JP2024060889A - 拡張方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シートの拡張後のチップ間の間隔が狭まることを抑制することができる拡張方法を提供すること。【解決手段】拡張方法は、被加工物ユニットの被加工物の外側で露出するエキスパンドシートの領域に液状樹脂を塗布する液状樹脂塗布ステップ201と、液状樹脂塗布ステップ201を実施した後、被加工物ユニットのエキスパンドシートを拡張し被加工物が改質層に沿って分割されて形成された個々のチップ間に間隙を形成する拡張ステップ202と、拡張ステップ202を実施した後、被加工物を保持する保持面を有した保持テーブルでエキスパンドシートを介して被加工物を保持した状態で、被加工物の外側とフレームの内周との間のエキスパンドシートの領域を液状樹脂とともに加熱し収縮させるとともに液状樹脂を乾燥させて硬化させる加熱ステップ203とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、被加工物ユニットのシートを拡張する拡張方法に関する。
改質層や溝が分割予定ラインに沿って形成された被加工物に貼着したシートを拡張することで被加工物を個片化している(例えば、特許文献1参照)。また、シートに貼着された被加工物が分割された状態でシートを拡張することで被加工物が分割されて形成された個々のチップ間に間隙を形成している。
前述した特許文献1に示された拡張方法では、シートを拡張すると被加工物の外周とフレームの内周とのシートが弛み、隣接するチップ同士が接触して損傷しかねない。そこで、前述した特許文献1に示された拡張装置は、弛んだシートを加熱し収縮させる加熱ユニットを備えている。
特開2021-34697号公報
しかし、特許文献1に示された拡張方法は、加熱後には隣接するチップ間に十分な間隙が形成されても、時間経過に伴いシートの弾性復元力によってシートの拡張が戻り、隣接するチップ間の間隙が狭まってしまい、改善が切望されている。
本発明の目的は、シートの拡張後のチップ間の間隔が狭まることを抑制することができる拡張方法を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の拡張方法は、交差する複数の分割予定ラインに沿って分割され又は分割起点が形成された被加工物がシートを介してフレームの開口に収容された被加工物ユニットの該シートを拡張する拡張方法であって、被加工物ユニットの被加工物の外側で露出する該シートに液状樹脂を塗布する液状樹脂塗布ステップと、該液状樹脂塗布ステップを実施した後、被加工物ユニットの該シートを拡張し被加工物が該分割起点に沿って分割されて形成された個々のチップ間に間隙を形成する拡張ステップと、該拡張ステップを実施した後、被加工物を保持する保持面を有した保持テーブルで該シートを介して被加工物を保持した状態で、被加工物の外側と該フレームの内周との間の該シートを該液状樹脂とともに加熱し収縮させるとともに該液状樹脂を乾燥させて硬化させる加熱ステップと、を備えることを特徴とする。
前記拡張方法において、該液状樹脂は、遠赤外線を吸光する吸光材を含み、該加熱ステップでは、遠赤外線を該液状樹脂に照射することで該液状樹脂を介して該シートを加熱して収縮させても良い。
本発明は、シートの拡張後のチップ間の間隔が狭まることを抑制することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る拡張方法の加工対象の被加工物ユニットの一例を示す斜視図である。 図2は、実施形態1に係る拡張方法の流れを示すフローチャートである。 図3は、図2に示された拡張方法の液状樹脂塗布ステップを一部断面で模式的に示す側面図である。 図4は、図2に示された拡張方法の液状樹脂塗布ステップの変形例を一部断面で模式的に示す側面図である。 図5は、図2に示された拡張方法のフレーム固定ステップ、拡張ステップ及び加熱ステップを実施する拡張装置の構成例を分割して示す斜視図である。 図6は、図5に示された拡張装置を一部断面で示す側面図である。 図7は、図2に示された拡張方法の拡張ステップにおいて被加工物ユニットのフレームを固定した状態を一部断面で模式的に示す側面図である。 図8は、図2に示された拡張方法の拡張ステップにおいて被加工物ユニットのエキスパンドシートを拡張した状態を一部断面で模式的に示す側面図である。 図9は、図2に示された拡張方法の加熱ステップを一部断面で模式的に示す側面図である。 図10は、図1に示された被加工物ユニットの変形例を示す斜視図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係る拡張方法を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係る拡張方法の加工対象の被加工物ユニットの一例を示す斜視図である。図2は、実施形態1に係る拡張方法の流れを示すフローチャートである。
