JP2024058757A - 鉄心製品の製造方法及び鉄心本体の保持治具 - Google Patents
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Abstract
【課題】本開示は、挿通ポストの剛性保持と冷却性能の向上との両立を低コストで図ることが可能な鉄心製品の製造方法及び鉄心本体の保持治具を説明する。【解決手段】鉄心製品の製造方法は、保持治具のベース部から上方に向けて延びる挿通ポストを鉄心本体の中心孔に挿通して、保持治具に鉄心本体を保持させることと、保持治具の高さ方向において、鉄心本体を保持治具と共に加圧することと、鉄心本体を保持治具と共に加熱しつつ、鉄心本体に設けられている樹脂供給部に溶融樹脂を供給することとを含む。挿通ポストには、高さ方向に沿って延びる複数の冷却孔が設けられている。複数の冷却孔は、高さ方向から見て、全体として円形となるように略均一の間隔で並んでいる。【選択図】図2
Description
本開示は、鉄心製品の製造方法及び鉄心本体の保持治具に関する。
特許文献1は、治具のベース部から突出する挿入部(挿通ポスト)をロータコアの中心孔に挿通して、治具にロータコアを載置した状態で、ロータコアの磁石挿入孔に樹脂を注入することにより、ロータコアを製造する方法を開示している。磁石挿入孔に注入された樹脂を熱硬化させるために、樹脂注入の際に、ロータコア及び治具が加熱される。樹脂注入が完了し、樹脂が硬化すると、治具は、ロータコアから分離される。
樹脂注入の際の加熱によって挿入部が熱膨張すると、挿入部を後続のロータコアの中心孔に挿入できない場合がある。そのため、治具の十分な冷却のために、冷却能力の高い冷却設備を製造ラインに設けることも考えられる。しかしながら、冷却設備の設置により製造コストが嵩みうる。
そこで、本開示は、挿通ポストの剛性保持と冷却性能の向上との両立を低コストで図ることが可能な鉄心製品の製造方法及び鉄心本体の保持治具を説明する。
鉄心製品の製造方法の一例は、保持治具のベース部から上方に向けて延びる挿通ポストを鉄心本体の中心孔に挿通して、保持治具に鉄心本体を保持させることと、保持治具の高さ方向において、鉄心本体を保持治具と共に加圧することと、鉄心本体を保持治具と共に加熱しつつ、鉄心本体に設けられている樹脂供給部に溶融樹脂を供給することとを含む。挿通ポストには、高さ方向に沿って延びる複数の冷却孔が設けられている。複数の冷却孔は、高さ方向から見て、全体として円形となるように略均一の間隔で並んでいる。
鉄心本体の保持治具の一例は、ベース部と、ベース部から上方に向けて延び且つ鉄心本体の中心孔が挿通可能に構成された挿通ポストとを備える。挿通ポストには、挿通ポストの高さ方向に沿って延びる複数の冷却孔が設けられている。複数の冷却孔は、高さ方向から見て、全体として円形となるように略均一の間隔で並んでいる。
本開示に係る鉄心製品の製造方法及び鉄心本体の保持治具によれば、挿通ポストの剛性保持と冷却性能の向上との両立を低コストで図ることが可能となる。
以下の説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。なお、本明細書において、図の上、下、右、左というときは、図中の符号の向きを基準とすることとする。
[回転子鉄心の構成]
まず、図1(a)を参照して、回転子積層鉄心1(鉄心製品)の構成について説明する。回転子積層鉄心1は、積層体2(鉄心本体)と、複数の永久磁石3と、複数の固化樹脂4とを備える。
まず、図1(a)を参照して、回転子積層鉄心1(鉄心製品)の構成について説明する。回転子積層鉄心1は、積層体2(鉄心本体)と、複数の永久磁石3と、複数の固化樹脂4とを備える。
積層体2は、円筒状を呈している。すなわち、積層体2の中央部には、中心軸Axに沿って延びるように積層体2を貫通する中心孔2aが設けられている。中心孔2aは、積層体2の高さ方向(上下方向)に延びている。積層体2は中心軸Ax周りに回転するので、中心軸Axは回転軸でもある。中心孔2aにシャフト(図示せず)が挿通されることにより回転子(ロータ)が構成される。回転子が固定子(ステータ)と組み合わされることにより、電動機(モータ)が構成される。
中心孔2aの内周面には、一対の突条2bと、複数の凹溝2cとが形成されている。突条2b及び凹溝2cは共に、積層体2の上端面SF1から下端面SF2に至るまで、高さ方向に延びている。一対の突条2bは、中心軸Axを間において対向しており、中心孔2aの内周面から中心軸Axに向けて突出している。一つの突条2bの両側には、凹溝2cが一つずつ位置している。
