JP2024048098A - 空気入りタイヤの設計方法、及び空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

空気入りタイヤの設計方法、及び空気入りタイヤの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】サイドウォールゴムの最適形状を予測する空気入りタイヤの設計方法、及び空気入りタイヤの製造方法を提供する。【解決手段】第1サイドウォール幅及び第2サイドウォール幅を含む少なくとも2つのサイズのサイドウォールゴムの形状データから、サイドウォール幅とサイドウォールゴムの断面積との関係を表す近似直線を算出することと、第1サイドウォール幅及び第2サイドウォール幅以外の予測対象のサイドウォール幅に対応する予測断面積を近似直線に基づいて算出することと、予測対象のサイドウォール幅で定まるサイドウォールゴムのトレッド側部位の形状及びビード側部位の形状と、予測断面積とに基づいて、トレッド側部位とビード側部位の間の最大厚みを決定することと、を含む。【選択図】図12

Description

本開示は、空気入りタイヤの設計方法、及び空気入りタイヤの製造方法に関する。
空気入りタイヤは、カーカス、サイドウォールゴムなどの複数のタイヤ部材を成形した第1ケース体と、トレッドゴムなどの複数のタイヤ部材を成形した第2ケース体と、を一体化して1つのグリーンタイヤ(生タイヤ)に成形し、その後、グリーンタイヤをモールド内にて加熱、加圧して加硫成形することにより製造されている(特許文献1参照)。
特開2022-54638号公報
サイドウォールのうちのバットレスに凹凸による意匠を設けた空気入りタイヤが知られている。このようなタイヤのサイドウォールゴムは、バットレスとなる部位の意匠(タイヤにおける凹凸)に応じた適切なゴム厚みが必要となる。特に、サイドウォールゴムを有する第1ケース体がインフレートされるために、サイドウォールゴムのバットレスとなる部位が延びてゴム厚みが薄くなり、ゴムボリューム不足となり空気だまりによる製造不良(ベアと呼ばれる)が発生しやすくなる。サイドウォールゴムの最適な厚みをタイヤサイズ毎に知りたいが、サイズ毎に製造して試験を繰り返すことは工数及びコストが増大してしまう。
本開示は、サイドウォールゴムの最適形状を予測する空気入りタイヤの設計方法、及び空気入りタイヤの製造方法を提供する。
本開示の空気入りタイヤの設計方法は、第1サイドウォール幅及び第2サイドウォール幅を含む少なくとも2つのサイズのサイドウォールゴムの形状データから、サイドウォール幅とサイドウォールゴムの断面積との関係を表す近似直線を算出することと、前記第1サイドウォール幅及び前記第2サイドウォール幅以外の予測対象のサイドウォール幅に対応する予測断面積を前記近似直線に基づいて算出することと、前記予測対象のサイドウォール幅で定まるサイドウォールゴムのトレッド側部位の形状及びビード側部位の形状と、前記予測断面積とに基づいて、前記トレッド側部位と前記ビード側部位の間の最大厚みを決定することと、を含む。
本開示の空気入りタイヤの製造方法は、カーカスを含む複数のタイヤ部材を巻き付けて対のビードを有する筒状の第1ケース体を生成することと、上記に記載の設計方法で設計して製造したサイドウォールゴムを前記第1ケース体に貼り付けることと、トレッドゴムを含む複数のタイヤ部材を巻き付けて筒状の第2ケース体を生成することと、前記第1ケース体を膨らませて前記第1ケース体と前記第2ケース体とを一体化させることと、を含み、前記第1ケース体と前記第2ケース体とを一体化する際に、前記サイドウォールゴムの最大厚み部分と前記トレッドゴムの端とが重なるように、前記サイドウォールゴムを前記第1ケース体上に配置する。