(被加工物ユニット)
実施形態1に係る拡張方法は、図1に示す被加工物ユニット1のシートであるエキスパンドシート3を拡張する装置である。被加工物ユニット1は、図1に示すように、被加工物2と、エキスパンドシート3と、フレーム4とを備える。
実施形態1では、被加工物2は、シリコン、サファイア、ガリウムヒ素又はSiC(炭化ケイ素)などを基板とする円板状の半導体ウェーハや光デバイスウェーハ等のウェーハである。被加工物2は、図1に示すように、表面5の互いに交差する複数の分割予定ライン6で区画された各領域にそれぞれデバイス7が形成されている。
デバイス7は、例えば、IC(Integrated Circuit)、又はLSI(Large Scale Integration)等の集積回路、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサ、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)又は各種のメモリ(半導体記憶装置)である。
被加工物2は、表面5の裏側の裏面8側から基板に対して透過性を有する波長のレーザ光線が分割予定ライン6に沿って照射されて、基板の内部に分割予定ライン6に沿って分割起点である改質層9(図1中に点線で示す)が形成されている。被加工物2は、改質層9を起点に個々のチップ10に分割される。なお、チップ10は、分割予定ライン6に沿って分割された基板の一部と、基板の表面に形成されたデバイス7とを備えている。
なお、改質層9とは、密度、屈折率、機械的強度やその他の物理的特性が周囲のそれとは異なる状態になった領域のことを意味し、溶融処理領域、クラック領域、絶縁破壊領域、屈折率変化領域、及びこれらの領域が混在した領域等を例示できる。
エキスパンドシート3は、伸縮性を有する樹脂から構成され、加熱されると収縮する熱収縮性を有する。エキスパンドシート3は、被加工物2の外径よりもおおきい外径の円板状に形成され、かつ、伸縮性及び熱収縮性を有する合成樹脂から構成された基材層と、基材層上に積層されかつ被加工物2に貼着するとともに伸縮性及び熱収縮性を有する合成樹脂から構成された粘着層とを備える。
粘着層の表面は、被加工物2の裏面8が貼着される被貼着面11である。実施形態1では、エキスパンドシート3は、基材層と粘着層とを備えるが、本発明では、熱可塑性樹脂(ポリオレフィン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はポリスチレン等)により構成されかつ被加工物2に熱圧着される基材層のみから構成されるシートでも良い。
フレーム4は、被加工物2の外径よりの内径が大きな円環状に形成されかつエキスパンドシート3の外縁が貼着されている。
前述した構成の被加工物ユニット1は、交差する複数の分割予定ライン6に沿って分割起点である改質層9が形成された被加工物2がエキスパンドシート3を介してフレーム4の開口12に収容されている。
(拡張方法)
実施形態1に係る拡張方法は、図2に示すように、液状樹脂塗布ステップ201と、拡張ステップ202と、加熱ステップ203とを備える。
(液状樹脂塗布ステップ)
図3は、図2に示された拡張方法の液状樹脂塗布ステップを一部断面で模式的に示す側面図である。図4は、図2に示された拡張方法の液状樹脂塗布ステップの変形例を一部断面で模式的に示す側面図である。液状樹脂塗布ステップ201は、図3に示す塗布装置20が、被加工物ユニット1の被加工物2の外周側で露出するエキスパンドシート3の被貼着面11の領域13に液状樹脂25を塗布するステップである。
