JP2024052140A - 液体噴出器 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンダ内への内容物の逆流を抑制しつつ、外気導入孔を通じて容器本体内に外気を取り込み易い液体噴出器を提供する。【解決手段】本開示に係る液体噴出器100は、有底筒状のシリンダ1と、シリンダ1に対して上方付勢されるとともにシリンダ1内で上下動可能に設けられたプランジャ体11と、プランジャ体11の上方に向けて立設されるとともに上下動可能に設けられるステム6dと、ステム6dの上部に押下可能に取り付けられ、ノズル(ノズルチップ12)を有するヘッド部30とを備え、シリンダ1には、容器本体C内の負圧により外気を容器本体C内に供給する外気導入孔1dが設けられており、外気導入弁5はシリンダ1を径方向外側から囲む筒状部材であり、外気導入弁5におけるシリンダ1との当接部5cが径方向外側に変位することで開放され、外気導入弁5の当接部5cは、周方向に向かって上下方向に高低差が設けられることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本開示は、容器本体の口部に装着され、容器本体内の内容物を外界に噴出させるための液体噴出器に関するものである。
従来の液体噴出器としては、例えば、特許文献1に示すように、容器体の口部へ装着する装着筒部と、この装着筒部より下方へ垂下されたシリンダを含み、このシリンダに装着された2方向流路アダプタの上部に逆流防止弁付きの通気孔を設け、容器本体内の負圧により2方向流路アダプタの上端開口から取り入れた外気を上記通気孔を通じて容器本体内に供給することが可能な液体噴出器が開示されている。
特開2017- 47354号公報
しかし、特許文献1の液体噴出器では、逆流防止弁として機能する筒状の弁部材の内径が寸法公差に起因して2方向流路アダプタの外径に対して小さ過ぎたり、内容物に触れて弁部材が収縮してしまった場合に弁が開放せず、容器本体内に外気が取り込みにくくなることがあったため、この点において改善の余地があった。
本開示の目的は、シリンダ内への内容物の逆流を抑制しつつ、外気導入孔を通じて容器本体内に外気を取り込み易い液体噴出器を提供することにある。
上述の課題を解決するために、本開示の液体噴出器は、
[1]
容器本体の口部に装着する装着部材と、
該装着部材より下方に垂下する有底筒状のシリンダと、
該シリンダに対して上方付勢されるとともに前記シリンダ内で上下動可能に設けられたプランジャ体と、
前記プランジャ体の上方に向けて立設されるとともに上下動可能に設けられるステムと、
前記ステムの上部に押下可能に取り付けられ、内容物を吐出するノズルを有するヘッド部と
を備え、
前記シリンダには、前記容器本体内の負圧により上端開口から取り入れた外気を前記容器本体内に供給する外気導入孔が設けられており、前記外気導入孔は外気導入弁により開閉可能であり、
前記外気導入弁は前記シリンダを径方向外側から囲む筒状部材であり、前記外気導入弁における前記シリンダとの当接部が径方向外側に変位することで開放され、
前記外気導入弁の前記当接部は、周方向に向かって上下方向に高低差が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の液体噴出器は、
[2]
上記[1]に記載の構成において、前記外気導入弁の前記当接部は、全周にわたって水平方向に対して傾斜する傾斜面に沿って配置されていることが好ましい。
また、本発明の液体噴出器は、
[3]
上記[1]に記載の構成において、前記外気導入弁の前記当接部は、上下方向位置が周方向に向かって上下に繰り返し変化する波型形状を有することが好ましい。
また、本発明の液体噴出器は、
[4]
上記[1]から[3]のいずれかに記載の構成において、前記プランジャ体は、前記ステムと連動して上下方向に移動し前記シリンダの内周面に摺動するシール部材に当接することで、下方への過度の変位が抑制されることが好ましい。
