JP2024034513A - 液体噴出器 - Google Patents

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学 山本
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Abstract

【課題】押下げヘッドの押し下げ方により噴霧量のバラツキを生じにくい液体噴出器を提供する。【解決手段】本開示に係る液体噴出器100は、容器本体Cに装着する装着部材3と、内面に圧力逃し部1bを有するシリンダ1と、シリンダ1に対して上方付勢されるプランジャ体11と、プランジャ体11との間に排出弁15を形成する筒状のステム9と、ステム9の上部に押下可能に取り付けられノズルを有するヘッド部30とを備え、プランジャ体11には下部シリンダ1gの内面を摺動可能な第1ピストン11dが形成されると共に、第1ピストン11dの上方には上部シリンダ1hの内面を摺動可能な第2ピストン11gが形成されており、ステム9の下部には、上部シリンダ1hの内面に摺動可能な摺動部9aが設けられており、上部シリンダ1hは下部シリンダ1gよりも大きな内径を有し、プランジャ体11の下方への変位を規制する係合部17が形成されることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本開示は、容器本体の口部に装着され、容器本体内の内容物を外界に噴出させるための液体噴出器に関するものである。
従来の液体噴出器としては、例えば、特許文献1に示すように、容器体の口部へ装着する装着筒部と、この装着筒部より下方へ垂下された主シリンダを含み、この主シリンダの下部内に第1弁体を形成したスプレー本体と、前記スプレー本体に対して上下動可能に設けられ、前記主シリンダの内部から起立するプランジャ体の上部に昇降可能に押下げヘッドを取り付けた作動部材と、を具備し、前記押下げヘッドの下側に前記主シリンダより大内径の副シリンダを設けるとともに、前記プランジャ体の下部に、前記主シリンダ内を摺動可能な下方ピストンを、プランジャ体の上部に、前記副シリンダ内を摺動可能な上方ピストンをそれぞれ形成し、前記主シリンダの下部内に第1弁体を、前記プランジャ体の上端と前記押下げヘッドとの間に第2弁体をそれぞれ設けたものが知られている。なお、前記主シリンダの内面に、前記下方ピストンの摺動範囲の下限付近に位置する残圧逃し用凹部が凹設されている。
特開平10-211453号公報
しかしながら、特許文献1の液体噴出器では、押下げヘッドの押し下げ方次第で液体の噴霧量にバラツキを生ずる可能性があった。すなわち、利用者が押下げヘッドを勢い良く押し下げると、押下げヘッドによりプランジャ体が押し下げられるとともに副シリンダの内圧が急激に上昇することで、プランジャ体の下方移動速度が大となる。その結果として、プランジャ体が大きく下方へ移動してしまい、残圧逃がし用凹部に早く到達する。このために、押下げヘッドをゆっくりと押下げた場合に比べて、主シリンダの内圧が減少するタイミングが早まり相対的に噴霧量が減ってしまうことがあった。
本開示の目的は、押下げヘッドの押し下げ方により噴霧量のバラツキを生じにくい液体噴出器を提供することにある。
上述の課題を解決するために、本開示の液体噴出器は、
[1]
容器本体の口部に装着する装着部材と、
該装着部材より下方に垂下し、内面に圧力逃し部を有するシリンダと、
該シリンダに対して上方付勢されるとともに上下動可能に設けられ、前記シリンダの内部から起立するプランジャ体と、
前記プランジャ体の径方向外側に配置されるとともに上下動可能に設けられ、前記プランジャ体との間に排出弁を形成する筒状のステムと、
前記ステムの上部に押下可能に取り付けられ、内容物を吐出するノズルを有するヘッド部と
を備え、
前記プランジャ体の下部には、前記シリンダの下部シリンダの内面を摺動可能な第1ピストンが形成されると共に、前記第1ピストンの上方には、前記シリンダの上部シリンダの内面を摺動可能な第2ピストンが形成されており、
前記ステムの下部には、前記第2ピストンの上方において前記上部シリンダの内面に摺動可能な摺動部が設けられており、
