JP2024056305A - 電気モータ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気モータの制御精度を高くすること。【解決手段】制御装置は、電気モータの目標速度ωrを、電気モータが出力可能な範囲内で要求値に応じて導出する目標速度導出部と、d軸電圧指令値Vdcおよびq軸電圧指令値Vqcを、U相指令電圧VU*、V相指令電圧VV*およびW相指令電圧VW*に変換する変換処理を実行する指令値変換部85と、変換処理の実行タイミングと、変換処理によって導出された指令値VU*,VV*,VW*に基づいてインバータが動作するタイミングと、の時差に起因した回転位置のずれ量の補正を、目標速度ωrに基づいて行う回転位置補正部81とを備えている。指令値変換部85は、回転位置補正部81によって補正された回転位置θe(n+1)を用いて変換処理を実行する。【選択図】図3

Description

本発明は、電気モータを制御する電気モータ制御装置に関する。
特許文献1は、3相(U相、V相、W相)のコイルを有する同期モータを駆動させるモータ制御装置を開示している。当該制御装置は、ベクトル制御の回転座標のd軸の電圧の指令値およびq軸の電圧の指令値を、同期モータの回転位置に基づいて、U相の電圧指令値、V相の電圧指令値およびW相の電圧指令値に変換する。そして、各相の電圧指令値に基づいてインバータが動作することにより、同期モータが駆動する。
特開2009-254117号公報
同期モータの回転位置を取得する手法としては、同期モータの回転位置を検出する回転角センサの検出信号に基づいて回転位置を検出する手法、および、拡張誘起電圧方式を利用して回転位置を推定する手法などが知られている。
しかしながら、回転角センサの検出精度が低い場合では、回転位置の検出値が実値と乖離するおそれがある。また、拡張誘起電圧方式を利用して回転位置を推定する場合も、同期モータを低速で駆動させていると、回転位置の推定精度が悪化するおそれがある。このように回転位置の検出値が実値と乖離したり、回転位置の推定精度が悪化したりすると、回転位置の検出値や推定値の精度が低いことが各相の電圧指令値に影響するため、同期モータの制御精度が悪化するおそれがある。
上記課題を解決するための電気モータ制御装置は、電気モータの出力に対する要求値および当該電気モータの複数相のコイルにインバータから供給された電流に基づいて、当該複数相のコイルに対する指令値を生成し、当該指令値に基づいて前記インバータを動作させることにより、前記電気モータを制御する装置である。この電気モータ制御装置は、前記電気モータの回転速度の目標である目標速度を、前記電気モータが出力可能な範囲内で前記要求値に応じて導出する目標速度導出部と、ベクトル制御の回転座標の電圧ベクトルの第1軸の成分の電圧の指令値である第1軸成分の電圧の指令値、および、前記第1軸と直交する第2軸の成分の電圧の指令値である第2軸成分の電圧の指令値を、前記電気モータの回転位置に基づいて、前記複数相のコイルに対する前記指令値に変換する変換処理を実行する指令値変換部と、前記変換処理の実行タイミングと、当該変換処理によって導出された前記指令値に基づいて前記インバータが動作するタイミングと、の時差に起因した前記電気モータの回転位置のずれ量の補正を、前記目標速度に基づいて行う回転位置補正部と、を備えている。前記指令値変換部は、前記回転位置補正部によって補正された前記回転位置を用いて前記変換処理を実行する。
変換処理では、電気モータの回転位置に基づいて、第1軸成分の電圧の指令値および第2軸成分の電圧の指令値が、電気モータの複数相のコイルに対応する指令値に変換される。変換処理によって導出された指令値に基づいてインバータが動作することにより、電気モータが駆動する。そのため、変換処理の実行タイミングと、変換処理によって導出された指令値に基づいてインバータが動作するタイミングとの間に所定の時差が発生する。変換処理においては、当該時差を考慮して補正された電気モータの回転位置を用いて、指令値の変換を行うことが好ましい。
ここで、時差に応じた電気モータの回転位置の補正は、電気モータの回転速度を用いて行うことができる。一般的に、当該回転速度として、電気モータの回転位置を検出するセンサの検出値を時間微分した値、または、拡張誘起電圧方式を利用して導出した回転速度の推定値を用いる。この場合、当該検出値や推定値の精度が悪いと、当該回転速度の検出値や推定値が、電気モータの回転速度の実値から乖離しているおそれがある。したがって、このような回転速度を用いて電気モータの回転位置を補正しても、その補正の精度が高いとは言いがたい。
そこで、上記電気モータ制御装置は、時差に応じて電気モータの回転位置を補正する場合、上記の目標速度が用いられる。当該目標速度は、電気モータの出力に対する要求値に応じて導出されたものである。そのため、回転位置の検出値や推定値の精度が悪い場合であっても、当該目標速度はそうした影響を受けない。その結果、当該目標速度は、電気モータの回転速度の実値から乖離しにくい。これにより、当該目標速度を用いて電気モータの回転位置を補正することにより、その補正を精度良く行うことができる。
