JP5445257B2 - 鋳造シミュレーション方法、及び、鋳造シミュレーション装置 - Google Patents
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Description
なお、本発明の技術的範囲は以下の実施例に限定されるものではなく、本明細書及び図面に記載した事項から明らかになる本発明が真に意図する技術的思想の範囲全体に、広く及ぶものである。
図1に示す如く、本発明の一実施形態に係る鋳造シミュレーション方法は、鋳造シミュレーション装置10により実行することができる。鋳造シミュレーション装置10は、制御装置11と、制御装置11とそれぞれ接続される、入力装置12、出力装置13、記憶装置14、及び、演算装置20と、を主な要素として具備する。例えば、記憶装置14や演算装置20としては、電子計算機におけるRAMやROM等からなる記憶部や、CPUからなる演算処理部等が用いられる。入力装置12としては、電子計算機に接続されたキーボードやマウス等が用いられる。出力装置13としては、電子計算機に接続されたモニタ等が用いられる。制御装置11としては、電子計算機における各装置の動作を制御する制御盤等が用いられる。
記憶装置14には、鋳型や鋳物に関する情報や、鋳型に溶湯を射出する際の射出条件や、演算装置20における演算に利用する情報や、その他演算処理を実行するためのプログラム等が格納されている。
次に、本発明の一実施形態に係る鋳造シミュレーション方法の手順について、図2を用いて説明する。本実施形態に係る鋳造シミュレーション方法は、鋳型内に溶湯を射出するダイキャスト鋳造における鋳型内での溶湯の湯流れ解析を行うものである。
なお、図4(c)においては説明の便宜上二次元モデルとして記載しているが、実際には三次元モデルが用いられる。また、本発明の適用対象はシリンダブロックに限定されず、他の鋳造品についても適用対象とすることが可能である。
具体的には、湯流れ解析における鋳型モデルMに対する射出条件として、鋳型内に溶湯を射出する射出速度と、鋳型内に溶湯を射出する射出ゲートの形状と、射出ゲートの鋳型に対する位置と、を決定するのである。なお、これらの射出条件は、記憶装置14に格納されている射出条件に基づいて、射出条件決定手段22が自動的に選択し、決定する構成とするが、作業者が射出条件を決定し、該射出条件を入力装置12により入力する構成とすることも可能である。
具体的には、判定対象要素JE1・JE2のx方向、y方向、z方向の流速より、それぞれにおける流速v1、v2を算出するのである。そして、時間tにおける流速v1、v2の平均値を、溶湯の流速スカラー値(以下、単に流速とする)v(t)とするのである。
具体的には、流速積分値Sが判定値D未満ではない(判定値D以上である)場合には、判定対象要素JE1・JE2において割れが発生したと判定し、流速積分値Sが判定値D未満である場合には、判定対象要素JE1・JE2において割れが発生しなかったと判定するのである。
22 射出条件決定手段
23 流速算出手段
24 積分値算出手段
25 判定手段
M 鋳型モデル
Claims (4)
- 鋳型内に溶湯を射出するダイキャスト鋳造における前記鋳型内での溶湯の湯流れ解析を行う、鋳造シミュレーション方法であって、
前記鋳型内のキャビティを複数の要素に分割した鋳型モデルを作成する、モデル作成工程と、
湯流れ解析における前記鋳型モデルに対する射出条件を決定する、射出条件決定工程と、
前記射出条件に基づいて湯流れ解析を行い、前記鋳型モデルの要素のうち、判定対象要素における溶湯の流速を算出する、流速算出工程と、
前記流速算出工程で算出した溶湯の流速を、溶湯の充填開始から充填終了までの時間間隔で積分して、前記判定対象要素における流速積分値を算出する、積分値算出工程と、