前記上部シリンダは、前記下部シリンダよりも大きな内径を有し、
前記ステム及び前記プランジャ体には、該ステムに対する該プランジャ体の下方への変位を規制する係合部が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の液体噴出器は、
[2]
上記[1]に記載の構成において、前記排出弁は、前記プランジャ体の外周面において下方に向かって径方向外側に拡径する傾斜部と、前記ステムの内周面において上部よりも下部の方が内径が大きい段部とを有し、前記段部の角部が前記傾斜部に当接することで閉塞されるとともに、前記ステムに対する前記プランジャ体の下方への相対変位により前記シリンダ内と前記ノズルとの連通を許容することが好ましい。
また、本発明の液体噴出器は、
[3]
上記[2]に記載の構成において、前記ステムの外周面における前記段部の下方には、上部よりも下部の方が外径が大きい第2段部が設けられ、該第2段部から少なくとも前記段部の高さ位置までは、前記第2段部の下方よりも外径が小さく形成されていることが好ましい。
また、本発明の液体噴出器は、
[4]
上記[1]から[3]のいずれかに記載の構成において、前記係合部は、前記排出弁の上方において前記プランジャ体の外周面から径方向外側に突出する係合突部と、該係合突部の下方において周方向に間欠配置され前記ステムの内周面から径方向内側に突出する係合リブとを有することが好ましい。
本開示によれば、押下げヘッドの押し下げ方により噴霧量のバラツキを生じにくい液体噴出器を提供することができる。
本開示の一実施形態である液体噴出器の正面半断面図である。 本開示の一実施形態である液体噴出器において、ヘッド部を押下し、シリンダー内の圧力上昇によりプランジャ体がステムに対して下方に相対移動して排出弁が開放された状態を示す正面半断面図である。 本開示の一実施形態である液体噴出器において、プランジャ体がステムと係合部により係合して、下方への移動が制限された状態を示す正面半断面図である。 本開示の一実施形態である液体噴出器において、第1ピストンが圧力逃し部に到達してシリンダ内の圧力が低下しつつある状態を示す正面半断面図である。
以下、図面(図1から図4)を参照して、本開示の一実施形態に係る液体噴出器100を詳細に説明する。
図1において、符号1は、容器本体Cにおける口部C2の上端部にパッキンPKを介して配置されるフランジ2を有し、後述する装着部材3より容器本体Cの口部C2の内側を通って下方に垂下するシリンダである。シリンダ1は、有底筒状のシリンダ本体1aと、シリンダ本体1aの中央高さよりも下方の高さ位置において内面が径方向外側に拡径する圧力逃し部1bと、下方に向けて縮径する円錐台側面形状を有し、吸入弁10が着座する弁座1eと、容器本体C内の内容物をシリンダ1内に導くパイプPを嵌合固定する嵌合筒部1fと、シリンダ本体1aの上下2箇所に並んで設けられる圧力開放孔1c及び外気導入孔1dとを備えている。また、シリンダ本体1aは、最上部に後述する第2ピストン11gが摺動する上部シリンダ1hと、上部シリンダ1hの下端部に連なり第1ピストン11dが摺動するとともに上部シリンダ1hより内径が小さい下部シリンダ1gとを備えている。圧力逃し部1bは、周方向の複数箇所に形成されており、内容物の噴出が終了したときにシリンダ1内の液圧を圧力逃し部1b及び圧力開放孔1c経由で逃がすことで、内容物の噴出が終了したときにノズルにおける液切れを改善するために設けられている。また、圧力逃し部1bを設けることにより、プライミング時にシリンダ1内の空気を容器本体C内に回収可能となり、適切にプライミングを行うことができる。外気導入孔1dは、容器本体C内に外気を取り込むために設けられている。すなわち、容器本体C内が負圧状態になると、外気導入孔1dから外気が取り込まれる。
なお、本明細書、特許請求の範囲、及び図面においては、上下方向は、図1に示すように液体噴出器100を容器本体Cに装着し正立姿勢とした状態における上方、下方を意味するものとする。また、径方向外側とは、図1における液体噴出器100の中心軸線Oを通り中心軸線Oに垂直な直線に沿って中心軸線Oから離れる方向であり、径方向内側とは、当該直線に沿って中心軸線Oに向かう方向を意味するものとする。
