構は、回転軸を軸心回りに回転自在に軸支す
る軸受部材と、軸心回りの回動が規制された状態の上記
軸受部材を軸方向に摺動自在に支持する軸受部材支持体
とが備えられ、上記回転軸は上記軸受部材に軸支された
状態で軸方向の移動が規制され、回転軸には小径部が設
けられ、回転軸が摺接状態で嵌装されるフリーホイール
が軸受部材の軸孔に軸心回りの回転が規制された状態で
内装され、軸受部材の軸方向の正逆移動によって上記フ
リーホイールの内周面と上記小径部とが離接するように
小径部とフリーホイールとの相対位置が設定されている
ことを特徴とするものである。
【0019】上記請求項2記載の軸の回転阻止機構を用
いた旗の巻上装置は、請求項1記載の軸の回転阻止機構
を用いた、旗用の筒状ポールの下部側面に設けられた装
着窓からポール内に内装される旗の旗の巻上装置であっ
て、上記装着窓を覆うようにポールに取り付けられる中
央部に支持孔の穿設された軸受部材支持体と、この軸受
部材支持体の内面側に離間状態で略平行に取り付けられ
た中央部に嵌装孔を有する支持板と、この支持板と上記
軸受部材支持体とに挟持されかつ軸受部材支持体の支持
孔に嵌入されるとともに、内周面にフリーホイールが一
体に内設される保持孔を備えた軸受部材と、一側部に断
面が非円形の係止柱が備えられかつ他側部にロープを巻
き取るボビンが取り付けられた回転軸と、上記係止柱に
対応した規制孔を有する着脱自在のハンドルとから構成
され、上記回転軸は支持板の嵌装孔、軸受部材の保持孔
および軸受部材支持体の支持孔に嵌入された状態で水平
方向の移動が規制され、この回転軸には支持板と軸受部
材支持体との間に位置する部分に小径部が形成され、上
記軸受部材を軸方向に軸受部材支持体側に押圧する付勢
手段が設けられ、この付勢手段によって軸受部材が軸受
部材支持体側に押圧された状態で回転軸の外周面と上記
フリーホイールの内周面とが当接し、上記付勢手段の付
勢力に抗して軸受部材を支持板側に移動させることによ
って上記フリーホイールの内周面が上記回転軸の小径部
の外周面に対向するように小径部とフリーホイールとの
相対位置が設定されていることを特徴とするものであ
る。
【0020】上記請求項3記載の軸の回転阻止機構を用
いた旗の巻上装置は、請求項2記載の軸の回転阻止機構
を用いた旗の巻上装置において、上記支持板には、軸受
部材支持体に対向した面に上記軸受部材が嵌入するフー
ドが設けられていることを特徴とするものである。
【0021】上記請求項4記載の軸の回転阻止機構を用
いた旗の巻上装置は、請求項2または3記載の軸の回転
阻止機構を用いた旗の巻上装置において、上記支持板に
は、上記ボビンに対向した面にボビンの側面に当接する
ボス部が設けられていることを特徴とするものである。
【0022】上記請求項5記載の軸の回転阻止機構を用
いた旗の巻上装置は、請求項2乃至4のいずれかに記載
の軸の回転阻止機構を用いた旗の巻上装置において、上
記付勢手段は、支持板と軸受部材との間で回転軸に嵌め
込まれたコイルバネによって形成されていることを特徴
とするものである。
【0023】
【作用】上記請求項1記載の軸の回転阻止機構によれ
ば、軸受部材を軸受部材支持体に対して軸方向に一方向
に移動させ、回転軸の小径部と軸受部材のフリーホイー
ルとを対向させることによって、小径部の外周面とフリ
ーホイールの内周面とは互いに離間した状態になるた
め、フリーホイールの制動作用は回転軸には及ばない状
態になり、回転軸は軸受部に対して軸心回りに相対回転
可能になる。この状態から軸受部材を軸受部材支持体に
対して軸方向に他方向に移動させると、回転軸の外周面
とフリーホイールの内周面とが互いに当接した状態にな
るため、フリーホイールの制動作用によって回転軸は軸
受部材に対して軸心回りに少なくとも一方向への回転が
阻止された状態になる。
【0024】上記請求項2記載の軸の回転阻止機構を用
いた旗の巻上装置によれば、普段は付勢手段の付勢力に
よって軸受部材は軸受部材支持体側に押圧されているた
め、この押圧によって軸受部材は軸受部材支持体側に移
動し、軸受部材の保持孔に設けられたフリーホイールの
内周面は回転軸の外周面に当接した状態になっており、
この当接によって回転軸と軸受部材との軸心回りの相対