したがって、上記電気モータ制御装置によれば、電気モータの制御精度を高くできる。
上記課題を解決するための電気モータ制御装置は、電気モータの出力に対する要求値および当該電気モータの複数相のコイルにインバータから供給された電流に基づいて、当該複数相のコイルに対する指令値を生成し、当該指令値に基づいて前記インバータを動作させることにより、前記電気モータを制御する装置である。この電気モータ制御装置は、前記電気モータの回転速度の目標である目標速度を、前記電気モータが出力可能な範囲内で前記要求値に応じて導出する目標速度導出部と、ベクトル制御の回転座標の電流ベクトルの第1軸の成分の電流である第1軸成分の電流によって発生する前記第1軸と直交する第2軸上の干渉電圧を相殺するための第2軸干渉電圧補償値と、前記第2軸の成分の電流である第2軸成分の電流によって発生する前記第1軸上の干渉電圧を相殺するための第1軸干渉電圧補償値とを、前記目標速度に基づいて導出する非干渉電圧導出部と、を備えている。そして、電気モータ制御装置は、前記第1軸干渉電圧補償値および前記第2軸干渉電圧補償値に基づいて、前記電気モータを制御する。
一般的に、第1軸干渉電圧補償値および第2軸干渉電圧補償値は、電気モータの回転位置を検出するセンサの検出値を時間微分した値である回転速度の検出値、または、拡張誘起電圧方式を利用して導出した回転速度の推定値を用いて導出される。この場合、当該検出値や推定値の精度が悪い場合、当該回転速度の検出値や推定値が、電気モータの回転速度の実値から乖離しているおそれがある。したがって、回転速度の検出値や推定値を用いて第1軸干渉電圧補償値および第2軸干渉電圧補償値を導出した場合、その導出の精度が高いとは言いがたい。
そこで、上記電気モータ制御装置では、第1軸干渉電圧補償値および第2軸干渉電圧補償値を導出する場合、上記の目標速度が用いられる。当該目標速度は、電気モータに対する要求値に応じて導出されたものである。そのため、回転位置の検出値や推定値の精度が悪い場合であっても、当該目標速度はそうした影響を受けない。その結果、当該目標速度は、電気モータの回転速度の実値から乖離しにくい。これにより、当該目標速度を用いて第1軸干渉電圧補償値および第2軸干渉電圧補償値を導出することにより、その導出精度を高くできる。
したがって、上記電気モータ制御装置によれば、電気モータの制御精度を高くできる。
図1は、実施形態の電気モータ制御装置と、同電気モータ制御装置の制御対象である電気モータとを示す概略構成図である。 図2は、同電気モータ制御装置の電圧指令値導出部の機能構成を示すブロック図である。 図3は、同電気モータ制御装置の2相/3相変換部の機能構成を示すブロック図である。
以下、電気モータ制御装置の一実施形態を図1~図3に従って説明する。
図1は、電気モータ制御装置10と、電気モータ100と、モータ電源110とを図示している。
<電気モータ>
電気モータ100は、永久磁石が設けられているロータ101を備えている。電気モータ100は、永久磁石がロータ101の内部に埋め込まれている埋込磁石型の同期モータである。電気モータ100は、三相コイルとして、U相コイル105、V相コイル106およびW相コイル107を備えている。電気モータ100は、例えば、車載のブレーキ装置においてブレーキ液を吐出する電動シリンダの動力源として用いられる。
<電気モータ制御装置>
電気モータ制御装置10について説明する。本明細書では、電気モータ制御装置10を単に「制御装置10」と記載する。
制御装置10は、d軸の成分の電流およびq軸の成分の電流を制御する駆動制御によって電気モータ100を駆動させる。d軸およびq軸とは、ベクトル制御の回転座標の制御軸である。すなわち、d軸およびq軸は、電流ベクトルの制御軸であり、電圧ベクトルの制御軸でもある。d軸は、永久磁石の磁束軸の方向に延びる制御軸である。q軸は、トルクの方向に延びる制御軸であって、d軸とは直交している。本実施形態では、d軸が「第1軸」に対応し、q軸が「第2軸」に対応する。また、d軸の成分が「第1軸成分」に対応し、q軸の成分が「第2軸成分」に対応する。
制御装置10は、d軸の成分の電流の指令値とq軸の成分の電流の指令値とに基づいた信号を三相コイル105~107に入力することによって電気モータ100を制御する。
制御装置10は、インバータ11と、電子制御装置20とを備えている。
インバータ11は、モータ電源110から供給される電力によって動作する複数のスイッチング素子を有している。インバータ11は、電子制御装置20からの指令(後述するU相指令電圧VU*、V相指令電圧VV*およびW相指令電圧VW*)に基づいたスイッチング素子のオン/オフ動作によって、U相信号、V相信号およびW相信号を生成する。具体的には、インバータ11は、U相指令電圧VU*に基づいてU相信号を生成し、U相信号を電気モータ100のU相コイル105に入力する。インバータ11は、V相指令電圧VV*に基づいてV相信号を生成し、V相信号を電気モータ100のV相コイル106に入力する。インバータ11は、W相指令電圧VW*に基づいてW相信号を生成し、W相信号を電気モータ100のW相コイル107に入力する。これにより、電気モータ100が駆動する。