本実施形態において容器本体Cは、合成樹脂素材の押出しブロー成形を行うことによって形作っている。また、容器本体Cにはガラス容器などを用いることもできる。
符号3は、口部C2との間でフランジ2を固定する天壁4を有し当該天壁4の上面から起立する内周壁5及びその径方向外側に外周壁5aが一体に設けられた装着部材である。装着部材3は、その内側にねじ部3Sを有し、容器本体Cの口部C2に着脱可能に装着されている。なお、ねじ部3Sに代えて周壁から径方向内側に突出する係合突部を設けて打栓により容器本体Cに装着可能に構成してもよい。
本実施形態に係る液体噴出器100のヘッド部30は、押圧部材8及びノズルチップ12を備えており、押圧部材8の押下によって、シリンダ1内に蓄えられた内容物がヘッド部30に圧送される。
押圧部材8は、外周壁8dと、外周壁8dの径方向内側に設けられ凹部8aを形成する内周壁8eと、ノズルチップ12を内部に収容するノズル収容部8cとを備えている。押圧部材8は、ステム9を嵌合する凹部8a内に空間C1を区画形成し、空間C1を通して内容物が圧送される。押圧部材8における押圧部の下面には、下方に延び、ステム9の上端に当接することでステム9の上下方向位置を定める位置決めリブ8fが設けられている。また、押圧部材8の径方向中央下端部には、柱部8bが形成されている。なお、柱部8bは設けていなくてもよい。
符号9は、シリンダ1の内側を液密状態に摺動する摺動部9aを有し、押圧部材8の下方への押圧によってプランジャ体11とともに下方に変位するステムである。ステム9は、押圧部材8の押し下げ及び復帰の繰り返しに応じてシリンダ1の上部シリンダ1hの内面を摺動する。摺動部9aは、ステム9の下端部に形成されている。また、プランジャ体11の上端部におけるステム9とプランジャ体11との間の径方向位置には、排出口A2が形成されている。後述するように、押圧部材8の押し下げによるステム9及びこれに続くプランジャ体11の下降によってシリンダ1内の圧力が上昇し、プランジャ体11の第1ピストン11dよりも第2ピストン11gの方が圧力を受ける面積が大きく、この受圧面積の差によってプランジャ体11がステム9に対してさらに下方に移動する。これによって段部9bと傾斜部11bからなる排出弁15が開放されて、シリンダ1内から圧送された内容物が排出弁15、排出口A2及び吐出孔12aを経由して外部に吐出される。
ステム9は、プランジャ体11の径方向外側に配置されるとともに上下動可能に設けられ、プランジャ体11との間に上述の排出弁15を形成する筒状の部材である。ステム9の内周面には、上部よりも下部の方が内径が大きい段部9bが設けられており、段部9bの角部がプランジャ体11の外周面に形成された傾斜部11bに当接することで内容物の排出を制限する排出弁15を形成している。排出弁15は、ステム9に対するプランジャ体11の下方への相対変位によりシリンダ1内とノズルとの連通を許容する。
上記排出弁15の上方におけるステム9の内周面には、周方向に間欠的に配置され径方向内側に突出する係合リブ9dが形成されている。係合リブ9dは、プランジャ体11の外周面から径方向外側に突出する係合突部11aと係合し、ステム9に対するプランジャ体11の下方への過度の相対変位を規制している。
ステム9の上端部は、その外周面が押圧部材8の凹部8aの内周面に嵌合し押圧部材8に固定されている。
ステム9の外周面における段部9bの下方には、上部よりも下部の方が外径が大きい第2段部9cが設けられており、第2段部9cから少なくとも段部9bの高さ位置までは、第2段部9cの下方よりも外径が小さく形成されている。この構成によって、ステム9の成型時において、ステム9の下部に設けられたゲートから金型内に入った溶融樹脂は、上方に移動して第2段部9cを越えて上昇する。このとき、第2段部9cにより流路が狭小化され絞られることで、溶融樹脂が段部9bに到達するまでに周方向で合流させることができるので、段部9bに樹脂の合わせ目(ウェルド)が発生するのを抑制することができる。