グリーンタイヤを金型で加圧及び加熱して加硫した空気入りタイヤの子午線断面図。 第1ケース体の成形工程を示す斜視図。 第1ケース体の成形工程を示す断面図。 第2ケース体の成形工程を示す図。 第1ケース体と第2ケース体とを一体化する工程に関する説明図。 あるサイドウォール幅を有するサイドウォールゴムの加硫成形前の形状を示す図。 3種類のサイズのサイドウォールゴムの加硫成形前の形状を示す図。 最適形状と考えるサイドウォールゴムの最大厚み、サイドウォール幅、サイドウォールゴムの断面積の関係を示すグラフ。 図8に示す複数のサイズのサイドウォールゴムの形状データに基づいたサイドウォール幅と断面積の相関を示すグラフ。 予測対象のサイドウォール幅に基づいて、サイドウォールゴムのトレッド側部位の形状及びビード側部位の加硫成形前の形状を定める説明図。 最大厚みを決定する説明図。 最大厚み及び最大厚み部分の幅を決定する説明図。 最大厚み及び最大厚み部分の幅を決定する説明図。
以下、本開示の第1実施形態を、図面を参照して説明する。
[空気入りタイヤの構造]
図1は、グリーンタイヤを金型で加圧及び加熱して加硫した空気入りタイヤの子午線断面図である。図1には、サイドウォールゴム9のみにハッチングを付している。図1では、子午線断面においてタイヤ赤道面CLからタイヤ半分のみを図示している。図1に一部省略して示すように、空気入りタイヤは、一対のビード1と、各々のビード1からタイヤ径方向外側RD1に延びるサイドウォール2と、サイドウォール2のタイヤ径方向外側RD1端同士を連ねるトレッド3とを備える。ビード1には、ゴム被覆されたビードワイヤ(例えば、金属線)を積層して形成された環状のビードコア1aと、硬質ゴムからなるビードフィラ1bとが配置されている。ビード1は、リムのビードシート(非図示)に装着され、内圧が充填され、タイヤ内圧によりリムフランジに適切にフィッティングし、タイヤがリムに嵌合される。
また、このタイヤは、一対のビード1の間に架け渡されるように配され、トレッド3からサイドウォール2を経てビード1に至るトロイド状のカーカス4を備える。カーカス4は、少なくとも一枚のカーカスプライにより構成され、その端部がビードコア1aを介して巻き上げられた状態で係止されている。カーカス4の内周側には、空気圧を保持するためのインナーライナーゴム5が配置されている。
トレッド3におけるカーカス4の外周には、たが効果によりカーカス4を補強する複数のベルト6が配置されている。複数のベルト6それぞれは、タイヤ周方向に対して所定角度で傾斜して延びるコードを有する。各々のベルト6は、それぞれのコードが互いに逆向き交差するように積層されている。複数のベルト6の外周側には、ベルト補強層7が配され、更にその外周側表面には、トレッドパターンが形成されたトレッドゴム8が配置されている。
サイドウォール2におけるカーカス4の外周には、タイヤ側面を形成するサイドウォールゴム9が配置されている。タイヤ側面のうちタイヤ最大幅部位Whよりもタイヤ径方向外側RD1の領域であるバットレスには、意匠としてタイヤ周方向に沿って凹部及び凸部を有する凹凸部10が形成されている。そのため、図1に示すように、サイドウォールゴム9におけるバットレスとなる部位が、サイドウォールゴム9におけるバットレスとなる部位よりもタイヤ径方向内側の部位に比べてゴムボリュームが求められる。図1は加硫成形後のタイヤを示すが、サイドウォールゴム9は、ビード1からトレッド3に至るシート状のゴム部材であり、タイヤ一周分巻き付けられている。
なお、タイヤ最大幅部位Whは、タイヤのサイド外面のプロファイルがタイヤ軸方向ADにおいてタイヤ赤道面CLから最も離れる位置である。サイド外面のプロファイルは、リムプロテクタや上記凹凸部10などの突起物を除いたサイドウォール2の外表面となる輪郭であり、通常は複数の円弧を滑らかに接続することで規定される子午線断面形状を有する。
[空気入りタイヤの設計方法]
