JP2024059372A - 電池およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐トラッキング性に優れ絶縁性能が高い電池を、その製造方法とともに提供すること。【解決手段】本開示技術に係る電池は、外装体5に発電要素が収納されており外装体5の一部に端子口15が形成されているものであって、外装体5の内部で発電要素に接続されるとともに、端子口15の箇所で外装体5の外部に露出する露出面8を有する端子部材13と、端子口15の箇所における端子部材13と外装体と5の間を絶縁しつつその隙間を塞ぐ絶縁樹脂10とを有し、端子部材15は、露出面8と、端子口15の縁辺と対面する壁面16と、露出面8と壁面との境目の境界領域17とを有し、絶縁樹脂10は、端子口15の縁辺の全周を外装体5の全厚にわたって覆うとともに、壁面16における外装体5の厚さ方向に対する少なくとも一部分を全周にわたって覆い、境界領域17を覆わない形状のものである。【選択図】図3

Description

本開示技術は、電池およびその製造方法に関する。
電池には、発電要素に繋がる端子部材の一部を外装体の外側に露出させた外部端子が形成されている。この外部端子の箇所では、外装体と外部端子との間に絶縁部材が挟み込まれる。絶縁部材は、外装体と外部端子との間に樹脂材料を注入し、注入後に適宜外形を調整することで形成される。注入後の樹脂材料の外形を調整する手法として、特許文献1に記載されているようなレーザー照射を挙げることができる。
特開2009-297732号公報
特許文献1の技術を外部端子の箇所の絶縁部材の外形の調整に適用すると、トラッキング性の問題が生じた。トラッキング性の問題とは、レーザーを照射して絶縁部材の一部をエッチングすることにより、除去後の絶縁部材における外部端子から外装体までの沿面距離が短くなってしまうことである。このため、外部端子と外装体との間の絶縁性能が低いものとなる。
本開示技術の課題とするところは、耐トラッキング性に優れ絶縁性能が高い電池を、その製造方法とともに提供することにある。
本開示技術の一態様における電池は、外装体に発電要素が収納されており外装体の一部に端子口が形成されている電池であって、外装体の内部で発電要素に接続されるとともに、端子口の箇所で外装体の外部に露出する露出面を有する端子部材と、端子口の箇所における端子部材と外装体との間を絶縁しつつその隙間を塞ぐ絶縁樹脂とを有し、端子部材は、露出面の他に、端子口の縁辺と対面する壁面と、露出面と壁面との境目の傾斜面もしくは丸め形状部である境界領域とを有し、絶縁樹脂は、端子口の縁辺の全周を外装体の全厚にわたって覆うとともに、壁面における外装体の厚さ方向に対する少なくとも一部分を全周にわたって覆い、境界領域を覆わない形状のものである。
上記態様の電池では、端子部材の境界領域が、絶縁樹脂に覆われておらず露出している。このため、絶縁樹脂の表面上にて端子部材から外装体に至る沿面距離が長く、耐トラッキング性に優れている。また、露出面の面積を大きめにとっていても端子部材と端子口との間の絶縁樹脂をある程度厚いものとすることができる。このため上記態様の電池は、耐トラッキング性に優れ絶縁性能が高い。
本開示技術の別の一態様における電池の製造方法は、外装体に発電要素が収納されており外装体の一部に端子口が形成されている電池を製造するに際して、発電要素に接続されるとともに露出面を有する端子部材を、露出面が外装体の外部に露出する位置となるように端子口に対してセットし、端子口の箇所における端子部材と外装体との間を絶縁しつつその隙間を塞ぐ絶縁樹脂を成形し、端子部材は、露出面の他に、端子口の縁辺と対面する壁面と、露出面と壁面との境目の傾斜面もしくは丸め形状部である境界領域とを有するものであり、絶縁樹脂の成形の際に絶縁樹脂を、端子口の縁辺の全周を外装体の全厚にわたって覆うとともに、壁面における外装体の厚さ方向に対する少なくとも一部分を全周にわたって覆う形状とし、絶縁樹脂の成形の後に、絶縁樹脂のうち壁面に面する部分の一部をレーザー照射によりエッチングして除去し、境界領域を覆わない形状とする製造方法である。
上記態様の電池の製造方法では、絶縁樹脂の成形後の時点では端子部材の境界領域が、絶縁樹脂に覆われている。絶縁樹脂の一部をエッチングすることで境界領域を露出させ、耐トラッキング性に優れ絶縁性能が高い電池が製造される。絶縁樹脂のエッチングをレーザー照射により行うことで、もともと絶縁樹脂の内部層であった部位を露出させつつも、レーザー照射時に一時的に溶融した樹脂で被覆された面が露出することとなる。このため、脆化した樹脂の剥離によるコンタミが生じない。