電子制御装置20は、図示しない実行部および記憶部を有している。例えば、実行部はCPUである。記憶部には、実行部によって実行される制御プログラムが記憶されている。
電子制御装置20は、実行部が制御プログラムを実行することにより、応答モデル21、目標速度導出部22、指令トルク導出部23、電流指令値導出部24、電圧指令値導出部25、2相/3相変換部26、3相/2相変換部27、回転速度推定部28および回転位置推定部29として機能する。これらは、電気モータ100を駆動させるための機能部である。
<機能部>
応答モデル21には、上記電動シリンダに発生させる液圧の要求値である要求液圧Prqに応じた電気モータ100の回転位置を、目標位置θrとして導出する。電気モータ100の回転位置とはロータ101の回転角であり、目標位置θrは、電気モータ100の回転位置の目標である。制御装置10では、要求液圧Prqが「電気モータの出力に対する要求値」に対応する。
応答モデル21は、電気モータ100の特性に基づいて設計されたモデルである。そのため、応答モデル21は、電気モータ100の駆動によって実現可能な回転位置を、目標位置θrとして導出する。すなわち、応答モデル21は、電気モータ100がそのときに出力可能な範囲内で目標位置θrを導出する。
目標速度導出部22は、目標位置θrに基づいて、電気モータ100のロータ101の回転速度の目標である目標速度ωrを導出する。例えば、目標速度導出部22は、目標位置θrを時間微分することによって目標速度ωrを導出する。上述したように目標位置θrは要求液圧Prqに応じた値である。そして、目標速度導出部22は、こうした目標位置θrに基づいて目標速度ωrを導出する。さらに、目標位置θrは、電気モータ100の駆動によって実現可能な値である。したがって、目標速度導出部22は、目標速度ωrを、電気モータ100が出力可能な範囲内で要求液圧Prqに応じて導出する。
指令トルク導出部23は、目標位置θrと、回転位置推定部29によって導出されたロータ101の回転位置の推定値である推定回転位置θeとを基に、電気モータ100のトルクの指令値であるトルク指令値TR*を導出する。例えば、指令トルク導出部23は、目標位置θrと推定回転位置θeとの偏差を入力とするフィードバック制御によってトルク指令値TR*を導出する。
電流指令値導出部24は、トルク指令値TR*を基に、d軸の成分の電流の指令値であるd軸電流指令値Idcと、q軸の成分の電流の指令値であるq軸電流指令値Iqcとを導出する。すなわち、電流指令値導出部24は、トルク指令値TR*に応じたd軸の成分の電流であるd軸電流指令値Idcおよびq軸の成分の電流であるq軸電流指令値Iqcを取得する。
電圧指令値導出部25は、d軸の成分の電圧の指令値であるd軸電圧指令値Vdcと、q軸の成分の電圧の指令値であるq軸電圧指令値Vqcとを導出する。例えば、電圧指令値導出部25は、d軸電流指令値Idcおよびq軸電流指令値Iqcと、d軸電流Idおよびq軸電流Iqと、電気モータ100の回転速度の推定値である推定回転速度(電気角速度の推定値)ωeとを基に、d軸電圧指令値Vdcおよびq軸電圧指令値Vqcを導出する。本実施形態では、d軸電圧指令値Vdcが「第1軸電圧指令値」に相当し、q軸電圧指令値Vqcが「第2軸電圧指令値」に相当する。なお、電圧指令値導出部25の詳細な機能構成については後述する。
2相/3相変換部26は、推定回転位置(電気角の推定値)θeに基づいて、d軸電圧指令値Vdcおよびq軸電圧指令値Vqcを、U相指令電圧VU*、V相指令電圧VV*およびW相指令電圧VW*に変換する。U相指令電圧VU*は、U相コイル105に印加する電圧の指令値である。V相指令電圧VV*は、V相コイル106に印加する電圧の指令値である。W相指令電圧VW*は、W相コイル107に印加する電圧の指令値である。U相指令電圧VU*、V相指令電圧VV*およびW相指令電圧VW*が、電気モータ100の3相のコイル105,106,107に対する指令値に対応する。なお、2相/3相変換部26の詳細な機能構成については後述する。
3相/2相変換部27には、U相コイル105に流れた電流であるU相電流IUが入力され、V相コイル106に流れた電流であるV相電流IVが入力され、W相コイル107に流れた電流であるW相電流IWが入力される。そして、3相/2相変換部27は、上記推定回転位置(電気角の推定値)θeを基に、U相電流IU、V相電流IVおよびW相電流IWを、d軸の成分の電流であるd軸電流Idおよびq軸の成分の電流であるq軸電流Iqに変換する。
回転速度推定部28は、実d軸の方向と推定d軸の方向との軸位相偏差dθを導出する。回転速度推定部28には、3相/2相変換部27によって導出されたd軸電流Idおよびq軸電流Iqが入力される。さらに、回転速度推定部28には、電圧指令値導出部25によって導出されたd軸電圧指令値Vdcおよびq軸電圧指令値Vqcが入力される。回転速度推定部28は、例えば拡張誘起電圧方式によって軸位相偏差dθを導出する。この場合、回転速度推定部28は、d軸電流Idおよびq軸電流Iqと、d軸電圧指令値Vdcおよびq軸電圧指令値Vqcとを基に軸位相偏差dθを導出する。