回転は規制された状態になっている。そして、軸受部材
は軸心回りの回転が阻止されているため、上記相対回転
の規制によって回転軸の軸心回りの回転もロック状態に
なっており、回転軸に設けられたボビンボビンに巻かれ
ているロープは張設状態が維持され、ロープのポール頂
部から外部に垂下された部分に取り付けられている旗の
掲揚位置が定められた状態になる。
【0025】旗の高さ位置を変更するに際しては、ハン
ドルを回転軸の係止柱に装着し、軸受部材を押圧するこ
とによって、軸受部材は軸受部材支持体から離間する方
向に摺動し、この摺動によって軸受部材に設けられたフ
リーホイールの内周面は回転軸の小径部の外周面に対向
し、両面は互いに当接が解除された状態になる。この状
態でハンドルを回すことにより回転軸およびボビンは回
転し、回転方向に応じてロープが巻き取られたり巻き戻
されたりしてロープに取り付けられた旗は昇降する。
【0026】旗が所望の高さ位置に到達したところでハ
ンドルを回転軸から取り去れば、付勢手段の付勢力によ
って軸受部材は軸受部材支持体の方向に移動するため、
この移動によって再度フリーホイールの内周面と回転軸
の外周面とが当接するため、フリーホイールの作用によ
って回転軸の軸心回りの回転がロックされ、その結果回
転軸を介してボビンの回転も阻止され、ロープの先端に
取り付けられた旗の上下位置が固定される。
【0027】上記請求項3記載の軸の回転阻止機構を用
いた旗の巻上装置によれば、支持板には、軸受部材支持
体に対向した面に上記軸受部材が嵌入するフードが設け
られているため、このフードによって回転軸は外部から
密閉された状態になり、回転軸表面への雨滴や粉塵の付
着が有効に抑止される。
【0028】上記請求項4記載の軸の回転阻止機構を用
いた旗の巻上装置によれば、支持板には、上記ボビンに
対向した面にボビンの側面に当接するボス部が設けられ
ているため、このボス部の端面にボビンの側面を摺接さ
せることによってボビンの径方向への傾きを有効に抑止
することができる。
【0029】上記請求項5記載の軸の回転阻止機構を用
いた旗の巻上装置によれば、付勢手段は、支持板と軸受
部材との間で回転軸に嵌め込まれたコイルバネによって
形成されているため、このコイルバネを圧縮状態で回転
軸に装着することによって、コイルバネはその付勢力に
よって軸受部材を軸受部材支持体に向けて押圧する。
【0030】
【実施例】図1は、本発明に係る軸の回転阻止機構を用
いた旗の巻上装置の一例を示す分解斜視図であり、図2
は図1の旗の巻上装置の斜め背面視組立斜視図、図3は
同斜め正面視組立斜視図である。このような旗の巻上装
置に、本発明に係る軸の回転阻止機構が適用されてい
る。
【0031】これらの図に示すように、巻上装置1は、
旗を掲揚するポールP(図2)の外周曲面に対応した曲
面を有する湾曲板状の軸受部材支持体2と、この軸受部
材支持体2の内面側に離間状態で固定される平板状の支
持板3と、この支持板3と上記軸受部材支持体2とに挟
持される軸受部材4と、上記軸受部材支持体2、軸受部
材4および支持板3を貫通して設けられる回転軸5と、
この回転軸5の先端側(図面の左方)に設けられたロー
プを巻き取るためのボビン6と、上記回転軸5の基端側
(図面の右方)に設けられる操作ハンドル7とから構成
されている。
【0032】上記軸受部材支持体2の内面四隅には支持
ロッド21が突設され、これら支持ロッド21の端面に
はネジ孔21aが螺設されている。また、軸受部材支持
体2の上下方向に延びる中心線上の上下部には上下一対
の固定孔22が穿設されており、この固定孔22に雄ネ
ジ22aを挿通してポールPに螺着するようになってい
る。
【0033】そして、軸受部材支持体2の中央部には、
内面側および外面側(図3)の双方に膨出した軸受け部
23が形成され、この軸受け部23の中央部分に上記軸
受部材4を軸心回りに回転可能に支持する支持孔24が
穿設されている。
【0034】上記支持板3の四隅には、上記軸受部材支
持体2の支持ロッド21に螺設されたネジ孔21aに対
応する挿通孔31が穿設されている。これらの挿通孔3
1に雄ネジ31aを挿通し、支持ロッド21のネジ孔2
1aに螺着することによって支持板3は軸受部材支持体
2に固定された状態になる。
