JP2024055401A - 潤滑剤シール装置、及び回転機械 - Google Patents

潤滑剤シール装置、及び回転機械 Download PDF

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Abstract

【課題】充填時の潤滑剤の漏洩が抑制されることで軸受装置をさらに安定的に動作させることが可能な潤滑剤シール装置、及び回転機械を提供する。【解決手段】潤滑剤シール装置は、軸線回りに回転可能な回転軸、及び静止側部材との間に設けられた軸受装置に供給される潤滑剤を軸受装置との間の空間内で保持するための潤滑剤シール装置であって、回転軸の外周面に設けられ、外周側に張り出す回転側環状部を有する回転側シール部材と、静止側部材に設けられ、回転側環状部に非接触で対向することで閉止空間を形成する静止側環状部を有する静止側シール部材と、を備え、回転側環状部、及び静止側環状部のいずれか一方は、潤滑剤が充填される際の圧力によって、他方に向かって軸線方向から当接するように変形可能である。【選択図】図2

Description

本開示は、潤滑剤シール装置、及び回転機械に関する。
回転機械の回転側部材(回転軸)と、静止側部材(ハウジング等)との間には、回転側部材を回転可能に支持するための軸受装置が設けられる。軸受装置の円滑な動作を維持するために、当該軸受装置には潤滑剤が供給される。潤滑剤の一例として、グリースと呼ばれる粘性の高い物質が用いられることがある。このグリースを軸受装置自体、及びその周囲で保持するために、潤滑剤シール装置が用いられる。
潤滑剤シール装置の具体例として、下記特許文献1に記載されたものが知られている。下記特許文献1に係る装置は、回転側部材と静止側部材との間をシールすることで、軸受装置との間で潤滑剤を密封するように構成されている。また、当該装置には、潤滑剤を密封空間に充填する際に、密封空間内の空気(圧力)を逃がすための圧力逃がし流路が形成されている。潤滑剤を密封空間に充填する際には、新しい潤滑剤を高圧で供給することで、密封空間内の古い潤滑剤を、圧力逃がし流路とは異なる排出口を通じて外部に押し出す必要がある。
特許第3965559号公報
しかしながら、上記特許文献1に係る装置のように、圧力逃がし流路が併設されている場合、新しい潤滑剤が、排出口ではなく、当該圧力逃がし流路を通じて外部に漏洩してしまうことがある。このため、所定の量の潤滑剤が密封空間内に供給されず、軸受装置の安定的な動作を阻害してしまう虞がある。
本開示は上記課題を解決するためになされたものであって、充填時の潤滑剤の漏洩が抑制されることで軸受装置をさらに安定的に動作させることが可能な潤滑剤シール装置、及び回転機械を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示に係る潤滑剤シール装置は、軸線回りに回転可能な回転軸、及び該回転軸を外周側から囲う静止側部材との間に設けられた軸受装置に供給される潤滑剤を該軸受装置との間の空間内で保持するための潤滑剤シール装置であって、前記回転軸の外周面に設けられ、前記軸線を中心とする環状をなすとともに外周側に張り出す回転側環状部を有する回転側シール部材と、前記静止側部材に設けられ、前記回転側環状部に非接触で対向することで該回転側環状部との間に閉止空間を形成する静止側環状部を有する静止側シール部材と、を備え、前記回転側環状部、及び前記静止側環状部のいずれか一方は、前記空間内に前記潤滑剤が充填される際の圧力によって、他方に向かって前記軸線方向から当接するように変形可能である。
本開示に係る回転機械は、前記回転軸と、前記静止側部材と、前記回転軸と前記静止側部材との間に設けられた前記軸受装置と、上記の潤滑剤シール装置と、を備える。
本開示によれば、充填時の潤滑剤の漏洩が抑制されることで軸受装置をさらに安定的に動作させることが可能な潤滑剤シール装置、及び回転機械を提供することができる。