回転速度推定部28は、電気モータ100の回転速度の推定値である推定回転速度(電気角速度の推定値)ωeを導出する。回転速度推定部28は、例えば、軸位相偏差dθを目標値「0」とすべく比例積分制御することによって推定回転速度ωeを導出する。本実施形態では、回転速度推定部28が、電気モータ100の回転速度推定値を取得する「取得部」に対応する。
回転位置推定部29は、電気モータ100の回転位置の推定値である推定回転位置(電気角の推定値)θeを取得する。回転位置推定部29は、例えば、回転速度推定部28によって導出された推定回転速度ωeを積分することによって、推定回転位置θeを導出する。
<電圧指令値導出部>
図2を参照し、電圧指令値導出部25について詳述する。
電圧指令値導出部25は、第1d軸演算器51と、第2d軸演算器52と、d軸積算器53と、d軸抵抗値積算器54と、d軸インダクタンス積算器55と、第3d軸演算器56と、第4d軸演算器57とを有している。
第1d軸演算器51は、d軸電流指令値Idcとd軸電流Idとの偏差であるd軸電流偏差ΔIdを導出する。具体的には、第1d軸演算器51は、d軸電流指令値Idcからd軸電流Idを引いた値をd軸電流偏差ΔIdとして導出する。
第2d軸演算器52は、d軸電流偏差ΔIdと電気モータ100の応答周波数ωcとの積を導出値ΔIdAとして導出する。
d軸積算器53は、第2d軸演算器52の導出値ΔIdAを積算することによって、d軸積算値Inpdを導出する。具体的には、d軸積算器53は、d軸積算値Inpdの前回値と導出値ΔIdAとの和をd軸積算値Inpdの最新値として導出する。
d軸抵抗値積算器54は、電気モータ100の抵抗値Rとd軸積算値Inpdとの積をd軸基準電圧Vdbとして導出する。
d軸インダクタンス積算器55は、第2d軸演算器52の導出値ΔIdAと電気モータ100のd軸インダクタンスLdとの積を、演算値Vdeとして導出する。
第3d軸演算器56は、d軸基準電圧Vdbと演算値Vdeとの和を、d軸指令電圧仮値VdAとして導出する。
第4d軸演算器57は、d軸指令電圧仮値VdAに基づいてd軸電圧指令値Vdcを導出する。具体的には、第4d軸演算器57は、後述する非干渉電圧導出部70で導出されたd軸干渉電圧補償値Vdiとd軸指令電圧仮値VdAとの和を、d軸電圧指令値Vdcとして導出する。すなわち、第4d軸演算器57が「指令値補正部」の一例を構成する。
電圧指令値導出部25は、第1q軸演算器61と、第2q軸演算器62と、q軸積算器63と、q軸抵抗値積算器64と、q軸インダクタンス積算器65と、第3q軸演算器66と、第4q軸演算器67とを有している。
第1q軸演算器61は、q軸電流指令値Iqcとq軸電流Iqとの偏差であるq軸電流偏差ΔIqを導出する。具体的には、第1q軸演算器61は、q軸電流指令値Iqcからq軸電流Iqを引いた値をq軸電流偏差ΔIqとして導出する。
第2q軸演算器62は、q軸電流偏差ΔIqと電気モータ100の応答周波数ωcとの積を導出値ΔIqAとして導出する。
q軸積算器63は、第2q軸演算器62の導出値ΔIqAを積算することによって、q軸積算値Inpqを導出する。具体的には、q軸積算器63は、q軸積算値Inpqの前回値と導出値ΔIqAとの和をq軸積算値Inpqの最新値として導出する。
q軸抵抗値積算器64は、電気モータ100の抵抗値Rとq軸積算値Inpqとの積をq軸基準電圧Vqbとして導出する。
q軸インダクタンス積算器65は、第2q軸演算器62の導出値ΔIqAと電気モータ100のq軸インダクタンスLqとの積を、演算値Vqeとして導出する。
第3q軸演算器66は、q軸基準電圧Vqbと演算値Vqeとの和を、q軸指令電圧仮値VqAとして導出する。
第4q軸演算器67は、q軸指令電圧仮値VqAに基づいてq軸電圧指令値Vqcを導出する。具体的には、第4q軸演算器67は、後述する非干渉電圧導出部70で導出されたq軸干渉電圧補償値Vqiとq軸指令電圧仮値VqAとの和を、q軸電圧指令値Vqcとして導出する。すなわち、第4q軸演算器67が「指令値補正部」の一例を構成する。
電圧指令値導出部25は、非干渉電圧導出部70を有している。非干渉電圧導出部70は、第1非干渉電圧導出部71と第2非干渉電圧導出部72とを含んでいる。第1非干渉電圧導出部71は、q軸の成分の電流によって発生するd軸上の干渉電圧を相殺するためのd軸干渉電圧補償値Vdiを導出する。第2非干渉電圧導出部72は、d軸の成分の電流によって発生するq軸上の干渉電圧を相殺するためのq軸干渉電圧補償値Vqiを導出する。本実施形態では、d軸干渉電圧補償値Vdiが「第1軸干渉電圧補償値」に対応し、q軸干渉電圧補償値Vqiが「第2軸干渉電圧補償値」に対応する。