実施形態1において、液状樹脂塗布ステップ201では、塗布装置20が、図3に示すように、被加工物2の裏面8側をエキスパンドシート3を介してスピンナテーブル21の保持面22に吸引保持し、スピンナテーブル21の周囲に設けられたクランプ部23でフレーム4をクランプする。
液状樹脂塗布ステップ201では、塗布装置20が、図3に示すように、被加工物2の表面5全体をシート26で覆い、スピンナテーブル21を軸心回りに回転するとともに、液状樹脂供給ノズル24から液状の液状樹脂25を被加工物2の表面5の中央に滴下する。滴下された液状樹脂25は、スピンナテーブル21の回転により発生する遠心力によって、被加工物2の表面5上のシート26上を中心側から外周側に向けて流れていき、被加工物2の表面5上のシート26の全面及びエキスパンドシート3の被貼着面11の領域13に塗布される。
なお、液状樹脂25は、例えば、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol:PVA)、又はポリビニルピロリドン(Polyvinylpyrrolidone:PVP)等の液状の水溶性樹脂を含んでいる。また、実施形態1では、液状樹脂25は、遠赤外線を吸収する吸光材を含んでいるが、本発明では、吸光材を含んでいなくても良い。吸光材として、例えば、カーボンブラック又はフタロシアニンが用いられる。また、液状樹脂25を構成する液状の水溶性樹脂として、例えは、HogoMax(登録商標、株式会社ディスコ製)を用いることができる。
実施形態1において、液状樹脂塗布ステップ201では、塗布装置20は、液状樹脂25の塗布後、30秒から1分程度、液状樹脂供給ノズル24から液状樹脂25を供給することなく、スピンナテーブル21を軸心回りに回転させて、被加工物2の表面5上のシート26及びエキスパンドシート3の被貼着面11の全面に塗布された液状樹脂25を一次乾燥させる。なお、一次乾燥とは、液状樹脂25が、30秒から1分程度、液状樹脂供給ノズル24から液状樹脂25を供給することなく、スピンナテーブル21を軸心回りに回転させることで、外観状乾燥させることをいい、内部に水分を含み、エキスパンドシート3の伸縮を許容可能な状態をいう。
実施形態1において、液状樹脂塗布ステップ201では、液状樹脂25の塗布、一次乾燥後、被加工物2の表面5上の一次乾燥した液状樹脂25をシート26毎被加工物2の表面5から剥離して、被加工物2の表面5上に塗布することなく、エキスパンドシート3の被貼着面11の領域13に液状樹脂25を塗布する。また、本発明において、液状樹脂塗布ステップ201では、図4に示すように、塗布装置20が、シート26で被加工物2の表面5を被覆することなく、エキスパンドシート3の被貼着面11の領域13のみに液状樹脂供給ノズル24から液状樹脂25を塗布しても良い。
(拡張装置)
次に、図2に示された拡張方法の拡張ステップ202及び加熱ステップ203を実施する拡張装置100の構成を説明する。図5は、図2に示された拡張方法のフレーム固定ステップ、拡張ステップ及び加熱ステップを実施する拡張装置の構成例を分割して示す斜視図である。図6は、図5に示された拡張装置を一部断面で示す側面図である。
図5及び図6に示す拡張装置100は、被加工物ユニット1のエキスパンドシート3を拡張して、分割起点としての改質層9を起点に被加工物2を分割予定ライン6に沿って個々のチップ10に分割する装置である。拡張装置100は、図5及び図6に示すように、チャンバー110と、フレーム固定ユニット120と、拡張ユニット130と、保持テーブル140と、加熱ユニット150と、図示しない制御ユニットとを備える。
チャンバー110は、箱状に形成され、フレーム固定ユニット120と、拡張ユニット130と、保持テーブル140と、加熱ユニット150とを収容する。チャンバー110は、被加工物ユニット1を出し入れ自在とする搬入出口(図示せず)が設けられている。実施形態1では、搬入出口は、開閉扉により開閉される。
フレーム固定ユニット120は、被加工物ユニット1のフレーム4を固定するものであって、フレーム載置プレート121と、フレーム押さえプレート122とを備える。フレーム載置プレート121は、平面形状が円形の開口部123が設けられ、かつ上面124が水平方向と平行に平坦に形成された板状に形成されている。フレーム載置プレート121の開口部123の内径は、フレーム4の内径と同径である。フレーム載置プレート121は、開口部123上に被加工物2が位置する状態で被加工物ユニット1のフレーム4が上面124に載置される。
