JP2002213501A - 摩擦クラッチ装置 - Google Patents

摩擦クラッチ装置

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JP2002213501A
JP2002213501A JP2001006124A JP2001006124A JP2002213501A JP 2002213501 A JP2002213501 A JP 2002213501A JP 2001006124 A JP2001006124 A JP 2001006124A JP 2001006124 A JP2001006124 A JP 2001006124A JP 2002213501 A JP2002213501 A JP 2002213501A
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Norio Usuki
功雄 臼杵
Masahiro Inoue
昌弘 井上
Koji Shima
孝爾 嶋
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力側部材に回転トルクが加わった際に、カ
ムの働きによって出力側部材を軸心方向に移動させるた
め、構造が複雑になるなど、製作コストが高かった。 【解決手段】 カムプレート2と第一回転体3とを連結
するカム部7を、カムプレート2側の第二カム21と、
第一回転体3側の第一カム22とから構成し、第二カム
21および第一カム22を、それぞれ外周方向に沿って
かつ軸心5方向に傾斜した凸面24a,24bと凹面2
3a,23bとから構成し、カムプレート2を大重量に
設定したという簡単な構成で、第一回転体3の角加速度
を利用してカムプレート2を所定の軸心5に沿って移動
させ、ケーシング4に動力を伝達することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、第一回転体および
第二回転体が同軸の軸心回りに回転自在に支持され、第
一回転体の駆動力を第二回転体へ伝えるためのカム部材
が設けられた摩擦クラッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の摩擦クラッチ装置には、入力側部
材に回転トルクが加わった際に、カムの働きによって出
力側部材(例えばカムプレート)を軸心方向に移動させ
るよう構成されたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記摩擦クラッチ装置
では、入力側部材に回転トルクが加わった際に、カムの
働きによって出力側部材を軸心方向に移動させるため、
構造が複雑になるなど、製作コストが高かった。
【0004】そこで本発明は、上記課題を解決し得るク
ラッチ装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明における課題解決
手段は、第一回転体、第二回転体、および第一回転体の
回転に伴ってその駆動力を第二回転体へ伝えるためのカ
ム部材が、それぞれ同軸上で軸心回りに回転自在に設け
られ、前記カム部材は軸心方向に沿って移動自在に構成
されるとともに、前記第一回転体に設けた案内面に対し
軸心方向に沿って摺動自在に嵌合する被案内面と、前記
第二回転体の周面に形成したテーパ状の受け面と同傾斜
で、軸心方向に沿って移動することで受け面に当接離間
する作動面とを有し、前記受け面から作動面を離間させ
る方向に付勢するばねが設けられ、前記カム部材は、第
一回転体の回転に伴って回転した際の角加速度が所定値
を超えると、前記ばねの弾性力に抗して受け面に対し作
動面が当接する軸心方向に移動可能となる重量に設定さ
れている。
【0006】上記構成において、第一回転体が軸心回り
に回転するのに伴って、第一回転体の案内面に被案内面
を介して連結されているカム部材が、受け面から作動面
が離間した状態で回転し、第一回転体からカム部材に所
定の角加速度が伝達された場合、カム部材はその重量に
よって被案内面が案内面に案内されるとともに、ばねの
弾性力に抗してテーパ状の作動面が受け面に当接する方
向に軸心方向に沿って移動し、作動面が受け面に所定の
圧接力で当接することにより、カム部材の慣性モーメン
トが第二回転体に伝達されて、第二回転体が軸心回りに
回転する。そして、第一回転体からカム部材に伝達され
る角加速度が所定の角加速度より小さくなると、カム部
材が作動面が受け面に当接する方向にカム部材が移動し
ようとする力がばねの弾性力よりも小さくなり、作動面
が受け面から離間する方向にカム部材が押圧され、作動
