JP2024066033A - オイルセパレータ - Google Patents
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Abstract
【課題】オイルの分離特性の向上とオイルの巻き上げの防止を図ることができるオイルセパレータを提供する。【解決手段】オイルセパレータ10は、円筒状の容器101と、上端部が開口する有底の円筒状の形状を備え、容器101の内部の空間を上部空間107と下部空間108とに区画するように容器101の内部に配置される分離部材102aと、容器101の外部から流入したオイルを含む冷媒が上部空間107において旋回流を形成するように構成される入口管103と、容器101の上部空間107から容器101の外部に冷媒を流出させるように構成される出口管104とを備え、分離部材102aは、略円筒状に構成される筒部111と、筒部111の下端部に設けられる底板部112と、を備え、筒部111には、筒部111の内周側と外周側とをオイルが流通可能に連通する複数の貫通孔が設けられる。【選択図】図2
Description
本発明は、オイルセパレータに関する。
特許文献1には、空気調和装置に用いられるオイルセパレータが開示されている。このオイルセパレータは、空気調和装置の圧縮機が吐出したオイル(冷凍機油)を含む冷媒からオイルを分離するように構成される。具体的には、このオイルセパレータは、円筒状の容器と、容器の内部にオイルを含む冷媒を流入させるための入口管と、容器の内部からオイルが分離された冷媒を流出させるための出口管とを備える。そして、このオイルセパレータは、容器の内部においてオイルを含む冷媒の旋回流を発生させることにより、冷媒に含まれるオイルを容器の内周面に付着させるように構成される。これにより、冷媒からオイルが分離される。
このようなオイルセパレータは、オイルの分離特性の向上(具体的には、出口管から流出する冷媒にオイルが残らないようにすること、または冷媒に残るオイルを少なくすること)が求められる。また、容器の内部において旋回流によって分離したオイルが巻き上げられると、巻き上げられたオイルが冷媒とともに出口管から流出するおそれがある。このため、旋回流によってオイルが巻き上げられないようにすることが求められる。
オイルの分離特性の向上とオイルの巻き上げの防止のため、特許文献1のオイルセパレータの容器の内部には、容器の内径よりも小さい内径を有する円筒部材が配置され、この円筒部材よりも上側にオイルを含む冷媒が流入するように構成される。このような構成であると、円筒部材の上側から円筒部材の内部に流入した冷媒の旋回流の速度が増加する。このため、遠心力によるオイルの分離の効果が高くなる。また、冷媒が円筒部材の下側に流出すると、冷媒の旋回速度が低くなる。このため、容器の下側に溜まったオイルの巻き上げが抑制される。
(発明が解決しようとする課題)
しかしながら、特許文献1に記載のオイルセパレータによれば、円筒部材の下側に流出した冷媒の旋回速度が低くなるため、遠心力によって容器の内部に付着するオイルが減少するおそれがある。一方、冷媒から分離されたオイルおよび容器の下部に溜まったオイルは冷媒の旋回流に直接的に曝されるため、旋回流によるオイルの巻き上げの防止が不十分になるおそれがある。
しかしながら、特許文献1に記載のオイルセパレータによれば、円筒部材の下側に流出した冷媒の旋回速度が低くなるため、遠心力によって容器の内部に付着するオイルが減少するおそれがある。一方、冷媒から分離されたオイルおよび容器の下部に溜まったオイルは冷媒の旋回流に直接的に曝されるため、旋回流によるオイルの巻き上げの防止が不十分になるおそれがある。
上記実情に鑑み、本発明は、オイルの分離特性の向上を図ることができ、かつ、オイルの巻き上げを防止または抑制できるオイルセパレータを提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段)
前記目的を達成するため、本発明に係るオイルセパレータは、
オイルを含む冷媒から前記オイルを分離するオイルセパレータであって、
内部に空間が形成され軸線が上下方向に略平行な向きで配置される円筒状の容器と、
一端が開口した有底の円筒状の形状を備え、前記一端が上側に位置し前記他端が下側に位置する向きで前記容器の内部に配置され、前記容器の内部の空間を上部空間と下部空間とに区画するように構成される分離部材と、
前記容器の外部から前記容器の前記上部空間に前記オイルを含む前記冷媒を流入させるとともに、流入した前記オイルを含む前記冷媒が前記上部空間において旋回流を形成するように構成される入口管と、
前記容器の前記上部空間から前記容器の外部に前記冷媒を流出させるように構成される出口管と、
を備え、
前記分離部材は、略円筒状に構成される筒部と、前記筒部の前記他端に設けられる底板部と、を備え、
前記筒部には、前記筒部の内周側と外周側とを前記オイルが流通可能に連通する複数の貫通孔が設けられる。
前記目的を達成するため、本発明に係るオイルセパレータは、
オイルを含む冷媒から前記オイルを分離するオイルセパレータであって、
内部に空間が形成され軸線が上下方向に略平行な向きで配置される円筒状の容器と、
一端が開口した有底の円筒状の形状を備え、前記一端が上側に位置し前記他端が下側に位置する向きで前記容器の内部に配置され、前記容器の内部の空間を上部空間と下部空間とに区画するように構成される分離部材と、
