JP2013194851A - レゾルバ付き転がり軸受装置 - Google Patents

レゾルバ付き転がり軸受装置 Download PDF

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Toshiki Kumeno
俊貴 粂野
Koji Kitahata
浩二 北畑
Satoyuki Takei
智行 武井
Takashi Matsumoto
崇 松本
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Abstract

【課題】転がり軸受の外輪を特殊な構造とすることなく、当該外輪をハウジングに固定しつつレゾルバのケース部材にも外輪を取り付ける。
【解決手段】内輪19、外輪21及び転動体22を有し、回転軸11を回転自在に支持するための転がり軸受14と、回転軸11に取り付けられるレゾルバロータ13の径方向外方に配置される環状のレゾルバステータ12と、レゾルバステータ12の外周面が嵌合される筒形状の嵌合部25、及び外輪21の外周面が嵌合される筒形状の外輪取付部24を有するケース部材15とを備え、外輪21の外周面にはハウジング35の内周面に圧入により嵌合される第1被嵌合部21aと、外輪取付部24に嵌合される第2被嵌合部21bとが軸方向に並べて設けられ、第1被嵌合部21aの軸方向幅Aが外輪21の軸方向幅Wの半分よりも大きく、第2被嵌合部21bの軸方向幅Bが外輪21の軸方向幅Wの半分よりも小さく設定される。
【選択図】 図7

Description

本発明は、モータ等に設けられた回転軸の回転角度(回転位置)を検出するために用いられるレゾルバ付きの転がり軸受装置に関するものである。
レゾルバは、回転軸の回転角度(回転位置)を検出するために用いられる角度検出装置の一つであり、レゾルバステータとレゾルバロータとを備えている。レゾルバステータは、円環状に形成されると共に、その内周面にコイルを巻回した複数のティース部(歯部)を周方向に間隔をあけて備えている。また、レゾルバロータは、レゾルバステータの径方向内側に隙間をあけた状態で配置され、回転軸に一体回転可能に取り付けられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−90511号公報
特許文献1に記載されたレゾルバは、レゾルバステータの外周面が円筒形状のケースの内周面に圧入により嵌合されている。そして、特許文献1(図1)には、回転軸を支持する転がり軸受の外輪の軸方向端面にケースの軸方向端面をピンによって取り付けることが記載されている(第1の従来技術)。さらに、特許文献1(図2)には、外輪の軸方向端部に圧入用円筒部を突設し、この圧入用円筒部の内周面にケースの外周面を圧入によって固定することも記載されている(第2の従来技術)。
しかしながら、いずれの従来技術においても転がり軸受の外輪を特殊な構造に形成しなければならないという欠点がある。すなわち、第1の従来技術においては、外輪の軸方向端面にピンを取り付けるために外輪の肉厚を径方向に拡大し、ピンの挿入孔を形成しなければならず、第2の従来技術においては、外輪の軸方向端部に圧入用円筒部を設けなければならない。そのため、専用の外輪として設計から新たに行わなければならず、転がり軸受の製造コストの増大の原因となる。
また、外輪は、通常モータ等のハウジングに対して圧入により嵌合されるが、高温環境下での使用によってハウジングが外輪よりも大きく熱膨張すると、外輪の圧入の締め代が小さくなり、外輪がハウジング内で空回りしたり、この空回りによってハウジングが摩耗したりする可能性がある。
本発明は、上記のような実状に鑑みてなされたものであり、転がり軸受の外輪を特殊な構造とすることなく、当該外輪をハウジングに固定しつつレゾルバのケース部材にも外輪を取り付けることができるレゾルバ付き転がり軸受装置を提供することを目的とする。
(1)本発明のレゾルバ付き転がり軸受装置は、内輪、外輪、及びこれらの間に転動可能に配置された転動体を有し、かつ回転軸を回転自在に支持するための転がり軸受と、前記回転軸に取り付けられるレゾルバロータの径方向外方に配置される環状のレゾルバステータと、前記レゾルバステータの外周面が嵌合される筒形状の嵌合部、及び前記外輪の外周面が嵌合される筒形状の外輪取付部を有するケース部材と、を備え、前記外輪の外周面には、前記回転軸を有する機器のハウジングの内周面に圧入により嵌合される第1被嵌合部と、前記外輪取付部に嵌合される第2被嵌合部とが軸方向に並べて設けられ、前記第1被嵌合部の軸方向幅が、前記外輪の軸方向幅の半分よりも大きい寸法に設定され、前記第2被嵌合部の軸方向幅が、前記外輪の軸方向幅の半分よりも小さい寸法に設定されていることを特徴とする。