プランジャ体11は、図1に示すように中実の柱状部材であり、上端部にはステム9の係合リブ9dに係合して一対の係合部17を形成する係合突部11aが設けられている。また、係合突部11aの下方には、排出弁15の弁座を形成する傾斜部11bが設けられている。
なお、本実施形態では、係合部17として、ステム9及びプランジャ体11の双方に係合リブ9d及び係合突部11aを設けるように構成したが、この態様には限定されない。ステム9に対するプランジャ体11の下方への相対変位が規制できればよく、突部は、ステム9及びプランジャ体11の一方のみに設けられていてもよい。
また、プランジャ体11における傾斜部11bの下方には、液体流路Lが形成されている。液体流路Lは、傾斜部11bの下方において径方向外側に突出する流路リブ11e同士の間の周方向位置に形成されている。後述するように、圧縮されたシリンダ1内の内容液が連通孔11f経由で上方に圧送され、さらにこの液体流路Lを通って排出弁15に送られる。
プランジャ体11の中央高さよりも下方寄りには、シリンダ1の上部シリンダ1hの内面に摺動する第2ピストン11gが設けられている。また、第2ピストン11gの下方におけるプランジャ体11の下端部には、シリンダ1の下部シリンダ1gの内面に摺動する第1ピストン11dが設けられている。本実施形態では、第1ピストン11dと第2ピストン11gは、一体形成されている。
本実施形態では、図1に示すように、シリンダ1の上部シリンダ1hの内径は、下部シリンダ1gの内径よりも大きく形成されている。この構成によって、押圧部材8の押下によってシリンダ1内の圧力が上昇すると、第2ピストン11gが受ける圧力の受圧面積の方が第1ピストン11dが受ける圧力の受圧面積よりも大きいため、プランジャ体11は、第2ピストン11gが受ける下方向の圧力によって下方に移動する。
なお、第2ピストン11gの上方の空間と第1ピストン11dの下方の空間とは、図1に示すように連通孔11fにより連通している。これによって、シリンダ1内の圧力は概ね等しく維持されるとともに、シリンダ1内で圧縮された内容液は、この連通孔11f、液体流路L、排出弁15及び排出口A2経由で吐出孔12aから吐出される。
符号10は、ステム9の上下動に応動してシリンダ1の下端に形成した吸入口A1を開閉する吸入弁である。本形態では、吸入弁10をボール弁で構成している。
プランジャ体11は、スプリングSによりシリンダ1に対して上方付勢されている。また、プランジャ体11は、シリンダ1に対して上下動可能とされている。プランジャ体11の上方に取り付けられたヘッド部30の押圧部材8を押下することで、ステム9及びプランジャ体11が下方に移動し、次にプランジャ体11が上述の第1ピストン11dと第2ピストン11gの受圧面積の差に起因して下方に移動する。プランジャ体11が下方に移動すると、シリンダ1内における第1ピストン11dより下方の空間を圧縮してシリンダ1内の圧力を高める。
押圧部材8には、ノズルチップ12が嵌合している。ノズルチップ12には、内容物を噴出させる吐出孔12aが形成されている。この吐出孔12aは、大径部と小径部からなり、圧送された内容物の流速を高めて外部に噴出させることができる。
液体噴出器100は、ヘッド部30を上方及び径方向外側から囲むカバー部材50を備えている(図1において仮想線(二点鎖線)で表示)。カバー部材50は、筒状の周壁51と、周壁51の上端部を閉塞する頂壁53とを備えており、有頂筒状に形成されている。周壁51の下端部内面に装着部材3の外周壁5aの外面が嵌合することによってカバー部材50は、装着部材3に対して着脱可能に装着されている。
なお、液体噴出器100を構成する各部材は、例えば合成樹脂材や金属などで形成することができる。
図1の構成を有する液体噴出器100において、利用者が内容液を利用するに際しては、まず、図1において容器本体Cの胴部を一方の手で把持し、カバー部材50の周壁51をもう一方の手で把持してカバー部材50を上方に引き上げる。これによって、ヘッド部30が露出し、内容液の吐出が可能な状態となる。