【0035】このような支持板3の中央部の軸受部材支
持体2に対向した面(裏面)には、上記軸受部材支持体
2の軸受け部23に対応したスリーブ32が設けられて
いるとともに、反対面にはボビン6の鍔部61の径より
若干小径のボス部33が設けられている。上記スリーブ
32は、円筒体が上下から押圧された形状をしており、
上下に扁平部32aが形成されているとともに、左右に
円弧部32bが形成されている。
【0036】また、支持板3のボス部33から若干下方
の位置にはブレーキ手段34が設けられている。このブ
レーキ手段34は、図4に示すように、支持板3の裏面
に固定された筒体34aと、この筒体34aの内部に内
装されかつ頭部が筒体34aから軸受部材支持体2側に
突出した支持ピン34bと、この支持ピン34bの先端
側に固定されかつ支持板3に穿孔された貫通孔35から
外部に突出した円柱状のブレーキ片34cと、上記筒体
34a内で支持ピン34bに嵌め込まれかつブレーキ片
34cが外方に突出させるように付勢するコイルバネ3
4dとによって構成されている。そして、ブレーキ片3
4cの先端部はボビン6の鍔部61に当接するように寸
法設定されており、コイルバネ34dの付勢力を調節す
ることによりボビン6の回転軸5回りの回転速度が調節
されるようになっている。
【0037】このような支持板3の中心部分には、上記
軸受部材支持体2の支持孔24に対向しかつ回転軸5を
挿通するための嵌装孔36が穿設されている。
【0038】上記軸受部材4は、スリーブ32の扁平部
32aおよび円弧部32bに対応した扁平内壁面および
円弧内壁面に囲まれたスリーブ室32cに、軸方向の移
動が可能で、かつ、軸心回りの回動が規制されるように
嵌入されるフリーホイール支持部41と、このフリーホ
イール支持部41の軸受部材支持体2側の側面に突設さ
れた軸部42とから構成されている。上記軸部42は上
記軸受部材支持体2の支持孔24に軸方向の正逆摺動が
可能に嵌入される。そしてこのように軸受部材4が軸受
部材支持体2と支持板3との間に装着された状態で、軸
受部材4は軸方向に正逆摺動可能になっており、この正
逆摺動によってフリーホイール支持部41はスリーブ3
2から出没するようになっている。
【0039】上記軸受部材4の中央部には軸心方向に延
びる保持孔41aが穿設されており、この保持孔41a
のフリーホイール支持部41部分にはフリーホイール4
3が軸受部材4と軸心回りの共回り可能に嵌め込まれて
いる。フリーホイール支持部41は、一般に軸の回転ト
ルクを軸心回りの一方向にだけ伝達することができ、他
方向に対しては伝達することができないいわゆる一方向
クラッチである。
【0040】図5は、フリーホイール43の動作原理を
説明するための説明図であり、(イ)は回転軸5が軸心
回りに時計方向に回転しようとした状態、(ロ)は回転
軸5が軸心回りに反時計方向に回転している状態を示し
ている。これらの図に示すように、フリーホイール43
は、回転軸5が嵌入される外輪43aと、この外輪43
aの内周面と回転軸5の外周面との間に等間隔で挟持さ
れる複数のローラ43bとから構成されている。上記外
輪43aの内周面には複数の凹部43cが凹設されてお
り、これらの凹部にローラ43bが嵌まり込んだ状態で
ローラ43bの周方向の位置設定が行われている。
【0041】そして、上記凹部43cには、内周面に対
して傾斜の緩やかな緩勾配側壁43dと、ローラ43b
の円周に沿った円弧部43eが形成されている。図5に
示す例では、凹部43cの略中央部から時計方向に向か
って緩勾配側壁43dが形成されており、同反時計方向
に向かって円弧部43eが形成されている。従って、フ
リーホイール43を固定した状態で回転軸5を図5の
(イ)に示すように軸心回りに時計方向に回転させる
と、ローラ43bはこの回転に誘導されて凹部43cの
緩勾配側壁43dの方向に移動するため、ローラ43b
は緩勾配側壁43dと回転軸5の外周面とに押圧挟持さ
れた状態になり、ローラ43bから回転軸5に対して中
心方向に向かう力が加えられ、この力に起因した摩擦力
で回転軸5の軸心回りの時計方向の回転は抑制された状
態になる。
【0042】これに対して、図5の(ロ)に示すよう
に、回転軸5を軸心回りに反時計方向に回転させると、
