JP2024059152A - 溶接方法および溶接装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】溶接トーチをウィービングさせながら第1母材と第2母材とを溶接する場合に、両方の母材で適切な溶接をすることができる溶接方法および溶接装置を提供する。【解決手段】溶接トーチをウィービングさせながら第1母材と、第1母材とは異なる第2母材とを溶接する溶接方法であって、溶接トーチのウィービング位置が第1母材上にある場合に、第1速度で溶接トーチをウィービングさせるステップS2と、溶接トーチのウィービング位置が第2母材上にある場合に、第1速度と異なる第2速度で溶接トーチをウィービングさせるステップS3を備える。【選択図】図3
Description
本開示は、溶接方法および溶接装置に関する。
従来において、溶接トーチをウィービングさせて溶接をする溶接方法および溶接装置としては、溶接の開始位置から終了位置まで間の途中において、ウィービングの動作を変化させるものがあった(特許文献1)。このような従来の溶接方法および溶接装置では、溶接をするロボットが開始位置から終了位置に到達するまでは第1の振幅でウィービングの動作をさせ、そのロボットが指定点から終了位置に到達するまでは第2の振幅でウィービングの動作をさせる制御が行なわれる。
しかし、板厚または材質等が異なる第1母材と第2母材とを溶接する場合は、許容される入熱量が母材ごとに異なるので、両方の母材において同じ溶接条件でウィービングをすると、次のように、いずれか一方の部材での溶接が適切に実行できなくなるという問題があった。
例えば、第1母材および第2母材の溶接条件を、許容される入熱量が小さい方の母材に合せると、許容される入熱量が大きい方の母材では溶着量が不足しがちになる。一方、第1母材および第2母材の溶接条件を、許容される入熱量が大きい方の母材に合せると、許容される入熱量が小さい方の母材では母材が溶け落ちてしまうおそれがある。
本開示は、溶接トーチをウィービングさせながら第1母材と第2母材とを溶接する場合に、両方の母材で適切な溶接をすることができる溶接方法および溶接装置を提供することを目的とする。
本開示のある局面に係る溶接方法は、溶接トーチをウィービングさせながら第1母材と、第1母材とは異なる第2母材とを溶接する溶接方法であって、溶接トーチのウィービング位置が第1母材上にある場合に、第1速度で溶接トーチをウィービングさせるステップと、溶接トーチのウィービング位置が第2母材上にある場合に、第1速度と異なる第2速度で溶接トーチをウィービングさせるステップとを備える。
本開示の他の局面に係る溶接装置は、溶接トーチをウィービングさせながら第1母材と、前記第1母材とは異なる第2母材とを溶接する溶接装置であって、溶接トーチをウィービングさせる駆動装置と、駆動装置を制御する制御装置とを備える。制御装置は、溶接トーチのウィービング位置が第1母材上にある場合に、第1速度で溶接トーチをウィービングさせる第1制御と、接トーチのウィービング位置が第2母材上にある場合に、第1速度と異なる第2速度で溶接トーチをウィービングさせる第2制御とを行なう。
本開示の溶接方法および溶接装置によれば、溶接トーチをウィービングさせながら第1母材と第2母材とを溶接する場合に、両方の母材で適切な溶接をすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、複数の実施の形態について説明するが、各実施の形態で説明された構成を適宜組み合わせることは出願当初から予定されている。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1の溶接方法および溶接装置を実施するための溶接装置1の構成図である。
図1は、実施の形態1の溶接方法および溶接装置を実施するための溶接装置1の構成図である。
溶接装置1は、ロボット2、溶接トーチ3、溶接電源装置4、制御装置5、および、コントローラ6を含む。
ロボット2は、多関節ロボットであり、溶接作業のために溶接トーチ3を自動的に移動させるものである。ロボット2は、フロア等にベース部材が固定され、ベース部材に複数のアームが、順に軸を介して連結されている。ロボット2において、最先端のアームには、溶接トーチ3が取り付けられている。溶接トーチ3の先端からは、ワイヤ送給装置(図示省略)によって送り出された溶接ワイヤの先端が消耗電極として突出する。
