JP2024066670A - 接合金物 - Google Patents

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Abstract

【課題】木部材同士の接合部を均等に引き寄せ締め付けて高剛性の接合部を可能とする接合金物を提供する。【解決手段】木造建造物の柱1と梁3を接合させる接合金物4であって、柱1の側面に接触して固定される固定板部4Bと、固定板部4Bから梁3側に突出して設けられ、梁3の端面側に上下方向へ渡って形成された溝10に挿入された状態で固定される連結板部4Cとを具備し、連結板部4Cは、梁3を水平に貫通するドリフトピン13が、溝10内で挿通される連結孔7を有しており、連結孔7は、上下方向に長く、接合時におけるドリフトピン13の移動範囲である上縁7Aと下縁7Bを結ぶ一対の側縁7A1が、下縁7B側ほど固定板部4B側に近くなる所定角度の傾斜に形成され、連結孔7が連結板部4Cの上下方向に間隔を開けて複数設けた接合金物4。【選択図】図4

Description

本発明は、木造建造物の支持材に横架材を接合する際に用いる接合金物に関する。
木部材同士(柱と梁や梁と梁)の接合部に用いる従来の接合金物において、ガセットプレート(鋼板)を活用した接合金物(梁受け金物)に関する多くの文献があり、多くはすでに市販もされて公知である。
また、多くの文献は、鋼板(側面板)挿入式で棒状の連結具たるドリフトピン(せん断力伝達用)を活用した接合形式であり、大別すると、例えば特許文献1に示されるように、上面視コの字状または上面視U字状の二枚の側面板(連結板部)のタイプと、例えば特許文献2に示されるように、上面視T字状の一枚の側面板(連結板部)のタイプとがある。市販品においても、例えば、非特許文献1に示されるように、広く使われている鋼板(側面板)挿入式で棒状の連結具たるドリフトピン(せん断力伝達用)を活用した接合形式がある。
また、上記した接合金物(梁受け金物)は、木造建造物の支持材の側面または端面に接触して固定される背面板(固定板部)と、該背面板(固定板部)から横架材側に突出して設けられ、該横架材の端面側に上下方向(例えば、鉛直方向)へ渡って形成された溝に挿入された状態で固定される側面板(連結板部)とからなり、該側面板(連結板部)は、いずれもドリフトピンを受ける上段部が該梁受け金物の背面板(固定板部)側に引き寄せ可能な勾配(傾斜)に形成されている。また、側面板(連結板部)の中・下段部には、後付けで止め置くだけのドリフトピンの軸径に合わせた丸孔が形成されている。なお、背面板(固定板部)は、いずれもボルト等によって支持材の側面または端面に固定されるようになっている。
また、非特許文献2に示されるZマーク表示の従来の梁受け金物では、その特徴として、ドリフトピンを受ける上段部が勾配(傾斜)になっているので、接合する梁が該梁受け金物の背面板(固定板部)側に引き寄せられ木部材相互(木部材同士)がしっかり噛み合うと提言している。
特開2003-201739号公報 特開2004-108030号公報 特開2008-202392号公報
「SSマルチ製品カタログ梁受け金物MH2021」株式会社タナカ、2021年、P2、3 「Zマーク表示金物梁受け金物の特徴について」財団法人日本住宅・木材技術センター、2009年、P2(2)
しかしながら、特許文献1、2に示し、非特許文献1、2に示しているような鋼板(側面板)挿入式のドリフトピンを活用した従来の梁受け金物において、ドリフトピンを受けるように外縁沿いに形成されたV字状の勾配(傾斜)がいずれも上段部(上方部)のみに設けられており、接合するそれら木部材同士を引き寄せ締め付ける傾斜を備えた機能がいずれも上方部のみに限定され、特に、下方部においては引き寄せ締め付けを伴わないために上下で力の伝達が不均等な構造になっている。
それは、梁と側面板(鋼板)の間のせん断力を伝達する(負担する)ドリフトピンが、それら木部材同士を引き寄せ締め付ける上方部のみの配置であり、中・下方部は引き寄せ締め付けが伴わない後付けで止め付け置くだけの配置であり、それら力の伝達の違うドリフトピンが混在する不均等な構造になっているためにすべてのドリフトピンに力が均等に分配される前に梁に部分的な破壊(割裂など)が進行してしまう恐れがあり、すべてのドリフトピンが総合力を発揮できない構造である。
また、木部材同士を均等に引き寄せ締め付けて確実に密着させることができないため、特に大断面の梁を用いた接合部においては上下で力の伝達の違いがさらに大きくなって従来の梁受け金物のような上方部のみの局部で木部材同士を引き寄せ締め付ける接合形式の梁受け金物では、木部材同士を確実に密着させて接合部の剛性を向上させる締め付けの効果が期待できないものであった。
また、例えば、特許文献3のように、側面板にドリフトピンを受けるV字状の傾斜を備えた切り欠き部分を階段状に複数形成した接合金物においても、ドリフトピンの位置が階段状にそれぞれ配置されて、梁の端面からの距離が少なからず不均等であり、梁の端面から平行ではない位置の違いによる上下での力の伝達が少なからず不均等な構造になっている。それは、梁に部分的な破壊(割裂など)が進行してしまう恐れがあった。また、階段状の下方部でのV字状の傾斜を備えた切り欠き部分の形成は、外縁の変形が著しいものであり、その部分廻りの面積が極端に減少して強度が低下するためにこの側面板(連結板部)に何らかの補強が必要であった。
上記のような、V字状の傾斜を備えた切り欠き部分を形成してその傾斜を利用する従来
の接合金物(梁受け金物)の施工において、この接合形式は、活用するドリフトピンを仮
置き用のピン(掛止めピン)と同時に引き寄せ締め付け用のピンとしても機能させるものであって、上方部のみの引き寄せ締め付けのために、上方からの梁の水平な落とし嵌め入れと同時にその木部材同士の接合面の平行を保って慎重に下降させなければならず、その施工の困難さから組み上げの作業性がよくないものになっている。
また、そのようにドリフトピンを活用することは加工精度や施工精度の誤差を解消する寸法許容差の範囲が狭いものになって、よほど慎重に調整しなければ傾いた状態で引き寄せ締め付けすることにもなり易く、後付けで止め置くだけのドリフトピンの挿入が困難なことになり、柱心などの軸心がずれるなどの問題も生じる恐れがあった。また、ドリフトピンを活用して上方部のみの局部で引き寄せと仮置きを同時に施工するような従来の接合金物(梁受け金物)を用いた接合形式は、木部材同士がしっかりみ合うように組み上げることが実際には困難なために、ドリフトピンを受けるV字状の傾斜が、単に梁を預け仮置きするためのみに使用されていることもあり、施工の不正確による不備も少なくないものであった。
また、上記のようなことから、木部材同士の接合部の密着を諦めて止め置くだけのドリフトピンを活用した接合金物が安易に技術開発されている。これは、従来の梁受け金物の上記のような技術が接合部を確実に密着させて接合部の剛性を向上させることはできないと判断したためと思われる。
しかしながら、木部材同士の確実な密着ができていない上記のような接合部はずれやガタによる変形が生じやすく木材の耐力上においても好ましくないものであり、それを補うために複雑で高コストな寄せ集めの形状を具備した非効率な接合金物(例えば、特許文献3)になっており、ドリフトピンを活用した接合部が基本構造的に改善されて効率的に接合部の剛性が向上するような接合金物(梁受け金物)は現在見受けられない。なお、基本構造的な改善は、破壊性状が異なる寄せ集めの形状や安易な大型化などはしないで効率的に接合面を密着させて接合部の剛性を向上させることができ、しかも、単純化されて接合部にかかる様々な負担にも対応できるように改善した構造のことを言うものである。
本発明は係る課題に鑑み、ドリフトピンを活用した接合金物において、その鋼板等の側面板(連結板部)の強度が外縁の変形などにより部分的に低下することもなく、施工の不正確による不備を解消して木部材同士を均等に引き寄せ締め付けることができるとともに、梁等の組み上げの作業性が向上して側面板(連結板部)の上下で力の均等な伝達が容易にできる。しかも、接合部の剛性を向上させることができる接合金物を簡易かつ低コストで、さらには、接合部にかかる様々な負担にも対応できるように使用範囲の拡大した接合金物を提供することにある。
上記のような課題を解決するため、本発明にかかる接合金物は、木造建造物の支持材に
横架材を接合させる接合金物であって、前記支持材の側面または端面に接触して固定され
る固定板部と、該固定板部から前記横架材側に突出して設けられ、前記横架材の端面側に上下方向へ渡って形成された溝に挿入された状態で固定される連結板部とを具備し、前記連結板部は、前記横架材を水平に貫通する棒状の連結具が、前記溝内で挿通される連結孔を有しており、前記連結孔は、上下方向に長く、接合時における前記連結具の移動範囲である上縁と下縁を結ぶ一対の側縁が、前記下縁側ほど前記固定板部側に近くなる所定角度の傾斜に形成され、前記連結孔が、前記連結板部の上下方向に間隔を開けて複数設けられていることを特徴とする。
また、この接合金物は、前記連結板部の下方部には、前記横架材を前記支持材に接合開始する際に前記横架材を載置する脱着自在の仮置き具用の仮置き孔が備えられていることを特徴とする。
また、この接合金物は、前記一対の側縁の少なくとも前記下縁側が、前記支持材と前記横架材の接合時における前記連結具の移動範囲よりも外方に位置するように余長形状とされていることを特徴とする。
また、この接合金物は、前記一対の側縁の前記下縁側が、前記支持材と前記横架材の接合時における前記連結具の移動範囲を下方に延長して掛止め縁を備える掛止め形状に形成されていることを特徴とする。
また、上記のような課題を解決するため、本発明にかかる接合金物は、木造建造物の支持材に横架材を接合させる接合金物であって、前記横架材の端面に接触して固定される固定板部と、該固定板部から前記支持材側に突出して設けられ、前記支持材の端面側に上下方向へ渡って形成された溝に挿入された状態で固定される連結板部とを具備し、前記連結板部は、前記支持材を水平に貫通する棒状の連結具が、前記溝内で挿通される連結孔を有しており、前記連結孔は、上下方向に長く、接合時に前記連結具を介して移動範囲となる下縁と上縁を結ぶ一対の側縁が、前記上縁側ほど前記固定板部側に近くなる所定角度の傾斜に形成され、前記連結孔が、前記連結板部の上下方向に間隔を開けて複数設けられていることを特徴とする。
また、この接合金物は、前記連結板部の上方部には、前記横架材を前記支持材に接合開始する際に前記連結板部を前記支持材に載置する脱着自在の仮置き具用の仮置き孔が備えられていることを特徴とする。
また、この接合金物は、前記一対の側縁の少なくとも前記上縁側が、前記支持材と前記横架材の接合時における前記連結具を介する移動範囲よりも外方に位置するように余長形状とされていることを特徴とする。
また、この接合金物は、前記一対の側縁の前記上縁側が、前記支持材と前記横架材の接合時における前記連結具を介する移動範囲を上方に延長して掛止め縁を備える掛止め形状に形成されていることを特徴とする。
また、上記のような課題を解決するため、本発明にかかる接合金物は、木造建造物の支持材に横架材を接合させる接合金物であって、一側連結部が前記支持材の端面側に上下方向に渡って形成された溝に挿入された状態で固定され、反対側の他側連結部が前記横架材の端面側に上下方向に渡って形成された溝に挿入された状態で固定される一枚の連結板と、該連結板の中間に突出して設けられ、前記支持材の端面に接触して固定される固定部とを具備し、前記一側連結部は、前記支持材を水平に貫通する棒状の連結具が、前記溝内で挿通される連結孔を有しており、前記連結孔は、上下方向に長く、固定時に前記連結具を介して移動範囲となる下縁と上縁を結ぶ一対の側縁が、前記上縁側ほど前記固定部側に近くなる所定角度の傾斜に形成され、前記他側連結部は、前記横架材を水平に貫通する棒状の連結具が、前記溝内で挿通される連結孔を有しており、前記連結孔は、上下方向に長く、接合時における前記連結具の移動範囲である上縁と下縁を結ぶ一対の側縁が、前記下縁側ほど前記固定部側に近くなる所定角度の傾斜に形成され、前記連結孔が、前記一側連結部と前記他側連結部のそれぞれの上下方向に間隔を開けて複数設けられていることを特徴とする。