また、本発明の液体噴出器は、
[5]
上記[1]から[4]のいずれかに記載の構成において、倒立姿勢において内容物を吸引し前記シリンダに導く倒立時導入孔と、正立姿勢において前記倒立時導入孔と前記シリンダとの連通を遮断する切替弁とを有する正倒立両用アダプタを備えることが好ましい。
本開示によれば、シリンダ内への内容物の逆流を抑制しつつ、外気導入孔を通じて容器本体内に外気を取り込み易い液体噴出器を提供することができる。
本開示の第1実施形態である液体噴出器の正面断面図である。 本開示の第1実施形態である液体噴出器に用いる外気導入弁の斜視図である。 本開示の第2実施形態である液体噴出器の正面断面図である。 本開示の第2実施形態である液体噴出器に用いる外気導入弁の正面断面図である。 本開示の第2実施形態である液体噴出器に用いる外気導入弁の斜視図である。
以下、図面(図1から図2)を参照して、本開示の第1実施形態に係る液体噴出器100を詳細に説明する。
図1において、符号1は、容器本体Cにおける口部C2の上端部にパッキンPKを介して配置されるフランジ2を有し、後述する装着部材3より容器本体Cの口部C2の内側を通って下方に垂下するシリンダである。シリンダ1は、有底筒状のシリンダ本体1aと、シリンダ本体1aの中央高さよりも下方の高さ位置において内面が径方向外側に拡径する圧力逃し部1bと、下方に向けて縮径する円錐台側面形状を有し、吸入弁10が着座する弁座1eと、シリンダ本体1aの上下2箇所に並んで設けられる外気導入孔1d及び圧力開放孔1cとを備えている。圧力逃し部1bは、周方向の複数箇所に形成されており、シリンダ1内の液圧を圧力逃し部1b及び圧力開放孔1c経由で逃がすことで、内容物の噴出が終了したときにノズルにおける液切れを改善するために設けられている。また、圧力逃し部1bを設けることにより、プライミング時にシリンダ1内の空気を容器本体C内に回収可能となり、適切にプライミングを行うことができる。外気導入孔1dは、容器本体C内に外気を取り込むために設けられている。すなわち、容器本体C内が負圧状態になると、シリンダ1の上端開口から取り入れた外気が外気導入孔1d経由で容器本体C内に取り込まれる。
なお、本明細書、特許請求の範囲、及び図面においては、上下方向は、図1に示すように液体噴出器100を容器本体Cに装着し正立姿勢とした状態における上方、下方を意味するものとする。また、径方向外側とは、図1における液体噴出器100の中心軸線Oを通り中心軸線Oに垂直な直線に沿って中心軸線Oから離れる方向であり、径方向内側とは、当該直線に沿って中心軸線Oに向かう方向を意味するものとする。
また、図1及び図3における中心軸線Oより左側は、利用者が押圧部材8を押圧する前の状態を示しており、中心軸線Oより右側は、利用者が押圧部材8を押圧したときの状態を示している。
本実施形態において容器本体Cは、合成樹脂素材の押出しブロー成形を行うことによって形作っている。また、容器本体Cにはガラス容器などを用いることもできる。
符号5は、上述の外気導入孔1dを径方向外側から覆う外気導入弁である。外気導入弁5は、図1及び図2に示すように筒状形状を有する部材であり、シリンダ本体1aに沿って上下方向に延びる弁体5aと、弁体5aの上端部から径方向外側に突出するフランジ部5bとを備えている。本実施形態において、弁体5aの下端部には、径方向内側に僅かに突出し外気導入弁5の閉塞時においてシリンダ1の外周面に当接する当接部5cを備えている。当接部5cを備える外気導入弁5の下端部は、図1及び図2に示すように、図の右側に向かって上方に傾斜している。つまり、当接部5cを備える外気導入弁5の下端部は、水平方向に対して傾斜する仮想的な傾斜面に沿って配置されている。
また、弁体5aの外周面には、径方向外側に僅かに突出する環状突起5a1が設けられている。図1に示すように、フランジ部5bがシリンダ1のフランジ2とパッキンPKとの間で挟持されるとともにパッキンPKの内縁部がこの環状突起5a1にアンダーカット係合することによって、外気導入弁5は、シリンダ1の外周面に固定されている。