この構成によれば、外輪の外周面には、ハウジングの内周面に嵌合される第1被嵌合部と、ケース部材の外輪取付部に嵌合される第2被嵌合部とが軸方向に並べて設けられるので、外輪の外周面に対してケース部材とハウジングとの双方を固定することができる。よって、従来技術のように、外輪の軸方向端面にピンを取り付けるために外輪の肉厚を径方向に拡大したり、外輪の軸方向端部に圧入用円筒部を突出させたりするなど、外輪を特殊な構造に形成する必要がない。したがって、転がり軸受として一般的な構造のものや、汎用のものを使用することができ、製造コストの低減を図ることができる。
そして、ハウジングに嵌合される第1被嵌合部の軸方向幅が外輪の軸方向幅の半分よりも大きい寸法に設定されているので、回転軸から付与されるラジアル荷重を好適にハウジングによって支持することができ、その一方で、ケース部材に対する嵌合代(第2被嵌合部の軸方向幅)も確保することが可能となる。
(2)より好ましくは、第1被嵌合部の軸方向幅をAとし、第2被嵌合部の軸方向幅をBとしたとき、AとBとが以下の(a)及び(b)を満たすことが好ましい。
a) W>A≧(W+a)/2
b) B≦W−A
(ただし、W:外輪の軸方向幅、a:外輪に対する転動体の最大接触幅)
このような構成によって、回転軸から付与されるラジアル荷重をより確実にハウジングによって支持することができる。
(3)前記ケース部材には、前記外輪取付部に対する前記外輪の軸方向の位置決めをする位置決め部が設けられていることが好ましい。
このような構成によって、ケース部材の外輪取付部に対する外輪の嵌合量、すなわち、第2被嵌合部の軸方向幅を適切に設定することができる。そのため、第2被嵌合部の除く外輪の外周面に、第1被嵌合部の軸方向幅を確実に確保することができる。
(4)前記位置決め部は、前記外輪取付部から径方向外方に屈曲されるとともに、外輪の軸方向端面の適正位置を指し示す指示面からなることが好ましい。
この構成によれば、指示面によって指し示された位置まで外輪取付部に外輪を嵌合させることで、第2被嵌合部の軸方向幅を適切に設定することができる。
(5)前記位置決め部は、前記外輪取付部から径方向内方へ屈曲されるとともに、前記外輪の軸方向端面の適正位置で当該軸方向端面に当接する当接部からなることが好ましい。
このような構成によって、当接部に当接する位置まで外輪取付部に外輪を嵌合させることで、第2被嵌合部の軸方向幅を適切に設定することができる。
(6)前記ケース部材には、前記ハウジングに対して直接的に取り付けられる取付部が設けられていてもよい。
このような構成によって、外輪は、自身が直接的にハウジングに支持されるだけでなく、ケース部材の取付部がハウジングに取り付けられることによっても当該ハウジングに支持される。そのため、転がり軸受によって回転軸をより安定した状態で支持することができるとともに、ハウジングの熱膨張によって外輪の締め代が減少したとしても、外輪がハウジング内で空回りしたり、これに伴ってハウジングが摩耗したりするのを防止することができる。
本発明によれば、転がり軸受の外輪を特殊な構造とすることなく、当該外輪をハウジングに固定しつつレゾルバのケース部材にも固定することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るレゾルバを示す側面断面図である。 レゾルバの一部を示す正面図である。 レゾルバステータ及びレゾルバロータを示す正面図である。 レゾルバステータの一部を拡大して示す正面図である。 レゾルバステータの斜視図である。 ケース部材15を示す斜視図である。 ケース部材及びハウジングに対する転がり軸受の外輪の嵌合部分を拡大して示す側面断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るレゾルバを示す側面断面図である。 ケース部材及びハウジングに対する転がり軸受の外輪の嵌合部分を拡大して示す側面断面図である。 位置決め部を示す正面断面図である。