前記容器の外部から前記容器の前記上部空間に前記オイルを含む前記冷媒を流入させるとともに、流入した前記オイルを含む前記冷媒が前記上部空間において旋回流を形成するように構成される入口管と、
前記容器の前記上部空間から前記容器の外部に前記冷媒を流出させるように構成される出口管と、
を備え、
前記分離部材は、略円筒状に構成される筒部と、前記筒部の前記他端に設けられる底板部と、を備え、
前記筒部には、前記筒部の内周側と外周側とを前記オイルが流通可能に連通する複数の貫通孔が設けられる。
本発明によれば、入口管から容器の上部空間に流入したオイルを含む冷媒は、上部空間において旋回流を形成する。そして、冷媒に含まれるオイルは、旋回流によって分離部材の筒部の内周面に付着する。これにより、冷媒からオイルが分離される。さらに、分離部材の筒部の内周面に付着したオイルは、遠心力および旋回流の風圧によって、筒部に形成された複数の貫通孔を通じて筒部の外周側(すなわち下部空間)に流出する。このため、冷媒から分離したオイルが出口管から容器の外部に流出することが防止または抑制され、オイルの分離特性(分離効率)が向上する。さらに、容器の内部は分離部材により上部空間と下部空間とに区画されるから、下部空間においては旋回流が発生しないか、または上部空間に比較して旋回流が弱い。このため、容器の下部に溜まったオイル(下部空間に流出したオイル)が旋回流によって巻き上げられることが防止または抑制される。したがって、本発明によれば、オイルの分離特性の向上を図ることができ、かつ、オイルの巻き上げを防止または抑制できる。
前記底板部には、前記底板部の上側と下側とを前記オイルが流通可能に連通する複数の貫通孔が設けられる、
という構成が適用できる。
という構成が適用できる。
このような構成によれば、底板部の上側に流下したオイルは、底板部に設けられる貫通孔から底板部の下側(すなわち、下部空間)に流下する。このため、底板部の上側にオイルが滞留することが防止または抑制されるから、オイルの巻き上げを防止または抑制する効果を高めることができる。
前記分離部材は、
前記筒部の前記一端側に位置しており、前記筒部の外周側に延出するフランジ部を備え、
前記フランジ部には、前記フランジ部の上側と下側とを前記オイルが流通可能に連通する複数の貫通孔が設けられる、
という構成が適用できる。
前記筒部の前記一端側に位置しており、前記筒部の外周側に延出するフランジ部を備え、
前記フランジ部には、前記フランジ部の上側と下側とを前記オイルが流通可能に連通する複数の貫通孔が設けられる、
という構成が適用できる。
このような構成によれば、フランジ部の上側に流下したオイルは、フランジ部に設けられる貫通孔からフランジ部の下側(すなわち、下部空間)に流下する。このため、フランジ部の上側にオイルが滞留することが防止または抑制されるから、オイルの巻き上げを防止または抑制する効果を高めることができる。さらに、フランジ部によって上部空間と下部空間との間の冷媒の流通が制限されるから、上部空間の旋回流が下部空間に伝搬することを防止または抑制できる。したがって、下部空間に流出したオイルが旋回流によって巻き上げられることを防止または抑制する効果を高めることができる。
前記筒部の内径は前記容器の内径よりも小さく、
前記入口管の下端部は前記分離部材よりも上側に位置する、
という構成が適用できる。
前記入口管の下端部は前記分離部材よりも上側に位置する、
という構成が適用できる。
このような構成によれば、入口管から流入したオイルを含む冷媒は、分離部材の上側において旋回流を形成し、その後、筒部の内部に流入する。そして、筒部の内径が容器の内径(より詳しくは、筒部よりも上側の部分)よりも小さいと、筒部の内部において旋回流の速度が大きくなる。このため、筒部の内周面に付着するオイルを多くできるとともに、筒部の内周面に付着したオイルに掛かる風圧(筒部の外周側に流出させる風圧)が大きくなる。したがって、オイルの分離特性のさらなる向上を図ることができる。
前記出口管の下端部は前記筒部の内部であって、上下方向視において前記筒部の略中心に位置する、
という構成が適用できる。
という構成が適用できる。
筒部の内部においてオイルが冷媒から分離されるため、筒部の内部を旋回する冷媒に含まれるオイルは、筒部よりも上側において旋回する冷媒に含まれるオイルよりも少ない。さらに、オイルは遠心力によって筒部の中心から半径方向外側に移動するから、筒部の中心において浮遊しているオイルは筒部の内周面近傍において浮遊しているオイルよりも少ない。このため、このような構成によれば、出口管から流出する冷媒に含まれるオイルを少なくする効果を高めることができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、各図中、オイルセパレータの上方を矢印Upで示し、オイルセパレータの下方を矢印Dwで示す。
<オイルセパレータ>
本発明の実施形態に係るオイルセパレータ10は、空気調和装置用のオイルセパレータであり、冷媒を圧縮する圧縮機から吐出されたオイル(冷凍機油と称されることもある)を含む冷媒からオイルを分離するために用いられる。図1は、本発明の実施形態に係るオイルセパレータ10の構成を示す外観斜視図であり、図2は、本発明の実施形態に係るオイルセパレータ10の構成を示す透視図である。図1および図2に示すように、オイルセパレータ10は、容器101と、分離部材102aと、入口管103と、出口管104と、返油管105と、バイパス出口管106とを備える。
