JP2024048413A - ヒンジキャップ - Google Patents
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Abstract
【課題】抜栓に要する力を軽減し、抜栓動作を1動作で容易に行うことができるキャップを提供する。【解決手段】二重壁構造の外壁24がヒンジ近傍の外側面に口部軸心方向に沿った縦弱化部28を有し、縦弱化部28の上蓋対向側が縦弱化部破断始端29をなし、内壁23が内側面に口部周方向でヒンジ側からヒンジ対向側に向かうほどに横弱化部25から離隔してスカート部9の裾側に至る斜向弱化部31を有し、縦弱化部28が横弱化部破断始端32に接続し、二重壁構造の横弱化部25と単壁構造の横弱化部25が連続するとともに、横弱化部25が斜向弱化部破断始端33に接続し、横弱化部25の破断軌道34が横弱化部破断始端32から斜向弱化部破断始端を経てヒンジ対向側に至るまで口部周方向において直線状に延びる。【選択図】図2
Description
本発明は、ヒンジキャップに関し、キャップを容易に分別することができるリサイクル技術に係るものである。
従来、例えば特許文献1に記載するキャップは、容器の口部に取付けられるキャップ本体が、内筒部と、外筒部と、内筒部と外筒部との間に形成された取付用溝とを有し、容器の口部が取付用溝に挿入可能である。
外筒部は、キャップ本体側に残留する残留部と、キャップ本体側から分離可能な分別帯とを有し、分別帯は破断可能な弱化部を介して残留部に繋がっている。弱化部は、分別帯の始端から外筒部の周方向に延びる第1周方向弱化線と、第1周方向弱化線の終点から上下二又に分岐した上側傾斜弱化線および下側傾斜弱化線と、上側傾斜弱化線の終点から外筒部の周方向に延びる第2周方向弱化線とを有している。
また、特許文献2に記載する分別廃棄用キャップは、容器口部に装着されるキャップ基体と、キャップ基体とヒンジによって開閉可能に連結された上蓋とからなるヒンジキャップである。
キャップ基体には、容器口部との嵌合部をはさんで垂設された外筒および内筒と、外筒と内筒とに連設するとともに上蓋との係合部を上部に有する係合リングとを備える嵌合筒部を設けている。外筒は、内周面下部に容器口部に係合する膨出環を突設し、外周面上部にはヒンジを連設しており、ヒンジ近傍の外筒外周面に径方向に切り込まれた外周切り込み部と、該外周切り込み部に対応する部位の膨出環に設けられた内周切り込み部とによって形成される縦方向引き裂きラインが設けられている。
外筒と係合リングの間には、縦方向引き裂きラインから所定円周角の円弧範囲にわたって上方に開口を有するスリット溝が設けられており、外周切り込み部のスリット溝の底面より下方では、外筒の下端周縁まで下部薄肉部を残して切り込まれている。スリット溝の底面には、外筒と係合リングを連結する薄肉の連結部からなる周方向引き裂きラインが、縦方向引き裂きラインに接続して設けられている。
外筒部は、キャップ本体側に残留する残留部と、キャップ本体側から分離可能な分別帯とを有し、分別帯は破断可能な弱化部を介して残留部に繋がっている。弱化部は、分別帯の始端から外筒部の周方向に延びる第1周方向弱化線と、第1周方向弱化線の終点から上下二又に分岐した上側傾斜弱化線および下側傾斜弱化線と、上側傾斜弱化線の終点から外筒部の周方向に延びる第2周方向弱化線とを有している。
また、特許文献2に記載する分別廃棄用キャップは、容器口部に装着されるキャップ基体と、キャップ基体とヒンジによって開閉可能に連結された上蓋とからなるヒンジキャップである。
キャップ基体には、容器口部との嵌合部をはさんで垂設された外筒および内筒と、外筒と内筒とに連設するとともに上蓋との係合部を上部に有する係合リングとを備える嵌合筒部を設けている。外筒は、内周面下部に容器口部に係合する膨出環を突設し、外周面上部にはヒンジを連設しており、ヒンジ近傍の外筒外周面に径方向に切り込まれた外周切り込み部と、該外周切り込み部に対応する部位の膨出環に設けられた内周切り込み部とによって形成される縦方向引き裂きラインが設けられている。
