JP2024067956A - 荷重センサ付き軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】安定して高感度で荷重変化を検出することができる荷重センサ付き軸受装置を提供する。【解決手段】筒状のハウジング23の内側に、それぞれアンギュラ玉軸受からなる第1軸受24と第2軸受25が背面組合せで配置され、第1軸受24の第1外輪30と第2軸受25の第2外輪35の間に軸方向で挟まれた筒状の外輪間座26には、外輪間座26のひずみから荷重を求める荷重センサ28が取り付けられ、第1外輪30、第2外輪35および外輪間座26がそれぞれすきまばめでハウジング23の内周に嵌合しており、外輪間座26とハウジング23のはめあいすきまΔ1は、外輪間座26に作用する荷重による外輪間座26の径方向膨張量よりも大きく、かつ第1外輪30および第2外輪35とハウジング23のはめあいすきまΔ2よりも大きい構成の荷重センサ付き軸受装置とした。【選択図】図2

Description

この発明は、2つの転がり軸受の間の間座に作用する荷重を検出する機能を備えた荷重センサ付き軸受装置に関する。
マシニングセンタや旋盤等の工作機械や、その他の産業機械では、工具や加工物等の対象物が取り付けられる主軸(回転軸)を回転可能に支持するスピンドル装置が用いられる。このようなスピンドル装置の使用分野においては、近年、省人化や無人化のための状態監視機能の強化が求められるようになってきている。
上記のような状態監視機能のニーズに応えるため、本願の出願人は、荷重センサとしてのひずみセンサを備えた軸受装置を既に提案している(特許文献1)。
特許文献1の軸受装置は、スピンドル装置の主軸を支持するもので、筒状のハウジングの内側に、それぞれ外輪と、外輪の径方向内側に回転可能に設けられた内輪と、外輪と内輪の間に組み込まれた複数の転動体とを有するアンギュラ玉軸受からなる第1軸受および第2軸受が背面組合せで配置されており、その第1軸受の外輪と第2軸受の外輪の間に組み込まれた外輪間座にひずみセンサが取り付けられている。
そして、両軸受が支持する主軸の外周にねじ結合する予圧ナットの締め付けにより、その予圧ナットの軸力が第2軸受、外輪間座、第1軸受に順に伝達されて両軸受に予圧が付与されており、外輪間座に取り付けられたひずみセンサの出力に基づいて軸方向の予圧荷重を求められるようになっている。
したがって、この軸受装置を用いたスピンドル装置は、主軸を支持する各軸受の発熱等による予圧荷重の増加を検出することができ、状態監視機能が強化されたものとなる。また、そのスピンドル装置が工作機械に組み込まれた場合には、切削荷重の変化も検出されるので、加工状態を監視することもできる。
特開2021-014886号公報(図2)
上記特許文献1の軸受装置では、軸方向の力を受けた外輪間座の変形によるひずみから外輪間座に作用する荷重を求めている。このため、荷重の変化を高感度で検出するには、外輪間座を実用的な範囲で変形しやすいものとすることが望ましい。
しかし、変形しやすい外輪間座を採用した場合は、過大な荷重が作用したときに、膨張変形した外輪間座の外周がハウジングの内周に接触することにより、外輪間座の変形態様が変化し、かえって荷重変化を検出する感度が低くなる。
