JP2024060146A - 鋳造方案の設計方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ゲートの設計に要する計算量を削減する。【解決手段】コンピュータにより実行される鋳造方案の設計方法は、対象製品の金型に配置しうる複数のゲートそれぞれの配置位置および断面積を定義したゲート定義データを用いて、複数のゲートのうちから使用するゲートの組み合わせを選択する選択ステップと、金型設計データと、ゲート定義データと、溶湯の充填に関する制約条件と、を用いて、選択された組み合わせにおける溶湯の充填過程を解析する解析ステップと、充填過程についての解析結果を評価する評価ステップと、あらかじめ設定された探索終了条件が成立するまで、解析ステップと、評価ステップと、を繰り返すことにより、組み合わせの最適値を探索する探索ステップと、を含む。【選択図】図2

Description

本開示は、鋳造方案の設計方法に関する。
鋳造方案で設計される要素のひとつにゲートの断面積がある。特許文献1には、ゲートから溶湯が鋳型内部にくまなく充填されるように、設けられた複数のゲートそれぞれの断面積を、そのゲートから充填すべき部分の体積に比例させて設定することが記載されている。
特開2000-343199号公報
製造される製品が複雑な形状を有している場合、特許文献1に記載された技術のように、複数のゲートそれぞれの断面積を製造される製品の体積に比例させるだけでは、良好な湯流れを得ることはできない。製品の複雑な形状に合わせて、個々のゲートの断面積を規定するゲートの幅について計算する場合、最適値を算出するために膨大な計算処理が必要となる。
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本開示の一形態によればコンピュータにより実行される鋳造方案の設計方法が提供される。この鋳造方案の設計方法は、対象製品の金型に配置しうる複数のゲートそれぞれの配置位置および断面積を定義したゲート定義データを用いて、前記複数のゲートのうちから使用するゲートの組み合わせを選択する選択ステップと、金型設計データと、前記ゲート定義データと、溶湯の充填に関する制約条件と、を用いて、選択された前記組み合わせにおける前記溶湯の充填過程を解析する解析ステップと、前記充填過程についての解析結果を評価する評価ステップと、あらかじめ設定された探索終了条件が成立するまで、前記解析ステップと、前記評価ステップと、を繰り返すことにより、前記組み合わせの最適値を探索する探索ステップと、を含む。
このような形態によれば、選択されたゲートの組み合わせにおける溶湯の充填過程を解析した結果を評価し、ゲートの組み合わせの最適値を探索することにより、対象製品の金型に配置するゲートの組み合わせが決定される。各ゲートの配置位置および断面積はあらかじめ定義されているため、配置するゲートの組み合わせだけがゲートに関する設計を決定する要因となる。よって、対象製品の形状に合わせて個々のゲートの幅および厚みについて決定する態様に比べて、ゲートに関する設計に要する計算量を削減することができる。
(2)上記形態の鋳造方案の設計方法において、前記ゲート定義データにおいて、前記複数のゲートには、同じ断面積を有する2つ以上のゲートが隣接して配置されており、隣接するゲートとの間に非ゲート部が存在しない連続ゲートが含まれており、選択された前記組み合わせに、前記連続ゲートが含まれている場合、前記解析ステップにおいて、前記連続ゲートは1つのゲートとして前記溶湯の前記充填過程の解析が行われてもよい。
このような形態によれば、隣接する2つのゲートを1つのゲートとして構成することができる。例えば、ゲートの断面積を大きくする場合、隣接するゲートを使用するゲートとして選択すればよい。また、ゲートの断面積を小さくする場合、いずれかの端に配置されているゲートを使用しないように変更すればよい。いずれの場合も、ゲートの断面積の増加量または減少量を容易に特定できる。個々のゲートの幅および厚みについて決定する態様に比べて、簡易な構成で、ゲートの断面積の変更が可能である。
実施形態にかかる情報処理装置の全体構成を示す概略図である。 ゲート配置の決定処理を表すフローチャートである。 ゲートの配置についての説明図である。 ゲートの配置の一例を示した図である。 ゲートの配置の他の例を示した図である。
A.実施形態:
図1は、実施形態にかかる情報処理装置10の全体構成を示す概略図である。情報処理装置10は、ダイカスト鋳造における鋳造方案に関する設計を行う。鋳造方案に関する設計とは、溶湯を金型内部に導く経路の設計のことをいう。より具体的には、情報処理装置10は、金型に配置するゲートに関する設計を行う。溶湯は、鋳造に用いる溶融金属である。ゲートとは、溶湯が金型の製品部分まで導く通路であるランナーの一方の端部に位置しており、溶湯が金型の製品部分に充填されるための入口である。ダイカスト鋳造により製造される対象製品は、例えば、車のシリンダーブロック、シリンダーヘッド、アルミホイールである。