外筒と係合リングの間には、縦方向引き裂きラインから所定円周角の円弧範囲にわたって上方に開口を有するスリット溝が設けられており、外周切り込み部のスリット溝の底面より下方では、外筒の下端周縁まで下部薄肉部を残して切り込まれている。スリット溝の底面には、外筒と係合リングを連結する薄肉の連結部からなる周方向引き裂きラインが、縦方向引き裂きラインに接続して設けられている。
従来、一般的にキャップを容器口部に打栓して装着する場合には、キャップ側の突起と容器側の突起が容器軸心方向において掛かり合うことで抜け止めする構造が用いられている。そして、分別回収のためにキャップを抜栓する場合には、キャップに設けた弱化部を破断させ、キャップ側の突起と容器側の突起による係合を緩和させてキャップを容器口部から離脱させる手法が一般的である。
しかし、特許文献1では、蓋を開いた状態で下向きに引っ張ることにより、蓋と共にヒンジが下向きに引っ張られて縦方向弱化線が破断する。そして、分別帯の始端を分離方向へ引っ張ることにより、第1周方向弱化線が破断し、上下両側の傾斜弱化線が破断し、さらに第2周方向弱化線が破断する。
したがって、キャップの分別回収に2動作が必要であり、ヒンジを下向きに引っ張る動作を要する。このため、フラットな平面等に口部を有する容器では、分別回収時にヒンジを下向きに引っ張る動作を行うことが困難であり、分別回収を容易に行うことができない。
また、特許文献2では、外筒が単一の壁体をなし、ヒンジ近傍の外筒外周面に径方向に切り込まれた外周切り込み部を形成し、外周切り込み部に対応する部位の膨出環に設けた内周切り込み部とで縦方向引き裂きラインを形成するので、キャップの打栓時に外筒が径方向外側へ広がると、縦方向引き裂きラインが破断する場合があり、縦方向引き裂きラインの強度を高めると分別回収時の破断に要する力が大きくなり、易分別回収を阻害する要因となる。
本発明は、上記課題を解決するものであり、抜栓に要する力を軽減し、抜栓動作を1動作で容易に行うことができるキャップを提供することを目的とする。
しかし、特許文献1では、蓋を開いた状態で下向きに引っ張ることにより、蓋と共にヒンジが下向きに引っ張られて縦方向弱化線が破断する。そして、分別帯の始端を分離方向へ引っ張ることにより、第1周方向弱化線が破断し、上下両側の傾斜弱化線が破断し、さらに第2周方向弱化線が破断する。
したがって、キャップの分別回収に2動作が必要であり、ヒンジを下向きに引っ張る動作を要する。このため、フラットな平面等に口部を有する容器では、分別回収時にヒンジを下向きに引っ張る動作を行うことが困難であり、分別回収を容易に行うことができない。
また、特許文献2では、外筒が単一の壁体をなし、ヒンジ近傍の外筒外周面に径方向に切り込まれた外周切り込み部を形成し、外周切り込み部に対応する部位の膨出環に設けた内周切り込み部とで縦方向引き裂きラインを形成するので、キャップの打栓時に外筒が径方向外側へ広がると、縦方向引き裂きラインが破断する場合があり、縦方向引き裂きラインの強度を高めると分別回収時の破断に要する力が大きくなり、易分別回収を阻害する要因となる。
本発明は、上記課題を解決するものであり、抜栓に要する力を軽減し、抜栓動作を1動作で容易に行うことができるキャップを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るヒンジキャップは、容器の口部に装着するキャップ本体と、ヒンジを介してキャップ本体と一体をなす上蓋部を有し、キャップ本体は、口部開口を塞ぐ中栓と、口部周囲を囲むスカート部を有し、スカート部は、内側面に口部径方向内側に隆起し、口部外周に嵌合する嵌合凸部を有し、ヒンジ側の部位が内壁と外壁からなる二重壁構造をなし、ヒンジ側から口部径方向でヒンジに対向するヒンジ対向側までの部位が単壁構造をなし、二重壁構造において