JP2024055619A - 包装容器、包装食品、及び包装食品の調理方法 - Google Patents

包装容器、包装食品、及び包装食品の調理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】包装袋が高さ方向に長い場合であっても、コンパクトに取り扱うことが可能な包装容器を提供する。【解決手段】本発明によれば、包装容器であって、可撓性を有するフィルムが袋状に形成された包装袋と、前記包装袋を内部に収納する包装箱とを備え、前記包装袋は、底面部と、前記底面部から立ち上げるように設けられた周面部を備え、前記包装容器の上下方向において、前記周面部の長さは前記包装箱の長さよりも大きく、前記周面部は、上端から所定の長さにわたって設けられる折り畳み部を備え、前記包装袋は、前記折り畳み部を下向きに折り畳んだ状態で前記包装箱に収納されている、包装容器が提供される。【選択図】図1

Description

本発明は、包装容器、包装食品、及び包装食品の調理方法に関するものである。
食品等の内容物を収容するための包装容器として、フィルムが袋状に形成された包装袋が知られている。例えば、特許文献1に開示される包装袋は、自立させて店頭で陳列可能である他、包装袋の上辺部付近に蒸気抜き手段を備え、包装袋ごと電子レンジで加熱することが可能である。
特開2005-306426号公報
包装袋の多機能化に伴い、高さ方向における包装袋の長さが大きくなる場合がある。例えば、上述のように包装袋に蒸気抜き手段を設けたり、包装袋を開閉可能とするための開閉部材を設けたりすることで、或いは包装袋を内容物の食品を食べる際の食器として利用可能とするために、包装袋を高さ方向に比較的長く設計する必要がある。このような場合、包装袋がかさばり梱包効率が低下する。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、包装袋が高さ方向に長い場合であっても、コンパクトに取り扱うことが可能な包装容器を提供することを目的とする。
本発明によれば、以下の発明が提供される。
[1]包装容器であって、可撓性を有するフィルムが袋状に形成された包装袋と、前記包装袋を内部に収納する包装箱とを備え、前記包装袋は、底面部と、前記底面部から立ち上げるように設けられた周面部を備え、前記包装容器の上下方向において、前記周面部の長さは前記包装箱の長さよりも大きく、前記周面部は、上端から所定の長さにわたって設けられる折り畳み部を備え、前記包装袋は、前記折り畳み部を下向きに折り畳んだ状態で前記包装箱に収納されている、包装容器。
[2][1]に記載の包装容器であって、前記周面部は、前記包装袋の内圧上昇に伴って蒸気流路を形成する蒸気抜きシール部を備え、前記蒸気抜きシール部は、前記折り畳み部に設けられる、包装容器。
[3][1]又は[2]に記載の包装容器であって、前記周面部は、上方に開口した開口部と、前記開口部を開閉可能に構成された開閉部材を備え、
前記開閉部材は、前記折り畳み部に設けられる、包装容器。
[4][1]から[3]の何れか1つに記載の包装容器であって、前記包装容器の上下方向における前記周面部の長さと前記包装箱の長さの差は、1~12cmである、包装容器。
[5][1]から[4]の何れか1つに記載の包装容器であって、前記包装箱は、加熱時の前記包装袋の膨張によって自立可能な形状に変形可能であり、前記包装容器は、前記形状に変形した前記包装箱の底部を下側にして、自立可能である、包装容器。
[6]包装食品であって、食品と、[1]から[5]の何れか1つに記載の包装容器とを備え、前記食品は、前記包装袋に収容される、包装食品。
[7][6]に記載の包装食品であって、前記食品は、即席麺である、包装食品。
[8][6]又は[7]に記載の包装食品の調理方法であって、収容工程と、加熱工程とを備え、前記収容工程では、調理液を前記食品と接触するように前記包装袋に収容して前記包装袋を密閉し、前記加熱工程では、前記包装袋に収容された前記食品及び前記調理液を電子レンジにより加熱する、調理方法。
本発明に係る包装容器は、包装袋と、包装袋を収納する包装箱とを備え、包装袋の上端側の折り畳み部を下向きに折り畳んだ状態で包装袋が包装箱に収納されている。このような構成においては、高さ方向に長い包装袋であってもコンパクトに取り扱うことができる。
図1A及び図1Bは、本発明の第1実施形態の包装容器100の斜視図である。図1Aは、包装箱5を開封する前の状態を、図1Bは包装箱5を開封した状態を示す。 図2Aは、上側開封部26において開封された包装袋1内に内容物が収容された状態の斜視図である。図2Bは、開封部24において開封された状態における包装袋1の斜視図である。 包装袋1を平面視で示す図である。 図4A~図4Cは、包装袋1の開口部22を開閉部材23により開閉する態様の説明図である。図4Aは、図3中のA-A断面図であり、図4Bは、図4A中の領域Bの拡大図であり、図4Cは、図4Bの開閉部材23を開いた状態を示す。 包装袋1の底面部2を構成する底部フィルム20aの斜視図である。 包装袋1の中央部下端を前後方向に大きく開いた状態での底面部2の拡大図である。 図7Aは、包装箱5の正面図である。図7Bは、包装箱5の底面図である。図7Bにおいて、実線は変形前の包装箱5の底部51の輪郭を、二点鎖線は変形後の包装箱5の底部51の輪郭を示している。 変形した包装箱5の底部51を下側にして自立させた包装容器100の斜視図である。 図9Aは、周壁フィルム20bの側面図である。図9Bは、周壁フィルム20bの一部を切断し、切断箇所に底部フィルム20aを挿入した状態を示す図である。 図10Aは、周壁フィルム20b及び底部フィルム20aを溶着して包装袋1を製造する様子を示す図であり、図10Bは、前面部3と背面部4の間に開閉部材23を挿入した状態の図である。 図11Aは、本発明の第2実施形態の包装容器100の包装箱5の斜視図である。図11Bは、包装箱5を開封した状態の包装容器100の斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴事項について独立して発明が成立する。
1.第1実施形態
1-1.包装容器100の構成
図1A及び図1Bに示すように、本発明の第1実施形態の包装容器100は、食品等の内容物を収容するためのものであり、可撓性を有するフィルムが袋状に形成された包装袋1と、包装袋1を内部に収納する包装箱5とを備える。包装容器100は、電子レンジで加熱調理する食品を内容物として収容する場合に好適に用いられ、即席麺を内容物として収容する場合に特に好適に用いられる。