また、この接合金物は、前記一側連結部の上方部には、該一側連結部を前記支持材に固定開始する際に前記一側連結部を載置する脱着自在の仮置き具用の仮置き孔が備えられていることを特徴とする。
また、この接合金物は、前記一対の側縁の少なくとも前記上縁側が、前記一側連結部を前記支持材に固定するための前記連結具を介する移動範囲よりも外方に位置するように余長形状とされていることを特徴とする。
また、この接合金物は、前記一対の側縁の前記上縁側が、前記一側連結部を前記支持材に固定するための前記連結具を介する移動範囲を上方に延長して掛止め縁を備える掛止め形状に形成されていることを特徴とする。
また、この接合金物は、前記他側連結部の下方部には、前記横架材を前記支持材に接合開始する際に前記横架材を載置する脱着自在の仮置き具用の仮置き孔が備えられていることを特徴とする。
また、この接合金物は、前記一対の側縁の少なくとも前記下縁側が、前記支持材と前記横架材の接合時における前記連結具の移動範囲よりも外方に位置するように余長形状とされていることを特徴とする。
また、この接合金物は、前記一対の側縁の前記下縁側が、前記支持材と前記横架材の接合時における前記連結具の移動範囲を下方に延長して掛止め縁を備える掛止め形状に形成されていることを特徴とする。
本発明は以上のように構成されていることで、ドリフトピンを活用した接合金物において、その連結板部(鋼板等の側面板)または連結板の強度が外縁の変形などにより部分的に低下することもなく、施工の不正確による不備を解消して木部材同士を均等に引き寄せ締め付けることができるとともに、梁等の組み上げの作業性が向上して、その連結板部(鋼板等の側面板)または連結板の上下で力の均等な伝達が容易にできる。また、接合部の剛性を向上させることができる本発明の接合金物は、単純化され、さらには、使用範囲を有効的に拡大できることによって、接合部にかかる様々な負担にも対応でき、しかも、簡易かつ低コストにて提供できる。
本発明の第一実施形態を示す図であって、接合金物の斜視図である。 本発明の第一実施形態を示す図であって、接合金物の側面図である。 本発明の第一実施形態を示す図であって、接合金物の接合状態を表す平面図である。 本発明の第一実施形態を示す図であって、接合金物の接合前の状態を表す斜視図である。 本発明の第一実施形態を示す図であって、(a)は接合金物の接合直前を表す側面図、(b)は接合金物の接合状態を表す側面図である。 本発明の第一実施形態を示す図であって、接合金物の免振機能を表す側面図である。 本発明の第一実施形態を示す図であって、他の構成で、(a)は接合金物の接合直前を表す側面図、(b)は接合金物の接合状態を表す側面図である。 本発明の第一実施形態を示す図であって、接合金物の他の接合状態を表す平面図である。 本発明の第二実施形態を示す図であって、他の機能の接合金物の斜視図である。 本発明の第二実施形態を示す図であって、他の機能の接合金物の側面図である。 本発明の第二実施形態を示す図であって、他の機能の接合金物の接合状態を表す平面図である。 本発明の第二実施形態を示す図であって、(a)は他の機能の接合金物の接合直前を表す側面図、(b)は他の機能の接合金物の接合状態を表す側面図である。 本発明の第二実施形態を示す図であって、他の機能の接合金物の斜視図である。 本発明の第二実施形態を示す図であって、他の機能の接合金物の他の接合状態を表す平面図である。 本発明の第三実施形態を示す図であって、上下を反転した他の機能の接合金物の接合前の状態を表す斜視図である。 本発明の第三実施形態を示す図であって、上下を反転した他の機能の接合金物の接合直前を表す側面図である。 本発明の第三実施形態を示す図であって、上下を反転した他の機能の接合金物の接合状態を表す側面図である。 本発明の第四実施形態を示す図であって、他の機能の接合金物と上下を反転した他の機能の接合金物の連結を説明する分解斜視図である。 本発明の第四実施形態を示す図であって、他の機能の接合金物と上下を反転した他の機能の固定状態を表す接合金物との連結直前の状態を表す平面図である。 本発明の第四実施形態を示す図であって、(a)は上下を反転した他の機能の接合金物の固定直前を表す側面図、(b)は上下を反転した他の機能の接合金物の固定状態を表す側面図である。 本発明の第四実施形態を示す図であって、他の機能の接合金物と上下を反転した他の機能の接合金物が連結した接合金物の斜視図である。 本発明の第四実施形態を示す図であって、接合金物と上下を反転した接合金物が連結した接合金物の斜視図である。 本発明の第五実施形態を示す図であって、他の接合金物の接合状態を表す平面図である。 本発明の第五実施形態を示す図であって、他の接合金物の他の接合状態を表す平面図である。 本発明の第五実施形態を示す図であって、他の接合金物の斜視図である。 本発明の第五実施形態を示す図であって、他の接合金物の側面図である。 本発明の第五実施形態を示す図であって、他の接合金物の接合前の状態を表す斜視図である。 本発明の第五実施形態を示す図であって、他の機能の他の接合金物の側面図である。 本発明の第六実施形態を示す図であって、上下を反転した他の接合金物の接合前の状態を表す斜視図である。 本発明の第六実施形態を示す図であって、上下を反転した他の接合金物の接合直前を表す側面図である。 本発明の第六実施形態を示す図であって、上下を反転した他の接合金物の接合状態を表す側面図である。 本発明の第七実施形態を示す図であって、他の機能の他の接合金物と上下を反転した他の機能の固定状態を表す他の接合金物との連結直前の状態を表す平面図である。 本発明の第七実施形態を示す図であって、他の機能の他の接合金物と上下を反転した他の機能の他の接合金物の連結を説明する分解斜視図である。 本発明の第七実施形態を示す図であって、他の接合金物と上下を反転した他の接合金物の連結を説明する分解斜視図である。 本発明の第七実施形態を示す図であって、他の構成の接合金物の接合状態を表す平面図である。 本発明の第七実施形態を示す図であって、他の構成の接合金物の分解斜視図である。 本発明の第八実施形態を示す図であって、他の構成の接合金物の斜視図である。 本発明の第八実施形態を示す図であって、他の構成の接合金物の接合状態を表す平面図である。
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施形態を説明する。なお、図中の形状は説明の便宜を優先してアウトスケールで表示しており、実際の寸法に基づくものではない。
<第一実施形態>
図1~図7に示すように、第一実施形態の接合金物4は、木造建造物における支持材たる柱1の側面に横架材たる梁3の端面を接合するものであって、柱1の側面に固定される固定板部4Bと、該固定板部4Bの両端から梁3の端面側に略水平に突出した一対の連結板部4Cにより上面視コの字状に構成されるものである。
なお、支持材は、柱1の側面に限定されるものではなく、横架材の端面を支持するための構造材(木部材)であれば良く、例えば、梁3等の側面または梁2等の端面であっても良い。横架材は、梁3の端面に限定されるものではなく、桁や胴差等の端面であっても良いし、支持材に端面が略平行に接合される構造材(木部材)であれば良く、例えば、登梁の端面でも良い。他の実施形態においても同様である。
上面視コの字状の形成は、帯状の鋼板を折り曲げして成形するものであり、図1及び図3に示すように、鋼板の中間部を固定板部4Bとし、この固定板部4Bの両端部となる部位を折り曲げして対向する二枚(一対)の連結板部4Cを形成してなるものである。なお、本発明の接合金物は、鋼板に限定するものではなく、例えば、ステンレス板等の金属板を利用して同様に形成しても良い。他の実施形態においても同様である。
固定板部4Bは、柱1の側面に接触してボルト等で固定されるものであって、ボルト等の頭付ボルト14Aを挿通するためのボルト孔14Cが上下方向に並んで複数形成されている。この場合、図4及び図5に示すよう、柱1の側面には、ボルト貫通孔14Bと座グリ穴14Dが上下方向に3か所並んで形成されている。ボルト貫通孔14Bは、固定板部
4Bを固定する頭付ボルト14Aを挿通するためのものである。座グリ穴14Dは、ボルト貫通孔14Bに挿通された頭付ボルト14Aに螺合する座付長ナット15を収容するためのものである。なお、図4及び図5に示すように、柱1の側面へのボルト貫通孔14Bと座グリ穴14Dの上下方向の形成は、この柱1の側面に平行な縁距離が同一で均等になるように鉛直方向に並んで複数形成されることが割裂などの抑止の観点からも好ましいも
のである。
また、固定板部4Bを柱1の側面に固定する際には、ボルト貫通孔14Bとボルト孔1
4Cがそれぞれ一致するように固定板部4Bの外面部B1を柱1の側面に当接させた状態で、頭付ボルト14Aを固定板部4Bから挿入する。そして、頭付ボルト14Aの先端が、座グリ穴14Dに到達するまで挿入した状態で、座付長ナット15を螺合することにより固定板部4Bを柱1の側面に固定する。
なお、座付長ナット15は、例えば、座金とナット15Aに代替えしても良いし、図8示すラグスクリューボルト140を雌ねじとして予め柱1に固定させておいても良い。また、頭付ボルト14Aは全ねじボルト14とナット15Aで代替えしても良い。また、固定板部4Bの固定は、これに限定されるものではなく、例えば、頭付ボルト14Aの代わりに釘等を固定板部から柱1の側面に打ち込む固定でも良い。 他の実施形態においても同様である。
連結板部4Cは、接合相手となる梁3の端面側(以降、梁3側とも言う 。)を受けとめて接合できるように構成されるものであって、図1及び図3に示すように、固定板部4Bの両側から略直角に折り曲げられて、梁3側へ突出するように延びている。この一対の連結板部4Cは、図4及び図5に示すように、接合を開始する際の梁3側を預け仮置き載置するための仮置き具たる仮置きピン6が脱着自在なように穿孔形成される仮置き孔19と、梁3側を接合するために棒状の連結具たるドリフトピン13に溝10内で挿通される複数の連結孔7と、特に限定するものではないが、梁3側との接合を補強するために後付けでドリフトピン13に溝10内で挿通される複数の止め置き孔8を有している。また、梁3側の溝10内でドリフトピン13を受けるように構成される連結孔7は、上下方向に長く、接合時におけるドリフトピン13の移動範囲である上縁7Aと下縁7Bを結ぶ一対の側縁7A1が、該下縁7B側ほど固定板部4B側に近くなる所定角度の傾斜(以降、傾斜とも言う 。)に形成されている。これにより、ドリフトピン13の移動が容易となる。
また、梁3側には、図4及び図5に示すように、一対の連結板部4Cをそれぞれ挿入するための一対の溝10が上下方向に渡って形成されており、その側面にはドリフトピン13を水平に打ち込み貫通するための貫通孔9が上下方向に間隔を開けて3か所並んで設けられている。なお、図4及び図5に示すように、梁3側への一対の溝10の上下方向の形成は鉛直方向が好ましいものであり、さらに梁3側の側面への貫通孔9の上下方向の形成が、この端面に平行な鉛直線上の上下に間隔を開けて3か所並ぶように形成されること
は、梁端距離が同一で均等になり、梁3側の割裂などの抑止の観点からも好ましいものである。