前記態様の電池ではさらに、絶縁樹脂は、外装体の外面より外側の頂部と、頂部よりも内側に凹んでおり端子部材における少なくとも境界領域との間に露出面の全周にわたって溝形状を形成する凹部とを有する形状であることが望ましい。また、前記態様の電池の製造方法ではさらに、絶縁樹脂の成形の際に絶縁樹脂に、外装体の外面より外側となる頂部を形成し、レーザー照射によるエッチングの際に絶縁樹脂に、頂部よりも内側に凹んでおり端子部材における少なくとも境界領域との間に露出面の全周にわたって溝形状を形成する凹部を形成することが望ましい。これにより、絶縁樹脂における凹部より外側に頂部が残る形状となり、長い沿面距離が得られる。ここでの凹部は、絶縁樹脂と端子部材との間に形成される形状である。
上記態様の電池ではさらに、絶縁樹脂は、基材樹脂にガラス繊維を含有させたものであり、絶縁樹脂の表面のうち少なくとも凹部に面する範囲に、基材樹脂で覆われた樹脂被覆層を有することが望ましい。また、上記態様の電池ではさらに、絶縁樹脂として、基材樹脂にガラス繊維を含有させたものを用い、レーザー照射によるエッチングにより、絶縁樹脂の表面のうち少なくとも凹部に面する部位に、基材樹脂で覆われた樹脂被覆層を形成することが望ましい。これにより、絶縁樹脂としてより強固なガラス繊維入りのものを用いつつ、凹部に面する範囲を樹脂被覆層とすることができる。このため、ガラス繊維の破片あるいは脆化した樹脂の剥離によるコンタミが生じない。これにより、製造時に由来するコンタミの問題が防止される。
上記態様の電池ではさらに、絶縁樹脂の表面のうち凹部以外の部位に、基材樹脂より高硬度な硬化層を有することが望ましい。また、上記態様の電池ではさらに、レーザー照射によるエッチングを絶縁樹脂における凹部以外の部位にも行い、絶縁樹脂の表面のうち凹部以外の部位に基材樹脂より高硬度な硬化層を形成することが望ましい。これにより、後に外装体を一体化する工程でのレーザー照射時にスパッタ粒子の飛散が起こっても、そのことによる焦げの発生を防止できる。これにより、製造時に由来する焦げの問題が防止される。
本開示技術によれば、耐トラッキング性に優れ絶縁性能が高い電池が、その製造方法とともに提供されている。
実施の形態に係る電池の外観斜視図である。 蓋アセンブリを部分的に示す斜視図である。 外部端子の箇所の断面図である。 (比較例)傾斜面が絶縁樹脂に覆われている場合の断面図である。 蓋体に対して端子部材をセットした状態を示す断面図である。 絶縁樹脂を形成した状態図である。 波長と吸光度との関係を示すグラフである。 樹脂成形品(通常成形)の一般的な内部構造を示す断面イメージ図である。 樹脂成形品(高速射出、高温成形)の一般的な内部構造を示す断面イメージ図である。 レーザーエッチング後における再固化層と内部層との相違を示す断面イメージ図である。 切削加工により絶縁樹脂の一部を除去した場合の内部構造を示す断面イメージ図である。 蓋体の箱体への接合時の状況を示す断面図である。 焦げ予防措置を施す状況を示す断面図である。 焦げ予防措置を施した後で蓋体の接合を行う時の状況を示す断面図である。 凹部の形状の変形例(その1)を示す断面図である。 凹部の形状の変形例(その2)を示す断面図である。 凹部の形状の変形例(その3)を示す断面図である。 傾斜面に代えて丸め形状部を設けた変形例を示す断面図である。
本形態は、図1に示す電池1において本開示技術を具体化したものである。電池1は、外装体2に発電要素3を収納してなるものである。外装体2は、箱体4と蓋体5とを有している。蓋体5には、正負の外部端子6、7が設けられている。電池1の外部から見ると外部端子6、7の箇所には、端子面8、9と絶縁樹脂10、11とが見えている。
図2に、電池1における蓋アセンブリ12の一部分を示す。蓋アセンブリ12は、蓋体5に端子部材を取り付けたものである。図2に見られるように外部端子6の箇所では、蓋体5に端子部材13が取り付けられている。端子部材13は、外装体2の内部で発電要素(電極積層体)3に接続される導電性部材である。端子部材13には、発電要素3に接続される接続部14が設けられている。また、前出の端子面8は、端子部材13の一部分であり、外装体の外部に露出する露出面である。
蓋体5は導電性部材であるが、絶縁樹脂10により、端子部材13と蓋体5とが絶縁されている。図2では蓋体5の裏面側にも絶縁樹脂10が見えている。図2では蓋アセンブリ12のうち外部端子6およびその付近の部分しか示していないが、外部端子7側も同じ構造である。図1に示した電池1は、図2に示される蓋アセンブリ12に発電要素3を接続した後、発電要素3を箱体4に収納して、箱体4の開口部を蓋体5で閉鎖したものである。
電池1における外部端子6の箇所の詳細な構造を説明する。外部端子6の箇所の図2中におけるA-A箇所の断面図を図3に示す。図3に示されるように蓋体5には、端子口15が形成されている。端子口15は、端子部材13を貫通させるために蓋体5に形成されている貫通穴である。図1、図2に見る端子面8は、端子口15の箇所にて端子部材13の一部が外部に露出している露出面である。