<包装袋1>
図2A及び図3に示すように、包装袋1は、底面部2と、底面部2から立ち上げるように設けられた周面部21を備える。周面部21は、互いに対向する前面部3及び背面部4を備える。前面部3及び背面部4は、その左右方向の端部(以下、側端ともいう)において互いに溶着されている。底面部2は、前面部3及び背面部4と溶着(ヒートシール)されている。底面部2と前面部3と背面部4とが互いに溶着されることによって、フィルムが袋状となっている。内容物は、包装袋1の内部に収容される。
包装袋1は、自立可能でなくても良いが、自立可能な形状であることが好ましい。本実施形態の包装袋1は、図5に示す底部フィルム20aにより構成される底面部2を下側にして自立可能である。このような構成では、底面部2を設けずに底部において前面部3と背面部4とを溶着させた平袋状の包装袋と比較して、包装袋1内の容積を大きく確保できる他、内容物が食品の場合、加熱後に包装袋1を自立させて食器として利用することが可能となる。
図3は、包装袋1を平面視において示す図である。平面視とは、包装袋1内に内容物が含まれていない状態で包装袋1を平たくし、その状態で包装袋1の前面部3に垂直な方向から見ることを意味する。本開示では、図3の上下左右を包装袋1の上下左右として説明する。具体的には、底面部2側を下側、底面部2から前面部3(及び背面部4)が立ち上がる方向を上側とする。また、前面部3を手前に配置したときの左右を、包装袋1の左右とする。さらに、前面部3側を前側、背面部4側を後側とする。また、以下の説明において、上下方向を高さ方向と称する場合がある。
図2Aに示すように、前面部3は、前面下部3aと前面上部3bを備える。前面下部3aは、底面部2に溶着されている。前面下部3aと前面上部3bは、これらの内面同士を重ね合わされて形成された合掌部10において溶着されている。合掌部10を設けることで、包装袋1内の容積を大きく確保できる。
図2A及び図3に示すように、包装袋1の周面部21には、上側開封部26と、開閉部材23と、開封部24が設けられている。本実施形態の包装袋1の上端は、前面部3と背面部4を左右方向に沿って溶着する上端溶着部19が設けられることで密封されている。上側開封部26は、包装袋1の上端を開封するための部位であり、上側開封部26において周面部21を左右方向に沿って引き裂き、上端溶着部19を含む周面部21の上端側の部位を切り離すことで、図2Aに示すように上方に開口した開口部22が形成される。このような構成は、開封前の状態で包装袋1の内面が外部に露出せず、衛生的観点から好ましい。
上側開封部26は、周面部21を引き裂く際の起点となる引裂開始部26aと、開封箇所を切り取る部位を示す線が印刷された切り取り線26bを備える。包装袋1は、引裂開始部26aを起点にして周面部21を引き裂くことによって開封してもよく、ハサミなどの切断具を用いて切り取り線26bに沿って周面部21を切断することによって開封してもよい。引裂開始部26aは、例えば切り欠きや切り込みによって構成される。また、切り取り線26bの代わりに、周面部21の周方向に延びるハーフカットのラインを設けたり、周面部21の周方向に延びるように帯状フィルムを溶着により配置し、帯状フィルムを端部から引っ張ることにより周面部21を帯状フィルムに沿って切り裂き可能に構成してもよい。
なお、包装袋1は、上端溶着部19及び上側開封部26を設けない構成としてもよい。この場合、包装袋1の上端において前面部3と背面部4は溶着されずに開口部22が形成されており、包装袋1の上端を開封する必要はない。
開閉部材23は、上側開封部26において上端が開封された状態の包装袋1において、開口部22を開閉可能に構成されている。図4A~図4Cは、包装袋1の開口部22を開閉部材23により開閉する態様の説明図であり、図中における前面部3及び背面部4の上端は、切り取り線26bの形成箇所に一致する。また、図4Bに示した位置Jは、上下方向における上側開封部26の下端の位置(本実施形態では、図3に示した引裂開始部26aの下端の位置J)を示す。開閉部材23は、互いに係合可能な前面側係合部材23aと背面側係合部材23bを備える。前面側係合部材23aの基部23a1、及び背面側係合部材23bの基部23b1は、それぞれ前面部3及び背面部4の内面に溶着することにより固定される。図4Bに示すように前面側係合部材23aのフック部23a2と背面側係合部材23bのフック部23b2が係合されることによって開口部22が閉じられ、図4Cに示すように係合が解除されることによって開口部22が開かれる。
なお、基部23a1,23b1は、その全面が前面部3及び背面部4にそれぞれ溶着されていてもよいが、フック部23a2,23b2よりも上側及び下側に位置する面でそれぞれ溶着されることが好ましい。さらに、背面側係合部材23bの基部23b1については、フック部23b2よりも上側及び下側に位置する面において背面部4の内面に溶着し、合掌部10が設けられる前面部3に溶着される前面側係合部材23aについては、フック部23a2よりも上側の面を前面部3の内面に溶着し、フック部23a2よりも下側の面を前面部3に対して未溶着とすることがより好ましい。換言すれば、基部23a1の下端からフック部23a2の上端まで延在するように、前面部3との未溶着部を設けることがより好ましい。この場合、加熱された包装袋1の内圧が上昇して膨らんだときに、開閉部材23を開く方向の力が開閉部材23に加わりにくくなり、開閉部材23からの内容物の漏れや蒸気抜けが抑制される。
また、図4Bに示すように、フック部23a2,23b2のうち上側に位置するものの上端(本実施形態では、背面側係合部材23bのフック部23b2の上端)と開口部22の周縁(換言すれば、上側開封部26の切り取り線26b)との上下方向における距離H6は、5mm以上とすることが好ましく、例えば10mmとすることができる。また、開閉部材23の上端(換言すれば、基部23a1,23b1の上端)と上側開封部26の下端(本実施形態では、引裂開始部26aの下端)との上下方向における距離H7は、1mm以上とすることが好ましく、例えば2mmとすることができる。距離H6,H7を上述のように設定することで、開閉部材23により開口部22を開く際に包装袋1の上端に指をかけるための持ち代を、十分に大きく確保することができる。