積層体2には、複数の磁石挿入孔5(樹脂供給部)が形成されている。複数の磁石挿入孔5は、積層体2の外周縁に沿って所定間隔で並んでいる。磁石挿入孔5は、中心軸Axに沿って延びるように積層体2を貫通している。すなわち、磁石挿入孔5は高さ方向に延びている。
磁石挿入孔5の形状は、例えば、高さ方向から見たときに、積層体2の外周縁に沿って延びる長孔であってもよい。磁石挿入孔5の数は、例えば6個であってもよい。磁石挿入孔5の位置、形状及び数は、モータの用途、要求される性能などに応じて変更してもよい。
積層体2は、複数の打抜部材Wが積み重ねられて構成されている。打抜部材Wは、金属薄板(例えば電磁鋼板)がプレス加工装置(図示せず)によって所定形状に打ち抜かれた板状体であり、積層体2に対応する形状を呈している。積層体2は、いわゆる転積によって構成されていてもよい。「転積」とは、打抜部材W同士の角度を相対的にずらしつつ、複数の打抜部材Wを積層することをいう。転積は、主に打抜部材Wの板厚偏差を相殺することを目的に実施される。転積の角度は、任意の大きさに設定されてもよい。
積層方向において隣り合う打抜部材W同士は、カシメ部6によって締結されていてもよい。これらの打抜部材W同士は、カシメ部6に代えて、種々の公知の方法にて締結されてもよい。例えば、複数の打抜部材W同士は、接着剤又は樹脂材料を用いて互いに接合されてもよいし、溶接によって互いに接合されてもよい。あるいは、打抜部材Wに仮カシメを設け、仮カシメを介して複数の打抜部材Wを締結して積層体を得た後、仮カシメを当該積層体から除去してもよい。なお、「仮カシメ」とは、複数の打抜部材Wを一時的に一体化させるのに使用され且つ回転子積層鉄心1を製造する過程において取り除かれるカシメを意味する。
永久磁石3は、各磁石挿入孔5内に少なくとも一つずつ挿入されている。永久磁石3の形状は、特に限定されないが、例えば直方体形状を呈していてもよい。永久磁石3の種類は、モータの用途、要求される性能などに応じて決定すればよく、例えば、焼結磁石であってもよいし、ボンド磁石であってもよい。
固化樹脂4は、永久磁石3が挿入された状態の磁石挿入孔5内に溶融状態の樹脂材料(溶融樹脂)が充填された後に、当該溶融樹脂が固化したものである。固化樹脂4は、永久磁石3を磁石挿入孔5内に固定する機能と、高さ方向で隣り合う打抜部材W同士を接合する機能とを有する。固化樹脂4を構成する樹脂材料としては、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などが挙げられる。熱硬化性樹脂の具体例としては、例えば、エポキシ樹脂と、硬化開始剤と、添加剤とを含む樹脂組成物が挙げられる。添加剤としては、フィラー、難燃剤、応力低下剤などが挙げられる。
[樹脂注入装置の構成]
続いて、樹脂注入装置100の構成について、図1(b)を参照して説明する。樹脂注入装置100は、永久磁石3が挿入された磁石挿入孔5内に溶融樹脂を充填するように構成されている。樹脂注入装置100は、下型101と、上型102と、複数のプランジャ103とを含む。
続いて、樹脂注入装置100の構成について、図1(b)を参照して説明する。樹脂注入装置100は、永久磁石3が挿入された磁石挿入孔5内に溶融樹脂を充填するように構成されている。樹脂注入装置100は、下型101と、上型102と、複数のプランジャ103とを含む。
下型101及び上型102はそれぞれ、矩形状を呈する板状部材である。下型101及び上型102は、後述する保持治具200に保持された積層体2を、保持治具200と共に、上下から挟持して加圧するように構成されている(図1(b)の矢印Ar1参照)。
上型102には、中心孔102aと、複数の収容孔102bと、熱源102cとが設けられている。中心孔102aは、上型102の略中央部に位置しており、上型102を貫通している。中心孔102aは、後述する保持治具200の挿通ポスト202に対応する形状(略円形状)を呈しており、挿通ポスト202が挿通可能である。
複数の収容孔102bは、上型102を貫通しており中心孔102aの周囲に沿って所定間隔で並んでいる。各収容孔102bは、下型101及び上型102が積層体2及び保持治具200を挟持した際に、積層体2の磁石挿入孔5にそれぞれ対応する箇所に位置している。各収容孔102bは、略円形状を呈しており、少なくとも一つの樹脂ペレットPを収容するように構成されている。
熱源102cは、例えば、上型102に内蔵されたヒータである。熱源102cが動作すると、上型102が加熱され、上型102を介して、積層体2と、保持治具200と、各収容孔102bに収容されている樹脂ペレットPとが加熱される。これにより、樹脂ペレットPが溶融して溶融樹脂に変化する。
