JP2024050223A - ロボットおよびロボットの制御方法 - Google Patents

ロボットおよびロボットの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】動作における位置精度の高いロボットを提供すること。【解決手段】第1構造体と、前記第1構造体に対し相対的に回転可能に設けられる第2構造体と、前記第1構造体に配置され、前記第1構造体に対し前記第2構造体を相対的に回転駆動する駆動源と、前記駆動源に接続された入力軸、前記第2構造体に接続された出力軸および前記入力軸と前記出力軸との間に設置された歯車部を有し、前記駆動源の回転を減速して前記第2構造体に伝達する減速機と、前記入力軸の回転速度が所定の値以下となった場合に前記出力軸に対し荷重をかける荷重付与部と、を有することを特徴とするロボット。【選択図】図4

Description

本発明は、ロボットおよびロボットの制御方法に関する。
特許文献1に記載されているロボットは、ベースと、ベースに対し回転するアームと、アームを回転させるモーターと、ベースとアームとの間に設けられている減速機とを有している。減速機は、入力軸と、出力軸と、歯車列と、を有し、入力軸の回転速度を歯車列で減速し、出力軸より出力する。このような減速機では、歯車列の各歯車間には、バックラッシュ、いわゆる遊びが存在する。
特開2005-177914号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているロボットでは、ロボットアームの駆動を停止しようとする際、モーターが停止しても、バックラッシュによる遊び分、ロボットアームが若干余計に回転しまう。このため、ロボットアームの位置精度の低下を招くという問題がある。
本発明のロボットは、第1構造体と、
前記第1構造体に対し相対的に回転可能に設けられる第2構造体と、
前記第1構造体に配置され、前記第1構造体に対し前記第2構造体を相対的に回転駆動する駆動源と、
前記駆動源に接続された入力軸、前記第2構造体に接続された出力軸および前記入力軸と前記出力軸との間に設置された歯車部を有し、前記駆動源の回転を減速して前記第2構造体に伝達する減速機と、
前記入力軸の回転速度が所定の値以下となった場合に前記出力軸に対し荷重をかける荷重付与部と、を有することを特徴とする。
本発明のロボットの制御方法は、第1構造体と、
前記第1構造体に対し相対的に回転可能に設けられる第2構造体と、
前記第1構造体に配置され、前記第1構造体に対し前記第2構造体を相対的に回転駆動する駆動源と、
前記駆動源に接続された入力軸、前記第2構造体に接続された出力軸および前記入力軸と前記出力軸との間に設置された歯車部を有し、前記駆動源の回転を減速して前記第2構造体に伝達する減速機と、を備えるロボットの制御方法であって、
前記入力軸の回転速度に関する情報を取得する第1ステップと、
前記入力軸の回転速度が所定の値以下となったか否かを判断する第2ステップと、
前記入力軸の回転速度が所定の値以下となった場合に前記出力軸に対し荷重をかける第3ステップと、を有することを特徴とする。
第1実施形態に係るロボットシステムの全体図である。 ロボットの断面図である。 荷重付与部である制動部の縦断面図である。 制動部の縦断面図である。 図3中のB-B線断面図である。 図4中のB’-B’線断面図である。 図5中の矢印C方向から見た図である。 第2実施形態に係るロボットシステムのブロック図である。 図8に示すロボットシステムが備える制動部の概略構成図である。 図8に示すロボットの制御方法を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明のロボットおよびロボットの制御方法を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係るロボットシステムの全体図である。図2は、ロボットの断面図である。図3は、荷重付与部である制動部の縦断面図である。図4は、制動部の縦断面図である。図5は、図3中のB-B線断面図である。図6は、図4中のB’-B’線断面図である。図7は、図5中の矢印C方向から見た図である。
なお、図1および図2中の上下方向は、鉛直方向と一致しており、図1、図2、図3、図4および図7中の上側を「上」、下側を「下」とも言う。また、本明細書において、「鉛直」とは、鉛直と一致している場合のみならず、鉛直に対して若干、例えば±10°以内傾斜している場合も含む意味である。また、本明細書において、「平行」とは、2つの対象が平行と一致している場合のみならず、平行から若干、例えば±10°以内傾斜している場合も含む意味である。
図1に示すロボットシステム1は、ロボット2と、ロボット2の駆動を制御するロボット制御装置9と、を有している。
<ロボット2>
本実施形態におけるロボット2は、スカラロボットであり、例えば、電子部品等のワークの保持、搬送、組立および検査等の各作業で用いられる。ただし、ロボット2の用途は、特に限定されない。また、ロボット2は、スカラロボット以外、例えば、6軸多関節ロボット、双腕ロボット等であってもよい。
図1に示すように、ロボット2は、ベース21と、ベース21に対し回転可能に接続されているロボットアーム22と、を有している。また、ロボットアーム22は、基端部がベース21に接続され、ベース21に対して鉛直方向に沿う第1回動軸J1まわりに回転する第1アーム23と、基端部が第1アーム23の先端部に接続され、第1アーム23に対して鉛直方向に沿う第2回動軸J2まわりに回動する第2アーム24と、を有している。本実施形態では、ベース21は第1構造体に相当し、第1アーム23は第2構造体に相当する。