実施形態1では、フレーム載置プレート121は、シリンダ125(図5に示す)により鉛直方向に沿って昇降する。即ち、フレーム載置プレート121は、シリンダ125の伸縮自在なロッド126の先端に取り付けられてシリンダ125のロッド126が伸縮することで鉛直方向に沿って昇降自在に設けられている。
フレーム押さえプレート122は、フレーム載置プレート121の上方でチャンバー110に固定されている。フレーム押さえプレート122は、フレーム載置プレート121とほぼ同寸法の板状に形成され、中央に開口部123と同寸法の円形の開口部127が設けられている。フレーム押さえプレート122の開口部127は、フレーム載置プレート121の開口部123と同軸に配置されている。
フレーム固定ユニット120は、ロッド126が縮小して下方に位置するフレーム載置プレート121の上面124に図示しない搬送ユニットにより被加工物ユニット1が搬送されてくる。フレーム固定ユニット120は、フレーム載置プレート121の上面124に被加工物ユニット1のフレーム4が載置された後、シリンダ125のロッド126が伸張してフレーム載置プレート121が上昇する。フレーム固定ユニット120は、フレーム押さえプレート122と上昇したフレーム載置プレート121との間に被加工物ユニット1のフレーム4を挟持して固定する。
拡張ユニット130は、フレーム固定ユニット120で固定されたフレーム4を含む被加工物ユニット1のエキスパンドシート3のフレーム4の内周と被加工物2の外周との間の領域13を被貼着面11の背面側である基材層側から押圧して、エキスパンドシート3を拡張するものである。拡張ユニット130は、拡張ドラム131と、複数の押圧ローラー132とを備える。
実施形態1において、拡張ドラム131は、下方が閉塞した扁平な円筒状に形成され、外径がフレーム載置プレート121の上面124に載置されるフレーム4の内径よりも小さく、内径がエキスパンドシート3に貼着される被加工物2の外径よりも大きく形成されている。拡張ドラム131は、フレーム固定ユニット120の開口部123,127内に、フレーム固定ユニット120と同軸に配置されている。
押圧ローラー132は、円柱状に形成され、拡張ドラム131の上端に軸心(以下回転軸と記す)回りに回転自在に支持されている。押圧ローラー132は、拡張ドラム131の周方向に等間隔に配置されている。押圧ローラー132は、回転軸が平面視における拡張ドラム131の接線と平行に配置されている。
拡張ドラム131は、昇降ユニット133に取り付けられ、昇降ユニット133により鉛直方向に昇降する。即ち、拡張ドラム131は、昇降ユニット133の伸縮自在なロッドの先端に取り付けられて昇降ユニット133のロッドが伸縮することで鉛直方向に昇降自在に設けられている。
実施形態1では、拡張ドラム131は、昇降ユニット133により押圧ローラー132の上端が下降したフレーム固定ユニット120のフレーム載置プレート121の上面124と同一平面上に位置する位置と、押圧ローラー132の上端が上昇したフレーム固定ユニット120のフレーム載置プレート121の上面124と同一平面上に位置する位置と、押圧ローラー132の上端がフレーム4を固定したフレーム固定ユニット120のフレーム載置プレート121の上面124よりも上側に位置する位置とに亘って鉛直方向に昇降する。
昇降ユニット133により上昇すると押圧ローラー132の上端がフレーム4を固定したフレーム固定ユニット120のフレーム載置プレート121の上面124よりも上側に位置するので、押圧ローラー132は、フレーム固定ユニット120により固定された被加工物ユニット1のエキスパンドシート3のフレーム4の内周と被加工物2の外周との間の領域13を押圧する。
拡張ユニット130は、フレーム固定ユニット120で被加工物ユニット1のフレーム4を固定し、拡張ドラム131及び保持テーブル140を押圧ローラー132の上端がフレーム4を固定したフレーム固定ユニット120のフレーム載置プレート121の上面124よりも下側に位置する位置からフレーム固定ユニット120のフレーム載置プレート121の上面124よりも上側に位置する位置まで上昇させて、押圧ローラー132で被加工物ユニット1のエキスパンドシート3のフレーム4の内周と被加工物2の外周との間の領域13を押圧して、エキスパンドシート3を面方向に拡張する。また、拡張ユニット130は、エキスパンドシート3を一旦拡張した後、拡張ドラム131及び保持テーブル140を下降することで、被加工物ユニット1のエキスパンドシート3のフレーム4の内周と被加工物2の外周との間の領域13に弛みを形成する。