そこで、この発明は、安定して高感度で荷重変化を検出することができる荷重センサ付き軸受装置を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、この発明は、筒状のハウジングの内側に、接触角が0でない複数の転がり軸受が2列以上の背面組合せで配置され、前記複数の転がり軸受は、背面組合せで対向する第1軸受と第2軸受を含み、前記第1軸受は、第1外輪と、前記第1外輪の径方向内側に回転可能に設けられた第1内輪と、前記第1外輪と前記第1内輪の間に組み込まれた複数の第1転動体とを有し、前記第2軸受は、第2外輪と、前記第2外輪の径方向内側に回転可能に設けられた第2内輪と、前記第2外輪と前記第2内輪の間に組み込まれた複数の第2転動体とを有し、前記第1外輪と前記第2外輪の間に筒状の外輪間座が軸方向に挟まれた状態で配置され、前記外輪間座には、その外輪間座のひずみから外輪間座に作用する荷重を求める荷重センサが取り付けられている荷重センサ付き軸受装置において、前記第1外輪、前記第2外輪および前記外輪間座がそれぞれすきまばめで前記ハウジングの内周に嵌合しており、前記外輪間座と前記ハウジングのはめあいすきまΔ1は、前記外輪間座に作用する荷重による外輪間座の径方向膨張量よりも大きく、かつ前記第1軸受と前記第2軸受のうちで外部から力を加えられる方の軸受の外輪と前記ハウジングのはめあいすきまΔ2よりも大きい構成とした(構成1)。
上記の構成1を採用すれば、外輪間座に加わる軸方向の力が大きくなって外輪間座の径方向膨張変形が大きくなっても、外輪間座の外周がハウジングの内周に接触しにくくなるので、外輪間座として実用的な範囲内で変形しやすいものを採用することにより、外輪間座に作用する荷重の変化を安定して高感度で検出できるようになる。
ここで、上記構成1においては、前記第1軸受と前記第2軸受のうちで外部から軸方向力を加えられる方の軸受の外輪と前記ハウジングのはめあいすきまΔ2を直径で40μm以下、前記外輪間座と前記ハウジングのはめあいすきまΔ1は直径でΔ2+50μm以下(望ましくはΔ2+30μm以下)とするとよい(構成2)。これは、Δ2を従来のように40μm以下としても、Δ1とΔ2の差が50μmを超えると、スピンドル装置等に組みこむ際に外輪間座の芯合わせが難しくなるからである。すなわち、荷重測定精度を高めるためには、できるだけ正確に外輪間座の芯合わせを行う必要があり、芯合わせをしやすくするには、Δ1とΔ2の差は50μm以下、望ましくは30μm以下がよい。
上記構成1または2において、前記外輪間座は、前記ハウジングの内周にすきまばめで嵌合し、前記第1外輪および前記第2外輪に軸方向で接触する金属製の外環と、前記外環の径方向内側に配される樹脂製の内環とからなり、前記外環に前記荷重センサが取り付けられるものとすることができる(構成3)。このようにすれば、外輪間座の製作コストの増加を抑えながら、荷重センサを外輪間座の外環と内環の間に保護状態で配置することが可能となる。
また、上記構成1乃至3のいずれに対しても、前記第1軸受および前記第2軸受に予圧が付与されている構成(構成4)、前記第1軸受および前記第2軸受がアンギュラ玉軸受である構成(構成5)、前記第1軸受および前記第2軸受が工作機械の主軸を支持するものである構成(構成6)のうちから選択される1つ以上の構成を付加した態様を採用することができる。
この発明の荷重センサ付き軸受装置は、上述したように、ハウジングにそれぞれすきまばめされる2つの軸受と外輪間座のはめあいすきまを規定することにより、荷重センサを取り付けられた外輪間座が、軸方向の力を受けて径方向に膨張変形してもハウジングの内周に接触しにくいようにしたものであるから、安定して高感度で荷重変化を検出することができる。
この発明の実施形態の荷重センサ付き軸受装置を使用した工作機械用スピンドル装置の断面図 図1の要部を拡大して示す断面図 図1の工作機械用スピンドル装置に加えられた切削荷重によって生じる力の伝達経路の説明図 図1の工作機械用スピンドル装置の荷重センサ付き軸受装置に加えられた予圧によって生じる力の伝達経路の説明図 図3に対応して比較例の力の伝達態様を説明する模式図 図3に対応して実施形態の力の伝達態様を説明する模式図