本発明の実施形態に係るオイルセパレータ10は、空気調和装置用のオイルセパレータであり、冷媒を圧縮する圧縮機から吐出されたオイル(冷凍機油と称されることもある)を含む冷媒からオイルを分離するために用いられる。図1は、本発明の実施形態に係るオイルセパレータ10の構成を示す外観斜視図であり、図2は、本発明の実施形態に係るオイルセパレータ10の構成を示す透視図である。図1および図2に示すように、オイルセパレータ10は、容器101と、分離部材102aと、入口管103と、出口管104と、返油管105と、バイパス出口管106とを備える。
容器101は、長尺の円筒状の部材であり、内部には空間が設けられる。容器101は、例えば鉄系の金属材料により形成される。容器101は、長尺方向(円筒の軸線)が上下方向に略平行な向きで配置される。容器101の内部には、図2に示すように分離部材102aが配置される。容器101の上部(上側の鏡板)には、入口管103および出口管104が接続される。容器101の下部(下側の鏡板)には、返油管105が接続される。容器101の上下方向の中間部には、バイパス出口管106が接続される。
分離部材102aは、冷媒からオイルを分離する効果を高めるように構成される部材である。図3は、分離部材102aの構成を示す斜視図である。分離部材102aは、容器101と同種の金属材料により形成される。例えば、前記のように容器101が鉄系の金属材料により形成される構成であれば、分離部材102aも、鉄系の金属板により形成される。
図3に示すように、分離部材102aは、筒部111と、底板部112と、フランジ部113とを備える。筒部111は、内部が空洞の略円筒状の形状を備える部分である。筒部111の一端(円筒の軸線方向の一端)は開口している。底板部112は、筒部111の他端(円筒の軸線方向の他端)に設けられる板状の部分であり、筒部111の当該他端を閉塞するように設けられる。なお、ここでいう「閉塞」とは、流体の移動を完全に規制する状態のみではなく、ある程度の流体の移動を許容する状態も含まれるものとする。このように、分離部材102aは、筒部111と底板部112と備えることにより、一端が開口し他端が閉塞する有底の円筒状の構成を備える。フランジ部113は、筒部111の一端(底板部112が設けられる側とは反対側の端部)に設けられる部分であり、筒部111の外周面から外側に延出する板状(リング状)の構成を備える。筒部111およびフランジ部113には、オイルが流通可能な貫通孔である複数のオイル孔114,115が設けられる。筒部111に設けられる複数のオイル孔114は、筒部111の内周側と外周側とを連通する貫通孔である。フランジ部113に設けられるオイル孔115は、フランジ部113の厚さ方向(筒部111の軸線方向)に貫通する貫通孔である。なお、本実施形態では、底板部112にはオイル孔が設けられない構成を示す。
オイル孔114,115の内径は、前記のようにオイルが流通可能な径に設定される。例えば、オイル孔114,115は、内径が2~3mmの丸穴が適用される。また、筒部111に設けられる複数のオイル孔114の密度(単位面積当たりの数)には0.7個/cm2が適用でき、フランジ部113に設けられるオイル孔115の密度には1.8個/cm2が適用できる。ただし、オイル孔114,115の数や密度(単位面積当たりのオイル孔114,115の数)はこれらの例に限定されない。
そして、分離部材102aは、底板部112が設けられる側の端部(閉塞する側の端部)が下側に位置し、フランジ部113が設けられる側の端部(すなわち開口する側の端部)が上側に位置する向きで、容器101の内部に配置される。なお、分離部材102aは、容器101の内部に容器101と略同軸に配置される。また、分離部材102aは、容器101の内部の底面から所定の距離上側に離間した位置に配置される。より詳しくは、分離部材102aは、あらかじめ規定された貯留可能な最大量のオイルが容器101の下部に溜まった場合に、当該溜まったオイルに浸らない位置(当該溜まったオイルの液面よりも上側の位置)に配置される。
なお、分離部材102aの筒部111の内径および外径は容器101の内周面の内径よりも小さい。そして、分離部材102aの筒部111の外周面と容器101の内周面との間には隙間が存在する。また、分離部材102aのフランジ部113の外径と容器101の内周面の内径とは略同じである。このため、フランジ部113の外周面と容器101の内周面との間には隙間が無い(または隙間がほぼ無い)。したがって、筒部111の外周面と容器101の内周面との間の隙間(空間)は、下側が開口しており上側がフランジ部113により閉塞する。
容器101の内部にこのような分離部材102aが配置されると、容器101の内部の空間は、分離部材102aによって、分離部材102aよりも上側の空間である上部空間107と、分離部材102aよりも下側の空間である下部空間108とに区画される。なお、本実施形態では、筒部111の内周側の空間は上部空間107に含まれ、筒部111の外周側の空間は下部空間108に含まれる。上部空間107と下部空間108とは、筒部111およびフランジ部113に設けられるオイル孔114,115によって連通される。