複数のプランジャ103は、図示しない駆動源によって、対応する収容孔102bに対して昇降可能となるように構成されている。収容孔102b内に溶融樹脂が存在する状態で、プランジャ103が降下することで、溶融樹脂が収容孔102bの下部から押し出されて、対応する磁石挿入孔5に溶融樹脂が注入される。その後、溶融樹脂が硬化すると、回転子積層鉄心1が形成される。
[保持治具の構成]
続いて、保持治具200の構成について、図1(b)及び図2を参照して説明する。保持治具200は、プレス加工装置によって形成された積層体2を保持して樹脂注入装置100に搬送するための治具である。樹脂注入装置100において積層体2の磁石挿入孔5に樹脂が注入されて回転子積層鉄心1が形成され、保持治具200から回転子積層鉄心1が取り外されると、保持治具200は、他の積層体2を保持するために再びプレス加工装置に搬送される。
続いて、保持治具200の構成について、図1(b)及び図2を参照して説明する。保持治具200は、プレス加工装置によって形成された積層体2を保持して樹脂注入装置100に搬送するための治具である。樹脂注入装置100において積層体2の磁石挿入孔5に樹脂が注入されて回転子積層鉄心1が形成され、保持治具200から回転子積層鉄心1が取り外されると、保持治具200は、他の積層体2を保持するために再びプレス加工装置に搬送される。
保持治具200は、ベース部201と、挿通ポスト202とを含む。ベース部201は、矩形状を呈する板状部材である。ベース部201は、積層体2を載置可能に構成されている。挿通ポスト202は、ベース部201の略中央部に位置しており、ベース部201の上面から上方に向けて延びている。挿通ポスト202は、ベース部201に対して取り外し可能となるように取り付けられていてもよいし、ベース部201からの取り外しができないように固定されていてもよいし、ベース部201と一体化されていてもよい。
挿通ポスト202は、略円柱形状を呈しており、積層体2の中心孔2aに対応する外形を有する。すなわち、挿通ポスト202は、積層体2の一対の突条2bに対応する一対の凹溝203を含む。凹溝203は、挿通ポスト202の上端から下端に至るまで、高さ方向(挿通ポスト202の延在方向)に延びている。一対の凹溝203は、上方(挿通ポスト202の延在方向)から見て、挿通ポスト202の中心を通る仮想直線L1(第1の仮想直線)上に位置するように、挿通ポスト202の外周面に位置していてもよい。挿通ポスト202に積層体2の中心孔2aが挿通される際に、一対の突条2bが、対応する凹溝203と嵌合する。なお、図2(b)では、図示の便宜上、挿通ポスト202の外周面と積層体2の中心孔2aの内周面とが離隔しているが、実際には、挿通ポスト202の外周面は、中心孔2aの内周面のうち凹溝2c以外の大部分の領域と当接している。
挿通ポスト202は、例えば、積層体2を構成する複数の打抜部材Wの熱膨張率(線膨張係数)に近い熱膨張率を有する金属によって構成されていてもよい。ここで、「近い」とは、打抜部材Wを構成する金属の熱膨張率を基準として、±3×10-6K-1程度であってもよい。ただし、積層体2の中心孔2aの孔径と挿通ポスト202の外径との寸法が同等でない場合にはこの限りではなく、積層体2及び挿通ポスト202の熱膨張時の寸法に応じて、挿通ポスト202について適切な熱膨張率の材質が選定されてもよい。打抜部材Wが電磁鋼板で構成されている場合、電磁鋼板の熱膨張率は13×10-6K-1程度であるので、挿通ポスト202を構成する金属の熱膨張率は10×10-6K-1~16×10-6K-1程度であってもよい。挿通ポスト202は、例えば、合金工具鋼で構成されていてもよい。合金工具鋼は、例えば、SKD11であってもよい。合金工具鋼の熱膨張率は11×10-6~13×10-6K-1程度であり、電磁鋼板の熱膨張率に近いことから、挿通ポスト202が合金工具鋼で構成されている場合には、磁石挿入孔5への溶融樹脂の注入に際して、積層体2の熱膨張に合わせて挿通ポスト202も熱膨張する。そのため、積層体2の中心孔2aを挿通ポスト202によって精度よく矯正することが可能となる。
挿通ポスト202には、複数の冷却孔204が設けられている。複数の冷却孔204は、挿通ポスト202の上端面SF1から下端面SF2に至るまで、高さ方向に延びていてもよい。すなわち、複数の冷却孔204は、挿通ポスト202を貫通する貫通孔であってもよい。この場合、図1(b)に例示されるように、複数の冷却孔204に対応する位置に複数の冷却孔205がベース部201に設けられていてもよく、冷却孔204と冷却孔205とが連通していてもよい。あるいは、複数の冷却孔204は、高さ方向に延びる有底孔(凹部)であってもよい。すなわち、冷却孔204の上端が挿通ポスト202の上端面SF1おいて開口している一方で、冷却孔204の下端が挿通ポスト202の下端面SF2に到達していなくてもよい。