溶接ワイヤと溶接電源装置4とが電気的に接続されている。溶接対象材となる母材7と溶接電源装置4とが電気的に接続されている。溶接電源装置4は、溶接ワイヤと母材7との間に、アーク溶接電圧を印加することにより、アーク溶接電流を通電する。
ロボット2は、ベース部材および各アームに設けられた各サーボモータ(図示省略)が、制御装置5からの駆動信号に応じて、複数のアームを回転駆動することにより、溶接トーチ3を動作させる。各サーボモータは、サーボモータの駆動装置21により駆動される。駆動装置21は、制御装置5からの駆動信号を受けて、各サーボモータを駆動する。
制御装置5は、ロボット2および溶接電源装置4を制御する。制御装置5は、予め教示されて記憶した位置情報に基づいて、ロボット2に制御信号を出力し、駆動装置21によって、ロボット2の各サーボモータを回転駆動させることにより、溶接トーチ3を溶接方向に移動させる制御を行なう。そして、制御装置5は、予め定められたウィービング動作の設定に応じて、溶接の進行方向(溶接方向)に対して交差する方向に溶接トーチ3を揺動させるウィービング動作をさせる。
制御装置5は、さらに、アークを通電する溶接電流の制御、溶接ワイヤと母材7との間に印加される溶接電圧の制御、および、溶接トーチ3における溶接ワイヤの送り速度の制御等も行なう。
制御装置5は、CPU(Central Processing Unit)51、メモリ52(ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、および、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ等を含む各種記憶装置)、および、各種信号を入出力するための入出力バッファ(図示省略)等を含むコンピュータにより構成される。
CPU41は、ROMに格納されているソフトウェアプログラムをRAM等に展開して実行する。ROMには、ロボット2を制御するための各種プログラム、および、溶接電源装置4を制御するための各種プログラムに加え、溶接電源装置4の制御およびロボット2の制御に用いられる各種のデータが記憶されている。CPU41は、メインルーチンプログラムを実行するとともに、メインルーチンプログラムにおいて各種の制御をするためのサブルーチンプログラムを呼び出して実行することにより、前述のような各種の制御を行なう。
ロボット2を制御するための各種プログラムには、後述するような、溶接トーチ3をウィービングさせながら溶接方向へ移動させる制御をするプログラムが含まれる。また、溶接電源装置4を制御するための各種プログラムには、溶接電流および溶接電圧を制御するプログラム、および、溶接ワイヤの送り速度を制御するプログラムが含まれる。
コントローラ6は、各種の入力操作が可能な操作部を備えた装置であり、制御装置5と接続されている。コントローラ6では、例えば、溶接トーチ3の溶接方向への移動動作の設定、および、溶接トーチ3のウィービング動作の設定等の各種の制御をするための設定データを入力することが可能である。
図2は、実施の形態1の溶接方法および溶接装置で行なわれるウィービングの制御を説明する図である。図2においては、母材7として第1母材71と第2母材72とを溶接する場合における溶接トーチ3のウィービングの動作が示されている。第1母材71と第2母材72とは、同じ種類の金属の部材であり、例えば板厚の厚さが異なる。具体的に、第2母材72の板厚が第1母材71の板厚よりも厚い。
図2を参照して、溶接トーチ3のウィービングは、図中の曲線矢印で示されるように、溶接動作の初期位置81から開始され、波形を描くような動作をする動作パターンで溶接トーチ3が動作することにより行なわれる。つまり、溶接トーチ3のウィービングは、ウィービングの軌跡73が波形状となるような動作である。このようなウィービングは、溶接トーチ3が溶接方向Aに進行しながら行なわれる。
溶接トーチ3がウィービングの動作をしながら溶接方向Aに進行することにより、第1母材71と第2母材72との接合部80の近傍に略一定幅の溶接ビード74が形成され、第1母材71と第2母材72とが溶接される。