入口管103は、オイルを含む冷媒を容器101の上部空間107に流入させるための管状の部材であり、容器101の上部空間107と外部とを連通するように構成される。さらに、入口管103は、容器101の上部空間107に流入したオイルを含む冷媒が、容器101の上部空間107において旋回流を形成する(換言すると、流入させたオイルを含む冷媒による旋回流を発生させる)ように構成される。なお、旋回流とは、上下方向視(容器101の軸線方向視)において、容器101の軸線(中心線)を中心として回転するような流れをいう。
流入したオイルを含む冷媒により旋回流を発生させるため、入口管103の下端部は、容器101の内周面に近接しており(少なくとも上下方向視において容器101の中心から半径方向外側に偏倚しており)、かつ、近接する内周面に沿うように略水平方向に延伸する。そして、水平方向に延伸する部分の端部が開口しており、当該端部から上部空間107にオイルを含む冷媒が流入するように構成される。このような構成によれば、入口管103から流入したオイルを含む冷媒は、略水平方向に(すなわち容器101の軸線に略直角な方向に)、容器101の内周面に沿って流れる。このため、オイルを含む冷媒による旋回流が発生する。なお、入口管103の下端部は、分離部材102aよりも上側に位置する。このため、このような入口管103によれば、容器101の上部空間107のうちの分離部材102aよりも上側において旋回流を発生させることができる。
出口管104は、オイルが分離された冷媒を容器101の外部に流出させるための管状の部材であり、容器101の上部空間107と外部とを連通するように構成される。出口管104は、上下方向に略平行な方向(容器101の軸線に略平行な方向)に延伸する向きで配置される。また、出口管104は、容器101の上下方向に直角な断面の略中心に配置される。そして、出口管104の下端部は下側に向かって開口する。さらに、出口管104の下端部は、分離部材102aの筒部111の内部に位置する。
返油管105は、冷媒から分離して容器101の下部に溜まったオイルを、容器101の外部に流出させるための管状の部材である。返油管105は、容器101の内部と外部とを連通するように、容器101の下部(下側の鏡板)に接続される。
バイパス出口管106は、容器101の内部の冷媒(なお、この冷媒にはオイルが含まれていてもよい)を、オイルセパレータ10の外部に流出させるための管状の部材であり、容器101の内部と外部とを連通するように構成される。具体的には、バイパス出口管106は、容器101の側面に接続される。なお、バイパス出口管106の容器101の内部側の端部は分離部材102aの上側に(すなわち上部空間107に)位置する。
次に、オイルセパレータ10における冷媒およびオイルの流れについて説明する。
オイルを含む冷媒は、入口管103の下端部から容器101の上部空間107に流入し、容器101の上部空間107において旋回流を形成する。そして、オイルを含む冷媒は、容器101の上部空間107を旋回しながら下降し、分離部材102aの筒部111の内周側に入り込む。そして、オイルを含む冷媒が筒部111の内周側で旋回流を形成することにより、冷媒に含まれるオイルが分離部材102aの筒部111の内周面に付着する。これにより、オイルが冷媒から分離される。そして、付着したオイルは、オイルの遠心力や旋回する冷媒の旋回流の風圧によって、筒部111に設けられるオイル孔114から、筒部111の外周側(筒部111の外周面と容器101の内周面との間)に流出する。筒部111の外周側に流出したオイルは、自重によって筒部111の外周面や容器101の内周面を伝って容器101の内部を下降し、容器101の下部に溜まる。これにより、容器101の下部にオイル溜まりが形成される。
なお、分離部材102aより上側において容器101の内周面に付着したオイルは、自重によって容器101の内周面を流下し、フランジ部113の上面に流下する。そして、このようなオイルは、フランジ部113に設けられるオイル孔115から、フランジ部113の下側(筒部111の外周面と容器101の内周面との間)に流下する。なお、フランジ部113のオイル孔115から流下しなかったオイルは、筒部111の内周面を流下し、旋回する冷媒の風圧によって筒部111に設けられるオイル孔114から筒部111の外周側に流出する。
上述したように、容器101の上部空間107においては、入口管103から流入したオイルを含む冷媒による旋回流が形成される。一方、下部空間108は、分離部材102aによって上部空間107と仕切られているから、下部空間108においては、旋回流が発生しないか、または旋回流が上部空間107に比較して弱い(流速が小さい)。
このような構成によれば、筒部111の内周面に付着したオイルは、オイル孔114を介して筒部111の外周側に流出するから、筒部111の内周面に付着したオイル(すなわち、冷媒から分離されたオイル)が、旋回流によって巻き上げられて(内周面から剥離して)出口管104に流入することが防止される。このため効率的にオイルを分離することができ、オイルの分離特性(分離効率)が向上する。なお、筒部111の内周面には旋回流による風圧が掛かるため、筒部111の内周側からオイル孔114を通じて外周側に流出したオイルがオイル孔114を通じて筒部111の外周側から内周側に流入することが防止または抑制される。また、下部空間108においては、旋回流が発生しないか、または上部空間107に比較して旋回流が弱いから、下部空間108に流出したオイルは、旋回流によって巻き上げられること(すなわち、容器101の下部に流下せずに筒部111の近傍に滞留すること)が防止され、速やかに容器101の下部に流下する。このため、流出したオイルが上部空間107に流入することが防止または抑制される。