第2アーム24の先端部には作業ヘッド25が設けられている。作業ヘッド25は、第2アーム24の先端部に同軸的に配置されているスプラインナット251およびボールネジナット252と、スプラインナット251およびボールネジナット252に挿通されているスプラインシャフト253と、を有している。スプラインシャフト253は、第2アーム24に対して、その中心軸であり鉛直方向に沿う第3回動軸J3まわりに回転可能で、かつ、第3回動軸J3に沿って昇降可能である。
スプラインシャフト253の下端部には、エンドエフェクター26が装着されている。エンドエフェクター26は、着脱自在であり目的の作業に適したものが適宜選択される。
ロボット2は、ベース21と第1アーム23とを連結し、ベース21に対して第1アーム23を第1回動軸J1まわりに回動させる第1関節アクチュエーター27と、第1アーム23と第2アーム24とを連結し、第1アーム23に対して第2アーム24を第2回動軸J2まわりに回動させる第2関節アクチュエーター28と、を有している。また、ロボット2は、スプラインナット251を回転させてスプラインシャフト253を第3回動軸J3まわりに回転させる第1駆動機構291と、ボールネジナット252を回転させてスプラインシャフト253を第3回動軸J3に沿った方向に昇降させる第2駆動機構292と、を有する。
次に、第1関節アクチュエーター27について詳細に説明する。図2に示すように、第1関節アクチュエーター27は、ベース21と第1アーム23とを接続している減速機3と、減速機3と第1アーム23との間に介在しているアダプター4と、駆動源であるモーターMと、モーターMと減速機3とを接続している動力伝達機構5と、を有している。
減速機3は、ベース21に固定され、第1アーム23にモーターMの駆動力を伝達する。図2に示すように、減速機3は、筐体筒30と、入力軸35と、筐体筒30に収容されている歯車部33と、出力軸である出力部32と、を有している。なお、筐体筒30、歯車部33、および出力部32は図示しない。
歯車部33は複数の歯車を有しており、入力軸35および出力部32とそれぞれ噛み合っている。モーターMからの駆動力により入力軸35が回転すると、歯車部33で減速されて、出力軸である出力部32から出力され、出力側において減速比に比例したトルクを得ることができる。
なお、減速機3は、図示の構成に限定されず、例えば、減速機3から入力軸35を省略し、モーターMの駆動力で歯車部33を回転させる構成であってもよい。なお、減速機3としては、上述の構成に限定されず、例えば、偏心揺動型、遊星歯車型、波動歯車型等であってもよい。
動力伝達機構5は、動力源であるモーターMの駆動力を減速機3の入力軸35に伝達する。動力伝達機構5は、モーターMの出力軸M1に接続されている第1プーリー51と、減速機3の入力軸35に接続されている第2プーリー52と、第1プーリー51、第2プーリー52間に掛け回されているエンドレスベルト53と、を有している。ただし、動力伝達機構5の構成としては、特に限定されない。また、動力伝達機構5を省略して、モーターMの出力軸M1を直接、減速機3の入力軸35に接続してもよい。
図2に示すように、アダプター4は、減速機3と第1アーム23との間に介在している。アダプター4は、円盤状であり、表裏関係にある上面41および下面42を有している。なお、上面41は、第1アーム23に臨む面であり、下面42は、減速機3に臨む面である。そして、アダプター4は、上面41において第1アーム23の筐体230と固定されており、下面42において減速機3の出力部32と固定されている。アダプター4は、減速機3の出力軸である出力部32に固定されているため、広義の意味で減速機3の出力軸と言うことができる。よって、以下、アダプター4を減速機3の出力軸として説明する。
なお、アダプター4は、第1アーム23および減速機3にそれぞれネジ止めされているが、固定方法は、特に限定されない。
また、アダプター4は、上面41と下面42とを貫通する第1孔43を有している。第1孔43は、上面41に開口する有底の第1凹部431と、第1凹部431の底面と下面42とを貫通し、第1凹部431よりも開口が小さい第1貫通孔432と、を有している。また、第1孔43は、第1回動軸J1に沿う方向からの平面視で、供給孔323の開口と重なっており、第1貫通孔432が供給孔323と連通している。
また、アダプター4は、第1貫通孔432に接続されている第1継手4Aを有している。また、第1継手4Aは、第1凹部431に収容されている。つまり、第1継手4Aの上端は、アダプター4の上面41よりも下側に位置している。このように、第1継手4Aをアダプター4の上面41から突出させないことにより、例えば、後述するような手順でロボット2を組み立てる際に、第1継手4Aがベース21や第1アーム23と干渉してこれらを傷付けたり、第1継手4Aが邪魔で減速機3の組み付け作業が難しくなったりするのを効果的に抑制することができる。
また、第1継手4Aにはチューブ6の一端部が接続されている。減速機3内の潤滑剤Gを交換する際は、チューブ6を介して供給孔323から減速機3内に潤滑剤Gが供給され、新たな潤滑剤Gが供給されることによって減速機3内の古い潤滑剤Gが排出孔361から排出される。このように、チューブ6を用いることにより、減速機3への潤滑剤Gの供給が容易となる。