開封部24は、包装袋1を開封するための部位であり、本実施形態では、開封部24は、周面部21を引き裂く際の起点となる引裂開始部24aと、開封箇所を切り取る部位を示す線が印刷された切り取り線24bを備える。包装袋1は、引裂開始部24aを起点にして周面部21を引き裂くことによって開封してもよく、ハサミなどの切断具を用いて切り取り線24bに沿って周面部21を切断することによって開封してもよい。引裂開始部24aは、例えば切り欠きや切り込みによって構成される。また、切り取り線24bの代わりに、周面部21の周方向に延びるハーフカットのラインを設けたり、周面部21の周方向に延びるように帯状フィルムを溶着により配置し、帯状フィルムを端部から引っ張ることにより周面部21を帯状フィルムに沿って切り裂き可能に構成してもよい。
包装袋1は、開封部24を境界にして、上下方向における上側の切り取り部16と、下側の本体部17を備える。開封部24において周面部21を周方向に裂いて開封部24よりも上側の切り取り部16を除くことによって、図2Bに示すように開口18を有する本体部17が得られる。後述するように、本体部17は、包装袋1内の内容物を食べる際に食器として利用される。
図2Aに示すように、開封部24は、開閉部材23よりも底面部2に近い位置に設けられる。つまり、開閉部材23は、切り取り部16に設けられる。このため、開封の際に切り取り部16を除くと、開閉部材23も一緒に除かれる。従って、内容物を食べる際に開閉部材23が邪魔になることがない。
開封部24は、合掌部10よりも底面部2に近い位置に設けられる。つまり、合掌部10は、切り取り部16に設けられる。このため、開封の際に切り取り部16を除くと、合掌部10も一緒に除かれる。従って、内容物を食べる際に合掌部10が邪魔になることがない。
図3に示すように、包装袋1の周面部21には、蒸気抜きシール部11が形成されている。本実施形態の蒸気抜きシール部11は、合掌部10に設けられている。蒸気抜きシール部11は、他の溶着部よりも溶着強度が低い溶着部である。蒸気抜きシール部11では、包装袋1を加熱することにより内部に発生した蒸気により包装袋1内の内圧が上昇すると、それに伴って蒸気流路が形成される。包装袋1内の蒸気は、蒸気抜きシール部11から外部へ排出される。
切り取り部16の上下方向の長さH1は、例えば6~14cmとすることができ、本実施形態では10cmである。本体部17の上下方向の長さH2は、例えば4~20cmであり、好ましくは6~18cmであり、本実施形態では7cmである。長さH2が小さすぎると、包装袋1内の食品の加熱調理時に調理液を加える場合(例えば、即席麺に水や調味料を加えて加熱調理する場合)等に内容物が本体部17からあふれる場合があり、大きすぎると、内容物を取り出すのが難しくなる。さらに、長さH2は、底部フィルム20aの中央線E1から下端までの長さH3よりも長いことが好ましく、H3より2cm以上長いことがさらに好ましい。(H2-H3)の値は、例えば2~14cmであり、具体的には例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14cmであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。(H2-H3)の値が2cm未満の場合には、包装袋1を開封した際の周壁の高さが低くなるため、内容物の量が制限されてしまう。
また、図1Aから図3に示すように、包装袋1の周面部21は、上端から所定の長さH5にわたって設けられる折り畳み部25を備える。包装袋1は、図1Bに示すように、折り畳み部25を下向きに折り畳んだ状態で包装箱5に収納される。なお、図1Bにおいては折り畳み部25が前面部3側に折り畳まれているが、背面部4側に折り畳まれてもよい。このような構成により、例えば、包装袋1内の食品の加熱調理時に調理液を加える場合等を想定して本体部17の長さH2を大きく確保し、包装袋1の高さ(上下方向における長さ(H1+H2))が大きい場合であっても、図1Aに示すように包装袋1が包装箱5の内部に収容された状態の包装容器100を上下方向においてコンパクトなサイズとすることができる。
また、本実施形態では、蒸気抜きシール部11を有する合掌部10及び開閉部材23が折り畳み部25に設けられている。さらに、包装袋1を上端で密封するための上端溶着部19と、包装袋1の上端を開封するための上側開封部26が折り畳み部25に設けられている。これらを設けるため、又は開閉部材23の配置において上述した距離H6,H7を十分に確保するために切り取り部16の長さH1を大きく確保し、包装袋1の高さが大きい場合であっても、折り畳み部25を折り畳んで包装袋1を包装箱5に収容することで、包装容器100を上下方向においてコンパクトなサイズとすることができる。また、このような構成では、折り畳み部25よりも下側に内容物を収容して折り畳み部25を折り畳むことで、内容物が蒸気抜きシール部11と接触しにくい状態とすることができる。これにより、即席麺等の硬い内容物を収容した場合に、溶着強度が低い蒸気抜きシール部11に内容物が接触して包装袋1が破ける事態を回避することができる。
図3に示すように、上下方向における折り畳み部25の長さH5は、切り取り部16の長さH1よりも小さいことが好ましい。換言すれば、折り畳み部25は、開封部24よりも上側に設けられることが好ましい。この場合、包装袋1を折り畳むことにより折り畳み部25の下端に形成される折り目が周面部21を開封部24において引き裂く際に切り取り部16ごと取り除かれるため、本体部17を食器として利用する際に開口18を開きやすくなる。
図3に示すように、包装袋1の側端には、前面部3と背面部4を溶着する側端溶着部12が設けられている。これにより、前面部3と背面部4は、前後方向に固定されている。さらに、包装袋1の下端には、底面部2と前面部3、及び底面部2と背面部4を溶着する下端溶着部13が設けられている。下端溶着部13は、中央線E1より下側の領域であって、包装袋1の側端及び下端(図3において、1点鎖線で囲まれた領域)において、底面部2と前面部3、及び底面部2と背面部4を溶着している。
包装袋1は、図5に示すように中央線E1においてV字形に折り曲げられた底部フィルム20aが、前面部3と背面部4との間に挿入されて製造されている。ここで、長さH3は、3~6cmが好ましく、より具体的には例えば、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6(単位:cm)の何れかの値であり、また、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよく、例えば4.5cmとすることができる。上述したように、本体部17は、食器としても使用するため、この程度の大きさがあるのが好ましい。底部フィルム20aの両端には、切り欠けRが形成されている。