端子部材13は、図3中で蓋体5より下方、すなわち外装体2の内部では発電要素3と接続されており(接続部14)、蓋体5より上方、すなわち外装体2の外部には端子面8を露出させている。絶縁樹脂10は、蓋体5と端子部材13とを絶縁する役割の他に、蓋体5と端子部材13との間の隙間を閉鎖して外装体2の内外を分離する役割を有する。
端子部材13の形状について説明する。端子部材13における図3中で端子面8の下には、壁面16が設けられている。壁面16は、端子口15の縁辺と対面する面である。端子口15および端子面8は実際には上方から見て四角形状であり、壁面16は端子面8の周囲全体に環状に設けられている。さらに、端子面8と壁面16との境界領域には傾斜面17が設けられている。傾斜面17は、端子面8の縁辺に面取り状に形成されている面である。傾斜面17も端子面8の周囲全体に環状に設けられている。説明上、傾斜面17は壁面16の一部であることとする。
絶縁樹脂10の形状について説明する。絶縁樹脂10は、端子口15の縁辺の全周を、蓋体5の全厚にわたって覆っている。絶縁樹脂10はまた、端子部材13の壁面16を、その全周にわたって覆っている。壁面16のうち絶縁樹脂10に覆われているのは、少なくとも、蓋体5の全厚に相当する範囲である。これにより、端子口15の箇所における端子部材13と蓋体5との間が閉鎖されており、電池1の内部空間と外部空間とが分離されている。絶縁樹脂10における上方から見て端子面8を囲んでいる領域の上面である頂部18は、端子面8とほぼ同じくらいの高さである。絶縁樹脂10における頂部18の外縁には、外向きの外壁面21が設けられている。頂部18および外壁面21は、図14で後述する硬化層28が形成されている面であってもよい。
絶縁樹脂10は、端子部材13の端子面8を覆っていない。このため端子面8は外部に対して露出している。端子面8は、電池1における充放電を行う対外端子として機能するものである。絶縁樹脂10は、端子面8を覆っていないばかりでなく、傾斜面17も覆っていない。傾斜面17も外部に対して露出している。つまり、絶縁樹脂10には、頂部18の内側に内壁面19を有している。傾斜面17と内壁面19との間に溝状の凹部20が形成されている。内壁面19および凹部20も、端子面8の周囲全体に環状に設けられている。内壁面19は、図10で後述する再固化層25が形成されている面であってもよい。
電池1において外部端子6の箇所が図2、図3に示した構造になっていることによる利点について述べる。利点としては主に、外部端子6の箇所における端子部材13の露出面積が大きいこと、絶縁樹脂10による絶縁性能が高いこと、製造しやすいこと、が挙げられる。図3中における端子部材13の露出面積には、端子面8の部分の他に傾斜面17の部分も含まれる。露出面積が大きいほど使用段階で外部の導電部材との接続がしやすく便利である。図3の外部端子6では、傾斜面17が露出している分、露出幅B1が大きく露出面積も大きい。
絶縁樹脂10による絶縁性能には、絶縁樹脂10自体の耐電圧による絶縁性能と、絶縁樹脂10の表面上の沿面距離による絶縁性能との2通りがある。絶縁樹脂10自体の耐電圧に主に影響するのは、図3中における壁面16と端子口15の縁辺との間の箇所の絶縁樹脂10の厚さである層厚T1である。層厚T1が大きいほど絶縁破壊しにくく絶縁性能が高い。沿面距離による絶縁性能に主に影響するのは、図3中で絶縁樹脂10の表面をなぞって端子部材13から蓋体5に至る距離(沿面距離)である。沿面距離が大きいほど絶縁性能が高い。図3の構造での沿面距離は、内壁面19の上下長と、頂部18の左右長と、外壁面21の上下長との3者の合計であり、かなり長い。このため、端子部材13と蓋体5との間の耐トラッキング性が高い。
これらのうち露出幅B1と層厚T1との関係について、図4との対比により説明する。図4のように傾斜面17が絶縁樹脂10に覆われている構造であると、端子口15の開口幅の全部を有効利用することができない。傾斜面17の部分は露出幅B2と層厚T2のいずれにも含まれないからである。このため図4の構造では、露出幅B2と層厚T2とを両立させることに対する制約が大きい。図4では端子口15の開口幅は図3と同じであるが、露出幅B2および層厚T2のいずれもが、図3中で対応する寸法(露出幅B1、層厚T1)より小さい。言い替えると、図3では傾斜面17を露出させていることにより、露出幅B1と層厚T1とのいずれもが大きい構造を実現している。