面が受け面から離間することで、カム部材の慣性モーメ
ントが第二回転体に伝達されず、第二回転体が回転を停
止する。さらに、カム部材と第二回転体とが当接してい
て第二回転体に回転トルクが働いた場合、カム部材の慣
性モーメントが第二回転体を回転させるように働く。
【0007】また、カム部材が第二回転体に回転自在に
内装され、カム部材の外周面と第二回転体の内周面の隙
間にブッシュおよびばねが配置され、ブッシュのばね側
に、ワッシャが配置された構成によれば、ブッシュを、
ばねの弾性力に基づく繰り返し負荷から保護し、ブッシ
ュの摩耗が防止される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。図1の断面図に示すように、本
発明の実施の形態に係る摩擦クラッチ装置1は、所定の
軸心5回りに回転可能に設けられてこの軸心5と同軸で
図示しないモータなどの駆動装置の出力軸11に連結さ
れる第一回転体(入力軸ともいう)3と、前記軸心5回
りに回転可能に支持されて前記出力軸11を挿通する挿
通孔12を有したカムプレート2と、このカムプレート
2を一側に回転自在に内装するとともに前記第一回転体
3を他側に内装する円筒状の第二回転体(以下「ケーシ
ング」という)4と、前記第一回転体3をケーシング4
に回転自在に保持するための単列転がり軸受6と、前記
第一回転体3とカムプレート2とを連結するカム部7と
を備えている。
【0009】前記第一回転体3の中心部に形成した保持
孔20に、前記出力軸11の端部がスプライン嵌合さ
れ、前記第一回転体3は、縮径して突出した嵌合部18
を一側に有し、この嵌合部18がカムプレート2の他側
端面中心に形成した凹部19にブッシュ15を介して嵌
合されている。
【0010】また、前記カムプレート2は、一側外周面
と他側外周面を連続するテーパ状の作動面8aを外周面
の途中に有して、一側に比べて他側が大径断面の筒状に
形成され、前記ケーシング4の内周面途中の前記作動面
8aに対向する位置に、この作動面8aと同角度だけ同
方向に傾斜して、作動面8aが当接離間する受け面8b
が形成されている。
【0011】そして、前記作動面8aの一側に段付き部
9が形成されることで、カムプレート2が縮径されてケ
ーシング4の一側内周面とカムプレート2の一側外周面
との間に、後述のコイルばね16を装着するための隙間
10が形成されている。
【0012】前記ケーシング4の一端面に、径方向内向
きに所定量だけ張出すフランジ13が形成され、このフ
ランジ13に当接する位置で前記隙間10に、自己潤滑
性のブッシュ(例えば合成樹脂製品、含油焼結製品)1
4が配置され、このブッシュ14の端面にワッシャ(例
えば鉄製品、焼き入れ製品)14aが当接され、および
このワッシャ14aと段付き部9をばね座としてカムプ
レート2を他側に付勢するための前記コイルばね16が
隙間10に配置されている。
【0013】前記単列転がり軸受6は公知のもので、内
輪30、外輪31および玉32から構成され、内輪30
が第一回転体3の外周面に嵌着されるとともに、外輪3
1が出力側、すなわちケーシング4の他側内周面に嵌着
され、玉32の両側位置で内輪30と外輪31に渡して
環状のシール部材33が配置されている。
【0014】図2に示すように、前記カム部7は、第一
回転体3の途中外周面に形成された第一カム22と、カ
ムプレート2の縮径した他側外周面に形成された第二カ
ム21とから構成され、前記第一カム22および第二カ
ム21は、それぞれ凸部24,25とこの凸部24,2
5に円周方向に沿って連続した凹部26,27を有し、
凸部24,25および凹部26,27は、それぞれ円周
方向に対して軸心5方向に傾斜した摺動嵌合面28,2
9を有し、これら摺動嵌合面28,29は、反対方向に
傾斜した傾斜面28a,28b,29a,29b連続し
た構成となっている。
【0015】なお、図1における符号34は、単列転が
り軸受6が抜出るのを防止するための環状の抜止め用部
材で、ケーシング4の他側に嵌着されている。
【0016】また、図3に示すように、ケーシング4の
他端面には、別の軸を連結するための歯部17が形成さ
れている。
【0017】上記構成において、カムプレート2は、コ
イルばね16の弾性力によってケーシング4の他側へ押
圧されており、第一カム22および第二カム21のこの
とき、凹部26と凸部25とが噛み合い、かつ凸部24
と凹部27とが完全に噛み合った状態にある。
【0018】そして、モータなどの駆動装置を駆動して
出力軸11を回転させると、ケーシング4に単列転がり
軸受6を介して保持された第一回転体3が軸心5回りに