底部フィルム20a、及び周面部21を構成する周壁フィルム20bは、基材層とシーラント層を有する積層フィルムであることが好ましく、基材層とシーラント層の間に接着層、印刷層を備えることがさらに好ましい。また、底部フィルム20a及び周壁フィルム20bに同じ構成・物性を有するフィルムを用いてもよく、異なる構成・物性を有するフィルムを用いてもよい。
基材層は、包装袋1の外表面に露出するように配置され、シーラント層は、包装袋1の内表面に露出するように配置される。シーラント層同士が溶着(ヒートシール)されることによって、溶着部が形成される。
基材層は、強度に優れて高い耐衝撃性を有する素材により形成されている。基材層としては、例えば、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリエステル等が用いられる。より具体的には、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、シリカ蒸着延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、アルミナ蒸着延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、延伸ナイロンフィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、又はポリプロピレン/エチレンービニルアルコール共重合体共押共延伸フィルム等を用いることができる。基材層を構成するフィルムとしては、MD方向(製造時においてフィルムが流れる方向)の直線カット性を有するものが好ましい。最外層となる基材層には、抗菌、抗ウイルス剤(銀イオンなど)を配合しても良い。特に、ブリードアウト性の抗菌、抗ウイルス剤を基材層に練りこんでおくことで、電子レンジで加熱して高温になった際に、基材層の表面の抗菌、抗ウイルス処理がすすみ、電子レンジから取り出す際に衛生的で良い。
接着層は、基材層とシーラント層を互いに積層するように接着するための層である。接着方法として例えばポリエチレン等を接着層として用いた押し出しラミネートでもいいし、接着材としてポリ酢酸ビニル系接着剤、ポリアクリル酸エステル系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、エチレン共重合体系接着剤、セルロース系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、アミノ樹脂系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリウレタン系接着剤等を用いたドライラミネートでもよい。
シーラント層は、溶着性に優れた樹脂で形成可能である。シーラント層としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-プロピレンブロック共重合体などのポリオレフィン系樹脂で形成することができ、より具体的には、無延伸ポリプロピレンや直鎖状低密度ポリエチレンを用いることができる。シーラント層を構成するフィルムとしては、MD方向の直線カット性を有するものが好ましい。
なお、周壁フィルム20bとして基材層としての第1基材層及び第2基材層とシーラント等とが接着層を介してこの順で積層されたフィルムを用い、開封部24及び上側開封部26の少なくとも一方において第2基材層の全体とシーラント層の一部に易引き裂き加工を施すことが好ましい。これにより、包装袋1を開封部24及び上側開封部26において真っ直ぐに引き裂きやすくなる。特に、開封部24については、直線カット性を有する周壁フィルム20b用いた場合であっても、電子レンジによる加熱の影響で真っ直ぐに引き裂きやすくなるという不具合が生じやすい。上述のような易引き裂き加工を施すことで、電子レンジによる加熱後であっても、このような不具合を解消することができる。
易引き裂き加工は、例えば、ミシン目加工である。ミシン目加工を施す場合、開封部24及び上側開封部26の延在方向(左右方向)に沿って、第2基材層の全体とシーラント層の一部とに切り込まれたミシン目を形成する。この場合、フィルムの厚さ方向に、シーラント層における第2基材層側の表面からシーラント層の厚さの5~80%まで切り込まれていることが好ましく、30%~60%まで切り込まれて形成されていることがさらに好ましい。ミシン目の形状は、開封部24及び上側開封部26の延在方向に平行な破線状であっても、当該延在方向に沿って延在する曲線形状であってもよく、当該延在方向に対して傾斜する複数の直線が当該延在方向に沿って整列した形状であってもよい。また、当該延在方向に沿って、ミシン目を複数列形成してもよい。
図6に示すように、包装袋1は、左右方向における中央部の下端(以下、中央部下端ともいう)では、左右方向における側部の下端(以下、側部下端ともいう)よりも前後方向に大きく開くように構成されている。これは、底部フィルム20aに形成された切り欠けR(図5参照)において、前面部3と背面部4が直接溶着されることとなり、前面部3と背面部4を前後方向に固定する固定部15が構成されているためである。なお、中央部下端が前後方向に開くことにより、底面部2の中央線E1は包装袋1の下側に引っ張られる。
包装袋1の下端での左右方向の長さH4は、10~25cmが好ましく、18cm以上がさらに好ましい。より具体的には例えば、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25(単位:cm)の何れかの値であり、また、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよく、例えば20cmとすることができる。
なお、底部フィルム20aは、温度上昇に伴って引張弾性率が低下するものが好ましい。この場合、包装袋1を加熱した際にフィルムが軟化して包装袋1の中央部下端が前後方向に開きやすい。ここで、底面部2を構成するフィルムの23.5℃及び100℃でのTD方向(包装袋1の前後方向に対応)の引張弾性率をそれぞれM1,M2とする。引張弾性率は、JIS K 7127に準拠して引張試験を行うことによって求めることができる。引張の試験速度は、50mm/minとし、試験用のダンベル形状は5号形とする。