図3の構造の製造が容易であることは、端子部材13における端子面8と壁面16との境目を傾斜面17としていることによる。もし傾斜面17なくして図3中における露出幅B1と層厚T1とをいずれも実現しようとすれば、端子面8と壁面16との境目を、高精度な垂直エッジ形状としなければならない。これにはかなり難易度の高い加工を要する。傾斜面17の形成はそれより遙かに容易である。また、凹部20の形成は後述するレーザーエッチングによるものであるが、これも難易度としては特に高いものではない。このため、図3の構造は比較的容易に製造できる。
絶縁樹脂10の樹脂種について述べる。絶縁樹脂10として使用できる絶縁性樹脂の樹脂種としては、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリプロピレン(PP)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)を挙げることができる。これらのうち、いずれか1つを単独で用いてもよいし、2以上を混合して用いてもよい。さらに、これらのいずれかの樹脂にガラス繊維を含有させたものでもよい。ガラス繊維を除いた樹脂そのもののことを基材樹脂と呼ぶこととする。ガラス繊維としては例えば、長さが30~300μm、太さが数μm~20μm程度のものを好適に使用することができる。絶縁樹脂10に占めるガラス繊維の重量比は、5~70%程度が好ましい。ガラス繊維に加えてその他の無機フィラーをあわせて混合してもよい。
続いて、電池1の製造方法を説明する。電池1の製造方法のうち本開示技術に関わる部分は、図2、図3に示した端子構造の外部端子6を形成する部分である。この端子構造の形成の手順を説明する。
まず、蓋体5に対して端子部材13をセットする。蓋体5および端子部材13はいずれも、あらかじめ前述の形状に成形されているものとする。端子部材13の端子面8を蓋体5における内面側から外面側に突出させ、端子部材13のうち接続部14を含む大部分は蓋体5における内面側に留まる状態とする。この状態が図5に示されている。図5に示される状態は、図3の状態から絶縁樹脂10を消去した状態に相当する。図5の状態は、端子部材13を、端子面8が外装体2の外部に露出する位置となるように、蓋体5の端子口15に対してセットした状態である。この状態では、端子口15の縁辺と壁面16とが、全周にわたり間に隙間を置きつつ対面している。蓋体5と端子部材13とを、図5の位置関係が維持されるように適当な保持具で支持する。
図5の状態の蓋体5および端子部材13に対して次に、絶縁樹脂10を形成する。絶縁樹脂10を形成した状態が図6に示されている。絶縁樹脂10の形成は、図5における端子口15の縁辺と壁面16との間の隙間の位置に対して、絶縁樹脂10の原料樹脂を供給して成型することによる。図6の状態での絶縁樹脂10の形状は、成型時の金型による形状である。図6中では、絶縁樹脂10が、端子部材13の壁面16を、その全周にわたって覆っている。さらに傾斜面17も絶縁樹脂10で覆われている。したがってこの状態では、図3で説明した凹部20は形成されていない。図6中の絶縁樹脂10はさらに、端子口15の縁辺の全周を、蓋体5の全厚にわたって覆っている。絶縁樹脂10にはまた、頂部18も形成されている。頂部18は、蓋体5の外面より外側となる部位である。
上記のように絶縁樹脂10を成形したらその後に、絶縁樹脂10のエッチングを行う。エッチングの目的は、傾斜面17を露出させることである。このため、図6中に矢印L1で示すように、絶縁樹脂10に対して上方からレーザー光を照射する。照射の対象位置は、絶縁樹脂10の頂部18のうち傾斜面17の上方の位置である。具体的には、絶縁樹脂10および端子面8を上方から見て、絶縁樹脂10と端子面8との境目の絶縁樹脂10側の辺りを狙えばよい。実際には端子面8の縁辺に沿って全周にレーザー照射を行う。これにより図6中の絶縁樹脂10の一部が除去される。除去されるのは、絶縁樹脂10のうち傾斜面17に面する部分の樹脂である。こうして傾斜面17が露出する。内壁面19も形成される。これにより絶縁樹脂10と傾斜面17との間に凹部20が形成され、図3に示した状態となる。
上記の手順により、端子部材13の露出面積が大きく、絶縁性能が高い端子構造の外部端子6が得られる。絶縁樹脂10の頂部18が残っているのでトラッキングに対しても強い。外部端子7も同様の手順で形成できる。このようにして蓋アセンブリ12が得られる。このようにして得られた蓋アセンブリ12に発電要素3を接続した後、発電要素3を箱体4に収納して、箱体4の開口部を蓋体5で閉鎖すると、図1に示した電池1が得られる。