また、アダプター4は、上面41と下面42とを貫通する第2孔44を有している。第2孔44は、上面41に開口する有底の第2凹部441と、第2凹部441の底面と下面42とを貫通し、第2凹部441よりも開口が小さい第2貫通孔442と、を有している。また、第2孔44は、第1回動軸J1と同軸的に配置されている。
また、第2孔44には、上面41側から筒部8が挿通されている。筒部8は、筒状の本体81と、本体81の上端部に形成されているフランジ82と、を有している。本体81は、第2貫通孔442よりも小径であり、第2孔44および減速機3に挿通され、減速機3を貫通している。これに対して、フランジ82は、第2貫通孔442よりも大径であり、第2貫通孔442を通過することができず、第2凹部441の底面に当接している。そして、筒部8は、フランジ82においてネジB2によって第2凹部441の底面に固定されている。
以上、第1関節アクチュエーター27について説明した。このような減速機3では、各部材にバックラッシュ、いわゆる遊びが存在する。特に、歯車部33では、各歯車の噛み合い部分に遊びが存在する。この遊びにより、各歯車が円滑に回転する一方で、稼働しているロボットアーム22を停止しようとする際、例えば、ベース21に対する第1アーム23の回転を停止する際、モーターMを停止しても、遊び分、若干余計に回転しまう。このため、ロボットアーム22の位置精度の低下を招いてしまう。
本発明では、ロボットアーム22の停止の際、遊びによる余分な回転をキャンセルし、ロボットアーム22の位置精度を高めることができる。以下、このことについて説明する。
図2、図3~図7に示すように、アダプター4は、ベース21の上端部に設置されており、アダプター4とベース21との間には、荷重付与部である制動部7が設けられている。制動部7は、入力軸35の回転速度が所定の値以下となった場合に出力軸であるアダプター4に対し荷重をかける機能を有する。
制動部7は、アダプター4の回転速度に応じて継断する、いわゆるクラッチで構成される継断部7Aと、継断部7Aが継状態のときアダプター4に荷重をかける制動要素7Bと、を有する。継断部7Aが継状態のとき、すなわちクラッチが繋がっているときはアダプター4に対し荷重がかかった状態となり、継断部7Aが断状態のとき、すなわちクラッチが切れているときは、荷重がかかっていない状態となる。
図3~図6に示すように、継断部7Aは、アダプター4に接続されたリング状の第1部材71と、第1部材71の外周で、かつ第1部材71と同心的に配置されたリング状の第2部材72と、第1部材71と第2部材72との間に第1部材71の周方向に沿って配置された複数のボール73と、ボール73の下部に配置されたボール受けリング74と、ボール受けリング74を上方へ向けて付勢する付勢部材75と、を有する。
第1部材71は、アダプター4の外周面に固定された筒状部711と、筒状部711の上端部に設けられたフランジ部712と、筒状部711の外周部から外方へ向かって放射状に突出する複数の突出部713と、を有する。各突出部713は、フランジ部712の下方に位置している。
図5および図6に示すように、各突出部713は、第1部材71の径方向に沿って延在している。また、突出部713は、筒状部711の周方向に沿って等間隔で設けられている。図7に示すように、突出部713は、フランジ部712の下面より下方に向かって突出し、その幅が下方に向かって漸減している。
この第1部材71は、筒状部711の内周部がアダプター4と固定されている。このため、第1部材71は、アダプター4とともに回転する。
図3および図4に示すように、内輪である第1部材71の外周部には、外輪である第2部材72が設置されている。第2部材72は、筒状部721と、筒状部721の内周部から中心軸に向かって突出する複数の突出部722と、各突出部722の上側を覆う天板723と、を有する。
各突出部722は、第2部材72の径方向に沿って延在している。また、突出部722は、筒状部721の周方向に沿って等間隔で設けられている。突出部722は、第2部材72の中心軸方向から見たとき、その幅が中心軸に向かって細くなる形状をなしている。また、突出部722の数は、突出部713の数と同じである。
天板723は、第1部材71のフランジ部712の上方に位置する。図3に示すように、天板723は、後述する継状態では、第1部材71のフランジ部712と干渉する。
図5および図6に示すように、第1部材71の突出部713と、第2部材72の突出部722とは、継断部7Aの周方向における位置が同じである。隣り合う一対の突出部713と、隣り合う一対の突出部722との間にボール73が収納されており、これらで画成された空間が収納空間Sとなっている。ボール73は、収納空間S内で、継断部7Aの径方向、すなわち突出部713および突出部722の突出方向に移動することができる。ボール73は、図6に示すように、収納空間S内の第1部材71側に位置する状態と、図5に示すように、収納空間S内の第2部材72側に位置する状態と、をとり得る。このことに関しては後に詳述する。
ボール受けリング74は、突出部722の下方に、突出部722とは離間して設けられている。ボール受けリング74は、継断部7Aの中心軸から遠ざかるにつれて下がるように傾斜した傾斜面741を有する。ボール73は、傾斜面741に当接しており、ボール受けリング74の上方への付勢により、ボール73は外方へ、すなわちボール受けリング74の中心軸から遠ざかる方向へ付勢される。
このようなボール受けリング74は、第1部材71の筒状部711の外周部に沿って上下方向に移動可能に構成されている。
