JP2009002447A - センサ付転がり軸受 - Google Patents

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裕樹 坂口
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Abstract

【課題】歪ゲージ11が外輪4aの端面から突出しない構造で、この歪ゲージ11をこの外輪4aに組み込み易くする。
【解決手段】上記歪ゲージ11を環状ホルダ18の側面に固定する。又、上記外輪4aの端部に切り欠き22を全周に亙って形成する。そして、上記歪ゲージ11を固定した環状ホルダ18をこの切り欠き22に、この歪ゲージ11がこの切り欠き22から突出しない様に設置する。この歪ゲージ11を固定した上記環状ホルダ18は、或る程度大きさを有するユニットして扱えるので、上記切り欠き22への設置は容易である。又、上記歪ゲージ11は上記環状ホルダ18の側面に固定している為、この歪ゲージ11のこの環状ホルダ18に対する固定も容易である。
【選択図】図3

Description

この発明は、転がり軸受の軌道輪に歪ゲージを設けて、この軌道輪の歪を測定する為に使用する。特に本発明は、歪ゲージを軌道輪に組み込み易くできる構造を実現するものである。
自動車のABS等の各種装置の制御を行なう為に、車輪支持用ハブユニットに作用する荷重等の各種状態を測定する事が、例えば、特許文献1、2に記載されている様に、従来から行なわれている。これら各特許文献1 、2に記載された発明の場合、磁歪センサにより、転動体の公転速度や車輪支持用ハブユニットに作用する荷重を検知する。一方、この様な車輪支持用ハブユニット以外でも、転がり軸受の荷重等の各種状態を測定する必要がある構造として、例えば、ポンプや産業機械等が挙げられる。このうちのポンプとしては、例えば、水中ポンプやタービンポンプ、真空ポンプ、高圧ポンプ等がある。この様な各種ポンプの回転軸を支持する部分には、転がり軸受を使用している。従って、この転がり軸受に作用する荷重等の各種状態を調べる事は、ポンプの状態を把握する上で重要となる。
上述の様なポンプの中でも、石油化学や化学プラント等の分野で使用されるプロセスポンプの場合、ポンプに組み込まれる転がり軸受の温度上昇が問題となる為、この転がり軸受の状態を調べる事が、特に重要となる。即ち、このプロセスポンプに組み込まれる転がり軸受は、潤滑方法として油潤滑を採用する場合が多いが、API規格(アメリカ石油協会が定めた石油に関する規格)等で、上記プロセスポンプに組み込まれる転がり軸受の使用温度範囲が規定されている。従って、この様な転がり軸受の発熱要因として、上記プロセスポンプの運転によりこの転がり軸受に負荷される荷重の分布状態等、この転がり軸受の各種状態を把握しておく事が、上記プロセスポンプ等の運転状況を上記API規格等に適合させる上で、特に重要となる。
転がり軸受に負荷される荷重等を測定する為の技術として、例えば、特許文献3〜6に記載された発明が知られている。これら各特許文献3〜6に記載された発明は、転がり軸受の一部に歪ゲージを固定して、この歪ゲージにより荷重等の測定を行なっている。この様な構造に就いて、特許文献6に記載された構造である図8により説明する。回転軸1をハウジング2に対し回転自在に支持する転がり軸受3は、外輪4と、内輪5と、複数個の玉6とを備える。このうちの外輪4は、内周面に外輪軌道7を形成したもので、上記ハウジング2に内嵌固定されている。又、上記内輪5は、外周面に内輪軌道8を形成したもので、上記回転軸1に外嵌固定されている。又、これら外輪軌道7と内輪軌道8との間に、保持器9により保持された上記各玉6を、転動自在に設けている。又、上記外輪4の外周面に形成した凹部10内に、歪ゲージ11を固定している。又、上記ハウジング2の内周面で、この凹部10に対向する部分から上記外輪4の端面に亙る部分に、凹溝12を形成している。そして、この凹溝12を通じて、上記歪ゲージ11に付属の導線13を外部に導出している。この導線13は、図示しない計測器に接続されている。