外気導入弁5の材料には、例えば硬度50-70度のエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)などのゴムを用いることができる。ただし、このようなEPDMを利用した場合に、内容物の性状によっては外気導入弁5が収縮してしまうことがある。
本実施形態では、図1及び図2に示すように、当接部5cが形成された弁体5aの下端部が、水平方向に対して傾斜している。この構成によって、当接部5cの周方向の長さは、当接部が水平方向に沿って配置されている場合と比較して長くなる。そして、当接部5cの周方向の長さを長くすることで、外気導入弁5が容易に弾性変形可能になり、小さな力で変形可能になる。また、当接部5cの周方向に所定の引張歪みが生じたときの、ある周方向位置における当接部5cとシリンダ1の外周面との間の径方向の隙間は、本実施形態の仮想的な傾斜面に沿う当接部5cの方が大きくなる。従って、当接部5cとシリンダ1の外周面との隙間を通じて容器本体C内に外気を取り込み易くすることができる。
なお、本実施形態では、当接部5cが仮想的な傾斜面に沿うように設けたが、この態様には限定されない。当接部の周方向の長さがシリンダ本体1aの外径よりも長くなるように設けられればよく、後述する第2実施形態の他にも様々な態様を採用し得る。
符号3は、口部C2との間でフランジ2を固定する天壁4を有し当該天壁4の上面から起立する周壁4aが一体に設けられた装着部材である。装着部材3は、その内側にねじ部3Sを有し、容器本体Cの口部C2に着脱可能に装着されている。なお、ねじ部3Sに代えて周壁から径方向内側に突出する係合突部を設けて打栓により容器本体Cに装着可能に構成してもよい。
本実施形態に係る液体噴出器100のヘッド部30は、押圧部材8及びノズルチップ12を備えており、押圧部材8の押下によって、シリンダ1内に蓄えられた内容物がヘッド部30に圧送される。
押圧部材8は、外周壁8dと、外周壁8dの径方向内側に設けられ凹部8aを形成する内周壁8eと、ノズルチップ12を内部に収容するノズル収容部8cと、ステム6dを嵌合させる嵌合凹所8fとを備えている。押圧部材8には、凹部8aを通して内容物が圧送される。
符号6は、サブシリンダ6aと、サブシリンダ6aから径方向内側に延びる水平壁6bと、水平壁6bの内周側から起立するステム6dとを一体化したヘッド基部である。サブシリンダ6aは、図1に示すように、第1ピストン11dが摺動する領域におけるシリンダ本体1aの内径よりも大きい内径を有している。ヘッド基部6における水平壁6bの内周端には、径方向内側に突出し後述するプランジャ体11が当接して排出口A2を閉塞する突部6cが形成されている。
後述するように、押圧部材8の押し下げによるステム6d及びこれに続くプランジャ体11の下降によってシリンダ1内の圧力が上昇し、プランジャ体11の第1ピストン11dよりも第2ピストン11gの方が圧力を受ける面積が大きく、この受圧面積の差によってプランジャ体11がステム6dに対してさらに下方に移動する。これによってヘッド基部6の突部6cとプランジャ体11の傾斜部11b(弁座)からなる排出弁15が開放される。
ヘッド基部6は、プランジャ体11の径方向外側に配置されるとともに上下動可能に設けられ、プランジャ体11との間に上述の排出弁15を形成する筒状の部材である。排出弁15は、ヘッド基部6に対するプランジャ体11の下方への相対変位によりシリンダ1内とノズルとの連通を許容する。
図1に示すように、プランジャ体11の上方に向けてステム6dが立設されている。ステム6dの上端部は、その内周面が押圧部材8の嵌合凹所8fに嵌合し押圧部材8に固定されている。