さらに、下部空間108においては旋回流が発生しないかまたは上部空間107に比較して旋回流が弱いから、容器101の下部に溜まったオイルが旋回流によって巻き上げられることが防止または抑制される。さらに、底板部112にはオイル孔114が設けられないから、仮に下部に溜まったオイルが旋回流によって巻き上げられたとしても、底板部112を通じて上部空間107に流入することが防止される。
このように、本実施形態によれば、オイルの分離特性の向上を図ることができ、かつ、オイルの巻き上げを防止または抑制できる。
なお、オイル孔114,115の内径(換言すると開口面積)が過小であると、オイルは表面張力によりオイル孔114,115を通過しにくくなる。一方、オイル孔114,115の内径が過大であると、筒部111の外周側(すなわち下部空間108)において旋回流が発生しやすくなり、筒部111の外周側に流出したオイルが巻き上げられるおそれがある。このため、オイル孔114,115の内径は、「筒部111の内周面に付着したオイルが遠心力や冷媒の旋回流の風圧によって(表面張力に抗して)流出可能な径」以上の径であり、「筒部111の外周側において冷媒を巻き上げる程度の旋回流を発生させない径」以下の径に設定されることが好ましい。例えば、前記のとおり、オイル孔114,115は、内径が2~3mmの丸穴が適用される。ただし、オイル孔114,115の内径(開口面積)は、この範囲に限定されるものではなく、オイルの特性(例えば密度や粘度)や、想定される旋回流の風速などに応じて適宜設定される。また、オイル孔114,115は、丸孔に限定されるものではなく、四角孔などの多角形の孔であってもよい。さらに、オイル孔114,115は、スリット状の長孔であってもよい。
また、分離部材102aがフランジ部113を備える構成であると、フランジ部113の上側に流下したオイルは、フランジ部113に設けられるオイル孔115からフランジ部113の下側(すなわち、下部空間108)に流下する。このため、フランジ部113の上側(上面)にオイルが滞留することが防止または抑制されるから、オイルの巻き上げを防止または抑制する効果を高めることができる。さらに、フランジ部113によって上部空間107と下部空間108との間の冷媒の流通が制限されるから、上部空間107の旋回流が下部空間108に伝搬することを防止または抑制できる。したがって、下部空間108に流出したオイルが旋回流によって巻き上げられることを防止または抑制する効果を高めることができる。
また、筒部111の内径は容器101の内径よりも小さい。そして、入口管103の下端部は分離部材102aよりも上側に位置する。このような構成によれば、入口管103から流入したオイルを含む冷媒は、分離部材102aの上側において旋回流を形成し、その後、筒部111の内部に流入する。そして、筒部111の内径が容器101の内径(より詳しくは、筒部111よりも上側の部分)よりも小さいと、筒部111の内部において旋回流の速度が大きくなる。このため、筒部111の内周面に付着するオイルを多くできるとともに、筒部111の内周面に付着したオイルに掛かる風圧(筒部111の外周側に流出させる風圧)が大きくなる。したがって、オイルの分離特性のさらなる向上を図ることができる。
また、出口管104の下端部は、筒部111の内部であって、上下方向視において筒部111の略中心に位置する。筒部111の内部においてオイルが冷媒から分離されるため、筒部111の内部を旋回する冷媒に含まれるオイルは、筒部111よりも上側において旋回する冷媒に含まれるオイルよりも少ない。さらに、オイルは遠心力によって筒部111の中心から半径方向外側に移動するから、筒部111の中心において冷媒に含まれるオイル(浮遊しているオイル)は筒部111の内周面近傍において冷媒に含まれるオイルよりも少ない。このため、このような構成によれば、出口管104から流出する冷媒に含まれるオイルを少なくする効果を高めることができる。
次に、変形例に係る分離部材102bについて説明する。なお、前記実施形態と同じ構成については、前記実施形態と同じ符号を付し、説明を省略することがある。図4は、変形例に係る分離部材102bの構成を示す斜視図である。図4に示すように、変形例に係る分離部材102bは、筒部111、フランジ部113、および底板部112を備える。そして、筒部111およびフランジ部113には、前記実施形態に係る分離部材102aと同様に、複数のオイル孔114,115が設けられる。さらに底板部112にも、上下方向(厚さ方向)に貫通する複数のオイル孔116が設けられる。底板部112のオイル孔116にも、前記の筒部111およびフランジ部113のオイル孔114,115と同様に、内径が2~3mmの丸穴が適用される。また、底板部112に設けられる複数のオイル孔116の密度(単位面積当たりの数)には0.6個/cm2が適用できる。