以下、図面に基づきこの発明の実施形態を説明する。図1は、この発明の実施形態にかかる荷重センサ付き軸受装置1(以下、単に「軸受装置1」という。)を使用した工作機械用スピンドル装置を示す。このスピンドル装置は、工作機械の主軸2と、主軸2を収容する外筒3と、主軸2を回転駆動するモータ4と、主軸2をモータ4よりも軸方向前側(図1の左側)で回転可能に支持する実施形態の軸受装置1と、主軸2をモータ4よりも軸方向後側で回転可能に支持する後側軸受装置5とを有する。
外筒3は、両端が開放された中空筒状に形成されており、軸方向の前側から後側に向かって順に軸受装置1とモータ4とを収容している。図1では、外筒3の軸受装置1を収容する部分と、外筒3のモータ4を収容する部分とを継ぎ目のない一体に形成しているが、その両部分を別体に形成し、連結して固定するようにしてもよい。
主軸2は、その軸方向前端が外筒3の前端開口から突出した状態で外筒3に挿入されている。主軸2の前端には、工具または加工物を把持するチャック(図示省略)が着脱可能に取り付けられるようになっている。また、主軸2には、工作機械のドローバー(図示省略)を軸方向に摺動可能に収容する貫通孔6が軸方向に貫通して形成されている。
モータ4は、主軸2の外周に取り付けられたロータ7と、ロータ7に回転力を付与する環状のステータ8とを有する。ロータ7は、主軸2の外周に嵌合するロータスリーブ9と、ロータスリーブ9の外周に固定されたロータコア10とを有する。ロータコア10は、例えば、電磁鋼板の積層体である。ロータスリーブ9は、主軸2と一体回転するように主軸2に回り止めされている。ロータスリーブ9の軸方向前端は、主軸2の外周に形成された軸方向後側を向く段差面を有する段差部11に接触し、その段差部11との接触によって軸方向に位置決めされている。
ステータ8は、外筒3の内周に固定されたステータコア12と、ステータコア12に周方向に間隔をおいて形成された複数のティース部分にそれぞれ巻回された電磁コイル13とを有する。そして、電磁コイル13に通電すると、ステータコア12とロータコア10の間に働く電磁力によってロータコア10に回転力が発生し、ロータ7と主軸2が一体に回転するようになっている。ここでは、モータ4として、電力で回転力を発生する電磁モータを採用したが、電磁モータに代えて、圧縮空気などの他の動力源で回転力を発生する方式のモータを採用することも可能である。
後側軸受装置5は、外筒3の後端に同軸に固定された環状の軸受支持部材14と、軸受支持部材14の内周に装着された転がり軸受15と有する。転がり軸受15は、軸受支持部材14の内周に嵌合する外輪16と、主軸2の外周に嵌合する内輪17と、外輪16と内輪17の間に組み込まれた複数の円筒ころ18とを有する円筒ころ軸受である。
軸受支持部材14には、外輪押さえ部材19が取り付けられている。外輪押さえ部材19は、外輪16の軸方向後側の側面に接触することにより外輪16の軸方向位置を固定している。また、主軸2の外周には、内輪17を軸方向前方に押圧するナット部材20と、内輪17とナット部材20の間に組み込まれた環状のスペーサ21とが装着されている。ナット部材20は、主軸2の後端部外周に形成された雌ねじ22にねじ結合している。スペーサ21は、軸方向前端が内輪17の軸方向後側の側面に接触し、軸方向後端がナット部材20の軸方向前側の側面に接触している。そして、内輪17の軸方向前端は、ロータスリーブ9の軸方向後端に接触している。
図1および図2に示すように、軸受装置1は、外筒3に固定して設けられたハウジング23と、ハウジング23の内周に嵌合する第1軸受24と、ハウジング23の内周の第1軸受24よりも軸方向後側に嵌合する第2軸受25と、第1軸受24と第2軸受25の間で軸方向に挟まれた外輪間座26および内輪間座27とを有し、その第1軸受24と第2軸受25とで主軸2を支持している。