付勢部材75は、ボール受けリング74を上側に向かって付勢している。付勢部材75は、図示の構成では、コイルばねで構成されている。ただし、この構成に限定されず、例えば、板バネやゴムブッシュ等であってもよい。
制動要素7Bは、本実施形態では、リング状または円筒状のブレーキパッドで構成される。制動要素7Bは、その外周部がベース21に固定されている。また、制動要素7Bの内周部には、第2部材72の筒状部721が接触している。なお、第2部材72は、制動要素7Bと接触した状態で回転可能である。
制動要素7Bの構成材料は、特に限定されず、例えば、各種摩擦材、織布、不織布、金属板、樹脂板、セラミックス板等が挙げられる。
なお、図示の構成とは異なり、制動要素7Bに代えて、電磁ブレーキを用いてもよい。この場合、動作開始時にはブレーキがかからず、停止動作時にブレーキを発動させることができる。よって、より効果的に停止位置の位置精度を高めることができる。
このような継断部7Aは、図3および図5に示すように、第1部材71および第2部材72が接続された継状態と、図4および図6に示すように、第1部材71および第2部材72の接続が解除された断状態と、をとり得る。継状態および断状態は、入力軸35の回転速度に応じて切り替わる。換言すれば、継状態および断状態は、出力軸であるアダプター4の回転速度に応じて切り替わる。
(断状態:図4、図6)
アダプター4が所定方向に回転しているとき、第1部材71もアダプター4と同方向、同速度で回転する。継状態では、図6中のボール73が破線の位置に位置し、断状態では、ボール73が実線の位置に位置する。アダプター4の回転速度が、所定の値、すなわちしきい値Cを超えるように加速すると、アダプター4に固定される第1部材71とアダプター4に直接固定されない第2部材72との間で、慣性により大きな相対加速度が生じ、第2部材72は第1部材71およびボール73に対し相対回転する。ボール73は、第2部材72に押されて力を受けるが、第2部材72の側面724が径方向に対して傾斜しているため、ボール73は、側面724に沿って図6中矢印方向、すなわち、径方向内側に移動する。これにより、ボール73は、第2部材72の突出部722側から離脱し、第1部材71の隣接する突出部713、713間に移行する。この状態では、図4に示すように、ボール73は、傾斜面741を押圧する。この押圧により、ボール受けリング74は、付勢部材75の付勢力に抗して下方に移動する。これにより、第1部材71が第2部材72の天板723に押し付けられる力が弱まり、第1部材71のフランジ部712および第2部材72の天板723との接触圧が弱まる。よって、第1部材71は、第2部材72と干渉せず、第2部材72に対して空回りすることとなる。その結果、制動要素7Bに接続された第2部材72から荷重を受けることなく第1部材71およびアダプター4が回転することができる。
このような断状態では、アダプター4、第1部材71およびボール73は回転していて、第2部材72は、止まっているか、第1部材71よりも遅い速度で回転している。
なお、第1部材71がしきい値Cを超える回転速度で回転し続けていると、ボール73が第2部材72側へ戻ろうとしても、突出部722の先端、内側の面に衝突して第2部材72側へ移行することはない。
前記しきい値Cは、制動部7の基本構造や、制動部7を構成する各部品の形状、寸法、重量、材質等の諸条件の選択により、適宜設定することができる。前記しきい値は、例えば、10~300rpm程度とすることができる。
(継状態:図4、図6)
一方、アダプター4の回転速度がしきい値C以下になると、第2部材72の相対加速度が小さくなり、ボール73が突出部722の先端、内側の面と衝突しにくくなる。このため、ボール73は、付勢部材75の付勢力により、ボール受けリング74の傾斜面741によって径方向外側、すなわち、第2部材72側に押圧される。よって、ボール73は、第2部材72側に移動し、第2部材72の隣接する突出部722、722間に入り込んで継状態となる。すなわち、図4に示すように、付勢部材75の付勢力によってボール73がフランジ部712を上方へ向けて押圧し、フランジ部712が第2部材72の天板723に押し付けられる。これにより、第1部材71と第2部材72とが干渉し、両者間の摩擦力により第1部材71の回転力が第2部材72に伝達され、第1部材71と第2部材72とが共に回転する。なお、この回転の際、第2部材72は、第1部材71と同方向に回転するが、制動要素7Bと接触しているため、第2部材72の方が第1部材71よりも回転速度が遅い。
このような継状態では、制動要素7Bの荷重が第2部材72を介して第1部材71に伝達され、出力軸であるアダプター4に対し荷重がかかる。この荷重は、アダプター4の回転速度には、ほぼ影響しない程度の小さな荷重であり、例えば、アダプター4の回転速度が0.3~2%程度低下する程度、特に0.5~1.2%程度低下する程度である。
アダプター4の回転速度がしきい値Cを超えるような速度でロボットアーム22が稼働している状態、すなわちベース21に対し第1アーム23が回転している状態において、ロボットアーム22を徐々に減速し停止しようとする際、アダプター4の回転速度がしきい値C以下になると、第1部材71および第2部材72が干渉し、継断部7Aが継状態となり、制動要素7Bによりアダプター4に対し回転方向と逆方向の荷重が与えられる。すなわち、出力軸であるアダプター4に対し、回転しようとする方向と反対方向に荷重がかかる、換言すれば、負荷が付与されるため、減速機3の歯車部33の各歯車等に遊びが無くなるよう、各歯車が噛み合って、減速機3のバックラッシュがキャンセルされる。減速機3のバックラッシュがキャンセルされた状態でロボットアーム22が停止することにより、ロボットアーム22は、停止目標位置で精度よく停止することができる。よって、ロボットアーム22の位置精度を高めることができる。