M1は、600~1400MPaが好ましく、800~1200MPaがさらに好ましい。M1は、具体的には例えば、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400MPaであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。M2は、200~600MPaが好ましく、300~500MPaがさらに好ましい。M2は、具体的には例えば、200、250、300、350、400、450、500、550、600MPaであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。M1/M2の値は、例えば、1.2~4であり、1.5~3が好ましい。この値は、具体的には例えば、1.2、1.5、2、2.5、3、3.5、4であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
<包装箱5>
図1A及び図1Bに示すように、包装箱5は、底部51と、底部51から立ち上げるように設けられた周面部52を備える。周面部52は、互いに対向する前面部53及び背面部54と、前面部53及び背面部54を前後方向に接続する側面部55とを備える。本実施形態の包装箱5は、全体として箱形状であり、内部に包装袋1を収容する。
図7Aは、包装箱5の正面図である。本開示では、図7Aの上下左右を包装箱5及び包装容器100の上下左右として説明する。具体的には、底部51側を下側、底部51から前面部53(及び背面部54)から立ち上がる方向を上側とする。また、前面部53を手前に配置したときの左右を、包装箱5の左右とする。さらに、前面部53側を前側、背面部54側を後側とする。なお、包装箱5及び包装容器100の上下左右及び前後方向は、内部に収容された包装袋1の平面視における上下左右及び前後方向と一致する。
図1Aに示すように、包装箱5の周面部52には、包装箱5を開封するための開封部59が設けられている。包装箱5は、開封部59を境界にして、上下方向における上側の切り取り部56と下側の本体部57とを備える。開封部59において包装箱5を周方向に裂いて切り取り部56を取り除くことによって、図1Bに示すように、内部に収容された包装袋1の上部が外部に露出する。本実施形態の開封部59は、上下方向に所定幅で離間した2本のミシン目59aを周面部52の周方向の全周にわたって形成することで構成され、2本のミシン目59aに沿って周面部52の一部を周方向に帯状に手で切り取ることで、切り取り部56を取り除くことができる。
なお、開封部59は別の構成であってもよく、例えば、1本のミシン目を周面部52の周方向の全周にわたって形成することで構成したり、開封部59に切り取る部位を示す切り取り線を印刷し、ハサミ等の切断具を用いて切り取り線に沿って周面部52を周方向の全周にわたって切断することで切り取り部56を取り除くように構成してもよい。
包装箱5の左右方向の長さL1は、例えば11~26cmであり、17~25cmが好ましい。L1は、具体的には例えば、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26cmであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよく、例えば18.5cmとすることができる。L1が大きすぎると、ターンテーブル式の電子レンジに収まらない可能性がある。ただし、フラットタイプの電子レンジ向けの包装袋1であれば、この限りではない。また、包装箱5の上下方向の長さL2は、例えば10~26cmであり、12~21cmが好ましい。長さL2は、具体的には例えば、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26cmであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよく、例えば14cmとすることができる。
包装容器100の上下方向において、包装袋1の周面部21の長さ(H1+H2)は包装箱5の長さL2よりも大きくなるように構成される。上下方向における包装袋1の周面部21と包装箱の5の長さの差(H1+H2-L2)は、例えば1~12cmであり、好ましくは2~10cmであり、具体的には例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12cmであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。このような場合に、折り畳み部25を折り畳んで包装箱5に収容する意義が大きい。
図1Bに示すように包装箱5の開封部59を開封した後は、包装袋1を包装箱5から取り出して包装袋1のみを電子レンジにより加熱してもよく、包装袋1の折り畳み部25を展開して包装箱5から引き出した状態で、包装袋1を包装箱5とともに電子レンジにより加熱してもよい。
本体部57の上下方向の長さL3は、例えば5~12cmである。また、包装袋1の本体部17の上下方向の長さH2に対する長さL3の比L3/H2は、好ましくは0.5~0.95であり、さらに好ましくは0.6~0.9である。比L3/H2の値は、具体的には例えば、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。比L3/H2大きすぎると、包装袋1の開口18から内容物を取り出す際に包装箱5の本体部57が邪魔になる可能性があり、小さすぎると、包装箱5の底部51を下側にして包装容器100を自立させた際の安定性が不十分となる場合がある。
また、包装箱5は、加熱時の包装袋1の膨張によって自立可能な形状に変形可能に構成されてもよい。具体的には、加熱後に底部51を下側にして包装箱5を立てて配置した際の自立安定性が加熱前の状態と比較して向上するように、包装箱5の底部51の形状が包装袋1の膨張によって変形するように構成してもよい。このような構成では、包装袋1を包装箱5とともに電子レンジで加熱することで包装箱5を変形させ、加熱後には変形した包装箱5の底部51を下側にして包装容器100を自立させることができる。包装袋1のみで自立させるときと比べて、自立安定性を向上させることができ、食品が液体を含む場合(例えば、食品が液体スープを含む即席麺の場合)であっても包装容器100を安定的に自立させて食器として利用することができる。