この梁3側と連結板部4Cとを固定させる際は、先ず、柱1の側面に固定板部4Bが固定された接合金物4(連結板部4C)の上方に位置するように梁3側を移動させる。この
際、連結板部4Cの下方部に位置する仮置き孔19には、予め仮置き用の仮置きピン6を
装着しておく。そして、図4及び図5(a)に示すように、梁3側を仮置きピン6に当接するまで徐徐に下降させる。それは、一対の連結板部4Cが梁3側の溝10に挿入されつつ梁3側を仮置き位置(仮置きピン6)で受ける。梁3側を仮置き位置(仮置きピン6)で受けた状態で、貫通孔9が連結孔7の上縁7A側にそれぞれ位置しており、ドリフトピン13を貫通孔9からそれぞれ打ち込むことにより上縁7A側の側縁7A1に挿通される。この場合のドリフトピン13の打ち込みは3か所である。即ち、図5(a)に示すように、仮置き位置でドリフトピン13に貫挿通された梁3側と連結板部4Cとが固定される直前の状態であり、梁3の端面が柱1の側面に密着して接合される直前の状態である。
なお、梁3の端面には、図3及び図4に示すように、柱1の側面に固定板部4Bが頭付ボルト14Aに固定された状態で、梁3側を上方から挿入の際に頭付ボルト14Aの頭が干渉しないように一対の溝10の先端に沿って上下方向に浅溝12が形成されている。
次に、仮置きピン6が撤去されたことにより梁3側に固定している3か所のドリフトピン13が矢示Y1の方向に連移動可能となって、図5(b)に示すように、起点となる連結孔7の上縁7A側から側縁7A1の傾斜を利用して下縁7B側に向かってそれぞれ連移動するとともに、ドリフトピン13を介する梁3側と連結板部4Cとが固定されるとともに、柱1の側面と梁3の端面とが均等に引き寄せ締め付け合って密着した接合面Dになるように接合される。
しかる後に、図5(b)に示すように、柱1と梁3が接合を完了した状態で、残りの貫通孔9Aにドリフトピン13を打ち込むことにより止め置き孔8に挿通されて接合が補強されるようになっている。この場合のドリフトピン13の打ち込みは2か所である。なお、止め置き孔8は、図5(b)に示すように、余長の縁7A2を備えた連結孔7の構成によるドリフトピン13が絶えず斜め下方に移動しようとする密着機能に干渉しないように余長の縁7A2と同様の余長の縁8Bを備えた長孔状に形成されている。
仮置き孔19は、仮置きピン6を装着でき、該仮置きピン6によって梁3側を仮置き位置で受けることができるように連結板部4Cの下方部に2か所並んで水平方向に穿孔形成されている。なお、仮置き孔19は、仮置きピン6が梁3側の荷重を受けることができれば1か所であっても良い。また、仮置き孔19は仮置きピン6の軸径に対応する丸孔である。この場合、仮置き孔19が梁3側を仮置きする仮置き位置は、図5(a)に示すように、梁3の側面から水平方向に貫挿通するドリフトピン13がこの梁3の貫通孔9と連結孔7の側縁7A1(上縁7A側)とにそれぞれ位置合わせできる位置であり、ドリフトピン13が梁3の側面から水平方向に貫挿通し、例えば、梁3の端面が斜め下方に移動して柱1の側面に確実に密着する直前の状態である。これにより、梁3側の位置を正確に仮置きできる利点があって、作業性が良好になるとともに、施工精度が向上する。
連結孔7は、図5に示すように、仮置き孔19の上方で上下方向に間隔を開けて3か所
並んで形成されており、割裂抑止のために梁3の端面からできるだけ離れるように、連結
板部4Cの先端側に設けられている。この場合の先端側は固定板部4B側の反対側である。なお、図5に示すように、連結板部4Cへの連結孔7の上下方向の形成は、上記した貫通孔9との位置合わせにおいて鉛直線上の上下に間隔を開けて3か所並ぶように形成されることが梁3側の割裂抑止のためにも好ましいものである。
また、連結孔7は、図1及び図2に示すように、上縁7Aと下縁7Bを結ぶ一対の側縁7A1との構成であり、ドリフトピン13の軸径に対応する幅で上下方向に長い長孔状に形成される。また、連結孔7は、上縁7A側に対して下縁7B側が固定板部4B側に近くなるように傾斜状に穿孔形成され、接合時におけるドリフトピン13の移動範囲である上縁7Aと下縁7Bを結ぶ一対の側縁7A1が、上縁7Aと下縁7Bとの間でドリフトピン13が固定と接合に働く移動が容易に行えるように下縁7B側ほど固定板部4B側に近くなるように傾斜に形成されている。
また、図5に示すように、梁3側が仮置きされた状態で、ドリフトピン13が貫挿通され、上記の仮止め位置から連結板部4Cに梁3側を固定しつつ柱1の側面に梁3の端面を密着させる該ドリフトピン13を矢示Y1の方向に案内する連結孔7は、そのドリフトピン13を案内する移動範囲によって上縁7Aと下縁7Bとの間の一対の側縁7A1の長さと傾斜が決められて形成される。なお、上縁7Aと下縁7Bはドリフトピン13に干渉されない位置に形成される。
また、図5に示すように、複数の連結孔7が、複数のドリフトピン13の連移動が可能
な同一長さの側縁7A1及び同一傾斜の側縁7A1に形成され、例えば、鉛直線上の中間位置と、その中間位置から離れた上方部側と下方部側に梁3の割裂などを抑止するへりあきの規定を遵守してそれぞれ配置されている。また、連結孔7は、一対の側縁7A1がドリフトピン13の軸径に対応できる幅に形成され、すべてのドリフトピン13が側縁7A1に沿って摺接移動できるように形成されている。
また、連結孔7が、すくなくとも中間位置から離れた上方部側と下方部側に配置されて
いることは、梁3側の上下で均等に引寄せ締め付けて柱1の側面に密着できるので接合部のモーメント伝達も可能であり、高剛性の接合部を可能とするものである。
なお、本発明のへりあきの規定は、特に、連結板部4C等の金属板よりもドリフトピン
13を受ける耐力が弱い木質の、例えば、梁3側における割裂などに対応するための規定が主であり、日本建築学会の木質構造基準における端距離・縁距離及びピン(ドリフトピン13など)間隔を言うものである。
また、連結板部4Cに形成される連結孔7は、連結板部4Cの外縁を変形させてV字状
に切り欠いてドリフトピンを受けるようにしたものではなく、連結板部4Cの外縁を変形
させない外縁を残した打ち抜きなどでドリフトピン13を受けるようにしており、この連結板部4Cの強度低下も抑制することができるものである。即ち、ドリフトピン13を受ける連結孔7の配置が連結板部4Cの外縁沿いに限定されることもなく、梁3側のへりあきの規定の強度が得られればほぼ制限なく広範囲に配置できるので自在に適所の引き寄せ締め付けができ、効率よく接合部の耐力や剛性を向上させることができる。
また、連結孔7の側縁7A1の長さ及び側縁7A1の傾斜は、特に限定するものではないが、図5に示すように、仮止め孔19の位置(仮置き位置)と相関しており、仮止め孔19の位置により連結孔7の起点が決められ、その起点は連結孔7の側縁7A1の上縁7A側であり、その起点に梁3側の貫通孔9も位置合わせできる位置であり、この状態で位置合わせできる所定の仮置き位置に梁3側が載置されるものであって、側縁7A1の長さ及び側縁7A1の傾斜は、載置した梁3側の貫通孔9と側縁7A1の上縁7A側に貫挿通して位置合わせしたドリフトピン13が、梁3側で固定軸になって側縁7A1の傾斜を利用する下方への移動によって柱1の側面と梁3の端面を密着して接合できるその移動する水平距離と垂直距離により側縁7A1の長さ及び側縁7A1の傾斜が決定されるものである。その構成は、例えば、鉛直線上の上下に複数並んで配置される連結孔7においてもそれぞれが同様に形成され、それに合わせてそれぞれの貫通孔9が位置合わせできるように配置されて柱1の側面と梁3の端面が密着して接合されるようになっている。
また、連結孔7は、図2及び図5に示すように、ドリフトピン13を受ける一対の側縁
7A1に任意の長さで連続する余長形状たる余長の縁7A2が形成されている。なお、説
明の便宜上において側縁7A1を上記した移動範囲よりも外方(下方)に延長した任意の長さを余長の縁7A2と呼称したものであって、余長の縁7A2は、側縁7A1と同じ傾斜角度で下方に連続している。その任意の長さは特に限定するものではない。また、以下のような場合に位置付け呼称するものである。
この場合、図5(b)に示すように、ドリフトピン13を受ける任意の長さを延長した余長
の縁7A2は、側縁7A1の長さをエンドレスな状態に仮定したものであって、柱1の側面と梁3の端面を確実に密着させた後においても、その接合面Dが絶えず締め付け合い密着を持続できるようにするためのものである。それは、側縁7A1に連続する余長の縁7A2の形成が、少なくとも梁3の荷重がかかっていればその接合面Dを確実に密着させた後においても連結孔7の側縁7A1から余長の縁7A2の傾斜方向に向かって、該梁3の荷重に伝達されるドリフトピン13が、固定板部4C側及び柱1の側面側に絶えず移動し
ようとして接合面Dにプレストレスを生じさせつつ確実に密着させ続けるものである。即ち、本発明の接合金物4は、上部よりの荷重がかかっていれば接合部の締め付けが緩むことのない密着機能を有した構成になっている。
また、この場合は、図5に示すように、上縁7Aと下縁7Bとを結ぶ一対の側縁7A1
を備えた複数の連結孔7が、例えば、ドリフトピン13を受ける起点側となる上縁7Aの
位置とドリフトピン13を受ける終点側となる下縁7Bの位置が、ドリフトピン13の移動にも干渉しない位置でそれぞれに形成されており、さらに下縁7B側の側縁7A1が同じ傾斜で余長の縁7A2をそれぞれに形成したことにより、傾斜に沿って複数のドリフトピン13を受ける起点の位置や側縁7A1の長さなどに、それぞれの少々な違いや位置合わせの時の位置のずれなどが少々あっても、余長の縁7A2の形成によってほぼ同じ傾斜で摺接移動さえできていれば加工精度や施工精度の少々な誤差を解消する利点を有することができる。即ち、この利点は、接合部の耐力が低下することもなく、寸法許容差の範囲が拡がるので、梁3側の組み上げ作業が容易になるとともに施工性が向上し、密着機能も向上する。
以上により、施工の不正確による不備がほぼなくなり、しかも、簡単に扱える単純化された接合金物4を提供することができる。
また、連結板部4Cは、図5に示すように、連結孔7の逆せん断耐力(短期せん断耐力)の補強に対応する止め置き孔8を別途形成した。木造建造物の各接合部において、止め置き孔8は、接合金物4が負担する耐力の方向性などから、例えば、鉛直荷重とは反対の方向の負担もする耐力が必要となる接合部の場合もあり、そのために形成されるものであって、柱1の側面と梁3の端面を確実に密着させた後にドリフトピン13を後付けで受けて接合部を補強する構成になっている。
また、この場合の止め置き孔8は、仮置き孔19の上方で鉛直線上の上下に複数並んで形成されており、図5に示すように、上記した梁3側の貫通孔9と連結孔7との位置関係と同様に仮止め孔19の位置と相関しており、予め複数穿設した梁3側の貫通孔9Aと止め置き孔8が、図5(b)に示すように、上記した柱1の側面と梁3の端面が確実に密着して接合を完了した状態で合致する位置合わせがそれぞれにできるように配置される。その構成は、しかる後に梁3側の側面からドリフトピン13を貫挿通して斜め上方に向けてかかる負担ができる位置に位置合わせできるように配置されて接合した梁3側の補強ができるようになっている。なお、止め置き孔8の形状は、限定するものではなくて、ドリフトピン13を介して斜め上方に向けて係る負担ができる形状であれば良い。
また、図5に示すように、止め置き孔8は、余長の縁7A2を備えた連結孔7の構成に
よるドリフトピン13が絶えず斜め下方に移動しようとする密着機能に干渉しないように
余長の縁7A2と同様の余長の縁8Bを備えた長孔状に形成されている。また、止め置き