中栓と一体をなす内壁と外壁の間、および単壁構造において中栓とスカート部の内側面の間を横弱化部で接続し、外壁は、ヒンジと一体をなし、二重壁構造の口部周方向一側においてヒンジ近傍位置の外側面に口部軸心方向に沿った縦スリット部を有し、縦スリット部は、口部軸心方向に沿った縦弱化部を有し、縦弱化部の上蓋対向側が縦弱化部破断始端をなし、内壁は、二重壁構造の口部周方向他側において内側面に斜向スリット部を有し、斜向スリット部は、口部周方向でヒンジ側からヒンジ対向側に向かうほどに横弱化部から離隔し、横弱化部からスカート部の裾側に至る斜向弱化部を有し、二重壁構造の口部周方向一側で縦弱化部が横弱化部破断始端に接続し、二重壁構造の口部周方向他側で二重壁構造の横弱化部と単壁構造の横弱化部が連続するとともに、横弱化部が斜向弱化部破断始端に接続し、横弱化部の破断軌道が横弱化部破断始端から斜向弱化部破断始端を経てヒンジ対向側に至るまで口部周方向において直線状に延びることを特徴とする。
本発明に係るヒンジキャップにおいて、上蓋部は、ヒンジから蓋半径方向に向かう軸心廻りに捻転して縦スリット部を縦弱化部破断始端から破断させる分別原動部をなすことを特徴とする。
本発明に係るヒンジキャップにおいて、スカート部は、ヒンジ対向側が中栓と一体構造の非分別構造をなすことを特徴とする。
本発明に係るヒンジキャップにおいて、上蓋部は、ヒンジから蓋半径方向に向かう軸心廻りに捻転して縦スリット部を縦弱化部破断始端から破断させる分別原動部をなすことを特徴とする。
本発明に係るヒンジキャップにおいて、スカート部は、ヒンジ対向側が中栓と一体構造の非分別構造をなすことを特徴とする。
上記の構成により、ヒンジキャップの分別時には、開栓した状態の上蓋部をヒンジから蓋半径方向に向かう軸心廻りに捻転させることで、スカート部のヒンジ側の二重壁構造において外壁の縦スリット部が縦弱化部の縦弱化部破断始端から、軽い分別初動トルクで容易に破断し、縦スリット部の破断の進行に伴って外壁が口部周方向に剥がれる。
縦弱化部の破断点が横弱化部破断始端に達すると、二重壁構造の横弱化部の破断が始まり、横弱化部の破断の進行とともに縦弱化部の破断が進行して縦スリット部がスカート部の裾側まで破断する。
横弱化部の破断点が斜向弱化部破断始端に達すると、二重壁構造の横弱化部に続く単壁構造の横弱化部の破断が始まるとともに、斜向弱化部の破断が始まる。横弱化部の破断の進行とともに斜向弱化部の破断が進行して斜向スリット部がスカート部の裾側まで破断し、外壁が内壁から離脱し、単壁構造のスカート部が容器の口部外周から離脱し始める。
単壁構造の横弱化部の破断が進行するのに伴って単壁構造のスカート部が容器の口部外周から連続的に離脱する。
したがって、上蓋部を口部周方向の一方向に移動させる一分別動作で、横弱化部が横弱化部破断始端から斜向弱化部破断始端を経てヒンジ対向側に至るまで口部周方向において直線状の破断軌道で破断する。
よって、分別時に上蓋部を口部軸心方向へ移動させることが困難な容器においても易分別性を実現できる。
また、上蓋部がヒンジから蓋半径方向に向かう軸心廻りに捻転して縦スリット部を縦弱化部破断始端から破断させる分別原動部をなし、横弱化部の破断軌道が口部周方向において直線状をなし、半透過的に見えることで、分別時に消費者が上蓋部の分別動作方向を容易に理解できる構造となる。
また、スカート部のヒンジ対向側が中栓と一体構造の非分別構造をなすことで、分別操作において横弱化部を破断させる際に、キャップ本体が容器の口部を確実に保持してスカート部との共回りを抑止し、横破断部を円滑に破断させることができる。
縦弱化部の破断点が横弱化部破断始端に達すると、二重壁構造の横弱化部の破断が始まり、横弱化部の破断の進行とともに縦弱化部の破断が進行して縦スリット部がスカート部の裾側まで破断する。