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るレゾルバを示す側面断面図である。
本実施の形態のレゾルバ10は、例えば、ハイブリッド自動車に使用されるモータジェネレータの回転軸11の回転角度(回転位置)を検出するために用いられるものであり、レゾルバステータ12と、レゾルバロータ13とを備えている。レゾルバ10のレゾルバステータ12は、転がり軸受14とともにケース部材15に組み付けられており、このレゾルバステータ12、転がり軸受14、及びケース部材15によって1ユニットの組立部品(レゾルバ付き転がり軸受装置)17が形成される。
転がり軸受14は、内輪軌道18を有する内輪19と、この内輪19の径方向外側に同心状に配置された、外輪軌道20を有する外輪21と、内輪軌道18及び外輪軌道20の間に転動可能に配置された複数の転動体22とを備えている。本実施の形態の転がり軸受14は、転動体22としての玉を備えたラジアル玉軸受とされている。転がり軸受14の外輪21はケース部材15及びハウジング35に固定され、内輪19は回転軸11に一体に形成された取付部16に固定されている。
転がり軸受14は、内輪19及び外輪21の軸方向中央部に、それぞれ内輪軌道18及び外輪軌道20が形成されており、内輪19及び外輪21の軸方向の中心線O上に転動体22としての玉が配置されている。また、内輪軌道18及び外輪軌道20は、玉22の半径よりも大きな曲率半径で形成された円弧状溝により構成されており、ラジアル荷重を受けることによって、玉22は、内輪軌道18及び外輪軌道20に対して楕円形状の接触面(接触楕円)で接触する。外輪21の外径は、軸方向にわたって略一定となっている。
図2は、レゾルバ10の一部(レゾルバロータ13を除く一部)を示す正面図である。また、図6は、ケース部材15を示す斜視図である。
図1、図2、及び図6に示されるように、ケース部材15は、転がり軸受14の外輪21が取り付けられる外輪取付部24と、レゾルバステータ12が取り付けられる嵌合部25とを備えている。外輪取付部24は、円筒形状に形成されており、その内周面に外輪21の外周面が圧入により嵌合・固定される。また、嵌合部25も円筒形状に形成されており、その内周面にレゾルバステータ12の外周面が圧入により嵌合・固定される。
外輪取付部24は嵌合部25よりも小径に形成されており、外輪取付部24と嵌合部25との間には径方向に沿って配置された円環部27が形成されている。嵌合部25の軸方向一端部(軸方向に関して外輪取付部24とは反対側の端部(図1における嵌合部25の左端部))には、径方向外方へ屈曲する外鍔部29が形成されている。そして、外輪取付部24、嵌合部25、円環部27、及び外鍔部29は、金属製の板材に対してプレス加工(絞り加工)等の塑性加工を施すことによって一体成形されている。
外鍔部29は、後述するコネクタ部51(図2参照)の位置を除いて概ね嵌合部25の全周に形成されており、嵌合部25を外周側から補強するリブとしての機能を有している。また、外鍔部29には、さらに径方向外側に延びるフランジ部(取付部)31が周方向に一定の間隔をあけて複数(図示例では3個)形成されている。このフランジ部31には、軸心Oを中心とする円弧状の長孔32が形成されている。
図1に示されるように、ケース部材15は、固定リング34を介してモータジェネレータ等のハウジング35に取り付けられる。固定リング34は、図2に示されるように、周方向に一定の間隔をあけて複数(3個)のボス部36を有しており、このボス部36には雌ネジ孔37が形成されている。そして、ケース部材15のフランジ部31に固定リング34を重ね合わせ、ハウジング35及び長孔32に挿入されたボルト38を雌ネジ孔37に螺合することによって、ケース部材15がハウジング35に取り付けられる。また、長孔32の範囲内でケース部材15の周方向の位置を調整することができる。
図1に示されるように、回転軸11には、取付部16が一体に形成されている。取付部16は、回転軸11の外周面の一部を径方向外方に突出させることによって構成されている。この取付部16の軸方向一端部には、内輪19が嵌合される内輪取付部16aが形成されており、取付部16の軸方向中途部には、レゾルバロータ13が固定されている。