本開示の第一実施形態に係る回転機械、及び潤滑剤シール装置の構成を示す断面図である。 本開示の第一実施形態に係る潤滑剤シール装置の動作の一例を示す説明図である。 本開示の第一実施形態に係る潤滑剤シール装置の第一変形例を示す断面図である。 本開示の第一実施形態に係る潤滑剤シール装置の第二変形例を示す断面図である。 本開示の第一実施形態に係る潤滑剤シール装置の第二変形例を示す図であって、当該潤滑剤シール装置の動作の一例を示す説明図である。 本開示の第一実施形態に係る潤滑剤シール装置の第三変形例を示す断面図である。 本開示の第一実施形態に係る潤滑剤シール装置の第四変形例を示す断面図である。 本開示の第二実施形態に係る潤滑剤シール装置の構成を示す断面図である。 本開示の各実施形態に共通する潤滑剤シール装置の変形例を示す断面図である。
<第一実施形態>
(回転機械の構成)
以下、本開示の第一実施形態に係る回転機械1、及び潤滑剤シール装置2について、図1と図2を参照して説明する。回転機械1は、例えばガスタービンや蒸気タービン、その他の機械装置であり、回転軸10と、ハウジング11(静止側部材)と、軸受装置3と、潤滑剤シール装置2と、を備えている。
回転軸10は、軸線Oに沿って延びる柱状をなすとともに当該軸線O回りに回転可能である。ハウジング11は、回転軸10を外周側から囲う筒状をなしている。回転軸10の外周面とハウジング11の内周面との間には、軸受装置3が設けられている。
軸受装置3は、例えば玉軸受である。軸受装置3は、内輪31と、転動体32と、外輪33と、を有している。内輪31は、軸線Oを中心とする円環状をなしている。外輪33は、内輪31を外周側から囲う円環状をなしている。内輪31と外輪33との間には、周方向に間隔をあけて配列された複数の転動体32が介在している。転動体32は、球状をなしている。内輪31は、回転軸10の外周面に固定されている。外輪33は、ハウジング11の内周面に固定されている。
回転軸10が軸線O回りに回転すると、当該回転軸10に固定された内輪31が外輪33に対して相対回転する。このとき、複数の転動体32が内輪31と外輪33との間で転動する。これにより、ハウジング11にと回転軸10との間の摩擦抵抗が低減されて、当該回転軸10がハウジング11に対して相対回転自在に支持された状態となる。また、軸受装置3は、回転軸10による径方向への荷重を負担する。
なお、軸受装置3として、玉軸受以外のローラー軸受や、ニードル軸受を用いることも可能である。つまり、軸受装置3は、回転軸10を回転自在に支持できる限りにおいて、いかなるものでもよい。
(潤滑剤シール装置の構成)
潤滑剤シール装置2は、上記の軸受装置3を挟んで、軸線O方向の両側に1つずつ設けられている。これら一対の潤滑剤シール装置2は、軸受装置3を基準として線対称な構造を有することから、以下では代表的に一方側の潤滑剤シール装置2についてのみ説明する。
潤滑剤シール装置2は、軸受装置3に供給される潤滑剤を、潤滑剤シール装置2自体と軸受装置3との間に形成される空間(充填空間4)内で保持するために設けられている。潤滑剤シール装置2は、回転側シール部材21と、静止側シール部材22と、を有する。
回転側シール部材21は、回転軸10の外周面に固定されている。回転側シール部材21は、回転側基部51と、回転側環状部52と、を有する。回転側基部51は、軸線Oを中心とする円環状をなすことで、回転軸10の外周面に外嵌されている。回転側基部51の断面形状は一例として矩形である。
回転側環状部52は、回転側基部51から径方向外側に向かって突出している。回転側環状部52は、回転側基部51における軸受装置3に近接する側の端縁に設けられている。つまり、回転側環状部52と回転側基部51における潤滑空間側の端面は、互いに面一となっている。
回転側環状部52は、回転側環状部本体53と、回転側フィン54と、を有する。回転側環状部本体53は、回転側基部51よりも軸線O方向の寸法が小さい薄肉円環状をなしている。回転側環状部本体53の径方向における中途位置には、回転側フィン54が設けられている。
回転側フィン54は、回転環状部本体から軸線O方向に向かって突出している。また、回転側フィン54は、軸線Oを中心とする円筒状をなしている。つまり、回転側フィン54は、軸線Oに対する周方向の全域にわたって環状に延びている。回転側フィン54が設けられる位置は、回転側環状部本体53の径方向における中央部よりも外側であることが望ましい。