プランジャ体11における傾斜部11bの下方には、液体流路Lが形成されている。液体流路Lは、傾斜部11bの下方において径方向外側に突出する流路リブ11e同士の間の周方向位置に形成されている。後述するように、圧縮されたシリンダ1内の内容物が液体流路L経由で上方に圧送され、排出口A2に送られる。
プランジャ体11の下部には、シリンダ1のシリンダ本体1aの内面に摺動する第1ピストン11dが設けられている。本実施形態では、第1ピストン11dと第2ピストン11gは、一体形成されている。
なお、第2ピストン11gの上方の空間と第1ピストン11dの下方の空間とは、図1に示すように液体流路Lにより連通している。これによって、シリンダ1内の圧力は概ね等しく維持されるとともに、シリンダ1内で圧縮された内容物は、この液体流路L及び排出口A2経由で吐出孔12aから吐出される。
符号10は、プランジャ体11の上下動に応動してシリンダ1の下端に形成した吸入口A1を開閉する吸入弁である。本形態では、吸入弁10をボール弁で構成している。
プランジャ体11は、スプリングSPによりシリンダ1に対して上方付勢されている。また、プランジャ体11は、シリンダ1に対して上下動可能とされている。プランジャ体11の上方に取り付けられたヘッド部30の押圧部材8を押下することで、ステム6d及びプランジャ体11が下方に移動し、次にプランジャ体11が上述の第1ピストン11dと第2ピストン11gの受圧面積の差に起因して下方に移動する。プランジャ体11が下方に移動すると、シリンダ1内における第1ピストン11dより下方の空間を圧縮してシリンダ1内の圧力を高める。
押圧部材8には、ノズルチップ12が嵌合している。ノズルチップ12には、内容物を噴出させる吐出孔12aが形成されている。この吐出孔12aは、大径部と小径部からなり、圧送された内容物の流速を高めて外部に噴出させることができる。
液体噴出器100は、ヘッド部30を上方及び径方向外側から囲むカバー部材50を備えている(図1において仮想線(二点鎖線)で表示)。カバー部材50は、筒状の周壁51と、周壁51の上端部を閉塞する頂壁53とを備えており、有頂筒状に形成されている。周壁51の下端部内面に装着部材3の周壁4aの外面が嵌合することによってカバー部材50は、装着部材3に対して着脱可能に装着されている。
なお、液体噴出器100を構成する各部材は、例えば合成樹脂材や金属などで形成することができる。
図1の構成を有する液体噴出器100において、利用者が内容物を利用するに際しては、まず、図1において容器本体Cの胴部を一方の手で把持し、カバー部材50の周壁51をもう一方の手で把持してカバー部材50を上方に引き上げる。これによって、ヘッド部30が露出し、内容物の吐出が可能な状態となる。
次に利用者は、カバー部材50を取り外した状態からヘッド部30の押圧部材8を下方に押下する。押圧部材8が押下されると、押圧部材8の嵌合凹所8fに嵌合しているステム6dが押し下げられ、プランジャ体11も下方に押し下げられて、シリンダ1内の圧力が高められる。すると第1ピストン11d及び第2ピストン11gの受圧面積の差によりプランジャ体11に作用する下からの押圧力と上からの押圧力の差によってプランジャ体11がヘッド基部6に対してさらに下方に移動し、突部6cと傾斜部11bからなる排出弁15が開放される(図1の右半分参照)。これによって、第1ピストン11dより下方の空間が圧縮されて圧力が高められたシリンダ1内の内容物は、液体流路L及び排出口A2を通過して、吐出孔12aから吐出される。
利用者が更に押圧部材8を押下すると、排出弁15が開いたままでプランジャ体11は、ヘッド基部6に対して下がり続ける。やがてプランジャ体11に一体に設けた第2ピストン11gが、嵌合部9cにより押圧部材8及びヘッド基部6に固定されたシール部材9の段部9bに当接する(図1の右半分参照)。これによって、シール部材9に固定されたヘッド基部6に対するプランジャ体11の更なる下方への相対移動が規制される。したがって、押圧部材8の押圧によってプランジャ体11に下向きの押し下げ力が作用しても、図1の右半分に示すようにプランジャ体11の第2ピストン11gがシール部材9の段部9bに当接してプランジャ体11が過度に下方に変位することがない。このため、押圧部材8を勢いよく押し下げた場合であっても、通常の速度で押し下げた場合と比べてプランジャ体11が圧力逃し部1bに早く到達して噴出量が大きく減少するという不都合を抑制することができる。