この回転に誘導されてローラ43bは溝深い円弧部43
eの方向に移動するため、ローラ43bから回転軸5に
対して力が働かず、その結果回転軸5は軸心回りの反時
計方向の回転を継続することになる。
【0043】そして、本発明においては、このようなフ
リーホイール43がフリーホイール支持部41に設けら
れているのである。なお、フリーホイール支持部41に
土地付けられるフリーホイール43は、上記のような凹
部43cの側壁の一方に緩勾配側壁43dが形成され、
他方に円弧部43eが形成されるものに限定されるもの
ではなく、本発明に適用されるフリーホイールは、図6
に示すように双方の側壁が緩勾配側壁43dが形成され
たものであってもよい。このようなフリーホイール4
3′の場合は、回転軸5は軸心回りの両方向の回転が抑
制される。
【0044】上記回転軸5は、断面視が正方形の角柱軸
51と、この角柱軸51の先端側に延設された円柱軸5
2とから構成されている。この円柱軸52の両側部に
は、左右一対の環状溝53が凹設されており、円柱軸5
2がボビン6の装着孔62に嵌入され、かつ、回転軸5
が角柱軸51側から支持板3の嵌装孔36に挿通された
状態で、一対のEリング54が上記環状溝53に装着さ
れ、このEリング54によって、図4に示すように、ボ
ビン6が円柱軸52から抜け出るのが阻止されるととも
に、回転軸5が支持板3から外れるのが阻止されるよう
になっている。なお、本実施例においては、先端側(図
面の左側)のEリング54とボビン6との間に座金55
が介在されている。
【0045】また、図4に示すように、巻上装置1が組
み付けられた状態で、回転軸5のスリーブ室32c内に
位置した部分は、他の部分よりも若干径が小さい小径部
56が形成されている。
【0046】そして、本発明の軸の回転阻止機構は、上
記小径部56を有する回転軸5と、回転軸5を軸心回り
に回転自在に軸支する軸受部材4と、軸心回りの回動が
規制された状態の上記軸受部材4を軸方向に摺動自在に
支持する軸受部材支持体2と、上記軸受部材4に設けら
れたフリーホイール43とから構成されている。
【0047】上記ボビン6の先端側の鍔部61には止め
孔63が穿設されており、図2に示すように、この止め
孔63にロープRの一側端を挿通して係止し、この状態
でボビン6を回転させてロープRを巻き取るようになっ
ている。また、ボビン6の装着孔62の支持板3側には
大径部62aが設けられている。この大径部62aの深
さは回転軸5の基端側(図1および図4の右側)の環状
溝53に到達するまでの寸法に設定されている。上記ボ
ビン6の装着孔62先端側には、第二フリーホイールF
がボビン6に内装されている。本実施例においては、ボ
ビン6は回転軸5に装着された状態で、図2に細い矢印
で示すように、軸心回りに反時計方向には回転可能であ
るが、逆に時計方向の回転は規制された状態になってい
る。
【0048】そして、図4に示すように、巻上装置1が
組み付けられた状態で基端側のEリング54とフリーホ
イール支持部41との間に位置する回転軸5に付勢手段
としてのコイルバネ44が押圧状態で嵌め込まれてい
る。従って、このコイルバネ44の付勢力によって軸受
部材4は軸受部材支持体2の方向に押圧され、フリーホ
イール支持部41の側面が軸受け部23の内方端面23
aに当止した状態になっている。
【0049】上記操作ハンドル7は、一側部に、回転軸
5の角柱軸51が軸心回りの相対回転が規制された状態
で嵌入される回転規制孔71aの設けられた係止筒71
と、この係止筒71の一側部に固定された操作扞72
と、この操作扞72の先端に固定された結合軸73a回
りに回転自在に軸支される把手73とから構成されてい
る。この操作ハンドル7は、巻上装置1が組み立てられ
た状態で、図3に示すように、支持孔24に嵌入された
軸受部材4の軸部42の保持孔41aから外部に突出し
ている角柱軸51に嵌め込まれて回転軸5を軸心回りに
回転させる用に供される。
【0050】図4は、ポールPに旗の巻上装置が装着さ
れた状態を示す一部切欠き側面図であり、旗が掲揚され
た状態を示している。この図に示すように、巻上装置1
は、ロープRの巻き付けられたボビン6および支持板3
が、装着窓P1から中空のポールP内に嵌装され、か