情報処理装置10は、メモリ11と、入出力インターフェイス12と、通信インターフェイス13と、プロセッサ14とを備えるコンピュータである。メモリ11と、入出力インターフェイス12と、通信インターフェイス13とは、バス19を介してプロセッサ14に接続されている。
図1に示す、メモリ11は、情報処理装置10が実行する各種処理に使用されるプログラムおよびデータを記憶する。メモリ11には、金型設計データ、溶湯射出条件に関する情報等が記憶されている。金型設計データ、溶湯射出条件については後述する。
入出力インターフェイス12には、入力装置121と、表示装置122とが接続されている。入力装置121は、例えば、キーボード、マウスである。表示装置122は、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイである。
通信インターフェイス13は、プロセッサ14の制御に従って有線通信または無線通信による他の装置と通信の通信を可能とする。例えば、通信インターフェイス13は、他のコンピュータから金型設計データを受信する。
プロセッサ14は、メモリ11に記憶された各種プログラムを実行することにより、様々な機能を実現する。実施形態において、プロセッサ14は、金型内に射出された溶湯の充填過程を解析し、最適なゲートの配置を決定する。実施形態においては、プロセッサ14は、溶湯の充填過程として、金型内における溶湯の流動を解析する。溶湯の流動を湯流れともいう。
図2は、ゲート配置の決定処理を表すフローチャートである。図2の処理は、プロセッサ14によって実行される。例えば、ゲートの配置について設計を行う作業者が情報処理装置10の入力装置121を介して、ゲート配置の決定処理の開始を指示すると、図2に示す処理が開始される。
ステップS110において、プロセッサ14は、メモリ11から読み出した金型設計データとゲート定義データとに基づいて、金型にすべてのゲート候補が配置された3次元CADデータである対象データD1を作成する。金型設計データは、対象製品を製造するために使用される金型の設計図面を含む。金型設計データは、例えば、情報処理装置10とは異なる他のコンピュータにより3次元CADデータとして出力されたものである。
図3は、ゲートの配置についての説明図である。実施形態においては、対象製品の金型に配置しうるゲート候補があらかじめ設定されている。ゲート候補とは、金型に配置しうる複数のゲートである。図3においては、技術の理解を容易にするため、ゲート候補g1~g5、金型m1、射出装置d1の形状を単純な形状で表している。実施形態においては、ゲート候補g1~g5それぞれの幅および厚さは同じである。即ち、ゲート候補g1~g5の断面積は同じである。また、ゲート候補g1~g5それぞれに接続されている各ランナーの幅および長さは、同じである。なお、図3においては、ゲート候補の数が5つの例を示しているが、ゲート候補の数は任意でよい。
実施形態において、隣接する2つのゲート候補の間には、非ゲート部が存在しない。非ゲート部は、ゲートを構成しない部分である。よって、隣接する2つ以上のゲートが使用される場合、使用される2つ以上のゲート候補は1つのゲートを構成する。ゲート候補の間に非ゲート部が存在しない、隣接する2つ以上のゲートを連続ゲートともよぶ。
ゲート定義データは、対象製品の金型に配置しうる複数のゲート候補の配置位置および断面積を定義したデータである。例えば、図3に示すようにゲート候補g1~g5が設定されている場合、ゲート定義データには、ゲート候補g1~g5それぞれの配置位置および断面積が定義されている。対象データD1に基づいた解析モデルを用いて、後述する湯流れに関するCAE(Computer Aided Engineering)解析が実行される。
図2に示す、ステップS120において、プロセッサ14は、複数のゲート候補のうち使用するゲートの組み合わせを選択する。すなわち、ゲート定義データを用いて、複数のゲートのうちから使用するゲートの組み合わせを選択する選択ステップは、プロセッサ14によって実行される。ステップS120が最初に実行される際には、あらかじめ設定される初期値に基づいて、ゲートの組み合わせが選択される。あらかじめ設定される初期値は、例えば、ゲートの配置について知見を有する作業者が決定する。また、ステップS120の2回目以降の実行の際には、後述するステップS140において出力された金型内の湯流れを解析した結果を用いて、複数のゲート候補のうち使用するゲートの組み合わせが選択される。