第1非干渉電圧導出部71は、q軸電流Iqと電気モータ100のq軸インダクタンスLqと電気モータ100の回転速度との積を、d軸干渉電圧補償値Vdiとして導出する。このとき、第1非干渉電圧導出部71は、目標速度ωrまたは推定回転速度ωeを、電気モータ100の回転速度として用いる。例えば、第1非干渉電圧導出部71は、要求液圧Prqの変化速度が所定の変化速度判定値未満である場合には目標速度ωrを用いてd軸干渉電圧補償値Vdiを導出する。一方、第1非干渉電圧導出部71は、要求液圧Prqの変化速度が変化速度判定値以上である場合には推定回転速度ωeを用いてd軸干渉電圧補償値Vdiを導出する。具体的には、第1非干渉電圧導出部71は、要求液圧Prqの変化速度が変化速度判定値未満である場合、q軸電流Iqとq軸インダクタンスLqと目標速度ωrとの積をd軸干渉電圧補償値Vdiとして導出する。一方、第1非干渉電圧導出部71は、要求液圧Prqの変化速度が変化速度判定値以上である場合、q軸電流Iqとq軸インダクタンスLqと推定回転速度ωeとの積をd軸干渉電圧補償値Vdiとして導出する。
第2非干渉電圧導出部72は、d軸電流Idと電気モータ100のd軸インダクタンスLdと電気モータ100の回転速度との積を、q軸干渉電圧補償値Vqiとして導出する。このとき、第2非干渉電圧導出部72は、目標速度ωrまたは推定回転速度ωeを、電気モータ100の回転速度として用いる。例えば、第2非干渉電圧導出部72は、要求液圧Prqの変化速度が上記変化速度判定値未満である場合には目標速度ωrを用いてq軸干渉電圧補償値Vqiを導出する。一方、第2非干渉電圧導出部72は、要求液圧Prqの変化速度が変化速度判定値以上である場合には推定回転速度ωeを用いてq軸干渉電圧補償値Vqiを導出する。具体的には、第2非干渉電圧導出部72は、要求液圧Prqの変化速度が変化速度判定値未満である場合、d軸電流Idとd軸インダクタンスLdと目標速度ωrとの積をq軸干渉電圧補償値Vqiとして導出する。一方、第2非干渉電圧導出部72は、要求液圧Prqの変化速度が変化速度判定値以上である場合、d軸電流Idとd軸インダクタンスLdと推定回転速度ωeとの積をq軸干渉電圧補償値Vqiとして導出する。
なお、要求液圧Prqの変化速度が大きいほど、電気モータ100の回転が速くなりやすい。そこで、電気モータ100の高速回転が要求されているか否かの判断基準として、変化速度判定値が設定されている。電気モータ100が高速で駆動している場合には、電気モータ100が低速で駆動している場合と比較して、目標速度ωrと電気モータ100の回転速度の実値との乖離が生じにくい。したがって、本実施形態において、要求液圧Prqの変化速度が変化速度判定値未満である場合には、電気モータ100の高速回転が要求されていないと判断できるとともに、目標速度ωrと電気モータ100の回転速度の実値との乖離が生じていないと推定できる。そのため、非干渉電圧導出部70は、目標速度ωrに基づいてd軸干渉電圧補償値Vdiおよびq軸干渉電圧補償値Vqiを導出する。一方、要求液圧Prqの変化速度が変化速度判定値以上である場合には、電気モータ100の高速回転が要求されていると判断できるとともに、目標速度ωrと電気モータ100の回転速度の実値との乖離が生じていると推定できる。そのため、非干渉電圧導出部70は、推定回転速度ωeに基づいてd軸干渉電圧補償値Vdiおよびq軸干渉電圧補償値Vqiを導出する。
<2相/3相変換部>
図3を参照し、2相/3相変換部26について詳述する。
2相/3相変換部26は、回転位置補正部81と指令値変換部85とを有している。
回転位置補正部81は、補正量導出器82と演算器83とを含んでいる。
補正量導出器82は、電気モータ100の回転速度と時差TLとの積を、回転位置補正量Δθとして導出する。時差TLとは、指令値変換部85による変換処理の実行タイミングと、変換処理によって導出されたU相指令電圧VU*、V相指令電圧VV*およびW相指令電圧VW*に基づいてインバータ11が動作するタイミングとの時差である。指令値変換部85による変換処理とは、d軸電圧指令値Vdcおよびq軸電圧指令値Vqcを、U相指令電圧VU*、V相指令電圧VV*およびW相指令電圧VW*に変換する処理である。時差TLは、インバータ11の応答速度などに基づいたものである。そのため、実験やシミュレーションなどによって時差TLを設定できる。
補正量導出器82は、目標速度ωrまたは推定回転速度ωeを、電気モータ100の回転速度として用いる。例えば、補正量導出器82は、要求液圧Prqの変化速度が上記変化速度判定値未満である場合には目標速度ωrを用いて回転位置補正量Δθを導出する。一方、補正量導出器82は、要求液圧Prqの変化速度が変化速度判定値以上である場合には推定回転速度ωeを用いて回転位置補正量Δθを導出する。具体的には、補正量導出器82は、要求液圧Prqの変化速度が変化速度判定値未満である場合、目標速度ωrと時差TLとの積を回転位置補正量Δθとして導出する。一方、補正量導出器82は、要求液圧Prqの変化速度が変化速度判定値以上である場合、推定回転速度ωeと時差TLとの積を回転位置補正量Δθとして導出する。