横弱化部の破断点が斜向弱化部破断始端に達すると、二重壁構造の横弱化部に続く単壁構造の横弱化部の破断が始まるとともに、斜向弱化部の破断が始まる。横弱化部の破断の進行とともに斜向弱化部の破断が進行して斜向スリット部がスカート部の裾側まで破断し、外壁が内壁から離脱し、単壁構造のスカート部が容器の口部外周から離脱し始める。
単壁構造の横弱化部の破断が進行するのに伴って単壁構造のスカート部が容器の口部外周から連続的に離脱する。
したがって、上蓋部を口部周方向の一方向に移動させる一分別動作で、横弱化部が横弱化部破断始端から斜向弱化部破断始端を経てヒンジ対向側に至るまで口部周方向において直線状の破断軌道で破断する。
よって、分別時に上蓋部を口部軸心方向へ移動させることが困難な容器においても易分別性を実現できる。
また、上蓋部がヒンジから蓋半径方向に向かう軸心廻りに捻転して縦スリット部を縦弱化部破断始端から破断させる分別原動部をなし、横弱化部の破断軌道が口部周方向において直線状をなし、半透過的に見えることで、分別時に消費者が上蓋部の分別動作方向を容易に理解できる構造となる。
また、スカート部のヒンジ対向側が中栓と一体構造の非分別構造をなすことで、分別操作において横弱化部を破断させる際に、キャップ本体が容器の口部を確実に保持してスカート部との共回りを抑止し、横破断部を円滑に破断させることができる。
以下、本発明に係るヒンジキャップの実施の形態を図1から図10を参照して説明する。
図1から図10において、本実施の形態では、ヒンジキャップ1を缶2の容器の口部3に装着する例を説明するが、本発明に係るヒンジキャップ1は、缶2に限らずボトル等の他の容器にも装着可能である。
ヒンジキャップ1は、キャップ本体4と、ヒンジ5およびバンドヒンジ6を介してキャップ本体4と一体をなす上蓋部7を有している。
キャップ本体4は、口部3の口部開口を塞ぐ中栓8と、口部周囲を口部軸心周りに囲むスカート部9を有している。中栓8は、天面に筒状の注出筒10を有し、注出筒10に囲まれた開口予定部の栓体11を栓体弱化部12で接続しており、栓体11にプルリング13を一体的に設けている。
また、中栓8は天面に注出筒10の外側を囲んでキャップ本体4の軸心周りに環状をなす中栓嵌合部14を有し、中栓嵌合部14はキャップ本体4の径方向外側に向けて突出する中栓嵌合凸部15を備えている。さらに、中栓8は下面に口部3に挿し込むインナーシール部16を備えている。
本実施の形態では、中栓8の天面に開口予定部の栓体11を配置しているが、開口予定部の栓体11をインナーシール部16の開口位置にまで下げることも可能である。
上蓋部7は、開口内側縁に蓋嵌合部17を有し、蓋嵌合部17はキャップ本体4の径方向外側に向けて窪み、中栓嵌合凸部14に嵌合する蓋嵌合凹部18を有している。また、上蓋部7は外周面に上蓋部7の径方向外側に延びる鍔部19を有し、鍔部19は上蓋部7の径方向においてヒンジ5に対向する部位にある。さらに、上蓋部7は、内側面に注出筒10に挿し込む環状の上蓋インナー20を備えている。
スカート部9は、内側面に口部径方向内側に隆起する本体嵌合凸部21を有し、本体嵌合凸部21が口部3の外周面にある口部嵌合凹部22に嵌合してキャップ本体4を口部軸心方向で抜け止めする。
スカート部9は、図5から図8に示すように、ヒンジ側の部位が内壁23と外壁24からなる二重壁構造をなし、二重壁構造では内壁23が中栓8と一体をなし、外壁24がヒンジ5と一体をなし、内壁23と外壁24の間を横弱化部25で接続している。また、スカート部9は、図9に示すように、ヒンジ側から口部径方向でヒンジ5に対向するヒンジ対向側までの部位が単壁構造をなし、単壁構造では中栓8とスカート部9の内側面の間を横弱化部25で接続している。
また、スカート部9は、図10に示すように、ヒンジ対向側が中栓8と一体構造の非分別構造をなす。後述するように、二重壁構造の横弱化部25と単壁構造の横弱化部25は口部周方向において連続した形状をなし、二重壁構造および単壁構造において横弱化部25を形成するために、スカート部9は上蓋対向側の端面に口部周方向に沿ってスリット26を設けている。