図2に示すように、溶接トーチ3のウィービングは、溶接トーチ3の先端が、第1母材71上および第2母材72上にわたり、波形を描くような動作をする動作パターンを繰返すことにより行なわれる。このような波形は、第1母材71と第2母材72との接合部80における溶接の初期位置(開始位置)81を始点として、第1母材71上で第1ピークとなり、第2母材72上で第1ピークとは逆方向の第2ピークとなることを繰り返すような形状である。ウィービングの波形における第1母材71上での第1ピークと第2母材72上での第2ピークとの間の振幅は、一定値である。このようなウィービングは、溶接トーチ3が溶接の初期位置81から溶接方向Aに進行しながら行なわれる。
このように、波形を描くような動作をするパターンで溶接トーチ3が動作するウィービングにおいて、特徴的の一つは、第1母材71上でのウィービングの速度と、第2母材72上でのウィービングの速度とを異ならせる制御が行なわれることである。
溶接トーチ3のウィービングの動作は、次のような2つの動作をする制御に分けて考えることができる。制御装置5では、次のような制御が行なわれる。以下の説明において、ウィービング位置とは、ウィービングにより溶接トーチ3の先端が向いている母材7(第1母材71および第2母材72)上の位置をいう。言い換えると、ウィービング位置は、ウィービングにより母材7(第1母材71および第2母材72)上でアークが発生する位置ということもできる。
溶接トーチ3のウィービング位置が第1母材71上にある場合には、第1速度で溶接トーチ3をウィービングさせる動作をする第1制御が実行される。一方、溶接トーチ3のウィービング位置が第2母材72上にある場合には、第1速度と異なる第2速度で溶接トーチ3をウィービングさせる動作をする第2制御が実行される。
具体的に、第1制御および第2制御が実行されている場合における溶接電流は、一定の電流値にされている。溶接トーチ3のウィービング位置が第1母材71よりも板厚が厚い第2母材72上にある場合の第2速度は、溶接トーチ3のウィービング位置が第2母材72よりも板厚が薄い第1母材71上にある場合の第1速度よりも低速度にされる。逆に、溶接トーチ3のウィービング位置が第2母材72よりも板厚が薄い第1母材71上にある場合の第1速度は、溶接トーチ3のウィービング位置が第1母材71よりも板厚が厚い第2母材72上にある場合の第2速度よりも高速度にされる。このような第1制御および第2制御は、繰り返し実行される。これにより、溶接トーチ3のウィービングの速度は、ウィービング位置が第1母材71と第2母材72との接合部80上に来た場合に切替えが繰返される。
溶接トーチ3のウィービング位置が第1母材71よりも板厚が厚い第2母材72上にある場合の第2速度が、溶接トーチ3のウィービング位置が第1母材71上にある場合の第1速度よりも低速度にされるのは、次のような理由による。
溶接電流の電流値が一定でウィービングが行なわれる場合には、ウィービングの速度が高くなるに従って第1母材71および第2母材72の単位容積における入熱量が減少する。それは、第1母材71および第2母材72において、ウィービングにより入熱される領域の位置が移動する場合に、入熱を受ける領域では、ウィービングの速度が高くなることに応じて、入熱を受ける時間が短くなるに従い入熱量が減少するからである。
例えば、溶接トーチ3のウィービング位置が第2母材72よりも板厚が薄い第1母材71の領域上にある場合の第1速度は、入熱量が多くなり過ぎて第1母材71の溶け落ちが生じないような速度に設定される。一方、溶接トーチ3のウィービング位置が第1母材71よりも板厚が厚い第2母材72の領域上にある場合の第2速度は、入熱量が少なくなり過ぎて溶着量が不足しないような速度に設定される。
制御装置5では、このような第1制御および第2制御を一連の制御として実行するためにロボット2を駆動するプログラムを実行することにより、ロボット2に制御信号を送る。ロボット2では、制御装置5から送られてきた制御信号に応じて、駆動装置21が複数のアームを動作させ、図2に示すようなウィービングをしながら溶接が進行するように、溶接トーチ3を動作させる制御をする。また、制御装置5では、このような第1制御および第2制御を実行する場合の電流値を一定にするための溶接ワイヤの送り速度の制御信号を溶接電源装置4に送る。
次に、制御装置5のCPU51により実行される溶接トーチ3のウィービングの動作制御に関する制御処理の一例を説明する。図3は、実施の形態1の制御装置5により実行される溶接トーチ3のウィービングの動作制御に関する制御処理の一例を示すフローチャートである。図3の制御処理は、サブルーチンプログラムであり、周期的にメインルーチンプログラムから呼び出されて実行される。