図4は、ゲートの配置の一例を示した図である。例えば、ゲート候補g1、g2、g4の組み合わせが使用するゲートとして選択されたとする。ゲート候補g3、g5は使用されない。図4においては、使用されるゲート候補を網掛けで表示している。この場合、隣接するゲート候補g1とゲート候補g2とは1つのゲートを構成する。ゲート候補g1とゲート候補g2とにより構成される1つのゲートの断面積は、1つのゲート候補の断面積の2倍である。ゲート候補g4は1つのゲートを構成する。ゲート候補g3、g5の位置は、それぞれ非ゲート部となる。
図5は、ゲートの配置の他の例を示した図である。例えば、ゲート候補g1、g3、g5の組み合わせが使用するゲートとして選択されたとする。ゲート候補g2、g4は使用されない。この場合、ゲート候補g1、g3、g5はそれぞれ1つのゲートを構成する。ゲート候補g2、g4の位置はそれぞれ非ゲート部となる。
図2に示す、ステップS130において、プロセッサ14は、ステップS120において選択されたゲートの組み合わせに応じて対象データD1を修正する。具体的には、プロセッサ14は、使用するゲートとして選択されたゲートを金型に配置し、使用するゲートとして選択されなかったゲート候補を非ゲート部とするように、対象データD1を修正する。
ステップS140において、まず、プロセッサ14は、対象データD1に基づいた解析対象のモデルを作成する。プロセッサ14は、作成した解析対象のモデルを用いてCAE解析を実行することにより、対象データD1が表すゲートの配置の場合の金型内に射出された溶湯の充填過程を解析する。すなわち、金型設計データと、ゲート定義データと、溶湯射出条件と、を用いて、選択されたゲートの組み合わせにおける溶湯の充填過程を解析する解析ステップは、プロセッサ14によって実行される。
ステップS140の具体的な処理として、まず、プロセッサ14は、金型の内部の空間を複数のセルに分割する。プロセッサ14は、メモリ11から読み出した溶湯射出条件で、金型内における湯流れのシミュレーションを開始する。溶湯射出条件には、溶湯温度の設定値、溶湯の射出速度の設定値、金型の熱伝達係数等が含まれる。溶湯射出条件を溶湯の充填に関する制約条件ともよぶ。
プロセッサ14は、シミュレーションの実行中に決められた時間ごとに、各セルに残存する空気の体積量、各セルにおける溶湯の充填率、各セルに到達した溶湯の流速等を算出し、算出した値をメモリ11に記憶させる。決められた時間は、例えば、0.1秒である。また、プロセッサ14は、セルごとの、残存する空気の体積量の計時変化、溶湯の充填率の計時変化等を解析結果としてメモリ11に記憶させる。
ステップS150において、プロセッサ14は、メモリ11から読み出した算出式を用いて評価指標値を算出する。プロセッサ14は、算出した評価指標値を、対応するゲートの組み合わせと対応付けて、メモリ11に記憶させる。すなわち、充填過程を解析した結果を用いて求められた目的関数の値に基づいて、組み合わせを評価する評価ステップは、プロセッサ14により実行される。
実施形態において、プロセッサ14は、評価指標値として、充填が完了したときに金型内に残存する空気の体積量を算出する。充填が完了したときとは、予定されている量の溶湯がすべて金型に流し込まれたときである。ダイカスト鋳造において、溶湯は高圧かつ高速で射出されるため、溶湯の湯面が大きく乱れた状態で充填が進行する。よって、金型内部の空気が溶湯に巻き込まれることがある。溶湯に巻き込まれた空気のうち、製品内部に取り残された空気は気泡となる。このような気泡は、鋳造品に生じる欠陥のひとつである。よって、最適なゲートの配置を決定するため、充填が完了したときに金型内に残存する空気の体積量を評価する。
ステップS160において、プロセッサ14は、あらかじめ設定された探索終了条件が成立したか否かを判定する。すなわち、あらかじめ設定された探索終了条件が成立するまで、解析ステップと、評価ステップと、を繰り返すことにより、組み合わせの最適値を探索する探索ステップは、プロセッサ14により実行される。実施形態において、探索終了条件は、目的関数の値があらかじめ決められた閾値以下をとること、あるいは、探索が繰り返された回数があらかじめ決められた数に到達することである。探索が繰り返された回数は、ステップS160の判定が実行された数から求められる。探索終了条件が成立する場合(ステップS160;YES)、ステップS170が実行される。探索終了条件が成立しない場合(ステップS160;NO)、ステップS120が再び実行される。このように、実施形態においては、算出された残存する空気の体積量を目的関数の値として、目的関数の値を最小化するように、設計変数であるゲートの組み合わせが探索されることになる。