複数の冷却孔204は、上方から見たときに、全体として円形となるように略均一の間隔で並んでいる。すなわち、複数の冷却孔204は、上方から見たときに、挿通ポスト202と同心円となる所定の仮想円C1上に並んでいる。複数の冷却孔204は、2つ以上であってもよい。図2の例では、挿通ポスト202に6つの冷却孔204が略60°間隔で設けられている。図2の例において、6つの冷却孔204のうち2つは、仮想直線L1に直交し且つ挿通ポスト202の中心を通る仮想直線L2(第2の仮想直線)上に存在している。
複数の冷却孔204は、上方から見たときに、図2(b)に例示されるように、挿通ポスト202の中心と同心円で且つ半径rの仮想円C2よりも外側に位置していてもよい。半径rは、例えば、挿通ポスト202の半径の1/2であってもよいし、挿通ポスト202の半径の3/4であってもよい。あるいは、上方から見たときに、複数の冷却孔204と挿通ポスト202の外周面との直線距離dは、冷却孔204の半径程度の大きさであってもよい。直線距離dは、例えば、10mm以下であってもよいし、7mm以下であってもよいし、4mm以下であってもよい。
図1(b)及び図2の例では、高さ方向から見て、挿通ポスト202のうち複数の冷却孔204で囲まれる内側の領域に孔が存在していない。すなわち、挿通ポスト202の中央部が中実となっている。
[回転子積層鉄心の製造方法]
続いて、図1~図3を参照して、回転子積層鉄心1の製造方法について説明する。まず、プレス加工装置が金属薄板を打ち抜いて打抜部材Wを形成しつつ、複数の打抜部材Wを積層することにより、積層体2を形成する(図3のステップS1を参照)。次に、保持治具200の挿通ポスト202を積層体2の中心孔2aに挿通して、積層体2を保持治具200のベース部201に載置する(図3のステップS2を参照)。
続いて、図1~図3を参照して、回転子積層鉄心1の製造方法について説明する。まず、プレス加工装置が金属薄板を打ち抜いて打抜部材Wを形成しつつ、複数の打抜部材Wを積層することにより、積層体2を形成する(図3のステップS1を参照)。次に、保持治具200の挿通ポスト202を積層体2の中心孔2aに挿通して、積層体2を保持治具200のベース部201に載置する(図3のステップS2を参照)。
次に、積層体2を保持している保持治具200を、例えば図示しない搬送装置等により樹脂注入装置100に搬送し、下型101及び上型102によって、積層体2を保持治具200と共に挟持してこれらを加圧する(図3のステップS3を参照)。このとき、積層体2及び保持治具200に作用する荷重は、積層体2のサイズ等によって種々の大きさとなり得るが、例えば、1トン~40トン程度であってもよい。また、下型101及び上型102による積層体2の加圧時に、熱源102cが制御され、積層体2の加圧が開始される。
この際、打抜部材Wはプレス加工によって形成されるため、積層体2を構成する各打抜部材Wの形状は、製造誤差により必ずしも一定ではない。そのため、挿通ポスト202に作用するせん断力は、挿通ポスト202の高さ方向及び周方向において、均一とならないことがある(図1(b)の矢印Ar2を参照)。
また、積層体2に上下から荷重が作用することにより、積層体2が径方向において伸びるように変形する。そのため、積層体2の中心孔2aの内周面が挿通ポスト202に押しつけられるので、挿通ポスト202にせん断力が作用する。このとき、中心孔2aの内周面から突出する突条2bの両側には凹溝2cが存在しているため、当該せん断力は、挿通ポスト202の一部に作用する(図2(b)の矢印Ar3を参照)。すなわち、挿通ポスト202の一部とは、中心孔2aの内周面のうち主として突条2b及び凹溝2cを除く領域と面している部分である。
次に、各収容孔102bに樹脂ペレットPを投入する。上型102の熱源102cにより樹脂ペレットPが加熱されて溶融状態となると、プランジャ103が降下して、各磁石挿入孔5内に溶融樹脂が注入される(図3のステップS4を参照)。このとき、積層体2は、熱源102cにより、例えば150℃~180℃程度に加熱される。その後、溶融樹脂が固化すると、磁石挿入孔5内に固化樹脂4が形成される。これにより、回転子積層鉄心1が完成する。