ステップS1では、溶接トーチ3の現在のウィービング位置が、板厚が厚い方の第2母材72の領域上にあるか否かが判断される。溶接トーチ3のウィービング位置が第2母材72の領域上にあるか否かは、ロボット2を駆動する制御プログラムの進行状態に基づいて確認することが可能である。
ステップS1で、ウィービング位置が、板厚が厚い方の第2母材72の領域上にないと判断された場合、言い換えると、ウィービング位置が、板厚が薄い方の第1母材71の領域上にあると判断された場合は、ステップS2により、第1溶接速度(高速度)で溶接トーチ3のウィービング動作をする第1動作を実行させ、メインルーチンプログラムにリターンする。
一方、ステップS1で、ウィービング位置が、板厚が厚い方の第2母材72の領域上にあると判断された場合は、ステップS3により、第2溶接速度(低速度)で溶接トーチ3のウィービング動作をする第2動作を実行させ、メインルーチンプログラムにリターンする。
以上に説明した制御処理が繰り返し実行されることにより、図2に示したようなウィービングが溶接の初期位置81から終了位置まで行なわれる。このようなウィービングにおいて、板厚が薄い方の第1母材71の領域上にウィービング位置がある場合と判断された場合は、第1溶接速度(高速度)で溶接トーチ3をウィービング動作させる第1制御が実行され、板厚が厚い方の第2母材72の領域上にウィービング位置があると判断された場合は、第2溶接速度(低速度)で溶接トーチ3をウィービング動作させる第2制御が実行される。これにより、第1母材71の領域上および第2母材72領域上でウィービング動作がされる場合に、第1母材71に許容された入熱量となるとともに、第2母材72に許容された入熱量となるような速度で溶接トーチ3のウィービングが実行される。したがって、実施の形態1では、溶接トーチ3をウィービングさせながら第1母材71と第2母材72とを溶接する場合に、両方の母材で適切な溶接をすることができる。
具体的には、板厚が薄い方の第1母材71では、入熱量が多くなり過ぎず、第1母材71の溶け落ちが発生しなくなるようにすることができる。一方、板厚が厚い方の第2母材72では、入熱量が少なくなり過ぎず、溶着量が不足しないようにすることができる。
また、図2および図3に示されるウィービングは、ウィービング位置が第1母材71の領域上であるか第2母材72の領域上であるかを問わず、一定の溶接電流で実行されるので、溶接電流を変化させる必要がないため、溶接電流の制御を容易化することができる。
実施の形態1によるウィービングでは、下記のような条件で溶接をした結果、板厚が薄い方の第1母材では、入熱量が多くなり過ぎず、第1母材の溶け落ちが発生しなくなるようにすることができ、板厚が厚い方の第2母材では、入熱量が少なくなり過ぎず、溶着量が不足しないようにすることができた。
〈実施例〉溶接ワイヤの正送と逆送とをさせることで短絡とアークとを発生させる溶接方法を使用し、厚さ2mmの硬質アルミニウムの下板(第1母材)と厚さ3mmの硬質アルミニウムの上板(第2母材)とを溶接する重ね隅肉溶接例を行なった。その場合の溶接条件としては、ねらい角度が45度、前進角度が10度、溶接電流の設定値が150A、溶接電圧の設定値が11.0V、溶接速度が80cm/min、波形のウィービング動作の振幅が4.0mm(波方における一方のピークの高さが2.0mm、波方における他方の波のピークの高さが2.0mm)、ウィービング動作の周波数が4.0Hzであり、上板(第2母材)の領域上でのウィービングの速度と、下板(第1母材)の領域上でのウィービングの速度との速度比が4(上板側):6(下板側)であった。
[実施の形態2]
次に、実施の形態2の溶接方法および溶接装置について説明する。実施の形態2としては、ウィービングの軌跡が波形状以外の形状である場合において、第1母材71と第2母材72との板厚の厚さに応じてウィービングの速度を異ならせる例を説明する。
次に、実施の形態2の溶接方法および溶接装置について説明する。実施の形態2としては、ウィービングの軌跡が波形状以外の形状である場合において、第1母材71と第2母材72との板厚の厚さに応じてウィービングの速度を異ならせる例を説明する。
