JP2024066569A - タイヤのポストキュアインフレーション方法および装置 - Google Patents

タイヤのポストキュアインフレーション方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】加硫直後のビード部の上下間隔が過小になる場合であっても、より確実にタイヤをインフレートさせるポストキュアインフレーション方法および装置を提供する。【解決手段】横倒しされた加硫直後のタイヤTの上下のビード部Tbを上下一対の保持部5a、5bにより保持して、保持部5a、5bの上下間隔を、加硫直後のタイヤTの上下のビード部Tbの上下間隔Dbよりも小さくした注入時保持間隔Diにすることにより、保持部5a、5bをそれぞれ、タイヤTに対して周方向に連続した環状に当接させた状態にして、注入部6によってタイヤTの内部に冷却媒体Cを注入してタイヤTをインフレートさせつつ、保持部5a、5bの上下間隔を注入時保持間隔Diから予め設定されている基準間隔Dcに拡大させてタイヤTのインフレート状態を維持する。【選択図】図7

Description

本発明は、タイヤのポストキュアインフレーション方法および装置に関し、さらに詳しくは、加硫直後のタイヤの上下のビード部の上下間隔が過小になる場合であっても、より確実にタイヤをインフレートさせることができるタイヤのポストキュアインフレーション方法および装置に関するものである。
有機繊維コードが補強材料として使用されたタイヤを加硫後に自然冷却すると、有機繊維コードが過度に収縮して不適切なタイヤ形状に変形することがある。このような不具合を防止するために、加硫直後のタイヤの内部にエアなどの冷却媒体を注入してインフレートさせた状態で冷却するポストキュアインフレーション工程(以下、PCI工程という)が行われる。このPCI工程を行う装置は種々提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
近年、タイヤの軽量化によってタイヤサイド部が薄くなり、これに伴い、横倒しにした加硫直後のタイヤでは上下のビード部の上下間隔が過度に小さくなる場合がある。PCI工程では、上下のビード部が上下一対の保持部によって保持されてタイヤがインフレートされるが、上下のビード部の上下間隔が過小であると、下側の保持部に保持されているタイヤの上側部分と上側の保持部との間にすき間が生じる。タイヤをインフレートする際には、このすき間から冷却媒体が流出するため、タイヤを十分にインフレートさせることができずにPCI工程を実施できなくなる。それ故、加硫直後のタイヤの上下のビード部の上下間隔が過小になる場合であっても、より確実にタイヤをインフレートさせるには改善の余地がある。
特開平1-154714号公報 特開平6-285871号公報
本発明の目的は、加硫直後のタイヤの上下のビード部の上下間隔が過小になる場合であっても、より確実にタイヤをインフレートさせることができるタイヤのポストキュアインフレーション方法および装置を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明のタイヤのポストキュアインフレーション方法は、横倒しにした加硫直後のタイヤの上下のビード部を上下一対の保持部により保持し、前記タイヤの内部に冷却媒体を注入することにより、前記タイヤをインフレート状態に維持するタイヤのポストキュアインフレーション方法において、前記上下一対の保持部の上下間隔を、横倒しにした加硫直後の前記タイヤの上下の前記ビード部の上下間隔よりも小さい注入時保持間隔にすることにより、前記上下一対の保持部をそれぞれ、前記タイヤに対して周方向に連続した環状に当接させて、前記冷却媒体により前記タイヤをインフレートさせつつ、前記上下一対の保持部の上下間隔を前記注入時保持間隔から予め設定されている基準間隔に拡大して前記タイヤをインフレート状態に維持することを特徴とする。
本発明のタイヤのポストキュアインフレーション装置は、横倒しにした加硫直後のタイヤの上下のビード部を保持する上下一対の保持部と、前記タイヤの内部に冷却媒体を注入する注入部とを備えて、前記冷却媒体により前記タイヤがインフレート状態に維持されるタイヤのポストキュアインフレーション装置において、横倒しにした加硫直後の前記タイヤの上下の前記ビード部の上下間隔を小さくする間隔縮小機構を有し、前記間隔縮小機構によって、前記上下一対の保持部の上下間隔が、横倒しにした加硫直後の前記タイヤの上下の前記ビード部の上下間隔よりも小さい注入時保持間隔にされることにより、前記上下一対の保持部がそれぞれ、前記タイヤに対して周方向に連続した環状に当接されて、前記冷却媒体により前記タイヤがインフレートされつつ、前記上下一対の保持部の上下間隔が前記注入時保持間隔から予め設定されている基準間隔に拡大されて前記タイヤがインフレート状態に維持される構成にしたことを特徴とする。
本発明によれば、前記注入時保持間隔を、横倒しにした加硫直後の前記タイヤの上下の前記ビード部の上下間隔よりも小さくすることで、前記上下一対の保持部をそれぞれ、前記タイヤに対して周方向に連続した環状に当接させる。そのため、加硫直後の前記タイヤの上下の前記ビード部の上下間隔が過度に狭くなる場合であっても、前記タイヤの内部に前記冷却媒体を注入することで、前記タイヤを確実にインフレートするには有利になる。そして、前記上下一対の保持部の上下間隔が前記注入時保持間隔から前記基準間隔に拡大されてインフレート状態に維持されるので、前記タイヤに対して適切なPCI工程が行われて優れたタイヤ品質を確保することが可能になる。