上述したように、電気モータ100の高速回転が要求されているか否かの判断基準として、変化速度判定値が設定されている。したがって、本実施形態において、要求液圧Prqの変化速度が変化速度判定値未満である場合には、電気モータ100の高速回転が要求されていないと判断できるとともに、目標速度ωrと電気モータ100の回転速度の実値との乖離が生じていないと推定できる。そのため、補正量導出器82は、目標速度ωrに基づいて回転位置補正量Δθを導出する。一方、要求液圧Prqの変化速度が変化速度判定値以上である場合には、電気モータ100の高速回転が要求されていると判断できるとともに、目標速度ωrと電気モータ100の回転速度の実値との乖離が生じていると推定できる。そのため、補正量導出器82は、推定回転速度ωeに基づいて回転位置補正量Δθを導出する。
演算器83は、現在の推定回転位置θe(n)と回転位置補正量Δθとの和を、補正後の推定回転位置θe(n+1)として導出する。推定回転位置θe(n+1)は、変換処理の実行タイミングと、変換処理によって導出された指令値VU*,VV*,VW*に基づいてインバータ11が動作するタイミングとの時差を考慮した電気モータ100の回転位置である。すなわち、回転位置補正部81は、変換処理の実行タイミングと、変換処理によって導出された指令値VU*,VV*,VW*に基づいてインバータ11が動作するタイミングと、の時差に起因した電気モータ100の回転位置のずれ量の補正を、目標速度に基づいて行うことができる。
指令値変換部85は、d軸電圧指令値Vdcおよびq軸電圧指令値Vqcを、推定回転位置θe(n+1)に基づいて、U相指令電圧VU*、V相指令電圧VV*およびW相指令電圧VW*に変換する変換処理を実行する。
<本実施形態の作用および効果>
(1)変換処理では、電気モータ100の回転位置に基づいて、d軸電圧指令値Vdcおよびq軸電圧指令値Vqcが、U相指令電圧VU*、V相指令電圧VV*およびW相指令電圧VW*に変換される。このとき、変換処理の実行タイミングと、変換処理によって導出された指令値VU*,VV*,VW*に基づいてインバータ11が動作するタイミングとの間に所定の時差が発生する。そのため、変換処理においては、当該時差を考慮して補正された電気モータ100の回転位置を用いて、指令値の変換が行われる。
ここで、時差に応じた電気モータ100の回転位置の補正は、電気モータ100の回転速度を用いて行うことができる。当該回転速度として、電気モータ100の回転位置を検出するセンサの検出値を時間微分した値、または、拡張誘起電圧方式を利用して導出した回転位置の推定値である推定回転位置θeを時間微分した値を用いるとする。この場合、当該検出値や推定値の精度が悪いと、当該回転速度の検出値や推定値が、電気モータ100の回転速度の実値から乖離しているおそれがある。
そこで、制御装置10は、上記の時差に応じて電気モータ100の回転位置を補正する場合、上記の目標速度ωrが用いられる。当該目標速度ωrは、電気モータ100に対する要求値である要求液圧Prqに応じて導出されたものである。そのため、回転位置の検出値や推定値の精度が悪い場合であっても、目標速度ωrはそうした影響を受けない。その結果、目標速度ωrは、電気モータ100の回転速度の実値から乖離しにくい。これにより、目標速度ωrを用いて電気モータ100の回転位置を補正することにより、その補正を精度良く行うことができる。
(2)電気モータ100の出力の要求値の変化速度が所定の変化速度判定値よりも大きいと、要求値に応じて変化する目標速度ωrと電気モータ100の回転速度の実値との乖離が大きくなりやすい。
そこで、制御装置10は、電気モータ100に対する出力の要求値の変化速度が所定の変化速度判定値よりも大きい場合には、目標速度ωrではなく推定回転速度ωeを用いて電気モータ100の回転位置を補正する。目標速度ωrと推定回転速度ωeとを使い分けることにより、電気モータ100の回転位置を精度良く補正できる。
(3)電気モータ100の回転位置の検出値や推定値に基づいて導出した回転速度を用いてd軸干渉電圧補償値Vdiおよびq軸干渉電圧補償値Vqiを導出する場合を考える。この場合、電気モータ100の回転位置の検出値や推定値の精度が悪いと、d軸干渉電圧補償値Vdiおよびq軸干渉電圧補償値Vqiの導出精度が高いとは言いがたい。
そこで、制御装置10は、d軸干渉電圧補償値Vdiおよびq軸干渉電圧補償値Vqiを導出する場合、目標速度ωrを用いる。上述したように回転位置の検出値や推定値の精度が悪い場合であっても、目標速度ωrはそうした影響を受けない。そのため、目標速度ωrを用いてd軸干渉電圧補償値Vdiおよびq軸干渉電圧補償値Vqiを導出することにより、その導出精度を高くできる。したがって、制御装置10は、電気モータ100の制御精度を高くできる。
(4)電気モータ100の出力の要求値の変化速度が所定の変化速度判定値よりも大きいと、要求値に応じて変化する目標速度ωrと電気モータ100の回転速度の実値との乖離が大きくなりやすい。
そこで、制御装置10は、電気モータ100に対する出力の要求値の変化速度が所定の変化速度判定値よりも大きい場合には、目標速度ωrではなく推定回転速度ωeを用いてd軸干渉電圧補償値Vdiおよびq軸干渉電圧補償値Vqiを導出する。そのため、目標速度ωrと推定回転速度ωeとを使い分けることにより、d軸干渉電圧補償値Vdiおよびq軸干渉電圧補償値Vqiの導出精度を高くできる。
<変更例>