第1軸受24は、ハウジング23の内周にすきまばめで嵌合する非回転の第1外輪30と、第1外輪30の径方向内側に回転可能に設けられた第1内輪31と、第1外輪30と第1内輪31の間に組み込まれた複数の第1転動体(ここでは玉)32とを有するアンギュラ玉軸受である。第1外輪30の内周には、第1転動体32が転がり接触する断面円弧状の第1外輪軌道面33が設けられ、第1内輪31の外周には、第1転動体32が転がり接触する断面円弧状の第1内輪軌道面34が設けられている。第1外輪30は、第1外輪軌道面33に対して軸方向前側の外輪肩部と軸方向後側の外輪肩部のうち、軸方向前側の外輪肩部を除去した形状の肩落とし外輪である。また、第1内輪31は、第1内輪軌道面34に対して軸方向前側の内輪肩部と軸方向後側の内輪肩部のうち、軸方向後側の内輪肩部を除去した形状の肩落とし内輪である。
第2軸受25は、第1外輪30から軸方向後方に間隔をおいて配置され、ハウジング23の内周にすきまばめで嵌合する非回転の第2外輪35と、第2外輪35の径方向内側に回転可能に設けられた第2内輪36と、第2外輪35と第2内輪36の間に組み込まれた複数の第2転動体(ここでは玉)37とを有するアンギュラ玉軸受である。第2外輪35の内周には、第2転動体37が転がり接触する断面円弧状の第2外輪軌道面38が設けられ、第2内輪36の外周には、第2転動体37が転がり接触する断面円弧状の第2内輪軌道面39が設けられている。第2外輪35は、第2外輪軌道面38に対して軸方向前側の外輪肩部と軸方向後側の外輪肩部のうち、軸方向後側の外輪肩部を除去した形状の肩落とし外輪である。また、第2内輪36は、第2内輪軌道面39に対して軸方向前側の内輪肩部と軸方向後側の内輪肩部のうち、軸方向前側の内輪肩部を除去した形状の肩落とし内輪である。
ここで、第1軸受24は、第1内輪31と第1転動体32の接触点と、第1外輪30と第1転動体32の接触点とを結ぶ直線が、半径方向内側から半径方向外側に向かって軸方向後方に傾斜している。一方、第2軸受25は、第2内輪36と第2転動体37の接触点と、第2外輪35と第2転動体37の接触点とを結ぶ直線が、半径方向内側から半径方向外側に向かって軸方向前方に傾斜している。すなわち、第1軸受24と第2軸受25は、背面組合せで配置されている。
外輪間座26は、ハウジング23の内周にすきまばめで嵌合する金属製の外環26aと、外環26aの径方向内側に配される樹脂製の内環26bとからなる。外環26aは、両端が開放された中空の円筒状に形成されている。一方、内環26bは、両端が開放された中空の円筒部の軸方向後端に外向きのフランジ部を有する断面L字状に形成されており、そのフランジ部が外環26aの内周面に固定されている。その固定手段としては、外環26aの内周面に内環26bのフランジ部を圧入する方法や接着する方法をとることができ、これらの方法を併用することもできる。
外環26aは、その径方向の厚みが第1外輪30および第2外輪35の厚みとほぼ同じに形成され、軸方向寸法が内環26bの軸方向寸法よりも大きく形成されている。これにより、外環26aは、軸方向前端が第1外輪30の軸方向後側の側面に接触し、軸方向後端が第2外輪35の軸方向前側の側面に接触しているが、内環26bは第1外輪30および第2外輪35と接触していない。
そして、外環26aの内周面の軸方向中央部に、周方向に等間隔で複数個(好ましくは3個以上、ここでは4個)の荷重センサ28が取り付けられている。荷重センサ28は、外環26aに接着剤等で固定されるプリント基板28aに、外環26aのひずみを検出するひずみゲージ28bと、ひずみゲージ28bが検出したひずみから外環26aに作用する荷重を求める処理回路28cを実装したものである。また、外環26aと内環26bの円筒部との間の空間(荷重センサ28の周囲の空間)には、樹脂材料等の封止剤29が充填されている。これにより、荷重センサ28は、絶縁性を確保された保護状態で確実に固定される。