上述の転がり軸受3に荷重が負荷された場合には、上記外輪4が僅かに弾性変形する(歪む)。この歪みは、この外輪4に固定された歪ゲージ11により検出される。即ち、この歪ゲージ11を構成する抵抗素子が変形し、この抵抗素子の抵抗値が変化する。そこで、この抵抗値の変化を上記計測器に送り、この計測器内で所定の処理を行なえば、上記外輪4の歪量や上記転がり軸受3に作用する荷重を測定できる。
上述の図8の構造を含め、前述の各特許文献3〜6に記載された発明は何れも、外輪の一部に直接歪ゲージを固定している。又、このうちの特許文献3、4には、歪ゲージを外輪の外周面又は端面に直接固定した構造が記載されている。この様な構造の場合、歪ゲージが外輪の表面から突出している為、この歪ゲージが他の部材(例えば、ハウジングの一部)と干渉し易くなる。この為、歪ゲージを備えた転がり軸受の設置場所が限定される可能性がある。
一方、特許文献5、6に記載された発明の場合、外輪の一部に凹部又は切り欠きを設けて、これら凹部又は切り欠き内に歪ゲージを固定している。この為、この歪ゲージが外輪の表面から突出する事がなく、転がり軸受の設置場所が限定される可能性は低い。但し、歪ゲージを直接凹部又は切り欠き内に固定する構造の場合、この歪ゲージをこれら凹部又は切り欠き内に固定する作業が面倒になると考えられる。例えば、上述の図8に示した構造の場合、歪ゲージ11を、外輪4の外周面に形成した凹部10内に固定する必要がある。この歪ゲージ11は、基板上に抵抗素子を固定して成るものであり、薄くて損傷し易い為、取り扱いには十分な注意が必要である。又、この歪ゲージ11を構成する抵抗素子の配設方向が、所望の方向からずれた場合には、この歪ゲージ11による検出値に誤差が生じる。
上述の様な歪ゲージ11は、接着剤等により上記外輪4の一部に固定されるが、上記凹部10内に、正確に(例えば、抵抗素子の配設方向を所望の方向に一致させて)、上記歪ゲージ11を貼り付ける作業は面倒である。又、例えば、上記図8に記載した構造で、外輪4に複数の歪ゲージ11を固定して、測定精度を向上させる事が考えられるが、この場合、複数の歪ゲージ11を設ける分、上述した面倒が増大すると共に、それぞれの歪ゲージ11の導線13の取り扱いも面倒になる。
特開2004−239397号公報 特開2006−226477号公報 特開平6−341430号公報 特開平10−104125号公報 特開平2−253009号公報 実公平6−24570号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、歪ゲージが転がり軸受を構成する軌道輪の表面から突出しない構造で、この歪ゲージをこの軌道輪に組み込み易くできる構造を実現すべく発明したものである。
本発明のセンサ付転がり軸受は、前述の図8に示した従来構造と同様に、外輪と、内輪と、複数個の転動体と、歪ゲージとを備える。
このうちの外輪は、内周面に外輪軌道を形成している。
又、上記内輪は、外周面に内輪軌道を形成している。
又、上記各転動体は、上記外輪軌道と内輪軌道との間に転動自在に設けられている。
更に、上記歪ゲージは、上記外輪と内輪とのうちの少なくとも一方の軌道輪に設けられ、この軌道輪の歪量を検出する為のものである。
特に、本発明のセンサ付転がり軸受に於いては、上記軌道輪の一部に切り欠き又は凹部を形成している。そして、その一部に上記歪ゲージを固定しているセンサホルダを、これら切り欠き又は凹部内に、この歪ゲージがこれら切り欠き又は凹部から突出しない様に設置している。
尚、上述の様なセンサホルダの材料としては、例えば、上記歪ゲージを構成する基板と同材料とする事が好ましい。この様な材料として、例えば、ポリイミド等の合成樹脂が挙げられる。又、ロードセルの起歪体として使用される、例えばアルミニウム合金等の、弾性を有する金属材とする事もできる。更には、例えば軸受鋼等、上記軌道輪と同材料とする事もできる。
上述の発明を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した様に、上記センサホルダの一部に第二の切り欠き又は凹部を設ける。そして、これら第二の切り欠き又は凹部内に、歪ゲージに付属の導線(リード線)を収納する。
又、より好ましくは、請求項3に記載した様に、上記切り欠き又は凹部を、軌道輪の一部に全周に亙って形成する。そして、これら切り欠き又は凹部内に、円環状に形成されたセンサホルダを設置する。