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、d軸干渉電圧補償値Vdiおよびq軸干渉電圧補償値Vqiを導出する場合には、目標速度ωrと推定回転速度ωeとを使い分けていたが、これに限らない。例えば、要求液圧Prqの変化速度に拘わらず、目標速度ωrを用いてd軸干渉電圧補償値Vdiおよびq軸干渉電圧補償値Vqiを導出してもよい。
・指令値変換部85が、補正後の推定回転速度ωe(n+1)を用いて変換処理を実行するのであれば、d軸電圧指令値Vdcおよびq軸電圧指令値Vqcを導出する際にd軸干渉電圧補償値Vdiおよびq軸干渉電圧補償値Vqiを用いなくてもよい。
・上記実施形態では、推定回転速度ωe(n)を補正して推定回転速度ωe(n+1)を導出する場合には、目標速度ωrと推定回転速度ωeとを使い分けていたが、これに限らない。例えば、要求液圧Prqの変化速度に拘わらず、目標速度ωrを用いて推定回転速度ωe(n+1)を導出してもよい。
・d軸干渉電圧補償値Vdiおよびq軸干渉電圧補償値Vqiを用いてd軸電圧指令値Vdcおよびq軸電圧指令値Vqcを導出するのであれば、指令値変換部85は、現在の推定回転位置θeを用いて変換処理を実行してもよい。
・q軸を第1軸とし、d軸を第2軸として、各電圧指令値Vqc,Vdcを導出し、当該各電圧指令値Vqc,Vdcを基にインバータ11を動作させることによって電気モータ100を駆動させてもよい。
・図1に二点鎖線で示すように電気モータ100の回転位置を検出する回転角センサ200が電気モータ100に設けられていることがある。この場合、制御装置10は、電気モータ100の回転速度の検出値を取得する取得部を備えている。そのため、制御装置10は、推定回転位置θeの代わりに、回転角センサの検出値に基づいた電気モータ100の回転位置の検出値を用いることができる。また、制御装置10は、推定回転速度ωeの代わりに、上記回転位置の検出値を時間微分した値(すなわち、回転速度の検出値)を用いることもできる。
・上記実施形態では、目標速度ωrと推定回転速度ωeとの使い分けを、要求液圧Prqの変化速度を用いて行っていたが、これに限らない。例えば、目標速度ωrと目標速度の判定値との比較によって、目標速度ωrと推定回転速度ωeとの使い分けを行ってもよい。
・上記実施形態では、要求液圧Prqが電気モータ100の出力に対する要求値として制御装置10に入力されていたが、これに限らない。例えば、制御装置には、電気モータ100の回転位置の要求値が電気モータ100に対する要求値として入力されてもよいし、トルクの要求値が電気モータ100に対する要求値として入力されてもよい。
・上記実施形態では、制御装置10が、電気モータ100の駆動によって実現可能な回転位置を目標位置θrとして導出する応答モデル21を備えているが、当該応答モデル21を備えていなくてもよい。例えば、制御装置は、要求液圧Prq(電気モータ100に対する要求値)を目標位置に変換する変換部を備えてもよい。当該変換部は、電気モータ100の駆動によって実現可能であるか否かに無関係に、目標位置を導出する。この場合、目標速度導出部は、目標位置を時間微分することによって目標速度の仮値を導出する。そして、目標速度導出部は、目標速度の仮値が、電気モータ100が出力可能な範囲内の値であるか否かを判定する。目標速度導出部は、目標速度の仮値が、電気モータ100が出力可能な範囲内の値である場合には当該仮値を目標速度ωrとして導出する。一方、目標速度導出部は、目標速度の仮値が、電気モータ100が出力可能な範囲内の値ではない場合には、出力可能な範囲内の値となるように当該仮値を補正することにより、目標速度ωrを導出する。これにより、上記実施形態と同等の作用および効果を得ることができる。
・電気モータは、複数相のコイルを有する同期モータであれば、4相以上のコイルを有する同期モータであってもよい。
・制御装置は、コンピュータプログラムに従って動作する1つ以上のプロセッサ、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する専用のハードウェアなどの1つ以上の専用のハードウェア回路またはこれらの組み合わせを含む回路として構成し得る。専用のハードウェアとしては、例えば、特定用途向け集積回路であるASICを挙げることができる。プロセッサは、CPU並びに、RAMおよびROMなどのメモリを含み、メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。メモリ、すなわち記憶媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。
なお、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、所望の選択肢の「1つ以上」を意味する。一例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が2つであれば「1つの選択肢のみ」または「2つの選択肢の双方」を意味する。他の例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が3つ以上であれば「1つの選択肢のみ」または「2つ以上の任意の選択肢の組み合わせ」を意味する。