静止側シール部材22は、ハウジング11の内周面に固定されている。静止側シール部材22は、静止側基部61と、静止側環状部62と、を有する。静止側基部61は、軸線Oを中心とする円環状をなすことで、ハウジング11の内周面に内嵌されている。静止側基部61の断面形状は一例として矩形である。
静止側環状部62は、静止側基部61から径方向内側に向かって突出している。静止側環状部62は、静止側基部61における軸受装置3から離間する側の端縁に設けられている。つまり、静止側環状部62と静止側基部61における潤滑空間とは反対側の端面は、互いに面一となっている。
静止側環状部62は、静止側基部61よりも軸線O方向の寸法が小さい薄肉円環状をなしている。静止側環状部62は、上記の回転側環状部52に対して軸線O方向に間隔をあけて対向している。また、静止側環状部62の径方向内側の端部と、回転側基部51は、径方向に広がる隙間を介して互いに径方向から対向している。同様に、回転側環状部52の径方向外側の端部と、静止側基部61は、径方向に広がる隙間を介して互いに径方向から対向している。
これら静止側環状部62、及び回転側環状部52との間の間隙は、閉止空間7とされている。閉止空間7は、回転側環状部52と静止側基部61との間の隙間を通じて充填空間4に連通している。また、閉止空間7は、静止側環状部62と回転側基部51との間の隙間を通じて、充填空間4の外部と連通している。これにより、これら回転側シール部材21と静止側シール部材22は、充填空間4とその外部との間における潤滑剤の漏洩を抑止するラビリンスシール構造を形成している。
さらに、ハウジング11には、充填空間4に対して潤滑剤を供給するための供給孔12と、排出するための排出孔13と、が形成されている。潤滑剤に圧力をかけながら、供給孔12を通じて充填空間4内に潤滑剤が充填される。潤滑剤の充填と同時に、充填空間4内の空気、又は古い潤滑剤が排出孔13を通じて外部に排出される。なお、ここで言う潤滑剤は、主としてグリースのような粘性の高い油脂を指している。
(作用効果)
次に、潤滑剤シール装置2の動作について説明する。上記のように潤滑剤を充填空間4内に充填する際、潤滑剤は軸受装置3の摺動部を中心として、充填空間4内の各部に行き渡る。なおも潤滑剤を供給し続けると、潤滑剤自体に与えられた圧力によって、充填空間4内の空気、又は古い潤滑剤が排出孔13から外部に排出される。
ここで、潤滑剤の圧力が高い場合、潤滑剤シール装置2の閉止空間7を通じて、不用意に潤滑剤が外部に漏洩してしまう場合がある。つまり、本来は排出孔13から排出されるべき潤滑剤が、排出孔13ではなく潤滑剤シール装置2側から外部に漏洩してしまうことがある。この場合、充填空間4内に所定の量の潤滑剤が供給されず、軸受装置3の円滑な動作が阻害されてしまう虞がある。そこで、本実施形態に係る潤滑剤シール装置2は、上述の各構成を採っている。
上記構成によれば、軸受装置3と潤滑剤シール装置2との間の空間内に潤滑剤を充填する際に、潤滑剤の圧力によって回転側環状部52が静止側環状部62に向かって当接するように湾曲(変形)する(図2参照)。これにより、回転側環状部52と静止側環状部62との間の閉止空間7が閉止され、潤滑油が外部に漏れてしまう可能性を低減することができる。
特に、上記構成によれば、回転側フィン54の先端が静止側環状部62に向かって突出している。このため、より小さな圧力のもとでも、当該回転側環状部52がわずかに変形することで、回転側フィン54を変形開始後直ちに静止側環状部62に当接させることができる。したがって、閉止空間7を通じた潤滑剤の不用意な漏洩をさらに効果的に抑止することができる。その結果、充填空間4に所定の量の潤滑剤を余すことなく供給することができ、軸受装置3の円滑な動作を実現することが可能となる。これにより、回転機械1がより安定的に動作する。
以上、本開示の第一実施形態について説明した。なお、本開示の要旨を逸脱しない限りにおいて、上記の構成に種々の変更や改修を施すことが可能である。例えば、第一変形例として図3に示すように、回転側シール部材21の回転側フィン54に代えて、静止側シール部材22の静止側環状部62に静止側フィン63を設けることも可能である。つまり、静止側環状部62は、静止側環状部本体65と、静止側フィン63と、を有する。また、この場合も静止側フィン63は、静止側環状部本体65の径方向中央よりも外側に設けられることが望ましい。この構成によれば、潤滑剤の供給時の圧力によって回転側環状部52が軸線O方向に変形した際に、当該回転側環状部52と静止側フィン63の先端とが当接する。これにより、閉止空間7が閉止されて、潤滑剤の漏洩を抑制することが可能となる。