ここで、レーザーエッチングについてさらに説明する。レーザーエッチングに使用するレーザー光は、絶縁樹脂10を除去しつつも端子部材13にはダメージを与えないことが望ましい。蓋体5に対してもダメージを与えないことが望ましい。このため、金属による吸光度が低く樹脂による吸光度が高い波長帯のレーザー光を使用することが望ましい。一般的に赤外線域の波長ではこの要求が満たされる。したがって本形態におけるレーザーエッチングには、赤外線レーザーを使用することが望ましい。
図7に、波長と吸光度(無次元量)との関係を示す。図7中には、被照射物がアルミである場合の例とPPS樹脂である場合の例とを示している。アルミは、端子部材13の素材金属としてよく使われるものである。PPS樹脂は前述のように、絶縁樹脂10として使用できる樹脂種の例である。PPS樹脂については波長2500nm以上の範囲についてしか示していないが、その範囲内では全般にアルミの吸光度よりPPS樹脂の吸光度が高い。それ以下の波長の場合でもアルミの吸光度は概ね低い。図7内の左端付近にアルミの吸光度のピークPが見られるが、それは赤外線領域より短波長の可視領域である。このことから、本形態で使用するレーザー光として赤外線レーザーが好適であることが分かる。
図7から、PPS樹脂の吸光度には、赤外線領域の中でもいくつかの箇所にピークがあることが分かる。このピークの波長に一致したレーザー光を使えばエッチングの効率がより高い。ただしそのことは必須ではなく、ピークの波長に一致していないレーザー光であっても十分である。端子部材13の素材金属がアルミ以外の別の金属(例えば銅)であっても、また絶縁樹脂10の樹脂種が別のものであっても、上記の事情には大差ない。蓋体5としては金属に限らずセラミックスを用いることもできる。セラミックスの場合でも一般的に赤外線領域の光の吸光度は樹脂類の場合より低いので、差し支えない。
レーザーエッチングの際、照射を受けた絶縁樹脂10の表面では、固体である樹脂が熱で溶融する。そして溶融状態の樹脂の一部が、さらに分解、気化してその場所から除去される。このため、レーザーエッチング後の絶縁樹脂10の表面のうちレーザーエッチングにより露出した部分の表層は、照射時に一旦溶融してその後再び固化した樹脂で覆われている。例えば図3中の内壁面19がこれに該当する部位である。以下、レーザーエッチングにより現れた面における基材樹脂で覆われた樹脂被覆層を「再固化層」と呼ぶ。再固化層の樹脂は、レーザーエッチング時に一旦溶融状態を経験した樹脂である。
再固化層の形成は、コンタミの発生に対する効果的な防止策である。コンタミの問題とは、絶縁部材10の内部に脆化箇所がある場合に、レーザーエッチングにより脆化箇所が露出してしまうことである。脆化した樹脂が離脱すると周囲が汚染される。これをコンタミと呼んでいる。このことについて図8~図11により説明する。
一般に成型された樹脂は、図8に示すように表面のスキン層22と、その内部の内部層23とを有している。樹脂にガラス繊維を含有している場合、スキン層22ではガラス繊維24が表面に沿った方向に配向する傾向がある。成型時には樹脂が表面に沿った方向に流動するからである。また、成型時の金型の存在により、ガラス繊維24が基材樹脂から突出できないためである。これに対して内部層23ではガラス繊維24が、特定の方向に配向することなくランダムな方向を向いて分布している。スキン層22と内部層23とでは、基材樹脂の性状にも違いがある。内部層23では降温時の温度ムラによる脆化が起こっていることがあるのに対して、スキン層22ではそのようなことがほとんどないからである。
特に高速射出・高温成形による場合には図9に示すように、ガラス繊維24の含有率にも差が生じる。図9では、スキン層22におけるガラス繊維24の含有率が、内部層23におけるガラス繊維24の含有率よりもかなり低くなっている。図9の場合のスキン層22でも、少量ながら含有されているガラス繊維24はやはり、表面に沿った方向に配向している。高速射出の場合には、ガラス繊維24よりも低比重である基材樹脂が先行して金型内に流入する一方、遅れてその後に流入する樹脂にはガラス繊維24が多く含まれることとなるからである。先行して流入したガラス繊維24の少ない樹脂がスキン層22を構成し、後で流入したガラス繊維24の多い樹脂が内部層23を構成する。
図6の段階での絶縁樹脂10にも、上記のようなスキン層22と内部層23との分化が生じている。図3中の内壁面19の一部分は、図6の段階では内部層23であった場所が表面に露出してきた部位である。しかしながら本形態では前述のように、内壁面19は再固化層で覆われている。図10に示すように再固化層25では、その下の内部層23とは異なり、ガラス繊維24が表面に沿った方向に配向している。また、再固化層25の基材樹脂は、脆化状態が解消している。前述のように一旦溶融状態を経験しているからである。つまり再固化層25は、スキン層22と似た層であると言える。このため内壁面19は、脆化していない基材樹脂で覆われており、ガラス繊維24あるいは脆化した基材樹脂が露出していることがない。また、再固化層25におけるガラス繊維24の含有率は、高速射出・高温成形の場合であっても、図9のスキン層22ほど低くはない。レーザー照射時に後述する図10中の「27」のように樹脂が減少している一方で、ガラス繊維24はほとんど減少していないからである。