つ、軸受部材支持体2が雄ネジ22aによってポールP
の外面に固定された状態でポールPに装着されている。
【0051】ポールPの頂部には水平軸P3回りに回転
自在に軸支されたプーリP2が設けられており、このプ
ーリP2にロープRが張り掛けられ、先端側がポールP
の外部に垂下されている。そしてロープRの先端部には
輪状部R1が形成され、この輪状部R1がポールPに嵌
め込まれている。輪状部R1の根本部分には重錘Wが取
り付けられ、この重錘Wの重みによってロープRに張力
が発生し、ポールP外のロープRは下方に引張られてい
るとともに、ポールP内のロープRは上方に引張られた
状態になっている。旗Hは、ロープRのポールPから外
部に出た部分に結着されている。
【0052】従って、着脱自在の操作ハンドル7を巻上
装置1に装着し、回転軸5回りに所定方向に回転操作す
ることによってロープRがボビン6に巻き取られ、プー
リP2を介して外部に垂下している部分のロープRの上
昇によって、図4に示すように、旗Hは掲揚状態にな
る。
【0053】以下本発明の作用について、図8〜図9を
基に詳細に説明する。図8は、図4の要部の部分拡大図
でありハンドルが装着されていない状態を示し、図9
は、同部分拡大図でありハンドルが装着された状態を示
す。
【0054】まず図8に示す状態では、コイルバネ44
の付勢力によって軸受部材4は軸受部材支持体2の方向
に付勢され、フリーホイール支持部41の右側面は軸受
け部23の内方端面23aに当止した状態になってい
る。そしてこの状態では、フリーホイール支持部41に
取り付けられたフリーホイール43の内周面が(さらに
詳しくは図5に示す複数のローラ43bの外周面の一部
が)回転軸5の外周面に当接した状態になっているた
め、フリーホイール43が図5に示すタイプのものであ
る場合は、上記当接によって回転軸5の軸心回りの軸受
部材4に対する一方向の相対回転が阻止された状態にな
り、フリーホイール43が図6に示すタイプのものであ
る場合は、上記当接によって同回転軸5の軸心回りの両
方向の回転が阻止された状態になっている。
【0055】そして、軸受部材4は、非円形のフリーホ
イール支持部41が支持板3のスリーブ室32cに嵌入
して回転が規制されているため、結局回転軸5の軸心回
りの一方向または両方向の回転が規制された状態になっ
ている。なお、本実施例においては図5に示す軸心回り
の時計方向への回転が阻止されるフリーホイール43が
適用されている。なお、回転軸5に嵌入されたボビン6
は第二フリーホイールFの作用で図2に示す時計方向に
は回転せず、従って、ボビン6に時計方向に巻き付けら
れたロープRの重錘Wの重みによる上方への移動は阻止
され、掲揚された旗Hの高さ位置が固定される。
【0056】つぎに旗Hを上昇させるときには、図9に
示すように、操作ハンドル7の係止筒71に設けられた
回転規制孔71aを角柱軸51に嵌め込み、左方に押圧
する。そうすれば、軸受部材4の軸部42の端面が操作
ハンドル7の係止筒71の端面に押圧され、軸受部材4
はコイルバネ44の付勢力に抗して左方に移動し、これ
に伴ってフリーホイール支持部41に支持されたフリー
ホイール43の内周面は回転軸5の小径部56の外周面
に対向した状態になる。そしてこの状態ではフリーホイ
ール43の内周面と小径部56の外周面とは互いに当接
していないため回転軸5は軸心回りに回転可能状態にな
る。
【0057】この状態で、操作ハンドル7の把手73
を、図2の白抜き矢印に示す方向(反時計方向)に回転
軸5回りに回転させると、ボビン6は細い矢印で示すよ
うに同方向に回転してロープRを巻き取るため、ポール
P内のロープRは下方に移動し、ロープRのプーリP2
を介して折り返った部分が上方に移動することによって
その部分に結着された旗Hは上昇することになる。
【0058】そして、一旦上昇した旗Hを下降させるた
めには、操作ハンドル7による軸受部材4の押圧を維持
した状態で把手73に加えている力を弛めればよい。そ
うすれば、重錘Wの重みでポールP内のロープRは上方
へ引き上げられ、図2に示すボビン6は、第二フリーホ
イールFの作用で回転軸5回りに時計方向に自然回転
し、これに伴って操作ハンドル7も同方向に回転し、ボ
ビン6に巻き取られているロープRは巻き戻され、その