次に、例えば図示しない取り外し装置等により、回転子積層鉄心1が保持治具200から取り外される(図3のステップS5を参照)。これにより、保持治具200から分離した回転子積層鉄心1は、例えば図示しない搬送装置等により、後続の工程に搬送される。一方、保持治具200は、図示しない冷却装置によって、例えば室温程度まで冷却される(図3のステップS6を参照)。冷却された保持治具200は、例えば図示しない搬送装置等により、プレス加工装置に搬送される(図3のステップS7を参照)。なお、保持治具200のプレス加工装置への搬送経路に冷却装置が設けられており、保持治具200の搬送途中で保持治具200が冷却されてもよい。こうして、冷却された保持治具200がプレス加工装置に返送され、後続の積層体2が当該保持治具200に載置されて、上述のステップが繰り返される。
[作用]
以上の例によれば、挿通ポスト202に複数の冷却孔204が設けられているので、挿通ポスト202の表面積が増大し、雰囲気との熱交換が促進される。そのため、冷却能力の高い冷却設備を製造ラインに設けることなく、挿通ポスト202の冷却が促進される。また、複数の冷却孔204が、高さ方向から見て、全体として円形となるように略均一の間隔で並んでいるので、積層体2が保持治具200と共に加圧されて挿通ポスト202の外周面側からせん断力が挿通ポスト202に作用すると、当該せん断力が複数の冷却孔204において分散しやすくなる。そのため、挿通ポスト202に複数の冷却孔204が設けられていても、挿通ポスト202に孔が設けられていない場合との比較において、挿通ポスト202の剛性が維持されうる。したがって、挿通ポスト202の剛性保持と冷却性能の向上との両立を低コストで図ることが可能となる。
以上の例によれば、挿通ポスト202に複数の冷却孔204が設けられているので、挿通ポスト202の表面積が増大し、雰囲気との熱交換が促進される。そのため、冷却能力の高い冷却設備を製造ラインに設けることなく、挿通ポスト202の冷却が促進される。また、複数の冷却孔204が、高さ方向から見て、全体として円形となるように略均一の間隔で並んでいるので、積層体2が保持治具200と共に加圧されて挿通ポスト202の外周面側からせん断力が挿通ポスト202に作用すると、当該せん断力が複数の冷却孔204において分散しやすくなる。そのため、挿通ポスト202に複数の冷却孔204が設けられていても、挿通ポスト202に孔が設けられていない場合との比較において、挿通ポスト202の剛性が維持されうる。したがって、挿通ポスト202の剛性保持と冷却性能の向上との両立を低コストで図ることが可能となる。
以上の例によれば、複数の冷却孔204が、挿通ポスト202の径方向において、挿通ポスト202の半径の1/2よりも外側の領域に位置しうる。この場合、挿通ポスト202に作用するせん断力が、挿通ポスト202の外周面近傍において、複数の冷却孔204によって分散する。そのため、挿通ポスト202の中心近傍に孔が設けられている場合と比較して、挿通ポスト202の変形が抑制される傾向にある。したがって、挿通ポスト202のさらなる剛性保持を実現することが可能となる。
以上の例によれば、積層体2が保持治具200と共に加圧されると、高さ方向から見て、仮想直線L1に沿った第1の方向において、挿通ポスト202にせん断力が作用し難くなり、仮想直線L2に沿った第2の方向において、挿通ポスト202にせん断力が作用し易くなる。そのため、挿通ポスト202のうち複数の冷却孔204で囲まれる内側の領域に仮に孔が存在している形態の場合、当該孔が挿通ポスト202の中心部に位置してせん断力の影響を受けやすいので、第2の方向において当該孔が圧縮されて変形しやすい傾向にある。これに対して、以上の例によれば、高さ方向から見て、挿通ポスト202のうち複数の冷却孔204で囲まれる内側の領域に孔が存在していない。すなわち、挿通ポスト202の中心部に孔が存在していないので、挿通ポスト202の剛性がより維持されやすくなる。
[変形例]
本明細書における開示はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。特許請求の範囲及びその要旨を逸脱しない範囲において、以上の例に対して種々の省略、置換、変更などが行われてもよい。
本明細書における開示はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。特許請求の範囲及びその要旨を逸脱しない範囲において、以上の例に対して種々の省略、置換、変更などが行われてもよい。
(1)挿通ポスト202に形成される複数の冷却孔204の位置は、適宜変更しうる。例えば、図4(a)に例示されるように、複数の冷却孔204は、仮想円C2の近傍に位置していてもよい。あるいは、図示していないが、仮想円C2の内側に位置していてもよい。
(2)図4(b)に例示されるように、挿通ポスト202の中心部(高さ方向から見て、挿通ポスト202のうち複数の冷却孔204で囲まれる内側の領域)に別の冷却孔205が設けられていてもよい。