もし、凹部20の形成をレーザーエッチングでなく絶縁樹脂10の切削加工で行うと、上記のようにはならない。切削加工により削り出された面は、内部層23がそのまま露出した面となるからである。このため図11に示すように、スキン層22も再固化層25もない切削面26ができてしまう。切削面26では内部層23がその性状のまま露出している。このため切削面26では、ガラス繊維24の末端が突出していたり、脆化した基材樹脂がそのまま露出していたり、といった状態になっている。内壁面19がこのような切削面26であると、ガラス繊維24の破片あるいは脆化した基材樹脂の剥離片により周囲が汚染(コンタミ)されることがある。
本形態では切削加工でなくレーザーエッチングを用いて凹部20を形成しているので、上記のような弊害はない。本形態のようにして製造した外部端子6では、内壁面19が脆化した樹脂等による汚染の原因となることはない。このように本形態では、端子部材13の露出面積が大きく、絶縁樹脂10による絶縁性能が高く、汚染の原因もない蓋アセンブリ12を容易に製造することができる。なお、図10および図11中に「27」の符号を付して示して破線で囲んで示している領域は、レーザーエッチングもしくは切削加工により樹脂が除去された部分である。また。図8~図11は、樹脂成形品の一般的な内部構造を説明するためのものであり、本形態の絶縁樹脂10の特定の箇所の形状を表しているものではない。
絶縁樹脂10へのレーザー照射により、上記とは別に、後の蓋接合工程時に生じるスパッタリングによるダメージを軽減する措置をあらかじめ施しておくことができる。この点について説明する。そのためまず、蓋接合工程時に生じるスパッタリングについて述べる。蓋アセンブリ12は前述のように、後の工程で箱体4と組み合わせられる。その際に、蓋体5の縁辺と箱体4の開口端との接合が行われる。つまり外装体2が一体化される。
この接合をレーザー照射により行う場合の状況を図12に示す。図12の状況では、蓋体5が箱体4の開口部に嵌め込まれている。この状態で上方から、箱体4と蓋体5との境目に対してレーザー光L3を照射する。これにより箱体4と蓋体5とが溶接され、蓋アセンブリ12に接続されている発電要素3が外装体2に収納される。このレーザー照射の際に、蓋体5および箱体4が局所的かつ一時的に溶融し、溶融金属の一部が高温のスパッタ粒子Sとして周囲に飛び散ることがある。このスパッタ粒子Sが絶縁樹脂10の外壁面21あるいは頂部18に付着すると、「焦げ」と称される汚染状態となる。
特に、絶縁樹脂10の成形が高速射出または高温成形により行われた場合には、発生した焦げが目立ちやすい傾向がある。高速射出または高温成形による絶縁樹脂10では、その表面のスキン層22が、図9で説明したようにガラス繊維24の含有率が低い層であるためである。スキン層22の大部分が基材樹脂で占められているため、耐熱性、硬度が低いのである。このため、高温のスパッタ粒子Sが付着したときの変色や陥没が著しいのである。
本形態ではこの焦げの発生を軽減する予防措置を、絶縁樹脂10に対してあらかじめ施しておくことができる。この予防措置は、前述のレーザーエッチングによる凹部20の形成が済んだ状態の蓋アセンブリ12に対してレーザーエッチングをさらに行うことによる。予防措置としての照射対象箇所は、図13に矢印L2で示すように、絶縁樹脂10のうち頂部18と、蓋体5のうち絶縁樹脂10の周囲の部分である。絶縁樹脂10の外壁面21にも照射の効果が及ぶ。このときのレーザー光L2としては、赤外線領域の中ではやや長波長(低エネルギー)側の、波長5000nm以上のものが好ましい。
絶縁樹脂10の頂部18に対するレーザー光L2の照射の狙いは、表面に硬化層を形成することである。レーザー光L2が照射された箇所では前述のようにエッチングが起こる。その際、ガラス繊維24よりも基材樹脂が優先的に除去される。特に、レーザー光L2として前述のように長波長のものを用いた場合にはガラス繊維24はほとんど除去されない。このため、照射終了後の表面には、照射前と比較してガラス繊維24の含有率が上昇した層が残ることになる。これが硬化層である。硬化層は、基材樹脂そのものより高硬度な層である。