サイドウォールゴム9の形状の設計方法について説明する。図6は、あるサイドウォール幅W1を有するサイドウォールゴム9の加硫成形前の形状を示す図である。図6は、トレッド側の端9a(図3参照)を原点として横軸がサイドウォール幅を示し、縦軸がゴム厚みを示している。図6に示すように、サイドウォールゴム9は、トレッド側部位90、ビード側部位91、トレッド側部位90及びビード側部位91の間にある中間部位92に分けることができる。トレッド側部位90は、点P1~P8で表現される。ビード側部位91は、点P9~P18で表現される。中間部位92は、点P8,P19,P20,P18で表現される。中間部位92の最大厚み部分は、点P19,P20で表され、D1[mm]である。なお、サイドウォールゴム9は、複数種類のゴムを貼り付けた複合体であり、点P1~P7で囲まれる閉領域が第1種ゴムを表し、点P9~P14で囲まれる閉領域が第2種ゴムを表し、点P6~P8及び点P13~P19で囲まれる閉領域が第3種ゴムを表している。
図7は、3種類のサイズのサイドウォールゴム9の加硫成形前の形状を示す図である。図7は、図6と同様に、トレッド側の端9a(図3参照)を原点として横軸がサイドウォール幅を示し、縦軸がゴム厚みを示している。図7において、サイドウォール幅W1のサイドウォールゴム9の形状を実線で示し、サイドウォール幅W6のサイドウォールゴム9の形状を一点鎖線で示し、サイドウォール幅W10のサイドウォールゴム9の形状を破線で示している。図7は、図6に比べて点の符号を一部省略している。図7に示すように、トレッド側部位90(P1~P8)の形状は、サイドウォール幅にかかわらず固定であり、トレッド側部位90の幅方向位置は、サイドウォールゴム9のトレッド側の端9a(図3参照)を原点としているため、固定である。ビード側部位91(P9~P18)の形状は固定であるが、ビード側部位91の幅方向位置は、サイドウォール幅に応じて幅方向にスライドする形で変化する。中間部位92の形状は、点P19,P20によって定まり、点P19,P20によって中間部位92の最大厚みと最大厚み部分の幅が定まる。点P19,P20のゴム厚みは同一であり、点P19,P20の幅方向の離間距離が最大厚み部分の幅となる。この最大厚み部分は、バットレスとなる部位であり、その最大厚みを条件の一つとして定まるゴムボリュームがサイドウォールゴム9の形状が最適形状であるか否かを決定する要因と考えている。よって、未知のサイドウォール幅のサイドウォールゴム9の点P19,P20を適切に決定できることが好ましいと考える。図7の例では、サイドウォール幅W1のサイドウォールゴム9の最大厚みはD1[mm]であり、サイドウォール幅W6のサイドウォールゴム9の最大厚みはD6[mm]であり、サイドウォール幅W10のサイドウォールゴム9の最大厚みはD10[mm]である。
図8は、最適形状と考えるサイドウォールゴム9の最大厚み、サイドウォール幅、サイドウォールゴム9の断面積の関係を示すグラフである。図8では、サイドウォール幅W1,W2,…,W10の10種類のサイズのサイドウォールゴム9のデータを示している。これらのサイズのサイドウォールゴム9の形状は、製造して試験を繰り返した結果、最適と考えているものである。図8において、左側縦軸が最大厚みを示し、右側の縦軸が断面積を示し、横軸がサイドウォール幅を示し、サイドウォール幅ごとの最大厚みが実線で示されており、断面積が破線で示されている。図6及び図7で示した最大厚みD1,D6,D10がそれぞれ図8の左側縦軸に表されている。
図9は、図8に示す複数のサイズのサイドウォールゴム9の形状データに基づいたサイドウォール幅と断面積の相関を示すグラフである。図9には、サイドウォール幅W1~W10それぞれの断面積が丸印でプロットされている。各丸印に対して直線近似することでサイドウォール幅とサイドウォールゴム9の断面積との関係を示す近似直線L1が得られる。本実施形態において近似直線L1は、最小二乗法を用いているが、近似法はこれに限定されない。近似直線L1は、少なくとも2つのサイズのサイドウォールゴム9の形状データから算出すればよいが、データ数が多い方が好ましい。