PCI装置の実施形態を、タイヤを断面にした状態で正面視で例示する説明図である。 図1のPCI装置を平面視で例示する説明図である。 図1のA-A断面図である。 図3の係合部の動きを例示する説明図である。 下側の保持部に加硫直後のタイヤが載置されている状態を例示する説明図である。 図5の上軸と下軸とを連結した状態を例示する説明図である。 図6の上下一対の保持部の上下間隔を注入時保持間隔にした状態を例示する説明図である。 図7の上下一対の保持部の上下間隔を基準間隔に拡大した状態を例示する説明図である。 PCI装置の別の実施形態を、タイヤを断面にした状態で正面視で例示する説明図である。 図9のPCI装置を平面視で例示する説明図である。 図9の上下一対の保持部の上下間隔を注入時保持間隔にした状態を例示する説明図である。 PCI装置の別の実施形態を、タイヤを断面にした状態で正面視で例示する説明図である。 図12の上下一対の保持部の上下間隔を注入時保持間隔にした状態を例示する説明図である。 PCI装置の別の実施形態を、タイヤを断面にした状態で正面視で例示する説明図である。 図14の上下一対の保持部の上下間隔を注入時保持間隔にした状態を例示する説明図である。
以下、本発明のタイヤのポストキュアインフレーション方法および装置を、図に示した実施形態に基づいて説明する。
図1~図4に例示するポストキュアインフレーション装置1(以下、PCI装置1という)の実施形態を用いて、ポストキュアインフレーション工程(以下、PCI工程という)が行われる。このPCI工程を行う手順が、本発明のポストキュアインフレーション方法(以下、PCI方法)である。
このタイヤTには、補強材(カーカス材など)として、熱収縮する繊維コードが埋設されている。そのため、加硫後にタイヤTが自然冷却されると、この繊維コードが熱収縮することに伴ってタイヤTには不要な変形が生じる。そこで、加硫直後のタイヤTをインフレート状態で冷却することで(PCI工程を行うことで)、繊維コードの熱収縮に対抗してタイヤTの不要な変形を回避する。PCI工程は、加硫直後のタイヤTを横倒し状態にして行われる。横倒しにしたタイヤTでは2つの環状のビード部Tbどうしが上下に対向した状態になる。
このPCI装置1は、横倒しにした加硫直後のタイヤTの上下のビード部Tbを保持する上下一対の保持部5a、5bと、保持部移動機構8、8と、タイヤTの内部に冷却媒体Cを注入する注入部6と、すき間センサ9と、タイヤTの内部圧力Piを検知する圧力センサ10と、制御部11とを備えている。
PCI工程では、上下一対の保持部5a、5bの上下間隔が基準間隔Dcに設定される。この基準間隔Dcは、上側の保持部5aの最下位置と、下側の保持部5bの最上位置との上下距離である。この基準間隔Dcは、タイヤTを加硫したモールドにおける上下一対のビード部Tbの上下間隔(上側のビード部Tbの最下位置と、下側のビード部Tbの最上位置との上下距離)と実質的に同じである。即ち、加硫されたタイヤTが型閉めされているモールドにある時の上下一対のビード部Tbの上下間隔と実質的に同じ寸法が基準間隔Dcとして設定される。
上側の保持部5aは上軸2aに取付けられていて、下側の保持部5bは下軸2bに取付けられている。上軸2aと下軸2bとは同軸上で上下に延在していて、互いが連結器4を介して連結および連結解除可能になっている。上軸2aと下軸2bとが連結されることで1本の支軸2になる。図中の一点鎖線CLは、支軸2(上軸2aおよび下軸2b)の軸心を示している。
支軸2は、円盤形状のそれぞれの保持部5a、5bの平面視中央部を貫通した状態になる。上軸2aと下軸2bの少なくとも一方が上下移動することにより互いが近接および離反する。この実施形態では、上軸2aの下端に係合部3が固定され、下軸2bの上端に円筒状の連結器4が固定されている。
図3に例示するように、平面視で軸心CLを中心にして上軸2aから4つの係合部3が放射状に延在している。連結器4の上面には上軸2aおよび4つの係合部3に対応する形状の貫通穴4bが形成されている。貫通穴4bが形成されることで、連結器4の上面には係合部4aも形成される。上軸2aの下端に固定されている係合部3は、貫通穴4bを上下に挿通可能になっている。尚、図3では二点鎖線によって下側の保持部5bに保持されているタイヤTの内周縁を示している。
上軸2aと下軸2bとの連結構造を詳述すると、図4に例示するように、貫通穴4bと上軸2aの下端に固定されている係合部3との形状が一致するように、軸心CLを中心にして上軸2aを駆動モータなどで回転させると、その回転させた位置で上軸2aを上下移動させることによって、上軸2aの下端に固定されている係合部3は貫通穴4bを上下に挿通する。この係合部3を下方移動させて貫通穴4bを挿通させた後で、軸心CLを中心にして上軸2aを回転させて、図3に例示するように係合部3と係合部4aとが上下にオーバーラップする位置にすると、上軸2aを上方移動させても係合部3と係合部4aとが干渉して上軸2aの上方移動が規制されて、上軸2aと下軸2bとが連結状態になって1本の支軸2となる。上軸2aと下軸2bとを連結解除する場合は、連結する場合の手順と反対の手順を行えばよい。上軸2aと下軸2bとの連結構造は、この実施形態に例示する構造に限定されず、公知の種々の構造を採用できる。
上側の保持部5aは、横倒しにしたタイヤTの上側部分(上側のビード部Tbを含む部分)を保持する。上側の保持部5aには、上軸2aが平面視中央部を貫通していて、上軸2aに対して上側の保持部5aを上下移動させる保持部移動機構8(上側の保持部移動機構8)が設置されている。この保持部移動機構8としては、流体シリンダやサーボモータなどで上側の保持部5aを上下移動させる公知の機構を用いることができる。上側の保持部5aは、上軸2aの所定の上下位置で固定可能になっている。また、図示されていない流体シリンダなどによって、上側の保持部5aは、上軸2aとともに上下移動可能になっている。
下側の保持部5bは横倒しされたタイヤTの下側部分(下側のビード部Tbを含む部分)を保持する。下側の保持部5bには、下軸2bと一体化した連結部4が平面視中央部を貫通していて、下側の保持部5bを上下移動させる保持部移動機構8(下側の保持部移動機構8)が設置されている。下側の保持部5bは、下側の保持部移動機構8によって、連結器4(下軸2b)の所定の上下位置で固定可能になっている。下側の保持部5bは下軸2bおよび連結器4とともに上下移動可能になっている。この保持部移動機構8としては、流体シリンダやサーボモータなどで下側の保持部5bを上下移動させる公知の機構を用いることができる。