孔8は、連結孔7と同様にへりあきの規定を遵守し、例えば、鉛直線上の上下に複数並んで形成されている。なお、止め置き孔8は、連結孔7との左右の位置が図1~図5に示すような位置に限定されるものではなく、逆せん断耐力や引張耐力の負担が大きい接合部などにあっては、連結孔7の位置よりも先端側(固定板部4Bの反対側)の位置で千鳥に配列されて梁3側の繊維に対して乱になるように配置されることが好ましい(図示せず)。
また、連結板部4Cに形成される連結孔7は、ドリフトピン13を受けて梁3側が接合を完了させた後において、該ドリフトピン13が鉛直荷重とは反対の方向に移動できる免振機能と、該免振機能が容易に復元できる再生機能を有する構成とした。この場合、図6に示すように、大地震などに対応するために貫通孔9と位置合わせする連結孔7のみの構成であって、止め置き孔8は、ドリフトピン13を受けないようにしている。
それは、図6に示すように、例えば、大地震などによって接合部が影響を受けて梁3が矢示Y2のように斜め上方向に移動させられた状態であり、梁3側の割裂などを抑止する免振機能が作用して効果を発揮した状態である。その状態は、上記した図5(a)に示す状態とも同様であり、図5(b)の状態と同様に接合されて容易に復元できるものである。
即ち、ドリフトピン13を活用して貫通孔9と位置合わせする連結孔7のみの構成による梁3側の接合は、上記で説明したように、流動的な接合とも言うことができ、該流動的な接合は、荷重(梁3の自重)などによって自動的に復元できる接合であると言える。それは、接合部が大地震などで大きな力を受けて限界を超えたとき、普通であればそれを受ける接合部が変形して損傷するものであるが、該接合部に絶えず締め付け状態(斜め下方向)に働く流動的な接合であり、該流動的な接合が斜め上方向にも移動することができて、係る大きな負担を柔軟に受け止めて回避するとともに、荷重(梁3の自重)などによって自動的に復元できることを可能にする構成である。
以上の、連結孔7は、例えば、図7に示すような鉛直線上の上下に5か所並んで配置し、図6に示すように、止め置き孔8がドリフトピン13を受けないようにして5か所のすべてを免振機能のみに対応する構成の接合部としても良いものである。また、連結孔7は、例えば、図7に示すように、鉛直線上の上下に5か所並んで配置し、鉛直線上の連結孔7の一部(2か所)は逆せん断耐力(短期せん断耐力)の補強に対応する止め置き孔8の機能を発揮できる構成の接合部にしても良い。この場合、その働き(機能)の作用効果においては図5に示す構成と同様であるが、止め置き孔8の形成は連結孔7で代替できるので必要としない構成になっている。
なお、図7に示す貫通孔9Aと位置合わせする2か所の連結孔7は説明の便宜上そのように呼称したが、その2か所は逆せん断耐力(短期せん断耐力)の補強に対応するように構成したので止め置き孔8と呼称しても良いものであって、連結孔7と長孔状に形成された止め置き孔8の呼称は形状によって決めるものではなくて、予め梁3側に穿設される貫
通孔9または貫通孔9Aの位置合わせする位置の配置によってどちらにも対応できる構成であり、それぞれの働き(機能)が作用効果を奏するように構成されるものである。
また、図8に示す接合金物4は、支持材たる梁2の端面に上記梁3の端面を接合する
際に用いた構成であって、梁2の端面に接触して固定板部4Bをボルト等で固定させるた
めの梁2の端面側(以降、梁2側とも言う。)の構成のみが異なるものである。その他
は、上記した接合金物4と同様の構成であり、同様の作用効果を奏するようになっている。この梁2側の構成は、予め梁2の端面から軸方向に向けて頭付ボルト14Aの雌ねじとなる所定の長さのラグスクリューボルト140をねじ込み固定板部4Bのボルト孔14Cに対応するように、例えば、鉛直線上の上下に複数並んで装着するものである。また、ラグスクリューボルト140は、基端面から内方に雌ねじが形成され、接合金物4の固定板部4Bを固定する頭付ボルト14Aが螺合するためのものである。
以上の、本発明の接合金物4は、連結板部4Cに連結孔7と付随する孔(止め置き孔8、仮止め孔19)を単に穿設して構成するように技術開発(単純化)したものであるから低コストであり、例えば、ドリフトピンを活用した梁受け金物などの市販品であっても連結板部4Cと同様に構成される側面板に連結孔7と付随する孔(止め置き孔8、仮止め孔19)を単に穿設して構成すれば基本構造的な改善となり、以上の説明のように接合部にかかる様々な負担に対応することができる。それは、使用する範囲が拡大することになり、各接合部の最善の密着機能を有した汎用性の高い接合金物4または梁受け金物を提供することができるものである。なお、連結板部4Cまたは梁受け金物の側面板に穿孔形成する連結孔7と付随する止め置き孔8の数は、柱1や梁2、梁3の大きさや断面力に合わせ適宜増減可能である。
<第二実施形態>
第二実施形態の接合金物4は、第一実施形態の接合金物4と同様であるが、連結孔の構成が異なる。つまり、本実施形態の接合金物4では、図9~図14に示すように、連結板部4Cに形成される他の機能を備えた連結孔70は、上記した連結孔7の働き(機能)の一面を強化するためのものであって、接合部の剛性をさらに向上させるために一対の側縁70A1の下縁70B側が、柱1の側面と梁3の端面または梁2の端面と梁3の端面の接合時におけるドリフトピン13の移動範囲を下方(例えば、鉛直下方)に延長して掛止め縁70B1を備えた掛止め形状に形成され、連結孔70が、連結板部4Cの上下方向(例えば、鉛直方向)に間隔を開けて複数設けられている。
なお、図9~図12に示す接合金物4では連結板部4Cに連結孔70の配置を鉛直方向に間隔を開けて3か所形成し、図13に示す接合金物4では連結板部4Cに連結孔70の配置を鉛直方向に間隔を開けて5か所形成し、いずれも中間位置から離れた上方部側と下方部側には配置されるようになっている。それは、第一実施形態と同様に梁3側の上下で均等に引寄せ締め付けて柱1の側面に密着できるので接合部のモーメント伝達も可能であ
り、高剛性の接合部を可能とするものである。
また、連結孔70の基本的な配置は、梁3の梁成(高さ)に合わせて最適な位置と数が決定されるものであるが、さらに、連結孔7と同様に様々な強度や機能が要求される各接
合部に対応すべく、梁3側のへりあきの規定を遵守しながらもできるだけ多く配置できるようにすることができるものであり、それは、ドリフトピン13にかかる多方向からの負
担を分散させて軽減し、ドリフトピン13の総合力も発揮できるなどの対応ができ、結果として接合部の粘り強さも向上するとともに梁3側に生じる割裂やせん断破壊も抑制することができるものである。
また、連結孔70は、図12に示すように、掛止め縁70B1の働きを十分に発揮させて高剛性の接合部を実現可能にするために、側縁70A1の下縁70B側においても、接合時におけるドリフトピン13の移動範囲を適度に延長して強めの締め付けができる状態
で、例えば、鉛直下方の掛止め縁70B1から底縁の下縁70Bに到達できるようにそれぞれが形成されている。また、連結孔70は、梁3側の割裂などが生じない範囲内で梁3側の上面をかけや等で打ち込んで嵌め入れしつつ、接合面Dを強固に密着させてドリフトピン13を該掛止め縁70B1に引っ掛けてこの下縁70Bの底縁までそれぞれが至る固定によって強固な接合ができるようになっている。その他は、連結孔7の構成と同様であり、同様の作用効果を奏する。
なお、図9~図13に示す逆せん断耐力(短期せん断耐力)の補強に対応する止め置き孔80の形成は、特に限定するものではないものであり、止め置き孔80の形状においても限定するものではなく、逆せん断耐力(短期せん断耐力)の補強に対応する形状であれば良いものであり、例えば、図7(第一実施形態)で説明した連結孔7を代替えして用いる構成ように、連結孔70を代替えして用いる構成であっても良いものである。それは、図7(第一実施形態)と同様に、鉛直線上の連結孔70の一部は逆せん断耐力(短期せん断耐力)の補強に対応する止め置き孔80の機能を発揮できる構成の接合部にしても良いものである。この場合、その働き(機能)の作用効果においては図12に示す構成と同様であるが、止め置き孔80の形成は連結孔70で代替できるので必要としない構成になっている。
また、貫通孔9Aと位置合わせする代替の連結孔70は、逆せん断耐力(短期せん断耐力)の補強に対応するように構成したので止め置き孔80と呼称しても良いものであり、連結孔70と止め置き孔80の呼称は形状によって決めるものではなくて、予め梁3側に穿設される貫通孔9または貫通孔9Aの位置合わせする位置の配置によってどちらにも対応できる構成であり、それぞれの働き(機能)が作用効果を奏するように構成されるものである。
また、止め置き孔80は、連結孔70との左右の位置が図9~図13に示すような位置
に限定されるものではなく、逆せん断耐力や引張耐力の負担が大きい接合部などにあって
は、連結孔70の位置よりも、先端側(固定板部4Bの反対側)の位置で千鳥に配列されて梁3側の繊維に対して乱になるように配置されることが好ましい(図示せず)。
また、図14に示すように、第二実施形態においても第一実施形態と同様に支持材たる梁2の端面に上記梁3の端面を接合する際に用いた構成であって、梁2の端面に接触して
固定板部4Bをボルト等で固定させるための梁2側の構成のみが異なるものである。その
他は、上記した第二実施形態の接合金物4と同様の構成であり、同様の作用効果を奏するようになっている。この梁2側の構成は、図8に示す第一実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏するようになっている。
以上の、本発明の接合金物4は、連結板部4Cに連結孔70と付随する孔(止め置き孔80、仮止め孔19)を単に穿設して構成するように技術開発(単純化)したものであるから低コストであり、例えば、ドリフトピンを活用した梁受け金物などの市販品であって
も連結板部4Cと同様に構成される側面板に連結孔70と付随する孔(止め置き孔80、仮止め孔19)を単に穿設して構成すれば、以上の説明のように接合部における最善の密着機能を有して高剛性の接合を可能とする接合金物4または梁受け金物を提供することができるものである。なお、連結板部4Cまたは梁受け金物の側面板に穿孔形成する連結孔70と付随する止め置き孔80の数は、柱1や梁2、梁3の大きさや断面力に合わせ適宜増減可能である。
<第三実施形態>
第三実施形態の接合金物42は、第一、第二実施形態の接合金物4と同様であるが、図1~図14に示した連結板部4Cの構成とは、連結孔7または連結孔70の上下が単に反転し、仮置き孔19、連結孔7と貫通孔9または連結孔70と貫通孔9、止め置き孔8と貫通孔9Aまたは止め置き孔80と貫通孔9Aのそれら位置関係も上下が単に反転した異なる構成になっている。なお、図1~図14に示す貫通孔9、貫通孔9Aは梁3側の構成であるが、本接合金物42は、図15~図17に示すように、梁2側で構成される。
つまり、本実施形態の接合金物42は、例えば、図15に示すように、図13に示す接合金物4の上下が単に反転した構成であり、接合金物42の固定板部42Bを横架材たる梁3の端面にボルト等で固定した状態でその接合金物42を装着するものであり、次に、図16及び図17に示すように、予め、図14に示す梁3側と同様の浅溝12、溝10、貫通孔9、貫通孔9Aを形成して上下を単に反転させた支持材たる梁2側に梁3の端面に装着した状態の接合金物42(連結板部42C)を挿入し、その梁2側に掛けるようにして梁3側を接合するものである。また、接合金物42は、固定板部42Bと、該固定板部42Bの両端から梁2側に略水平に突出した一対の連結板部42Cとにより上面視コの字状に構成されるものである。