本実施形態の包装箱5は、加熱時の包装袋1の膨張によって、前後方向における底部51の幅が広がるように変形して自立可能な形状となるように構成される。具体的には、図8に示すように、包装箱5の本体部57の前面部53及び背面部54の左右方向における中央部の下端側に突出部61がそれぞれ設けられ、加熱時の包装袋1の膨張によって2つの突出部61が包装箱5の前後方向の外側に突出する。
本実施形態では、図7Aに示すように、前面部53及び背面部54が突出部61の一部の輪郭62において切り込まれており、切り込まれた部分が突出部61として突出可能である。なお、輪郭62を切り込む代わりに、輪郭62に沿ってミシン目等の易引き裂き加工を施すことで突出部61を突出可能に構成してもよい。このような構成では、輪郭62において包装袋1が外部に露出しないため、衛生的で好ましい。その場合、加熱時に包装袋1の膨張に伴い易引き裂き加工部が引き裂かれて輪郭62が切断されることで突出部61を突出させてもよく、利用者が加熱前に易引き裂き加工部を引き裂いて輪郭62を切断してもよい。
包装容器100を加熱すると、包装袋1の内部で水蒸気が発生して内圧が上昇し、包装袋1が膨張する。また、本実施形態の包装袋1は、底部フィルム20aにより構成される底面部2を有し、特に中央部下端において前後方向に大きく開くように構成されている。従って、包装袋1の中央部下端が前後方向に膨張することにより、突出部61が前後方向の外側に突出しやすい構成となっている。
図7Bは、包装箱5の底面図であり、実線は変形前の包装箱5の底部51の輪郭を、二点鎖線は変形後の包装箱5における突出部61の先端部62aを含めた底部51の輪郭の位置を示している。前後方向における包装箱5の底部51の幅は、包装箱5の変形に伴い、前面部53の突出部61の突出量W1と背面部54の突出部61の突出量W2の合計(W1+W2)の長さだけ前後方向に広がる。このように変形した包装箱5は、図8に示すように、底部51を下側にして突出部61を接地させることで自立可能である。
図7Aに示すように、突出部61の輪郭62は、先端部62aと傾斜部62bとを備える。先端部62aは、突出部61の先端(下端)を構成し、底部51を下側にして包装箱5を自立させた場合に接地される部分である。本実施形態の先端部62aは、前面部53及び背面部54の下端の縁に沿う直線状に形成される。傾斜部62bは、突出部61の基端(上端)に向かって先端部62aから斜めに直線状に形成される。先端部62aに対する傾斜部62bの角度θは、例えば、90~160°であり、突出部61を安定的に接地させるためには110~140°が好ましく、本実施形態ではθ=125°である。
図8に示すように、包装容器100は、自立可能な形状に変形した包装箱5の底部51を下側にして配置することで、自立可能である。本実施形態では、突出部61が突出するように変形した包装箱5の底部51を下側にして突出部61を接地させるように配置することで、包装容器100を自立させることができる。また、このように包装容器100を自立させた状態で、開封部24において包装袋1の周面部21を周方向に裂いて切り取り部16を除くことによって、包装袋1を開封することができる。本実施形態では、図8に示すように、包装箱5の本体部57の上端が包装袋1の開封部24よりも下方に位置するよう構成されているため、開封部24において包装袋1を容易に開封することができる。開封した包装袋1の本体部17には、開口18が形成される。内容物が食品の場合、包装容器100を自立させた状態で、内部の包装袋1の本体部17を食器として利用し、開口18から内容物を取り出して食べることができる。
また、図7Aに示すように左右方向における突出部61の先端部62aの長さをL4とすると、0.1≦L4/L1であることが好ましく、0.1≦L4/L1≦0.3であることがさらに好ましい。比L4/L1は、具体的には例えば、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよく、例えば0.14とすることができる。このように長さL4を設定することにより、変形した包装箱5の底部51を下側にして包装容器100を自立させた場合の安定性を確保することができる。
包装箱5は、自立可能な形状を維持するための補強部を備えてもよい。本実施形態では、本体部57の前面部53及び背面部54に、左右方向の中央において上下方向に延びる折り目線63と、突出部61の基端から前面部53及び背面部54の下端まで左右方向の外側に向かって直線状に延びる2本の折り目線64とが設けられ、折り目線63,64の部分が補強部を構成する。前面部53及び背面部54には、折り目線63,64において、山折りに折り曲げやすいように折り目加工が施されている。包装袋1が膨張すると、折り目線63,64が山折りに折れ曲がることで、突出部61が前後方向に突出しやすくなるとともに、加熱終了後に包装袋1が収縮しても突出部61の突出が維持される。なお、本開示においては、特に言及の無い限り、山折り及び谷折りは包装箱5の外側から見た折り目の折り曲がり方を指す。
また、図7Bに示すように、包装箱5の底面51aには、左右方向の中央において前後方向に延びる折り目線65が設けられる。底面51aには、折り目線65において、山折りに折り曲げやすいように折り目加工が施されている。包装袋1が膨張すると折り目線65が山折りに折れ曲がり、左右方向における底面51aの中央部が下方に向かってわずかに突出した状態となる。これにより、包装箱5の底部51を下側にして自立させた際に、底面51aの中央部が接地され、包装箱5をより安定的に自立させることが可能となる。
変形後の包装箱5の底部51の前後方向の長さをL5、左右方向の長さをL6とすると、0.1≦L5/L6≦0.9であることが好ましく、0.15≦L5/L6≦0.85であることがさらに好ましく、0.2≦L5/L6≦0.75であることがより好ましい。比L5/L6は、具体的には例えば、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。このような構成により、変形した包装箱5の底部51を下側にして包装容器100を自立させた場合の安定性を確保することができる。
包装箱5は、変形可能な程度の柔軟性と、自立可能な程度の剛性とを併せ持つ素材で構成することが好ましく、例えば、紙、合成紙、プラスチック、紙及びプラスチックの複合材料を用いることができる。素材として紙を用いる場合、紙器用板紙や段ボール等を含む板紙を用いることが好ましい。