さらに、第二変形例として図4に示すように、回転側フィン54が、回転側環状部本体53の径方向外側の端部に設けられている構成を採ることも可能である。この構成でも、上記の各構成と同様に閉止空間7が閉止されることで、潤滑剤の漏洩が抑制される。加えて、図5に示すように、回転軸10が回転している際には、遠心力によって回転側フィン54は径方向外側に倒れるように変形する。これにより、回転側フィン54と静止側シール部材22との間の隙間が小さくなり、回転軸10の回転中における潤滑剤の漏洩をも抑制することが可能となる。なお、回転軸10の回転中には、回転側フィン54と静止側シール部材22とが接触しないように、遠心力の大きさと回転側シール部材21の材質、及び寸法が適宜決定されることが望ましい。
また、第三変形例として図6に示すように、回転側フィン54の先端面55が、軸線Oに対して傾斜する方向に延びていてもよい。具体的には、潤滑剤を充填する際の圧力による回転側環状部本体53の倒れ角θと同等の傾斜角度を先端面55に持たせることが望ましい。(なお、ここで言う「倒れ角θ」は、回転側環状部本体53の延在方向における倒れ角の平均値、又は最大値を指すものである。)これにより、回転側環状部52が軸線O方向に変形した際に、回転側フィン54の先端面55が静止側環状部62の表面に沿うようになる。言い換えると、回転側フィン54の先端面55と静止側環状部62とが面接触する。したがって、これら回転側フィン54と静止側環状部62とが線接触している場合に比べて、回転側フィン54と静止側環状部62との間の液密性が向上し、潤滑剤の漏洩をさらに効果的に抑制することが可能となる。
さらに、第四変形例として図7に示すように、静止側環状部62の表面に、回転側フィン54の先端部が収容される収容溝64が形成されていてもよい。つまり、この収容溝64は、回転側環状部52が軸線O方向に変形した際に、回転側フィン54の先端部が位置する箇所に形成されている。また、回転側フィン54の先端部は軸線Oを含む断面視で円弧状をなしている。収容溝64も、この円弧に倣った断面形状を有している。この構成によれば、回転側環状部52が軸線O方向に変形した際に、回転側フィン54の先端部が収容溝64に収容される。これにより、回転側フィン54と静止側環状部62との間の隙間が小さくなる。また、回転側フィン54と静止側環状部62とが線接触又は面接触している場合に比べて、隙間が湾曲していることから、当該隙間の流路長さが長くなる。したがって、この隙間における潤滑剤の流動抵抗が大きくなり、潤滑剤の漏洩をより一層効果的に抑制することが可能となる。
<第二実施形態>
次に、本開示の第二実施形態について、図8を参照して説明する。なお、上記の第一実施形態、及び各変形例と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。図8に示すように、本実施形態では、静止側シール部材22は、静止側基部61と、静止側第一対向面71と、静止側第二対向面72と、を有する。回転側シール部材21は、回転側基部51と、回転側第一対向面81と、回転側第二対向面82と、を有する。
静止側第一対向面71は、回転側環状部52に対して軸線O方向から対向している。また、静止側第二対向面72は、回転側環状部52に対して径方向から対向している。これにより、静止側第一対向面71と静止側第二対向面72とは階段状の段差を形成している。同様に、回転側第一対向面81は、静止側環状部62に対して軸線O方向から対向している。また、回転側第二対向面82は、静止側環状部62に対して径方向から対向している。
(作用効果)
上記構成によれば、軸受装置3と潤滑剤シール装置2との間の空間内に潤滑剤を充填する際に、潤滑剤の圧力によって回転側環状部52が軸線O方向に変形した際に、当該回転側環状部52は静止側第一対向面71に当接する。これにより、閉止空間7が閉止され、潤滑剤の漏洩をすることが可能となる。さらに、回転軸10が回転している際には、遠心力によって回転側環状部52が径方向外側に延びることから、当該回転側環状部52と第二対向面との間の隙間が小さくなる。これにより、回転軸10の回転中における潤滑剤の漏洩も抑制することができる。