変形例に係る分離部材102bによれば、前記実施形態に係る分離部材102aと同様の効果を奏することができる。さらに、変形例に係る分離部材102bによれば、底板部112の上側(上面)に流下したオイルは、底板部112に設けられるオイル孔116から底板部112の下側(すなわち、下部空間108)に流下する。このため、底板部112の上側(上面)にオイルが滞留することが防止または抑制されるから、オイルの巻き上げを防止または抑制する効果を高めることができる。したがって、オイルの巻き上がりおよび巻き上がったオイルが出口管104から流出することが防止される。
<空気調和装置>
次に、本実施形態に係るオイルセパレータ10が適用される空気調和装置1について説明する。この空気調和装置1は、エンジン駆動式空気調和装置である。
次に、本実施形態に係るオイルセパレータ10が適用される空気調和装置1について説明する。この空気調和装置1は、エンジン駆動式空気調和装置である。
図5は、空気調和装置1の構成例を示す回路図である。図5に示すように、空気調和装置1は、室外に設置される室外機1aと、室内に設置される複数の室内機1bとを備える。
室外機1aは、圧縮機13と、オイルセパレータ10と、四方弁14と、室外熱交換器15と、廃熱回収用熱交換器16と、アキュムレータ18とを備える。また、室外機1aは、冷媒が流通可能な配管(以下、冷媒配管と記すことがある)として、アキュムレータ入口配管35と、吐出配管31と、アキュムレータ出口配管36とを備える。吐出配管31は、オイルセパレータ10と四方弁14とを接続する。アキュムレータ入口配管35は、四方弁14とアキュムレータ18とを接続する。アキュムレータ出口配管36は、アキュムレータ18と圧縮機13とを接続する。複数の室内機1bは、それぞれ、室内側電子膨張弁21と、室内熱交換器22とを備える。そして、室外機1aの四方弁14の第二ポート14bは、室内機側配管32を介してそれぞれの室内機1bの室内熱交換器22の一端に接続されており、室外熱交換器15は中間配管34を介してそれぞれの室内機1bの室内熱交換器22の他端に接続される。
エンジン12には、例えばガス等の気体燃料を燃焼させることにより駆動力を発生させるガスエンジンが適用される。ただし、エンジン12はガスエンジンに限定されるものではなく、ガソリン等の液体燃料、或いは固体燃料を用いるエンジンを適用することもできる。エンジン12の内部には冷却水通路12aが形成されており、この冷却水通路12aは冷却水回路50に接続される。冷却水通路12aと冷却水回路50の内部には、エンジン12を冷却するための冷却水が充填される。冷却水回路50には、冷却水ポンプ51と廃熱回収用熱交換器16とが配置される。そして、冷却水ポンプ51が作動すると、冷却水が冷却水回路50と冷却水通路12aの内部を循環するように流れ、それによりエンジン12が冷却される。
圧縮機13は、エンジン12が出力する駆動力によって作動するように構成される。圧縮機13は、冷媒吸入口13aおよび冷媒吐出口13bを備え、冷媒吸入口13aから吸入した冷媒を圧縮して冷媒吐出口13bから吐出するように構成される。なお、この実施形態では、室外機1aが2台の圧縮機13を備える構成を示す。ただし、圧縮機13の数は限定されるものではない。また、圧縮機13の構成も特に限定されるものではなく、従来公知の構成が適用できる。
四方弁14は、第一ポート14a、第二ポート14b、第三ポート14c、および第四ポート14dの4つのポートを備える。そして、四方弁14は、第一の状態(暖房)と第二の状態(冷房)とを選択的に実現可能に構成される。第一の状態は、第一ポート14aと第二ポート14bが連通するとともに、第三ポート14cと第四ポート14dが連通する状態である。第二の状態は、第一ポート14aと第三ポート14cが連通するとともに、第二ポート14bと第四ポート14dが連通する状態である。四方弁14は、空気調和装置1の暖房モードでは第一の状態にされ、冷房モードでは第二の状態にされる。
オイルセパレータ10は、前記のとおり、入口管103と、出口管104と、返油管105と、バイパス出口管106とを備える。オイルセパレータ10は、吐出配管31上に配置される。そして、入口管103が吐出配管31を介して圧縮機13の冷媒吐出口13bと接続されており、出口管104が吐出配管31を介して四方弁14の第一ポート14aに接続される。バイパス出口管106はバイパス配管37に接続される。バイパス出口管106とバイパス配管37とを接続する配管には、バイパス弁41が設けられる。バイパス弁41は、開度を調整可能な弁である。オイルセパレータ10の返油管105は、オイル排出配管40とアキュムレータ出口配管36とを介して圧縮機13の冷媒吸入口13aに接続される。なお、説明の便宜上、吐出配管31のうち、オイルセパレータ10の入口管103と圧縮機13の冷媒吐出口13bとの間の部分を「吐出配管31の第一の部分31a」と記し、オイルセパレータ10の出口管104と四方弁14の第一ポート14aとの間の部分を「吐出配管31の第二の部分31b」と記すことがある。
アキュムレータ18は、第一の冷媒入口18aと、第二の冷媒入口18bと、冷媒出口18cとを備える。アキュムレータ18は、第一の冷媒入口18aと第二の冷媒入口18bのそれぞれから流入した冷媒(気液二相の冷媒)が気相の冷媒と液相の冷媒に分離され、気相の冷媒が冷媒出口18cから流出するように構成される。アキュムレータ18の第一の冷媒入口18aには、アキュムレータ入口配管35を介して四方弁14の第四ポート14dに接続される。また、第二の冷媒入口18bには、バイパス配管37の一方の端部が接続される。アキュムレータ18の冷媒出口18cは、アキュムレータ出口配管36を介して圧縮機13の冷媒吸入口13aに接続される。