前記流速積分値が、前記鋳型内に溶湯を射出するダイキャスト鋳造試験における試験結果を基に決定した判定値以上である場合には、前記判定対象要素において割れが発生したと判定し、前記流速積分値が前記判定値未満である場合には、前記判定対象要素において割れが発生しなかったと判定する、判定工程と、を備える、
ことを特徴とする、鋳造シミュレーション方法。 - 前記判定工程で、前記判定対象要素において割れが発生したと判定した場合は、
前記鋳型内のキャビティを複数の要素に分割した新たな鋳型モデルを作成し直す、モデル再作成工程と、
湯流れ解析における前記新たな鋳型モデルに対する新たな射出条件を決定し直す、射出条件再決定工程と、
前記新たな鋳型モデルにおいて、前記新たな射出条件に基づいて湯流れ解析を行い、前記新たな鋳型モデルにおける要素のうち、所定の判定対象要素における溶湯の流速を算出する、流速再算出工程と、
前記流速再算出工程で算出した溶湯の流速を、溶湯の充填開始から充填終了までの時間間隔で積分して、前記判定対象要素における流速積分値を算出する、積分値再算出工程と、
前記流速積分値が、前記鋳型内に溶湯を射出するダイキャスト鋳造試験における試験結果を基に決定した判定値以上である場合には、前記判定対象要素において割れが発生したと判定し、前記流速積分値が前記判定値未満である場合には、前記判定対象要素において割れが発生しなかったと判定する、再判定工程と、を、
前記再判定工程で、前記判定対象要素において割れが発生しなかったと判定するまで繰り返す、
ことを特徴とする、請求項1に記載の鋳造シミュレーション方法。 - 前記射出条件決定工程では、前記鋳型内に溶湯を射出する射出速度と、前記鋳型内に溶湯を射出する射出ゲートの形状と、前記射出ゲートの前記鋳型に対する位置と、を決定する、
ことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の鋳造シミュレーション方法。 - モデル作成手段と、射出条件決定手段と、流速算出手段と、積分値算出手段と、判定手段と、を備え、鋳型内に溶湯を射出するダイキャスト鋳造における前記鋳型内での溶湯の湯流れ解析を行う、鋳造シミュレーション装置であって、
前記モデル作成手段で、前記鋳型内のキャビティを複数の要素に分割した鋳型モデルを作成し、
前記射出条件決定手段で、湯流れ解析における前記鋳型モデルに対する射出条件として、前記鋳型内に溶湯を射出する射出速度と、前記鋳型内に溶湯を射出する射出ゲートの形状と、前記射出ゲートの前記鋳型に対する位置と、を決定し、
前記流速算出手段で、前記射出条件に基づいて湯流れ解析を行い、前記鋳型モデルの要素のうち、判定対象要素における溶湯の流速を算出し、
積分値算出手段で、前記流速算出工程で算出した溶湯の流速を、溶湯の充填開始から充填終了までの時間間隔で積分して、前記判定対象要素における流速積分値を算出し、
前記判定手段で、前記流速積分値が、前記鋳型内に溶湯を射出するダイキャスト鋳造試験における試験結果を基に決定した判定値以上である場合には、前記判定対象要素において割れが発生したと判定し、前記流速積分値が前記判定値未満である場合には、前記判定対象要素において割れが発生しなかったと判定し、
前記判定手段によって前記判定対象要素で割れが発生したと判定した場合には、前記モデル作成手段による前記鋳型内のキャビティを複数の要素に分割した新たな鋳型モデルの再作成と、前記射出条件決定手段による前記新たな鋳型モデルに対する新たな射出条件の再決定と、前記流速算出手段による前記新たな鋳型モデルにおける前記新たな射出条件に基づく判定対象要素における溶湯の流速の再算出と、前記積分値算出手段による前記判定対象要素における流速積分値の再算出と、前記判定手段による前記判定対象要素における割れの再判定と、を、前記判定手段によって前記判定対象要素で割れが発生しなかったと判定するまで繰り返す、
ことを特徴とする、鋳造シミュレーション装置。
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