実施の形態2の溶接方法および溶接装置としては、例えば、溶接トーチ3の先端が、第1母材71上および第2母材72上にわたるウィービングの軌跡が円形状(真円形、楕円形、および略円形を含む)である場合に、ウィービング位置が、板厚が薄い方の第1母材71の領域上にあると判断された場合は第1溶接速度(高速度)で溶接トーチ3のウィービング動作をする第1動作が実行され、ウィービング位置が、板厚が厚い方の第2母材72の領域上にあると判断された場合は、第2溶接速度(低速度)で溶接トーチ3のウィービング動作をする第2動作が実行される制御を制御装置5が実行すればよい。
このような実施の形態2の場合にも、実施の形態1で得られる効果と同様の効果を得ることができる。
[変形例]
次に実施の形態についての各種の変形例を説明する。
次に実施の形態についての各種の変形例を説明する。
(1) 実施の形態1および実施の形態2では、同じ種類の金属で板厚が異なる第1母材と第2母材とを溶接する場合において、ウィービング位置が第1母材の領域上である場合と、第2母材の領域上である場合とで、ウィービングの動作速度を異ならせる例を示した。しかし、これに限らず、入熱の許容量が異なる種類の金属(入熱の許容量が異なる金属)よりなる第1母材と第2母材とを溶接する場合に、前述のようなウィービングの動作速度を異ならせる制御を実行してもよい。その場合には、入熱の許容量が異なる種類の金属であって、板厚が異なるものであってもよく、板厚が同じものであってもよい。また、同じ種類の金属であっても、鋳造により得た金属と、鋳造以外の製造方法により得た金属とを溶接するときにも、入熱の許容量が異なる場合に、第1母材の領域上である場合と、第2母材の領域上である場合とで、ウィービングの動作速度を異ならせる制御をしてもよい。
(2) 実施の形態1および実施の形態2では、ウィービング位置が第1母材の領域上である場合と、第2母材の領域上である場合とで、ウィービングの動作速度を異ならせる例を示したが、これに加えて、ウィービング位置が第1母材の領域上である場合と、第2母材の領域上である場合とでウィービングの周波数を異ならせてもよい。
(3) 実施の形態1および実施の形態2では、ウィービング位置が第1母材の領域上である場合と、第2母材の領域上である場合とで、ウィービングの動作速度を異ならせる例を示したが、これに加えて、ウィービング位置が第1母材の領域上である場合と、第2母材の領域上である場合とで、ウィービングの波形のピークの高さを異ならせてもよい。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
3 溶接トーチ、71 第1母材、72 第2母材、5 制御装置、21 駆動装置、1 溶接装置。
Claims (5)
- 溶接トーチをウィービングさせながら第1母材と、前記第1母材とは異なる第2母材とを溶接する溶接方法であって、
前記溶接トーチのウィービング位置が前記第1母材上にある場合に、第1速度で前記溶接トーチをウィービングさせるステップと、
前記溶接トーチのウィービング位置が前記第2母材上にある場合に、前記第1速度と異なる第2速度で前記溶接トーチをウィービングさせるステップとを備える、溶接方法。 - 前記第1母材と前記第2母材とは、厚さが異なり、
前記第2母材が前記第1母材よりも厚い場合には、前記第2速度が前記第1速度よりも低速度である、請求項1に記載の溶接方法。 - 前記溶接トーチを前記第1速度でウィービングさせる場合の溶接に用いる溶接電流値と、前記溶接トーチを前記第2速度でウィービングさせる場合の溶接に用いる溶接電流値とが同じ電流値である、請求項1または請求項2に記載の溶接方法。
- 溶接トーチをウィービングさせながら第1母材と、前記第1母材とは異なる第2母材とを溶接する溶接装置であって、
前記溶接トーチをウィービングさせる駆動装置と、
前記駆動装置を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、
前記溶接トーチのウィービング位置が前記第1母材上にある場合に、第1速度で前記溶接トーチをウィービングさせる第1制御と、
前記溶接トーチのウィービング位置が前記第2母材上にある場合に、前記第1速度と異なる第2速度で前記溶接トーチをウィービングさせる第2制御とを行なう、溶接装置。 - 前記第1母材と前記第2母材とは、厚さが異なり、
前記第2母材が前記第1母材よりも厚い場合には、前記第2速度が前記第1速度よりも低速度である、請求項4に記載の溶接装置。
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