室外熱交換器15は、内部の経路を流通する冷媒と室外の空気とを熱交換させるように構成される。なお、室外熱交換器15の構成は特に限定されるものではなく、従来公知の構成が適用できる。室外熱交換器15の内部の経路の一方の端部は、室外機側配管33を介して四方弁14の第三ポート14cに接続され、他方の端部は中間配管34を介して複数の室内機1bのそれぞれの室内熱交換器22に接続される。
廃熱回収用熱交換器16は、バイパス配管37上に配置される。廃熱回収用熱交換器16は、冷却水回路50を流れるエンジン12の冷却水と、バイパス配管37を流れる冷媒との間で熱交換する(冷却水の熱を冷媒に移す)ように構成される。バイパス配管37は、一方の端部がアキュムレータ18の第二の冷媒入口18bに接続され、他方の端部が中間配管34に接続される。
次に、空気調和装置1の空調動作について説明する。空気調和装置1は、空調モードとして暖房モードと冷房モードを有する。四方弁14は、暖房モードでは第一の状態にされ、冷房モードでは第二の状態にされる。なお、図5において、暖房運転時(暖房モードによる運転時)における冷媒の流れを実線の矢印で示し、冷房運転時(冷房モードによる運転時)における冷媒の流れを破線の矢印で示す。
まず、暖房運転について説明する。圧縮機13は、エンジン12の駆動力により作動すると、アキュムレータ出口配管36内の低温低圧の気相の冷媒を冷媒吸入口13aから吸入して圧縮し、高温高圧の気相の冷媒を冷媒吐出口13bから吐出する。冷媒吐出口13bから吐出された冷媒は、吐出配管31の第一の部分31aと第二の部分31bとを通過して四方弁14の第一ポート14aに流入する。吐出配管31上にはオイルセパレータ10が配置されており、圧縮機13から吐出された冷媒(オイルが混ざっている冷媒)は、オイルセパレータ10を通過する間に、冷媒とオイルとに分離される。冷媒から分離されたオイルは、返油管105からオイルセパレータ10の外部に排出され、オイル排出配管40とアキュムレータ出口配管36とを通じて圧縮機13の冷媒吸入口13aに流入する。そして、圧縮機13の内部に流入したオイルは、圧縮機の各部を潤滑する(各部の摩擦を低減する)。
四方弁14は、空調モードが暖房モードであるときには第一の状態(第一ポート14aが第二ポート14bに連通する状態)にされる。このため、吐出配管31から四方弁14の第一ポート14aに流入した冷媒(高温高圧の冷媒)は、第二ポート14bを通じて四方弁14から流出し、第二ポート14bに接続される室内機側配管32を通過して、それぞれの室内機1bの室内熱交換器22に流入する。室内熱交換器22に流入した冷媒は、室内熱交換器22において室内に熱を放出して(室内の空気と熱交換して)一部が凝縮する。
室内熱交換器22を通過した冷媒は、中間配管34に流入し、中間配管34上に配置される室内側電子膨張弁21を通過する際に中圧化される。中圧化された冷媒は室外熱交換器15に流入するとともに、一部がバイパス配管37に流入する。そして、室外熱交換器15に流入した冷媒は、室外の空気と熱交換して(室外の空気から熱を奪って)一部が気化する。一部が気化した冷媒は、室外機側配管33を通過して四方弁14の第三ポート14cに流入する。また、廃熱回収用熱交換器16に流入した冷媒は、冷却水回路50を流れるエンジン12の冷却水と熱交換する(エンジン12の冷却水から熱を奪う)。
空調モードが暖房モードであるときには、四方弁14の第三ポート14cが第四ポート14dに連通する。このため、室外機側配管33から四方弁14の第三ポート14cに流入した冷媒は、第四ポート14dとアキュムレータ入口配管35とを通過し、アキュムレータ18の第一の冷媒入口18aに流入する。このように、アキュムレータ入口配管35には、室内機1bから戻ってきた低温低圧の冷媒が流れる。また、中間配管34からバイパス配管37に流入した冷媒は、バイパス配管37上に配置される廃熱回収用熱交換器16においてエンジン12の冷却水と熱交換され、その後、アキュムレータ18の第二の冷媒入口18bに流入する。
アキュムレータ18に流入した冷媒は、気相の冷媒と液相の冷媒に分離され、低温低圧の気相の冷媒が、アキュムレータ出口配管36を通過して圧縮機13の冷媒吸入口13aに流入する。このような冷媒の循環サイクルが繰り返されることにより、室内暖房が継続される。
次に、冷房運転について説明する。暖房運転時と同様に、圧縮機13の冷媒吐出口13bから高温高圧の気相の冷媒が吐出され、吐出された冷媒は、オイルセパレータ10においてオイルと分離され、四方弁14の第一ポート14aに流入する。空気調和装置1の空調モードが冷房モードであるときには、四方弁14は第二の状態(四方弁14の第一ポート14aと第三ポート14cが連通する状態)にされる。このため吐出配管31の第二の部分31bから四方弁14の第一ポート14aに流入した冷媒は、第三ポート14cと室外機側配管33とを通過して室外熱交換器15に流入する。そして、室外熱交換器15に流入した冷媒(高温高圧の気相の冷媒)は、その内部を通過する間に外気に熱を吐き出して(外気と熱交換して)一部が凝縮する。