前述したように、継断部7Aの継・断を切り替える回転速度のしきい値Cは、比較的小さい値であるため、継断部7Aが継状態となりアダプター4に荷重が作用するタイミングは、ロボットアーム22が停止する直前、すなわちベース21に対する第1アーム23の回転が停止する直前である。ここで、直前とは、停止するまでの時間が例えば0.01秒以上1秒以下の時間を言う。
この場合、前述したように、ロボットアーム22を停止する際に制動部7によりアダプター4に対し付与される荷重は、小さい荷重であり、しかも荷重がかかる時間、すなわち停止までの時間も短時間であるため、ロボットアーム22の停止位置に悪影響を与えることはない。
また、停止しているロボットアーム22を再度稼働する際には、アダプター4に対し荷重が付与されている状態であるが、小さい荷重であるため、ロボットアーム22の稼働開始にも悪影響を与えることはない。
以上説明したように、ロボット2は、第1構造体の一例であるベース21と、ベース21に配置され、ベース21に対し相対的に回転可能に設けられる第2構造体の一例である第1アーム23と、ベース21に対し第1アーム23を相対的に回転駆動する駆動源であるモーターMと、モーターMに接続された入力軸35、第1アーム23に接続された出力軸であるアダプター4および入力軸35とアダプター4との間に設置された歯車部33を有し、駆動源であるモーターMの回転を減速して第1アーム23に伝達する減速機3と、入力軸35の回転速度が所定の値であるしきい値C以下となった場合にアダプター4に対し荷重をかける荷重付与部である制動部7と、を有する。これにより、ロボットアーム22が停止する際、歯車部33のバックラッシュがキャンセルされた状態でロボットアーム22を停止させることができる。よって、ロボットアーム22の位置精度、特に位置繰り返し精度を高めることができる。
また、上記では、第1構造体をベース21とし、第2構造体を第1アーム23としたが、これに限定されず、例えば、第1構造体を第1アーム23とし、第2構造体をベース21としてもよく、第1構造体を第1アーム23とし、第2構造体を第2アーム24としてもよく、第1構造体を第2アーム24とし、第2構造体を第1アーム23としてもよく、第1構造体を第2アーム24とし、第2構造体を作業ヘッド25としてもよい。
また、上記では、モーターM、減速機3および制動部7は、ベース21側、すなわち、第1構造体側に設けられている構成について説明したが、本発明ではこれに限定されず、モーターM、減速機3および制動部7のうちの少なくとも1つが、第1アーム23側、すなわち、第2構造体側に設けられている構成であってもよい。
また、上記では、ロボット2は、スカラロボットとして説明したが、本発明ではこれに限定されず、スカラロボット以外、例えば、6軸多関節ロボット、双腕ロボット等であってもよい。
また、制動部7は、第1構造体の一例であるベース21に対する第2構造体の一例である第1アーム23の回転が停止する直前に出力軸であるアダプター4が回転している方向と反対方向に荷重をかける。このような構成であると、第1アーム23の回転が停止する際、アダプター4が回転している方向に沿って荷重をかける構成に比べ、容易かつ正確に荷重を与えることができる。
また、第1アーム23の回転が停止する直前に荷重が付与されるため、荷重がかかる時間、すなわち停止までの時間が短時間であり、しかもその荷重も比較的小さいため、ロボットアーム22の停止位置に悪影響を与えることなく、正確な位置に停止することができる。
ただし、本発明では、この構成に限定されず、第1アーム23の回転が停止する直前にアダプター4が回転している方向に沿って荷重をかける構成であってもよい。このようにアダプター4に対し進行方向に荷重がかかることにより、上述と同様に各歯車が噛み合い、減速機3のバックラッシュがキャンセルされる。この場合、アダプター4は上述と比べて進行方向に所定距離進むこととなるが、進行方向に進む距離を考慮してモーターMを制御することにより、ロボットアーム22を正確な位置に停止することができる。
また、前述したように、制動部7は、出力軸であるアダプター4の回転速度に応じて継断する継断部7Aを有し、継断部7Aが継がった状態でアダプター4に荷重をかける。これにより、電気的な制御を行うことなく、簡単な構成で、容易かつ正確にアダプター4に荷重をかけることができる。
また、前述したように、継断部7Aは、出力軸であるアダプター4に接続されたリング状の第1部材71と、第1部材71の外周に設置され、制動要素7Bに接続されたリング状の第2部材72と、第1部材71と第2部材72との間に周方向に沿って設置され、かつ第1部材71の径方向に移動し得る複数のボール73と、を有する。また、ボール73の径方向の位置に対応して継断が切り替わる。これにより、回転速度に対応した相対加速度の大小を利用して継断が切り替わるという簡単な構成で、上記効果を容易かつ確実に得ることができる。
なお、継断部7Aとは別で、ロボットアーム22は、トルクリミッターを有していてもよい。この場合、継断部7Aとトルクリミッターとは、異なるタイミングでアダプター4に荷重をかける。
<第2実施形態>
図8は、第2実施形態に係るロボットシステムのブロック図である。図9は、図8に示すロボットシステムが備える制動部の概略構成図である。図10は、図8に示すロボットの制御方法を説明するためのフローチャートである。