保持テーブル140は、外径が拡張ドラム131の内径よりも小さい円板状に形成され、拡張ドラム131の内側に拡張ドラム131と同軸に配置されている。保持テーブル140は、拡張ドラム131に固定されている。保持テーブル140は、エキスパンドシート3を介して被加工物ユニット1の被加工物2を吸引保持する水平方向に沿って平坦な保持面141を有するものである。保持テーブル140は、フレーム4及び拡張ドラム131の内径よりも外径が小径な円板形状であり、保持面141がポーラスセラミック等の多孔質材で構成されかつ吸引路を介してエジェクタ等の吸引源に接続されている。
保持テーブル140は、保持面141に図示しない搬送ユニットにより搬送されてきた被加工物ユニット1のエキスパンドシート3を介して被加工物2の裏面8側が載置される。保持テーブル140は、吸引源により保持面141が吸引されることで、被加工物2の裏面8側を保持面141に吸引保持可能である。保持テーブル140は、昇降ユニット133により拡張ユニット130とともに鉛直方向に昇降する。
加熱ユニット150は、拡張ユニット130によりエキスパンドシート3が拡張されて形成されたエキスパンドシート3のフレーム4と被加工物2との間の領域13の弛みを加熱して収縮させるものである。加熱ユニット150は、鉛直方向に移動自在でかつ鉛直方向と平行な軸心回りに回転する円板状の回転板151と、複数の加熱部152とを備える。
回転板151は、外径が、開口部123,127の内径よりも小さく、被加工物2の外径よりも大きい。回転板151は、フレーム固定ユニット120、拡張ユニット130及び保持テーブル140と同軸に配置されている。
加熱部152は、フレーム固定ユニット120で固定されたフレーム4を含む被加工物ユニット1のエキスパンドシート3の領域13の上方に周方向に等間隔に配置されて、エキスパンドシート3の領域13に対応した円上に配置されている。加熱部152は、保持テーブル140及びフレーム固定ユニット120に保持された被加工物ユニット1のエキスパンドシート3の領域13と鉛直方向に対面する回転板151の外縁部に配置されている。実施形態1において、加熱部152は、周方向に等間隔に四つ設けられているが、本発明では、四つに限定されない。
加熱部152は、遠赤外線を下方に照射して、エキスパンドシート3の領域13を加熱する形式のもの、例えば、電圧が印加されると加熱されて、遠赤外線を放射する赤外線セラミックヒータである。加熱部152は、回転板151が保持テーブル140の軸心と同軸な軸心回りに回転して、エキスパンドシート3の前述した領域13上を旋回する。
加熱ユニット150は、回転板151及び加熱部152が下降して、保持テーブル140及びフレーム固定ユニット120に保持された被加工物ユニット1のエキスパンドシート3の領域13と鉛直方向に対面し、軸心回りに回転して、エキスパンドシート3の前述した領域13上を旋回することで、エキスパンドシート3の被加工物2の外側の領域13の弛みを加熱し、収縮させる。
制御ユニットは、拡張装置100の上述した各構成要素を制御して、被加工物ユニット1に対する加工動作を拡張装置100に実施させるものである。なお、制御ユニットは、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(read only memory)又はRAM(random access memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有するコンピュータである。制御ユニットの演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、拡張装置100を制御するための制御信号を、入出力インターフェース装置を介して拡張装置100の上述した構成要素に出力する。
制御ユニットは、加工動作の状態や画像などを表示する液晶表示装置などにより構成される図示しない表示ユニットと、オペレータが加工条件などを登録する際に用いる図示しない入力ユニットとに接続されている。入力ユニットは、表示ユニットに設けられたタッチパネルと、キーボード等の外部入力装置とのうち少なくとも一つにより構成される。