室外熱交換器15を通過した冷媒は、中間配管34を通じてそれぞれの室内機1bの室内熱交換器22に流入する。なお、冷房運転時には、冷媒が廃熱回収用熱交換器16を流れないように、バイパス配管37上に配置される流量調整弁19Aは原則として閉弁される。また、中間配管34の室内機1b側には、通過する冷媒を膨張させるように(低圧化するように)構成される室内側電子膨張弁21が配置される。このため、室内熱交換器22には蒸発しやすいように膨張した(低圧化された)冷媒が流入する。室内熱交換器22に流入した冷媒は、そこを通過する間に室内の空気の熱を奪って蒸発する(室内の空気と熱交換する)。これにより室内の空気が冷やされて、室内が冷房される。室内熱交換器22を通過した冷媒は、室内機側配管32を通じて四方弁14の第二ポート14bに流入する。
空調モードが冷房モードであるときには、四方弁14は第二の状態(第二ポート14bが第四ポート14dに連通する状態)にされる。このため、四方弁14の第二ポート14bに流入した冷媒は、アキュムレータ入口配管35を通じてアキュムレータ18の第一の冷媒入口18aに流入する。このように、アキュムレータ入口配管35には、冷房運転時と同様に、室内機1bから戻ってきた低温低圧の冷媒が流れる。そして、暖房運転時と同様に、アキュムレータ18において冷媒が気液分離され、低温低圧の気相の冷媒がアキュムレータ出口配管36を介して圧縮機13の冷媒吸入口13aに流入する。このような冷媒の循環サイクルが繰り返されることにより、室内冷房が継続される。
なお、バイパス弁41が閉状態であると、オイルセパレータ10に流入した冷媒は、すべて出口管104を介して四方弁14に流入する。一方、バイパス弁41が開状態であると、オイルセパレータ10に流入した冷媒の一部は、バイパス出口管106を介してアキュムレータ18に流入する。このため、バイパス弁41の開度を調整することによって出口管104から四方弁14に送給される冷媒の圧力を調節できる(具体的には、冷媒の圧力が高すぎる場合にバイパス弁41を開状態にすることで、冷媒の圧力を低くできる)。
このような空気調和装置1に前記オイルセパレータ10が適用されると、圧縮機13から室外熱交換器15および室内熱交換器22に送給される冷媒に含まれるオイルを少なくできる。このため、室外熱交換器15および室内熱交換器22のそれぞれに設けられる冷媒経路の内周面に付着するオイルを少なくできる(またはオイルが付着しないようにできる)から、室外熱交換器15および室内熱交換器22のそれぞれにおける熱交換の効率を高めることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の改変が可能である。
例えば、前記実施形態および変形例では、オイルセパレータ10がバイパス出口管106を備える構成を示したが、オイルセパレータ10はバイパス出口管106を備えなくともよい。この場合、空気調和装置1は、出口管104から分岐してアキュムレータに接続される配管を備えればよい。
1…空気調和装置、10…オイルセパレータ、101…オイルセパレータの容器、102a,102b…オイルセパレータの分離部材、103…オイルセパレータの入口管、104…オイルセパレータの出口管、105…オイルセパレータの返油管、106…オイルセパレータのバイパス出口管、111…オイルセパレータの分離部材の筒部、112…オイルセパレータの分離部材の底板部、113…オイルセパレータの分離部材のフランジ部、114…オイルセパレータの筒部のオイル孔、115…オイルセパレータの分離部材のフランジ部のオイル孔、116…オイルセパレータの分離部材の底板部のオイル孔
Claims (5)
- オイルを含む冷媒から前記オイルを分離するオイルセパレータであって、
内部に空間が形成され軸線が上下方向に略平行な向きで配置される円筒状の容器と、
一端が開口した有底の円筒状の形状を備え、前記一端が上側に位置し前記他端が下側に位置する向きで前記容器の内部に配置され、前記容器の内部の空間を上部空間と下部空間とに区画するように構成される分離部材と、
前記容器の外部から前記容器の前記上部空間に前記オイルを含む前記冷媒を流入させるとともに、流入した前記オイルを含む前記冷媒が前記上部空間において旋回流を形成するように構成される入口管と、
前記容器の前記上部空間から前記容器の外部に前記冷媒を流出させるように構成される出口管と、
を備え、
前記分離部材は、略円筒状に構成される筒部と、前記筒部の前記他端に設けられる底板部と、を備え、
前記筒部には、前記筒部の内周側と外周側とを前記オイルが流通可能に連通する複数の貫通孔が設けられる、
オイルセパレータ。 - 請求項1に記載のオイルセパレータにおいて、
前記底板部には、前記底板部の上側と下側とを前記オイルが流通可能に連通する複数の貫通孔が設けられる、
オイルセパレータ。 - 請求項1に記載のオイルセパレータであって、
前記分離部材は、
前記筒部の前記一端側に位置しており、前記筒部の外周側に延出するフランジ部を備え、
前記フランジ部には、前記フランジ部の上側と下側とを前記オイルが流通可能に連通する複数の貫通孔が設けられる、
オイルセパレータ。 - 請求項1に記載のオイルセパレータにおいて、
前記筒部の内径は前記容器の内径よりも小さく、
前記入口管の下端部は前記分離部材よりも上側に位置する、
オイルセパレータ。 - 請求項1に記載のオイルセパレータにおいて、
前記出口管の下端部は前記筒部の内部であって、上下方向視において前記筒部の略中心に位置する、
オイルセパレータ。
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