回転し、この第一回転体3にカム部7を介して連結され
ているカムプレート2が共に回転を開始する。
【0019】ところで、第一回転体3とカムプレート2
とは、カム部7における傾斜した摺動嵌合面28,29
どうしが当接することで連結され、またカムプレート2
は大重量であるので、第一回転体3が回転を開始した
際、、第一回転体3とカムプレート2との間で回転トル
クの大きさに差が生じ、この回転トルクの大きさの差に
よって、第一カム22に対して第二カム21(摺動嵌合
面28に対し摺動嵌合面29)がわずかにずれ、その分
だけカムプレート2は第一回転体3から遅延して所定の
軸心5回りに共回りをすることになる。そして、カムプ
レート2は、第一回転体3が一定の角速度で回転してい
る間、上記のように第一カム22に対して第二カム21
が少しずれた状態を維持したまま回転する。
【0020】ところで、出力軸11すなわち第一回転体
3に角加速度が働いてその回転数が上がるとカムプレー
ト2の慣性モーメントが上昇して、そのエネルギーがコ
イルばね16の弾性力に勝つようになると、傾斜面29
a,29bが傾斜面28a,28bに案内されてさらに
ずれ、カムプレート2がケーシング4内の一側に移動す
る。そうすると、図1の仮想線で示すように、カムプレ
ート2の作動面8aが、ケーシング4の受け面8bに圧
接し、その際の摩擦力によってカムプレート2とケーシ
ング4とが一体化して、カムプレート2の慣性モーメン
ト(動力)がケーシング4に伝達され、これによってケ
ーシング4が所定の軸心5回りに回転を開始する。そし
て、ケーシング4にその歯部17を介して連結されてい
る図示しない別の軸が、第一回転体3と等しい角速度で
回転する。
【0021】そして、カムプレート2と第一回転体3と
の間で回転トルクの大きさに差がなくなると、コイルば
ね16の弾性力によって再びカムプレート2がケーシン
グ4内の他側端へ向けて移動して作動面8aが受け面8
bから離間し、これによってカムプレート2からケーシ
ング4への動力の伝達が遮断され、ケーシング4の回転
が停止する。
【0022】なお、ケーシング4が回転してこのケーシ
ング4に連結されている別の軸が回転しているとき、何
らかの理由によってその軸の回転数が低下したり、ある
いはその軸の回転が停止しようとした場合、作動面8a
と受け面8bとが圧接している状態にある場合は、カム
プレート2の慣性モーメントがケーシング4に伝達され
るようになり、ケーシング4の回転を補助する。
【0023】上記のように、カムプレート2と第一回転
体3とを連結するカム部7を、第一回転体3側の第一カ
ム22とカムプレート2側の第二カム21とから構成
し、第二カム21および第一カム22を、それぞれ凸部
24,25とこの凸部24,25に円周方向に沿って連
続した凹部26,27とから構成し、凸部24,25お
よび凹部26,27に、それぞれ円周方向に対して軸心
5方向に反対方向に傾斜した摺動嵌合面28,29を有
し、摺動嵌合面28,29は反対方向に傾斜した傾斜面
28a,28b,29a,29bの連続によって形成
し、カムプレート2を第一回転体3から所定の角加速度
が伝達された際に、コイルばね16の弾性力に抗して受
け面8bに対し作動面8aが当接する軸心5方向に移動
可能な重量に設定した(自動車エンジンに付設するフラ
イホイールの機能をもたせた)という簡単な構成で、第
一回転体3と第二回転体4の断続を確実に行うことがで
きる。
【0024】なお、コイルばね16とブッシュ14との
間には、ワッシャ14aが介装されているので、摩擦ク
ラッチ装置1の動作に伴うコイルばね16の繰り返し反
力は、直接的にはワッシャ14aに働くことになる。こ
のため、ワッシャ14aを設けない場合に比べてブッシ
ュ14の摩耗が少なくなり、コイルばね16の弾性力を
長期的に一定に維持できる。
【0025】ここで、上記摩擦クラッチ装置1における
断続の応答性を確かめる実験を行った結果を示す。ま
ず、この実験装置は、図4の概略図に示すように、一方
の基台50に固定した駆動モータ51と、この駆動モー
タ51の出力軸52に着脱自在に取付けた回転部材53
と、この回転部材53の中心軸54に着脱自在に取付け
た設定マス部材55(回転部材53と設定マス部材55
とでカムプレート2に相当する)と、他方の基台56に
対して駆動モータ51の出力軸52と同軸上にかつ軸心
回りに回転自在に設置した受け部材(ケーシング4に相
当する)57と、この受け部材57の中心軸58上に配
置したトルク検出器59およびロードセル60とから構
成し、回転部材53と受け部材57とを対向して配置さ