なお、この取付部16は、回転軸11とは別体の部品として構成されていてもよい。この場合、取付部16を金属材料や合成樹脂材料等によって円筒形状に形成し、回転軸11の外周面に嵌合することによって一体回転可能に取り付けてもよい。
図3は、レゾルバステータ12及びレゾルバロータ13を示す正面図、図4は、レゾルバステータ12の一部を拡大して示す正面図、図5は、レゾルバステータ12を示す斜視図である。レゾルバステータ12は環状に形成されており、ステータコア(鉄芯)42と、コイル43と、インシュレータ44とを備えている。ステータコア42は、複数枚の電磁鋼板42aを積層することによって形成されており、円環状の環状部45と、この環状部45の内周面から径方向内方へ向けて突出する複数(図示例では8個)のティース部46とを一体に備えている。複数のティース部46は周方向に一定の間隔をあけて形成されている。また、各ティース部46は、基部46aと先端部46bとからなり、基部46aは先端部46bよりも周方向の幅が小さく、先端部46bは基部46aから周方向両側へ大きく拡がった形状に形成されている。そして、図3及び図4に示されるように、このティース部46の基部46aに対して励磁用及び出力用のコイル43が巻き付けられる。
インシュレータ44は、合成樹脂等の絶縁材料によって環状に形成されている。また、インシュレータ44は、図1に示されるように、ステータコア42の軸方向両側の面にそれぞれ配置されている。そして、図4に示されるように、インシュレータ44は、ステータコア42のティース部46を被覆する被覆部48を有しており、当該被覆部48はティース部46をコイル43から絶縁している。
インシュレータ44の被覆部48は、径方向に一対の壁部50a,50bを有しており、この一対の壁部50a,50bの間にコイル43が巻き付けられている。ステータコア42の軸方向の一方面に配置されたインシュレータ44には、コイル43を接続させる端子を備えたコネクタ部51が形成されている(図3及び図5参照)。また、双方のインシュレータ44の軸方向端部には、コイル43を軸方向外側から覆う環状のカバー部材52が取り付けられている(図1及び図2参照)。
図3に示されるように、レゾルバロータ13は、正面視(軸方向視)で略楕円形状に形成され、その外周面が、レゾルバステータ12のティース部46に対して隙間をあけて対向している。回転軸11が回転すると、レゾルバロータ13も一体的に回転し、レゾルバステータ12の各ティース部46とレゾルバロータ13との隙間の大きさが変化する。そして、レゾルバステータ12の励磁用のコイル43に交流電流を流しておくと、出力用のコイル43には、その隙間の大きさの変化に応じた出力が発生し、この出力に基づいて回転軸11の回転角度を検出することができる。励磁用のコイル43は全てのティース部46に対して設けられ、出力用のコイル43は、SIN出力用のコイル43とCOS出力用のコイル43とからなり、これらは複数のティース部46に対して周方向に交互に設けられる。そして、SIN出力用のコイル43とCOS出力用のコイル43との出力電圧の振幅変化は90°位相がずれており、この出力電圧を信号処理することによって回転軸11の回転角度を検出することができる。
図7は、ケース部材15及びハウジング35に対する転がり軸受14の外輪21の嵌合部分を拡大して示す側面断面図である。
ハウジング35には、筒形状の支持部35aが形成されている。そして、この支持部35aの内周面に、転がり軸受14の外輪21の外周面における軸方向一側部(右側)21aが嵌合されている。また、外輪21の外周面における軸方向他側部(左側)21bは、ケース部材15の外輪取付部24に嵌合されている。すなわち、外輪21の外周面には、ハウジング35の支持部35aに嵌合される第1被嵌合部21aと、ケース部材15の外輪取付部24に嵌合される第2被嵌合部21bとが、軸方向に並べて設けられている。
また、第1被嵌合部21aの軸方向幅Aは、外輪21の軸方向幅Wよりも小さいが、外輪21の軸方向幅Wの半分を越える寸法に設定されている。すなわち、
W>A>W/2 ・・・ (1)
の関係が満たされている。
逆に、第2被嵌合部21bの軸方向幅Bは、外輪21の軸方向幅Wの半分に満たない寸法に設定されている。すなわち、
B<W/2 ・・・ (2)
の関係が満たされている。
また、第1被嵌合部21aと第2被嵌合部21bとの間には僅かな隙間tが形成されている。したがって、
A+B+t=W ・・・ (3)