(拡張ステップ)
図7は、図2に示された拡張方法の拡張ステップにおいて被加工物ユニットのフレームを固定した状態を一部断面で模式的に示す側面図である。図8は、図2に示された拡張方法の拡張ステップにおいて被加工物ユニットのエキスパンドシートを拡張した状態を一部断面で模式的に示す側面図である。拡張ステップ202は、液状樹脂塗布ステップ201を実施した後、被加工物ユニット1のエキスパンドシート3を拡張し被加工物2が改質層9に沿って分割されて形成された個々のチップ10間に間隙を形成するステップである。
実施形態1において、拡張ステップ202では、拡張装置100は、拡張ドラム131、保持テーブル140及びフレーム載置プレート121を下降した状態で、図示しない搬送ユニットにより被加工物ユニット1が搬送されてきて、被加工物ユニット1のフレーム4がフレーム載置プレート121の上面124に載置される。実施形態1において、拡張ステップ202では、拡張装置100は、図7に示すように、フレーム載置プレート121を上昇して、フレーム4をフレーム押さえプレート122とフレーム載置プレート121との間に挟持して被加工物ユニット1を固定する。
拡張ステップ202では、拡張装置100は、図8に示すように、押圧ローラー132の上端がフレーム4を固定したフレーム固定ユニット120のフレーム載置プレート121の上面124よりも上側に位置するまで、拡張ドラム131及び保持テーブル140を上昇させる。すると、エキスパンドシート3の領域13に拡張ドラム131の上端に設けられた押圧ローラー132が当接し、押圧ローラー132が領域13を下方から上方に向けて押圧し、エキスパンドシート3が面方向に拡張される。拡張ステップ202では、エキスパンドシート3の拡張の結果、エキスパンドシート3に放射状に引張力が作用する。
このように被加工物2の裏面8に貼着されたエキスパンドシート3に放射状に引張力が作用すると、被加工物2は、分割予定ライン6に沿って改質層9が形成され、一次乾燥した液状樹脂25がエキスパンドシート3の伸縮を許容するので、エキスパンドシート3が拡張して、改質層9を基点として、分割予定ライン6に沿って個々のチップ10に分割される。また、被加工物2は、チップ10間が広がり、チップ10間に間隔が形成される。
(加熱ステップ)
図9は、図2に示された拡張方法の加熱ステップを一部断面で模式的に示す側面図である。加熱ステップ203は、拡張ステップ202を実施した後、被加工物2を保持する保持面141を有した保持テーブル140でエキスパンドシート3を介して被加工物2を保持した状態で、被加工物2の外側とフレーム4の内周との間のシート26の領域13を液状樹脂25とともに加熱し収縮させるとともに液状樹脂25を乾燥させて硬化させるステップである。
実施形態1において、加熱ステップ203では、拡張装置100は、エキスパンドシート3の拡張後、保持テーブル140の保持面141にエキスパンドシート3を介して被加工物2の裏面8を吸引保持して、チップ10間の間隔を維持する。また、加熱ステップ203では、拡張装置100は、拡張ユニット130及び保持テーブル140を下降して、保持面141及び押圧ローラー132の上端がフレーム固定ユニット120のフレーム載置プレート121の上面124と同一平面上に位置させる。すると、被加工物ユニット1は、エキスパンドシート3を介して被加工物2が保持テーブル140の保持面141に吸引保持され、エキスパンドシート3が一旦拡張しているために、エキスパンドシート3の領域13に弛みが形成される。
実施形態1において、加熱ステップ203では、拡張装置100は、加熱ユニット150を下降させ、図9に示すように、加熱部152をエキスパンドシート3の領域13に対面させる。実施形態1において、加熱ステップ203では、拡張装置100は、加熱ユニット150が全ての加熱部152を駆動し、全ての加熱部152から遠赤外線を領域13上の液状樹脂25に照射させながら加熱部152を領域13の上方で所定回数旋回させる。こうして、加熱ステップ203では、拡張装置100は、液状樹脂25を介して、エキスパンドシート3の領域13の弛みを全周に亘って加熱し、収縮させるとともに、一次硬化した液状樹脂25を完全乾燥させる。こうして、実施形態1において、加熱ステップ203では、遠赤外線を液状樹脂25に照射することで液状樹脂25を介してエキスパンドシート3の領域13の弛みを加熱して収縮させて、収縮した領域13を完全乾燥させた液状樹脂25で固定する。なお、完全乾燥とは、液状樹脂25が一次乾燥よりも含有した水分が少量となるまで乾燥した状態をいう。