即ち、図8及び図14(第一、第二実施形態)に示した本発明の接合金物4は、支持材たる梁2の端面に装着されて横架材たる梁3側を受ける金物として接合に用いると説明したが、図15~図17に示すように、先に横架材たる梁3の端面に接合金物42を装着すれば、使用範囲が拡大する構成となり、支持材たる梁2側に掛ける金物として接合に用い
ることができるものである。
この場合、図15~図17に示すように、連結板部42Cの連結孔72は、接合時にド
リフトピン13を介して移動範囲となる下縁72Bと上縁72Aを結ぶ一対の側縁72A
1が、上縁72A側ほど固定板部42B側に近くなる傾斜に穿孔形成され、連結板部42Cの上下方向(例えば、鉛直方向)に間隔を開けて複数設けられている。
また、図15~図17に示すように、連結板部42Cの上方部には、梁3側を梁2側に接合開始する際の該梁2側の上面に該連結板部42Cを預け仮置き載置する脱着自在の仮置きピン6用の仮置き孔19Aが穿孔形成され、一対の側縁72A1の上縁72A側が、梁2側と梁3側の接合時におけるドリフトピン13を介する移動範囲を上方(例えば、鉛直上方)に延長して掛止め縁72B1を備える掛止め形状に穿孔形成されている。
次に、この接合金物42を用いて梁2側に梁3側を接合する際は、図15及び図16に示すように、梁3の端面に装着した接合金物42(連結板部42C)を梁2側に上下方向(例えば、鉛直方向)へ渡って形成された浅溝12Aと溝10に挿入させる。この際、連結板部42Cの上方部に位置する仮置き孔19Aには、予め仮置きピン6を装着しておく、そして、図16に示すように、この接合金物42は、仮置きピン6が梁2側の上面に当接するまで徐徐に下降させる。それは、梁2側が接合金物42の連結板部42Cを仮置き位置(仮置きピン6)で受けた状態で貫通孔9が連結孔72の下縁72B側にそれぞれ位置しており、ドリフトピン13を貫通孔9からそれぞれ打ち込むことにより下縁72B側の側縁72A1に挿通される。この場合のドリフトピン13の打ち込みは3か所である。
続いて、仮置きピン6が撤去されたことにより連結板部42Cが矢示Y1の方向に移動可能となっており、図17に示すように、連結板部42Cに形成されている複数の連結孔72が、梁2側の固定軸になっている3か所のドリフトピン13に沿って下縁72B側から上縁72A側に側縁72A1の傾斜を利用して所定の位置まで移動することにより、梁3の端面が引き寄せられて梁2の端面に密着するとともに、ドリフトピン13を介する連結板部42Cも梁2側に固定されるようになっている。この場合、ドリフトピン13に上縁72A側の掛止め縁72B1が掛止めされて上縁72Aが到達している。
しかる後に、図17に示す、梁2の端面に梁3の端面を密着させて接合が完了した状態
で、残りの貫通孔9Aにドリフトピン13を打ち込むことにより止め置き孔80Aに挿通されて接合が補強されるようになっている。この場合のドリフトピン13の打ち込みは2
か所である。
以上の、本発明の接合金物42は、梁3等の横架材を掛ける金物として接合に用いるものであって、単に、接合金物4の上下を反転させて接合に使用したその機能は、第一、第二実施形態と同様に機能するものであり、同様の作用効果奏するものである。なお、連結板部42Cに穿孔形成する連結孔72と付随する止め置き孔80Aまたは連結孔71と付随する止め置き孔8Aそれらの数は、梁2や梁3の大きさや断面力に合わせ適宜増減可能である。
<第四実施形態>
図18~図20に示すように、第四実施形態の接合金物42は、第三実施形態で説明したような構成で掛ける金物として梁2側に固定されるとともに、該梁2の端面に第一、第二実施形態で説明した接合金物4が装着できるように構成して使用範囲を拡大させるものである。
この場合、図18は、第二実施形態で説明した図13に示す接合金物4と、第三実施形態で説明した図15に示す接合金物42との外面部B1同士を当接して一致したボルト孔14Cにその内面部B2の一方側から連結部材4B3の全ねじボルト14を貫挿通させて反対側からナット15Aで螺合固定すれば、図21及び図22で示すような接合金物4と接合金物42が一体的に連結できることを示しており、図19は、接合金物42が連結部材4B3とともに、例えば、図20に示す工程によって梁2側に固定させた状態で該梁2の端面に全ねじボルト14を突出させており、接合金物4の固定板部4Bがナット15Aの螺合によって接合金物42に連結するとともに、梁2の端面に装着できる直前の状態を示している。
つまり、図18及び図19に示すように、接合金物42が、ボルト等の全ねじボルト1
4を備える連結部材4B3を装着し、支持材たる梁2側に固定されて、その梁2の端面から突出する全ねじボルト14に、図8及び図14(第一、第二実施形態)で説明した梁3側を受ける接合金物4の固定板部4Bをナット15Aで螺合して固定できるように構成したものであり、梁2の端面に梁3の端面が密着して接合できるように構成したものである。
また、第四実施形態は、上記した図15~図17(第三実施形態)の説明で、先に横架材たる梁3の端面に接合金物42を装着すれば、支持材たる梁2側に掛ける金物として接合に用いることができるとした構成が、図18~図20に示すように、接合金物42にボルト等の全ねじボルト14を備える連結部材4B3を装着するそれらの金物のみを梁2側に掛けるようにして固定して、梁3側を受ける接合金物4を梁2の端面に装着できるように構成したものである。
また、連結部材4B3を装着する接合金物42は、図19及び図20に示すように、梁2側に固定され、梁2の端面に梁3側を受ける接合金物4を装着できるようにして、梁2の端面に梁3の端面を密着させて接合するものであって、接合金物42は、図18及び図19に示すように、先ず、接合金物42の内面部B2に連結部材4B3を装着する。連結
部材4B3は、図18に示すように、接合金物42の内面部B2に有効的に納まるフラットバー4B4(鋼角材)に螺合して一体にした全ねじボルト14が固定板部42Bのボルト孔14Cに挿通できるように、例えば、上下に3か所並んで配置されている。また、フラットバー4B4には全ねじボルト14に対応する雌ねじ孔5Dを複数形成し、螺合によって全ねじボルト14と一体化ができるようになっているが、溶接によるものでも良い。
また、固定板部42Bと、一対の連結板部42Cで構成される接合金物42は、梁2側に固定されるものであって、連結板部42Cが、例えば、図20に示すように、固定を開始する際の梁2側の上面に預け仮置き載置するための仮置き具たる仮置きピン6が脱着自在なように穿孔形成される仮置き孔19Aと、梁2側に固定するために棒状の連結具たるドリフトピン13に溝10内で挿通される連結孔72と、梁2側との固定を補強するために後付けでドリフトピン13に溝10内で挿通される止め置き孔80Aとを穿孔形成している。また、仮置き孔19A、連結孔72、止め置き孔80Aのそれぞれが連結板部42Cの最適な位置に複数配置できる。
また、図20に示すように、連結孔72は、上下方向に長く、固定時におけるドリフトピン13を介する移動範囲となる下縁72Bと上縁72Aを結ぶ一対の側縁72A1が、該上縁72A側ほど固定板部42B側に近くなる傾斜に形成されている。なお、連結孔72は、上縁72A側の側縁72A1が上方(例えば、鉛直上方)に延長する掛止め縁72B1を備えて形成されている。
また、梁2側には、図20に示すように、連結部材4B3を装着した固定板部42Bと一対の連結板部42Cをそれぞれ挿入するための浅溝12Aと溝10が連続して上下方向(例えば、鉛直方向)に渡って形成されており、その側面にはドリフトピン13を水平に打ち込み貫通するための貫通孔9が上下方向(例えば、鉛直方向)に間隔を開けて5か所並んで形成されている。この接合金物42を梁2側に固定する際は、先ず、梁2側の浅溝12Aと溝10に固定板部42Bと連結板部42Cとで構成される接合金物42を挿入させる。この際、連結板部42Cの上方部に位置する仮置き孔19Aには、予め仮置きピン6を装着しておく。そして、図20(a)に示すように、接合金物42は、仮置きピン6が梁2側の上面に当接するまで徐々に下降させる。それは、梁2側が接合金物42を仮置き位置で受けた状態で貫通孔9が連結孔72の下縁72B側にそれぞれ位置しており、ドリフトピン13を貫通孔9からそれぞれ打ち込むことにより下縁72B側の側縁72A1に挿通される。この場合のドリフトピン13の打ち込みは3か所である。
次に、仮置きピン6が撤去されたことにより連結板部42Cが矢示Y1の方向に移動可
能となっており、図20(b)に示すように、連結板部42Cに形成されている複数の連結孔72が、梁2側の固定軸になっている3か所のドリフトピン13に沿って下縁72B側から上縁72A側に側縁72A1の傾斜を利用して所定の位置まで移動することにより、この接合金物42は、梁2側の浅溝12Aの底面に、引き寄せられる固定板部42Bと連結部材4B3が共に引き寄せられてその内面部B5が密着するとともに、ドリフトピン13を介する連結板部42Cも梁2側に固定されるようになっている。この場合、ドリフトピン13に掛止め縁72B1が掛止めされて上縁72Aが到達している。
しかる後に、図20(b)に示すように、梁2側に接合金物42が固定を完了した状態で、残りの貫通孔9Aにドリフトピン13を打ち込むことにより止め置き孔80Aに挿通されて固定が補強されるようになっている。この場合のドリフトピン13の打ち込みは2か所である。
また、第四実施形態では、図18に示すように、予め、連結部材4B3を備えて構成する接合金物42の固定板部42Bと、梁3側を受ける接合金物4の固定板部4Bのそれらを当接して連結部材4B3の全ねじボルト14とナット15Aとの螺合固定によって、例えば、図21及び図22に示すように一体化し、梁2の端面と梁3の端面との接合に用いても良いものである。この場合、連結部材4B3を装着した接合金物42が、梁2側に固定されて梁3側を受ける接合金物4を梁2の端面に装着でき、梁2の端面に梁3の端面が密着して接合できる構成になっている。
また、図21及び図22に示す一体化の状態は、接合金物42の固定板部42Bと接合金物4の固定板部4Bを当接して溶接により一体化することも可能である。この場合は連結部材4B3の装着は必要としないものである。なお、図21は連結孔70と連結孔70の上下を反転させた連結孔72の構成を示し、図22は連結孔7と連結孔7の上下を反転させた連結孔71の構成を示している。
また、図19に示したような連結部材4B3の装着は、第一、第二実施形態で説明した梁3側を受ける接合金物4の固定板部4B(内面部B2)においても同様に装着ができる。それは、梁3側が接合時に頭付ボルト14Aの頭やナット15Aに干渉されないように形成した浅溝12(図3参照)においても密着させることができるので、例えば、柱1の側面と梁3の端面との密着面積が増えて、さらに剛性を向上させることができる。
以上が第四実施形態の構成であり、第一、第二実施形態と同様の作用効果を奏するものである。その他の構成は、第一、第二実施形態の接合金物4と同様に構成されるが、接合金物4と接合金物42を組み合わせて一体化することにより使用範囲が拡大する構成になるとともに、固定板部4Bと固定板部42Bが互いに強化されるので連結板部4Cと連結板部42Cの座屈などを抑止することが可能である。なお、連結板部42Cに穿孔形成す
る連結孔71と付随する止め置き孔8Aまたは連結孔72と付随する止め置き孔80Aそ
れらの数は、梁2や梁3の大きさや断面力に合わせ適宜増減可能である。
<第五実施形態>
本発明の第五実施形態にかかる接合金物5について、図23~図28を参照しつつ説明
する。この接合金物5は、第一、第二実施形態にかかる接合金物4の上面視コの字状に構成された本体の形状を上面視T字状に変更したものである。