外壁24は、二重壁構造の口部周方向一側においてヒンジ近傍位置、ここではバンドヒンジ6の直近の外側面に口部軸心方向に沿った縦スリット部27を有している。縦スリット部27は、スリット底面に口部軸心方向に沿った縦弱化部28を有し、縦弱化部28の上蓋対向側が縦弱化部破断始端29をなす。
内壁23は、二重壁構造の口部周方向他側において内側面に斜向スリット部30を有している。斜向スリット部30は、口部周方向でヒンジ側からヒンジ対向側に向かうほどに横弱化部28から離隔し、スリット底面に横弱化部28からスカート部9の裾側に至る斜向弱化部31を有している。
横弱化部28に対する斜向弱化部31の傾斜角度は重要である。傾斜角度が小さいほどに、すなわち斜向弱化部31の破断軌道が横弱化部28の破断軌道に接近するほどに斜向弱化部31の破断が容易となる。しかし、斜向弱化部31の破断軌道を長く設定するためには二重壁構造が長くなり、構造状の他の問題が生じる。よって、横弱化部28に対する斜向弱化部31の傾斜角度は適切に設定する必要がある。
縦弱化部28は二重壁構造の口部周方向一側で横弱化部破断始端32に接続し、二重壁構造の口部周方向他側で二重壁構造の横弱化部25と単壁構造の横弱化部25が連続するとともに、横弱化部25が斜向弱化部破断始端33に接続しており、図2に示すように、横弱化部25の破断軌道34が横弱化部破断始端32から斜向弱化部破断始端33を経てヒンジ対向側に至るまで口部周方向において直線状に延びている。破断軌道34はスカート部9の外側面に半透過的に見える。
以下、上記構成の作用を説明する。ヒンジキャップ1の分別時には、上蓋部7がヒンジ5から蓋半径方向に向かう軸心廻りに捻転して縦スリット部27を縦弱化部破断始端29から破断させる分別原動部となる。
すなわち、図12に示すように、栓体11を開封した開封開栓状態の上蓋部7をヒンジ5から蓋半径方向に向かう軸心廻りに捻転させる。上蓋部7の捻転によりヒンジ5を介して二重壁構造の外壁24の上蓋対向側の縁が口部周方向に捩じられる。このため、スカート部9の外壁24の縦スリット部27が縦弱化部28の縦弱化部破断始端29から、軽い分別初動トルクで容易に破断し、縦スリット部27の破断の進行に伴って外壁24が口部周方向に剥がれる。
図13に示すように、縦弱化部28の破断点が横弱化部破断始端32に達すると、二重壁構造の横弱化部25の破断が始まり、横弱化部25の破断の進行とともに縦弱化部28の破断が進行して縦スリット部27がスカート部9の裾側まで破断し、横弱化部25の破断点が斜向弱化部破断始端33に達する。
さらに、横弱化部25の破断点が斜向弱化部破断始端33に達すると、図14、図15に示すように、二重壁構造の横弱化部25に続く単壁構造の横弱化部25の破断が始まるとともに、斜向弱化部31の破断が始まる。横弱化部25の破断の進行とともに斜向弱化部31の破断が進行して斜向スリット部30がスカート部9の裾側まで破断し、外壁24が内壁23から離脱し、単壁構造のスカート部9が容器の口部外周から離脱し始める。そして、単壁構造の横弱化部の破断が進行するのに伴って単壁構造のスカート部が容器の口部外周から連続的に離脱する。
このとき、スカート部9のヒンジ対向側が中栓8と一体構造の非分別構造をなすことで、分別操作において横弱化部25を破断させる際に、キャップ本体4が容器の口部3を確実に保持してスカート部9との共回りを抑止し、横弱化部25を円滑に破断させることができる。
したがって、上蓋部7を口部周方向の一方向に移動させる一分別動作で、横弱化部25が横弱化部破断始端32から斜向弱化部破断始端33を経てヒンジ対向側に至るまで口部周方向において直線状の破断軌道34で破断する。
よって、本実施の形態のように、容器が缶2で、缶2の平坦な天面に口部3があり、分別時に缶2の天面に阻害されて上蓋部7を口部軸心方向へ移動させることが困難な容器においても易分別性を実現できる。