の関係が満たされている。なお、隙間tは、例えば、0.1mm以上とすることができる。
さらに、詳しく説明すると、第1被嵌合部21aの軸方向幅Aは、単に外輪21の軸方向幅Wの半分を越える寸法に設定されているだけでなく、当該軸方向幅Wの半分の寸法に対して所定の幅αを足し合わせた寸法となっている。そして、この幅αは、次の条件を満たすものとなっている。
α≧a/2 ・・・ (4)
ここで、aは、転がり軸受14に対してラジアル方向の最大許容荷重が付与されたときの、外輪軌道20と玉22との接触幅(最大接触幅)、すなわち、接触楕円の長軸寸法であり、幅αは、この接触幅aの半分(長軸半径)以上の寸法に設定されている。
したがって、以上の関係を整理すると、第1被嵌合部21aの軸方向幅Aと、第2被嵌合部21bの軸方向幅Bとは、次の関係を満たすことになる。
W>A≧(W+a)/2 ・・・ (5)
B<W−A ・・・ (6)
なお、上記の式(4)において、αは次の条件を満たすものであってもよい。
α≧(a+z)/2 ・・・ (4’)
ここで、zは、外輪軌道20上における玉22の軸方向両側への最大移動量(ガタ)である。このような玉22の軸方向移動は、転がり軸受14の内部すきま等に起因して生じる。
また、式(4’)の条件によって、上記の式(5)は以下のように変更することができる。
W>A≧(W+a+z)/2 ・・・ (5’)
また、第1被嵌合部21aと第2被嵌合部21bとの間には、隙間tが形成されていなくてもよく、この場合には、上記式(6)は、以下のように変更することができる。
B≦W−A ・・・ (6’)
第2被嵌合部21bの軸方向幅Bは、以上の条件を満たした上で、さらに以下の条件を満たすことが好ましい。
(W−a)/4<B≦(W−a)/2 ・・・ (7)
又は
(W−a−z)/4<B≦(W−a−z)/2 ・・・ (7’)
本実施の形態では、第1被嵌合部21aの軸方向幅Aを式(1)のように設定しているので、次のような作用効果を奏することができる。
すなわち、外輪21の外周面は、その軸方向幅Wの半分を越える範囲でハウジング35の支持部35aに支持されているので、回転軸11から内輪19及び玉22を介して外輪21に伝達されるラジアル荷重をハウジング35によって適切に支持することができる。
さらに、第1被嵌合部21aの軸方向幅Aを式(5)又は式(5’)のように設定することで、回転軸からのラジアル荷重をハウジング35によってより確実に支持することができる。そのため、当該ラジアル荷重に起因して転がり軸受14に振れが生じることもなく、振動の発生を抑制することができる。
第2被嵌合部21bの軸方向幅Bは、次のようにして正確に設定される。すなわち、ケース部材15における外輪取付部24は、径方向に沿って配置された円環部27の径方向内端部を軸方向に屈曲することによって形成されている。そして、円環部27における軸方向一側面(左側面;レゾルバステータ12側の側面)と、外輪取付部24の先端部までの距離が、第2被嵌合部21bの軸方向幅Bと一致している。そのため、外輪取付部24に対して外輪21を嵌合させるときに、外輪21の軸方向一端面(左端面)21cと円環部27の側面27aとを面一にすることによって、第2被嵌合部の軸方向幅Bが適切な寸法に設定されるようになっている。したがって、円環部27の側面27aは、外輪21の軸方向端面21cの適正位置を指し示す指示面として機能し、外輪取付部24に対する外輪21の軸方向の位置決めをする位置決め部を構成している。
以上のようにして第2被嵌合部21bの軸方向幅Bが正確に設定されると、外輪21の外周面には、第1被嵌合部21aの軸方向幅Aを確保するために必要な寸法が残されることになる。また、ハウジング35には、支持部35aの奥部に位置決め面35bが形成されており、外輪21の軸方向他端面21dが位置決め面35bに当接するまで外輪21を支持部35aに嵌合させることで、第1被嵌合部21aの軸方向幅Aが適切に設定されるようになっている。
転がり軸受14の外輪21は、ハウジング35に支持部35aに対して直接的に固定されるだけでなく、ケース部材15のフランジ部(取付部)31がハウジング35に取り付けられることによってもハウジング35に対して間接的に固定されている。そのため、転がり軸受14をより強固にハウジング35に固定することができ、この転がり軸受14によって回転軸11を安定して支持することができる。