注入部6は、エアなどの冷却媒体CをタイヤTの内部に注入する。注入部6として公知のコンプレッサなどを用いることができる。この実施形態では、下側の保持部5bに形成されている注入口6aから冷却媒体CがタイヤT内部に注入される。注入口6aは下側の保持部5bに限らず、上側の保持部5a、支軸2、連結器4に形成されていてもよく、また、一箇所に限らず複数箇所に形成されていてもよい。
それぞれの保持部移動機構8、8は、上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を、後述する注入時保持間隔Diまで小さくできるものであればよい。上下一対の保持部5a、5bの両方を上下移動させることにより、両者の上下間隔を注入時保持間隔Diまで小さくするのであれば、それぞれの保持部5a、5bを上下移動させる保持部移動機構8、8が必要になる。上下一対の保持部5a、5bのいずれか一方を上下移動させることにより、両者の上下間隔を注入時保持間隔Diまで小さくするのであれば、そのいずれか一方の保持部5a、5bを上下移動させる保持部移動機構8だけがあればよい。
すき間センサ9は、上側の保持部5aとタイヤTの保持部5aに対向する面(上側のビード部Tbの周辺部)との上下すき間gを検知する。すき間センサ9は、光電センサなどの公知の種々の非接触タイプを用いることができる。すき間センサ9により検知された上下すき間gは、制御部11に入力される。すき間センサ9は、軸心CLを中心にして周方向に間隔をあけて箇所に設置する。この実施形態では、すき間センサ9が周方向に等間隔で3箇所に設置されているが、等間隔で2箇所~4箇所に設置するとよい。
圧力センサ10は、タイヤTの内部圧力Piを検知できる公知の種々のタイプを用いることができる。圧力センサ10により検知された内部圧力Piは、制御部11に入力される。
制御部11は、入力されたデータを用いて様々な演算処理を行う。また、制御部11は、入力されたデータや演算結果に基づいて、PCI装置1の構成部材の動きを制御する。制御部11としては、公知の種々のコンピュータを用いることができる。上述した基準間隔Dcは制御部11に入力、記憶されている。
PCI装置1は、上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を、横倒しにした加硫直後のタイヤTの上下のビード部Tbの上下間隔Dbよりも小さい注入時保持間隔Diにする間隔縮小機構7を有することが特徴の1つである。この実施形態では、下側の保持部5bを上下移動させる保持部移動機構8、すき間センサ9および制御部11が、間隔縮小機構7として機能する。
以下、PCI方法によるPCI工程の手順の一例を説明する。
図5に例示するPCI装置1では、上軸2aおよび上側の保持部5aは、連結器4、下軸2bおよび下側の保持部5bに対して、大きく上方に離間した待機位置にある。上軸2aおよび上側の保持部5aが待機位置にある状態で、横倒しにした加硫直後のタイヤTを下側の保持部5bに載置して保持する。下側のビード部Tbは下側の保持部5bに保持されて、下側の保持部5bの最上位置と下側のビード部Tbの最上位置とは実質的に同じレベルになる。
タイヤサイド部が薄い仕様の場合、横倒しにした加硫直後のタイヤTでは上側のタイヤサイド部の剛性低下などの影響に起因して、上側のビード部Tbが垂れ下がり易くなる。その結果、このタイヤTの上下のビード部Tbの上下間隔Dbは、基準間隔Dcよりも小さくなる。
次いで、図6に例示するように、上軸2aを上側の保持部5aとともに待機位置から連結位置まで下方移動させる。この連結位置では、図3、図4に例示するように、係合部3と係合部4aとを上下にオーバーラップさせて上軸2aと下軸2bとを連結器4を介して連結して1本の支軸2にする。この実施形態では、図6に例示するように上軸2aと下軸2bとを連結した状態では、上下一対の保持部5a、5bの上下間隔が基準間隔Dcになるように構成されている。
上下のビード部Tbの上下間隔Dbは、基準間隔Dcよりも小さいので、上側の保持部5aとタイヤTの保持部5aに対向する面(上側のビード部Tbの周辺部)とには大きな上下すき間gが生じる。そこで、図7に例示するように、上軸2aおよび上側の保持部5aの上下位置は固定したままで、上下すき間gをすき間センサ9により検知しながら、下側の保持部移動機構8によって、下軸2bおよび連結器4とともに下側の保持部5bを上方移動させる。すき間センサ9により検知した上下すき間gがゼロになるまで、下軸2bおよび連結器4とともに下側の保持部5bを上方移動させて、上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を小さくする。上下すき間gがゼロになる時の上下一対の保持部5a、5bの上下間隔が注入時保持間隔Diとなる。
上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を注入時保持間隔Diにすることで、上下一対の保持部5a、5bはそれぞれ、タイヤTに対して周方向に連続した環状に当接する。これに伴い、タイヤTの内部空間は、タイヤTと上下一対の保持部5a、5bとにより囲まれた閉空間になる。
尚、図6の状態で、上軸2aの上下位置を固定し、かつ、下軸2bおよび連結器4とともに下側の保持部5bの上下位置は固定したままで、上下すき間gをすき間センサ9により検知しながら、上側の保持部移動機構8によって、上側の保持部5aを下方移動させることもできる。そして、すき間センサ9により検知した上下すき間gがゼロになるまで、上側の保持部5aを下方移動させて、上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を注入時保持間隔Diにする。このように上側の保持部5aを移動させることで、上下一対の保持部5a、5bをそれぞれ、タイヤTに対して周方向に連続した環状に当接させることもできる。