加えて、上記第一実施形態のように、回転側フィン54、又は静止側フィン63を設ける場合に比べて、形状が簡素であることから、加工に要するコストの削減と工期の短縮を実現することもできる。これにより、さらに装置の製造コストやメンテナンスコストを削減することが可能となる。
<各実施形態に共通する変形例>
以上、本開示の各実施形態について説明した。なお、本開示の要旨を逸脱しない限りにおいて、上記の各構成に種々の変更や改修を施すことが可能である。各実施形態に共通する変形例として図9に示すように、回転側シール部材21と、静止側シール部材22との位置関係を、各実施形態とは反対にすることが可能である。この場合にも、上述の各変形例の構成を適用することができる。また、上述したものと同様の作用効果を実現することが可能である。
<付記>
各実施形態に記載の潤滑剤シール装置2は、例えば以下のように把握される。
(1)第1の態様に係る潤滑剤シール装置2は、軸線O回りに回転可能な回転軸10、及び該回転軸10を外周側から囲う静止側部材との間に設けられた軸受装置3に供給される潤滑剤を該軸受装置3との間の空間内で保持するための潤滑剤シール装置2であって、前記回転軸10の外周面に設けられ、前記軸線Oを中心とする環状をなすとともに外周側に張り出す回転側環状部52を有する回転側シール部材21と、前記静止側部材に設けられ、前記回転側環状部52に非接触で対向することで該回転側環状部52との間に閉止空間7を形成する静止側環状部62を有する静止側シール部材22と、を備え、前記回転側環状部52、及び前記静止側環状部62のいずれか一方は、前記空間内に前記潤滑剤が充填される際の圧力によって、他方に向かって前記軸線O方向から当接するように変形可能である。
上記構成によれば、軸受装置3と潤滑剤シール装置2との間の空間内に潤滑剤を充填する際に、潤滑剤の圧力によって回転側環状部52、及び静止側環状部62のいずれか一方が他方に向かって当接するように変形する。これにより、回転側環状部52と静止側環状部62との間の閉止空間7が閉止され、潤滑油が外部に漏れてしまう可能性を低減することができる。
(2)第2の態様に係る潤滑剤シール装置2は、(1)の潤滑剤シール装置2であって、前記回転側環状部52は、前記軸線Oを中心とする円環状の回転側環状部本体53と、該回転側環状部本体53から前記静止側環状部62に向かって突出するとともに前記軸線Oを中心とする円環状をなす回転側フィン54と、を有する。
上記構成によれば、回転側フィン54の先端が静止側環状部62に向かって突出していることで、より小さな圧力のもとでも、当該回転側環状部52を変形させて回転側フィン54を静止側環状部62に当接させることができる。したがって、潤滑剤の不用意な漏洩をさらに効果的に抑止することができる。
(3)第3の態様に係る潤滑剤シール装置2は、(2)の潤滑剤シール装置2であって、前記回転側フィン54は、前記回転側環状部本体53の径方向における先端部に設けられている。
上記構成によれば、回転側フィン54が回転側環状部本体53の先端部に設けられていることから、潤滑剤の充填時には回転側フィン54が静止側環状部62に当接して当該潤滑剤の漏洩を抑制できる。加えて、回転軸10が回転している際には、遠心力によって回転側フィン54は径方向外側に倒れるように変形する。これにより、回転側フィン54と静止側シール部材22との間の隙間が小さくなり、回転軸10の回転中における潤滑剤の漏洩も抑制することが可能となる。
(4)第4の態様に係る潤滑剤シール装置2は、(2)又は(3)の潤滑剤シール装置2であって、前記回転側フィン54の先端面55は、前記回転側環状部52が前記軸線O方向に変形した際に前記静止側環状部62の表面に沿うように、前記軸線Oに対して傾斜している。
上記構成によれば、回転側フィン54の先端面55が軸線Oに対して傾斜している。これにより、回転側環状部52が軸線O方向に変形した際に、当該先端部が静止側環状部62の表面に沿うようになる。したがって、回転側フィン54と静止側環状部62との間の液密性が向上し、潤滑剤の漏洩をさらに効果的に抑制することが可能となる。