以下、これらの図を参照しつつ本発明のロボットの第2実施形態について説明するが、以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については説明を省略する。
第2実施形態に係るロボットシステムは、ロボット制御装置9を備えている。図8に示すように、ロボット制御装置9は、ロボット2の駆動を制御する機能を有し、前述したロボット2の各部と電気的に接続されている。ロボット制御装置9は、制御部91と、記憶部92と、通信部93と、を有する。これらの各部は、例えばバスを介して相互に通信可能に接続されている。
制御部91は、例えば、CPU(Central Processing Unit)で構成され、記憶部92に記憶されている動作プログラム等の各種プログラムを読み出し、実行する。制御部91で生成された信号は、通信部93を介してロボット2の各部に送信され、ロボット2の各部からの信号は、通信部93を介して制御部91で受信される。制御部91で受信された信号は、所定の処理が施され、記憶部に92に記憶され、あるいはロボットアーム22の動作の制御等に利用される。このような制御部91により、ロボットアーム22が所定の作業を所定の条件で実行することができる。
記憶部92は、制御部91で実行される各種プログラム等を保存する。特に、記憶部92には、しきい値C等の各種データ、現在の入力軸35の回転速度をしきい値Cと比較してテンショナー78の作動を制御する制御プログラム等が記憶されている。この場合、しきい値Cは、書き換え可能であったり、複数の異なるしきい値Cから選択可能であったししてもよい。
記憶部92としては、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリー、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリー、着脱式の外部記憶装置等を有する構成のものが挙げられる。
通信部93は、例えば有線LAN(Local Area Network)、無線LAN等の外部インターフェースを用いて他の機器との間で信号の送受信を行う。この場合、図示しないサーバーを介して通信を行ってもよく、また、インターネット等のネットワークを介して通信を行ってもよい。
このようなロボット制御装置9は、図1に示すように、ベース21に設置されている。ただし、この構成に限定されず、ロボット2と離れた位置に設置されていてもよい。
また、ロボット2は、モーターMの位置情報、すなわち、正逆を含む回転量および角速度を経時的に検出し得る検出器として、エンコーダーEを有する。このエンコーダーEとしては、例えばロータリーエンコーダーを用いることができる。
エンコーダーEは、ロボット制御装置9と電気的に接続されており、エンコーダーEで検出されたモーターMの位置情報は、ロボット制御装置9に電気信号として送信される。そして、この位置情報に基づいて、ロボット制御装置9は、図示しないモータードライバーに制御信号を出力し、モーターMを駆動させる。
なお、エンコーダーEは、モーターMの位置情報を検出するものであるが、モーターMの位置情報と入力軸の位置情報とは対応しているため、エンコーダーEは、入力軸の回転速度を検出する検出部とも言える。
また、ロボット制御装置9は、エンコーダーEで検出されたモーターMの位置情報を経時的に取得し、その情報に基づいて、モーターMの回転速度を算出することができる。モーターMの回転速度がわかると、これに対応している減速機3の入力軸35の回転速度もわかるため、エンコーダーEは、入力軸35の回転速度を検出する検出部の構成要素であると言える。
なお、減速機3は、その減速比が既知であるため、エンコーダーEは、出力軸側に設置されていてもよい。エンコーダーEは、例えばアダプター4の回転速度を検出するものであってもよい。この場合でも、既知である減速比から、入力軸35の回転速度を検出することができるからである。
第2実施形態におけるロボット2は、前述した制動部7とは構成が異なる制動部70を有する。
図9に示すように、制動部70は、出力軸であるアダプター4の外周に固定された第1ホイール76Aと、第1ホイール76Aと離間して配置された第2ホイール76Bと、第1ホイール76Aおよび第2ホイール76Bに掛け回されたエンドレスベルト77と、エンドレスベルト77の張力を調整するテンショナー78と、を有する。制動部70は、テンショナー78によりエンドレスベルト77の張力を増大させてアダプター4に荷重をかける。
図示の構成では、第1ホイール76Aおよび第2ホイール76Bは、共に、スプロケットホイールであり、エンドレスベルト77は、第1ホイール76Aおよび第2ホイール76Bの歯に噛み合うコッグドベルトで構成されている。ただし、これに限定されず、第1ホイール76Aおよび第2ホイール76Bは、共に、プーリーであり、エンドレスベルト77は、プーリーベルトであってもよい。
第1ホイール76Aは、主動ホイールであり、第2ホイール76Bは、従動ホイールである。第1ホイール76Aが所定方向に回転すると、エンドレスベルト77を介して第2ホイール76Bも同方向に回転する。
テンショナー78は、自由回転する移動ホイール781と、移動ホイール781を移動させる駆動源であるソレノイド782とを有する。移動ホイール781は、例えばアイドルローラーで構成される。ソレノイド782は、ロボット制御装置9と電気的に接続されており、制御部91により駆動が制御される。