(3)挿通ポスト202に全体として円形に並ぶ複数の冷却孔204の数は、2つ以上であってもよい。図4(c)~(e)は、挿通ポスト202に4つの冷却孔204が略90°間隔で設けられた例を示している。この場合も、複数の冷却孔204は、挿通ポスト202の外周面の近傍に位置していてもよいし(図4(c)を参照)、仮想円C2の近傍に位置していてもよいし(図4(d)を参照)、仮想円C2の内側に位置していてもよい(図示せず)。また、挿通ポスト202の中心部(高さ方向から見て、挿通ポスト202のうち複数の冷却孔204で囲まれる内側の領域)に、冷却孔が設けられていなくてもよいし(図4(c),(d)を参照)、別の冷却孔205が設けられていてもよい(図4(e)を参照)。
(4)複数の冷却孔204の数によらず、図2(b)、図4(a)及び図4(b)に例示されるように、複数の冷却孔204が仮想直線L2上に存在していてもよい。一方で、複数の冷却孔204の数によらず、図4(c)~(e)に例示されるように、複数の冷却孔204が、仮想直線L2上に存在していなくてもよい。後者の場合、仮想直線L2に沿った第2の方向において挿通ポストに対して比較的大きなせん断力が作用する際に、冷却孔204が当該せん断力の影響を受け難い。そのため、挿通ポスト202の剛性がより維持されやすくなる。
(5)高さ方向から見たときの冷却孔204の形状は、例えば、円形状、楕円形状、四角形状、六角形状などの各種の形状であってもよい。
(6)複数の冷却孔204は、高さ方向から見たときに、挿通ポスト202に格子状や編目状に並んでいてもよい(図示せず)。すなわち、複数の冷却孔204は、高さ方向から見たときに、所定の方向に一列に並ぶ群を含んでいてもよいし、当該所定の方向に直交する方向に当該群が複数並んでいてもよい。この場合、挿通ポスト202の表面積がさらに増加するので、挿通ポスト202の冷却性能の向上を図ることが可能となる。
(7)冷却性能を高めるために、冷却孔204の中に、挿通ポスト202よりも熱伝導率の高い円筒状の金属(例えば、銅)が挿入されていてもよい。あるいは、挿通ポスト202の剛性を高めるために、冷却孔204の中に、挿通ポスト202よりも剛性の高い円筒状の金属(例えば、超硬合金)が挿入されていてもよい。これらの円筒状の金属は、冷却孔204に対して着脱可能とされていてもよい。
[シミュレーション結果]
挿通ポスト202にせん断力が作用したときに、挿通ポスト202における孔の有無に応じた挿通ポスト202の変形の様子を、コンピュータにてシミュレーションした。その際、図5(a)に示されるように、挿通ポスト202の左右それぞれ112°の範囲にせん断力が作用すると仮定した。その結果を、図5(b)~(e)及び図6に示す。これらの図において、色が濃いほど挿通ポスト202が圧縮変形していることを示しており、色が薄いほど挿通ポスト202が伸長変形していることを示している。なお、挿通ポスト202の形状を円柱状としてシミュレーションを実行したが、挿通ポスト202に凹溝203が存在している場合でも、同様の傾向の結果が得られる。
挿通ポスト202にせん断力が作用したときに、挿通ポスト202における孔の有無に応じた挿通ポスト202の変形の様子を、コンピュータにてシミュレーションした。その際、図5(a)に示されるように、挿通ポスト202の左右それぞれ112°の範囲にせん断力が作用すると仮定した。その結果を、図5(b)~(e)及び図6に示す。これらの図において、色が濃いほど挿通ポスト202が圧縮変形していることを示しており、色が薄いほど挿通ポスト202が伸長変形していることを示している。なお、挿通ポスト202の形状を円柱状としてシミュレーションを実行したが、挿通ポスト202に凹溝203が存在している場合でも、同様の傾向の結果が得られる。
図5(b)は、挿通ポスト202に孔が形成されていない場合のシミュレーション結果である。この場合、挿通ポスト202に孔がなく剛性が高いため、挿通ポスト202の変形が比較的小さいことが確認された。図5(c)は、挿通ポスト202の中央部に孔が形成されている場合のシミュレーション結果である。この場合、中央部の孔の影響により挿通ポスト202の剛性が低いため、挿通ポスト202にせん断力が主として作用する左右方向において圧縮変形が非常に大きく且つ上下方向において伸長変形が非常に大きいことが確認された。
図5(d)は、図4(b)に示されるのと同様に複数の孔が挿通ポスト202に形成されている場合のシミュレーション結果である。この場合、左右方向において圧縮変形が大きく且つ上下方向において伸長変形が大きい傾向にあるが、図5(c)の結果と比較して、変形量が小さくなっていることが確認された。図5(e)は、図2(b)に示されるのと同様に複数の孔が挿通ポスト202に形成されている場合のシミュレーション結果である。この場合、挿通ポスト202の中央部に孔が存在していないため、図5(d)の結果と比較して、変形量がさらに小さくなっていることが確認された。