以上説明したように、実施形態1に係る拡張方法は、液状樹脂塗布ステップ201においてエキスパンドシート3の領域13に予め液状樹脂25を塗布しておき、拡張ステップ202においてエキスパンドシート3を拡張した後に、加熱ステップ203においてエキスパンドシートの領域13を加熱させるとともに液状樹脂25を硬化させる。よって、実施形態1に係る拡張方法は、エキスパンドシート3の領域13が加熱収縮されることに加え、乾燥された液状樹脂25により固定されることとなる。
その結果、実施形態1に係る拡張方法は、収縮させたエキスパンドシート3が収縮前の状態に戻ることを抑制でき、エキスパンドシート3の拡張後のチップ10間の間隔が狭まることを抑制することができるという効果を奏する。
また、実施形態1に係る拡張方法は、液状樹脂塗布ステップ201においてエキスパンドシート3の領域13に予め液状樹脂25を塗布しておき、拡張ステップ202においてエキスパンドシート3を拡張した後に、加熱ステップ203において領域13上に塗布された液状樹脂25を介してエキスパンドシート3の領域13の弛みを加熱させるので、エキスパンドシート3が加熱されることで発生するガスを完全乾燥させた液状樹脂25で封止することとなり、エキスパンドシート3から発生するガスがデバイス7に付着することを抑制することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。実施形態1では、分割起点として改質層9を形成したが、本発明では、これに限定されることなく、分割起点としてレーザ加工溝又は切削溝を形成しても良い。
また、実施形態1では、拡張装置100は、被加工物ユニット1の被加工物2が図10に示すように分割予定ライン6に形成された分割溝14により、分割予定ライン6に沿って個々のチップ10に分割されていても良い。
なお、図10は、図1に示された被加工物ユニットの変形例を示す斜視図である。図10は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。分割溝14は、被加工物2を貫通して、被加工物2を個々のチップ10に分割するものであり、被加工物2に切削加工又はレーザーアブレーション加工が施されて形成される。
即ち、本発明では、拡張方法は、拡張ステップ202において互いに交差する複数の分割予定ライン6に沿って分割された被加工物ユニット1のチップ10間の間隔を拡張ステップ202前よりも広げても良い。
1 被加工物ユニット
2 被加工物
3 エキスパンドシート(シート)
4 フレーム
6 分割予定ライン
9 改質層(分割起点)
10 チップ
12 開口
25 液状樹脂
140 保持テーブル
141 保持面
201 液状樹脂塗布ステップ
202 拡張ステップ
203 加熱ステップ

Claims (2)

  1. 交差する複数の分割予定ラインに沿って分割され又は分割起点が形成された被加工物がシートを介してフレームの開口に収容された被加工物ユニットの該シートを拡張する拡張方法であって、
    被加工物ユニットの被加工物の外側で露出する該シートに液状樹脂を塗布する液状樹脂塗布ステップと、
    該液状樹脂塗布ステップを実施した後、被加工物ユニットの該シートを拡張し被加工物が該分割起点に沿って分割されて形成された個々のチップ間に間隙を形成する拡張ステップと、
    該拡張ステップを実施した後、被加工物を保持する保持面を有した保持テーブルで該シートを介して被加工物を保持した状態で、被加工物の外側と該フレームの内周との間の該シートを該液状樹脂とともに加熱し収縮させるとともに該液状樹脂を乾燥させて硬化させる加熱ステップと、
    を備える、拡張方法。
  2. 該液状樹脂は、遠赤外線を吸光する吸光材を含み、
    該加熱ステップでは、遠赤外線を該液状樹脂に照射することで該液状樹脂を介して該シートを加熱して収縮させる、請求項1に記載の拡張方法。
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