結果旗Hは下降する。
【0059】上記自然回転において、ボビン6の鍔部6
1の側面は、支持板3の貫通孔35から突出したブレー
キ片34cに押圧されて適切な制動状態になっているた
め、ボビン6の軸心回りの回転速度は規制され、ロープ
Rの巻き戻しに適したものになっている。
【0060】なお、図2において、操作ハンドル7を上
記自然回転よりも速い回転速度で回転軸5回りに時計方
向に回転させたとしても、上記第二フリーホイールFの
作用によって回転軸5はボビン6に対して空回りするた
め、ボビン6は自然回転の回転速度以上の速度では回転
せず、操作ハンドル7の早回しによるロープRの弛みに
よってロープR同士が絡み合ったりする不都合が有効に
回避される。
【0061】また、本実施例においては、ボビン6に第
二フリーホイールFが適用されているが、フリーホイー
ル43が図5に示す一方向回転許容方式のものである場
合には、第二フリーホイールFを設けなくてもよい。な
ぜなら、重錘Wの重みによる旗Hの自然降下時のボビン
6の自由回動を、第二フリーホイールFに負うことなく
フリーホイール43の作用に負わせることができるから
である。
【0062】但し、フリーホイール43に図6に示す両
方向回転阻止方式のものが適用されるときは、ボビン6
に第二フリーホイールFを取り付けることが推奨され
る。ただし、この場合でも、第二フリーホイールFの適
用は必須ではない。第二フリーホイールFを適用しなか
った場合、旗Hを降下させるに際しては、重錘Wの自然
落下にまかせるのではなく、操作ハンドル7の積極的な
操作が必要になる。
【0063】図10は、軸受部材の回転軸回りの回転を
阻止する機構の他の例を示す斜視図であり、図11は、
軸受部材の回転軸回りの回転を阻止する機構のさらに他
の例を示す斜視図である。
【0064】まず図10に示す軸受部材の回転阻止機構
においては、軸受部材支持体2の中央部に設けられた軸
受け部23の内方端面23aに一または複数の案内ロッ
ド23bが回転軸5に平行に突設されている。一方、軸
受部材4のフリーホイール支持部41には上記上記案内
ロッド23bに対応した案内孔41bが穿設されてい
る。そして、巻上装置1が組み付けられた状態で、フリ
ーホイール支持部41の案内孔41bに軸受部材支持体
2の案内ロッド23bが嵌入され、軸受部材4は回転軸
5回りの回動が規制された状態で軸方向の正逆摺動が可
能になっている。
【0065】また、図11に示す軸受部材の回転阻止機
構においては、軸受部材支持体2の軸受け部23に回転
軸5の軸方向に延びる少なくとも一つの案内溝23cが
設けられている。一方、軸受部材4の軸部42には上記
案内溝23cに対応した軸方向に延びる案内突条42a
が設けられている。そして、巻上装置1が組み付けられ
た状態で、軸部42の案内突条42aは軸受部材支持体
2の案内溝23cに嵌入され、軸受部材4は回転軸5回
りの回動が規制された状態で軸方向の正逆摺動が可能に
なっている。
【0066】以上詳述したように、本発明の軸の回転阻
止機構は、軸心回りの一方向または両方向の回転が規制
されるフリーホイールが回転軸の回転阻止に適用される
ものであるため、軸の回転阻止機構を極めて簡単な構造
にすることができ、回転阻止機構の部品点数の減少、ひ
いては製造コストの低減に寄与することができる。
【0067】また、本発明の旗の巻上装置は、上記のよ
うな回転阻止機構が適用されているため、巻上装置を簡
単な構造にすることができ、部品点数の減少や製造コス
トの低減が可能になる。
【0068】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の軸の回転阻止機
構は、軸方向の移動が規制された回転軸を軸支する軸受
部材と、この軸受部材を軸方向に摺動自在に支持する軸
受部材支持体とが備えられ、軸受部材の軸孔にフリーホ
イールが内装され、回転軸が摺接状態で嵌装される軸受
部材の軸方向の正逆移動によって上記フリーホイールの
内周面と回転軸の小径部とが離接するように小径部とフ
リーホイールとの相対位置が設定されてなるものであ
る。
【0069】従って、軸受部材を軸受部材支持体に対し
て軸方向に一方向に移動させ、回転軸の小径部と軸受部
材のフリーホイールとを対向させることによって、小径