押圧部材8を可動範囲の下限まで押し下げると(図1の右半分参照)、プランジャ体11の第1ピストン11dがシリンダ1の圧力逃し部1bを覆う位置まで到達する。これによって、シリンダ1の内部の液圧は圧力逃し部1b及び圧力開放孔1cを経由して解放される。シリンダ1の内部の液圧の解放によって、プランジャ体11に作用していた下向きの押し下げ力も解放され、プランジャ体11はスプリングSPの付勢力により上方に変位して突部6cの角部が傾斜部11bに着座し排出弁15は閉塞される。これによって、ノズルチップ12の吐出孔12aからの内容物の噴出は停止される。また、シリンダ1内の液圧が急激に開放されるため、液切れよく内容物の噴出を終了させることができる。
利用者が内容物の利用を終了し、押圧部材8の押圧を停止すると、シリンダ1内において下方まで変位していたプランジャ体11は、スプリングSPの復元力によって上方に付勢され、図1に示す位置まで上昇する。プランジャ体11の上昇によって、シリンダ1内は体積が増加して負圧となり、弁座1eに着座していた吸入弁10が上昇して弁開放されるとともにパイプ213から容器本体C内の内容物が連通路R3及び吸入口A1経由でシリンダ1内に導入される。この導入された内容物は、次回の押圧部材8の押圧によりシリンダ1内で加圧され、液体流路L、排出口A2及びノズルを経由して吐出孔12aから吐出される。
利用者が、押圧部材8の押圧によって容器本体C内の内容物を使用すると、収容空間S内の内容物の残量が減少するため、容器本体C内に負圧がかかるようになる。この負圧によって、外気導入弁5の弁体5aの下端部の当接部5cがシリンダ本体1aから離隔し、外気導入孔1dが開放される。
外気導入孔1dが開放されると、押圧部材8の外周壁8dと装着部材3の周壁4aとの間の隙間から導入された外気が、負圧により開放されたシール部材9の摺動部9aとシリンダ1との隙間を通じて外気導入孔1dから容器本体C内に導入される。本実施形態では、外気導入弁5の当接部5cが水平方向に対して傾斜しているため、当接部5cの周方向長さがシリンダ本体1aの外径よりも長く構成されている。この構成によって、当接部5cの周方向に所定の引張歪みが生じたときの、ある周方向位置における当接部5cとシリンダ1の外周面との間の径方向の隙間を大きくすることができるので、外気導入弁5を開放するのに要する負圧を小さくして、当接部5cとシリンダ1の外周面との隙間を通じて容器本体C内に外気を取り込み易くすることができる。従って、外気導入弁5の弁体5aの内径が寸法公差に起因してシリンダ本体1aの外径に対して小さ過ぎたり、内容物に触れて弁体5aが収縮してしまった場合にも、外気導入弁5が開放し易く、容器本体C内に外気を取り込み易くすることができる。
また、内容物の性状によっては外気導入弁5が膨潤し、当接部5cの周方向長さがシリンダ本体1aの外径よりも長くなり過ぎる場合がある。この場合には、外気導入弁5の閉塞時における膨潤した弁体5aとシリンダ本体1aとの間の締め代が小さくなったり隙間が形成されたりして、内容物が外気導入孔1dを通じて外部に漏れる場合がある。このような問題の発生を抑制するために、初期(膨潤前)の締め代を大きくし、当接部5cをシリンダ本体1aに強く当接させることで、膨潤した後でも適切にシールさせることで内容物の漏れを防止することができる。ただし、初期の締め代を大きくし、当接部5cをシリンダ本体1aに強く当接させることで、初期段階で外気が取り込みにくくなることが考えられる。このような場合でも本実施形態を採用することで、外気導入弁5が膨潤した後も適切なシール(密閉性)と外気の取り込みを両立させることができる。