図6(a)は、図4(a)に示されるのと同様に複数の孔が挿通ポスト202に形成されている場合のシミュレーション結果であり、図5(e)の場合と比較して複数の孔が挿通ポスト202の中央部寄りに位置している。この場合、図5(e)の結果と比較して、変形量が大きくなっていることが確認された。図6(b)は、図4(e)に示されるのと同様に複数の孔が挿通ポスト202に形成されている場合のシミュレーション結果である。この場合、全体として円形となるように並ぶ複数の孔が、挿通ポストの中心を通り且つ左右方向に延びる仮想直線上に位置していないため、図5(d)の結果と比較して、変形量がさらに小さくなっていることが確認された。
図6(c)は、図4(c)に示されるのと同様に複数の孔が挿通ポスト202に形成されている場合のシミュレーション結果である。この場合、挿通ポスト202の中央部に孔が存在していないため、図6(b)の結果と比較して、変形量がさらに小さくなっていることが確認された。
[他の例]
例1.鉄心製品の製造方法の一例は、保持治具のベース部から上方に向けて延びる挿通ポストを鉄心本体の中心孔に挿通して、保持治具に鉄心本体を保持させることと、保持治具の高さ方向において、鉄心本体を保持治具と共に加圧することと、鉄心本体を保持治具と共に加熱しつつ、鉄心本体に設けられている樹脂供給部に溶融樹脂を供給することとを含む。挿通ポストには、高さ方向に沿って延びる複数の冷却孔が設けられている。複数の冷却孔は、高さ方向から見て、全体として円形となるように略均一の間隔で並んでいる。この場合、挿通ポストに複数の冷却孔が設けられているので、挿通ポストの表面積が増大し、雰囲気との熱交換が促進される。そのため、冷却能力の高い冷却設備を製造ラインに設けることなく、挿通ポストの冷却が促進される。また、複数の冷却孔が、高さ方向から見て、全体として円形となるように略均一の間隔で並んでいるので、鉄心本体が保持治具と共に加圧されて挿通ポストの外周面側からせん断力が挿通ポストに作用すると、当該せん断力が複数の冷却孔において分散しやすくなる。そのため、挿通ポストに複数の冷却孔が設けられていても、挿通ポストに孔が設けられていない場合との比較において、挿通ポストの剛性が維持されうる。したがって、挿通ポストの剛性保持と冷却性能の向上との両立を低コストで図ることが可能となる。
例1.鉄心製品の製造方法の一例は、保持治具のベース部から上方に向けて延びる挿通ポストを鉄心本体の中心孔に挿通して、保持治具に鉄心本体を保持させることと、保持治具の高さ方向において、鉄心本体を保持治具と共に加圧することと、鉄心本体を保持治具と共に加熱しつつ、鉄心本体に設けられている樹脂供給部に溶融樹脂を供給することとを含む。挿通ポストには、高さ方向に沿って延びる複数の冷却孔が設けられている。複数の冷却孔は、高さ方向から見て、全体として円形となるように略均一の間隔で並んでいる。この場合、挿通ポストに複数の冷却孔が設けられているので、挿通ポストの表面積が増大し、雰囲気との熱交換が促進される。そのため、冷却能力の高い冷却設備を製造ラインに設けることなく、挿通ポストの冷却が促進される。また、複数の冷却孔が、高さ方向から見て、全体として円形となるように略均一の間隔で並んでいるので、鉄心本体が保持治具と共に加圧されて挿通ポストの外周面側からせん断力が挿通ポストに作用すると、当該せん断力が複数の冷却孔において分散しやすくなる。そのため、挿通ポストに複数の冷却孔が設けられていても、挿通ポストに孔が設けられていない場合との比較において、挿通ポストの剛性が維持されうる。したがって、挿通ポストの剛性保持と冷却性能の向上との両立を低コストで図ることが可能となる。
例2.例1の方法において、挿通ポストには、高さ方向に沿って延びる凹溝が設けられており、鉄心本体には、中心孔の延在方向に沿って延び且つ凹溝と嵌合するように構成された突条が設けられており、高さ方向から見て、挿通ポストのうち複数の冷却孔で囲まれる内側の領域に孔が存在していなくてもよい。この場合、鉄心本体が保持治具と共に加圧されると、高さ方向から見て、挿通ポストの中心と凹溝とを通る第1の仮想直線に沿った第1の方向において、挿通ポストにせん断力が作用し難くなり、当該第1の仮想直線に直交し且つ挿通ポストの中心を通る第2の仮想直線に沿った第2の方向において、挿通ポストにせん断力が作用し易くなる。そのため、挿通ポストのうち複数の冷却孔で囲まれる内側の領域に仮に孔が存在している形態の場合、当該孔が挿通ポストの中心部に位置してせん断力の影響を受けやすいので、第2の方向において孔が圧縮されて変形しやすい傾向にある。これに対して、例2によれば、挿通ポストの中心部に孔が存在していないので、挿通ポストの剛性がより維持されやすくなる。