上下一対の保持部5a、5bがそれぞれ、タイヤTに対して周方向に連続した環状に当接した状態では、注入部6から供給された冷却媒体CがタイヤTの外部には実質的に流出しないので、冷却媒体CによりタイヤTを円滑にインフレートさせることができる。そこで、図8に例示するように、タイヤTの内部に注入した冷却媒体CによりタイヤTをインフレートさせつつ、上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を、注入時保持間隔Diから予め設定されている基準間隔Dcに拡大してタイヤTをインフレート状態に維持する。上下一対の保持部5a、5bの上下間隔が基準間隔Dcの時に、上側の保持部5aの最下位置と上側のビード部Tbの最下位置とは実質的に同じレベルになっていて、下側の保持部5bの最上位置と下側のビード部Tbの最上位置とは実質的に同じレベルになっている。
この実施形態では、上軸2aおよび上側の保持部5aの上下位置は固定したままで、下軸2bおよび連結器4とともに下側の保持部5bの上下移動をフリーの状態にする。これにより、上下のビード部Tbがそれぞれ、上下一対の保持部5a、5bによって保持されてタイヤTがインフレートされつつ、下軸2bおよび連結器4とともに下側の保持部5bが下方移動する。下方移動する係合部4aが係合部3と干渉することで、下側の保持部5bの下方移動が停止して、上下一対の保持部5a、5bの上下間隔が基準間隔Dcに維持される。
尚、下側の保持部移動機構8によって、下軸2bおよび連結器4とともに下側の保持部5bを下方移動させて、上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を、注入時保持間隔Diから基準間隔Dcに拡大することもできる。或いは、上側の保持部移動機構8によって、上側の保持部5aを上方移動させることで、上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を、注入時保持間隔Diから基準間隔Dcに拡大することもできる。
制御部11は、圧力センサ10により検知した内部圧力Piが所定範囲になるように注入部6からの冷却媒体Cの注入量を制御して、タイヤTをインフレート状態に維持して所定時間冷却する。そして、所定時間の冷却が経過するとPCI工程が終了となる。その後は、上軸2aと下軸2bとの連結を解除して、上軸2aおよび上側の保持部5aを待機位置まで上方移動させて、PCI工程が完了したタイヤTをPCI装置1から取外す。
上述したように、注入時保持間隔Diを、横倒しにした加硫直後のタイヤTの上下のビード部Tbの上下間隔Dbよりも小さくすることで、上下一対の保持部5a、5bをそれぞれ、タイヤTに対して周方向に連続した環状に当接させた状態にする。この状態にすることで、加硫直後のタイヤTの上下のビード部Tbの上下間隔Dbが過度に狭くなる場合であっても、タイヤTの内部に冷却媒体Cを注入することにより、タイヤTを確実にインフレートするには有利になる。引き続き、上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を注入時保持間隔Diから基準間隔Dcに拡大してタイヤTがインフレート状態に維持されるので、タイヤTに対して適切なPCI工程を行うことができる。その結果、繊維コードの熱収縮に起因するタイヤTの変形が回避されて優れたタイヤ品質を確保することが可能になる。
次に、他の実施形態について説明する。図9~図11に例示するPCI装置1の実施形態は、図1~図4に例示した第1実施形態に対して、すき間センサ9に代えて圧力センサ10aが備わっている構成が相違点であり、その他の構成は、第1実施形態と実質的に同じである。圧力センサ10aは、上側の保持部5aとタイヤTの保持部5aに対向する面(上側のビード部Tbの周辺部)との上下すき間gを通じてタイヤTの内部から外部に流出する冷却媒体Cの流出圧力Paを検知する。
圧力センサ10aは、冷却媒体Cの流出圧力Paを検知できる公知の種々のタイプを用いることができる。圧力センサ10aにより検知された流出圧力Paは、制御部11に入力される。圧力センサ10aは、軸心CLを中心にして周方向に間隔をあけて箇所に設置する。この実施形態では、圧力センサ10aが周方向に等間隔で3箇所に設置されているが、等間隔で2箇所~4箇所に設置するとよい。この実施形態では、下側の保持部5bを上下移動させる保持部移動機構8、圧力センサ10aおよび制御部11が、間隔縮小機構7として機能する。
以下、この実施形態によるPCI工程の手順の一例を説明する。
図9に例示するように、横倒しにしたタイヤTを下側の保持部5bに載置して保持し、上軸2aと下軸2bとを連結器4を介して連結して1本の支軸2にするまでは、第1実施形態と同様である。上側の保持部5aとタイヤTの保持部5aに対向する面(上側のビード部Tbの周辺部)とには大きな上下すき間gがある。そこで、この実施形態では、注入部6から冷却媒体CをタイヤTの内部に注入して、上下すき間gから流出する冷却媒体Cの流出圧力Paを圧力センサ10aにより検知する。
そして、図11に例示するように、上軸2aおよび上側の保持部5aの上下位置は固定したままで、注入部6から冷却媒体CをタイヤTの内部に注入して流出圧力Paを圧力センサ10aにより検知しながら、下軸2bおよび連結器4とともに下側の保持部5bを上方移動させる。圧力センサ10aにより検知した流出圧力Paがゼロになるまで、下軸2bおよび連結器4とともに下側の保持部5bを上方移動させて、上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を小さくする。流出圧力Paがゼロになる時の上下一対の保持部5a、5bの上下間隔が注入時保持間隔Diとなる。