なお、本実施形態では、外気導入弁5の下端部に当接部5cを設け、下端部(当接部5c)が仮想的な傾斜面に沿うように構成したが、この態様には限定されない。例えば、外気導入弁5の下端部は従来(特許文献1)のように水平面に沿うように設ける一方、当接部5cを外気導入弁5の下端部から上方に離隔した位置に設けて、当接部5cのみが仮想的な傾斜面に沿うように構成してもよい。
また、本実施形態では、図1に示すように、シリンダ1の下部に、液体噴出器100及び容器本体Cの倒立姿勢においても内容物を噴出可能とするための正倒立両用アダプタ201が設けられている。正倒立両用アダプタ201は、円筒状の本体筒部210を備え、液体噴出器100が正立姿勢にあるときは、切替弁225が倒立時導入孔221と連通路R3との連通を遮断する。そして、容器本体C内の内容物は、パイプ213及び正倒立両用アダプタ201内の連通路R3を通ってシリンダ1内に流入する。
他方、液体噴出器100が倒立姿勢にあるときは、パイプ213の下端部が内容物の液面から突出するが、倒立時導入孔221が内容物中に位置するとともに切替弁225が自重により移動して開放される。これによって、倒立時導入孔221と連通路R3とが正倒立両用アダプタ201内で連通し、容器本体C内の内容物は、倒立時導入孔221から正倒立両用アダプタ201内の連通路R3を通ってシリンダ1内に流入する。
本実施形態では、上述のように、外気導入孔1dの径方向外側に筒状の外気導入弁5が装着されている。これによって、液体噴出器100を倒立姿勢にして内容物を使用する場合においても、内容物が外気導入孔1dを逆流してシリンダ1内に侵入してしまうことを抑制することができる。
なお、本実施形態の外気導入弁5は、正倒立両用アダプタ201を装着していない液体噴出器100であっても採用可能である。一時的に液体噴出器100を倒立姿勢とすることで外気導入孔1dを通じて内容物が逆流する可能性は、正倒立両用アダプタ201を装着していない液体噴出器100であっても同様に存在するからである。
以上述べたように、本実施形態は、容器本体Cの口部C2に装着する装着部材3と、装着部材3より下方に垂下する有底筒状のシリンダ1と、シリンダ1に対して上方付勢されるとともにシリンダ1内で上下動可能に設けられたプランジャ体11と、プランジャ体11の上方に向けて立設されるとともに上下動可能に設けられるステム6dと、ステム6dの上部に押下可能に取り付けられ、内容物を吐出するノズル(ノズルチップ12)を有するヘッド部30とを備え、シリンダ1には、容器本体C内の負圧により上端開口から取り入れた外気を容器本体C内に供給する外気導入孔1dが設けられており、外気導入孔1dは外気導入弁5により開閉可能であり、外気導入弁5はシリンダ1を径方向外側から囲む筒状部材であり、外気導入弁5におけるシリンダ1との当接部5cが径方向外側に変位することで開放され、外気導入弁5の当接部5cは、周方向に向かって上下方向に高低差が設けられるように構成した。このような構成の採用によって、当接部5cの周方向の長さは、当接部が水平方向に沿って配置されている場合と比較して長くなる。従って、当接部5cの周方向に所定の引張歪みが生じたときの、ある周方向位置における当接部5cとシリンダ1の外周面との間の径方向の隙間は、当接部5cが水平方向に沿って配置されている場合と比較して大きくなる。従って、外気導入弁5を開放するのに要する負圧を小さくして、当接部5cとシリンダ1の外周面との隙間を通じて容器本体C内に外気を取り込み易くすることができる。
また、本実施形態では、外気導入弁5の当接部5cは、全周にわたって水平方向に対して傾斜する傾斜面に沿って配置されるように構成した。このような構成の採用によって、当接部5cを水平方向に対して傾斜させるという僅かな構成変更によって、当接部5cとシリンダ1の外周面との間の径方向の隙間を大きくし、当該隙間を通じて容器本体C内に外気を取り込み易くすることができる。