また、上蓋部7がヒンジ5から蓋半径方向に向かう軸心廻りに捻転して縦スリット部27を縦弱化部破断始端29から破断させる分別原動部をなし、横弱化部25の破断軌道34が口部周方向において直線状をなし、半透過的に見えることで、分別時に消費者が上蓋部7の分別動作方向を容易に理解できる構造となる。
図1から図10において、本実施の形態では、ヒンジキャップ1を缶2の容器の口部3に装着する例を説明するが、本発明に係るヒンジキャップ1は、缶2に限らずボトル等の他の容器にも装着可能である。
ヒンジキャップ1は、キャップ本体4と、ヒンジ5およびバンドヒンジ6を介してキャップ本体4と一体をなす上蓋部7を有している。
キャップ本体4は、口部3の口部開口を塞ぐ中栓8と、口部周囲を口部軸心周りに囲むスカート部9を有している。中栓8は、天面に筒状の注出筒10を有し、注出筒10に囲まれた開口予定部の栓体11を栓体弱化部12で接続しており、栓体11にプルリング13を一体的に設けている。
また、中栓8は天面に注出筒10の外側を囲んでキャップ本体4の軸心周りに環状をなす中栓嵌合部14を有し、中栓嵌合部14はキャップ本体4の径方向外側に向けて突出する中栓嵌合凸部15を備えている。さらに、中栓8は下面に口部3に挿し込むインナーシール部16を備えている。
本実施の形態では、中栓8の天面に開口予定部の栓体11を配置しているが、開口予定部の栓体11をインナーシール部16の開口位置にまで下げることも可能である。
上蓋部7は、開口内側縁に蓋嵌合部17を有し、蓋嵌合部17はキャップ本体4の径方向外側に向けて窪み、中栓嵌合凸部14に嵌合する蓋嵌合凹部18を有している。また、上蓋部7は外周面に上蓋部7の径方向外側に延びる鍔部19を有し、鍔部19は上蓋部7の径方向においてヒンジ5に対向する部位にある。さらに、上蓋部7は、内側面に注出筒10に挿し込む環状の上蓋インナー20を備えている。
スカート部9は、内側面に口部径方向内側に隆起する本体嵌合凸部21を有し、本体嵌合凸部21が口部3の外周面にある口部嵌合凹部22に嵌合してキャップ本体4を口部軸心方向で抜け止めする。
スカート部9は、図5から図8に示すように、ヒンジ側の部位が内壁23と外壁24からなる二重壁構造をなし、二重壁構造では内壁23が中栓8と一体をなし、外壁24がヒンジ5と一体をなし、内壁23と外壁24の間を横弱化部25で接続している。また、スカート部9は、図9に示すように、ヒンジ側から口部径方向でヒンジ5に対向するヒンジ対向側までの部位が単壁構造をなし、単壁構造では中栓8とスカート部9の内側面の間を横弱化部25で接続している。
また、スカート部9は、図10に示すように、ヒンジ対向側が中栓8と一体構造の非分別構造をなす。後述するように、二重壁構造の横弱化部25と単壁構造の横弱化部25は口部周方向において連続した形状をなし、二重壁構造および単壁構造において横弱化部25を形成するために、スカート部9は上蓋対向側の端面に口部周方向に沿ってスリット26を設けている。
外壁24は、二重壁構造の口部周方向一側においてヒンジ近傍位置、ここではバンドヒンジ6の直近の外側面に口部軸心方向に沿った縦スリット部27を有している。縦スリット部27は、スリット底面に口部軸心方向に沿った縦弱化部28を有し、縦弱化部28の上蓋対向側が縦弱化部破断始端29をなす。
内壁23は、二重壁構造の口部周方向他側において内側面に斜向スリット部30を有している。斜向スリット部30は、口部周方向でヒンジ側からヒンジ対向側に向かうほどに横弱化部28から離隔し、スリット底面に横弱化部28からスカート部9の裾側に至る斜向弱化部31を有している。
横弱化部28に対する斜向弱化部31の傾斜角度は重要である。傾斜角度が小さいほどに、すなわち斜向弱化部31の破断軌道が横弱化部28の破断軌道に接近するほどに斜向弱化部31の破断が容易となる。しかし、斜向弱化部31の破断軌道を長く設定するためには二重壁構造が長くなり、構造状の他の問題が生じる。よって、横弱化部28に対する斜向弱化部31の傾斜角度は適切に設定する必要がある。