又、上述の請求項3に記載した発明を実施する場合に好ましくは、請求項4に記載した様に、複数の歪ゲージを、センサホルダの円周方向複数個所に、それぞれ配置する。
更に、上述の各発明を実施する場合に好ましくは、請求項5に記載した様に、歪ゲージを、この歪ゲージを構成する抵抗素子が軌道輪の軸方向と直角な方向に配置される様に固定する。
上述の様に構成する本発明のセンサ付転がり軸受によれば、歪ゲージが軌道輪の表面から突出しない構造で、この歪ゲージをこの軌道輪に組み込み易くできる。
即ち、本発明の場合、歪ゲージをセンサホルダに固定している為、歪ゲージを単体ではなく、或る程度の大きさを有するユニットとして取り扱える。従って、この歪ゲージを固定したセンサホルダ(ユニット)を、軌道輪の一部に設けた切り欠き又は凹部内に設置する作業は容易である。又、歪ゲージのセンサホルダへの固定は、例えば、このセンサホルダの表面にこの歪ゲージを貼り付けるのみで済むので、この歪ゲージをこのセンサホルダに正確に固定する作業は、容易である。又、上記切り欠き又は凹部の大きさと上記センサホルダの大きさとの関係を適切に規制すれば、このセンサホルダに固定した歪ゲージが上記軌道輪の表面から突出する事はない。
又、請求項2に記載した様に、上記センサホルダの一部に第二の切り欠き又は凹部を設けて、これら第二の切り欠き又は凹部内に、歪ゲージの導線を収納すれば、上述の様に、歪ゲージとセンサホルダとをユニット化した場合に、このユニットの取り扱いがより容易になる。
又、請求項3に記載した様に、上記切り欠き又は凹部を、軌道輪の一部に全周に亙って形成し、これら切り欠き又は凹部内に、円環状に形成されたセンサホルダを嵌合する構造とした場合、例えば、請求項4に記載した様に、複数の歪ゲージを、上記センサホルダの円周方向複数個所にそれぞれ配置し易い。そして、この様に複数の歪ゲージを使用した場合でも、これら各歪ゲージの導線を請求項2に記載した第二の切り欠き又は凹部内に収納すれば、これら各導線の取り扱いが容易になる。
更に、請求項5に記載した様に、歪ゲージを、この歪ゲージを構成する抵抗素子が軌道輪の軸方向と直角な方向に配置される様に固定すれば、転がり軸受にアキシアル荷重が負荷された場合のこの転がり軸受の状態を把握し易い。即ち、このアキシアル荷重に基づき、上記歪ゲージの抵抗素子に曲げ方向の歪が生じる。従って、この歪量から上記転がり軸受の状態を把握する事ができる。この為、請求項5に記載した構造は、転がり軸受に、主としてアキシアル荷重が作用する構造に適している。
[実施の形態の第1例]
図1〜5は、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例は、本発明をプロセスポンプ14に組み込むアンギュラ型の玉軸受15に適用した場合を示している。このプロセスポンプ14を構成する回転軸1aは、図1に示す様に、一端部(図1の右端部)にインペラ16を固定しており、ハウジング2a内に、1対のアンギュラ型の玉軸受15、15と、単列深溝型の玉軸受17とにより、回転自在に支持されている。尚、プロセスポンプ14の構造及び作用は、従来から知られている構造と同様であり、本発明の要旨でもない為、説明を省略する。上記プロセスポンプ14の運転時には、上記回転軸1aの他端部(図1の左端部)に接続する図示しないモータ等の動力により、この回転軸1a及び上記インペラ16を回転させる。流体中でのこのインペラ16の回転により(流体移送の反作用として)、上記回転軸1aにはアキシアル荷重が作用する。このアキシアル荷重は、主として、上記両玉軸受15、15のうちの何れかにより支承される。
この為に上記両玉軸受15、15は、上記ハウジング2aと上記回転軸1aとの間に、背面組み合わせにより配置して、この回転軸1aの軸方向に関し両方向に作用するアキシアル荷重を、何れも支承可能としている。この様な玉軸受15、15は、図2、3に示す様に、内周面に外輪軌道7を形成した外輪4aと、外周面に内輪軌道8を形成した内輪5aと、これら外輪軌道7と内輪軌道8との間に、保持器9aにより保持された状態で転動自在に設けられた、複数個の玉6、6とを備える。