一方、内輪間座27は、外輪間座26の外環26aと同様、両端が開放された中空の円筒状に形成されており、その軸方向前端が第1内輪31の軸方向後側の側面に接触し、軸方向後端が第2内輪36の軸方向前側の側面に接触している。
外筒3の軸方向前端には、第1外輪30の軸方向前側の側面に接触することにより第1外輪30の軸方向位置を固定する外輪押さえ部材40が固定されている。外輪押さえ部材40は、ハウジング23の内周に嵌合する筒部41と、筒部41の軸方向前端から径方向外側に延びるフランジ部42とを有する。フランジ部42は、ハウジング23の軸方向前側の側面に固定されている。また、主軸2の軸方向前端部の外周には、第1内輪31の軸方向前側の側面に接触する段差部43が形成されている。第1内輪31は、この段差部43との接触により軸方向に位置決めされている。
主軸2の外周には、第2内輪36を軸方向前方に押圧する予圧ナット44と、第2内輪36と予圧ナット44の間に組み込まれた環状のスペーサ45とが装着されている。予圧ナット44は、主軸2の外周の段差部11(図1参照)から軸方向前側に延びる部分に形成された雌ねじ46にねじ結合している。スペーサ45は、軸方向前端が第2内輪36の軸方向後側の側面に接触し、軸方向後端が予圧ナット44の軸方向前側の側面に接触している。ハウジング23の内周には、第2外輪35の軸方向後側の側面に接触する段差部47が形成されている。第2外輪35は、この段差部47との接触により軸方向に位置決めされている。
ハウジング23は、外筒3の内周に嵌合する筒部48と、筒部48の軸方向前端から径方向外側に延びるフランジ部49とを有する。筒部48の外周には、軸受装置1の冷却用の冷媒が流れる冷却溝50が形成されている。冷却溝50は、筒部48の外周に軸方向に間隔をおいて形成された複数の環状溝または筒部48の外周を螺旋状に延びる螺旋溝である。フランジ部49は、外筒3の軸方向前端に接触して固定されている。
この工作機械用スピンドル装置は、上記の構成であり、切削加工によって主軸2に軸方向の力(切削荷重)が加わると、その軸方向の力は、図3に示すように、軸受装置1の第1内輪31、第1転動体32、第1外輪30、外輪間座26の外環26a、第2外輪35の順に伝達され、ハウジング23の段差部47で受け止められる。このとき、軸方向の力を受けた外輪間座26の外環26aは、第1外輪30と第2外輪35の間で圧縮されて径方向膨張変形する。したがって、外環26aの周方向に等間隔で取り付けた荷重センサ28により、外環26aの周方向各位置のひずみから外環26aに作用する荷重つまり主軸2に作用する切削荷重を検出することができる。
また、軸受装置1の組み込みの際には、予圧ナット44を締め付けることにより、その軸力が、図4に示すように、スペーサ45、第2内輪36、第2転動体37、第2外輪35、外輪間座26の外環26a、第1外輪30、第1転動体32、第1内輪31に順に伝達され、主軸2の段差部43で受け止められた状態となって、第1軸受24および第2軸受25に予圧が付与されるようになっており、このときに外環26aに作用する荷重つまり予圧荷重も荷重センサ28で検出することができる。
ここで、この実施形態の軸受装置1では、外輪間座26の外環26aとハウジング23のはめあいすきまΔ1を、外環26aに作用する荷重による外環26aの径方向膨張量よりも大きく、かつ第1外輪30および第2外輪35とハウジング23のはめあいすきまΔ2よりも大きく設定している(ここでは、第1外輪30と第2外輪35のはめあいすきまを同じに設定)。また、Δ2は従来と同様に直径で40μm以下に設定するが、Δ1とΔ2の差は直径で50μm以下(望ましくは30μm以下)とする。Δ1とΔ2の差が直径で50μmを超えると、軸受装置1を組みこむ際に外輪間座26の芯合わせが難しくなって、荷重の測定精度が低下するからである。