移動ホイール781は、エンドレスベルト77に押し付けられた第1の位置と、エンドレスベルト77から離間した第2の位置と、を移動する。ソレノイド782は、通電、切電に伴って伸長、収縮するピン783を有し、このピン783の先端部に移動ホイール781が回転可能に支持されている。ソレノイド782を駆動してピン783を伸縮させ、移動ホイール781を第1の位置と第2の位置との間で移動させる。
次に、テンショナー78を有する制動部70の作動原理について説明する。
移動ホイール781が第1の位置に位置しているときは、移動ホイール781がエンドレスベルト77を押圧して張力が高まり、第1ホイール76Aおよびこれに固定されたアダプター4に荷重を付与することができる。移動ホイール781が第2の位置に位置しているときは、エンドレスベルト77の張力は、自然状態の張力であり、前記荷重の付与が解除される。
前述したように、ソレノイド782は、ロボット制御装置9により、その作動が制御される。ロボット制御装置9は、ロボット2の動作中、エンコーダーEで検出されたモーターMの位置情報に基づいてモーターMの回転速度を算出する。
そして、モーターMの回転速度から、入力軸35の回転速度を推定し、入力軸35の回転速度が前述したしきい値Cを超えていると判断された場合、移動ホイール781が第2の位置に位置するようソレノイド782の作動を制御する。
一方、入力軸35の回転速度がしきい値C以下であると判断された場合、移動ホイール781が第1の位置に位置するようソレノイド782の作動を制御する。これにより、アダプター4に対し、回転しようとする方向と反対方向に荷重が付与される。このような制動部70の作動により、減速機3の歯車部33の各歯車に遊びが無くなるよう、各歯車が噛み合って、減速機3のバックラッシュがキャンセルされる。よって、ロボットアーム22の位置精度を高めることができる。
以上述べたように、ロボット2は、入力軸35の回転速度を検出する検出部であるエンコーダーEと、エンコーダーEの検出結果に応じて制動部70の駆動を制御する制御部91とを有する。これにより、電気的な制御により、ロボットアーム22が停止する際、歯車部33のバックラッシュがキャンセルされた状態でロボットアーム22を停止させることができる。よって、ロボットアーム22の位置精度、特に停止位置の精度を高めることができる。
また、制動部70は、出力軸であるアダプター4に設置されたホイールである第1ホイール76Aと、第1ホイール76Aに掛け回されたエンドレスベルト77と、エンドレスベルト77の張力を調整するテンショナー78とを有し、テンショナー78により張力を増大させて出力軸であるアダプター4に荷重をかける。これにより、簡単な構成で、容易かつ正確にアダプター4に荷重をかけることができる。
本実施形態のような構成であると、荷重をかける状態と、かけない状態とを単に切り替えるだけでなく、回転速度に応じて、移動ホイール781の押し付けの程度を調整することができる。よって、回転速度に応じて荷重の程度をより適正に保つことができる。
本実施形態は、電気的な制御により制動部70を作動させるため、第1実施形態に比べ、しきい値Cの設定を容易に調整することができるという利点がある。
なお、本実施形態では、エンコーダーEで検出されたモーターMの位置情報に基づいて入力軸35の回転速度を求める構成であったが、本発明ではこれに限定されず、モーターMのトルク値や、モーターMへの通電条件等に基づいて入力軸35の回転速度を求める構成であってもよい。
また、図示の構成とは異なり、入力軸35の回転速度がしきい値C以下でも、しきい値を超えていても、荷重をかける構成であってもよい。
次に、図10に示すフローチャートを用いて、本発明のロボットの制御方法の一例について説明する。
まず、ステップS101において、ロボットアーム10を駆動し、入力軸35の回転速度を検出する。本実施形態では、エンコーダーEが検出する位置情報を取得する。
次いで、ステップS102において、検出した回転速度がしきい値C以下であるか否かを判断する。ステップS102において、検出した回転速度がしきい値C以下であると判断した場合、ステップS103に移行し、検出した回転速度がしきい値Cを超えていると判断した場合、ステップS104に移行する。
ステップS103では、出力軸であるアダプター4に荷重を付与する。本ステップでは、前述したように、移動ホイール781が第1の位置に位置するようソレノイド782の作動を制御する。これにより、アダプター4に対し、回転しようとする方向と反対方向に荷重が付与される。このような制動部70の作動により、減速機3の歯車部33の各歯車に遊びが無くなるよう、各歯車が噛み合って、減速機3のバックラッシュがキャンセルされる。よって、ロボットアーム22の位置精度を高めることができる。
ステップS104では、ロボットアーム10の作業が完了したか否かを判断する。ステップS104において、ロボットアーム10の作業が完了したと判断した場合、ロボットアーム10の動作を終了し、ロボットアーム10の作業が完了していないと判断した場合、ステップS102に戻り、以下のステップを繰り返す。