また、ハウジング35が外輪21よりも線膨張係数の大きい材質(例えば、アルミニウム合金等)で形成されている場合、高温環境下ではハウジング35が外輪21よりも大きく熱膨張し、支持部35aに対する外輪21の締め代が低減する。しかしながら、外輪21は、ケース部材15を介して間接的にハウジング35に固定されているので、支持部35a内で空回ししてしまうことがない。したがって、当該空回りに起因するハウジング35に摩耗等を防止することができる。
前述した従来技術(特許文献1の図2)においては、ケースの外周面に嵌合される外輪の圧入用円筒部と、ケースの内周面に嵌合されるレゾルバステータとが、軸方向に関してほぼ同じ位置に配置されており、外輪の圧入用円筒部にケースを圧入させることによって当該ケースに歪みが生じると、その歪みの影響がレゾルバステータにも直接的に及び、レゾルバロータとの隙間を適切に設定できなくなるおそれがある。これに対して、本実施形態では、ケース部材15の外輪取付部24は嵌合部25とは軸方向にずれた位置に形成されているので、外輪取付部24に対する外輪21の嵌合と、嵌合部25に対するレゾルバステータ12の嵌合とが相互に影響を及ぼすことを抑制することができる。さらに、嵌合部25と外輪取付部24との間には円環部27が形成されているので、外輪取付部24に対する外輪21の嵌合と、嵌合部25に対するレゾルバステータ12の嵌合とが相互に影響を及ぼすことをより確実に抑制することができる。例えば、外輪21の第2被嵌合部21bを外輪取付部24に嵌合させることによって外輪取付部24に歪等が生じたとしても、その影響が嵌合部25に及ぶことが少なくなり、レゾルバステータ12のティース部46とレゾルバロータ13との隙間寸法が狂ってしまうことなく、隙間の精度が好適に維持される。
本実施の形態のレゾルバ10は、ケース部材15の嵌合部25の外周部に外鍔部29が形成されることによって嵌合部25の剛性が高められており、これによってステータコア42の圧入荷重(嵌合部25による締付荷重)を十分に確保することができる。
ケース部材15を構成する外輪取付部24、嵌合部25、円環部27、及び外鍔部29はプレス加工により一体成形されているので、ケース部材15を容易に製造することができる。
また、本実施の形態のレゾルバ10は、レゾルバステータ12及び転がり軸受14が、ケース部材15によって一体化(1ユニット化)されているので、これらが別体として構成されている場合に比べて、レゾルバ10及び転がり軸受14の取り扱いや、ハウジング35や回転軸11に対する組付けを容易に行うことができる。また、レゾルバステータ12及び転がり軸受14が一体化され、しかも、ケース部材15に対する外輪21の嵌合量(第2被嵌合部21bの軸方向幅B)が適切に設定されることによって、レゾルバステータ12と転がり軸受14との軸心合わせや軸方向の位置合わせを正確に行うことができ、この転がり軸受に組み付けられる回転軸やこの回転軸に取り付けられるレゾルバロータと、レゾルバステータとの径方向及び軸方向の組み付け精度も高めることができる。
図8は、本発明の第2の実施の形態に係るレゾルバを示す側面断面図、図9は、ケース部材及びハウジングに対する転がり軸受の外輪の嵌合部分を拡大して示す側面断面図である。
本実施の形態のレゾルバ10は、ケース部材15の外輪取付部24に対する外輪21の軸方向の位置決めをするための位置決め部の構成が第1の実施の形態とは異なっている。具体的に、本実施の形態では、図9に示されるように、円環部27の径方向内端部を外輪21の外周面を越えて径方向内方へ延伸するとともに径方向外方へ180度折り返すことによって形成された折り返し部28を備えており、この折り返し部28における円環部27とは反対側の端部を軸方向に90度屈曲させることによって外輪取付部24が形成されている。そして、本実施の形態の位置決め部は、折り返し部28によって構成されており、外輪21の軸方向端面21cを折り返し部(当接部)28に当接することによって第2被嵌合部21bの軸方向幅Bが正確に設定されるようになっている。したがって、図7に示される第1の実施の形態では、位置決め部としての円環部27の側面27aに対して外輪21の軸方向端面21cを目視や他の治具等を用いて面一に合わせる必要があったが、本実施の形態では、折り返し部28に外輪21の軸方向端面21cを当接させるだけでよいため、外輪取付部24に対する外輪21の軸方向の位置決めをより簡単に行うことができる。