部の外周面とフリーホイールの内周面とは互いに離間し
た状態になるため、フリーホイールの制動作用は回転軸
には及ばない状態になり、回転軸は軸受部に対して軸心
回りに相対回転可能になる。この状態から軸受部材を軸
受部材支持体に対して軸方向に他方向に移動させると、
回転軸の外周面とフリーホイールの内周面とが互いに当
接した状態になるため、フリーホイールの制動作用によ
って回転軸は軸受部材に対して軸心回りに少なくとも一
方向への回転が阻止された状態になる。
【0070】このように、回転軸に付設される筒状の軸
受部材の軸方向の正逆移動によって回転軸の制動および
制動解除が行われるようになっているため、従来のよう
な複雑でかつ嵩ばる構造のものに比べて阻止機構を極め
てコンパクトなものにすることができ、各種機械装置へ
の適用に当り、設計レイアウト上好都合である。
【0071】また、制動作用はフリーホイールの内周面
と回転軸の外周面との当接によって得られるようになっ
ており、フリーホイールをの長さを調節することによっ
て上記両者の当接面積を調節することが可能であり、制
動力を容易に所望のものにすることができる。
【0072】本発明の請求項2記載の旗の巻上装置は、
上記請求項1記載の軸の回転阻止機構が適用されたもの
であるため、従来のものに比べて非常に簡単な構造にす
ることが可能であり、その結果部品点数が少なく、部品
コストおよび組み立てコストを低減させることが可能に
なる。また構造が簡単であるため、構造的により頑丈な
ものにすることができるとともに、故障頻度を確実に低
減させることが可能になる。
【0073】本発明の請求項3記載の軸の回転阻止機構
を用いた旗の巻上装置によれば、支持板には、軸受部材
支持体に対向した面に上記軸受部材が嵌入するフードが
設けられているため、このフードによって回転軸は外部
から密閉された状態になり、回転軸表面への雨滴や粉塵
の付着が有効に抑止され、それらに起因した故障の頻度
を減少させることができる。
【0074】本発明の請求項4記載の軸の回転阻止機構
を用いた旗の巻上装置によれば、支持板には、上記ボビ
ンに対向した面にボビンの側面に当接するボス部が設け
られているため、このボス部の端面にボビンの側面を摺
接させることによってボビンの径方向への傾きを有効に
抑止することができ、ボビンを軸心回りに円滑に回転さ
せる上で有効である。
【0075】本発明の請求項5記載の軸の回転阻止機構
を用いた旗の巻上装置によれば、付勢手段は、支持板と
軸受部材との間で回転軸に嵌め込まれたコイルバネによ
って形成されているため、このコイルバネを圧縮状態で
回転軸に装着することによって、コイルバネはその付勢
力によって軸受部材を軸受部材支持体に向けて確実に押
圧することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る軸の回転阻止機構を用いた旗の巻
上装置の一例を示す分解斜視図である。
【図2】図1の巻上装置の背面側から見た組立図であ
る。
【図3】図1の巻上装置の表面側から見た組立図であ
る。
【図4】図2のA−A線断面図であり、ハンドルが角柱
軸に装着されていない状態を示している。
【図5】フリーホイールの動作原理を説明するための断
面視の説明図であり、(イ)は回転軸の軸心回りの回転
が制動された状態、(ロ)は上記制動が解除された状態
をそれぞれ示している。
【図6】他の例のフリーホイールの動作原理を説明する
ための断面視の説明図である。
【図7】本発明の巻上装置が装着されたポールを例示す
る一部切欠き側面図である。
【図8】図4の要部の部分拡大図であり、フリーホイー
ルの内周面が回転軸の外周面に当接した状態を示してい
る。
【図9】図4の要部の部分拡大図であり、フリーホイー
ルの内周面と回転軸の外周面との当接が解除された状態
を示している。
【図10】軸受部材の回転軸回りの回転を阻止する機構
の他の例を示す斜視図である。
【図11】軸受部材の回転軸回りの回転を阻止する機構
のさらに他の例を示す斜視図である。
【図12】従来の旗の巻上装置を例示する断面図であ
る。
【符号の説明】