上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を注入時保持間隔Diにすることで、上下一対の保持部5a、5bはそれぞれ、タイヤTに対して周方向に連続した環状に当接する。これに伴い、タイヤTの内部空間は、タイヤTと上下一対の保持部5a、5bとにより囲まれた閉空間になる。そのため、第1実施形態と同様に、冷却媒体CによりタイヤTを円滑にインフレートさせることができる。そして、第1実施形態と同様に、タイヤTの内部に注入した冷却媒体CによりタイヤTをインフレートさせつつ、上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を、注入時保持間隔Diから予め設定されている基準間隔Dcに拡大してタイヤTをインフレート状態に維持して所定時間冷却する。
その後の手順は、第1実施形態と同様である。この実施形態においても、第1実施形態で説明した種々の変形例を行うことができる。
次に、他の実施形態について説明する。図12~図13に例示するPCI装置1の実施形態は、第1実施形態に対して、すき間センサ9に代えて圧力センサ10bが備わっている構成が相違点であり、その他の構成は、第1実施形態と実質的に同じである。圧力センサ10bは、上側の保持部5aとタイヤTの保持部5aに対向する面(上側のビード部Tbの周辺部)との接触圧力Pbを検知する。
圧力センサ10bは、接触圧力Pbを検知できる公知の種々のタイプを用いることができる。圧力センサ10bにより検知された接触圧力Pbは、制御部11に入力される。圧力センサ10bは、軸心CLを中心にして周方向に間隔をあけて箇所に設置し、周方向に等間隔で2箇所~4箇所に設置するとよい。この実施形態では、下側の保持部5bを上下移動させる保持部移動機構8、圧力センサ10bおよび制御部11が、間隔縮小機構7として機能する。
以下、この実施形態によるPCI工程の手順の一例を説明する。
図12に例示するように、横倒しにしたタイヤTを下側の保持部5bに載置して保持し、上軸2aと下軸2bとを連結器4を介して連結して1本の支軸2にするまでは、第1実施形態と同様である。上側の保持部5aとタイヤTの保持部5aに対向する面(上側のビード部Tbの周辺部)とには大きな上下すき間gがある。そこで、この実施形態では、接触圧力Pbを圧力センサ10bにより検知する。上下すき間gがある場合は、接触圧力Pbはゼロとなる。
そして、図13に例示するように、上軸2aおよび上側の保持部5aの上下位置は固定したままで、接触圧力Pbを圧力センサ10bにより検知しながら、下軸2bおよび連結器4とともに下側の保持部5bを上方移動させる。圧力センサ10bにより検知した接触圧力Pbが予め設定した基準値に上昇するまで、下軸2bおよび連結器4とともに下側の保持部5bを上方移動させて、上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を小さくする。接触圧力Pbが基準値になる時の上下一対の保持部5a、5bの上下間隔が注入時保持間隔Diとなる。この基準値は、事前テストなどを行って、上下一対の保持部5a、5bがそれぞれ、タイヤTに対して周方向に連続した環状に当接することを保証できる範囲で最小限の接触圧力Pbを採用すればよい。
上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を注入時保持間隔Diにすることで、上下一対の保持部5a、5bはそれぞれ、タイヤTに対して周方向に連続した環状に当接する。これに伴い、タイヤTの内部空間は、タイヤTと上下一対の保持部5a、5bとにより囲まれた閉空間になる。そのため、第1実施形態と同様に、冷却媒体CによりタイヤTを円滑にインフレートさせることができる。そして、第1実施形態と同様に、タイヤTの内部に注入した冷却媒体CによりタイヤTをインフレートさせつつ、上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を、注入時保持間隔Diから予め設定されている基準間隔Dcに拡大してタイヤTをインフレート状態に維持して所定時間冷却する。
その後の手順は、第1実施形態と同様である。この実施形態においても、第1実施形態で説明した種々の変形例を行うことができる。
次に、他の実施形態について説明する。図14~図15に例示するPCI装置1の実施形態は、第1実施形態に対して、すき間センサ9を省略していることが相違点であり、その他の構成は、第1実施形態と実質的に同じである。この実施形態では、圧力センサ10をさらに活用し、下側の保持部5bを上下移動させる保持部移動機構8、圧力センサ10および制御部11が、間隔縮小機構7として機能する。
以下、この実施形態によるPCI工程の手順の一例を説明する。
図14に例示するように、横倒しにしたタイヤTを下側の保持部5bに載置して保持し、上軸2aと下軸2bとを連結器4を介して連結して1本の支軸2にするまでは、第1実施形態と同様である。上側の保持部5aとタイヤTの保持部5aに対向する面(上側のビード部Tbの周辺部)とには大きな上下すき間gがある。そこで、この実施形態では、注入部6から冷却媒体CをタイヤTの内部に注入して、タイヤTの内部圧力Piを圧力センサ10により検知する。
そして、図15に例示するように、上軸2aおよび上側の保持部5aの上下位置は固定したままで、注入部6から冷却媒体CをタイヤTの内部に注入して内部圧力Piを圧力センサ10により検知しながら、下軸2bおよび連結器4とともに下側の保持部5bを上方移動させる。圧力センサ10により検知した内部圧力Piが予め設定した基準値に上昇するまで、下軸2bおよび連結器4とともに下側の保持部5bを上方移動させて、上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を小さくする。内部圧力Piが基準値になる時の上下一対の保持部5a、5bの上下間隔が注入時保持間隔Diとなる。この基準値は、事前テストなどを行って、上下一対の保持部5a、5bがそれぞれ、タイヤTに対して周方向に連続した環状に当接することを保証できる範囲で最小限の内部圧力Piを採用すればよい。