次に利用者は、カバー部材50を取り外した状態からヘッド部30の押圧部材8を下方に押下する。押圧部材8が押下されると、押圧部材8の内周壁8eの内側に嵌合しているステム9の上端部が押し下げられ、プランジャ体11も下方に押し下げられて、シリンダ1内の圧力が高められる。すると第1ピストン11d及び第2ピストン11gの受圧面積の差によりプランジャ体11に作用する下からの押圧力と上からの押圧力の差によってプランジャ体11がステム9に対してさらに下方に移動し、段部9bと傾斜部11bからなる排出弁15が開放される(図2参照)。すなわち、シリンダ1の上部シリンダ1hの内径は、下部シリンダ1gの内径よりも大きく形成されている。この構成によって、シリンダ1内の圧力が上昇すると、第2ピストン11gが受ける下向きの圧力の受圧面積の方が第1ピストン11dが受ける上向きの圧力の受圧面積よりも大きいため、プランジャ体11は、第2ピストン11gが受ける下方向の圧力によって下方に移動する(図2参照)。これによって、第1ピストン11dより下方の空間が圧縮されて圧力が高められたシリンダ1内の内容液は、連通孔11f、液体流路L、排出弁15及び排出口A2を通過して、吐出孔12aから吐出される。
図2の状態から利用者が更に押圧部材8を押下すると、排出弁15が開いたままでプランジャ体11は、ステム9に対して下がり続ける。やがてプランジャ体11に設けた係合突部11aがステム9の係合リブ9dに当接し係合する(図3参照)。これによって、ステム9に対するプランジャ体11の更なる下方への相対移動が規制される。したがって、押圧部材8の押圧によってプランジャ体11に下向きの押し下げ力が作用しても、図3に示すように係合突部11aと係合リブ9dとが係合しプランジャ体11が過度に下方に変位することがない。このため、押圧部材8を勢いよく押し下げた場合であっても、通常の速度で押し下げた場合と比べてプランジャ体11が圧力逃し部1bに早く到達して噴出量が大きく減少するという不都合を抑制することができる。
押圧部材8を可動範囲の下限まで押し下げると(図4参照)、プランジャ体11の第1ピストン11dがシリンダ1の圧力逃し部1bを覆う位置まで到達する。これによって、シリンダ1の内部の液圧は圧力逃し部1b及び圧力開放孔1cを経由して解放される。シリンダ1の内部の液圧の解放によって、プランジャ体11に作用していた下向きの押し下げ力も解放され、プランジャ体11はスプリングSの付勢力により上方に変位して段部9bの角部が傾斜部11bに着座し排出弁15は閉塞される。これによって、ノズルチップ12の吐出孔12aからの内容物の噴出は停止される。また、シリンダ1内の液圧が急激に開放されるため、液切れよく内容物の噴出を終了させることができる。
利用者が内容液の利用を終了し、押圧部材8の押圧を停止すると、シリンダ1内において下方まで変位していたプランジャ体11は、スプリングSの復元力によって上方に付勢され、図1に示す位置まで上昇する。プランジャ体11の上昇によって、シリンダ1内は体積が増加して負圧となり、弁座1eに着座していた吸入弁10が上昇して弁開放されるとともにパイプPから容器本体C内の内容液が吸入口A1経由でシリンダ1内に導入される。この導入された内容液は、次回の押圧部材8の押圧によりシリンダ1内で加圧され、連通孔11f、液体流路L、排出弁15、排出口A2及びノズルを経由して吐出孔12aから吐出される。
以上述べたように、本実施形態は、容器本体Cの口部C2に装着する装着部材3と、装着部材3より下方に垂下し、内面に圧力逃し部1bを有するシリンダ1と、シリンダ1に対して上方付勢されるとともに上下動可能に設けられ、シリンダ1の内部から起立するプランジャ体11と、プランジャ体11の径方向外側に配置されるとともに上下動可能に設けられ、プランジャ体11との間に排出弁15を形成する筒状のステム9と、ステム9の上部に押下可能に取り付けられ、内容物を吐出するノズル(ノズルチップ12)を有するヘッド部30とを備え、プランジャ体11の下部には、シリンダ1の下部シリンダ1gの内面を摺動可能な第1ピストン11dが形成されると共に、第1ピストン11dの上方には、シリンダ1の上部シリンダ1hの内面を摺動可能な第2ピストン11gが形成されており、ステム9の下部には、第2ピストン11gの上方において上部シリンダ1hの内面に摺動可能な摺動部9aが設けられており、上部シリンダ1hは、下部シリンダ1gよりも大きな内径を有し、ステム9及びプランジャ体11には、ステム9に対するプランジャ体11の下方への変位を規制する係合部17が形成されるように構成した。