第一、第二実施形態にかかる接合金物4では、例えば、柱1の側面に固定される固定板部4Bと、該固定板部4Bの両端から梁3側に略水平に突出した一対の連結板部4Cとにより上面視コの字状に構成されるものであり、図1及び図3に示すように、鋼板の中間部を固定板部4Bとし、この固定板部4Bの両端部となる部位を折り曲げして対向する二枚(一対)の連結板部4Cを形成してなるものと説明したが、第五実施形態の接合金物5では、図23~図25に示すように、第一、第二実施形態と同様に木造建造物における支持材たる柱1の側面または梁2の端面に横架材たる梁3の端面を接合するものであって、例えば、柱1の側面に固定される固定板部5Bと、該固定板部5Bの中心部から梁3側に略水平に突出した一枚の連結板部5Cにより上面視T字状に構成されている。
また、接合金具5は、鋼板等の金属板からなる上面視T字状の形成が、図23~図25
に示すように、固定板部5Bと、該固定板部5Bの中心部から直交する一枚の連結板部5Cを溶接などで上面視T字状に一体化してなるものである。この場合、固定板部5Bは、柱1の側面や梁2の端面に接触してボルト等で固定されるものであって、図25及び図27に示すように、ボルト等の頭付ボルト14Aを挿通するためのボルト孔14Cが中心部から両側に並列して上下方向(例えば、鉛直方向)に複数並んで穿孔形成されている。また、連結板部5Cは、梁3側を接合するものであって、固定板部5Bの中心部から略直角の方向に一体形成されて梁3側へ突出するように延びている。
なお、固定板部5Bと連結板部5Cとの一体化は、溶接などに限定するものではなく、例えば、一枚の帯状の鋼板の一部を略直角に切り起こす一方側とその反対側にも折り曲げて端部の両側が略直角に折り曲げられる固定板部5Bを形成し、その他を連結板部5Cに形成してなる上面視T字状に構成される接合金物5であっても良い(図示せず)。
また、固定板部5Bは、例えば、図27に示すように、柱1の側面に接触してボルト等で固定されるものであって、この場合、柱1の側面には、ボルト貫通孔14Bと座グリ穴14Dが上下方向(例えば、鉛直方向)に3か所ずつ並列して形成されている。ボルト貫通孔14Bは、固定板部5Bを固定する頭付ボルト14Aを挿通するためのものである。座グリ穴14Dは、ボルト貫通孔14Bに挿通された頭付ボルト14Aに螺合する座付長ナット15を収容するためのものである。
なお、図27に示す柱1へのボルト貫通孔14Bと座グリ穴14Dの上下方向(例え
ば、鉛直方向)の複数並列の形成は、割裂などの抑止のためにへりあき規定の縁距離が均等になるように形成される。また、固定板部5Bは、余裕をもって幅広に形成しても接合面Dで干渉しないように柱1の側面に形成した浅溝12Aに収納されることが好ましい。また、その収納は接合面Dで面一になるようにすることが密着面積の確保の観点から好ま
しい。
また、図23及び図27に示すように、固定板部5Bを柱1の側面に固定する際には、
ボルト貫通孔14Bとボルト孔14Cがそれぞれ一致するようにした固定板部5Bを柱1の側面に当接させた状態で、頭付ボルト14Aを該固定板部5Bから挿入する。そして、頭付ボルト14Aの先端が座グリ穴14Dに到達するまで挿入した状態で、座付長ナット15を螺合することにより固定板部5Bを柱1の側面に固定する。
また、一枚の連結板部5Cは、仮置き孔19、連結孔7または連結孔70、止め置き孔8または止め置き孔80のそれぞれが第一、第二実施形態で説明した一対(二枚)の連結板部4Cと同様の構成で穿孔形成されるものあって、連結板部5Cは、図23~図28に示すように、接合を開始する際の梁3を預け仮置き載置するための仮置き具たる仮置きピン6が脱着自在なように穿孔形成される仮置き孔19と、梁3側を接合するために棒状の連結具たるドリフトピン13に挿通される複数の連結孔7または連結孔70と、特に限定するものではないが、梁3側との接合を補強するために後付けでドリフトピン13に挿通される複数の止め置き孔8または止め置き孔80を有し、構成されている。
その他、接合金物5の連結板部5Cがドリフトピン13を活用して柱1の側面に梁3の端面を密着させて接合する構成においては、第一、第二実施形態で説明した図5、図6、図7、図12に示す接合金物4の連結板部4Cと同様に構成されるものであり、同様の作用効果を奏するものであるので、詳細は省略し、以下に概要を説明する。
梁3側には、図27に示すように、一枚の連結板部5Cを挿入するための溝10が上下方向(例えば、鉛直方向)に渡って形成されており、その側面にはドリフトピン13を水平に打ち込み貫通するための貫通孔9が、例えば、鉛直方向に間隔を開けて3か所並んで形成されている。この梁3側と連結板部5Cとを固定させる際は、先ず、柱1の側面に固定板部5Bが固定された接合金物5(連結板部5C)の上方に位置するように梁3側を移動させる。この際、連結板部5Cの下方部に位置する仮置き孔19には、予め仮置き用の仮置きピン6を装着しておく。
そして、図4及び図5(a)(第一実施形態)と同様に、梁3側を仮置きピン6に当接するまで徐徐に下降させる。それは、一枚の連結板部5Cが梁3側の溝10に挿入されつつ梁3側を仮置き位置(仮置きピン6)で受ける。梁3側を仮置き位置(仮置きピン6)で受けた状態で、貫通孔9が連結孔7の上縁7A側にそれぞれ位置しており、ドリフトピン1
3を貫通孔9からそれぞれ打ち込むことにより上縁7A側の側縁7A1に挿通される。即
ち、図5(a)(第一実施形態)と同様の、仮置き位置でドリフトピン13に貫挿通された梁3側と連結板部5Cとが固定される直前の状態であり、梁3の端面が柱1の側面に接合される直前の状態である。
また、梁3の端面には、図27に示すように、柱1の側面に固定板部5Bが頭付ボルト14Aに固定された状態で、梁3側を上方から挿入の際に頭付ボルト14Aの頭が干渉しないように溝10の先端に沿って上下方向(例えば、鉛直方向)に浅溝12が形成されて
いる。なお、連結板部5Cに対応する溝10が1か所の形成でよいので、例えば、図4(第一実施形態)に示した接合金物4(上面視コの字状)とは、梁3側の溝10の形成において耐力上は優位ではあるが頭付ボルト14Aの頭が2か所並列して配置されるために対応する浅溝12の形成が幅広となり接合面Dの接触面積が減少する。
次に、仮置きピン6が撤去されたことにより梁3側に固定している3か所のドリフトピ
ン13が連移動可能となって、図5(b)(第一実施形態)と同様に、起点となる連結孔7の上縁7A側から側縁7A1の傾斜を利用して下縁7B側に向かってそれぞれ連移動するとともに、ドリフトピン13を介する梁3側と連結板部5Cとが固定されて柱1の側面と梁3の端面が均等に引き寄せ締め付け合って密着した接合面Dになるように接合される。
しかる後に、図5(b)(第一実施形態)と同様に、柱1と梁3が接合を完了した状態で、残りの貫通孔9Aにドリフトピン13を打ち込むことにより止め置き孔8に挿通されて接合が補強されるようになっている。この場合のドリフトピン13の打ち込みは2か所である。なお、止め置き孔8は、図5(b)(第一実施形態)と同様に、余長の縁7A2を備えた連結孔7の構成によるドリフトピン13が絶えず斜め下方に移動しようとする密着機能に干渉しないように余長の縁7A2と同様の余長の縁8Bを備えた長孔状に形成されている。
なお、図26に示す連結孔7は、図5及び図7(第一実施形態)と同様に、上下方向に長く、接合時におけるドリフトピン13の移動範囲である上縁7Aと下縁7Bを結ぶ一対の側縁7A1が、該下縁7B側ほど固定板部5B側に近くなる傾斜に形成されている。これにより、ドリフトピン13の移動が容易となる。また、図6(第一実施形態)と同様に、ドリフトピン13が鉛直荷重とは反対の方向に移動できる免振機能と、該免振機能が容易に復元できる再生機能を有するように形成できる。図28に示す連結孔70は、図12(第二実施形態)と同様に、連結孔70の一対の側縁70A1の下縁70B側が、接合時におけるドリフトピン13の移動範囲を下方(例えば、鉛直下方)に延長して掛止め縁70B1を備えた掛止め形状に形成して接合部の剛性をさらに向上させることができる。
また、図26及び図28に示す止め置き孔8、80は、特に限定するものではないが、図5及び図12(第一実施形態)のそれらと同様に、柱1と梁3が接合を完了した状態
で、ドリフトピン13を後付けで受けて接合した梁3側の補強ができる。
また、図24に示す接合金物5は、支持材たる梁2の端面に上記梁3の端面を接合する際に用いた構成であって、梁2の端面に接触して固定板部5Bをボルト等で固定させるための梁2側の構成のみが異なるものである。その他は、上記した接合金物5と同様の構成
であり、同様の作用効果を奏するようになっている。この梁2側の構成は、ラグスクリューボルト140をねじ込み固定板部5Bのボルト孔14Cに対応するように並列して、例えば、鉛直方向)に3か所ずつ並列して装着している。その他、図8(第一実施形態)で説明したように構成される。
以上の、本発明の接合金物5は、連結板部5Cに連結孔7または連結孔70と付随する孔(止め置き孔8または止め置き孔80、仮止め孔19)を単に穿設して構成するように技術開発(単純化)したものであるから低コストであり、例えば、ドリフトピンを活用した梁受け金物などの市販品であっても連結板部5Cと同様に構成される側面板に連結孔7または連結孔70と付随する孔(止め置き孔8または止め置き孔80、仮止め孔19)を単に穿設して構成すれば基本構造的な改善となり、接合部にかかる様々な負担に対応することができる。それは、第一、第二実施形態の接合金具4と同様に、使用する範囲が拡大することになり、各接合部の最善の密着機能を有した汎用性の高い接合金物5を提供することができるものである。なお、連結板部5Cに穿孔形成する連結孔7と付随する止め置き孔8または連結孔70と付随する止め置き孔80の数は、柱1や梁2、梁3の大きさや断面力に合わせ適宜増減可能である。
<第六実施形態>
第六実施形態の接合金物51は、第五実施形態の接合金物5と同様であるが、図23~図28に示した連結板部5Cの構成とは、連結孔7または連結孔70の上下が単に反転し、仮置き孔19、連結孔7と貫通孔9または連結孔70と貫通孔9、止め置き孔8と貫通孔9Aまたは止め置き孔80と貫通孔9Aのそれら位置関係も上下が単に反転した異なる構成になっている。なお、図23~図28に示す貫通孔9、貫通孔9Aは梁3側の構成であるが、本接合金物51は、図29~図31に示すように、梁2側で構成される。
つまり、本実施形態の接合金物51は、例えば、図29に示すように、上記の連結板部5Cの上下を反転させる構成であり、接合金物51の固定板部51Bを横架材たる梁3の端面にボルト等で固定した状態でその接合金物51を装着するものであり、次に、図30及び図31に示すように、予め浅溝12Aと溝10を形成した支持材たる梁2側に、梁3の端面に装着した状態の接合金物51(連結板部51C)を挿入し、その梁2側に掛けるようにして梁3側を接合するものである。また、接合金物51は、固定板部5Bと、該固定板部5Bの中心部から梁3側に略水平に突出した一枚の連結板部5Cにより上面視T字状に構成されものである。
即ち、図24(第五実施形態)に示した本発明の接合金物5は、支持材たる梁2の端面
に装着されて横架材たる梁3側を受ける金物として接合に用いると説明したが、図29~図31に示すように、先に横架材たる梁3の端面に接合金物51を装着すれば、使用範囲が拡大する構成となり、支持材たる梁2側に掛ける金物として接合に用いることができるものである。
この場合、図29~図31に示すように、連結板部51Cの連結孔71は、接合時にドリフトピン13を介して移動範囲となる下縁71Bと上縁71Aを結ぶ一対の側縁71A
1が、上縁71A側ほど固定板部51B側に近くなる傾斜に穿孔形成され、連結板部51Cの上下方向(例えば、鉛直方向)に間隔を開けて複数設けられている。