せた。
【0026】また、回転部材53の先端部外周面(作動
面8aに相当する)53aおよびこの先端部外周面53
aに対向する受け部材57の先端部内周面(受け面8b
に相当する)57aをテーパ面に形成した。
【0027】このような構成における実験装置におい
て、駆動モータ51を駆動して回転部材53を回転さ
せ、回転部材53を駆動モータ51の出力軸52から切
り離して惰性回転させ、この状態で回転部材53を受け
部材57に対し先端部外周面53aと先端部内周面57
aとが嵌合するように押付け、このときの押付け荷重を
ロードセル60で測定するとともに、受け部材57に発
生する回転トルクをトルク検出器59で測定した。な
お、実験条件としては下記の通りである。
【0028】1.回転部材および設定マス部材の惰性回
転数:300rpm 2.各部品の質量と慣性力(イナーシヤ) ・設定マス部材:4.8kg,5.46×10-3kgm
2 ・回転部材:3.1kg,4.25×10-3kgm2 ・受け部材:3.1kg,9.46×10-3kgm2 3.先端部外周面および先端部内周面の形状 ・テーパ角度:5°,10°,20° ・テーパ接触長:5,10,15mm 4.周辺条件・ 潤滑条件:ATF、グリース(商品名:アルバニア
2)の2種・ 温度条件:室温 図5は、上記の条件下で、所定の押付け荷重でもって先
端部外周面53aを先端部内周面57aに対して押付け
た実験結果を示すグラフである。
【0029】まず、上記条件下の実験において、潤滑条
件として用いたATF、グリースともに結果に違いは観
られなかった。
【0030】図5において、横軸を受け部材57に対す
る回転部材53の押付け荷重(N)とし、縦軸を回転部
材53を受け部材57に押付けた際に発生する滑り出し
トルクとしている。
【0031】そして、細線のグラフは、テーパ角度を2
0°とした場合、太線のグラフはテーパ角度を10°と
した場合、破線のグラフはテーパ角度を5°とした場合
をそれぞれ示す。
【0032】さらに、細線のグラフおよび太線のグラフ
において付した●,■,▲の記号は、先端部外周面53
aを先端部内周面57aとのテーパ接触長の違いを表
し、順に5mm,10mm,15mmの場合である。
【0033】なお、破線における○,△,□の記号も同
様に、順に5mm,10mm,15mmの接触長を表
す。
【0034】この図5のグラフから、テーパ角度が5°
でテーパ接触長15mmとした場合が、ある押付け荷重
に対する滑り出しトルクがもっとも大きいことが明らか
になった。これは、テーパ角度を小さくすることによっ
て、カムプレート2が第二回転体4に強く圧入された結
果によると判断される。なお、押付け荷重を98N〜1
94Nとした場合に、受け部材57に対し回転部材53
が瞬時にかつ確実に係合することも分かった。なお、テ
ーパ角度を10°〜20°にした場合でも受け部材57
に対し回転部材53の十分な係合力が得られる。
【0035】上記の実験から、作動面8aと受け面8b
のテーパ角度は小さく、テーパ接触長は長い方が摩擦ク
ラッチ装置1としての係合力は大きいことになるが、ケ
ーシング4の受け面8bにカムプレート2の作動面8a
が強く係合しすぎると抜け荷重が大きくなってしまい、
コイルばね16の弾性力によってカムプレート2が他方
側へ押圧されても移動しにくくなり、摩擦クラッチ装置
1として、第一回転体3と第二回転体4の断続の応答性
が低下してしまうことが考えられる。
【0036】このような状態を回避するために、本発明
の実施の形態では、テーパ角度を10°〜20°に設定
することとした。また、コイルばね16の弾性力を、上
記押付け荷重に対応した値(98N〜194N)に設定
し、同様に、カムプレート2の質量も上記実験に対応し
た値(4.8+3.1=7.9kg)に設定した。
【0037】このようにすることにより、ケーシング4
とカムプレート2とが必要な係合力で係合するとともに
ケーシング4を回転させるのに必要な滑り出しトルク
(慣性モーメント)が得られ、抜け荷重は大きくならず
にコイルばね16の弾性力によってカムプレート2が他
側へ容易に押し戻されるので、摩擦クラッチ装置1とし
ての応答性が十分となる。
【0038】図6は別の実施の形態を示すもので、これ
は、上記実施の形態に比して、カムプレート2の軸心5
方向に沿った長さを長く形成した摩擦クラッチ装置1
で、各部材の動作は上記実施の形態と同様であるが、カ
ムプレート2の大きさが異なるのに伴って重量が大きく
なるので、実施の形態の構成に比べてカムプレート2が
回転する際に発生する滑り出しトルク(慣性モーメン
ト)を大きくすることができる。