特に、本例の場合、上記外輪4aに、センサホルダである環状ホルダ18を介して、歪ゲージ11を設けている。この歪ゲージ11は、前述した各特許文献3〜6に記載された、従来から知られている歪ゲージと同様のもので、例えば、ポリイミド等の合成樹脂製の基板上に抵抗素子を配置して成る。又、上記環状ホルダ18は、上記歪ゲージ11を構成する基板と同じ材料製で、例えば、ポリイミド等の合成樹脂製である。そして、この様な合成樹脂を射出成形して、図4、5に示す様に、全体を円環状に形成している。この様な環状ホルダ18は、円輪状の主部19の片側面(図5の左側面)内径寄り部分に、第二の凹部である凹部20を全周に亙り形成している。そして、上記主部19の片側面のうち、この凹部20の外径側部分の円周方向複数個所に、複数(図示の例では12個)の歪ゲージ11、11を、それぞれ接着等により固定している。尚、上記環状ホルダ18の主部19の片側面に、直接抵抗素子を固定しても良い。言い換えれば、この環状ホルダ18を歪ゲージの基板とする事もできる。
上記各歪ゲージ11、11は、これら各歪ゲージ11、11を構成する抵抗素子の配設方向(歪ゲージ11、11の曲げ方向の歪を検出するのに適した方向)が上記環状ホルダ18の放射方向となる様に、この環状ホルダ18の円周方向に亙って等間隔に配置されている。即ち、上記各歪ゲージ11、11の数をZとした場合、これら各歪ゲージ11、11のピッチ角度Pが、P=360°/Zの関係を満たす様に、これら各歪ゲージ11、11を固定する。尚、このピッチ角度Pとは、上記環状ホルダ18の放射方向で、上記各歪ゲージ11、11の中央を通る仮想線のうち、円周方向に隣り合う仮想線同士が成す角度を言う。
又、上記各歪ゲージ11、11の抵抗素子に接続される導線21、21は、上記凹部20内にそれぞれ収納されている。即ち、これら各歪ゲージ11、11の上記環状ホルダ18の内径側部分から導出された上記導線21、21を、この環状ホルダ18の主部19の片側面を沿わせてから、上記凹部20内に進入させる。又、上記各歪ゲージ11、11のそれぞれの導線21、21は、この凹部20内で束ね、この凹部20から外部に露出しない様にする。尚、図6に示す様な環状ホルダ18aを使用しても良い。即ち、主部19aの片側面(図6の左側面)外径側部分に切り欠き29を形成し、この切り欠き29内に導線21、21を収納する。歪ゲージ11は、上記主部19aの片側面内径寄り部分に固定する。
上述の様に各歪ゲージ11、11を固定した環状ホルダ18は、上記外輪4aの一端面外形寄り部分に全周に亙って形成された切り欠き22内に、上記各歪ゲージ11、11がこの切り欠き22から、軸方向にも径方向にも突出しない様に設置される。即ち、この切り欠き22を構成する円筒面23の外径を、上記環状ホルダ18の内径とほぼ同じか或は僅かに小さくする。又、上記切り欠き22の軸方向(図1、2、3、5、6の左右方向)に関する深さを、上記環状ホルダ18の軸方向の厚さよりも、上記各歪ゲージ11、11の厚さ分以上大きくする。そして、この環状ホルダ18を上記切り欠き22内に設置した状態で、上記各歪ゲージ11、11が、上記外輪4aの端面及び外周面から突出する事を防止している。尚、上記切り欠き22に代えて、この外輪4aの端面に全周に亙って凹部を形成し、この凹部内に上記環状ホルダ18を設置しても良い。
又、上記環状ホルダ18を上記切り欠き22内に設置した状態で、この環状ホルダ18の他側面25(図5の右側面)を上記切り欠き22の底面24に当接させている。一方、上記環状ホルダ18の内周面とこの切り欠き22の円筒面23との間は、隙間をほぼ0とするか、或は、僅かな隙間を存在させている。そして、上記環状ホルダ18を上記切り欠き22に対して、この環状ホルダ18の他側面25とこの切り欠き22の底面24との間にのみ接着剤等を塗布する事により、固定している。