また、図29~図31に示すように、連結板部51Cの上方部には、梁3側を梁2側に接合開始する際に該梁2側の上面に該連結板部51Cを預け仮置き載置する脱着自在の仮置きピン6用の仮置き孔19Aが穿孔形成され、一対の側縁71A1の少なくとも上縁71A側が、梁2側と梁3側の接合時におけるドリフトピン13を介する移動範囲よりも外方に位置するように余長形状とされる余長の縁71A2を形成して、接合面Dを確実に密着させるなどの高い密着機能を有した構成になっている。
なお、図29~図31に示す連結板部51Cには連結孔71が形成され、上下方向(例えば、鉛直方向)に4か所並んで形成されているが、連結孔72が形成され、上下方向(例えば、鉛直方向)に5か所並んで形成しても良いものであり、それらの構成は第三実施形態(図15~図17)で説明した連結板部42Cと同様であり、同様の作用効果を奏するものである。
次に、この接合金物51を用いて支持材たる梁2の端面に横架材たる梁3の端面を接合する際は、図30及び図31に示すように、梁3の端面に装着した接合金物51(連結板部51C)を梁2側に上下方向(例えば、鉛直方向)へ渡って形成された浅溝12Aと溝10に挿入させる。この際、連結板部51Cの上方部に位置する仮置き孔19Aには、予め仮置きピン6を装着しておく、そして、図30に示すように、この接合金物51は、仮置きピン6が梁2側の上面に当接するまで徐徐に下降させる。それは、梁2側が接合金物51の連結板部51Cを仮置き位置(仮置きピン6)で受けた状態で貫通孔9が連結孔71の下縁71B側にそれぞれ位置しており、ドリフトピン13を貫通孔9からそれぞれ打ち込むことにより下縁71B側の側縁71A1に挿通される。この場合のドリフトピン13の打ち込みは2か所である。
続いて、仮置きピン6が撤去されたことにより連結板部51Cが矢示Y1の方向に移動可能となっており、図31に示すように、連結板部51Cに形成されている複数の連結孔71が、梁2側の固定軸になっている2か所のドリフトピン13に沿って下縁71B側から上縁71A側に側縁71A1の傾斜を利用して所定の位置まで移動することにより、梁
3の端面が引き寄せられて梁2の端面に密着するとともに、ドリフトピン13を介する連
結板部51Cも梁2側に固定されるようになっている。この場合、一対の側縁71A1の少なくとも上縁71A側が、梁2側と梁3側の接合時におけるドリフトピン13を介する移動範囲よりも外方に位置するように余長の縁71A2形成されている。
しかる後に、図31に示す、梁2の端面に梁3の端面を密着させて接合が完了した状態で、残りの貫通孔9Aにドリフトピン13を打ち込むことにより止め置き孔8Aに挿通されて接合が補強されるようになっている。この場合のドリフトピン13の打ち込みは2か所である。なお、止め置き孔8Aは、図31に示すように、ドリフトピン13を介する余長の縁71A2を備えた連結孔71の構成による連結板部51Cが絶えず斜め下方に移動しようとする密着機能に干渉しないように余長の縁71A2と同様の余長の縁8Bを備えた長孔状に形成されている。
以上の、本発明の接合金物51は、梁3等の横架材を掛ける金物として接合に用いるものであって、単に、接合金物5の上下を反転させて接合に使用したその機能は、第五実施形態と同様に機能するものであり、同様の作用効果奏するものである。なお、連結板部51Cに穿孔形成する連結孔71と付随する止め置き孔8Aまたは連結孔72と付随する止め置き孔80Aそれらの数は、梁2や梁3の大きさや断面力に合わせ適宜増減可能である。
<第七実施形態>
図32~図34に示すように、第七実施形態の接合金物51は、第六実施形態で説明したような構成で掛ける金物として梁2側に固定されるとともに、該梁2の端面に第五実施形態で説明した接合金物5が装着できるように構成して使用範囲を拡大させたものである。
この場合、図33及び図34は、第五実施形態で説明した図26及び図28に示すような接合金物5の固定板部5Bと、第六実施形態で説明した図29に示すような接合金物51の固定板部51Bとを当接して一致したボルト孔14Cにその内面部B2の一方側から連結部材4B3の全ねじボルト14を貫挿通させて反対側からナット15Aで螺合固定すれば、接合金物5と接合金物51が一体的に連結できることを示しており、図32は、接合金物51が連結部材4B3とともに、例えば、図30及び図31で示すような同様の工程によって梁2側に固定させた状態で該梁2の端面に全ねじボルト14を突出させており、接合金物5の固定板部5Bがナット15Aの螺合によって接合金物51に連結するとともに、直前の状態であるが梁2の端面に装着できることを示している。
つまり、図32~図34に示すように、接合金物51が、ボルト等の全ねじボルト14を備える連結部材4B3を装着し、支持材たる梁2側に固定されて、その梁2の端面から突出する全ねじボルト14に、図24(第五実施形態)で説明した梁3側を受ける接合金
物5の固定板部5Bをナット15Aで固定できるように構成したものであり、梁2の端面
に梁3の端面が密着して接合できるようになっている。
また、第七実施形態は、上記した図29~図31(第六実施形態)の説明で、先に横架材たる梁3の端面に接合金物51を装着すれば、支持材たる梁2側に掛ける金物として接
合に用いることができるとした構成が、図32~図34に示すように、接合金物51にボ
ルト等の全ねじボルト14を備える連結部材4B3を装着するそれらの金物のみを梁2側に掛けるようにして固定して、梁3側を受ける接合金物5を梁2の端面に装着できるように構成したものである。
また、連結部材4B3を装着する接合金物51は、図32に示すように、梁2側に固定され、梁2の端面に梁3側を受ける接合金物5を装着できるようにして、梁2の端面に梁3の端面を接合させるものであって、図32に示す接合金物51は、図33及び図34に示している接合金物51側を梁2側に先に固定する構成であって、先ずは、固定板部51Bの内面部B2に、連結部材4B3が連結板部51Cを間に挟んで両側にそれぞれ装着される。また、それぞれの連結部材4B3は、図33及び図34に示すように、接合金物51の内面部B2に有効的に納まるフラットバー4B4(鋼角材)に螺合して一体にした全ねじボルト14が固定板部51Bのボルト孔14Cに挿通できるように、例えば、上下に3か所並んで配置されている。また、フラットバー4B4には全ねじボルト14に対応する雌ねじ孔5Dを複数形成し、螺合によって全ねじボルト14と一体化ができるようになっているが、溶接によるものでも良い。
また、接合金物51を構成する梁2側には、図32に示すように、連結部材4B3を装着した固定板部51Bと連結板部51Cをそれぞれ挿入するための連続する浅溝12Aと溝10が上下方向(例えば、鉛直方向)に渡って形成され、その側面にはドリフトピン13を水平に打ち込み貫通するための貫通孔9が上下方向(例えば、鉛直方向)に複数並んで形成されるものであり、例えば、図29~図31(第六実施形態)で説明した同様の工程で、この同様の接合金物51のみを梁2側に固定する際は、先ず、梁2側の浅溝12Aと溝10に連結部材4B3を装着した固定板部51Bと連結板部51Cとを具備する接合金物51を挿入させる。この際、連結板部51Cの上方部に位置する仮置き孔19Aには、予め仮置きピン6を装着しておく。そして、例えば、図30(第六実施形態)と同様に、接合金物51は、仮置きピン6が梁2側の上面に当接するまで徐徐に下降させる。それは、梁2側が図32及び図33に示す接合金物51を仮置き位置で受けた状態で貫通孔9が連結孔72の下縁72B側にそれぞれ位置しており、ドリフトピン13を貫通孔9からそれぞれ打ち込むことにより下縁72B側の側縁72A1に挿通されるようになっている。この場合のドリフトピン13の打ち込みは3か所である。
次に、仮置きピン6が撤去されたことにより連結板部51Cが移動可能となっており、例えば、図31(第六実施形態)と同様に、接合金物51は、図32及び図33に示す連
結板部51Cに形成されている複数の連結孔72が、固定軸となっている複数のドリフト
ピン13に沿って下縁72B側から上縁72A側に側縁72A1の傾斜を利用して所定の位置まで移動することにより、この接合金物51は、梁2側の浅溝12Aの底面に、引き寄せられる固定板部51Bと連結部材4B3が共に引き寄せられてその内面部B5が密着するとともに、ドリフトピン13を介する連結板部51Cも梁2側に固定されるようになっている。この場合、ドリフトピン13に掛止め縁72B1が掛止めされて上縁72Aが到達している。
しかる後に、例えば、図32に示すように、梁2側に接合金物51が固定を完了した状態で、残りの貫通孔9Aにドリフトピン13を打ち込むことにより止め置き孔8Aに挿通されて固定が補強されるようになっている。
また、第七実施形態は、例えば、図33及び図34に示すように、予め接合金物51と梁3側を受ける接合金物5を当接し、位置合わせした固定板部51Bと固定板部5Bとのそれぞれのボルト孔14Cに挿通する連結部材4B3の全ねじボルト14と、それに対応するナット15Aとの螺合連結によって一体化し、梁2の端面と梁3の端面との接合に用いても良いものである。この場合、連結部材4B3を装着した接合金物51が梁2側に連結固定されて接合金物5が梁2の端面に装着された状態になっている。なお、図33は連結孔70と連結孔70の上下を反転させた連結孔72の構成を示し、図34は連結孔7と連結孔7の上下を反転させた連結孔71の構成を示している。
また、図33及び図34に示すような一体化の状態は、例えば、図32に示す固定板部51Bと固定板部5Bとのそれぞれを貫通するボルト孔14Cを全ネジボルト14が螺合できる雌ねじ孔5Dに替えて形成し、固定板部51Bと固定板部5Bとを直接に全ネジボルト14の螺合によって一体化することも可能であり、または固定板部51Bと固定板部5Bとを直接に溶接により一体化することも可能である。なお、これらの場合は連結部材4B3の装着は必要としないものである。
また、直接に全ネジボルト14の螺合や直接に溶接するなどの一体化態様は、図24及
び図32に示すような頭付ボルト14Aまたはナット15Aの装着は必要としないものに
なるので、干渉しないように形成した浅溝12または浅溝12Aに固定板部51Bの内面部B2を直接に密着させることができ、さらに接合面Dの剛性を向上させることができる(図示せず)。なお、この態様は、図21及び図22(第四実施形態)で説明した接合金物4と接合金物42とを溶接するなどで一体化した構成においても同様であり、同様の作用効果を奏するものである(図示せず)。
また、図32に示したような連結部材4B3の装着は、第五実施形態で説明した梁3側を受ける接合金物5の固定板部5B(内面部B2)においても同様に装着ができる。それは、梁3側が接合時に頭付ボルト14Aの頭やナット15Aに干渉されないように形成し
た浅溝12(図23参照)においても密着させることができるので、例えば、柱1の側面
と梁3の端面との接合面Dの密着面積が増えて、さらに接合面Dの剛性を向上させることができるものである(図示せず)。
以上が第七実施形態の構成であり、第五、第六実施形態と同様の作用効果を奏するものである。その他の構成は、第五、第六実施形態の接合金物5、51と同様に構成される。なお、連結板部51Cに穿孔形成する連結孔72と付随する止め置き孔80Aまたは連結孔71と付随する止め置き孔8Aそれらの数は、梁2や梁3の大きさや断面力に合わせ適宜増減可能である。
また、第七実施形態は、その他、当業者の知識に基づいて、種々なる改良、修正、変形
を加えた態様で実施できるものである。図33及び図34に示した一体化が、例えば、図35及び図36または図37及び図38に示すように、接合金物500は、上記の作用効果を同様に維持しつつも溶接を一切使用しない形成であり、低コストで簡易な一体化に改良できる。以降、そのような改良を第八実施形態と呼称するものであり、以下に説明する。