照射前における頂部18および外壁面21は前述のようにスキン層22で覆われている。スキン層22では前述のようにガラス繊維24が配向している。このガラス繊維24の配向が硬化層にも維持される。このため、硬化層からガラス繊維24の末端が突出しているようなことはほとんどない。また、スキン層22の基材樹脂はもともと脆化しておらず、硬化層の形成の際に脆化することもない。このため、硬化層からその後汚染物が発生することはない。絶縁樹脂10へのレーザー光L2の照射量は、凹部20の形成のときと比較して少ないものでよい。焦げ予防措置では、絶縁樹脂10の形状を変更することを目的とはしないからである。頂部18および外壁面21が硬化層で覆われる程度でよい。
蓋体5の部分に対するレーザー光L2の照射の狙いは、蓋体5の表面からの汚染物の除去である。蓋体5の表面に汚染物が存在しているままで図12に示したレーザー溶接を行うと、スパッタ粒子Sの飛散が激しい傾向がある。主として有機物である汚染物もレーザー光L3を受けて溶融し飛散するからである。レーザー光L2の照射により蓋体5の表面を清浄化しておくと、後の蓋接合工程時におけるスパッタ粒子Sの発生が少ない。
レーザー光L2による焦げ予防措置を施した後で蓋アセンブリ12の接合を行う場合の状況を図14に示す。この状況では、絶縁樹脂10の頂部18および外壁面21が硬化層28で覆われている。硬化層28が形成されている部位は、絶縁樹脂10の表面のうち凹部20以外の部位である。この部位は、蓋接合工程時にスパッタ粒子Sが当たる可能性のある部位である。
このため、レーザー光L3の照射により発生したスパッタ粒子Sは、仮に絶縁樹脂10の表面に当たったとしても、硬化層28により撥ね返されてしまう。したがって、スパッタ粒子Sが絶縁樹脂10の表面に付着してそこに残り、焦げを生じさせてしまうことがない。特に、スパッタ粒子Sの中でも高温で固体状のものについても、硬化層28により付着を防止することができる。また、絶縁樹脂10が高速射出または高温成形により成形されたものである場合でも、硬化層28を形成しておくことで焦げの発生を防止することができる。
図14における硬化層28が形成されている箇所を図12中の対応箇所と比較して見ると、頂部18および外壁面21とも、少し凹んだ位置となっている。これはレーザー光L2の照射時に基材樹脂の一部が除去されて減少したことによる。ただしその減少幅は大きいものではない。ここで頂部18に着目すると、硬化層28の形成後における頂部18は、端子面8より僅かに低い面となっている。このため、外部の導電部材との接続がより容易となっている。あるいは、もともと頂部18が端子面8よりやや高すぎた場合であっても、硬化層28の形成のためのレーザー光L3の照射により、頂部18の高さを下げることができる。
図14では端子面8の左右両側の絶縁樹脂10のうち左側のもののみに硬化層28が形成されているように描いている。しかしこれに限らず、両方に硬化層28を形成するとよりよい。さらに、前述のように端子面8は上方から見て四角形状であるため、その3辺に対して、もしくは4辺すべてに対して硬化層28を形成するとよりよい。3辺の場合には、蓋体5の長手方向内側向きの辺を除いた3辺とするのがよい。
凹部20の形状は、図3等に示したものには限られない。凹部20の形状についての変形例を図15~図17に示す。図15に示すのは、凹部20における絶縁樹脂10側の面を斜内壁面29としたものである。凹部20がV字断面形状となっている。図16に示すのは、凹部20における絶縁樹脂10側の内壁面19を、端子部材13からやや離れた位置とし、間に底面30を形成したものである。図17に示すのは、図16に示したものに対して、底面30をより深くして、端子部材13の壁面16のうち垂直な部分を少し露出させたものである。これらのものであっても同様に、端子面8が大きく露出し、絶縁樹脂10による絶縁性能が高く、コンタミや焦げの発生もなく、製造は容易である。また硬化層28の形成も可能である。
端子部材13における端子面8と壁面16との境界領域の形状は、傾斜面17には限られない。図18に示すように、傾斜面17の代わりに丸め形状部31を設けた形状であってもよい。丸め形状部31の場合であっても、凹部20における絶縁樹脂10側の形状については、図15~図17に示したような変形が可能である。また、凹部20以外の部位における硬化層28の形成も可能である。
以上詳細に説明したように本実施の形態によれば、電池1の外部端子6の箇所にて、端子部材13の形状を、傾斜面17または丸め形状部31を有する形状とするとともに、絶縁樹脂10の形状を、傾斜面17または丸め形状部31を覆わない形状のものとしている。これにより、端子面8の露出面積が大きく、絶縁樹脂10による絶縁性能が高く、コンタミ等の発生もなく、製造が容易な外部端子6を有する電池1が実現されている。また、電池1の製造方法において、絶縁樹脂10を成形した後に、レーザー照射により絶縁樹脂10の一部を除去して傾斜面17または丸め形状部31を露出させることとしている。これにより、電池1の構造を容易に実現できるものである。