(5)第5の態様に係る潤滑剤シール装置2は、(2)又は(3)の潤滑剤シール装置2であって、前記静止側環状部62には、前記回転側環状部52が前記軸線O方向に変形した際に前記回転側フィン54の先端部が収容される収容溝64が形成されている。
上記構成によれば、回転側環状部52が軸線O方向に変形した際に、回転側フィン54の先端部が収容溝64に収容される。これにより、回転側フィン54と静止側環状部62との間の隙間が小さくなるとともに、当該隙間の流路長さが長くなる。したがって、当該隙間における潤滑剤の流動抵抗が大きくなり、潤滑剤の漏洩をより一層効果的に抑制することが可能となる。
(6)第2の態様に係る潤滑剤シール装置2は、(1)から(5)のいずれか一態様に係る潤滑剤シール装置2であって、前記静止側環状部62は、前記軸線Oを中心とする円環状の静止側環状部62本体と、該静止側環状部62本体から前記回転側環状部52に向かって突出するとともに前記軸線Oを中心とする円環状をなす静止側フィン63と、を有する。
上記構成によれば、静止側フィン63の先端が回転側環状部52に向かって突出していることで、より小さな圧力のもとでも、当該静止側環状部62を変形させて静止側フィン63を回転側環状部52に当接させることができる。したがって、潤滑剤の不用意な漏洩をさらに効果的に抑止することができる。
(7)第7の態様に係る潤滑剤シール装置2は、(6)の潤滑剤シール装置2であって、前記静止側フィン63の先端面55は、前記静止側環状部62が前記軸線O方向に変形した際に前記回転側環状部52の表面に沿うように、前記軸線Oに対して傾斜している。
上記構成によれば、静止側フィン63の先端面55が軸線Oに対して傾斜している。これにより、静止側環状部62が軸線O方向に変形した際に、当該先端部が回転側環状部52の表面に沿うようになる。したがって、静止側フィン63と回転側環状部52との間の液密性が向上し、潤滑剤の漏洩をさらに効果的に抑制することが可能となる。
(8)第8の態様に係る潤滑剤シール装置2は、(6)の潤滑剤シール装置2であって、前記回転側環状部52には、前記静止側環状部62が前記軸線O方向に変形した際に前記静止側フィン63の先端部が収容される収容溝64が形成されている。
上記構成によれば、静止側環状部62が軸線O方向に変形した際に、静止側フィン63の先端部が収容溝64に収容される。これにより、静止側フィン63と回転側環状部52との間の隙間が小さくなるとともに、当該隙間の流路長さが長くなる。したがって、当該隙間における潤滑剤の流動抵抗が大きくなり、潤滑剤の漏洩をより一層効果的に抑制することが可能となる。
(9)第9の態様に係る潤滑剤シール装置2は、(1)の潤滑剤シール装置2であって、前記静止側シール部材22は、前記回転側環状部52に対して前記軸線O方向から対向する静止側第一対向面71、及び径方向から対向する静止側第二対向面72を有する。
上記構成によれば、軸受装置3と潤滑剤シール装置2との間の空間内に潤滑剤を充填する際に、潤滑剤の圧力によって回転側環状部52が軸線O方向に変形した際に、当該回転側環状部52は静止側第一対向面71に当接する。これにより、閉止空間7が閉止され、潤滑剤の漏洩をすることが可能となる。さらに、回転軸10が回転している際には、遠心力によって回転側環状部52が径方向外側に延びることから、当該回転側環状部52と第二対向面との間の隙間が小さくなる。これにより、回転軸10の回転中における潤滑剤の漏洩も抑制することができる。
(10)第10の態様に係る潤滑剤シール装置2は、(1)の潤滑剤シール装置2であって、前記回転側シール部材21は、前記静止側環状部62に対して前記軸線O方向から対向する回転側第一対向面81、及び径方向から対向する回転側第二対向面82を有する。
上記構成によれば、軸受装置3と潤滑剤シール装置2との間の空間内に潤滑剤を充填する際に、潤滑剤の圧力によって静止側環状部62が軸線O方向に変形した際に、当該静止側環状部62は回転側第一対向面81に当接する。これにより、閉止空間7が閉止され、潤滑剤の漏洩をすることが可能となる。また、回転側第二対向面82が設けられていることから、静止側環状部62と回転側第二対向面82との間の隙間を小さく維持することができる。これにより、回転軸10の回転中における潤滑剤の漏洩も抑制することができる。