ステップS170において、プロセッサ14は、ゲートの最適な組み合わせをメモリ11に記憶させる。ステップS160において、目的関数の値があらかじめ決められた閾値以下を取ることにより探索が終了された場合、プロセッサ14は、直前に実行されたステップS120において選択されたゲートの組み合わせを最適な組み合わせとしてメモリ11に記憶させる。また、ステップS160において、探索が繰り返された回数があらかじめ決められた数に到達することにより探索が終了された場合、プロセッサ14は、メモリ11に記憶されている複数の評価指標値のうちの最小値に対応付けられているゲートの組み合わせを最適な組み合わせとしてメモリ11に記憶させる。さらに、プロセッサ14は、最適な組み合わせのゲートが金型に配置されている3次元CADデータをメモリ11に記憶させてもよい。また、プロセッサ14は、対象データD1が表す画像を表示装置122に表示させてもよい。その後、ゲート配置の決定処理が終了される。
以上説明したように、情報処理装置10は、複数のゲート候補g1~g5のうち使用するゲートの組み合わせを設計変数とし、金型内の湯流れを評価するために算出される評価指標値を目的関数とし、最適化処理により最適なゲートの配置を決定する。上述した鋳造方案の設計方法においては、選択したゲートの組み合わせにおける溶湯の充填過程を解析した結果が評価され、ゲートの組み合わせの最適値を探索される。各ゲートの配置位置および断面積はあらかじめ定義されているため、配置するゲートの組み合わせだけがゲートに関する設計を決定する要因となる。対象製品の形状に合わせて、個々のゲートの幅、ゲートの厚み、ゲートの位置を決定する場合は、ゲートの幅、ゲートの厚み、ゲートの位置が決定すべきパラメータ、即ち、設計変数となる。しかし、実施形態においては、ゲートの有無が決定すべきパラメータ、即ち、設計変数となる。よって、対象製品の形状に合わせて個々のゲートの幅および厚みについて決定する態様に比べて、ゲートに関する設計に要する計算量を削減することができる。
また、例えば、製品の設計変更により、溶湯の組成がわずかに変更される、製品の形状がわずかに変更されること等がある。このため、ゲートの最適な組み合わせを新たに決定する必要が生じる。この場合、設計変更の前に決定されていたゲートの最適な組み合わせを、複数のゲート候補のうち使用するゲートの組み合わせの初期値として設定することができる。わずかな設計変更であれば、新たに決定されるゲートの最適な組み合わせが、設計変更の前に決定されていたゲートの最適な組み合わせから大きく乖離しないと考えられる。
また、対象製品についてゲートの最適な組み合わせを決定する際に、対象製品に類似した形状の他の製品について、ゲートの最適な組み合わせが既に決定されているとする。この場合、類似した形状の他の製品についてのゲートの最適な組み合わせを、複数のゲート候補のうち使用するゲートの組み合わせの初期値として設定することができる。対象製品の形状と他の製品との形状とが類似しているのであれば、新たに決定されるゲートの最適な組み合わせが、類似した他の製品について決定されていたゲートの最適な組み合わせから大きく乖離しないと考えられる。
また、実施形態においては、ゲート候補それぞれの断面積は同じであり、隣接する2つのゲート候補の間には、非ゲート部が存在しない。よって、隣接する2つ以上のゲート候補が選択された場合、選択された2つ以上のゲート候補は1つのゲートを構成する。例えば、ゲートの断面積を大きくする場合、隣接するゲートを使用するゲートとして選択すればよい。また、ゲートの断面積を小さくする場合、いずれかの端に配置されているゲートを使用しないように変更すればよい。いずれの場合も、ゲートの断面積の増加量または減少量を容易に特定できる。さらに、個々のゲートの幅および厚みについて決定する態様に比べて、簡易な構成で、ゲートの断面積の変更が可能である。
また、隣接する2つ以上のゲート候補が1つのゲートを構成することができるので、例えば、ゲート候補の断面積を比較的小さく設定しておくことにより、ゲートの断面積の変更に柔軟に対応できる。よって、実施形態にかかる方法で探索される解の質は、個々のゲートの幅および厚みを個別に決定する態様で探索される解の質に比べて大きく低下しない。
B1.他の実施形態1
実施形態においては、ゲート候補それぞれの断面積は同じである例を説明したが、ゲート候補の断面積は異なっていてもよい。この場合も各ゲートの配置位置および断面をあらかじめ定義しておくため、ゲートの有無が決定すべきパラメータとなる。よって、対象製品の形状に合わせて個々のゲートの幅および厚みについて決定する態様に比べて、ゲートに関する設計に要する計算量を削減することができる。
B2.他の実施形態2