また、本実施形態では、プランジャ体11は、ステム6dと連動して上下方向に移動しシリンダ1の内周面に摺動するシール部材9に当接することで、下方への過度の変位が抑制されるように構成した。このような構成の採用によって、プランジャ体11がステム6dに対して大きく下降することを回避することができる。このため、押圧部材8を勢いよく押し下げた場合であっても、通常の速度で押し下げた場合と比べてプランジャ体11が圧力逃し部1bに早く到達して噴出量が大きく減少するという不都合を抑制することができる。したがって、吐出量を安定化させると共に押圧部材8の長い押圧ストロークにわたって内容物を吐出させることができる。
また、本実施形態では、倒立姿勢において内容物を吸引しシリンダ1に導く倒立時導入孔221と、正立姿勢において倒立時導入孔221とシリンダ1との連通を遮断する切替弁225とを有する正倒立両用アダプタ201を備えるように構成した。このような構成の採用によって、正立姿勢と倒立姿勢の両方において、内容物をヘッド部30から吐出可能としつつ、本実施形態の外気導入弁5によって特に倒立姿勢における容器本体Cからシリンダ1内への内容物の逆流を抑制することができる。
次に、図面(図3から図5)を参照して、本開示の第2実施形態に係る液体噴出器200を説明する。
なお、本実施形態では、第1実施形態と比較して、外気導入弁105の構成が異なるほかは第1実施形態の構成と近似している。従って、ここでは第1実施形態との差異点を中心に説明する。
符号105は、上述の外気導入孔1dを径方向外側から覆う外気導入弁である。外気導入弁105は、図3から図5に示すように筒状形状を有する部材であり、シリンダ本体1aに沿って上下方向に延びる弁体105aと、弁体105aの上端部から径方向外側に突出するフランジ部105bとを備えている。本実施形態において、弁体105aの下端部には、径方向内側に僅かに突出し外気導入弁105の閉塞時においてシリンダ1の外周面に当接する当接部105cを備えている。当接部105cを備える外気導入弁105の下端部は、図3から図5に示すように、上下方向位置が周方向に向かって上下に繰り返し変化する波型形状を有している。
また、弁体105aの外周面には、径方向外側に僅かに突出する環状突起105a1が設けられている。図3に示すように、フランジ部105bがシリンダ1のフランジ2とパッキンPKとの間で挟持されるとともにパッキンPKの内縁部がこの環状突起105a1にアンダーカット係合することによって、外気導入弁105は、シリンダ1の外周面に固定されている。
本実施形態では、図3から図5に示すように、当接部105cが形成された弁体105aの下端部の上下方向位置が、周方向に向かって上下に繰り返し変化する波型形状を有している。この構成によって、当接部105cの周方向の長さは、当接部が水平方向に沿って配置されている場合と比較して長くなる。従って、当接部105cの周方向に所定の引張歪みが生じたときの、ある周方向位置における当接部105cとシリンダ1の外周面との間の径方向の隙間は、本実施形態の波型形状を有する当接部105cの方が大きくなる。従って、当接部105cとシリンダ1の外周面との隙間を通じて容器本体C内に外気を取り込み易くすることができる。
以上述べたように、本実施形態では、外気導入弁105の当接部105cは、上下方向位置が周方向に向かって上下に繰り返し変化する波型形状を有するように構成した。このような構成の採用によって、上述の当接部105cを水平方向に対して傾斜させる場合と比較して当接部105cの長さを更に長くして、当接部105cとシリンダ1の外周面との間の径方向の隙間を更に大きくし、当該隙間を通じて容器本体C内に外気を取り込み易くすることができる。