ここでは、一例として、サイドウォール幅W1~W10のサイドウォールゴム9の形状データに基づいて、未知のサイドウォール幅W11のサイドウォールゴム9の形状を設計する方法について説明する。まず、図9に示すように、サイドウォール幅W1~W10のサイドウォールゴム9の形状データに基づく近似直線L1を算出しておく。次に、近似直線L1から、予測対象のサイドウォール幅W11の予測断面積S11を求める。次に、図10に示すように、予測対象のサイドウォール幅W11に基づいて、サイドウォールゴム9のトレッド側部位90の形状及びビード側部位91の形状を定める。トレッド側部位90の形状は、図6で説明した通り固定である。ビード側部位91の形状は、図6で説明した通り、固定であるが、幅方向位置をサイドウォール幅W11に合わせている。サイドウォール幅によって、ビード側部位91を構成する複数の点のうちの一部の点(例えば点P17,18)の位置をサイドウォールゴム幅に応じた所定規則に基づいて変更してもよい(例えば幅方向の位置を変更するなどが挙げられる)。
図11は、最大厚みD11(点P19)を決定する説明図である。次に、図11に例示するように、図10で定めたサイドウォールゴム9のトレッド側部位90の形状及びビード側部位91の形状と、予測断面積S11とに基づいて、決定後のサイドウォールゴム9の断面積が予測断面積S11と一致するように、中間部位92の最大厚みD11(点P19)を決定する。図11に示す点P19が最大厚み部分となる。これで図11に示すようにサイドウォールゴム9の形状の設計が完了する。
なお、図11に示すサイドウォールゴム9の最大厚み部分(点P19)は、頂点であり幅がない。ゴム成形やタイヤの組み付け性を考慮して、図12に示すように、最大厚み部分(点P19,P20)の幅を所定幅H1と設定して、決定後のサイドウォールゴム9の断面積が予測断面積S11と一致するように、最大厚みD11及び最大厚み部分の幅H1を決定してもよい。また、図13に示すように、最大厚み部分(点P19,P20)の幅を図12に示す所定幅H1とは異なる任意の幅H2に設定して、最大厚みD11を決定してもよい。この場合の最大厚み部分の中心の原点からの距離をX1とする。
[空気入りタイヤの製造方法]
空気入りタイヤの製造方法は、複数のタイヤ部材を積層してグリーンタイヤT3を製造する工程と、グリーンタイヤT3をモールド内にて加熱及び加圧して加硫成形する工程と、を含む。グリーンタイヤT3の製造方法は、ファーストケースとも呼ばれる第1ケース体T1を成形する工程と、セカンドケースとも呼ばれる第2ケース体T2を成形する工程と、第1ケース体T1をインフレートして第2ケース体T2と結合してグリーンタイヤT3を得る工程と、を含む。
[第1ケース体T1(ファーストケース)の成形]
第1ケース体T1を成形する工程を、図2及び図3を用いて説明する。図2は、第1ケース体T1の成形工程を示す斜視図である。図3は、第1ケース体T1の成形工程を示す断面図である。図2及び図3には、カーカス4のみにハッチングを付している。図2及び図3に示すように、成形ドラム50に、インナーライナーゴム5、チェーハ(非図示)及びカーカス4を巻き付ける。その後、カーカス4の成形ドラム50のドラム軸方向両端にビードフィラ1b及びビードコア1aを配置して、ブラダ(非表示)をインフレートすることによりカーカス4をビードコア1a及びビードフィラ1bに巻き上げる。このようにして、タイヤ部材が成形ドラム50上に配置され第1ケース体T1を得る。次に、所定の断面形状で押出成形したサイドウォールゴム9をタイヤ部材にタイヤ一周分巻き付ける。ここで、図12で設計したサイドウォールゴム9を貼り付けることを例に挙げて説明する。図3に示すように、サイドウォールゴム9の配置位置は、成形ドラム50に配置した第1ケース体T1のタイヤ赤道面CLを基準に決定する。トレッドゴム8のトレッド幅(X2×2)が定まっているので、サイドウォールゴム9の最大厚み部分(P19)がトレッドゴム8の端8aと重なるように、サイドウォールゴム9を配置する。サイドウォールゴム9のトレッド側の端9aは、タイヤ赤道面CLから距離X3となる位置に配置する。タイヤ赤道面CLからトレッドゴム8の端8aまでの距離がX2である。X3=X2-X1で表される。