外輪間座26の外環26a、第1外輪30および第2外輪35とハウジング23のはめあいすきまΔ1、Δ2を上記のように設定することにより、外環26aに作用する切削荷重や予圧荷重の変化を安定して高感度で検出することができる。これについて、図5(比較例)および図6に基づいて以下に説明する。なお、図5、図6では、外環26aおよび第1外輪30とハウジング23の隙間を誇張して表している。
まず、主軸2に切削荷重が加わると力の伝達経路は基本的には図3に示したようになるが、このとき、比較例として、仮に、外輪間座26の外環26aとハウジング23のはめあいすきまΔ1を上記の設定範囲よりも小さく設定すると、図5に示すように、第1転動体32から伝達される力の径方向分力により拡径した第1外輪30がハウジング23の内周に接触する前に、外輪間座26の外環26aがハウジング23の内周に接触して、外環26aの変形態様が変化することにより、荷重変化を検出する感度が低くなってしまうおそれがある。
これに対し、上記のようにΔ1、Δ2を設定しておけば、主軸2に切削荷重が加わったとき、図6に示すように、第1転動体32から伝達される力の径方向分力により拡径した第1外輪30の方が外輪間座26の外環26aよりも先にハウジング23の内周に接触するので、外環26aはハウジング23の内周に接触しにくくなる。したがって、外環26aとして実用的な範囲内で変形しやすいものを採用することにより、外環26aに作用する切削荷重のレベルによらず、その切削荷重の変化を安定して高感度で検出できる。
ここで、外輪間座26の外環26aの外径寸法、第1外輪30および第2外輪35の外径寸法は、ダイヤルゲージまたはマイクロメータ等を用いて測定することができる。ハウジング23の内径寸法は、シリンダーゲージ、内側マイクロメータ等を用いて測定することができる。外輪間座26の外環26a、第1外輪30および第2外輪35とハウジング23のはめあいすきまΔ1、Δ2は、測定した外径寸法と内径寸法の差分によって導くことができる。また、外輪間座26の径方向膨張量は、外輪間座26に軸方向押圧力を与えた際の、外輪間座26外径側の変位量をダイヤルゲージまたはマイクロメータ等を用いて測定することで、押圧力と外輪間座26の径方向膨張量の関係を導くことで推定することができる。
同様に、軸受装置1の予圧ナット44の締め付けによって第1軸受24および第2軸受25に予圧を付与するときも、第2転動体37から伝達される力の径方向分力により拡径した第2外輪35が外環26aよりも先にハウジング23の内周に接触し、外環26aはハウジング23の内周に接触しにくくなるので、予圧荷重の変化を安定して高感度で検出できる。
したがって、この工作機械用スピンドル装置では、切削荷重が急激に増加した場合や、第1軸受24および第2軸受25の発熱等によって予圧荷重が増加した場合に速やかに対応でき、状態監視の信頼性を高めることが可能となっている。また、軸受装置1の組み込み時の予圧の設定も効率的に精度よく行うことができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、軸受装置を構成する第1軸受および第2軸受は、実施形態ではアンギュラ玉軸受を採用しているが、円すいころ軸受等、接触角が0でない転がり軸受であればよい。また、外輪間座は、実施形態のような外環と内環を有する二重構造のものに限らず、1つの円筒体からなるものを用い、その内周面または外周面に荷重センサを取り付けるようにしてもよい。