実施形態においては、金型設計データは、例えば、情報処理装置10とは異なるコンピュータにより出力される例を説明した。しかしながら、情報処理装置10が、対象製品を鋳造するための金型設計データを作成してもよい。情報処理装置10は、対象データD1を作成する前に(図2のステップS110を参照)、金型設計データを作成する。また、情報処理装置10は、決定されたゲートの最適な組み合わせと、金型設計データとを用いて、選択された最適なゲート候補が金型に配置されるように、金型設計データを修正してもよい。この処理は、ゲートの最適な組み合わせをメモリ11に記憶させた後(図2のステップS170を参照)に実行される。
実施形態と同様に、対象製品の形状に合わせて個々のゲートの幅および厚みについて決定する態様に比べて、ゲート設計のための計算量が削減される。よって、金型におけるゲート配置の決定に要する計算量を削減することができる。
B3.他の実施形態3
実施形態においては、シミュレーションにおいて、良好な湯流れについて達成の度合いを数値であり、目的関数として使用される評価指標値が、充填が完了したときに金型内に残存する空気の体積量である例を説明した。しかしながら、評価指標値はこれに限られない。評価指標値は、充填が完了したときの充填された溶湯の平均温度であってもよい。ダイカスト鋳造において溶湯の冷却が速すぎると、溶湯が金型内の隅々まで行き渡らないまま溶湯の凝固が開始すること、あるいは、溶湯が合流する箇所において完全に融合できないことがある。よって、最適なゲートの配置を決定するため、充填が完了したときの充填された溶湯の平均温度を評価することができる。
B4.他の実施形態4
実施形態において、隣接する2つのゲート候補の間には、非ゲート部が存在しない例を説明した。しかしながら、複数のゲート候補のうちには、他のゲート候補に隣接しておらず、非ゲート部に隣接するゲート候補が含まれてもよい。
また、実施形態において、情報処理装置10が金型内における湯流れを解析する例を説明した。しかしながら、情報処理装置10は、溶湯の凝固を解析してもよい。
本開示に記載の情報処理装置10の機能は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサおよびメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の情報処理装置10の機能は、一つ以上の専用ハードウエア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の情報処理装置10の機能は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサおよびメモリと一つ以上のハードウエア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替え、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…情報処理装置、11…メモリ、12…入出力インターフェイス、13…通信インターフェイス、14…プロセッサ、19…バス、121…入力装置、122…表示装置、D1…対象データ、m1…金型、d1…射出装置、g1,g2,g3,g4…ゲート候補

Claims (2)

  1. コンピュータにより実行される鋳造方案の設計方法であって、
    対象製品の金型に配置しうる複数のゲートそれぞれの配置位置および断面積を定義したゲート定義データを用いて、前記複数のゲートのうちから使用するゲートの組み合わせを選択する選択ステップと、
    金型設計データと、前記ゲート定義データと、溶湯の充填に関する制約条件と、を用いて、選択された前記組み合わせにおける前記溶湯の充填過程を解析する解析ステップと、
    前記充填過程についての解析結果を評価する評価ステップと、
    あらかじめ設定された探索終了条件が成立するまで、前記解析ステップと、前記評価ステップと、を繰り返すことにより、前記組み合わせの最適値を探索する探索ステップと、
    を含む鋳造方案の設計方法。
  2. 請求項1に記載の鋳造方案の設計方法であって、
    前記ゲート定義データにおいて、前記複数のゲートには、同じ断面積を有する2つ以上のゲートが隣接して配置されており、隣接するゲートとの間に非ゲート部が存在しない連続ゲートが含まれており、
    選択された前記組み合わせに、前記連続ゲートが含まれている場合、前記解析ステップにおいて、前記連続ゲートは1つのゲートとして前記溶湯の前記充填過程の解析が行われる、
    鋳造方案の設計方法。
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