縦弱化部28は二重壁構造の口部周方向一側で横弱化部破断始端32に接続し、二重壁構造の口部周方向他側で二重壁構造の横弱化部25と単壁構造の横弱化部25が連続するとともに、横弱化部25が斜向弱化部破断始端33に接続しており、図2に示すように、横弱化部25の破断軌道34が横弱化部破断始端32から斜向弱化部破断始端33を経てヒンジ対向側に至るまで口部周方向において直線状に延びている。破断軌道34はスカート部9の外側面に半透過的に見える。
以下、上記構成の作用を説明する。ヒンジキャップ1の分別時には、上蓋部7がヒンジ5から蓋半径方向に向かう軸心廻りに捻転して縦スリット部27を縦弱化部破断始端29から破断させる分別原動部となる。
すなわち、図12に示すように、栓体11を開封した開封開栓状態の上蓋部7をヒンジ5から蓋半径方向に向かう軸心廻りに捻転させる。上蓋部7の捻転によりヒンジ5を介して二重壁構造の外壁24の上蓋対向側の縁が口部周方向に捩じられる。このため、スカート部9の外壁24の縦スリット部27が縦弱化部28の縦弱化部破断始端29から、軽い分別初動トルクで容易に破断し、縦スリット部27の破断の進行に伴って外壁24が口部周方向に剥がれる。
図13に示すように、縦弱化部28の破断点が横弱化部破断始端32に達すると、二重壁構造の横弱化部25の破断が始まり、横弱化部25の破断の進行とともに縦弱化部28の破断が進行して縦スリット部27がスカート部9の裾側まで破断し、横弱化部25の破断点が斜向弱化部破断始端33に達する。
さらに、横弱化部25の破断点が斜向弱化部破断始端33に達すると、図14、図15に示すように、二重壁構造の横弱化部25に続く単壁構造の横弱化部25の破断が始まるとともに、斜向弱化部31の破断が始まる。横弱化部25の破断の進行とともに斜向弱化部31の破断が進行して斜向スリット部30がスカート部9の裾側まで破断し、外壁24が内壁23から離脱し、単壁構造のスカート部9が容器の口部外周から離脱し始める。そして、単壁構造の横弱化部の破断が進行するのに伴って単壁構造のスカート部が容器の口部外周から連続的に離脱する。
このとき、スカート部9のヒンジ対向側が中栓8と一体構造の非分別構造をなすことで、分別操作において横弱化部25を破断させる際に、キャップ本体4が容器の口部3を確実に保持してスカート部9との共回りを抑止し、横弱化部25を円滑に破断させることができる。
したがって、上蓋部7を口部周方向の一方向に移動させる一分別動作で、横弱化部25が横弱化部破断始端32から斜向弱化部破断始端33を経てヒンジ対向側に至るまで口部周方向において直線状の破断軌道34で破断する。
よって、本実施の形態のように、容器が缶2で、缶2の平坦な天面に口部3があり、分別時に缶2の天面に阻害されて上蓋部7を口部軸心方向へ移動させることが困難な容器においても易分別性を実現できる。
また、上蓋部7がヒンジ5から蓋半径方向に向かう軸心廻りに捻転して縦スリット部27を縦弱化部破断始端29から破断させる分別原動部をなし、横弱化部25の破断軌道34が口部周方向において直線状をなし、半透過的に見えることで、分別時に消費者が上蓋部7の分別動作方向を容易に理解できる構造となる。
1 ヒンジキャップ
2 缶
3 口部
4 キャップ本体
5 ヒンジ
6 バンドヒンジ
7 上蓋部
8 中栓
9 スカート部
10 注出筒
11 栓体
12 栓体弱化部
13 プルリング
14 中栓嵌合部
15 中栓嵌合凸部
16 インナーシール部
17 蓋嵌合部
18 蓋嵌合凹部
19 鍔部
20 上蓋インナー
21 本体嵌合凸部
22 口部嵌合凹部
23 内壁
24 外壁
25 横弱化部
26 スリット
27 縦スリット部
28 縦弱化部
29 縦弱化部破断始端
30 斜向スリット部
31 斜向弱化部
32 横弱化部破断始端
33 斜向弱化部破断始端
34 破断軌道
2 缶
3 口部
4 キャップ本体
5 ヒンジ
6 バンドヒンジ
7 上蓋部