尚、上記環状ホルダ18の内周面と上記円筒面23との間にも接着剤等を塗布する事もできるが、この環状ホルダ18の他側面25と上記底面24との当接状態が不完全になる可能性がある為、これら両面25、24のみに接着剤等を塗布し、これら両面25、24同士のみを固着させる事が好ましい。又、上記環状ホルダ18の内周面を上記円筒面23に締り嵌めする事により、この環状ホルダ18を上記切り欠き22に固定する事も考えられるが、この場合、この環状ホルダ18が変形し、応力が生じる為、好ましくない。何れにしても、この環状ホルダ18を上記切り欠き22内に設置した状態で、この環状ホルダ18に固定された前記各歪ゲージ11、11は、これら各歪ゲージ11、11を構成する抵抗素子が前記外輪4aの軸方向と直角な方向に配置される様に固定される。
上述の様に、各歪ゲージ11、11を固定した玉軸受15は、前述した様にプロセスポンプ14に、別の玉軸受15との背面組み合わせにより組み込まれる。尚、上記各歪ゲージ11、11は、両玉軸受15、15のうち、少なくとも何れか一方の玉軸受15に固定していれば良い。本例の場合、上記プロセスポンプ14の正方向の運転時にアキシアル荷重を受ける、図1の右側の玉軸受15にのみ、上記各歪ゲージ11、11を固定している。又、上記両玉軸受15、15を上記プロセスポンプ14に組み込む際に、上記環状ホルダ18の凹部20内に束ねられた上記各歪ゲージ11、11の導線21、21の中間部乃至先端部を、この凹部20から取り出し、上記プロセスポンプ14のハウジング2aに設けた貫通孔26を通じて、このプロセスポンプ14の外部に導出する。そして、上記各導線21、21の先端部を、このプロセスポンプ14の外部に設けられた、図示しない計測器に接続する。
上記計測器は、動歪計及び記録器(レコーダ)を備える。そして、上記各歪ゲージ11、11の抵抗値の変化を、ブリッジ回路を介して上記動歪計に出力する。この動歪計に出力された値は、上記記録器に記録する。この様に記録器に記録されたデータを演算器に送り、この演算器により算出されたデータを基に、前記玉軸受15に負荷されたアキシアル荷重に基づく、この玉軸受15の状態を把握する。
即ち、上記プロセスポンプ14の運転時にインペラ16には、移送される流体からの反力が、アキシアル荷重として作用する。この為、このインペラ16を一端部に固定した回転軸1aを介して、図2に示す様に、上記玉軸受15を構成する内輪5aにアキシアル荷重Fa が負荷される。尚、上記プロセスポンプ14の運転時に上記インペラ16には、上記移送される流体からの反力として、ラジアル方向とアキシアル方向との両方向の荷重が作用するが、例えば図1に示した構造の様に、アキシアル方向の荷重が大きくなる場合が多い。この様な事情に鑑みて本例の場合には、上記インペラ16に作用するアキシアル荷重に基づく、上記玉軸受15の状態を把握する様に構成している。
又、上記玉軸受15の接触角をαとした場合、上記アキシアル荷重Fa に基づいて、外輪4aには、各玉6、6を介して接触角の方向にQなる力(転動体荷重)が作用する。従って、この外輪4aには、Qsin αなる分力が、上記各玉6、6を介して負荷される。このQsin αなる分力により、これら各玉6、6が上記外輪4aの円周方向に関して上記各歪ゲージ11、11が存在する位置と同じ位置を通過する前後で、これら各歪ゲージ11、11の歪量が変化する。即ち、上記Qsin αなる分力により上記外輪4aが弾性的に変形し、この外輪4aの切り欠き22内に配置された前記環状ホルダ18も弾性変形する。この結果、この環状ホルダ18の主部19の片側面に固定された上記各歪ゲージ11、11も弾性変形する(歪量が変化する)。
上記各歪ゲージ11、11は、前述した様に、これら各歪ゲージ11、11を構成する抵抗素子が上記外輪4aの軸方向と直角な方向に配置される様に固定されている為、アキシアル方向の力である上記Qsin αなる分力により、曲げ方向に大きく歪む(歪量が大きくなる)。この為、上述の様に各歪ゲージ11、11を配置する事により、アキシアル荷重による上記外輪4aの歪量を効率良く測定できる。尚、仮に、各歪ゲージ11、11を環状ホルダ18の凹部20の何れかの周面(外輪4aの軸方向と平行)に固定した場合、上述のQsin αなる分力による歪を検出しにくいと考えられる。即ち、このQsin αなる分力による上記環状ホルダ18の変形は、伸縮方向(環状ホルダ18の厚さ方向、図5の左右方向)よりも、曲げ方向(例えば、主部19の内径側が外径側を支点として厚さ方向に曲がる方向、図5の時計方向又は反時計方向)の方が大きくなると考えられる。この為、上記各歪ゲージ11、11を、上記凹部20の何れかの周面よりも上記環状ホルダ18の片側面に固定した方が、大きい変形量(歪量)を検出できる。この結果、この歪量の測定を効率良く行なえる。