上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を注入時保持間隔Diにすることで、上下一対の保持部5a、5bはそれぞれ、タイヤTに対して周方向に連続した環状に当接する。これに伴い、タイヤTの内部空間は、タイヤTと上下一対の保持部5a、5bとにより囲まれた閉空間になる。そのため、第1実施形態と同様に、冷却媒体CによりタイヤTを円滑にインフレートさせることができる。そして、第1実施形態と同様に、タイヤTの内部に注入した冷却媒体CによりタイヤTを円滑にインフレートさせつつ、上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を、注入時保持間隔Diから予め設定されている基準間隔Dcに拡大してタイヤTをインフレート状態に維持して所定時間冷却する。
その後の手順は、第1実施形態と同様である。この実施形態においても、第1実施形態で説明した種々の変形例を行うことができる。
図14~図15に例示するPCI装置1の実施形態と同じ構成を用いた別の実施形態(別のPCI方法)を説明する。この実施形態では、下側の保持部5bを上下移動させる保持部移動機構8および制御部11が、間隔縮小機構7として機能する。
この実施形態では、タイヤTの仕様毎に、横倒しにした加硫直後のタイヤTの上下のビード部Tbの上下間隔Dbの実績値を、事前テストなどを行って予め把握しておく。そして、注入時保持間隔Diを、この実績値の80%以上95%以下に設定して制御部11に入力する。
この実施形態によるPCI工程の手順の一例を説明すると、図14に例示するように、横倒しにしたタイヤTを下側の保持部5bに載置して保持し、上軸2aと下軸2bとを連結器4を介して連結して1本の支軸2にするまでは、第1実施形態と同様である。上側の保持部5aとタイヤTの保持部5aに対向する面(上側のビード部Tbの周辺部)とには大きな上下すき間gがある。そこで、この実施形態では、制御部11に入力した実績値に基づいて設定した注入時保持間隔Diになるように上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を小さくする。この実施形態では、注入時保持間隔Diになるまでは冷却媒体CをタイヤTの内部に注入しない。
即ち、図15に例示するように、上軸2aおよび上側の保持部5aの上下位置は固定したままで、下軸2bおよび連結器4とともに下側の保持部5bを上方移動させて上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を注入時保持間隔Diにする。この注入時保持間隔Diは、横倒しにした加硫直後のタイヤTの上下のビード部Tbの上下間隔Dbの実績値よりも若干小さく設定されているので、上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を注入時保持間隔Diにすることで、上下一対の保持部5a、5bはそれぞれ、タイヤTに対して周方向に連続した環状に当接する。これに伴い、タイヤTの内部空間は、タイヤTと上下一対の保持部5a、5bとにより囲まれた閉空間になるため、第1実施形態と同様に、冷却媒体CによりタイヤTを円滑にインフレートさせることができる。そして、第1実施形態と同様に、タイヤTの内部に注入した冷却媒体CによりタイヤTをインフレートさせつつ、上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を、注入時保持間隔Diから予め設定されている基準間隔Dcに拡大してタイヤTをインフレート状態に維持して所定時間冷却する。
その後の手順は、第1実施形態と同様である。この実施形態においても、第1実施形態で説明した種々の変形例を行うことができる。
尚、注入時保持間隔Diを上述した実績値の95%超にすると、上下一対の保持部5a、5bのそれぞれを、タイヤTに対して周方向に連続した環状に当接させることができないリスクが生じる。一方、注入時保持間隔Diを上述した実績値の80%未満にすると、タイヤTが過度に上下に押し潰された状態で注入された冷却媒体Cによって冷却される。初期の冷却時のタイヤTの形状は、PCI工程が完了したタイヤTの形状に反映され易いので、タイヤTの不要な変形を回避するためには、注入時保持間隔Diを上述した実績値の80%以上にすることが好ましい。
図14~図15に例示するPCI装置1の実施形態と同じ構成を用いたさらに別の実施形態(別のPCI方法)を説明する。この実施形態でも、下側の保持部5bを上下移動させる保持部移動機構8および制御部11が、間隔縮小機構7として機能する。この実施形態では、注入時保持間隔Diを、基準間隔Dcの20%以上60%以下に設定して制御部11にする。
この実施形態によるPCI工程の手順の一例を説明すると、図14に例示するように、横倒しにしたタイヤTを下側の保持部5bに載置して保持し、上軸2aと下軸2bとを連結器4を介して連結して1本の支軸2にするまでは、第1実施形態と同様である。上側の保持部5aとタイヤTの保持部5aに対向する面(上側のビード部Tbの周辺部)とには大きな上下すき間gがある。そこで、この実施形態では、制御部11に入力した基準間隔Dc基づいて設定した注入時保持間隔Diになるように上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を小さくする。この実施形態では、注入時保持間隔Diになるまでは冷却媒体CをタイヤTの内部に注入しない。