【0039】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
るものではなく、例えばコイルばね16の弾性力とカム
プレート2の質量との関係は、第一回転体3と第二回転
体4の断続の応答性が良好であれば、上記実施の形態に
限定されるものではないことは勿論である。
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明
は、第一回転体と第二回転体との間に、第一回転体から
所定の角加速度が伝達された際に、ばねの弾性力に抗し
て受け面に対し作動面が当接する方向に移動可能な重量
に設定したカム部材を設けたという簡単な構成で、第一
回転体と第二回転体とを確実に断続することができる。
【0041】また、カム部材の外周面と第二回転体の内
周面の隙間に配置したブッシュおよびばねの間にワッシ
ャを設けたので、ばねの弾性力に基づく繰り返し負荷か
らブッシュを保護することができ、ブッシュの摩耗を防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す摩擦クラッチ装置の
全体断面図である。
【図2】同じくカム部の平面図である。
【図3】同じくケーシングの歯部の平面図である。
【図4】同じく摩擦クラッチ装置における断続の応答性
を確かめるための実験装置の概略図である。
【図5】同じく実験装置を使用して得た押付け荷重と滑
り出しトルクの関係を示すグラフ図である。
【図6】別の実施の形態を示す摩擦クラッチ装置の全体
断面図である。
【符号の説明】
1 摩擦クラッチ装置 2 カムプレート 3 第一回転体 4 ケーシング 5 軸心 6 単列転がり軸受 7 カム部 8a 作動面 8b 受け面 11 出力軸 14 ブッシュ 16 コイルばね 21 第二カム 22 第一カム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 嶋 孝爾 大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋 精工株式会社内 Fターム(参考) 3J068 AA01 AA05 BA13 BA14 BB07 CA01 CB03 GA09 GA19

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一回転体、第二回転体、および第一回
    転体の回転に伴ってその駆動力を第二回転体へ伝えるた
    めのカム部材が、それぞれ同軸上で軸心回りに回転自在
    に設けられ、 前記カム部材は、軸心方向に沿って移動自在に構成され
    るとともにこのカム部材は、前記第一回転体に設けた案
    内面に対し軸心方向に沿って摺動自在に嵌合する被案内
    面、および前記第二回転体の周面に形成したテーパ状の
    受け面と同傾斜で、軸心方向に沿って移動されることで
    前記受け面に当接離間する作動面を有し、このカム部材
    を前記受け面から作動面を離間させる方向に付勢するば
    ねが設けられ、 たことを特徴とする摩擦クラッチ装置。
  2. 【請求項2】 カム部材は、第一回転体の回転に伴って
    回転した際の角加速度が所定値を超えると、ばねの弾性
    力に抗して受け面に対し作動面が当接するよう軸心方向
    に移動可能となる重量に設定されたことを特徴とする請
    求項1記載の摩擦クラッチ装置。
  3. 【請求項3】 カム部材が第二回転体に回転自在に内装
    され、カム部材の外周面と第二回転体の内周面の隙間に
    ブッシュおよびばねが配置され、 ブッシュのばね側に、ブッシュをばねの弾性力に基づく
    繰り返し負荷から保護するためのワッシャが配置され、 たことを特徴とする請求項1または請求項2記載の摩擦
    クラッチ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7455161B2 (en) 2005-08-23 2008-11-25 Hyundai Motor Company Clutch of automatic transmission
JP2011520072A (ja) * 2008-04-30 2011-07-14 デイコ プロダクツ,エルエルシー トルク感応性クラッチ作用を有する滑車
CN106677906A (zh) * 2017-01-16 2017-05-17 上海南迅航空科技有限公司 微型涡喷发动机离合器

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