上述の様に、各歪ゲージ11、11により外輪4aの歪量を測定できれば、この歪量と玉軸受15の寿命との関係を予め調べておく事により、この玉軸受15の寿命が予測可能となる。又、上記歪量から、上記Qsin α、延いては上記転動体荷重Qを導き出す事ができる。本例の場合、上記各歪ゲージ11、11は、上記外輪4aの全周に亙って複数個所に固定されている為、上記転動体荷重Qのこの外輪4aの円周方向に関する分布を把握できる。この荷重分布に就いても、予め、玉軸受15の発熱状態等の各種状態との関係を把握しておけば、この荷重分布が想定から外れた場合に、上記玉軸受15に異常が発生した事を感知できる。更に、本例の様に記録器にデータを記録すれば、このデータの変化に基づいて、上記玉軸受15の状態をより正確に把握する事が可能となる。この結果、前記プロセスポンプ14に組み込んだ玉軸受15の各種状態を把握でき、この玉軸受15を、例えば、API規格に適合させた状態で運転できる。
上述の様に構成する本例の場合、各歪ゲージ11、11が外輪4aの表面から突出しない構造で、これら各歪ゲージ11、11をこの外輪4aに組み込み易くできる。
即ち、本例の場合、これら歪ゲージ11、11を前記環状ホルダ18に固定している為、歪ゲージ11、11を単体ではなく、或る程度の大きさを有するユニットとして取り扱える。従って、これら各歪ゲージ11、11を固定した環状ホルダ18(ユニット)を、上記外輪4aに設けた切り欠き22内に設置する作業を容易に行なえる。又、上記各歪ゲージ11、11の上記環状ホルダ18への固定は、この環状ホルダ18の片側面にこれら各歪ゲージ11、11を貼り付けるのみで済むので、これら各歪ゲージ11、11を上記環状ホルダ18に正確に(抵抗素子の配設方向を所望の方向と一致させた状態で)固定する作業は、容易である。又、上記切り欠き22の深さと上記環状ホルダ18の厚さとの関係を適切に規制している為、この環状ホルダ18に固定した上記各歪ゲージ11、11が上記外輪4aの表面から突出する事はない。この為、これら各歪ゲージ11、11により、この外輪4aの変形状態を正確に把握できる。
又、本例の場合、上記環状ホルダ18に設けた凹部20内に、上記各歪ゲージ11、11の導線21、21を収納している為、上述の様に、これら各歪ゲージ11、11と上記環状ホルダ18とをユニット化した場合に、このユニットの取り扱いがより容易になる。具体的には、上記各導線21、21が上記環状ホルダ18の外部に露出して邪魔になる事を防止できる。特に、本例の場合、この環状ホルダ18に複数の歪ゲージ11、11を固定している為、上記各導線21、21の本数が多くなる。従って、これら各導線21、21を上記凹部20内に、例えば円周方向に沿って収納すれば、これら各導線21、21の本数が多くても、これら各導線21、21の取り扱いが容易になる。これは、上記環状ホルダ18を上記外輪4aに組み付けた後の状態でも同様である。尚、プロセスプンプ14に玉軸受15を組み込む際には、前述した様に、上記各導線21、21の中間部乃至先端部を上記凹部20内から取り出す。
[実施の形態の第2例]
図7は、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合、複数の歪ゲージを、図7の右側の玉軸受15の内輪5aに固定した構造を示している。即ち、この内輪5aの一端部(図7の右端部)に凹部又は切り欠きを形成し、上記各歪ゲージを固定した環状ホルダを、これら凹部又は切り欠きに固定している。そして、この様に、内輪5aに各歪ゲージを固定した玉軸受15をプロセスポンプ14に組み込んでいる。この際、これら各歪ゲージの導線21は、回転軸1a内を通じてこの回転軸1aの中間部に設けたスリップリング27に結線している。そして、このスリップリング27を通じて、上記各歪ゲージの信号を上記プロセスポンプ14の外部に取り出せる様にしている。本例の場合、このプロセスポンプ14の運転時には、モータ28の回転により、上記回転軸1aと共にこの回転軸1aに外嵌した上記内輪5aが回転する。従って、この内輪5aに固定した上記各歪ゲージの信号を上記スリップリング27を介して外部に取り出している。その他の構造及び作用は、上述の実施の形態の第1例と同様である。