即ち、図15に例示するように、上軸2aおよび上側の保持部5aの上下位置は固定したままで、下軸2bおよび連結器4とともに下側の保持部5bを上方移動させて上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を注入時保持間隔Diにする。この注入時保持間隔Diは、基準間隔Dcに対して非常に小さく設定されているので、上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を注入時保持間隔Diにすることで、上下一対の保持部5a、5bはそれぞれ、タイヤTに対して周方向に連続した環状に当接する。これに伴い、タイヤTの内部空間は、タイヤTと上下一対の保持部5a、5bとにより囲まれた閉空間になる。そのため、第1実施形態と同様に、冷却媒体CによりタイヤTを円滑にインフレートさせることができる。そして、第1実施形態と同様に、タイヤTの内部に注入した冷却媒体CによりタイヤTをインフレートさせつつ、上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を、注入時保持間隔Diから予め設定されている基準間隔Dcに拡大してタイヤTをインフレート状態に維持して所定時間冷却する。
その後の手順は、第1実施形態と同様である。この実施形態においても、第1実施形態で説明した種々の変形例を行うことができる。
尚、注入時保持間隔Diを基準間隔Dcの60%超にすると、上下一対の保持部5a、5bのそれぞれを、タイヤTに対して周方向に連続した環状に当接させることができないリスクが生じる。一方、注入時保持間隔Diを基準間隔Dcの20%未満にすると、タイヤTが過度に上下に押し潰された状態で注入された冷却媒体Cによって冷却される。初期の冷却時のタイヤTの形状は、PCI工程が完了したタイヤTの形状に反映され易いので、タイヤTの不要な変形を回避するためには、注入時保持間隔Diを上述した実績値の20%以上にすることが好ましく、40%以上にすることがより好ましい。
上述したそれぞれの実施形態で用いた間隔縮小機構7は、組合せが可能な範囲で複数種類を組み合わせて適用することもできる。複数種類の間隔縮小機構7を組合わせて適用する場合は、いずれかの間隔縮小機構7が、注入時保持間隔Diであると判断した時点で、上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を小さくすることを停止すればよい。また、上下一対の保持部5a、5bの上下間隔を注入時保持間隔Diにするには、上下一対の保持部5a、5bのいずれか一方だけを上下移動させる仕様にすることもできるが、上下一対の保持部5a、5bのそれぞれを互い独立して上下移動させる仕様にすることで、それぞれの保持部5a、5bの上下移動量を小さくできるメリットがある。
本開示は、以下の発明を包含している。
[発明1]
横倒しにした加硫直後のタイヤの上下のビード部を上下一対の保持部により保持し、前記タイヤの内部に冷却媒体を注入することにより、前記タイヤをインフレート状態に維持するタイヤのポストキュアインフレーション方法において、
前記上下一対の保持部の上下間隔を、横倒しにした加硫直後の前記タイヤの上下の前記ビード部の上下間隔よりも小さい注入時保持間隔にすることにより、前記上下一対の保持部をそれぞれ、前記タイヤに対して周方向に連続した環状に当接させて、前記冷却媒体により前記タイヤをインフレートさせつつ、前記上下一対の保持部の上下間隔を前記注入時保持間隔から予め設定されている基準間隔に拡大して前記タイヤをインフレート状態に維持するタイヤのポストキュアインフレーション方法。
[発明2]
横倒しにした前記タイヤを下側の前記保持部に載置して保持し、上側の前記保持部と前記タイヤのこの保持部に対向する面との上下すき間をセンサにより検知して、検知した前記上下すき間がゼロになるまで前記上下一対の保持部の上下間隔を小さくすることにより、前記上下一対の保持部の上下間隔を前記注入時保持間隔にする[発明1]に記載のタイヤのポストキュアインフレーション方法。
[発明3]
横倒しにした前記タイヤを下側の前記保持部に載置して保持し、上側の前記保持部と前記タイヤのこの保持部に対向する面との上下すき間を通じて前記タイヤの内部から外部に流出する前記冷却媒体の流出圧力をセンサにより検知して、検知した前記流出圧力がゼロになるまで前記上下一対の保持部の上下間隔を小さくすることにより、前記上下一対の保持部の上下間隔を前記注入時保持間隔にする[発明1]または[発明2]に記載のタイヤのポストキュアインフレーション方法。
[発明4]
横倒しにした前記タイヤを下側の前記保持部に載置して保持し、上側の前記保持部と前記タイヤのこの保持部に対向する面との接触圧力をセンサにより検知して、検知した前記接触圧力が予め設定した基準値に上昇するまで前記上下一対の保持部の上下間隔を小さくすることにより、前記上下一対の保持部の上下間隔を前記注入時保持間隔にする[発明1]~[発明3]のいずれかに記載のタイヤのポストキュアインフレーション方法。
[発明5]
横倒しにした前記タイヤを下側の前記保持部に載置して保持し、前記タイヤの内部に前記冷却媒体を注入しつつ、前記タイヤの内部圧力をセンサにより検知して、検知した前記内部圧力が予め設定した基準値に上昇するまで前記上下一対の保持部の上下間隔を小さくすることにより、前記上下一対の保持部の上下間隔を前記注入時保持間隔にする[発明1]~[発明4]のいずれかに記載のタイヤのポストキュアインフレーション方法。
[発明6]
前記タイヤの仕様毎に、横倒しにした加硫直後の前記タイヤの上下の前記ビード部の上下間隔の実績値を予め把握しておき、前記注入時保持間隔を前記実績値の80%以上95%以下に設定する[発明1]~[発明5]のいずれかに記載のタイヤのポストキュアインフレーション方法。
[発明7]
前記注入時保持間隔を前記基準間隔の20%以上60%以下に設定する[発明1]~[発明5]のいずれかに記載のタイヤのポストキュアインフレーション方法。
[発明8]