8 中栓
9 スカート部
10 注出筒
11 栓体
12 栓体弱化部
13 プルリング
14 中栓嵌合部
15 中栓嵌合凸部
16 インナーシール部
17 蓋嵌合部
18 蓋嵌合凹部
19 鍔部
20 上蓋インナー
21 本体嵌合凸部
22 口部嵌合凹部
23 内壁
24 外壁
25 横弱化部
26 スリット
27 縦スリット部
28 縦弱化部
29 縦弱化部破断始端
30 斜向スリット部
31 斜向弱化部
32 横弱化部破断始端
33 斜向弱化部破断始端
34 破断軌道
Claims (3)
- 容器の口部に装着するキャップ本体と、ヒンジを介してキャップ本体と一体をなす上蓋部を有し、
キャップ本体は、口部開口を塞ぐ中栓と、口部周囲を囲むスカート部を有し、
スカート部は、内側面に口部径方向内側に隆起し、口部外周に嵌合する嵌合凸部を有し、ヒンジ側の部位が内壁と外壁からなる二重壁構造をなし、ヒンジ側から口部径方向でヒンジに対向するヒンジ対向側までの部位が単壁構造をなし、
二重壁構造において中栓と一体をなす内壁と外壁の間、および単壁構造において中栓とスカート部の内側面の間を横弱化部で接続し、
外壁は、ヒンジと一体をなし、二重壁構造の口部周方向一側においてヒンジ近傍位置の外側面に口部軸心方向に沿った縦スリット部を有し、
縦スリット部は、口部軸心方向に沿った縦弱化部を有し、縦弱化部の上蓋対向側が縦弱化部破断始端をなし、
内壁は、二重壁構造の口部周方向他側において内側面に斜向スリット部を有し、
斜向スリット部は、口部周方向でヒンジ側からヒンジ対向側に向かうほどに横弱化部から離隔し、横弱化部からスカート部の裾側に至る斜向弱化部を有し、
二重壁構造の口部周方向一側で縦弱化部が横弱化部破断始端に接続し、二重壁構造の口部周方向他側で二重壁構造の横弱化部と単壁構造の横弱化部が連続するとともに、横弱化部が斜向弱化部破断始端に接続し、
横弱化部の破断軌道が横弱化部破断始端から斜向弱化部破断始端を経てヒンジ対向側に至るまで口部周方向において直線状に延びることを特徴とするヒンジキャップ。 - 上蓋部は、ヒンジから蓋半径方向に向かう軸心廻りに捻転して縦スリット部を縦弱化部破断始端から破断させる分別原動部をなすことを特徴とする請求項1に記載のヒンジキャップ。
- スカート部は、ヒンジ対向側が中栓と一体構造の非分別構造をなすことを特徴とする請求項1また2に記載のヒンジキャップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022154295A JP2024048413A (ja) | 2022-09-28 | 2022-09-28 | ヒンジキャップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022154295A JP2024048413A (ja) | 2022-09-28 | 2022-09-28 | ヒンジキャップ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2024048413A true JP2024048413A (ja) | 2024-04-09 |
Family
ID=90609820
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022154295A Pending JP2024048413A (ja) | 2022-09-28 | 2022-09-28 | ヒンジキャップ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2024048413A (ja) |
-
2022
- 2022-09-28 JP JP2022154295A patent/JP2024048413A/ja active Pending
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