本実施の形態および実施例は単なる例示にすぎず、本開示技術を何ら限定するものではない。したがって本開示技術は当然に、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能である。例えば、電池1の電池種には特段の限定はない。本開示技術は、電池1の外部端子6、7の両方に適用してもよいしいずれか一方のみに適用してもよい。
1 電池 16 壁面
2 外装体 17 傾斜面
3 発電要素 18 頂部
4 箱体 19 内壁面
5 蓋体 20 凹部
6 外部端子 21 外壁面
7 外部端子 24 ガラス繊維
8 端子面 25 再固化層
9 端子面 28 硬化層
10 絶縁樹脂 29 斜内壁面
11 絶縁樹脂 30 底面
13 端子部材 31 丸め形状部
15 端子口

Claims (8)

  1. 外装体に発電要素が収納されており前記外装体の一部に端子口が形成されている電池であって、
    前記外装体の内部で前記発電要素に接続されるとともに、前記端子口の箇所で前記外装体の外部に露出する露出面を有する端子部材と、
    前記端子口の箇所における前記端子部材と前記外装体との間を絶縁しつつその隙間を塞ぐ絶縁樹脂とを有し、
    前記端子部材は、前記露出面の他に、
    前記端子口の縁辺と対面する壁面と、
    前記露出面と前記壁面との境目の傾斜面もしくは丸め形状部である境界領域とを有し、
    前記絶縁樹脂は、
    前記端子口の縁辺の全周を前記外装体の全厚にわたって覆うとともに、
    前記壁面における前記外装体の厚さ方向に対する少なくとも一部分を全周にわたって覆い、
    前記境界領域を覆わない形状のものである電池。
  2. 請求項1に記載の電池であって、前記絶縁樹脂は、
    前記外装体の外面より外側の頂部と、
    前記頂部よりも内側に凹んでおり前記端子部材における少なくとも前記境界領域との間に前記露出面の全周にわたって溝形状を形成する凹部とを有する形状である電池。
  3. 請求項2に記載の電池であって、
    前記絶縁樹脂は、基材樹脂にガラス繊維を含有させたものであり、
    前記絶縁樹脂の表面のうち少なくとも前記凹部に面する範囲に、前記基材樹脂で覆われた樹脂被覆層を有する電池。
  4. 請求項3に記載の電池であって、
    前記絶縁樹脂の表面のうち前記凹部以外の部位に、前記基材樹脂より高硬度な硬化層を有する電池。
  5. 外装体に発電要素が収納されており前記外装体の一部に端子口が形成されている電池を製造する電池の製造方法であって、
    前記発電要素に接続されるとともに露出面を有する端子部材を、前記露出面が前記外装体の外部に露出する位置となるように前記端子口に対してセットし、
    前記端子口の箇所における前記端子部材と前記外装体との間を絶縁しつつその隙間を塞ぐ絶縁樹脂を成形し、
    前記端子部材は、前記露出面の他に、
    前記端子口の縁辺と対面する壁面と、
    前記露出面と前記壁面との境目の傾斜面もしくは丸め形状部である境界領域とを有するものであり、
    前記絶縁樹脂の成形の際に前記絶縁樹脂を、
    前記端子口の縁辺の全周を前記外装体の全厚にわたって覆うとともに、
    前記壁面における前記外装体の厚さ方向に対する少なくとも一部分を全周にわたって覆う形状とし、
    前記絶縁樹脂の成形の後に、前記絶縁樹脂のうち前記壁面に面する部分の一部をレーザー照射によりエッチングして除去し、前記境界領域を覆わない形状とする電池の製造方法。
  6. 請求項5に記載の電池の製造方法であって、
    前記絶縁樹脂の成形の際に前記絶縁樹脂に、前記外装体の外面より外側となる頂部を形成し、
    前記レーザー照射によるエッチングの際に前記絶縁樹脂に、前記頂部よりも内側に凹んでおり前記端子部材における少なくとも前記境界領域との間に前記露出面の全周にわたって溝形状を形成する凹部を形成する電池の製造方法。
  7. 請求項6に記載の電池の製造方法であって、
    前記絶縁樹脂として、基材樹脂にガラス繊維を含有させたものを用い、
    前記レーザー照射によるエッチングにより、前記絶縁樹脂の表面のうち少なくとも前記凹部に面する部位に、前記基材樹脂で覆われた樹脂被覆層を形成する電池の製造方法。
  8. 請求項7に記載の電池の製造方法であって、
    前記レーザー照射によるエッチングを前記絶縁樹脂における前記凹部以外の部位にも行い、前記絶縁樹脂の表面のうち前記凹部以外の部位に前記基材樹脂より高硬度な硬化層を形成する電池の製造方法。
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