1 巻上装置 2 軸受部材支持体 21 支持ロッド 21a ネジ孔 22 固定孔 22a 雄ネジ 23 軸受け部 23a 内方端面 24 支持孔 3 支持板 31 挿通孔 32 スリーブ 33 ボス部 34 ブレーキ手段 34a 筒体 34b 支持ピン 34c ブレーキ片 35 貫通孔 4 軸受部材 41 フリーホイール支持部 41a 保持孔 42 軸部 43 フリーホイール 44 コイルバネ 5 回転軸 51 角柱軸 52 円柱軸 53 環状溝 54 Eリング 55 座金 6 ボビン 61 鍔部 62 装着孔 63 止め孔 7 操作ハンドル 71 係止筒 71a 回転規制孔 72 操作扞 73 把手 73a 結合軸 P ポール P1 装着窓 P2 プーリ H 旗 R ロープ R1 輪状部 W 重錘

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸を軸心回りに回転自在に軸支する
    軸受部材と、軸心回りの回動が規制された状態の上記軸
    受部材を軸方向に摺動自在に支持する軸受部材支持体と
    が備えられ、上記回転軸は上記軸受部材に軸支された状
    態で軸方向の移動が規制され、回転軸には小径部が設け
    られ、回転軸が摺接状態で嵌装されるフリーホイールが
    軸受部材の軸孔に軸心回りの回転が規制された状態で内
    装され、軸受部材の軸方向の正逆移動によって上記フリ
    ーホイールの内周面と上記小径部とが離接するように小
    径部とフリーホイールとの相対位置が設定されているこ
    とを特徴とする軸の回転阻止機構。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の軸の回転阻止機構を用い
    た、旗用の筒状ポールの下部側面に設けられた装着窓か
    らポール内に内装される旗の巻上装置であって、上記装
    着窓を覆うようにポールに取り付けられる中央部に支持
    孔の穿設された軸受部材支持体と、この軸受部材支持体
    の内面側に離間状態で略平行に取り付けられた中央部に
    嵌装孔を有する支持板と、この支持板と上記軸受部材支
    持体とに挟持されかつ軸受部材支持体の支持孔に嵌入さ
    れるとともに、内周面にフリーホイールが一体に内設さ
    れる保持孔を備えた軸受部材と、一側部に断面が非円形
    の係止柱が備えられかつ他側部にロープを巻き取るボビ
    ンが取り付けられた回転軸と、上記係止柱に対応した規
    制孔を有する着脱自在のハンドルとから構成され、上記
    回転軸は支持板の嵌装孔、軸受部材の保持孔および軸受
    部材支持体の支持孔に嵌入された状態で水平方向の移動
    が規制され、この回転軸には支持板と軸受部材支持体と
    の間に位置する部分に小径部が形成され、上記軸受部材
    を軸方向に軸受部材支持体側に押圧する付勢手段が設け
    られ、この付勢手段によって軸受部材が軸受部材支持体
    側に押圧された状態で回転軸の外周面と上記フリーホイ
    ールの内周面とが当接し、上記付勢手段の付勢力に抗し
    て軸受部材を支持板側に移動させることによって上記フ
    リーホイールの内周面が上記回転軸の小径部の外周面に
    対向するように小径部とフリーホイールとの相対位置が
    設定されていることを特徴とする軸の回転阻止機構を用
    いた旗の巻上装置。
  3. 【請求項3】 上記支持板には、軸受部材支持体に対向
    した面に上記軸受部材が嵌入するフードが設けられてい
    ることを特徴とする請求項2記載の軸の回転阻止機構を
    用いた旗の巻上装置。
  4. 【請求項4】 上記支持板には、上記ボビンに対向した
    面にボビンの側面に当接するボス部が設けられているこ
    とを特徴とする請求項2または3記載の軸の回転阻止機
    構を用いた旗の巻上装置。
  5. 【請求項5】 上記付勢手段は、支持板と軸受部材との
    間で回転軸に嵌め込まれたコイルバネによって形成され
    ていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記
    載の軸の回転阻止機構を用いた旗の巻上装置。
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