このような構成においては、食品を包装容器100に収容したまま電子レンジで加熱調理し、加熱後は包装容器100を自立させて食器として利用することができ、利用者の利便性が高い。また、包装箱5が自立可能な形状に変形することで、特に、食品が液体を含む場合(例えば、スープを含む即席麺)であっても、包装容器100を安定的に自立させることができる。一方、変形前の包装箱5は、全体として箱形状であるため、運搬時や店舗における保管時において、複数の包装食品を容易に積み重ねることができる。
また、包装箱5が包装袋1の外表面の少なくとも一部を覆うように設けられているため、包装箱5が断熱材として機能し加熱後の食品が冷めにくくなる他、包装袋1内の食品が高温であっても包装箱5の部分で包装容器100を手に持ち、傾けたり、持ち上げたりすることが可能でなる。さらに、特に食品が即席麺である場合には、電子レンジによる加熱調理が可能であるため、包装容器100から取り出し鍋に移して熱湯による調理を行う即席麺(いわゆる袋麺)と同等の良好な味で食品を提供可能である。
1-2.包装食品の調理方法
次に、本実施形態の包装容器100に食品を収容した包装食品の調理方法について説明する。当該調理方法は、収容工程と、加熱工程と、自立工程とを備える。
調理に先立って、包装箱5を開封部59において開封し、包装袋1の折り畳み部25を展開する。
収容工程では、調理液を食品と接触するように包装容器100に収容して密閉する。例えば、食品が即席麺の場合、調理液として水や液体調味料を即席麺と接触するように収容する。本実施形態では、包装袋1の開閉部材23を開いて開口部22から包装袋1内に調理液を収容する。調理液の収容後は、開閉部材23を閉じることで包装袋1を密閉する。なお、食品の調理時に調理液を加える必要がない場合は、収容工程を実施しなくてもよい。
加熱工程では、包装食品を電子レンジにより加熱する。収容工程において調理液を加えた場合、包装容器100に収容された食品及び調理液が電子レンジにより加熱される。加熱時の包装容器100の配置は特に限定されないが、包装容器100を寝かせた状態で加熱することが好ましい。ここで、包装容器100を寝かせた状態とは、包装容器100の背面側を下側にして配置した状態を指す。
包装容器100を寝かせることで、包装容器100内の食品を調理液とより広範囲で接触させることができ、効率的に調理可能となる。特に、即席麺のように比較的扁平な形状を有する食品の場合、寝かせない場合と比較してより広範囲で調理液と接触させることができる。また、加熱により包装袋1が膨張すると、調理液が背面部4の中央付近に集まりやすくなり、食品と調理液をより効率的に接触させることが可能となる。また、包装容器100の背面側を下側に配置すると、包装袋1は前面部3側に設けられた蒸気抜きシール部11が上側を向くように配置されるため、蒸気抜きシール部11からの蒸気の排出が妨げられることもない。本実施形態では、図1Bに示す包装箱5を、背面部54を下側にして寝かせた状態で、加熱工程を実施する。加熱工程では、包装袋1の内圧上昇に伴って、蒸気抜きシール部11において蒸気流路が形成され、蒸気が排出される。また、包装袋1が膨張し、これにより突出部61が突出して包装箱5が自立可能な形状に変形する。
自立工程では、包装容器100の底部51を下側にして包装容器100を自立させる。本実施形態では、加熱工程の終了後の包装容器100を、寝かせた状態から、図8に示すように変形した包装箱5の底部51を下側にして自立させる。包装容器100を自立させた状態で、包装袋1を開封部24において開封することで、内部の食品を食べることができる。
なお、上述の工程は、包装容器100から包装箱5を取り除き、包装袋1のみで実施することも可能である。その場合も収容工程及び加熱工程において同様の効果を得ることができる。また、本実施形態の包装袋1は自立可能であるため、自立工程において自立させることができる。
1-3.包装容器の製造方法
次に、本実施形態の包装容器100の製造方法について説明する。当該製造方法は、製袋工程と、収納工程とを備える。
製袋工程では、可撓性を有するフィルムから包装袋1を製造する。まず、図9Aに示すように、1枚の周壁フィルム20bの端部の内面同士を重ね合わせて重ね合わせ部10aを形成し、図9Bに示すように、重ね合わせ部10aを溶着することで合掌部10を形成し、残りの部分で楕円状の環Cを形成する。
続いて、図9A~図9Bに示すように、環Cの一端C1を切断し、V字形に折り曲げられた底部フィルム20aを挿入する。続いて、図9B~図10Aに示すように、底部フィルム20a及び周壁フィルム20bを溶着すると共に、環Cの他端C2を切除することによって、底面部2、前面部3、及び背面部4を形成する。
続いて、図10Bに示すように、環Cの他端C2近傍(前面部3及び背面部4の上端近傍)において、前面部3と背面部4の間に開閉部材23を挿入して開閉部材23を前面部3と背面部4のそれぞれの内面に溶着し、前面部3と背面部4の上端を溶着することにより、包装袋1が製造される。なお、食品等の内容物は、製袋工程の過程で充填されてもよく、製袋後の包装袋1に充填されてもよい。
収納工程では、折り畳み部25を下向きに折り畳んだ状態で包装袋1を包装箱5に収納して包装容器100を得る。本実施形態では、包装箱5を組み立てる製箱工程の過程で、上面又は下面が閉止される前の開放された状態の包装箱5に対して、折り畳み部25を下向きに折り畳んだ状態の包装袋1を収納し、その後包装箱5の上面又は下面を閉止することで包装容器100を得る。
2.第2実施形態
図11A及び図11Bを用いて、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態の包装容器100は、第1実施形態と包装箱5の構成において相違する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
本実施形態の包装箱5は、全体として六角柱形状であり、内部に包装袋1を収容している。包装箱5は、六角柱形状の下側の底面にあたる底部51と、底部51から立ち上げるように設けられ六角柱の側面にあたる周面部52と、六角柱形状の上面にあたる上面部58を備える。周面部52は、互いに対向する前面部53及び背面部54と、前面部53と背面部54を接続する4つの側面部55とを備える。