このような構成の採用によって、押圧部材8の押圧によってプランジャ体11に下向きの押し下げ力が作用すると、ステム9に設けられた係合リブ9dがプランジャ体11に設けられた係合突部11aに係合してプランジャ体11の下方への過度の変位を規制する。従って、プランジャ体11がステム9に対して大きく下降することを回避することができる。このため、押圧部材8を勢いよく押し下げた場合であっても、通常の速度で押し下げた場合と比べてプランジャ体11が圧力逃し部1bに早く到達して噴出量が大きく減少するという不都合を抑制することができる。したがって、吐出量を安定化させると共に押圧部材8の長い押圧ストロークにわたって内容液を吐出させることができる。
また、本実施形態では、第1ピストン11dと第2ピストン11gは、一体形成されるように構成した。このような構成の採用によって、部品点数を削減し、液体噴出器100の製造コストを抑制することができる。
また、本実施形態では、排出弁15は、プランジャ体11の外周面において下方に向かって径方向外側に拡径する傾斜部11bと、ステム9の内周面において上部よりも下部の方が内径が大きい段部9bとを有し、段部9bの角部が傾斜部11bに当接することで閉塞されるとともに、ステム9に対するプランジャ体11の下方への相対変位によりシリンダ1内とノズル(ノズルチップ12)との連通を許容するように構成した。このような構成の採用によって、別部材を設けることなくステム9及びプランジャ体11の側面形状に弁機能を持たせることができるので、部品点数を削減し、液体噴出器100の製造コストを抑制することができる。
また、本実施形態では、ステム9の外周面における段部9bの下方には、上部よりも下部の方が外径が大きい第2段部9cが設けられ、第2段部9cから少なくとも段部9bの高さ位置までは、第2段部9cの下方よりも外径が小さく形成されるように構成した。このような構成の採用によって、ステム9の成型時において、ステム9の下部に設けられたゲートから金型内に入った溶融樹脂は、上方に移動して第2段部9cを越えて上昇する。このとき、第2段部9cにより流路が狭小化され絞られることで、段部9bに樹脂の合わせ目(ウェルド)が発生するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、係合部17は、排出弁15の上方においてプランジャ体11の外周面から径方向外側に突出する係合突部11aと、係合突部11aの下方において周方向に間欠配置されステム9の内周面から径方向内側に突出する係合リブ9dとを有するように構成した。このような構成の採用によって、係合部17を構成する一方の係合リブ9dを周方向に間欠的に設けることで排出弁15を通過した内容液がスムーズに係合部17を通過することができる。
上述したところは、本開示の一形態を示したに過ぎず、特許請求の範囲内において、種々の変更を加えることができる。例えば、上述の形態では、予め液体噴出器100がユニット化されているが、本開示に従えば、ユニットさせることなく、容器本体Cに対して個々のパーツを組み付けるものとすることもできる。
また、本実施形態では、第1ピストン11dと第2ピストン11gとは、一体形成されるように構成したが、この態様に限定されず、第1ピストン11dと第2ピストン11gとが別部品に含まれるように構成してもよい。
また、本実施形態では、係合部17を構成する係合リブ9dのみを周方向に間欠的に設けるように構成したが、この態様には限定されず、係合突部11a及び係合リブ9dの双方を周方向に間欠的に設けてもよい。また、係合突部11aのみを周方向に間欠的に設けてもよい。