(11)第11の態様に係る回転機械1は、前記回転軸10と、前記静止側部材と、前記回転軸10と前記静止側部材との間に設けられた前記軸受装置3と、(1)から(10)のいずれか一態様に係る潤滑剤シール装置2と、を備える。
上記構成によれば、潤滑剤の漏洩が抑制されることで、軸受装置3を円滑に動作させることができる。これにより、回転機械1のより安定的な運転を実現することが可能となる。
1…回転機械
2…潤滑剤シール装置
3…軸受装置
4…充填空間
7…閉止空間
10…回転軸
11…ハウジング
12…供給孔
13…排出孔
21…回転側シール部材
22…静止側シール部材
31…内輪
32…ころ
33…外輪
51…回転側基部
52…回転側環状部
53…回転側環状部本体
54…回転側フィン
55…先端面
61…静止側基部
62…静止側環状部
63…静止側フィン
64…収容溝
65…静止側環状部本体
71…静止側第一対向面
72…静止側第二対向面
81…回転側第一対向面
82…回転側第二対向面
O…軸線

Claims (11)

  1. 軸線回りに回転可能な回転軸、及び該回転軸を外周側から囲う静止側部材との間に設けられた軸受装置に供給される潤滑剤を該軸受装置との間の空間内で保持するための潤滑剤シール装置であって、
    前記回転軸の外周面に設けられ、前記軸線を中心とする環状をなすとともに外周側に張り出す回転側環状部を有する回転側シール部材と、
    前記静止側部材に設けられ、前記回転側環状部に非接触で対向することで該回転側環状部との間に閉止空間を形成する静止側環状部を有する静止側シール部材と、
    を備え、
    前記回転側環状部、及び前記静止側環状部のいずれか一方は、前記空間内に前記潤滑剤が充填される際の圧力によって、他方に向かって前記軸線方向から当接するように変形可能である潤滑剤シール装置。
  2. 前記回転側環状部は、前記軸線を中心とする円環状の回転側環状部本体と、
    該回転側環状部本体から前記静止側環状部に向かって突出するとともに前記軸線を中心とする円環状をなす回転側フィンと、
    を有する請求項1に記載の潤滑剤シール装置。
  3. 前記回転側フィンは、前記回転側環状部本体の径方向における先端部に設けられている請求項2に記載の潤滑剤シール装置。
  4. 前記回転側フィンの先端面は、前記回転側環状部が前記軸線方向に変形した際に前記静止側環状部の表面に沿うように、前記軸線に対して傾斜している請求項2又は3に記載の潤滑剤シール装置。
  5. 前記静止側環状部には、前記回転側環状部が前記軸線方向に変形した際に前記回転側フィンの先端部が収容される収容溝が形成されている請求項2又は3に記載の潤滑剤シール装置。
  6. 前記静止側環状部は、前記軸線を中心とする円環状の静止側環状部本体と、
    該静止側環状部本体から前記回転側環状部に向かって突出するとともに前記軸線を中心とする円環状をなす静止側フィンと、
    を有する請求項1に記載の潤滑剤シール装置。
  7. 前記静止側フィンの先端面は、前記静止側環状部が前記軸線方向に変形した際に前記回転側環状部の表面に沿うように、前記軸線に対して傾斜している請求項6に記載の潤滑剤シール装置。
  8. 前記回転側環状部には、前記静止側環状部が前記軸線方向に変形した際に前記静止側フィンの先端部が収容される収容溝が形成されている請求項6に記載の潤滑剤シール装置。
  9. 前記静止側シール部材は、前記回転側環状部に対して前記軸線方向から対向する静止側第一対向面、及び径方向から対向する静止側第二対向面を有する請求項1に記載の潤滑剤シール装置。
  10. 前記回転側シール部材は、前記静止側環状部に対して前記軸線方向から対向する回転側第一対向面、及び径方向から対向する回転側第二対向面を有する請求項1に記載の潤滑剤シール装置。
  11. 前記回転軸と、
    前記静止側部材と、
    前記回転軸と前記静止側部材との間に設けられた前記軸受装置と、
    請求項1に記載の潤滑剤シール装置と、
    を備える回転機械。
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