上述した各例の場合、本発明をプロセスポンプに使用する玉軸受に適用した場合に就いて説明したが、本発明は、このプロセスポンプ以外のポンプは勿論、その他の転がり軸受を組み込んだ各種機械装置にも適用可能である。又、転がり軸受に就いても、上述の各例に示したアンギュラ型の玉軸受だけではなく、深溝型の玉軸受、複列の玉軸受、円筒ころ軸受、円すいころ軸受、複列の円筒或は円すいころ軸受等の各種転がり軸受に適用可能である。又、アキシアル荷重に基づく転がり軸受の状態だけでなく、ラジアル荷重が主として作用する転がり軸受にも適用可能である。又、センサホルダに固定する歪ゲージの数は、1個でも良いし、上述した各例よりも多くしても良い。又、歪ゲージのセンサホルダに対する固定位置に関しても、例えば、図5の環状ホルダ18の場合で、主部19の片側面に加えて、この主部19の外周面や凹部20内等、種々の場所を選択できる。そして、アキシアル荷重に基づく情報だけでなく、ラジアル荷重に基づく情報を得る事ができる。尚、環状ホルダ18の円周方向に関して同位相に2個以上の歪ゲージを固定し、これら各歪ゲージを単一のブリッジ回路に接続して、検出精度をより高める事もできる。更に、上述の各例では、センサホルダとして環状のものを示したが、センサホルダは、例えば、部分円弧状のものや矩形のもの等であっても良い。この場合、このセンサホルダの形状に合わせて、軌道輪に切り欠き又は凹部を形成する。
本発明の実施の形態の第1例を組み込んだプロセスポンプの断面図。 同じく第1例の玉軸受を示す断面図。 図2の上半部拡大図。 歪ゲージを固定した環状ホルダの斜視図。 同じく半部断面図。 環状ホルダの別例を示す半部断面図。 本発明の実施の形態の第2例を組み込んだプロセスポンプを、モータに接続した状態で示す断面図。 従来構造の1例を示す半部断面図。
符号の説明
1、1a 回転軸
2、2a ハウジング
3 転がり軸受
4、4a 外輪
5、5a 内輪
6 玉
7 外輪軌道
8 内輪軌道
9、9a 保持器
10 凹部
11 歪ゲージ
12 凹溝
13 導線
14 プロセスポンプ
15 玉軸受
16 インペラ
17 玉軸受
18、18a 環状ホルダ
19、19a 主部
20 凹部
21 導線
22 切り欠き
23 円筒面
24 底面
25 他側面
26 貫通孔
27 スリップリング
28 モータ
29 切り欠き

Claims (5)

  1. 内周面に外輪軌道を形成した外輪と、外周面に内輪軌道を形成した内輪と、これら外輪軌道と内輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体と、上記外輪と内輪とのうちの少なくとも一方の軌道輪に設けられ、この軌道輪の歪量を検出する為の歪ゲージとを備えたセンサ付転がり軸受に於いて、この軌道輪の一部に切り欠き又は凹部を形成しており、その一部に上記歪ゲージを固定しているセンサホルダを、これら切り欠き又は凹部内に、この歪ゲージがこれら切り欠き又は凹部から突出しない様に設置している事を特徴とするセンサ付転がり軸受。
  2. センサホルダの一部に第二の切り欠き又は凹部を設けており、これら第二の切り欠き又は凹部内に、歪ゲージに付属の導線を収納している、請求項1に記載したセンサ付転がり軸受。
  3. 切り欠き又は凹部が、軌道輪の一部に全周に亙って形成されており、これら切り欠き又は凹部内に、円環状に形成されたセンサホルダを設置している、請求項1又は請求項2に記載したセンサ付転がり軸受。
  4. 複数の歪ゲージを、センサホルダの円周方向複数個所にそれぞれ固定した、請求項3に記載したセンサ付転がり軸受。
  5. 歪ゲージが、この歪ゲージを構成する抵抗素子が軌道輪の軸方向と直角な方向に配置される様に固定されている、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載したセンサ付転がり軸受。
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