また、本実施形態では、圧力逃し部1bを設けることによって、圧力を容器本体C内に回収する構成を用いているが、この態様には限定されない。第1ピストン11dが図4の位置まで下降したときに、第2ピストン11gよりも上方に位置するようにシリンダ1に圧力開放孔を設けることによって、図4の状態で容器本体Cとシリンダ1内とが、当該圧力開放孔を通じて連通するように構成してもよい。この構成によっても、シリンダ1内の圧力を容器本体C内に回収することができる。この構成の場合、圧力逃し部1bは設けなくてもよい。
本開示は、例えば、化粧水、整髪料等の化粧品、虫除け等の医薬品及び、美容・健康用品の分野に係る液体噴出器100として採用することができる。
1 シリンダ
1a シリンダ本体
1b 圧力逃し部
1c 圧力開放孔
1d 外気導入孔
1e 弁座
1f 嵌合筒部
1g 下部シリンダ
1h 上部シリンダ
2 フランジ
3 装着部材
3S ねじ部
4 天壁
5 内周壁
5a 外周壁
8 押圧部材
8a 凹部
8b 柱部
8c ノズル収容部
8d 外周壁
8e 内周壁
8f 位置決めリブ
9 ステム
9a 摺動部
9b 段部
9c 第2段部
9d 係合リブ
10 吸入弁
11 プランジャ体
11a 係合突部
11b 傾斜部(弁座)
11d 第1ピストン
11e 流路リブ
11f 連通孔
11g 第2ピストン
12 ノズルチップ(ノズル)
12a 吐出孔
15 排出弁
17 係合部
30 ヘッド部
40 プランジャ体
50 カバー部材
51 周壁
53 頂壁
100 液体噴出器
A1 吸入口
A2 排出口
C 容器本体
C1 空間
C2 口部
L 液体流路
O 中心軸線
P パイプ
PK パッキン
S スプリング

Claims (4)

  1. 容器本体の口部に装着する装着部材と、
    該装着部材より下方に垂下し、内面に圧力逃し部を有するシリンダと、
    該シリンダに対して上方付勢されるとともに上下動可能に設けられ、前記シリンダの内部から起立するプランジャ体と、
    前記プランジャ体の径方向外側に配置されるとともに上下動可能に設けられ、前記プランジャ体との間に排出弁を形成する筒状のステムと、
    前記ステムの上部に押下可能に取り付けられ、内容物を吐出するノズルを有するヘッド部と
    を備え、
    前記プランジャ体の下部には、前記シリンダの下部シリンダの内面を摺動可能な第1ピストンが形成されると共に、前記第1ピストンの上方には、前記シリンダの上部シリンダの内面を摺動可能な第2ピストンが形成されており、
    前記ステムの下部には、前記第2ピストンの上方において前記上部シリンダの内面に摺動可能な摺動部が設けられており、
    前記上部シリンダは、前記下部シリンダよりも大きな内径を有し、
    前記ステム及び前記プランジャ体には、該ステムに対する該プランジャ体の下方への変位を規制する係合部が形成されている、液体噴出器。
  2. 前記排出弁は、前記プランジャ体の外周面において下方に向かって径方向外側に拡径する傾斜部と、前記ステムの内周面において上部よりも下部の方が内径が大きい段部とを有し、前記段部の角部が前記傾斜部に当接することで閉塞されるとともに、前記ステムに対する前記プランジャ体の下方への相対変位により前記シリンダ内と前記ノズルとの連通を許容する、請求項1に記載の液体噴出器。
  3. 前記ステムの外周面における前記段部の下方には、上部よりも下部の方が外径が大きい第2段部が設けられ、該第2段部から少なくとも前記段部の高さ位置までは、前記第2段部の下方よりも外径が小さく形成されている、請求項2に記載の液体噴出器。
  4. 前記係合部は、前記排出弁の上方において前記プランジャ体の外周面から径方向外側に突出する係合突部と、該係合突部の下方において周方向に間欠配置され前記ステムの内周面から径方向内側に突出する係合リブとを有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の液体噴出器。
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