包装箱5の上面部58の外縁の少なくとも一部に沿って開封部59が設けられており、開封部59において包装箱5を開封することができる。本実施形態、開封部59に沿ってミシン目59aが形成されており、ミシン目59aに沿って包装箱5を切り裂くことで開封することができる。なお、開封部59の構成は、ミシン目59aを形成する上述の例に限定されるものではなく、例えば、開封部59に開封する箇所を示す線を印刷して利用者がハサミやカッター等の切断具を用いて開封してもよい。
なお、上面部58の外縁の全体に沿って開封部59を設け、上面部58を取り除くように包装箱5を開封してもよい。或いは、上面部58の外縁の一部(一例では、上面部58の六角形状の背面側の1つの辺58a以外の5つの辺)に沿って開封部59を設け、図11Bのように、開封部59において包装箱5を開封した際に上面部58が外縁の他の一部(一例では、辺58a)において包装箱5に接続されたままとなるように包装箱5を開封してもよい。
また、前面部53の上端には、左右方向の中心部に開封部59を開封する際の起点となる開封開始部59bを備える。一例において、開封開始部59bには略半円弧状にミシン目59b1が形成され、開封開始部59bにミシン目59b1を切り裂くように指を押し当てて包装箱5の内部に挿入し、上面部58を上方に押し上げるように指で押圧することで、開封部59のミシン目59b1を切り裂いて包装箱5を開封することができる。
このような構成においても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態においては、包装箱5が六角柱形状を有し、自立安定性が特に高く、また包装箱5の側面部55の部分で利用者が包装容器100を把持しやすい。
3.その他の実施形態
以上、実施形態について説明してきたが、本開示における技術的思想は、以下の態様においても採用することができる。
・加熱時の包装袋1の膨張によって自立可能な形状に変形可能な包装箱5の構成は、第1実施形態のように突出部61が突出する構成に限定されるものではない。例えば、包装箱5の底部51を閉止するように組み込まれた組込部が設けられ、加熱時の包装袋1の膨張によって当該組込部が展開するように変形して包装箱5が自立可能な形状となるように構成してもよい。
・或いは、包装箱5の底部51に包装箱5の内側に折り込まれた折込部を設け、加熱時の包装袋1の膨張によって当該折込部が展開するように変形して包装箱5が自立可能な形状となるように構成してもよい。
・或いは、包装箱5の底部51に左右方向に沿って易開封部を設け、加熱時の包装袋1の膨張によって底部51が当該易開封部において前後方向に広がるように変形して包装箱5が自立可能な形状となるように構成してもよい。
以上、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 :包装袋
2 :底面部
3 :前面部
3a :前面下部
3b :前面上部
4 :背面部
5 :包装箱
10 :合掌部
10a :合わせ部
11 :蒸気抜きシール部
12 :側端溶着部
13 :下端溶着部
15 :固定部
16 :切り取り部
17 :本体部
18 :開口
19 :上端溶着部
20a :底部フィルム
20b :周壁フィルム
21 :周面部
22 :開口部
23 :開閉部材
23a :前面側係合部材
23a1 :基部
23a2 :フック部
23b :背面側係合部材
23b1 :基部
23b2 :フック部
24 :開封部
24a :引裂開始部
24b :切り取り線
25 :折り畳み部
26 :上側開封部
26a :引裂開始部
26b :切り取り線
51 :底部
51a :底面
52 :周面部
53 :前面部
54 :背面部
55 :側面部
56 :切り取り部
57 :本体部
58 :上面部
58a :辺
59 :開封部
59a :ミシン目
59b :開封開始部
59b1 :ミシン目
61 :突出部
62 :輪郭
62a :先端部
62b :傾斜部
63 :折り目線
64 :折り目線
65 :折り目線
100 :包装容器

Claims (8)

  1. 包装容器であって、
    可撓性を有するフィルムが袋状に形成された包装袋と、
    前記包装袋を内部に収納する包装箱とを備え、
    前記包装袋は、底面部と、前記底面部から立ち上げるように設けられた周面部を備え、
    前記包装容器の上下方向において、前記周面部の長さは前記包装箱の長さよりも大きく、
    前記周面部は、上端から所定の長さにわたって設けられる折り畳み部を備え、
    前記包装袋は、前記折り畳み部を下向きに折り畳んだ状態で前記包装箱に収納されている、包装容器。
  2. 請求項1に記載の包装容器であって、
    前記周面部は、前記包装袋の内圧上昇に伴って蒸気流路を形成する蒸気抜きシール部を備え、
    前記蒸気抜きシール部は、前記折り畳み部に設けられる、包装容器。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の包装容器であって、
    前記周面部は、上方に開口した開口部と、前記開口部を開閉可能に構成された開閉部材を備え、
    前記開閉部材は、前記折り畳み部に設けられる、包装容器。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の包装容器であって、
    前記包装容器の上下方向における前記周面部の長さと前記包装箱の長さの差は、1~12cmである、包装容器。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の包装容器であって、
    前記包装箱は、加熱時の前記包装袋の膨張によって自立可能な形状に変形可能であり、
    前記包装容器は、前記形状に変形した前記包装箱の底部を下側にして、自立可能である、包装容器。
  6. 包装食品であって、
    食品と、請求項1又は請求項2に記載の包装容器とを備え、
    前記食品は、前記包装袋に収容される、包装食品。
  7. 請求項6に記載の包装食品であって、
    前記食品は、即席麺である、包装食品。
  8. 請求項6に記載の包装食品の調理方法であって、
    収容工程と、加熱工程とを備え、
    前記収容工程では、調理液を前記食品と接触するように前記包装袋に収容して前記包装袋を密閉し、
    前記加熱工程では、前記包装袋に収容された前記食品及び前記調理液を電子レンジにより加熱する、調理方法。
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