前記上下一対の保持部のそれぞれを互い独立して上下移動させることにより、前記上下一対の保持部の上下間隔を前記注入時保持間隔にする[発明1]~[発明7]のいずれかに記載のタイヤのポストキュアインフレーション方法。
[発明9]
横倒しにした加硫直後のタイヤの上下のビード部を保持する上下一対の保持部と、前記タイヤの内部に冷却媒体を注入する注入部とを備えて、前記冷却媒体により前記タイヤがインフレート状態に維持されるタイヤのポストキュアインフレーション装置において、
横倒しにした加硫直後の前記タイヤの上下の前記ビード部の上下間隔を小さくする間隔縮小機構を有し、前記間隔縮小機構によって、前記上下一対の保持部の上下間隔が、横倒しにした加硫直後の前記タイヤの上下の前記ビード部の上下間隔よりも小さい注入時保持間隔にされることにより、前記上下一対の保持部がそれぞれ、前記タイヤに対して周方向に連続した環状に当接されて、前記冷却媒体により前記タイヤがインフレートされつつ、前記上下一対の保持部の上下間隔が前記注入時保持間隔から予め設定されている基準間隔に拡大されて前記タイヤがインフレート状態に維持される構成にしたタイヤのポストキュアインフレーション装置。
1 PCI装置
2 支軸
2a 上軸
2b 下軸
3 係合部
4 連結器
4a 係合部
4b 貫通穴
5a 一方の保持部
5b 他方の保持部
6 注入部
6a 注入口
7 間隔縮小機構
8 保持部移動機構
9 すき間センサ
10、10a、10b 圧力センサ
11 制御部
T 加硫済みのタイヤ
Tb ビード部
C 冷却媒体
Db 加硫直後の上下のビード部どうしの上下間隔
Di 注入時保持間隔
Dc 基準間隔

Claims (9)

  1. 横倒しにした加硫直後のタイヤの上下のビード部を上下一対の保持部により保持し、前記タイヤの内部に冷却媒体を注入することにより、前記タイヤをインフレート状態に維持するタイヤのポストキュアインフレーション方法において、
    前記上下一対の保持部の上下間隔を、横倒しにした加硫直後の前記タイヤの上下の前記ビード部の上下間隔よりも小さい注入時保持間隔にすることにより、前記上下一対の保持部をそれぞれ、前記タイヤに対して周方向に連続した環状に当接させて、前記冷却媒体により前記タイヤをインフレートさせつつ、前記上下一対の保持部の上下間隔を前記注入時保持間隔から予め設定されている基準間隔に拡大して前記タイヤをインフレート状態に維持するタイヤのポストキュアインフレーション方法。
  2. 横倒しにした前記タイヤを下側の前記保持部に載置して保持し、上側の前記保持部と前記タイヤのこの保持部に対向する面との上下すき間をセンサにより検知して、検知した前記上下すき間がゼロになるまで前記上下一対の保持部の上下間隔を小さくすることにより、前記上下一対の保持部の上下間隔を前記注入時保持間隔にする請求項1に記載のタイヤのポストキュアインフレーション方法。
  3. 横倒しにした前記タイヤを下側の前記保持部に載置して保持し、上側の前記保持部と前記タイヤのこの保持部に対向する面との上下すき間を通じて前記タイヤの内部から外部に流出する前記冷却媒体の流出圧力をセンサにより検知して、検知した前記流出圧力がゼロになるまで前記上下一対の保持部の上下間隔を小さくすることにより、前記上下一対の保持部の上下間隔を前記注入時保持間隔にする請求項1に記載のタイヤのポストキュアインフレーション方法。
  4. 横倒しにした前記タイヤを下側の前記保持部に載置して保持し、上側の前記保持部と前記タイヤのこの保持部に対向する面との接触圧力をセンサにより検知して、検知した前記接触圧力が予め設定した基準値に上昇するまで前記上下一対の保持部の上下間隔を小さくすることにより、前記上下一対の保持部の上下間隔を前記注入時保持間隔にする請求項1に記載のタイヤのポストキュアインフレーション方法。
  5. 横倒しにした前記タイヤを下側の前記保持部に載置して保持し、前記タイヤの内部に前記冷却媒体を注入しつつ、前記タイヤの内部圧力をセンサにより検知して、検知した前記内部圧力が予め設定した基準値に上昇するまで前記上下一対の保持部の上下間隔を小さくすることにより、前記上下一対の保持部の上下間隔を前記注入時保持間隔にする請求項1に記載のタイヤのポストキュアインフレーション方法。
  6. 前記タイヤの仕様毎に、横倒しにした加硫直後の前記タイヤの上下の前記ビード部の上下間隔の実績値を予め把握しておき、前記注入時保持間隔を前記実績値の80%以上95%以下に設定する請求項1に記載のタイヤのポストキュアインフレーション方法。
  7. 前記注入時保持間隔を前記基準間隔の20%以上60%以下に設定する請求項1に記載のタイヤのポストキュアインフレーション方法。
  8. 前記上下一対の保持部のそれぞれを互い独立して上下移動させることにより、前記上下一対の保持部の上下間隔を前記注入時保持間隔にする請求項1~7のいずれかに記載のタイヤのポストキュアインフレーション方法。
  9. 横倒しにした加硫直後のタイヤの上下のビード部を保持する上下一対の保持部と、前記タイヤの内部に冷却媒体を注入する注入部とを備えて、前記冷却媒体により前記タイヤがインフレート状態に維持されるタイヤのポストキュアインフレーション装置において、
    横倒しにした加硫直後の前記タイヤの上下の前記ビード部の上下間隔を小さくする間隔縮小機構を有し、前記間隔縮小機構によって、前記上下一対の保持部の上下間隔が、横倒しにした加硫直後の前記タイヤの上下の前記ビード部の上下間隔よりも小さい注入時保持間隔にされることにより、前記上下一対の保持部がそれぞれ、前記タイヤに対して周方向に連続した環状に当接されて、前記冷却媒体により前記タイヤがインフレートされつつ、前記上下一対の保持部の上下間隔が前記注入時保持間隔から予め設定されている基準間隔に拡大されて前記タイヤがインフレート状態に維持される構成にしたタイヤのポストキュアインフレーション装置。
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