本開示を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部に含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。本発明の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。
例えば、第1及び第2実施形態では、予め液体噴出器100,200がユニット化されているが、本開示に従えば、ユニットさせることなく、容器本体Cに対して個々のパーツを組み付けるものとすることもできる。
また、第1及び第2実施形態では、第1ピストン11dと第2ピストン11gとは、一体形成されるように構成したが、この態様に限定されず、第1ピストン11dと第2ピストン11gとが別部品に含まれるように構成してもよい。
本開示は、例えば、化粧水、整髪料等の化粧品、虫除け等の医薬品及び、美容・健康用品の分野に係る液体噴出器100,200として採用することができる。
1 シリンダ
1a シリンダ本体
1b 圧力逃し部
1c 圧力開放孔
1d 外気導入孔
1e 弁座
2 フランジ
3 装着部材
3S ねじ部
4 天壁
4a 周壁
5 外気導入弁
5a 弁体
5a1 環状突起
5b フランジ部
5c 当接部
6 ヘッド基部
6a サブシリンダ
6b 水平壁
6c 突部
6d ステム
8 押圧部材
8a 凹部
8c ノズル収容部
8d 外周壁
8e 内周壁
8f 嵌合凹所
9 シール部材
9a 摺動部
9b 段部
9c 嵌合部
10 吸入弁
11 プランジャ体
11b 傾斜部(弁座)
11d 第1ピストン
11e 流路リブ
11g 第2ピストン
12 ノズルチップ(ノズル)
12a 吐出孔
15 排出弁
30 ヘッド部
50 カバー部材
51 周壁
53 頂壁
100,200 液体噴出器
201 正倒立両用アダプタ
210 本体筒部
213 パイプ
221 導入孔
225 切替弁
A1 吸入口
A2 排出口
C 容器本体
C2 口部
L 液体流路
O 中心軸線
PK パッキン
R3 連通路
S 収容空間
SP スプリング

Claims (5)

  1. 容器本体の口部に装着する装着部材と、
    該装着部材より下方に垂下する有底筒状のシリンダと、
    該シリンダに対して上方付勢されるとともに前記シリンダ内で上下動可能に設けられたプランジャ体と、
    前記プランジャ体の上方に向けて立設されるとともに上下動可能に設けられるステムと、
    前記ステムの上部に押下可能に取り付けられ、内容物を吐出するノズルを有するヘッド部と
    を備え、
    前記シリンダには、前記容器本体内の負圧により上端開口から取り入れた外気を前記容器本体内に供給する外気導入孔が設けられており、前記外気導入孔は外気導入弁により開閉可能であり、
    前記外気導入弁は前記シリンダを径方向外側から囲む筒状部材であり、前記外気導入弁における前記シリンダとの当接部が径方向外側に変位することで開放され、
    前記外気導入弁の前記当接部は、周方向に向かって上下方向に高低差が設けられている、液体噴出器。
  2. 前記外気導入弁の前記当接部は、全周にわたって水平方向に対して傾斜する傾斜面に沿って配置されている、請求項1に記載の液体噴出器。
  3. 前記外気導入弁の前記当接部は、上下方向位置が周方向に向かって上下に繰り返し変化する波型形状を有する、請求項1に記載の液体噴出器。
  4. 前記プランジャ体は、前記ステムと連動して上下方向に移動し前記シリンダの内周面に摺動するシール部材に当接することで、下方への過度の変位が抑制される、請求項1から3のいずれか一項に記載の液体噴出器。
  5. 倒立姿勢において内容物を吸引し前記シリンダに導く倒立時導入孔と、正立姿勢において前記倒立時導入孔と前記シリンダとの連通を遮断する切替弁とを有する正倒立両用アダプタを備える、前記請求項1から3のいずれか一項に記載の液体噴出器。
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