また、実施形態では、第1軸受と第2軸受がいずれも外部から軸方向力を加えられるため、外輪間座とハウジングのはめあいすきまを両軸受の外輪とハウジングのはめあいすきまよりも大きくしたが、第1軸受と第2軸受のいずれか一方の軸受のみが外部から軸方向力を加えられるように組み込まれる場合は、その一方の軸受とハウジングのはめあいすきまよりも外輪間座とハウジングのはめあいすきまを大きくすればよい。
そして、この発明の軸受装置は、実施形態のような工作機械用スピンドル装置のほか、回転軸を有する種々の工作機械や機器にも有効に適用することができる。
1 荷重センサ付き軸受装置
2 主軸
3 外筒
4 モータ
23 ハウジング
24 第1軸受
25 第2軸受
26 外輪間座
26a 外環
26b 内環
28 荷重センサ
30 第1外輪
31 第1内輪
32 第1転動体
35 第2外輪
36 第2内輪
37 第2転動体

Claims (6)

  1. 筒状のハウジング(23)の内側に、接触角が0でない複数の転がり軸受が2列以上の背面組合せで配置され、
    前記複数の転がり軸受は、背面組合せで対向する第1軸受(24)と第2軸受(25)を含み、
    前記第1軸受(24)は、第1外輪(30)と、前記第1外輪(30)の径方向内側に回転可能に設けられた第1内輪(31)と、前記第1外輪(30)と前記第1内輪(31)の間に組み込まれた複数の第1転動体(32)とを有し、
    前記第2軸受(25)は、第2外輪(35)と、前記第2外輪(35)の径方向内側に回転可能に設けられた第2内輪(36)と、前記第2外輪(35)と前記第2内輪(36)の間に組み込まれた複数の第2転動体(37)とを有し、
    前記第1外輪(30)と前記第2外輪(35)の間に筒状の外輪間座(26)が軸方向に挟まれた状態で配置され、
    前記外輪間座(26)には、その外輪間座(26)のひずみから外輪間座(26)に作用する荷重を求める荷重センサ(28)が取り付けられている荷重センサ付き軸受装置において、
    前記第1外輪(30)、前記第2外輪(35)および前記外輪間座(26)がそれぞれすきまばめで前記ハウジング(23)の内周に嵌合しており、
    前記外輪間座(26)と前記ハウジング(23)のはめあいすきまΔ1は、前記外輪間座(26)に作用する荷重による外輪間座(26)の径方向膨張量よりも大きく、かつ前記第1軸受(24)と前記第2軸受(25)のうちで外部から力を加えられる方の軸受の外輪(30、35)と前記ハウジング(23)のはめあいすきまΔ2よりも大きいことを特徴とする荷重センサ付き軸受装置。
  2. 前記第1軸受(24)と前記第2軸受(25)のうちで外部から軸方向力を加えられる方の軸受の外輪(30、35)と前記ハウジング(23)のはめあいすきまΔ2は直径で40μm以下であり、前記外輪間座(26)と前記ハウジング(23)のはめあいすきまΔ1は直径でΔ2+50μm以下である請求項1に記載の荷重センサ付き軸受装置。
  3. 前記外輪間座(26)は、前記ハウジング(23)の内周にすきまばめで嵌合し、前記第1外輪(30)および前記第2外輪(35)に軸方向で接触する金属製の外環(26a)と、前記外環(26a)の径方向内側に配される樹脂製の内環(26b)とからなり、前記外環(26a)に前記荷重センサ(28)が取り付けられるものである請求項1または2に記載の荷重センサ付き軸受装置。
  4. 前記第1軸受(24)および前記第2軸受(25)に予圧が付与されている請求項1または2に記載の荷重センサ付き軸受装置。
  5. 前記第1軸受(24)および前記第2軸受(25)がアンギュラ玉軸受である請求項1または2に記載の荷重センサ付き軸受装置。
  6. 前記第1軸受(24)および前記第2軸受(25)が工作機械の主軸を支持するものである請求項1または2に記載の荷重センサ付き軸受装置。
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