例3.例2の方法において、複数の冷却孔は、高さ方向から見て、挿通ポストの中心と凹溝とを通る第1の仮想直線に直交し且つ挿通ポストの中心を通る第2の仮想直線上に存在していなくてもよい。この場合、第2の方向において、挿通ポストに対して大きなせん断力が作用する。そのため、仮に第2の仮想直線上に冷却孔が存在している場合には、第2の方向からのせん断力の影響を冷却孔が受けやすい傾向にある。これに対して、例3によれば、第2の仮想直線上に冷却孔が存在していないので、挿通ポストの剛性がより維持されやすくなる。
例4.例1~例3のいずれかの方法において、複数の冷却孔は、高さ方向から見て、挿通ポストの径方向において、挿通ポストの半径の1/2よりも外側の領域に位置していてもよい。この場合、挿通ポストに作用するせん断力が、挿通ポストの外周面近傍において、複数の冷却孔によって分散する。そのため、挿通ポストの中心近傍に孔が設けられている場合と比較して、挿通ポストの変形が抑制される傾向にある。したがって、挿通ポストのさらなる剛性保持を実現することが可能となる。
例5.鉄心本体の保持治具の一例は、ベース部と、ベース部から上方に向けて延び且つ鉄心本体の中心孔が挿通可能に構成された挿通ポストとを備える。挿通ポストには、挿通ポストの高さ方向に沿って延びる複数の冷却孔が設けられている。複数の冷却孔は、高さ方向から見て、全体として円形となるように略均一の間隔で並んでいる。この場合、例1の方法と同様の作用効果が得られる。
1…回転子積層鉄心(鉄心製品)、2…積層体(鉄心本体)、2a…中心孔、2b…突条、5…磁石挿入孔(樹脂供給部)、100…樹脂注入装置、200…保持治具、201…ベース部、202…挿通ポスト、203…凹溝、204…冷却孔、L1…仮想直線(第1の仮想直線)、L2…仮想直線(第2の仮想直線)。
Claims (5)
- 保持治具のベース部から上方に向けて延びる挿通ポストを鉄心本体の中心孔に挿通して、前記保持治具に前記鉄心本体を保持させることと、
前記保持治具の高さ方向において、前記鉄心本体を前記保持治具と共に加圧することと、
前記鉄心本体を前記保持治具と共に加熱しつつ、前記鉄心本体に設けられている樹脂供給部に溶融樹脂を供給することとを含み、
前記挿通ポストには、前記高さ方向に沿って延びる複数の冷却孔が設けられており、
前記複数の冷却孔は、前記高さ方向から見て、全体として円形となるように略均一の間隔で並んでいる、鉄心製品の製造方法。 - 前記挿通ポストには、前記高さ方向に沿って延びる凹溝が設けられており、
前記鉄心本体には、前記中心孔の延在方向に沿って延び且つ前記凹溝と嵌合するように構成された突条が設けられており、
前記高さ方向から見て、前記挿通ポストのうち前記複数の冷却孔で囲まれる内側の領域に孔が存在していない、請求項1に記載の方法。 - 前記複数の冷却孔は、前記高さ方向から見て、前記挿通ポストの中心と前記凹溝とを通る第1の仮想直線に直交し且つ前記挿通ポストの中心を通る第2の仮想直線上に存在していない、請求項2に記載の方法。
- 前記複数の冷却孔は、前記高さ方向から見て、前記挿通ポストの径方向において、前記挿通ポストの半径の1/2よりも外側の領域に位置している、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
- ベース部と、
前記ベース部から上方に向けて延び且つ鉄心本体の中心孔が挿通可能に構成された挿通ポストとを備え、
前記挿通ポストには、前記挿通ポストの高さ方向に沿って延びる複数の冷却孔が設けられており、
前記複数の冷却孔は、前記高さ方向から見て、全体として円形となるように略均一の間隔で並んでいる、鉄心本体の保持治具。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2022166052A JP2024058757A (ja) | 2022-10-17 | 2022-10-17 | 鉄心製品の製造方法及び鉄心本体の保持治具 |
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2022
- 2022-10-17 JP JP2022166052A patent/JP2024058757A/ja active Pending
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