[第2ケース体T2(セカンドケース)の成形]
第2ケース体T2を成形する工程を、図4を用いて説明する。図4は、第2ケース体T2の成形工程を示す図である。図4に示すように、ベルトドラム53にベルト6及びベルト補強層7(同図では非図示)を巻き付けた後、トレッドゴム8をタイヤ一周分巻き付けて第2ケース体T2を得る。
[第1ケース体T1と第2ケース体T2の結合]
図5は、第1ケース体T1と第2ケース体T2とを一体化する工程に関する説明図である。図5に示すように、成形装置52において、第1ケース体T1の外周に第2ケース体T2を配置し、ブラダで第1ケース体T1をインフレートさせながら第1ケース体T1のビード同士を近づけ、ステッチャで第2ケース体T2を第1ケース体T1に押さえつけて第2ケース体T2と第1ケース体T1とを結合して、グリーンタイヤT3を成形する。次に、グリーンタイヤT3をタイヤ加硫用金型に入れて加熱及び加圧により空気入りタイヤを製造する。
[変形例]
(A)上記実施形態では、空気入りタイヤの設計方法を人が行っているが、これに限定されない。例えば、空気入りタイヤの設計方法を構成する各ステップを1又は複数のプロセッサが実行してもよい。
(B)上記実施形態では、近似直線L1を、10種類のサイドウォール幅W1~W10のサイドウォールゴム9の形状データを用いて算出しているが、これに限定されない。例えば、少なくとも2つのサイドウォール幅のサイドウォールゴム9の形状データから算出すればよい。
[1]
以上のように、空気入りタイヤの設計方法は、第1サイドウォール幅W1及び第2サイドウォール幅W10を含む少なくとも2つのサイズのサイドウォールゴム9の形状データから、サイドウォール幅とサイドウォールゴム9の断面積との関係を表す近似直線L1を算出することと、第1サイドウォール幅W1及び第2サイドウォール幅W10以外の予測対象のサイドウォール幅W11に対応する予測断面積S11を近似直線L1に基づいて算出することと、予測対象のサイドウォール幅W11で定まるサイドウォールゴム9のトレッド側部位90の形状及びビード側部位91の形状と、予測断面積S11とに基づいて、トレッド側部位90とビード側部位91の間の最大厚みD11を決定することと、を含む、としてもよい。
第1サイドウォール幅W1及び第2サイドウォール幅W10において、製造不良が発生しないサイドウォールゴム9の最大厚みが確保されていれば、サイドウォールゴム9の断面積とサイドウォール幅が直線の関係にある限り、製造不良が発生しないゴムボリュームが確保できると考える。サイドウォールゴム9のトレッド側部位90とビード側部位91の形状はサイドウォール幅で定まるので、トレッド側部位90とビード側部位91との間の最大厚みD11を予測断面積S11で定めることができる。これにより、ベアが発生しないサイドウォール形状を予測可能となる。
[2]
上記[1]に記載の空気入りタイヤの設計方法において、予測対象のサイドウォール幅W11で定まるサイドウォールゴム9のトレッド側部位90の形状及びビード側部位91の形状と、予測断面積S11とに基づいて、トレッド側部位90とビード側部位91との間の最大厚み及び最大厚み部分の幅を決定する、としてもよい。
このように、最大厚み部分に幅を持たせることで、製造時の組み付け誤差を吸収可能となる。
[3]