また、図10に示されるように、折り返し部28は、周方向に間隔をあけて複数形成されており、周方向に隣接する折り返し部28の間は、切り欠け部30とされている。このように折り返し部28が周方向に複数形成されることによって、折り返し部28の形成するための折曲加工(プレス加工)を容易に行うことができる。また、切り欠け部30によって外輪21の軸方向端面21cがレゾルバステータ12側から露出しているので、ケース部材15に組み付けられた転がり軸受14の外輪21をハウジング35の支持部35aに嵌合させるときに、直接ケース部材15に力を加えることなく、切り欠け部30で露出する外輪21の軸方向端面21cを直接押圧することができる。そのため、ケース部材15に歪み等が生じることが無く、レゾルバステータ12とレゾルバロータ13との隙間寸法に悪影響を与えることもない。また、折り返し部28を周方向に間隔をあけて複数形成することによって、レゾルバ10のゼロ点調整を行うときの目印として折り返し部28を利用することができる。
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において適宜変更することができる。
例えば、レゾルバステータ12のティース部46の数、形状やレゾルバロータ13の形状等についても限定されるものではなく、適宜変更することができる。
また、第2の実施の形態において、折り返し部28(位置決め部)は、ケース部材15の全周に設けられていてもよい。
10:レゾルバ、11:回転軸、12:レゾルバステータ、13:レゾルバロータ、14:転がり軸受、15:ケース部材、19:内輪、21:外輪、21a:第1被嵌合部、21b:第2被嵌合部、22:転動体、24:外輪取付部、25:嵌合部、27:円環部、27a:円環部の側面(位置決め部;指示面)、28:折り返し部(位置決め部;当接面)、31:フランジ部(取付部)

Claims (6)

  1. 内輪、外輪、及びこれらの間に転動可能に配置された転動体を有し、かつ回転軸を回転自在に支持するための転がり軸受と、
    前記回転軸に取り付けられるレゾルバロータの径方向外方に配置される環状のレゾルバステータと、
    前記レゾルバステータの外周面が嵌合される筒形状の嵌合部、及び前記外輪の外周面が嵌合される筒形状の外輪取付部を有するケース部材と、を備え、
    前記外輪の外周面には、前記回転軸を有する機器のハウジングの内周面に圧入により嵌合される第1被嵌合部と、前記外輪取付部に嵌合される第2被嵌合部とが軸方向に並べて設けられ、前記第1被嵌合部の軸方向幅が、前記外輪の軸方向幅の半分よりも大きい寸法に設定され、前記第2被嵌合部の軸方向幅が、前記外輪の軸方向幅の半分よりも小さい寸法に設定されている、レゾルバ付き転がり軸受装置。
  2. 第1被嵌合部の軸方向幅をAとし、第2被嵌合部の軸方向幅をBとしたとき、AとBとが以下のa)及びb)を満たす、請求項1に記載のレゾルバ付き転がり軸受装置。
    a) W>A≧(W+a)/2
    (ただし、W:外輪の軸方向幅、a:外輪に対する転動体の最大接触幅)
    b) B≦W−A
  3. 前記ケース部材には、前記外輪取付部に対する前記外輪の軸方向の位置決めをする位置決め部が設けられている、請求項1又は2に記載のレゾルバ付き転がり軸受装置。
  4. 前記位置決め部は、前記外輪取付部から径方向外方に屈曲されるとともに、外輪の軸方向端面の適正位置を指し示す指示面からなる、請求項3に記載のレゾルバ付き転がり軸受装置。
  5. 前記位置決め部は、前記外輪取付部から径方向内方へ屈曲されるとともに、前記外輪の軸方向端面に当接する当接部からなる、請求項3に記載のレゾルバ付き転がり軸受装置。
  6. 前記ケース部材には、前記ハウジングに対して直接的に取り付けられる取付部が設けられている、請求項1〜5のいずれかに記載のレゾルバ付き転がり軸受装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112513560A (zh) * 2018-08-03 2021-03-16 三菱电机株式会社 角度检测器以及角度检测器的制造方法

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