<第八実施形態>
第八実施形態の接合金物500は、上記の第七実施形態でそれぞれが形成していた連結板部5C、連結板部51Cの構成を一枚の帯上の鋼板上でそれぞれを構成するように連結板500Cを形成するものであって、例えば、図35及び図36に示すように、連結板500Cは、略中間部からの一方側が支持材たる梁2側に掛けて固定される一側連結部5C1と反対側が接合相手となる梁3側を受ける他側連結部5C2を具備している。
また、固定部5B1は、図35及び図36に示すように、連結板500Cの略中間部の上下方向(例えば、鉛直方向)に複数並んで穿孔形成しているボルト孔14Cに、同様にボルト孔14Cを穿孔形成した固定部材5B6の底部位5B7それぞれが両側から当接して位置合わせをするとともに、この連結板500Cを挟んで両側から頭付ボルト14Aとナット15Aで螺合固定をして略中間部の両側が突出する形状となる。即ち、上面視十字状に形成される接合金物500は、連結板500Cと、その略中間部に突出するように固定部材5B6を一体化させてなる固定部5B1とからなるものである。
この場合、固定部材5B6は、図35及び図36に示すように、一枚の帯上の連結板500Cに一体化される別部材であるが、上面視コの字状に折り曲げ加工された一側部位5B8の内面部B2が梁2の端面(又は、浅溝12Aの底面側)で密着して固定部5B1として機能するようになっている。もちろん、接合相手となる梁3の端面(又は、浅溝12の底面側)においても他側部位5B81が密着し、固定部5B1として機能させることができるものである。
なお、図35及び図36に示すように、連結板500Cの一側連結部5C1は、上記の
連結板部51Cで説明した構成と同一の仮置き孔19A、連結孔71、止め置き孔8Aが穿孔形成され、連結板500Cの他側連結部5C2は、上記の連結板部5Cで説明した構成と同一の仮置き孔19、連結孔7、止め置き孔8が穿孔形成され、一側連結部5C1の構成は一側連結部5C1の構成の上下を反転させて機能するように形成されている。
即ち、図35及び図36に示す第八実施形態の接合金物500は、連結板500Cの構成が上記の第七実施形態の連結板部51Cや連結板部5Cとその構成が同様であるが、その略中間部に突出するように固定部材5B6を一体化させてなる固定部5B1が上記の第七実施形態の固定板部5Bや固定板部51Bとは異なって形成される。
また、接合金物500は、図37及び図38に示すように、上記の第七実施形態でそれぞれが形成していた連結板部5C、連結板部51Cの構成を一枚の帯上の鋼板上でそれぞれを構成するように連結板500Cを形成することができるものであって、例えば、連結板500Cは、略中間部からの一方側が支持材たる梁2側に掛けて固定される一側連結部5C1と反対側が接合相手となる梁3側を受ける他側連結部5C2を具備し、略中間部には、この鋼板の一部を形成した略四角形状の切込み縁16から略直角に切り起こす固定部5B1と、他の一部を形成した略四角形状の切込み縁16から反対側に切り起こす固定部5B1を上下方向(例えば、鉛直方向)に少なくとも一対になるように上面視十字状に形成されてなる接合金物500であっても良いものである。
なお、図37及び図38に示すように、連結板500Cの一側連結部5C1は、上記の連結板部51Cで説明した構成と同一の仮置き孔19A、連結孔71、止め置き孔8Aが穿孔形成され、連結板500Cの他側連結部5C2は、上記の連結板部5Cで説明した構成と同一の仮置き孔19、連結孔7、止め置き孔8が穿孔形成され、一側連結部5C1の構成は一側連結部5C1の構成の上下を反転させて機能するように形成されている。
また、この場合、この鋼板の一部板面から切り起こされて突出する固定部5B1の形成は、上下方向(例えば、鉛直方向)には、両側に切り起こす左右の強度バランスのために少なくとも一対の折り曲げ突出となるように形成するのが好ましいが、限定するものではなく、切り起こされる鋼板の一部や他の一部が機能するように梁2や梁3の梁成(高さ)に合わせた最善のサイズと数を決めれば良い。また、それらの固定部5B1は、梁2の端面(浅溝12A)で密着して機能し、接合相手となる梁3の端面(浅溝12)においても密着して機能するように、接合における略中間部の所定の強度を確保の上で突出する長さも決められ形成されるものである。また、この態様は、製造においても簡易であり、さらに、コストの低減になるものである。
即ち、図37及び図38に示す第八実施形態の接合金物500は、連結板500Cの構成が上記の第七実施形態の連結板部51Cや連結板部5Cとその構成が同様であるが、
その略中間部に突出するように略直角に切り起こす固定部5B1と反対側に切り起こす固
定部5B1とからなるものが、上記の第七実施形態の固定板部5Bや固定板部51Bとは異なって形成される。
1 柱(支持材)
2 梁(支持材)
3 梁(横架材)
4、40、42 接合金物
4B、42B 固定板部
4B3 連結部材
4B4 フラットバー
4C、42C 連結板部
5、50、500 接合金物
5B、51B 固定板部
5B1 固定部
5B6 固定板部材
5B7 底部位
5B8 側部位
5C、51C 連結板部
500C 連結板
5C1 一側連結部
5C2 他側連結部
B1 外面部
B2、B5 内面部
5D 雌ねじ孔
6 仮置きピン
7、70、71、72 連結孔
7A、70A、71A、72A 上縁
7A1、70A1、71A1、72A1 側縁
70A2、71A2 余長の縁
7B、70B、71B、72B 下縁
70B1、71B1、72B1 掛止め縁
8、80、8A、80A 止め置き孔
8B 余長の縁
9、9A 貫通孔
10 溝
12、12A 浅溝
13 ドリフトピン
14 全ねじボルト
140 ラグスクリューボルト
14A 頭付ボルト
14B ボルト貫通孔
14C ボルト孔
14D 座グリ穴
15 座付長ナット
15A ナット
16 切込縁
19、19A 仮置き孔
Y1、Y2 矢示
D 接合面

Claims (15)

  1. 木造建造物の支持材に横架材を接合させる接合金物であって、
    前記支持材の側面または端面に接触して固定される固定板部と、該固定板部から前記横架材側に突出して設けられ、前記横架材の端面側に上下方向へ渡って形成された溝に挿入された状態で固定される連結板部とを具備し、
    前記連結板部は、前記横架材を水平に貫通する棒状の連結具が、前記溝内で挿通される連結孔を有しており、
    前記連結孔は、上下方向に長く、接合時における前記連結具の移動範囲である上縁と下縁を結ぶ一対の側縁が、該下縁側ほど前記固定板部側に近くなる所定角度の傾斜に形成され、
    前記連結孔が、前記連結板部の上下方向に間隔を開けて複数設けられていることを特徴とする接合金物。
  2. 前記連結板部の下方部には、前記横架材を前記支持材に接合開始する際に前記横架材を載置する脱着自在の仮置き具用の仮置き孔が備えられていることを特徴とする請求項1に記載の接合金物。
  3. 前記一対の側縁の少なくとも前記下縁側が、前記支持材と前記横架材の接合時における前記連結具の移動範囲よりも外方に位置するように余長形状とされていることを特徴とする請求項1に記載の接合金物。
  4. 前記一対の側縁の前記下縁側が、前記支持材と前記横架材の接合時における前記連結具の移動範囲を下方に延長して掛止め縁を備える掛止め形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の接合金物。
  5. 木造建造物の支持材に横架材を接合させる接合金物であって、
    前記横架材の端面に接触して固定される固定板部と、該固定板部から前記支持材側に突出して設けられ、前記支持材の端面側に上下方向へ渡って形成された溝に挿入された状態で固定される連結板部とを具備し、
    前記連結板部は、前記支持材を水平に貫通する棒状の連結具が、前記溝内で挿通される連結孔を有しており、
    前記連結孔は、上下方向に長く、接合時に前記連結具を介して移動範囲となる下縁と上縁を結ぶ一対の側縁が、前記上縁側ほど前記固定板部側に近くなる所定角度の傾斜に形成され、
    前記連結孔が、前記連結板部の上下方向に間隔を開けて複数設けられていることを特徴とする接合金物。
  6. 前記連結板部の上方部には、前記横架材を前記支持材に接合開始する際に前記連結板部
    を前記支持材に載置する脱着自在の仮置き具用の仮置き孔が備えられていることを特徴とする請求項5に記載の接合金物。
  7. 前記一対の側縁の少なくとも前記上縁側が、前記支持材と前記横架材の接合時における前記連結具を介する移動範囲よりも外方に位置するように余長形状とされていることを特徴とする請求項5に記載の接合金物。
  8. 前記一対の側縁の前記上縁側が、前記支持材と前記横架材の接合時における前記連結具を介する移動範囲を上方に延長して掛止め縁を備える掛止め形状に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の接合金物。
  9. 木造建造物の支持材に横架材を接合させる接合金物であって、
    一側連結部が前記支持材の端面側に上下方向に渡って形成された溝に挿入された状態で固定され、反対側の他側連結部が前記横架材の端面側に上下方向に渡って形成された溝に挿入された状態で固定される一枚の連結板と、該連結板の中間に突出して設けられ、前記支持材の端面に接触して固定される固定部とを具備し、
    前記一側連結部は、前記支持材を水平に貫通する棒状の連結具が、前記溝内で挿通される連結孔を有しており、
    前記連結孔は、上下方向に長く、固定時に前記連結具を介して移動範囲となる下縁と上縁を結ぶ一対の側縁が、前記上縁側ほど前記固定部側に近くなる所定角度の傾斜に形成され、
    前記他側連結部は、前記横架材を水平に貫通する棒状の連結具が、前記溝内で挿通される連結孔を有しており、
    前記連結孔は、上下方向に長く、接合時における前記連結具の移動範囲である上縁と下縁を結ぶ一対の側縁が、前記下縁側ほど前記固定部側に近くなる所定角度の傾斜に形成され、
    前記連結孔が、前記一側連結部と前記他側連結部のそれぞれの上下方向に間隔を開けて複数設けられていることを特徴とする接合金物。
  10. 前記一側連結部の上方部には、該一側連結部を前記支持材に固定開始する際に前記一側連結部を載置する脱着自在の仮置き具用の仮置き孔が備えられていることを特徴とする請求項9に記載の接合金物。
  11. 前記一対の側縁の少なくとも前記上縁側が、前記一側連結部を前記支持材に固定するための前記連結具を介する移動範囲よりも外方に位置するように余長形状とされていることを特徴とする請求項9に記載の接合金物。
  12. 前記一対の側縁の前記上縁側が、前記一側連結部を前記支持材に固定するための前記連結具を介する移動範囲を上方に延長して掛止め縁を備える掛止め形状に形成されていること
    を特徴とする請求項9に記載の接合金物。
  13. 前記他側連結部の下方部には、前記横架材を前記支持材に接合開始する際に前記横架材
    を載置する脱着自在の仮置き具用の仮置き孔が備えられていることを特徴とする請求項9に記載の接合金物。
  14. 前記一対の側縁の少なくとも前記下縁側が、前記支持材と前記横架材の接合時における前記連結具の移動範囲よりも外方に位置するように余長形状とされていることを特徴とする請求項9に記載の接合金物。
  15. 前記一対の側縁の前記下縁側が、前記支持材と前記横架材の接合時における前記連結具の移動範囲を下方に延長して掛止め縁を備える掛止め形状に形成されていることを特徴とする請求項9に記載の接合金物。
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