本実施形態のように、空気入りタイヤの製造方法は、カーカス4を含む複数のタイヤ部材を巻き付けて対のビード1を有する筒状の第1ケース体T1を生成することと、上記[1]又は[2]に記載の設計方法で設計して製造したサイドウォールゴム9を第1ケース体T1に貼り付けることと、トレッドゴム8を含む複数のタイヤ部材を巻き付けて筒状の第2ケース体T2を生成することと、第1ケース体T1を膨らませて第1ケース体T1と第2ケース体T2とを一体化させることと、を含み、第1ケース体T1と第2ケース体T2とを一体化する際に、サイドウォールゴム9の最大厚み部分とトレッドゴム8の端8aとが重なるように、サイドウォールゴム9を第1ケース体T1上に配置する、としてもよい。
このように製造すれば、バットレスとなる部位にゴムボリュームを確保しやすくなり、ベアの発生を抑制可能となる。
以上、本開示の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
上記の各実施形態で採用している構造を他の任意の実施形態に採用することは可能である。各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
例えば、特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現できる。特許請求の範囲、明細書、および図面中のフローに関して、便宜上「まず」、「次に」等を用いて説明したとしても、この順で実行することが必須であることを意味するものではない。
1 :ビード
2 :サイドウォール
3 :トレッド
4 :カーカス
6 :ベルト
8 :トレッドゴム
8a :トレッドゴムの端
9 :サイドウォールゴム
9a :サイドウォールゴムの端
90 :トレッド側部位
91 :ビード側部位
D1,D6,D10,D11 :最大厚み
L1 :近似直線
S11 :予測断面積
T1 :第1ケース体
T2 :第2ケース体
W1~W11 :サイドウォール幅

Claims (3)

  1. 第1サイドウォール幅及び第2サイドウォール幅を含む少なくとも2つのサイズのサイドウォールゴムの形状データから、サイドウォール幅とサイドウォールゴムの断面積との関係を表す近似直線を算出することと、
    前記第1サイドウォール幅及び前記第2サイドウォール幅以外の予測対象のサイドウォール幅に対応する予測断面積を前記近似直線に基づいて算出することと、
    前記予測対象のサイドウォール幅で定まるサイドウォールゴムのトレッド側部位の形状及びビード側部位の形状と、前記予測断面積とに基づいて、前記トレッド側部位と前記ビード側部位の間の最大厚みを決定することと、
    を含む、空気入りタイヤの設計方法。
  2. 前記予測対象のサイドウォール幅で定まるサイドウォールゴムのトレッド側部位の形状及び前記ビード側部位の形状と、前記予測断面積とに基づいて、前記トレッド側部位と前記ビード側部位との間の最大厚み及び最大厚み部分の幅を決定する、請求項1に記載の空気入りタイヤの設計方法。
  3. カーカスを含む複数のタイヤ部材を巻き付けて対のビードを有する筒状の第1ケース体を生成することと、
    請求項1又は2に記載の設計方法で設計して製造したサイドウォールゴムを前記第1ケース体に貼り付けることと、
    トレッドゴムを含む複数のタイヤ部材を巻き付けて筒状の第2ケース体を生成することと、
    前記第1ケース体を膨らませて前記第1ケース体と前記第2ケース体とを一体化させることと、を含み、
    前記第1ケース体と前記第2ケース体とを一体化する際に、前記サイドウォールゴムの最大厚み部分と前記トレッドゴムの端とが重なるように、前記サイドウォールゴムを前記第1ケース体上に配置する、空気入りタイヤの製造方法。
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