100…電気モータ
105~107…コイル
10…電気モータ制御装置
11…インバータ
20…電子制御装置
22…目標速度導出部
25…電圧指令値導出部
26…2相/3相変換部
28…回転速度推定部(取得部)
57…第4d軸演算器(指令値補正部の一例を構成)
67…第4q軸演算器(指令値補正部の一例を構成)
70…非干渉電圧導出部
71…第1非干渉電圧導出部
72…第2非干渉電圧導出部
81…回転位置補正部
85…指令値変換部

Claims (5)

  1. 電気モータの出力に対する要求値および当該電気モータの複数相のコイルにインバータから供給された電流に基づいて、当該複数相のコイルに対する指令値を生成し、当該指令値に基づいて前記インバータを動作させることにより、前記電気モータを制御する電気モータ制御装置であって、
    前記電気モータの回転速度の目標である目標速度を、前記電気モータが出力可能な範囲内で前記要求値に応じて導出する目標速度導出部と、
    ベクトル制御の回転座標の電圧ベクトルの第1軸の成分の電圧の指令値である第1軸成分の電圧の指令値、および、前記第1軸と直交する第2軸の成分の電圧の指令値である第2軸成分の電圧の指令値を、前記電気モータの回転位置に基づいて、前記複数相のコイルに対する前記指令値に変換する変換処理を実行する指令値変換部と、
    前記変換処理の実行タイミングと、当該変換処理によって導出された前記指令値に基づいて前記インバータが動作するタイミングと、の時差に起因した前記電気モータの回転位置のずれ量の補正を、前記目標速度に基づいて行う回転位置補正部と、を備え、
    前記指令値変換部は、前記回転位置補正部によって補正された前記回転位置を用いて前記変換処理を実行する
    電気モータ制御装置。
  2. 前記電気モータの回転速度の検出値または推定値を取得する取得部を備え、
    前記回転位置補正部は、
    前記要求値の変化速度が所定の変化速度判定値未満である場合には、前記時差に起因した前記電気モータの回転位置のずれ量の補正を、前記目標速度を用いて行い、
    前記要求値の変化速度が前記変化速度判定値以上である場合には、前記時差に起因した前記電気モータの回転位置のずれ量の補正を、前記取得部によって取得された前記検出値または前記推定値を用いて行う
    請求項1に記載の電気モータ制御装置。
  3. 前記第1軸成分の電流によって発生する前記第2軸上の干渉電圧を相殺するための第2軸干渉電圧補償値および前記第2軸成分の電流によって発生する前記第1軸上の干渉電圧を相殺するための第1軸干渉電圧補償値を、前記目標速度に基づいて導出する非干渉電圧導出部と、
    前記要求値に基づいた前記第1軸成分の電圧の指令値を前記第1軸干渉電圧補償値で補正することによって第1軸電圧指令値を導出し、前記要求値に基づいた前記第2軸成分の電圧の指令値を前記第2軸干渉電圧補償値で補正することによって第2軸電圧指令値を導出する指令値補正部と、を備え、
    前記指令値変換部は、前記変換処理において、前記指令値補正部によって導出された前記第1軸電圧指令値および前記第2軸電圧指令値を、前記電気モータの回転位置に基づいて、前記複数相のコイルに対する前記指令値に変換する
    請求項1に記載の電気モータ制御装置。
  4. 電気モータの出力に対する要求値および当該電気モータの複数相のコイルにインバータから供給された電流に基づいて、当該複数相のコイルに対する指令値を生成し、当該指令値に基づいて前記インバータを動作させることにより、前記電気モータを制御する電気モータ制御装置であって、
    前記電気モータの回転速度の目標である目標速度を、前記電気モータが出力可能な範囲内で前記要求値に応じて導出する目標速度導出部と、
    ベクトル制御の回転座標の電流ベクトルの第1軸の成分の電流である第1軸成分の電流によって発生する前記第1軸と直交する第2軸上の干渉電圧を相殺するための第2軸干渉電圧補償値と、前記第2軸の成分の電流である第2軸成分の電流によって発生する前記第1軸上の干渉電圧を相殺するための第1軸干渉電圧補償値とを、前記目標速度に基づいて導出する非干渉電圧導出部と、を備え、
    前記第1軸干渉電圧補償値および前記第2軸干渉電圧補償値に基づいて、前記電気モータを制御する
    電気モータ制御装置。
  5. 前記電気モータの回転速度の検出値または推定値を取得する取得部を備え、
    前記非干渉電圧導出部は、
    前記要求値の変化速度が所定の変化速度判定値未満である場合には、前記第1軸干渉電圧補償値および前記第2軸干渉電圧補償値を前記目標速度に基づいて導出し、
    前記要求値の変化速度が前記変化速度判定値以上である場合には、前記第1軸干渉電圧補償値および前記第2軸干渉電圧補償値を、前記取得部によって取得された前記検出値または前記推定値に基づいて導出する
    請求項3または請求項4に記載の電気モータ制御装置。
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