以上説明したように、ロボットの制御方法は、第1構造体の一例であるベース21と、ベース21に対し相対的に回転可能に設けられる第2構造体の一例である第1アーム23と、ベース21に配置され、ベース21に対し第1アーム23を相対的に回転駆動する駆動源であるモーターMと、モーターMに接続された入力軸35、第1アーム23に接続された出力軸であるアダプター4および入力軸35とアダプター4との間に設置された歯車部33を有し、駆動源であるモーターMの回転を減速して第1アーム23に伝達する減速機3と、を備えるロボットの制御方法である。また、ロボットの制御方法は、入力軸35の回転速度に関する情報を取得する第1ステップと、入力軸35の回転速度が所定の値であるしきい値C以下となったか否かを判断する第2ステップと、入力軸35の回転速度がしきい値C以下となった場合にアダプター4に対し荷重をかける第3ステップと、を有する。これにより、ロボットアーム22が停止する際、歯車部33のバックラッシュがキャンセルされた状態でロボットアーム22を停止させることができる。よって、ロボットアーム22の位置精度、特に位置繰り返し精度を高めることができる。
以上、本発明のロボットおよびロボットの制御方法を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成、工程は、同様の機能を有する任意の構成、工程に置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物、工程が付加されていてもよい。
1…ロボットシステム、2…ロボット、3…減速機、4…アダプター、4A…第1継手、5…動力伝達機構、6…チューブ、7…制動部、7A…継断部、7B…制動要素、8…筒部、9…ロボット制御装置、21…ベース、22…ロボットアーム、23…第1アーム、24…第2アーム、25…作業ヘッド、26…エンドエフェクター、27…第1関節アクチュエーター、28…第2関節アクチュエーター、30…筐体筒、31…外筒部、32…出力部、33…歯車部、35…入力軸、41…上面、42…下面、43…第1孔、44…第2孔、51…第1プーリー、52…第2プーリー、53…エンドレスベルト、70…制動部、71…第1部材、72…第2部材、73…ボール、74…ボール受けリング、75…付勢部材、76A…第1ホイール、76B…第2ホイール、77…エンドレスベルト、78…テンショナー、81…本体、82…フランジ、91…制御部、92…記憶部、93…通信部、230…筐体、251…スプラインナット、252…ボールネジナット、253…スプラインシャフト、291…第1駆動機構、292…第2駆動機構、323…供給孔、343…伝達歯車、361…排出孔、431…第1凹部、432…第1貫通孔、441…第2凹部、442…第2貫通孔、711…筒状部、712…フランジ部、713…突出部、721…筒状部、722…突出部、723…天板、724…側面、741…傾斜面、781…移動ホイール、782…ソレノイド、783…ピン、B2…ネジ、E…エンコーダー、G…潤滑剤、J1…第1回動軸、J2…第2回動軸、J3…第3回動軸、M…モーター、M1…出力軸、M4…モーター、S…収納空間

Claims (7)

  1. 第1構造体と、
    前記第1構造体に対し相対的に回転可能に設けられる第2構造体と、
    前記第1構造体に配置され、前記第1構造体に対し前記第2構造体を相対的に回転駆動する駆動源と、
    前記駆動源に接続された入力軸、前記第2構造体に接続された出力軸および前記入力軸と前記出力軸との間に設置された歯車部を有し、前記駆動源の回転を減速して前記第2構造体に伝達する減速機と、
    前記入力軸の回転速度が所定の値以下となった場合に前記出力軸に対し荷重をかける荷重付与部と、を有することを特徴とするロボット。
  2. 前記荷重付与部は、前記第1構造体に対する前記第2構造体の回転が停止する直前に前記出力軸が回転している方向と反対方向に荷重をかける請求項1に記載のロボット。
  3. 前記荷重付与部は、前記出力軸の回転速度に応じて継断する継断部を有し、
    前記継断部が継がった状態で前記出力軸に荷重をかける請求項1または2に記載のロボット。
  4. 前記継断部は、前記出力軸に接続されたリング状の第1部材と、前記第1部材の外周に設置され、制動要素に接続されたリング状の第2部材と、前記第1部材と前記第2部材との間に周方向に沿って設置され、かつ前記第1部材の径方向に移動し得る複数のボールと、を有し、
    前記ボールの径方向の位置に対応して継断が切り替わる請求項3に記載のロボット。
  5. 前記入力軸の回転速度を検出する検出部と、前記検出部の検出結果に応じて前記荷重付与部の駆動を制御する制御部とを有する請求項1または2に記載のロボット。
  6. 前記荷重付与部は、前記出力軸に設置されたホイールと、前記ホイールに掛け回されたエンドレスベルトと、前記エンドレスベルトの張力を調整するテンショナーとを有し、前記テンショナーにより前記張力を増大させて前記出力軸に荷重をかける請求項5に記載のロボット。
  7. 第1構造体と、
    前記第1構造体に対し相対的に回転可能に設けられる第2構造体と、
    前記第1構造体に配置され、前記第1構造体に対し前記第2構造体を相対的に回転駆動する駆動源と、
    前記駆動源に接続された入力軸、前記第2構造体に接続された出力軸および前記入力軸と前記出力軸との間に設置された歯車部を有し、前記駆動源の回転を減速して前記第2構造体に伝達する減速機と、を備えるロボットの制御方法であって、
    前記入力軸の回転速度に関する情報を取得する第1ステップと、
    前記入力軸の回転速度が所定の値以下となったか否かを判断する第2ステップと、
    前記入力軸の回転速度が所定の値以下となった場合に前記出力軸に対し荷重をかける第3ステップと、を有することを特徴とするロボットの制御方法。
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